JP4321746B2 - 弾球遊技機 - Google Patents
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Description
【発明の属する技術の分野】
本発明は、遊技盤の盤面上に形成された遊技領域内に、弾球遊技機の上部側方位置から遊技球を打ち出して遊技を行う弾球遊技機に関する。
【0002】
【従来の技術】
従来、前記遊技盤の盤面上に形成された遊技領域内に、該遊技盤の上部側方位置から遊技球を打ち出して遊技を行う弾球遊技機としては、遊技盤の上部側方(向かって左側)位置に、発射装置を設け、該発射装置に対して打球供給皿に貯留されている遊技球を、スプロケットにて揚送管内に数珠つなぎ状態に送り出すことで揚送し、供給するものがある。(特許文献1参照)
【0003】
これら遊技盤の上部側方位置から遊技球を打ち出して遊技を行う弾球遊技機は、発射装置を遊技機の下方位置のハンドル近傍に有するものに比較して、発射レールの設置等の制約を受けることがないため、遊技盤の大きさ、特には縦方向の大きさを大きくでき、近年における遊技盤のほぼ中央部位置に設けられている可変表示装置である液晶パネルの大型化にあって、これら液晶パネルの大型化による遊技盤形成への制約を解消することが可能となることから、その有用性が高まってきている。
【0004】
しかしながら、前記した弾球遊技機の上部側方位置から遊技球を打ち出して遊技を行う弾球遊技機は、遊技者の発射操作に基づき、弾球遊技機の上部側方位置に設けられた発射装置に対し、遊技機の下方位置に設けられた打球貯留部に貯留されている遊技球をスプロケットにて揚送管内に数珠つなぎ状態に送り出すことで揚送し、供給するものであるため、遊技終了時において、これら揚送管内に残留する遊技球を遊技客に返却する機構を設ける必要があり、機構が複雑化してしまうという問題があることから、本発明者らは、前記揚送装置として、揚送部材としてスクリューを用いたスクリュー揚送装置を用い、遊技球を1球1球、単独にて揚送することで、該揚送装置の揚送経路中に残留する遊技球を大幅に低減し、遊技球の返却機構を必要としない弾球遊技機を提案している。(特許文献2参照)
【0005】
【特許文献1】
特開昭58−163388号公報 (第3頁、第7図)
【特許文献2】
特願2002−140642号 (第7−9頁、第12図)
【0006】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、これら遊技球を1球1球、間歇揚送する弾球遊技機にあっては、前記揚送装置が、発射装置と動作に合わせて遊技球を供給する必要があるため、揚送装置と発射装置とを同期させる必要が生じるが、電源投入時等において、これら揚送装置と発射装置との同期にズレが生じていると、前記発射装置への遊技球の供給が良好になされず、発射が不能になる場合があるという問題があった。
【0007】
よって、本発明は上記した問題点に着目してなされたもので、揚送装置と発射装置との同期のズレを伴う遊技球の発射の不具合(不能)を確実に防止することのできる弾球遊技機を提供することを目的としている。
【0008】
【課題を解決するための手段】
前記した問題を解決するために、本発明の弾球遊技機は、
弾球遊技機の下方位置に設けられ、遊技に使用する遊技球を貯留するための打球貯留部と、該打球貯留部に貯留されている遊技球を発射位置へ揚送する揚送装置と、弾球遊技機の上部側方位置に設けられ、該揚送装置にて前記発射位置に揚送された遊技球を遊技盤上に形成された遊技領域内に打ち出すための発射装置と、を備える弾球遊技機において、
前記揚送装置は、螺旋状凸部を外周に有して回動自在に軸支され、前記遊技球を該遊技球に当接して揚送するためのスクリュー部材と、該スクリュー部材の前記螺旋状凸部の側面に沿って形成された直線状の揚送通路と、前記スクリュー部材を所定方向に回転駆動するための揚送駆動部と、該揚送駆動部による駆動における前記スクリュー部材の基準位置を検出するための揚送部材基準位置検出手段と、前記打球貯留部から供給される遊技球を収容可能な凹部を外周に有し、前記スクリュー部材の回転と連動して水平回転することで、前記スクリュー部材が複数回転する毎に該凹部に収容された遊技球を前記揚送通路の下端において該揚送通路内に1球づつ供給する円盤状のスプロケットと、を備え、前記揚送通路内において遊技球と前記螺旋状凸部の上面とが当接するように該螺旋状凸部が前記揚送通路に露出され、且つ、前記スプロケットは、前記揚送通路と前記凹部とが、所定回転位置において1本状の通路を形成するように設けられ、前記発射装置における1つの遊技球の発射の都度毎に、前記凹部に収容された1つの遊技球を該所定回転位置において前記螺旋状凸部の上面と当接するように供給することにより、前記打球貯留部に貯留されている遊技球を、後続の遊技球に押上げられることなく単独状態にて前記発射装置に揚送して供給するとともに、
前記発射装置は、前記揚送装置から供給された遊技球を発射するための発射部材と、該発射部材を駆動するための発射駆動部と、該発射駆動部による駆動における前記発射部材の基準位置を検出するための発射部材基準位置検出手段と、を備え、
電源の投入に基づいて、前記揚送部材基準位置検出手段によるスクリュー部材の基準位置の検出並びに前記発射部材基準位置検出手段による発射部材の基準位置の検出を行い、前記スクリュー部材と前記発射部材との位置を前記スクリュー部材と発射部材との各々の基準位置となるようにした後、所定の発射操作に応じて、前記発射位置へのスクリュー部材による遊技球の揚送と前記発射部材による発射動作とが同期するように、前記揚送駆動部並びに前記発射駆動部による前記スクリュー部材と前記発射部材の駆動制御を行う駆動制御手段を備えることを特徴としている。
この特徴によれば、起動時等において、前記スクリュー部材と発射部材とが予め定められた駆動開始位置に停止した後、同期して連動するように駆動が開始されるようになるため、揚送装置と発射装置との同期のズレが生じず、遊技球の発射の不具合(不能)を確実に防止することができるとともに、揚送装置の揚送通路中に残留する遊技球を大幅に低減できる。
【0009】
本発明の弾球遊技機は、前記発射装置は、前記発射部材を前記発射駆動部による回転駆動により揺動駆動するためのカム部材を備え、前記発射部材基準位置検出手段は、前記カム部材の基準位置を検出する構成とされていることが好ましい。
このようにすれば、前記カム部材は、発射部材の1サイクルの発射動作にて1回転することから、該カム部材の近傍に発射部材基準位置検出手段を設けることで、該発射動作の特定の位置を一義的に基準位置にできることから、これら基準位置を容易に検出できる。
【0010】
本発明の弾球遊技機は、前記スプロケットは、前記揚送駆動部により駆動され、前記揚送部材基準位置検出手段は、前記スプロケットの基準位置を検出する構成とされていることが好ましい。
このようにすれば、揚送部材基準位置検出手段を、前記発射装置における1サイクルの発射動作に同期して前記スクリュー部材に対し遊技球を供給するように駆動されるスプロケットの近傍に設けることで、前記発射動作における基準位置に対応する特定の位置を基準位置にできるとともに、該基準位置を一義的かつ容易に検出できる。
【0011】
本発明の弾球遊技機は、前記駆動制御手段は、前記発射駆動部並びに前記揚送駆動部による前記発射部材及び前記スクリュー部材の所定量の駆動実施において、前記発射部材基準位置検出手段或いは前記揚送部材基準位置検出手段のいずれかが基準位置を検出しなかったときに、該基準位置の検出異常を報知するための基準位置検出異常報知手段を備えることが好ましい。
このようにすれば、前記基準位置の検出異常を容易に認識でき、迅速な対応ができる。
【0012】
本発明の弾球遊技機は、前記駆動制御手段は、前記発射装置並びに揚送装置の動作中において、前記発射部材基準位置検出手段或いは前記揚送部材基準位置検出手段による基準位置の検出に基づいて、前記発射部材と前記スクリュー部材との同期を監視し、該駆動制御手段の監視において同期していないことが検出されたときに、前記発射駆動部並びに前記揚送駆動部を停止させる異常停止手段を備えることが好ましい。
このようにすれば、前記同期異常状態における前記発射駆動部並びに前記揚送駆動部の駆動継続により、前記発射装置或いは揚送装置が損傷することを回避できる。
【0013】
本発明の弾球遊技機は、前記駆動制御手段は、前記異常停止手段によって前記発射駆動部並びに前記揚送駆動部を停止させた後に、前記揚送部材基準位置検出手段によるスクリュー部材の基準位置の検出並びに前記発射部材基準位置検出手段による前記発射部材の基準位置の検出に基づき、前記スクリュー部材と前記発射部材とを、再度前記スクリュー部材と前記発射部材との各々の基準位置に停止させた後、前記スクリュー部材と前記発射部材の駆動を再開させる補整手段を備えることが好ましい。
このようにすれば、前記同期異常を検出した場合でも、再度同期を迅速に回復することができ、遊技への影響を最小限に抑えることができる。
【0014】
本発明の弾球遊技機は、前記駆動制御手段は、前記補整手段によって前記揚送部材基準位置検出手段或いは前記発射部材基準位置検出手段のいずれかの基準位置の検出が、前記発射駆動部並びに前記揚送駆動部による前記発射部材及び前記スクリュー部材の所定量の駆動実施において検出されないときに、基準位置の検出異常を報知するための同期異常報知手段を備えることが好ましい。
このようにすれば、前記同期異常の発生を容易に認識でき、迅速な対応ができる。
【0015】
【発明の実施形態】
以下、図面に基づいて本発明の実施形態を説明する。
(実施例)
本実施例の弾球遊技機であるパチンコ機2は、該パチンコ機2の側部位置に1対1にて配置される遊技用装置であるカードユニット3とともに、図示しない遊技島の前後面に複数並設されて使用される。
【0016】
これらパチンコ機2並びにカードユニット3が並設される遊技島の内部には、前記各パチンコ機2にパチンコ玉を供給する供給樋や、前記各パチンコ機2にて使用され、排出されたパチンコ玉を集めて前記供給樋に揚送する揚送装置等(図示略)が設けられているとともに、高さ方向略中央部には前記各カードユニット3より排出された紙幣を所定方向島端に設けられた回収ボックス(図示略)に搬送可能な紙幣搬送路(図示略)や、同様に前記各カードユニット3より排出された硬貨及びプリペイドカードを前記所定方向島端の回収ボックスに混合搬送可能な混合搬送路(図示略)が設けられている。
【0017】
本実施例の弾球遊技機であるパチンコ機2を図に基づいて説明すると、該パチンコ機2は、図1に示すように、額縁状に形成されたガラス扉枠202を有し、該ガラス扉枠202の下部前面には、図4に示すように、貸し出された球並びに払い出された賞球を貯留するための打球貯留部としての打球供給皿203があり、これら打球供給皿203とガラス扉枠202とは一体とされていて、遊技機枠201に対して開放可能に軸支されて設けられている。打球供給皿203の上面所定箇所には、操作部14が設けられているとともに、打球供給皿203の下部には、打球供給皿203から溢れた賞球を貯留する余剰玉受皿204と打球を発射する打球操作ハンドル205とが設けられている。尚、図1中の241は、前記打球供給皿203を含むガラス扉枠202を開放操作するためのシリンダ錠である。
【0018】
この操作部14には、図4に示すように、遊技者により前記カードユニット3に設けられた後述するカード挿入口314に挿入された遊技用記録媒体であるプリペイドカードより読み出された遊技用価値である度数を表示する度数表示部17と、遊技の開始または前記打球供給皿203に持玉が少なくなったか無くなった際に押圧操作されて、前記度数表示部17に残度数が存在する場合に所定数量のパチンコ玉の貸出を実施するための貸出ボタン16と、遊技を終了する際に押圧操作されることにより、前記カードユニット3に挿入されているプリペイドカードに新たな残度数が記録されて返却がなされる返却ボタン15と、が設けられており、これら各部は操作部14内部に設けられている操作基板18上に実装されている。
【0019】
次いで、前記ガラス扉枠202の内方には、図3に示すように、遊技機枠201に遊技盤206が着脱可能に取り付けられているとともに、該遊技盤206の向かって左側方上部位置には、該遊技盤206に向けてパチンコ球を発射するための発射装置500と、前記打球供給皿203に貯留されているパチンコ球を該発射装置500に揚送するための揚送装置としての揚送ユニット400とが設けられており、前記打球供給皿203の下部位置には、該打球供給皿203に貯留されているパチンコ球を整列して揚送ユニット400の下部ユニット401に繋がるクランク流路416並びに連結流路415に供給するように設けられた誘導傾斜樋283が設けられていて、打球供給皿203に貯留されているパチンコ球が該誘導傾斜樋283に、誘導傾斜樋流入口230(図4参照)から流入し、該誘導傾斜樋283を流下し、前記クランク流路416並びに連結流路415を通過して揚送ユニット400の下端位置に設けられている下部ユニット401に供給され、該揚送ユニット400にて発射装置500に揚送、供給されて前記遊技盤206の前面に形成された遊技領域207に打ち出されるようになっており(図17参照)、本実施例では、前記ガラス扉枠202の開放により、前記クランク流路416と連結流路415との間にて、流路が分離されるようになっている。
【0020】
また、前記揚送ユニット400を構成する揚送通路の側方位置には、前記発射装置500にて打ち出されたが、発射勢いが弱いために前記遊技領域207に到達しなかったファール球を流下させるためのファール球流路295が設けられており、該ファール球流路295の下端部には、後述する賞球通路273に繋がるファール球流入口288が設けられており、前記ファール球が該ファール球流路295、ファール球流入口288、賞球通路273を通じて打球供給皿203或いは余剰玉受皿204に返却されるようになっている。(図18参照)
【0021】
また、揚送ユニット400を構成する揚送通路内にパチンコ球を供給する下部ユニット401の直近位置となる前記連結流路415の上流位置、つまりは、ガラス扉枠202の開放により分離されて離脱する部分には、クランク流路416、誘導傾斜樋283並びに前記打球供給皿203に停留するパチンコ球(待機球)を、前記余剰玉受皿204に流下させるための抜き取り手段としての待機球返却部420が設けられており、図1並びに図20に示すように、該待機球返却部420に対応する位置となる打球供給皿203の下方左部位置に設けられた返却操作ボタン296を押圧操作することで、パチンコ球(待機球)の返却(抜き取り)が実施される。
【0022】
この本実施例に用いた待機球返却部420の構成は、図20並びに21に示すように、待機球返却部420の下部に形成された待機球返却樋242にパチンコ球を流入させるための開口421が形成され、前記誘導傾斜樋283の終端に形成されたクランク流路416の流路下面にスライド自在に配置されたスライド板423が、前記操作ボタン296の押圧操作により前後方向に移動する連結棒424に固定されていて、該連結棒424の移動に伴ってスライド板423が前後方向にスライドするとともに、前記連結棒424にはスプリング422が前記連結棒424を前方(外方)方向、つまりはスライド板423が開口421を塞ぐ方向に付勢するように張架された構成とされていて、図21(b)に示すように、通常にあっては、前記スプリング422にてスライド板423が前方方向へ付勢されることにより、前記スライド板423が開口421を塞ぐことで、スライド板423上をパチンコ球が通過して、連結流路415を通じて揚送ユニット400にパチンコ球が供給される一方、前記操作ボタン296の操作時にあっては、図21(a)に示すように、該操作ボタン296の押圧操作により、スプリング422の付勢に抗してスライド板423が内方へスライドし、前記開口421がクランク流路416の底面に露出することで、図19並びに図20に示すように、パチンコ球が待機球返却樋242内に流入して、余剰玉受皿204に、パチンコ球(待機球)が返却されるようになっている。
【0023】
また、本実施例では、図13に示すように、前記待機球返却部420に隣接して、ストッパー部429を設けており、前記ガラス扉枠202が開放された場合に、該ストッパー部429にてクランク流路416の下流端よりパチンコ球が溢流することが防止されるようになっている。
【0024】
この本実施例に用いたストッパー部429は、図13並びに図22に示すように、前記クランク流路416を横断可能にスライド自在とされたスライド板430と、該スライド板430をパチンコ機2の内方側に付勢する付勢バネ432とから成っており、前記ガラス扉枠202が開いた状態、つまりは、打球供給皿203が離脱した状態では、図22(a)に示すように、前記スライド板430が前記付勢バネ432による付勢によりクランク流路416と連結流路415との連通口433を塞ぐ位置に移動されることで、該連通口433からパチンコ球が溢流することが防止され、該前記ガラス扉枠202を閉じた状態、つまりは、打球供給皿203を装着すると、該装着動作により、前記スライド板430の側面側面部に形成された係合部431と連結流路415の外方側壁とが当接することで、スライド板430が前記付勢バネ432の付勢に抗してパチンコ機2の外方方向へスライドし、前記連通口433の閉塞が解除されることで、図22(b)に示すように、パチンコ球が連結流路415へ供給されるようになっている。
【0025】
このように、溢流阻止部であるストッパー部429の構成を前記スライド板430と付勢バネ432にて形成することは、これら溢流阻止部を簡素な構造で形成でき、これら溢流阻止部を設けることによるコスト上昇を抑えることができることから好ましいが、本発明はこれに限定されるものではなく、これら溢流阻止部をその他の構成、例えば、電気的にガラス扉枠202の開放を検知して、ソレノイドにて前記スライド板430を動作させるようにするようにしても良い。
【0026】
ここで、本実施例に用いた揚送ユニット400について図12を中心に説明すると、揚送ユニット400は主に、内部にパチンコ球を1つ1つ、単体にて揚送するための揚送部材としての揚送スクリュー403を収容するとともに、その前面側に開閉自在とされた開閉部425を有する揚送通路ケース402から成る揚送通路と、該揚送通路の下端位置に設けられ、前記揚送スクリュー403を駆動する揚送駆動部としての揚送モータ410や、前記揚送通路内にパチンコ球を供給する揚送球供給部材としての球供給スプロケット413や、該球供給スプロケット413にパチンコ球を誘導する連結流路415とを有する下部ユニット401とから構成されている。
【0027】
この下部ユニット401の構成は、図12(b)並びに図13に示すように、前記誘導傾斜樋283、クランク流路416並びに連結流路415を流下してきたパチンコ球を前記揚送通路内部に供給するための円盤状の球供給スプロケット413が、揚送モータ410にて駆動されると同時に、該球供給スプロケット413と同軸に軸支されている駆動ギア412と前記揚送スクリュー403と同軸に軸支されている受動ギア411とが噛合することで、前記揚送モータ410の駆動力が、前記駆動ギア412並びに受動ギア411を介して伝達されて揚送スクリュー403が回転するようになっているとともに、本実施例の前記球供給スプロケット413の外周には、1つのパチンコ球を収容するための略半円形状の球収容部414が設けられている。
【0028】
また、前記球供給スプロケット413の上面外縁部で、かつ球供給スプロケット413の回動方向とは逆の回動方向に90度ずれた位置には、永久磁石からなる検出片441が設けられていて、前記球供給スプロケット413の回動に伴い検出片441も回動するようになっている。
【0029】
この球供給スプロケット413が、前記連結流路415から前記球収容部414へパチンコ球を受け取る位置に有るときに、前記検出片441がある位置の下部ユニット401の内壁面上部には、該検出片441の検出を行うスプロケット位置検出センサ440が設けられており、球供給スプロケット413が回動することにより検出片441がスプロケット位置検出センサ440と近接することで、検出片441が検出されて、検出信号がスプロケット位置検出センサ440より出力されるようになっている。
【0030】
このように、前記検出片441を球供給スプロケット413に設けるとともに、該検出片441を、前記球供給スプロケット413の近傍に設けられた前記スプロケット位置検出センサ440にて検出するようにすることは、前記発射装置500並びに揚送ユニット400における1サイクルの揚送、発射動作に同期して、該球供給スプロケット413も1回転するようになることから、これら揚送、発射動作の基準となる位置を、特別な制御や処理なしに容易に検出できるようになることから好ましいが、本発明はこれに限定されるものではなく、例えば、検出片441を前記揚送スクリュー403の側端部に設けたり、揚送モータ410の内部に設けるようにしてもよく、揚送モータ410の基準位置を検出できるようになっていれば任意の位置に設けることができる。
【0031】
また、この球供給スプロケット413に供給される球圧並びに前記待機球返却部420に供給される球圧を緩和することを目的として、本実施例では、前記誘導傾斜樋283におけるパチンコ球の流下方向と異なる方向にパチンコ球を誘導することにより球圧を緩和するクランク流路416が設けられているとともに、該クランク流路416の下流位置に前記待機球返却部420が設けられていて、球圧緩和後のパチンコ球が待機球返却部420に供給されることで、パチンコ球が良好に待機球返却部420の下方へ流下するように工夫されている。
【0032】
また、このクランク流路416にて球圧が緩和されたパチンコ球は、上面視略逆S字状に屈曲する連結流路415において、更に球圧が緩和された後、下部ユニット401の内方側に回り込むように球供給スプロケット413に供給される。
【0033】
これら球供給スプロケット413に供給されたパチンコ球は、図14(a)に示すように、前記球供給スプロケット413の回動により、前記球収容部414が、パチンコ球の流入口方向に向くことで、該球収容部414内部にパチンコ球が取り込まれる。次いで、図14(b)に示すように、球収容部414内部に取り込まれたパチンコ球が、球供給スプロケット413の回動に伴って、回転方向に移動し、図14(c)に示すように、球供給スプロケット413が90度回転した位置にてパチンコ球が揚送通路を構成する球通路部404内に供給される。
【0034】
この球供給スプロケット413によるパチンコ球の供給に際して、パチンコ球と揚送スクリュー403の螺旋状凸部としての外周部403aが衝突しないように、前記受動ギア411と駆動ギア412とにより、球供給スプロケット413と揚送スクリュー403とが同期されている。それとともに、パチンコ球が球通路部404内に供給されるとほぼ同時に、外周部403aの下端部と供給されたパチンコ球とが摺接するように同期されることで、前記球収容部414内から、パチンコ球が上方へ抜き出されて球通路部404内へ供給され、これら球通路部404内へ供給されたパチンコ球は、本実施例においては前記揚送スクリュー403が6回転することで揚送通路の下端から上端へ揚送されて、前記発射装置500に排出・供給される。
【0035】
これら球通路部404内へパチンコ球を供給する球供給スプロケット413が1回転すると、該球供給スプロケット413と同軸に軸支されている駆動ギア412も1回転し、該駆動ギア412にて駆動される受動ギア411と同軸にて回転される前記揚送スクリュー403が3回転するように駆動ギア412と受動ギア411のギア比が設定されていることで、球供給スプロケット413が1回転する間に球通路部404内へ供給された1つのパチンコ球は、前記揚送スクリュー403が前述のように6回転にて上端へパチンコ球を揚送できることから、該球供給スプロケット413の初めの1回転に伴って揚送通路のほぼ中間位置にまで揚送され、次いで、球供給スプロケット413の次の1回転に伴って、揚送通路の上端に揚送されて前記発射装置500内に排出されるようになり、この際、該球供給スプロケット413の1回転により供給されたパチンコ球も、初めに球通路部404内へ供給されたパチンコ球同様に揚送通路内の中間位置まで揚送されるようになることから、揚送通路内には、常時、最大でも2球のパチンコ球しか存在しないようになっており、これら受動ギア411と駆動ギア412とを駆動する揚送モータ410が、接続コネクタ410’に接続されて、その動作が駆動制御手段としての発射揚送制御基板291にて制御されることで、前記発射装置500からのパチンコ球の発射に連動して揚送ユニット400によるパチンコ球の揚送、供給が実施されるようになっている。
【0036】
このように、本実施例においては、前記球供給スプロケット413並びに前記揚送スクリュー403が、同一の前記揚送モータ410により駆動されるようになるため、駆動モータを個別に設ける必要がなく、弾球遊技機のコストを安価に抑えることができることから好ましいが、本発明はこれに限定されるものではなく、揚送スクリュー403を駆動する駆動モータと球供給スプロケット413を駆動する駆動モータとは別個に設けるようになっていてもよい。
【0037】
また、本実施例では前述のように、1つのパチンコ球が揚送通路のほぼ中間位置まで揚送された時点で次のパチンコ球が球通路部404内に供給されることで、揚送通路中には2球のパチンコ球が存在する状態で揚送が行われるようになっているが、本発明はこれに限定されるものではなく、例えば、揚送通路自体の長さを短くしたり、揚送スクリュー403の回転速度を上げたりして、十分な揚送速度が得られる場合においては、1球ずつパチンコ球を揚送して発射装置500に排出するようにしても良い。
【0038】
これら球供給スプロケット413にてパチンコ球が1つづつ供給される揚送通路は、図12(a)並びに図12(b)に示すように、供給されたパチンコ球が揚送される球通路部404と、前記揚送スクリュー403が挿通配置されたスクリュー収容部405とから成り、揚送スクリュー403の螺旋状凸部の外周403aが前記球通路部404に露出して揚送されるパチンコ球と摺接するように軸支されており、揚送スクリュー403の回転に伴ってパチンコ球が球通路部404の内部を上方へと揚送されていく。
【0039】
尚、前記揚送通路ケース402は、透明な樹脂製(アクリル樹脂)とされており、このように透明な樹脂を用いることは、球通路部404内部並びにスクリュー収容部405の内部の状態を、目視にて分解することなく容易に確認できることから好ましいが、本発明はこれに限定されるものではなく、これら揚送通路ケース402を不透明な樹脂や金属等にて形成しても良い。
【0040】
また、本実施例に用いた前記揚送スクリュー403の前記螺旋状突出部は、低摩擦であって帯電防止能に優れる導電材である導電性ポリプロピレン樹脂にて形成されており、このように前記螺旋状突出部を導電材或いは帯電防止能を有する帯電防止材にて形成することは、前記パチンコ球の揚送において、パチンコ球と揚送スクリュー403とが摺動することにより静電気が発生することを防止するとともに、揚送スクリュー403を適宜にアースしておくことで、既にパチンコ球が帯電している場合にあっても、該パチンコ球の帯電を除去できるようになることから好ましいが、本発明はこれに限定されるものではなく、これら揚送スクリュー403をより導電性の優れる金属にて形成したり、或いは帯電防止能を有しない通常の樹脂にて形成するようにしても良い。
【0041】
また、本実施例では、前述のように、揚送スクリュー403並びに球供給スプロケット413の双方を同一の駆動源である揚送モータ410にて駆動するようにしており、このようにすることは、個別に駆動モータを設けるのに比較して動力源の数を低減できるため、コストを抑えることができるとともに、前記揚送スクリュー403と球供給スプロケット413の同期(連動)を、前述のようにギア比等にて機械的に設定することで、容易且つ確実に制御できることから好ましいが、本発明はこれに限定されるものではなく、個々の動力源を個別の駆動モータとして制御するようにしても良い。
【0042】
また、本実施例では、前述のように、前記揚送通路ケース402の前面側に開閉部425を設けており、このようにすることは、開閉部425を開放することで、揚送通路内に簡便にアクセスできるようになるため、異物の除去等を迅速に実施できるようになることから好ましいが、本発明はこれに限定されるものではなく、これら開閉部425を有しない構成としてもよい。
【0043】
また、本実施例では、前記球通路部404がパチンコ機2の内方側に位置するように揚送ユニット400が取り付けられていることから、前記開閉部425が該球通路部404の反対面に取り付けられているが、本発明はこれに限定されるものではなく、例えば揚送ユニット400が、前記球通路部404がパチンコ機2の前面側に位置するように取り付けられる場合には、該球通路部404に開閉部を設けるようにしても良い。
【0044】
この揚送モータ410の動作は、前記発射揚送制御基板291によって、発射装置500からのパチンコ球の発射に連動して、前記球通路部404の上端に形成されている球供給口417から揚送されたパチンコ球が該発射装置500に排出、供給されるように制御される。
【0045】
次いで、本実施例に用いた発射装置500について、図12並びに図15、図16を用いて説明すると、発射装置500の外装ケース510内部には、共通の揺動軸513に揺動自在に軸支された球リフトアーム502と発射部材としての発射アーム503が設けられている。
【0046】
これら球リフトアーム502と発射アーム503の一方端は、発射装置500の上部裏面側に固設された発射駆動部としてのカム駆動モータ511にて回転駆動されるカム軸501’に同軸に固設されたカム部材としてのリフト用カム501a並びに発射用カム501bに摺接することで、該リフト用カム501a並びに発射用カム501bの回動に伴って球リフトアーム502と発射アーム503とが個別の揺動動作を為すようになっているとともに、発射アーム503は、発射装置500の下方に、前記リフトアーム502と発射アーム503の揺動円弧に外接するように傾斜配置された発射レール508にほぼ並行となるように張架された発射用スプリング504にて付勢されており、また、球リフトアーム502は、前記発射用スプリング504とほぼ直交するように張架されたリフト用スプリング506にて付勢されている。
【0047】
また、発射用スプリング504の発射アーム503との連結側ではない他方端は、発射用スプリング504の張架方向にスライド可能とされたスライド片505に連結されていて、該スライド片505が、発射装置500の裏面側に固設された発射強度調整モータ512によりスライドすることで、発射アーム503の付勢力が調節され、該発射アーム503にて打ち出されるパチンコ球の発射強度を調節できるようになっており、これら発射強度の調節は、前記打球操作ハンドル205の操作に基づいて前記発射揚送制御基板291によって前記発射強度調整モータ512の動作が制御されることで実施される。
【0048】
また、前記発射レール508の傾斜下方端位置には、前記ファール球流路295への流入口294の開閉を、前記球リフトアーム502の下端と摺接することによって該球リフトアーム502の揺動に伴って実施するファール球通路弁507が設けられており、該ファール球通路弁507は図示しないスプリングにより、前記流入口294を塞がない開状態となるように常時付勢されている。
【0049】
この発射装置500の発射動作は、まず図15(a)に示すように、前記カム501の回動によって、前記球リフトアーム502と発射アーム503の双方が、前記リフト用スプリング506並びに発射用スプリング504の付勢力に抗して、発射装置500の下方隅部の位置まで揺動されるとともに、前記球供給口415から揚送されたパチンコ球が発射装置500に供給される。
【0050】
該発射装置500に供給されたパチンコ球は、図15(b)に示すように、前記リフト用カム501aの回動によって、まず球リフトアーム502のみが揺動を開始することで、発射平面となる前記発射アーム503の揺動平面と同一平面上を、該球リフトアーム502によって前記発射レール508上の所定の発射位置へ誘導される。この誘導に際して前記ファール球通路弁507は、球リフトアーム502の揺動に伴って該球リフトアーム502の下端と摺接することにより、前記流入口294が閉じた状態となる。
【0051】
尚、前記球リフトアーム502の揺動外周端部には、発射アーム503の先端に設けられた打ち出しスプリングが挿通可能な円形窓が形成されていて、前記円形窓内に前記発射位置へ誘導されたパチンコ球が保持されるようになっており、このように発射されるパチンコ球を保持することは、発射の際のパチンコ球の位置精度を向上でき、安定した遊技球の発射が可能となることから好ましいが、本発明はこれに限定されるものではなく、これら保持を実施しない構成としても良い。
【0052】
また、前記リフト用カム501aの形状は、前記発射位置の遠方領域において前記球リフトアーム502の揺動下端の移動速度が大きくなるように、その外径が大きく増加するとともに、前記発射位置の近傍において、球リフトアーム502の揺動下端の移動速度が低速となることで誘導されるパチンコ球の誘導速度が低速となるように、その外径が漸増するような形状となっており、このように発射位置の近傍においてパチンコ球の誘導速度が低速となるようにすることは、誘導中におけるパチンコ球のブレ(振動)を低減できることにより安定した発射強度を得ることができることから好ましいが、本発明はこれに限定されるものではなく、これら低速誘導を実施しない構成としても良い。
【0053】
更に、本実施例では前記低速誘導を前記リフト用カム501aの形状により実施しており、このようにすることは、例えばこれらの低速誘導をカム駆動モータ511の回転速度制御等にて実施する場合に比較して、滑らかな低速誘導が可能となるばかりか、回転速度の加減速が繰り返されることを回避できることで、カム駆動モータ511の損耗も低減できることから好ましいが、本発明はこれに限定されるものではなく、これらの低速誘導をカム駆動モータ511の回転速度制御にて実施するようにしても良い。
【0054】
次いで、発射レール508上の所定の発射位置へ誘導されたパチンコ球は、図15(c)に示すように、発射用カム501bの回動に伴い、前記発射用スプリング504に抗する力が解除されることで、該発射用スプリング504による付勢力に比例する勢いにて、発射アーム503が図中の矢印方向に揺動することで、発射レール508上の発射路509を通じて遊技領域207へ打ち出される。
【0055】
この際、図16(a)に示すように、発射の勢いが弱く、遊技領域207に達しなかったパチンコ球は、図16(b)のように、前記発射レール508上を傾斜下方側へ流下してくるが、発射後のカム501の回動に伴って、前記球リフトアーム502と発射アーム503の双方が、図16(c)に示すように双方のスプリング504、506に抗して揺動を開始することで、それまで球リフトアーム502の下端部に摺接することで前記ファール球流路295の流入口294を塞いでいたファール球通路弁507が、摺接の解除に伴って、図示しないスプリングにより立設状態に戻ることで、流入口294が開状態となり、前記発射レール508上を流下してきたファール球が、ファール球流路295内へ流入し、該ファール球流路295の下端に形成されているファール球流入口288、賞球通路273を通じて打球供給皿203或いは余剰玉受皿204に返却される。(図18参照)
【0056】
また、前記リフト用カム501aの上面外縁部には、永久磁石からなる検出片451が設けられているとともに、発射装置500の内部上方でリフト用カム501a、発射用カム501bの近傍位置には、該検出片451の近接を検出するためのカム位置検出センサ450が設けられており、該カム位置検出センサ450に検出片451が近接することで、該カム位置検出センサ450より検出信号が出力されるようになっている。
【0057】
このように、カム部材501に検出片451を設けるとともに、該カム部材501の近傍にカム位置検出センサ450を設けて、前記検出片451を検出することは、発射動作の基準位置となる位置、本実施例では発射アーム503が揺動方向の外方端部にある位置を一義的に基準位置にでき、これら基準位置を、特別な制御が処理等を要することなく、容易に検出できることから好ましいが、本発明はこれに限定されるものではなく、例えば、カム駆動モータ511の駆動軸の反対側に、回転部材等を設け、該回転部材に検出片451設けて該回転部材の位置を検出するようにしたり、前記発射アーム503や球リフトアーム502の位置をフォトセンサ等で検出するようにしても良く、カム駆動モータ511の基準位置を検出出来る位置であれば、任意の位置に設けることができる。
【0058】
なお、前記スプロケット位置検出センサ440、カム位置検出センサ450は、磁気検出センサとされていて、各検出片441、451として永久磁石を使用することにより、前記スプロケット位置検出センサ440、カム位置検出センサ450と、各検出片441、451とが近接することで、各検出片441、451が検出されるようになっているが、本発明はこれに限定されるものではなく、例えば、前記スプロケット位置検出センサ440、カム位置検出センサ450に、フォトセンサなどの検出片の通過もしくは近接を検出可能なセンサを適用するようにしてもよい。
【0059】
また、検出片451がカム位置検出センサ450に近接して検出される際のリフト用カム501a、発射用カム501bの位置については、リフト用カム501aは、パチンコ球を発射レール508へ誘導している状態となった位置、つまり発射アーム503が揺動方向の外方端部にある位置としているが、本発明はこれに限定されるものではなく、これら基準位置は選定すれば良い。
【0060】
次いで、前記遊技盤206の前面に形成された遊技領域207について説明すると、本実施例の遊技領域207は、発射装置500を遊技盤206の向かって左上部側方位置に有することで、従来のパチンコ機が備えていた発射レール等を有しないことから、遊技領域207が、従来のパチンコ機の遊技領域に比較して下方に大きく拡大しているとともに、その形状が吊鐘状とされている。この遊技領域207の中央上部付近には、図3に示すように、「特別図柄」と呼ばれる複数種類の識別情報可変表示するための可変表示部209と、「普通図柄」と呼ばれる個別図柄(本実施例では「○」と「×」)が、交互点灯される表示器210とを含む可変表示装置208が設けられている。尚、本実施例では、可変表示部209はLCD表示器(液晶表示器)にて形成されていて、特別図柄を可変表示可能とされている。具体的に、可変表示部209の表示エリアにおいては、縦横方向に並ぶ態様で9つの可変表示エリアを表示上形成し、それらのエリアにおいて、各エリアに共通の複数図柄が個々に独立して可変表示される。
【0061】
また、表示器210は、左右2つのLEDを有し、可変表示部209に表示される特別図柄は、後述するように打玉が始動入賞口214へ始動入賞することに基づいて可変開始される。一方、可変表示部210に表示される普通図柄は、後述するように打玉が第1通過ゲート211aを通過することに基づいて可変開始される。
【0062】
可変表示部209の下部には、始動入賞口214に入賞した始動入賞球数を記憶して表示する4個の表示部(LED)を有する始動入賞記憶表示器218が設けられている。本実施例では、4個を上限として、始動入賞が記憶される毎に、始動入賞記憶表示器218のLEDが1つ追加して点灯する。そして、可変表示部209において特別図柄の可変表示が開始される毎に、LEDが1つ滅灯する。
【0063】
可変表示装置208の側部には、打玉を導く第1通過ゲート211aが設けられている。第1通過ゲート211aには、第1通過ゲート211aを通過した打玉を検出するゲートスイッチ212aがある。
【0064】
また、始動入賞口214には可動片215が設けられていて、ソレノイド216によって開状態とされ、始動入賞口214に入賞した始動入賞球は、遊技盤206の背面に導かれ、始動ロスイッチ217によって検出される。
【0065】
また、始動入賞口214の下方には、第2通過ゲート211b並びに第3通過ゲート211cが設けられていて、両通過ゲート211b,211cにはそれぞれ、通過した打玉を検出するためのゲートスイッチ212b,212cが設けられており、第2通過ゲート211bを打玉が通過した場合には、遊技領域207の中央下方位置に設けられている役物装置269の可動片269aの開閉動作が2回実施され、第3通過ゲート211cを打玉が通過した場合には、役物装置269の可動片269aの開閉動作が1回実施される。
【0066】
この両通過ゲート211b,211cの下方位置には、開閉板220が設けられた可変入賞球装置219が取り付けられている。遊技状態が大当り状態(特定遊技状態)となれば、ソレノイド221によって開閉板220が開成し、可変入賞球装置219の大入賞口が開口する。大入賞口に進入した玉のうち特定入賞領域(Vポケット)に入った入賞球はVカウントスイッチ222で検出される。一方、大入賞口内における特定入賞領域以外の通常入賞領域へ入賞した入賞球はカウントスイッチ223で検出される。
【0067】
また、遊技領域207の中央下部位置には、役物装置269が設けられており、該役物装置269の左右上部外周には、ソレノイド269bにより開閉される可動片269aが設けられているとともに、その中央位置には、回転体駆動モータ269eにて駆動回転される回転体269cが設けられていて、該回転体269cの上面外周の役物装置269内部中央位置には、打玉が入賞することで遊技状態が大当り状態(特定遊技状態)の発生となるV入賞口269dが形成されており、V入賞口269dに入賞した打玉がV球検出スイッチ269gにより検出されることで大当り状態(特定遊技状態)となる。また、V入賞口269dの両側領域は空隙とされていて、該V入賞口269dに入賞しなかった打玉が該空隙内に落下して入賞球検出スイッチ269fにて検出されるようになっている。
【0068】
また、遊技盤206には、複数の入賞口224a〜cが設けられている。遊技領域207の左右周辺には、遊技中に点灯表示される装飾ランプ225が設けられ、下部には、入賞しなかった打玉を回収するアウト口226が設けられている。また、図1に示すように、遊技領域207の外側の左右上部には、効果音を発する2つのスピーカ227が設けられているとともに、遊技領域207の外周には、遊技効果LED228aおよび遊技効果ランプ228b、228cが設けられている。
【0069】
そして、本実施例では、一方のスピーカ227の近傍に、賞球払出時に点灯する賞球ランプ251が設けられ、他方のスピーカ227の近傍に、補給玉が切れたときに点灯する玉切れランプ252が設けられている。
【0070】
また、遊技効果ランプ228cの近傍位置には、起動時における発射装置500並びに揚送ユニット400における基準位置出し異常や、発射装置500並びに揚送ユニット400の動作時における同期異常が発生した際に点灯されて異常報知を行う異常報知ランプ285が設けられている。
【0071】
前記打球打球操作ハンドル205の操作によって発射装置500から発射された打玉は遊技領域207に入り、該遊技領域207を流下していく。該打玉が通過ゲート211aを通ってゲートスイッチ212aで検出されると、表示器210に停止表示されている普通図柄が可変開始する。なお、表示器210の可変表示中に打玉が通過ゲート211aを通過した場合にはその通過が記憶され、表示器210が停止して再度変動を開始可能な状態になってから前記通過記憶を「1」減算して表示器210が可変表示制御される。この通過記憶の上限はたとえば「4」に定められており、現時点での通過記憶数が通過記憶表示器(図示せず)により表示される。
【0072】
また、打玉が始動入賞口214に入賞し、始動入賞口スイッチ217で検出されると、特別図柄の変動を開始できる状態であれば、可変表示部209に表示される特別図柄がスクロールを始める。たとえば、すでに可変表示が開始されて特別図柄が変動中である等の理由によって特別図柄の変動をすぐに開始できる状態でなければ、始動入賞記憶を一つ増やす。
【0073】
表示器210の可変表示動作後の表示結果が予め定められた特定の表示結果(例えば、前記「○」に対応する向かって左側のLEDが点灯)となった場合に、始動入賞口214に設けられた可動片215が所定時間開成して、パチンコ玉が該始動入賞口214に入賞し易くなる遊技者にとって有利な状態となる。
【0074】
この始動入賞口214にパチンコ玉が入賞して始動入賞口スイッチ217で検出されると、特別図柄の変動を開始できる状態であれば、可変表示装置208の可変表示部209において全特別図柄が可変表示(変動表示)を開始する。そして、その後、9エリアの特別図柄が停止し、その停止表示結果が予め定められた特定の表示態様(たとえば777)が所定のライン上に揃った場合に、該表示態様に該当する秒数の間、前記役物装置269の可動片269aが開放され、打玉が前記回転体269cの上面に流入可能となる。
【0075】
この可動片269aの開放中に前記回転体269cの上面に流入した打玉のいずれか1つが前記V入賞口269dに入賞した場合に、特定遊技状態(大当り状態)が発生する。このように可動片269aの開放がなされる特定の表示態様は、大当り図柄と呼ばれ、この例では予め複数種類定められている。
【0076】
このように大当り状態が発生した場合には、可変入賞球装置219の開閉板220が開成して遊技者にとって有利な第1の状態となる。この第1の状態は、所定期間(たとえば30秒間)の経過、或いは打玉の所定個数(たとえば10個)の入賞、のいずれか早い方の条件が成立することにより終了し、その後、遊技者にとって不利な第2の状態となる。第1の状態となっている可変入賞球装置219の大入賞口内に進入した打玉が特定入賞領域(Vポケット)に入賞してVカウントスイッチ222により検出されれば、その回の第1の状態の終了を待って開閉板220が開成されて再度第1の状態となる。この第1の状態の繰返し継続制御は、本実施例では最大15回まで実行可能とされている。このような最大15回実行可能である第1の状態となっている時期は、繰返し継続制御のラウンド(回)と呼ばれる。この例では、繰返し継続制御は、第1ラウンドから最大第15ラウンドまで繰返し実行可能である。
【0077】
また、可変表示装置208の可変表示部209で可変表示された9つのエリアの特別図柄が同じ図柄の種類に一致した大当り図柄の組合せで停止表示されたときには前述したように大当りが発生するが、その大当り図柄が複数のライン、或いは全ての9つのエリアに異なる特別図柄が表示された場合において、前記V入賞口269dへの入賞が為された場合には、通常遊技状態に比べて大当りが発生する確率が高く変動した確率変動状態(以下、確変状態ともいう)となる。このような確率変動状態の発生のきっかけとなる特別の表示態様の大当り図柄は、確変図柄と呼ばれる。以下、確変図柄により発生する大当りを確変大当りといい、確変図柄以外の大当り図柄(非確変図柄)により発生する大当りである通常大当りと区別している。
【0078】
通常遊技状態中に、一旦、確変大当りが発生すると、その確率変動状態は、たとえば、少なくとも予め定められた確変継続回数(たとえば、1回、あるいは2回)分の大当りが発生するまで確率変動状態に継続制御される。また、確率変動状態中に確変大当りが発生すれば、その確変大当り以降、改めて確変継続回数が計数され、その後、少なくとも確変継続回数だけ大当りが発生するまで確率変動状態が継続する。そして、確変継続回数に達した大当りが確変図柄以外の非確変図柄によるものであった場合には、確率変動の生じていない通常遊技状態に戻る。
【0079】
可変表示装置208の可変表示部209においては、リーチ状態が発生する場合がある。ここで、「リーチ状態」とは、可変表示装置208の可変表示部209が可変開始された後、表示制御が進行して表示結果が導出表示される前段階にまで達した時点でも、特定の表示態様となる表示条件から外れていない表示態様をいう。言い換えれば、リーチとは、前記可変表示装置208の表示結果がまだ導出表示されていない段階で、前記特定の表示態様の組合せが表示されやすい可変表示態様となったと遊技者に思わせるための表示状態をいう。そして、たとえば、前記特定の表示態様の組合せが揃った状態を維持しながら複数の前記可変表示部209による可変表示を行う状態もリーチ表示状態に含まれる。さらにリーチの中には、それが出現すると、通常のリーチ(ノーマルリーチ)に比べて、大当りが発生しやすいものがある。このような特定のリーチをスーパーリーチという。
【0080】
また、リーチ状態とは、可変表示装置208の表示制御が進行して表示結果が導出表示される前段階にまで達した時点での表示状態であって、前記表示結果が導出表示される以前に決定されている複数の可変表示領域209の表示結果の少なくとも一部が前記特定の表示態様となる条件を満たしている場合の表示状態をもいう。
【0081】
また、役物装置269の可動片269aの開閉は、第2通過ゲート211b並びに第3通過ゲート211cの通過によっても実施され、該開閉により前記回転体269cの上面に打玉が流入し、V入賞口269dに入賞した場合にも大当り状態(特定遊技状態)が発生するが、この場合には、前記繰返し継続制御が、第1ラウンドから最大第8ラウンドまで繰返し実行可能とされる。尚、これら大当り中に可変表示部209の表示結果が、特定の表示態様(たとえば777)となった場合には、大当りの終了をまって、前記可動片269aの開放が実施されるようになっている。
【0082】
次に、パチンコ機2の背面の構造について図2に基づき説明する。パチンコ機2の遊技盤206の裏面側には、機構板236が設けられており、該機構板236には、可変表示部209の表示制御を行う表示制御基板280等が搭載された可変表示制御ユニット229、遊技制御基板ボックス232に覆われ遊技制御用マイクロコンピュータ等が搭載された遊技制御基板231、パチンコ玉の払出制御を行う払出制御用マイクロコンピュータ等が搭載された賞球制御基板237が設置されている。さらに、機構板236の上部位置の向かって右側角部位置には、前記揚送ユニット400並びに発射装置500の動作制御を行うマイクロコンピュータ等が搭載された発射揚送制御基板291と、遊技効果LED228a、遊技効果ランプ228b,228cに信号を送るためのランプ制御基板235と、スピーカ227から出力する音声制御を行うマイクロコンピュータ等が搭載された音声制御基板270と、が設けられている。
【0083】
また、図2中の290は、前記余剰玉受皿204への流下経路に設けられて、前記余剰玉受皿204の満タンを検出するための満タンスイッチ213や、前記玉払出装置297の上流部に設けられて球切れを検出するための球切れスイッチ233や、カウントスイッチ223、Vカウントスイッチ222、賞球用カウントスイッチ248a、貸出球カウントスイッチ248b等各種スイッチからの信号を前記遊技制御基板231に中継するための枠用スイッチ中継基板である。
【0084】
この機構板236の上部には球タンク238が設けられ、前記遊技島の前記供給樋より導出された供給管(図示略)よりパチンコ玉が球タンク238に供給される。球タンク238内のパチンコ玉は、誘導樋239を通って玉払出装置297に供給される。
【0085】
この誘導樋239の下流側終端部には、カーブ樋243、球供給樋244を介して2条の球供給通路245が連設されているとともに、この球供給通路245の下端部が、入賞の発生等により付与された賞球の払出や玉貸球の払出を行う払出装置297に連設されており、誘導樋239を流下するパチンコ球は、取付ボスを支点として揺動自在に垂下されて取り付けられている玉ならし部材249により、上下2段となって流下する球が玉ならし部材249により埋設される重錘の作用によって1段とされるとともに誘導樋239にて2条に分流された後、カーブ樋243により左右方向から下方へ流下方向が変換され、球供給樋244並びに球供給通路245を介して、払出装置297に供給されるようになっている。
【0086】
また、球供給通路245の経路中には球切れスイッチ233が各条に対応して設けられており、この球切れスイッチ233により払出装置297での1回の玉貸球数である25球のパチンコ球が球供給通路245内に準備されているか否かが検出されるようになっている。
【0087】
また、前記カーブ樋243の屈曲部には球抜き弁247が設けられており、該球抜き弁247を作動する作動レバー(図示略)をパチンコ機2の前面側から操作することにより、その屈曲部より上流側の誘導樋239並びに球タンク238に待機する玉を、前記球供給通路245とほぼ平行に設けられている球抜通路246を介して遊技島のアウト球タンクに排出される。
【0088】
この払出装置297には、図10並びに図11に示すように、球供給通路245の各条に対応して球切り用のスプロケット606が設けられている。このスプロケット606の外周には3カ所の切欠(図11参照)が形成されており、これらスプロケット606が払出モータ601の駆動により回転されることで切欠内に入り込んだパチンコ球が1球ずつ下方に排出されるようになっている。また、各条に対応したスプロケット606は切欠の位置が互いにずれるように配置されており、双方のスプロケット606が同期回転することで交互にパチンコ球が排出される。
【0089】
これらスプロケット606の下方には、前記払出装置297から払い出されたパチンコ球の通過を検出するための賞球用カウントスイッチ248a並びに貸出球カウントスイッチ248bが、賞球用に払い出されるパチンコ球と貸出用に払い出されるパチンコ球を独立して検出するようになっており、該賞球用カウントスイッチ248a並びに貸出球カウントスイッチ248bの上流位置には、振分ソレノイド602の励磁または解除により揺動し、前記スプロケット606の回転により排出されたパチンコ球の流下経路を、賞球用カウントスイッチ248aの検出経路、または貸出球カウントスイッチ248b側の検出経路のいずれか一方に切り替えるための流路切替弁607が設けられている。
【0090】
この払出装置297では、賞球の払出時には流路切替弁607を図11(a)に示す状態とすることで、スプロケット606の回転により排出されたパチンコ球が賞球用カウントスイッチ248aにて検出された後、賞球通路273に排出されるようになっている。また、球貸の払出時には、振分ソレノイド602の励磁により流路切替弁607が揺動し、図11(b)に示すような状態となり、スプロケット606の回転により排出されたパチンコ球が貸出球カウントスイッチ248bにて検出された後、賞球通路273に排出されるようになっている。
【0091】
また、賞球通路273の下流位置にはガラス扉枠202の打球供給皿203に連通する上皿連通口274が設けられており、払出装置297から払い出されたパチンコ球は、賞球通路273並びに上皿連通口274を通って打球供給皿203に払い出され、貯留されるようになっている。また、この上皿連通口274の側方には、最下端部が前記ガラス扉枠202の下方に設けられている余剰玉受皿204に連通する余剰球通路271に連設されており、打球供給皿203に貯留されたパチンコ球が満タンの状態であるために上皿連通口274から溢れたパチンコ球が、この余剰球通路271を流下して余剰玉受皿204に流下するようになっている。
【0092】
更に、本実施例では、前記賞球通路273の経路中に、前記ファール球流路295の下端部に繋がるファール球流入口288が形成されていおり、該ファール球流入口288から流入してきたファール球は、賞球通路273を流下して打球供給皿203或いは余剰玉受皿204に返却される。
【0093】
また、この余剰球通路271の経路中には、図5に示すように、前記余剰玉受皿204に流下したパチンコ球が余剰玉受皿204に満杯になったことを検知するための満タンスイッチ213が設けられており、これら満タンスイッチ213がONされた場合には、玉払出装置297の払出モータ601の駆動が停止されて賞球及び貸球の払出動作を不能動化する。
【0094】
なお、必要に応じて発射装置500のカム駆動モータ511及び揚送ユニット400の揚送モータ410の駆動も停止するようにしてもよい。満タンスイッチ213は、その上端が軸突起に軸支されて揺動自在に設けられた検知レバーの後方に満タンスイッチ213を構成するアクチュエータを位置させて前記検知レバーの揺動動作を検出するものである。
【0095】
ここで、前記機構板236の内方面側の構成について説明すると、機構板236の内方面側には、図6に示すように、入賞球を誘導する入賞球誘導通路276とアウト球を誘導するアウト球通路277とが形成されている。入賞球誘導通路276の上方は、入賞球落下入口278となっており、前記遊技盤206の背面を覆うように形成された入賞球誘導カバー体(図示略)にて収集されて放出される入賞球を受け入れるようになっており、その受け入れた入賞球を入賞球誘導通路276が一側側方に向かって誘導し、機構板236に形成された連通口279から機構板236の背面側に導き、さらにその連通口279と前記球抜き通路246の下流部とを連通する合流通路286に導くようになっている。球抜き通路246は、合流通路286との合流部の上流位置にて、機構板236の外周縁に沿って逆L字状に屈曲され、該機構板236のほぼ中央背面側に形成される前記余剰球通路271の右側方に形成される合流排出通路287に最終的に合流するようになっている。
【0096】
したがって、前記遊技盤206から排出されて入賞球誘導カバー体を介して入賞球落下入口278から受け入れられた入賞球は、入賞球誘導通路276、連通口279、合流通路286、球抜き通路246の最下流部、及び合流排出通路287を介してパチンコ機2の外部に誘導されるようになっている。なお、入賞球落下入口278と入賞球誘導通路276との間の空間には、入賞球落下入口278から落下する入賞球によって振動するように支持されると共に、入賞球誘導通路276上を転動する入賞球を一列に整列させる誘導部材が設けられている。
【0097】
また、アウト球通路277は、前記入賞球落下入口278の側方に形成される凹部281の下方に入賞球誘導通路276と上下方向に重複するように形成され、その流下端の機構板236の主体に連通口282が開設されて前記合流排出通路287に連通するようになっている。なお、上記した凹部281は、遊技盤206の下部を裏面から固定するために遊技盤収納枠下部のほぼ中央に取り付けられる遊技盤係止レバーを収容するためのものである。
【0098】
しかし、遊技盤206のアウト口226から取り込まれたアウト球は、遊技盤206の裏面に刻設形成されるアウト球排出通路(図示しない)に導かれ、さらに前記遊技盤収納枠の下部の板状部分に形成されるアウト球連通口を経由して上記したアウト球通路277に導かれた後、連通口282並びに前記合流排出通路287を通ってパチンコ機2の外部に導かれる。つまり、上記した合流排出通路287には、球抜き通路246からの球抜き球、アウト球通路277からのアウト球、入賞球誘導通路276からの入賞球がすべて合流されてパチンコ機2の外部に誘導され、該合流排出通路287からパチンコ機2の外部へ排出される。
【0099】
この合流排出通路287の向かって左側位置には、内部に複数の電圧の異なる電源を生成する電源ユニット基板を収容する電源ユニットボックス272が設けられている。電源ユニット基板は、電源線が接続される電源コネクタが実装されている。電源コネクタに接続される電源線は、機構板236の裏面側に形成される配線処理溝(図示しない)に沿って機構板236の下部まで引き通され、機構板236の主体に設けられる各開口から該主体の表側に引き出されて電源コネクタに接続される。電源線によって供給される電圧はAC24Vの電圧であり、電源ユニット基板(電源生成基板)で生成される複数の電圧は、DC30V、DC21V、DC12V、DC5Vの4種類である。(但し、他の基板に対してAC24Vも供給する。)
【0100】
また、電源ユニット基板は、遊技制御基板231及び賞球制御基板237の各CPUに駆動電源が供給されていない間、各基板に設けられているRAMの記憶内容をバックアップ(保持)するために各基板にバックアップ電源を供給するようになっている。なお、電源ユニット基板(電源生成基板)から電源断信号が出力されることによって遊技制御基板231及び賞球制御基板237は、バックアップをするための処理を行うようになっている。
【0101】
上記した電源ユニットボックス272の背面側には、遊技動作を制御する遊技制御基板231を収容する遊技制御基板ボックス232が着脱自在に取り付けられるようになっている。その取付は、機構板236の開口窓240の下辺よりやや上部にブリッジ状に掛け渡される横架突出板284に取り付けられるものである。横架突出板284は、遊技制御基板ボックス232を取り付けたときに、遊技制御基板ボックス232の裏面が前記電源ユニットボックス272と前記遊技盤206の裏面側に取り付けられるランプ制御基板235及び音声制御基板270を収容する制御基板ボックスに当接しないように重畳的に設けられる高さに設定されており、前記したL字状突出板の高さとほぼ同じ高さとなっている。
【0102】
ここで、本実施例のパチンコ機2の遊技制御基板231における回路構成の一例を図7に示すと、該遊技制御基板231は、プログラムに従ってパチンコ機2を制御する基本回路253と、入賞球検出スイッチ269f、V球検出スイッチ269g、ゲートスイッチ212a〜c、始動入賞口スイッチ217、Vカウントスイッチ222、カウントスイッチ223、入賞球検出スイッチ299a〜c、満タンスイッチ213(余剰玉受皿204の満タンを検出する満タンスイッチ213)、球切れスイッチ233、賞球用カウントスイッチ248a、貸出球カウントスイッチ248bからの信号を基本回路253に与えるスイッチ回路258と、可動片215を開閉するソレノイド216および開閉板220を開閉するソレノイド221、可動片269aを開閉するソレノイド269b並びに回転体269cを回転駆動する回転体駆動モータ269eを基本回路253からの指令に従って駆動するモータ・ソレノイド回路259と、始動入賞記憶表示器218の点灯および点滅を行うとともに、表示器210と装飾ランプ225とを駆動するランプ・LED回路260とを含む。
【0103】
また、遊技制御基板231は、基本回路253から与えられるデータに従って、大当りの発生を示す大当り情報、可変表示装置208の可変表示に利用された始動入賞球の個数を示す始動情報、確率変動が生じたことを示す確変情報等を外部の管理コンピュータ等に対して出力する第1情報出力回路264を含む。
【0104】
基本回路253は、ROM254、RAM255、CPU256、I/Oポート257、および、クロック発生部250を含む。ROM254は、ゲーム制御用のプログラム等の各種の情報(データ)を記憶するためのものである。RAM255は、ワークメモリとして使用されるためのものである。CPU256は、ゲーム制御用のプログラム等の各種の制御用プログラムに従って遊技制御動作等の制御動作を行う。I/Oポート257は、データおよび信号等の各種情報の入出力用に設けられた複数のポートを有する。クロック発生部250は、基本回路253が動作する場合の基準タイミングとなる動作クロックをCPU256等の基本回路253内の各部に与えるものである。
【0105】
さらに、遊技制御基板231には、電源投入時に基本回路253をリセットするための初期リセット回路266と、電源投入後に基本回路253を定期的にリセットするための定期リセット回路265と、基本回路253から与えられるアドレス信号をデコードしてI/Oポート257のうちのいずれかのI/Oポートを選択するための信号を出力するアドレスデコード回路267とが設けられている。
【0106】
基本回路253は、電源投入時において、初期リセット回路266により初期リセットされる。また、電源投入後、基本回路253は、定期リセット回路265により定期的(例えば、2ms毎)にリセットされ、割込み処理が実行される。これにより、割込み処理が実行される毎に、ゲーム制御用のプログラムが所定位置から再度実行される。
【0107】
打玉を発射する打球発射装置500並びに該打球発射装置500に打玉を供給する揚送ユニット400は、発射揚送制御基板291上の回路により、前記打球発射装置500の発射に同期して、前記揚送ユニット400が間歇的にパチンコ球を揚送して打球発射装置500に揚送球を供給するように制御される。
【0108】
そして、発射装置500による発射球の発射勢いは、前記打球操作ハンドル205の操作量に従って発射装置500内部に設けられている発射強度調整モータ512の動作が制御され、前記発射用スプリング504の付勢力が調節されることで、打球操作ハンドル205の操作量に従って調整される。すなわち、発射揚送制御基板291上の回路によって、打球操作ハンドル205の操作量に応じた速度で打球が発射されるように制御される。
【0109】
また、前記発射揚送制御基板291には、図7に示すように前記揚送ユニット400内の前記球供給スプロケット413の近傍位置に設けられている揚送部材基準位置検出手段としてのスプロケット位置検出センサ440と、前記発射装置500内の前記リフト用カム501a、発射用カム501bの近傍位置に設けられている発射部材基準位置検出手段としてのカム位置検出センサ450とが、接続されている。
【0110】
更に、前記発射揚送制御基板291には、図1に示す遊技領域207の右側に設けられている基準位置検出異常報知手段、同期異常報知手段としての異常報知ランプ285も接続されていて、前記スプロケット位置検出センサ440、カム位置検出センサ450により、基準位置出しや同期の異常などの異常が検出されて、報知ランプ駆動回路331にランプ制御信号が入力された際に、前記報知ランプ駆動回路331が異常報知ランプ285を駆動・点灯して店員などに対して該異常の発生を報知するようになっている。
【0111】
このように、本実施例では、前記異常報知ランプ285を用いて異常の報知をするようにしているが、本発明はこれに限定されるものではなく、これら異常の報知を、例えばスピーカなどを設けて、警報音や音声を出力することで報知するようにしても良い。
【0112】
また、遊技制御基板231から表示制御基板280には、可変表示装置208の可変表示部209の表示制御に関する指令情報として、表示制御コマンドデータと、ストローブ信号としての割込信号(以下、表示制御信号INTともいう)とが伝送される。表示制御基板280側では、表示制御コマンドデータCDの指令内容にしたがって、可変表示部209の表示制御を行う。
【0113】
遊技制御基板231からランプ制御基板235には、ランプ制御基板235により制御が行われる遊技効果LED228a、賞球ランプ251、玉切れランプ252、および、遊技効果ランプ228b、228cの制御に関する指令情報としてのランプ制御信号等の情報が伝送される。
【0114】
遊技制御基板231から音声制御基板270には、音声制御基板270によりスピーカ227から出力される効果音等の音声の制御に関する指令情報としての音声制御用コマンドデータ等の情報が伝送される。この音声制御用コマンドデータに応じて、音声制御基板270内に設けられた音声制御用のマイクロコンピュータは、スピーカ227からの効果音の発生等の音声制御を行う。
【0115】
また、基本回路253は、入賞球検出スイッチ299a〜c検出信号と始動入賞口スイッチ217の検出信号、Vカウントスイッチ222の検出信号、カウントスイッチ223の検出信号に基づいて、所定個数の賞球を払出すための賞球信号を賞球制御基板237に出力する。賞球制御基板237では、その出力されてきた賞球信号に基づいて玉払出装置297を制御して所定個数の賞球を払出すための制御を行う。
【0116】
具体的には、可変入賞球装置219の大入賞口に入賞した入賞球については1個の入賞球がカウントSWに検出されることで例えば15個の賞球が払出され、始動入賞口214に入賞した入賞球については1個の入賞球が始動入賞口SWに検出されることでたとえば5個の賞球が払出され、その他の入賞口224a〜cのいずれかに入賞した入賞球については入賞球1個が各入賞口に対応して設けられた入賞球検出SW299a〜cのいずれかに検出されることでたとえば5個の賞球が払出されるように制御される。
【0117】
このような2種類の個数の賞球を払出制御するべく、遊技制御基板231は次のように制御動作を行う。入賞球検出スイッチ269f、V球検出スイッチ269g、始動入賞口スイッチ217、Vカウントスイッチ222またはカウントスイッチ223からの検出信号が入力されると、その検出信号を賞球の払出個数決定の際に用いる払出個数決定用データとして、スイッチに応じた賞球の払出個数別に一時的に内部に記憶する。その後、入賞球検出スイッチ299a〜cのいずれかの検出信号が入力されれば、その入力以前に始動入賞口スイッチ217からの検出信号があったかどうかを払出個数決定用データを参照することによって判断し、あった場合には遊技制御基板231は賞球制御基板237に対し「5」の賞球個数を払出指令するための賞球指令信号を出力する。また、カウントスイッチ223またはVカウントスイッチ222からの検出信号があった場合には、「15」の賞球個数を払出指令するための賞球指令信号を出力する。一方、入賞球検出スイッチ299a〜cのいずれかからの検出信号があった場合において、それ以前に始動入賞口スイッチ217、カウントスイッチ223またはVカウントスイッチ222からのいずれかからも検出信号が入力されていなかった場合には、遊技制御基板231は「5」の賞球個数の賞球指令信号を賞球制御基板237に出力する。賞球制御基板237においては、賞球指令信号に基づいて、玉払出装置297から賞球を払出させる制御が払出制御用マイクロコンピュータにより実行される。
【0118】
また、満タンスイッチ213からの検出信号が満タン状態を示している場合には、その状況に応じて、賞球禁止指令信号を賞球制御基板237へ送り、玉払出装置297による賞球の払出を停止させる。
【0119】
また、賞球制御基板237上には、第2情報出力回路部268が設けられており、これら賞球制御基板237において制御される賞球の払い出し数の情報等を外部出力できるようになっている。
【0120】
また、賞球制御基板237は、前記カードユニット3のカードユニット制御基板(図示略)に設けられたI/Oポート319に接続ケーブル262並びに接続コネクタ263(図2、図8参照)を介して接続されており、後述の貸出完了信号(EXS)やパチンコ機レディー信号(PRDY)が前記カードユニット3に設けられた後述のマイクロプロセッシングユニット(MPU)321に出力されるようになっているとともに、前記カードユニット3のMPU321より出力される後述のカードユニットレディー信号(BRDY)や貸出要求完了確認信号(BRQ)が入力されるようになっている。
【0121】
また、前記操作基板18は、図2並びに図8に示すように、前記カードユニット3のI/Oポート319に接続ケーブル262並びに前記接続コネクタ263を介して接続されており、前記貸出ボタン16が操作されて遊技者による玉貸し操作がなされた場合に出力される貸出入力信号や、返却ボタン15が操作されて遊技者による後述のカード挿入口314に挿入されたプリペイドカードの返却操作がなされた場合に出力される返却入力信号が前記カードユニット3のMPU321に出力されるようになっているとともに、該MPU321からは、前記度数表示部17の表示制御を行う度数信号が入力されるようになっており、これら度数表示部17の表示制御が前記カードユニット3のMPU321からの出力信号によって実施されるようになっている。
【0122】
次いで、前記発射揚送制御基板291の詳細な構成について図24を用いて説明すると、発射揚送制御基板291は、カム駆動モータ511と、揚送モータ410を駆動するためのモータ出力制御部と、前記発射強度調整モータ512を駆動するための発射強度調整モータ出力制御部と、各種入力信号に基づいて前記モータ出力制御部と発射強度調整モータ出力制御部の動作を制御する制御部と、から主に構成されている。
【0123】
まず、制御部には、遊技制御基板231における発射許諾判断に基づいて出力される発射制御信号が入力される外部入力処理回路332と、打球操作ハンドル205に遊技者の手が触れている場合において出力される信号が入力されるタッチセンサ入力回路333と、単発発射スイッチの非入力時に出力される単発発射スイッチ入力処理回路334と、前記外部入力処理回路332、前記タッチセンサ入力回路333、並びに前記単発発射スイッチ入力処理回路334からの信号全てが入力された場合においてのみ所定の信号出力を行うANDゲート回路336と、該ANDゲート回路336からの出力信号のON/OFFを行うためのゲートスイッチ335と、前記スプロケット位置検出センサ440と、カム位置検出センサ450から入力される信号に基づいて前記球供給スプロケット413と、リフト用カム501a、発射用カム501bとの同期を監視する同期監視ロジック回路337と、前記スプロケット位置検出センサ440から出力された信号に基づいて、揚送モータ原点センサ入力回路339から出力される信号により、球供給スプロケット413との基準位置出し動作等における前記揚送モータ410の動作内容を決定して出力する揚送モータ用ロジック回路340と、前記カム位置検出センサ450から出力された信号に基づいて、発射モータ原点センサ入力回路338から出力される信号により、リフト用カム501a、発射用カム501bとの基準位置出し動作等における前記カム駆動モータ511の動作を決定する発射モータ用ロジック回路341と、前記タッチセンサ入力回路333、同期監視ロジック回路337にクロックを与える発振回路330と、前記異常停止手段としての同期監視ロジック回路337からエラー信号が出力された場合等に前記異常報知ランプ285の点灯を制御する報知ランプ駆動回路331と、が設けられている。
【0124】
遊技者が遊技を行う際に、打球操作ハンドル205が遊技者により接触されるとともに所定角度以上回動されて、発射制御信号が遊技制御基板231から出力されると、ANDゲート回路336から揚送モータ用ロジック回路340、発射モータ用ロジック回路341へ信号が出力されることで、後述するモータ出力制御部を介して揚送モータ410、カム駆動モータ511が駆動されて、前記球供給スプロケット413と、リフト用カム501a、発射用カム501bと、が共に回動される。
【0125】
これに伴い前記球供給スプロケット413に設けられている前記検出片441と、リフト用カム501aに設けられている前記検出片451も回動される。
【0126】
前記スプロケット位置検出センサ440と、カム位置検出センサ450に前記各検出片441、451が近接することで、前記スプロケット位置検出センサ440からは揚送モータ原点センサ入力回路339に、カム位置検出センサ450からは発射モータ原点センサ入力回路338に、前記スプロケット位置検出センサ440と、カム位置検出センサ450に前記各検出片441、451が近接した旨の信号が出力される。
【0127】
該出力信号に基づき、信号が入力された揚送モータ原点センサ入力回路339、発射モータ原点センサ入力回路338は、同期監視ロジック回路337、揚送モータ用ロジック回路340、発射モータ用ロジック回路341に信号を出力するようになっている。
【0128】
これらの信号から同期監視ロジック回路337は、揚送モータ410と、カム駆動モータ511とが同期動作しているのか否かを判定する。
【0129】
同期動作していると判定した場合にはゲートスイッチ335をonとして、引き続き回動を実施し、同期動作していないと判定した場合には、ゲートスイッチ335をoffとして回動を停止するとともに、報知ランプ駆動回路331へ信号を出力し、異常報知ランプ285を点灯して、揚送に異常が生じていることを表示するようになっている。
【0130】
また、補整手段としての揚送モータ用ロジック回路340、発射モータ用ロジック回路341では、後述する揚送モータ用駆動出力段回路342、発射モータ用駆動出力段回路344にカム駆動モータ511、揚送モータ410をどのように動作するのかという旨の信号、具体的には、後述する基準位置出しを行うための動作信号と、発射・揚送を行うための1回転動作信号を出力するようになっている。
【0131】
次いで、モータ出力制御部には、揚送モータ410の駆動を、前記揚送モータ用ロジック回路340から出力された信号に基づき指示する揚送モータ用駆動出力段回路342と、該揚送モータ用駆動出力段回路342から指示された駆動電流パルスを生成する電流値設定回路343とが、またカム駆動モータ511の駆動を前記発射モータ用ロジック回路341から出力された信号に基づき指示する発射モータ用駆動出力段回路344と、該発射モータ用駆動出力段回路344から指示された駆動電流パルスを生成する電流値設定回路345とが互いに対になって設けられている。
【0132】
揚送モータ用駆動出力段回路342は、揚送モータ用ロジック回路340から出力される信号、すなわち揚送モータ410をどのように駆動するのかという旨の信号に基づき、電流値設定回路343において生成されるパルスの電流値を順次決定して電流値設定回路343へセットし、電流値設定回路343においては、該セットされた電流値の駆動電流パルスを生成して揚送モータ410へ送電することで揚送モータ410が駆動されるようになっている。
【0133】
同様に、発射モータ用駆動出力段回路344は、発射モータ用ロジック回路341から出力される信号、すなわちカム駆動モータ511をどのように駆動するのかという旨の信号に基づき、電流値設定回路345において生成されるパルスの電流値を順次決定して、電流値設定回路345へセットし、電流値設定回路345においては、該セットされた電流値の駆動電流パルスを生成してカム駆動モータ511へ送電することでカム駆動モータ511が駆動されるようになっている。
【0134】
次いで、発射強度調整モータ出力制御部には、前記打球操作ハンドル205に付属されているエンコーダから出力される打球操作ハンドル205の動作角度情報を検出するハンドル角度検出回路347と、該ハンドル角度検出回路347から出力される信号と、前記ANDゲート回路336から出力される信号とに基づいて、発射強度調整モータ512を駆動する駆動電流を指示する発射強度調整モータ用駆動出力回路348と、該発射強度調整モータ用駆動出力回路348から指示された駆動電流パルスを生成する電流値設定回路349とが対になって設けられている。
【0135】
発射強度調整モータ用ロジック回路346は、現時点における発射強度調整モータ512の動作に比較して、打球操作ハンドル205が更に回転されたか、それとも戻されたか、を、前記ハンドル角度検出回路347から受信し、その結果、打球操作ハンドル205が現時点よりも更に回転された場合には、発射強度調整モータ用駆動出力回路348に対して発射強度を強くする旨の信号を出力し、該発射強度調整モータ用駆動出力回路348は、発射用スプリング504の付勢に抗する方向へスライド片505をスライドさせるために発射強度調整モータ512を回転させるためのパルスを送り、これにより、現在の発射強度よりも発射強度が強くなる。また、打球操作ハンドル205が現時点よりも戻された場合には現在の発射強度よりも発射強度が弱くなるような制御を行うようになっている。
【0136】
次いで、本実施例における発射揚送制御基板291が行う制御処理内容について、図25〜26に示すフローチャートに基づき説明する。
【0137】
S1においてパチンコ機2の電源を投入すると、揚送モータ410、カム駆動モータ511の基準位置を検出する処理Iの動作を実行する。
【0138】
この処理Iにおいては、まず、揚送モータ410、カム駆動モータ511を一度ホールドし(S2)、S3において基準位置出し動作した回数をカウントするためのカウンタNに0をセットする。
【0139】
その際、カム位置検出センサ450がonか、すなわち検出片451とカム位置検出センサ450とが近接した状態でカム位置検出センサ450により該検出片451が検出されているか否かを判定し(S4)、カム位置検出センサ450がonである、すなわちリフト用カム501a並びに発射用カム501bが所定の基準位置にあると判定された場合にはS9へ進み、カム位置検出センサ450がonでないと判定された場合には、S5へ進み、カム駆動モータ511を現時点から8ステップ分動作させるためのパルスを電流値設定回路345から出力するための処理を実行する。
【0140】
尚、本実施例において揚送モータ410、カム駆動モータ511に使用されているモータは、384ステップ動作されることで1回転するようになっており、前記S5における48分の1回転の実施後に、前記S3においてセットしたカウンタNに1を加算する(S6)。
【0141】
このカウンタNはS7においてN=48か否かを判定するようになっていて、該判定が否(No)、つまりはカム駆動モータ511が1回転していない場合には、S4に戻って、再度カム位置検出センサ450がonであるかを判定し、該S4における判定が否(No)である場合には、S5→S6→S7→S4→S5が繰返し実施されることで、48分の1回転の動作による前記カム位置検出センサ450による検出片451の検出が繰返し実施される。
【0142】
これらS5→S6→S7→S4→S5の繰返しにおいて、カウンタNに順次1が加算されていき、N=48、つまりこれら検出片451の検出においてリフト用カム501a並びに発射用カム501bが1周した場合には、該1周したことがS7により検出されることに基づき異常と判断してS8へ進み、異常報知処理、具体的には、報知ランプ駆動回路331が異常報知ランプ285を駆動、点灯して異常状態を報知するようになっている。
【0143】
また、N=48となる前に、カム駆動モータ511の基準位置が検出された場合にはS9において基準位置でカム駆動モータ511を一度ホールドした後に1回転させる(S10)。この動作は、発射装置500内にパチンコ球が残っている可能性があるため、一度空打ちをして確実に発射装置500内にパチンコ球を確実に空の状態にするためである。次いで、1回転させた後にそのままカム駆動モータを基準位置でホールドし(S11)、次いで揚送モータ410の基準位置を検出する処理に移行する。
【0144】
S12では、上記S3と同様に、基準位置出し動作した回数をカウントするためのカウンタMに0をセットする。
【0145】
その際、スプロケット位置検出センサ440がonか、すなわち検出片441とスプロケット位置検出センサ440とが近接した状態でスプロケット位置検出センサ440により該検出片441が検出されているか否かを判定し(S13)、スプロケット位置検出センサ440がonである、すなわち球供給スプロケット413が所定の基準位置にあると判定された場合にはS18へ進み、スプロケット位置検出センサ440がonでないと判定された場合には、S14へ進み、揚送モータ410を現時点から8ステップ分動作させるためのパルスを電流値設定回路343から出力するための処理を実行する。
【0146】
尚、前記したように、本実施例において揚送モータ410、カム駆動モータ511に使用されているモータは、384ステップ動作されることで1回転するようになっており、前記S14における48分の1回転の実施後に、前記S12においてセットしたカウンタMに1を加算する(S15)。
【0147】
このカウンタMはS16においてM=48か否かを判定するようになっていて、該判定が否(No)、つまりは揚送モータ410が1回転していない場合には、S13に戻って、再度スプロケット位置検出センサ440がonであるかを判定し、該S13における判定が否(No)である場合には、S14→S15→S16→S13→S14が繰返し実施されることで、48分の1回転の動作による前記スプロケット位置検出センサ440による検出片441の検出が繰返し実施される。
【0148】
これらS14→S15→S16→S13→S14の繰返しにおいて、カウンタMに順次1が加算されていき、M=48、つまりこれら検出片441の検出において球供給スプロケット413が1周した場合には、該1周したことがS16により検出されることに基づき異常と判断してS17へ進み、S8と同様に異常状態を報知するようになっている。
【0149】
このように、S8、S17では、基準位置出しの際にエラーが生じた場合には、異常報知ランプ285を点灯して異常を報知するようになっており、このようにすることは、前記基準位置の検出異常や同期異常を容易に認識でき、発射装置500や揚送ユニット400が損傷したいようにすること等の迅速な対応ができるようになることから好ましいが、本発明はこれに限定されるものではなく、これら異常報知を実施しない構成としても良い。
【0150】
また、M=48となる前に、揚送モータ410の基準位置が検出された場合にはS18において基準位置で揚送モータ410を一度ホールドして、Aへ進むようになっている。
【0151】
次いで、Aへ進み、S19において前記操作ハンドル205に内在されている図示しないタッチセンサがonであるか否かが、S20において単発発射スイッチがonとなっているか否かが、また、S21において遊技制御基板231からの発射制御信号の出力があるか否かが、それぞれ判定されるようになっており、これらS19〜S21の判定は、前記ANDゲート回路336に前記タッチセンサ、単発発射スイッチ並びに発射制御信号の全てが入力されることで、該ANDゲート回路336から所定信号が揚送モータロジック回路340、発射モータロジック回路341並びに発射強度調整用モータロジック回路346に出力されることで、揚送モータロジック回路340並びに発射モータロジック回路341から動作信号出力(1回転)が前記揚送モータ用駆動出力段回路342並びに発射モータ用駆動出力段回路344に出力されることにより、カム駆動モータ511並びに揚送モータ410が同時に1回転駆動されることで、これらカム駆動モータ511に同軸で接続されているリフト用カム501a並びに発射用カム501bや、揚送モータ410に同軸で接続されている球供給スプロケット413が、同時に1回転駆動される(S22)。
【0152】
次いで、S23において、所定時間、具体的には球供給スプロケット413や、リフト用カム501a並びに発射用カム501bが1回転するのに要する時間よりもやや長い時間内にスプロケット位置検出センサ440、あるいはカム位置検出センサ450のどちらかのセンサがonとなったか、すなわち、前記リフト用カム501aに設けられている検出片451がカム位置検出センサ450の位置に停止して検出され続けているか、または、前記球供給スプロケット413に設けられている検出片441が、スプロケット位置検出センサ440の位置に停止して検出され続けているかを判定する。
【0153】
このS23の判定において所定時間内に双方のセンサ検出がない場合には、カム駆動モータ511、揚送モータ410の双方が損耗や何らかの理由で回転速度が低下している判定できるため、再度S2へ戻り、揚送モータ410、カム駆動モータ511の基準位置を検出する動作に戻る。
【0154】
また、S23の判定において所定時間内にどちらかのセンサ検出があった場合にはS24へ進んでタイマカウントをスタートするとともに、S25に進んで、もう一方のセンサ検出があるか否かを判定し、該S25の判定においてもう一方のセンサ検出がある場合には前述したS19へ戻って、前記S19〜S21の判定がYESであることに基づいて、カム駆動モータ511並びに揚送モータ410が同時に1回転駆動されることで、揚送、発射の同期動作が繰り返されるようになっている。
【0155】
また、前記S25の判定においてもう一方のセンサ検出が無い場合にはS26に進んでタイマカウントが終了(UP)しているか否かを判定するようになっており、該S26の判定においてタイマカウントが終了(UP)していない場合には再度S25に戻るようになっていて、S25→S26→S25が繰返し実施されることで、タイマカウントが終了(UP)する所定時間内にもう一方のセンサ検出が有るか否かを判定できるようになっている。
【0156】
この状態において所定時間内にもう一方のセンサ検出があった場合には、前記カム駆動モータ511並びに揚送モータ410により駆動されるリフト用カム501a並びに発射用カム501bや、球供給スプロケット413の同期のズレが許容範囲内であると判定して、前記S19へ戻って揚送、発射の同期動作が繰り返されるが、所定時間内にもう一方のセンサ検出が無かった場合には、S26においてタイマカウントが終了(UP)することで検出されてS27に進み、該S27においてゲートスイッチ335をoffとすることで揚送、発射の動作が停止されるとともに、S28に進んで前記同期監視ロジック回路337内のエラーレジスタに1を加算する。
【0157】
このように、S27において、所定時間内にもう一方のセンサ検出が無く、タイマカウントが終了(UP)した場合に、ゲートスイッチ335をoffとすることで、揚送ユニット400、発射装置500の動作が停止するような制御となっていて、このようにすることにより発射装置500や揚送ユニット400の破損を回避できることから好ましいが、本発明はこれに限定されるものではなく、ゲートスイッチ335を設けない構成として、動作を止めないような制御となっていてもよい。
【0158】
次いで、S29ではエラーレジスタが3となったかを判定し、エラーレジスタが3ではないと判定した場合には、S31に進んでゲートスイッチ335をonとした後に、再び処理I、すなわち図25に示されている揚送モータ410、カム駆動モータ511の基準位置を検出する動作に戻り、揚送モータ410、カム駆動モータ511の基準位置を検出して、揚送モータ410、カム駆動モータ511の基準位置を確認した後に、前述したS19へ戻ることで、揚送、発射処理を再度実施するようになっている。
【0159】
このように、S27では、タイマカウントが終了したことにより揚送ユニット400、発射装置500の動作が停止するような制御となっており、S29においてエラーレジスタが3未満である場合には、前記ゲートスイッチ335を再びONとして揚送ユニット400、発射装置500の動作を再度実施するようになっていて、これにより動作停止による遊技への影響を最小限に抑えることができることから好ましいが、本発明はこれに限定されるものではなく、異常が発生した場合には必ず動作を停止させるようになっていてもよい。
【0160】
また、これら揚送、発射処理を繰り返す間に、前記S26における判定にて、所定時間内にもう一方のセンサ検出が無いとの判定が繰返し為され、エラーレジスタが3となった場合、すなわち、3回のエラーが検出された場合には、揚送モータ410、カム駆動モータ511いずれかの回転速度が遅く、同期不全となっていると判定できるため、前記S8と同様の異常報知処理を実施するようになっている(S30)。
【0161】
このように本実施例では、S29において、3回のエラーが検出されたと判定された場合には、前記S8と同様の異常報知処理を実施するようになっているが、本発明はこれに限定されるものではなく、このような異常報知を行わないような構成となっていてもよい。
【0162】
また、S4、S13で揚送モータ410、カム駆動モータ511の基準位置を検出するために各々のセンサの検出を行い、検出がなければS5、S14による各モータ回転を実行するようにしているが、各モータ回転を行った後に前記各々のセンサによる検出を行ってもよい。
【0163】
次いで、本実施例に用いたカードユニット3について図1並びに図8に基づき説明すると、該カードユニット3の前面には、図1に示すように、点灯によりカードユニット3の動作を報知する動作ランプ301と、プリペイドカードが使用可能状態であるか否かを表示する使用可能表示器302と、当該カードユニット3がいずれの側のパチンコ機2に対応しているか否かを表示するための連結台方向表示器303と、プリペイドカードを挿入可能とされたカード挿入口314と、が設けられている。
【0164】
このカードユニット3の構成を説明すると、図8に示すように、前記動作ランプ301や、使用可能表示器302や、連結台方向表示器303に加えて、前記カード挿入口314に連設され、挿入されるプリペイドカードに記録されている後述の識別情報(ID)や遊技用価値である度数の読み出し並びに遊技により更新された新たな度数の書き込み等を行うカードリーダライタ317と、前記挿入されたプリペイドカードから読み出しおよび書き込まれる度数等を記憶するとともに、後述するMPU321が実行する制御内容等が記述された制御プログラム等を記憶する記憶部318と、前記接続ケーブル262が接続され、前記パチンコ機2の賞球制御基板237や操作基板18との各種信号の入出力が行われるI/Oポート319と、通信ケーブルを介して図示しない管理コンピュータとのデータ通信を行うための通信部325と、これら各部並びに前記操作基板18に実装された度数表示部17の表示制御や入力検出等を行うMPU321と、を具備しており、これら各部は図8に示すように接続されている。
【0165】
また、これら各カードユニット3は、前述のように、図示しない管理コンピュータに接続されており、前記プリペイドカードが挿入された場合や、該挿入されているプリペイドカードから読み出され記憶部318に記憶されている度数に変更が加えられた場合や、該挿入されているプリペイドカードの返却処理並びに回収処理等が行われた場合に、該プリペイドカードに記録された後述の識別情報(ID)や度数データ、変更された新たな度数データ等が前記管理コンピュータに出力されるようになっている。
【0166】
前記カード挿入口312に挿入されるプリペイドカードには、個々のプリペイドカードを識別可能な識別情報(ID)が付与、記録されているとともに、前記管理コンピュータにおいてこれらプリペイドカードのIDと、該当するプリペイドカードが該当する度数とが対応付けて登録されており、前記プリペイドカードに記録された識別情報(ID)に基づいて、該プリペイドカードにより使用可能な度数が、前記管理コンピュータにて特定され、該カードユニット3に通知されて前記記憶部318に記憶されることで、該記憶された度数に基づき前記パチンコ機2の遊技に使用されるパチンコ玉の貸出を行う貸出処理が実施可能とされている。
【0167】
この貸出処理の制御状況を図9に基づいて説明すると、まず前記パチンコ機2の賞球制御基板237は、該パチンコ機2の球タンク238(図2参照)に玉が供給されてパチンコ玉の払出が可能な状態となるとスタンバイ状態となり、前記PRDYをLOWとしてカードユニット3のMPU321に出力する(S1)。
【0168】
このようにPRDYがLOWとされている状態において前記貸出ボタン16が操作されると、カードユニット3のMPU321は、前記BRDYをLOWとして前記賞球制御基板237に出力し(S2)、この状態において、更に前記BRQをLOWとして前記賞球基板237に出力する(S3)。
【0169】
次いで、前記賞球制御基板237は、前記MPU321より出力されているBRDYを検出している状態においてBRQを検出すると、前記EXSをLOWとしてMPU321に出力する(S4)。
【0170】
該EXSのLOWを検出したMPU321は、前記BRQの出力をHIGHとし、該BRQのHIGHを検出した賞球制御基板237は、玉払出装置297に玉払出信号を出力し、これに基づき1度数に該当する玉数(本実施例では25玉)の払出が実施されるとともに、該払出の終了に基づき、前記EXSの出力をHIGHとする(S5)。
【0171】
該EXSのHIGHを検出したMPU321は、前記カードユニット3のカード挿入部314に挿入されているプリペイドカードより読み出されて記憶部318に記憶されている度数から1度を減算するとともに、前記度数表示部17に表示されている度数から1度を減算して表示更新する(S6)。
【0172】
MPU321は、これら(S3)〜(S6)の制御を、1回の貸出ボタン16の操作に基づいて貸し出される度数分繰返し実施し(図9中においては5度分)、これら制御が終了した後、BRDYをHIGHとして、貸出処理を完了する(S7)。
【0173】
このようにカードユニット3のMPU321からBRQが出力される回数に基づき、前記賞球基板237は1度分に該当する数量(25玉)のパチンコ玉の貸出を実施するようになっており、このようにして貸出されたパチンコ玉を使用して遊技者はパチンコ機2における遊技を実施できるようになっている。
【0174】
以上説明したように、本実施例の弾球遊技機であるパチンコ機2によれば、電源の投入に基づいて、前記スプロケット位置検出センサ440による球供給スプロケット413の基準位置の検出並びに前記カム位置検出センサ450による、リフト用カム501a、発射カム501bの基準位置の検出を行い、前記リフト用カム501a、発射カム501bを各々の基準位置に停止させた後、所定の発射操作に応じて、前記遊技球の揚送と発射動作とが同期するように、前記揚送モータ410並びに前記カム駆動モータ511による前記球供給スプロケット413と前記リフト用カム501a、発射カム501bの駆動制御を行う発射揚送制御基板291を備えることで、起動時等において、前記球供給スプロケット413とリフト用カム501a、発射カム501bとが予め定められた駆動開始位置に停止させた後、同期して連動するように駆動が開始されるようになるため、揚送ユニット400と発射装置500との同期のズレが生じず、遊技球の発射の不具合(不能)を確実に防止することができる。
【0175】
前記実施例における各要素は、本発明に対して以下のように対応している。
本発明の請求項1は、弾球遊技機の下方位置に設けられ、遊技に使用する遊技球(パチンコ球)を貯留するための打球貯留部(打球供給皿203)と、該打球貯留部に貯留されている遊技球を発射位置へ揚送する揚送装置(揚送ユニット400)と、弾球遊技機(パチンコ機2)の上部側方位置に設けられ、該揚送装置にて前記発射位置に揚送された遊技球を遊技盤(206)上に形成された遊技領域(207)内に打ち出すための発射装置(500)と、を備える弾球遊技機(パチンコ機2)において、前記揚送装置(揚送ユニット400)は、螺旋状凸部を外周に有して回動自在に軸支され、前記遊技球を該遊技球に当接して揚送するためのスクリュー部材(揚送スクリュー403)と、該スクリュー部材の前記螺旋状凸部の側面に沿って形成された直線状の揚送通路と、前記スクリュー部材を所定方向に回転駆動するための揚送駆動部(揚送モータ410)と、該揚送駆動部による駆動における前記スクリュー部材の基準位置を検出するための揚送部材基準位置検出手段(スプロケット位置検出センサ440)と、前記打球貯留部から供給される遊技球を収容可能な凹部を外周に有し、前記スクリュー部材の回転と連動して水平回転することで、前記スクリュー部材が複数回転する毎に該凹部に収容された遊技球を前記揚送通路の下端において該揚送通路内に1球づつ供給する円盤状のスプロケットと、を備え、前記揚送通路内において遊技球と前記螺旋状凸部の上面とが当接するように該螺旋状凸部が前記揚送通路に露出され、且つ、前記スプロケットは、前記揚送通路と前記凹部とが、所定回転位置において1本状の通路を形成するように設けられ、前記発射装置における1つの遊技球の発射の都度毎に、前記凹部に収容された1つの遊技球を該所定回転位置において前記螺旋状凸部の上面と当接するように供給することにより、前記打球貯留部に貯留されている遊技球を、後続の遊技球に押上げられることなく単独状態にて前記発射装置に揚送して供給するとともに、前記発射装置(500)は、前記揚送装置(揚送ユニット400)から供給された遊技球を発射するための発射部材(発射アーム503、リフト用カム501a、発射用カム501b)と、該発射部材を駆動するための発射駆動部(カム駆動モータ511)と、該発射駆動部による駆動における前記発射部材(リフト用カム501a、発射用カム501b)の基準位置を検出するための発射部材基準位置検出手段(カム位置検出センサ450)と、を備え、電源の投入に基づいて、前記揚送部材基準位置検出手段(スプロケット位置検出センサ440)によるスクリュー部材(揚送スクリュー403)の基準位置の検出並びに前記発射部材基準位置検出手段(カム位置検出センサ450)による発射部材(リフト用カム501a、発射用カム501b)の基準位置の検出を行い、前記スクリュー部材(揚送スクリュー403)と前記発射部材(リフト用カム501a、発射用カム501b)との位置を前記スクリュー部材と発射部材との各々の基準位置となるようにした後、所定の発射操作に応じて、前記発射位置(500)へのスクリュー部材による遊技球の揚送と前記発射部材(リフト用カム501a、発射用カム501b)による発射動作とが同期するように、前記揚送駆動部(揚送モータ410)並びに前記発射駆動部(カム駆動モータ511)による前記スクリュー部材(揚送スクリュー403)と前記発射部材(リフト用カム501a、発射用カム501b)の駆動制御を行う駆動制御手段(発射揚送制御基板291)を備える。
【0176】
本発明の請求項2は、前記発射装置(500)は、前記発射部材(発射アーム503)を前記発射駆動部(カム駆動モータ511)による回転駆動により揺動駆動するためのカム部材(リフト用カム501a、発射用カム501b)を備え、前記発射部材基準位置検出手段(カム位置検出センサ450)は、前記カム部材(リフト用カム501a、発射用カム501b)の基準位置を検出する構成とされている。
【0177】
本発明の請求項3は、前記スプロケットは、前記揚送駆動部(揚送モータ410)により駆動され、前記揚送部材基準位置検出手段(スプロケット位置検出センサ440)は、前記スプロケット(球供給スプロケット413)の基準位置を検出する構成とされている。
【0178】
本発明の請求項4は、前記駆動制御手段(発射揚送制御基板291)は、前記発射駆動部(カム駆動モータ511)並びに前記揚送駆動部(揚送モータ410)による前記発射部材(リフト用カム501a、発射用カム501b)及び前記スクリュー部材(揚送スクリュー403)の所定量の駆動実施において、前記発射部材基準位置検出手段(カム位置検出センサ450)或いは前記揚送部材基準位置検出手段(スプロケット位置検出センサ440)のいずれかが基準位置を検出しなかったときに、該基準位置の検出異常を報知するための基準位置検出異常報知手段(異常報知ランプ285、報知ランプ駆動回路331)を備える。
【0179】
本発明の請求項5は、前記駆動制御手段(発射揚送制御基板291)は、前記発射装置(500)並びに揚送装置(揚送ユニット400)の動作中において、前記発射部材基準位置検出手段(カム位置検出センサ450)或いは前記揚送部材基準位置検出手段(スプロケット位置検出センサ440)による基準位置の検出に基づいて、前記発射部材(リフト用カム501a、発射用カム501b)と前記スクリュー部材(揚送スクリュー403)との同期を監視し、該駆動制御手段の監視において同期していないことが検出されたときに、前記発射駆動部(カム駆動モータ511)並びに前記揚送駆動部(揚送モータ410)を停止させる異常停止手段(ゲートスイッチ335、同期監視ロジック回路337)を備える。
【0180】
本発明の請求項6は、前記駆動制御手段(発射揚送制御基板291)は、前記異常停止手段(ゲートスイッチ335、同期監視ロジック回路337)によって前記発射駆動部(カム駆動モータ511)並びに前記揚送駆動部(揚送モータ410)を停止させた後に、前記揚送部材基準位置検出手段(スプロケット位置検出センサ440)によるスクリュー部材(揚送スクリュー403)の基準位置の検出並びに前記発射部材基準位置検出手段(カム位置検出センサ450)による前記発射部材(リフト用カム501a、発射用カム501b)の基準位置の検出に基づき、前記スクリュー部材(球供給スプロケット413)と前記発射部材(リフト用カム501a、発射用カム501b)とを、再度前記スクリュー部材と前記発射部材との各々の基準位置に停止させた後、前記スクリュー部材と前記発射部材の駆動を再開させる補整手段(ゲートスイッチ335、揚送モータ用ロジック回路340、発射モータ用ロジック回路341)を備える。
【0181】
本発明の請求項7は、前記駆動制御手段(発射揚送制御基板291)は、前記補整手段(ゲートスイッチ335、揚送モータ用ロジック回路340、発射モータ用ロジック回路341)によって前記揚送部材基準位置検出手段(スプロケット位置検出センサ440)或いは前記発射部材基準位置検出手段(カム位置検出センサ450)のいずれかの基準位置の検出が、前記発射駆動部(カム駆動モータ511)並びに前記揚送駆動部(揚送モータ410)による前記発射部材(リフト用カム501a、発射用カム501b)及び前記スクリュー部材(揚送スクリュー403)の所定量の駆動実施において検出されないときに、基準位置の検出異常を報知するための同期異常報知手段(異常報知ランプ285、報知ランプ駆動回路331)を備える。
【0182】
以上、本発明の実施形態を図面により前記実施例にて説明してきたが、本発明はこれら各実施例に限定されるものではなく、本発明の主旨を逸脱しない範囲における変更や追加があっても本発明に含まれることは言うまでもない。
【0183】
例えば、前記実施例では、阻止片となるスライド板430の可動方向が、打球貯留部である前記打球供給皿203の離脱方向とほぼ同一方向としており、このようにすることは、スライド板430を可動させるための機構を簡素化でき、これらストッパー部429を設けることによるコスト上昇をより低減できることから好ましいが、本発明はこれに限定されるものではなく、例えば図23に示すように、連結流路415’の側方に誘導傾斜樋283’が連結する構成とし、該連結部にスライド板430の可動方向が係合突出部435との係合により打球供給皿203の離脱方向とほぼ直交する方向となるようにしても良い。
【0184】
また、前記実施例では、前記打球供給皿203の離脱によって阻止片である前記スライド板430がパチンコ球の溢流を阻止する位置へ移動するようにバネ部材である前記付勢バネ432が付勢するようにしているが、本発明はこれに限定されるものではなく、これらバネ部材が前記スライド板430をパチンコ球の溢流を阻止しない位置へ移動するように付勢し、打球供給皿203の離脱によって阻止片である前記スライド板430をバネ部材の付勢に抗してパチンコ球の溢流を阻止する位置へ移動するようにしても良い。
【0185】
また、前記実施例では、前記球供給スプロケット413に供給されるパチンコ球の球圧を緩和するためにクランク流路416や連結流路415を設けており、このようにすることは、これら球供給スプロケット413に供給される球圧が高いことに伴うパチンコ球の供給不具合の発生を回避することができることから好ましいが、本発明はこれに限定されるものではなく、これらクランク流路416や連結流路415を有しない構成としても良い。
【0186】
また、前記実施例では、揚送通路内に存在するパチンコ球を2つとしているが、本発明はこれに限定されるものではなく、十分な揚送速度が得られる場合は、これら揚送通路内に存在するパチンコ球を1つ或いは0とするようにしても良い。
【0187】
また、前記実施例では、前記S23において、揚送モータ410、カム駆動モータ511の基準位置が検出中、つまりは揚送モータ410、カム駆動モータ511が基準位置に停止しているか否かを監視することで、あるいはこれら揚送モータ410、カム駆動モータ511の基準位置の検出時間のズレが所定時間以内であるか否かを監視することで、あるいは1駆動回転の初めと終了とにおいて、揚送モータ410、カム駆動モータ511が同様に回転開始、回転終了しているかを監視することで、同期監視を実施しており、このようにすることは、例えば損耗や破損等によって揚送モータ410、カム駆動モータ511のいずれかの回転動作が遅くなって生じる回転終了時の同期ズレをも検知できるようになり、確実に揚送モータ410と、カム駆動モータ511との同期が得られることから好ましいが、本発明はこれに限定されるものではなく、例えば、前記処理Iにおける基準位置出しの処理と同様に、図27のSa1〜Sa15に示すような処理にて、1回転動作した揚送モータ410、カム駆動モータ511が、基準位置に停止しているが否かを判定し、基準位置に停止していない場合には、基準位置出しを実施した後に、揚送モータ410、カム駆動モータ511を同時に回転開始させることで、実使用上において問題のない同期を得られるように制御しても良い。
【0188】
【発明の効果】
本発明は次の効果を奏する。
(a)請求項1の発明によれば、起動時等において、前記揚送部材と発射部材とが予め定められた駆動開始位置に停止した後、同期して連動するように駆動が開始されるようになるため、揚送装置と発射装置との同期のズレが生じず、遊技球の発射の不具合(不能)を確実に防止することができるとともに、揚送装置の揚送通路中に残留する遊技球を大幅に低減できる。
【0189】
(b)請求項2の発明によれば、前記カム部材は、発射部材の1サイクルの発射動作にて1回転することから、該カム部材の近傍に発射部材基準位置検出手段を設けることで、該発射動作の特定の位置を一義的に基準位置にできることから、これら基準位置を容易に検出できる。
【0190】
(c)請求項3の発明によれば、揚送部材基準位置検出手段を、前記発射装置における1サイクルの発射動作に同期して前記スクリュー部材に対し遊技球を供給するように駆動されるスプロケットの近傍に設けることで、前記発射動作における基準位置に対応する特定の位置を基準位置にできるとともに、該基準位置を一義的かつ容易に検出できる。
【0191】
(d)請求項4の発明によれば、前記基準位置の検出異常を容易に認識でき、迅速な対応ができる。
【0192】
(e)請求項5の発明によれば、前記同期異常状態における前記発射駆動部並びに前記揚送駆動部の駆動継続により、前記発射装置或いは揚送装置が損傷することを回避できる。
【0193】
(f)請求項6の発明によれば、前記同期異常を検出した場合でも、再度同期を迅速に回復することができ、遊技への影響を最小限に抑えることができる。
【0194】
(g)請求項7の発明によれば、前記同期異常の発生を容易に認識でき、迅速な対応ができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明における実施例の弾球遊技機並びにカードユニットを示す正面図である。
【図2】本発明における実施例の弾球遊技機並びにカードユニットを示す背面図である。
【図3】本発明における実施例の弾球遊技機におけるガラス扉枠の開放状態を示す図である。
【図4】本発明の実施例における弾球遊技機の前面下部部分の構成を示す拡大図である。
【図5】本発明における実施例の弾球遊技機における機構板によるパチンコ球流路を示す図である。
【図6】本発明における実施例の弾球遊技機における機構板を示す斜視図である。
【図7】本発明の実施例における弾球遊技機の構成を示すブロック図である。
【図8】本発明の実施例における弾球遊技機とカードユニットとの接続状況並びに該カードユニットの構成を示すブロック図である。
【図9】本発明の実施例における弾球遊技機の賞球制御基板とカードユニットとから出力される各信号の出力状況を示す図である。
【図10】本発明の実施例の弾球遊技機に用いた払出装置を示す図である。
【図11】(a)、(b)は、本発明の実施例の弾球遊技機における払出状況の説明図である。
【図12】(a)は、本発明の実施例に用いた揚送装置並びに発射装置を示す側断面詳細図である。
(b)は、本発明の実施例に用いた揚送装置のb−b断面を示す図である。
【図13】本発明の実施例に用いた揚送装置の下端部分を示す透視斜視図である。
【図14】(a)〜(d)は、本発明の実施例の揚送装置へのパチンコ球の供給状況の説明図である。
【図15】(a)〜(c)は、本発明の実施例に用いた発射装置における発射状況を示す図である。
【図16】(a)〜(c)は、本発明の実施例に用いた発射装置におけるファール球の取込状況を示す図である。
【図17】本発明の実施例の弾球遊技機における通常時の遊技球の流れを示す図である。
【図18】本発明の実施例の弾球遊技機におけるファール球の流れを示す図である。
【図19】本発明の実施例の弾球遊技機における待機球返却時の遊技球の流れを示す図である。
【図20】本発明の実施例の弾球遊技機における待機球返却部の周囲の構成を示す拡大透視図である。
【図21】(a)は、待機球返却部の返却操作時の状況を示す上面図である。
(b)は、待機球返却部の通常時の状況を示す上面図である。
【図22】(a)は、ガラス扉枠202の解放時のストッパー部の状態を示す図である。
(b)は、ガラス扉枠202の開閉時のストッパー部の状態を示す図である。
【図23】(a)は、その他の形態のストッパー部の離脱時状態を示す図である。
(b)は、その他の形態のストッパー部の装着時状態を示す図である。
【図24】発射揚送制御基板の詳細を示すブロック図である。
【図25】発射揚送制御基板の処理制御内容を示すフローチャートである。
【図26】発射揚送制御基板の処理制御内容を示すフローチャートである。
【図27】本発明の実施例における変形例を示すフローチャートである。
【符号の説明】
2 パチンコ機(弾球遊技機)
3 カードユニット
14 操作部
15 返却ボタン
16 貸出ボタン
17 度数表示部
18 操作基板
201 遊技機枠
202 ガラス扉枠
203 打球供給皿(上皿)
203’ 上皿ハウジング
204 余剰玉受皿(下皿)
204’ 下皿ハウジング
205 打球操作ハンドル
206 遊技盤
207 遊技領域
208 可変表示装置
209 可変表示部
210 表示器
211a 通過ゲート
211b 通過ゲート
211c 通過ゲート
212a ゲートスイッチ
212b ゲートスイッチ
212c ゲートスイッチ
213 満タンスイッチ
214 始動入賞口
215 可動片
216 ソレノイド
217 始動ロスイッチ
218 始動入賞記憶表示器
219 可変入賞球装置
220 開閉板
221 ソレノイド
222 Vカウントスイッチ
223 カウントスイッチ
224a 入賞口
224b 入賞口
224c 入賞口
225 装飾ランプ
226 アウト口
227 スピーカ
228a 遊技効果LED
228b 遊技効果ランプ
228c 遊技効果ランプ
229 可変表示制御ユニット
230 誘導傾斜樋流入口
231 遊技制御基板
232 遊技制御基板ボックス
233 球切れスイッチ
234 下皿開口レバー
235 ランプ制御基板
236 機構板
237 賞球制御基板
238 球タンク
239 誘導樋
240 開口窓
241 シリンダ錠
242 待機球返却樋
243 カーブ樋
244 球供給樋
245 球供給通路
246 球抜き通路
247 球抜き弁
248a 賞球用カウントスイッチ
248b 貸出球カウントスイッチ
249 玉ならし部材
250 クロック発生部
251 賞球ランプ
252 玉切れランプ
253 基本回路
254 ROM(リードオンメモリー)
255 RAM(ランダムアクセスメモリー)
256 CPU(セントラルプロセッシングユニット)
257 I/Oポート
258 スイッチ回路
259 ソレノイド回路
260 ランプ・LED回路
262 接続ケーブル
263 接続コネクタ
264 第1情報出力回路
265 定期リセット回路
266 初期リセット回路
267 アドレスデコード回路
268 第2情報出力部
269 役物装置
269a 可動片
269b ソレノイド
269c 回転体
269d V入賞口
269e 回転体駆動モータ
269f 入賞球検出スイッチ
269g V球検出スイッチ
270 音声制御基板
271 余剰球通路
272 電源ユニットボックス
273 賞球通路
274 上皿連通口
276 入賞球誘導通路
277 アウト球通路
278 入賞球落下入口
279 連通口
280 表示制御基板
281 凹部
282 連通口
283 誘導傾斜樋
283’ 誘導傾斜樋
284 横架突出板
285 異常報知ランプ
286 合流通路
287 合流排出通路
288 ファール球流入口
289 ボックス樋
290 枠用スイッチ中継基板
291 発射揚送制御基板
292 ランプモジュール
294 流入口
295 ファール球流路
296 返却操作ボタン
297 玉払出装置
298 連通口
299a 入賞球検出スイッチ
299b 入賞球検出スイッチ
299c 入賞球検出スイッチ
301 動作ランプ
302 使用可能表示器
303 連結台方向表示器
314 カード挿入口
317 カードリーダライタ
318 記憶部
319 I/Oポート
321 マイクロプロセッシングユニット(MPU)
325 通信部
330 発振回路
331 報知ランプ駆動回路
332 外部入力処理回路
333 タッチセンサ入力回路
334 単発発射スイッチ入力処理回路
335 ゲートスイッチ
336 ANDゲート回路
337 同期監視ロジック回路
338 発射モータ原点センサ入力回路
339 揚送モータ原点センサ入力回路
340 揚送モータ用ロジック回路
341 発射モータ用ロジック回路
342 揚送モータ用駆動出力段回路
343 電流値設定回路
344 発射モータ用駆動出力段回路
345 電流値設定回路
346 発射強度調整モータ用ロジック回路
347 ハンドル角度検出回路
348 発射強度調整モータ用駆動出力回路
349 電流値設定回路
400 揚送ユニット
401 下部ユニット
401’ ベース板
402 揚送通路ケース
403 揚送スクリュー
403a 外周部
404 球通路部
405 スクリュー収容部
410 揚送モータ
410’ 接続コネクタ
411 受動ギア
412 駆動ギア
413 球供給スプロケット
414 球収容部
415 連結流路
416 クランク流路
417 球供給口
420 待機球返却部
421 開口
422 スプリング
423 スライド板
424 連結棒
425 開閉部
429 ストッパー部
430 スライド板
430’ スライド板
431 係合部
432 付勢バネ
433 連通口
435 係合突出部
440 スプロケット位置検出センサ
441 検出片
450 カム位置検出センサ
451 検出片
500 発射装置
501’ カム軸
501a リフト用カム
501b 発射用カム
502 球リフトアーム
503 発射アーム
504 発射用スプリング
505 スライド片
506 リフト用スプリング
507 ファール球通路弁
508 発射レール
509 発射路
510 外装ケース
511 カム駆動モータ
512 発射強度調整モータ
601 払出モータ
602 振分ソレノイド
606 スプロケット
607 流路切替弁
Claims (7)
- 弾球遊技機の下方位置に設けられ、遊技に使用する遊技球を貯留するための打球貯留部と、該打球貯留部に貯留されている遊技球を発射位置へ揚送する揚送装置と、弾球遊技機の上部側方位置に設けられ、該揚送装置にて前記発射位置に揚送された遊技球を遊技盤上に形成された遊技領域内に打ち出すための発射装置と、を備える弾球遊技機において、
前記揚送装置は、螺旋状凸部を外周に有して回動自在に軸支され、前記遊技球を該遊技球に当接して揚送するためのスクリュー部材と、該スクリュー部材の前記螺旋状凸部の側面に沿って形成された直線状の揚送通路と、前記スクリュー部材を所定方向に回転駆動するための揚送駆動部と、該揚送駆動部による駆動における前記スクリュー部材の基準位置を検出するための揚送部材基準位置検出手段と、前記打球貯留部から供給される遊技球を収容可能な凹部を外周に有し、前記スクリュー部材の回転と連動して水平回転することで、前記スクリュー部材が複数回転する毎に該凹部に収容された遊技球を前記揚送通路の下端において該揚送通路内に1球づつ供給する円盤状のスプロケットと、を備え、前記揚送通路内において遊技球と前記螺旋状凸部の上面とが当接するように該螺旋状凸部が前記揚送通路に露出され、且つ、前記スプロケットは、前記揚送通路と前記凹部とが、所定回転位置において1本状の通路を形成するように設けられ、前記発射装置における1つの遊技球の発射の都度毎に、前記凹部に収容された1つの遊技球を該所定回転位置において前記螺旋状凸部の上面と当接するように供給することにより、前記打球貯留部に貯留されている遊技球を、後続の遊技球に押上げられることなく単独状態にて前記発射装置に揚送して供給するとともに、
前記発射装置は、前記揚送装置から供給された遊技球を発射するための発射部材と、該発射部材を駆動するための発射駆動部と、該発射駆動部による駆動における前記発射部材の基準位置を検出するための発射部材基準位置検出手段と、を備え、
電源の投入に基づいて、前記揚送部材基準位置検出手段によるスクリュー部材の基準位置の検出並びに前記発射部材基準位置検出手段による発射部材の基準位置の検出を行い、前記スクリュー部材と前記発射部材との位置を前記スクリュー部材と発射部材との各々の基準位置となるようにした後、所定の発射操作に応じて、前記発射位置へのスクリュー部材による遊技球の揚送と前記発射部材による発射動作とが同期するように、前記揚送駆動部並びに前記発射駆動部による前記スクリュー部材と前記発射部材の駆動制御を行う駆動制御手段を備えることを特徴とする弾球遊技機。 - 前記発射装置は、前記発射部材を前記発射駆動部による回転駆動により揺動駆動するためのカム部材を備え、前記発射部材基準位置検出手段は、前記カム部材の基準位置を検出する構成とされている請求項1に記載の弾球遊技機。
- 前記スプロケットは、前記揚送駆動部により駆動され、前記揚送部材基準位置検出手段は、前記スプロケットの基準位置を検出する構成とされている請求項1または2に記載の弾球遊技機。
- 前記駆動制御手段は、前記発射駆動部並びに前記揚送駆動部による前記発射部材及び前記スクリュー部材の所定量の駆動実施において、前記発射部材基準位置検出手段或いは前記揚送部材基準位置検出手段のいずれかが基準位置を検出しなかったときに、該基準位置の検出異常を報知するための基準位置検出異常報知手段を備える請求項1〜3のいずれかに記載の弾球遊技機。
- 前記駆動制御手段は、前記発射装置並びに揚送装置の動作中において、前記発射部材基準位置検出手段或いは前記揚送部材基準位置検出手段による基準位置の検出に基づいて、前記発射部材と前記スクリュー部材との同期を監視し、該駆動制御手段の監視において同期していないことが検出されたときに、前記発射駆動部並びに前記揚送駆動部を停止させる異常停止手段を備える請求項1〜4のいずれかに記載の弾球遊技機。
- 前記駆動制御手段は、前記異常停止手段によって前記発射駆動部並びに前記揚送駆動部を停止させた後に、前記揚送部材基準位置検出手段によるスクリュー部材の基準位置の検出並びに前記発射部材基準位置検出手段による前記発射部材の基準位置の検出に基づき、前記スクリュー部材と前記発射部材とを、再度前記スクリュー部材と前記発射部材との各々の基準位置に停止させた後、前記スクリュー部材と前記発射部材の駆動を再開させる補整手段を備える請求項5に記載の弾球遊技機。
- 前記駆動制御手段は、前記補整手段によって前記揚送部材基準位置検出手段或いは前記発射部材基準位置検出手段のいずれかの基準位置の検出が、前記発射駆動部並びに前記揚送駆動部による前記発射部材及び前記スクリュー部材の所定量の駆動実施において検出されないときに、基準位置の検出異常を報知するための同期異常報知手段を備える請求項6に記載の弾球遊技機。
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