JP4331499B2 - ウレタンフォームの加工方法及びウレタンフォーム - Google Patents

ウレタンフォームの加工方法及びウレタンフォーム Download PDF

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、ウレタンフォームの加工方法及びこの加工方法により得られるウレタンフォームに関する。本発明に係るウレタンフォームは、2次元あるいは3次元曲面上に凹凸が施され、特にマットレス、枕等の寝具、吸音室の吸音材等に適用可能である。
【0002】
【従来の技術】
従来から、ウレタンフォームの表面に凹凸形状を施すプロファイル加工が知られている。こうしたウレタンフォームは、所定の凹凸のついた一対のロール間に設けたナイフ刃を有するプロファイル加工機を用いて製造されるもので、平板状のウレタンマットよりもクッション性や通気性の改善がなされ、主として敷布団、マットレス等の芯材に利用されている。
【0003】
また、プロファイル加工とは別に、2次元曲面形状を有する枕等に見られるコンターカッターやボイメル加工機によるウレタンフォームの2次元裁断加工も、従来の技術としてよく知られている(特許文献1)。
しかし、これらを足し合わせたような、2次元あるいは3次元曲面形状を有するウレタンフォームの上に凹凸を施すウレタンフォームの加工方法は従来知られていない。なお、仮に従来のプロファイル加工機のロールのプロファイルリングを偏芯のものとしたり、プロファイリングの凹凸を出したい形状に対応するように高さを変えたりすれば作ることができる可能性がある。しかし、次のような問題点を有する。
【0004】
1)そのプロファイルリングの製作に多額の費用がかかる。
2)そのプロファイルリングを作ったとしても、偏芯のプロファイルリングの最大半径で押された時と最小半径で押された時とでは、ウレタンフォームにかかる圧力が異なるため、得られるプロファイル面の凸部高さが異なるものしかできず、均一な凸部高さを有するような加工はできない。
3)1つのロールで1つの形状を有するものしか作れない。
4)円周で一巡毎にその模様しかつけられない。従って、長さ方向で繰り返しパターンを有するものを作ることはできるが、繰り返しパターンではないものを作るには、その長さ分に相当する円周を持つ,直径の大きなロールを用意する必要がある。
【0005】
また、ウレタンフォームを斜めにプロファイル加工機のロールに挿入すれば凹凸を有する加工はできるものの、夫々の凸部が斜めに寝た状態で形成されてしまい、垂直な凸部を有する加工はできないし、分割面は厚さ方向で1/2に形成されるだけで、2次元あるいは3次元といった曲面形状は形成されない。
【0006】
図1、図11(A),(B)を用いて通常のプロファイル加工方法を示す。即ち、クッション材は、図11(A)に示すようなウレタンフォーム1を、周面に凹凸セグメントを設けたプロファイルリングが多数嵌合された一対のロールで挟んで圧縮することで、凹凸セグメントの形状に倣って圧縮変形させ、ウレタンフォーム1の厚みの中央部をナイフ刃で図1のように切断することにより、表面にプロファイル形状面Sを有したクッション材2を形成する(図11(B)参照)。なお、図11(A)中の点線Lは、加工後に2分割される面に相当する。
【0007】
また、従来、図11のプロファイル品において、材質が異なるウレタンフォームを3層に積層したものを図11と同様にしてクッション材を作製する方法が知られている(特許文献2)。
【0008】
【特許文献1】
特開2000−106984(段落[0014])
【0009】
【特許文献2】
特開2000−166707(段落[0013]〜[0019])
【0010】
【発明が解決しようとする課題】
本発明はこうした事情を考慮してなされたもので、高額な投資を必要とする特殊なプロファイルリングや新しい加工装置等を必要とせずに、従来のプロファイル加工機とプロファイルリングを用いて、ウレタンフォームの2次元あるいは3次元曲面上に凹凸を施すことができるウレタンフォームの加工方法及びウレタンフォームを提供することを目的とする。
【0011】
【課題を解決するための手段】
本発明に係るウレタンフォームの加工方法は、請求項1に記載されているように、ウレタンフォームの上下の少なくとも一方に該ウレタンフォームに2次元あるいは3次元形状を施す形状形成用シートを配置して積層体にした後、この積層体を周面に複数の凹凸セグメントが設けられた一対のロールで挟んで厚み方向に圧縮すると同時に、ロール間に設けたナイフ刃により前記積層体を2分割して2次元あるいは3次元曲面上に凹凸を施すことを特徴とする。
【0012】
また、本発明に係るウレタンフォームの加工方法は、前記形状形成用シートが、2次元あるいは3次元に加工された形状を有する可撓性材料からなることを特徴とする(請求項2記載)。
更に、本発明に係るウレタンフォームの加工方法は、前記形状形成用シートが、硬さの異なる平板状の可撓性材料を少なくとも二種以上組み合せたものであることを特徴とする(請求項3記載)。
更には、本発明に係るウレタンフォームの加工方法は、前記形状形成用シートが、2次元あるいは3次元に加工された形状を有する可撓性材料と、平板状の可撓性材料とを組み合せたものであることを特徴とする(請求項4記載)。
【0013】
更にまた、本発明に係るウレタンフォームの加工方法は、請求項1〜4において前記形状形成用シートの両端を接合させたものを前記ロールと連動させることを特徴とする(請求項5記載)。
【0014】
本発明に係るウレタンフォームは、請求項1〜5いずれか記載の加工方法により得られることを特徴とする(請求項6記載)。
【0015】
【発明の実施の形態】
以下、本発明について詳細に説明する。
本発明は、加工対象である、2分割された後に製品となるウレタンフォームの上下の少なくとも一方に、該ウレタンフォームに2次元あるいは3次元形状を施す形状形成用シートを配置して積層体にした後、この積層体を周面に複数の凹凸セグメントが設けられた一対のロールで厚み方向に圧縮すると同時に、ロール間に設けたナイフ刃により前記積層体を2分割することにより2次元あるいは3次元曲面上に凹凸(プロファイル加工)を施す。
【0016】
本発明において、前記形状形成用シートは、ウレタンフォームに2次元あるいは3次元曲面を与えるものであればよく、プロファイル加工機のロール及びロールに嵌合されている多数のプロファイルリングを傷つけないために可撓性を有するものが好ましい。この形状形成用シートは、加工対象のウレタンフォームで表現したい2次元あるいは3次元曲面形状に応じて作成する。例えば、可撓性材料を2次元あるいは3次元形状に加工したもの(前者)や、硬さの異なる平板状の可撓性材料を少なくとも2種類以上組み合せたもの(後者)、あるいは両者を併せて平板状の可撓性材料と2次元あるいは3次元形状を有する可撓性材料とを組み合せたものが挙げられる。
【0017】
前者としての、可撓性材料を例えば2次元形状に加工した形状形成用シートとしては、表現したい2次元曲面形状を一つのブロックからコンターカッターやボイメル加工機で切り出したものを用いる。そして、そのうちの一方を加工対象である、二分割された後に製品となるウレタンフォームの上方に配置し、もう一方を下方に配置して周面に複数の凹凸セグメントが設けられた一対のロールで挟んで厚み方向に圧縮すると同時に、ロール間に設けたナイフ刃によって二分割することにより、2次元曲面上に凹凸(プロファイル加工)を施すことができる。
【0018】
このとき、形状形成用シートと加工対象のウレタンフォームを同素材とすれば、ロールによる圧縮具合が全く同一となるため、形状形成用シートと加工されて2分割された製品とは全く同一の形状となる。また、ウレタンフォームよりも硬さの大きい材料を形状形成用シートとして使用すれば、その硬さの差の度合、加工機設定条件等によるが、同素材のときよりも、形状形成用シートの厚みは薄くて済むが、凸部高さが均一にならない場合もある。即ち、2分割される面において、上ロール側から受ける力と下ロール側から受ける力とが同じであれば、凸部高さは均一となる。なお、表現したい形状や加工機設定条件等は適宜調整すればよいことも、当業者であれば容易に理解されるであろう。
【0019】
また、ロールとナイフ刃との距離の設定を変えることにより、厚さを2等分とするか、どちらかを厚めに製造するか等は適宜設定すればよい。
【0020】
ウレタンフォームに前記形状形成用シートを積層する方法としては、比較的高低差の少ない単純な形状であれば形状形成用シートをウレタンフォームに単に重ね合わせるだけでよい。また、複雑な形状である場合は、接着力の比較的弱い接着剤などにより貼り合わせてプロファイル加工後に剥がすか、あるいは後工程でスライス等により接着部分を切り落とせばよい。
【0021】
ここで、本発明においては、形状形成用シートと加工対象のウレタンフォームとが分割されていないで、ボイメル加工機等により1つの大きなブロックから切り出された状態のもの、例えば図2の形状形成用シート15a,15bとウレタンフォーム16とが合わさったものを、プロファイル加工機に通して2分割した後に、形状形成用シート分に相当する形状形成用シート15a,15bの部分を切り落とすことによって、曲面上にプロファイル加工がなされたウレタンフォーム16a,16bを得るような方法も包含される。
即ち、形状形成用シートに相当する部分を有したウレタンフォームをプロファイル加工機に通して2分割した後で、形状形成用シートに相当する部分を取り除くというような手法による加工方法も本発明の特許請求の範囲に含まれる。
【0022】
一方、後者としての、硬さの異なる平板状の可撓性材料を少なくとも2種以上組み合せた形状形成用シートとは、前記可撓性材料の硬さの違いにより、ウレタンフォームがロール間で挟まれる際に圧縮具合に差が生じるのを利用して、2次元あるいは3次元の曲面を形成させるものである。
【0023】
即ち、可撓性材料の硬さが大きいものほどロール間での圧縮具合は大きくなり、可撓性材料の硬さが小さいものほどロール間での圧縮具合は小さくなるので、その差を利用して2次元あるいは3次元曲面を形成させる。そして、この後者の方法による場合の方が、前者の方法による場合よりも使用する可撓性材料の使用量が少なくて済むメリットがある。
【0024】
ところで、この硬さの異なる平板状の可撓性材料の組合せによる形状形成用シートを用いる場合には、凸部高さが全て均一にならない場合もある。例えば、図4(A)の積層体を加工機に通すときに、プロファイルリングの種類がCタイプとムアツタイプとで異なれば、得られるウレタンフォーム21a,21bに形成されるプロファイル面は異なったものとなる。Cタイプのように細かい凹凸セグメントを有するプロファイルリングを用いた場合には、ウレタンフォーム21a,21bに夫々形成される凸部高さは略均一に見える(厳密には異なる)が、ムアツタイプのように凸部セグメント間の距離が大きいプロファイルリングを用いると、ウレタンフォーム21a,21bに夫々形成されるプロファイル面は図5の高凸部領域26と低凸部領域27においては明らかに異なるものとなる。
【0025】
具体的には、高凸部領域26に形成されるプロファイル26aの方が凹部が深く凸部が高く見え、低凸部領域27に形成されるプロファイル27aの方が凹部が浅く凸部は低く見えるように形成される。即ち、2分割される面において、ロールから受ける力がより大きい側(C)とは反対の側(D)に凹部が深く凸部が高いプロファイルが転写形成される。従って、2分割される面において(例えば図4(A)において点線Lから上側と下側とで)、ロールから受ける力(言い換えれば、点線Lから上側部分の素材の硬さと下側部分の素材の硬さ)が等しくなるように各条件を設定すれば、凸部高さが全て均一のものを作ることができる。
【0026】
なお、可撓性材料の種類、密度、硬度、厚み、形状等を任意に選択/組合せることにより、2次元あるいは3次元曲面を自在に表現することができるのは言うまでもない。ここで、可撓性材料とは、顕著なたわみ性、回復性を有するものを指し、例えばポリウレタンフォーム、ポリエチレンフォーム等のオレフィン系発泡体やゴム発泡体が挙げられるが、これに限定されない。
【0027】
例えば、図8に示すように、斜線部と白抜き部で硬さの異なる平板状のウレタンフォームを組み合せたものを使用してもよいし、図9に示すように四角錐体状(3次元形状)に加工したウレタンフォーム33を使用してもよい。また、両者を組み合せて、夫々の斜線部及び白抜き部に更にウレタンフォーム33を配置した形状形成用シートとしてもよい。この場合、斜線部32と白抜き部31の硬さの違いにより、夫々が対応する部分の四角錐の高さが夫々異なるウレタンフォームを得ることもできるので、吸音室の壁材等を形成するのに有効である。
【0028】
なお、形状形成用シートのサイズ(縦、横)は、加工対象である2分割された後に製品となるウレタンフォームと同等であればよい。しかし、プロファイル加工機に通して加工しようとする際には先頭部分には最も圧力が加わるため、形状形成用シートを繰りかえし使用するためには、前記ウレタンフォームのサイズよりも数〜10cm程度小さいものを使用する方が好ましい。
【0029】
また、前記ウレタンフォームの厚さが200mm以上、特に250mm以上である場合には、図2(B)に示すような辺17a,17bの長さの等しい三角柱を加工機挿入側面に貼りつけてから加工機に通すことが好ましい。これにより、ウレタンフォームが斜めに挿入され、プロファイル凸部が寝て形成されてしまうのを防ぐことができ、厚物のウレタンフォームにおいてもスムーズな加工を行うことができる。
【0030】
更に、本発明において、形状形成用シートの両端を接合させた環状の形状形成用シートを前記ロールと連動させながら加工してもよい。ロールとの連動させ方としては、夫々のロールに形状形成用シートを巻きつけてもよいし、あるいは図10に示すように、上ロール11、下ロール12の他に、従動ロール35,36を夫々配置し、環状とした形状形成用シート37,38を張架させ、連続した加工を行うことができる。この加工方法によれば、形状形成用シートを加工機へ通した後また挿入側へ戻して配置しなおす等の工程を省くことができ、叉長尺のウレタンフォームの加工も可能となるので、工程数を減らして生産性の向上を図ることができる。
【0031】
ここで、ウレタンフォームの上下のどちらか一方のみに形状形成用シートを配置する場合について述べる。形状形成用シートの形状や可撓性材料の種類及び加工対象のウレタンフォームの硬さ等の物理特性、更にはプロファイルリングの形状、あるいは加工機設定条件等によるが、ウレタンフォームに転写される形状(2分割されて形成されるプロファイルの凸部高さ)が異なる。そのため、2分割された両方を製品とするか、叉は一方のみを製品として得て、他方は別に再利用するのか等のケースに応じて形状形成用シートを上下ともに配置するか、どちらか一方のみの配置とするか使い分ければよい。
【0032】
図1は、本発明で使用するプロファイル加工機を示す。符番9,10は、夫々周面にウレタンフォームに凹凸セグメント11a,12aが設けられた多数のプロファイルリング11,12が嵌合された一対の上ロール、下ロールを示す。前記上ロール9,下ロール10間には、回転可能な環状のナイフ刃13が配置されている。上ロール9,下ロール10は図示しない駆動源により矢印A方向に回転して、矢印B方向に移動する積層体14をナイフ刃13の回転により2分割するようになっている。
【0033】
【実施例】
以下、本発明の各実施例について図面を参照して説明する。
(実施例1)
図2(A),(B)を参照する。ここで、図2(A)は実施例1に係る積層体の断面図、図2(B)は図2(A)のX矢視縮小図を示す。
まず、密度20kg/m,硬さ83Nのウレタンフォーム(寸法:横1700mm×縦2200mm×高さ100mm)から、表現したい2次元曲面からなる形状形成用シート15aをボイメル加工機(ボイマー社製の型番:OFS−222CNC)で切り出し、同素材のウレタンフォーム(寸法:横1700mm×縦2200mm×高さ200mm)16の上に接着剤(コクヨ(株)製スプレーのり,商品名:TY−LAS2)を用いて貼り付けた。また、同様にして、上記シート15a用の2次元曲面を切り出したときに対になって切り出された2次元曲面からなる形状形成用シート15bを、ウレタンフォーム16の下側にも貼り付け、積層体とした。なお、図2において、点線Lは加工後にナイフ刃により2分割されるラインを示す。
【0034】
次に、三角柱状の挿入補助用ウレタン17をウレタンフォーム16の加工機挿入側面にも貼り付けた後、1時間放置後、既述した図1のようなプロファイル加工機(ボイマー社製、型番EP)に通し、加工した。このとき、上ロール11とナイフ刃13との距離は31.2mm、下ロール12とナイフ刃13との距離は32.5mm、上ロール11及び下ロール12の回転速度は2m/min、ナイフ刃13の回転速度は4m/minとし、プロファイルリングはCタイプを使用した。
【0035】
これにより、積層体は2分割され、その後形状形成用シート15a,15b及び挿入補助用ウレタン17を夫々剥がし、2次元曲面上にプロファイル加工面18が施されたウレタンフォーム19を得た(図3参照)。このとき、2次元曲面表面上のプロファイル加工面18のプロファイル18aの高さは全て均一であった。
【0036】
実施例1によれば、所定の密度及び硬さを有するウレタンフォーム16の上下面に該ウレタンフォーム16と密度及び硬さが同一のウレタンフォームから切り出した2次元曲面15a,15bを貼り付けて積層体とした後、プロファイル加工機で加工することにより、2次元曲面表面上のプロファイル加工面18のプロファイル18aの高さが全て均一であり、かつ凸部が垂直であるウレタンフォームを得ることができた。また、積層体の加工では、高額な投資を必要とする特殊なプロファイルリングや新しい加工装置等を必要とせずに、従来のプロファイル加工機とロールをそのまま用いることができるので、コストを著しく低減することができる。
【0037】
(実施例2)
図4(A),(B)を参照する。ここで、図4(A)は実施例2に係る積層体の断面図、図4(B)は図4(A)のX矢視縮小図を示す。また、図4(A)中の点線Lは加工後に2分割されるラインを示す。
【0038】
まず、密度14kg/m,硬さ44Nのウレタンフォーム(寸法:横700mm×縦1050mm×高さ150mm)21の上に、密度20kg/m,硬さ44Nのウレタンフォーム22と密度45kg/m,硬さ216Nのウレタンフォーム23を互い違いに貼り合わせた形状形成用シート(寸法:横600mm×縦1050mm×高さ20mm)24,25を夫々上下に配置して積層体14とした後、プロファイル加工機に通して加工した。なお、上下の形状形成用シート24,25において、上のシート24のウレタンフォーム23と下のシート25のウレタンフォーム22、及び上のシート24のウレタンフォーム22と下のシート25のウレタンフォーム23は互に対称的な所に位置している。
【0039】
このとき、上ロール11とナイフ刃13との距離は7mm、下ロール12とナイフ刃13との距離は5.5mm、上ロール11及び下ロール12の回転速度は3.0m/min、ナイフ刃13の回転速度は4.0m/minとし、プロファイルリングはCタイプを使用した。
【0040】
これにより、積層体14は2分割され、その後形状形成用シート24をはずし、2次元曲面上にプロファイル加工面26が施されたウレタンフォーム27を得た(図5参照)。このとき、2次元曲面表面上のプロファイル加工面26のプロフィル26aの高さは略均一であった。
【0041】
実施例2によれば、所定の密度及び硬さを有するウレタンフォーム16の上下面に、密度及び硬さが互いに異なるウレタンフォーム21,22を互い違いに貼り合わせた形状形成用シート24,25を夫々上下に配置して積層体14とした後、プロファイル加工機で加工することにより、2次元曲面表面上のプロファイル加工面26のプロファイル26aの高さが略均一なウレタンフォームを得ることができる。また、実施例2によれば、実施例1と同様、コストを著しく低減することができる。
【0042】
(実施例3)
図6を参照する。本実施例3は、実施例2と比べ、ウレタンフォーム(寸法(横700mm×縦950mm×高さ150mm)21、並びに形状形成用シート(寸法(横600mm×縦950mm×高さ20mm)24,25が異なるとともに、上のシート24のウレタンフォーム23と下のシート25のウレタンフォーム22、及び上のシート24のウレタンフォーム22と下のシート25のウレタンフォーム23は互に非対称的な所に(ウレタンフォーム22とウレタンフォーム23が50mmづつずれるようにして)位置している点を除いて実施例2と同様である。
【0043】
実施例3によれば、形状形成用シートのウレタンフォーム22,23が互いにずれるようにして配置されているため、2次元曲面の切り換えが実施例2に比べてなだらかなものを得ることができた。
【0044】
なお、この発明は、上記実施形態そのままに限定されるものではなく、実施段階ではその要旨を逸脱しない範囲で構成要素を変形して具体化できる。また、上記実施形態に開示されている複数の構成要素の適宜な組み合せにより種々の発明を形成できる。例えば、実施形態に示される全構成要素から幾つかの構成要素を削除してもよい。更に、異なる実施形態に亘る構成要素を適宜組み合せてもよい。
【0045】
【発明の効果】
以上詳述したように本発明によれば、高額な投資を必要とする特殊なプロファイルリングや新しい加工装置等を必要とせずに、従来のプロファイル加工機とプロファイルリングを用いて、ウレタンフォームの2次元あるいは3次元曲面上に凹凸を施すことができるウレタンフォームの加工方法及びウレタンフォームを提供できる。
【図面の簡単な説明】
【図1】 ポリウレタンフォームを加工するためのプロファイル機の説明図。
【図2】 本発明の実施例1に係るポリウレタンフォームを製作するための積層体の説明図。
【図3】 本発明の実施例1による加工方法により得られたポリウレタンフォームの斜視図。
【図4】 本発明の実施例2に係るポリウレタンフォームを製作するための積層体の説明図。
【図5】 本発明の実施例2による加工方法により得られたポリウレタンフォームの斜視図。
【図6】 本発明の実施例3に係るポリウレタンフォームを製作するための積層体の説明図。
【図7】 本発明の実施例3による加工方法により得られたポリウレタンフォームの斜視図。
【図8】 本発明に係るポリウレタンフォームの加工方法に使用する他の形状形成用シートの説明図。
【図9】 本発明に係るポリウレタンフォームの加工方法に使用する他の形状形成用シートの説明図。
【図10】 環状の形状形成用シートとロールとの連動のさせ方の一例を示す図。
【図11】 従来のクッション材の製造方法を工程順に示す説明図。
【符号の説明】
9…上ロール、 10…下ロール、
11,12…プロファイルリング、 11a,12a…凹凸セグメント、
13…ナイフ刃、 14…積層体、
15a,15b,24,25,37,38…形状形成用シート、
16,21…ウレタンフォーム、 17…挿入補助用ウレタン、
18、26…プロファイル加工面、 18a,26a…プロファイル、
35,36…従動ロール。

Claims (6)

  1. ウレタンフォームの上下の少なくとも一方に該ウレタンフォームに2次元あるいは3次元形状を施す形状形成用シートを配置して積層体にした後、この積層体を周面に複数の凹凸セグメントが設けられた一対のロールで挟んで厚み方向に圧縮すると同時に、ロール間に設けたナイフ刃により前記積層体を2分割して2次元あるいは3次元曲面上に凹凸を施すことを特徴とするウレタンフォームの加工方法。
  2. 前記形状形成用シートが、2次元あるいは3次元に加工された形状を有する可撓性材料からなることを特徴とする請求項1記載のウレタンフォームの加工方法。
  3. 前記形状形成用シートが、硬さの異なる平板状の可撓性材料を少なくとも二種以上組み合せたものであることを特徴とする請求項1記載のウレタンフォームの加工方法。
  4. 前記形状形成用シートが、2次元あるいは3次元に加工された形状を有する可撓性材料と、平板状の可撓性材料とを組み合せたものであることを特徴とする請求項1記載のウレタンフォームの加工方法。
  5. 前記形状形成用シートの両端を接合させたものを前記ロールと連動させることを特徴とする請求項1乃至4いずれか記載のウレタンフォームの加工方法。
  6. 請求項1〜5いずれか記載の加工方法により得られることを特徴とするウレタンフォーム。
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