JP4325152B2 - 転がり軸受の密封装置 - Google Patents

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    • F16C19/06Bearings with rolling contact, for exclusively rotary movement with bearing balls essentially of the same size in one or more circular rows for radial load mainly with a single row or balls

Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、転がり軸受の密封装置、より詳しくは、回転検出用の環状着磁エンコーダを一体化した密封装置に関する。
【0002】
【従来の技術】
従来例を図12および図13に示す。図12は、自動車の車輪を懸架装置に対して回転自在に支持する軸受に装着される密封装置10の部分断面図、図13は、図12に示される密封装置10が複数段積み重ねられている状態を示す断面図を示している。
【0003】
密封装置10は、環状芯金2と、スリンガー3と、シール部材4と、パルサリング5とを有する。このような密封装置10において、環状芯金2は、転がり軸受の外輪に内嵌され、スリンガー3は転がり軸受の内輪に外嵌される。転がり軸受の外輪は車体に固定され、内輪は車軸に嵌合固定される。このような密封装置10は、図13に示すように、納品や運搬時等において、例えば、梱包された箱内にて、密封装置10が複数段積み重ねられて収納される。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】
上記の密封装置10の場合、図13の積み重ね状態にあると、一方の密封装置10のパルサリング5と他方の密封装置10の環状芯金2とが、範囲Bにわたって重なるためにパルサリング5の磁力によって環状芯金2が吸着される。そのため、密封装置10を箱から取り出して組立機に送る際に、前記磁力吸着により、環状芯金2とスリンガー3がずれたり、外れたりするおそれがある。環状芯金2とスリンガー3が外れると、シール部材4のリップ反転を防止して品質を確保するために、専用の治具を用いて再度組み立てを行う必要が生じ、作業コストがかかる。また、積み重ねられた密封装置10を、水平方向にスライドさせて抜き取るにしても、パルサリング5と環状芯金2の接触面積が大きいから、パルサリング5が環状芯金2によって傷付くおそれもある。
【0005】
【課題を解決するための手段】
本発明の転がり軸受の密封装置は、固定側軌道輪である外輪の内周面に嵌着される円筒状芯金部とこの円筒状芯金部の端縁から径方向内向きに延びる環状芯金部とからなる断面L字形に形成された固定側環状部材と、前記固定側環状部材に対向して回転側軌道輪である内輪の外周面に嵌着される円筒状スリンガー部とこの円筒状スリンガー部の端縁から径方向外向きに延びる環状スリンガー部とからなる断面L字形に形成された回転側環状部材と、前記固定側環状部材に装着され前記回転側環状部材に摺接する環状シール部材と、前記回転側環状部材の外側面に設けられる環状着磁エンコーダとを備えた転がり軸受の密封装置であって、前記固定側環状部材の環状芯金部の外側面と、前記回転側環状部材の円筒状スリンガー部の先端とが略面一とされるとともに、前記回転側環状部材に、前記環状着磁エンコーダの表面より軸方向外向きに突出し、密封装置同士を積み重ねた場合に上段の密封装置の前記固定側環状部材の環状芯金部の外側面に当接する突出部を設け、前記突出部が、前記回転側環状部材の環状スリンガー部の径方向外側先端を軸方向外向きに折曲させて形成されていることを特徴とする。
【0007】
本発明の転がり軸受の密封装置は、固定側軌道輪である外輪の内周面に嵌着される円筒状芯金部とこの円筒状芯金部の端縁から径方向内向きに延びる環状芯金部とからなる断面L字形に形成された固定側環状部材と、前記固定側環状部材に対向して回転側軌道輪である内輪の外周面に嵌着される円筒状スリンガー部とこの円筒状スリンガー部の端縁から径方向外向きに延びる環状スリンガー部とからなる断面L字形に形成された回転側環状部材と、前記固定側環状部材に装着され前記回転側環状部材に摺接する環状シール部材と、前記回転側環状部材の外側面に設けられる環状着磁エンコーダとを備えた転がり軸受の密封装置であって、前記固定側環状部材の環状芯金部の外側面と、前記回転側環状部材の円筒状スリンガー部の先端とが略面一とされるとともに、前記固定側環状部材の円筒状芯金部の先端に、前記環状着磁エンコーダの表面より軸方向外向きに突出し、密封装置同士を積み重ねた場合に上段の密封装置の前記固定側環状部材の環状芯金部の外側面に当接する突出部を設けたことを特徴とする。
【0008】
固定側環状部材に設ける突出部は、例えば、固定側環状部材の先端を軸方向外向きに延設してなる。
【0009】
上記構成を有する密封装置の場合、例えば、これらを上下に積み重ねても、突出部が相手側の回転側環状部材の外側面や固定側環状部材の外側面に当接し、互いの密封装置それぞれの固定側環状部材と環状着磁エンコーダとの間に隙間が生じ、上下の密封装置に対する環状着磁エンコーダの磁気吸着力が軽減される。これにより、積み重ねられた密封装置を離す際の固定側環状部材と回転側環状部材とのずれや外れを有効に防止できる。
【0010】
上下に積み重ねられた密封装置を互いに水平方向に引き抜く場合、固定側環状部材と環状着磁エンコーダが非接触であることから、環状着磁エンコーダが固定側環状部材によって傷付くことなく、円滑に引き抜くことができる。
【0011】
回転側環状部材の回転側軌道輪側部分を、軸方向外向きに屈曲させて突出部を形成することにより、回転側環状部材を回転側軌道輪に圧入する部位が突出部によって補強され、回転側環状部材を強固に回転側軌道輪に固定することができる。
【0012】
【発明の実施の形態】
本発明の詳細を図1ないし図3に示す参考形態に基づいて説明する。図1は本発明の参考形態に係る密封装置の部分断面図、図2は密封装置の使用状態の部分断面図、図3は密封装置を複数段上下に積み重ねた状態を示す断面図である。
【0013】
密封装置1は、環状芯金2、スリンガー3、環状シール部材4およびパルサリング5を備える。
【0014】
環状芯金2は、固定側環状部材として、金属板を屈曲してなり、円筒状芯金部21と、この円筒状芯金部21の端縁から径方向内向きに延びる環状芯金部22とからなる断面L字形に形成されている。環状芯金2の材料としては、例えば、磁性体であるSPCC,SPCD,SPCE(冷延鋼板)が用いられる。
【0015】
スリンガー3は、回転側環状部材として、防錆処理された圧延鋼板等の金属板を屈曲してなり、円筒状スリンガー部31と、この円筒状スリンガー部31の端縁から径方向外向きに延びる環状スリンガー部32とからなる断面L字形に形成されている。スリンガー3は、後述するパルサリング5の磁界強さが増大し、回転検出がし易くなるように、磁性材料で形成することが望ましい。磁性材料としては、例えば、フェライト系ステンレス鋼(JIS規格のSUS430系等)が用いられる。
【0016】
スリンガー3には、パルサリング5の表面より軸方向外向きに突出する突出部33が設けられている。突出部33は、断面L字形のスリンガー3の折曲部、すなわち円筒状スリンガー部31と環状スリンガー部32が交わる部分において、スリンガー3を軸方向外向きに屈曲させて、全周に渡って形成されている。
【0017】
突出部33は、円筒状スリンガー部31を軸方向外向きに延設させてなる延設部33aと、延設部33aの先端から延設部33aの外周面に沿って折り返してなる折返部33bとからなる。
【0018】
突出部33の軸方向寸法は、パルサリング5の厚さ寸法より大きく設定されており、これにより、パルサリング5は突出部33の先端より軸方向内側に収納される。
【0019】
パルサリング5の表面と、突出部33の先端との間の軸方向寸法Aは、特には規制されないが、0.4[mm]≦A≦1.0[mm]とすることが、環状芯金2およびスリンガー3の公差の最小値より大きく、かつ、センサ9の先端が突出部33に当たらないことから好ましい。
【0020】
環状芯金2とスリンガー3は、円筒状芯金部21と円筒状スリンガー部31とを、また、環状芯金部22と環状スリンガー部32とを対峙させて組み合わされ、パックシールと呼ばれる構成となっている。この状態で、環状芯金部22の外側面と、円筒状スリンガー部31の先端31aが、軸方向に略面一となる。
【0021】
環状芯金2には、ゴム製等の環状シール部材4が取付けられている。この環状シール部材4は、環状芯金2の全周に沿って延設される長尺ものであり、スリンガー3の円筒状スリンガー部31の外周面に摺接する2つのラジアルリップ41,42と、環状スリンガー部32の内面に摺接するアキシャルリップ43とを有している。
【0022】
環状シール部材4は、環状芯金部22の外面に屈曲部44を引っ掛けて、環状芯金2の内面に装着されている。
【0023】
パルサリング5は、環状着磁エンコーダとして、スリンガー3の環状スリンガー部32の外面に設けられており、磁性粉体をゴムと混合して加硫成形するとともに、周方向交互にN極とS極とを配列した環状膜体とされて環状スリンガー部32の外面に接着される。
【0024】
このような密封装置1は、図2に示すように内輪回転の車輪用転がり軸受の軸方向端部に装着されて、転がり軸受の内部を密封する。
【0025】
図2において、この転がり軸受は、車体等に固定された外輪6と、車軸が内嵌された内輪7と、外輪6と内輪7との間に介装された複数の玉8とを含む内輪回転のアンギュラ玉軸受の構成を有し、密封装置1の環状芯金2は、この転がり軸受の外輪6の内周面に圧入固定され、スリンガー3はその内輪7の外周面に圧入固定される。転がり軸受の軸方向外面に配置されたパルサリング5との間に所要の間隔を隔ててこのパルサリング5と共に回転検出装置を構成する磁気センサ9が対向配置される。このような転がり軸受において、内輪7と共にパルサリング5が回転すると、磁気センサ9の検出面の近傍をS極とN極が交互に通過し、センサ内を流れる磁束の向きが変化する。この磁束の変化により、センサに内蔵したホール素子等の磁気検出素子の信号が変化する。この信号が変化する周波数は車軸の回転速度に比例し、当該信号を制御器に送信して回転速度を検出し、アンチロックブレーキシステム(ABS)等を制御する。
【0026】
図3を参照して納品や運搬時等における密封装置1の収納について説明する。本参考形態では、梱包された箱内にて、密封装置1が複数段積み重ねられて収納される場合について説明する。このように、密封装置1が縦列に重ね合わされるものに限らず、横列に重ね合わされる場合であっても同様である。すなわち、図3で積み重ねられた密封装置1の場合、下段の密封装置1における突出部33の先端が、上段の密封装置1におけるスリンガー3の円筒状スリンガー部31の先端31aに当接する。環状芯金部22の外側面と、円筒状スリンガー部31の先端31aが軸方向に略面一であるため、下段の密封装置1のパルサリング5と、上段の密封装置1の環状芯金部22の外側面との間に隙間Sが形成される。この隙間Sにより、密封装置1の積み重ね状態では、パルサリング5の磁力による環状芯金部22に対する磁気吸着力が極めて小さくなる。
【0027】
密封装置1を軸受への組込機に送るために、作業者が手作業にて箱から積み重ねられた密封装置1を取り出す。この取り出し作業時に、例えば、積み重ねられた密封装置1のうちの一部を取り出すことがある。上下段の密封装置1の磁気吸着力が弱いため、密封装置1は互いの間にてスムーズに離れ、組み合わせられた環状芯金2とスリンガー3とがずれたり、外れたりするようなことがなくなる。また、箱から取り出した後、組込機に送る際、積み重ねられた密封装置1を水平方向にスライドさせて抜き取ることがある。この抜き取り作業時に、上下段の密封装置1の磁気吸着力が弱く、かつ、パルサリング5と環状芯金部22が非接触であることから、パルサリング5が傷付くことなく、円滑に抜き取ることができる。
【0028】
突出部33は、スリンガー3の円筒状スリンガー部31側に屈曲形成されており、スリンガー3を内輪7に圧入固定する部位が突出部に33よって補強され、スリンガー3を強固に内輪7に固定することができる。
【0029】
本発明の他の参考形態を図4および図5に基づいて説明する。図4は本発明の参考形態に係る密封装置の部分断面図、図5はその密封装置を複数段上下に積み重ねた状態を示す断面図である。
【0030】
本密封装置1は、スリンガー3に設けた突出部34に関する変形例であります。
【0031】
すなわち、突出部34は、断面L字形のスリンガー3の折曲部において、スリンガー3を軸方向外向きに屈曲させて、全周に渡って形成されている。
【0032】
突出部34は、円筒状スリンガー部31を軸方向外向きに延設させてなる延設部34aと、延設部34aの先端から径方向外向きに連設してなる径方向部34bと、径方向部34bの外径側先端から軸方向内向きに折り返してなる折返部34cとからなる。径方向部34bの外側面は、パルサリング5の表面より軸方向外方に位置しており、パルサリング5の表面と突出部34の先端との間の軸方向寸法Aは、前記参考形態と同様である。
【0033】
図5に示すように、密封装置1を積み重ねた状態では、下段の密封装置1における突出部34の径方向部34bの外側面が、上段の密封装置1におけるスリンガー3の円筒状スリンガー部31の先端31aに当接する。これにより、下段の密封装置1のパルサリング5と、上段の密封装置1の環状芯金部22の外側面との間に隙間Sが形成され、パルサリング5の磁力による環状芯金部22に対する磁気吸着力が極めて小さくなる。
【0034】
本発明の他の参考形態を図6および図7に基づいて説明する。図6は本発明の参考形態に係る密封装置の部分断面図、図7はその密封装置を複数段上下に積み重ねた状態を示す断面図である。
【0035】
本密封装置1は、スリンガー3に設けた突出部35に関する変形例であります。
【0036】
すなわち、突出部35は、断面L字形のスリンガー3の折曲部において、スリンガー3を軸方向外向きに屈曲させて、全周に渡って形成されている。
【0037】
突出部35は、円筒状スリンガー部31を軸方向外向きに延設させてなる延設部35aと、延設部35aの先端から径方向外向きに傾斜させて折り返してなる折返部35bとからなる。突出部35の先端は、パルサリング5の表面より軸方向外方に位置しており、パルサリング5の表面と突出部35の先端との間の軸方向寸法Aは、前記参考形態と同様である。
【0038】
図7に示すように、密封装置1を積み重ねた状態では、下段の密封装置1における突出部35の先端が、上段の密封装置1におけるスリンガー3の円筒状スリンガー部31の先端31aに当接する。これにより、下段の密封装置1のパルサリング5と、上段の密封装置1の環状芯金部22の外側面との間に隙間Sが形成され、パルサリング5の磁力による環状芯金部22に対する磁気吸着力が極めて小さくなる。
【0039】
本発明の実施の形態を図8および図9に基づいて説明する。図8は本実施形態に係る密封装置の部分断面図、図9はその密封装置を複数段上下に積み重ねた状態を示す断面図である。
【0040】
本実施形態の密封装置1は、スリンガー3の環状スリンガー部32の先端に突出部36を設けたものであります。
【0041】
すなわち、突出部36は、環状スリンガー部32の先端を軸方向外向きに折曲してなる。突出部36の先端は、パルサリング5の表面より軸方向外方に位置しており、パルサリング5の表面と突出部36の先端との間の軸方向寸法Aは、前記参考形態と同様である。
【0042】
図9に示すように、密封装置1を積み重ねた状態では、下段の密封装置1における突出部36の先端が、上段の密封装置1における環状芯金2の環状芯金部22の外側面に当接する。これにより、下段の密封装置1のパルサリング5と、上段の密封装置1の環状芯金部22の外側面との間に隙間Sが形成され、パルサリング5の磁力による環状芯金部22に対する磁気吸着力が極めて小さくなる。
【0043】
突出部36は、環状スリンガー部32の先端を軸方向外向きに折曲してなり、スリンガー3にパルサリング5を成型する際、着磁材がスリンガー3の内部の環状シール部材4へ流れ込むのを突出部36にて防ぐことができる。この結果、環状シール部材4と、流れ込んだ着磁材が付着したスリンガー3とが接触し、磨耗するするのを防止できる。
【0044】
本発明のさらに他の実施の形態を図10および図11に基づいて説明する。図10は本実施形態に係る密封装置の部分断面図、図11はその密封装置を複数段上下に積み重ねた状態を示す断面図である。
【0045】
本実施形態の密封装置1は、環状芯金2の円筒状芯金部21の先端に突出部23を設けたものであります。
【0046】
すなわち、突出部23は、円筒状芯金部21の先端をパルサリング5の表面より軸方向外向きに突出させて形成されており、パルサリング5の表面と突出部23の先端との間の軸方向寸法Aは、前記参考形態と同様である。
【0047】
図11に示すように、密封装置1を積み重ねた状態では、下段の密封装置1における突出部23の先端が、上段の密封装置1における環状芯金2の環状芯金部22の外側面に当接する。これにより、下段の密封装置1のパルサリング5と、上段の密封装置1の環状芯金部22の外側面との間に隙間Sが形成され、パルサリング5の磁力による環状芯金部22に対する磁気吸着力が極めて小さくなる。
【0048】
円筒状芯金部21の先端をパルサリング5の表面より軸方向外向きに突出させて突出部23が形成されており、突出部23と環状スリンガー部32の先端との間に微小隙間Lが形成され、ラビリンス効果によってシール性が向上する。
【0049】
突出部23は、スリンガー3の軸方向寸法を小さくすることにより形成してもよい。
【0050】
密封装置1を外輪回転の軸受に装着する場合は、円筒状芯金部21と,この円筒状芯金部21の端縁から径方向外向きに延びる環状芯金部22とからなる断面L字形の環状芯金2を転がり軸受の固定側となる内輪に外嵌固定し、円筒状スリンガー部31と,この円筒状スリンガー部31の端縁から径方向内向きに延びる環状スリンガー部32とからなる断面L字形のスリンガー3を回転側となる外輪に内嵌固定する。環状芯金2にはシール部材4が装着され、スリンガー3の環状スリンガー部32の外面にはパルサリング5が接着される。また、環状芯金2またはスリンガー3には、密封装置1の重ね合わせ状態にてパルサリング5との間に隙間Sを形成する突出部が設けられる。
【0051】
密封装置1の重ね合わせ状態にてパルサリング5との間に隙間Sを形成するための突出部の形状や、シール部材4の形状については特に限定されるものではない。
【0052】
【発明の効果】
本発明によると、重ね合わされた密封装置を離す際の固定側環状部材と回転側環状部材とのずれや外れを有効に防止できる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の参考形態に係る密封装置の部分断面図
【図2】図1の密封装置の使用状態を示す部分断面図
【図3】図1の密封装置の積み重ね状態を示す断面図
【図4】本発明の他の参考形態に係る密封装置の部分断面図
【図5】図4の密封装置の積み重ね状態を示す断面図
【図6】本発明の他の参考形態に係る密封装置の部分断面図
【図7】図6の密封装置の積み重ね状態を示す断面図
【図8】本発明の実施の形態に係る密封装置の部分断面図
【図9】図8の密封装置の積み重ね状態を示す断面図
【図10】本発明のさらに他の実施の形態に係る密封装置の部分断面図
【図11】図10の密封装置の積み重ね状態を示す断面図
【図12】従来例の密封装置の部分断面図
【図13】図12の密封装置の積み重ね状態を示す部分断面図
【符号の説明】
1 密封装置
2 環状芯金(固定側環状部材)
3 スリンガー(回転側環状部材)
4 環状シール部材
5 パルサリング(環状着磁エンコーダ)
21 円筒状芯金部
22 環状芯金部
23,33,34,35,36 突出部
31 円筒状スリンガー部
32 環状スリンガー部

Claims (2)

  1. 固定側軌道輪である外輪の内周面に嵌着される円筒状芯金部とこの円筒状芯金部の端縁から径方向内向きに延びる環状芯金部とからなる断面L字形に形成された固定側環状部材と、前記固定側環状部材に対向して回転側軌道輪である内輪の外周面に嵌着される円筒状スリンガー部とこの円筒状スリンガー部の端縁から径方向外向きに延びる環状スリンガー部とからなる断面L字形に形成された回転側環状部材と、前記固定側環状部材に装着され前記回転側環状部材に摺接する環状シール部材と、前記回転側環状部材の外側面に設けられる環状着磁エンコーダとを備えた転がり軸受の密封装置であって、
    前記固定側環状部材の環状芯金部の外側面と、前記回転側環状部材の円筒状スリンガー部の先端とが略面一とされるとともに、
    前記回転側環状部材に、前記環状着磁エンコーダの表面より軸方向外向きに突出し、密封装置同士を積み重ねた場合に上段の密封装置の前記固定側環状部材の環状芯金部の外側面に当接する突出部を設け、
    前記突出部が、前記回転側環状部材の環状スリンガー部の径方向外側先端を軸方向外向きに折曲させて形成されている、ことを特徴とする転がり軸受の密封装置。
  2. 固定側軌道輪である外輪の内周面に嵌着される円筒状芯金部とこの円筒状芯金部の端縁から径方向内向きに延びる環状芯金部とからなる断面L字形に形成された固定側環状部材と、前記固定側環状部材に対向して回転側軌道輪である内輪の外周面に嵌着される円筒状スリンガー部とこの円筒状スリンガー部の端縁から径方向外向きに延びる環状スリンガー部とからなる断面L字形に形成された回転側環状部材と、前記固定側環状部材に装着され前記回転側環状部材に摺接する環状シール部材と、前記回転側環状部材の外側面に設けられる環状着磁エンコーダとを備えた転がり軸受の密封装置であって、
    前記固定側環状部材の環状芯金部の外側面と、前記回転側環状部材の円筒状スリンガー部の先端とが略面一とされるとともに、
    前記固定側環状部材の円筒状芯金部の先端に、前記環状着磁エンコーダの表面より軸方向外向きに突出し、密封装置同士を積み重ねた場合に上段の密封装置の前記固定側環状部材の環状芯金部の外側面に当接する突出部を設けた、ことを特徴とする転がり軸受の密封装置。
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