JP2000101205A - 金属張積層板及びこれを用いたフレキシブルプリント配線板 - Google Patents

金属張積層板及びこれを用いたフレキシブルプリント配線板

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JP2000101205A
JP2000101205A JP10266901A JP26690198A JP2000101205A JP 2000101205 A JP2000101205 A JP 2000101205A JP 10266901 A JP10266901 A JP 10266901A JP 26690198 A JP26690198 A JP 26690198A JP 2000101205 A JP2000101205 A JP 2000101205A
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polyimide
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resin layer
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Satoshi Takahashi
敏 高橋
Hiromasa Ota
浩全 太田
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Sony Chemicals Corp
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 導体の接着強度に優れ、カールが極力抑えら
れて優れた寸法安定性を有する。 【解決手段】 導体と一層以上のポリイミド系樹脂層と
が積層されてなる金属張積層板において、導体と接する
ポリイミド系樹脂層が芳香族系多塩基酸及びその酸無水
物とジアミンとジイソシアネートとを主体としてなり、
導体と接するポリイミド系樹脂層が、芳香族系多塩基酸
及びその酸無水物のモル数を(T)とし、ジアミンのモ
ル数を(A)とし、ジイソシアネートのモル数を(I)
としたときに、これら(T)(A)及び(I)が (A)≧(I) (A)+(I)/(T)≧1.1 なる関係式を満足するように形成されたポリアミドイミ
ド層である。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、柔軟性を有する絶
縁性基材上に、例えば銅箔等の導体層が形成されてなる
金属張積層板に関し、また、この金属張積層板の導体層
を所望の形状に加工して配線パターンを形成したフレキ
シブルプリント配線板に関する。
【0002】
【従来の技術】一般に、フレキシブルプリント配線板
は、ポリイミド系樹脂層を基材として、このポリイミド
系樹脂層上に導体である銅箔等の金属箔を耐熱性の接着
剤を介して互いに接着されてなる3層構造の銅張積層板
を用いて作製される。すなわち、フレキシブルプリント
配線板は、ポリイミド系樹脂層上に形成された銅箔を所
望の形状にエッチングすることにより配線パターンを形
成し、配線パターン上に絶縁保護層(カバーレイ)を被
覆させることによって作製される。
【0003】そして、このようなフレキシブルプリント
配線板は、柔軟性に優れ比較的安価であるため、携帯型
記録再生装置等のいわゆるポータブル電気製品等におけ
る小型化や低価格化を図ることができる。
【0004】このようなフレキシブルプリント配線板に
は、耐熱性が良好であるといった観点から、銅張積層板
の基材及びカバーレイとしてポリイミド系材料が使用さ
れている。特に、このポリイミド系材料としては、耐熱
性に優れ、且つ、取り扱いが便利であるポリイミド樹脂
フィルムが多用されている。
【0005】一方、銅張積層板としては、接着剤を使用
せず、銅箔等の金属箔上に、ポリイミド前駆体であるポ
リアミック酸のワニス(以下、ポリアミック酸ワニス)
を直接塗布・布乾燥してポリアミック酸層を形成し、そ
の後、このポリアミック酸層を加熱処理によりイミド化
してポリイミド系樹脂層を形成する、いわゆる2層構造
のものも実用化されている。
【0006】この2層構造の銅張積層板は、接着剤を使
用していないため、上述した3相構造の銅張積層板と比
較してより優れた耐熱性を有している。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】ところで、上述したよ
うな2層構造の銅張積層板では、ポリアミック酸ワニス
を塗布した銅箔を強制的に平坦化し、その状態で高温と
し、ポリアミック酸層のイミド化が行われる。このと
き、2層構造の銅張積層板では、銅箔の熱膨張率とポリ
イミド系樹脂層の熱膨張率との差に起因して、常温に戻
した際の銅箔とポリイミド系樹脂層との熱収縮率に差が
生じる結果、カールが生じてしまう。
【0008】このように、2層構造の銅張積層板におい
てカールが発生してしまうと、取り扱いが困難であり作
業効率が大幅に低下してしまう。特に、2層構造の銅張
積層板にカールが発生すると、配線パターンを形成する
際、所望の領域にレジストを形成することが困難である
と同時に、銅箔を正確な形状にエッチングすることも困
難である。
【0009】また、上述した2層構造の銅張積層板にお
いては、フレキシブルプリント配線板を形成するに際し
て銅箔をエッチングすると、ポリアミック酸を塗布する
銅箔の一主面の粗度の影響や、塗布されたポリアミック
酸の厚み方向における溶剤の蒸発速度の差の影響によっ
て、ポリイミド系樹脂層の銅箔と対向する面を外側にし
たカールが生じてしまうことがある。
【0010】このように、銅箔をエッチングした後にカ
ールが発生してしまうと、配線パターンの間隔が不均一
なものとなってしまう。このため、配線パターンが形成
されたフレキシブルプリント配線板では、配線パターン
間隔の精度が悪いものとなる。また、フレキシブルプリ
ント配線板にカールが生じてしまうと、部品実装が非常
に困難になるといった問題もある。
【0011】そこで、このような2層構造の銅張積層板
及びフレキシブルプリント配線板におけるカールを除去
するために、ポリイミド樹脂の化学構造を特定する手法
や特定のポリアミック酸を使用することによりポリイミ
ド系樹脂層の熱線膨張係数をより小とする手法等がすで
になされている。
【0012】しかしながら、いずれの方法においても、
銅張積層板のカールを完全に除去することは困難であ
り、また、配線パターンが形成されたフレキシブルプリ
ント配線板に生じたカールを矯正することは不可能であ
る。
【0013】そこで、本発明は、このような実情に鑑み
て提案されたものであり、導体との接着強度に優れ、カ
ールが極力抑えられて寸法安定性に優れた金属張積層板
及びこれを用いたフレキシブルプリント配線板を提供す
ることを目的とする。
【0014】
【課題を解決するための手段】上述した目的を達成した
本発明に係る金属張積層板は、金属を主体とする導体と
一層以上のポリイミド系樹脂層とが積層されてなる金属
張積層板において、上記導体と接するポリイミド系樹脂
層が芳香族系多塩基酸及びその酸無水物とジアミンとジ
イソシアネートとを主体としてなり、上記導体と接する
ポリイミド系樹脂層が、芳香族系多塩基酸及びその酸無
水物のモル数を(T)とし、ジアミンのモル数を(A)
とし、ジイソシアネートのモル数を(I)としたとき
に、これら(T)、(A)及び(I)が (A)≧(I) (A)+(I)/(T)≧1.1 なる関係式を満足するように形成されたポリアミドイミ
ド層であることを特徴とするものである。
【0015】以上のように構成された本発明に係る金属
張積層板は、芳香族系多塩基酸及びその酸無水物のモル
数(T)と、ジアミンのモル数(A)と、ジイソシアネ
ートのモル数(I)とを、上述したような関係式を満足
するように規定することによって、安定したポリアミド
イミド層を有することとなる。このため、この金属張積
層板では、導体とポリアミドイミド層との接着強度が全
体に亘って高度に均一化されたものとなる。また、この
金属張積層板では、上述したようなポリアミドイミド層
を有するため、高度に平坦化されておりカールの発生が
抑えられたものとなっている。
【0016】また、本発明に係る金属張積層板は、上記
ポリイミドアミド層上にポリイミド層が形成されてな
り、当該ポリイミド層の熱線膨張係数が30×10
-6(1/K)以下であるようなものであってもよい。
【0017】この場合、金属張積層板は、更に、カール
の発生が抑制されたものとなる。このため、金属張積層
板は、寸法安定性に優れたものとなる。
【0018】また、上述した目的を達成した本発明に係
るフレキシブルプリント配線板は、金属を主体とする導
体と一層以上のポリイミド系樹脂層とが積層されてなる
金属張積層板の導体を、所定の形状にエッチングして配
線パターンが形成されたフレキシブルプリント配線板に
おいて、上記導体と接するポリイミド系樹脂層が芳香族
系多塩基酸及びその酸無水物とジアミンとジイソシアネ
ートとを主体としてなり、上記導体と接するポリイミド
系樹脂層が、芳香族系多塩基酸及びその酸無水物のモル
数を(T)とし、ジアミンのモル数を(A)とし、ジイ
ソシアネートのモル数を(I)としたときに、これら
(T)、(A)及び(I)が (A)≧(I) (A)+(I)/(T)≧1.1 なる関係式を満足するように形成されたポリアミドイミ
ド層であることを特徴とするものである。
【0019】以上のように構成された本発明に係るフレ
キシブルプリント配線板は、芳香族系多塩基酸及びその
酸無水物のモル数(T)と、ジアミンのモル数(A)
と、ジイソシアネートのモル数(I)とを、上述したよ
うな関係式を満足するように規定することによって、ポ
リアミドイミド層と導体との接着性が安定した金属張積
層板を用いて作製されている。このため、このフレキシ
ブルプリント配線板は、ポリイミド系樹脂層と配線パタ
ーンとの接着強度が全体に亘って高度に均一化されたも
のとなる。また、このフレキシブルプリント配線板は、
上述したようなポリアミドイミド層を有するため、高度
に平坦化されておりカールの発生が抑えられたものとな
っている。
【0020】
【発明の実施の形態】以下、本発明に係る金属張積層板
及びフレキシブルプリント配線板の好適な実施の形態に
ついて、図面を参照しながら詳細に説明する。
【0021】本実施の形態に示す金属積層板は、図1に
示すように、一主面に、例えば、金属導体として銅箔1
を有する銅張積層板の例である。しかしながら、本発明
に係る金属張積層板は、金属導体として銅を用いるよう
な構成に限定されず、例えば、均等の導電性を有するよ
うな材料であればいかなるものを用いても良い。
【0022】本実施の形態に示す銅張積層板は、略5〜
50μm、好ましくは、9〜18μm程度の膜厚に形成
されたシート状の銅箔1と、この銅箔1上に形成され、
ポリアミドイミドを主体とする第1のポリイミド系樹脂
層2と、この第1のポリイミド系樹脂層2上に形成さ
れ、ポリイミドを主体とする第2のポリイミド系樹脂層
3とを有している。また、この銅張積層板は、第1のポ
リイミド系樹脂層2及び第2のポリイミド樹脂層3以外
に、更に他のポリイミド系樹脂層を複数有するような構
成であっても良い。なお、この銅張積層板は、銅箔1に
所定の形状の配線パターンが形成されるとともに、この
配線パターンを覆うようにカバーレイが形成されてフレ
キシブルプリント配線板となるものである。
【0023】この第1のポリイミド系樹脂層2を構成す
るポリアミドイミドは、主として、芳香族系多塩基酸及
びその酸無水物とジアミンとジイソシアネートとから合
成されたポリアミドイミド樹脂ワニスを銅箔上に塗布す
ることにより形成される。この銅張積層板において、ポ
リアミドイミド樹脂ワニスは、芳香族系多塩基酸及びそ
の酸無水物のモル数を(T)とし、ジアミンのモル数を
(A)とし、ジイソシアネートのモル数を(I)とした
ときに、これら(T)、(A)及び(I)が (A)≧(I) (A)+(I)/(T)≧1.1 なる関係式を満足するようにそれぞれ配合されている。
【0024】ここで、芳香族多塩基酸及びその酸無水物
としては、芳香族トリカルボン酸及びその酸無水物を使
用することができる。この芳香族トリカルボン酸として
は、具体的に、トリメリット酸、3,3′,4−ベンゾ
フェノントリカルボン酸、2,3,4′−ジフェニルト
リカルボン酸等を例示することができる。また、好まし
くは、トリメリット酸の酸無水物、すなわち、無水トリ
メリット酸(TMA)を使用する。
【0025】また、ジアミンとしては、o−、m−及び
p−フェニレンジアミン、2,4ジアミノトルエン、
4,4′−ジアミノフェニルエーテル、4,4′−ジア
ミノベンズアニリド、3,3′−ジメチルー4,4′−
ジアミノビフェニル等を使用することができる。
【0026】さらに、ジイソシアネートとしては、4,
4′−ジフェニルメタンジイソシアネート、2,4−ト
リレンジイソシアネート、トリジンジイソシアネート、
1,5−ナフタレンジイソシアネート、キシリレンジイ
ソシアネート、ヘキサメチレンジイソシアネート等を使
用することができる。
【0027】そして、第1のポリイミド樹脂層2を形成
する際には、上述したような芳香族系多塩基酸及びその
酸無水物とジアミンとジイソシアネートとを溶剤ととも
に混合してなるポリアミドイミド樹脂ワニスを作製し、
銅箔1の一主面上に所定の膜厚で塗布する。
【0028】このとき、溶剤としては、N−メチル−2
−ピロリドン等のピロリドン系溶剤、N,N′−ジメチ
ルアセトアミド等のアセトアミド系溶剤、クレゾール等
のフェノール系溶剤等を使用することができる。また、
実際に使用する際には、これらの溶剤に対して、キシレ
ン、トルエン、エチレングリコールモノエチルエーテル
等を混合しても良い。特に、溶剤としては、安全性の観
点から、N−メチル−2−ピロリドンを好ましく用いる
ことができる。
【0029】なお、ポリアミドイミド樹脂ワニスを形成
する際には、「実用プラスチック辞典」p485(株式
会社 産業調査会編)に記載されているような従来より
公知の手法を用いることができる。また、上述したよう
な、イソシアネート法や、特開昭57−14622号公
報に記載された直接重合法等を用いることによって、塩
素イオンを含有しないポリアミドイミド樹脂ワニスを形
成することができる。他の手法として、酸クロライド法
を用いることも可能ではあるが、この方法ではポリアミ
ドイミド樹脂中に塩素イオンを含有されるために注意す
る必要がある。
【0030】さらに、このポリアミドイミド樹脂ワニス
には、ビスフェノール型、ノボラックフェノール型等の
エポキシ樹脂が添加されることが好ましい。このよう
に、ポリアミドイミド樹脂ワニスにエポキシ樹脂を添加
することによって、銅箔1と第1のポリイミド系樹脂層
2との接着力を向上させることができる。さらに、エポ
キシ樹脂の硬化剤を添加することによって、接着力を更
に向上させることができる。
【0031】一方、この銅張積層板において、銅箔1と
しては、具体的には、電解銅箔や圧延銅箔等を使用する
ことができる。この銅箔1は、表面処理を施さないもの
が最適であるが、亜鉛やクロムや酸化等によって表面処
理したものであってもよい。
【0032】このような表面処理を施した場合、銅箔1
の表面は、中心線平均粗さ(Ra)が10μm以下、好
ましくは7μm以下が良い。また、この銅箔1は、その
表面に、接着強度の向上のために行われるマット処理や
ニッケルメッキや亜鉛メッキ、酸化処理を施したもので
あってもよい。さらに、銅箔の表面には、アルミニウム
アルコラート、アルミニウムキレート、シランカップリ
ング剤、イミダゾール処理等の化学的な表面処理が施さ
れていても良い。
【0033】なお、本発明に係る金属張積層板におい
て、金属導体は、上述した銅箔1に限らず、アルミニウ
ム箔、鉄箔等であっても良く、また、銅、アルミニウム
及び鉄等のベリリュウム、ニッケル、クロム、タングス
テン等の合金であるベリリュウム銅箔、ステンレス銅箔
等であっても良く、更に、銅/アルミニウムの複合箔等
であっても良い。
【0034】また、この第1のポリイミド系樹脂層2上
に形成される第2のポリイミド系樹脂層3は、主として
ポリイミドからなる層であり、ポリイミドの前駆体であ
るポリアミック酸ワニスを所定の厚さで塗布してポリア
ミック酸層を形成し、そのポリアミック酸層をイミド化
することにより形成される。このポリアミック酸ワニス
とは、酸二無水物と芳香族ジアミンとの縮合化合物であ
るポリアミック酸を溶剤に溶解させてなる溶液である。
【0035】ここで、酸二無水物としては、例えば、ピ
ロメリット酸二無水物、ビフェニルテトラカルボン酸二
無水物、ビス(3,4ージカルボキシフェニル)スルホ
ン酸二無水物、ビス(3,4−ジカルボキシフェニル)
エーテル二無水物、ベンゾフェノンテトラカルボン酸二
無水物等を用いることができる。
【0036】また、ジアミンとしては、例えば、p−フ
ェニレンジアミン、4,4ジアミノジフェニルエーテ
ル、2,2−ビス[4−(4−アミノフェノキシ)フェ
ニル]プロパン、2,2ービス[4−(4−アミノフェ
ノキシ)フェニル]スルフォン、4,4−ジアミノベン
ズアニリド、1,4−ビス(4−アミノフェノキシ)ベ
ンゼン等を用いることができる。
【0037】さらに、溶剤としては、上述した第1のポ
リイミド系樹脂層2を形成する際に使用したものを用い
ることができる。
【0038】そして、このポリアミック酸層は、イミド
化された後の熱線膨張係数が30×10-6(1/K)以
下となるように形成されることが好ましい。なお、この
ポリアミック酸層を280℃〜400℃程度で加熱処理
することによって、イミド化することができる。このと
き、ポリアミック酸ワニスは、例えば、特開昭60−1
57286号公報,特開昭60−243120号公報,
特開昭63−239998号公報,特開平1−2455
86号公報,特開平3−123093号公報,特開平5
−1390527号公報等に記載されるように、酸二無
水物と芳香族ジアミンとの組み合わせやそれぞれの化学
構造、並びにこれらの配合比等を変えることにより、イ
ミド化後の線膨張係数を自在に調整して合成することが
できる。
【0039】ところで、上述したようなポリイミド系樹
脂ワニス及びポリアミック酸ワニスを銅箔1上に塗布・
乾燥して第1のポリイミド系樹脂層2及び第2のポリイ
ミド系樹脂層3を形成する際には、従来公知の塗布装
置、すなわち、コンマコータ、ナイフコータ、ロールコ
ータ、グラビアコータ、リップコータ及びダイコータ等
を使用することができる。また、これら塗布装置に付設
された連続乾燥炉としては、溶剤揮発時のポリイミド系
樹脂層の収縮を緩和する観点から、アーチ型炉やフロー
ティング炉等が好ましい。しかしながら、連続乾燥炉と
しては、特に、このようなものに限定されない。
【0040】また、第1のポリイミド系樹脂層2及び第
2のポリイミド系樹脂層3に残留する用材料を調節する
ことにより、更に本発明の効果を高めることができる。
すなわち、第1のポリイミド系樹脂層2中の溶剤残留量
は、20〜30重量%であることが好ましい。第1のポ
リイミド系樹脂層2中の溶剤残留量が30重量%以下で
あると、ポリイミド系樹脂層(ポリアミドイミド層)の
成膜性がよく、銅箔1との接着性及び銅張積層板全体と
しての収縮率を均一化させる効果が高い。また、第1の
ポリイミド系樹脂層2中の溶剤残留量が20重量%以上
であると、第1のポリイミド系樹脂層2上に形成される
第2のポリイミド系樹脂層との馴染みが良好となり、第
1のポリイミド系樹脂層2と第2のポリイミド系樹脂層
3との層間剥離を確実に防止することができる。
【0041】一方、第2のポリイミド系樹脂層3中の溶
剤残留量は、30〜50重量%であることが好ましい。
第2のポリイミド系樹脂層3中の溶剤残留量が30重量
%以上であると、第1のポリイミド系樹脂層2との馴染
みが良好となり、第1のポリイミド系樹脂層2と第2の
ポリイミド系樹脂層3との層間剥離を確実に防止するこ
とができる。また、第2のポリイミド系樹脂層3中の溶
剤残留量が50重量%以下であると、溶剤揮発時の発泡
を確実に防止することができる。
【0042】そして、上述したように乾燥された後、こ
の連続乾燥炉内で加熱処理が行われる。この加熱処理で
は、210〜250℃、好ましくは、230〜240℃
に加熱される。この加熱処理により、全体の残存揮発量
を7〜10%とすることができ、また、ポリアミック酸
溶液のイミド化率を50%以下とすることができる。
【0043】さらに、このように加熱処理された銅張積
層板において、全体の残存揮発量が10%より大となる
と、重ね合わされ際にブロッキングといった隣接する銅
張積層板間に密着が発生してしまう。また、加熱処理さ
れた銅張積層板において、全体の残存揮発量が7%より
小であったり、イミド化率が50%より大である場合に
は、上述したカールを抑制することができない虞があ
る。
【0044】以上のように構成された銅張積層板におい
ては、上述したように、芳香族系多塩基酸及びその酸無
水物のモル数を(T)とし、ジアミンのモル数を(A)
とし、ジイソシアネートのモル数を(I)としたとき
に、これら(T)、(A)及び(I)が (A)≧(I) (A)+(I)/(T)≧1.1 なる関係式を満足するような第1のポリイミド系樹脂層
2(ポリアミドイミド層)を有している。このため、上
述した銅張積層板では、銅箔1と第1のポリイミド系樹
脂層2との接着強度に優れたものなる。このため、この
銅張積層板は、銅箔1の剥がれが発生するようなことが
確実に防止されたものとなる。
【0045】また、上述した銅張積層板では、上記
(T)、(A)及び(I)が (A)+(I)/(T)<1.5 なる関係式を満足したものであることが好ましい。例え
ば、(A)+(I)/(T)≧1.5の場合には、ポリ
アミドイミド樹脂ワニスの粘度が高くなりすぎてしま
い、ゲル化し始める虞がある。このため、(A)+
(I)/(T)<1.5とすることにより、ポリアミド
イミド樹脂ワニスを所望の粘度に制御することができ、
銅箔上に塗布しやすくなる。
【0046】さらに、上述したポリアミドイミド樹脂ワ
ニスでは、上記(A)と上記(I)との割合が 0.8/0.7≦(A)/(I)≦0.9/0.2 なる範囲内にあることが好ましい。
【0047】ところで、上述したような銅張積層板は、
銅箔を所定の形状にエッチングすることにより配線パタ
ーンを形成し、この配線パターンを覆うようにカバーレ
イを形成することによって、フレキシブルプリント配線
板とされる。
【0048】詳しくは、この銅張積層板の銅箔1上に、
通常のサブストラクト法により、液状レジストを塗布乾
燥し、このレジストに対して紫外線を用いて所望のパタ
ーンを露光し、その後このレジストに対して現像工程を
施す。これにより、紫外線が露光されたレジスト部分が
現像工程により除去されて、図2に示すように、銅箔1
上に所望のパターンのレジスト4がマスクとして形成さ
れる。
【0049】そして、塩化第2銅水溶液等の通常のエッ
チング液により銅箔1をエッチングして、第1のポリイ
ミド系樹脂層上に、銅箔からなる所望の凹凸パターンが
形成される。その後、このレジスト12からなるマスク
を除去することにより、図3に示すように、銅箔1をエ
ッチングされてなる配線パターン5が形成されることと
なる。
【0050】次に、銅箔2に形成され配線パターン5の
保護のために、第2のポリイミド系樹脂層3の形成工程
と同様な工程にて、配線パターン5を覆うようにポリア
ミック酸溶液を塗布し、乾燥することにより、図4に示
すように、カバーレイ6を形成する。
【0051】次に、銅12を覆うように形成されたカバ
ーレイ6に対して、半導体の製造工程等で従来から行わ
れているアルカリ水溶液によるエッチング等を施すころ
によって、配線パターン5の所定の領域を露出させ、ラ
ンド部や端子部を形成する。
【0052】具体的には、このカバーレイ6上に、中性
又は弱酸性水溶液により現像可能で且つ耐アルカリ水溶
液性に優れたフォトレジストを溶媒乾燥後の厚さが約1
0μmとなるように塗布する。なお、このフォトレジス
トとしては、例えば、NR−41(ナイロン−オリゴエ
ステル系、ソニーケミカル社製)が挙げられる。そし
て、このフォトレジストに対して紫外線を用いて所定の
パターンを露光して、その後このフォトレジストに対し
て現像工程を施す。これにより、露光されたフォトレジ
スト部分が現像工程により除去されて、フォトレジスト
がマスクとして形成される。
【0053】そして、10%苛性カリ水溶液と温水とを
併用することによって、外方に露出するカバーレイ6を
エッチングし、配線パターン5の所定の領域を外方に露
出させる。
【0054】その後、強酸水溶液でフォトレジストを剥
離し、最後に、このカバーレイ6に対して280℃〜3
50℃にて約30分〜120分の間加熱処理を施すこと
によりイミド化する。
【0055】なお、第2のポリイミド系樹脂層3を形成
する際のイミド化は必ずしも100%達成されている必
要はない。これは、カバーレイ6を形成する際のイミド
化においても、この第2のポリイミド系樹脂層3が加熱
されるため、過剰な熱エネルギーが銅箔1との接着強度
の低下を引き起こす場合があるからである。よって、銅
箔積層板における第2のポリイミド系樹脂層3における
イミド化率は、イミド化が不十分なために生じる収縮が
影響を与えない程度の導体回路が得られる80%位が好
ましい。そして、第2のポリイミド系樹脂層3は、カバ
ーレイ6がイミド化される際に約100%イミド化され
る。
【0056】
【実施例】以下、本発明を適用して実際に作製した銅張
積層板及びフレキシブルプリント配線板について説明す
る。
【0057】実施例1 実施例1では、先ず、ポリアミドイミド樹脂ワニス
(1)、ポリアミック酸溶液(1)及びポリアミック酸
溶液(2)を、以下に記載するように合成した。
【0058】<ポリアミドイミド樹脂ワニス(1)の合
成>トリメリット酸無水物(TMA)192g(1.0
モル)、4,4′−ジアミノジフェニルメタン(DM
A)173.7g(0.9モル)及びN−メチルピロリ
ドン(NMP)350gを、セパラブルフラスコに一括
添加し、撹拌しながら徐々に昇温した。このとき、具体
的には、約1時間後にオイルバスの温度が約240℃と
なるように加熱した。また、このとき、反応水を速やか
に除去するために乾燥した窒素ガスを少量流した。この
状態での反応を4時間行った後、オイルバスの温度を1
20℃に下げた。
【0059】そして、4,4′−ジフェニルメタンジイ
ソシアネート(MDI)50.0g(0.2モル)及び
N−メチルピロリドン(NMP)1050gを添加し
た。その後、徐々に昇温して、約1時間後に195℃に
し、この状態で約4時間反応を行った。この反応によ
り、暗褐色の粘稠なポリアミドイミド樹脂ワニス(1)
を得ることができた。なお、このポリアミドイミド樹脂
ワニス(1)においては、固形分が20.5%であり、
25℃における粘度が24PaSであった。
【0060】<ポリアミック酸溶液(1)の合成>温度
制御可能なジャケット付きの60リットル反応釜に、パ
ラフェニレンジアミン(PDA)0.866Kg(8.
00モル)及び4,4′−ジアミノジフェニルエーテル
(DPE)1.603Kg(8.00モル)を、窒素ガ
ス雰囲気下で溶剤であるN−メチル−ピロリドン(NM
P)約44Kgに溶解させた。その後、50℃におい
て、ピロメリット酸二無水物(PMDA)を3.523
Kg(16.14モル)を徐々に加えながら約3時間反
応させた。この反応により、ポリアミック酸溶液を得る
ことができた。なお、このポリアミック酸溶液において
は、固形分が約12%であり、25℃における粘度が2
0PaSであった。
【0061】<ポリアミック酸溶液(2)の合成>この
ポリアミック酸溶液(2)では、DPEとPDAとのモ
ル比を90:10とした以外はポリアミック酸溶液
(1)と同様にして合成された。
【0062】次に、このように合成されたポリアミドイ
ミド樹脂ワニス、ポリアミック酸溶液(1)及びポリア
ミック酸溶液(2)を銅箔上に所定の厚みで塗布した。
このとき、銅箔としては、厚み18μm、幅540mm
の電解銅箔(商品名:CF−T9−LP)を用いた。
【0063】本実施例では、銅箔上にポリアミドイミド
樹脂ワニスを塗布した後、2種のポリアミック酸溶液を
塗布した。すなわち、本実施例では、乾燥したポリアミ
ドイミド樹脂ワニス上にポリアミック酸溶液(1)を塗
布し、また、乾燥したポリアミック酸溶液(1)上にポ
リアミック酸溶液(2)を塗布した。
【0064】このとき、ポリアミドイミド樹脂ワニス
は、銅箔上に乾燥後の厚みが2μmとなるように連続塗
布された。また、ポリアミック酸溶液(1)は、イミド
化された後の厚みが22μmとなるように塗布され、さ
らに、ポリアミック酸溶液(2)は、イミド化された後
の厚みが2μmとなるように塗布された。このとき、ポ
リアミドイミド樹脂ワニスとポリアミック酸溶液(1)
とを合わせた残存揮発量は、約30%であった。また、
ポリアミドイミド樹脂ワニスとポリアミック酸溶液
(1)とポリアミック酸溶液(2)とを合わせた残存揮
発量は、約38%であった。なお、銅箔上に、順次、ポ
リアミドイミド樹脂ワニス、ポリアミック酸溶液(1)
及びポリアミック酸溶液(2)が塗布されたものを塗工
物と呼ぶ。
【0065】また、このとき、残存揮発量は、塗工物が
乾燥された状態において、銅張積層板が含有する全揮発
成分量を百分率で表したものと定義する。すなわち、残
存揮発量は、 乾燥した銅張積層板の重量を W0 イミド化した銅張積層板の重量 W1 銅箔をエッチングした銅張積層板の重量 W2 としたときに、 100×(W0−W1)/{W0−(W1−W2)}[%] で表される。
【0066】次に、乾燥を十分に行うため、塗工物に対
して230℃に加熱された連続炉内で加熱処理を行っ
た。この加熱処理により、ポリアミドイミド樹脂ワニス
とポリアミック酸溶液(1)とポリアミック酸溶液
(2)とを合わせた残存揮発量は、約7.5%であっ
た。また、このときのイミド化率は、赤外線吸収スペク
トルによれば、約15%であった。
【0067】次に、更なるイミド化を促進するために、
塗工物に対して加熱処理を行った。この加熱処理では、
上述した塗工物を、直径250mmのステンレス管に銅
箔が内側となるように約100m程度巻回する。この状
態で、バッチオーブン内に配し、酸素濃度が0.1%に
なるまで窒素置換を行った。その後、バッチオーブン内
に窒素ガスを吹き込みながら加熱し、約1時間かけて3
50℃に昇温した。そして、バッチオーブン内を350
℃に約15分間維持した。その後、窒素雰囲気下で20
0℃間で降温した後に大気中で冷却することによって
実施例1の銅張積層板を作製した。
【0068】なお、このとき、イミド化率は、赤外線吸
収分析計を使用し、いわゆる表面反射法(ATR法)に
より測定した。すなわち、サンプルの表面におけるイミ
ド基の吸収波長1780cm-1の吸光量を測定し、10
0%イミド化したサンプルの吸光量に対する百分率とし
てイミド化率を算出した。
【0069】実施例2〜実施例8及び比較例1〜比較例
実施例2〜実施例8及び比較例1〜比較例6では、先
ず、芳香族ジアミンの種類及び添加量と芳香族ジイソシ
アネート種類及び添加量とを、表1に示すようなものを
使用してた以外は実施例1と同様に各種のポリアミドイ
ミド樹脂ワニス(2)〜(8)を作製した。
【0070】
【表1】
【0071】そして、これら実施例2〜実施例8及び比
較例1〜比較例6では、表1に示したポリアミドイミド
樹脂ワニスとポリアミック酸溶液(1)及びポリアミッ
ク酸溶液(2)とを、表2に示すように組み合わせて使
用した以外は、実施例1と同様にして銅張積層板を作製
した。
【0072】
【表2】
【0073】なお、上述した表1乃至表3において、熱
線膨張係数は、サーマルメカニカルアナライザー(TM
A 商品名SCC150CU、SII社製)を使用し、
2.5〜5.0gの荷重をかけた引張法により測定し
た。そして、熱線膨張係数としては、100〜250℃
の温度範囲のデータに従った。
【0074】<特性評価試験>上述したように作製され
た実施例1〜実施例8及び比較例1〜比較例6に関し
て、平坦性及び接着強度を測定した。
【0075】平坦性 先ず、各実施例及び各比較例で作製した銅張積層板を1
0cm×10cmの大きさに切り取ったサンプルと、各
実施例及び各比較例で作製した銅張積層板の銅箔をエッ
チングして配線パターンを形成したものを10cm×1
0cmの大きさに切り取ったサンプルとを用意する。そ
して、これらサンプルを水平板上に載置し、この水平板
からの四隅の高さの平均を算出して曲率半径を測定し
た。なお、各サンプルについて、温度条件として常温及
び260℃(オーブン中)の場合についてそれぞれ測定
した。
【0076】接着強度 先ず、直径250mmのステンレス管に巻回された銅張
積層板における巻芯部、中間部及び巻外部をそれぞれ切
り取ったサンプルを用意する。そして、この各サンプル
を用いて、「金属箔の引き剥がし強さJIS C 64
71」に準じた手法で接着強度を測定した。すなわち、
各サンプルの銅箔を1.59mm幅となるようにエッチ
ングし、エッチングされた銅箔を90度方向に引き剥が
した。
【0077】<特性評価試験結果>これら実施例1〜実
施例8及び比較例1〜比較例6に関する平坦性及び接着
強度を測定結果を表3に示す。
【0078】
【表3】
【0079】なお、この表4では、接着強度の測定にお
いて、銅箔が切断されてしまう程度の接着強度を有する
サンプルについては、「材破」と記載した。
【0080】この表4から明らかなように、実施例1〜
実施例8では、芳香族系多塩基酸及びその酸無水物のモ
ル数を(T)とし、ジアミンのモル数を(A)とし、ジ
イソシアネートのモル数を(I)としたときに、これら
(T),(A)及び(I)が (A)≧(I) (A)+(I)/(T)≧1.1 なる関係式を満足するような第1のポリイミド層(ポリ
アミドイミド層)を有している。このため、実施例1〜
実施例8に示した銅張積層板では、銅箔と第1のポリイ
ミド層との接着強度が全て0.8kgf/cm以上であ
り、接着強度に優れたものなる。したがって、この銅張
積層板は、銅箔の膜剥がれが発生するようなことが確実
に防止されたものとなる。
【0081】これに対して比較例1〜比較例6の銅張積
層板では、接着強度が小さく、銅箔の剥がれが発生しや
すくなっている。このため、これら比較例1〜比較例6
の銅張積層板と比較して、実施例1〜実施例8の銅張積
層板は、銅箔の接着強度に優れたものであることが解
る。
【0082】また、実施例1〜実施例8に示した銅張積
層板では、配線パターンを形成する前後において、曲率
半径が全て300mm以上であり、優れた平坦性を有す
るものであった。このため、実施例1〜実施例8に示し
た銅張積層板では、銅箔をエッチングしてなる配線パタ
ーンを正確に形成することができ、また、部品実装を容
易に行うことができる。
【0083】さらに、これら実施例1〜実施例8に示し
た銅張積層板では、配線パターンを形成した後において
もカールが発生することなく平坦性を維持している。こ
のため、これら実施例1〜実施例8の銅張積層板を用い
て作製したフレキシブルプリント配線板では、配線パタ
ーン間隔の精度が優れたものなる。
【0084】これに対して、比較例1〜比較例6に示し
た銅張積層板では、カールの発生が認められ、平坦性に
優れたものとはならない。このため、これら比較例1〜
比較例6の銅張積層板と比較して、実施例1〜実施例8
の銅張積層板は、配線パターン形成の前後において、平
坦性に優れたものであることが解る。
【0085】
【発明の効果】以上詳細に説明したように、本発明に係
る金属張積層板及びこれを用いたフレキシブルプリント
配線板は、芳香族系多塩基酸及びその酸無水物のモル
数、ジアミンのモル数及びジイソシアネートのモル数が
規定されたポリアミドイミド層を有するため、このポリ
アミドイミド層と導体との間の接着強度に優れ、且つ、
高度に平坦化されたものとなる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明に係る金属張積層板の一例として示す銅
張積層板の要部断面図である。
【図2】本発明に係るフレキシブルプリント配線板の製
造工程を示す図であり、銅張積層板上にレジストを形成
した状態を示す要部断面図である。
【図3】本発明に係るフレキシブルプリント配線板の製
造工程を示す図であり、銅箔をエッチングして配線パタ
ーンを形成した状態を示す要部断面図である。
【図4】本発明に係るフレキシブルプリント配線板の製
造工程を示す図であり、カバーレイを形成した状態を示
す要部断面図である。
【符号の説明】
1 銅箔、2 第1のポリイミド系樹脂層、3 第2の
ポリイミド系樹脂層、4レジスト、5 配線パターン、
6 カバーレイ

Claims (9)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 金属を主体とする導体と一層以上のポリ
    イミド系樹脂層とが積層されてなる金属張積層板におい
    て、上記導体と接するポリイミド系樹脂層が芳香族系多
    塩基酸及びその酸無水物とジアミンとジイソシアネート
    とを主体としてなり、上記導体と接するポリイミド系樹
    脂層が、芳香族系多塩基酸及びその酸無水物のモル数を
    (T)とし、ジアミンのモル数を(A)とし、ジイソシ
    アネートのモル数を(I)としたときに、 これら(T)、(A)及び(I)が (A)≧(I) (A)+(I)/(T)≧1.1 なる関係式を満足するように形成されたポリアミドイミ
    ド層であることを特徴とする金属張積層板。
  2. 【請求項2】 上記(T)、(A)及び(I)が (A)+(I)/(T)<1.5 なる関係式を満足することを特徴とする請求項1記載の
    金属張積層板。
  3. 【請求項3】 上記(A)と上記(I)との割合が 0.8/0.7≦(A)/(I)≦0.9/0.2 なる範囲であることを特徴とする請求項1記載の金属張
    積層板。
  4. 【請求項4】 上記ポリイミドアミド層上にポリイミド
    層が形成されてなり、当該ポリイミド層の熱線膨張係数
    が30×10-6(1/K)以下であることを特徴とする
    請求項1記載の金属張積層板。
  5. 【請求項5】 金属を主体とする導体と一層以上のポリ
    イミド系樹脂層とが積層されてなる金属張積層板の導体
    を、所定の形状にエッチングして配線パターンが形成さ
    れたフレキシブルプリント配線板において、 上記導体と接するポリイミド系樹脂層が芳香族系多塩基
    酸及びその酸無水物とジアミンとジイソシアネートとを
    主体としてなり、 上記導体と接するポリイミド系樹脂層が、芳香族系多塩
    基酸及びその酸無水物のモル数を(T)とし、ジアミン
    のモル数を(A)とし、ジイソシアネートのモル数を
    (I)としたときに、 これら(T)、(A)及び(I)が (A)≧(I) (A)+(I)/(T)≧1.1 なる関係式を満足するように形成されたポリアミドイミ
    ド層であることを特徴とするフレキシブルプリント配線
    板。
  6. 【請求項6】 上記(T)、(A)及び(I)が (A)+(I)/(T)<1.5 なる関係式を満足することを特徴とする請求項5記載の
    フレキシブルプリント配線板。
  7. 【請求項7】 上記(A)と上記(I)との割合が 0.8/0.7≦(A)/(I)≦0.9/0.2 なる範囲であることを特徴とする請求項5記載のフレキ
    シブルプリント配線板。
  8. 【請求項8】 上記ポリイミドアミド層上にポリイミド
    層が形成されてなり、当該ポリイミド層の熱線膨張係数
    が30×10-6(1/K)以下であることを特徴とする
    請求項5記載のフレキシブルプリント配線板。
  9. 【請求項9】 配線パターンの所定の領域を覆うように
    絶縁保護層が形成されたことを特徴とする請求項5記載
    のフレキシブルプリント配線板。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
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KR20050070290A (ko) * 2003-12-30 2005-07-07 주식회사 코오롱 내열성 및 내굴곡성이 우수한 폴리아미드이미드 바니쉬
JP2005530387A (ja) * 2002-06-11 2005-10-06 スカイワークス ソリューションズ,インコーポレイテッド 供給とバイアスの増幅による電力増幅システム
JP2005277036A (ja) * 2004-03-24 2005-10-06 Nippon Steel Chem Co Ltd フレキシブルプリント基板の製造法
KR100811586B1 (ko) * 2000-02-14 2008-03-10 가부시키가이샤 가네카 폴리이미드와 도체층을 포함하는 적층체, 이의 제조방법 및 이를 사용한 다층 배선판

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