JP4320996B2 - 生ごみ処理機 - Google Patents
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Description
【発明の属する技術分野】
本発明は台所等で出る生ごみを処理する生ごみ処理機に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
従来の生ごみ処理機を図5を用いて説明すると、1は生ごみ処理機本体、2は生ごみを収納する生ごみ収納容器で、底面に生ごみを撹拌する撹拌羽根3を備えている。この生ごみ収納容器2の上部に生ごみを加熱するヒータからなる加熱手段4が配してある。加熱手段4は加熱用ヒータ5及び、加熱ファン6から構成され、熱風を生ごみに当てて生ごみの表面を加熱する。なお加熱ファン6は加熱モーター7により回転駆動される。
【0003】
また生ごみ収納容器2の上方に吸気口8が設けられており、この吸気口8は生ごみ収納容器2を介して排気経路9を通じて脱臭装置10に接続されている。脱臭装置10は加熱されて臭気を脱臭する触媒11と、触媒11を加熱する触媒加熱ヒータ12と、臭気を触媒11を介して排出口13より外部に排出する排気装置14(排気ファン15、排気モーター16、冷却ファン17)から構成されている。生ごみ処理機本体1内には制御回路18、撹拌羽根3を駆動する駆動装置19を設けてある。
【0004】
上記従来の生ごみ処理機において、生ごみ処理機本体1を運転させると、加熱手段4による生ごみの加熱と、脱臭装置10の加熱手段である触媒加熱ヒータ12が作動し触媒11が加熱され、排出手段14も作動し、吸気口8から外気が吸引され、生ごみ収納容器2内の臭気を含む空気を脱臭装置10で脱臭し、排出口13より大気に空気が排出される。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら上記従来の生ごみ処理機は、脱臭装置がついているため屋内での使用が可能であり、屋内で使用されている場合が多い。屋内で使用し、冬季等雰囲気温度が低下し、氷点下で使用された場合、排気中の蒸気が結露し、水が発生し床面に垂れる恐れが考えられる。
【0006】
また、生ごみ処理機は夕食後の夜間に使用される場合が多く、屋内に設置した場合に就寝時間中の排気の音が気になるユーザーがいる。これらの対応を考えると結露水のタンク貯水や、防音専用材の追加等様々な手段が考えられるが、コスト高になってしまう。
【0007】
本発明は上記課題を解決するもので、雰囲気温度が低温になって結露水が発生しても、設置場所に結露水を垂らさず、また、夜間の運転音も静かな、使用性の高い生ごみ処理機を提供することを目的としている。
【0008】
【課題を解決するための手段】
上記の目的を達成するために本発明は、厨芥を収納する生ごみ収納容器と、前記厨芥を加熱する加熱手段と、前記生ごみ収納容器内の空気を外部に排出する排気装置と、生ごみ処理機本体後部に装着され前記排気装置を覆う、底面が開口されたウライタと、前記ウライタの後面下端部に排気が下向きになるよう取り付けられ前記排気装置により吸引された前記空気を排出する排出口と、前記排出口の下方に形成された受け部と、前記受け部に設けられた吸収部材とを備え、排気装置から排出され前記ウライタや排出口に触れて前記空気が結露し、前記受け部に滴下する結露水を、前記吸収部材で吸収すると共に、前記排出口から下向きに排出されて前記受け部に向かう排気が、前記吸収部材に吸収された結露水を蒸発させる生ごみ処理機で、結露した水は排出口より落下するが、受け部で受け止めることができる。よって屋内に設置し、低温下の雰囲気で使用して結露水が発生しても、床面を汚さない快適な生ごみ処理機を提供できる。
【0009】
【発明の実施の形態】
本発明の請求項1記載の手段によれば、厨芥を収納する生ごみ収納容器と、前記厨芥を加熱する加熱手段と、前記生ごみ収納容器内の空気を外部に排出する排気装置と、生ごみ処理機本体後部に装着され前記排気装置を覆う、底面が開口されたウライタと、前記ウライタの後面下端部に排気が下向きになるよう取り付けられ前記排気装置により吸引された前記空気を排出する排出口と、前記排出口の下方に形成された受け部と、前記受け部に設けられた吸収部材とを備え、排気装置から排出され前記ウライタや排出口に触れて前記空気が結露し、前記受け部に滴下する結露水を、前記吸収部材で吸収すると共に、前記排出口から下向きに排出されて前記受け部に向かう排気が、前記吸収部材に吸収された結露水を蒸発させる生ごみ処理機で、結露した水は排出口より落下するが、受け部の吸収部材で受け止めることができる。よって屋内に設置し、低温下の雰囲気で使用して結露水が発生しても、床面を汚さない快適な生ごみ処理機を提供でき、さらに排出口から排出される排気で、結露水を蒸発させることもできる。
【0010】
本発明の請求項2記載の手段によれば、吸収部材を、板状の不織布としたもので、安価なトムソン型で加工可能であり、多種の形状が作成可能である。また、耐腐食性に優れ、屋外設置にも耐えうる吸収部材を有する生ごみ処理機を提供できる。
【0011】
本発明の請求項3記載の手段によれば、吸収部材は、粒状の吸水材を水を透過する袋にて覆い形成したもので、受け部の形状に柔軟に対応でき、且つ板状に結合させる必要が無いので、吸水部材の材質を限定しない吸収部材を有する生ごみ処理機を提供できる。
【0012】
【実施例】
(実施例1)
以下、本発明の第1の実施例について図1〜図3をもとに説明する。図1において、1は生ごみ処理機本体、2は生ごみを収納する生ごみ収納容器で、底面に生ごみを撹拌する撹拌羽根3を備えている。この生ごみ収納容器2の上部に生ごみを加熱するヒータである加熱手段4が配してある。加熱手段4は加熱用ヒータ5及び、加熱ファン6から構成され、熱風を生ごみに当てて生ごみの表面を加熱する。なお加熱ファン6は加熱モーター7により回転駆動される。
【0013】
また生ごみ収納容器2の上方に吸気口8が設けられており、この吸気口8は生ごみ収納容器2を介して排気経路9を通じて脱臭装置10に接続されている。脱臭装置10は加熱されて臭気を脱臭する触媒11と、触媒11を加熱する触媒加熱ヒータ12と、臭気を触媒11を介して脱臭し、排出口13より生ごみ収納容器2内の空気を外部に排出する排気装置14(ターボファン15、排気モーター16)から構成されている。生ごみ処理機本体1内には制御回路18、撹拌羽根3を駆動する駆動装置19を設けてある。
【0014】
25は生ごみ収納容器2、排気経路9、脱臭装置10を介して連通しているファンガイドで、ターボファン15とファンガイド25を近接させることによって、ターボファン15の吸引圧と吸引風量を発生させる。ターボファン15をシュラウド27付で構成し、シュラウド27の表面には本体を冷却するためのシロッコファン26を形成している。また、ターボファン15とシロッコファン26の吸気側の方向が同じになるので、ファンガイド25のターボファン15の吸気部を略への字型で形成し、シロッコファン26の吸気部とを仕切っている。また、シロッコファン26の吸気と排気を分離する仕切り板28をシロッコファン26前方に設けている。
【0015】
ターボファン15で吸引された脱臭装置10からの空気は、シロッコファン26による冷却風と混合して、ウライタ29に取り付けられた排出口13より排気される。ウライタ29は防錆性の強いカラー鋼板製で、生ごみ処理機本体1後部に装着され、排気装置14を覆っている。排出口13は樹脂製の排出部材30に下向きに設けられており、その下方に受け部31を設けている。
【0016】
受け部31は、排出口13の開口端より大きく、その上に結露水の吸水と排気風の衝突音を緩和するフィルターである吸収部材32が、受け部31に設けた貫通穴33に、保持部材34に設けて爪で着脱自在に保持されている。
【0017】
吸収部材32は、PP製の糸を不織状に絡めた板状体をカットしたもので、約30gの保水性を有し耐腐食性に優れた材質を使用し、長期の使用に耐えるものにしている。
【0018】
保持部材34は、吸収部材32の上面は端部以外を開口し、側面は吸収部材32の端面を覆っている。また、上端部には凸部であるリブ35が設けてあり、保持部材34より結露水が流れ落ちるのを防いでいる。
【0019】
また排出口13を壁面に接するように設置した場合でも、排気通路が確保されるよう、排出口13と受け部31間の側面方向を通気可能としている。
【0020】
上記構成において動作を説明すると、加熱ヒータ5で加熱された空気が加熱ファン6によって生ごみ収納容器2内に送り出され、生ゴミを加熱する。加熱された生ゴミより発生した蒸気は、排出手段14であるターボファン15によって吸引されることにより、排気経路9を介して脱臭装置10に至る。同時に吸気口8より外気が生ごみ収納容器2内に流入する。そして脱臭装置10の加熱手段である触媒加熱ヒータ12が作動し触媒11が加熱され、生ごみ収納容器2内の臭気を含む空気は脱臭された後、冷却用のシロッコファン26によって室温程度の温度まで冷却されて排出口13より外部に排出される。同時に生ゴミは、回転する撹拌刃3により、撹拌・粉砕されながら加熱され、加熱終了後は、減量・細分化される。
【0021】
このとき、0度以下の環境になる場所に設置されると、ターボファン15を出た排気は外気によって冷やされているウライタ29や排出口13に触れて一部(約2%弱 例:生ごみ700g処理時の水分量550gのとき結露水10g)が結露水となる。結露水は、排出口13より受け部31上の吸収部材32に滴下しそこで保持され、排気風の熱によって徐々に蒸発していく。ここで、保持部材34上に滴下した場合もリブ35によって垂れ落ちるのを防ぎ、床面に滴下するのを防ぐ。
【0022】
よって屋内に設置し、低温下の雰囲気で使用して結露水が発生しても、床面に結露水が落ちることはない。
【0023】
また、屋外に設置された場合でも、保持部材34に保持されているので雨や風等で吸収部材32が吹き飛ばされることはなく、多量の雨水等を浴び吸収部材32の保水量を超えとしても、貫通穴33より外部に排水するので、本体1内部に侵入することはなく、絶縁性は確保され安全上支障はない。また屋外設置なので雨水等の外部への排水も問題ない。
【0024】
また吸収部材32は板状なので、トムソン型で加工可能であり、受け部の形状に対応させるのが容易な、加工性に優れており、保持部材34に着脱自在に保持されているので必要であれば容易に取り替えできる。
【0025】
その上、吸収部材32は排気風の衝突音緩和も兼ねているので、屋内に設置しても、夜間の運転音の静かな快適な生ごみ処理機を提供できる。
【0026】
そして、ウライタ29と排出部材30、受け部31を別部品で構成しているので、吸収部材32を装着した状態の排出部材30、受け部31をウライタ29に組み立てでき、吸収部材32の扱いが更に容易になる。また、排出部材30、受け部31のユニットの組立を本体組立前に行うことができ、異なる組立先も選択可能などの組立て性の自由度も大きくなる。
【0027】
さらに、排出部材30、受け部31を樹脂でウライタ29を板金で構成したので、排出口13は蒸気がシロッコファン26によって室温程度まで冷却されているので、さほど耐熱性が必要ないうえ、例えば排出口13の格子やトレー状の受け部31を形成するのに有利で、排気が結露を防ぐために熱伝導性の小さい樹脂の成形品で構成し、ウライタ29は外郭部品であり強度が必要な上、蒸気とシロッコファン26による冷却風の混合過程の空間を形成しているので耐熱性も必要であり、強度、耐熱温度的に有利な金属でを用いて合理的な生ごみ処理機を提供できる。
【0028】
なお吸収部材32を、図4のような粒状の吸水部材36を、水を透過する袋37に袋詰めした構成としても同様の効果がある上に、受け部31の形状に柔軟に対応でき、且つ板状に結合させる必要が無いので、吸水部材の材質を限定しない効果が加わる。
【0029】
【発明の効果】
本発明によれば、雰囲気温度が低温になって結露水が発生しても、設置場所に結露水を垂らさず、また、夜間の運転音も静かな、使用性の高い生ごみ処理機を提供できる。
【図面の簡単な説明】
【図1】 本発明の一実施例の生ごみ処理機断面図
【図2】 同排出口の要部断面図
【図3】 図2のA矢視図
【図4】 同他の排出口の要部断面図
【図5】 従来の生ごみ処理機の本体断面図
【符号の説明】
2 生ごみ収納容器
4 加熱手段
13 排出口
14 排出手段
31 受け部
32 吸収部材
34 保持部材
36 吸水部材
Claims (3)
- 厨芥を収納する生ごみ収納容器と、前記厨芥を加熱する加熱手段と、前記生ごみ収納容器内の空気を外部に排出する排気装置と、生ごみ処理機本体後部に装着され前記排気装置を覆う、底面が開口されたウライタと、前記ウライタの後面下端部に排気が下向きになるよう取り付けられ前記排気装置により吸引された前記空気を排出する排出口と、前記排出口の下方に形成された受け部と、前記受け部に設けられた吸収部材とを備え、排気装置から排出され前記ウライタや排出口に触れて前記空気が結露し、前記受け部に滴下する結露水を、前記吸収部材で吸収すると共に、前記排出口から下向きに排出されて前記受け部に向かう排気が、前記吸収部材に吸収された結露水を蒸発させる生ごみ処理機。
- 吸収部材を、板状の不織布とした請求項1記載の生ごみ処理機。
- 吸収部材は、粒状の吸水材を、水を透過する袋にて覆い形成した請求項1記載の生ごみ処理機。
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