JP2004208814A - 弾球遊技機 - Google Patents

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Shohachi Ugawa
詔八 鵜川
Shinsuke Yamaguchi
慎介 山口
Kiyoyuki Arai
清之 新井
Yutaka Otake
裕 大竹
Kenji Teronai
賢二 手呂内
Mikio Aoki
幹雄 青木
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Abstract

【課題】揚送装置の配置位置による制約を受けることなく、遊技領域を遊技機枠内において極力拡大することが出来るようにした弾球遊技機を提供すること。
【解決手段】弾球遊技機の下部位置に設けられた打球貯留部203に貯留されている遊技球を、遊技機枠200に取り付けられた遊技盤206の前面206a側に形成された遊技領域207内に打ち出す発射装置500に揚送するための揚送装置400は、揚送球供給装置から供給される遊技球を分離した状態で揚送して発射装置500に供給するように構成されているとともに、遊技盤206の後面206b側に配置されている。
【選択図】 図8

Description

【0001】
【発明の属する技術の分野】
本発明は、遊技盤の盤面上に形成された遊技領域内に、弾球遊技機の上部側方位置から遊技球を打ち出して遊技を行う弾球遊技機に関する。
【0002】
【従来の技術】
従来、遊技盤の盤面上に形成された遊技領域内に、該遊技盤の上部側方位置から遊技球を打ち出して遊技を行う弾球遊技機として、例えば遊技盤の上部側方(遊技機に向かって左側)位置に発射装置を設け、打球供給皿に貯留されている遊技球を、スプロケットにて揚送管内に数珠つなぎ状態で送り出して揚送することで発射装置に供給するもの等がある(例えば、特許文献1参照)。
【0003】
また、打球供給皿に貯留されている遊技球を、遊技盤の後面側に設けられたスクリュー部材により揚送することで発射装置に供給するもの等がある(例えば、特許文献2参照)。
【0004】
【特許文献1】
特開昭58−163388号公報(3頁、第1、2、7図)
【特許文献2】
特許第2805499号公報(第2−3頁、第3−8図)
【0005】
【発明が解決しようとする課題】
これら遊技盤の上部側方位置から遊技球を打ち出して遊技を行う弾球遊技機は、発射装置を遊技機の下方位置のハンドル近傍に有するものに比較して、発射レールの設置等の制約を受けることがないため、遊技盤上の遊技領域の大きさ、特には上下方向の大きさを大きくでき、遊技盤のほぼ中央部位置に設けられている可変表示装置である液晶パネル等の大型化にあって、これら液晶パネルの大型化等による遊技盤形成への制約を解消することが可能となることから、その有用性が高まってきている。
【0006】
しかしながら、上記特許文献1に記載された弾球遊技機にあっては、遊技盤の下方に位置する打球供給皿にある遊技球を上方に位置する発射装置まで揚送するための揚送管が上下方向に延設されており、これら揚送管を含む揚送装置が遊技盤を取り付けるための遊技機枠の前面側に配置されていたため、遊技領域を特に左右幅方向に拡大しようとする場合に前記揚送装置の配置位置による制約を受けることになり、遊技領域を拡大することが困難であった。
【0007】
また、上記第2特許文献に記載された弾球遊技機にあっては、揚送装置により揚送した遊技球を、揚送装置の上部に設けられた揚送球供給装置によって発射装置に供給するようになっていたため、例えば揚送装置を停止すると該揚送装置内に多数の遊技球が残存することになり、揚送装置のメンテナンス等を行う場合において多数の遊技球を装置内から取り出さなければならず、手間がかかるといった問題があったばかりか、このように揚送装置から全ての遊技球を取り出してしまった後に遊技を行う場合において、遊技者による操作がなされてから最初の遊技球が発射装置から打ち出されるまでに時間がかかるといった問題を有していた。
【0008】
よって、本発明は上記した問題点に着目してなされたもので、揚送装置の配置位置による制約を受けることなく、遊技領域を遊技機枠内において極力拡大することが出来るとともに、メンテナンス性や使用性に優れた揚送装置を備える弾球遊技機を提供することを目的としている。
【0009】
【課題を解決するための手段】
前記した問題を解決するために、本発明の弾球遊技機は、弾球遊技機の下部位置に設けられ、遊技に使用するための遊技球を貯留するための打球貯留部と、該打球貯留部に貯留されている遊技球を揚送するための揚送装置と、弾球遊技機の上部側方位置に設けられ、該揚送装置にて揚送された遊技球を遊技機枠に取り付けられた遊技盤の前面側に形成された遊技領域内に打ち出すための発射装置と、を備える弾球遊技機において、
前記発射装置の発射動作に関連して、前記打球貯留部に貯留されている遊技球を前記揚送装置に1個ずつ分離して供給する揚送球供給装置を備え、
前記揚送装置は、前記揚送球供給装置から供給される遊技球を分離した状態で揚送して前記発射装置に供給するように構成されているとともに、前記遊技盤の後面側に配置されていることを特徴としている。
この特徴によれば、弾球遊技機の下部位置に設けられた打球貯留部に貯留されている遊技球を、弾球遊技機の上部側方位置に設けられた発射装置まで揚送するための揚送装置の少なくとも一部が遊技盤の後面側に配置されることで、揚送装置の配置位置による制約を受けることなく、遊技領域を遊技機枠内において極力拡大することが出来るばかりか、揚送球供給装置によって、揚送する遊技球が1個ずつ分離して供給されるとともに、揚送装置により分離した状態で遊技球が揚送されることで、揚送装置等の駆動を停止したときに揚送装置内に必要以上の遊技球が残存することを防止出来るので、揚送装置のメンテナンス時における作業性が効果的に向上する。
【0010】
本発明の弾球遊技機の前記揚送装置は、遊技球が揚送される揚送通路と、前記揚送通路内の遊技球を揚送するために前記揚送通路内に回動自在に設けられたスクリュー部材と、を備え、
前記スクリュー部材は、前記揚送通路内に同時に存在する遊技球の数が所定個数以下になるように構成されていることが好ましい。
このようにすれば、揚送装置の清掃のためにメンテナンス等を行う際や、故障によって揚送装置の駆動が停止された場合において、揚送装置内に多数の遊技球が残存することがないので、揚送通路内からの遊技球の抜き取り作業を容易に行うことが出来るばかりか、揚送装置内に遊技球が存在しない状態で打球貯留部に遊技球を補給し、発射装置にて遊技球を打ち出す場合において、発射装置により最初の1球目の遊技球が発射されるまでの時間が短縮されるため、遊技者に違和感を生じさせることがない。
【0011】
本発明の弾球遊技機の前記揚送球供給装置は、前記揚送装置へ遊技球を1個ずつ送り出すためのスプロケット部材を備え、
前記揚送球供給装置内に同時に存在する遊技球の数が1個以下となるように構成されていることが好ましい。
このようにすれば、揚送球供給装置の清掃のためのメンテナンス等を行う際や、故障によって揚送球供給装置の駆動が停止された場合等において、揚送球供給装置内に多数の遊技球が残存することがないので、メンテナンス時の作業性が効果的に向上する。
【0012】
本発明の弾球遊技機の前記揚送装置は、前記遊技機枠における前記発射装置の配置位置と同一側方位置に取り付けられていることが好ましい。
このようにすれば、遊技盤を取り付けるための強度の高い遊技機枠における前記発射装置の配置位置と同一側方位置に取り付けられるため、揚送装置の安定性が向上し、遊技球の揚送が安定的に行われるとともに、遊技球の揚送距離を極力短くすることが出来るばかりか、遊技盤の交換とともに発射球誘導路部材を交換する必要がないので、コストを低減することが出来る。
【0013】
本発明の弾球遊技機は、遊技球を遊技者に付与するための裏機構板が、前記遊技盤の後面側に配置されるとともに、前記揚送装置は前記裏機構板に取付けられていることが好ましい。
このようにすれば、遊技盤の後面側に予め配設された裏機構板を利用して、揚送装置を遊技盤の後面に容易に配置することが出来るばかりか、遊技盤の交換とともに揚送装置を交換する必要がないので、コストを低減することが出来る。
【0014】
また、本発明の弾球遊技機は、前記発射装置(500)から発射され、前記遊技領域(207)に到達しなかった遊技球(パチンコ球)をファール球として回収するためのファール球通路を備え、
該ファール球通路(ファール球流路295)の少なくとも一部が、前記遊技盤(206)の後面(206b)側に配置されていることが好ましい。
このようにすれば、ファール球通路の少なくとも一部が遊技盤の後面側に配置されることで、ファール球通路の配置位置による制約を受けることなく、遊技領域を遊技機枠内において極力拡大することが出来るばかりか、弾球遊技機を並設する際にファール球通路が邪魔になることがない。
【0015】
さらに本発明の弾球遊技機の前記遊技機枠(前面扉枠200)には、前記遊技盤(206)上に前記遊技領域(207)を構成するレール部材(110)と、前記遊技領域内に打ち出され、前記遊技領域内に設けられた入賞口(224a〜224c、始動入賞口214、V入賞口269d、可変入賞球装置219の大入賞口等)に入賞しなかった遊技球(パチンコ球)をアウト球として回収するためのアウト球回収部(アウト口226)と、が設けられていることが好ましい。
このようにすれば、遊技盤の前面にレール部材やアウト球回収部を形成しなくて済み、遊技盤の前面全域を有効に利用することが出来るため、遊技領域を極力拡大することが出来るばかりか、遊技盤の部品点数が低減されるので、遊技盤の交換にかかるコストを低減することが出来る。
【0016】
【発明の実施形態】
以下、図面に基づいて本発明の実施形態を説明する。
【0017】
本実施例の弾球遊技機であるパチンコ機2は、該パチンコ機2の側部位置に1対1にて配置される遊技用装置であるカードユニット3とともに、図示しない遊技島の前後面に複数並設されて使用される。
【0018】
これらパチンコ機2並びにカードユニット3が並設される遊技島の内部には、前記各パチンコ機2にパチンコ球を供給する供給樋や、前記各パチンコ機2にて使用され、排出されたパチンコ球を集めて前記供給樋に揚送する揚送装置等(図示略)が設けられているとともに、高さ方向略中央部には前記各カードユニット3より排出された紙幣を所定方向島端に設けられた回収ボックス(図示略)に搬送可能な紙幣搬送路(図示略)や、同様に前記各カードユニット3より排出された硬貨及びプリペイドカードを前記所定方向島端の回収ボックスに混合搬送可能な混合搬送路(図示略)等が設けられている。
【0019】
本実施例の弾球遊技機であるパチンコ機2を主に図1〜図6に基づいて説明すると、該パチンコ機2は、遊技機枠としての前面扉枠200と、該前面扉枠200の前面側に開閉自在に枢支され、中央にガラス板が設けられたガラス扉枠202と、前面扉枠200を開閉自在に枢支する四角枠状に形成された基枠201と、からなる。
【0020】
ガラス扉枠202の下部前面には、図4に示すように、貸し出された球並びに払い出された賞球を貯留するための打球貯留部としての打球供給皿203が一体に設けられており、該打球供給皿203の上面所定箇所には操作部14が設けられている。前面扉枠202の前面における打球供給皿203の下方には、打球供給皿203から溢れた賞球を貯留する余剰球受皿204と、打球を発射する打球操作ハンドル(以下、操作ノブという)205、とが設けられている。なお、図1中の241は、前記打球供給皿203を含むガラス扉枠202を開放操作するためのシリンダ錠である。
【0021】
また、ガラス扉枠202の下部前面における打球操作ハンドル205の近傍には、遊技に関連する演出装置を操作するための演出装置操作ボタン112a、112bが配設されている。この演出装置操作ボタン112a、112bは、本実施例においては使用されていないが、例えば機種変更等に伴って遊技に関連する演出装置を設けた場合において、このような演出装置に関連する何らかの操作をする際に使用されるボタンである。
【0022】
前記演出装置とは、具体的にいうと、例えば後述する遊技盤206の所定箇所に可動自在に設けられた可動部材(例えばパチンコ機のタイトルキャラクタをモチーフにして構成された役物)や、後述する可変表示装置とは別個に構成された演出用可変表示装置等を含み、演出装置操作ボタン112a、112bは、これら可動部材を可動させるための操作や、演出用可変表示装置を可変表示させることにより行われるミニゲーム等を停止表示または選択するための操作に使用されるものである。
【0023】
これら演出装置操作ボタン112a、112bは、打球操作ハンドル205の近傍に設けられているため、遊技者は打球操作ハンドル205を操作しながら、該ハンドルを操作する手で演出装置操作ボタン112a、112bを操作することが出来るため、打球操作を中断することなく演出装置の操作を行うことが可能である。なお、これら演出装置操作ボタン112a、112b内には例えば複数色に発光可能なLED(図示略)等が内蔵されている。なお、これら演出装置操作ボタン112a、112b内には例えば複数色に発光可能なLED(図示略)等が内蔵されている。
【0024】
操作部14には、図4に示すように、遊技者により前記カードユニット3に設けられた後述するカード挿入口314(図1参照)に挿入された遊技用記録媒体であるプリペイドカードより読み出された遊技用価値である度数を表示する度数表示部17と、遊技の開始または前記打球供給皿203に持球が少なくなったまたは無くなった際に押圧操作されて、前記度数表示部17に残度数が存在する場合に所定数量のパチンコ球の貸出を実施するための貸出ボタン16と、遊技を終了する際に押圧操作されることにより、前記カードユニット3に挿入されているプリペイドカードに新たな残度数が記録されて返却がなされる返却ボタン15と、が設けられており、これら各部は操作部14内部に設けられている操作基板18上に実装されている。
【0025】
前面扉枠200には、図3及び図6に示すように、略中央部に形成された開口200c内に遊技盤206が着脱自在に取付けられている。また、前面扉枠200の前面200aにおける遊技盤206に向かって左側方上部位置には、該遊技盤206の前面206aに形成される遊技領域207に向けてパチンコ球を発射するための発射装置500が取付けられているとともに、前面扉枠200の後面200b側における発射装置500の下方には、前記発射装置500にパチンコ球を供給するための揚送ユニット400(揚送装置)が取付けられている。
【0026】
ガラス扉枠202における打球供給皿203の下部には、図4に示されるように、該打球供給皿203に貯留されているパチンコ球を整列して、後述する揚送ユニット400(揚送装置)の下部ユニット401に繋がるクランク流路416並びに連結流路415(図10参照)に供給するように設けられた誘導傾斜樋283が設けられている。
【0027】
打球供給皿203に貯留されているパチンコ球は、誘導傾斜樋流入口230(図4参照)から流出して誘導傾斜樋283を流下し、クランク流路416並びに連結流路415を通過して、前記揚送ユニット400の下部に設けられている後述する下部ユニット401に供給され、該揚送ユニット400にて発射装置500に揚送、供給されて、発射装置500により遊技盤206の前面206aに形成された遊技領域207に打ち出されるようになっている(図15参照)。また、本実施例では、ガラス扉枠202の開放により、後述するようにクランク流路416と連結流路415との間にて流路が分離されるようになっている(図18参照)。
【0028】
図3に示されるように、前記揚送ユニット400を構成する揚送路の側方位置には、前記発射装置500にて打ち出されたが、発射勢いが弱いために前記遊技領域207に到達しなかったファール球を流下させるためのファール球流路295が設けられている。該ファール球流路295の下端部には、後述する賞球通路273(図5参照)に繋がるファール球流出口288が設けられており、前記ファール球が該ファール球流路295、ファール球流出口288、賞球通路273を通じて打球供給皿203或いは余剰球受皿204に返却されるようになっている(図16参照)。
【0029】
図3及び図10に示されるように、揚送ユニット400を構成する揚送路内にパチンコ球を供給する揚送球供給手段となる下部ユニット401の直近位置である前記連結流路415の上流位置、つまりは、ガラス扉枠202の開放により分離されて離脱する部分には、クランク流路416、誘導傾斜樋283並びに前記打球供給皿203に停留するパチンコ球(待機球)を余剰球受皿204に流下させるための抜き取り手段としての待機球返却部420が設けられており、図1並びに図17に示すように、該待機球返却部420に対応する位置となる打球供給皿203の下方左部位置に設けられた返却操作ボタン296を押圧操作することで、パチンコ球(待機球)の返却(抜き取り)が実施される。
【0030】
詳しくは、本実施例に用いた待機球返却部420の構成は、図17並びに図18に示すように、待機球返却部420の下部に形成された待機球返却樋242(図3参照)にパチンコ球を流入させるための開口421が形成され、前記誘導傾斜樋283の終端に形成されたクランク流路416の流路下面にスライド自在に配置されたスライド板423が、前記操作ボタン296の押圧操作により前後方向に移動する連結棒424に固定されていて、該連結棒424の移動に伴ってスライド板423が前後方向にスライドするとともに、前記連結棒424にはスプリング422が前記連結棒424を前方(外方)方向、つまりはスライド板423が開口421を塞ぐ方向に付勢するように設けられている。
【0031】
通常にあっては、図17(b)に示すように、前記スプリング422にてスライド板423が前方方向へ付勢されることにより、前記スライド板423が開口421を塞ぐことで、スライド板423上をパチンコ球が通過して、連結流路415を通じて揚送ユニット400にパチンコ球が供給される一方、前記操作ボタン296の操作時にあっては、図17(a)に示すように、該操作ボタン296の押圧操作により、スプリング422の付勢に抗してスライド板423が内方へスライドし、前記開口421がクランク流路416の底面に露出することで、図20に示すように、パチンコ球が待機球返却樋242内に流入して、余剰球受皿204に、パチンコ球(待機球)が返却されるようになっている。
【0032】
また、本実施例では、図10に示すように、前記待機球返却部420に隣接して、ストッパー部429を設けており、ガラス扉枠202が開放された場合に、該ストッパー部429にてクランク流路416の下流端よりパチンコ球が溢流することが防止されるようになっている。
【0033】
ストッパー部429は、図10並びに図18に示すように、クランク流路416を横断可能にスライド自在とされたスライド板430と、該スライド板430をパチンコ機2の内方側に付勢する付勢バネ432とから成っており、ガラス扉枠202が開いた状態、つまりは、打球供給皿203が離脱した状態では、図18(a)に示すように、スライド板430が付勢バネ432による付勢によりクランク流路416と連結流路415との連通口433を塞ぐ位置に移動されることで、該連通口433からパチンコ球が溢流することが防止され、該前記ガラス扉枠202を閉じた状態、つまりは、打球供給皿203を装着すると、該装着動作により、前記スライド板430の側面側面部に形成された係合部431と連結流路415の外方側壁とが当接することで、スライド板430が前記付勢バネ432の付勢に抗してパチンコ機2の外方方向へスライドし、前記連通口433の閉塞が解除されることで、図18(b)に示すように、パチンコ球が連結流路415へ供給されるようになっている。
【0034】
このように、溢流阻止部であるストッパー部429の構成を前記スライド板430と付勢バネ432にて形成することは、これら溢流阻止部を簡素な構造で形成でき、これら溢流阻止部を設けることによるコスト上昇を抑えることができることから好ましいが、本発明はこれに限定されるものではなく、これら溢流阻止部をその他の構成、例えば、電気的にガラス扉枠202の開放を検知して、ソレノイドにて前記スライド板430を動作させるようにするようにしても良い。
【0035】
ここで、本実施例に用いた揚送ユニット400の詳細を、主に図7〜図12に基づいて説明すると、揚送装置としての揚送ユニット400は、特に図9に示されるように、主にパチンコ球を1つ1つ分離した状態で揚送するための揚送部材としての揚送スクリュー403、及び該揚送スクリュー403を内部に収容する揚送路ケース402から成る揚送経路ユニット406と、該揚送経路ユニット406の下方に設けられ、前記揚送スクリュー403を駆動する駆動モータ410や、前記揚送路内にパチンコ球を供給する揚送球供給装置を構成する球供給スプロケット413や、該球供給スプロケット413にパチンコ球を誘導する連結流路415を有する下部ユニット401と、から構成されている。
【0036】
下部ユニット401は、図8〜図10に示すように、前面扉枠200の後面200bにおける下部所定箇所から後向きに突出形成された揚送ユニット取付台111の上面に、蝶ネジ100を介して固着されるベース板401’と、このベース板401’の上面に設けられるカバー体450と、から外形が主に構成される。ベース板401’の下面には、揚送スクリュー403及び球供給スプロケット413を駆動する揚送装置駆動源としての駆動モータ410が取り付けられる。
【0037】
カバー体450の上面には、揚送路ケース402の下端部が嵌合される嵌合部451(図8参照)が形成されているとともに、その嵌合部451の内部には、嵌合された揚送路ケース402の下端開口が連通する開口が形成されている。また、カバー体450の内部には、特に図8及び図10に示されるように、前記誘導傾斜樋283、クランク流路416並びに連結流路415を流下してきたパチンコ球を前記揚送路内部に供給するための円盤状の球供給スプロケット413が、前記揚送スクリュー403を駆動する駆動モータ410にて駆動される駆動ギア411と噛合する受動ギア412と同軸に軸支されて設けられており、該球供給スプロケット413の外周には、1つのパチンコ球を収容するための略半円形状の球収容部414が設けられている。
【0038】
また、この球供給スプロケット413に供給される球圧並びに前記待機球返却部420に供給される球圧を緩和することを目的として、本実施例では、前記誘導傾斜樋283におけるパチンコ球の流下方向と異なる方向にパチンコ球を誘導することにより球圧を緩和するクランク流路416が設けられているとともに、該クランク流路416の下流位置に前記待機球返却部420(開口412)が設けられていて、球圧緩和後のパチンコ球が待機球返却部420に供給されることで、パチンコ球が良好に待機球返却部420の下方へ流下するように工夫されている。
【0039】
また、このクランク流路416にて球圧が緩和されたパチンコ球は、カバー体450の一部により上面視略逆S字状に屈曲するように形成された連結流路415において更に球圧が緩和された後、下部ユニット401の内方側に回り込むように球供給スプロケット413に供給される。
【0040】
なお、クランク流路416は、図11に示されるように、揚送路ケース402が遊技盤206の後面206b側に配置されるように、遊技盤206の前面206a側から後面206b側まで延設されている。
【0041】
これら球供給スプロケット413に供給されたパチンコ球は、図11(a)に示すように、前記球供給スプロケット413の回動により、前記球収容部414が、パチンコ球の流入口方向に向くことで、該球収容部414内部にパチンコ球が取り込まれる。次いで、図11(b)に示すように、球収容部414内部に取り込まれた1個のパチンコ球が、球供給スプロケット413の回動に伴って、回転方向に移動し、図12(c)に示すように、球供給スプロケット413が90度回転した位置にてパチンコ球が揚送路を構成する球通路部404内に供給される。
【0042】
この球供給スプロケット413によるパチンコ球の供給に際して、パチンコ球と揚送スクリュー403の螺旋状凸部とが衝突しないように、受動ギア412と駆動ギア411とにより、球供給スプロケット413と揚送スクリュー403とが同期されているとともに、パチンコ球が球通路部404内に供給されるとほぼ同時に、揚送スクリュー403の螺旋状凸部の下端部と供給されたパチンコ球とが摺接するように同期されることで、前記球収容部414内からパチンコ球が上方へ、後続のパチンコ球と当接することなく互いに分離された状態で揚送された後に流出するようになっていて、供給された球を迅速に揚送へ移行できるようになっている。
【0043】
また、図8に示すように、この受動ギア412と駆動ギア411とは、そのギア比が、駆動ギア411と同軸にて回転される前記揚送スクリュー403により、揚送球が揚送路のほぼ中間位置に揚送されるようになる回転回数(本実施例では約4.5回転)にて受動ギア412が1周するようなギア比とされていて、揚送路内の中間位置にパチンコ球が揚送される毎、つまりは、既に中間位置に揚送されているパチンコ球が発射装置500に供給される毎に、1つのパチンコ球が揚送スクリュー403に対して供給されるようになっており、揚送路内には最大で2つの球しか同時に存在しないようになっており、これら受動ギア412と駆動ギア411とを駆動する駆動モータ410が接続コネクタ410’に接続されて、その動作が発射揚送制御基板291(図19参照)にて制御されることで、前記発射装置500からのパチンコ球の発射に連動して揚送ユニット400によるパチンコ球の揚送、供給が実施されるようになっている。
【0044】
このように、打球貯留皿203に貯留されているパチンコ球を揚送ユニット400に1個ずつ分離して供給する揚送球供給装置を構成する球供給スプロケット413は、揚送スクリュー403を回転させるための駆動モータ410の駆動により回転する駆動ギア411に噛合する受動ギア412とともに回転するように設けられており、この受動ギア412と駆動ギア411とのギア比が、揚送スクリュー403により揚送球が揚送路のほぼ中間位置に揚送されるようになる回転回数にて受動ギア412が1周するように構成されている。
【0045】
すなわち、駆動モータ410の駆動が停止したときおいて、揚送球供給装置の外形を構成するカバー体450の内部に同時に存在するパチンコ球が1個以下となるように、球供給スプロケット413が構成されているため、例えば駆動モータ410の駆動が何らかの要因により故障したり、カバー体450内を清掃するため等、メンテナンスが必要になって駆動モータ410の駆動を停止した場合等において、カバー体450内に多数のパチンコ球が残存して、それらの抜き取り作業が困難となることがないため、メンテナンス時における作業性が効果的に向上する。
【0046】
なお、本実施例における揚送球供給装置の球供給スプロケット413は、駆動モータ410の駆動を停止した場合等において、カバー体450内に多数のパチンコ球が残存しないようにするために、球供給スプロケット413の周面に1個の球収容部414のみが形成されていたが、連結流路415内の後続のパチンコ球から1個ずつ分離して揚送スクリュー403に供給できるように構成されていれば、球供給スプロケット413に複数の球収容部414が形成されていてもよい。
【0047】
次に、揚送経路ユニット406に関して説明すると、図7及び図8に示すように、揚送路ケース402は、上下端が開口する筒状に形成されているとともに、供給されたパチンコ球が揚送される球通路部404と、前記揚送スクリュー403が挿通配置されるスクリュー収容部405とが内部に形成されており、揚送スクリュー403の螺旋状凸部の外周403aが前記球通路部404に露出して揚送されるパチンコ球と摺接するように軸支されており、揚送スクリュー403の回転に伴ってパチンコ球が球通路部404の内部を上方へと揚送されていく。
【0048】
揚送路ケース402の上端部には、図8に示されるように、揚送スクリュー403の軸部403bの上端を回動自在に枢支するための蓋部材434が取り付けられている。詳しくは蓋部材434は、揚送路ケース402の上端縁部に形成されたフランジ部402aに螺入される複数本のネジ436介して揚送路ケース402の上端部に取り付けられているとともに、その下面略中央部には、内面に雌ねじ部が形成された筒状の軸支部439が下方に向けて形成されており、この軸支部439内には、揚送スクリュー403の軸部403bの上端に固着されたベアリング(図示略)が圧入されており、揚送スクリュー403の軸部403bの上端が蓋部材434により回動自在に支持されるようになっている。
【0049】
すなわち、揚送路ケース402と揚送スクリュー403とは、蓋部材434を介して一体化されており、これら一体化された揚送路ケース402及び揚送スクリュー403により揚送経路ユニット406が構成されている。
【0050】
揚送路ケース402における球通路部404の前面側上部所定箇所には、揚送スクリュー403により上方に揚送されたパチンコ球を揚送ケース402外部に流出させるための流出口101が形成されているとともに、この流出口101からは、図7及び図8に示されるように、前方に配置される発射装置500にパチンコ球を誘導するための発射球誘導路102を構成する発射球誘導路部材102’が延設されている。前面扉枠200には、発射装置500の外装ケース510の後板に形成された発射球流入口103に対応する箇所に連通口104が形成されており、発射球誘導路部材102’は、前記連通口104に向かって下方に傾斜するスロープ状に形成されているとともに、その下流側端部(先端部)に外向きに形成された取付片105が蝶ネジ106により前面扉枠200に止着されており、発射球誘導路102の下流側端部が連通口104に連通されている。このように、揚送ケース402の上部まで揚送されたパチンコ球は、流出口101から流出した後、発射球誘導路102内を自然流下して、連通口104及び発射球流入口103を通過して発射装置500内に供給されるようになっている。
【0051】
また、揚送ユニット400は、その上部に設けられた発射球誘導路部材102’の取付片105と、下部に設けられたベース板401’とが、蝶ネジ106、100により前面扉枠200の所定箇所に止着されることにより前面扉枠200に取り付けられている。
【0052】
なお、これら蝶ネジ106、100を取り外すことで、揚送ユニット400を前面扉枠200から分離することが出来るとともに、揚送ユニット400は、揚送経路ユニット406と下部ユニット401とが互いに分離自在に構成されているため、例えば揚送路ケース402内が汚れてメンテナンスが必要になったり、駆動モータ410が故障して交換する必要が生じた場合において、前面扉枠200から容易に離脱してパチンコ機2から取り外した状態でメンテナンス等の作業を行うことが出来るため、遊技中に何らかのトラブルが発生しても、遊技客に迷惑をかけることなく対応することが出来る。
【0053】
揚送ケース402の内側方には、前述したファール球流路295を構成するファール球流路部材295’が設けられている。ファール球流路部材295’は、図7及び図9に示されるように、発射装置500の外装ケース510における底板所定箇所に形成されたファール球流出口107の下端から下方に向けて延設されているとともに、その途中には後方に向けて屈曲する第1クランク部108aが形成されており、前面扉枠200に形成された貫通口109を通して流路が前面扉枠200の前面200a側から後面200b側に向けて延設されており、さらに前面扉枠200に取り付けられる遊技盤206の後面206aよりも後方位置には、下方に向けて屈曲する第2クランク部108bが形成されており、該第2クランク部108bから下方に向けて、前面扉枠200の後面200b側に配置される後部ファール球流路295aが下方に向けて延設されている。
【0054】
なお、第1クランク部108aにおける角部には傾斜リブ113が設けられており、この傾斜リブ113によりパチンコ球を第1クランク部108aに滞留させずにスムーズに流下させるようになっている。
【0055】
このように、発射装置500から打ち出されたが、遊技領域207に到達しなかったパチンコ球は、外装ケース510の底板に形成されたファール球流出口107からファール球流路295内に流出して流下してファール球として回収された後、その下端部に形成されたファール球流出口288から賞球通路273を通じて打球供給皿203或いは余剰球受皿204に返却される。
【0056】
なお、前記揚送路ケース402は、透明な樹脂製(アクリル樹脂)にて構成されており、このように透明な樹脂を用いることは、球通路部404内部並びにスクリュー収容部405の内部の状態を、目視にて分解することなく容易に確認できることから好ましいが、本発明はこれに限定されるものではなく、これら揚送路ケース402を不透明な樹脂や金属等にて形成しても良い。
【0057】
本実施例に用いた前記揚送スクリュー403の前記螺旋状突出部は、低摩擦であって帯電防止能に優れる導電材である導電性ポリプロピレン樹脂にて形成されており、このように前記螺旋状突出部を導電材或いは帯電防止能を有する帯電防止材にて形成することは、前記パチンコ球の揚送において、パチンコ球と揚送スクリュー403とが摺動することにより静電気が発生することを防止するとともに、揚送スクリュー403を適宜にアースしておくことで、既にパチンコ球が帯電している場合にあっても、該パチンコ球の帯電を除去できるようになることから好ましいが、本発明はこれに限定されるものではなく、これら揚送スクリュー403をより導電性の優れる金属にて形成したり、或いは帯電防止能を有しない通常の樹脂にて形成するようにしても良い。
【0058】
また、本実施例では、前述のように、揚送スクリュー403並びに球供給スプロケット413の双方を同一の駆動源である駆動モータ410にて駆動するようにしており、このようにすることは、個別に駆動モータを設けるのに比較して動力源の数を低減できるため、コストを抑えることができるとともに、前記揚送スクリュー403と球供給スプロケット413の同期(連動)を、前述のようにギア比等にて機械的に設定することで、容易且つ確実に制御できることから好ましいが、本発明はこれに限定されるものではなく、個々の動力源を個別の駆動モータとして制御するようにしても良い。
【0059】
また、本実施例では、球通路部404がパチンコ機2の前側を向くように揚送ユニット400が取り付けられているが、本発明はこれに限定されるものではなく、例えば揚送ユニット400が、前記球通路部404がパチンコ機2の後側を向くように取り付けられていてもよい。
【0060】
また、本実施例における揚送ユニット400にあっては、揚送路ケース402の下部において球供給スプロケット413により供給されるパチンコ球を、揚送路ケース402の上部に形成された流出口101まで揚送させる揚送距離は約420mmとされているとともに、図23に示されるように、揚送スクリュー403におけるリード(1回転で上昇する距離)Lは約45.6mm、リード角βは約46.03度に設定されており、1個のパチンコ球を揚送距離420mm揚送させるために必要な揚送スクリュー403の回転数は、420÷45.6=9.21回転となり、パチンコ球は0.6秒ごとに発射されるようになっている。
【0061】
図23中において、Fは球負荷、Wは球荷重(5.45g)、βはリード角(46.3度)、Tはモータトルク、rは荷重物(球)までの半径(0.7cm)、Lはリード(45.6mm)であり、μは摩擦係数を示す。リード角β、リードL、巻き線長さlの関係は、tanβ=L÷l、巻き線長さl=45.6÷tan46.3度=43.98mmの式(式1)にて算出される。また、球負荷Fは、F=(μcosβ+sinβ)/(cosβ−μsinβ)の式(式2)により算出され、モータトルクTは、T=r×Fの式(式3)にて算出される。
【0062】
図24には、上記式1〜3に基づいて、リード角β=46.03度とした場合におけるトルクTと揚送スクリュー403の回転速度が計算された表図が示されている。この表図には、揚送ユニット400の駆動時において、該揚送経路ユニット406内に同時に存在するパチンコ球数、すなわち、揚送ユニット400(駆動モータ410)の駆動が停止したときおいて揚送経路ユニット406内に残存するパチンコ球数別の球負荷F、トルクT、回転数(rpm)がそれぞれ示されている。この表図からわかるように、揚送ユニット400の駆動が停止したときおいて揚送経路ユニット406内に残存するパチンコ球数が多くなると、球負荷が増大して駆動モータ410のトルクを要することになるため、駆動モータ410を大型化する必要が生じるなどしてコストがかかることになる。
【0063】
また、揚送経路ユニット406内に同時に存在するパチンコ球数が多いと、例えば揚送ユニット400(駆動モータ410)の駆動が何らかの要因により故障したり、揚送ユニット400を清掃するため等、メンテナンスが必要になって揚送ユニット400の駆動を停止する場合において、揚送経路ユニット406内からのパチンコ球の抜き取り作業が著しく困難となるばかりか、揚送ユニット400内にパチンコ球が存在しない状態で打球供給皿203にパチンコ球を補給して打球操作ハンドル205を操作した場合において、該操作から最初の1球目のパチンコ球が発射装置500から発射されるまでに時間がかかることになるため好ましくない。
【0064】
また、図25には、リード角β、リードL、球負荷F、トルクT、回転数(rpm)が計算された表図が示されている。前述したように、揚送経路ユニット406内に同時に存在する球数を多くすることは好ましくないことから、残存球数が少なくなるように揚送ユニット400を構成するためには、この表図からわかるように、揚送スクリュー403のリード角βを約20度〜60度の範囲とし、回転速度(rpm)を400〜600rpmの範囲内に設定することが好ましいことになる。これら好ましいとされる構成条件は、具体的に言えば上記したようなパチンコ球の抜き取り作業や、最初の1球目のパチンコ球が発射装置500から発射されるまでにかかる時間や、駆動モータ410にかかる負荷等を考慮して、揚送経路ユニット406内に同時に存在する球数を例えば最大で5個以下とすることを前提とした場合における構成条件である。但し、揚送スクリュー403のリード角βを約60度とすると、揚送路ケース402内に同時に存在するパチンコ球は0個となるが、揚送されたパチンコ球が上方に飛んでしまう恐れがあるため、例えば揚送路ケース402の上端に飛び跳ねを防止するリブ等を設けて揚送されたパチンコ球を揚送路ケース402の側方に流出させる必要がある。よって、リード角βは約45度とすることが好ましい。
【0065】
以上説明したような理由を考慮して、本実施例における揚送ユニット400は、揚送ユニット400の駆動が停止したときおいて揚送経路ユニット406内に残存するパチンコ球数が所定個数以下(本実施例では最大で2個)になるように、上方の発射装置500までパチンコ球を揚送するのに必要な揚送距離(420mm)に応じて、揚送スクリュー403のリードL、リード角β、回転数(rpm)等が計算に基づいて構成されており、揚送ユニット400のカム駆動モータ511の駆動を停止したときに装置内に多数のパチンコ球が残存することがないので、メンテナンス時における作業性が効果的に向上する。
【0066】
次いで、本実施例に用いた発射装置500の内部構成について、図13、図14を用いて説明すると、発射装置500の外装ケース510内部には、共通の揺動軸513に揺動自在に軸支された球リフトアーム502と発射アーム503が設けられている。
【0067】
これら球リフトアーム502と発射アーム503の一方端は、発射装置500の上部裏面側に固設されたカム駆動モータ511にて回転駆動されるカム軸501’に同軸に固設されたリフト用カム501a並びに発射用カム501bに摺接することで、該リフト用カム501a並びに発射用カム501bの回動に伴って球リフトアーム502と発射アーム503とが個別の揺動動作を為すようになっているとともに、発射アーム503は、発射装置500の下方に、前記リフトアーム502と発射アーム503の揺動円弧に外接するように傾斜配置された発射レール508にほぼ並行となるように張架された発射用スプリング504にて付勢されており、また、球リフトアーム502は、前記発射用スプリング504とほぼ直交するように張架されたリフト用スプリング506にて付勢されている。
【0068】
また、発射用スプリング504の発射アーム503との連結側ではない他方端は、発射用スプリング504の張架方向にスライド可能とされたスライド片505に連結されていて、該スライド片505が、発射装置500の裏面側に固設された発射強度調整用モータ512によりスライドすることで、発射アーム503の付勢力が調節され、該発射アーム503にて打ち出されるパチンコ球の発射強度を調節できるようになっており、これら発射強度の調節は、前記打球操作ハンドル205の操作に基づいて前記発射揚送制御基板291によって前記発射強度調整用モータ512の動作が制御されることで実施される。
【0069】
また、前記発射レール508の傾斜下方端位置には、前記ファール球流路295に連通するファール球流出口107の開閉を、前記球リフトアーム502の下端と摺接することによって該球リフトアーム502の揺動に伴って実施するファール球通路弁507が設けられており、該ファール球通路弁507は図示しないスプリングにより、前記ファール球流出口107を塞がない開状態となるように常時付勢されている。
【0070】
この発射装置500の発射動作は、まず図13(a)に示すように、前記カム501の回動によって、前記球リフトアーム502と発射アーム503の双方が、前記リフト用スプリング506並びに発射用スプリング504の付勢力に抗して、発射装置500の下方隅部の位置まで揺動されるとともに、この状態において、前記揚送ユニット400の駆動モータ410が駆動されて、揚送されたパチンコ球が前記発射球誘導路102内を流下して、発射球流入口103から発射装置500に供給される。
【0071】
該発射装置500に供給されたパチンコ球は、図13(b)に示すように、前記リフト用カム501aの回動によって、まず球リフトアーム502のみが揺動を開始することで、発射平面となる前記発射アーム503の揺動平面と同一平面上を、該球リフトアーム502によって前記発射レール508上の所定の発射位置へ誘導される。この誘導に際して前記ファール球通路弁507は、球リフトアーム502の揺動に伴って該球リフトアーム502の下端と摺接することにより、前記ファール球流出口107が閉じた状態となる。
【0072】
尚、前記球リフトアーム502の揺動外周端部には、発射アーム503の先端に設けられた打ち出しスプリングが挿通可能な円形窓が形成されていて、前記円形窓内に前記発射位置へ誘導されたパチンコ球が保持されるようになっており、このように発射されるパチンコ球を保持することは、発射の際のパチンコ球の位置精度を向上でき、安定した遊技球の発射が可能となることから好ましいが、本発明はこれに限定されるものではなく、これら保持を実施しない構成としても良い。
【0073】
また、前記リフト用カム501aの形状は、前記発射位置の遠方領域において前記球リフトアーム502の揺動下端の移動速度が大きくなるように、その外径が大きく増加するとともに、前記発射位置の近傍において、球リフトアーム502の揺動下端の移動速度が低速となることで誘導されるパチンコ球の誘導速度が低速となるように、その外径が微増するような形状となっており、このように発射位置の近傍においてパチンコ球の誘導速度が低速となるようにすることは、誘導中におけるパチンコ球のブレ(振動)を低減できることにより安定した発射強度を得ることができることから好ましいが、本発明はこれに限定されるものではなく、これら低速誘導を実施しない構成としても良い。
【0074】
更に、本実施例では前記低速誘導を前記リフト用カム501aの形状により実施しており、このようにすることは、例えばこれらの低速誘導をカム駆動モータ511の回転速度制御等にて実施する場合に比較して、滑らかな低速誘導が可能となるばかりか、回転速度の加減速が繰り返されることを回避できることで、カム駆動モータ511の損耗も低減できることから好ましいが、本発明はこれに限定されるものではなく、これらの低速誘導をカム駆動モータ511の回転速度制御にて実施するようにしても良い。
【0075】
次いで、発射レール508上の所定の発射位置へ誘導されたパチンコ球は、図13(c)に示すように、発射用カム501bの回動に伴い、前記発射用スプリング504に抗する力が解除されることで、該発射用スプリング504による付勢力に比例する勢いにて、発射アーム503が図中の矢印方向に揺動することで、発射レール508上の発射路509を通じて遊技領域207へ打ち出される。
【0076】
この際、図14(a)に示すように、発射の勢いが弱く、遊技領域207に達しなかったパチンコ球は、図14(b)のように、前記発射レール508上を傾斜下方側へ流下してくるが、発射後のカム501の回動に伴って、前記球リフトアーム502と発射アーム503の双方が、図14(c)に示すように双方のスプリング504、506に抗して揺動を開始することで、それまで球リフトアーム502の下端部に摺接することで前記ファール球流路295のファール球流出口107を塞いでいたファール球通路弁507が、摺接の解除に伴って、図示しないスプリングにより起立状態に戻ることでファール球流出口107が開状態となり、前記発射レール508上を流下してきたファール球がファール球流路295内へ流入され、該ファール球流路295の下端に形成されているファール球流出口288、賞球通路273を通じて打球供給皿203或いは余剰球受皿204に返却される。(図16参照)
【0077】
次いで、遊技盤206及び該遊技盤206aの前面に形成された遊技領域207の構成を図3に基づいて説明する。
【0078】
遊技領域207の中央上部付近には、図3に示すように、「特別図柄」と呼ばれる複数種類の識別情報可変表示するための可変表示部209と、「普通図柄」と呼ばれる個別図柄(本実施例では「○」と「×」)が、交互点灯される表示器210とを含む可変表示装置208が設けられている。尚、本実施例では、可変表示部209はLCD表示器(液晶表示器)にて形成されていて、特別図柄を可変表示可能とされている。具体的に、可変表示部209の表示エリアにおいては、縦横方向に並ぶ態様で9つの可変表示エリアを表示上形成し、それらのエリアにおいて、各エリアに共通の複数図柄が個々に独立して可変表示される。
【0079】
また、表示器210は、左右2つのLEDを有し、可変表示部209に表示される特別図柄は、後述するように打球が始動入賞口214へ始動入賞することに基づいて可変開始される。一方、可変表示部210に表示される普通図柄は、後述するように打球が第1通過ゲート211aを通過することに基づいて可変開始される。
【0080】
可変表示部209の下部には、始動入賞口214に入賞した始動入賞球数を記憶して表示する4個の表示部(LED)を有する始動入賞記憶表示器218が設けられている。本実施例では、4個を上限として、始動入賞が記憶される毎に、始動入賞記憶表示器218のLEDが1つ追加して点灯する。そして、可変表示部209において特別図柄の可変表示が開始される毎に、LEDが1つ滅灯する。
【0081】
可変表示装置208の側部には、打球を導く第1通過ゲート211aが設けられている。第1通過ゲート211aには、第1通過ゲート211aを通過した打球を検出するゲートスイッチ212aがある。
【0082】
また、始動入賞口214には可動片215が設けられていて、ソレノイド216によって開状態とされ、始動入賞口214に入賞した始動入賞球は、遊技盤206の背面に導かれ、始動口スイッチ217によって検出される。
【0083】
また、始動入賞口214の下方には、第2通過ゲート211b並びに第3通過ゲート211cが設けられていて、両通過ゲート211b,211cにはそれぞれ、通過した打球を検出するためのゲートスイッチ212b,212cが設けられており、第2通過ゲート211bを打球が通過した場合には、遊技領域207の中央下方位置に設けられている役物装置269の可動片269aの開閉動作が2回実施され、第3通過ゲート211cを打球が通過した場合には、役物装置269の可動片269aの開閉動作が1回実施される。
【0084】
この両通過ゲート211b,211cの下方位置には、開閉板220が設けられた可変入賞球装置219が取付けられている。遊技状態が大当り状態(特定遊技状態)となれば、ソレノイド221によって開閉板220が開成し、可変入賞球装置219の大入賞口が開口する。大入賞口に進入した球のうち特定入賞領域(Vポケット)に入った入賞球はVカウントスイッチ222で検出される。一方、大入賞口内における特定入賞領域以外の通常入賞領域へ入賞した入賞球はカウントスイッチ223で検出される。
【0085】
また、遊技領域207の中央下部位置には、役物装置269が設けられており、該役物装置269の左右上部外周には、ソレノイド269bにより開閉される可動片269aが設けられているとともに、その中央位置には、回転体駆動モータ269eにて駆動回転される回転体269cが設けられていて、該回転体269cの上面外周の役物装置269内部中央位置には、打球が入賞することで遊技状態が大当り状態(特定遊技状態)の発生となるV入賞口269dが形成されており、V入賞口269dに入賞した打球がV球検出スイッチ269gにより検出されることで大当り状態(特定遊技状態)となる。また、V入賞口269dの両側領域は空隙とされていて、該V入賞口269dに入賞しなかった打球が該空隙内に落下して入賞球検出スイッチ269fにて検出されるようになっている。
【0086】
また、遊技盤206には、複数の入賞口224a〜cが設けられている。遊技領域207の左右周辺には、遊技中に点灯表示される装飾ランプ225が設けられ、下部には、前記いずれの入賞口にも入賞しなかった打球をアウト球として回収するアウト口226が設けられている。
【0087】
また、図1に示すように、遊技領域207の外側の左右上部には、効果音を発する2つのスピーカ227が設けられているとともに、遊技領域207の外周には、遊技効果LED228aおよび遊技効果ランプ228b、228cが設けられている。そして、一方のスピーカ227の近傍には、賞球払出時に点灯する賞球ランプ251が設けられ、他方のスピーカ227の近傍には、補給球が切れたときに点灯する球切れランプ252が設けられている。
【0088】
前記打球操作ノブ205の操作によって発射装置500から発射された打球は遊技領域207に入り、該遊技領域207を流下していく。該打球が通過ゲート211aを通ってゲートスイッチ212aで検出されると、表示器210に停止表示されている普通図柄が可変開始する。なお、表示器210の可変表示中に打球が通過ゲート211aを通過した場合にはその通過が記憶され、表示器210が停止して再度変動を開始可能な状態になってから前記通過記憶を「1」減算して表示器210が可変表示制御される。この通過記憶の上限はたとえば「4」に定められており、現時点での通過記憶数が通過記憶表示器(図示せず)により表示される。
【0089】
また、打球が始動入賞口214に入賞し、始動入賞口スイッチ217で検出されると、特別図柄の変動を開始できる状態であれば、可変表示部209に表示される特別図柄がスクロールを始める。たとえば、すでに可変表示が開始されて特別図柄が変動中である等の理由によって特別図柄の変動をすぐに開始できる状態でなければ、始動入賞記憶を一つ増やす。
【0090】
表示器210の可変表示動作後の表示結果が予め定められた特定の表示結果(例えば、前記「○」に対応する向かって左側のLEDが点灯)となった場合に、始動入賞口214に設けられた可動片215が所定時間開成して、パチンコ球が該始動入賞口214に入賞し易くなる遊技者にとって有利な状態となる。
【0091】
この始動入賞口214にパチンコ球が入賞して始動入賞口スイッチ217で検出されると、特別図柄の変動を開始できる状態であれば、可変表示装置208の可変表示部209において全特別図柄が可変表示(変動表示)を開始する。そして、その後、9エリアの特別図柄が停止し、その停止表示結果が予め定められた特定の表示態様(たとえば777)が所定のライン上に揃った場合に、該表示態様に該当する秒数の間、前記役物装置269の可動片269aが開放され、打球が前記回転体269cの上面に流入可能となる。
【0092】
この可動片269aの開放中に前記回転体269cの上面に流入した打球のいずれか1つが前記V入賞口269dに入賞した場合に、特定遊技状態(大当り状態)が発生する。このように可動片269aの開放がなされる特定の表示態様は、大当り図柄と呼ばれ、この例では予め複数種類定められている。
【0093】
このように大当り状態が発生した場合には、可変入賞球装置219の開閉板220が開成して遊技者にとって有利な第1の状態となる。この第1の状態は、所定期間(たとえば30秒間)の経過、或いは打球の所定個数(たとえば10個)の入賞、のいずれか早い方の条件が成立することにより終了し、その後、遊技者にとって不利な第2の状態となる。第1の状態となっている可変入賞球装置219の大入賞口内に進入した打球が特定入賞領域(Vポケット)に入賞してVカウントスイッチ222により検出されれば、その回の第1の状態の終了を待って開閉板220が開成されて再度第1の状態となる。この第1の状態の繰返し継続制御は、本実施例では最大15回まで実行可能とされている。このような最大15回実行可能である第1の状態となっている時期は、繰返し継続制御のラウンド(回)と呼ばれる。この例では、繰返し継続制御は、第1ラウンドから最大第15ラウンドまで繰返し実行可能である。
【0094】
また、可変表示装置208の可変表示部209で可変表示された9つのエリアの特別図柄が同じ図柄の種類に一致した大当り図柄の組合せで停止表示されたときには前述したように大当りが発生するが、その大当り図柄が複数のライン、或いは全ての9つのエリアに異なる特別図柄が表示された場合において、前記V入賞口269dへの入賞が為された場合には、通常遊技状態に比べて大当りが発生する確率が高く変動した確率変動状態(以下、確変状態ともいう)となる。このような確率変動状態の発生のきっかけとなる特別の表示態様の大当り図柄は、確変図柄と呼ばれる。以下、確変図柄により発生する大当りを確変大当りといい、確変図柄以外の大当り図柄(非確変図柄)により発生する大当りである通常大当りと区別している。
【0095】
通常遊技状態中に、一旦、確変大当りが発生すると、その確率変動状態は、たとえば、少なくとも予め定められた確変継続回数(たとえば、1回、あるいは2回)分の大当りが発生するまで確率変動状態に継続制御される。また、確率変動状態中に確変大当りが発生すれば、その確変大当り以降、改めて確変継続回数が計数され、その後、少なくとも確変継続回数だけ大当りが発生するまで確率変動状態が継続する。そして、確変継続回数に達した大当りが確変図柄以外の非確変図柄によるものであった場合には、確率変動の生じていない通常遊技状態に戻る。
【0096】
可変表示装置208の可変表示部209においては、リーチ状態が発生する場合がある。ここで、「リーチ状態」とは、可変表示装置208の可変表示部209が可変開始された後、表示制御が進行して表示結果が導出表示される前段階にまで達した時点でも、特定の表示態様となる表示条件から外れていない表示態様をいう。言い換えれば、リーチとは、前記可変表示装置208の表示結果がまだ導出表示されていない段階で、前記特定の表示態様の組合せが表示されやすい可変表示態様となったと遊技者に思わせるための表示状態をいう。そして、たとえば、前記特定の表示態様の組合せが揃った状態を維持しながら複数の前記可変表示部209による可変表示を行う状態もリーチ表示状態に含まれる。さらにリーチの中には、それが出現すると、通常のリーチ(ノーマルリーチ)に比べて、大当りが発生しやすいものがある。このような特定のリーチをスーパーリーチという。
【0097】
また、リーチ状態とは、可変表示装置208の表示制御が進行して表示結果が導出表示される前段階にまで達した時点での表示状態であって、前記表示結果が導出表示される以前に決定されている複数の可変表示領域209の表示結果の少なくとも一部が前記特定の表示態様となる条件を満たしている場合の表示状態をもいう。
【0098】
また、役物装置269の可動片269aの開閉は、第2通過ゲート211b並びに第3通過ゲート211cの通過によっても実施され、該開閉により前記回転体269cの上面に打球が流入し、V入賞口269dに入賞した場合にも大当り状態(特定遊技状態)が発生するが、この場合には、前記繰返し継続制御が、第1ラウンドから最大第8ラウンドまで繰返し実行可能とされる。尚、これら大当り中に可変表示部209の表示結果が、特定の表示態様(たとえば777)となった場合には、大当りの終了をまって、前記可動片269aの開放が実施されるようになっている。
【0099】
次に、パチンコ機2の背面の構造を図2及び図5、図6に基づいて説明する。パチンコ機2の遊技盤206の後面側には、前記前面扉枠200に回動自在に枢支された裏機構板としての機構板236が設けられており、該機構板236には、可変表示部209の表示制御を行う表示制御基板280等が搭載された可変表示制御ユニット229、遊技制御基板ボックス232に覆われ遊技制御用マイクロコンピュータ等が搭載された遊技制御基板231、パチンコ球の払出制御を行う払出制御用マイクロコンピュータ等が搭載された賞球制御基板237が設置されている。さらに、機構板236の上部位置の向かって右側角部位置には、前記揚送ユニット400並びに発射装置500の動作制御を行うマイクロコンピュータ等が搭載された発射揚送制御基板291と、遊技効果LED228a、遊技効果ランプ228b、228cに信号を送るためのランプ制御基板235と、スピーカ227から出力する音声制御を行うマイクロコンピュータ等が搭載された音声制御基板270と、が設けられている。
【0100】
また、図2中の290は、前記余剰球受皿204への流下経路に設けられて、余剰球受皿204の満タンを検出するための満タンスイッチ213や、前記球払出装置297の上流部に設けられて球切れを検出するための球切れスイッチ233や、カウントスイッチ223、Vカウントスイッチ222、賞球用カウントスイッチ248a、貸出球カウントスイッチ248b等各種スイッチからの信号を前記遊技制御基板231に中継するための枠用スイッチ中継基板である。
【0101】
この機構板236の上部には球タンク238が設けられ、前記遊技島の前記供給樋より導出された供給管(図示略)よりパチンコ球が球タンク238に供給される。球タンク238内のパチンコ球は、誘導樋239を通って球払出装置297に供給される。
【0102】
この誘導樋239の下流側終端部には、カーブ樋243、球供給樋244を介して2条の球供給通路245が連設されているとともに、この球供給通路245の下端部が、入賞の発生等により付与された賞球の払出や貸球の払出を行う球払出装置297に連設されており、誘導樋239を流下するパチンコ球は、取付ボスを支点として揺動自在に垂下されて取り付けられている球ならし部材249により、上下2段となって流下する球が球ならし部材249により埋設される重錘の作用によって1段とされるとともに誘導樋239にて2条に分流された後、カーブ樋243により左右方向から下方へ流下方向が変換され、球供給樋244並びに球供給通路245を介して、球払出装置297に供給されるようになっている。
【0103】
また、球供給通路245の経路中には球切れスイッチ233が各条に対応して設けられており、この球切れスイッチ233により払出装置297での1回の球貸球数である25球のパチンコ球が球供給通路245内に準備されているか否かが検出されるようになっている。
【0104】
また、前記カーブ樋243の屈曲部には球抜き弁247が設けられており、該球抜き弁247を作動する作動レバー(図示略)をパチンコ機2の前面側から操作することにより、その屈曲部より上流側の誘導樋239並びに球タンク238に待機する球を、前記球供給通路245とほぼ平行に設けられている球抜通路246を介して遊技島のアウト球タンクに排出される。
【0105】
球払出装置297は、特に詳細な図示はしないが、球供給通路245の各条に対応して設けられた球切り用のスプロケット(図示略)が払出モータ(図示略)の駆動により回転されることで切欠内に入り込んだパチンコ球が1球ずつ下方に排出されるようになっているとともに、前記スプロケットの下方には、前記球払出装置297から払い出されたパチンコ球の通過を検出するための賞球用カウントスイッチ248a並びに貸出球カウントスイッチ248b(図19参照)が、賞球用に払い出されるパチンコ球と貸出用に払い出されるパチンコ球を独立して検出するようになっており、該賞球用カウントスイッチ248a並びに貸出球カウントスイッチ248bの上流位置には、振分ソレノイド(図示略)の励磁または解除により揺動し、前記スプロケットの回転により排出されたパチンコ球の流下経路を、賞球用カウントスイッチ248aの検出経路、または貸出球カウントスイッチ248b側の検出経路のいずれか一方に切り替えるための流路切替弁(図示略)が設けられている。
【0106】
この球払出装置297では、前記流路切替弁により、賞球の払出時には前記スプロケットの回転により排出されたパチンコ球が賞球用カウントスイッチ248aにて検出された後、賞球通路273に排出されるようになっている。また、球貸の払出時には、前記スプロケットの回転により排出されたパチンコ球が貸出球カウントスイッチ248bにて検出された後、賞球通路273に排出されるようになっている。
【0107】
賞球通路273の下流位置には、ガラス扉枠202の打球供給皿203に連通する上皿連通口274が設けられており、球払出装置297から払い出されたパチンコ球は、賞球通路273並びに上皿連通口274を通って打球供給皿203に払い出され、貯留されるようになっている。また、この上皿連通口274の側方には、最下端部が前記ガラス扉枠202の下方に設けられている余剰球受皿204に連通する余剰球通路271に連設されており、打球供給皿203に貯留されたパチンコ球が満タンの状態であるために上皿連通口274から溢れたパチンコ球が、この余剰球通路271を流下して余剰球受皿204に流下するようになっている。
【0108】
更に、本実施例では、前記賞球通路273の経路中に、前記ファール球流路295の下端部に繋がるファール球流出口288が形成されており、該ファール球流出口288から流入してきたファール球は、賞球通路273を流下して打球供給皿203或いは余剰球受皿204に返却される。
【0109】
また、この余剰球通路271の経路中には、図5に示すように、前記余剰球受皿204に流下したパチンコ球が余剰球受皿204に満杯になったことを検知するための満タンスイッチ213が設けられており、これら満タンスイッチ213がONされた場合には、球払出装置297の払出モータ(図示略)の駆動が停止されて賞球及び貸球の払出動作を不能動化する。
【0110】
なお、必要に応じて発射装置500のカム駆動モータ511及び揚送ユニット400の駆動モータ410の駆動も停止するようにしてもよい。満タンスイッチ213は、その上端が軸突起に軸支されて揺動自在に設けられた検知レバーの後方に満タンスイッチ213を構成するアクチュエータを位置させて前記検知レバーの揺動動作を検出するものである。
【0111】
機構板236の内面側の構成について説明すると、主に図5及び図6に示されるように、機構板236の内面側には、入賞球を誘導する入賞球誘導通路276とアウト球を誘導するアウト球通路277とが形成されている。入賞球誘導通路276の上方は、入賞球落下入口278となっており、前記遊技盤206の後面206bを覆うように形成された入賞球誘導カバー体(図示略)にて収集されて放出される入賞球を受け入れるようになっており、その受け入れた入賞球を入賞球誘導通路276が一側方に向かって誘導し、機構板236に形成された連通口279から機構板236の後面側に導き、さらにその連通口279と前記球抜き通路246の下流部とを連通する合流通路286に導くようになっている。球抜き通路246は、合流通路286との合流部の上流位置にて、機構板236の外周縁に沿って逆L字状に屈曲され、該機構板236のほぼ中央背面側に形成される前記余剰球通路271の右側方に形成される合流排出通路287に最終的に合流するようになっている。
【0112】
したがって、前記遊技盤206から排出されて入賞球誘導カバー体を介して入賞球落下入口278から受け入れられた入賞球は、入賞球誘導通路276、連通口279、合流通路286、球抜き通路246の最下流部、及び合流排出通路287を介してパチンコ機2の外部に誘導されるようになっている。なお、入賞球落下入口278と入賞球誘導通路276との間の空間には、入賞球落下入口278から落下する入賞球によって振動するように支持されると共に、入賞球誘導通路276上を転動する入賞球を一列に整列させる誘導部材が設けられている。
【0113】
また、アウト球通路277は、前記入賞球落下入口278の側方に形成される凹部281の下方に入賞球誘導通路276と上下方向に重複するように形成され、その流下端の機構板236の主体に連通口282が開設されて前記合流排出通路287に連通するようになっている。なお、上記した凹部281は、遊技盤206の下部を裏面から固定するために遊技盤収納枠下部のほぼ中央に取り付けられる遊技盤係止レバーを収容するためのものである。
【0114】
しかし、遊技盤206のアウト口226から取り込まれたアウト球は、遊技盤206の裏面に刻設形成されるアウト球排出通路(図示しない)に導かれ、さらに前記遊技盤収納枠の下部の板状部分に形成されるアウト球連通口を経由して上記したアウト球通路277に導かれた後、連通口282並びに前記合流排出通路287を通ってパチンコ機2の外部に導かれる。つまり、上記した合流排出通路287には、球抜き通路246からの球抜き球、アウト球通路277からのアウト球、入賞球誘導通路276からの入賞球がすべて合流されてパチンコ機2の外部に誘導され、該合流排出通路287からパチンコ機2の外部へ排出される。
【0115】
この合流排出通路287の向かって左側位置には、図2に示されるように内部に複数の電圧の異なる電源を生成する電源ユニット基板を収容する電源ユニットボックス272が設けられている。電源ユニット基板は、電源線が接続される電源コネクタが実装されている。電源コネクタに接続される電源線は、機構板236の裏面側に形成される配線処理溝(図示しない)に沿って機構板236の下部まで引き通され、機構板236の主体に設けられる各開口から該主体の表側に引き出されて電源コネクタに接続される。電源線によって供給される電圧はAC24Vの電圧であり、電源ユニット基板(電源生成基板)で生成される複数の電圧は、DC30V、DC21V、DC12V、DC5Vの4種類である。(但し、他の基板に対してAC24Vも供給する。)
【0116】
また、電源ユニット基板は、遊技制御基板231及び賞球制御基板237の各CPUに駆動電源が供給されていない間、各基板に設けられているRAMの記憶内容をバックアップ(保持)するために各基板にバックアップ電源を供給するようになっている。なお、電源ユニット基板(電源生成基板)から電源断信号が出力されることによって遊技制御基板231及び賞球制御基板237は、バックアップをするための処理を行うようになっている。
【0117】
上記した電源ユニットボックス272の背面側には、遊技動作を制御する遊技制御基板231を収容する遊技制御基板ボックス232が着脱自在に取り付けられるようになっている。その取付は、機構板236の開口窓240の下辺よりやや上部にブリッジ状に掛け渡される横架突出板284に取り付けられるものである。横架突出板284は、遊技制御基板ボックス232を取り付けたときに、遊技制御基板ボックス232の裏面が前記電源ユニットボックス272と前記遊技盤206の裏面側に取り付けられるランプ制御基板235及び音声制御基板270を収容する制御基板ボックスに当接しないように重畳的に設けられる高さに設定されており、前記したL字状突出板の高さとほぼ同じ高さとなっている。
【0118】
ここで、本実施例のパチンコ機2の遊技制御基板231における回路構成の一例を図19に基づいて説明すると、遊技制御基板231は、プログラムに従ってパチンコ機2を制御する基本回路253と、入賞球検出スイッチ269f、V球検出スイッチ269g、ゲートスイッチ212a〜c、始動入賞口スイッチ217、Vカウントスイッチ222、カウントスイッチ223、入賞球検出スイッチ299a〜c、満タンスイッチ213(余剰球受皿204の満タンを検出する満タンスイッチ213)、球切れスイッチ233、賞球用カウントスイッチ248a、貸出球カウントスイッチ248b、演出装置操作ボタン112a、112bの操作を検出する操作ボタンスイッチ114a、114bからの信号を基本回路253に与えるスイッチ回路258と、可動片215を開閉するソレノイド216および開閉板220を開閉するソレノイド221、可動片269aを開閉するソレノイド269b並びに回転体269cを回転駆動する回転体駆動モータ269eを基本回路253からの指令に従って駆動するモータ・ソレノイド回路259と、始動入賞記憶表示器218の点灯および点滅を行うとともに、表示器210と装飾ランプ225とを駆動するランプ・LED回路260とを含む。
【0119】
また、遊技制御基板231は、基本回路253から与えられるデータに従って、大当りの発生を示す大当り情報、可変表示装置208の可変表示に利用された始動入賞球の個数を示す始動情報、確率変動が生じたことを示す確変情報等を外部の管理コンピュータ等に対して出力する第1情報出力回路264を含む。
【0120】
基本回路253は、ROM254、RAM255、CPU256、I/Oポート257、および、クロック発生部250を含む。ROM254は、ゲーム制御用のプログラム等の各種の情報(データ)を記憶するためのものである。RAM255は、ワークメモリとして使用されるためのものである。CPU256は、ゲーム制御用のプログラム等の各種の制御用プログラムに従って遊技制御動作等の制御動作を行う。I/Oポート257は、データおよび信号等の各種情報の入出力用に設けられた複数のポートを有する。クロック発生部250は、基本回路253が動作する場合の基準タイミングとなる動作クロックをCPU256等の基本回路253内の各部に与えるものである。
【0121】
さらに、遊技制御基板231には、電源投入時に基本回路253をリセットするための初期リセット回路266と、電源投入後に基本回路253を定期的にリセットするための定期リセット回路265と、基本回路253から与えられるアドレス信号をデコードしてI/Oポート257のうちのいずれかのI/Oポートを選択するための信号を出力するアドレスデコード回路267とが設けられている。
【0122】
基本回路253は、電源投入時において、初期リセット回路266により初期リセットされる。また、電源投入後、基本回路253は、定期リセット回路265により定期的(例えば、2ms毎)にリセットされ、割込み処理が実行される。これにより、割込み処理が実行される毎に、ゲーム制御用のプログラムが所定位置から再度実行される。
【0123】
打球を発射する打球発射装置500並びに該打球発射装置500に打球を供給する揚送ユニット400は、発射揚送制御基板291上の回路により、前記打球発射装置500の発射に連動して、前記揚送ユニット400が間歇的にパチンコ球を揚送して打球発射装置500に揚送球を供給するように制御される。
【0124】
この際、前記操作ノブ205により連続した発射操作が為されている場合には、前記揚送ユニット400の駆動モータ410は、連続するパチンコ球の揚送において、回転速度を変化させることなく、ほぼ同一の回転速度にて、球供給スプロケット413から間歇的に供給されるパチンコ球を揚送するようになっており、このようにすることは、連続するパチンコ球の揚送において、駆動モータ410の回転速度を変化させて打球発射装置500へのパチンコ球の供給同期を計る場合に比較して、加減速に伴う駆動モータ410の損耗を低減できるとともに、揚送球が球通路部404内にて踊ることによる不都合や該揚送球が踊ることによる騒音の発生を解消できることから好ましいが、本発明はこれに限定されるものではなく、回転速度を変化させて打球発射装置500への供給同期を計るようにしても良い。
【0125】
そして、発射装置500による発射球の発射勢いは、前記操作ノブ205の操作量に従って発射装置500内部に設けられている発射強度調整用モータ512の動作が制御され、前記発射用スプリング504の付勢力が調節されることで、操作ノブ205の操作量に従って調整される。すなわち、発射揚送制御基板291上の回路によって、操作ノブ205の操作量に応じた速度で打球が発射されるように制御される。
【0126】
また、遊技制御基板231から表示制御基板280には、可変表示装置208の可変表示部209の表示制御に関する指令情報として、表示制御コマンドデータと、ストローブ信号としての割込信号(以下、表示制御信号INTともいう)とが伝送される。表示制御基板280側では、表示制御コマンドデータCDの指令内容にしたがって、可変表示部209の表示制御を行う。
【0127】
遊技制御基板231からランプ制御基板235には、ランプ制御基板235により制御が行われる遊技効果LED228a、賞球ランプ251、球切れランプ252、および、遊技効果ランプ228b、228cの制御に関する指令情報としてのランプ制御信号等の情報が伝送される。
【0128】
遊技制御基板231から音声制御基板270には、音声制御基板270によりスピーカ227から出力される効果音等の音声の制御に関する指令情報としての音声制御用コマンドデータ等の情報が伝送される。この音声制御用コマンドデータに応じて、音声制御基板270内に設けられた音声制御用のマイクロコンピュータは、スピーカ227からの効果音の発生等の音声制御を行う。
【0129】
また、基本回路253は、入賞球検出スイッチ299a〜c検出信号と始動入賞口スイッチ217の検出信号、Vカウントスイッチ222の検出信号、カウントスイッチ223の検出信号に基づいて、所定個数の賞球を払出すための賞球信号を賞球制御基板237に出力する。賞球制御基板237では、その出力されてきた賞球信号に基づいて球払出装置297を制御して所定個数の賞球を払出すための制御を行う。
【0130】
具体的には、可変入賞球装置219の大入賞口に入賞した入賞球については1個の入賞球がカウントSWに検出されることで例えば15個の賞球が払出され、始動入賞口214に入賞した入賞球については1個の入賞球が始動入賞口SWに検出されることでたとえば5個の賞球が払出され、その他の入賞口224a〜cのいずれかに入賞した入賞球については入賞球1個が各入賞口に対応して設けられた入賞球検出SW299a〜cのいずれかに検出されることでたとえば5個の賞球が払出されるように制御される。
【0131】
このような2種類の個数の賞球を払出制御するべく、遊技制御基板231は次のように制御動作を行う。入賞球検出スイッチ269f、V球検出スイッチ269g、始動入賞口スイッチ217、Vカウントスイッチ222またはカウントスイッチ223からの検出信号が入力されると、その検出信号を賞球の払出個数決定の際に用いる払出個数決定用データとして、スイッチに応じた賞球の払出個数別に一時的に内部に記憶する。その後、入賞球検出スイッチ299a〜cのいずれかの検出信号が入力されれば、その入力以前に始動入賞口スイッチ217からの検出信号があったかどうかを払出個数決定用データを参照することによって判断し、あった場合には遊技制御基板231は賞球制御基板237に対し「5」の賞球個数を払出指令するための賞球指令信号を出力する。また、カウントスイッチ223またはVカウントスイッチ222からの検出信号があった場合には、「15」の賞球個数を払出指令するための賞球指令信号を出力する。一方、入賞球検出スイッチ299a〜cのいずれかからの検出信号があった場合において、それ以前に始動入賞口スイッチ217、カウントスイッチ223またはVカウントスイッチ222からのいずれかからも検出信号が入力されていなかった場合には、遊技制御基板231は「5」の賞球個数の賞球指令信号を賞球制御基板237に出力する。賞球制御基板237においては、賞球指令信号に基づいて、球払出装置297から賞球を払出させる制御が払出制御用マイクロコンピュータにより実行される。
【0132】
また、満タンスイッチ213からの検出信号が満タン状態を示している場合には、その状況に応じて、賞球禁止指令信号を賞球制御基板237へ送り、球払出装置297による賞球の払出を停止させる。
【0133】
また、賞球制御基板237上には、第2情報出力回路部268が設けられており、これら賞球制御基板237において制御される賞球の払い出し数の情報等を外部出力できるようになっている。
【0134】
また、賞球制御基板237は、前記カードユニット3のカードユニット制御基板(図示略)に設けられたI/Oポート319に接続ケーブル262並びに接続コネクタ263(図2参照)を介して接続されており、後述の貸出完了信号(EXS)やパチンコ機レディー信号(PRDY)が前記カードユニット3に設けられた後述のマイクロプロセッシングユニット(MPU)321に出力されるようになっているとともに、前記カードユニット3のMPU321より出力される後述のカードユニットレディー信号(BRDY)や貸出要求完了確認信号(BRQ)が入力されるようになっている。
【0135】
また、前記操作基板18は、図2並びに図20に示すように、前記カードユニット3のI/Oポート319に接続ケーブル262並びに前記接続コネクタ263を介して接続されており、前記貸出ボタン16が操作されて遊技者による球貸し操作がなされた場合に出力される貸出入力信号や、返却ボタン15が操作されて遊技者による後述のカード挿入口314に挿入されたプリペイドカードの返却操作がなされた場合に出力される返却入力信号が前記カードユニット3のMPU321に出力されるようになっているとともに、該MPU321からは、前記度数表示部17の表示制御を行う度数信号が入力されるようになっており、これら度数表示部17の表示制御が前記カードユニット3のMPU321からの出力信号によって実施されるようになっている。
【0136】
次いで、本実施例に用いたカードユニット3について図1並びに図20に基づき説明すると、該カードユニット3の前面には、図1に示すように、点灯によりカードユニット3の動作を報知する動作ランプ301と、プリペイドカードが使用可能状態であるか否かを表示する使用可能表示器302と、当該カードユニット3がいずれの側のパチンコ機2に対応しているか否かを表示するための連結台方向表示器303と、プリペイドカードを挿入可能とされたカード挿入口314と、が設けられている。
【0137】
このカードユニット3の構成を説明すると、図20に示すように、前記動作ランプ301や、使用可能表示器302や、連結台方向表示器303に加えて、前記カード挿入口314に連設され、挿入されるプリペイドカードに記録されている後述の識別情報(ID)や遊技用価値である度数の読み出し並びに遊技により更新された新たな度数の書き込み等を行うカードリーダライタ317と、前記挿入されたプリペイドカードから読み出しおよび書き込まれる度数等を記憶するとともに、後述するMPU321が実行する制御内容等が記述された制御プログラム等を記憶する記憶部318と、前記接続ケーブル262が接続され、前記パチンコ機2の賞球制御基板237や操作基板18との各種信号の入出力が行われるI/Oポート319と、通信ケーブルを介して図示しない管理コンピュータとのデータ通信を行うための通信部325と、これら各部並びに前記操作基板18に実装された度数表示部17の表示制御や入力検出等を行うMPU321と、を具備しており、これら各部は図20に示すように接続されている。
【0138】
また、これら各カードユニット3は、前述のように、図示しない管理コンピュータに接続されており、前記プリペイドカードが挿入された場合や、該挿入されているプリペイドカードから読み出され記憶部318に記憶されている度数に変更が加えられた場合や、該挿入されているプリペイドカードの返却処理並びに回収処理等が行われた場合に、該プリペイドカードに記録された後述の識別情報(ID)や度数データ、変更された新たな度数データ等が前記管理コンピュータに出力されるようになっている。
【0139】
前記カード挿入口312に挿入されるプリペイドカードには、個々のプリペイドカードを識別可能な識別情報(ID)が付与、記録されているとともに、前記管理コンピュータにおいてこれらプリペイドカードのIDと、該当するプリペイドカードが該当する度数とが対応付けて登録されており、前記プリペイドカードに記録された識別情報(ID)に基づいて、該プリペイドカードにより使用可能な度数が、前記管理コンピュータにて特定され、該カードユニット3に通知されて前記記憶部318に記憶されることで、該記憶された度数に基づき前記パチンコ機2の遊技に使用されるパチンコ球の貸出を行う貸出処理が実施可能とされている。
【0140】
この貸出処理の制御状況を図21に基づいて説明すると、まず前記パチンコ機2の賞球制御基板237は、該パチンコ機2の球タンク238(図2参照)に球が供給されてパチンコ球の払出が可能な状態となるとスタンバイ状態となり、前記PRDYをLOWとしてカードユニット3のMPU321に出力する(S1)。
【0141】
このようにPRDYがLOWとされている状態において前記貸出ボタン16が操作されると、カードユニット3のMPU321は、前記BRDYをLOWとして前記賞球制御基板237に出力し(S2)、この状態において、更に前記BRQをLOWとして前記賞球基板237に出力する(S3)。
【0142】
次いで、前記賞球制御基板237は、前記MPU321より出力されているBRDYを検出している状態においてBRQを検出すると、前記EXSをLOWとしてMPU321に出力する(S4)。
【0143】
該EXSのLOWを検出したMPU321は、前記BRQの出力をHIGHとし、該BRQのHIGHを検出した賞球制御基板237は、球払出装置297に球払出信号を出力し、これに基づき1度数に該当する球数(本実施例では25球)の払出が実施されるとともに、該払出の終了に基づき、前記EXSの出力をHIGHとする(S5)。
【0144】
該EXSのHIGHを検出したMPU321は、前記カードユニット3のカード挿入部314に挿入されているプリペイドカードより読み出されて記憶部318に記憶されている度数から1度を減算するとともに、前記度数表示部17に表示されている度数から1度を減算して表示更新する(S6)。
【0145】
MPU321は、これら(S3)〜(S6)の制御を、1回の貸出ボタン16の操作に基づいて貸し出される度数分繰返し実施し(図21中においては5度分)、これら制御が終了した後、BRDYをHIGHとして、貸出処理を完了する(S7)。
【0146】
このようにカードユニット3のMPU321からBRQが出力される回数に基づき、前記賞球基板237は1度分に該当する数量(25球)のパチンコ球の貸出を実施するようになっており、このようにして貸出されたパチンコ球を使用して遊技者はパチンコ機2における遊技を実施できるようになっている。
【0147】
次に、図6〜図8に基づいて、パチンコ機2の構造及び作用の詳細を説明する。
【0148】
遊技盤206は、図6に示されるように、合成樹脂製の前面扉枠200とは別個に、木製の板材により前面扉枠200に形成された開口200aに嵌合可能な形状に形成されており、開口200a内に前面扉枠200の前方から嵌合し、前面扉枠200に設けられた図示しない取付手段(例えば回転爪等)を介して前面扉枠200に対して着脱自在に取り付けられている。
【0149】
遊技盤206の前面206aには、合成樹脂により構成された枠状のレール部材110が固着されており、このレール部材110に囲まれた内部領域が遊技領域207とされている。このレール部材110は所定幅を有し、パチンコ球の遊技領域207からの逸脱を防止するとともに、遊技盤206の前面206aにおける遊技領域207の下部中央に形成されたアウト口226にパチンコ球を誘導するように構成されている。このアウト口226は、発射装置500から発射された後、後述するいずれの入賞口にも入賞しなかったパチンコ球をアウト球として回収するためのアウト球回収部を構成している。
【0150】
なお、遊技領域207を構成するレール部材110は、本実施例においては合成樹脂により形成されているため、パチンコ球との衝突音の発生が効果的に抑制されていたが、レール部材110の材質は合成樹脂に限定されるものではなく、従来公知のようにステンレス等の金属材等により形成してもよい。
【0151】
本実施例における発射装置500は、前面扉枠200の前面200aにおける左上部側方位置、すなわち、中央に形成された開口200cに装着される遊技盤206の前面206aに形成された遊技領域207の上部左側方に取り付けられているため、遊技盤206の前面206a下部に従来のパチンコ機が備えていた発射レール等を設ける必要がないことから、遊技領域207が従来のパチンコ機の遊技領域に比較して下方に向けて大きく拡大されている。
【0152】
また、前述した揚送ユニット400は、図6〜図8に示されるように、前面扉枠200の後面200b側における発射装置500の配置位置と同一側方位置に配置されるように、前面扉枠200の後面200bに一体形成された揚送ユニット取付台111にベース板401’が蝶ネジ100を介して止着されている。
【0153】
詳しくは、特に図7及び図8に示されるように、揚送ユニット400は、前面扉枠200の後面200bとの間に遊技盤206を介在させるために必要なスペースが形成されるように、前面扉枠200の後面200bから所定距離離間する後方位置に配置されているため、前面扉枠200の開口200cに遊技盤206が取り付けられた状態において、遊技盤206の後面206b側に配置されることになる。
【0154】
このように、揚送ユニット400は、前面扉枠200に取り付けられる遊技盤206の後面206b側に配置された状態で前面扉枠200の揚送ユニット取付台111に取り付けられているため、前面扉枠200の上下方向に向かって延設される揚送ユニット400に制約を受けることなく、遊技盤206を左右幅方向に向けて拡大することが出来る。すなわち、この遊技盤206の前面206aに形成される遊技領域207の左右幅を、前面扉枠200の左右幅を最大限に利用して、前面扉枠200の左右幅内において極力拡大することが出来る。このように遊技領域207を拡大することで、図3中点線で示される揚送ユニット400(特に揚送路ケース402)の前面側にも、大型の表示器や多数の役物等を遊技領域207内に多数配置することが可能となり、多種多様な遊技を実現出来るため、遊技の興趣を効果的に向上させることが出来る。
【0155】
また、揚送ユニット400へのパチンコ球の供給が、揚送ユニット400の下部に設けられた球供給スプロケット413により発射装置500の発射動作に関連して行われるとともに、揚送ユニット400によりパチンコ球が互いに分離された状態で揚送されることで、発射装置500にはパチンコ球が1個ずつ供給されることになるため、揚送ユニット400(駆動モータ410)の駆動を停止したときに、揚送ユニット400(揚送路ケース402)内に必要以上のパチンコ球が残存することを防止出来るので、揚送ユニットのメンテナンス時における作業性(球抜き作業等)が効果的に向上する。
【0156】
また、本実施例においては、揚送ユニット400(駆動モータ410)の駆動を停止したときに装置内に残存するパチンコ球が所定個数以下になるように(本実施例では最大で2個)、上方の発射装置500までパチンコ球を揚送するのに必要な揚送距離(420mm)に応じて、スクリュー部材としての揚送スクリュー403のリードL、リード角β、回転数(rpm)等を、前述した式1〜3に基づいて構成されているが、前述したように、パチンコ球の抜き取り作業や、最初の1球目のパチンコ球が発射装置500から発射されるまでにかかる時間や、駆動モータ410にかかる負荷等を考慮すれば、例えば揚送通路内に同時に存在する遊技球の数が最大で約5個以下となるように揚送ユニット400を構成しても、駆動停止時における球抜きが著しく困難となったり、1球目の発射までに時間がかかって違和感を遊技者に与えることがないような揚送ユニット400を構成することが出来る。
【0157】
さらに、揚送ユニット400は、前面200aに発射装置500が設けられた前面扉枠200に形成された揚送ユニット取付台111に取り付けられていることで、遊技盤206を前面扉枠200に対して着脱させるときに前面扉枠200から取り外したりする必要がないので、遊技盤206の交換等に影響を及ぼすことがない。
【0158】
また、揚送ユニット400を例えば基枠201等に取り付ける場合、基枠201に対して前面扉枠200を開閉させると、発射球誘導路102を発射装置500から分離させる必要が生じるが、前面扉枠200に取り付けられていることで、発射球誘導路102を発射装置500から分離させたりする必要がないため、発射装置500とのパチンコ球の連係構造が複雑化することが回避される。
【0159】
なお、本実施例においては、図8に示されるように、揚送ユニット400全体が遊技盤206の後面206b側に配置されているため、遊技盤206の上下幅をさらに下方向に向けて拡大することが可能であることが好ましいが、本発明にあっては、揚送ユニット400の少なくとも一部が遊技盤206の後面206b側に配置されていればよく、例えば、揚送路ケース402の一部を前後方向に屈曲させて、揚送路ケース402における遊技盤206と対向する対向部のみが後面206b側に配置されるように、揚送ユニット400の下部にある下部ユニット401等の一部が、遊技盤206の後面206bよりも前方位置に配置されていてもよい。
【0160】
また、図6〜図8及び図9中拡大図に示されるように、ファール球流路295を構成するファール球流路部材295’は、ファール球流路部材295’における後部ファール球流路295aを構成する部分が、前面扉枠200の後面200b側に配置されている。詳しくは、後部ファール球流路295aは、前面扉枠200の後面200bとの間に遊技盤206を介在させるために必要なスペースが形成されるように、前面扉枠200の後面200bから所定距離離間する後方位置に配置されているため、前面扉枠200の開口200cに遊技盤206が取り付けられた状態において、遊技盤206の後面206b側に配置されることになる。
【0161】
このように、発射装置500から打ち出されたが遊技領域207に到達しなかったファール球を、遊技領域207の下方に設けられる余剰球受皿204に返却すべく上下方向に延びるように延設されたファール球流路295は、前面扉枠200に取り付けられる遊技盤206の後面206b側に配置された状態で、前面扉枠200に設けられた発射装置500の外装ケース510に取り付けられているため、前面扉枠200の上下方向に向かって延設されるファール球流路部材295’に制約を受けることなく、遊技盤206を左右幅方向に向けて拡大することが出来る。すなわち、この遊技盤206の前面206aに形成される遊技領域207の左右幅を、前面扉枠200の左右幅を最大限に利用して、前面扉枠200の左右幅内において極力拡大することが出来る。
【0162】
さらに、ファール球流路部材295’は、前面扉枠200の前面200aに設けられた発射装置500に取り付けられていることで、遊技盤206を前面扉枠200に対して着脱させるときに前面扉枠200から取り外したりする必要がないので、遊技盤206の交換等に影響を及ぼすことがない。
【0163】
なお、本実施例においては、図9に示されるように、ファール球流路部材295’における後部ファール球流路295aを構成する部分のみが遊技盤206の後面206b側に配置されているが、ファール球流出口107を外装ケース510の後板に設けて、ファール球流路部材295’全体を遊技盤206の後面206b側に配置するようにしてもよい。
【0164】
図22には、本発明の変形例としてのパチンコ機2’の構造を示す分解斜視図が示されている。なお、本変形例において前述の実施例のパチンコ機2と構成や機能が同一である部位には、前述の実施例において付した符号と同様の符号を付すことによりここでの詳細な説明は省略するものとする。
【0165】
以下、本変形例としてのパチンコ機2’において前述の実施例のパチンコ機2と相違する点を述べていくと、まず、遊技領域207を構成するレール部材1110及びアウト口1226が、遊技盤1206ではなく前面扉枠200の開口200c周縁部に設けられている。このように、レール部材1110及びアウト口1226は、遊技盤1206を取り付けるための前面扉枠200に設けてもよく、このようにすることで、例えば機種変更等に伴う遊技盤1206の交換とともに、レール部材1110を交換しなくても済むとともに、アウト口1226を遊技盤1206に形成しなくても済み、レール部材及びアウト口を複数種の機種に共通して利用することが出来るため、機種変更時における製造コストを効果的に低減することが出来るばかりか、遊技盤1206の製造が容易になるとともに、廃棄処理時にかかる負担を軽減することが出来る。
【0166】
また、前述の実施例におけるパチンコ機2における揚送ユニット400及びファール球流路部材295’は、遊技盤206の後面側に配置されるように、前面扉枠200の後面200bにおける発射装置500の配置位置下方に取り付けられていたが、本発明においては、遊技盤206の後面側に配置されていれば、その取り付け位置等は前面扉枠200に限定されるものではなく、例えば図22に示される変形例としてのパチンコ機2’のように、遊技盤206の後面側に配置される裏機構板としての機構板236の前面側等に取り付けられていてもよい。このようにすれば、遊技盤206の後面206b側に予め配設された機構板236を利用して、揚送ユニット400及びファール球流路部材295’を遊技盤の後面に容易に配置することが出来る。
【0167】
なお、この場合、揚送ユニット400及びファール球流路部材295’と、前面扉枠200側に設けられた発射装置500と、を互いに分離自在に構成することになる。詳しくは、打球供給皿203(図示略)内に貯留されたパチンコ球は、誘導傾斜樋流入口230から誘導傾斜樋283内を流下して、球供給スプロケット(図示略)を介して揚送ユニット400に1個ずつ分離した状態で供給されるとともに、揚送ユニット400の上部まで揚送されたパチンコ球は、発射装置500と揚送ユニット400との間に分離自在に設けられる発射球誘導路102を介して前面扉枠200に設けられた発射装置500に供給されることになる。
【0168】
また、発射装置500は前面扉枠200の前面200aに設けられていたが、発射装置500の取り付け位置も前面200aに限定されるものではなく、特に図示はしないが、例えば前面扉枠200の後面側に配置するとともに、前面扉枠200や遊技盤206にパチンコ球が挿通可能な挿通口を設け、遊技盤206の後面側から前面側の遊技領域207に向けて打ち出されるようにしてもよい。
【0169】
前記実施例における各要素は、本発明に対して以下のように対応している。
【0170】
本発明の請求項1は、弾球遊技機(パチンコ機2、2’)の下部位置に設けられ、遊技に使用するための遊技球(パチンコ球)を貯留するための打球貯留部(打球供給皿203)と、該打球貯留部に貯留されている遊技球を揚送するための揚送装置(揚送ユニット400)と、弾球遊技機の上部側方位置に設けられ、該揚送装置にて揚送された遊技球を遊技機枠(前面扉枠200)に取り付けられた遊技盤(206)の前面側に形成された遊技領域(207)内に打ち出すための発射装置(500)と、を備える弾球遊技機において、
前記発射装置の発射動作に関連して、前記打球貯留部に貯留されている遊技球を前記揚送装置に1個ずつ分離して供給する揚送球供給装置(カバー体450、球供給スプロケット413)を備え、
前記揚送装置は、前記揚送球供給装置から供給される遊技球を分離した状態で揚送して前記発射装置に供給するように構成されているとともに、前記遊技盤の後面(206b)側に配置されている。
【0171】
本発明の請求項2は、前記揚送装置(揚送ユニット400)は、遊技球(パチンコ球)が揚送される揚送通路(揚送路ケース402内部の玉通路部404)と、前記揚送通路内の遊技球を揚送するために前記揚送通路(揚送路ケース402内部のスクリュー収容部405)内に回動自在に設けられたスクリュー部材(揚送スクリュー403)と、を備え、
前記スクリュー部材は、前記揚送通路内に同時に存在する遊技球の数が所定個数以下(最大で5個以下)になるように構成されている。
【0172】
本発明の請求項3は、前記揚送球供給装置(カバー体450、球供給スプロケット413)は、前記揚送装置へ遊技球を1個ずつ送り出すためのスプロケット部材(球供給スプロケット413)を備え、
前記揚送球供給装置(カバー体450)内に同時に存在する遊技球の数が1個以下となるように構成されている。
【0173】
本発明の請求項4は、前記揚送装置(揚送ユニット400)は、前記遊技機枠(前面扉枠200の後面200b)における前記発射装置(500)の配置位置(パチンコ機2を正面から見て左側方位置)と同一側方位置(左側方)に取り付けられている。
【0174】
本発明の請求項5は、遊技球(パチンコ球)を遊技者に付与するための裏機構板(機構板236)が、前記遊技盤(206)の後面(206b)側に配置されるとともに、前記揚送装置(揚送ユニット400)は前記裏機構板に取付けられている。
【0175】
以上、本発明の実施形態を図面により前記実施例にて説明してきたが、本発明はこれら各実施例に限定されるものではなく、本発明の主旨を逸脱しない範囲における変更や追加があっても本発明に含まれることは言うまでもない。
【0176】
例えば、前記実施例における発射装置500は、カム駆動モータ511の駆動によりパチンコ球を発射可能に構成されていたが、遊技領域207にパチンコ球を打ち出すための発射装置の発射駆動手段はモータに限定されるものではなく、発射駆動手段としてローターソレノイドやソレノイド等を適用してもよい。
【0177】
また、パチンコ球を発射装置500に揚送する揚送ユニット400においては、揚送部材として揚送スクリュー403が適用されていたが、例えば複数のローラに回動自在に巻回されるベルト部材を揚送部材として適用してもよい。このベルト部材を適用する場合は、揚送路ケース内における上下方向に設けたベルト部材により揚送路ケース内のパチンコ球を揚送路ケース内面に押圧し、適宜駆動手段によりローラを駆動してベルト部材を回動させることでパチンコ球を揚送させることが出来る。
【0178】
また、上記実施例においては、揚送ユニット400の駆動モータ410、及び発射装置500のカム駆動モータ511並びに発射強度調整モータ512は、基本回路253に接続される発射揚送制御基板291に設けられた制御部にて制御されるように構成されていたが、これら揚送ユニット400の駆動モータ410、及び発射装置500のカム駆動モータ511並びに発射強度調整モータ512を、例えば賞球制御基板237上に設けられた賞球制御部にて制御するように構成してもよい。
【0179】
また、上記実施例においては、発射装置500及び揚送ユニット400は、パチンコ機2を正面から見て左側側方に配置されていたが、それぞれを正面から見て右側側方に配置し、遊技領域206の上部右側側方位置からパチンコ球が発射されるように構成してもよい。
【0180】
【発明の効果】
本発明は次の効果を奏する。
【0181】
(a)請求項1の発明によれば、弾球遊技機の下部位置に設けられた打球貯留部に貯留されている遊技球を、弾球遊技機の上部側方位置に設けられた発射装置まで揚送するための揚送装置の少なくとも一部が遊技盤の後面側に配置されることで、揚送装置の配置位置による制約を受けることなく、遊技領域を遊技機枠内において極力拡大することが出来るばかりか、揚送球供給装置によって、揚送する遊技球が1個ずつ分離して供給されるとともに、揚送装置により分離した状態で遊技球が揚送されることで、揚送装置等の駆動を停止したときに揚送装置内に必要以上の遊技球が残存することを防止出来るので、揚送装置のメンテナンス時における作業性が効果的に向上する。
【0182】
(b)請求項2の発明によれば、揚送装置の清掃のためにメンテナンス等を行う際や、故障によって揚送装置の駆動が停止された場合において、揚送装置内に多数の遊技球が残存することがないので、揚送通路内からの遊技球の抜き取り作業を容易に行うことが出来るばかりか、揚送装置内に遊技球が存在しない状態で打球貯留部に遊技球を補給し、発射装置にて遊技球を打ち出す場合において、発射装置により最初の1球目の遊技球が発射されるまでの時間が短縮されるため、遊技者に違和感を生じさせることがない。
【0183】
(c)請求項3の発明によれば、揚送球供給装置の清掃のためのメンテナンス等を行う際や、故障によって揚送球供給装置の駆動が停止された場合等において、揚送球供給装置内に多数の遊技球が残存することがないので、メンテナンス時の作業性が効果的に向上する。
【0184】
(d)請求項4の発明によれば、遊技盤を取り付けるための強度の高い遊技機枠における前記発射装置の配置位置と同一側方位置に取り付けられるため、揚送装置の安定性が向上し、遊技球の揚送が安定的に行われるとともに、遊技球の揚送距離を極力短くすることが出来るばかりか、遊技盤の交換とともに発射球誘導路部材を交換する必要がないので、コストを低減することが出来る。
【0185】
(e)請求項5の発明によれば、遊技盤の後面側に予め配設された裏機構板を利用して、揚送装置を遊技盤の後面に容易に配置することが出来るばかりか、遊技盤の交換とともに揚送装置を交換する必要がないので、コストを低減することが出来る。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施例としての弾球遊技機並びにカードユニットを示す正面図である。
【図2】図1の弾球遊技機並びにカードユニットを示す背面図である。
【図3】図1の弾球遊技機におけるガラス扉枠の開放状態を示す図である。
【図4】図1の弾球遊技機における前面下部部分の構成を示す拡大図である。
【図5】図1の弾球遊技機における機構板によるパチンコ球流路を示す図である。
【図6】図1の弾球遊技機の構造を示す分解斜視図である。
【図7】図3のA−A断面図である。
【図8】図3のB−B断面図である。
【図9】揚送装置及び発射装置を示す縦断面図である。
【図10】揚送装置の下部構造を示す透視斜視図である。
【図11】(a)、(b)は揚送装置へのパチンコ球の供給状況の説明図である。
【図12】同じく(c)、(d)は揚送装置へのパチンコ球の供給状況の説明図である。
【図13】(a)〜(c)は、発射装置における発射状況を示す図である。
【図14】(a)〜(c)は、発射装置におけるファール球の取込状況を示す図である。
【図15】通常時の遊技球の流れを示す図である。
【図16】ファール球の流れを示す図である。
【図17】(a)は待機球返却時における待機球返却部の遊技球の流れを示す図であり、(b)は通常時における待機球返却部の遊技球の流れを示す図である。
【図18】(a)は待機球返却部の返却操作時の状況を示す上面図であり、(b)は待機球返却部の通常時の状況を示す上面図である。
【図19】本発明の実施例における弾球遊技機の構成を示すブロック図である。
【図20】本発明の実施例における弾球遊技機とカードユニットとの接続状況並びに該カードユニットの構成を示すブロック図である。
【図21】本発明の実施例における弾球遊技機の賞球制御基板とカードユニットとから出力される各信号の出力状況を示す図である。
【図22】本発明の変形例としての弾球遊技機の構造を示す分解斜視図である。
【図23】揚送スクリューの要部を示す拡大図である。
【図24】リード角β=46.03度とした場合におけるトルクTと揚送スクリュー403の回転速度を示す表図である。
【図25】残存球数別のリード角β、リードL、球負荷F、トルクT、回転数を示す表図である。
【符号の説明】
2 パチンコ機(弾球遊技機)
200 前面扉枠
200b 後面
203 打球供給皿(上皿)
206 遊技盤
206b 後面
207 遊技領域
236 機構板
400 揚送ユニット
403 揚送スクリュー
413 球供給スプロケット
500 発射装置

Claims (5)

  1. 弾球遊技機の下部位置に設けられ、遊技に使用するための遊技球を貯留するための打球貯留部と、該打球貯留部に貯留されている遊技球を揚送するための揚送装置と、弾球遊技機の上部側方位置に設けられ、該揚送装置にて揚送された遊技球を遊技機枠に取り付けられた遊技盤の前面側に形成された遊技領域内に打ち出すための発射装置と、を備える弾球遊技機において、
    前記発射装置の発射動作に関連して、前記打球貯留部に貯留されている遊技球を前記揚送装置に1個ずつ分離して供給する揚送球供給装置を備え、
    前記揚送装置は、前記揚送球供給装置から供給される遊技球を分離した状態で揚送して前記発射装置に供給するように構成されているとともに、前記遊技盤の後面側に配置されていることを特徴とする弾球遊技機。
  2. 前記揚送装置は、遊技球が揚送される揚送通路と、前記揚送通路内の遊技球を揚送するために前記揚送通路内に回動自在に設けられたスクリュー部材と、を備え、
    前記スクリュー部材は、前記揚送通路内に同時に存在する遊技球の数が所定個数以下になるように構成されている請求項1に記載の弾球遊技機。
  3. 前記揚送球供給装置は、前記揚送装置へ遊技球を1個ずつ送り出すためのスプロケット部材を備え、
    前記揚送球供給装置内に同時に存在する遊技球の数が1個以下となるように構成されている請求項1または2に記載の弾球遊技機。
  4. 前記揚送装置は、前記遊技機枠における前記発射装置の配置位置と同一側方位置に取り付けられている請求項1〜3のいずれかに記載の弾球遊技機。
  5. 遊技球を遊技者に付与するための裏機構板が、前記遊技盤の後面側に配置されるとともに、前記揚送装置は前記裏機構板に取付けられている請求項1〜3のいずれかに記載の記載の弾球遊技機。
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