JP4321748B2 - 弾球遊技機 - Google Patents

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Description

【0001】
【発明の属する技術の分野】
本発明は、遊技盤の盤面上に形成された遊技領域内に、弾球遊技機の上部側方位置から遊技球を打ち出して遊技を行う弾球遊技機に関する。
【0002】
【従来の技術】
従来、遊技盤の盤面上に形成された遊技領域内に、該遊技盤の上部側方位置から遊技球を打ち出して遊技を行う弾球遊技機として、例えば遊技盤の上部側方(遊技機に向かって左側)位置に発射装置を設け、打球供給皿に貯留されている遊技球を、スプロケットにて揚送管内に数珠つなぎ状態で送り出して揚送することで発射装置に供給するもの等がある(例えば、特許文献1参照)。
【0003】
【特許文献1】
特開昭58−163388号公報(3頁、第1、2、7図)
【0004】
【発明が解決しようとする課題】
これら遊技盤の上部側方位置から遊技球を打ち出して遊技を行う弾球遊技機は、発射装置を遊技機の下方位置のハンドル近傍に有するものに比較して、発射レールの設置等の制約を受けることがないため、遊技盤の大きさ、特には縦方向の大きさを大きくでき、近年における遊技盤のほぼ中央部位置に設けられている可変表示装置である液晶パネルの大型化にあって、これら液晶パネルの大型化による遊技盤形成への制約を解消することが可能となることから、その有用性が高まってきている。
【0005】
しかしながら、上記特許文献1に記載された弾球遊技機にあっては、打球供給皿に貯留されている遊技球を遊技盤の上部側方に設けられている発射装置に供給するための揚送装置や、発射装置が、遊技球の通過によりその内部が汚れたり、異物の混入等により球詰まり等が発生することが考えられるが、その際の清掃やメンテナンス作業を、揚送装置や発射装置を取付けたまま実施しなければならず、これら清掃やメンテナンス作業における作業性に乏しいという問題があった。
【0006】
よって、本発明は上記した問題点に着目してなされたもので、発射装置や揚送装置の清掃やメンテナンス作業における作業性が良好な弾球遊技機を提供することを目的としている。
【0007】
【課題を解決するための手段】
前記した問題を解決するために、本発明の弾球遊技機は、弾球遊技機の下部位置に設けられ、遊技に使用するための遊技球を貯留するための打球貯留部と、該打球貯留部に貯留されている遊技球を揚送するための揚送装置と、弾球遊技機の上部側方位置に設けられ、該揚送装置にて揚送された遊技球を遊技機枠に取り付けられた遊技盤上に形成された遊技領域内に打ち出すための発射装置と、を備える弾球遊技機において、
前記揚送装置は、
遊技球の揚送経路を形成する揚送ケースと、螺旋状凸部を外周に有して回動自在に軸支されるとともに前記揚送ケース内部に収容されて該揚送ケース内部の遊技球を揚送するスクリュー部材と、該スクリュー部材の前記螺旋状凸部の側面に沿って前記揚送ケース内に形成された直線状の揚送通路とが、弾球遊技機の本体からの着脱機構を備えたユニット構成とされた揚送経路ユニットと、
弾球遊技機の本体からの着脱機構と、前記打球貯留部から供給される遊技球を収容可能な凹部を外周に有し、前記スクリュー部材の回転と連動して水平回転することで、前記スクリュー部材が複数回転する毎に該凹部に収容された遊技球を前記揚送通路の下端において該揚送通路内に1球づつ供給する円盤状のスプロケットと、前記スクリュー部材並びに前記スプロケット所定方向に回転駆動させるための揚送駆動装置とを備えた揚送駆動ユニットと、
から構成され、前記揚送通路内において遊技球と前記螺旋状凸部の上面とが当接するように該螺旋状凸部が前記揚送通路に露出され、且つ、前記スプロケットは、前記揚送通路と前記凹部とが、所定回転位置において1本状の通路を形成するように設けられ、前記発射装置における1つの遊技球の発射の都度毎に、前記凹部に収容された1つの遊技球を該所定回転位置において前記螺旋状凸部の上面と当接するように供給することにより、前記打球貯留部に貯留されている遊技球を、後続の遊技球に当接して押上げられることなく単独状態にて前記発射装置に揚送して供給し、
前記発射装置は、該発射装置の下端が前記揚送装置の上端に連結して設けられているとともに、弾球遊技機の本体からの着脱機構として、弾球遊技機の本体の装着面の所定位置に穿設された複数の係止片挿入穴に挿通可能とされ、該発射装置の外装ケースの装着面に、下向きの鈎形状に突出形成された複数の係止片と、外装ケースの上端側面から上方向に突出形成されるとともに、前記係止片を前記係止片挿入穴に挿通した際に前記装着面の所定位置に形成された挿入孔と連通するように形成され、固定部材が挿通可能とされた固定部材挿入孔を有する複数の固定用舌部とを備えた発射ユニットにより構成されていることを特徴としている。
この特徴によれば、揚送経路ユニットと揚送駆動ユニットから成る揚送装置と、ユニット化された発射装置とを弾球遊技機の本体から容易に分離することが出来るため、発射装置や揚送装置の清掃やメンテナンス作業における作業性を著しく向上できる。また、揚送経路内に残留する遊技球を極力少なくすることが可能となり、これら揚送経路内に残留する遊技球の返却機構等による機構の複雑化を回避できるばかりか、スクリュー部材や揚送ケースの分離作業時において、これら残留する遊技球が大量に溢れだしてしまうことも回避できる。更には、前記打球貯留部から供給された遊技球を確実に前記スクリュー部材に供給できるばかりか、これらスプロケットを駆動する駆動源を別個に設ける必要がなく、且つスプロケットがユニット化されて弾球遊技機から分離可能とされていることで、スプロケットでの球詰まりや異物の除去作業を、遊技機本体から分離した状態にて容易に行うことも出来る。また、遊技機の移動時や、振動等の揺れによる係止片のズレや、外れを防止できる。
【0008】
本発明の弾球遊技機の前記揚送駆動ユニットは、前記揚送経路ユニットが弾球遊技機の本体から分離されている状態で弾球遊技機の本体から着脱可能に構成されていることが好ましい。
このようにすれば、揚送経路ユニットと揚送駆動ユニットとを個別に弾球遊技機の本体から分離することができるため、これら弾球遊技機の本体から分離の作業性を向上できる。
【0009】
本発明の弾球遊技機の前記揚送ケースは、少なくともその一部が透明部材により形成されていることが好ましい。
このようにすれば、揚送ケース内部の揚送経路の状況を、揚送ケースやスクリュー部材等を弾球遊技機から分離することなく、外部から容易に視認することが出来る。
【0010】
本発明の弾球遊技機の前記揚送ケースは、前記揚送経路の内部を開閉自在とする開閉蓋を備えることが好ましい。
このようにすれば、揚送ケース内部に混入した異物の除去作業や清掃作業等を、揚送ケースやスクリュー部材等を弾球遊技機から分離することなく、開閉蓋部を開放することで外部から容易に行うことが出来る。
【0011】
本発明の弾球遊技機は、前記揚送装置と前記発射装置とを、前記遊技盤の前面を覆うように開閉自在に設けられているガラス扉枠の内方に備えることが好ましい。
このようにすれば、揚送装置並びに発射装置がガラス扉枠により保護されるばかりか、ガラス扉枠を開放することで揚送装置並びに発射装置が外部に露出するため、営業中等における揚送装置や発射装置のトラブルに対しても、迅速に対処することができる。
【0014】
本発明の弾球遊技機は、前記スクリュー部材と前記揚送駆動装置とを位置決めするための位置決め手段を備えることが好ましい。
このようにすれば、前記揚送駆動装置と前記スクリュー部材との位置決めを容易に且つ確実に実施できるので、これら位置ずれによる不具合の発生を回避できる。
【0015】
【発明の実施形態】
以下、図面に基づいて本発明の実施形態を説明する。
本実施例の弾球遊技機であるパチンコ機2は、該パチンコ機2の側部位置に1対1にて配置される遊技用装置であるカードユニット3とともに、図示しない遊技島の前後面に複数並設されて使用される。
【0016】
これらパチンコ機2並びにカードユニット3が並設される遊技島の内部には、前記各パチンコ機2にパチンコ玉を供給する供給樋や、前記各パチンコ機2にて使用され、排出されたパチンコ玉を集めて前記供給樋に揚送する揚送装置等(図示略)が設けられているとともに、高さ方向略中央部には前記各カードユニット3より排出された紙幣を所定方向島端に設けられた回収ボックス(図示略)に搬送可能な紙幣搬送路(図示略)や、同様に前記各カードユニット3より排出された硬貨及びプリペイドカードを前記所定方向島端の回収ボックスに混合搬送可能な混合搬送路(図示略)が設けられている。
【0017】
本実施例の弾球遊技機であるパチンコ機2を図に基づいて説明すると、該パチンコ機2は、図1及び図3に示すように、遊技機枠としての前面扉枠200と、該前面扉枠200の前面側に開閉自在に枢支され、中央にガラス板が設けられたガラス扉枠202と、前面扉枠200を開閉自在に枢支する基枠201と、からなる。ガラス扉枠202の下部前面には、図4に示すように、貸し出された球並びに払い出された賞球を貯留するための打球貯留部としての打球供給皿203が一体に設けられている。打球供給皿203の上面所定箇所には、操作部14が前面扉枠200の前面に設けられているとともに、打球供給皿203の下部には、打球供給皿203から溢れた賞球を貯留する余剰玉受皿204と打球を発射する打球操作ハンドル(以下、操作ノブという)205とが設けられている。尚、図1中の241は、前記打球供給皿203を含むガラス扉枠202を開放操作するためのシリンダ錠である。
【0018】
この操作部14には、図4に示すように、遊技者により前記カードユニット3に設けられた後述するカード挿入口314に挿入された遊技用記録媒体であるプリペイドカードより読み出された遊技用価値である度数を表示する度数表示部17と、遊技の開始または前記打球供給皿203に持玉が少なくなったか無くなった際に押圧操作されて、前記度数表示部17に残度数が存在する場合に所定数量のパチンコ玉の貸出を実施するための貸出ボタン16と、遊技を終了する際に押圧操作されることにより、前記カードユニット3に挿入されているプリペイドカードに新たな残度数が記録されて返却がなされる返却ボタン15と、が設けられており、これら各部は操作部14内部に設けられている操作基板18上に実装されている。
【0019】
次いで、前記ガラス扉枠202の内方には、図3に示すように、前面扉枠200に遊技盤206が着脱可能に取付けられているとともに、前面扉枠200の前面における遊技盤206の向かって左側方上部位置には、該遊技盤206に向けてパチンコ球を発射するための発射装置500と前記打球供給皿203に貯留されているパチンコ球を該発射装置500に揚送するための揚送ユニット400(揚送装置)とが、前面扉枠200に対して着脱可能に設けられており、前記打球供給皿203の下部位置には、該打球供給皿203に貯留されているパチンコ球を整列して揚送ユニット400の下部ユニット401に繋がるクランク流路416並びに連結流路415に供給するように設けられた誘導傾斜樋283が設けられている。
【0020】
打球供給皿203に貯留されているパチンコ球は、誘導傾斜樋流入口230(図4参照)から流出して誘導傾斜樋283を流下し、前記クランク流路416並びに連結流路415を通過して揚送ユニット400の下端位置に設けられている下部ユニット401に供給され、該揚送ユニット400にて発射装置500に揚送、供給されて前記遊技盤206の前面に形成された遊技領域207に打ち出されるようになっており(図17参照)、本実施例では、前記ガラス扉枠202の開放により、前記クランク流路416と連結流路415との間にて、流路が分離されるようになっている。
【0021】
また、前記揚送ユニット400を構成する揚送路の側方位置には、前記発射装置500にて打ち出されたが、発射勢いが弱いために前記遊技領域207に到達しなかったファール球を流下させるためのファール球流路295が設けられており、該ファール球流路295の下端部には、後述する賞球通路273に繋がるファール球流入口288が設けられており、前記ファール球が該ファール球流路295、ファール球流入口288、賞球通路273を通じて打球供給皿203或いは余剰玉受皿204に返却されるようになっている(図18参照)。
【0022】
また、揚送ユニット400を構成する揚送路内にパチンコ球を供給する揚送球供給手段となる下部ユニット401の直近位置となる前記連結流路415の上流位置、つまりは、ガラス扉枠202の開放により分離されて離脱する部分には、クランク流路416、誘導傾斜樋283並びに前記打球供給皿203に停留するパチンコ球(待機球)を、前記余剰玉受皿204に流下させるための抜き取り手段としての待機球返却部420が設けられており、図1並びに図20に示すように、該待機球返却部420に対応する位置となる打球供給皿203の下方左部位置に設けられた返却操作ボタン296を押圧操作することで、パチンコ球(待機球)の返却(抜き取り)が実施される。
【0023】
この本実施例に用いた待機球返却部420の構成は、図20並びに21に示すように、待機球返却部420の下部に形成された待機球返却樋242にパチンコ球を流入させるための開口421が形成され、前記誘導傾斜樋283の終端に形成されたクランク流路416の流路下面にスライド自在に配置されたスライド板423が、前記操作ボタン296の押圧操作により前後方向に移動する連結棒424に固定されていて、該連結棒424の移動に伴ってスライド板423が前後方向にスライドするとともに、前記連結棒424にはスプリング422が前記連結棒424を前方(外方)方向、つまりはスライド板423が開口421を塞ぐ方向に付勢するように張架された構成とされていて、図21(b)に示すように、通常にあっては、前記スプリング422にてスライド板423が前方方向へ付勢されることにより、前記スライド板423が開口421を塞ぐことで、スライド板423上をパチンコ球が通過して、連結流路415を通じて揚送ユニット400にパチンコ球が供給される一方、前記操作ボタン296の操作時にあっては、図21(a)に示すように、該操作ボタン296の押圧操作により、スプリング422の付勢に抗してスライド板423が内方へスライドし、前記開口421がクランク流路416の底面に露出することで、図19並びに図20に示すように、パチンコ球が待機球返却樋242内に流入して、余剰玉受皿204に、パチンコ球(待機球)が返却されるようになっている。
【0024】
また、本実施例では、図13に示すように、前記待機球返却部420に隣接して、ストッパー部429を設けており、前記ガラス扉枠202が開放された場合に、該ストッパー部429にてクランク流路416の下流端よりパチンコ球が溢流することが防止されるようになっている。
【0025】
この本実施例に用いたストッパー部429は、図13並びに図22に示すように、前記クランク流路416を横断可能にスライド自在とされたスライド板430と、該スライド板430をパチンコ機2の内方側に付勢する付勢バネ432とから成っており、前記ガラス扉枠202が開いた状態、つまりは、打球供給皿203が離脱した状態では、図22(a)に示すように、前記スライド板430が前記付勢バネ432による付勢によりクランク流路416と連結流路415との連通口433を塞ぐ位置に移動されることで、該連通口433からパチンコ球が溢流することが防止され、該前記ガラス扉枠202を閉じた状態、つまりは、打球供給皿203を装着すると、該装着動作により、前記スライド板430の側面側面部に形成された係合部431と連結流路415の外方側壁とが当接することで、スライド板430が前記付勢バネ432の付勢に抗してパチンコ機2の外方方向へスライドし、前記連通口433の閉塞が解除されることで、図22(b)に示すように、パチンコ球が連結流路415へ供給されるようになっている。
【0026】
このように、溢流阻止部であるストッパー部429の構成を前記スライド板430と付勢バネ432にて形成することは、これら溢流阻止部を簡素な構造で形成でき、これら溢流阻止部を設けることによるコスト上昇を抑えることができることから好ましいが、本発明はこれに限定されるものではなく、これら溢流阻止部をその他の構成、例えば、電気的にガラス扉枠202の開放を検知して、ソレノイドにて前記スライド板430を動作させるようにするようにしても良い。
【0027】
ここで、本実施例に用いた揚送ユニット400について図12を中心に説明すると、揚送ユニット400は、主にパチンコ球を1つ1つ、単体にて揚送するための揚送スクリュー403や、該揚送スクリュー403を内部に収容するとともに、その前面側に開閉自在とされた開閉部425を有する揚送路ケース402から成る揚送経路ユニット406と、該揚送経路ユニット406の下方に設けられ、前記揚送スクリュー403を駆動する駆動モータ410や、前記揚送路内にパチンコ球を供給する揚送球供給手段としての球供給スプロケット413や、該球供給スプロケット413にパチンコ球を誘導する連結流路415を有する下部ユニット401と、から構成されている。
【0028】
この下部ユニット401は、図12(b)並びに図13に示すように、前面扉枠200に対して前後方向に移動自在に設けられるベース板401’と、このベース板401’の上面に設けられるカバー体450と、から外形が主に構成される。ベース板401’の下面には、揚送スクリュー403及び球供給スプロケット413を駆動する揚送装置駆動源としての駆動モータ410が取り付けられる。
【0029】
カバー体450の上面には、揚送路ケース402の下端部が嵌合される嵌合部451(図28参照)が形成されているとともに、その嵌合部451の内部には、嵌合された揚送路ケース402の下端開口が連通する開口が形成されている。また、カバー体450の内部には、前記誘導傾斜樋283、クランク流路416並びに連結流路415を流下してきたパチンコ球を前記揚送路内部に供給するための円盤状の球供給スプロケット413が、前記揚送スクリュー403を駆動する駆動モータ410にて駆動される駆動ギア411と噛合する受動ギア412と同軸に軸支されて設けられており、該球供給スプロケット413の外周には、1つのパチンコ球を収容するための略半円形状の球収容部414が設けられている。
【0030】
また、この球供給スプロケット413に供給される球圧並びに前記待機球返却部420に供給される球圧を緩和することを目的として、本実施例では、前記誘導傾斜樋283におけるパチンコ球の流下方向と異なる方向にパチンコ球を誘導することにより球圧を緩和するクランク流路416が設けられているとともに、該クランク流路416の下流位置に前記待機球返却部420が設けられていて、球圧緩和後のパチンコ球が待機球返却部420に供給されることで、パチンコ球が良好に待機球返却部420の下方へ流下するように工夫されている。
【0031】
また、このクランク流路416にて球圧が緩和されたパチンコ球は、カバー体450の一部により上面視略逆S字状に屈曲するように形成された連結流路415において、更に球圧が緩和された後、下部ユニット401の内方側に回り込むように球供給スプロケット413に供給される。
【0032】
なお、カバー体450における連結流路415の側面には、図13に示されるように、窓部としての細長のスリット穴458が、連結流路415の長手方向に沿うように横向きに形成されている。このようにスリット穴458を形成することで、連結流路415内にて球詰まりが発生した場合等において、カバー体450を開放することなく、スリット穴458から針金等を差し込んで球詰まりを容易に解除したり、内部のパチンコ球を連通口433から外部に排出することが出来る。また、このスリット穴458は連結流路415の側面に形成されているため、ゴミ等の進入等が防止されている。
【0033】
これら球供給スプロケット413に供給されたパチンコ球は、図14(a)に示すように、前記球供給スプロケット413の回動により、前記球収容部414が、パチンコ球の流入口方向に向くことで、該球収容部414内部にパチンコ球が取り込まれる。次いで、図14(b)に示すように、球収容部414内部に取り込まれたパチンコ球が、球供給スプロケット413の回動に伴って、回転方向に移動し、図14(c)に示すように、球供給スプロケット413が90度回転した位置にてパチンコ球が揚送路を構成する球通路部404内に供給される。
【0034】
この球供給スプロケット413によるパチンコ球の供給に際して、パチンコ球と揚送スクリュー403の螺旋状凸部とが衝突しないように、前記受動ギア412と駆動ギア411とにより、球供給スプロケット413と揚送スクリュー403とが同期されているとともに、パチンコ球が球通路部404内に供給されるとほぼ同時に、揚送スクリュー403の螺旋状凸部の下端部と供給されたパチンコ球とが摺接するように同期されることで、前記球収容部414内からパチンコ球が上方へ、後続のパチンコ球と当接することなく単独状態で揚送されて抜き出されるようになっていて、供給された球を迅速に揚送へ移行できるようになっている。
【0035】
また、この受動ギア412と駆動ギア411とは、そのギア比が、駆動ギア411と同軸にて回転される前記揚送スクリュー403により、揚送球が揚送路のほぼ中間位置に揚送されるようになる回転回数(本実施例では3回転)にて受動ギア412が1周するようなギア比とされていて、揚送路内の中間位置にパチンコ球が揚送される毎、つまりは、既に中間位置に揚送されているパチンコ球が発射装置500に供給される毎に、1つのパチンコ球が揚送スクリュー403に対して供給されるようになっており、揚送路内には、最大で2つの球しか存在しないようになっており、これら受動ギア412と駆動ギア411とを駆動する駆動モータ410が、接続コネクタ410’に接続されて、その動作が発射揚送制御基板291にて制御されることで、前記発射装置500からのパチンコ球の発射に連動して揚送ユニット400によるパチンコ球の揚送、供給が実施されるようになっている。
【0036】
また、駆動ギア411は、図24に示されるように、小径ギア411aとその下方の大径ギア411bとが一体化されてなるもので、上方の小径ギア411aの中心部には、駆動モータ410の駆動軸410aが、その先端部が小径ギア411aの上面に突出するように貫通されている。小径ギア411aの上面に突出した駆動軸410aの先端には、揚送スクリュー403の軸部403a下端面に形成された嵌合凹部456が嵌合されて、駆動軸410aと揚送スクリュー403の軸部403aとが連係されるようになっている。
【0037】
なお、駆動軸410aの先端及び嵌合凹部456は、周面の一部にフラットな平面が形成されるように切り欠かれて横断面略D字状に形成されており、これにより駆動軸410a及び嵌合凹部456の相対回転が不能とされるとともに、これらを常に一定の向きで連結させることが出来る。これにより、揚送スクリュー403と駆動モータ410との連係を解除しても、着脱駆動モータ410の出力軸と揚送スクリュー403と球供給スプロケット413との同期を確実に確保した状態で再度連係させることが出来る。
【0038】
また、カバー体450の側面所定箇所には、図25に示されるように、球供給スプロケット413の下面に設けられる受動ギア412に連係する手動動作手段としての手動ギア457が、その一部がカバー体450の外部に露出するように回動自在に枢支されている。詳しくは受動ギア412は、小径ギア412aとその下方の大径ギア412bとが一体化されてなるもので(図28参照)、手動ギア457は上方の小径ギア412aに噛合されている。このように手動ギア457を設けることで、例えば球供給スプロケット413付近で球詰まりが発生した場合において、球供給スプロケット413を駆動モータ410を駆動させることなく手動ギア457を介して回動させることが出来るので、球詰まりの解除作業や異物の混入等による球供給スプロケット413のメンテナンス作業等を、駆動モータ410に負荷をかけることなく容易に行うことが出来る。
【0039】
なお、この手動ギア457は受動ギア412に噛合するように設けられているが、本発明はこれに限定されるものではなく、駆動モータ410の駆動軸410aを回動させることが出来れば、例えば受動ギア412に噛合する駆動ギア411に噛合するように設けてもよく、その配置位置は任意である。
【0040】
また、ベース板401’の裏面には、特に図23に示されるように、前面扉枠200の前面に形成された下部ユニット収容部452の左右側壁部内面に前後方向を向くように設けられたガイドレール453a、453bに摺動自在に設けられるスライドレール454a、454bが固着されており、ベース板401’、引いては下部ユニット401を前面扉枠200に対して前後方向にスライド移動させることが出来るようになっている。
【0041】
また、下部ユニット収容部452の左右側壁部内面における前記ガイドレール453a、453bの前方所定位置には、下部ユニット401を後方の取り付け位置にて前方移動不能に規制するための弾性変形自在な係止爪455a、455bが設けられており(図13参照)、この係止爪455a、455bにより下部ユニット401を後方の取り付け位置に固定させておくことが出来るようになっている。なお、下部ユニット401を前方に引き出すには、図23(b)に示されるように係止爪455a、455bを壁部方向に押し込んで係止状態を解除すればよい。また、下部ユニット401を取り付ける際には、スライドレール454a、454bをガイドレール453a、453b内に挿入して下部ユニット401を押し込んで後方の取り付け位置に位置させれば、係止爪455a、455bが弾性復帰力にてスライドレール454a、454bの前端を係止することになる。
【0042】
次に、揚送経路ユニット406に関して説明すると、図12(a)並びに図12(b)に示すように、揚送路ケース402は、上下端が開口する筒状に形成されているとともに、供給されたパチンコ球が揚送される球通路部404と、前記揚送スクリュー403が挿通配置されるスクリュー収容部405とが内部に形成されており、揚送スクリュー403の螺旋状凸部の外周403aが前記球通路部404に露出して揚送されるパチンコ球と摺接するように軸支されており、揚送スクリュー403の回転に伴ってパチンコ球が球通路部404の内部を上方へと揚送されていく。
【0043】
揚送路ケース402の上端部は、図26及び図28に示されるように、発射装置500の下部に嵌合するために、球通路部404における上端部が切り欠かれており、揚送路ケース402における球通路部404の上端開口に形成される球供給口417が発射装置500の下面に形成される連通口に連通するようになっている。
【0044】
また、揚送路ケース402の上端部におけるスクリュー収容部405の上方には、揚送スクリュー403の軸部403bの上端を回動自在に枢支するための蓋部材434が取り付けられるようになっている。蓋部材434の周縁部には、揚送路ケース402におけるスクリュー収容部405の上端縁部に形成されたフランジ部402aに形成されたネジ穴435に螺入するネジ436が挿通するネジ挿通穴437が所定間隔おきに複数形成されており、ネジ436をネジ穴435内に螺入することで揚送路ケース402の上端部に取り付けることが出来るようになっている。
【0045】
蓋部材434の裏面には、揚送路ケース402の内部に嵌合して取り付け時における位置決め手段となるリブ438が下方に向けて形成されているとともに、その略中央部には、内面に雌ねじ部が形成された筒状の軸支部439が下方に向けて形成されている。この軸支部439内には、前記軸支部439内に形成された雌ねじ部に螺合する雄ねじ部が外周部に形成されるとともに、揚送スクリュー403の軸部403bの上端に固着されたベアリング440が内部に圧入される筒状部材441が螺入される。すなわち、揚送スクリュー403の軸部403bの上端は蓋部材434により回動自在に支持されるようになっている。
【0046】
すなわち、揚送路ケース402と揚送スクリュー403とは、蓋部材434を介して一体化されており、これら一体化された揚送路ケース402及び揚送スクリュー403により揚送経路ユニット406が構成されている。
【0047】
また、揚送路ケース402は、図12及び図28に示されるように、その下端をカバー体450の嵌合部451内に嵌合するとともに、その上端に形成された切欠部を発射装置500の下面に合致させるようにケース止め具459に嵌め込むことにより前面扉枠200の前面に取り付けられて、その内部が発射装置500の内部及び下部ユニット401のカバー体450の内部に連通することになる。
【0048】
ケース止め具459は、特に図27に示されるように、二股のクリップ形状に構成されてなり、その基部が前面扉枠200にネジにより止着されており、その二股状の遊端同士の間には、揚送路ケース402を差し込み可能に隙間が設けられており、図中2点鎖線で示されるように弾性変形させることで揚送路ケース402を前方から差し込むことで、前面扉枠200の前面に保持されるようになっている。また、ケース止め具459は揚送路ケース402における球通路部404とスクリュー収容部405との外周形状に合わせて形成されており、途中にくびれ部459aが形成されているので、保持した揚送路ケース402の回転が防止されている。
【0049】
尚、前記揚送路ケース402は、透明な樹脂製(アクリル樹脂)にて構成されており、このように透明な樹脂を用いることは、球通路部404内部並びにスクリュー収容部405の内部の状態を、目視にて分解することなく容易に確認できることから好ましいが、本発明はこれに限定されるものではなく、これら揚送路ケース402を不透明な樹脂や金属等にて形成しても良い。
【0050】
本実施例に用いた前記揚送スクリュー403の前記螺旋状突出部は、低摩擦であって帯電防止能に優れる導電材である導電性ポリプロピレン樹脂にて形成されており、このように前記螺旋状突出部を導電材或いは帯電防止能を有する帯電防止材にて形成することは、前記パチンコ球の揚送において、パチンコ球と揚送スクリュー403とが摺動することにより静電気が発生することを防止するとともに、揚送スクリュー403を適宜にアースしておくことで、既にパチンコ球が帯電している場合にあっても、該パチンコ球の帯電を除去できるようになることから好ましいが、本発明はこれに限定されるものではなく、これら揚送スクリュー403をより導電性の優れる金属にて形成したり、或いは帯電防止能を有しない通常の樹脂にて形成するようにしても良い。
【0051】
また、本実施例では、前述のように、揚送スクリュー403並びに球供給スプロケット413の双方を同一の駆動源である駆動モータ410にて駆動するようにしており、このようにすることは、個別に駆動モータを設けるのに比較して動力源の数を低減できるため、コストを抑えることができるとともに、前記揚送スクリュー403と球供給スプロケット413の同期(連動)を、前述のようにギア比等にて機械的に設定することで、容易且つ確実に制御できることから好ましい
【0052】
また、本実施例では、前述のように、前記揚送路ケース402の前面側に、揚送経路に沿うように上下方向を向く開閉部425が開閉自在に設けられており、このようにすることは、開閉部425を開放することで、揚送路内に簡便にアクセスできるようになるため、異物の除去等を迅速に実施できるようになる。
【0053】
また、本実施例では、前記球通路部404がパチンコ機2の内方側に位置するように揚送ユニット400が取り付けられていることから、前記開閉部425が該球通路部404の反対面に取り付けられているが、本発明はこれに限定されるものではなく、例えば揚送ユニット400が、前記球通路部404がパチンコ機2の前面側に位置するように取り付けられる場合には、該球通路部404に開閉部を設けるようにしても良い。
【0054】
この駆動モータ410の動作は、前記発射揚送制御基板291によって、発射装置500からのパチンコ球の発射に連動して、前記球通路部404の上端に形成されている球供給口417から揚送されたパチンコ球が該発射装置500に排出、供給されるように制御される。
【0055】
次に図12、図32、図33を用いて、本実施例の発射装置500を前記前面扉枠200に着脱可能とするための着脱構造について詳述する。なお、発射装置500の内部構成については後述において詳述する。
【0056】
まず、本実施例の発射装置500の外装ケース510には、その外周側面の3つの隅部近傍位置に、発射装置500の背面より、該発射装置500が取り付けられる前面扉枠200側に突出するように形成された係止片530、530’530’’が設けられているとともに、発射装置500の上端側面には、固定用舌部519が左右に間隔をあけて並設されており、該固定用舌部519に設けられた挿通孔518に後述のラッチ部材520が挿通されることで、発射装置500が固定されるようになっている。
【0057】
また、これら発射装置500が取付られる前面扉枠200には、図32に示すように、前記係止片530、530’530’’と対応する位置に、該係止片530、530’530’’の外形よりも少し大きな縦長状の係止片挿入穴531、531’531”が穿設されており、前記係止片530、530’530’’を係止片挿入穴531、531’531”に挿通できるようになっている。
【0058】
尚、本実施例の係止片530、530’530’’は、図32に示すように、下向きの鈎形状をしており、外装ケース510の側面との間に、前面扉枠200の厚みにほぼ等しい大きさの係止片凹部530a、530a’が形成されるようになっていて、該係止片凹部530a、530a’に前記係止片挿入穴531、531’の下方部分の係止片受部531a、531a’が嵌合するようになっている。
【0059】
また、これら係止片530、530’530’’と前記係止片挿入穴531、531’531”の下方部分が嵌合した際に、前記固定用舌部519に形成された挿通孔518が位置する位置に、後述のラッチ部材520を挿通可能なラッチ部材挿入穴517が穿設されているとともに、本実施例の前記外装ケース510の背面側には発射装置500内に取り付けられたカム駆動モータ511の一端が突出していることから、このカム駆動モータ511の一端を収容するためのカム駆動モータ挿通孔540が形成されている。
【0060】
ここで、図12のB−B線の断面図である図32を用いて発射装置500の着脱状況を説明すると、発射装置500を前面扉枠200に取り付ける際には図32(a)の示す矢印方向に向かって、発射装置500の係止片530、530’を前面扉枠200の係止片挿入穴531、531’に挿通させていく。尚、係止片530”と係止片挿入穴531”も同様に挿通されていくが、係止片530、530’と係止片挿入穴531、531’と同様のため、説明を省略する。
【0061】
そうすると、発射装置500の外装ケース510の側面が前面扉枠200の側面に当接するので、次に屈曲した矢印先端部が指し示す下方向へ発射装置500を押し下げることで、図32(b)に示すように、発射装置500の係止片530、530’の係止片凹部530a、530a’が係止片挿入穴531、531’の下方部の係止片受部531a、531a’へ確実に当接し、嵌合する位置まで下げられることにより、発射装置500が前面扉枠200に取り付けられる。
【0062】
そして前面扉枠200に形成された前記ラッチ部材挿入穴517と発射装置500の固定用舌部519に形成されたラッチ部材挿入穴518との位置が一致することで、ラッチ部材挿入穴517、518とが連通し、後述において説明するラッチ部材520を挿通できるようになる。
【0063】
そこで、ブッシュ521と操作ピン522より構成されるラッチ部材520を図32(c)に示す矢印方向に押し込むと、まずブッシュ521がラッチ部材挿入穴518からラッチ部材挿入穴517にかけて挿入していき嵌合し、さらに操作ピン522を強く押し込むと、ラッチ部材520の先端部が前面扉枠200を抜け出る。さらに操作ピン522を前面扉枠522の方向に強く押し込むことにより、前面扉枠200と発射装置500がラッチ部材520によって連結固定される。
【0064】
このように、ラッチ部材520を用いて前面扉枠200と発射装置500を連結固定することは、発射装置500がパチンコ台2の移動時や、ガラス扉枠202や前面扉枠200の開閉時の振動等の揺れにより、係止片530、530’の嵌合がずれてしまったり、外れてしまうことを防止できることから好ましい。
【0065】
ここで、本実施例に用いたラッチ部材520の構成を図33(a)〜(c)に基づいて詳述する。ラッチ部材520は連結する部材それぞれに形成される穴部内に嵌合されるブッシュ521と、ブッシュ521内に進退自在に嵌合される操作ピン522と、から構成されている。ブッシュ521は、その周面に複数の切欠溝が形成されており、操作ピン522が内部に押し込まれて操作ピン522の先端に押圧されることにより外向きに広がるように弾性変形する複数の固定片523を有しているとともに、これら固定片523の基端側には、ブッシュ521の抜け止め用のフランジ部524が形成されている。また、各固定片523の先端側内面には、操作ピン522の戻りを防止するための内向きの凸条525が環状に形成されている。
【0066】
操作ピン522は、ブッシュ521の貫通穴521a内に摺動自在に挿入されるピン部材522aと、その端部側に取り付けられる操作部522bと、からなり、ピン部材522aにおける操作部522bと反対側の先端部522cは若干拡径しており、貫通穴521a内からのピン部材522aの逸脱が防止されている。
【0067】
固定用舌部519にはラッチ部材520が挿入されるラッチ部材挿入穴518が形成されている。ラッチ部材挿入穴518は、ラッチ部材520のフランジ部524を収容する大径部518aと該大径部518aに連設する小径部518bとから構成されている。
【0068】
まず固定用舌部519が前面扉枠200に係止された状態において、図33(a)に示されるように、ラッチ部材520を矢印方向に示される固定用舌部519から前面扉枠200方向に向けて挿通させていく。さらに、前方に突出している操作ピン522を拡大図中の矢印の方向、すなわち後方に向けて強く押し込むことで、固定用舌部519を前面扉枠200に固定する。
【0069】
ここでラッチ部材520による作用を説明すると、図33(b)に示されるように、操作ピン522が後方に位置している状態から、図33(c)に示されるように操作ピン522を後方に向けて強く押し込むと、押し込まれたピン部材522aの先端部522cにより各固定片523が外向きに押し広げられる。
【0070】
さらに各固定片523の外周面がラッチ部材挿入穴518、517の内周面に押圧されるとともに、この状態において、操作ピン522の後退移動が、その先端部522cと凸条525との係止作用により規制されるため、前面扉枠200と固定用舌部519とがラッチ部材520により互いに離間不能に連結されて確実に連結固定され、離脱が防止されることになる。
【0071】
なお、この状態から押し込んだピン部材522を手前側に引き出せば、前面扉枠200と固定用舌部519との連結を容易に解除することが出来る。
【0072】
また発射装置500を前面扉枠200に容易に取り付けることができ、しかも確実に固定することができる。また前面扉枠200から発射装置500を取り外す時には容易に分離することが出来るため、発射装置の清掃やメンテナンス作業における作業性を著しく向上できる。
【0073】
なお、本実施例では前面扉枠200に発射装置500を取付ける方法を説明したが、前面扉枠200から発射装置500を取り外すには上記実施例の逆の手順で取り外せばよいため、詳細な説明は省略することとする。
【0074】
本実施例では前面扉枠200と発射装置500との連結をラッチ部材520を用いることによって確実に固定しているが本発明はこれに限定されるものではなく、例えば前面扉枠200と発射装置500の固定用舌部519にネジ穴を形成し螺合溝を設けることにより、ネジを使用して前面扉枠200と固定用舌部519とを連結固定しても良い。
【0075】
また、前面扉枠200に埋め込みナット穴を設け、ナットを取り付けることにより、ボルトを用いて前面扉枠200と固定用舌部519とを連結固定しても良い。
【0076】
次いで、本実施例に用いた発射装置500の内部構成について、図12並びに図15、図16を用いて説明すると、発射装置500の外装ケース510内部には、共通の揺動軸513に揺動自在に軸支された球リフトアーム502と発射アーム503が設けられている。
【0077】
これら球リフトアーム502と発射アーム503の一方端は、発射装置500の上部裏面側に固設されたカム駆動モータ511にて回転駆動されるカム軸501’に同軸に固設されたリフト用カム501a並びに発射用カム501bに摺接することで、該リフト用カム501a並びに発射用カム501bの回動に伴って球リフトアーム502と発射アーム503とが個別の揺動動作を為すようになっているとともに、発射アーム503は、発射装置500の下方に、前記リフトアーム502と発射アーム503の揺動円弧に外接するように傾斜配置された発射レール508にほぼ並行となるように張架された発射用スプリング504にて付勢されており、また、球リフトアーム502は、前記発射用スプリング504とほぼ直交するように張架されたリフト用スプリング506にて付勢されている。
【0078】
また、発射用スプリング504の発射アーム503との連結側ではない他方端は、発射用スプリング504の張架方向にスライド可能とされたスライド片505に連結されていて、該スライド片505が、発射装置500の裏面側に固設された発射強度調整用モータ512によりスライドすることで、発射アーム503の付勢力が調節され、該発射アーム503にて打ち出されるパチンコ球の発射強度を調節できるようになっており、これら発射強度の調節は、前記打球操作ハンドル205の操作に基づいて前記発射揚送制御基板291によって前記発射強度調整用モータ512の動作が制御されることで実施される。
【0079】
また、前記発射レール508の傾斜下方端位置には、前記ファール球流路295への流入口294の開閉を、前記球リフトアーム502の下端と摺接することによって該球リフトアーム502の揺動に伴って実施するファール球通路弁507が設けられており、該ファール球通路弁507は図示しないスプリングにより、前記流入口294を塞がない開状態となるように常時付勢されている。
【0080】
この発射装置500の発射動作は、まず図15(a)に示すように、前記カム501の回動によって、前記球リフトアーム502と発射アーム503の双方が、前記リフト用スプリング506並びに発射用スプリング504の付勢力に抗して、発射装置500の下方隅部の位置まで揺動されるとともに、この状態において、前記揚送ユニット400の駆動モータ410が駆動されて、前記球供給口417から揚送されたパチンコ球が発射装置500に供給される。
【0081】
該発射装置500に供給されたパチンコ球は、図15(b)に示すように、前記リフト用カム501aの回動によって、まず球リフトアーム502のみが揺動を開始することで、発射平面となる前記発射アーム503の揺動平面と同一平面上を、該球リフトアーム502によって前記発射レール508上の所定の発射位置へ誘導される。この誘導に際して前記ファール球通路弁507は、球リフトアーム502の揺動に伴って該球リフトアーム502の下端と摺接することにより、前記流入口294が閉じた状態となる。
【0082】
尚、前記球リフトアーム502の揺動外周端部には、発射アーム503の先端に設けられた打ち出しスプリングが挿通可能な円形窓が形成されていて、前記円形窓内に前記発射位置へ誘導されたパチンコ球が保持されるようになっており、このように発射されるパチンコ球を保持することは、発射の際のパチンコ球の位置精度を向上でき、安定した遊技球の発射が可能となることから好ましいが、本発明はこれに限定されるものではなく、これら保持を実施しない構成としても良い。
【0083】
また、前記リフト用カム501aの形状は、前記発射位置の遠方領域において前記球リフトアーム502の揺動下端の移動速度が大きくなるように、その外径が大きく増加するとともに、前記発射位置の近傍において、球リフトアーム502の揺動下端の移動速度が低速となることで誘導されるパチンコ球の誘導速度が低速となるように、その外径が微増するような形状となっており、このように発射位置の近傍においてパチンコ球の誘導速度が低速となるようにすることは、誘導中におけるパチンコ球のブレ(振動)を低減できることにより安定した発射強度を得ることができることから好ましいが、本発明はこれに限定されるものではなく、これら低速誘導を実施しない構成としても良い。
【0084】
更に、本実施例では前記低速誘導を前記リフト用カム501aの形状により実施しており、このようにすることは、例えばこれらの低速誘導をカム駆動モータ511の回転速度制御等にて実施する場合に比較して、滑らかな低速誘導が可能となるばかりか、回転速度の加減速が繰り返されることを回避できることで、カム駆動モータ511の損耗も低減できることから好ましいが、本発明はこれに限定されるものではなく、これらの低速誘導をカム駆動モータ511の回転速度制御にて実施するようにしても良い。
【0085】
次いで、発射レール508上の所定の発射位置へ誘導されたパチンコ球は、図15(c)に示すように、発射用カム501bの回動に伴い、前記発射用スプリング504に抗する力が解除されることで、該発射用スプリング504による付勢力に比例する勢いにて、発射アーム503が図中の矢印方向に揺動することで、発射レール508上の発射路509を通じて遊技領域207へ打ち出される。
【0086】
この際、図16(a)に示すように、発射の勢いが弱く、遊技領域207に達しなかったパチンコ球は、図16(b)のように、前記発射レール508上を傾斜下方側へ流下してくるが、発射後のカム501の回動に伴って、前記球リフトアーム502と発射アーム503の双方が、図16(c)に示すように双方のスプリング504、506に抗して揺動を開始することで、それまで球リフトアーム502の下端部に摺接することで前記ファール球流路295の流入口294を塞いでいたファール球通路弁507が、摺接の解除に伴って、図示しないスプリングにより立設状態に戻ることで、流入口294が開状態となり、前記発射レール508上を流下してきたファール球が、ファール球流路295内へ流入し、該ファール球流路295の下端に形成されているファール球流入口288、賞球通路273を通じて打球供給皿203或いは余剰玉受皿204に返却される。(図18参照)
【0087】
次いで、前記遊技盤206の前面に形成された遊技領域207について説明すると、本実施例の遊技領域207は、発射装置500を遊技盤206の向かって左上部側方位置に有することで、従来のパチンコ機が備えていた発射レール等を有しないことから、遊技領域207が、従来のパチンコ機の遊技領域に比較して下方に大きく拡大しているとともに、その形状が吊鐘状とされている。この遊技領域207の中央上部付近には、図3に示すように、「特別図柄」と呼ばれる複数種類の識別情報可変表示するための可変表示部209と、「普通図柄」と呼ばれる個別図柄(本実施例では「○」と「×」)が、交互点灯される表示器210とを含む可変表示装置208が設けられている。尚、本実施例では、可変表示部209はLCD表示器(液晶表示器)にて形成されていて、特別図柄を可変表示可能とされている。具体的に、可変表示部209の表示エリアにおいては、縦横方向に並ぶ態様で9つの可変表示エリアを表示上形成し、それらのエリアにおいて、各エリアに共通の複数図柄が個々に独立して可変表示される。
【0088】
また、表示器210は、左右2つのLEDを有し、可変表示部209に表示される特別図柄は、後述するように打玉が始動入賞口214へ始動入賞することに基づいて可変開始される。一方、可変表示部210に表示される普通図柄は、後述するように打玉が第1通過ゲート211aを通過することに基づいて可変開始される。
【0089】
可変表示部209の下部には、始動入賞口214に入賞した始動入賞球数を記憶して表示する4個の表示部(LED)を有する始動入賞記憶表示器218が設けられている。本実施例では、4個を上限として、始動入賞が記憶される毎に、始動入賞記憶表示器218のLEDが1つ追加して点灯する。そして、可変表示部209において特別図柄の可変表示が開始される毎に、LEDが1つ滅灯する。
【0090】
可変表示装置208の側部には、打玉を導く第1通過ゲート211aが設けられている。第1通過ゲート211aには、第1通過ゲート211aを通過した打玉を検出するゲートスイッチ212aがある。
【0091】
また、始動入賞口214には可動片215が設けられていて、ソレノイド216によって開状態とされ、始動入賞口214に入賞した始動入賞球は、遊技盤206の背面に導かれ、始動ロスイッチ217によって検出される。
【0092】
また、始動入賞口214の下方には、第2通過ゲート211b並びに第3通過ゲート211cが設けられていて、両通過ゲート211b,211cにはそれぞれ、通過した打玉を検出するためのゲートスイッチ212b,212cが設けられており、第2通過ゲート211bを打玉が通過した場合には、遊技領域207の中央下方位置に設けられている役物装置269の可動片269aの開閉動作が2回実施され、第3通過ゲート211cを打玉が通過した場合には、役物装置269の可動片269aの開閉動作が1回実施される。
【0093】
この両通過ゲート211b,211cの下方位置には、開閉板220が設けられた可変入賞球装置219が取付けられている。遊技状態が大当り状態(特定遊技状態)となれば、ソレノイド221によって開閉板220が開成し、可変入賞球装置219の大入賞口が開口する。大入賞口に進入した玉のうち特定入賞領域(Vポケット)に入った入賞球はVカウントスイッチ222で検出される。一方、大入賞口内における特定入賞領域以外の通常入賞領域へ入賞した入賞球はカウントスイッチ223で検出される。
【0094】
また、遊技領域207の中央下部位置には、役物装置269が設けられており、該役物装置269の左右上部外周には、ソレノイド269bにより開閉される可動片269aが設けられているとともに、その中央位置には、回転体駆動モータ269eにて駆動回転される回転体269cが設けられていて、該回転体269cの上面外周の役物装置269内部中央位置には、打玉が入賞することで遊技状態が大当り状態(特定遊技状態)の発生となるV入賞口269dが形成されており、V入賞口269dに入賞した打玉がV球検出スイッチ269gにより検出されることで大当り状態(特定遊技状態)となる。また、V入賞口269dの両側領域は空隙とされていて、該V入賞口269dに入賞しなかった打玉が該空隙内に落下して入賞球検出スイッチ269fにて検出されるようになっている。
【0095】
また、遊技盤206には、複数の入賞口224a〜cが設けられている。遊技領域207の左右周辺には、遊技中に点灯表示される装飾ランプ225が設けられ、下部には、入賞しなかった打玉を回収するアウト口226が設けられている。また、図1に示すように、遊技領域207の外側の左右上部には、効果音を発する2つのスピーカ227が設けられているとともに、遊技領域207の外周には、遊技効果LED228aおよび遊技効果ランプ228b、228cが設けられている。
【0096】
そして、本実施例では、一方のスピーカ227の近傍に、賞球払出時に点灯する賞球ランプ251が設けられ、他方のスピーカ227の近傍に、補給玉が切れたときに点灯する玉切れランプ252が設けられている。
【0097】
前記打球操作ノブ205の操作によって発射装置500から発射された打玉は遊技領域207に入り、該遊技領域207を流下していく。該打玉が通過ゲート211aを通ってゲートスイッチ212aで検出されると、表示器210に停止表示されている普通図柄が可変開始する。なお、表示器210の可変表示中に打玉が通過ゲート211aを通過した場合にはその通過が記憶され、表示器210が停止して再度変動を開始可能な状態になってから前記通過記憶を「1」減算して表示器210が可変表示制御される。この通過記憶の上限はたとえば「4」に定められており、現時点での通過記憶数が通過記憶表示器(図示せず)により表示される。
【0098】
また、打玉が始動入賞口214に入賞し、始動入賞口スイッチ217で検出されると、特別図柄の変動を開始できる状態であれば、可変表示部209に表示される特別図柄がスクロールを始める。たとえば、すでに可変表示が開始されて特別図柄が変動中である等の理由によって特別図柄の変動をすぐに開始できる状態でなければ、始動入賞記憶を一つ増やす。
【0099】
表示器210の可変表示動作後の表示結果が予め定められた特定の表示結果(例えば、前記「○」に対応する向かって左側のLEDが点灯)となった場合に、始動入賞口214に設けられた可動片215が所定時間開成して、パチンコ玉が該始動入賞口214に入賞し易くなる遊技者にとって有利な状態となる。
【0100】
この始動入賞口214にパチンコ玉が入賞して始動入賞口スイッチ217で検出されると、特別図柄の変動を開始できる状態であれば、可変表示装置208の可変表示部209において全特別図柄が可変表示(変動表示)を開始する。そして、その後、9エリアの特別図柄が停止し、その停止表示結果が予め定められた特定の表示態様(たとえば777)が所定のライン上に揃った場合に、該表示態様に該当する秒数の間、前記役物装置269の可動片269aが開放され、打玉が前記回転体269cの上面に流入可能となる。
【0101】
この可動片269aの開放中に前記回転体269cの上面に流入した打玉のいずれか1つが前記V入賞口269dに入賞した場合に、特定遊技状態(大当り状態)が発生する。このように可動片269aの開放がなされる特定の表示態様は、大当り図柄と呼ばれ、この例では予め複数種類定められている。
【0102】
このように大当り状態が発生した場合には、可変入賞球装置219の開閉板220が開成して遊技者にとって有利な第1の状態となる。この第1の状態は、所定期間(たとえば30秒間)の経過、或いは打玉の所定個数(たとえば10個)の入賞、のいずれか早い方の条件が成立することにより終了し、その後、遊技者にとって不利な第2の状態となる。第1の状態となっている可変入賞球装置219の大入賞口内に進入した打玉が特定入賞領域(Vポケット)に入賞してVカウントスイッチ222により検出されれば、その回の第1の状態の終了を待って開閉板220が開成されて再度第1の状態となる。この第1の状態の繰返し継続制御は、本実施例では最大15回まで実行可能とされている。このような最大15回実行可能である第1の状態となっている時期は、繰返し継続制御のラウンド(回)と呼ばれる。この例では、繰返し継続制御は、第1ラウンドから最大第15ラウンドまで繰返し実行可能である。
【0103】
また、可変表示装置208の可変表示部209で可変表示された9つのエリアの特別図柄が同じ図柄の種類に一致した大当り図柄の組合せで停止表示されたときには前述したように大当りが発生するが、その大当り図柄が複数のライン、或いは全ての9つのエリアに異なる特別図柄が表示された場合において、前記V入賞口269dへの入賞が為された場合には、通常遊技状態に比べて大当りが発生する確率が高く変動した確率変動状態(以下、確変状態ともいう)となる。このような確率変動状態の発生のきっかけとなる特別の表示態様の大当り図柄は、確変図柄と呼ばれる。以下、確変図柄により発生する大当りを確変大当りといい、確変図柄以外の大当り図柄(非確変図柄)により発生する大当りである通常大当りと区別している。
【0104】
通常遊技状態中に、一旦、確変大当りが発生すると、その確率変動状態は、たとえば、少なくとも予め定められた確変継続回数(たとえば、1回、あるいは2回)分の大当りが発生するまで確率変動状態に継続制御される。また、確率変動状態中に確変大当りが発生すれば、その確変大当り以降、改めて確変継続回数が計数され、その後、少なくとも確変継続回数だけ大当りが発生するまで確率変動状態が継続する。そして、確変継続回数に達した大当りが確変図柄以外の非確変図柄によるものであった場合には、確率変動の生じていない通常遊技状態に戻る。
【0105】
可変表示装置208の可変表示部209においては、リーチ状態が発生する場合がある。ここで、「リーチ状態」とは、可変表示装置208の可変表示部209が可変開始された後、表示制御が進行して表示結果が導出表示される前段階にまで達した時点でも、特定の表示態様となる表示条件から外れていない表示態様をいう。言い換えれば、リーチとは、前記可変表示装置208の表示結果がまだ導出表示されていない段階で、前記特定の表示態様の組合せが表示されやすい可変表示態様となったと遊技者に思わせるための表示状態をいう。そして、たとえば、前記特定の表示態様の組合せが揃った状態を維持しながら複数の前記可変表示部209による可変表示を行う状態もリーチ表示状態に含まれる。さらにリーチの中には、それが出現すると、通常のリーチ(ノーマルリーチ)に比べて、大当りが発生しやすいものがある。このような特定のリーチをスーパーリーチという。
【0106】
また、リーチ状態とは、可変表示装置208の表示制御が進行して表示結果が導出表示される前段階にまで達した時点での表示状態であって、前記表示結果が導出表示される以前に決定されている複数の可変表示領域209の表示結果の少なくとも一部が前記特定の表示態様となる条件を満たしている場合の表示状態をもいう。
【0107】
また、役物装置269の可動片269aの開閉は、第2通過ゲート211b並びに第3通過ゲート211cの通過によっても実施され、該開閉により前記回転体269cの上面に打玉が流入し、V入賞口269dに入賞した場合にも大当り状態(特定遊技状態)が発生するが、この場合には、前記繰返し継続制御が、第1ラウンドから最大第8ラウンドまで繰返し実行可能とされる。尚、これら大当り中に可変表示部209の表示結果が、特定の表示態様(たとえば777)となった場合には、大当りの終了をまって、前記可動片269aの開放が実施されるようになっている。
【0108】
次に、パチンコ機2の背面の構造について図2に基づき説明する。パチンコ機2の遊技盤206の裏面側には、機構板236が設けられており、該機構板236には、可変表示部209の表示制御を行う表示制御基板280等が搭載された可変表示制御ユニット229、遊技制御基板ボックス232に覆われ遊技制御用マイクロコンピュータ等が搭載された遊技制御基板231、パチンコ玉の払出制御を行う払出制御用マイクロコンピュータ等が搭載された賞球制御基板237が設置されている。さらに、機構板236の上部位置の向かって右側角部位置には、前記揚送ユニット400並びに発射装置500の動作制御を行うマイクロコンピュータ等が搭載された発射揚送制御基板291と、遊技効果LED228a、遊技効果ランプ228b,228cに信号を送るためのランプ制御基板235と、スピーカ227から出力する音声制御を行うマイクロコンピュータ等が搭載された音声制御基板270と、が設けられている。
【0109】
また、図2中の290は、前記余剰玉受皿204への流下経路に設けられて、前記余剰玉受皿204の満タンを検出するための満タンスイッチ213や、前記玉払出装置297の上流部に設けられて球切れを検出するための球切れスイッチ233や、カウントスイッチ223、Vカウントスイッチ222、賞球用カウントスイッチ248a、貸出球カウントスイッチ248b等各種スイッチからの信号を前記遊技制御基板231に中継するための枠用スイッチ中継基板である。
【0110】
この機構板236の上部には球タンク238が設けられ、前記遊技島の前記供給樋より導出された供給管(図示略)よりパチンコ玉が球タンク238に供給される。球タンク238内のパチンコ玉は、誘導樋239を通って玉払出装置297に供給される。
【0111】
この誘導樋239の下流側終端部には、カーブ樋243、球供給樋244を介して2条の球供給通路245が連設されているとともに、この球供給通路245の下端部が、入賞の発生等により付与された賞球の払出や玉貸球の払出を行う払出装置297に連設されており、誘導樋239を流下するパチンコ球は、取付ボスを支点として揺動自在に垂下されて取り付けられている玉ならし部材249により、上下2段となって流下する球が玉ならし部材249により埋設される重錘の作用によって1段とされるとともに誘導樋239にて2条に分流された後、カーブ樋243により左右方向から下方へ流下方向が変換され、球供給樋244並びに球供給通路245を介して、払出装置297に供給されるようになっている。
【0112】
また、球供給通路245の経路中には球切れスイッチ233が各条に対応して設けられており、この球切れスイッチ233により払出装置297での1回の玉貸球数である25球のパチンコ球が球供給通路245内に準備されているか否かが検出されるようになっている。
【0113】
また、前記カーブ樋243の屈曲部には球抜き弁247が設けられており、該球抜き弁247を作動する作動レバー(図示略)をパチンコ機2の前面側から操作することにより、その屈曲部より上流側の誘導樋239並びに球タンク238に待機する玉を、前記球供給通路245とほぼ平行に設けられている球抜通路246を介して遊技島のアウト球タンクに排出される。
【0114】
この払出装置297には、図10並びに図11に示すように、球供給通路245の各条に対応して球切り用のスプロケット56が設けられている。このスプロケット56の外周には3カ所の切欠(図11参照)が形成されており、これらスプロケット56が払出モータ51の駆動により回転されることで切欠内に入り込んだパチンコ球が1球ずつ下方に排出されるようになっている。また、各条に対応したスプロケット56は切欠の位置が互いにずれるように配置されており、双方のスプロケット56が同期回転することで交互にパチンコ球が排出される。
【0115】
これらスプロケット56の下方には、前記払出装置297から払い出されたパチンコ球の通過を検出するための賞球用カウントスイッチ248a並びに貸出球カウントスイッチ248bが、賞球用に払い出されるパチンコ球と貸出用に払い出されるパチンコ球を独立して検出するようになっており、該賞球用カウントスイッチ248a並びに貸出球カウントスイッチ248bの上流位置には、振分ソレノイド52の励磁または解除により揺動し、前記スプロケット56の回転により排出されたパチンコ球の流下経路を、賞球用カウントスイッチ248aの検出経路、または貸出球カウントスイッチ248b側の検出経路のいずれか一方に切り替えるための流路切替弁57が設けられている。
【0116】
この払出装置297では、賞球の払出時には流路切替弁57を図11(a)に示す状態とすることで、スプロケット56の回転により排出されたパチンコ球が賞球用カウントスイッチ248aにて検出された後、賞球通路273に排出されるようになっている。また、球貸の払出時には、振分ソレノイド52の励磁により流路切替弁57が揺動し、図11(b)に示すような状態となり、スプロケット56の回転により排出されたパチンコ球が貸出球カウントスイッチ248bにて検出された後、賞球通路273に排出されるようになっている。
【0117】
また、賞球通路273の下流位置にはガラス扉枠202の打球供給皿203に連通する上皿連通口274が設けられており、払出装置297から払い出されたパチンコ球は、賞球通路273並びに上皿連通口274を通って打球供給皿203に払い出され、貯留されるようになっている。また、この上皿連通口274の側方には、最下端部が前記ガラス扉枠202の下方に設けられている余剰玉受皿204に連通する余剰球通路271に連設されており、打球供給皿203に貯留されたパチンコ球が満タンの状態であるために上皿連通口274から溢れたパチンコ球が、この余剰球通路271を流下して余剰玉受皿204に流下するようになっている。
【0118】
更に、本実施例では、前記賞球通路273の経路中に、前記ファール球流路295の下端部に繋がるファール球流入口288が形成されており、該ファール球流入口288から流入してきたファール球は、賞球通路273を流下して打球供給皿203或いは余剰玉受皿204に返却される。
【0119】
また、この余剰球通路271の経路中には、図5に示すように、前記余剰玉受皿204に流下したパチンコ球が余剰玉受皿204に満杯になったことを検知するための満タンスイッチ213が設けられており、これら満タンスイッチ213がONされた場合には、玉払出装置297の払出モータ51の駆動が停止されて賞球及び貸球の払出動作を不能動化する。
【0120】
なお、必要に応じて発射装置500のカム駆動モータ511及び揚送ユニット400の駆動モータ410の駆動も停止するようにしてもよい。満タンスイッチ213は、その上端が軸突起に軸支されて揺動自在に設けられた検知レバーの後方に満タンスイッチ213を構成するアクチュエータを位置させて前記検知レバーの揺動動作を検出するものである。
【0121】
ここで、前記機構板236の内方面側の構成について説明すると、機構板236の内方面側には、図6に示すように、入賞球を誘導する入賞球誘導通路276とアウト球を誘導するアウト球通路277とが形成されている。入賞球誘導通路276の上方は、入賞球落下入口278となっており、前記遊技盤206の背面を覆うように形成された入賞球誘導カバー体(図示略)にて収集されて放出される入賞球を受け入れるようになっており、その受け入れた入賞球を入賞球誘導通路276が一側側方に向かって誘導し、機構板236に形成された連通口279から機構板236の背面側に導き、さらにその連通口279と前記球抜き通路246の下流部とを連通する合流通路286に導くようになっている。球抜き通路246は、合流通路286との合流部の上流位置にて、機構板236の外周縁に沿って逆L字状に屈曲され、該機構板236のほぼ中央背面側に形成される前記余剰球通路271の右側方に形成される合流排出通路287に最終的に合流するようになっている。
【0122】
したがって、前記遊技盤206から排出されて入賞球誘導カバー体を介して入賞球落下入口278から受け入れられた入賞球は、入賞球誘導通路276、連通口279、合流通路286、球抜き通路246の最下流部、及び合流排出通路287を介してパチンコ機2の外部に誘導されるようになっている。なお、入賞球落下入口278と入賞球誘導通路276との間の空間には、入賞球落下入口278から落下する入賞球によって振動するように支持されると共に、入賞球誘導通路276上を転動する入賞球を一列に整列させる誘導部材が設けられている。
【0123】
また、アウト球通路277は、前記入賞球落下入口278の側方に形成される凹部281の下方に入賞球誘導通路276と上下方向に重複するように形成され、その流下端の機構板236の主体に連通口282が開設されて前記合流排出通路287に連通するようになっている。なお、上記した凹部281は、遊技盤206の下部を裏面から固定するために遊技盤収納枠下部のほぼ中央に取り付けられる遊技盤係止レバーを収容するためのものである。
【0124】
しかし、遊技盤206のアウト口226から取り込まれたアウト球は、遊技盤206の裏面に刻設形成されるアウト球排出通路(図示しない)に導かれ、さらに前記遊技盤収納枠の下部の板状部分に形成されるアウト球連通口を経由して上記したアウト球通路277に導かれた後、連通口282並びに前記合流排出通路287を通ってパチンコ機2の外部に導かれる。つまり、上記した合流排出通路287には、球抜き通路246からの球抜き球、アウト球通路277からのアウト球、入賞球誘導通路276からの入賞球がすべて合流されてパチンコ機2の外部に誘導され、該合流排出通路287からパチンコ機2の外部へ排出される。
【0125】
この合流排出通路287の向かって左側位置には、内部に複数の電圧の異なる電源を生成する電源ユニット基板を収容する電源ユニットボックス272が設けられている。電源ユニット基板は、電源線が接続される電源コネクタが実装されている。電源コネクタに接続される電源線は、機構板236の裏面側に形成される配線処理溝(図示しない)に沿って機構板236の下部まで引き通され、機構板236の主体に設けられる各開口から該主体の表側に引き出されて電源コネクタに接続される。電源線によって供給される電圧はAC24Vの電圧であり、電源ユニット基板(電源生成基板)で生成される複数の電圧は、DC30V、DC21V、DC12V、DC5Vの4種類である。(但し、他の基板に対してAC24Vも供給する。)
【0126】
また、電源ユニット基板は、遊技制御基板231及び賞球制御基板237の各CPUに駆動電源が供給されていない間、各基板に設けられているRAMの記憶内容をバックアップ(保持)するために各基板にバックアップ電源を供給するようになっている。なお、電源ユニット基板(電源生成基板)から電源断信号が出力されることによって遊技制御基板231及び賞球制御基板237は、バックアップをするための処理を行うようになっている。
【0127】
上記した電源ユニットボックス272の背面側には、遊技動作を制御する遊技制御基板231を収容する遊技制御基板ボックス232が着脱自在に取り付けられるようになっている。その取付は、機構板236の開口窓240の下辺よりやや上部にブリッジ状に掛け渡される横架突出板284に取り付けられるものである。横架突出板284は、遊技制御基板ボックス232を取り付けたときに、遊技制御基板ボックス232の裏面が前記電源ユニットボックス272と前記遊技盤206の裏面側に取り付けられるランプ制御基板235及び音声制御基板270を収容する制御基板ボックスに当接しないように重畳的に設けられる高さに設定されており、前記したL字状突出板の高さとほぼ同じ高さとなっている。
【0128】
ここで、本実施例のパチンコ機2の遊技制御基板231における回路構成の一例を図7に示すと、該遊技制御基板231は、プログラムに従ってパチンコ機2を制御する基本回路253と、入賞球検出スイッチ269f、V球検出スイッチ269g、ゲートスイッチ212a〜c、始動入賞口スイッチ217、Vカウントスイッチ222、カウントスイッチ223、入賞球検出スイッチ299a〜c、満タンスイッチ213(余剰玉受皿204の満タンを検出する満タンスイッチ213)、球切れスイッチ233、賞球用カウントスイッチ248a、貸出球カウントスイッチ248bからの信号を基本回路253に与えるスイッチ回路258と、可動片215を開閉するソレノイド216および開閉板220を開閉するソレノイド221、可動片269aを開閉するソレノイド269b並びに回転体269cを回転駆動する回転体駆動モータ269eを基本回路253からの指令に従って駆動するモータ・ソレノイド回路259と、始動入賞記憶表示器218の点灯および点滅を行うとともに、表示器210と装飾ランプ225とを駆動するランプ・LED回路260とを含む。
【0129】
また、遊技制御基板231は、基本回路253から与えられるデータに従って、大当りの発生を示す大当り情報、可変表示装置208の可変表示に利用された始動入賞球の個数を示す始動情報、確率変動が生じたことを示す確変情報等を外部の管理コンピュータ等に対して出力する第1情報出力回路264を含む。
【0130】
基本回路253は、ROM254、RAM255、CPU256、I/Oポート257、および、クロック発生部250を含む。ROM254は、ゲーム制御用のプログラム等の各種の情報(データ)を記憶するためのものである。RAM255は、ワークメモリとして使用されるためのものである。CPU256は、ゲーム制御用のプログラム等の各種の制御用プログラムに従って遊技制御動作等の制御動作を行う。I/Oポート257は、データおよび信号等の各種情報の入出力用に設けられた複数のポートを有する。クロック発生部250は、基本回路253が動作する場合の基準タイミングとなる動作クロックをCPU256等の基本回路253内の各部に与えるものである。
【0131】
さらに、遊技制御基板231には、電源投入時に基本回路253をリセットするための初期リセット回路266と、電源投入後に基本回路253を定期的にリセットするための定期リセット回路265と、基本回路253から与えられるアドレス信号をデコードしてI/Oポート257のうちのいずれかのI/Oポートを選択するための信号を出力するアドレスデコード回路267とが設けられている。
【0132】
基本回路253は、電源投入時において、初期リセット回路266により初期リセットされる。また、電源投入後、基本回路253は、定期リセット回路265により定期的(例えば、2ms毎)にリセットされ、割込み処理が実行される。これにより、割込み処理が実行される毎に、ゲーム制御用のプログラムが所定位置から再度実行される。
【0133】
打玉を発射する打球発射装置500並びに該打球発射装置500に打玉を供給する揚送ユニット400は、発射揚送制御基板291上の回路により、前記打球発射装置500の発射に連動して、前記揚送ユニット400が間歇的にパチンコ球を揚送して打球発射装置500に揚送球を供給するように制御される。
【0134】
この際、前記操作ノブ205により連続した発射操作が為されている場合には、前記揚送ユニット400の駆動モータ410は、連続するパチンコ球の揚送において、回転速度を変化させることなく、ほぼ同一の回転速度にて、球供給スプロケット413から間歇的に供給されるパチンコ球を揚送するようになっており、このようにすることは、連続するパチンコ球の揚送において、駆動モータ410の回転速度を変化させて打球発射装置500へのパチンコ球の供給同期を計る場合に比較して、加減速に伴う駆動モータ410の損耗を低減できるとともに、揚送球が球通路部404内にて踊ることによる不都合や該揚送球が踊ることによる騒音の発生を解消できることから好ましいが、本発明はこれに限定されるものではなく、回転速度を変化させて打球発射装置500への供給同期を計るようにしても良い。
【0135】
そして、発射装置500による発射球の発射勢いは、前記操作ノブ205の操作量に従って発射装置500内部に設けられている発射強度調整用モータ512の動作が制御され、前記発射用スプリング504の付勢力が調節されることで、操作ノブ205の操作量に従って調整される。すなわち、発射揚送制御基板291上の回路によって、操作ノブ205の操作量に応じた速度で打球が発射されるように制御される。
【0136】
また、遊技制御基板231から表示制御基板280には、可変表示装置208の可変表示部209の表示制御に関する指令情報として、表示制御コマンドデータと、ストローブ信号としての割込信号(以下、表示制御信号INTともいう)とが伝送される。表示制御基板280側では、表示制御コマンドデータCDの指令内容にしたがって、可変表示部209の表示制御を行う。
【0137】
遊技制御基板231からランプ制御基板235には、ランプ制御基板235により制御が行われる遊技効果LED228a、賞球ランプ251、玉切れランプ252、および、遊技効果ランプ228b、228cの制御に関する指令情報としてのランプ制御信号等の情報が伝送される。
【0138】
遊技制御基板231から音声制御基板270には、音声制御基板270によりスピーカ227から出力される効果音等の音声の制御に関する指令情報としての音声制御用コマンドデータ等の情報が伝送される。この音声制御用コマンドデータに応じて、音声制御基板270内に設けられた音声制御用のマイクロコンピュータは、スピーカ227からの効果音の発生等の音声制御を行う。
【0139】
また、基本回路253は、入賞球検出スイッチ299a〜c検出信号と始動入賞口スイッチ217の検出信号、Vカウントスイッチ222の検出信号、カウントスイッチ223の検出信号に基づいて、所定個数の賞球を払出すための賞球信号を賞球制御基板237に出力する。賞球制御基板237では、その出力されてきた賞球信号に基づいて玉払出装置297を制御して所定個数の賞球を払出すための制御を行う。
【0140】
具体的には、可変入賞球装置219の大入賞口に入賞した入賞球については1個の入賞球がカウントSWに検出されることで例えば15個の賞球が払出され、始動入賞口214に入賞した入賞球については1個の入賞球が始動入賞口SWに検出されることでたとえば5個の賞球が払出され、その他の入賞口224a〜cのいずれかに入賞した入賞球については入賞球1個が各入賞口に対応して設けられた入賞球検出SW299a〜cのいずれかに検出されることでたとえば5個の賞球が払出されるように制御される。
【0141】
このような2種類の個数の賞球を払出制御するべく、遊技制御基板231は次のように制御動作を行う。入賞球検出スイッチ269f、V球検出スイッチ269g、始動入賞口スイッチ217、Vカウントスイッチ222またはカウントスイッチ223からの検出信号が入力されると、その検出信号を賞球の払出個数決定の際に用いる払出個数決定用データとして、スイッチに応じた賞球の払出個数別に一時的に内部に記憶する。その後、入賞球検出スイッチ299a〜cのいずれかの検出信号が入力されれば、その入力以前に始動入賞口スイッチ217からの検出信号があったかどうかを払出個数決定用データを参照することによって判断し、あった場合には遊技制御基板231は賞球制御基板237に対し「5」の賞球個数を払出指令するための賞球指令信号を出力する。また、カウントスイッチ223またはVカウントスイッチ222からの検出信号があった場合には、「15」の賞球個数を払出指令するための賞球指令信号を出力する。一方、入賞球検出スイッチ299a〜cのいずれかからの検出信号があった場合において、それ以前に始動入賞口スイッチ217、カウントスイッチ223またはVカウントスイッチ222からのいずれかからも検出信号が入力されていなかった場合には、遊技制御基板231は「5」の賞球個数の賞球指令信号を賞球制御基板237に出力する。賞球制御基板237においては、賞球指令信号に基づいて、玉払出装置297から賞球を払出させる制御が払出制御用マイクロコンピュータにより実行される。
【0142】
また、満タンスイッチ213からの検出信号が満タン状態を示している場合には、その状況に応じて、賞球禁止指令信号を賞球制御基板237へ送り、玉払出装置297による賞球の払出を停止させる。
【0143】
また、賞球制御基板237上には、第2情報出力回路部268が設けられており、これら賞球制御基板237において制御される賞球の払い出し数の情報等を外部出力できるようになっている。
【0144】
また、賞球制御基板237は、前記カードユニット3のカードユニット制御基板(図示略)に設けられたI/Oポート319に接続ケーブル262並びに接続コネクタ263(図2、図8参照)を介して接続されており、後述の貸出完了信号(EXS)やパチンコ機レディー信号(PRDY)が前記カードユニット3に設けられた後述のマイクロプロセッシングユニット(MPU)321に出力されるようになっているとともに、前記カードユニット3のMPU321より出力される後述のカードユニットレディー信号(BRDY)や貸出要求完了確認信号(BRQ)が入力されるようになっている。
【0145】
また、前記操作基板18は、図2並びに図8に示すように、前記カードユニット3のI/Oポート319に接続ケーブル262並びに前記接続コネクタ263を介して接続されており、前記貸出ボタン16が操作されて遊技者による玉貸し操作がなされた場合に出力される貸出入力信号や、返却ボタン15が操作されて遊技者による後述のカード挿入口314に挿入されたプリペイドカードの返却操作がなされた場合に出力される返却入力信号が前記カードユニット3のMPU321に出力されるようになっているとともに、該MPU321からは、前記度数表示部17の表示制御を行う度数信号が入力されるようになっており、これら度数表示部17の表示制御が前記カードユニット3のMPU321からの出力信号によって実施されるようになっている。
【0146】
次いで、本実施例に用いたカードユニット3について図1並びに図8に基づき説明すると、該カードユニット3の前面には、図1に示すように、点灯によりカードユニット3の動作を報知する動作ランプ301と、プリペイドカードが使用可能状態であるか否かを表示する使用可能表示器302と、当該カードユニット3がいずれの側のパチンコ機2に対応しているか否かを表示するための連結台方向表示器303と、プリペイドカードを挿入可能とされたカード挿入口314と、が設けられている。
【0147】
このカードユニット3の構成を説明すると、図8に示すように、前記動作ランプ301や、使用可能表示器302や、連結台方向表示器303に加えて、前記カード挿入口314に連設され、挿入されるプリペイドカードに記録されている後述の識別情報(ID)や遊技用価値である度数の読み出し並びに遊技により更新された新たな度数の書き込み等を行うカードリーダライタ317と、前記挿入されたプリペイドカードから読み出しおよび書き込まれる度数等を記憶するとともに、後述するMPU321が実行する制御内容等が記述された制御プログラム等を記憶する記憶部318と、前記接続ケーブル262が接続され、前記パチンコ機2の賞球制御基板237や操作基板18との各種信号の入出力が行われるI/Oポート319と、通信ケーブルを介して図示しない管理コンピュータとのデータ通信を行うための通信部325と、これら各部並びに前記操作基板18に実装された度数表示部17の表示制御や入力検出等を行うMPU321と、を具備しており、これら各部は図8に示すように接続されている。
【0148】
また、これら各カードユニット3は、前述のように、図示しない管理コンピュータに接続されており、前記プリペイドカードが挿入された場合や、該挿入されているプリペイドカードから読み出され記憶部318に記憶されている度数に変更が加えられた場合や、該挿入されているプリペイドカードの返却処理並びに回収処理等が行われた場合に、該プリペイドカードに記録された後述の識別情報(ID)や度数データ、変更された新たな度数データ等が前記管理コンピュータに出力されるようになっている。
【0149】
前記カード挿入口312に挿入されるプリペイドカードには、個々のプリペイドカードを識別可能な識別情報(ID)が付与、記録されているとともに、前記管理コンピュータにおいてこれらプリペイドカードのIDと、該当するプリペイドカードが該当する度数とが対応付けて登録されており、前記プリペイドカードに記録された識別情報(ID)に基づいて、該プリペイドカードにより使用可能な度数が、前記管理コンピュータにて特定され、該カードユニット3に通知されて前記記憶部318に記憶されることで、該記憶された度数に基づき前記パチンコ機2の遊技に使用されるパチンコ玉の貸出を行う貸出処理が実施可能とされている。
【0150】
この貸出処理の制御状況を図9に基づいて説明すると、まず前記パチンコ機2の賞球制御基板237は、該パチンコ機2の球タンク238(図2参照)に玉が供給されてパチンコ玉の払出が可能な状態となるとスタンバイ状態となり、前記PRDYをLOWとしてカードユニット3のMPU321に出力する(S1)。
【0151】
このようにPRDYがLOWとされている状態において前記貸出ボタン16が操作されると、カードユニット3のMPU321は、前記BRDYをLOWとして前記賞球制御基板237に出力し(S2)、この状態において、更に前記BRQをLOWとして前記賞球基板237に出力する(S3)。
【0152】
次いで、前記賞球制御基板237は、前記MPU321より出力されているBRDYを検出している状態においてBRQを検出すると、前記EXSをLOWとしてMPU321に出力する(S4)。
【0153】
該EXSのLOWを検出したMPU321は、前記BRQの出力をHIGHとし、該BRQのHIGHを検出した賞球制御基板237は、玉払出装置297に玉払出信号を出力し、これに基づき1度数に該当する玉数(本実施例では25玉)の払出が実施されるとともに、該払出の終了に基づき、前記EXSの出力をHIGHとする(S5)。
【0154】
該EXSのHIGHを検出したMPU321は、前記カードユニット3のカード挿入部314に挿入されているプリペイドカードより読み出されて記憶部318に記憶されている度数から1度を減算するとともに、前記度数表示部17に表示されている度数から1度を減算して表示更新する(S6)。
【0155】
MPU321は、これら(S3)〜(S6)の制御を、1回の貸出ボタン16の操作に基づいて貸し出される度数分繰返し実施し(図9中においては5度分)、これら制御が終了した後、BRDYをHIGHとして、貸出処理を完了する(S7)。
【0156】
このようにカードユニット3のMPU321からBRQが出力される回数に基づき、前記賞球基板237は1度分に該当する数量(25玉)のパチンコ玉の貸出を実施するようになっており、このようにして貸出されたパチンコ玉を使用して遊技者はパチンコ機2における遊技を実施できるようになっている。
【0157】
次に、図28〜図30に基づいて、揚送ユニット400のパチンコ機2の本体からの取り出し方法を説明する。
【0158】
図28には、前面扉枠200の前面に取り付けられた揚送ユニット400を示す一部破断右側面図が示されている。すなわち、図28〜図30中においては、図面に向かって左側がパチンコ機2の前方とされている。
【0159】
揚送ユニット400における揚送経路ユニット406を前面扉枠200から分離して取り外すには、まず、図示されていない前面扉枠202を開放する。このとき、遊技球供給通路の分離部となるクランク流路416の下流部に溢流阻止部であるストッパー部429が設けられているため、ガラス扉枠202を開放して打球供給皿203を離脱させても遊技球が溢れ出てしまうことがない(図22参照)。
【0160】
また、このときカバー体450内における連結流路415内に残留したパチンコ球は、スリット穴458から針金等を進入させて連通口433から排出させておくことが好ましい。
【0161】
次に、係止爪455a、455bを壁部側に押し込んで(図23参照)スライドレール454a、454bの係止状態を解除し、そのまま揚送路ケース402及びベース板401’等を掴んで手前側、すなわち、図中右側に向かって引き出す。
【0162】
そして、図29に示されるように、揚送路ケース402の上端が発射装置500のケース下方よりも前方まで移動させた時点で、揚送スクリュー403の下部がカバー体450の上方に引き出されるまで揚送路ユニット406を若干上昇させて、揚送駆動装置としての駆動モータ410の駆動軸410aと揚送スクリュー403との連結を解除した後、揚送路ケース402をさらに手前側に引き出してケース止め具459から離脱させる。これにより揚送経路ユニット406の上端部が上方の発射装置500から、また下端部が下方の下部ユニット401からそれぞれ分離されるとともに、パチンコ機2の本体である前面扉枠200の前面から完全に離脱することになる。
【0163】
最後に、ネジ436を取り外して揚送路ケース403から蓋部材434を取り外すことで、互いに一体化された揚送スクリュー403及び揚送路ケース402を容易に分離できるため、揚送路ケース402内から揚送スクリュー403のみを取り出すことが出来る。
【0164】
このように、揚送装置を構成する複数の構成要素、すなわち、揚送路ケース402、揚送スクリュー403、駆動モータ410及び球供給スプロケット413等のうち、少なくとも揚送部材としての揚送スクリュー403は、駆動モータ410の駆動軸410aとの連係を解除することが出来るとともに、前面扉枠200から分離自在に構成されているため、揚送路ケース402内部に混入した異物の除去作業や、揚送スクリュー403の清掃等のメンテナンス作業を、パチンコ機2から取り外してパチンコ機2以外の箇所で行うことが出来ることで、パチンコ機2に取り付けられた状態でメンテナンスをしなくて済むため、メンテナンスの作業性が向上するとともに、パチンコ機2の打球供給皿203や他の箇所にゴミや塵等を落とすなどして汚すことなくメンテナンス作業を行うことが出来るばかりか、例えば営業時間中においてメンテナンスが必要になった場合において、他の遊技客に迷惑をかけることなく作業を行うことが出来る。
【0165】
また、本実施例の揚送ユニット400にあっては、揚送スクリュー403と揚送路ケース402とは蓋部材434を介して一体的にユニット化されて揚送経路ユニット406として構成されており、該揚送経路ユニット406ごと前面扉枠200から一度に分離出来るようになっていることで、揚送路ケース402及びその内部に収容される揚送スクリュー403のパチンコ機2から分離作業を容易に行うことが出来る。これにより、揚送経路ユニット406内部における球詰まり解除作業や揚送路ケース402内部に進入した異物等の除去作業が困難な場合にも容易に対応出来るとともに、パチンコ球との当接により汚れやすい揚送スクリュー403や揚送路ケース402の清掃作業がより容易になる。
【0166】
なお、蓋部材434と揚送スクリュー403とは、軸支部439内に螺入された筒状部材441を取り外すことで容易に分離することが出来るため、揚送スクリュー403の清掃やメンテナンス等を蓋部材434に干渉されることなく行うことが出来る。
【0167】
また、図30に示されるように、揚送経路ユニット406を前面扉枠200から分離した後、下部ユニット401をさらに手前側に引き出して、スライドレール454a、454bをガイドレール453a、453bから離脱させることにより、駆動モータ410を有する下部ユニット401も前面扉枠200から分離させることが出来る。すなわち、本実施例における揚送装置を構成する全ての構成要素(揚送路ケース402、揚送スクリュー403、駆動モータ410、球供給スプロケット413等)を前面扉枠200から分離することが出来るので、揚送スクリュー403や揚送路ケース402のみならず、揚送スクリュー403を駆動させるための駆動モータ410や、該駆動モータ410に連係して設けられる球供給スプロケット413等、装置全体のメンテナンス作業等をパチンコ機2から取り外して別の場所で行うことが出来るため、作業性が向上するとともに、パチンコ機2を汚すことがないばかりか、例えば営業時間中においてメンテナンスが必要になった場合において、他の遊技客に迷惑をかけることなく作業を行うことが出来る。
【0168】
揚送ユニット400は、遊技領域207及びその周囲を含む前面扉枠200の前面を覆うように開閉自在に取り付けられたガラス扉枠202の内方位置に設けられているため、揚送ユニット400がガラス扉枠202により保護されるばかりか、ガラス扉枠202を開放することで揚送ユニット400が外部に露出するため、営業中等における揚送ユニット400のトラブルに対しても迅速に対処することができる。
【0169】
なお、前面扉枠200から分離した揚送ユニット400を再び前面扉枠200に装着する際の方法を簡略に説明すると、先に下部ユニット401をガイドレール453a、453bに挿通した後、揚送スクリュー403と揚送路ケース402とを蓋部材434により一体化した揚送経路ユニット406を、嵌合凹部456内に駆動軸410aの先端を嵌合させるようにして下部ユニット401に連結する。最後に、これら揚送経路ユニット406及び下部ユニット401を後方に押し込む。このように、前述した分離方法と逆の手順で装着すればよいため、詳細な説明は省略することとする。
【0170】
なお、本実施例では、下部ユニット401を前方に引き出した状態で揚送経路ユニット406ごと下部ユニット401から離脱させる方法を説明したが、本実施例の揚送ユニット400は、例えば図31に示されるように、揚送路ケース402を下部ユニット401から離脱させない状態で、揚送路ケース402から蓋部材434を取り外し、揚送スクリュー403のみを揚送路ケース402の外部に取り出すことが出来る。よって、例えば揚送路ケース402内部にて生じた球詰まり、異物の除去作業や、点検作業等を簡易的に行いたい場合にも対応することが出来る。
【0171】
前記実施例における各要素は、本発明に対して以下のように対応している。
本発明の請求項1は、弾球遊技機(パチンコ機2)の下部位置に設けられ、遊技に使用するための遊技球(パチンコ球)を貯留するための打球貯留部(打球供給皿203)と、該打球貯留部(打球供給皿203)に貯留されている遊技球(パチンコ球)を揚送するための揚送装置(揚送ユニット400)と、弾球遊技機(パチンコ機2)の上部側方位置に設けられ、該揚送装置(揚送ユニット400)にて揚送された遊技球(パチンコ球)を遊技機枠に取り付けられた遊技盤(206)上に形成された遊技領域(207)内に打ち出すための発射装置(500)と、を備える弾球遊技機(パチンコ機2)において、前記揚送装置(揚送ユニット400)は、遊技球(パチンコ球)の揚送経路を形成する揚送ケース(揚送路ケース402)と、螺旋状凸部を外周に有して回動自在に軸支されるとともに前記揚送ケース(揚送路ケース402)内部に収容されて該揚送ケース(揚送路ケース402)内部の遊技球(パチンコ球)を揚送するスクリュー部材(揚送スクリュー403)と、該スクリュー部材の前記螺旋状凸部の側面に沿って前記揚送ケース内に形成された直線状の揚送通路とが、弾球遊技機(パチンコ機2)の本体からの着脱機構を備えたユニット構成とされた揚送経路ユニット(406)と、弾球遊技機(パチンコ機2)の本体からの着脱機構と、前記打球貯留部から供給される遊技球を収容可能な凹部を外周に有し、前記スクリュー部材の回転と連動して水平回転することで、前記スクリュー部材が複数回転する毎に該凹部に収容された遊技球を前記揚送通路の下端において該揚送通路内に1球づつ供給する円盤状のスプロケットと、前記スクリュー部材(揚送スクリュー403)並びに前記スプロケット所定方向に回転駆動させるための揚送駆動装置(駆動モータ410)とを備えた揚送駆動ユニット(下部ユニット401)と、から構成され、前記揚送通路内において遊技球と前記螺旋状凸部の上面とが当接するように該螺旋状凸部が前記揚送通路に露出され、且つ、前記スプロケットは、前記揚送通路と前記凹部とが、所定回転位置において1本状の通路を形成するように設けられ、前記発射装置における1つの遊技球の発射の都度毎に、前記凹部に収容された1つの遊技球を該所定回転位置において前記螺旋状凸部の上面と当接するように供給することにより、前記打球貯留部に貯留されている遊技球を、後続の遊技球に当接して押上げられることなく単独状態にて前記発射装置に揚送して供給し、前記発射装置(500)は、該発射装置の下端が前記揚送装置の上端に連結して設けられているとともに、弾球遊技機(パチンコ機2)の本体からの着脱機構(係止片530、530’530’’、固定用舌部519)として、弾球遊技機の本体の装着面の所定位置に穿設された複数の係止片挿入穴に挿通可能とされ、該発射装置の外装ケースの装着面に、下向きの鈎形状に突出形成された複数の係止片と、外装ケースの上端側面から上方向に突出形成されるとともに、前記係止片を前記係止片挿入穴に挿通した際に前記装着面の所定位置に形成された挿入孔と連通するように形成され、固定部材が挿通可能とされた固定部材挿入孔を有する複数の固定用舌部とを備えた発射ユニットにより構成されている。
【0172】
本発明の請求項2は、前記揚送駆動ユニット(下部ユニット401)は、前記揚送経路ユニット(406)が弾球遊技機(パチンコ機2)の本体から分離されている状態で弾球遊技機(パチンコ機2)の本体から着脱可能に構成されている。
【0173】
本発明の請求項3は、前記揚送ケース(揚送路ケース402)は、少なくともその一部が透明部材により形成されている。
【0174】
本発明の請求項4は、前記揚送ケース(揚送路ケース402)は、前記揚送経路の内部を開閉自在とする開閉蓋を備える。
【0175】
本発明の請求項5は、前記揚送装置(揚送ユニット400)と前記発射装置(500)とを、前記遊技盤(206)の前面を覆うように開閉自在に設けられているガラス扉枠(202)の内方に備える。
【0178】
本発明の請求項は、前記スクリュー部材(揚送スクリュー403)と前記揚送駆動装置(駆動モータ410)とを位置決めするための位置決め手段を備える。
【0179】
以上、本発明の実施形態を図面により前記実施例にて説明してきたが、本発明はこれら各実施例に限定されるものではなく、本発明の主旨を逸脱しない範囲における変更や追加があっても本発明に含まれることは言うまでもない。
【0180】
例えば、前記実施例においては、揚送路内に存在するパチンコ球を2つとしているが、本発明はこれに限定されるものではなく、十分な揚送速度が得られる場合は、これら揚送路内に存在するパチンコ球を1つ或いは0とするようにしても良い。また本実施例では揚送スクリュー403によって球の揚送を行なっているが、ベルトや磁力(リニア)によって球を揚送するようにしても良い。
【0181】
また、前記実施例における揚送装置400においては、下部ユニット401に揚送球供給手段としての球供給スプロケット413が一体的に設けられていたが、本発明の揚送装置は、少なくとも揚送ケース、揚送部材、揚送駆動装置とから構成されていればよく、球供給スプロケット413は揚送装置の一部を構成する下部ユニット401に必ずしも設けられていなくてもよい。
【0182】
【発明の効果】
本発明は次の効果を奏する。
(a)請求項1の発明によれば、揚送経路ユニットと揚送駆動ユニットから成る揚送装置と、ユニット化された発射装置とを弾球遊技機の本体から容易に分離することが出来るため、発射装置や揚送装置の清掃やメンテナンス作業における作業性を著しく向上できる。また、揚送経路内に残留する遊技球を極力少なくすることが可能となり、これら揚送経路内に残留する遊技球の返却機構等による機構の複雑化を回避できるばかりか、スクリュー部材や揚送ケースの分離作業時において、これら残留する遊技球が大量に溢れだしてしまうことも回避できる。更には、前記打球貯留部から供給された遊技球を確実に前記スクリュー部材に供給できるばかりか、これらスプロケットを駆動する駆動源を別個に設ける必要がなく、且つスプロケットがユニット化されて弾球遊技機から分離可能とされていることで、スプロケットでの球詰まりや異物の除去作業を、遊技機本体から分離した状態にて容易に行うことも出来る。また、遊技機の移動時や、振動等の揺れによる係止片のズレや、外れを防止できる。
【0183】
(b)請求項2の発明によれば、揚送経路ユニットと揚送駆動ユニットとを個別に弾球遊技機の本体から分離することができるため、これら弾球遊技機の本体から分離の作業性を向上できる。
【0184】
(c)請求項3の発明によれば、揚送ケース内部の揚送経路の状況を、揚送ケースや揚送部材等を弾球遊技機から分離することなく、外部から容易に視認することが出来る。
【0185】
(d)請求項4の発明によれば、揚送ケース内部に混入した異物の除去作業や清掃作業等を、揚送ケースや揚送部材等を弾球遊技機から分離することなく、開閉蓋部を開放することで外部から容易に行うことが出来る。
【0186】
(e)請求項5の発明によれば、揚送装置並びに発射装置がガラス扉枠により保護されるばかりか、ガラス扉枠を開放することで揚送装置並びに発射装置が外部に露出するため、営業中等における揚送装置や発射装置のトラブルに対しても、迅速に対処することができる。
【0189】
)請求項の発明によれば、前記揚送駆動装置と前記スクリュー部材との位置決めを容易に且つ確実に実施できるので、これら位置ずれによる不具合の発生を回避できる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明における実施例の弾球遊技機並びにカードユニットを示す正面図である。
【図2】本発明における実施例の弾球遊技機並びにカードユニットを示す背面図である。
【図3】本発明における実施例の弾球遊技機におけるガラス扉枠の開放状態を示す図である。
【図4】本発明の実施例における弾球遊技機の前面下部部分の構成を示す拡大図である。
【図5】本発明における実施例の弾球遊技機における機構板によるパチンコ球流路を示す図である。
【図6】本発明における実施例の弾球遊技機における機構板を示す斜視図である。
【図7】本発明の実施例における弾球遊技機の構成を示すブロック図である。
【図8】本発明の実施例における弾球遊技機とカードユニットとの接続状況並びに該カードユニットの構成を示すブロック図である。
【図9】本発明の実施例における弾球遊技機の賞球制御基板とカードユニットとから出力される各信号の出力状況を示す図である。
【図10】本発明の実施例の弾球遊技機に用いた払出装置を示す図である。
【図11】(a)、(b)は、本発明の実施例の弾球遊技機における払出状況の説明図である。
【図12】(a)は、本発明の実施例に用いた揚送装置並びに発射装置を示す側断面詳細図である。
(b)は、本発明の実施例に用いた揚送装置のA−A断面図である。
【図13】本発明の実施例に用いた揚送装置の下端部分を示す透視斜視図である。
【図14】(a)〜(d)は、本発明の実施例の揚送装置へのパチンコ球の供給状況の説明図である。
【図15】(a)〜(c)は、本発明の実施例に用いた発射装置における発射状況を示す図である。
【図16】(a)〜(c)は、本発明の実施例に用いた発射装置におけるファール球の取込状況を示す図である。
【図17】本発明の実施例の弾球遊技機における通常時の遊技球の流れを示す図である。
【図18】本発明の実施例の弾球遊技機におけるファール球の流れを示す図である。
【図19】本発明の実施例の弾球遊技機における待機球返却時の遊技球の流れを示す図である。
【図20】本発明の実施例の弾球遊技機における待機球返却部の周囲の構成を示す拡大透視図である。
【図21】(a)は、待機球返却部の返却操作時の状況を示す上面図である。
(b)は、待機球返却部の通常時の状況を示す上面図である。
【図22】(a)は、ガラス扉枠202の解放時のストッパー部の状態を示す図である。
(b)は、ガラス扉枠202の開閉時のストッパー部の状態を示す図である。
【図23】(a)は下部ユニットを示す正面図であり、(b)は(a)のB−B断面図であり、(c)は(b)の状態から下部ユニットを引き出した状態を示す断面図である。
【図24】揚送スクリューと駆動軸との連結構成を示す一部破断側面図である。
【図25】手動ギアを示すための下部ユニットの斜視図である。
【図26】蓋部材の構造を示す断面図である。
【図27】ケース止め具を示す要部断面図である。
【図28】揚送ユニットが前面扉枠に装着された状態を示す一部破断側面図である。
【図29】揚送ユニットが前面扉枠から分離された状態を示す一部破断側面図である。
【図30】下部ユニットが前面扉枠から分離された状態を示す一部破断側面図である。
【図31】揚送スクリューが揚送路ケースから引き出された状態を示す一部破断側面図である。
【図32】図12のB−B線の断面図を用いて、発射装置を前面扉枠に取り付ける過程を示す図である。
【図33】発射装置を前面扉枠に取り付けるためのラッチ部材の作用を示す拡大断面図である。
【符号の説明】
2 パチンコ機(弾球遊技機)
3 カードユニット
14 操作部
15 返却ボタン
16 貸出ボタン
17 度数表示部
18 操作基板
51 払出モータ
52 振分ソレノイド
56 スプロケット
57 流路切替弁
200 前面扉枠
201 基枠
202 ガラス扉枠
203 打球供給皿(上皿)
203’ 上皿ハウジング
204 余剰玉受皿(下皿)
204’ 下皿ハウジング
205 打球操作ハンドル(操作ノブ)
206 遊技盤
207 遊技領域
208 可変表示装置
209 可変表示部
210 表示器
211a 通過ゲート
211b 通過ゲート
211c 通過ゲート
212a ゲートスイッチ
212b ゲートスイッチ
212c ゲートスイッチ
213 満タンスイッチ
214 始動入賞口
215 可動片
216 ソレノイド
217 始動ロスイッチ
218 始動入賞記憶表示器
219 可変入賞球装置
220 開閉板
221 ソレノイド
222 Vカウントスイッチ
223 カウントスイッチ
224a 入賞口
224b 入賞口
224c 入賞口
225 装飾ランプ
226 アウト口
227 スピーカ
228a 遊技効果LED
228b 遊技効果ランプ
228c 遊技効果ランプ
229 可変表示制御ユニット
230 誘導傾斜樋流入口
231 遊技制御基板
232 遊技制御基板ボックス
233 球切れスイッチ
234 下皿開口レバー
235 ランプ制御基板
236 機構板
237 賞球制御基板
238 球タンク
239 誘導樋
240 開口窓
241 シリンダ錠
242 待機球返却樋
243 カーブ樋
244 球供給樋
245 球供給通路
246 球抜き通路
247 球抜き弁
248a 賞球用カウントスイッチ
248b 貸出球カウントスイッチ
249 玉ならし部材
250 クロック発生部
251 賞球ランプ
252 玉切れランプ
253 基本回路
254 ROM(リードオンメモリー)
255 RAM(ランダムアクセスメモリー)
256 CPU(セントラルプロセッシングユニット)
257 I/Oポート
258 スイッチ回路
259 ソレノイド回路
260 ランプ・LED回路
262 接続ケーブル
263 接続コネクタ
264 第1情報出力回路
265 定期リセット回路
266 初期リセット回路
267 アドレスデコード回路
268 第2情報出力部
269 役物装置
269a 可動片
269b ソレノイド
269c 回転体
269d V入賞口
269e 回転体駆動モータ
269f 入賞球検出スイッチ
269g V球検出スイッチ
270 音声制御基板
271 余剰球通路
272 電源ユニットボックス
273 賞球通路
274 上皿連通口
276 入賞球誘導通路
277 アウト球通路
278 入賞球落下入口
279 連通口
280 表示制御基板
281 凹部
282 連通口
283 誘導傾斜樋
283’ 誘導傾斜樋
284 横架突出板
286 合流通路
287 合流排出通路
288 ファール球流入口
289 ボックス樋
290 枠用スイッチ中継基板
291 発射揚送制御基板
292 ランプモジュール
294 流入口
295 ファール球流路
296 返却操作ボタン
297 玉払出装置
298 連通口
299a 入賞球検出スイッチ
299b 入賞球検出スイッチ
299c 入賞球検出スイッチ
301 動作ランプ
302 使用可能表示器
303 連結台方向表示器
314 カード挿入口
317 カードリーダライタ
318 記憶部
319 I/Oポート
321 マイクロプロセッシングユニット(MPU)
325 通信部
400 揚送ユニット
401 下部ユニット
401’ ベース板
402 揚送路ケース
402a フランジ部
403 揚送スクリュー
403a 外周部
403b 軸部
404 球通路部
405 スクリュー収容部
406 揚送経路ユニット
410 駆動モータ
410’ 接続コネクタ
410a 駆動軸
411 駆動ギア
411a 小径ギア
411b 大径ギア
412 受動ギア
412a 小径ギア
412b 大径ギア
413 球供給スプロケット
414 球収容部
415 連結流路
415’ 連結流路
416 クランク流路
417 球供給口
420 待機球返却部
421 開口
422 スプリング
423 スライド板
424 連結棒
425 開閉部
429 ストッパー部
430 スライド板
430’ スライド板
431 係合部
432 付勢バネ
433 連通口
434 蓋部材
435 ネジ穴
436 ネジ
437 ネジ挿通穴
438 リブ
439 軸支部
440 ベアリング
441 筒状部材
450 カバー体
451 嵌合部
452 下部ユニット収容部
453a、453b ガイドレール
454a、454b スライドレール
455a、455b 係止爪
456 嵌合凹部
457 手動ギア
458 スリット穴
459 ケース止め具
500 発射装置
500’ 発射装置
501’ カム軸
501a リフト用カム
501b 発射用カム
502 球リフトアーム
503 発射アーム
504 発射用スプリング
505 スライド片
506 リフト用スプリング
507 ファール球通路弁
508 発射レール
509 発射路
510 外装ケース
511 カム駆動モータ
512 発射強度調整用モータ
517 ラッチ部材挿入穴
518 ラッチ部材挿入穴
518a 大径部
518b 小径部
519 固定用舌部
520 ラッチ部材
521 ブッシュ
521a 貫通穴
522 操作ピン
522a ピン部材
522b 操作部
522c 先端部
523 固定片
524 フランジ部
525 凸条
530 係止片
530’ 係止片
530’’ 係止片
530a 係止片凹部
530a’係止片凹部
531 係止片挿入穴
531’ 係止片挿入穴
531’’ 係止片挿入穴
531a 係止片受部
531a’係止片受部
540 カム駆動モータ挿入孔

Claims (6)

  1. 弾球遊技機の下部位置に設けられ、遊技に使用するための遊技球を貯留するための打球貯留部と、該打球貯留部に貯留されている遊技球を揚送するための揚送装置と、弾球遊技機の上部側方位置に設けられ、該揚送装置にて揚送された遊技球を遊技機枠に取り付けられた遊技盤上に形成された遊技領域内に打ち出すための発射装置と、を備える弾球遊技機において、
    前記揚送装置は、
    遊技球の揚送経路を形成する揚送ケースと、螺旋状凸部を外周に有して回動自在に軸支されるとともに前記揚送ケース内部に収容されて該揚送ケース内部の遊技球を揚送するスクリュー部材と、該スクリュー部材の前記螺旋状凸部の側面に沿って前記揚送ケース内に形成された直線状の揚送通路とが、弾球遊技機の本体からの着脱機構を備えたユニット構成とされた揚送経路ユニットと、
    弾球遊技機の本体からの着脱機構と、前記打球貯留部から供給される遊技球を収容可能な凹部を外周に有し、前記スクリュー部材の回転と連動して水平回転することで、前記スクリュー部材が複数回転する毎に該凹部に収容された遊技球を前記揚送通路の下端において該揚送通路内に1球づつ供給する円盤状のスプロケットと、前記スクリュー部材並びに前記スプロケット所定方向に回転駆動させるための揚送駆動装置とを備えた揚送駆動ユニットと、
    から構成され、前記揚送通路内において遊技球と前記螺旋状凸部の上面とが当接するように該螺旋状凸部が前記揚送通路に露出され、且つ、前記スプロケットは、前記揚送通路と前記凹部とが、所定回転位置において1本状の通路を形成するように設けられ、前記発射装置における1つの遊技球の発射の都度毎に、前記凹部に収容された1つの遊技球を該所定回転位置において前記螺旋状凸部の上面と当接するように供給することにより、前記打球貯留部に貯留されている遊技球を、後続の遊技球に当接して押上げられることなく単独状態にて前記発射装置に揚送して供給し、
    前記発射装置は、該発射装置の下端が前記揚送装置の上端に連結して設けられているとともに、弾球遊技機の本体からの着脱機構として、弾球遊技機の本体の装着面の所定位置に穿設された複数の係止片挿入穴に挿通可能とされ、該発射装置の外装ケースの装着面に、下向きの鈎形状に突出形成された複数の係止片と、外装ケースの上端側面から上方向に突出形成されるとともに、前記係止片を前記係止片挿入穴に挿通した際に前記装着面の所定位置に形成された挿入孔と連通するように形成され、固定部材が挿通可能とされた固定部材挿入孔を有する複数の固定用舌部とを備えた発射ユニットにより構成されていることを特徴とする弾球遊技機。
  2. 前記揚送駆動ユニットは、前記揚送経路ユニットが弾球遊技機の本体から分離されている状態で弾球遊技機の本体から着脱可能に構成されている請求項1に記載の弾球遊技機。
  3. 前記揚送ケースは、少なくともその一部が透明部材により形成されている請求項1または2に記載の弾球遊技機。
  4. 前記揚送ケースは、前記揚送経路の内部を開閉自在とする開閉蓋を備える請求項1〜3のいずれかに記載の弾球遊技機。
  5. 前記揚送装置と前記発射装置とを、前記遊技盤の前面を覆うように開閉自在に設けられているガラス扉枠の内方に備える請求項1〜4のいずれかに記載の弾球遊技機。
  6. 前記スクリュー部材と前記揚送駆動装置とを位置決めするための位置決め手段を備える請求項1〜のいずれかに記載の弾球遊技機。
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