JP4330942B2 - 調剤支援システム及びプログラム - Google Patents
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Description
【発明の属する技術分野】
この発明は、薬剤の調剤の業務を支援するための調剤支援システム及びプログラムに関する。
【0002】
【従来の技術】
近年、書類等の原稿のハードコピーを作成する機能や、ファクシミリの送受信を行う機能や、原稿からの画像データの読み取り(スキャン)を行う機能が1台の装置により提供される複合機が普及している(例えば、特許文献1参照)。
【0003】
【特許文献1】
特開2002−183165号公報
【0004】
【発明が解決しようとする課題】
しかし、このような複合機には、処方箋の記載を読み取って、読取結果に基づいて薬局等による薬剤の調剤の業務を支援する、という機能を有するものがなく、このような機能を有する複合機が望まれていた。
【0005】
この発明は、上記実状に鑑みてなされたものであり、薬剤の調剤の業務を支援する機能が複合機より提供される調剤支援システム及びプログラムを提供することを目的とする。
【0006】
【課題を解決するための手段】
上記目的を達成するため、この発明の第1の観点にかかる調剤支援システムは、
シートを読み取り、読み取ったシートの画像を表す画像データを生成する読取手段と、供給された画像データが表す画像をシートに印刷する印刷手段と、前記読取手段からの画像データの取得及び前記印刷手段への画像データの供給を行う制御手段と、より構成され、一体に形成された調剤支援システムであって、
調剤可能な薬剤を示す薬剤データベースを記憶する記憶手段を更に備え、
前記読取手段は、処方箋を読み取り、この処方箋を表す画像データを生成し、
前記制御手段は、処方箋を表す画像データを前記読取手段より取得し、この処方箋の記載事項を当該画像データより抽出し、抽出した記載事項と薬剤データベースとに基づいて、この処方箋により処方された薬剤を所定の拠点で調剤できるか否かを判別し、前記所定の拠点で調剤できると判別したとき、抽出された記載事項に基づいて、この処方箋により処方された薬剤の価格を決定し、決定した価格を示す情報を前記印刷手段に供給して印刷させ、
前記制御手段は、さらに、個人を識別する照合用の情報を操作者の操作に従って取得し、この照合用の情報により識別される個人が健康保険の被保険者であるか否かを判別して、被保険者ではないと判別した場合、前記読取手段が読み取った処方箋により処方された薬剤の価格を決定する前に、当該個人が被保険者ではない旨を示す警告メッセージを表示部に表示させる、
ことを特徴とする。
【0007】
このような調剤支援システムによれば、読取手段及び印刷手段が一体形成された装置が、処方箋の記載内容に基づいて調剤の可否の判別や価格の決定を行う。すなわち、薬剤の調剤の業務を支援する機能が提供される。また、実際の請求額に大きな影響を与える健康保険被保険者資格の有無について、注意が喚起される。
【0009】
前記記憶手段は、調剤を取り扱う他の拠点の位置を示す調剤拠点データを更に記憶していてもよく、
前記制御手段は、前記処方箋により処方された薬剤を前記所定の拠点で調剤できないと判別したとき、外部の装置を外部のネットワークを介して検索することにより、当該薬剤を調剤できる他の拠点を索出し、索出された当該他の拠点の位置を示す調剤拠点データを前記印刷手段に供給して印刷させるものであってもよい。
このような構成を有していれば、所定の拠点(例えば、前記調剤支援システムが設置されている薬局など)で調剤ができない場合も、他の薬局を紹介することにより患者等への便宜が図られる。
【0010】
前記記憶手段は、個人を識別する識別情報を更に記憶していてもよく、
前記制御手段は、照合用の情報を操作者の操作に従って取得し、当該照合用の情報と前記識別情報とに基づいて個人を認証し、認証に失敗したとき、処方箋を表す画像データよりこの処方箋の記載事項を抽出する処理を拒絶するものであってもよい。
このような構成を有していれば、前記調剤支援システムの不正な利用が防止される。
【0011】
前記記憶手段は、個人を識別する識別情報と、過去に読み取られた処方箋を表す画像データより抽出された過去の記載事項を表すデータとを更に記憶していてもよく、
前記制御手段は、照合用の情報を操作者の操作に従って取得し、当該照合用の情報と前記識別情報とに基づいて個人を認証し、認証に成功したとき、過去の記載事項を表すデータのうちから、認証された個人について過去に発行された処方箋の記載事項を表すものを特定するものであってもよい。
このような構成を有していれば、同一の患者について過去に行われた処方の内容も把握されるので、調剤の業務がより強力に支援される。
【0012】
前記制御手段は、認証された個人について発行された処方箋の記載事項を表すデータとして特定したものと、新たに読み取られた処方箋の記載事項を表すデータとに基づき、新たに読み取られた処方箋の対象である患者について配合禁忌があるか否かを判別し、あると判別したとき、配合禁忌がある旨のメッセージを出力するものであってもよい。
このような構成を有していれば、同一の患者について過去に行われた処方の結果生じた配合禁忌が特定されるので、調剤の業務がより強力に支援される。
【0013】
前記記憶手段は、過去に前記制御手段が決定した代金を更に記憶してもよく、
前記制御手段は、所定期間内に決定した代金を所定のタイミングで集計し、集計結果を出力するものであってもよい。
このような構成を有していれば、売上代金に関連した納税などの処理も容易になり、調剤の業務の支援になる。
【0014】
また、この発明の第2の観点にかかるプログラムは、
シートを読み取り、読み取ったシートの画像を表す画像データを生成する読取装置と、供給された画像データが表す画像をシートに印刷する印刷装置と、に接続されたコンピュータに、
調剤可能な薬剤を示す薬剤データベースを記憶する機能と、
前記読取装置が処方箋を読み取って生成したこの処方箋を表す画像データを前記読取装置より取得し、この処方箋の記載事項を当該画像データより抽出する機能と、
抽出した記載事項と薬剤データベースとに基づいて、この処方箋により処方された薬剤を所定の拠点で調剤できるか否かを判別する機能と、
前記所定の拠点で調剤できると判別したとき、抽出された記載事項に基づいて、この処方箋により処方された薬剤の価格を決定し、決定した価格を示す情報を印刷する機能と、
個人を識別する照合用の情報を操作者の操作に従って取得し、この照合用の情報により識別される個人が健康保険の被保険者であるか否かを判別して、被保険者ではないと判別した場合、前記読取手段が読み取った処方箋により処方された薬剤の価格を決定する前に、当該個人が被保険者ではない旨を示す警告メッセージを表示部に表示する機能と、
を行わせるためのものであることを特徴とする。
【0015】
このようなプログラムを実行するコンピュータによれば、読取装置及び印刷装置と連携して、処方箋の記載内容に基づいて調剤の可否の判別や価格の決定を行うので、薬剤の調剤の業務を支援する機能が提供される。また、実際の請求額に大きな影響を与える健康保険被保険者資格の有無について、注意が喚起される。
【0016】
【発明の実施の形態】
以下、この発明の実施の形態を、調剤薬局などに設置される複合機を例とし、図面を参照して説明する。
図1は、この発明の実施の形態に係る複合機の構成を示す図である。図示するように、この複合機は、制御ボックス1と、操作部2と、GWコントローラ3と、スキャナ4と、プリンタ5とより構成されている。この複合機は、図2に示すように、筐体Bを有する1台の複合機として一体に形成されている。
【0017】
制御ボックス1は、図3に示すように、制御部11と、外部記憶部12と、ネットワークインターフェース部13と、バッテリ部14とより構成されている。外部記憶部12、ネットワークインターフェース部13及びバッテリ部14は、内部バスを介して制御部11に接続されている。
【0018】
制御部11は、CPU(Central Processing Unit)等のプロセッサや、このプロセッサの作業領域を提供するためのRAM(Random Access Memory)等の揮発性メモリや、プロセッサの指示に従って操作部2の各部を制御する専用回路などからなり、外部記憶部12に記憶されているプログラムに従って、後述する処理を行う。
【0019】
外部記憶部12は、ハードディスク装置やSRAM(Static RAM)等の不揮発性メモリからなり、後述する処理を制御部11に行わせるためのプログラムを予め記憶し、また、後述するユーザ用データをユーザの操作に従って記憶する。そして、外部記憶部12は、制御部11の指示に従って、自己が記憶するプログラムやユーザ用データ等のデータを制御部11に供給したり、制御部11のアクセスに従ってデータの更新や新たな記憶を行ったりする。
【0020】
ネットワークインターフェース部13は、LAN(Local Area Network)インターフェース回路等からなり、上述の通り制御部11に接続されている他、図1に示すように外部のLANに接続されており、制御部11と外部の機器との間でのLANを介したデータ交換を媒介する。また、図1に示すように、このLANは、モデム等の通信制御装置を介し、電話回線やインターネット等からなるネットワークに接続されているものとする。そして、ネットワークインターフェース部13は、制御部11がLAN及びこのネットワークを介して外部の機器との間で行うファクシミリ送受信やデータ交換も媒介するものとする。
【0021】
バッテリ部14は、蓄電池等より構成されており、外部記憶部12のSRAM等、電源切断時の記憶保持のためにバックアップを要するメモリに、記憶保持のための電力を供給する。
【0022】
操作部2は、図4に示すように、入力部21と、表示部22と、音声入力部23と、音声出力部24と、シリアル入出力部25と、無線入出力部26と、記録媒体アクセス部27と、指紋入力部28とより構成されている。入力部21、表示部22、音声入力部23、音声出力部24、シリアル入出力部25、無線入出力部26、記録媒体アクセス部27及び指紋入力部28は、いずれも、制御ボックス1の制御部11に接続されている。
【0023】
入力部21は、タッチパネルや感圧パッド等より構成されており、ユーザがタッチパネルを押圧したり、スタイラスペン等を用いて感圧パッド上で文字や図形を描く、等の操作を行うと、これらの操作に従ったデータ(例えば、タッチパネル上でユーザが押圧した位置に対応付けられているデータや、感圧パッド上で描かれた文字や図形を表すデータ)を制御部11に供給する。
表示部22は、液晶ディスプレイ等より構成されており、制御部11の指示に従った文字や図形を自己の表示画面上に表示する。
【0024】
音声入力部23は、マイクロホンや低周波増幅器やA/D(Analog-to-Digital)変換器等より構成されており、音声を集音してディジタル形式の電気信号に変換し、この電気信号を制御部11に供給する。
音声出力部24は、スピーカや低周波増幅器やヘッドホンジャック等より構成されており、制御部11の指示に従った音声を出力する。
【0025】
シリアル入出力部25は、USB(Universal Serial Bus)インターフェース回路やUSBコネクタ等より構成されており、自己に有線接続された外部の機器と制御部11との間のシリアル伝送を媒介する。
無線入出力部26は、Bluetooth(登録商標)用のインターフェース回路等より構成されており、自己に無線接続された外部の機器と制御部11との間の伝送を媒介する。
【0026】
記録媒体アクセス部27は、各種の記録媒体(例えば、DVD(Digital Versatile Disc)、DVD−R(Recordable)、DVD−RW(ReWritable)、DVD−RAM、CD(Compact Disc)、CD−ROM(Read Only Memory)、CD−R、CD−RW、MO(Magneto-Optical disc)、スマートメディア(登録商標)、SDメモリ(商標)、メモリースティック(登録商標)、フレキシブルディスク、等)にアクセスする1個又は複数の記録媒体ドライブ装置より構成されており、自己にセットされた記録媒体に、制御部11の指示に従ってアクセスして、この記録媒体よりデータを読み出して制御部11に供給したり、制御部11が供給するデータをこの記録媒体に書き込んだりする。
【0027】
指紋入力部28は、スキャナ等より構成されており、自己が備える走査面上にユーザ等の指が置かれ、更に制御部11より指示を受けると、この指示に従ってこの指の指紋を読み取り、読み取った指紋の画像を表すデータを制御部11に供給する。
【0028】
なお、操作部2は、操作者の操作を容易にするため、図2及び図5に示すように、筐体Bが備えるコンソール部Cに集中して配置されている。なお、図5(a)は、コンソール部Cの上面を示す図であり、(b)は、コンソール部Cの右側面を示す図であり、(c)は、コンソール部Cの左側面を示す図であり、(d)は、コンソール部Cの前方側面を示す図である。
【0029】
GWコントローラ3は、専用の回路より構成されており、あるいは、CPU等のプロセッサ及びこのプロセッサの作業領域を提供するためのRAM等の揮発性メモリより構成されている。GWコントローラ3は、制御ボックス1の制御部11、スキャナ4及びプリンタ5に接続されている。制御ボックス1の制御部11がGWコントローラ3の機能を行うものとしてもよい。
【0030】
GWコントローラ3は、制御部11が供給する指示に従って、スキャナ4にスキャニングを行うことを指示し、スキャナ4より、スキャニングにより得られた画像を表す画像データが供給されると、この画像データを制御部11に供給する。また、GWコントローラ3は、制御部11が供給する指示に従って、プリンタ5に、制御部11が供給する印刷用のデータが表す文字や図形の印刷を指示する。
【0031】
スキャナ4は、GWコントローラ3に接続されており、GWコントローラ3よりスキャニングを指示されると、この指示に従って、自己が備える走査面上に置かれた原稿(紙などからなるシート)を読み取り、読み取った原稿の画像を表すデータをGWコントローラ3に供給する。
【0032】
プリンタ5は、GWコントローラ3に接続されており、GWコントローラ3より印刷を指示されると、この指示に従って、GWコントローラ3が制御部11より指示された文字や図形を、紙などからなるシートの面上に印刷する。
【0033】
なお、外部記憶部12が記憶し制御部11が実行するプログラムは、システムサービス層、アプリケーション層、及び操作部インターフェース層を含んでいる。
システムサービス層は、制御部11に、オペレーティングシステムの処理を行わせ、また、GWコントローラ3が行う処理とアプリケーションの処理との間でのデータの受け渡しを制御する機能を提供する。
【0034】
アプリケーション層に属するプログラムとしては、例えば、コピーアプリケーション、プリンタアプリケーション、ファクシミリアプリケーション、スキャナアプリケーション、ITアプリケーションなどがある。
【0035】
コピーアプリケーションは、この複合機にコピー機の機能を行わせるためのプログラムである。コピーアプリケーションの処理を実行する制御部11は、操作部2を操作するユーザが原稿のコピーを指示すると、GWコントローラ3を介してスキャナ4に原稿の読み取りを指示し、スキャナ4が読み取った原稿の画像を表すデータをGWコントローラ3より供給されると、GWコントローラ3を介してプリンタ5に印刷を指示し、印刷すべき文字や図形を表すデータとして、スキャナ4が読み取った原稿の画像を表すデータをGWコントローラ3に供給する。この結果、プリンタ5により原稿がシートの面上にハードコピーされる。
【0036】
プリンタアプリケーションは、この複合機にプリンタの機能を行わせるためのプログラムである。プリンタアプリケーションの処理を実行する制御部11は、操作部2を操作するユーザがデータの印刷を指示すると(又は、他の処理からプリンタアプリケーションの処理が呼び出されると)、GWコントローラ3を介してプリンタ5に印刷を指示し、一方でシリアル入出力部25、無線入出力部26、記録媒体アクセス部27あるいはネットワークインターフェース部13等より印刷すべき文字や図形を表すデータを取得してGWコントローラ3に供給する。この結果、プリンタ5により当該文字や図形がシートの面上に印刷される。
【0037】
ファクシミリアプリケーションは、この複合機にファクシミリ装置の機能を行わせるためのプログラムである。ファクシミリアプリケーションの処理を実行する制御部11は、操作部2を操作するユーザから原稿のファクシミリ送信が指示され(又は、他の処理からファクシミリアプリケーションの処理が呼び出され)、宛先のファクシミリ番号が供給されると、GWコントローラ3を介してスキャナ4に原稿の読み取りを指示し、スキャナ4が読み取った原稿の画像を表すデータをGWコントローラ3より供給されると、このデータとファクシミリ番号とをネットワークインターフェース部13に供給し、このデータのファクシミリ送信を行わせる。また、外部の機器よりファクシミリ送信された画像データをネットワークインターフェース部13が受信して制御部11に供給すると、GWコントローラ3を介してプリンタ5に印刷を指示し、印刷すべき文字や図形を表すデータとして、ネットワークインターフェース部13が供給した画像データをGWコントローラ3に供給する。
【0038】
スキャナアプリケーションは、この複合機にスキャナの機能を行わせるためのプログラムである。スキャナアプリケーションの処理を実行する制御部11は、操作部2を操作するユーザが原稿のスキャンを指示すると(又は、他の処理からスキャナアプリケーションの処理が呼び出されると)、GWコントローラ3を介してスキャナ4に原稿の読み取りを指示し、スキャナ4が読み取った原稿の画像を表すデータがGWコントローラ3より供給されると、このデータを外部記憶部12等に記憶させる。
【0039】
ITアプリケーションは、この複合機に課金制御や機器状態監視等の機能を行わせるためのプログラムである。
【0040】
課金制御の処理を実行する制御部11は、例えば、外部記憶部12の記憶領域等に、プリンタ5が印刷を行った回数を示すデータを格納し、プリンタ5が新たに印刷を行うたびにこのデータを更新する。そして一方で、所定のタイミングが到来する毎に(例えば月末になるたびに)このデータに基づいてユーザへの課金額を所定の基準に基づいて算出し、算出結果を示すデータを外部記憶部12の記憶領域等に格納する。
【0041】
機器状態監視の処理を実行する制御部11は、例えば、スキャナ4やプリンタ5がGWコントローラ3の指示に従った処理を開始してから所定時間内にこの処理を終了したか否かを判別し、終了していないと判別した場合に、スキャナ4又はプリンタ5に異常が生じた旨の情報を生成して外部記憶部12の記憶領域等に格納する。あるいは、スキャナ4又はプリンタ5に異常が生じた旨の情報をネットワークインターフェース部13を介して外部に通知してもよい。
【0042】
なお、制御部11は、所定のタイミングの到来あるいは所定時間の経過を示すデータや現在の日付を表すデータを、外部のネットワーク、LAN及びネットワークインターフェース部13等を介して外部より取得するようにする。あるいは、制御部11が水晶発振器等からなるタイマを備え、このタイマがこれらのデータを発生させるものとする。
【0043】
操作部インターフェース層に属するプログラムとしては、例えば、操作部GUI(Graphical User Interface)、音声ナビゲーションUI、音声認識エンジン、等が含まれている。
操作部GUIの処理を実行する制御部11は、操作部2の表示部22に、制御部11が待機するデータの入力をユーザに促すための画像を表示させる。音声ナビゲーションUIの処理を実行する制御部11は、操作部2の音声出力部24に、制御部11が待機するデータの入力をユーザに促すための音声を発生させる。音声認識エンジンの処理を実行する制御部11は、操作部2の音声入力部23より供給された音声が示す文章を公知の音声認識の手法により特定し、特定した文章を表すテキストデータを生成する。
【0044】
ユーザ用データには、後述する調剤支援の処理をこの複合機に実行させるためのプログラムである調剤支援アプリケーションが含まれ、また、処方履歴データ、処方薬剤データベース、他薬局データ、及び顧客識別画像データが含まれる。
【0045】
処方履歴データは、過去にこの複合機が読み取った処方箋を表すデータである。処方履歴データは、処方箋に記載されていた記載事項を表す記載事項データと、この処方箋のフォーマット(書式)を示す書式データとを含んでおり、同一の処方箋について作成された記載事項データ及び書式データの組を用いて、この処方箋の記載面の画像を実質的に復元することが可能である。処方履歴データは、制御部11が行う後述の処理に従って追加される。
【0046】
なお、記載事項データが表す記載事項としては、例えば、処方箋を作成した病院名や住所、処方箋の作成を担当した医師の氏名、処方箋を交付された患者(又はその代理人)の氏名、処方箋が作成された日時、処方の内容(処方した各薬剤の名称や、処方量や、服用の条件、その他処方上の注意)などが含まれる。処方の内容には、配合禁忌に該当する薬剤(処方された薬剤とともに使用してはならない薬剤。以下では禁忌薬剤と呼ぶ)を示すデータ、及び、この禁忌薬剤の使用が禁止される期間を示すデータも含まれ得る。
【0047】
また、記載事項データは、例えば、手書きで記載された事項を表す部分については画像データの形式をとっており、一方で、活字により印字された事項を表す部分については、テキストデータの形式をとるものとする。
【0048】
また、記載事項データには、この薬剤が調剤された日を示すデータ、この薬剤の代金として売り上げた額を示す売上データ、及び、この薬剤が実際に使用された期間を示すデータが、制御部11が行う後述の処理に従って追加される。
【0049】
処方薬剤データベースは、薬剤の名称を示すデータと、この複合機が設置されている調剤薬局等におけるこの薬剤の在庫の有無及び在庫量を示すデータと、この薬剤の単価を示すデータと、この薬剤の効果(例えばこの薬剤が処方される対象である疾患の名称)を示すデータと、処方上の注意を示すデータとを含むデータベースである。処方上の注意を示すデータとしては、例えば、この薬剤についての禁忌薬剤を示すデータや、この禁忌薬剤の使用が禁止される期間を示すデータが含まれる。処方薬剤データベースは、操作部2を操作するユーザ等の指示に従い、制御部11によって更新される。
【0050】
他薬局データは、薬局の名称を示すデータと、この薬局の所在地を図示する地図を表す地図データと、この薬局に在庫している薬剤についての処方薬剤データベースを記憶するウェブサーバのアドレスとを含むデータである。なお、このウェブサーバが記憶する処方薬剤データベースのデータ構造は、例えば、この複合機が記憶する処方薬剤データベースのデータ構造と実質的に同一であるものとする。
【0051】
顧客識別画像データは、患者又は患者の代理人として登録されている正当な顧客の顔及び指紋の画像を表すデータである。顧客識別画像データには、顧客の住所、氏名、電話番号、電子メールアドレス等、当該顧客識別画像データが表す指紋を有する顧客に関する個人情報が付されている。
【0052】
なお、例えば健康保険の被保険者の顔写真が担当の官庁等に登録されることとなった場合や、健康保険被保険者証に被保険者の顔写真が添付されることとなった場合などにおいては、これらの顔写真を表すデータが、顧客の顔の画像を表すデータとして優先的に顧客識別画像データに組み込まれることが望ましい。
【0053】
次に、この複合機が行う調剤支援の処理を、図6〜図10を参照して説明する。図6〜図10は、この複合機が行う調剤支援の処理を示すフローチャートである。
【0054】
制御部11が、操作部2を操作する管理者(薬剤師など)の指示に応答する等して外部記憶部12より調剤支援アプリケーションを読み出し、調剤支援アプリケーションを実行すると、制御部11はまず、操作部GUIの制御に従って、操作部2の表示部22に、顧客に対して指紋の入力を促す画像を表示させる(図6、ステップS1)。
【0055】
指紋の画像を表すデータが顧客等の操作に従って指紋入力部28から供給されると、制御部11は、供給されたこのデータが正当な顧客(具体的には、患者又はその代理人)の指紋を表していることを、ユーザ用データに含まれる顧客識別画像データに基づいて認証する(ステップS2)。そして、認証に成功すると(すなわち、正当な顧客の指紋を表していると判別すると)、制御部11は処理をステップS5に移す(ステップS2:YES)。
【0056】
一方、認証に失敗すると(ステップS2:NO)、制御部11は、操作部GUIの制御に従って、個人情報の入力を促す画像を表示部22に表示させる(ステップS3)。顧客は操作部2を操作して、当該顧客の住所、氏名、電話番号、電子メールアドレス等、当該顧客に関する個人情報を入力し、また、あらかじめ持参した顧客自身の顔写真等をスキャナ4にセットして、操作部2を操作し、顔写真の読み取りを指示する情報を入力する。
【0057】
顧客が入力した個人情報、及び、顔写真の読み取りの指示は制御部11に供給される。制御部11はこの指示に応答してスキャナアプリケーションの処理を呼び出す。この結果、スキャナ4が顔写真を読み取って、顧客の顔の画像を表すデータを作成し、制御部11は、このデータをスキャナ4よりGWコントローラ3を介して取得する。そして、制御部11は、入力された個人情報及び顔の画像を表すデータと、ステップS2で認証に失敗した指紋の画像を表すデータとを、互いに対応付けて、新たな顧客識別画像データとして外部記憶部12に記憶させ(ステップS4)、処理をステップS8に移す。
【0058】
あるいは、制御部11は、ステップS3で、認証に失敗したので後続の処理を拒絶する旨を示す警告メッセージを表示部22に表示させる等した後、ステップS1に処理を戻したり、あるいは調剤支援の処理を終了するようにしてもよい。また、操作部2がCCD(Charge Coupled Device)等からなるカメラを備えるものとし、このカメラが顧客の顔を撮像してこの顧客の顔の画像を表すデータを作成してもよい。この場合、制御部11は、スキャナ4より顔写真の画像を表すデータを取得する代わりに、このカメラより顧客の顔の画像を表すデータを取得してもよい。
【0059】
ステップS5で制御部11は、認証された顧客の顔の画像を表すデータを顧客識別画像データより読み出し、操作部GUIの制御に従って、操作部2の表示部22に、顧客の顔の画像を表示させる。管理者は、表示された画像に基づき、ステップS1で指紋を入力した者が登録されている顧客本人であるか否かを判断し、判断結果を、操作部2を操作することにより入力する(ステップS6)。
【0060】
制御部11は、入力部21よりステップS6で入力された判断結果を示す情報を取得、この判断結果に基づき、指紋を入力した者が登録されている顧客本人であると判断されたか否かを判別する(ステップS7)。そして、顧客本人ではないと判断された場合は調剤支援の処理を終了し(ステップS7:NO)、顧客本人であると判断された場合は、処理をステップS8に進める。
【0061】
ステップS8で制御部11は、ネットワークインターフェース部13、LAN及び外部のネットワークを介し、健康保険の被保険者を特定する情報を記憶する外部のウェブサーバにアクセスする。そして、認証された顧客を特定する個人情報(つまり、ステップS2で認証に成功した指紋と同一の指紋を表す顧客識別画像データに付されている個人情報)を検索キーとしてこのウェブサーバの記憶領域を検索するなどして、認証された顧客が健康保険の被保険者であるか否かを判別し、判別結果を表示部22に表示させる。なお、認証された顧客が健康保険の被保険者でないと判別した場合は、特にその旨を警告する警告メッセージを表示部22に表示させるようにしてもよい。
【0062】
次に、制御部11は、操作部GUIの制御に従って、表示部22に、処方箋をこの複合機に読み取らせることを促す画像を表示させる(ステップS9)。
顧客は、あらかじめ持参した処方箋をスキャナ4にセットして、操作部2を操作し、処方箋の読み取りを指示する情報を入力する(ステップS10)。
【0063】
操作部2がこの指示を示す情報を制御部11に供給すると、制御部11は、スキャナアプリケーションの処理を呼び出す。この結果、スキャナ4が処方箋の記載面を読み取って、処方箋の画像を表すデータを作成し、制御部11は、このデータをスキャナ4よりGWコントローラ3を介して取得する(ステップS11)。
【0064】
すると、制御部11は、例えば公知の画像認識の手法を用い、このデータが表す処方箋の記載面より、手書きの文字が記載された部分を表す画像データと、活字により印字された文字を表すテキストデータとを抽出する(図7、ステップS12)。なお、画像データ又はテキストデータとして抽出される対象の記載事項は、例えば、処方箋を作成した病院名や住所、処方箋の作成を担当した医師の氏名、処方箋を交付された患者(又はその代理人)の氏名、処方箋が作成された日時、処方の内容などである。
【0065】
また、ステップS12で制御部11は、処方箋の画像を表すデータに含まれる罫線を公知の画像認識の手法によって特定するなどして、この処方箋のフォーマットを特定する。
【0066】
次に、制御部11は、ステップS11で抽出した画像データやテキストデータを検索キーとして処方履歴データを検索し、ステップS11で読み取られた処方箋と同一の処方箋を表す処方履歴データが既に登録されているか否かを判別する(ステップS13)。そして、登録されていると判別すると(ステップS13:YES)、該当する処方履歴データを読み出し、読み出した処方履歴データを用いて処方箋の画像を表す画像データを作成し、この画像データが表す処方箋を、表示部22に表示させ(ステップS14)、調剤支援の処理を終了する。
【0067】
一方、ステップS11で読み取られた処方箋と同一の処方箋を表す処方履歴データがまだ登録されていないと判別すると(ステップS13:NO)、制御部11は、ステップS12で抽出した画像データ及びテキストデータと、ステップS12で特定したフォーマットを示す情報とを、新たな処方履歴データを構成する記載事項データ及び書式データとして、外部記憶部12に記憶させる(ステップS15)。
【0068】
次に、制御部11は、ステップS12で抽出した記載事項データに含まれる、処方された各薬剤の名称及び処方量を特定する。次に、制御部11は、特定した名称を検索キーとして処方薬剤データベースを検索し、これらの薬剤の在庫の有無や在庫量と、単価と、効果と、処方上の注意とを特定する。処方上の注意として、この薬剤についての禁忌薬剤が指定されていれば、該当する禁忌薬剤や、この禁忌薬剤の使用が禁止される期間も特定される。そして、制御部11は、特定した在庫の有無や在庫量と、記載事項データより特定した処方量とに基づき、ステップS11で読み取られた処方箋により処方されたすべての薬剤をこの複合機の設置場所で調剤することができるか否かを判別する(ステップS16)。
【0069】
ステップS16で、すべて調剤できると判別すると(ステップS16:YES)、次に、制御部11は、ステップS12で抽出した記載事項データに含まれる患者の氏名を検索キーとして処方履歴データを検索し、過去にこの患者に処方された薬剤と、この薬剤の処方量、及び、この薬剤が調剤された日を特定する(ステップS17)。また、この薬剤の処方上の注意として禁忌薬剤が示されている場合、ステップS17では、この禁忌薬剤や、この禁忌薬剤の使用が禁止される期間も特定する。
【0070】
そして、制御部11は、現時点で配合禁忌に該当する薬剤があるか否かを判別する(ステップS18)。具体的には、以下(1)として示す条件に合致する薬剤、又は、以下(2)として示す条件に合致する薬剤の少なくともいずれかが存在するか否かを判別する。
(1) ステップS16で特定した禁忌薬剤や、ステップS12で抽出した記載事項データにより指定されている禁忌薬剤のうち、過去に処方された薬剤としてステップS17で特定された薬剤であって、使用が禁止される期間が終了していない薬剤
(2) ステップS17で特定した禁忌薬剤のうち、ステップS12で抽出した記載事項データにより処方の対象となっている薬剤であって、使用が禁止される期間が終了していない薬剤
【0071】
ステップS18で、上述の(1)又は(2)の少なくともいずれかの薬剤が存在すると判別すると、制御部11は、操作部GUIの制御に従って、表示部22に、該当する薬剤の名称や、この薬剤が配合禁忌に該当する旨の警告メッセージを表示させ(ステップS19)、調剤支援の処理を終了する。
【0072】
一方、ステップS18で、上述の(1)又は(2)のいずれの薬剤も存在しないと判別すると、制御部11は、ステップS12で抽出した記載事項データにより処方の対象とされている薬剤の処方量と、ステップS16で特定したこの薬剤の単価とに基づき、患者等に請求すべき薬剤の代金を求める。そして、求めた代金を示すデータを作成して、売上データとして、ステップS12で抽出しステップS15で外部記憶部12に記憶させた記載事項データに追加する(ステップS20)。また、ステップS20で制御部11は、現在の日付を示すデータを取得し、薬剤が調剤された日を示すデータとして、このデータも当該記載事項データに追加する。
【0073】
次に、制御部11は、求めた代金を患者等に請求するための請求書を表す画像データを生成し、操作部GUIの制御に従って、表示部22にこの請求書の画像を表示させる(ステップS21)。この請求書には、当該代金に加え、ステップS12で抽出された記載事項データに含まれる処方上の注意や、ステップS16で特定した薬剤の効果及び処方上の注意が記載されている。
【0074】
また、ステップS21で制御部11は、この請求書を表すこの画像データをプリンタアプリケーションの処理に引き渡し、この請求書をプリンタ5に印刷させる。印刷された請求書は、例えばこの複合機の管理者である薬局等が、ステップS11で読み取られた処方箋に従って薬剤を調剤した上、この薬剤に添えて、患者等に交付される。
【0075】
ここでステップS16の説明に戻る。ステップS16で、調剤できない薬剤があると判別すると(ステップS16:NO)、制御部11は、ネットワークインターフェース部13、LANを介して外部のネットワークに接続する。そして、ステップS12で抽出した記載事項データにより処方の対象とされている薬剤の名称を検索キーとして、他薬局データによりアドレスが示されている外部のウェブサーバにアクセスして、このウェブサーバが記憶する処方薬剤データベースを検索し、処方された薬剤をすべて調達できる薬局等があるか否かを判別する(図8、ステップS22)。
【0076】
ステップS22で、薬剤をすべて調達できる薬局等がないと判別すると(ステップS22:NO)、制御部11は、操作部GUIの制御に従い、調剤できる薬局が見つからなかった旨を説明する画像を表示部22に表示させ(ステップS23)、調剤支援の処理を終了する。
【0077】
一方、ステップS22で、薬剤をすべて調達できる薬局等があると判別すると(ステップS22:YES)、制御部11は、該当する薬局等の所在地を図示する地図を表す地図データを他薬局データより抽出し、抽出した地図データが表す地図を、操作部GUIの制御に従って表示部22に表示させる(ステップS24)。また、ステップS24で制御部11は、抽出した地図データをプリンタアプリケーションの処理に引き渡し、この地図データが表す地図をプリンタ5に印刷させる。印刷された地図は、患者等に交付される。
【0078】
以上説明したステップS1〜S24の処理の結果、患者等が持参した処方箋がこの複合機により読み取られ、この処方箋の記載内容がこの複合機に記憶され、配合禁忌のチェックが行われた上、調剤が可能であれば請求書が発行される。また調剤できない場合、他の薬局で調剤が可能であれば、当該他の薬局の場所を知るための地図が印刷される。
【0079】
一方、制御部11は、所定のタイミング(例えば、確定申告の受付開始の期日)が到来すると(図9、ステップS101)、記載事項データを検索し、所定期間内(例えば、確定申告の対象となる期間内)に調剤された薬剤と、この薬剤の代金を特定する(ステップS102)。
【0080】
そして、特定した薬剤及び代金の一覧や、特定した代金の総和を表示する集計書面を表す画像データを作成し、この画像データをプリンタアプリケーションの処理に引き渡し、この集計書面をプリンタ5に印刷させる(ステップS103)。
また、ステップS103で制御部11は、この集計書面の記載内容を本文に含む電子メールを作成し、所定の電子メールアドレス(例えば、あらかじめこの電子メールの送付を希望した者の電子メールアドレスとして外部記憶部12などに記憶されたもの)を、宛先としてこの電子メールに付す。そして、ネットワークインターフェース部13及びLANを介し、この電子メールをネットワークに送出する。なお、制御部11は、集計書面の記載内容を電子メールの本文に含める代わりに、集計書面を表す上述の画像データを添付ファイルとして電子メールに添付するようにしてもよい。
【0081】
また、制御部11は、管理者が操作部2を操作して、過去の処方箋を特定する情報(例えば、調剤された日や、患者の名称など)と、薬剤が実際に使用された期間を示すデータを追加する旨の指示とを供給すると(図10、ステップS201)、この指示に応答して外部記憶部12の記憶領域を検索し、該当する処方箋についての処方履歴データを特定する。そして、特定した処方履歴データが表す処方箋の画像を、表示部22に一覧表示させる(ステップS202)。
【0082】
次に、管理者が操作部2を操作して、一覧表示された過去の処方箋のいずれかを選択する情報を供給すると(ステップS203)、制御部11はこの情報に応答して、表示部22に、薬剤が実際に使用された期間の入力を促す画像を表示部22に表示させる(ステップS204)。
【0083】
次に、管理者が操作部2を操作して、薬剤が実際に使用された期間を示すデータを供給すると(ステップS205)、制御部11は外部記憶部12にアクセスし、ステップS203で顧客が選択した処方箋を表す処方履歴データに、管理者がステップS205で供給したデータを追加する(ステップS206)。
なお、管理者は、薬剤が実際に使用された期間を、あらかじめ患者と面談するなどして特定しておくものとする。
【0084】
なお、この複合機の構成は上述のものに限られない。
例えば、この複合機は、ステップS11で処方箋をスキャナ4を用いて読み取る代わりに、処方箋の画像を表すデータをシリアル入出力部25や無線入出力部26を介して取得するようにしてもよいし、あるいは、処方箋の画像を表すデータを格納した記録媒体から記録媒体アクセス部27を介してこのデータを読み出すようにしてもよい。
【0085】
また、ステップS1〜S2でこの複合機は、顧客に指紋を入力させてこの指紋に基づいた認証を行う代わりに、パスワード、虹彩のパターンあるいはその他任意の照合用の情報の供給を求め、供給された情報に基づいて個人を認証するようにしてもよい。
【0086】
また、この複合機は、必ずしも請求書や地図を印刷する必要はなく、単に表示部22に表示するに留めてもよいし、あるいは、請求書や地図をファクシミリ送信したり、請求書や地図を表す電子メールを作成してネットワークに送出したり、その他任意の手法で出力するようにしてもよい。
【0087】
また、ステップS103で制御部11は所定の電子メールアドレスを宛先とした電子メールを送出する代わりに、所定の電話番号(ファクシミリ番号)に宛てて、集計書面をファクシミリ送信するようにしてもよい。
【0088】
また、ステップS14で制御部11は、処方箋の記載面全体が実質的に最大の大きさで表示部22に表示されるように、拡大表示又は縮小表示を行わせるようにしてもよい。
【0089】
また、調剤支援アプリケーションは、過去に処方箋から読み取った手書き文字や活字の形状と、この処方箋を交付した病院名や医師名(この処方箋についてステップS12で行った画像認識の結果得られた画像データあるいはテキストデータから特定される病院名や医師名)との対応関係を解析し、解析結果に基づいて、ステップS12で制御部11が行う画像データやテキストデータの抽出の成功率を向上させるような学習機能を提供するものであってもよい。
【0090】
以上、この発明の実施の形態を説明したが、この発明にかかる調剤支援システムは、専用のシステムによらず、通常のコンピュータシステムを用いて実現可能である。
例えば、スキャナ及びプリンタを備えたパーソナルコンピュータに上述の制御ボックス1、操作部2、GWコントローラ3、スキャナ4及びプリンタ5の動作を実行させるためのプログラムを格納した媒体(CD−ROM、MO、フレキシブルディスク等)から該プログラムをインストールすることにより、上述の処理を実行する複合機を構成することができる。
【0091】
また、例えば、通信回線の掲示板(BBS)にこのプログラムをアップロードし、これを通信回線を介して配信してもよく、また、このプログラムを表す信号により搬送波を変調し、得られた変調波を伝送し、この変調波を受信した装置が変調波を復調してこれらのプログラムを復元するようにしてもよい。
そして、このプログラムを起動し、OSの制御下に、他のアプリケーションプログラムと同様に実行することにより、上述の処理を実行することができる。
【0092】
なお、OSが処理の一部を分担する場合、あるいは、OSが本願発明の1つの構成要素の一部を構成するような場合には、記録媒体には、その部分を除いたプログラムを格納してもよい。この場合も、この発明では、その記録媒体には、コンピュータが実行する各機能又はステップを実行するためのプログラムが格納されているものとする。
【0093】
【発明の効果】
以上説明したように、この発明によれば、薬剤の調剤の業務を支援する機能が複合機より提供される調剤支援システム及びプログラムが実現される。
【図面の簡単な説明】
【図1】この発明の実施の形態に係る複合機の構成を示すブロック図である。
【図2】図1の複合機の筐体及びコンソール部の外形を示す図である。
【図3】制御ボックスの構成を示すブロック図である。
【図4】操作部の構成を示すブロック図である。
【図5】(a)は、コンソール部の上面を示す図であり、(b)は、コンソール部の右側面を示す図であり、(c)は、コンソール部の左側面を示す図であり、(d)は、コンソール部の前方側面を示す図である。
【図6】図1の複合機が行う調剤支援の処理を示すフローチャートである。
【図7】図6のフローチャートの続きである。
【図8】図7のフローチャートの続きである。
【図9】図1の複合機が行う調剤支援の処理を示すフローチャートである。
【図10】図1の複合機が行う調剤支援の処理を示すフローチャートである。
【符号の説明】
1 制御ボックス
2 操作部
3 GWコントローラ
4 スキャナ
5 プリンタ
11 制御部
12 外部記憶部
13 ネットワークインターフェース部
14 バッテリ部
21 入力部
22 表示部
23 音声入力部
24 音声出力部
25 シリアル入出力部
26 無線入出力部
27 記録媒体アクセス部
28 指紋入力部
B 筐体
C コンソール部
Claims (7)
- シートを読み取り、読み取ったシートの画像を表す画像データを生成する読取手段と、供給された画像データが表す画像をシートに印刷する印刷手段と、前記読取手段からの画像データの取得及び前記印刷手段への画像データの供給を行う制御手段と、より構成され、一体に形成された調剤支援システムであって、
調剤可能な薬剤を示す薬剤データベースを記憶する記憶手段を更に備え、
前記読取手段は、処方箋を読み取り、この処方箋を表す画像データを生成し、
前記制御手段は、処方箋を表す画像データを前記読取手段より取得し、この処方箋の記載事項を当該画像データより抽出し、抽出した記載事項と薬剤データベースとに基づいて、この処方箋により処方された薬剤を所定の拠点で調剤できるか否かを判別し、前記所定の拠点で調剤できると判別したとき、抽出された記載事項に基づいて、この処方箋により処方された薬剤の価格を決定し、決定した価格を示す情報を前記印刷手段に供給して印刷させ、
前記制御手段は、さらに、個人を識別する照合用の情報を操作者の操作に従って取得し、この照合用の情報により識別される個人が健康保険の被保険者であるか否かを判別して、被保険者ではないと判別した場合、前記読取手段が読み取った処方箋により処方された薬剤の価格を決定する前に、当該個人が被保険者ではない旨を示す警告メッセージを表示部に表示させる、
ことを特徴とする調剤支援システム。 - 前記記憶手段は、調剤を取り扱う他の拠点の位置を示す調剤拠点データを更に記憶しており、
前記制御手段は、前記処方箋により処方された薬剤を前記所定の拠点で調剤できないと判別したとき、外部の装置を外部のネットワークを介して検索することにより、当該薬剤を調剤できる他の拠点を索出し、索出された当該他の拠点の位置を示す調剤拠点データを前記印刷手段に供給して印刷させる、
ことを特徴とする請求項1に記載の調剤支援システム。 - 前記記憶手段は、個人を識別する識別情報を更に記憶しており、
前記制御手段は、照合用の情報を操作者の操作に従って取得し、当該照合用の情報と前記識別情報とに基づいて個人を認証し、認証に失敗したとき、処方箋を表す画像データよりこの処方箋の記載事項を抽出する処理を拒絶する、
ことを特徴とする請求項1又は2に記載の調剤支援システム。 - 前記記憶手段は、個人を識別する識別情報と、過去に読み取られた処方箋を表す画像データより抽出された過去の記載事項を表すデータとを更に記憶しており、
前記制御手段は、照合用の情報を操作者の操作に従って取得し、当該照合用の情報と前記識別情報とに基づいて個人を認証し、認証に成功したとき、過去の記載事項を表すデータのうちから、認証された個人について過去に発行された処方箋の記載事項を表すものを特定する、
ことを特徴とする請求項1乃至3のいずれか1項に記載の調剤支援システム。 - 前記制御手段は、認証された個人について発行された処方箋の記載事項を表すデータとして特定したものと、新たに読み取られた処方箋の記載事項を表すデータとに基づき、新たに読み取られた処方箋の対象である患者について配合禁忌があるか否かを判別し、あると判別したとき、配合禁忌がある旨のメッセージを出力する、
ことを特徴とする請求項4に記載の調剤支援システム。 - 前記記憶手段は、過去に前記制御手段が決定した代金を更に記憶し、
前記制御手段は、所定期間内に決定した代金を所定のタイミングで集計し、集計結果を出力する、
ことを特徴とする請求項1乃至5のいずれか1項に記載の調剤支援システム。 - シートを読み取り、読み取ったシートの画像を表す画像データを生成する読取装置と、供給された画像データが表す画像をシートに印刷する印刷装置と、に接続されたコンピュータに、
調剤可能な薬剤を示す薬剤データベースを記憶する機能と、
前記読取装置が処方箋を読み取って生成したこの処方箋を表す画像データを前記読取装置より取得し、この処方箋の記載事項を当該画像データより抽出する機能と、
抽出した記載事項と薬剤データベースとに基づいて、この処方箋により処方された薬剤を所定の拠点で調剤できるか否かを判別する機能と、
前記所定の拠点で調剤できると判別したとき、抽出された記載事項に基づいて、この処方箋により処方された薬剤の価格を決定し、決定した価格を示す情報を印刷する機能と、
個人を識別する照合用の情報を操作者の操作に従って取得し、この照合用の情報により識別される個人が健康保険の被保険者であるか否かを判別して、被保険者ではないと判別した場合、前記読取手段が読み取った処方箋により処方された薬剤の価格を決定する前に、当該個人が被保険者ではない旨を示す警告メッセージを表示部に表示する機能と、
を行わせるためのプログラム。
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