JP4319749B2 - 吊り下げ式パウチ - Google Patents

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、流動性を有する内容物を密封包装し、内容物を使用する際、パウチを吊り下げて注出することのできる吊り下げ式パウチに関し、更に詳しくは、ディスペンサー、その他一般用の吊り下げ式パウチとしてはもとより、液状の経腸栄養剤用、或いはリンゲル液などの輸液用パウチとしても好適に使用することのできる吊り下げ式パウチに関する。
【0002】
特に、経腸栄養剤用パウチとしては、液状の経腸栄養剤を衛生的に密封包装することができ、且つ、内容物を使用する際、専用の供給装置などに移し替える必要がなく、そのまま供給チューブを連結して、経腸方式で栄養剤を人に供給することができ、更に、経腸栄養剤の供給後、飲料水をそのパウチに補充して、経腸栄養剤と同様に、衛生的且つ容易に人に供給することのできるものである。
【0003】
【従来の技術】
例えば、経腸栄養剤は、口腔から食物を飲食することができず、栄養剤を直接腸に供給する必要のある人(以下、便宜的に利用者と記載する)に対して、栄養剤を体外からチューブ(以下、供給チューブ)などにより、直接腸に供給するために、必要な栄養成分を低粘度に調整したものである。
従来、このような経腸栄養剤を利用者に供給する際には、横臥した利用者の横上に、底部に供給チューブ(該チューブは、中間部にピンチコックが設けられ、先端部は利用者の腸内に挿入される)を連結した蓋付きの専用容器を、スタンドなどを利用して配置し、別の容器に収納された経腸栄養剤を開封して、前記専用容器の蓋をとって、容器内に経腸栄養剤を移し替えた後、蓋を閉じ、次いで、供給チューブのピンチコックを弛緩させて、経腸栄養剤を利用者の腸内に供給する方法が採られていた。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】
しかし、この方法は、前記専用容器に経腸栄養剤を移し替えるなどの操作が必要であり、その際に、前記経腸栄養剤が空気に触れる所謂オープンシステムであった。このため、経腸栄養剤が空気中の雑菌で汚染されるおそれがあり、また、空気中の塵埃などの異物が混入するおそれがあった。更に、前記専用容器の洗浄滅菌なども必要であり、これらの取扱いは手間のかかるものであった。
【0005】
最近、この問題の解決方法として、注出口部を設けたガラス瓶に経腸栄養剤を充填密封し、加圧加熱殺菌したクローズドシステムが利用されている。この方法によれば、その都度経腸栄養剤を専用容器に移し替える必要がなく、前記供給チューブの端部をガラス瓶の注出口部に直接連結することにより、利用者への経腸栄養剤の供給が可能となる。
只、前記利用者には、経腸栄養剤の供給のほかに、水分を補給する必要があり、また、水分を摂取したいという利用者の要望があるが、利用者に水分を供給するためには、前記クローズドシステムにおいては、例えば、水を充填した別の容器を用意し、且つ、その容器に供給チューブを連結するなどの操作が必要であり、使用後のガラス容器の処理なども含め、全体として、その操作は未だ煩雑なものであった。
【0006】
本発明は、以上のような問題点を解決し、吊り下げ式のパウチであって、衛生的で品質の一定した経腸栄養剤の製造と流通を可能とし、利用者への経腸栄養剤の供給を、専用容器への経腸栄養剤の移し替えをすることなく、衛生的且つ容易に行うことができ、また、栄養剤の供給後、水分の補給もそのパウチを使用して容易に行うことのできる吊り下げ式パウチを提供すると共に、ディスペンサー用、その他の一般用、或いは、リンゲル液などの輸液用にも好適に使用することのできる吊り下げ式パウチを提供することを目的とする。
【0007】
【課題を解決するための手段】
上記の課題は、以下の本発明により解決することができる。即ち、請求項1に記載した発明は、積層フィルムで形成され、周囲の端縁部が熱接着により封止され、流動性を有する内容物が密封包装されるパウチであって、該パウチの上部と下部が、前後2面の壁面フィルムの上部と下部の間に、それぞれ上面フィルムまたは底面フィルムを内側に折り込んで挿入し、熱接着してなるガセット部を有する形式で形成され、胴部が、前後2面の壁面フィルムの両側端縁部を熱接着して形成され、上部のガセット部の前後のひだ状部のうち、一方のひだ状部に、吊り下げ手段が設けられ、下部のガセット部の前後のひだ状部のうち、一方のひだ状部に、プラスチックの成形体よりなる注出口が接合されており、かつ、前記の注出口が、下部のガセット部の一方のひだ状部に、その両側のフィルム、即ち、壁面フィルムとそれに対向する底面フィルムとを延長して設けられた下方に向けて幅が狭くなる形状の突出部の下側端縁部に接合され、且つ、下部のガセット部のもう一方のひだ状部が、内側が両側から中央部にかけて凹状となるシールパターンで熱接着されていることを特徴とする吊り下げ式パウチからなる。
【0008】
上記において、パウチの積層フィルム、即ち、前後の壁面フィルム、および上面フィルム、底面フィルムには、液体用パウチなどに用いられている公知の積層フィルムを使用することもできるが、パウチに内容物を充填シールした後、加圧加熱殺菌などの加熱処理を行う場合は、従来、レトルト用パウチなどに用いられている耐熱性の積層フィルムを使用することが好ましい。
パウチ上部のガセット部の一方のひだ状部に設ける吊り下げ手段は、内容物充填後のパウチを吊り下げることができるものであれば何でもよく、例えば、クリップ形式などの吊り下げ具であってもよく、また、パウチの積層フィルムの一部を延長して形成された吊り下げ部であってもよい。
【0009】
上記の構成において、パウチの上部と下部のガセット部を熱接着するシールパターンに関しては、特に限定はされないが、上部のガセット部は、内側が両側から中央部にかけて凹状となるシールパターン、例えば、逆船底形や内側が鈍角の逆V字形などとなるシールパターンが好ましく、下部のガセット部は、その前後のひだ状部で注出口の接合の有無の差はあるが、最終的には、内側が両側から中央部にかけて凹状となるシールパターン、例えば、船底形や内側が鈍角のV字形などとなるシールパターンであることが、パウチの胴部を均整の採れた筒状に形成できると共に、底部、即ち、注出口の上に漏斗形状を形成でき、内容物を一層スムーズに注出できる点で好ましい。
【0010】
また、下部のガセット部の一方のひだ状部に接合されるプラスチックの成形体よりなる注出口としては、例えば、加圧加熱殺菌に耐えるポリプロピレンなどを射出成形して作製した注出口を好適に使用することができる。
注出口の形状は、特に限定はされず、例えば、注出口部とキャップなどの封止部とが、切り取り可能な薄肉部を介して一体的に成形されたものでもよく、また、注出口とキャップとが別々に成形されたものでもよい。只、内容物の充填口に注出口を利用する場合は、後者の形状を採る必要があり、その場合は、内容物の充填後、注出口の開口部にパウチの積層フィルムと類似した構成のシール材を熱接着して封止することが好ましい。
【0011】
このような構成を採ることにより、パウチの積層フィルム、注出口およびそのシール材など、パウチの構成材料を、加圧加熱殺菌に耐える材質で形成した場合、内容物充填後の吊り下げ式パウチを加圧加熱殺菌することができるので、内容物を衛生的に長期保存することができる。
内容物が充填された吊り下げ式パウチは、その本体部分が、上部と下部のガセット部により筒状に広がるので容量の割にコンパクトであり、形態安定性もよく、軽量で割れるようなこともない。
【0012】
そして、パウチに充填された内容物を使用する際は、パウチ下部のガッセット部の一方のひだ状部に接合された注出口を開口させ、その先端部に、例えばチューブなどを連結し、次いで、パウチをその上部のガセット部の一方のひだ状部に設けられた吊り下げ手段を利用して、スタンドなどのフックに吊り下げることにより、内容物がその重量で自然に流出するので、最後まで内容物をスムーズに注出することができる。
更に、このような構成を採ることにより、上記に記載した発明の作用効果に加えて、パウチに充填された内容物を注出口から注出する際、内容物の重量で、パウチの下部のガセット部の一方のひだ状部に設けられた下方に向けて幅が狭くなる形状の突出部の両側のフィルム、即ち、壁面フィルムとそれに対向する底面フィルムとが漏斗形状に広がり、且つ、その底面フィルム側には、前記下部のガセット部のもう一方のひだ状部を熱接着する内側が両側から中央部にかけて凹状となるシールパターンの凹部の下端から注出口に向けて、稜線状の折れ曲がり部が形成されるので、漏斗形状の保形性がよくなり、内容物を一層スムーズに残量なく注出することができる。
【0013】
請求項2に記載した発明は、前記吊り下げ手段が、前記ひだ状部の両側のフィルム、即ち、壁面フィルムとそれに対向する上面フィルムとを上方に延長して突出部を設け、該突出部を熱接着して接合すると共に、該突出部にフック穴を設けて形成された吊り下げ部であることを特徴とする請求項1記載の吊り下げ式パウチである。
このような吊り下げ部は、内容物が充填されたパウチを吊り下げて使用できる強度があればよく、その幅や形状は任意に設定して形成することができる。
【0014】
このような構成を採ることにより、前記請求項1に記載した発明の作用効果に加えて、吊り下げ手段として、例えば、クリップ形式などの吊り下げ具を別に用意して取り付ける必要がなく、パウチの積層フィルムを延長して容易に吊り下げ部を形成することができるので、低コストで簡便な吊り下げ部を設けることができる。
【0017】
請求項に記載した発明は、前記パウチ上部のガセット部の吊り下げ手段が設けられていない側のひだ状部に、その両側のフィルムを上方に延長して、内容物をパウチに補充するための外周が熱接着されてなる注入口部が設けられていることを特徴とする請求項1乃至のいずれかに記載の吊り下げ式パウチである。
【0018】
前記注入口部は、パウチと同じ幅でひだ状部の上に設けてもよいが、注入口部自体は、必ずしもパウチと同じ幅である必要はなく、むしろ注入口部の幅が広すぎると飲料水をパウチに注入する際、或いは、利用者に供給中、雑菌による汚染や異物混入の機会が増すため好ましくない。従って、注入口部は、適する範囲で狭い幅に設けることができる。
【0019】
このような構成を採ることにより、前記請求項1乃至のいずれかに記載した発明の作用効果に加えて、例えば、吊り下げ式パウチを経腸栄養剤用パウチとして使用する場合、最初に充填されている経腸栄養剤を、パウチ下部の注出口に供給チューブなどを連結して、利用者の腸内に供給した後、更にそのパウチを使用して飲料水を利用者に供給する際、前記注入口部の上部の熱接着部を切り取ることにより注入口部を開封できるので、注入口部から容易に飲料水をパウチ内に補充し、栄養剤と同様、容易に飲料水を利用者に供給することができる。
【0020】
請求項に記載した発明は、前記注入口部の開封位置に、切り取り線及び/又は易開封性手段が設けられていることを特徴とする請求項に記載の吊り下げ式パウチである。
【0021】
上記切り取り線は、点線、破線、実線などの線のほか、文字、記号など何で表示してもよく、印刷などにより容易に設けることができる。
また、易開封性手段としては、通常のパウチでも多用されるノッチのほか、レーザー光照射などによるハーフカット線、或いは、パウチの積層フィルム中に一軸延伸フィルムを積層する方法(この場合、一軸延伸フィルムは、その延伸方向がパウチの開封方向と一致するように用いる)、更にはカットテープなどを貼着する方法などがあり、これらは単独で用いてもよく、また、例えば、ノッチとハーフカット線、またはノッチと一軸延伸フィルムの積層などのように適宜組み合わせて用いることもできる。
【0022】
前記ノッチは、通常、一字形やV字形のノッチが利用されているが、形状は特に限定されず、切り取り方向に尖った部分を有する形状であれば何でも使用することができる。
また、ハーフカット線を設ける場合、直線状のハーフカット線に限らず、ミシン目状など断続的なハーフカット線で設けることもできる。
このようなハーフカット線は、1本でもよいが、引き裂き方向がずれた場合を想定して、中心のハーフカット線の両側に各1本、または各2本など複数のハーフカット線を平行、または中心のハーフカット線に収斂する形状などに設けることもできる。
【0023】
このような構成を採ることにより、前記請求項に記載した発明の作用効果に加えて、注入口部を開封する際、鋏などの道具を必要とせず、手で容易に注入口部の上部の熱接着部を切り取って開封することができる。従って、パウチに充填された経腸栄養剤を利用者に供給した後、そのパウチを使用して飲料水を利用者に供給する際、その操作を一層容易に行えるようになる。
【0024】
そして、請求項に記載した発明は、前記注入口部の開封位置に設けられた切り取り線及び/又は易開封性手段の内側に、ジッパー形式のファスナーが設けられていることを特徴とする請求項に記載の吊り下げ式パウチからなる。
【0025】
上記ジッパー形式のファスナーは、互いに嵌合可能な凸条を備えたテープ体と、凹条を備えたテープ体とからなり、パウチの開口部の内面に、両者をその凸条と凹条とが対向するように配置し、そのテープ体部で熱接着して取り付け、凸条と凹条との嵌合または解離により、パウチの開口部の開閉を容易に、且つ繰り返し行えるようにするものである。
【0026】
従って、前記のような構成を採ることにより、前記請求項に記載した発明の作用効果に加えて、パウチ上部の注入口部を、その開封位置に設けられた切り取り線及び/又は易開封性手段を利用して一旦開封した後も、容易に再封鎖できるので、開封された注入口部から飲料水をパウチ内に補充した後、直ちにジッパー形式のファスナーを閉じることにより、外部からの雑菌による汚染や、異物の混入などを防止することができるので、一層衛生的に利用者に飲料水を供給することができる。
【0027】
【発明の実施の形態】
以下に、本発明の吊り下げ式パウチに用いる積層フィルム、およびパウチの製造方法など発明の実施の形態について説明する。
先ず、本発明の吊り下げ式パウチの製造に用いる積層フィルムは、プラスチックを主体とする積層フィルムが用いられるが、特に限定はされず、例えば、各種液体用パウチに用いられている積層フィルム、更に、加圧加熱殺菌などの熱処理に耐える材質の積層フィルムであれば何でも使用することができる。
特に、レトルト食品用パウチなどに用いられている公知の積層フィルムは、いずれも好適に使用することができる。
【0028】
積層フィルムの層構成は、例えば、外側から順に、基材層、接着層、中間層、接着層、熱接着性樹脂層(シーラント層)が積層された構成とすることができる。
上記構成において、基材層および中間層は、それぞれ単独のフィルムでもよく、また、2層以上の多層積層フィルムで構成してもよい。熱接着性樹脂層についても、単独のフィルムまたは樹脂層のほか、多層のフィルムまたは樹脂層で構成してもよい。また、中間層は不要な場合は省略することもできる。
【0029】
前記基材層は、印刷適性、ラミネート適性に優れ、引張り強度、衝撃強度、耐擦傷性などの通常の用途において必要とされる総合的な機械的強度を有すると共に、耐溶剤性、耐薬品性のほか、ヒートシールの際の加熱に対する耐熱性などが必要である。このような性能、条件を満たすフィルムとしては、例えば、2軸延伸ポリエステルフィルム、2軸延伸ナイロンフィルム、2軸延伸ポリプロピレンフィルムなどが挙げられ、これらの単独または二種以上の積層フィルムを使用することができる。また、これらのフィルムに防湿性やガスバリヤー性を向上させるために、ポリ塩化ビニリデン(PVDC)などをコーティングしたり、または、金属、或いはシリカ、アルミナなどの無機酸化物などを蒸着したフィルムなども使用することができる。
基材層の厚さは、9〜50μmの範囲が適当である。厚さが9μm未満の場合は、強度が不足し、印刷やラミネートの加工適性も低下するため好ましくない。また、50μmを超える厚さは、本発明の場合、包装体自体が小型でもあり、強度も充分であるため、その必要性がなく、材料コストが高くなるため好ましくない。
【0030】
中間層は、主に、積層フィルムの機械的強度の向上、或いは、水蒸気や各種のガスバリヤー性を向上させるために設けるものであり、目的に応じて例えば、ナイロン、エチレン−酢酸ビニル共重合体ケン化物(EVOH)、ポリビニルアルコール、ポリ塩化ビニリデンなどのフィルムや、アルミニウム箔、合金箔(アルミニウムに他の金属、例えば鉄などを混入させて展延性を改良して得られるピンホールなどの少ない加熱殺菌に適した金属箔)を用いてもよく、或いは、アルミニウムや、シリカ、アルミナなどの蒸着膜を表面に被覆した樹脂フィルムなどを用いることができる。
中間層の厚さは、通常7〜50μm程度が適当である。厚さが7μm未満の場合は、強度や各種ガスバリヤー性などの必要な性能が得られず、ラミネートなどの加工適性も低下するため好ましくない。また、50μmを超える厚さは、強度やガスバリヤー性などの向上の点では、既に充分でその必要性がなく、材料コストも高くなるため好ましくない。
【0031】
以上のほか、中間層には、パウチの注入口部を開封する際、その引き裂きの方向性を安定化させる易開封性手段の一つとして、一軸延伸ポリプロピレンフィルムまたは一軸延伸高密度ポリエチレンフィルムを積層することもできる。この場合、一軸延伸フィルムは、その延伸方向が注入口部の開封方向と一致するように積層し、その厚さは、15〜25μm程度が適当である。
尚、中間層を基材層に積層する方法は、通常、中間層はフィルム状で供給されるので、公知のドライラミネーション法により積層することができる。
【0032】
次に、熱接着性樹脂層(シーラント層)は、積層フィルムの最内層に積層されるもので、積層フィルムが製袋される際、シーラーの熱と圧力によりその内面同士が充分な強度で熱接着し、また、注出口の接合部やジッパー形式のファスナーのテープ体部との熱接着性が必要である。
また、本発明の吊り下げ式パウチは、内容物を充填、密封した後、必要に応じて、加圧加熱殺菌(通常、110〜120℃程度に加熱)されるため、熱接着性樹脂層は、それに耐える耐熱性が必要であり、更に、内容物と直接接触するため、耐内容物性と衛生性も必要である。
【0033】
このような熱接着性樹脂層には、ポリプロピレンのほか、中密度ポリエチレン、線状低密度ポリエチレン、シングルサイト触媒を用いて重合したエチレン・α−オレフィン共重合体などのポリオレフィン系樹脂を使用することができる。これらの樹脂は単独で用いてもよく、複数の樹脂を例えば共押し出し法などで製膜して多層フィルムとして用いてもよい。
熱接着性樹脂層の厚さは、50〜200μmの範囲が適当である。厚さが50μm未満の場合は、充分なヒートシール強度が得られないため好ましくない。また、厚さが200μmを超えても、ヒートシール強度が強くなることはなく、むしろヒートシールに要する時間が長くなり、材料コストも高くなるため好ましくない。
熱接着性樹脂層の積層は、上記のような樹脂を予めフィルム状に製膜しておいて、前記基材層のフィルム、または基材層と中間層とがラミネートされたフィルムの内面に、ドライラミネーション法で貼り合わせて積層できるほか、前記樹脂を押し出しコートして積層することもできる。
【0034】
尚、前記基材層、中間層、熱接着性樹脂層の積層の際、接着性向上のために、それぞれの積層面にコロナ放電処理、オゾン処理などの易接着性処理を施したり、また、熱接着性樹脂層を押し出しコートして積層する場合は、基材側に有機チタン系、ウレタン系、イミン系、ゴム系などの公知のアンカーコート剤を塗布することができる。
【0035】
以上のような積層フィルムの構成の代表的な例として、下記のような構成が挙げられる。
(1) PETフィルム/接着剤/アルミニウム箔/接着剤/ONフィルム/接着剤/CPPフィルム(シーラント層)
(2) PETフィルム/接着剤/ONフィルム/接着剤/アルミニウム箔/接着剤/CPPフィルム(シーラント層)
(3) PETフィルム/接着剤/EVOHフィルム/接着剤/ONフィルム/接着剤/CPPフィルム(シーラント層)
(4) PETフィルム/接着剤/一軸延伸PPフィルム/接着剤/アルミニウム箔/接着剤/CPPフィルム(シーラント層)
(5) PETフィルム/接着剤/(シリカまたはアルミナ蒸着層)ONフィルム/接着剤/CPPフィルム(シーラント層)
などが挙げられるが、これらに限定されるものではなく様々な組み合わせの積層フィルムを使用することができる。
【0036】
上記構成において、PETフィルムは2軸延伸ポリエチレンテレフタレートフィルム、ONフィルムは2軸延伸ナイロンフィルム、PPフィルムはポリプロピレンフィルム、CPPフィルムは無延伸ポリプロピレンフィルム、EVOHフィルムはエチレン−酢酸ビニル共重合体ケン化物フィルムを指すものである。
【0037】
次に、本発明の吊り下げ式パウチの上部ガセット部の一方のひだ状部の注入口部の開封位置の内側に取り付けられるジッパー形式のファスナーは、前記熱接着性樹脂層との熱接着性および加圧加熱殺菌に耐える耐熱性が必要であり、単独の樹脂では、ポリプロピレンを成形したものを用いることができ、また、4−メチルペンテン−1とプロピレンの共重合体、或いは、4−メチルペンテン−1の重合体とポリプロピレンなどとのブレンド樹脂を成形したものも用いることができる。
【0038】
また、パウチの下部のガセット部の一方のひだ状部、またはその下に延設された突出部の下側端縁部に取り付けられる注出口についても、同様に熱接着性樹脂層との熱接着性、および加圧加熱殺菌する場合は、それに耐える耐熱性が必要であり、ポリプロピレンのほか、中密度または高密度ポリエチレン、ポリエステル、ポリカーボネートなどを射出成形した注出口を使用することができる。
【0039】
以上のような積層フィルムと、注出口、ジッパー形式のファスナーを用いて製造される本発明の吊り下げ式パウチの製造方法について説明する。
本発明の吊り下げ式パウチは、例えば、従来のスタンディングパウチ用の製袋機で、2列突き合わせ製袋が可能なタイプの製袋機を利用して、これに下記のような加工装置を付加することにより製造することができる。
即ち、2列突き合わせ製袋用の製袋機を使用して、その両側の底面フィルム折り込み加工部を利用して、上下のガセット部を形成すると共に、そのひだ状部に延設される注入口部、或いは吊り下げ部、そして、注出口取り付け用の突出部などを、それぞれに対応する形状のヒートシール装置、トリミング装置を付加して設け、また、必要に応じて、フック孔の打ち抜き装置、ノッチやハーフカット線などの易開封性手段を設けるための打ち抜き装置、レーザー光照射装置、更に、ジッパー形式のファスナーの取り付け装置などを付加してそれぞれを加工することにより製造することができる。
【0040】
尚、本発明の吊り下げ式パウチでは、前述したように、上下のガセット部の前後のひだ状部に、吊り下げ部、注入口部、注出口接合用の突出部などを延設した場合、前後のひだ状部でそのシールパターンが異なったものとなるが、ヒートシール装置を複数のセクションに分割して別々にヒートシールすることにより問題なく行うことができる。
また、前記突出部への注出口の接合は、その接合装置を製袋機に組み込むことにより、製袋とインラインで接合することもできるが、接合装置を別に用意してオフラインで接合してもよい。
【0041】
【実施例】
以下に、図面を用いて本発明を更に具体的に説明する。但し、本発明はこれらの図面に限定されるものではない。
【0042】
図1は、本発明の吊り下げ式パウチの一実施例の構成を示す正面図である。図2は、図1に示した吊り下げ式パウチの背面図である。また、図3は、図1に示した吊り下げ式パウチに内容物を充填、シールし、その吊り下げ部でパウチをスタンドのフックに吊り下げた際のパウチの形状を説明する模式側面図である。
図4は、本発明の吊り下げ式パウチに接合する注出口の一例の説明図であり、(イ)は注出口の正面図、(ロ)は注出口に供給チューブを連結する方法を説明する断面図であり、(a)は連結前、(b)は連結後の断面図である。
また、図5は、本発明の吊り下げ式パウチの別の一実施例の構成を示す正面図である。
【0043】
図1〜図3に示した吊り下げ式パウチ100は、その本体部の上部と下部が、前後2面の壁面フィルム1、1′の上部と下部の間に、それぞれ上面フィルム2または底面フィルム3を内側に折り込んで挿入し、熱接着してなるガセット部4、5を有する形状に形成され、胴部が、壁面フィルム1、1′の両側端縁部を側部シール部7、7で熱接着して形成されている。
【0044】
そして、上部のガセット部4は、両側がその基部、即ち、上面フィルム折り返し部2a の両端から、上方に向かって幅が狭くなる傾斜直線状の上側部シール部8、8で熱接着されると共に、その外側がトリミングされ、また、上部のガセット部4の前後両側のひだ状部のうち、一方(図1では前側)のひだ状部の上には、その両側のフィルム、即ち、壁面フィルム1とそれに対向する上面フィルム2とを延長して、外周が注入口側部シール13、13と、注入口上部シール部14とで熱接着されてなる注入口部12が設けられ、該注入口部12の注入口上部シール部14の下には、切り取り線15とその両端にノッチ16、16が設けられ、更に、その下の内面にジッパー形式のファスナー17が熱接着により取り付けられている。
但し、このような注入口部12は、例えば、パウチ100を経腸栄養剤用パウチとして使用する場合に、栄養剤の使用後、飲料水をパウチ内に補充する際、好適に使用できるものであり、パウチが他の用途に使用される場合で注入口部を必要としない場合は省略することができる。
また、もう一方(図1では背面側)のひだ状部の上には、その両側のフィルム、即ち、壁面フィルム1′とそれに対向する上面フィルム2とを延長して、パウチ100を吊り下げて使用するための、吊り下げ部シール部11で熱接着され且つフック穴9があけられた吊り下げ部10が設けられている。
【0045】
また、下部のガセット部5は、前後両側のひだ状部のうち、一方(図1では前側)のひだ状部が、内側が鈍角のV字形となるシールパターン、即ち、下ガセット部シール部19で熱接着され、もう一方(図1では背面側)のひだ状部には、その両側のフィルム、即ち、壁面フィルム1′とそれに対向する底面フィルム3とを下方に延長して、該ひだ状部の下辺の両端から下方に向かって幅が狭くなる形状の突出部18が設けられ、その両側端縁部が下部のガセット部5の両側端縁部につながる形状の下側部シール部20、20で熱接着されると共に、該突出部18の下側端縁部に内容物の注出口21が、熱接着により取り付けられて構成されている。
また、下部のガセット部5の内側に、折り込んで挿入される底面フィルム3の両側端縁部の底面フィルム切り欠き部6、6は、パウチ下部の形態安定化のためには必要であるが、省略することもできる。
【0046】
このような構成を採ることにより、内容物の充填は、例えば、パウチ下部に取り付けられた注出口21から充填し、その開口部に積層フィルム製のシール材22〔図4の(イ)参照〕を熱接着して密封することができる。
そして、内容物として、経腸栄養剤を充填、密封した場合、吊り下げ式パウチ100は、通常、加圧加熱殺菌され、内容物の保存性が高められるが、パウチの本体部分は、上部と下部のガセット部により、筒状に広がるので容量の割にコンパクトであり、形態安定性もよく、軽量であり、ガラス瓶などのように割れることもない。
【0047】
また、パウチに充填された経腸栄養剤を使用する際には、例えば、図3に示すように、利用者の脇に立てられたスタンドSに、パウチ100をその上部のガセット部の一方のひだ状部に延設された吊り下げ部10のフック穴9を利用して吊り下げることができる。そして、パウチ下部のガッセット部5の一方のひだ状部に延設された逆台形状の突出部18の下側端縁部に取り付けられた注出口21に、利用者の腸内に先端部が挿入された供給チューブの他端を連結することにより、衛生的に経腸栄養剤を利用者の腸内に供給することができる。
この時、注出口21の上の逆台形状の突出部18は、内容物の重量により漏斗状に広げられ、且つ、その底面フィルム側の中央部には、該突出部18が設けられていない側のひだ状部のシールパターン、即ち、内側が鈍角のV字形となるシールパターンのV字形の下端から注出口21に向けて稜線状の折れ曲がり部が形成されるので、漏斗状部の保形性がよくなり、パウチ内の経腸栄養剤は最後までスムーズに供給される。
【0048】
また、経腸栄養剤の供給後、利用者に茶その他の飲料水を供給する場合は、パウチ上部のガセット部4の前後両側のひだ状部のうち、前記吊り下げ部10が延設された側のひだ状部とは異なる側のひだ状部の上に延設された注入口部12の上部の注入口上部シール部14を、ノッチ16を利用して切り取り線15に沿って切り取って開封し、開封された注入口部12から前記飲料水をパウチ内に注入することにより、前記経腸栄養剤と同様に、飲料水を供給チューブを経由して利用者の腸内に容易に供給することができる。
この時、注入口部12の切り取り線15の内側には、ジッパー形式のファスナー17が取り付けられているので、飲料水をパウチ内に注入した後、直ちにジッパー形式のファスナー17を閉じることにより、外部からの雑菌による汚染や、異物混入などを防止することができ、一層安全且つ衛生的に利用者に飲料水を供給することができる。
【0049】
図4は、本発明の吊り下げ式パウチに取り付ける注出口の一例の説明図であり、(イ)は注出口の正面図、(ロ)は注出口に供給チューブを連結する方法を説明する断面図であり、(a)は連結前、(b)は連結後の断面図である。
図4の(イ)に示した注出口21は、筒部24の上部にパウチに接合するための接着基部25が設けられ、その下に主となるフランジ26が設けられ、更にその下に搬送などに利用する副となるフランジ26a 、26b が適宜の間隔をあけて設けられ、下部にキャップ23を装着するための螺旋状突起27が設けられた構成である。
尚、図では筒部24の下端に注出口シール材22が接合された形態で示したが、例えば、内容物を注出口21から充填する場合は、注出口シール材22は内容物充填後に熱接着により接合されるものである。
【0050】
このような注出口21は、例えば、前記図1〜図3に示したように吊り下げ式パウチ100の下部の一方のひだ状部に延設された突出部18の下部の端縁部に、その接着基部25で熱接着して取り付けられており、例えば、パウチ100に充填された経腸栄養剤を使用する際には、注出口21に装着されたキャップ23を外し、図4の(ロ)の(a)、(b)に示すように、利用者の腸内に先端部が挿入された供給チューブTの他端に取り付けられた連結具Cを注出口21の先端部に差し込むことにより、その突き刺し突起29で注出口シール材22が突き破られ、リング状突起28で注出口21に固定されると共に、突き刺し突起29に設けられた切り欠き部30から経腸栄養剤が供給チューブT内に流出する。
このように供給チューブTが連結されたパウチ100を、前記図3に示したように、その吊り下げ部10でスタンドSのフックHに吊り下げることにより、利用者の腸内に経腸栄養剤をスムーズに供給することができる。
【0051】
次に、図5は、本発明の吊り下げ式パウチの別の一実施例の構成を示す正面図である。
図5に示した吊り下げ式パウチ200は、その本体部の上部と下部が、前後2面の壁面フィルム1、1′の上部と下部の間に、それぞれ上面フィルムまたは底面フィルムを内側に折り込んで挿入し、上ガセット部シール部32または下ガセット部シール部19a で熱接着してなるガセット部4、5を有する形状に形成され、胴部が、壁面フィルム1、1′の両側端縁部を側部シール部7、7で熱接着して形成されている。
【0052】
そして、上部のガセット部4の前後両側のひだ状部のうち、一方(図において背面側)のひだ状部の上には、その両側のフィルム、即ち、壁面フィルム1′とそれに対向する上面フィルムとを延長して、パウチ200を吊り下げて使用するための、吊り下げ部シール部11で熱接着され且つフック穴9があけられた吊り下げ部10が設けられている。
また、下部のガセット部5の一方(図において前側)のひだ状部の下側中央部の端縁部には、プラスチックの成形体よりなる注出口21が熱接着により接合されて構成されている。
【0053】
尚、上記の構成において、上部と下部のガセット部4、5を熱接着するシールパターンに関しては、特に限定はされないが、上部のガセット部4は、上ガセット部シール部32に示したような内側が両側から中央部にかけて凹状となるシールパターン、例えば、逆船底形や内側が鈍角の逆V字形などとなるシールパターンで、下部のガセット部5は、前後のひだ状部で注出口の接合の有無の差はあるものの、最終的には内側が両側から中央部にかけて凹状となるシールパターン、例えば、船底形または内側が鈍角のV字形などとなるシールパターンであることが、パウチの胴部を均整の採れた筒状に形成でき、上面と底面の形態もすっきりとして安定した形態となり、また、注出口の上に漏斗形状を形成でき、内容物をスムーズに注出できる点で好ましい。
【0054】
また、上下のガセット部4、5の内側に、挿入されている上面フィルムまたは底面フィルムの両側端縁部の上面フィルム切り欠き部31、31と、底面フィルム切り欠き部6、6とは、パウチ200の上部と下部の形態安定化のためには必要であるが、省略することもできる。
このような構成の吊り下げ式パウチ200は、パウチ上部に注入口部が設けられていないので、パウチ上部からの内容物の補充が求められる経腸栄養剤用のパウチとしては必ずしも適していないが、ディスペンサー用、その他の一般用、或いは、リンゲル液などの輸液用の吊り下げ式パウチとしては好適に使用できるものである。
【0055】
前記のような構成を採ることにより、パウチの積層フィルム、注出口およびそのシール材など、パウチの構成材料を、加圧加熱殺菌に耐える材質で形成することにより、内容物充填後の吊り下げ式パウチを加圧加熱殺菌することができるので、内容物を衛生的に長期保存することができる。
内容物が充填された吊り下げ式パウチは、その本体部分が、上部と下部のガセット部により筒状に広がるので容量の割にコンパクトであり、形態安定性もよく、軽量で割れるようなこともない。
そして、パウチに充填された内容物を使用する際は、パウチ下部のガッセット部の一方のひだ状部に接合された注出口を開口させ、その先端部に、例えばチューブなどを連結し、次いで、パウチをその上部のガセット部の一方のひだ状部に設けられた吊り下げ部を利用して、スタンドなどのフックに吊り下げることにより、内容物がその重量で自然に流出するので、最後まで内容物をスムーズに注出することができる。
【0056】
【発明の効果】
以上、詳しく説明したように、本発明によれば、パウチ本体が、筒状の立体形状を有し、容量の割にコンパクトで形態安定性がよく、内容物の長期保存も可能で、軽量で持ち運びやすく、また、内容物を使用する際には、パウチを吊り下げた状態でパウチの下部に接合された注出口から内容物をスムーズ注出することができ、ディスペンサー用、その他一般用のほか、リンゲル液などの輸液用の吊り下げ式パウチとして好適に使用できると共に、更に、パウチ上部に注入口部を設けることにより、経腸栄養剤用の吊り下げ式パウチとしても、利用者への経腸栄養剤の供給を、専用容器への経腸栄養剤の移し替えをすることなく、衛生的且つ容易に行うことができ、また、栄養剤の供給後、飲料水などの水分の供給も、そのパウチを利用して衛生的且つ容易に行うことのできる吊り下げ式パウチを提供できる効果を奏する。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の吊り下げ式パウチの一実施例の構成を示す正面図である。
【図2】図1に示した吊り下げ式パウチの背面図である。
【図3】図1に示した吊り下げ式パウチに内容物を充填、シールし、その吊り下げ部でパウチをスタンドのフックに吊り下げた際のパウチの形状を説明する模式側面図である。
【図4】本発明の吊り下げ式パウチに取り付ける注出口の一例の説明図であり、(イ)は注出口の正面図、(ロ)は注出口に供給チューブを連結する方法を説明する断面図である。
【図5】本発明の吊り下げ式パウチの別の一実施例の構成を示す正面図である。
【符号の説明】
1、1′ 壁面フィルム
2 上面フィルム
2a 上面フィルム折り返し部
3 底面フィルム
3a 底面フィルム折り返し部
4、5 ガセット部
6 底面フィルム切り欠き部
7 側部シール部
8 上側部シール部
9 フック穴
10 吊り下げ部
11 吊り下げ部シール部
12 注入口部
13 注入口側部シール部
14 注入口上部シール部
15 切り取り線
16 ノッチ
17 ジッパー形式のファスナー
18 突出部
19、19a 下ガセット部シール部
20 下側部シール部
21 注出口
22 注出口シール材
23 キャップ
24 筒部
25 接着基部
26 フランジ
27 螺旋状突起
28 リング状突起
29 突き刺し突起
30 切り欠き部
31 上面フィルム切り欠き部
32 上ガセット部シール部
33 注出口接合部シール部
S スタンド
H フック
T 供給チューブ
C 連結具
100、200 吊り下げ式パウチ

Claims (5)

  1. 積層フィルムで形成され、周囲の端縁部が熱接着により封止され、流動性を有する内容物が密封包装されるパウチであって、該パウチの上部と下部が、前後2面の壁面フィルムの上部と下部の間に、それぞれ上面フィルムまたは底面フィルムを内側に折り込んで挿入し、熱接着してなるガセット部を有する形式で形成され、胴部が、前後2面の壁面フィルムの両側端縁部を熱接着して形成され、上部のガセット部の前後のひだ状部のうち、一方のひだ状部に、吊り下げ手段が設けられ、下部のガセット部の前後のひだ状部のうち、一方のひだ状部に、プラスチックの成形体よりなる注出口が接合されており、かつ、前記の注出口が、下部のガセット部の一方のひだ状部に、その両側のフィルム、即ち、壁面フィルムとそれに対向する底面フィルムとを延長して設けられた下方に向けて幅が狭くなる形状の突出部の下側端縁部に接合され、且つ、下部のガセット部のもう一方のひだ状部が、内側が両側から中央部にかけて凹状となるシールパターンで熱接着されていることを特徴とする吊り下げ式パウチ。
  2. 前記吊り下げ手段が、前記ひだ状部の両側のフィルム、即ち、壁面フィルムとそれに対向する上面フィルムとを上方に延長して突出部を設け、該突出部を熱接着して接合すると共に、該突出部にフック穴を設けて形成された吊り下げ部であることを特徴とする請求項1記載の吊り下げ式パウチ。
  3. 前記パウチ上部のガセット部の吊り下げ手段が設けられていない側のひだ状部に、その両側のフィルムを上方に延長して、内容物をパウチに補充するための外周が熱接着されてなる注入口部が設けられていることを特徴とする請求項1乃至のいずれかに記載の吊り下げ式パウチ。
  4. 前記注入口部の開封位置に、切り取り線及び/又は易開封性手段が設けられていることを特徴とする請求項に記載の吊り下げ式パウチ。
  5. 前記注入口部の開封位置に設けられた切り取り線及び/又は易開封性手段の内側に、ジッパー形式のファスナーが設けられていることを特徴とする請求項に記載の吊り下げ式パウチ。
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