JP4321964B2 - 油性ボールペンインク用添加剤及びその添加剤を含有した油性ボールペンインク - Google Patents

油性ボールペンインク用添加剤及びその添加剤を含有した油性ボールペンインク Download PDF

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Description

技術分野
本発明は、油性ボールペンインク用添加剤及びその添加剤を含有した油性ボールペンインクに関する。
背景技術
従来、油性ボールペンは、ボール径が0.7mmであるものが主に使用されているが、使用用途の多様化、技術の進歩により、1.0mm以上のボール径の油性ボールペンも多く販売されるようになってきている。
しかしながら、ボール径が大きいチップを使用した場合には、適当なインク吐出量を得るために、チップのクリアランスが大きくなり、ペンを下向き放置した場合にインクの漏れ出しが生じやすいものになってしまうという問題がある。
従来より、インクの漏れだし防止の改善には、例えば、特開平10−204368号、特開平8−311388号公報に無機微粒子増粘剤を添加することが示されている。
しかしながら、無機微粒子増粘剤をインクに添加したのみでは、確かに漏れだしは少なくなるが、経時的に無機微粒子増粘剤の増粘、沈降が起こり、また描線のカスレや筆記不能がおこる傾向がある。また、インク全体を三本ロールミルで混練した場合は、生産効率が悪くなり、更に、樹脂に強い剪断がかかるためボテが多くなる傾向があるという問題がある。
本発明は、上記の問題を解消しようとするものであり、油性ボールペンインクにおいて、無機微粒子増粘剤を添加した場合にも経時的な増粘、沈降が防止され、描線カスレや筆記不能が生じず、また、生産効率に優れ、ボテが少なく、かつインクの漏れだしを起こさない油性ボールペンインク用添加剤及びその添加剤を含有した油性ボールペンインクを提供することを目的とする。
発明の開示
本発明者は、上記従来の課題について鋭意検討を重ねた結果、少なくとも1種又は複数種の有機溶剤と樹脂と無機微粒子増粘剤とを含有する添加剤を予め調整して油性ボールペンインクに添加することにより、上記目的の油性ボールペンインク用添加剤及びその添加剤を含有した油性ボールペンインクが得られることを見い出し、本発明を完成するに至ったのである。
すなわち、本発明は、次の(1)〜(5)からなる。
(1)少なくとも1種又は複数種の有機溶剤と樹脂と無機微粒子増粘剤とを含有し、剪断速度5/s、0℃における粘度が1000mPa・s以上、剪断速度5/s、50℃における粘度が50000mPa・s以下であり、25℃における非ニュートン指数が0.30〜0.95であり、且つ、含有成分を混練後、900nmにおける吸光度がセル長1cmのとき0.01〜5である油性ボールペンインク用添加剤。
(2)前記無機微粒子増粘剤の比表面積(BET法)が30〜500m/gであり、一次平均粒子径が5〜50nmである上記(1)記載の油性ボールペンインク用添加剤。
(3)前記無機微粒子増粘剤が、SiO含有率が70重量%以上である無機微粒子からなる上記(1)記載の油性ボールペンインク用添加剤。
(4)前記樹脂の1種としてポリビニルピロリドンを0.05〜10重量%含有する上記(1)記載の油性ボールペンインク用添加剤。
(5)上記(1)〜(4)の何れか一つに記載の添加剤を0.1〜30重量%含有したことを特徴とする油性ボールペンインク。
本発明の添加剤を油性ボールペンインクに含有させることにより、ペン先からの漏れだしを防止し、かつ、経時的にカスレや筆記不能を起こさない油性ボールペンインクを提供することができる。
発明を実施するための最良の形態
以下に、本発明の実施の形態を詳しく説明する。
本発明の油性ボールペンインク用添加剤(以下、単に「添加剤」という)は、少なくとも1種又は複数種の有機溶剤と樹脂と無機微粒子増粘剤とを含有することを特徴とするものである。
本発明の添加剤に用いる有機溶剤は、通常の油性ボールペンインクに用いられている溶剤なら特に限定なく使用でき、例えば、ベンジルアルコール、フェノキシエタノール、プロピレングリコール、ジプロピレングリコール、1,3−ブチレングリコール、ヘキシレングリコール、テトラリン、プロピレングリコールモノフェニルエーテル、ジプロピレングリコールモノメチルエーテル、ジプロピレングリコールモノエチルエーテル、ジプロピレングリコールモノブチルエーテル、ジプロピレングリコールモノメチルエーテルアセテート、トリプロピレングリコールモノメチルエーテル、N−メチル−2−ピロリドン等が挙げられ、これらを適宜選択して単独あるいは2種以上組み合わせて使用できる。
有機溶剤の使用可能な量は、添加剤全量に対して、15〜90重量%、好ましくは、25〜80重量%、更に好ましくは、35〜70重量%である。
本発明の添加剤に用いる樹脂は、添加剤粘度を上昇させたり、添加する無機微粒子増粘剤を好適に分散させるものであり、通常、油性ボールペンインクに使用されているものであれば特に限定なく使用できる。
例えば、ケトン樹脂、フェノール樹脂、マレイン酸樹脂、キシレン樹脂、ポリエチレンオキサイド、ロジン樹脂、ロジン誘導体、テルペン系樹脂、クマロン−インデン樹脂、ポリビニルブチラール、ポリビニルピロリドン、ビニルピロリドン−酢酸ビニル共重合物、ポリメタクリル酸エステル、アクリル酸−メタクリル酸共重合物が挙げられる。これらの樹脂は単独あるいは2種以上組み合わせて使用できる。
単独あるいは2種以上で使用される樹脂の総量は、添加剤全量に対して、5〜80重量%、好ましくは、25〜70重量%、更に好ましくは、35〜60重量%である。樹脂量が5重量%未満では、3本ロールミルで無機微粒子増粘剤を混練するのに必要な粘度が得られず、80重量%超過であると、調合が困難となるためである。
好ましくは、上記樹脂の1種として、添加剤中にポリビニルピロリドンを0.05〜10重量%、更に好ましくは、0.1〜7重量%含有させることが望ましい。このポリビニルピロリドンを添加剤中に含有させることにより、添加する無機微粒子増粘剤をより効果的に分散させることができる。
ポリビニルピロリドンとしては、具体的にはPVP(ISP社製)、又はルビスコール(BASF社製)などが挙げられる。
本発明の添加剤に用いる無機微粒子増粘剤は、一次平均粒子径が5〜50nm、比表面積(BET法)が30〜500m/gのものであり、微粒子の成分としてはSiOを含有しているものが好ましく、その含有率は70重量%以上であることが望ましい。
この特性範囲の無機微粒子増粘剤を使用することにより、目的の添加剤及び油性ボールペンインクを得ることができる。
無機微粒子増粘剤の使用可能な量は、添加剤全量に対して、0.03〜30重量%、好ましくは、0.1〜20重量%、更に好ましくは、1〜10重量%である。無機微粒子増粘剤の量が0.03重量%未満であると、漏れだし防止剤としての効果がなくなり、30重量%越過であると、目的とする物性の添加剤調合が困難となるためである。
本発明において、インク漏れだしを防ぎ、かつカスレ、筆記不能の問題が生じない油性ボールペンインクを提供するためには本発明における添加剤中の無機微粒子増粘剤を適切な混練状態にする必要がある。
混練が不十分であるとインクに添加した際に粒子の沈降が起こりカスレ、筆記不能の問題が生じ、また、混練しすぎるとインクに添加した際の漏れだし防止効果がなくなってしまう。本発明では、添加剤において無機微粒子増粘剤を混練後、900nmにおける吸光度を測定することにより無機微粒子増粘剤の適切な混練状態を把握できることを見いだした。
すなわち、本発明における添加剤成分を混練した後の900nmにおける吸光度はセル長1cmのとき0.01〜5、好ましくは、0.05〜3、更に好ましくは、0.1〜2であるものがよい。吸光度が0.01未満になると、漏れだし防止剤としての効果がなくなり、5超過になると、インクに添加するとカスレ、筆記不能が起こるようになる。
無機微粒子増粘剤の混純には、ニーダー、プラネタリーミキサー、3本ロールミル等、粘度が1000mPa・s以上の高粘性液の混練に使用されるものであれば特に指定なく使用できるが、強い剪断力がかかる3本ロールミルの使用が好ましい。
添加剤の粘度は、剪断速度5/s、0℃における粘度が1000mPa・s以上、剪断速度5/s、50℃における粘度が50000mPa・s以下であり25℃における非ニュートン指数が0.30〜0.95であることが好ましい。
この粘度範囲等とすることにより、目的の添加剤及び油性ボールペンインクが得られることとなる。
上記構成となる本発明における添加剤は、通常の油性ボールペンインク組成のものなら特に限定なく添加することができる。
油性ボールペンインク(ベースインク)の溶剤には、上述の溶剤で例示したものなど、樹脂には上述の樹脂で例示したものなど、また、着色剤には従来のボールペンインクで使用されている公知の染料及び/又は顔料からなる着色剤のすべてのものが使用できる。
染料としては、例えば、バリファーストカラー(オリエント化学工業(株)製、登録商標名)、アイゼンスピロン染料、アイゼンSOT染料(保土谷化学工業(株)製、登録商標名)など、顔料としては、例えば、酸化チタン、カーボンブラック、金属粉などの無機系顔料、アゾレーキ、不溶性アゾ顔料、キレートアゾ顔料、フタロシアニン顔料、ペリレン顔料、アントラキノン顔料、キナクリドン顔料、染料レーキ、ニトロ顔料、ニトロソ顔料など、それぞれ、単独もしくは2種以上で適当な割合で配合することができる。
また、本発明で使用できる油性ボールペンインク(ベースインク)中には、前記成分に加えて、通常の油性ボールペン用インクに用いられている添加剤、例えば、界面活性剤、防菌剤、潤滑剤などが含有されていてもよい。
本発明における油性ボールペンインクに添加する上述の構成となる添加剤の含有量は、インキ全量に対して、0.1〜30重量%、好ましくは、0.5〜20重量%、更に好ましくは、1〜15重量%であるものがよい。含有量が0.1重量%未満であると、漏れだし防止剤としての効果がなくなり、30重量%を越えると、配合が困難となるためである。
本発明は、上述の如く構成されるものであり、油性ボールペンインクにおいて、少なくとも1種又は複数種の有機溶剤と樹脂と無機微粒子増粘剤とを含有する添加剤を予め調製してから、これをベースインクに添加することによりはじめて、無機微粒子増粘剤を添加した場合にも経時的な増粘、沈降が防止され、カスレや筆記不能が生じず、また、生産効率に優れ、ボテが少なく、かつインクの漏れだしを防止できる油性ボールペンインクが得られることとなり、特に、1.0mm以上のボール径の油性ボールペンに好適なものとなる。
実施例
次に、本発明を実施例及び比較例によって更に詳細に説明するが、本発明はこれらの実施例に限定されるものではない。
実施例1
Figure 0004321964
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これらの材料を60℃でそれぞれ加熱撹拌した後、添加剤は3本ロールミルで混練し、ベースインクは濾過をした。
添加剤は、剪断速度5/s、0℃における粘度が1000mPa・s以上、剪断速度5/s、50℃における粘度が50000mPa・s以下であり、25℃における非ニュートン指数が0.30〜0.95の範囲内のものが得られ、吸光光度計で1cmセルを用いて900nmにおける吸光度を測定したところ、0.35となった。
得られた添加剤とベースインクを15:85の割合で混合し、粘度8000mPa・sの黒インクを得た。
実施例2
Figure 0004321964
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これらの材料を60℃でそれぞれ加熱撹拌した後、添加剤は3本ロールミルで混練し、ベースインクは濾過をした。
添加剤は、剪断速度5/s、0℃における粘度が1000mPa・s以上、剪断速度5/s、50℃における粘度が50000mPa・s以下であり、25℃における非ニュートン指数が0.30〜0.95の範囲内のものが得られ、吸光光度計で1cmセルを用いて900nmにおける吸光度を測定したところ、0.80となった。
得られた添加剤とベースインクを1:9の割合で混合し、粘度12000mPa・sの黒インクを得た。
実施例3
Figure 0004321964
Figure 0004321964
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これらの材料を60℃でそれぞれ加熱撹拌した後、添加剤は3本ロールミルで混練し、ベースインクは濾過をした。
添加剤は、剪断速度5/s、0℃における粘度が1000mPa・s以上、剪断速度5/s、50℃における粘度が50000mPa・s以下であり、25℃における非ニュートン指数が0.30〜0.95の範囲内のものが得られ、吸光光度計で1cmセルを用いて900nmにおける吸光度を測定したところ、1.50となった。
得られた添加剤とベースインクを2:98の割合で混合し、粘度10000mPa・sの青インクを得た。
実施例4
Figure 0004321964
Figure 0004321964
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これらの材料を60℃でそれぞれ加熱撹拌した後、添加剤は3本ロールミルで混練し、ベースインクは濾過をした。
添加剤は、剪断速度5/s、0℃における粘度が1000mPa・s以上、剪断速度5/s、50℃における粘度が50000mPa・s以下であり、25℃における非ニュートン指数が0.30〜0.95の範囲内のものが得られ、吸光光度計で1cmセルを用いて900nmにおける吸光度を測定したところ、1.90となった。
得られた添加剤とベースインクを1:99の割合で混合し、粘度11000mPa・sの赤インクを得た。
比較例1
実施例1の添加剤組成物から無機微粒子増粘剤を抜き、代わりにハイラック#110Hを添加したものを調合し、得られた添加剤と実施例1のベースインクを実施例1で示した割合でそれぞれ混合し、油性ボールペンインクを調整した。
Figure 0004321964
Figure 0004321964
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これらの材料を60℃でそれぞれ加熱撹拌した後、添加剤は3本ロールミルで混練し、ベースインクは濾過をした。
添加剤は、剪断速度5/s、0℃における粘度が1000mPa・s以上、剪断速度5/s、50℃における粘度が50000mPa・s以下であり、25℃における非ニュートン指数が0.30〜0.95の範囲内のものが得られ、吸光光度計で1cmセルを用いて900nmにおける吸光度を測定したところ、0.000となった。
得られた添加剤とベースインクを15:85の割合で混合し、粘度8000mPa・sの黒インクを得た。
比較例2
実施例1の添加剤組成物から無機微粒子増粘剤の量を減少させ、代わりにハイラック#110H、PVP K90の添加量を増加させたものを調合し、得られた添加剤と実施例1のベースインクを実施例1で示した割合でそれぞれ混合し、油性ボールペンインクを調整した。
Figure 0004321964
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これらの材料を60℃でそれぞれ加熱撹拌した後、添加剤は3本ロールミルで混練し、ベースインクは濾過をした。
添加剤は、剪断速度5/s、0℃における粘度が1000mPa・s以上、剪断速度5/s、50℃における粘度が50000mPa・s以下であり、25℃における非ニュートン指数が0.30〜0.95の範囲内のものが得られ、吸光光度計で1cmセルを用いて900nmにおける吸光度を測定したところ、0.009となった。
得られた添加剤とベースインクを15:85の割合で混合し、粘度8000mPa・sの黒インクを得た。
比較例3
実施例1の添加剤組成物から無機微粒子増粘剤の量を増加させ、代わりにハイラック#110H、PVP K90の添加量を減少させたものを調合し、得られた添加剤と上記実施例1のベースインクを実施例1で示した割合でそれぞれ混合し、油性ボールペンインクを調整した。
Figure 0004321964
Figure 0004321964
これらの材料を60℃でそれぞれ加熱撹拌した後、添加剤は3本ロールミルで混練し、ベースインクは濾過をした。
添加剤は、剪断速度5/s、0℃における粘度が1000mPa・s以上、剪断速度5/s、50℃における粘度が50000mPa・s以下であり、25℃における非ニュートン指数が0.30〜0.95の範囲内のものが得られ、吸光光度計で1cmセルを用いて900nmにおける吸光度を測定したところ、6.8となった。
得られた添加剤とベースインクを15:85の割合で混合し、粘度8000mPa・sの黒インクを得た。
比較例4
上記実施例1と最終配合がほぼ同一となるように、無機微粒子増粘剤を添加剤としてではなく直接添加し、加熱撹拌することにより油性ボールペンインクを調整した。
Figure 0004321964
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無機微粒子増粘剤を除いた材料を60℃でそれぞれ加熱撹拌した後、濾過を行い、その後無機微粒子増粘剤を添加し、更に60℃で加熱撹拌し、粘度8000mPa・sの黒インクを得た。
以上の実施例1〜4及び比較例1〜4で得られたインクをボール径1.0mmのステンレススチールチップを用いたボールペンリフィールに充填し、インクの漏れだし試験及び下向き放置後の筆記試験を下記方法により行い評価した。
これらの結果を下記表1に示す。
〔インク漏れだし試験〕
条件A:50℃ 湿度80% 7日
条件B:25℃ 湿度60% 7日
捨て書きしたペンを上記各々の条件下にペン先を下向きにして、直径1cmの試験管に宙づりに放置し、ペン先から漏れだしたインクの量を下記評価基準で判定した。データは試料数10本中の最頻値である。
◎:インク漏れがない。
○:ペン先に極少量のインク漏れが認められる。
△:ペン先に中程度のインク漏れが認められる。
▲:ペン先に大量のインク漏れが認められる。
×:インクが漏れ落ちた。
〔筆記試験〕
筆記試験は、遠心機分離機により、ボールペンリフィールのペン先に1300Gを3時間かけた後、フリーハンドで筆記用紙に筆記し、カスレ具合を下記評価基準で評価した。
◎:全くかすれない。
○:ややかすれる。
△:多くかすれる。
×:筆記不能。
Figure 0004321964
上記表1の結果から明らかなように、実施例1〜4で得られた添加剤をベースインクに加えたインクは、インク漏れだしが防止され、かつボールペンリフィールのペン先に1300Gを3時間かけた後もひどいカスレや筆記不能にはならないことがわかる。
また、比較例1の結果から明らかなように、無機微粒子増粘剤を添加しないとインク漏れだしが多くなることがわかる。
また、比較例2、3の結果から明らかなように、本発明の範囲外の添加剤を添加しても漏れだし、筆記性の何れかに問題が起こることがわかる。
また、比較例4の結果から明らかなように、無機微粒子増粘剤をインクに添加したのみでは、筆記性に問題が起こることがわかる。
更に、さきに例示した、樹脂、溶剤、無機微粒子増粘剤、染料等を本発明の範囲内で任意に組み合わせて調製した添加剤及びインクにより行った試験でも、全て実施例と同様の結果を示した。
以上の結果から、本発明により、漏れ出しが少なく、また、ボテが少なく、経時的な増粘、沈降が防止され、描線カスレや筆記不能が生じないような油性ボールペンインク用添加剤およびその添加剤を含有することにより、これら性能を発揮する油性ボールペンインクを提供することができた。
産業上の利用可能性
本発明の油性ボールペンインク用添加剤は、通常の油性ボールペンインクに添加して、インクの漏れ出しやボテが少なく、経時的な増粘、沈降が防止され、また描線カスレや筆記不能が生じないような油性ボールペンインクとすることができる。

Claims (5)

  1. 少なくとも1種又は複数種の有機溶剤と樹脂と無機微粒子増粘剤とを含有し、剪断速度5/s、0℃における粘度が1000mPa・s以上、剪断速度5/s、50℃における粘度が50000mPa・s以下であり、25℃における非ニュートン指数が0.30〜0.95であり、且つ、含有成分を混練後、900nmにおける吸光度がセル長1cmのとき0.01〜5である油性ボールペンインク用添加剤。
  2. 無機微粒子増粘剤の比表面積(BET法)が、30〜500m/gであり、一次平均粒子径が5〜50nmである請求の範囲1記載の油性ボールペンインク用添加剤。
  3. 無機微粒子増粘剤が、SiO含有率が70重量%以上である無機微粒子からなる請求の範囲1記載の油性ボールペンインク用添加剤。
  4. 樹脂の1種としてポリビニルピロリドンを0.05〜10重量%含有する請求の範囲1記載の油性ボールペンインク用添加剤。
  5. 請求の範囲1〜4の何れか一つに記載の添加剤を0.1〜30重量%含有したことを特徴とする油性ボールペンインク。
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