JP4323695B2 - フレキシブルプリント基板 - Google Patents
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Description
【発明の属する技術分野】
本発明は、半導体素子や高密度実装基板における配線部分のフレキシブルプリント配線板のベース基板であるフレキシブルプリント基板に関するものであり、詳しくは導体上にポリイミド樹脂からなる絶縁層が形成されたものに関する。
【0002】
【従来の技術】
携帯型記録再生装置等のいわゆるポータブル電気製品では、小型化や低価格化を図るために、電気回路部間を比較的安価で省スペース化が可能なフレキシブルプリント配線板を利用して接続しているものが多い。従来のフレキシブルプリント配線板は、例えば、ベース基板であるフレキシブルプリント基板の導体にエッチングが施されて回路が形成される。
【0003】
このフレキシブルプリント基板としては、柔軟性や耐熱性の点からポリイミドフィルムが多用されている。具体的には銅箔上にポリアミド酸からなるポリイミド前駆体用ワニスを直接塗布し、このポリイミド前駆体を乾燥した後にイミド化して、ポリイミド樹脂層を形成した2層フレキシブルプリント基板が実用化されている。
【0004】
ところが、この2層フレキシブルプリント基板では、金属箔に塗布したポリアミド酸をイミド化するときに高温下にて行うため、カールが生じてしまうという問題点があった。
このようなカールが生じる原因の一つとしては、金属箔とポリイミド樹脂層との熱膨張率の差に起因して,イミド化後に常温に戻した時に金属箔とポリイミド樹脂層との熱収縮率に差が生じているためと考えられる。
そこで2層フレキシブルプリント基板におけるカールの除去を目的として、金属箔上に形成されるポリイミド樹脂層を多層構造として、金属箔とポリイミド樹脂層との熱線膨張率の差を緩和する方法が提案されている。この方法では、銅箔上にポリイミド樹脂層を形成しフレキシブルプリント基板を完成させた時点ではカールをかなり効果的に除去することができる。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】
しかし、上述の方法では、銅箔を含めた状態でポリイミド樹脂層の熱線膨張係数を調整しているため、フレキシブルプリント基板の完成後に銅箔をエッチングして回路パターンを形成しフレキシブルプリント配線板を作製した時には、再度カールが生じてしまう。つまり、この方法では、回路を形成した後のものについてはカールの矯正は不可能である。
【0006】
また、2層フレキシブルプリント基板にカールが生じる他の原因としては、ポリイミド前駆体がイミド化する時の材料自体の収縮が考えられる。
【0007】
そこで、本発明は、適切な熱線膨張係数を有するポリイミドを得ることにより、カールが極力抑えられて寸法安定性に優れた微細な回路に充分対応可能なフレキシブルプリント基板を提供することを目的とする。
【0008】
【課題を解決するための手段】
本発明者らは、上記課題を解決する新規フレキシブルプリント基板を開発すべく鋭意検討した結果、本発明を完成した。
【0009】
すなわち、本発明は
導体上に少なくとも1層以上のポリイミド樹脂層が形成されてなるフレキシブル基板において、上記導体に接するポリイミド樹脂層が、酸無水物成分とアミン成分とが反応してなる下記式(1)
【0010】
【化5】
【0011】
に示されるポリアミド酸成分と、酸無水物成分とイソシアネート成分が反応してなる下記式(2)
【0012】
【化6】
【0013】
(式中のWは四価の有機基、Yは二価の有機基であり、mは整数である)
に示されるポリイミド前駆体をイミド化して形成されることを特徴とするフレキシブルプリント基板であり、
また、ポリイミド樹脂層は複数のポリイミド樹脂層が積層されてなり、複数のポリイミド樹脂層のうち少なくとも上記導体に接するポリイミド樹脂層上に積層されるポリイミド樹脂層は、その熱線膨張係数が30ppm/K以下であることを特徴とする請求項1記載のフレキシブルプリント配線板であり、
また、ポリイミド前駆体は、上記式(2)に示されるポリイミド成分を10〜70%の範囲で含有することにより、イミド化前に予め10モル%〜70モル%の割合でイミド化された状態であることを特徴とする請求項1記載のフレキシブルプリント基板であり、
また、ポリイミド前駆体は、上記式(2)に示されるポリイミド成分を30〜50%の範囲で含有することにより、イミド化前に予め30モル%〜50モル%の割合でイミド化された状態であることを特徴とする請求項1記載のフレキシブルプリント基板であり、
また、 ポリイミド樹脂層は、3層のポリイミド樹脂層からなり、外側のポリイミド樹脂層の熱線膨張係数が、中央に位置するポリイミド樹脂層の熱線膨張係数よりも大きいことを特徴とする請求項2記載のフレキシブルプリント基板であり、
また、導体上に、酸無水物成分とアミン成分とが反応してなる下記式(1)
【0014】
【化7】
【0015】
で示されるポリアミド酸成分と、酸無水物成分とイソシアネート成分とが反応してなる下記式(2)
【0016】
【化8】
【0017】
(式中のWは四価の有機基、Yは二価の有機基であり、mは整数である)
に示されるポリイミド成分とを含有する第1のポリイミド前駆体用ワニスを塗工して第1のポリイミド前駆体層を形成する工程と、上記第1のポリイミド前駆体層上に、酸無水物成分とアミン成分とが反応してなるポリアミド酸成分からなる第2のポリイミド前駆体用ワニスを塗工して第2のポリイミド前駆体層を形成して金属複合フィルムを作製する工程と、上記金属複合フィルムに熱処理を施して第1のポリイミド前駆体層および第2のポリイミド前駆体層をイミド化することにより、第1のポリイミド樹脂層および第2のポリイミド樹脂層を形成する工程とを有することを特徴とするフレキシブルプリント基板の製造方法であり、
また、上記第2のポリイミド前駆体用ワニスとして、イミド化後の熱線膨張係数が30ppm/K以下であることを特徴とする請求項6記載のフレキシブルプリント基板の製造方法であり、また、上記第1のポリイミド前駆体層上に、上記第2のポリイミド前駆体用ワニスを繰り返し塗工して乾燥することにより複数層からなる第2のポリイミド前駆体層を形成することを特徴とする請求項6記載のフレキシブルプリント基板の製造方法であり、また、上記第1のポリイミド前駆体用ワニスとして、上記式(2)に示されるポリイミドポリイミド成分を10〜70%の範囲で含有するものを使用することを特徴とする請求項6記載のフレキシブルプリント基板の製造方法であり、また、上記第1のポリイミド前駆体用ワニスとして、上記式(2)に示されるポリイミド成分を30〜50%の範囲で含有するものを使用することを特徴とする請求項6記載のフレキシブルプリント基板の製造方法であり、また、上記第1のポリイミド前駆体層および第2のポリイミド前駆体層をイミド化する前に、上記第1のポリイミド前駆体層のイミド化を促進しない所定温度で上記第1のポリイミド前駆体層および第2のポリイミド前駆体層から溶剤を所定量揮発させる工程を有することを特徴とする請求項6記載のフレキシブルプリント基板の製造方法である。
【0018】
【発明の実施の形態】
以下、本発明の感光性組成物について詳細に説明する。図1は、本発明を適用したフレキシブルプリント基板1の一例の断面図である。
【0019】
本発明のフレキシブルプリント基板1は、図1に示すように、銅箔2の一主面2a上に第1のポリイミド樹脂層3a、第2のポリイミド樹脂層3bが順次積層されてなるものである。そして、このフレキシブルプリント基板1は、銅箔2にエッチングによって所望の回路パターンが形成されて、電子機器等の電気的接続に用いられるフレキシブルプリント配線板となされる。
【0020】
銅箔2としては、電解銅箔や圧延銅箔等を使用することができる。銅箔2の厚さは、35μm以下、8〜18μmが微細回路を形成する上で好ましい。銅箔2の厚さが18μm以上であると微細回路の形成が難しい。一方銅箔2の厚さが8μm以下であると塗布工程でしわ等が生じやすく作業が困難である。
【0021】
なお、銅箔2は、第1のポリイミド樹脂層3aや第2のポリイミド樹脂層3bのイミド化温度である250〜400℃の雰囲気で熱処理すると、熱線膨張係数が上昇する性質がある。例えば、銅箔2の熱線膨張係数は、イミド化前には16〜18ppm/Kであるが、イミド化後になると18〜20ppm/Kとなる。
【0022】
また、銅箔2は、表面処理を施さない銅箔が最適であるが、亜鉛やクロムや酸化によって表面処理をした場合には、中心線平均粗さRaが10μm以下、好ましくは7μm以下がよい。
【0023】
本発明のフレキシブルプリント基板1の導体としては、銅箔2に限らず、アルミニウム、鉄等の金属箔でもよい。さらに、これら金属とベリリウム、ニッケル、クロム、タングステン等との合金からなる金属箔、例えば、ベリリウム銅箔、ステンレス箔でもよく、また、銅とアルミニウムの複合箔等であってもよい。
【0024】
そして、これらの金属箔の表面に対して、接着強度向上のためにマット処理やニッケルや亜鉛メッキや酸化処理等を施してもよい。アルミニウムアルコラート、アルミニウムキレート、シランカップリング剤、イミダゾール処理等の化学的な表面処理を施すことも可能である。
【0025】
本発明のフレキシブルプリント基板1において、銅箔2と接する第1のポリイミド樹脂層3aは、酸無水物成分とアミン成分とが反応してなる一般式(19に示されるポリアミド酸成分と、酸無水物成分とイソシアネート成分とが反応してなる一般式(2)に示されるポリイミド成分とを含有してなるポリイミド前駆体をイミド化して形成されるものである。
【0026】
第1のポリイミド樹脂層3aの材料として用いる第1のポリイミド前駆体用ワニスが、一般式(2)に示すようなポリイミド成分を含有することにより、イミド化工程前に既に部分的にイミド化された状態である。
【0027】
下記式(1)
【0028】
【化9】
【0029】
(式中のAは以下の構造を示し、Xは四価の有機基であり、nは整数である)
式(1)に示す成分は、下記式(3)
【0030】
【化10】
【0031】
(ここで、アミノメチル基はノルボルナンの2位と5位あるいは2位と6位に結合している)
で示される脂環式ジアミンと下記式(4)
【0032】
【化11】
【0033】
(ここでXは前記と同義である)
で示されるテトラカルボン酸二無水物とを縮合して製造される。テトラカルボン酸二無水物としては、例えばピロメリット酸二無水物、3,3',4,4'−ベンゾフェノンテトラカルボン酸二無水物、2,2',3,3'−ベンゾフェノンテトラカルボン酸二無水物、3,3',4,4'−ビフェニルテトラカルボン酸二無水物、2,2',3,3'−ビフェニルテトラカルボン酸二無水物、2,2−ビス(2,3−ジカルボキシフェニル)プロパン二無水物、ビス(3,4−ジカルボキシフェニル)エーテル二無水物、ビス(3,4−ジカルボキシフェニル)スルホン二無水物、1,1−ビス(2,3−ジカルボキシフェニル)エタン二無水物、ビス(2,3−ジカルボキシフェニル)メタン二無水物、ビス(3,4−ジカルボキシフェニル)メタン二無水物、2,2'−ビス(3,4−ジカルボキシフェニル)−1,1,1,3,3,3−ヘキサフルオロプロパン二無水物、1,4−ジフルオロピロメリット酸、1,4−ビス(トリフルオロメチル)ピロメリット酸、1,4−ビス(3,4−ジカルボキシトリフルオロフェノキシ)テトラフルオロベンゼン二無水物、2,2'−ビス〔4−(3,4−ジカルボキシフェノキシ)ベンゼン〕―1、1、1、3、3、3−ヘキサフルオロプロパン二無水物、2,3,6,7−ナフタレンテトラカルボン酸二無水物、2,3,6,7−ナフタレンテトラカルボン酸二無水物、1,4,5,8−ナフタレンテトラカルボン酸二無水物、1,2,5,6−ナフタレンテトラカルボン酸無二水物、1,2,3,4−ナフタレンテトラカルボン酸二無水物、3,4,9,10−ナフタレンテトラカルボン酸二無水物、2,3,6,7−アントラセンテトラカルボン酸二無水物、1,2,7,8−フェナントレンテトラカルボン酸二無水物等が挙げられる。これらは単独あるいは2種以上混合して用いられる。
下記式(2)
【0034】
【化12】
【0035】
(式中のWは四価の有機基、Yは二価の有機基であり、mは整数である)
に示す成分は、上記テトラカルボン酸二無水物に芳香族ジイソシアネートが反応(イミド化反応)してイミド環が形成されたものである。よって式(2)に示されるW、Yは以下に示す芳香族ジイソシアネート化合物と前記のテトラカルボン酸二無水物との縮合物から構成される芳香環部分である。この芳香環部分は適宜置換されたものでもよい。
【0036】
上記の芳香族ジイソシアネート化合物としては、例えば、4,4‘−ジフェニルメタンジイソシアネート、2,4−トリレンジイソシアネート、トリジンジイソシアネート、1,5−ナフタリンジイソシアネート、ヘキサメチレンジイソシアネート、キシリレンジイソシアネート等が挙げられる。
【0037】
このように、本発明のフレキシブルプリント基板1では、銅箔2に接する第1のポリイミド樹脂層3aの材料として用いる第1のポリイミド前駆体用ワニスが上記式(29に示すポリイミド成分を含有しているのでこの第1のポリイミド樹脂層3aの材料であるポリイミド前駆体がイミド化されることによる材料収縮を小さく抑えることができる。その結果、本発明のフレキシブルプリント基板1によれば、イミド化時における銅箔2と第1のポリイミド樹脂層3aとの間に生じる歪が抑えられて、銅箔2と第1のポリイミド樹脂層3aとの接着強度を工場させることができる。
【0038】
しかも、本発明のフレキシブルプリント基板1では、ロール化してイミド化する時に、上記の最良収縮が小さく抑えられるので、イミド化後にロールを解いたフレキシブルプリント基板において巻芯部、中間部および巻取部に相当する各部分において、銅箔2と第1のポリイミド樹脂層3aとの接着強度のばらつきが抑えられて、品質が極力均一な高品質なものとすることができる。
【0039】
さらに、本発明のフレキシブルプリント基板1では、ポリイミド前駆体がイミド化されることによる材料収縮が小さく抑えられるため、カールが極力抑えられて良好な平面性が得られる。
【0040】
この時、第1のポリイミド樹脂層3aに用いられている第1のポリイミド前駆体用ワニス中において式(2)に示される成分の割合は、式(1)に示される成分および式(2)に示される成分の和を100モル%としたときに、10〜70モル%が好ましく、30〜50モル%の範囲がより好ましい。
【0041】
ここで、使用した芳香族ジイソシアネート化合物のモル数をポリアミド酸のイミド化率とする。すなわち、第1のポリイミド樹脂層3aの第1のポリイミド前駆体用ワニスでは、式(2)に示されるようなポリイミド成分を含有することによって、イミド化工程前に既に10〜70モル%イミド化されているのが好ましく、30〜50モル%イミド化されているのがより好ましい。換言すれば、上記第1のポリイミド前駆体用ワニスは既に部分的にイミド化された率(以下、仕込みイミド化率と称する)が、10〜70モル%であると好ましく、30〜50モル%であるとより好ましい。
【0042】
仕込みイミド化率が10モル%を下回ると、フレキシブルプリント基板1にカールが発生しやすくなる。一方、仕込みイミド化率が70モル%以上であると、銅箔2と第1のポリイミド樹脂層3aとの接着強度が低下する。また、熱線膨張係数が30ppm/K以下のポリイミド樹脂は、前駆体であるポリアミド酸の一部がイミド化していると、N−メチル−2−ピロリドンやジメチルアセトアミドのような極性溶媒に溶解しにくく、樹脂が分離したり、ポリアミド酸溶液がゲル化または粘度が高くなる。このような状態であると、銅箔2条に塗布することが困難となる。そのため、仕込みイミド化率の上限としては、70モル%が限界である。
【0043】
また、第1のポリイミド樹脂層3aに用いる第1のポリイミド前駆体用ワニスは、後のイミド化処理により高温下にて加熱処理を施すため、熱膨張を低減するために、上記仕込みイミド化率の範囲内でガラス転移温度Tgが高いものを用いることが必要である。理想的には、第1のポリイミド前駆体用ワニスのガラス転移温度Tgとしては、250℃以上が好ましい。250℃未満であると、イミド化の温度が300〜400℃の高温を必要とするため、銅箔2に対する第1のポリイミド樹脂層3aの幅方向および長手方向の接着強度や、フレキシブルプリント基板1の銅箔2をエッチング除去して回路を形成したフレキシブルプリント配線板を作製した場合にこのフレキシブルプリント配線板の収縮率に大きなばらつきが生じやすく、寸法安定性が劣ったものとなる。
【0044】
一方、第2のポリイミド樹脂層3bはポリイミド系樹脂の前駆体であるテトラカルボン酸二無水物と芳香族ジアミンとの縮合化合物であるポリアミド酸を主成分とする第2のポリイミド前駆体用ワニスを塗布し乾燥させた後に、イミド化されることにより形成されるものである。
【0045】
テトラカルボン酸二無水物としては前述したものと同様のものを用いることができる。芳香族ジアミンとしては、例えば、o−,m−およびp−フェニレンジアミン、4,4‘−ジアミノジフェニルエーテル、2,2−ビス[4−(4−アミノフェノキシ)フェニル]プロパン、2,2−ビス[4−(4−アミノフェノキシ)フェニル]スルホン、4,4−ジアミノベンズアニリド、1,4−ビス(4−アミノフェノキシ)ベンゼン、3,3’−ジメチル−4,4’−ジアミノビフェニル等を好適に用いることができる。
【0046】
多層構造のポリイミド樹脂層において、個々のポリイミド樹脂層3a、3b相互間の層間剥離を起こさないように接着力を向上させるために、または、銅箔2等の金属箔との接着力を向上させるために、エポキシ樹脂を添加してもよい。このエポキシ樹脂としては、例えば、ビスフェノール型、ノボラックフェノール型等の汎用エポキシ樹脂を使用することができる。必ずしもエポキシ樹脂の硬化剤は必要ではないが添加してもよい。その場合、硬化剤はポリアミド酸に配合すればよい。
【0047】
また、第2のポリイミド樹脂層3bは、その熱線膨張係数が30ppm/K以下とされることが好ましい。つまり、第2のポリイミド樹脂層3b用のポリイミド前駆体は、イミド化後の熱線膨張係数が30ppm/K以下となるものであることが好ましい。この第2のポリイミド樹脂層3bの熱線膨張係数が30ppm/Kよりも大きいと、フレキシブルプリント基板1の銅箔2をエッチング除去してフレキシブルプリント配線板を作製した時に、このフレキシブルプリント配線板平坦にならないからである。
【0048】
このように、本発明のフレキシブルプリント基板1では、銅箔2上に接する第1のポリイミド樹脂層3a上に積層される第2のポリイミド樹脂層3bの熱線膨張係数が規程されることにより、カールをより効果的に抑制することが可能になり、さらなる高密度実装に要求される微細回路の形成を実現することができる。
【0049】
本発明を適用したフレキシブルプリント基板は、図1に示すような2層のポリイミド樹脂層からなる構造に限らず、銅箔2上に複数のポリイミド樹脂層が積層された多層構造であってもよい。このとき、特に、ポリイミド樹脂層が3層以下の多層構造であることが好ましい。4層いじょうだとコストアップを招き経済的でないからである。
【0050】
具体的には、本発明のフレキシブルプリント基板20としては、図2に示すように、銅箔2に第1のポリイミド樹脂層13a、第2のポリイミド樹脂層13bおよび第3のポリイミド樹脂層13cが順次積層形成されてなる。そして、上記第1のポリイミド樹脂層3aと同様に、部分イミド化された第1のポリイミド前駆体用ワニスをイミド化してなるものである。また、上記第2のポリイミド樹脂層13bは、図1に示したフレキシブルプリント基板1における第2のポリイミド樹脂層3bと同様に、従来公知のポリアミド酸溶液をイミド化されてなるものである。
【0051】
ここで、第3のポリイミド樹脂層13cは、上記第2のポリイミド樹脂層13bと同様に、従来公知のポリアミド酸溶液がイミド化されてなるものである。そして、このフレキシブルプリント基板20においては、外側に位置する第3のポリイミド樹脂層13cは、中央に位置する第2のポリイミド樹脂層13bよりも熱線膨係数が高いほうが好ましい。このような構成とすることにより、銅箔2との接着強度を向上させることができるとともに、フレキシブルプリント基板20のカールを抑えることができる。
【0052】
そして、特に、銅箔2側の第1のポリイミド樹脂層13aの熱線膨張係数が外側の第3のポリイミド樹脂層13cの熱線膨張係数よりも若干大きいとより好ましい。これは、銅箔2の表面粗さがカールに影響を及ぼすためである。
【0053】
このように、ポリイミド樹脂層を多層構造にすることにより、熱線膨張係数を銅箔2の熱線膨張係数とより近い値に調整することができ、カールを抑制することができる。特に銅箔2に対して外側の層のポリイミド系樹脂の厚さによってカールを抑制することができる。
【0054】
つぎに、以上のように構成される本発明のフレキシブルプリント基板1の製造方法について、図面を参照しながら説明する。
【0055】
まず、図3に示すような導体である銅箔2を用意する。次に、この銅箔2上に形成する第1のポリイミド樹脂層3aの材料である第1のポリイミド前駆体用ワニスを以下のように合成し調整する。始めに、過剰な酸二無水物と芳香族ジアミンとを溶剤中に溶解して反応させて、両末端が酸二無水物であるポリアミド酸プレポリマーを製造する。そして、このポリアミド酸プレポリマー中に芳香族ジイソシアネート化合物を添加し、ポリアミド酸プレポリマー中の酸二無水物と上記芳香族ジイソシアネート化合物とを反応させて直接イミド環を持つポリアミド酸溶液を製造する。このとき、芳香族ジイソシアネートとの反応は、ポリアミド酸のカルボキシル基より、酸二無水物の方が反応しやすいため、例えば、60℃等の温和な条件下で行うことができる。
【0056】
上記溶剤としては、例えば、N−メチル−2−ピロリドン等のピロリドン系溶剤、N,N’−ジメチルアセトアミド等のアセトアミド系溶剤、クレゾール等のフェノール系溶剤が使用可能であるが、安全性の点からN−メチル−2−ピロリドンの使用が好ましい。また、トルエン、キシレン、エチレングリコールモノエチルエーテル等も混合して使用することができる。
【0057】
以上のようにして、第1のポリイミド樹脂層3a用の部分的にイミド化された第1のポリイミド前駆体用ワニスが製造される。
【0058】
次に、このように製造された第1のポリイミド前駆体用ワニスを銅箔上に例えばナイフコータ、バーコータ等の公知のコーティング方法により膜厚1〜5μmとなるように塗布し、その後、連続乾燥炉にて乾燥させて溶剤を所定量揮発させ、部分的にイミド化された第1のポリイミド前駆体を形成する。上記連続乾燥炉としては、カールの発生を抑制するために、アーチ型炉やフロ−ティング炉等が好ましいが、これらに限定されるものではない。乾燥温度としては、ポリイミド前駆体層の残存揮発量%で決定する。この残存揮発量は未乾燥の溶剤およびイミド化による縮合水の和と考えられる。
【0059】
このとき、第1のポリイミド前駆体層31の残存揮発量は、20〜30%が好ましい。20%以下であると、後に形成される第2のポリイミド樹脂層3bとの接着強度が低下してしまい層間剥離が生じやすい。また、30%いじょうであると、できあがったフレキシブルプリント基板1における金属箔とポリイミド樹脂層との接着強度やフレキシブルプリント基板1のイミド化後の収縮が、巻芯部分、中間部分および巻取部分で安定せず、均一な品質のものが得られない。また、30%以上であると、イミド化の時に発泡する恐れがある。
【0060】
次に、このポリイミド前駆体層31上に形成する第2のポリイミド樹脂層3b用のポリイミド前駆体用ワニスを以下のように製造する。
【0061】
この第2のポリイミド前駆体用ワニスは、第1のポリイミド前駆体用ワニスと同様な極性溶媒中で上述したような酸二無水物と式(3)に示される脂環式ジアミンとを反応させて製造する。この反応は発熱反応であるため、必要に応じて冷却を行いながら反応を制御する。通常、約0〜90℃、好ましくは約5〜50℃にて反応させる。溶液の粘度が高い場合には、90℃に近い温度で熱処理することにより粘度を低下させることができる。このとき、酸二無水物と脂環式ジアミンとを同時に加えてもよいし、またどちらか一方を咲きに極性溶媒中に溶解または懸濁させておき、他方を徐々に添加させつつ反応させてもよい。酸二無水物と脂環式ジアミンのモル比は等モルとなるのが望ましいが、約10:9〜9:10の範囲内で両成分のどちらか一方を過剰量用いてもよい。以上のようにして、第2のポリイミド樹脂層に用いる第2のポリイミド前駆体用ワニスが製造される。
【0062】
次に、この第2のポリイミド前駆体用ワニスを、第1のポリイミド前駆体層31上に塗布し、その後連続乾燥炉にて乾燥して溶剤を所定量揮発させ、第2のポリイミド前駆体層32を形成し、金属複合フィルム30を得る。上記連続乾燥炉としては、第1のポリイミド前駆体層31を形成する場合と同様なものを用いることができる。
【0063】
このとき、第1のポリイミド前駆体層31と第2のポリイミド前駆体層32とを合わせた残存揮発量を30〜50%にすることが好ましい。30%以下であると、後にイミド化されて形成される第2のポリイミド樹脂層3bとの接着強度が低下してしまい、層間剥離を生じやすい。また、50%以上であると、次工程にて発泡が起こる。そのため、連続乾燥炉の温度は、溶剤の飛散による発泡が起こらない温度で特に限定しないが、例えば、N−メチル−2−ピロリドンを溶剤とした場合、その沸点が204℃であるので残存揮発量を50%以下とするためには、最高温度を170℃とすればよい。
【0064】
このような工程を経て形成された第1のポリイミド前駆体層31および第2のポリイミド前駆体層32には、各前駆体層中にかなりの溶媒が残存しているので、ここで加熱処理を施して溶剤を揮発させておくことが好ましい。通常、このときの乾燥温度は、210〜250℃が好ましく、この加熱処理によりポリイミド前駆体層31、32全体の残存揮発量が7〜10%程度に調整することが好ましい。250℃以上であると、銅箔2と接する第1のポリイミド前駆体層31中のポアミド酸がイミド化してしまい、イミド化処理前にイミド化率が上述したような所定範囲から外れる恐れがある。その結果、金属複合フィルム30のカールを抑えることが難しくなる。210℃以下では残存揮発量を7%以下にすることができない。また、この加熱処理により残存揮発量を7%以下にしないと、次工程のロール状でイミド化する時にブロッキングが起こり、金属複合フィルム30同士が互いにくっついてしまう。
【0065】
次に、上記の金属複合フィルム30をロール状に巻取り、300〜350℃の温度範囲で加熱処理を施して上記の第1および第2のポリイミド樹脂層3a,3bが形成されたフレキシブルプリント基板1を作製する。
【0066】
【実施例】
以下、本発明を実施例により詳細に説明する。しかしながら、本発明はこれによって何ら制限されるものではない。尚、各物性については下記の方法によって測定した。
E型機械粘度:
東京機器(株)社製E型機械粘度計を用い、25℃において測定。
ガラス転移温度(Tg):
セイコー(株)社製熱分析装置DSC3000シリーズを用いて窒素中で測定。
線膨張率:
マックサイエンス(株)社製熱分析装置TMAシリーズを用い窒素中で100〜200℃の領域で測定。
【0067】
合成例1−1
攪拌機、窒素導入管、および温度計を備えたフラスコに、2,5−(2,6−)ジアミノメチル−ビシクロ[2.2.1]ヘプタン(以下NBDA)92.57g(0.60mol)、およびN−メチル−2−ピロリドン(以下NMP)2000gを装入し、室温で攪拌しながら溶解した。溶解後、ピロメリット酸二無水物(以下PMDA)218.12g(1.00mol)を温度の上昇に注意しながら分割装入し、更に2時間反応させた。次に、このポリアミド酸溶液にトリジンジイソシアネート(以下TODI)105.60g(0.40mol)およびNMP1750gを添加し、60℃まで徐々に昇温した。この時点で反応溶液が発泡し、溶液が増粘する現象が見られた。更に4時間反応させてポリアミド酸溶液を得た。得られたポリアミド酸のE型機械粘度は23000mPa・sであった。このポリアミド酸ワニスをガラス板上に塗工厚が0.20mmになるように塗工し、窒素置換されたイナートオーブン中で昇温時間2時間かけて室温から250℃とした後、250℃で2時間焼成した。室温まで冷却した後、ガラス板からポリイミドフィルムを剥がし、厚みを測定したところ30μmであった。このポリイミドフィルムについて熱分析測定を行ったところ、ガラス転移温度(Tg)は295℃であった。
【0068】
合成例1−2〜5
合成例1−1のジアミン成分を表1に示す組成に変更した以外は合成例1−1と全く同様にしてポリアミド酸ワニスおよびポリイミドフィルムを得た。各合成例で得られた結果を表1にまとめて示す。
【0069】
合成例2−1
攪拌機、窒素導入管、および温度計を備えたフラスコに、NBDA92.57g(0.60mol)、パラフェニレンジアミン(以下pPD)64.89g(0.60mol)およびN−メチル−2−ピロリドン2375gを装入し、室温で攪拌しながら溶解した。溶解後、ピロメリット酸二無水物(以下PMDA)220.30g(1.01mol)を温度の上昇に注意しながら分割装入し、更に4時間反応させた。ここで得られたポリアミド酸ワニスのE型機械粘度は30800mPa・sであった。このポリアミド酸を合成例1−1と同じくガラス板に塗工・焼成し、厚さ30μmのポリイミドフィルムを得た。このポリイミドフィルムの熱線膨張係数は26ppm/Kであった。
【0070】
合成例2−2〜4
合成例2−1のジアミン成分を表2に示す組成に変更した以外は合成例2−1と全く同様にしてポリアミド酸ワニスおよびポリイミドフィルムを得た。各合成例で得られた結果を表2にまとめて示す。
【0071】
実施例1
厚さ20μm、幅540mmの電解銅箔に、合成例1−1で得られたポリアミド酸ワニスをイミド化・脱溶媒後のポリイミドフィルム厚が2μmになるように連続塗工し、更に200℃で連続乾燥して(180℃)、ポリイミド前駆体第1層を形成した。次に、この第1層上に合成例2−1で得られたポリアミド酸ワニスを同じく塗工し、焼成後のポリイミドフィルム厚が22μmとなるようにしてポリイミド前駆体第2層を形成した。更に、合成例2−2で得られたポリアミド酸ワニスを塗工し、焼成後のポリイミドフィルム厚が3μmとなるようにしてポリイミド前駆体第3層を形成した。このポリイミド積層銅箔を、更に230℃の電気炉で連続的に乾燥し、直径250mmのステンレス管に巻き取った。このロール状に巻き取られたポリイミド積層銅箔を、十分に窒素置換されたオーブン内で250℃、300℃、350℃で各1時間ずつ焼成し、最終的なポリイミド積層銅箔を得た。
【0072】
このようにして得られたポリイミド積層銅箔を100mm×100mmの大きさに切断し、23℃、湿度50%中に24時間放置したが、反り、変形、カール等は見られなかった。更に260℃のオーブン中に窒素気流下、5時間放置し、室温まで冷却しても、同じく反り、変形、カール等はみられなかった。
【0073】
このポリイミド積層銅箔を塩化第2銅溶液でエッチングして銅箔を除去してポリイミドフィルムを得た。このポリイミドフィルムの熱線膨張係数は28ppm/Kであった。
【0074】
実施例2〜10
実施例1のポリイミド前駆体積層体第1層〜第3層を表3に示す組成に変更した以外は実施例1と全く同様にしてポリイミド積層銅箔を得た。各実施例で得られた結果を表3にまとめて示す。
【0075】
比較例1・2
実施例1のポリイミド前駆体積層体第1層〜第3層を表3に示す組成に変更した以外は実施例1と全く同様にしてポリイミド積層銅箔を得た。各比較例で得られた積層体は反り・変形・カールが強かった。更に銅箔エッチング後のポリイミドフィルムはカールが酷く熱線膨張係数を測定することが不可能であった。これらの結果を実施例と併せて表3にまとめて示す。
【0076】
【表1】
【0077】
【表2】
【0078】
【表3】
【0079】
【発明の効果】
本発明により、適切な熱線膨張係数を有するポリイミドが得られるため、カールが極力抑えられて寸法安定性に優れた微細な回路に充分対応可能なフレキシブルプリント基板を提供することが可能になった。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明を適用したフレキシブルプリント基板の断面図(その1)。
【図2】本発明を適用したフレキシブルプリント基板の断面図(その2)。
【図3】本発明のフレキシブルプリント基板における銅箔の断面図。
【図4】本発明を適用したフレキシブルプリント基板のうち、第1層のポリイミド前駆体を形成した断面図。
【図5】本発明を適用したフレキシブルプリント基板のうち、第2層のポリイミド前駆体を形成した断面図。
【符号の説明】
1:フレキシブルプリント基板(全図)
2:銅箔
3a,13a:第1のポリイミド層
3b,13b:第2のポリイミド層
13c:第3のポリイミド層
30:金属複合フィルム(全図)
31:第1のポリイミド前駆体層
32:第2のポリイミド前駆体層
Claims (11)
- ポリイミド樹脂層は複数のポリイミド樹脂層が積層されてなり、複数のポリイミド樹脂層のうち少なくとも上記導体に接するポリイミド樹脂層上に積層されるポリイミド樹脂層は、その熱線膨張係数が30ppm/K以下であることを特徴とする請求項1記載のフレキシブルプリント配線板。
- ポリイミド前駆体は、上記式(2)に示されるポリイミド成分を10〜70%の範囲で含有することにより、イミド化前に予め10モル%〜70モル%の割合でイミド化された状態であることを特徴とする請求項1記載のフレキシブルプリント基板。
- ポリイミド前駆体は、上記式(2)に示されるポリイミド成分を30〜50%の範囲で含有することにより、イミド化前に予め30モル%〜50モル%の割合でイミド化された状態であることを特徴とする請求項1記載のフレキシブルプリント基板。
- ポリイミド樹脂層は、3層のポリイミド樹脂層からなり、外側のポリイミド樹脂層の熱線膨張係数が、中央に位置するポリイミド樹脂層の熱線膨張係数よりも大きいことを特徴とする請求項2記載のフレキシブルプリント基板。
- 導体上に、酸無水物成分とアミン成分とが反応してなる下記式(1)
に示されるポリイミド成分とを含有する第1のポリイミド前駆体用ワニスを塗工して第1のポリイミド前駆体層を形成する工程と、上記第1のポリイミド前駆体層上に、酸無水物成分とアミン成分とが反応してなるポリアミド酸成分からなる第2のポリイミド前駆体用ワニスを塗工して第2のポリイミド前駆体層を形成して金属複合フィルムを作製する工程と、上記金属複合フィルムに熱処理を施して第1のポリイミド前駆体層および第2のポリイミド前駆体層をイミド化することにより、第1のポリイミド樹脂層および第2のポリイミド樹脂層を形成する工程とを有することを特徴とするフレキシブルプリント基板の製造方法。 - 上記第2のポリイミド前駆体用ワニスとして、イミド化後の熱線膨張係数が30ppm以下であることを特徴とする請求項6記載のフレキシブルプリント基板の製造方法。
- 上記第1のポリイミド前駆体層上に、上記第2のポリイミド前駆体用ワニスを
繰り返し塗工して乾燥することにより複数層からなる第2のポリイミド前駆体層を形成することを特徴とする請求項6記載のフレキシブルプリント基板の製造方法。 - 上記第1のポリイミド前駆体用ワニスとして、上記式(2)に示されるポリイミドポリイミド成分を10〜70%の範囲で含有するものを使用することを特徴とする請求項6記載のフレキシブルプリント基板の製造方法。
- 上記第1のポリイミド前駆体用ワニスとして、上記式(2)に示されるポリイミド成分を30〜50%の範囲で含有するものを使用することを特徴とする請求項6記載のフレキシブルプリント基板の製造方法。
- 上記第1のポリイミド前駆体層および第2のポリイミド前駆体層をイミド化する前に、上記第1のポリイミド前駆体層のイミド化を促進しない所定温度で上記第1のポリイミド前駆体層および第2のポリイミド前駆体層から溶剤を所定量揮発させる工程を有することを特徴とする請求項6記載のフレキシブルプリント基板の製造方法。
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