JP4324253B2 - 巻掛け手段 - Google Patents

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    • F16H9/00Gearings for conveying rotary motion with variable gear ratio, or for reversing rotary motion, by endless flexible members
    • F16H9/02Gearings for conveying rotary motion with variable gear ratio, or for reversing rotary motion, by endless flexible members without members having orbital motion
    • F16H9/24Gearings for conveying rotary motion with variable gear ratio, or for reversing rotary motion, by endless flexible members without members having orbital motion using chains or toothed belts, belts in the form of links; Chains or belts specially adapted to such gearing
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    • F16ENGINEERING ELEMENTS AND UNITS; GENERAL MEASURES FOR PRODUCING AND MAINTAINING EFFECTIVE FUNCTIONING OF MACHINES OR INSTALLATIONS; THERMAL INSULATION IN GENERAL
    • F16GBELTS, CABLES, OR ROPES, PREDOMINANTLY USED FOR DRIVING PURPOSES; CHAINS; FITTINGS PREDOMINANTLY USED THEREFOR
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    • F16G5/18V-belts, i.e. belts of tapered cross-section consisting of several parts in the form of links

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  • General Engineering & Computer Science (AREA)
  • Mechanical Engineering (AREA)
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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、特に自動車の無段調節可能な伝動装置に用いられる巻掛け手段であって、当該巻掛け手段が、トルク伝達経路内で伝動装置の第1の円錐形プーリ対と、第2の円錐形プーリ対との間に配置されており、当該巻掛け手段が、当該巻掛け手段の走行方向に対して直交する方向に向けられた押圧片を有しており、該押圧片が、走行方向に対して平行に配置された結合リンクプレートに設けられた開口に係合しており、該結合リンクプレートが前記押圧片によって枢着式に配置されている形式のものに関する。
【0002】
第1の円錐形プーリ対は伝動装置入力軸に少なくとも結合可能であり、第2の円錐形プーリ対は伝動装置出力軸に少なくとも結合可能である。
【0003】
【従来の技術】
このような形式の巻掛け手段、たとえばチェーンまたはリンクプレートチェーンは、たとえばドイツ連邦共和国特許第4330696号明細書または欧州特許第0518478号明細書に基づき公知である。このような巻掛け手段では、巻掛け手段の走行方向に対して直交する方向に配置された押圧片と、巻掛け手段の走行方向に対してほぼ平行に配置された結合リンクプレートとが設けられている。この場合、巻掛け手段の押圧片と結合リンクプレートとは2層複合リンクプレート構造(Zwei−Laschen−Verband)または3層複合リンクプレート構造(Drei−Laschen−Verband)で配置されている。伝動装置の両円錐形プーリ対の間での動力伝達またはトルク伝達のためには、押圧片の端面または付加的なピンの端面が円錐形プーリ対、たとえば特に円錐形プーリ対の側面と摩擦結合のような作用結合の状態となる。ドイツ連邦共和国特許第4330696号明細書には付加的なピンを有しない巻掛け手段が開示されており、この場合、押圧片の端面が円錐形プーリ対と摩擦結合のような作用結合の状態になる。欧州特許第0518478号明細書に開示された変化実施例では、動力伝達またはトルク伝達のための付加的なピンが結合リンクプレートに結合されており、ピンの端面が円錐形プーリ対と摩擦結合のような作用結合の状態になる。
【0004】
このような巻掛け手段では、少なくとも幾つかの押圧片またはピンが、円錐形プーリ対の室範囲に進入して、円錐形プーリ対の側面と摩擦接触のような作用接触の状態となり、これによって巻掛け手段を介して一方の円錐形プーリ対から他方の円錐形プーリ対へトルクを伝達する。円錐形プーリ対の範囲における巻掛け手段の走行路の半径を変化させることにより、伝動装置の伝達比を変化させることが可能となる。トルクは押圧片と結合リンクプレートとを介して巻掛け手段に沿って伝達される。円錐形プーリ対と作用接触状態にある、個々の押圧片またはピンの端面または側面は次の押圧片またはピンに対して間隔を置いて配置されていて、これらの押圧片またはピンが順次に、回転する円錐形プーリ対に進入していくので、円錐形プーリ対の有効側面に対する接触、衝突または衝撃が繰返し生ぜしめられ、このことは巻掛け手段または伝動装置の望ましくないノイズを招いてしまう。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】
本発明の課題は、冒頭で述べた形式の巻掛け手段もしくはこのような巻掛け手段を備えた伝動装置を改良して、公知先行技術による巻掛け手段または伝動装置に比べて音響学的な品質が少なくとも改善されていて、望ましくないノイズが少なくとも減じられているような巻掛け手段を提供することである。さらに本発明の課題は、磨耗、寿命強度、伝達可能な動力に対する安定性、簡単な組付けおよび僅かなコストに関する要求に応えるような、簡単に製造され得る巻掛け手段または伝動装置を提供することである。
【0006】
【課題を解決するための手段】
この課題を解決するために本発明の構成では、少なくとも1つの押圧片に切欠きのような少なくとも1つの開口が設けられているようにした。
【0007】
さらに巻掛け手段において、切欠きのような少なくとも1つの開口が、少なくとも1つの押圧片の、巻掛け手段の走行方向に対して直交する方向で見た一方の端範囲に設けられていると有利である。
【0008】
本発明の思想によれば、切欠きのような少なくとも2つの開口が、少なくとも1つの押圧片の、巻掛け手段の走行方向に対して直交する方向で見た両端範囲に設けられていると有利である。この場合、各1つの開口が、少なくとも1つの押圧片の1つの端範囲に設けられていると有利である。
【0009】
本発明の別の有利な構成では、切欠きのような少なくとも1つの開口の横断面が、巻掛け手段の走行方向に対してほぼ直角な平面に位置している。
【0010】
また、切欠きのような少なくとも1つの開口の横断面が、巻掛け手段の走行方向に対してほぼ直角な平面に位置していて、切欠きのような前記開口が走行方向で押圧片を貫いて延びていても有利である。
【0011】
切欠きのような少なくとも1つの開口の横断面が、巻掛け手段の走行方向に対してほぼ平行な平面に位置していて、前記開口が走行方向に対して直角な方向で押圧片を貫いて延びていても有利である。
【0012】
同じく、切欠きのような開口の延びが、完全に押圧片を貫いて延びておらず、ひいては孔のような切欠きの深さが材料厚さに到達していないと有利である。
【0013】
さらに、切欠きのような開口が各押圧片に同じ横断面を有していると有利である。
【0014】
本発明の思想によれば、押圧片に設けられた切欠きのような開口が、少なくとも2種類の横断面を有していて、しかも1つの押圧片に設けられた切欠きのような開口が同じ横断面を有していると有利である。
【0015】
同じく、押圧片に設けられた切欠きのような開口が、少なくとも2種類の横断面を有しており、1つの押圧片に設けられた開口が互いに異なる横断面を有していると有利である。
【0016】
さらに、少なくとも1つの押圧片に設けられた切欠きのような少なくとも1つの開口が、ほぼ円形、丸形、楕円形、三角形、四角形、正方形、多角形の横断面または不規則に成形された横断面を有していると有利である。
【0017】
同じく、押圧片が外周面に、互いに間隔を置いて配置された少なくとも2つの接触範囲を有しており、該接触範囲が、結合リンクプレートと接触するようになっており、しかも互いに間隔を置いて配置された前記接触範囲の間に切欠きのような少なくとも1つの開口が配置されていると有利である。同じく、押圧片が、結合リンクプレートと接触する少なくとも1つの接触範囲を有していて、この接触範囲の範囲に切欠きのような少なくとも1つの開口が配置されていても有利である。
【0018】
さらに、押圧片が外周面に、互いに間隔を置いて配置された少なくとも2つの接触範囲を有しており、該接触範囲が、結合リンクプレートと接触するようになっており、しかも前記接触範囲として設けられた面の外側に少なくとも1つの開口が配置されていると有利である。
【0019】
本発明のさらに別の思想では、特に自動車の無段調節可能な伝動装置に用いられる巻掛け手段であって、当該巻掛け手段が、トルク伝達経路内で伝動装置の第1の円錐形プーリ対と、第2の円錐形プーリ対との間に配置されており、当該巻掛け手段が、当該巻掛け手段の走行方向に対して直交する方向に向けられた押圧片を有しており、該押圧片が、走行方向に対して平行に配置された結合リンクプレートに設けられた開口に係合しており、該結合リンクプレートが前記押圧片によって枢着式に配置されている形式のものにおいて、少なくとも1つの押圧片が、切欠きのような少なくとも1つの開口を有しており、押圧片の端面が、トルク伝達の目的で前記円錐形プーリ対と作用結合すると有利である。
【0020】
本発明のさらに別の思想では、特に自動車の無段調節可能な伝動装置に用いられる巻掛け手段であって、当該巻掛け手段が、トルク伝達経路内で伝動装置の第1の円錐形プーリ対と、第2の円錐形プーリ対との間に配置されており、当該巻掛け手段が、当該巻掛け手段の走行方向に対して直交する方向に向けられた押圧片を有しており、該押圧片が、走行方向に対して平行に配置された結合リンクプレートに設けられた開口に係合しており、該結合リンクプレートが前記押圧片によって枢着式に配置されている形式のものにおいて、少なくとも1つの押圧片が、切欠きのような少なくとも1つの開口を有しており、付加的なピンが結合リンクプレートおよび/または押圧片に結合されており、しかも前記ピンの端面が、トルク伝達の目的で前記円錐形プーリ対と作用結合すると有利である。さらに、少なくとも1つのピンが切欠きのような開口を有していても有利であり、この開口は、押圧片に設けられた上記開口と同様に形成されていてよい。
【0021】
本発明のさらに別の思想では、少なくとも1つの開口が、ほぼ閉じられた縁範囲を有しており、該縁範囲が押圧片によって形成されていると有利である。この場合、開口または切欠きの縁範囲が押圧片の材料によって仕切られていると有利である。押圧片自体が開口の縁範囲を形成する。
【0022】
同じく本発明のさらに別の思想では、少なくとも1つの開口が、開いた縁範囲を有しており、該縁範囲が、少なくとも部分的に押圧片によって形成されていると有利である。この場合、開口の縁範囲は押圧片の材料によって部分的にしか仕切られない。開口の別の部分は、たとえば押圧片の外縁部に設けられた溝のように仕切られていない。
【0023】
本発明のさらに別の思想では、巻掛け手段において、トルク伝達の目的で前記円錐形プーリ対と作用接触または摩擦接触する押圧片またはピンの端面が、たとえばショットピーニングによりブラスト処理されていると有利である。
【0024】
本発明のさらに別の思想では、上記巻掛け手段を備えた、無段調節可能な伝動装置が形成されていると有利である。
【0025】
本発明はさらに、特に自動車の無段調節可能な伝動装置に用いられる巻掛け手段に関する。本発明はさらに、巻掛け手段を備えた、無段調節可能な伝動装置のような伝動装置に関する。
【0026】
このような巻掛け手段、たとえばチェーンまたはリンクプレートチェーンは、たとえばドイツ連邦共和国特許第4330696号明細書に基づき公知である。ドイツ連邦共和国特許第4330696号明細書には、2つのピッチ間隔を有するリンクプレートを備えた巻掛け手段が開示されており、この場合、長い方のピッチ間隔に所属するリンクプレートだけが、一方の端範囲または両方の端範囲に延長部を有している。これにより、リンクプレートの端範囲は交互に側方で互いに接触することができ、互いに相対的に傾動せず、かつ/または同じ軸方向位置へずらされなくなる。このような構成に基づき、チェーンの組付けのためにはたとえば4〜6種類の基本タイプのリンクプレート、つまり一方の端範囲に設けられた延長部を有する短いリンクプレート、延長部を有しない短いリンクプレート、および/または2つの端範囲に設けられた各1つの延長部を有する短いリンクプレート、一方の端範囲に設けられた延長部を有する長いリンクプレートまたは延長部を有しない長いリンクプレートおよび/または2つの端範囲に設けられた各1つの延長部を有する長いリンクプレートが必要となる。これにより、高められた部品種類数および組付け時における高められた手間が生じ、誤った組付けの危険が増大し、しかも工具コストおよび組付けコストが著しく高められている。
【0027】
このような巻掛け手段では、音響学的な品質が重要となる。上で述べた形式の巻掛け手段は、巻掛け伝動装置における運転時に望ましくないノイズを発生させる恐れがある。
【0028】
本発明の課題は、摩耗、寿命強度、伝達可能な動力に対する安定性に関する要求が満たされ、かつこのような巻掛け手段の一部が互いに傾動しかつ/または同じ軸方向位置へずらされることが防止されているような、簡単に製造し得る巻掛け手段を提供することである。同じく本発明の課題は、簡単な組付けおよび僅かなコストで十分となるような巻掛け手段を提供することである。
【0029】
さらに本発明の課題は、上で述べた形式の巻掛け手段および/またはこのような巻掛け手段を備えた伝動装置を改良して、公知先行技術による巻掛け手段またはこのような巻掛け手段を備えた伝動装置に比べて音響学的な品質が少なくとも改善されていて、望ましくないノイズが少なくとも回避されているような巻掛け手段および/またはこのような巻掛け手段を備えた伝動装置を提供することである。
【0030】
さらに本発明の課題は、公知先行技術による伝動装置に比べて改善されていて、場合によってはより廉価であり、かつ/または高められた運転出力および/または減じられた摩耗で作動するような、巻掛け手段を備えた伝動装置を提供することである。
【0031】
このことは本発明による巻掛け手段を用いて達成される。すなわち本発明によれば、巻掛け手段が、トルク伝達経路内で伝動装置の第1の円錐形プーリ対と、第2の円錐形プーリ対との間に配置されており、当該巻掛け手段が、当該巻掛け手段の走行方向に対して直交する方向に向けられた押圧片を有しており、該押圧片が、走行方向に対して平行に配置された結合リンクプレートに設けられた開口に係合しており、該結合リンクプレートが前記押圧片によって枢着式に配置されている。
【0032】
このことはさらに、上で述べた形式の巻掛け手段において、全てのリンクプレートが、走行方向で見てその少なくとも一方の端範囲に、少なくとも1つの延長部を有していることにより達成される。
【0033】
同じくこのことは、全てのリンクプレートが、走行方向で見てその両端範囲のうちの一方の端範囲に延長部を有していることにより有利に達成され得る。
【0034】
本発明のさらに別の構成では、全てのリンクプレートが、走行方向で見てその両端範囲の一方の端範囲に、1つよりも多い延長部を有していると有利である。
【0035】
このことは同じく上で述べた形式の巻掛け手段において、全てのリンクプレートが、走行方向で見てその両端範囲に、少なくともそれぞれ1つの延長部を有していることにより達成される。
【0036】
本発明のさらに別の構成では、全てのリンクプレートが、走行方向で見てその両端範囲のうちの一方の端範囲に少なくとも2つの延長部を有していて、他方の端範囲に少なくとも1つの延長部を有していると有利である。
【0037】
さらに、全てのリンクプレートが、走行方向で見てその両端範囲に少なくとも2つの延長部を有していると有利である。
【0038】
本発明のさらに別の思想では、特に自動車の無段調節可能な伝動装置に用いられる巻掛け手段であって、当該巻掛け手段が、トルク伝達経路内で伝動装置の第1の円錐形プーリ対と、第2の円錐形プーリ対との間に配置されており、当該巻掛け手段が、当該巻掛け手段の走行方向に対して直交する方向に向けられた押圧片を有しており、該押圧片が、走行方向に対して平行に配置された結合リンクプレートに設けられた開口に係合しており、該結合リンクプレートが前記押圧片によって枢着式に配置されており、しかも互いに異なるピッチ間隔、たとえば互いに異なるリンクプレート長さを有する結合リンクプレートが使用されている形式のものにおいて、同じリンクプレート長さを有する全てのリンクプレートが、走行方向で見てその少なくとも一方の端範囲に、少なくとも1つの延長部を有していると有利である。
【0039】
この場合、同じリンクプレート長さを有する全てのリンクプレートが、走行方向で見てその両端範囲のうちの一方の端範囲に1つの延長部を有していると特に有利である。
【0040】
また、同じリンクプレート長さを有する全てのリンクプレートが、走行方向で見てその両端範囲のうちの一方の端範囲に、1つよりも多い延長部を有していても有利である。
【0041】
本発明のさらに別の構成では、同じリンクプレート長さを有する全てのリンクプレートが、走行方向で見てその両端範囲に、少なくともそれぞれ1つの延長部を有していると有利である。
【0042】
さらに、同じリンクプレート長さを有する全てのリンクプレートが、走行方向で見てその両端範囲のうちの一方の端範囲に少なくとも2つの延長部を有しており、他方の端範囲に少なくとも1つの延長部を有していると有利である。
【0043】
また、同じリンクプレート長さを有する全てのリンクプレートが、走行方向で見てその両端範囲に、少なくとも2つの延長部を有していても有利である。
【0044】
少なくとも個々のリンクプレートが、その少なくとも一方の端範囲に少なくとも2つの延長部を有していると有利である。
【0045】
本発明のさらに別の思想では、巻掛け手段において、少なくとも個々のリンクプレートが、走行方向で見てその両端範囲のうちの一方の端範囲に少なくとも2つの延長部を有しており、他方の端範囲に少なくとも1つの延長部を有していると有利である。
【0046】
さらに、互いに異なるリンクプレート長さを有するリンクプレートが、端範囲における少なくとも1つの延長部の互いに異なる配置を有していると有利である。
【0047】
互いに異なるリンクプレート長さを有するリンクプレートが、端範囲における少なくとも1つの延長部の同じ配置を有していると有利である。
【0048】
これにより、互いに異なる長さを有するリンクプレートの、任意に選択された順序においてリンクプレートが互いに傾動し得なくなり、それにもかかわらず少数の部品種類、ひいては減じられた製造コストおよび組付けコストが実現されることを達成することができる。
【0049】
この場合、リンクプレートの端範囲に設けられた少なくとも1つの延長部が、走行方向に対して直角な方向、たとえば半径方向で見て、走行方向に対して直角な方向におけるリンクプレートの全長よりも小さく形成された長さを有していると有利である。この場合に、半径方向とは、車両の運転時に巻掛け手段が通過する円錐形プーリ対の軸線に対する巻掛け手段の半径方向に関する。この場合に軸方向とは、車両の運転時に巻掛け手段が通過する円錐形プーリ対の軸線に対する巻掛け手段の軸方向に関する。巻掛け手段は一般にエンドレスな巻掛け手段として伝動装置において使用される。この場合、巻掛け手段は場合によっては伝動装置組付け時における開いた巻掛け手段から結合されて、エンドレスな巻掛け手段を形成する。
【0050】
同じく、リンクプレートに設けられた前記延長部のうちの少なくとも1つが、走行方向に対して直角な方向で見てリンクプレートのほぼ半径方向内側の範囲に配置されていると有利である。
【0051】
同じく、リンクプレートに設けられた前記延長部のうちの少なくとも1つが、走行方向に対して直角な方向で見てリンクプレートのほぼ半径方向外側の範囲に配置されていると有利である。
【0052】
同じく、リンクプレートに設けられた前記延長部のうちの少なくとも1つが、半径方向で見てほぼ真ん中の範囲に配置されていると有利である。
【0053】
この場合に、走行方向で続く次のまたはその次の2つのリンクプレートが各運転位置で少なくとも前記延長部の範囲で少なくとも部分的に互いにオーバラップするか、または前記リンクプレートの側面が前記延長部の範囲で互いに接触するように前記延長部の長さが設定されるように前記延長部が形成されている。
【0054】
本発明のさらに別の思想では、走行方向に対して直角な方向で見て互いに隣接し合う、走行方向で続く次のまたはその次の2つのリンクプレートが少なくとも第1の運転位置で少なくとも前記延長部のうちの少なくとも1つの延長部の範囲で少なくとも部分的に互いにオーバラップするか、または前記リンクプレートの側面が側方で前記延長部の範囲で互いに接触し、かつ/または少なくとも1つの別の運転位置で少なくとも前記延長部のうちの少なくとも1つの別の延長部の範囲で少なくとも部分的に互いにオーバラップするか、または前記リンクプレートの側面が側方で前記延長部の範囲で互いに接触するように前記延長部の長さが設定されるように前記延長部が形成されているように巻掛け手段が形成されていると有利である。
【0055】
延長部は巻掛け手段のほぼ走行方向に延びており、この場合、延長部は走行方向に対して直角な方向でも延びを有している。したがって、前記延長部は少なくとも走行方向で、あたかもリンクプレートが延長部なしに形成されているかように、リンクプレートの輪郭に対する延長部を成している。
【0056】
同じく、リンクプレートが、半径方向内側のウェブと、半径方向外側のウェブと、半径方向で前記両ウェブの間に押圧片を収容するための少なくとも1つの開口とを有しており、前記延長部のうちの少なくとも1つが、少なくとも1つの開口の半径方向内側で両端範囲に配置されていると有利である。
【0057】
本発明のさらに別の構成では、リンクプレートが、半径方向内側のウェブと、半径方向外側のウェブと、半径方向で前記両ウェブの間に押圧片を収容するための少なくとも1つの開口とを有しており、前記延長部のうちの少なくとも1つが、少なくとも1つの開口の半径方向外側で両端範囲に配置されていると有利である。
【0058】
同じく、リンクプレートが、半径方向内側のウェブと、半径方向外側のウェブと、半径方向で前記両ウェブの間に押圧片を収容するための少なくとも1つの開口とを有しており、前記延長部のうちの少なくとも1つが、少なくとも1つの開口の半径方向の範囲で両端範囲に配置されていると有利である。
【0059】
本発明のさらに別の思想では、特に自動車の無段調節可能な伝動装置に用いられる巻掛け手段であって、当該巻掛け手段が、トルク伝達経路内で伝動装置の第1の円錐形プーリ対と、第2の円錐形プーリ対との間に配置されており、当該巻掛け手段が、当該巻掛け手段の走行方向に対して直交する方向に向けられた押圧片を有しており、該押圧片が、走行方向に対して平行に配置されたリンクプレートに設けられた開口に係合しており、該リンクプレートが前記押圧片によって枢着式に配置されている形式のものにおいて、当該巻掛け手段が、少なくとも2種類の互いに異なる長さまたはピッチ間隔Lを有するリンクプレートを有しているように形成されていると有利である。
【0060】
この場合、3種類、4種類、5種類またはそれ以上の互いに異なる長さまたはピッチ間隔Lを有するリンクプレートが、当該巻掛け手段の走行方向に沿って配置されていると有利である。
【0061】
本発明のさらに別の思想では、少なくとも2種類の互いに異なるピッチ間隔を有するリンクプレートが、推計学的な順序のような偶然原理もしくはランダム原理に基づき、当該巻掛け手段の走行方向に沿って配置されているように巻掛け手段が形成されていると有利である。
【0062】
同じく、リンクプレートが、その半径方向外側の縁範囲および/または半径方向内側の縁範囲に少なくとも1つの曲線状の凹部を有していると有利である。この曲線状の凹部は半径方向内側のウェブまたは半径方向外側のウェブの範囲に形成されていると有利である。
【0063】
さらに、リンクプレートが、その半径方向外側の縁範囲および/または半径方向内側の縁範囲に、押圧片の収容範囲の間の外縁部の、引き込まれた部分を有していると有利である。
【0064】
本発明のさらに別の思想では、少なくとも1つのリンクプレートが、たとえば重量低減および/または強度増大のための少なくとも1つの別の開口を有しているように巻掛け手段が形成されていると有利である。
【0065】
同じく巻掛け手段において、少なくとも1つのリンクプレートが、その半径方向外側の縁範囲および/または半径方向内側の縁範囲に、たとえば重量低減および/または強度増大のための少なくとも1つの別の開口を有していると有利である。
【0066】
本発明のさらに別の思想では、第1の円錐形プーリ対と、第2の円錐形プーリ対と、両円錐形プーリ対の間に作用結合された巻掛け手段とを備えた伝動装置が、上で述べた巻掛け手段を備えていると有利である。
【0067】
【発明の実施の形態】
以下に、本発明の実施の形態を図面につき詳しく説明する。
【0068】
図1には、巻掛け伝動装置、たとえば特に自動車に用いられる円錐形プーリ式巻掛け伝動装置のような無段調節可能な伝動装置に用いられるリンクプレートチェーンのような巻掛け手段1が示されている。この巻掛け伝動装置は有利には自動車のパワートレーン内で駆動ユニット、たとえば機関と、駆動される軸との間に配置されていて、伝動装置の伝達比を機関の走行特性、つまり運転者の要求に適合させる。
【0069】
巻掛け手段1は主として2つの円錐形プーリ対または円錐形プーリセットを動力経路またはトルク経路内で結合させ、この場合、円錐形プーリの軸線に対して巻掛け手段の回転半径を変化させることにより、たとえば制御またはコントロールによって伝達比変化を実現することができる。一方の円錐形プーリ対は少なくとも1つの伝動装置入力軸に結合可能である。この伝動装置入力軸は駆動ユニット、たとえば内燃機関の出力軸に結合可能である。他方の円錐形プーリ対は少なくとも1つの伝動装置出力軸に結合可能である。
【0070】
巻掛け手段1は主として押圧片2,2a,2bを有しており、これらの押圧片はそれぞれ対になって配置されていると有利である。これらの押圧片2,2a,2bは巻掛け手段1の走行方向に対して直角に、たとえば直交する方向に配置されており、この場合、巻掛け手段1の走行方向は矢印10で示されている。巻掛け手段1の走行方向は主として両円錐形プーリ対の間の結合方向を表していて、一般に巻掛け手段1の長手方向と合致している。
【0071】
押圧片2,2a,2bは結合リンクプレート3a,3b,3c,3dに設けられた開口4に係合しており、この場合、結合リンクプレートの配置および順序は2層複合リンクプレート構造(Zwei−Laschen−Verband)または3層複合リンクプレート構造(Drei−Laschen−Verband)に対応するように選択されている。2層複合リンクプレート構造および3層複合リンクプレート構造の構成は、ドイツ連邦共和国特許第3027834号明細書、ドイツ連邦共和国特許第3324318号明細書およびドイツ連邦共和国特許第3826809号明細書に開示されている。
【0072】
前記開口4は、それぞれ2つの押圧片が1つの開口に係合するように形成されているか、またはそれぞれ4つの押圧片が1つの拡大された開口に係合するように形成されていてよい。それぞれ2つの押圧片が1つの開口4に係合する実施例の場合には、結合リンクプレートに2つの開口が設けられている。これにより、合計4つの押圧片が結合リンクプレートの開口を通じて係合する。4つの押圧片が、1つの拡大された開口を通じて結合リンクプレートに係合するような実施例では、結合リンクプレート1つ当たり単に1つの開口4しか設けられていない。この場合、この開口4は、2つの開口を結合することによって、1つに結合された大きな開口が形成される。この大きな開口は、2つの個別の開口の間に存在するウェブを取り除くことによって形成され得る。
【0073】
しかし、リンクプレートチェーンのリンクプレートの重量低減または強度最適化、たとえば応力最適化のためには、両実施例の場合に結合リンクプレートにさらに付加的な開口が設けられていてよい。
【0074】
押圧片2,2a,2bはその端面5で、円錐形プーリ対104,105の有効側面と作用接触、たとえば摩擦接触していて、巻掛け手段を介して一方の円錐形プーリ対から他方の円錐形プーリ対へトルクまたは動力を伝達する。端面5は円錐形プーリ対の側面と巻掛け手段、たとえばリンクプレートチェーンとの間の摩擦力を伝達する。さらに押圧片2,2a,2bは結合リンクプレート3a,3b,3c,3dに対して引張力を伝達する。押圧片2,2a,2bはその少なくとも一方の端範囲で、位置固定エレメント6を用いて、結合リンクプレート3a,3b,3c,3dからの脱落を防止されている。この位置固定エレメントは少なくとも個々のリンクプレートの傾動を防止するためにも働く。
【0075】
図2には巻掛け手段1の断面図が示されており、1つの押圧片2aと複数の結合リンクプレート3a,3b,3cとが認められる。押圧片2aは結合リンクプレートに設けられた開口または切欠きに係合している。結合リンクプレート3a,3b,3cは交互に相並んで位置しているか、互いに接触している。押圧片2aは少なくとも1つの位置固定エレメント6によって脱落を防止されている。位置固定エレメント6は、たとえばドイツ連邦共和国特許第4415838号明細書またはドイツ連邦共和国特許第3526062号明細書に基づき公知であるような溶接点により形成されていてよい。
【0076】
図3(a)および(b)には、巻掛け手段1のジョイント7が示されている。このジョイント7は結合リンクプレート3a,3bと押圧片2a,2bとによって形成される。図3(a)に示した状態では、巻掛け手段1がジョイント7でほぼ真っ直ぐに伸ばされており、図3(b)に示した状態では巻掛け手段1がジョイント7で折り曲げられているか、または屈曲されている。ジョイント7は両押圧片2a,2bと、結合リンクプレート3a,3bとによって形成される。両押圧片2a,2bは接触範囲8を有しており、この接触範囲8では、各1つのジョイントを形成する押圧片が互いに接触していて、かつ互いに支持されている。接触範囲8では、チェーンまたは巻掛け手段1がジョイントで折り曲げられると、押圧片が互いに転動するか、または互いの傍らを滑動する。図3(a)に示した状態では、押圧片が接触範囲8の内側の範囲で互いに接触しており、図3(b)に示した状態では押圧片が接触範囲8の外側の範囲で互いに接触している。
【0077】
押圧片はさらに接触範囲9を有しており、この接触範囲9では、図3(a)、図3(b)および図4に示したように、押圧片が結合リンクプレート3a,3bに作用結合する。押圧片を結合リンクプレート3a,3bに接触させるための接触範囲9は多数の部分範囲9a,9bから成っていてよく、この場合、接触範囲9の個々の部分範囲9a,9bは、接触範囲ではない少なくとも1つの非接触範囲11によって互いに分離されていてよい。この非接触範囲11は接触範囲9に対して引き込まれているので、この非接触範囲11は結合リンクプレートには接触しない(ドイツ連邦共和国特許第3027834号明細書参照)。
【0078】
図4には、押圧片を開口20、たとえば切欠きの範囲で断面した横断面図が示されている。この少なくとも1つの開口または切欠きは、引き込まれた非接触範囲11の範囲に延びており、かつ/または接触範囲9にも接しているか、または接触範囲9をも含んでいてよい。開口20は押圧片2a全体を通じて形成されている。また、切欠き20の深さが押圧片の延在長さの一部にわってしか延びていない場合でも有利である。切欠き20の延びは、たとえば破線21にまで形成されていてよい。切欠き20の深さは押圧片の延在長さの10%よりも大きく形成されていると有利である。また、100%よりも少ない共通の深さを有する切欠きを両側に配置することもできる。切欠き20は巻掛け手段1の走行方向10または巻掛け手段1の長手方向に延びている。開口または切欠き20は押圧片の端範囲30に設けられていると有利である。この場合、この開口または切欠き20は、走行方向に対して直交する方向で見た端範囲30に設けられているが、ただし端面5には設けられていない。このことは本発明による利点を有している。すなわち、これによって摩擦力伝達のためのこの端面が減じられず、それにもかかわらず、伝動装置の運転時に押圧片が円錐形プーリの走行面へ当接する際には望ましい軸方向での柔軟性が得られる。したがって、この開口または切欠きは端面5から間隔を置いて配置されている。
【0079】
図5の(a)、(b)、(c)、(d)および(e)には、押圧片の種々の変化実施例が示されている。この場合、図5(a)には、押圧片2aの端範囲22に設けられた円形の切欠き20を備えた押圧片が図示されている。図5(a)に示した円形の切欠き20は、たとえば穿孔または打抜きにより加工成形されていてよい。また、2つよりも多い切欠きを加工成形することもできる。また、単に1つの切欠きしか加工成形されていなくてもよい。開口または切欠きの横断面は巻掛け手段1の走行方向に対してほぼ直角な平面に位置している。さらに図5(a)には、巻掛け手段1の走行方向に対して直角に向けられた切欠き23が図示されている。この切欠きは太い破線で図示されている。
【0080】
図5(b)には、押圧片2aの端範囲22に設けられたほぼ四角形、たとえば方形または正方形の切欠き20を備えた押圧片が図示されている。図5(a)に示した切欠き20も多角形に形成されていてよい。さらに、この切欠き20は、たとえば打抜きまたは穿孔により加工成形されている。図5(c)には、押圧片2aの端範囲22に設けられたほぼ三角形の切欠き20を備えた押圧片が図示されている。
【0081】
図5(d)には、押圧片2aの端範囲22に設けられたほぼ楕円形の切欠き20を備えた押圧片が図示されている。
【0082】
図5(e)には、押圧片2aの端範囲22に設けられたほぼ円形の2つの切欠き20を備えた押圧片が図示されている。ただし、両切欠き20の直径は互いに異なる大きさを有している。
【0083】
図5(f)には、押圧片2aの端範囲22に設けられたほぼ円形の多数の切欠き20を備えた押圧片2aの一部、たとえば端範囲22が図示されている。これらの切欠き20の直径は互いに異なる大きさを有している。
【0084】
図5(g)には、押圧片2aの端範囲22に設けられた多数の切欠き20a,20bを備えた押圧片2aの一部、たとえば端範囲22が図示されている。切欠き20aはほぼ閉じられた縁範囲を有しており、この縁範囲は押圧片の材料によってほぼ完全に取り囲まれている。切欠き20aの形状またはジオメトリは、ほぼ不規則的な屈曲した形状として形成されている。切欠き20bはほぼ開いた縁範囲を有しており、この縁範囲は押圧片の材料によって部分的にしか取り囲まれていない。この切欠き20bは、たとえば溝または型打ち加工部によって押圧片の端範囲に加工成形されていてよい。この切欠き20bは、リンクプレート25がこの切欠きまたは開口の範囲に接触せず、しかも切欠き20bに係合しないように配置されていてよい。切欠き20bは、リンクプレートの配置形式に関連して押圧片に加工成形されていてよい。図5(g)には2つの切欠き20bが示されており、一方の切欠き20bは半径方向外側の縁範囲に加工成形されており、他方の切欠き20bは半径方向内側の縁範囲に加工成形されている。
【0085】
前記切欠きまたは開口は押圧片またはピンの硬化前または硬化後に加工成形されていてよい。前記切欠きは、押圧片に対して付加的に結合リンクプレートと結合されているピンに加工成形されていてよく、このピンが円錐形プーリ対と作用結合する。ただし、このピンは結合リンクプレートと共に巻掛け手段のジョイントを形成するものではない。
【0086】
押圧片の少なくとも一方の端範囲に設けられた切欠きにより、押圧片はこの存在しない質量に基づき一層フレキシブルでかつ軽量となり、押圧片の端面が円錐形プーリ面に衝突する際の衝撃は減衰され得るので、衝突の衝撃または硬さは減じられる。これにより、巻掛け手段の音響特性を著しく改善することができ、チェーンは一層静かに走行するようになる。
【0087】
上で述べたような形式の巻掛け手段、たとえばリンクプレートチェーンにおいては、端範囲で押圧片に設けられた開口または切欠きがチェーンの走行方向で押圧片を貫いて延びていて、かつ押圧片の側方の端面5を貫通しないか、または押圧片の側方の端面5に接触しないように形成されていると特に有利である。したがって、前記開口または切欠きは押圧片の少なくとも一方の端範囲に加工成形されているが、ただし端面には加工成形されていない。
【0088】
図6には、無段調節可能な円錐形プーリ式巻掛け伝動装置を備えた伝動装置が概略的に図示されている。駆動機関100はその機関出力軸によってダンパ101の入力部分101aを駆動する。この場合、入力部分101aと出力部分101bとの間のトルク経路には蓄力器102と、場合によっては摩擦減衰装置とが設けられている。ダンパ101にはトルク経路内でトルクフィーラ103が後置されている。このトルクフィーラ103は、たとえば単段式または多段式のトルクフィーラとして形成されている。
【0089】
トルクフィーラの機能形式は、たとえばドイツ連邦共和国特許出願公開第4234294号明細書に記載されている。
【0090】
このトルクフィーラには、圧力室120a,121aを備えた第1の円錐形プーリ対104が配置されている。圧力室120a,121aは複式ピストン原理により配置されており、この場合、伝動装置の伝達比を制御するためのピストンと、巻掛け手段1の押圧力を制御するためのピストンとが制御される。複式ピストン原理の機能形式、つまり押圧力の制御および伝達比調節のための2つのピストンの機能形式は、たとえばドイツ連邦共和国特許出願公開第4201692号明細書およびドイツ連邦共和国特許出願公開第4134658号明細書に記載されている。
【0091】
巻掛け手段1は第1の円錐形プーリ対104から第2の円錐形プーリ対105へ制御トルクを伝達する。第2の円錐形プーリ対105は複式ピストン120b,121bによって制御可能である。巻掛け手段1はエンドレスに形成されている。
【0092】
第2の円錐形プーリ対105には、回転方向逆転のための装置および始動エレメントが後置されていてよい。これらの構成部分はブロック106で概略的に図示されている。さらに、リバースクラッチのような回転方向逆転のための装置および/または始動クラッチまたはトルクコンバータのような始動エレメントが、第1の円錐形プーリ対104の手前にも配置されていてよい。
【0093】
トルク伝達経路には最後に、ディファレンシャル107と駆動軸108とが図示されている。
【0094】
相応して、押圧片の端面または円錐形プーリと作用結合または摩擦結合してかつトルク伝達を可能にするピンの端面が、粒子噴流でブラスト処理されていると有利である。少なくとも押圧片の端面またはピンの端面がショットピーニングされてると有利である。
【0095】
図7には、特に自動車に用いられる巻掛け伝動装置、たとえば円錐形プーリ式巻掛け伝動装置のような無段調節可能な伝動装置のための巻掛け手段210、たとえばリンクプレートチェーンが示されている。この伝動装置は有利には自動車のパワートレーン内で駆動ユニット、たとえば機関と、駆動される軸との間に配置されていて、伝動装置の伝達比を機関の走行特性もしくは運転者の要求に適合させる。
【0096】
巻掛け手段201は動力伝達経路またはトルク伝達経路に設けられた2つの円錐形プーリ対または2つの円錐形プーリセットを互いに結合させ、この場合、円錐形プーリの軸に対する巻掛け手段の回転半径を変化させることにより、伝達比の変化をたとえば制御またはコントロールにより実現することができる。
【0097】
巻掛け手段201は主として押圧片202,202a,202bを有しており、これらの押圧片は対になって配置されていると有利である。押圧片202,202a,202bは巻掛け手段201の走行方向に対して直角または直交する方向で配置されており、この場合、巻掛け手段201の走行方向は矢印210により示されている。巻掛け手段201の走行方向はほぼ両円錐形プーリ対の間の結合方向を表していて、巻掛け手段201の長手方向と合致していてよい。
【0098】
押圧片202,202a,202bはリンクプレート203a,203b,203cに設けられた開口204に係合しており、この場合、リンクプレート203a,203b,203cの配置および順序は、3層複合リンクプレート構造に対応して選択されている。すなわち、リンクプレート長さまたはリンクプレートタイプとは無関係に3層目毎にリンクプレートが反復している。この実施例では、3層複合リンクプレート構造が示されており、この3層複合リンクプレート構造においては、少なくとも個別のリンクプレートが二重リンクプレート205,205によって形成されていてよい。このような補強されたリンクプレートまたは二重配置されたリンクプレートは、リンクプレートと押圧片との間の圧力分配を改善する目的で少なくとも部分的に配置されている。
【0099】
本発明の別の有利な実施例では、リンクプレートが2層複合リンクプレート構造で配置されている。また、リンクプレートを別のN層複合リンクプレート構造で配置することも同じく有利である。この場合、Nは層の数または列の数を表し、この層数または列数に従ってリンクプレートの配置が反復する。このことは特にN>3についても云える。
【0100】
2層複合リンクプレート構造および3層複合リンクプレート構造の構成は、ドイツ連邦共和国特許第3027834号明細書、ドイツ連邦共和国特許第3324318号明細書およびドイツ連邦共和国特許第3826809号明細書に開示されている。
【0101】
開口204は、それぞれ2つの押圧片202a,202bが1つの開口に係合するように形成されているか、または4つの押圧片2a,2bが1つの開口に係合するように形成されていてよい。2つの押圧片が1つの開口204に係合する変化実施例では、リンクプレートに2つの開口が設けられているので、合計4つの押圧片が1つのリンクプレートの2つの開口に係合する。4つの押圧片が1つのリンクプレートの1つの開口に係合する変化実施例では、リンクプレート1つ当たり1つの開口204しか設けられていない。この場合、この開口は、2つの開口の結合により、1つの大きな結合された開口が生じるように形成されていてよい。しかし、たとえばリンクプレートチェーンのリンクプレートの重量低減および/または強度最適化のためには、両変化実施例においてさらに付加的な開口がリンクプレートに設けられていてもよい。このことは、たとえば図13および図14に示されている。
【0102】
押圧片202,202a,202bはその端面206で、円錐形プーリ対104,105の有効側面に、たとえば摩擦接触により作用接触して、巻掛け手段201を介して一方の円錐形プーリ対104から他方の円錐形プーリ対105へトルクまたは動力を伝達する。端面206は円錐形プーリ対104,105の側面と、巻掛け手段201、たとえばチェーンとの間の摩擦力を伝達する。さらに、押圧片202,202a,202bはリンクプレート203a,203b,203cへ引張力を伝達する。押圧片202,202a,202bは少なくともその一方の端範囲で、位置固定エレメント207によってリンクプレート203a,203b,203cからの脱落を防止されている。この位置固定エレメント207は公知の溶接方法によって溶接点により形成されていてよい。また、据込み成形等による材料変形加工部を位置固定エレメント207として使用することもできる。
【0103】
位置固定エレメント207は押圧片202a,202bの半径方向外側に位置する範囲208aおよび/または半径方向内側に位置する範囲208bに配置されていてよい。この実施例では、各押圧片202a,202bに半径方向外側の両側で位置固定エレメント207が設けられている。半径方向内側の範囲では、リンクプレート203aと作用接触または摩擦接触している押圧片202a,202bにしか位置固定エレメントが設けられていない。
【0104】
図8には、図7に示した巻掛け手段を矢印Aの方向から見た側面図が示されている。リンクプレート203a,203b,203cは3層複合リンクプレート構造における配置に対応して互い違いになっており、この場合、リンクプレート長さまたはリンクプレートタイプは考慮されていない。リンクプレートは開口204を有しており、この開口204には押圧片202a,202bが貫通している。この場合、押圧片は少なくともその外面の部分範囲で開口の縁範囲の部分範囲と作用接触し、これにより動力、特に引張力が伝達される。リンクプレートは、押圧片に設けられた位置固定エレメント207によって紛失防止されていて、かつ/または外側のリンクプレートの傾動または外方旋回をできるだけ防止されている。
【0105】
リンクプレート、特に全てのリンクプレートは、延長部209を有している。この延長部209は、走行方向210で見てリンクプレートの端範囲211に設けられているか、または形成されている。この延長部209は、相並んで位置するリンクプレート203a,203bまたはリンクプレート203b,203cおよび/またはリンクプレート203c,203aが少なくともこの延長部の範囲で互いに接触し、これによってこの延長部および/または前記リンクプレートの端範囲が、次の後続のリンクプレートの間へ係合して、走行方向に対して直交する方向で互いに支持し合うようにするために働くと有利である。
【0106】
たとえば延長部212を備えたリンクプレート213を例にして説明すると、リンクプレート213の延長部212はリンクプレート214,215の間に係合しており、この場合、この延長部はリンクプレート215と、リンクプレート214に設けられた延長部との間に係合している。したがって、リンクプレート213,214,215は走行方向に対して直交する方向で互いに支持し合っている。
【0107】
全てのリンクプレートがこのような2つの延長部209を有していると特に有利である。これにより部品種類を減少させることができる。n種類のリンクプレート長さを有する種々のリンクプレートを使用する場合、各2つの延長部を有するリンクプレートのこのような構成では、n種類のリンクプレートしか使用されない。
【0108】
図7および図8に示した巻掛け手段201は、3種類のリンクプレート長さL,L,Lを有するリンクプレートの配置を用いて形成されている。種々のリンクプレート長さを有するリンクプレートの順序は、偶然原理またはランダム原理に基づき選択され、有利には純推計学的または純統計学的であるので、有利にはリンクプレートグループの配置の順序に反復性が生じない。ただしこの場合、最も小さいリンクプレートグループ、つまり2つのリンクプレートの並設列、たとえば短いリンクプレート(k)および/または長いリンクプレート(l)の、k―k、k―lおよびl―lの原理に基づく並設列は反復することができる。リンクプレートグループのできるだけ回避したい反復性は、多数のリンクプレート、特に2つよりも多いリンクプレートを有するリンクプレートグループに関するものである。
【0109】
3種類のリンクプレート長さL,L,Lを有する実施例の場合のリンクプレート長さは、次の関係式に基づき規定されていてよい:
=L+Δ
=L2+Δ=L+2*Δ
または
=L+Δ
=L+Δ=L+Δ=L+Δ+Δ
ただし、Δ=Δ+Δ
または
=L*F
=L*F=L*F
または
=L*F
=L*F=L*F=L*F*F
ただし、F=F*F
この場合、Δ、ΔおよびΔは加数であり、ファクタF、FおよびFはファクタである。
【0110】
が1.01〜1.49×Lの範囲にあり、有利には1.05〜1.29×Lの範囲にあるようにリンクプレート長さL,L,Lが設定されていると有利である。別の実施例では、Lが1.10〜1.25×Lの範囲、有利には1.15〜1.24×Lの範囲にあり、かつLが1.01〜1.99×Lの範囲、有利には1.10〜1.70×Lであると有利である。さらに別の実施例では、Lが1.25〜1.50×Lの範囲、有利には1.32〜1.40×Lの範囲であると有利である。
【0111】
本発明のさらに別の実施例では、4種類の互いに異なるリンクプレート長さまたは別の変化形では4種類よりも多い互いに異なるリンクプレート長さが使用されると有利である。また、本発明のさらに別の実施例では、単に2種類のリンクプレート長さを有するリンクプレートしか使用されないと有利である。
【0112】
図9および図10には、さらに別の実施例による巻取り手段201の一部が、ほぼ真っ直ぐに伸ばされた状態で示されている。図9は側面図を示しており、図10は平面図を示している。リンクプレート203a,203b,203cが少なくとも部分的に認められる。この場合、リンクプレートは3層複合リンクプレート構造で配置されている。押圧片202a,202bは開口204に係合している。リンクプレート203a,203b,203cは走行方向で見てその端範囲に延長部、たとえば付設部を有しており、この延長部はこの場合、リンクプレートの半径方向内側の範囲に配置されている。別の実施例では、リンクプレートに設けられた延長部がリンクプレートの半径方向外側の範囲にも配置されているか、または半径方向で見てリンクプレートの真ん中の範囲にも配置されていてよい。
【0113】
リンクプレートの延長部は、互いに隣接したリンクプレート203a,203bおよび203b,203cおよび203c,203aが少なくとも延長部209の範囲で互いに接触するように形成され、かつ長さ設定されている。図9および図10に図示したリンクプレート203a,203bは各リンクプレートの一方の端範囲では延長部209の側面の範囲でしか互いに接触していない。この場合、各リンクプレートの他方の端範囲は延長部の側面以外のリンクプレート側面でも互いに接触している。同様のことは、互いに隣接したリンクプレートの別のリンクプレート組合せにも云える。
【0114】
図11には、中央の開口252に係合した押圧片251を備えたリンクプレート250の概略図が示されている。走行方向で見て端範囲250a,250bには、少なくとも1つの延長部253,254,255または多数のこれらの延長部が設けられているか、または形成されている。1実施例では、全てのリンクプレートが延長部の同じ配置を有していると有利である。また別の実施例では、同じリンクプレート長さまたはリンクプレートピッチを有するリンクプレートが少なくとも1つの延長部の同じ構成または同じ配置を有していると有利であり、この場合、互いに異なるリンクプレート長さを有するリンクプレートが少なくとも1つの延長部の互いに異なる配置を有していてもよい。
【0115】
全てのリンクプレートが一方の端範囲にだけ少なくとも1つの延長部を有していることも有利である。さらに、互いに異なるピッチ間隔を有するリンクプレートの場合に、それぞれ同じタイプまたは同じ長さのリンクプレートが少なくとも一方の端範囲に少なくとも1つの延長部または多数の延長部を有していることも同様に有利である。この延長部は半径方向内側の範囲に設けられた延長部255として形成されていてよい。同様にこれらの延長部は、リンクプレートの半径方向延在長さまたはリンクプレートの半径方向の真ん中の範囲に設けられた延長部254として形成されていてもよい。さらに、これらの延長部はリンクプレートの半径方向外側の範囲に設けられた延長部253として形成されていてもよい。本発明の種々の実施例において、少なくとも一方の端範囲に1つよりも多い延長部が配置されている場合には、上記延長部253,254,255のうちの少なくとも1つを使用することができる。
【0116】
図11には、リンクプレートに設けられた曲線状の凹部も図示されており、この曲線状の凹部は半径方向内側の範囲で内側の曲線状の凹部261として形成され、かつ/または半径方向外側の範囲で半径方向外側の曲線状の凹部260として形成されている。この曲線状の凹部は特に、リンクプレートの外輪郭262が曲線状の凹部260,261の範囲において、その他の範囲263に比べて引き込まれることによりすぐれている。これにより、リンクプレートの質量減少および/または応力最適化が得られ、ひいては巻掛け手段全体の質量減少および/または応力最適化が得られる。
【0117】
リンクプレート250は半径方向内側のウェブ270と、半径方向外側のウェブ271とを有している。中央の開口252は付加的なウェブ272によって互いに分離された2つの開口に分割されていてよい。延長部は丸く面取りされた端範囲を有する垂れひだ状または舌片状に形成されていると有利である。また、延長部が角張った角隅を有する輪郭、たとえば三角形または多角形の輪郭を有していても有利である。
【0118】
リンクプレートは薄板から打抜き成形法により製造されると有利である。
【0119】
図12には巻掛け手段1の断面図が示されている。図12には押圧片202aおよびリンクプレート203a,203b,203cが認められる。押圧片202aはリンクプレートに設けられた開口または切欠きに係合している。リンクプレート203a,203b,203cは交互に相並んで配置されているか、または互いに接触している。押圧片202aは少なくとも1つの位置固定エレメント207によって脱落防止されている。この位置固定エレメントは紛失防止装置としても役立つ。位置固定エレメント207は、たとえばドイツ連邦共和国特許第4415838号明細書またはドイツ連邦共和国特許第3526062号明細書に基づき公知であるように、溶接点によって形成されていてよい。
【0120】
図6には、無段調節可能な円錐形プーリ式巻掛け伝動装置を有する伝動装置が概略的に示されている。駆動機関100はその機関出力軸でダンパ101の入力部分101aを駆動し、この場合、入力部分101aと出力部分101bとの間のトルク伝達経路には、蓄力器102および場合によっては摩擦減衰装置が設けられている。ダンパ101にはトルク伝達経路内でトルクフィーラ103が後置されている。トルクフィーラ103は、たとえば単段式または多段式のトルクフィーラとして形成されている。
【0121】
トルクフィーラの機能形式は、ドイツ連邦共和国特許出願公開第4234294号明細書に記載されている。
【0122】
トルクフィーラには圧力室120a,121aを備えた第1の円錐形プーリ対104が後置されている。圧力室120a,121aは複式ピストン原理に基づき配置されており、この場合、伝動装置の伝達比を制御するためのピストンと、巻掛け手段1の押圧力を制御するためのピストンとが制御される。複式ピストン原理の機能形式、つまり押圧力の制御および伝達比の調節のための2つのピストンの機能形式は、たとえばドイツ連邦共和国特許出願公開第4201692号明細書およびドイツ連邦共和国特許出願公開第4134658号明細書に記載されている。
【0123】
巻掛け手段1は、形成されたトルクを第1の円錐形プーリ対104から第2の円錐形プーリ対105へ伝達する。この第2の円錐形プーリ対105は複式ピストン120b,121bによって制御可能である。巻掛け手段1はエンドレスに形成されている。
【0124】
第2の円錐形プーリ対105には、回転方向逆転のための装置および始動エレメントが後置されていてよい。これらの構成部分はブロック106で概略的に図示されている。さらに、リバースクラッチのような回転方向逆転のための装置および/または始動クラッチまたはトルクコンバータのような始動エレメントが、第1の円錐形プーリ対104の手前にも配置されていてよい。
【0125】
トルク伝達経路には最後に、ディファレンシャル107と駆動軸108とが図示されている。
【0126】
相応して、円錐形プーリと作用結合または摩擦結合しかつトルク伝達を可能にする押圧片またはピンの端面が、粒子噴流でブラスト処理されていると有利である。少なくとも押圧片の端面またはピンの端面がショットピーニングされてると有利である。
【0127】
図13および図14にはリンクプレートチェーンのような巻掛け手段の各1つのリンクプレート301が示されている。図13に示したリンクプレート301は2つの主開口302を有しており、両主開口302は中心のウェブ305によって互いに分離されている。両主開口302には、別の図面において部分的に既に図示したように押圧片が係合する。さらにリンクプレート301は垂れひだのような延長部306を有している。本発明のさらに別の思想によれば、リンクプレート301が、たとえば重量低減または強度最適化のための少なくとも1つの別の開口303,304を有している。これらの開口は円形、楕円形、角隅を有する形状または三角形に形成されていてよい。ただし、角隅を有する形状または三角形の場合には、角隅が丸く面取りされている。さらに、半径方向内側の範囲および/または半径方向外側の範囲に少なくとも1つの開口が形成されていてよい。
【0128】
図14に示したリンクプレート310はウェブを有しない中央の開口を有しており、この開口に押圧片が係合する。リンクプレートは延長部316と別の開口315とを備えて形成されている。
【0129】
本発明は、明細書中に記載した実施例に限定されるものではない。それどころか、本発明の枠内でさらに別の多数の変化形および改良形が可能となる。
【図面の簡単な説明】
【図1】巻掛け手段の一部を示す概略図である。
【図2】巻掛け手段の横断面図である。
【図3】巻掛け手段の一部を示す側面図であり、(a)は巻掛け手段がほぼ真っ直ぐに伸ばされた状態を示し、(b)は巻掛け手段が屈曲された状態を示す。
【図4】押圧片の断面図である。
【図5】押圧片の7つの変化実施例(a)、(b)、(c)、(d)、(e)、(f)および(g)を示す断面図である。
【図6】伝動装置の概略図である。
【図7】巻掛け手段の平面図である。
【図8】巻掛け手段の一部を示す側面図である。
【図9】別の実施例による巻掛け手段の一部を示す側面図である。
【図10】巻掛け手段の平面図である。
【図11】別の実施例によるリンクプレートの概略図である。
【図12】巻掛け手段の横断面図である。
【図13】別の実施例によるリンクプレートの概略図である。
【図14】さらに別の実施例によるリンクプレートの概略図である。
【符号の説明】
1 巻掛け手段、 2,2a,2b 押圧片、3a,3b,3c 結合リンクプレート、 4 開口、 5 端面、 6 位置固定エレメント、 7 ジョイント、 8,9 接触範囲、 9a,9b 部分範囲、 10 走行方向を示す矢印、 11 非接触範囲、 20,20a,20b 開口もしくは切欠き、 21 破線、 22 端範囲、 23 切欠き、 25 リンクプレート、 30 端範囲、 100 駆動機関、 101 ダンパ、 101a 入力部分、101b 出力部分、 102 蓄力器、 103 トルクフィーラ、 104,105 円錐形プーリ対、 106 ブロック、 107 ディファレンシャル、 108 駆動軸、 120a,121a 圧力室、 120b,121b 複式ピストン、 201 巻掛け手段、 202,202a,202b 押圧片、 203a,203b,203c リンクプレート、 204 開口、 205 二重リンクプレート、 206 端面、 207 位置固定エレメント、 208a 半径方向外側に位置する範囲、 208b 半径方向内側に位置する範囲、 209 延長部、 210 走行方向を示す矢印、 211 端範囲、 212 延長部、 213,214,215 リンクプレート、 250リンクプレート、 250a,250b 端範囲、 251 押圧片、 252 中央の開口、 253,254,255 延長部、 260,261 曲線状の凹部、 262 外輪郭、 270 半径方向内側のウェブ、 271 半径方向外側のウェブ、 272 付加的なウェブ、 301 リンクプレート、302 主開口、 303,304 開口、 305 中央のウェブ、 306 延長部、 310 リンクプレート、 315 開口、 316 延長部

Claims (15)

  1. 自動車の無段調節可能な伝動装置に用いられる巻掛け手段であって、当該巻掛け手段が、トルク伝達経路内で伝動装置の第1の円錐形プーリ対と、第2の円錐形プーリ対との間に配置されており、当該巻掛け手段が、当該巻掛け手段の走行方向に対して直交する方向に向けられた押圧片を有しており、該押圧片が、走行方向に対して平行に配置された結合リンクプレートに設けられた開口に係合しており、該結合リンクプレートが前記押圧片によって枢着式に配置されている形式のものにおいて、少なくとも1つの押圧片が、少なくとも1つの開口を有しており、該開口が、押圧片に該押圧片の主軸線に対して直交する方向に延びており、さらに該開口が、内側に位置する閉じられた周面を有しており、押圧片の端面が、トルク伝達の目的で前記円錐形プーリ対と作用結合しており、押圧片が、各ジョイント毎に常に対を成して配置されていて、しかも該押圧片が相対回動防止されて挿入されており、前記開口が、押圧片の端範囲に設けられていることを特徴とする巻掛け手段。
  2. 少なくとも1つの開口が、少なくとも1つの押圧片の、当該巻掛け手段の走行方向に対して直交する方向で見た一方の端範囲に設けられている、請求項1記載の巻掛け手段。
  3. 少なくとも2つの開口が、少なくとも1つの押圧片の、当該巻掛け手段の走行方向に対して直交する方向で見た両端範囲に設けられている、請求項1記載の巻掛け手段。
  4. 少なくとも1つの開口の横断面が、当該巻掛け手段の走行方向に対してほぼ直角な平面に位置している、請求項1から3までのいずれか1項記載の巻掛け手段。
  5. 少なくとも1つの開口の横断面が、当該巻掛け手段の走行方向に対してほぼ直角な平面に位置しており、前記開口が、走行方向で押圧片を貫いて延びている、請求項1から4までのいずれか1項記載の巻掛け手段。
  6. 少なくとも1つの開口の横断面が、当該巻掛け手段の走行方向に対してほぼ平行な平面に位置しており、前記開口が、走行方向に対して直角な方向で押圧片を貫いて延びている、請求項1から5までのいずれか1項記載の巻掛け手段。
  7. 個々の押圧片に設けられた開口が、同じ横断面を有している、請求項1から6までのいずれか1項記載の巻掛け手段。
  8. 個々の押圧片に設けられた開口が、少なくとも2種類の横断面を有しており、しかも1つの押圧片に設けられた個々の開口が同じ横断面を有している、請求項1から7までのいずれか1項記載の巻掛け手段。
  9. 個々の押圧片に設けられた開口が、少なくとも2種類の横断面を有しており、しかも1つの押圧片に設けられた個々の開口が互いに異なる横断面を有している、請求項1から8までのいずれか1項記載の巻掛け手段。
  10. 少なくとも1つの押圧片に設けられた少なくとも1つの開口が、ほぼ円形、丸形、楕円形、三角形、四角形、正方形、多角形の横断面または不規則に成形された横断面を有している、請求項1から9までのいずれか1項記載の巻掛け手段。
  11. 押圧片が外周面に、互いに間隔を置いて配置された少なくとも2つの接触範囲を有しており、該接触範囲が、結合リンクプレートと接触するようになっており、しかも互いに間隔を置いて配置された前記接触範囲の間に少なくとも1つの開口が配置されている、請求項1から10までのいずれか1項記載の巻掛け手段。
  12. 押圧片が外周面に、互いに間隔を置いて配置された少なくとも2つの接触範囲を有しており、該接触範囲が、結合リンクプレートと接触するようになっており、しかも前記接触範囲として設けられた面の外側に少なくとも1つの開口が配置されている、請求項1から11までのいずれか1項記載の巻掛け手段。
  13. 少なくとも1つの開口が、ほぼ閉じられた縁範囲を有しており、該縁範囲が押圧片によって形成されている、請求項1から12までのいずれか1項記載の巻掛け手段。
  14. 少なくとも1つの開口が、開いた縁範囲を有しており、該縁範囲が、少なくとも部分的に押圧片によって形成されている、請求項1から13までのいずれか1項記載の巻掛け手段。
  15. トルク伝達の目的で前記円錐形プーリ対と作用接触または摩擦接触する押圧片の端面が、ブラスト処理されている、請求項1から14までのいずれか1項記載の巻掛け手段。
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