JP4324950B2 - 浴室カウンター - Google Patents

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は浴室におけるカウンターに係り、浴室利用においての利便性、安全性向上及び意匠向上に好適な浴室カウンターに関する。
【0002】
【従来の技術】
従来まで浴室に設けられるカウンターは、箱状に浴室内に突出して形成され、正面側の立面を平面状に構成する形状のものが一般的であったが、近年、上記カウンターとは別に、床より高い位置に洗面器を載置して利用できる、洗面器カウンターを有する浴室が増加してきている。洗面器カウンターは洗面器を利用する場合に腰をかがめる動作を省き、特に高齢者や身障者に対し身体にかかる負担を低減させるものである。
【0003】
一方、従来の浴室における収納は、カウンターより上方の壁面、あるいはカウンター下方などに設けられることが多く、中にはカウンターの正面側一部を凹状に成形し収納としたものなどもある。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】
従来の浴室カウンターは、小物類を上面に載置して利用するため箱状に浴室内に突出して形成し、正面側の立面を平面状に構成する形状をなすものが一般的であり、カウンター内部の空間はデッドスペースとなっていた。
【0005】
また、従来の浴室カウンターは、上記に加え、床より高い位置に洗面器を載置して利用する洗面器カウンターとして設置されるものなどがあるが、それらと水栓金具及び収納を構成する場合の配置に関し、収納はカウンターより上方の壁面、あるいはカウンター下などに設けられることが多く、中にはカウンターの正面側一部を凹状に成形し収納としたものなどもある。
【0006】
ところが、上記における収納は、カウンター及び水栓金具の配置から離れた位置に設置されているのが一般的であるため、水栓金具の使用と、収納物の取り出しに伴う動作の間に、立ち上がりや体を伸ばす動作を必要とし、特にシャワーを浴びながらそれらを取り扱う場合などには、相互の位置を把握しづらく動作が困難であるという問題があった。
【0007】
また従来の浴室では、収納は水栓金具の配置から離れた位置に設置されているのが一般的であるため、浴室で使用する小物類に関し、特に座った姿勢で使用するものについては、カウンター上に載置される場合が多く、それらが湯水によって流されたりすることがあるばかりでなく、カウンター周辺が煩雑になり、かつ意匠的にも好ましくはなかった。
【0008】
本発明は、上記課題を解決するためになされたもので、本発明の目的は、浴室におけるカウンターに係り、浴室利用においての利便性、安全性向上及び意匠向上に好適な浴室カウンターを提供することにある。
【0009】
【課題を解決するための手段及び効果】
上記課題を解決するために、請求項1の発明は、浴室に設置されるカウンターに関し、前記カウンターは上段カウンターと、洗面器を置くための洗面器カウンターと、埋め込み水栓と、収納トレイからなり、洗面器カウンターは上段カウンターの鉛直下方に構成され、収納トレイは鉛直方向において上段カウンターと洗面器カウンターの間に構成され、埋め込み水栓は上段カウンターの前面略中央部に取り付けられ、収納トレイは埋め込み水栓の両側、もしくは片側に、埋め込み水栓と略同一高さに設けられ、かつ収納トレイは、背面が上段カウンターの背面と略同一の立面上に掛止されて設置されていることを特徴とする。
【0010】
この発明によれば、従来箱状に形成されて浴室内側に突出し、正面側の立面が平面状に構成されていたカウンターに対し、カウンター前面に設けられる埋め込み水栓の両側、もしくは片側に、埋め込み水栓と略同一高さに収納トレイを設けたことにより、従来デッドスペースとなっていた空間を収納スペースとして有効に活用することができる。
【0011】
また、上記構成により、洗面器カウンターに洗面器を載置し、かつ椅子などに腰掛けカウンターに向かって洗体行為を行う場合において、水栓や収納トレイの位置は洗面器より上方の、座った姿勢で扱いやすい高さに配置することができる。かつ水栓を埋め込み水栓とし略同一高さに収納トレイを設けたことにより、水栓と収納トレイとの配置が隣り合い、相互にきわめて近い位置に配置されるため、洗面器の利用及び水栓の操作、さらに収納物の取り扱いに関する一連の動作をスムーズに行うことができる。特に、特にシャワーを浴びている時など目をつぶっている場合の使用に関し、相互の位置関係を把握しやすいため利便性が高まる。
【0012】
さらに、水栓金具の位置に隣接して収納トレイが設けられることにより、従来カウンター上に載置していた小物類を、前記収納トレイに収納することにより、湯水でカウンター上の小物類が流されることがなくなる。またカウンター周辺が煩雑にならず、意匠的にも好ましいものとなる。
【0013】
請求項2の発明は、請求項1に記載の浴室カウンターにおいて、収納トレイは、底面がカウンター後方に向かって下方に傾きを有し、かつ底面の最も低くなる位置近傍に水抜き穴が設けられていることを特徴とする。
【0014】
本発明によれば、収納トレイの底面がカウンター後方に向かって下方に傾きを有しているため、収納物が浴室内に落下することが少なくなる。
【0015】
また、前記カウンターに関し、収納トレイの底面の、最も低くなる位置近傍に水抜き穴が設けられていることを特徴とするため、収納トレイに溜まった残水は、下方に設けられる洗面器カウンター上面に滴下する。この際、下方にカウンター類がなく直接床の上面に滴下する場合に比べ、滴下する湯水で汚れた部分を清掃する場合に、腰を屈める必要がなくなるため、清掃性が向上する。
【0016】
またさらに、埋め込み水栓は上段カウンターの前面略中央部に取り付けられ、収納トレイは埋め込み水栓の両側、もしくは片側に、埋め込み水栓と略同一高さに設けられているので、洗面器カウンターの略中心部に洗面器を載置し使用する場合に、上方の収納トレイに設けられている水抜き穴から洗面器内に湯水が滴下することはない。
【0017】
請求項3の発明は、請求項1、2に記載の浴室カウンターにおいて、前記収納トレイ取り外しが可能なことを特徴とする。
【0018】
本発明によれば、簡単に収納トレイや洗面器カウンターを清掃することができるので、衛生的である。また、洗面器カウンターに背の高いシャンプーボトル等を置く場合などにおいて、収納トレイを外すことによりそれらを容易に置くことができる。
【0019】
【発明の実施の形態】
本発明の実施の形態を添付図によって、以下に説明する。なお図面は符号の向きに見るものとする。
【0020】
図1は、本発明におけるユニットバスの斜視図である。ユニットバスAは床パン1、壁パネル2、窓3、天井及びドア(図示せず)により箱を形成し、そこに浴槽4、上段カウンター5、洗面器カウンター6、収納棚7、鏡パネル8、照明9、及び埋込み水栓10といった器具を設置することによって浴室空間を形成している。さらに配管パネル11、吐水口12、収納トレイ13などの部材から構成されている。
【0021】
この場合に、上段カウンター5を、浴槽4よりも上方に構成することにより、上段カウンター5や収納トレイ13に、浴槽からのあふれ水が浸入することがなくなるので好ましい。
【0022】
図2は、本発明における浴室カウンターの実施形態である。ユニットバスの洗い場側及び浴槽側に上段カウンター5が設置され、その下方には洗面器カウンター6が設置されており、洗面器カウンター6と一体で形成された配管パネル11が設置されている。尚、配管パネル11は上段カウンター5の前面略中央部に埋込み水栓10が取り付けられており、吐水口12から湯水が出る。上段カウンター6の前面、埋込み水栓10の両側に収納トレイ13が取り付けられている。洗面器カウンター6の中央(埋込み水栓10の真下)に洗面器を置くことにより、洗面器に湯水が溜められるようになっている。
【0023】
図3は、本発明における収納トレイ13の斜視図である。収納トレイ13には、上段カウンター5との取り付けのために折り返し部14が設けられ、水抜き穴15と、収納物の落下防止あるいは残水の滴下処理を目的とした傾斜16が付けられている。
【0024】
図4は収納トレイ13と上段カウンター5との取り付け構造を示す断面図である。上段カウンター6には取り付け部材17が設けられ、そこに収納トレイ13の折り返し部14を引っ掛ける構造になっている。この場合に、収納トレイ13の前面を、上段カウンター5の前面とを略同一面に構成しても良いが、収納トレイ13の前面を、上段カウンター5よりも前方に突出させることにより、シャワー浴などで目をつぶっている場合においても、収納トレイ13の位置の把握が容易にできるので好ましい。またこの場合には、突出する収納トレイ13の前面で怪我をしないよう、角部を丸めたり、ゴムなどの安全カバーなどを装着するとより好ましい。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明におけるユニットバスを示す斜視図である。
【図2】本発明における浴室カウンターの実施形態である。
【図3】本発明における収納トレイ13の斜視図である。
【図4】本発明における収納トレイと上段カウンターとの取り付け構造を示す断面図である。
【符号の説明】
1…床パン
2…壁パネル
3…窓
4…浴槽
5…上段カウンター
6…洗面器カウンター
7…収納棚
8…鏡パネル
9…照明
10…埋込み水栓
11…配管パネル
12…吐水口
13…収納トレイ
14…折り返し部
15…水抜き穴
16…傾斜
17…取り付け

Claims (3)

  1. 浴室に設置されるカウンターに関し、前記カウンターは上段カウンターと、洗面器を置くための洗面器カウンターと、埋め込み水栓と、収納トレイからなり、洗面器カウンターは上段カウンターの鉛直下方に構成され、収納トレイは鉛直方向において上段カウンターと洗面器カウンターの間に構成され、埋め込み水栓は上段カウンターの前面略中央部に取り付けられ、収納トレイは埋め込み水栓の両側、もしくは片側に、埋め込み水栓と略同一高さに設けられ、かつ収納トレイは、背面が上段カウンターの背面と略同一の立面上に掛止されて設置されていることを特徴とする浴室カウンター。
  2. 前記収納トレイは、底面がカウンター後方に向かって下方に傾きを有し、かつ底面の最も低くなる位置近傍に水抜き穴が設けられていることを特徴とする請求項1に記載の浴室カウンター。
  3. 前記収納トレイは取り外しが可能なことを特徴とする請求項1、2に記載の浴室カウンター。
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