JP2007022572A - 有底の流動食用パウチ - Google Patents

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円 山口
Kenji Yoshihiro
憲司 吉弘
Hiroyuki Sakaguchi
広幸 坂口
Maiko Tanji
麻衣子 丹司
Manabu Nagano
学 長野
Masamitsu Yano
政光 矢野
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Abstract

【課題】 流動食用パウチに飲料水等を注入するための開口部をスパウトのような別部材
を用いることなく、簡単かつ確実に加水作業を遂行出来るようにした流動食用パウチを提
供する。
【解決手段】 表面、裏面及び底面を形成する3枚の多角形状のプラスチックフィルムの
周縁部をシールした有底の流動食用パウチであって、
該底面を下にして自立した時のパウチの上辺と側辺との一角に設けた傾斜部に内容物注
出具が装着され、該側辺と反対側の側辺に、斜め下方に突出した把持部と、該把持部より
も下方のヒートシール部の特定部位に吊り下げ穴と、該把持部内面にプラスチック製の線
状ファスナーが設けられている有底の流動食用パウチ。
【選択図】 図1

Description

本発明は、栄養剤や流動食等を収納したパウチの周縁部に装着された注出具を介してパ
ウチ内容物を被術者に投与する有底の流動食用パウチに関するものであって、より詳しく
は、例えば、パウチ内の内容物投与前の水分希釈、あるいは、投与後の水分等の補給を行
なう際に、該パウチに飲料水等を注入するための開口部を、前記注出具と離間した把持部
内に形成し、該開口部の開閉をプラスチック製の線状ファスナーによって行ない、安全に
かつ簡単に水分等の補給が出来るようにした有底の流動食用パウチに関する。
特開2000−6999号公報 特開2000−152975号公報 特開2001−247136号公報
特許文献1は、図8に示したように、内層にヒートシール性合成樹脂を有するフィルム
の周縁部eをヒートシールし、包装袋の一辺に注出用部材bを装着し、その対向する辺に
蓋部材を有する注入用部材cを装着した経管経腸栄養剤用包装袋a、所謂流動食用パウチ
を開示しており、その特徴とするところは、可撓性を有するシート片により吊り下げ可能
な流動食用パ0チa本体の一方の縁部に被充填物を注入するための充填具cが設けられ、
他方の縁部に被充填物を注ぎ出すための注出具bが設けられ、しかも、充填具の注入口c
が注出具の注出口bよりも大きく形成されていることにある。さらに、この流動食用パウ
チにおいては、一方の側縁部にはガセットfとして内側に折り込まれることによって有底
の流動食用パウチとなし、もう一方の側縁部はガセットを形成することなくヒートシール
されている。これによって、流動食用パウチの輸送時に上記のガセット形成部を底部とし
て載置することが出来、安定した輸送が行なわれるようになっている。
特許文献2は、図9に示したように、流動食用パウチaの下部が内容物注出口になるよ
うに構成されているもので、切り込み部g2を利用して先端部近傍を引き裂いて注出口b
とするようになっている。
また、内容物注出後の水分補給に際しては、流動食用パウチ上方の切り込み部g1を利
用して包装体の一部を切断し、その後のパウチの封止は、ジッパー式の開閉自在の封止部
hによって行なわれるようになっている。
上記特許文献1に開示された流動食用パウチは、パウチ内容物を投与した後の水分等の
補給のために手段として、いずれも、注出口よりも大きい別部材の注入口(充填具)をわ
ざわざ設けることが要件となっている。
また、特許文献2は、水分補給手段として、別体の充填具を用いることなく、パウチの
一部を引き裂いて開口を形成するという簡便さがあり、その部分の封止構造としてジッパ
ー式の封止具を用いている。
ところが、特許文献1のように、別部材のスパウトをパウチの一部に組み込むことは、
製造工程が煩雑になるだけでなく、ワンウエイの流動食用パウチとしてはコスト的にも高
価になり不経済であること、さらには、パウチ使用後の廃棄に際しても、場合によっては
そのままの廃棄は出来ないため分別作業に余計な時間が取られるという問題がある。
また、特許文献2のように、パウチの一部を引き裂いて、そこを開口とする手段も、簡
便であり、経済性にも優れているが、開口部に加水する際の作業時にはパウチ全体を把持
しなければならず、その状態で開口部を開く作業は片手だけではなかなかスムーズに行な
うことができないため、そこにホースやポット・水差し等の注ぎ口から加水する作業は不
安定であり、被術者の衣服や寝具を濡らしてしまう虞がある。
かかる従来技術の現状に鑑みて、本件の一部発明者らは、流動食用パウチの投与前また
は投与後の開封または封止に際して用いる開口部を、高価でかつ廃棄時に場合によっては
分別する必要がある別部材を用いることなく、かつ、開口部が形成される箇所を把持部と
して形成することにより、加水時の作業が安全・確実に遂行出来るようにした流動食用パ
ウチに想到し、すでに、特願2004−16897号(以下、先願発明という)として特
許出願を行った。
上記先願発明の構成は、下記の通りである。
表面、裏面及び底面を形成する複数の多角形状のプラスチックフィルムの周縁部をシー
ルし、該周縁部の一部に内容物注出具が装着された有底の注出具付きパウチであって、
該内容物注出具と離間したパウチ周縁部に把持部が形成され、該把持部内の外端シール
部からパウチ内方に離間した箇所に、一方の面に直線状の凸部が形成され、それと対向す
る面に上記凸部と係合する凹部が形成された開閉自在のプラスチック製の線状ファスナー
が該把持部を横断して形成されていることを特徴とする有底の注出具付きパウチ。
本発明者らは上記先願発明を追試し、更なる改良を意図して研究を進めたところ、注出
具の装着箇所や把持部の形状、有底部の形状ならびに形成箇所等を特定することによって
、上記目的を一層良好に達成し得る流動食用パウチの構成に想到し、本発明に至ったもの
である。
本発明は上記目的を達成するために提案されたものであり、下記の要件からなることを
特徴とする。
すなわち、本発明によれば、表面、裏面及び底面を形成する3枚の多角形状のプラスチ
ックフィルムの周縁部をシールした有底の流動食用パウチであって、
該底面を下にして自立した時のパウチの上辺と側辺との一角に設けた傾斜部に注出具が
装着され、該側辺と反対側の側辺に、斜め下方に突出した把持部と、該把持部よりも下方
のヒートシール部に吊り下げ穴が形成されており、さらに該把持部内の外端シール部から
パウチ内方に離間した箇所には、一方の面に直線状の凸部が形成され、それと対向する面
に上記凸部と係合する凹部が形成された開閉自在のプラスチック製の線状ファスナーが、
線状ファスナーに平行な直線と前記内容物注出具の注出口の中心と前記吊り下げ穴の中心
とを結ぶ線分とのなす角度が70ないし80°となるように該把持部を横断して形成され
ていることを特徴とする有底の流動食用パウチが提供される。
また、本発明によれば、前記内容物注出具は、その先端が上記上辺と側辺の延長線内に
形成された上記有底の流動食用パウチが提供される。
また、本発明によれば、前記内容物注出具が装着されるパウチの傾斜部内方のヒートシ
ール部内縁は、装着部を底辺とするすり鉢状に形成されてなる上記有底の流動食用パウチ
が提供される。
また、本発明によれば、前記内容物注出具が形成される側のみの底部シール縁が、傾斜
状にトリミングされている上記有底の流動食用パウチが提供される。
また、本発明によれば、前記把持部は、片手で把持可能な横幅に形成されている上記有
底の流動食用パウチが提供される。
また、本発明によれば、前記線状ファスナーのパウチ内方側は、線状ファスナーの延設
されたフィルム状基材が弱化部を介して互いに連接されている上記有底の流動食用パウチ
が提供される。
また、本発明によれば、前記把持部の横幅が、50ないし110mmである上記有底の
流動食用パウチが提供される。
本発明の流動食用パウチは、パウチ内容物の投与前または投与後の開封または封止に際
して用いる開口部を、高価でかつ廃棄時に場合によっては分別する必要がある別部材を用
いることがないため、簡便にして使い勝手が良いという特徴がある。また内容物注出具の
先端がパウチの上辺と側辺の延長線内に位置しているために、パウチを箱詰め包装する際
に内容物注出具部分が突出して製品の載置状態が不安定になるということがない。さらに
、開口部が形成される箇所を把持部として形成することができるため、加水時の作業が安
全・確実に遂行出来るというメリットもある。
そのため、ワンウエイ容器として提供し得るだけのコスト的メリットと、使用後の廃棄
に際して、ことさらに充填具を分別する手間を省くことができる点で従来の流動食用パウ
チに比べて優れている。
また、本発明の流動食用パウチはスタンディングパウチとされているために、輸送や移
動の際に安定してワゴン等に載置が出来ると共に、加水時の開口形成に際しては、把持部
を持って開口部を開けることができるため、パウチ内へのホースやポット・水差し等から
の水などの注入が安定かつ確実に行なうことができ、被術者の衣類や寝具を濡らしてしま
うという不始末をすることなく、加水作業を行なうことができる。その際、把持部が片手
で把持可能な横幅に形成されていることにより、作業性が一層向上する。
また、前記内容物注出具が装着されるパウチの傾斜部内方のヒートシール部内縁を、装
着部を底辺とするすり鉢状に形成しておけば、パウチ内の液状物がパウチ内に残らず排出
され、効率的な有底の流動食用パウチとすることができる。
また、前記内容物注出具が形成される側の底部設置面だけを、把持部が形成される側の
底部設置面より短くなるように傾斜状にトリミングしておくことにより、内容物が充満状
態で載置される有底の流動食用パウチ全体が安定状態で自立することができ、載置状態で
の不安定さを防止することができる。
さらに、内容物注出具に相対するパウチ周縁部に、吊り下げ穴を形成しておくことによ
り、この吊り下げ穴を利用して、ことさら別の吊り具を準備することなく、パウチをフッ
クなどの吊り下げ穴に吊り下げて注出を行なうことが出来る。そして、その際、前記のよ
うにパウチのコーナー部に内容物注出具が位置していることにより、注出具に向かってパ
ウチ周縁部が傾斜しているので、液だまりが出来ず、パウチ内容物を最後まで無駄なく利
用することができる。
特に、注出口中心と吊り下げ穴の中心とを結ぶ線分と、線状ファスナーの係合する凹凸
部に平行な直線とのなす角度を70ないし80°にすることによって、パウチを吊り下げ
たときに線状ファスナーの開口が加水作業を行うのに適した角度で斜め上方を向くので注
水がやりやすく好適である。
また、前記線状ファスナーのパウチ内方側が線状ファスナーの延設されたフィルム状基
材が弱化部を介して互いに連接されていることにより、パウチ内容物を外側から加熱殺菌
した場合などに、内容物がフィルム状基材に遮られ直接線状ファスナーの係合部分周辺に
付着することがないため、異物や雑菌の侵入を伴わずに、より清潔な状態で加水作業が遂
行出来る。また、把持部の横幅が50ないし110mmに形成されていることにより、パ
ウチの把持が安定に行うことができる。
以下に、図面を参照して本発明の最良の実施の形態を説明する。
図1、2は本発明の流動食用パウチの実施態様を示す正面図であり、図3は本発明の流
動食用パウチ底部の層構成を説明するための拡大斜視図であり、図4は底部の他の実施態
様を示す斜視図であり、図5は図3の底面図である。
本発明の注出具付きパウチ1は、大まかにいって、表面A、裏面B及び底面Cを形成す
る3枚の多角形状のプラスチックフィルムの周縁部13をシールし、該底面Cを下にして
自立した時のパウチ1の上辺19と側辺17との一角に設けた傾斜部18に内容物注出具
11が装着された構成になっており、この内容物注出具の先端は、上記上辺19と側辺1
7の延長線(19a,17a)内に位置していることにより、包装、輸送に当たってコン
パクトに収納することができる。パウチのシールは通常は熱板によるヒートシールである
が、高周波誘導加熱や超音波によるシールでも良い。
内容物注出具が装着されるパウチの傾斜部内方のヒートシール部内縁は、図1のように
傾斜部の外縁と内縁が同じ幅でヒートシールされていても良いが、図2に示したように、
装着部を底辺とするすり鉢状18aに形成することにより、内容物を排出する際に、パウ
チ内に残ることがなく、無駄なく排出することができる。
また、図3に示すように、パウチ内に内容物が充填されると、底部14が広がりパウチ
1全体が立体的に膨らむため、パウチの底部シール縁29の中央部付近では、シール縁2
9が床面と接地せずに隙間が出来て自立状態での安定が悪くなる。このような現象を防止
するためには、底部シール縁29の内容物注出具が形成される側のみを傾斜状にトリミン
グすることが効果的である。このことによって、底部シール縁29と底面との隙間がなく
なり、自立状態での安定が良くなる。トリミングの程度は、パウチ1の大きさや底部14
の大きさ、底部シール15の形状、内容物の充填状態などによっても異なるが、通常、縦
カット長(L)×傾斜角度(θ)(図2参照)が2mm×10°ないし5mm×3°程度
でくあることが好ましい。袋状容器の内容物充填後の自立性を保持するために、袋状容器
の底部の両端をトリミングすることは前述した特許文献3に記載されているが、内容物注
出具が形成されるそこ部シール得だけをトリミングするだけで袋状容器の自立安定性を確
保できるのは、本発明の袋状容器の形状に由来する独自の構成である。
上記側辺17とは反対側の側辺27には、斜め下方に突出した把持部2が形成され、該
把持部2よりも下方のヒートシール部に吊り下げ部として使用される吊り下げ具が挿入さ
せる切り欠き12が形成されている。この切り欠き12は、吊り下げ具が挿入出来るもの
であればその形状は問わないが、図1に示したように、鉤状または半円状の切り欠きであ
ることが好ましい。また、把持部内の外端シール部25からパウチ内方に離間した箇所に
は、一方の面に直線状の凸部が形成され、それと対向する面に上記凸部と係合する凹部が
形成された開閉自在のプラスチック製の線状ファスナー21が形成されている。
この線状ファスナー21は、線状ファスナーに平行な直線と前記内容物注出具11の注
出口の中心と前記吊り下げ穴12の中心とを結ぶ線分とのなす角度αが70ないし80°
、好ましくは約75°となるように、把持部2を横断して形成されている。上記角度αが
70ないし80°にされていることにより、パウチを吊り下げた時に把持部の開口は斜め
上方に向き、且つ、この角度に設定した時に加水作業が最もしやすいと言うメリットがあ
る。
このように、側辺27と把持部2の位置関係ならびに把持部2内に形成された線状ファ
スナー21と切り欠き12の位置関係を上記のように定めたことにより、加水作業時の安
定性がより一層向上する。
本発明の流動食用パウチ1の内容物注出具11は、底面Cを下にして自立した時のパウ
チ1の上辺19と側辺17との一角に設けた傾斜部18に装着され、その先端が上辺19
と側辺17の延長戦の内側に位置しているために、注出具11がパウチ1から突出するこ
となく、全体形状としての収まりがよいし、内容物を充填した製品としての載置の点から
の安定性に優れている。図1に示した例では、注出具にキャップを被着した例を示してい
るが、その場合には、キャップの先端11bが上辺19と側辺17の延長線の内側に位置
するようにしなければならない。流動食用パウチ1の胴体を構成するプラスチックフィル
ムは、パウチ内容物の投与状況を外から確認することができるようにするために透明であ
ることが好ましく、フィルム素材は単体でもよいが、通常、2層以上の複合フィルムが用
いられる。
このプラスチックフィルムは、周縁部をシールするものであるため、これをヒートシー
ルで行なう場合には、複合フィルムの場合であっても、内層はヒートシール可能なプラス
チックから構成されていることが必要であり、通常、ヒートシール層(内層)/バリヤ層
(中間層)/表面層(外層)や、ヒートシール層(内層)/基材層(中間層)/バリヤ層
(中間層)/表面層(外層)からなる積層フィルムを用いることが好ましく、中でも、内
層がポリプロピレン、中間層がナイロン、外層が内層側にバリア層としての酸化アルミニ
ウムや無機ケイ素などの薄膜を蒸着したポリエチレンテレフタレートからなる積層フィル
ムを用いることがガスバリア性、突刺し耐性ならびに透明性に優れていて好ましい。
この場合、中間層は、内容物の変質や腐敗等を防止するためのバリア層としての機能を
有するものであり、ナイロンや蒸着層以外にも、エチレン−ビニルアルコール共重合樹脂
フィルム(EVOH)等が用いられる。内層としては、ポリプロピレン以外にもポリエチ
レンなどが用いられ、外層としては、ポリエチレンテレフタレート以外にもナイロン等が
用いられる。
本発明の流動食用パウチ1の把持部2は、側辺17と反対側の側辺27に、斜め下方に
突出した状態で形成され、この把持部2よりも下方のヒートシール部には吊り下げ穴12
が形成されている。この把持部2は、主として、パウチ内容物排出後の加水作業の際にパ
ウチをしっかりと保持することができるように把持するためのものであるから、片手で把
持することが可能な横幅に形成されていることが好ましく、具体的には、50ないし11
0mmの横幅であることがが好ましい。また把持部2と切り欠き12の位置的関係をこの
ようにすることにより、流動食用パウチ1の吊り下げ穴12をフックなどにつるした場合
は、把持部2の開口は斜め上方に位置することになり、加水作業時の安定性に優れたもの
となる。
把持部2の形状は、特に制限されるものではないが、加水作業時に把持部を片手で掴み
、軽く絞る程度で容易に開口部を開けることが出来るものであるためには、指または片手
で掴むことができるだけの突出部を有していることが好ましい。この把持部2の先端部は
、加水時の把持をより確実なものにするために、前記把持部の側端シール部26の少なく
とも一方にフラップ24が延設されていることが好ましい。このフラップ24は把持部2
を掴み持ちあげた時にパウチが滑り落ちないようにするためのものであり、側端シール部
26の端部の少なくとも片方に形成され、手指を掛けることが出来るものであればその形
状も特に限定されるものではない。
把持部2の外端シール部25と線状ファスナー21との間には、開封の際に切り裂き箇
所となる開封予定部22が設けられている。この開封予定部22には、開封予定部である
ことを示す点線状の印刷を施したり、端部にノッチを入れ、切り裂き開始を容易にするこ
ともよく、さらにはスコアやレーザー加工による弱化線などの易開封機構を設けると、ハ
サミ等の切断具を使用しなくても手指だけで切り裂きが可能となるため好ましい。なお、
側端シール部26にフラップ24が延設される場合には、このフラップ24の少なくとも
一部が開封予定線より線状ファスナー21側に位置するようにフラップ24を設ける必要
がある。
本発明において用いる線状ファスナー21とは、図6に示すように、一方の面に長手方
向に直線状の凸部21aが形成され、それと対向する面に上記凸部21aと係合する凹部
21bが形成されているもので、凸部21aが表面フィルムAに融着され、凹部21bが
裏面フィルムBの対向する位置に融着されている。したがって、フィルムA,Bの線状フ
ァスナー部分を外側から押圧すれば、凸部21aと凹部21bが互いに係合してパウチを
封止するようになっている。また両端部は把持部の側端シール部に接続している。線状フ
ァスナーは、パウチ内面への熱接着性ならびに内容物殺菌時の耐レトルト適性を有するこ
とが好ましく、ポリプロピレン樹脂等を用いて押し出し成形などで成形される。この線状
ファスナーとしては、例えば、食品類の包装袋を開封した後のリパック用に用いられてい
る「ジップロック」(登録商標)などが知られている。
さらに、本発明においては、線状ファスナーとして、凸部21aと凹部21bのパウチ
内方の端部からそれぞれ延設されたフィルム状基材28が弱化部23を介して連接されて
いるものを使用した時には、パウチ内容物を外側から加熱殺菌した場合などに、内容物が
フィルム状基材28に遮られ直接線状ファスナーの係合部分周辺に付着することがないた
め、異物や雑菌の侵入を伴わずに、より清潔な状態で加水作業が遂行出来ることになる。
図7はその好ましい線状ファスナーの展開図を示している。
上記線状ファスナーの弱化部23は、パウチ内に内容物が入っている時は破断すること
なく、線状ファスナーの開封後に引き続いて破断される程度の連接状態を保持していれば
よく、当該部分を薄肉にしたり、スコアを形成するなどの手段によって容易に形成するこ
とができる。開封前に内容物が線状ファスナー21の係合部と接触しないようにするには
、上記のフィルム状基材28が弱化部23を介して連接されているもののほか、例えば、
線状ファスナー21より内側(内容物注出具側)のパウチ把持部の表裏パウチ胴材内面フ
ィルム同士を弱シールすることなどによっても可能である。
本発明の流動食用パウチ1は、表面フィルムA、裏面フィルムB及び底面フィルムCか
らなる3枚のフィルムの周縁部をヒートシールした有底構造を有している。A,B,Cか
らなる各フィルムのヒートシール状態は、図4、図5に示すように、各種の構成を採り得
るものであり、図4に示すように、A,B,Cのシール接点部16から下方が開脚した状
態で構成されていてもよい。図5は、その状態の底面図である。
内容物注出具11としては、通常、硬質のプラスチックから成形されているスパウトと
呼ばれるものや、前記特許文献に記載された注出部材がいずれも使用することができる。
この内容物注出具11は、流動食用パウチの胴体を構成するプラスチックフィルムA,B
の周縁部において、プラスチックフィルムの内層間に熱融着された状態で装着されるもの
であるから、注出具の素材はパウチを構成するフィルム内層と熱融着可能なものでなけれ
ばならない。また、その先端部の形状はパイプへの挿入が容易なようにテーパー状にして
もよいし、パイプが抜けにくくするために、先端部外周に凹凸形状を形成するなどの適宜
任意に工夫が成されていてもよい。また注出具には、必要に応じてキャップ11aを取り
付けるようにしてもよい。
本発明の流動食用パウチ1は、内容物注出具11の付設にしても、線状ファスナー21
の付設にしても、さらには把持部2の形成にしても、いずれも、通常のパウチの製造設備
をそのまま利用することが出来る点でも効率的であり、パウチ周縁のシール部は例えばパ
ウチの形状に対応したシールバーを用いてシールして成形することができる。
以上詳述したように、本発明の流動食用パウチは、内容物投与後の水分等の補給に際し
て、別体の注入具を付設することなく、パウチ周縁の特定部位に把持部を設け、その把持
部内に線状ファスナーによる開口形成具を用いるだけで、清潔でコスト的に安価なばかり
でなく、加水作業が確実に遂行出来、成形工程が簡略化され、廃棄時に充填具の分別もこ
とさらに必要がないなどの特徴があり、ワンウエイの注出具付きパウチとして、広く利用
が見込まれる。
本発明の有底の流動食用パウチの実施態様を示す正面図である。 本発明の有底の流動食用パウチの他の実施態様を示す正面図である。 本発明の有底の流動食用パウチの底部構造を示す斜視図である。 本発明の有底の流動食用パウチの他の底部構造を示す斜視図である。 図3の底部構造の底面図である。 本発明の流動食用パウチに用いる線状ファスナーの拡大断面図である。 同線状ファスナーの展開図である。 特許文献1に示された従来の流動食用パウチの斜視図である。 特許文献2に示された従来の流動食用パウチの斜視図である。
符号の説明
1 流動食用パウチ
11 内容物注出具
11a キャップ
11b キャップ先端
12 吊下げ具挿入用切り欠き
13 パウチ周縁部(シール部)
14 底部
15 底部シール部
16 フィルムA,B,Cのシール接点
17 パウチ側辺
17a 側辺延長線
18 傾斜部
18a 傾斜部のヒートシール部内縁
19 パウチ上辺
19a 上辺延長線
2 把持部
21 線状ファスナー
21a 線状ファスナーの凸部
21b 線状ファスナーの凹部
22 開封予定部
23 弱化部
24 フラップ
25 把持部外端シール部
26 把持部側端シール部
27 パウチ把持部側の側辺
28 フィルム状基材
29 シール縁
A 表面フィルム
B 裏面フィルム
C 底面フィルム
L トリミングの縦カット長
θ トリミングの角度
a 流動食用パウチ
b 内容物注出具
c 注入用部材
d〜d3 穴
e〜e2 パウチ周縁部
f ガセット
g1,g2 切り込み部
h ジッパー式封止部

Claims (7)

  1. 表面、裏面及び底面を形成する3枚の多角形状のプラスチックフィルムの周縁部をシー
    ルした有底の流動食用パウチであって、
    該底面を下にして自立した時のパウチの上辺と側辺との一角に設けた傾斜部に内容物注
    出具が装着され、該側辺と反対側の側辺に、斜め下方に突出した把持部と、該把持部より
    も下方のヒートシール部に吊り下げ穴が形成されており、さらに該把持部内の外端シール
    部からパウチ内方に離間した箇所には、一方の面に直線状の凸部が形成され、それと対向
    する面に上記凸部と係合する凹部が形成された開閉自在のプラスチック製の線状ファスナ
    ーが、線状ファスナーに平行な直線と前記内容物注出具の注出口の中心と前記吊り下げ穴
    の中心とを結ぶ線分とのなす角度が70ないし80°となるように該把持部を横断して形
    成されていることを特徴とする有底の流動食用パウチ。
  2. 前記内容物注出具は、その先端が上記上辺と側辺の延長線内に形成されている請求項1
    記載の有底の流動食用パウチ。
  3. 前記内容物注出具が装着されるパウチの傾斜部内方のヒートシール部内縁は、装着部を
    底辺とするすり鉢状に形成されてなる請求項1または2記載の有底の流動食用パウチ。
  4. 前記内容物注出具が形成される側のみの底部シール縁が、傾斜状にトリミングされてい
    る請求項1ないし3のいずれか1項記載の有底の流動食用パウチ。
  5. 前記把持部は、片手で把持可能な横幅に形成されている請求項1ないし4のいずれか1
    項記載の有底の流動食用パウチ。
  6. 前記線状ファスナーのパウチ内方側は、線状ファスナーの延設されたフィルム状基材が
    弱化部を介して互いに連接されている請求項1ないし5のいずれか1項記載の有底の流動
    食用パウチ。
  7. 前記把持部の横幅が、50ないし110mmである請求項5記載の有底の流動食用パウ
    チ。
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