JP4321005B2 - 光学活性アルコール誘導体の製造方法およびその触媒 - Google Patents
光学活性アルコール誘導体の製造方法およびその触媒 Download PDFInfo
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Description
【発明の属する技術分野】
本発明は、光学活性アルコール誘導体の製造方法およびその触媒に関する。
【0002】
【従来の技術】
光学活性1−(4−フェノキシフェノキシ)プロパン−2−オールに代表される光学活性アルコール誘導体は、例えば医薬、農薬等の合成中間体として有用である(例えば特開昭60−215671号公報、特公平5−59718号公報等)。光学活性1−(4−フェノキシフェノキシ)プロパン−2−オールの製造方法としては、例えば1−(4−フェノキシフェノキシ)プロパン−2−オールの有機カルボン酸エステルのラセミ体混合物を、微生物が産出するエステラ−ゼで不斉加水分解させる方法が知られている(特公平5−59718号公報)が、かかる方法は、1−(4−フェノキシフェノキシ)プロパン−2−オールの有機カルボン酸エステルを別途製造しなければならず、必ずしも工業的な観点からは十分満足しうるものではなかった。
【0003】
一方、近年、光学活性なサレンコバルト錯体を触媒とするフェノールと1,2−エポキシヘキサン等のエポキシ化合物との反応による光学活性1−フェノキシ−2−ヘキサノール等の光学活性アルコール誘導体の製造方法が報告されている(J.Am.Chem.Soc.,121,6086(1999))。しかしながら、触媒活性が低い場合があり、触媒量を多く用いる必要があったり、高価なパーフルオロアルコールを溶媒として用いる必要があった。そのため、必ずしも十分工業的に満足しうるものとはいえなかった。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】
このような状況の下、本発明者は、さらに工業的に有利に光学活性アルコール誘導体を製造する方法について鋭意検討し、特定の光学活性金属錯体とルイス酸とを反応せしめてなる新規な不斉錯体が、環状エーテル化合物とフェノール誘導体とを反応させて、光学活性アルコール誘導体を製造する方法において、高い触媒活性を示すことを見出し、本発明に至った。
【0005】
【課題を解決するための手段】
すなわち本発明は、一般式(1)
(式中、R1、R2、R3、R4、R5、R6、R7およびR8はそれぞれ同一または相異なって、水素原子またはアルキル基を表わす。R9およびR10は、異なる炭素原子に結合したR9とR10からなる対のうちのいずれか一対が結合してテトラメチレン基を形成し、他方の対がそれぞれ水素原子を表わす。Qは、単結合を表わす。Mはコバルトイオンまたはクロムイオンを表わし、コバルトイオンまたはクロムイオンのイオン価と配位子の配位数が同一のとき、Aは存在せず、前記配位数が異なるとき、Aはハロゲンイオン、パーフルオロアルコキシドイオン、アセテート配位子または下記一般式(3)で示されるフェノール類またはチオフェノール類に対応したフェノラート配位子を表わす。)
で示される光学活性金属錯体と、ハロゲン化アルミニウム、ハロゲン化ジアルキルアルミニウム、トリアルコキシアルミニウム、テトラアルコキシチタニウム、ハロゲン化ホウ素およびハロゲン化亜鉛からなる群から選ばれるルイス酸とを反応せしめてなる不斉錯体触媒の存在下に、一般式(2)
(式中、R 11 は水素原子を、R 12 は水素原子あるいはアルキル基(該アルキル基はハロゲン原子またはアルコキシ基で置換されていてもよい。)を表わすか、またはR 11 とR 12 が結合して炭素数2〜6のアルキレン基を表わす。R 13 はアルキル基(該アルキル基はハロゲン原子またはアルコキシ基で置換されていてもよい。)、アリール基(該アリール基はアルキル基、アルコキシ基またはハロゲン原子で置換されていてもよい。)またはアラルキル基(該アラルキル基のうち、アルキル部分はハロゲン原子またはアルコキシ基で置換されていてもよく、アリール部分はアルキル基、アルコキシ基またはハロゲン原子で置換されていてもよい。)を表わす。nは、0または1を表わす。)
で示される環状エーテル化合物と一般式(3)
(式中、Xは、酸素原子または硫黄原子を表わし、R 14 、R 15 、R 16 、R 17 およびR 18 はそれぞれ同一または相異なって、水素原子、ハロゲン原子、ニトロ基、炭素数1〜6のアルキル基(該アルキル基はハロゲン原子またはアルコキシ基で置換されていてもよい。)、炭素数1〜6のアルコキシ基(該アルコキシ基はハロゲン原子またはアルコキシ基で置換されていてもよい。)またはフェノキシ基を表わす。)
で示されるフェノール類またはチオフェノール類とを反応させることを特徴とする一般式(4)
(式中、R 11 、R 12 、R 13 、R 14 、R 15 、R 16 、R 17 、R 18 、Xおよびnは、上記と同一の意味を表わし、*は不斉炭素原子を表わす。)
で示される光学活性アルコール誘導体の製造方法および上記一般式(1)で示される光学活性金属錯体と上記のルイス酸とを反応せしめてなる新規な不斉錯体触媒を提供するものである。
【0006】
【発明の実施の形態】
まず、一般式(1)
(式中、R1、R2、R3、R4、R5、R6、R7およびR8はそれぞれ同一または相異なって、水素原子またはアルキル基を表わす。R9およびR10は、異なる炭素原子に結合したR9とR10からなる対のうちのいずれか一対が結合してテトラメチレン基を形成し、他方の対がそれぞれ水素原子を表わす。Qは、単結合を表わす。Mはコバルトイオンまたはクロムイオンを表わし、コバルトイオンまたはクロムイオンのイオン価と配位子の配位数が同一のとき、Aは存在せず、前記配位数が異なるとき、Aはハロゲンイオン、パーフルオロアルコキシドイオン、アセテート配位子または下記一般式(3)で示されるフェノール類またはチオフェノール類に対応したフェノラート配位子を表わす。)
で示される光学活性金属錯体(以下、光学活性金属錯体(1)と略記する。)とルイス酸とを反応せしめてなる不斉錯体について説明する。
【0007】
上記光学活性金属錯体(1)の式中、R1、R2、R3、R4、R5、R6、R7およびR8はそれぞれ同一または相異なって、水素原子またはアルキル基を表わす。
【0008】
アルキル基としては、例えばメチル基、エチル基、n−プロピル基、イソプロピル基、n−ブチル基、イソブチル基、sec−ブチル基、tert−ブチル基、n−ペンチル基、イソペンチル基、ネオペンチル基、tert−ペンチル基、n−ヘキシル基等の炭素数1〜6の直鎖状または分枝鎖状のアルキル基が挙げられる。
【0009】
上記光学活性金属錯体(1)の式中、R9およびR10は、異なる炭素原子に結合したR9とR10からなる対のうちのいずれか一対が結合してテトラメチレン基を形成し、他方の対がそれぞれ水素原子を表わす。
【0010】
Qは、単結合を表わす。
【0011】
上記光学活性金属錯体(1)の式中、Mは金属イオンを表わし、金属イオンのイオン価と配位子の配位数が同一のとき、Aは存在せず、前記配位数が異なるとき、Aは対イオンまたは配位子を表わす。
【0012】
金属イオンとしては、例えばコバルトイオン、クロムイオンが挙げられる。対イオンまたは配位子としては、例えば塩素イオン等のハロゲンイオン、例えばノナフルオロ−tert−ブトキシドイオン等のパーフルオロアルコキシドイオン、アセテート配位子等のほか、後述する環状エーテル化合物とフェノール誘導体との反応に用いるフェノール誘導体に対応したフェノラート配位子が挙げられ、なかでもアセテート配位子、後述する環状エーテル化合物とフェノール誘導体との反応に用いるフェノール誘導体に対応したフェノラート配位子が好ましい。
【0013】
かかる一般式(1)で示される光学活性金属錯体としては、例えば(R,R)−(−)−N,N’−ビス(3,5−ジ−tert−ブチルサリチリデン)−1,2−シクロヘキサンジアミノコバルト(III)アセテート、(R,R)−(−)−N,N’−ビス(3,5−ジ−tert−ブチルサリチリデン)−1,2−シクロヘキサンジアミノコバルト(III)ノナフルオロ−tert−ブトキシド、(R,R)−(−)−N,N’−ビス(3,5−ジ−tert−ブチルサリチリデン)−1,2−シクロヘキサンジアミノコバルト(III)4−フェノキシフェノラート、(R,R)−(−)−N,N’−ビス(3,5−ジ−tert−ペンチルサリチリデン)−1,2−シクロヘキサンジアミノコバルト(III)アセテート、(R,R)−(−)−N,N’−ビス(3,5−ジ−tert−ペンチルサリチリデン)−1,2−シクロヘキサンジアミノコバルト(III)ノナフルオロ−tert−ブトキシド、(R,R)−(−)−N,N’−ビス(3,5−ジ−tert−ペンチルサリチリデン)−1,2−シクロヘキサンジアミノコバルト(III)ヘキサフルオロイソプロポキシド、(R,R)−(−)−N,N’−ビス(3,5−ジ−tert−ペンチルサリチリデン)−1,2−シクロヘキサンジアミノコバルト(III)4−フェノキシフェノラート、
【0014】
(R,R)−(−)−N,N’−ビス(サリチリデン)−1,2−シクロヘキサンジアミノコバルト(III)アセテート、(R,R)−(−)−N,N’−ビス(サリチリデン)−1,2−シクロヘキサンジアミノコバルト(III)ノナフルオロ−tert−ブトキシド、(R,R)−(−)−N,N’−ビス(サリチリデン)−1,2−シクロヘキサンジアミノコバルト(III)4−フェノキシフェノラート、(R,R)−(−)−N,N’−ビス(3−tert−ブチル−5−メチルサリチリデン)−1,2−シクロヘキサンジアミノコバルト(III)アセテート、(R,R)−(−)−N,N’−ビス(3−tert−ブチル−5−メチルサリチリデン)−1,2−シクロヘキサンジアミノコバルト(III)ノナフルオロ−tert−ブトキシド、(R,R)−(−)−N,N’−ビス(3−tert−ブチル−5−メチルサリチリデン)−1,2−シクロヘキサンジアミノコバルト(III)4−フェノキシフェノラート、
【0015】
(R,R)−(−)−N,N’−ビス(3−tert−ブチルサリチリデン)−1,2−シクロヘキサンジアミノコバルト(III)アセテート、(R,R)−(−)−N,N’−ビス(3−tert−ブチルサリチリデン)−1,2−シクロヘキサンジアミノコバルト(III)ノナフルオロ−tert−ブトキシド、(R,R)−(−)−N,N’−ビス(3−tert−ブチルサリチリデン)−1,2−シクロヘキサンジアミノコバルト(III)4−フェノキシフェノラート、
【0016】
(R,R)−(−)−N,N’−ビス(3,5−ジ−tert−ブチルサリチリデン)−1,2−シクロヘキサンジアミノクロム(III)アセテート、(R,R)−(−)−N,N’−ビス(3,5−ジ−tert−ブチルサリチリデン)−1,2−シクロヘキサンジアミノクロム(III)ノナフルオロ−tert−ブトキシド、(R,R)−(−)−N,N’−ビス(3,5−ジ−tert−ブチルサリチリデン)−1,2−シクロヘキサンジアミノクロム(III)4−フェノキシフェノラート、(R,R)−(−)−N,N’−ビス(3,5−ジ−tert−ペンチルサリチリデン)−1,2−シクロヘキサンジアミノクロム(III)アセテート、(R,R)−(−)−N,N’−ビス(3,5−ジ−tert−ペンチルサリチリデン)−1,2−シクロヘキサンジアミノクロム(III)ノナフルオロ−tert−ブトキシド、(R,R)−(−)−N,N’−ビス(3,5−ジ−tert−ペンチルサリチリデン)−1,2−シクロヘキサンジアミノクロム(III)4−フェノキシフェノラート、(R,R)−(−)−N,N’−ビス(サリチリデン)−1,2−シクロヘキサンジアミノクロム(III)アセテート、(R,R)−(−)−N,N’−ビス(サリチリデン)−1,2−シクロヘキサンジアミノクロム(III)ノナフルオロ−tert−ブトキシド、(R,R)−(−)−N,N’−ビス(サリチリデン)−1,2−シクロヘキサンジアミノクロム(III)4−フェノキシフェノラート、
【0017】
(R,R)−(−)−N,N’−ビス(3−tert−ブチル−5−メチルサリチリデン)−1,2−シクロヘキサンジアミノクロム(III)アセテート、(R,R)−(−)−N,N’−ビス(3−tert−ブチル−5−メチルサリチリデン)−1,2−シクロヘキサンジアミノクロム(III)4−フェノキシフェノラート、
【0018】
(R,R)−(−)−N,N’−ビス(3−tert−ブチルサリチリデン)−1,2−シクロヘキサンジアミノクロム(III)アセテート、(R,R)−(−)−N,N’−ビス(3−tert−ブチルサリチリデン)−1,2−シクロヘキサンジアミノクロム(III)4−フェノキシフェノラート、
【0019】
および上記した光学活性金属錯体の立体配置(R,R)−(−)が(S,S)−(+)に代わった光学活性金属錯体、(R)−(+)がS−(−)に代わった光学活性金属錯体等が挙げられる。
【0020】
ルイス酸としては、例えばハロゲン化アルミニウム、ハロゲン化ジアルキルアルミニウム、トリアルコキシアルミニウム、テトラアルコキシチタニウム、ハロゲン化ホウ素、ハロゲン化亜鉛等が挙げられる。ハロゲン化アルミニウムとしては、例えば塩化アルミニウム、臭化アルミニウム等が、ハロゲン化ジアルキルアルミニウムとしては、例えば塩化ジエチルアルミニウム、臭化ジエチルアルミニウム、塩化ジイソプロピルアルミニウム等が、トリアルコキシアルミニウムとしては、例えばトリエトキシアルミニウム、トリイソプロポキシアルミニウム、トリ−tert−ブトキシアルミニウム等が挙げられる。テトラアルコキシチタニウムとしては、例えばテトライソプロポキシチタニウム等が、ハロゲン化ホウ素としては、例えばフッ化ホウ素、塩化ホウ素、臭化ホウ素等が、ハロゲン化亜鉛としては、例えば塩化亜鉛、臭化亜鉛等が挙げられる。
【0021】
かかるルイス酸はそのまま用いてもよいし、有機溶媒の溶液として用いてもよい。例えば空気や水分等に対して不安定で取扱いに注意を要するルイス酸は、有機溶媒の溶液として用いることが好ましい。有機溶媒としては、例えばヘキサン、ヘプタン等の脂肪族炭化水素系溶媒、例えばジエチルエーテル、tert−ブチルメチルエーテル等のエーテル系溶媒等が挙げられる。
【0022】
ルイス酸の使用量は、特に制限されないが、光学活性金属錯体(1)に対して、通常0.2〜5モル倍、好ましくは0.5〜2モル倍である。
【0023】
光学活性金属錯体(1)とルイス酸との反応は、通常有機溶媒中で、その両者を接触、混合させることにより実施される。両者が接触、混合されると、反応が起こり、新規な不斉錯体が生成する。新規な不斉錯体の構造は不明であるが、例えばその両者を有機溶媒中で混合することにより、反応液の色に変化が起こり、光学活性金属錯体とルイス酸とが反応して、新規な不斉錯体が生成していることが確認できる。例えば(R,R)−(−)−N,N’−ビス(3,5−ジ−tert−ブチルサリチリデン)−1,2−シクロヘキサンジアミノコバルト(III)4−フェノキシフェノラートと塩化アルミニウムを、tert−ブチルメチルエーテル中で混合させると、混合液の色が、褐色から濃緑色へと変化する。
【0024】
光学活性金属錯体(1)とルイス酸との反応の反応温度は、通常−50〜50℃、好ましくは−25〜40℃である。
【0025】
有機溶媒としては、例えばジエチルエーテル、tert−ブチルメチルエーテル等のエーテル系溶媒、例えばトルエン等の芳香族炭化水素系溶媒、例えばクロロベンゼン、クロロホルム等のハロゲン化炭化水素系溶媒、例えばヘキサン等の脂肪族炭化水素系溶媒等が挙げられ、その使用量は特に制限されない。
【0026】
反応系中に、例えば水が存在すると、ルイス酸が分解しやすいため、例えばモレキュラーシーブス等の脱水剤を共存させておくことが好ましい。
【0027】
光学活性金属錯体(1)とルイス酸とを反応せしめてなる新規な不斉錯体は、後述する環状エーテル化合物とフェノール誘導体との反応において、高い触媒活性を示す。
【0028】
なお、光学活性金属錯体(1)とルイス酸とを有機溶媒中で反応させた場合、生成する新規な不斉錯体を含む溶液が得られるが、該溶液をそのまま後述する環状エーテル化合物とフェノール誘導体との反応に用いてもよいし、例えば前記溶液を濃縮処理等して、前記溶液から新規な不斉錯体を取り出して、後述する環状エーテル化合物とフェノール誘導体との反応に用いてもよい。
【0029】
次に、上述した光学活性金属錯体(1)とルイス酸とを反応せしめてなる新規な不斉錯体を触媒とし、環状エーテル化合物とフェノール誘導体とを反応させて、光学活性アルコール誘導体を製造する方法について説明する。
【0030】
光学活性金属錯体(1)とルイス酸とを反応せしめてなる新規な不斉錯体は、触媒として高活性であり、フェノール誘導体に対して、0.1〜3モル%の使用量で十分な触媒活性を示す。もちろん3モル%よりも多い量を用いてもよいが、使用量が多くなれば、経済的に不利になりやすいため、実用的な使用量は、上記のとおりである。
【0031】
環状エーテル化合物としては、フェノール誘導体との反応により、開環反応が起こるものであればよく、例えば下記一般式(2)
(式中、R11は水素原子を、R12は水素原子あるいはアルキル基(該アルキル基はハロゲン原子またはアルコキシ基で置換されていてもよい。)を表わすか、またはR11とR12が結合して炭素数2〜6のアルキレン基を表わす。R13はアルキル基(該アルキル基はハロゲン原子またはアルコキシ基で置換されていてもよい。)、アリール基(該アリール基はアルキル基、アルコキシ基またはハロゲン原子で置換されていてもよい。)またはアラルキル基(該アラルキル基のうち、アルキル部分はハロゲン原子またはアルコキシ基で置換されていてもよく、アリール部分はアルキル基、アルコキシ基またはハロゲン原子で置換されていてもよい。)を表わす。nは、0または1を表わす。)
で示される環状エーテル類(以下、環状エーテル類(2)と略記する。)が挙げられる。
【0032】
置換されていてもよいアルキル基としては、例えばメチル基、エチル基、n−プロピル基、イソプロピル基、n−ブチル基、イソブチル基等の直鎖状もしくは分枝鎖状の炭素数1〜4のアルキル基およびこれらアルキル基の一つまたは二つ以上の水素原子が、ハロゲン原子(例えばフッ素原子、塩素原子、臭素原子等)、アルコキシ基(例えばメトキシ基、エトキシ基、n−プロポキシ基、イソプロポキシ基、n−ブトキシ基、イソブトキシ基、sec−ブトキシ基、tert−ブトキシ基、n−ヘキシルオキシ基、シクロヘキシルオキシ基等の炭素数1〜6の直鎖状または分枝鎖状のアルコキシ基)等で置換されたもの、例えばフルオロメチル基、トリフルオロメチル基、メトキシメチル基等が挙げられる。R11とR12が結合して形成する炭素数2〜6のアルキレン基としては、例えばエチレン基、トリメチレン基、テトラメチレン基、ペンタメチレン基、ヘキサメチレン基が挙げられる。
【0033】
また、置換されていてもよいアリール基としては、例えばフェニル基、ナフチル基等およびこれらフェニル基、ナフチル基等を構成する芳香環の一つまたは二つ以上の水素原子が、例えば上記したアルキル基、アルコキシ基、ハロゲン原子等で置換されたものが挙げられる。置換されていてもよいアラルキル基としては、上記した置換されていてもよいアルキル基と上記した置換されていてもよいアリール基とから構成されるものが挙げられ、例えばベンジル基、フェニルエチル基等が挙げられる。
【0034】
かかる環状エーテル化合物としては、例えばプロピレンオキシド、1,2−エポキシブタン、1,2−エポキシヘキサン、1,3−エポキシヘキサン、1,2−エポキシ−4−メチルペンタン、1,2−エポキシ−3−フェニルプロパン、スチレンオキシド、1−クロロ−2,3−エポキシプロパン、1−ブロモ−2,3−エポキシプロパン、2,3−エポキシ−1−プロパノール、シクロヘキセンオキシド、シクロペンテンオキシド、1,2−エポキシシクロオクタン等が挙げられる。
【0035】
また、フェノール誘導体としては、フェノール性の水酸基を有するフェノール類および該フェノール類の水酸基の酸素原子が硫黄原子に代わったチオフェノール類であれば特に制限されず、例えば下記一般式(3)
(式中、Xは、酸素原子または硫黄原子を表わし、R14、R15、R16、R17およびR18はそれぞれ同一または相異なって、水素原子、ハロゲン原子、ニトロ基、炭素数1〜6のアルキル基(該アルキル基はハロゲン原子またはアルコキシ基で置換されていてもよい。)、炭素数1〜6のアルコキシ基(該アルコキシ基はハロゲン原子またはアルコキシ基で置換されていてもよい。)またはフェノキシ基を表わす。)
で示されるフェノール類またはチオフェノール類(以下、フェノール類(3)と略記する。)が挙げられる。
【0036】
ハロゲン原子としては、上記したものと同様のものが挙げられる。置換されていてもよい炭素数1〜6のアルキル基としては、例えばメチル基、エチル基、n−プロピル基、イソプロピル基、n−ブチル基、イソブチル基、n−ペンチル基、n−ヘキシル基等の直鎖状もしくは分枝鎖状のアルキル基およびこれらアルキル基の一つまたは二つ以上の水素原子が、例えば上記したハロゲン原子、上記したアルコキシ基等で置換された、例えばクロロメチル基、トリフルオロメチル基、メトキシメチル基等が挙げられる。置換されていてもよい炭素数1〜6のアルコキシ基としては、例えばメトキシ基、エトキシ基、n−プロポキシ基、イソプロポキシ基、n−ブトキシ基、イソブトキシ基、n−ペンチルオキシ基、n−ヘキシルオキシ基等の直鎖状もしくは分枝鎖状のアルコキシ基およびこれらアルコキシ基の一つまたは二つ以上の水素原子が、例えば上記したハロゲン原子、上記したアルコキシ基等で置換された、例えばクロロメトキシ基、トリフルオロメトキシ基、メトキシメトキシ基等が挙げられる。
【0037】
かかるフェノール誘導体としては、例えばフェノール、4−クロロフェノール、2−ブロモフェノール、4−ブロモフェノール、o−クレゾール、m−クレゾール、p−クレゾール、4−メトキシフェノール、4−フェノキシフェノール、4−ニトロフェノール、2,3−ジフルオロ−6−ニトロフェノール、チオフェノール、2−ブロモ−4−メチルチオフェノール、4−クロロチオフェノール、4−メトキシチオフェノール、4−フェノキシチオフェノール等が挙げられる。
【0038】
環状エーテル化合物の使用量は、フェノール誘導体に対して、通常2モル倍以上であり、その上限は特にないが、あまり多すぎると経済的に不利になりやすいため、実用的には10モル倍以下である。
【0039】
反応温度は、通常−50〜50℃、好ましくは−25〜40℃である。
【0040】
反応は、光学活性金属錯体(1)とルイス酸を反応せしめてなる新規な不斉錯体、環状エーテル化合物およびフェノール誘導体を接触、混合すればよく、その混合順序は特に制限されない。
【0041】
反応終了後、例えば水および必要に応じて水に不溶の有機溶媒を加え、抽出処理することにより目的とする光学活性アルコール誘導体を取り出すことができる。取り出した光学活性アルコール誘導体は、例えば蒸留、再結晶、カラムクロマトグラフィ等の通常の精製手段により、さらに精製してもよい。水に不溶の有機溶媒としては、例えばトルエン、キシレン等の芳香族炭化水素系溶媒、例えばヘキサン、ヘプタン等の脂肪族炭化水素系溶媒、例えばクロロホルム、クロロベンゼン等のハロゲン化炭化水素系溶媒、例えばジエチルエーテル、tert−ブチルメチルエーテル等のエーテル系溶媒等が挙げられ、その使用量は特に制限されない。
【0042】
環状エーテル類(2)とフェノール類(3)を反応させた場合には、下記一般
式(4)
(式中、R11、R12、R13、R14、R15、R16、R17、R18、Xおよびnは上記と同一の意味を表わし、*は不斉炭素原子を表わす。)
で示される光学活性アルコール類が得られる。
【0043】
かくして得られる光学活性アルコール誘導体としては、例えば光学活性1−フェノキシ−2−プロパノール、光学活性1−(4−クロロフェノキシ)−2−プロパノール、光学活性1−(2−ブロモフェノキシ)−2−プロパノール、光学活性1−(4−ブロモフェノキシ)−2−プロパノール、光学活性1−(2−メチルフェノキシ)−2−プロパノール、光学活性1−(3−メチルフェノキシ)−2−プロパノール、光学活性1−(4−メチルフェノキシ)−2−プロパノール、光学活性1−(4−メトキシフェノキシ)−2−プロパノール、光学活性1−(4−フェノキシフェノキシ)−2−プロパノール、光学活性1−(4−ニトロフェノキシ)−2−プロパノール、光学活性1−(2,3−ジフルオロ−6−ニトロフェノキシ)−2−プロパノール、光学活性1−フェニルチオ−2−プロパノール、光学活性1−(2−ブロモ−4−メチルフェニルチオ)−2−プロパノール、光学活性1−(4−クロロフェニルチオ)−2−プロパノール、光学活性1−(4−メトキシフェニルチオ)−2−プロパノール、光学活性1−(4−フェノキシフェニルチオ)−2−プロパノール、
【0044】
光学活性1−フェノキシ−2−ブタノール、光学活性1−(4−クロロフェノキシ)−2−ブタノール、光学活性1−(2−ブロモフェノキシ)−2−ブタノール、光学活性1−(4−ブロモフェノキシ)−2−ブタノール、光学活性1−(2−メチルフェノキシ)−2−ブタノール、光学活性1−(3−メチルフェノキシ)−2−ブタノール、光学活性1−(4−メチルフェノキシ)−2−ブタノール、光学活性1−(4−メトキシフェノキシ)−2−ブタノール、光学活性1−(4−フェノキシフェノキシ)−2−ブタノール、光学活性1−(4−ニトロフェノキシ)−2−ブタノール、光学活性1−(2,3−ジフルオロ−6−ニトロフェノキシ)−2−ブタノール、光学活性1−フェニルチオ−2−ブタノール、光学活性1−(2−ブロモ−4−メチルフェニルチオ)−2−ブタノール、光学活性1−(4−クロロフェニルチオ)−2−ブタノール、光学活性1−(4−メトキシフェニルチオ)−2−ブタノール、光学活性1−(4−フェノキシフェニルチオ)−2−ブタノール、
【0045】
光学活性1−フェノキシ−2−ヘキサノール、光学活性1−(4−クロロフェノキシ)−2−ヘキサノール、光学活性1−(2−ブロモフェノキシ)−2−ヘキサノール、光学活性1−(4−ブロモフェノキシ)−2−ヘキサノール、光学活性1−(2−メチルフェノキシ)−2−ヘキサノール、光学活性1−(3−メチルフェノキシ)−2−ヘキサノール、光学活性1−(4−メチルフェノキシ)−2−ヘキサノール、光学活性1−(4−メトキシフェノキシ)−2−ヘキサノール、光学活性1−(4−フェノキシフェノキシ)−2−ヘキサノール、光学活性1−(4−ニトロフェノキシ)−2−ヘキサノール、光学活性1−(2,3−ジフルオロ−6−ニトロフェノキシ)−2−ヘキサノール、光学活性1−フェニルチオ−2−ヘキサノール、光学活性1−(2−ブロモ−4−メチルフェニルチオ)−2−ヘキサノール、光学活性1−(4−クロロフェニルチオ)−2−ヘキサノール、光学活性1−(4−メトキシフェニルチオ)−2−ヘキサノール、光学活性1−(4−フェノキシフェニルチオ)−2−ヘキサノール、
【0046】
光学活性2−フェノキシ−1−フェニルエタノール、光学活性2−(4−クロロフェノキシ)−1−フェニルエタノール、光学活性2−(2−ブロモフェノキシ)−1−フェニルエタノール、光学活性2−(4−ブロモフェノキシ)−1−フェニルエタノール、光学活性2−(2−メチルフェノキシ)−1−フェニルエタノール、光学活性2−(3−メチルフェノキシ)−1−フェニルエタノール、光学活性2−(4−メチルフェノキシ)−1−フェニルエタノール、光学活性2−(4−メトキシフェノキシ)−1−フェニルエタノール、光学活性2−(4−フェノキシフェノキシ)−1−フェニルエタノール、光学活性2−(4−ニトロフェノキシ)−1−フェニルエタノール、光学活性2−(2,3−ジフルオロ−6−ニトロフェノキシ)−1−フェニルエタノール、光学活性2−フェニルチオ−1−フェニルエタノール、光学活性2−(2−ブロモ−4−メチルフェニルチオ)−1−フェニルエタノール、光学活性2−(4−クロロフェニルチオ)−1−フェニルエタノール、光学活性2−(4−メトキシフェニルチオ)−1−フェニルエタノール、光学活性2−(4−フェノキシフェニルチオ)−1−フェニルエタノール、
【0047】
光学活性3−フェノキシ−1−クロロ−2−プロパノール、光学活性3−(4−クロロフェノキシ)−1−クロロ−2−プロパノール、光学活性3−(2−ブロモフェノキシ)−1−クロロ−2−プロパノール、光学活性3−(4−ブロモフェノキシ)−1−クロロ−2−プロパノール、光学活性3−(2−メチルフェノキシ)−1−クロロ−2−プロパノール、光学活性3−(3−メチルフェノキシ)−1−クロロ−2−プロパノール、光学活性3−(4−メチルフェノキシ)−1−クロロ−2−プロパノール、光学活性3−(4−メトキシフェノキシ)−1−クロロ−2−プロパノール、光学活性3−(4−フェノキシフェノキシ)−1−クロロ−2−プロパノール、光学活性3−(4−ニトロフェノキシ)−1−クロロ−2−プロパノール、光学活性3−(2,3−ジフルオロ−6−ニトロフェノキシ)−1−クロロ−2−プロパノール、光学活性3−フェニルチオ−1−クロロ−2−プロパノール、光学活性3−(2−ブロモ−4−メチルフェニルチオ)−1−クロロ−2−プロパノール、光学活性3−(4−クロロフェニルチオ)−1−クロロ−2−プロパノール、光学活性3−(4−メトキシフェニルチオ)−1−クロロ−2−プロパノール、光学活性3−(4−フェノキシフェニルチオ)−1−クロロ−2−プロパノール、
【0048】
光学活性3−フェノキシ−1−ブロモ−2−プロパノール、光学活性3−(4−クロロフェノキシ)−1−ブロモ−2−プロパノール、光学活性3−(2−ブロモフェノキシ)−1−ブロモ−2−プロパノール、光学活性3−(4−ブロモフェノキシ)−1−ブロモ−2−プロパノール、光学活性3−(2−メチルフェノキシ)−1−ブロモ−2−プロパノール、光学活性3−(3−メチルフェノキシ)−1−ブロモ−2−プロパノール、光学活性3−(4−メチルフェノキシ)−1−ブロモ−2−プロパノール、光学活性3−(4−メトキシフェノキシ)−1−ブロモ−2−プロパノール、光学活性3−(4−フェノキシフェノキシ)−1−ブロモ−2−プロパノール、光学活性3−(4−ニトロフェノキシ)−1−ブロモ−2−プロパノール、光学活性3−(2,3−ジフルオロ−6−ニトロフェノキシ)−1−ブロモ−2−プロパノール、光学活性3−フェニルチオ−1−ブロモ−2−プロパノール、光学活性3−(2−ブロモ−4−メチルフェニルチオ)−1−ブロモ−2−プロパノール、光学活性3−(4−クロロフェニルチオ)−1−ブロモ−2−プロパノール、光学活性3−(4−メトキシフェニルチオ)−1−ブロモ−2−プロパノール、光学活性3−(4−フェノキシフェニルチオ)−1−ブロモ−2−プロパノール、
【0049】
光学活性3−フェノキシ−1,2−プロパンジオール、光学活性3−(4−クロロフェノキシ)−1,2−プロパンジオール、光学活性3−(2−ブロモフェノキシ)−1,2−プロパンジオール、光学活性3−(4−ブロモフェノキシ)−1,2−プロパンジオール、光学活性3−(2−メチルフェノキシ)−1,2−プロパンジオール、光学活性3−(3−メチルフェノキシ)−1,2−プロパンジオール、光学活性3−(4−メチルフェノキシ)−1,2−プロパンジオール、光学活性3−(4−メトキシフェノキシ)−1,2−プロパンジオール、光学活性3−(4−フェノキシフェノキシ)−1,2−プロパンジオール、光学活性3−(4−ニトロフェノキシ)−1,2−プロパンジオール、光学活性3−(2,3−ジフルオロ−6−ニトロフェノキシ)−1,2−プロパンジオール、光学活性3−フェニルチオ−1,2−プロパンジオール、光学活性3−(2−ブロモ−4−メチルフェニルチオ)−1,2−プロパンジオール、光学活性3−(4−クロロフェニルチオ)−1,2−プロパンジオール、光学活性3−(4−メトキシフェニルチオ)−1,2−プロパンジオール、光学活性3−(4−フェノキシフェニルチオ)−1,2−プロパンジオール、
【0050】
光学活性2−フェノキシシクロヘキサノール、光学活性2−(4−クロロフェノキシ)シクロヘキサノール、光学活性2−(2−ブロモフェノキシ)シクロヘキサノール、光学活性2−(4−ブロモフェノキシ)シクロヘキサノール、光学活性2−(2−メチルフェノキシ)シクロヘキサノール、光学活性2−(3−メチルフェノキシ)シクロヘキサノール、光学活性2−(4−メチルフェノキシ)シクロヘキサノール、光学活性2−(4−メトキシフェノキシ)シクロヘキサノール、光学活性2−(4−フェノキシフェノキシ)シクロヘキサノール、光学活性2−(4−ニトロフェノキシ)シクロヘキサノール、光学活性2−(2,3−ジフルオロ−6−ニトロフェノキシ)シクロヘキサノール、光学活性2−(フェニルチオ)シクロヘキサノール、光学活性2−(2−ブロモ−4−メチルフェニルチオ)シクロヘキサノール、光学活性2−(4−クロロフェニルチオ)シクロヘキサノール、光学活性2−(4−メトキシフェニルチオ)シクロヘキサノール、光学活性2−(4−フェノキシフェニルチオ)シクロヘキサノール、
【0051】
光学活性2−フェノキシシクロペンタノール、光学活性2−(4−クロロフェノキシ)シクロペンタノール、光学活性2−(2−ブロモフェノキシ)シクロペンタノール、光学活性2−(4−ブロモフェノキシ)シクロペンタノール、光学活性2−(2−メチルフェノキシ)シクロペンタノール、光学活性2−(3−メチルフェノキシ)シクロペンタノール、光学活性2−(4−メチルフェノキシ)シクロペンタノール、光学活性2−(4−メトキシフェノキシ)シクロペンタノール、光学活性2−(4−フェノキシフェノキシ)シクロペンタノール、光学活性2−(4−ニトロフェノキシ)シクロペンタノール、光学活性2−(2,3−ジフルオロ−6−ニトロフェノキシ)シクロペンタノール、光学活性2−(フェニルチオ)シクロペンタノール、光学活性2−(2−ブロモ−4−メチルフェニルチオ)シクロペンタノール、光学活性2−(4−クロロフェニルチオ)シクロペンタノール、光学活性2−(4−メトキシフェニルチオ)シクロペンタノール、光学活性2−(4−フェノキシフェニルチオ)シクロペンタノール、
【0052】
光学活性2−フェノキシシクロオクタノール、光学活性2−(4−クロロフェノキシ)シクロオクタノール、光学活性2−(2−ブロモフェノキシ)シクロオクタノール、光学活性2−(4−ブロモフェノキシ)シクロオクタノール、光学活性2−(2−メチルフェノキシ)シクロオクタノール、光学活性2−(3−メチルフェノキシ)シクロオクタノール、光学活性2−(4−メチルフェノキシ)シクロオクタノール、光学活性2−(4−メトキシフェノキシ)シクロオクタノール、光学活性2−(4−フェノキシフェノキシ)シクロオクタノール、光学活性2−(4−ニトロフェノキシ)シクロオクタノール、光学活性2−(2,3−ジフルオロ−6−ニトロフェノキシ)シクロオクタノール、光学活性2−(フェニルチオ)シクロオクタノール、光学活性2−(2−ブロモ−4−メチルフェニルチオ)シクロオクタノール、光学活性2−(4−クロロフェニルチオ)シクロオクタノール、光学活性2−(4−メトキシフェニルチオ)シクロオクタノール、光学活性2−(4−フェノキシフェニルチオ)シクロオクタノール等が挙げられる。
【0053】
【実施例】
以下、実施例により本発明をさらに詳細に説明するが、本発明はこれら実施例に限定されない。なお、収率は、高速液体クロマトグラフィ分析の結果より算出し、光学純度は、光学活性カラムを用いた高速液体クロマトグラフィ分析の結果より算出した。
【0054】
実施例1
窒素置換した200mLセパラブルフラスコに、(R,R)−(−)−N,N’−ビス(3,5−ジ−tert−ブチルサリチリデン)−1,2−シクロヘキサンジアミノコバルト(III)4−フェノキシフェノラート404mgおよびtert−ブチルメチルエーテル10mLを仕込み、さらにテトライソプロポキシチタニウム147mgを加え、室温で1時間攪拌し、触媒液を調製した。時間の経過とともに、触媒液の色が、褐色からやや緑がかった褐色へと変化した。やや緑がかった褐色の触媒液に、4−フェノキシフェノール9.41gおよびtert−ブチルメチルエーテル10mLを加え、内温5℃に調整した後、プロピレンオキシド13.2gを30分かけて滴下した。同温度で8時間攪拌、保持し、反応させた後、水および酢酸エチルを加え、抽出処理し、得られた有機層から溶媒を留去して、(S)−(+)−1−(4−フェノキシフェノキシ)−2−プロパノールを含む固形物質を得た。
(S)−(+)−1−(4−フェノキシフェノキシ)−2−プロパノールの収率:98%(4−フェノキシフェノール基準)、光学純度:98%e.e.。
【0055】
実施例2
窒素置換した50mLシュレンク管に、(R,R)−(−)−N,N’−ビス(3,5−ジ−tert−ブチルサリチリデン)−1,2−シクロヘキサンジアミノコバルト(III)4−フェノキシフェノラート81mgおよびtert−ブチルメチルエーテル1mLを仕込み、さらに無水塩化アルミニウム13mgおよびモレキュラーシーブス3A 1gを加え、室温で1時間攪拌し、触媒液を調製した。時間の経過とともに、触媒液の色が、褐色から濃緑色へと変化した。濃緑色の触媒液に、4−フェノキシフェノール960mgおよびプロピレンオキシド1.47gを加えた後、室温で20時間攪拌し、反応させた。反応終了後、tert−ブチルメチルエーテルを留去し、(S)−(+)−1−(4−フェノキシフェノキシ)−2−プロパノールを含む油状物質を得た。
(S)−(+)−1−(4−フェノキシフェノキシ)−2−プロパノールの収率:82%(4−フェノキシフェノール基準)、光学純度:92%e.e.。
【0056】
実施例3
実施例2において、無水塩化アルミニウムに代えて、塩化ジエチルアルミニウム/ヘキサン溶液0.1mLを用いたところ、触媒液は、塩化ジエチルアルミニウム/ヘキサン溶液の添加により、褐色から濃緑色へと変化した。その後、実施例2と同様に、4−フェノキシフェノールおよびプロピレンオキシドを、濃緑色の触媒液に仕込み、反応させ、(S)−(+)−1−(4−フェノキシフェノキシ)−2−プロパノールを、収率72%、光学純度87%e.e.で得た。
【0057】
実施例4
実施例2において、無水塩化アルミニウムに代えて、トリ−tert−ブトキシアルミニウム26mgを用いたところ、触媒液は、トリ−tert−ブトキシアルミニウムの添加により、褐色からやや緑がかった褐色へと変化した。その後、実施例2と同様に、4−フェノキシフェノールおよびプロピレンオキシドを、やや緑がかった褐色の触媒液に仕込み、反応させ、(S)−(+)−1−(4−フェノキシフェノキシ)−2−プロパノールを、収率68%、光学純度87%e.e.で得た。
【0058】
実施例5
実施例2において、無水塩化アルミニウムに代えて、トリエトキシアルミニウム16mgを用いたところ、触媒液は、トリエトキシアルミニウムの添加により、褐色からやや緑がかった褐色へと変化した。その後、実施例2と同様に、4−フェノキシフェノールおよびプロピレンオキシドを、やや緑がかった褐色の触媒液に仕込み、反応させ、(S)−(+)−1−(4−フェノキシフェノキシ)−2−プロパノールを、収率83%、光学純度90%e.e.で得た。
【0059】
実施例6
実施例2において、(R,R)−(−)−N,N’−ビス(3,5−ジ−tert−ブチルサリチリデン)−1,2−シクロヘキサンジアミノコバルト(III)4−フェノキシフェノラートの使用量を41mgとし、無水塩化アルミニウムに代えて、テトライソプロポキシチタニウム15mgを用いたところ、触媒液は、テトライソプロポキシチタニウムの添加により、褐色からやや緑がかった褐色へと変化した。その後、実施例2と同様に、4−フェノキシフェノールおよびプロピレンオキシドを、やや緑がかった褐色の触媒液に仕込み、反応させ、(S)−(+)−1−(4−フェノキシフェノキシ)−2−プロパノールを、収率77%、光学純度94%e.e.で得た。
【0060】
実施例7
窒素置換した50mLシュレンク管に、(R,R)−(−)−N,N’−ビス(3,5−ジ−tert−ブチルサリチリデン)−1,2−シクロヘキサンジアミノコバルト(III)4−フェノキシフェノラート404mgおよびtert−ブチルメチルエーテル10mLを仕込み、褐色の(R,R)−(−)−N,N’−ビス(3,5−ジ−tert−ブチルサリチリデン)−1,2−シクロヘキサンジアミノコバルト(III)4−フェノキシフェノラートのtert−ブチルメチルエーテル溶液を調製し、該溶液のIRスペクトルを測定した。該溶液に、テトライソプロポキシチタニウム147mgを加えたところ、溶液の色が褐色からやや緑がかった褐色へと変化し、IRスペクトルにおいても、752cm-1および956cm-1に、新たなピークが生成していた。
【0061】
比較例1
窒素置換した50mLシュレンク管に、(R,R)−(−)−N,N’−ビス(3,5−ジ−tert−ブチルサリチリデン)−1,2−シクロヘキサンジアミノコバルト(III)4−フェノキシフェノラート202mg、モレキュラーシーブス3A 1g、4−フェノキシフェノール960mgおよびプロピレンオキシド1.47gを加えた後、室温で20時間攪拌し、反応させた。反応終了後、溶媒を留去し、(S)−(+)−1−(4−フェノキシフェノキシ)−2−プロパノールを含む油状物質を得た。
(S)−(+)−1−(4−フェノキシフェノキシ)−2−プロパノールの収率:14%(4−フェノキシフェノール基準)、光学純度:77%e.e.。
【0062】
【発明の効果】
本発明によれば、光学活性金属錯体とルイス酸を反応せしめてなる新規な不斉錯体は、環状エーテル化合物とフェノール誘導体との反応において、高い触媒活性を示すため、該不斉錯体触媒の存在下に、環状エーテル化合物とフェノール誘導体とを反応させることにより、工業的により有利に光学活性アルコール誘導体を製造することができる。
Claims (3)
- 一般式(1)
(式中、R1、R2、R3、R4、R5、R6、R7およびR8はそれぞれ同一または相異なって、水素原子またはアルキル基を表わす。R9およびR10は、異なる炭素原子に結合したR9とR10からなる対のうちのいずれか一対が結合してテトラメチレン基を形成し、他方の対がそれぞれ水素原子を表わす。Qは、単結合を表わす。Mはコバルトイオンを表わし、Aは下記一般式(3)で示されるフェノール類またはチオフェノール類に対応したフェノラート配位子を表わす。)
で示される光学活性金属錯体と、ハロゲン化アルミニウム、ハロゲン化ジアルキルアルミニウム、トリアルコキシアルミニウムおよびテトラアルコキシチタニウムからなる群から選ばれるルイス酸とを反応せしめてなる不斉錯体触媒の存在下に、一般式(2)
(式中、R11は水素原子を、R12は水素原子あるいはアルキル基(該アルキル基はハロゲン原子またはアルコキシ基で置換されていてもよい。)を表わすか、またはR11とR12が結合して炭素数2〜6のアルキレン基を表わす。R13はアルキル基(該アルキル基はハロゲン原子またはアルコキシ基で置換されていてもよい。)、アリール基(該アリール基はアルキル基、アルコキシ基またはハロゲン原子で置換されていてもよい。)またはアラルキル基(該アラルキル基のうち、アルキル部分はハロゲン原子またはアルコキシ基で置換されていてもよく、アリール部分はアルキル基、アルコキシ基またはハロゲン原子で置換されていてもよい。)を表わす。nは、0または1を表わす。)
で示される環状エーテル化合物と一般式(3)
(式中、Xは、酸素原子または硫黄原子を表わし、R14、R15、R16、R17およびR18はそれぞれ同一または相異なって、水素原子、ハロゲン原子、ニトロ基、炭素数1〜6のアルキル基(該アルキル基はハロゲン原子またはアルコキシ基で置換されていてもよい。)、炭素数1〜6のアルコキシ基(該アルコキシ基はハロゲン原子またはアルコキシ基で置換されていてもよい。)またはフェノキシ基を表わす。)
で示されるフェノール類またはチオフェノール類とを反応させることを特徴とする一般式(4)
(式中、R11、R12、R13、R14、R15、R16、R17、R18、Xおよびnは、上記と同一の意味を表わし、*は不斉炭素原子を表わす。)
で示される光学活性アルコール誘導体の製造方法。 - 一般式(1)
(式中、R1、R2、R3、R4、R5、R6、R7およびR8はそれぞれ同一または相異なって、水素原子またはアルキル基を表わす。R9およびR10は、異なる炭素原子に結合したR9とR10からなる対のうちのいずれか一対が結合してテトラメチレン基を形成し、他方の対がそれぞれ水素原子を表わす。Qは、単結合を表わす。Mはコバルトイオンを表わし、Aは一般式(3)
(式中、Xは、酸素原子または硫黄原子を表わし、R14、R15、R16、R17およびR18はそれぞれ同一または相異なって、水素原子、ハロゲン原子、ニトロ基、炭素数1〜6のアルキル基(該アルキル基はハロゲン原子またはアルコキシ基で置換されていてもよい。)、炭素数1〜6のアルコキシ基(該アルコキシ基はハロゲン原子またはアルコキシ基で置換されていてもよい。)またはフェノキシ基を表わす。)
で示されるフェノール類またはチオフェノール類に対応したフェノラート配位子を表わす。)
で示される光学活性金属錯体と、ハロゲン化アルミニウム、ハロゲン化ジアルキルアルミニウム、トリアルコキシアルミニウムおよびテトラアルコキシチタニウムからなる群から選ばれるルイス酸とを反応せしめてなる不斉錯体。 - 一般式(1)
(式中、R1、R2、R3、R4、R5、R6、R7およびR8はそれぞれ同一または相異なって、水素原子またはアルキル基を表わす。R9およびR10は、異なる炭素原子に結合したR9とR10からなる対のうちのいずれか一対が結合してテトラメチレン基を形成し、他方の対がそれぞれ水素原子を表わす。Qは、単結合を表わす。Mはコバルトイオンを表わし、Aは一般式(3)
(式中、Xは、酸素原子または硫黄原子を表わし、R14、R15、R16、R17およびR18はそれぞれ同一または相異なって、水素原子、ハロゲン原子、ニトロ基、炭素数1〜6のアルキル基(該アルキル基はハロゲン原子またはアルコキシ基で置換されていてもよい。)、炭素数1〜6のアルコキシ基(該アルコキシ基はハロゲン原子またはアルコキシ基で置換されていてもよい。)またはフェノキシ基を表わす。)
で示されるフェノール類またはチオフェノール類に対応したフェノラート配位子を表わす。)
で示される光学活性金属錯体と、ハロゲン化アルミニウム、ハロゲン化ジアルキルアルミニウム、トリアルコキシアルミニウムおよびテトラアルコキシチタニウムからなる群から選ばれるルイス酸とを反応せしめてなる光学活性アルコール誘導体製造用不斉錯体触媒。
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