JP4320138B2 - 高分子固体電解質を正孔輸送層とする色素増感型太陽電池の対極を電子伝導性材料と高分子電解質からなる材料で形成した固体型色素増感型太陽電池 - Google Patents

高分子固体電解質を正孔輸送層とする色素増感型太陽電池の対極を電子伝導性材料と高分子電解質からなる材料で形成した固体型色素増感型太陽電池 Download PDF

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、色素増感したメゾポーラス酸化チタン多孔質層がメゾポーラス酸化チタン多孔質表面に接して正孔輸送高分子固体電解質層が配置されたものである固体色素増感型太陽電池において、対極を電子伝導性材料そして成膜性を持つ高分子固体電解質としてカチオン型高分子電解質を含む構成材料により形成したこと、および該対極を色素増感メゾポーラス酸化チタン多孔質層に接して正孔輸送高分子固体電解質層が配置された表面に電子伝導性材料そして成膜性を持つ高分子電解質としてカチオン型高分子電解質を含むペーストを供給することにより形成することを特徴とする固体色素増感型太陽電池に関する。
【0002】
【従来の技術】
太陽光発電は化石燃料の代替エネルギー源として注目され、シリコン系の太陽電池が実用化されている。広い普及には製造コストの問題と原料確保の問題がある。メゾポーラス多孔質二酸化チタンに可視光領域に吸収を持つ色素を担持した色素増感型太陽電池が、およそ10年前から知られている。入手容易な二酸化チタンを用いているので次世代の太陽電池として有望と考えられている〔文献1、Nature vol.353 p737-740、1991、文献2、米国特許第4927721号明細書、文献3、科学と工業 vol.74、No.7、pp321-326(2000)〕。
【0003】
色素増感型太陽電池の電荷輸送層には液状電解質を用いているため電解液の漏洩や枯渇が起こる可能性がある。そのために固体電解質を用いた色素増感型太陽電池の固体化が必要である。ただ、固体電解質では光/電気の変換効率が、液体電解質を用いたものに比べて1桁低いのが現状である。なぜなら、固体電解質の微粒子状の二酸化チタンからなる多孔質細孔内への充填が不十分で、色素分子との接触が不十分であるため電荷授受の効率が低いと考えられている。
【0004】
ここで二酸化チタン膜の製造について考えてみる。導電性基板上に平均一次粒径が数十nmの二酸化チタンで約10μm厚で焼結して形成すると、該層を形成する二酸化チタン粒子は互いに連結している。その際該層のラフネスファクター(実表面積/投影面積比)は、多孔質二酸化チタン内での電子の移動度、その表面に吸着させた色素の吸光度、該二酸化チタンから形成される多孔質細孔内での電解質の移動度の点から1000程度が好ましい。ここで、二酸化チタンの粒径を20nmとすると前記層厚においては500個の粒子が積層された、ナノとミクロンの中間領域のサイズのメゾポーラスな構造の多孔質の層を成していると考えられる。色素層の形成は吸着などにより行われるから、色素は二酸化チタンの表面に主として担持されており、光照射時に正孔(ホール)が生成するから電解質から色素に電子が注入される。次に多孔質二酸化チタン膜上に化学吸着した増感色素分子と、該二酸化チタン膜細孔内に導入した固体電解質との接触が不均一に起こったと想定する。増感色素と固体電解質との接触が十分である二酸化チタン層の表層近傍では電子の授受は容易であるが、上記の接触が不十分な二酸化チタン層の深部では十分な電子授受が行われない可能性がある。また、二酸化チタン層の表層で生成した正孔は、直ちに対極へと到達できるのに対し、二酸化チタン層の深部で生成した正孔は、固体電解質中を移動する間に電子との再結合により失活してしまう可能性がある。すなわち固体色素増感太陽電池が液体系の色素増感太陽電池に比べて性能が低いことには、色素と固体電解質との接触界面の問題と電解質中の正孔の移動度が関わっていると思われる。
【0005】
色素増感型太陽電池の電解質の固体化のために、メゾポーラスな二酸化チタン膜に導電性有機高分子を採用する試みがあるが、二酸化チタン膜の間隙(多孔質の孔のサイズ)が10〜40nm程度の大きさであることを考慮すると低分子の化合物を充填するのに比べ、高分子量の化合物を充填するのは遥かに困難である。このことから、本発明者らは、ピロールモノマーのアセトニトリル溶液に、色素を担持させた二酸化チタン膜を浸漬し、ピロールが直接酸化されないように二酸化チタン膜を負の電位に保持したまま光照射すると、色素の光励起で生じた正孔によりその場でピロールが重合される(光電気化学的酸化重合)という方法により、多孔質の細孔内で高分子固体電解質を得ることが可能となり、前記問題を改善した正孔輸送層を形成する方法をすでに開発し、報告している。これによりメゾポーラス二酸化チタン多孔質層を構成する二酸化チタン表面に担持された増感色素表面に均一なポリピロールからなる固体電解質膜が形成される〔文献5;Chemistry Letters、pp471-472(1997)〕。
【0006】
更に、前記固体電解質に接触して設けられる対極を構成する材料も正孔と電子結合の効率を考えた場合重要であるが、従来、対極は、固体電解質表面に導電性物質を蒸着または導電性組成物を塗布する、あるいは基板上に導電性物質を塗設し、これを二酸化チタン/色素/固体電解質に圧着する方法などにより設けられているが、固体電解質が形成された二酸化チタン層が多孔質であるために対極が電解質の面と十分な接触が得られないと言う不都合があった。また、導電性組成物を塗布する方法により対極を形成するのに使用される材料も、従来公知の導電性組成物が使用され、該組成物を工夫することに言及する文献は見当たらない。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】
本発明の課題は、前記不都合を改善することにより、従来の二酸化チタン−色素増感剤からなる光−電気変換系を利用した電池における効率を向上し、かつ製造を簡易にした固体型色素増感型太陽電池を提供することにある。前記課題を解決すべく検討する中で、対極、すなわち正孔輸送層を構成する色素増感メゾポーラス二酸化チタン多孔質表面に形成された固体電解質と接する電極形成材料として、高分子第4級アミンポリマー、電子伝導性カーボンブラック、特に比表面積が少なくとも500m/g以上であり空隙率が少なくとも50%以上である中空シェル状粒子からなるカーボンブラックおよび水との混練液を前記高分子電解質正孔輸送層表面に滴下して、該液を拡げて対極を形成することにより、高い電流密度を示す色素増感メゾポーラス二酸化チタン多孔質層を持つ固体色素増感型太陽電池が得られることを見出し、前記課題を解決することができた。
【0008】
【課題を解決するための手段】
本発明は、固体色素増感型太陽電池の対極構成材料として電子伝導性材料と成膜性を持つ高分子電解質との組み合わせを用いて、色素増感メゾポーラス二酸化チタン多孔質層と該層に接して配置された正孔輸送高分子固体電解質を有する太陽電池の対極を形成したことを特徴とする固体型色素増感型太陽電池である。好ましくは、正孔輸送高分子固体電解質を構成する高分子電解質がモノマーを色素増感多孔質酸化チタン表面において重合させて(LiClOなどを加えて)形成されたものであることを特徴とする前記固体色素増感型太陽電池であり、より好ましくは、高分子固体電解質がポリピロールであることを特徴とする前記固体色素増感型太陽電池であり、更に好ましくは、正孔輸送高分子固体電解質が化学吸着成分が吸着されている(LiClOなどを含む溶液で前記高分子固体電解質層を処理することにより)ことを特徴とする前記各固体色素増感型太陽電池であり、一層好ましくは、対極が電子伝導性材料としてカーボンブラックそして成膜性を持つ高分子電解質としてカチオン型高分子電解質を含む構成材料により形成されていることを特徴とする前記各固体色素増感型太陽電池であり、
【0009】
より一層好ましくは、対極が電子導電性材料としてカーボンブラック、成膜性を持つ正孔輸送高分子電解質としてカチオン型高分子電解質および水を含む構成材料を混練したペースト混合物を色素増感メゾポーラス酸化チタン多孔質層に接して正孔輸送高分子固体電解質層が配置された表面に供給することにより形成されたものであることを特徴とする前記各固体色素増感型太陽電池であり、好ましくは、ペースト状混合物に水と相溶性の有機化合物が配合されていることを特徴とする前記固体色素増感型太陽電池であり、より好ましくは、水と相溶性有機化合物が有機溶媒または界面活性剤であることを特徴とする前記固体色素増感型太陽電池である。
【0010】
【本発明の実施の態様】
本発明をより詳細に説明する。
A.本発明の特徴を示す概念図1を参照しながら説明する。
図1は、透明基体上に透明電極、電極表面に形成されたメゾポーラス二酸化チタン多孔質層(TiO)、該二酸化チタン多孔質層表面上に形成された色素層(DL)、該色素層表面に形成された正孔輸送高分子固体電解質(PPy)、および電子伝導性無機粒子および高分子電解質からなる対極(S.EL)から基本的になる固体色素増感型太陽電池の構成を拡大して示したものである。色素としてはこの技術分野で従来から使用されていたものを使用できるが、図2に示すルテニウム色素類を好ましいものとして例示することができる。
【0011】
B.光−電子変換メゾポーラス二酸化チタン粒子層は、本発明者らが先に発明したピロールモノマーのアセトニトリル溶液に色素を担持させた二酸化チタン膜を浸漬し、該二酸化チタン粒子層(または膜)の電位を保持したまま光照射し、色素の光励起で生じた正孔によりその場(色素増感メゾポーラス二酸化チタン粒子表面)で正孔輸送高分子固体電解質を形成するためモノマーに相当するピロールを重合(光電気化学的酸化重合)させることにより形成した。保持する電位を、二酸化チタンの伝導帯電位より負で、かつピロールの酸化電位より正、すなわち−550〜+230mV、好ましくは−300〜+100mV、さらに好ましくは−300〜−100mVとして作成した場合に電気伝導性の良いポリピロール層(または膜)が得られる。これにより増感色素層表面に均一な正孔輸送高分子固体電解質層(または膜)が形成され改善された光−電子変換能を発現させることができる(前記文献5)。色素増感太陽電池を構成する二酸化チタン粒子層は多孔度が45−60%程度のとき効率が良いことも確認されている。
【0012】
C.電子伝導性無機粒子および高分子電解質からなる対極は、前記光−電子変換二酸化チタン粒子層表面の正孔輸送高分子固体電解質に接触する。該対極は、水あるいは水と相溶性の有機化合物を構成成分とする、また有機化合物として有機溶媒または界面活性剤を構成成分とするペースト状の混練液を調製し、該混練液を前記正孔輸送層表面に滴下して、該液を拡げ前記光電子変換二酸化チタン粒子層の多孔質空隙に密に充填したのちに真空乾燥して形成する。これにより、前記正孔輸送層と該対極とをより広い面での接触を確実にすることで光電子変換能が向上する。特に、電子伝導性無機粒子として比表面積が少なくとも500m/g以上であり空隙率が少なくとも50%以上である中空シェル状粒子であるカーボンブラックを高分子電解質、特にカチオン型高分子電解質と組み合わせて使用すること、または、更に有機界面活性剤を添加することにより、光電子変換能が向上した対極が形成できることが確認されている。前記カーボンブラックとしては、市販のケッチェンブラック類を挙げることができ、これとカチオン型高分子電解質と組み合わせの前記光電子変換能の向上効果は、カチオン型高分子電解質と混練した場合、高分子電解質の極性媒質としての特性と比表面積の大きなカーボンブラックの高導電性特性との超分子形成的な相互結合が実現して、前記カーボンブラックが分散状態にあっても、拡張した電荷の非局在化系が実現され、前記カーボンブラックの導電性が高く保たれていることにより、実現できたものと推論される。このような電子伝導材料と高分子電解質との複合系の相互結合の作用・効果の発見は驚くべきことである。
【0013】
D.本発明では、前記伝導性材料の組成物を多孔質材料の表面および空隙に均一に充填して構築する方法において、完全に、または主に水を溶剤として用いて、塗布性の良いペーストを実現できたことから、生体安全性が高く、かつ、従来の塗布手段を用いて簡単な操作で、安定な対極を構築できた。これにより、高効率化を実現した固体色素増感型太陽電池を、より安全で低価に生産できる商業ベースの生産技術を提供できる。
【0014】
【実施例】
以下、実施例を示して本発明を具体的に説明するが、本発明は下記実施例に限定されるものではない。
実施例1
a、酸化チタン層の形成;透明なFドープSnO導電ガラス(OTE;日本板硝子製)表面に、市販の二酸化チタン粉末、P25(平均一次粒径21nm、デグサ社製)をアセチルアセトン、純水、および界面活性剤(和光純薬製、TritonX100)を加え混練して作成したペーストを塗布、乾燥後、450℃において30分焼成し、膜厚10〜11μmのメゾポーラス二酸化チタン多孔質層を作成した。
b、色素層の形成;図2(b)の0.3ミリモル/Lのルテニウム色素のエタノール溶液に前記メゾポーラス二酸化チタン多孔質層を浸漬して形成した。
c、正孔輸送高分子固体電解質層の形成;前記色素層を形成したメゾポーラス二酸化チタン多孔質層を0.1モル/Lのピロール、添加成分であるLiClOを1.0モル/L溶解したアセトニトリル溶液に浸漬。保持電圧を250mV、対電極を白金、参照電極をAg/Ag+(AgNO:0.01モル/L)とし、光照射(500Wキセノンランプ、22mW/cm、400−800nm)し、重合電荷量が40〜100ミリクーロン(mC)/cmになるまで電圧を保持し、ポリピロール層を前記色素層表面に形成した。ピロールが酸化されて重合が進行したものと考えられる。得られた二酸化チタン/色素/ポリピロール膜をアセトニトリルで洗浄した後、暗所で1.0モル/LのLiClOを溶解したアセトニトリル溶液に浸漬し、LiClOを吸着させた。
【0015】
d、対電極の形成;カーボンブラック〔ライオン社製、ケッチェンブラックEC:表面積(BET)800m/g、OBP吸油量、360cm/100g〕0.2gとポリジアリールジメチルアンモニウムクロライド(poly-DADMAC)(Aldrich製)0.24g、および純水0.96gを良く混練し、塗布用ペーストを調製する。塗布による対極の形成は、前記ペースト(混練液)を滴下し、全体に拡げる手段(スピン塗布、遠心塗布、ブレード塗布、刷毛塗布など)を用いて行った。塗布後自然乾燥し、白金蒸着OTEで挟んで、真空乾燥し、固体色素増感型太陽電池を作成した。
【0016】
比較例1
ここでは、金または白金を、正孔輸送高分子固体電解質であるポリピロール層(化学吸着成分が吸着されている)上に真空蒸着、または、白金板または白金付きガラス板を圧着することにより対極を形成し、固体色素増感型太陽電池を作成した。
【0017】
前記固体色素増感型太陽電池の評価;光源には500Wのキセノンランプを使用し、固体色素増感型太陽電池に照射する波長域を400−800nm(可視光領域)とし、ND(ニュートラルデンシティー)フィルターにより光強度を調整した。結果を表1、表2および図3に示す。図3において(a)が実施例1の固体型色素増感型太陽電池の性能であり、(b)は白金をOTEにスパッタしたものを対極とした場合、(c)はポリピロール上に金を蒸着して金蒸着膜を対極とした場合の比較例である。
【0018】
【表1】
色素:図2(b)、酸化チタン:P25、膜厚10μm
Figure 0004320138
【0019】
【表2】
Figure 0004320138
【0020】
この結果から、本発明の材料および形成方法により作成された対極が光電子変換効率を向上させた特性を持つことを示している。また、他のルテニウム色素においても同様の効果が得られることも確認されている。
【0021】
【発明の効果】
以上述べたように、対極を本発明の形成材料で作成することにより固体色素増感型太陽電池の光電子変換効率を向上させることができる、という優れた効果がもたらされる。
【図面の簡単な説明】
【図1】 本発明の固体色素増感型太陽電池の拡大概略図
【図2】 本発明で使用の色素増感用色素の例示
【図3】 本発明と比較例の固体色素増感型太陽電池の特性
【符号の説明】
S.EL 対極 Pt 白金被覆ガラス
PPy 正孔輸送高分子固体電解質(ポリピロール )TiO+DL 色素増感メゾポーラス二酸化チタン多孔層

Claims (8)

  1. 固体型色素増感型太陽電池の対極構成材料として電子伝導性材料と成膜性を持つカチオン型高分子電解質との組み合わせを用いて、色素増感メゾポーラス二酸化チタン多孔質層と該層に接して配置された正孔輸送高分子電解質を有する太陽電池の対極を形成したことを特徴とする固体型色素増感型太陽電池。
  2. 正孔輸送高分子電解質を構成する高分子電解質がモノマーを色素増感メゾポーラス二酸化チタン表面において重合により形成されたものであることを特徴とする請求項1に記載の固体色素増感型太陽電池。
  3. 正孔輸送高分子電解質がポリピロールであることを特徴とする請求項1または2に記載の固体色素増感型太陽電池。
  4. 電子伝導性材料がカーボンブラックであることを特徴とする請求項1、2または3に記載の固体色素増感型太陽電池。
  5. カーボンブラックが比表面積が少なくとも500m/g以上であり空隙率が少なくとも50%以上である中空シェル状粒子であることを特徴とする請求項に記載の固体色素増感型太陽電池。
  6. 対極が電子伝導性材料としてカーボンブラック、成膜性を持つ高分子電解質としてカチオン型高分子電解質および水を含む構成材料を混練したペースト混合物を色素増感メゾポーラス酸化チタン多孔質層に接して正孔輸送高分子固体電解質層が配置された表面に供給することにより形成されたものであることを特徴とする請求項4または5に記載の固体色素増感型太陽電池。
  7. ペースト状混合物に水と相溶性の有機化合物が配合されていることを特徴とする請求項に記載の固体型色素増感型太陽電池。
  8. 水と相溶性の有機化合物が有機溶媒または界面活性剤であることを特徴とする請求項に記載の固体色素増感型太陽電池。
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