JP4166857B2 - 注出口付き容器 - Google Patents

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、被収容物を注出するための注出口を有する注出口付き容器に関し、特に、レトルト殺菌可能なレトルト食品等の包装に最適な耐熱密封性を有する注出具付き袋に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
この種の注出具付き袋は、重ね合わされた一対のシート片の上縁部と両側縁部がヒートシールされて袋状に形成された袋本体と、該袋本体の下縁部の内面側に挿入されて一対のシート片と共にヒートシールされて取り付けられた注出具とからなり、前記シート片は、レトルト殺菌時の高温高圧に対応するために、ポリプロピレン樹脂からなるシール層を最内面に有し且つ、レトルト食品に対応すべくアルミ箔等のバリアー層も有する積層状に構成されてなるものが公知である。
【0003】
該注出具付き袋は、注出具から袋本体内部に流動性の食品や飲料等の被収容物が充填され、注出具から前記被収容物を注出させて使用される。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】
一方、注出具付き袋は、注出具にパイプ等の注出口延長具を接続して該パイプの先端から被収容物を注出することも可能で、袋本体に経腸栄養剤等を充填して病院で患者等に該栄養剤を投与するという使用方法を想定したとき、該使用方法では、使用後にパイプの内壁を湯等で洗浄する必要があるため、袋本体にパイプを接続した状態でパイプの洗浄を行うべく、使用後に袋本体内に湯等を流し込むための注ぎ口を袋本体に形成できるようにする必要がある。
【0005】
しかるに、従来の注出具付き袋にあっては、レトルト殺菌に対応すべく強力にヒートシールされているため、一片を他片から引き剥がすことが実際上不可能で、前記注ぎ口を形成するためにはハサミ等で袋本体の一部を切除する等の作業を行う必要があるうえに、該注ぎ口では、袋本体の開口部から湯がこぼれ落ちる等、湯等を袋本体内に確実に注ぐことが極めて困難であった。
【0006】
本発明は、上記従来の問題点に鑑みてなされたもので、注出口を有する容器本体に湯等を注ぎ入れるための注ぎ口を形成することができる注出口付き容器を提供することを課題とする。
【0007】
【課題を解決するための手段】
本発明は、上記課題を解決すべくなされたものであり、本発明に係る注出口付き容器は、被収容物が収容可能な容器本体1の下縁部に前記被収容物を注出するための注出口としての注出具2が取り付けられてなる注出口付き容器において、前記容器本体1は、前後に対向するシート片10,11の内面側に接着され且つ容器本体1の内側へ折り込まれた前記シート片10,11とは別体のガゼット片12を側縁部に有してなり、しかも、該ガゼット片12は、少なくとも一部が前記シート片10,11に剥離可能に接着され、該ガゼット片12がシート片10,11に剥離可能に接着された剥離部22の上方側には、ガセット片12がシート片10,11に接着されていない摘み部16が設けられ、該摘み部16を摘んで剥離部22を剥離することにより容器本体1に注ぎ口31が形成されるように構成されていることを特徴とする。
【0008】
本発明に係る注出口付き容器にあっては、容器本体1は、対向するシート片10,11の内面側に接着され且つ容器本体1の内側へ折り込まれたガゼット片12を有してなり、しかも、該ガゼット片12は、少なくとも一部が前記シート片10,11に剥離可能に接着されてなるので、剥離可能に接着された部分を引き剥がすと、容器本体1に開口部が形成されると共に、一対のシート片10,11が、ガゼット片12の引き剥がされた部分を挟持するため、該引き剥がされた部分は、開口部から外側に突出した状態で保持される。
【0009】
しかも、容器本体1の内側にガゼット片12が折り込まれているために、引き剥がした後にシート片10,11に挟持されて保持状態にあるガゼット片12は、容器本体1の内側へ折り込まれていた状態とは反対の方向に凸となって開口部に湯等を注ぎ入れる際の受け部を形成し、該受け部と開口部とから、容器本体1内に湯等を注ぎ入れるための注ぎ口を形成することができるのである。
【0010】
特に、請求項2記載の如く、ガゼット片12がシート片10,11に剥離可能に接着された剥離部22に、ガゼット片12の剥離を所定位置で抑止可能な剥離抑止部23を設けることにより、剥離時に不用意に力を入れすぎた場合でも、ガゼット片12の剥離が剥離抑止部23で抑止され、剥離部22全体を剥離するおそれがない。
【0011】
また、請求項3記載の如く、ガゼット片12が剥離可能にヒートシールされた側縁部に傾斜した肩部Aを設けることにより、肩部Aを剥離すると容器本体1に傾斜した開口部が形成され、剥離したガゼット片12によって形成される受け部と傾斜した開口部とから注ぎ口を形成することができる。
しかも、肩部Aのシール幅を側縁部の他の部分のシール幅よりも幅狭に形成することにより、肩部Aのみを確実に剥離することができて前記注ぎ口を容易に形成することができる。
【0012】
【発明の実施の形態】
以下、本発明の注出口付き容器の一実施形態について図面を参酌しつつ説明する。
本実施形態における注出口付き容器は、図1に示す如く、被収容物が収容可能な容器本体1に前記被収容物を注出するための注出口としての注出具2が設けられてなるものである。該容器本体1は、容器本体1を吊り下げるための吊下孔9が穿設された上縁部3と、前記注出具2が取り付けられた下縁部4と、傾斜した肩部Aを上方側に有する側縁部とから平面視略矩形状に形成され、前記肩部Aから上方の中央に向かって細くなっている。
【0013】
かかる容器本体1は、前後に対向する一対のシート片10,11、及び前記側縁部を形成する左右一対のガゼット片12,13の、合計四枚の包装シートから構成され、該包装シートの縁部が互いにヒートシールにより接着されて(図中のクロスハッチ部分及びドット部分)、前記被収容物を収容可能な袋状に形成されてなる。
【0014】
前記ガゼット片12,13は、容器本体1の内側に折り込まれてなり、両シート片10,11の縁部とガゼット片12,13の縁部がヒートシールにより接着されてなる。このように、容器本体1の両側縁部では、図1乃至図3に示す如く、ガゼット片12,13が両シート片10,11によって前後から挟み込まれて二つ折りに折り畳まれてなり、ガゼット片12,13には、上下方向に沿って折り込み縁部14,15が形成されてなる。
【0015】
また、一方のガゼット片12は、容器本体1の側縁部において、両シート片10,11に剥離可能にヒートシールされ、該剥離可能にヒートシールされた剥離部22(図中のドット部分)により容器本体1を開封可能に構成されてなる。
【0016】
更に、剥離部22には、ガゼット片12の剥離を所定位置で抑止可能な剥離抑止部23が設けられてなる。具体的には、剥離部22の上下方向の略中央部に、シール幅が剥離部22よりも幅広に形成された剥離抑止部23が設けられ、該剥離防止部23においてシール幅に段差が生じるようにしている。
即ち、剥離抑止部23と剥離部22にシール幅の差を設け、剥離に要する力に差が生じるようにして剥離抑止部23で剥離を抑制可能にして、剥離部22全体が剥離されないようにしている。
【0017】
尚、剥離部22の上方側(ガゼット片12の上端部)には、両シート片10,11に接着されていない摘み部16が設けられてなる。
【0018】
ここで、両シート片10,11及び両ガゼット片12,13のシート構成について説明すると、これらの包装シートは、フィルム基材19とシーラント層20,21とからなる積層フィルムとして構成されてなる。
フィルム基材19は、レトルト殺菌時の高温高圧に耐えるための耐熱性と、レトルト食品に対応して被収容物を長期保存可能にするためのガスバリア性と備えてなり、例えば、ポリ塩化ビニリデン系樹脂、ポリビニルアルコール系樹脂、エチレンビニルアルコール共重合体等のガスバリア性を有する合成樹脂、アルミ箔、若しくは酸化ケイ素等の無機質を蒸着したフィルム等と、これらの外側に、耐熱性を有する合成樹脂、例えば、ポリエステル、ポリアミド、ポリカーボネイト等のフィルムを積層したものが好ましい。
一方、前記シーラント層20,21は、熱によりシーラント層20,21間で互いに熱融着可能な合成樹脂、例えばポリプロピレン系樹脂等から形成されてなる。
【0019】
かかる包装シートをヒートシールすることにより、耐熱性とガスバリア性とを有する容器本体1が形成されるが、前記ガゼット片12のシーラント層21は、他の包装シート(両シート片10,11と他方のガゼット片13)のシーラント層20とは異なった材質のものである。即ち、ガゼット片12のシーラント層21には、伸度などの物性に著しい差のある異種のポリプロピレンをブレンドした変性ポリプロピレンが含有されてなる。
【0020】
具体的には、該シーラント層21には、前記変性ポリプロピレンを60重量%を超える含量で含有されてなり、該変性ポリプロピレンは、引張強度250kg/cm2以上且つ伸度200%以上の第一ポリプロピレンと、引張強度250〜300kg/cm2且つ伸度10〜50%の第二ポリプロピレンとを、第一ポリプロピレンが80〜50重量部に対して第二ポリプロピレンが20〜55重量部の混合割合となるよう混合したものである。尚、第一ポリプロピレンは、より好ましくは、引張強度250〜500kg/cm2且つ伸度200〜800%、更にMFR(melt flow rate)=8〜40g/10min、並びに比重0.89〜0.91の特性を有するものである。尚、伸度の試験方法はJIS−K−6758による。また、第二ポリプロピレンは、より好ましくは、MFR=60〜150及び比重0.89〜0.91を有する熱流動性の高いものである。
【0021】
尚、前記混合割合は、第二ポリプロピレンが20重量部未満では強く融着されて剥離(開封)できなくなる一方、55重量部を超えると低伸度且つ高流動性のためにフィルム成形適正が悪化するうえに、衝撃強度も劣化するからである。
【0022】
このように構成されたシーラント層21が、両シート片10,11のシーラント層20に重ね合わされてヒートシールされることにより、ガゼット片12は両シート片10,11に剥離可能に接着されてなる。
【0023】
尚、容器本体1の両側縁部の下端部には、ガゼット片12,13のフィルムの一部を切欠くことによりシート片10,11同士を接着させた固定部17,18が設けられてなる。
【0024】
更に、容器本体1の下縁部4に取り付けられている注出具2には、被収容物を注出するための注出孔25が形成されてなり、該注出具2は、シート片10,11の内面側(シーラント層20間)にヒートシールされてなる取付部26と、シート片10,11の下端縁から表出したフランジ部27とからなる。また、該フランジ部27の下面には、図4に示す如く、ガスバリア性を有するシール部材28が熱融着により剥離可能に接着され、該シール部材28によって前記注出孔25が閉塞され且つ、フランジ部27から容器本体1内へのガスの浸入が実質的に防止されている。従って、ガスバリア性を有する容器本体1及びシール部材28により、容器のガスバリア性が確保されている。また、前記注出孔25には、注出孔25から取り出される被収容物を流出可能なノズル51を取り付けるため、取付部としてネジ部が形成されてなる。
尚、注出具2は、容器本体1の内面と熱融着性を有する合成樹脂からなり、例えば、ポリプロピレンやポリエチレン等の合成樹脂から成形により形成されてなるものである。
【0025】
上記構成からなる注出口付き容器は、その製造過程において、まず、容器本体1が製袋され、該容器本体1の下縁部4に注出具2をヒートシールして取り付け、注出具2の注出孔25から飲料や流動性食品や経腸栄養剤等の栄養剤などを容器本体1内に充填した後、注出具2のフランジ部27にシール部材28をヒートシールして接着せしめて注出孔25を閉塞し、容器を完全密封状態とする。
そして、レトルト殺菌槽にて高温殺菌処理された後に保管、流通される。このレトルト殺菌時においては、容器本体1の包装シートが耐熱性を有し且つ、シーラント層20,21も高温高圧に耐え得るシール性を有しているために、シール部分が剥離することなく殺菌処理することができ、特に、ガゼット片12のシーラント層21も、上述したように、変性ポリプロピレンを含有しているために、剥離性を有するにもかかわらず加熱殺菌時の高温高圧にも耐え得るのである。また、容器がガスバリア性を有しているので常温で長期間の保存が可能である。
【0026】
このように被収容物が充填された注出口付き容器は、シール部材28を剥離して注出孔25を開口させて、被収容物を注出孔25から注出して使用することができるが、注出孔25から直接注出させる以外にも、注出具2に注出口延長具を取り付けて使用することもできる。例えば、注出具2にネジ部を介してノズル51を取り付け、該ノズル51の先端から被収容物を流出させることもでき、ノズル51の先端にパイプ52を取り付けて、該パイプ52の先端から流出させることもできる。
【0027】
例えば、容器本体1内に経腸栄養剤を充填して使用する場合には、病院等でパイプ52の先端から栄養剤を患者に投与することができる。かかる使用方法では、図5に示す如く、容器本体1の上縁部3の吊下孔9に吊下具50を挿入して容器本体1を吊下具50に吊り下げ、下方側のパイプ52から栄養剤を患者に投与することができる。
【0028】
そして、投与後において、容器本体1が吊下具50に吊り下げられた状態で、摘み部16を摘んで引っ張ると、摘み部16の下側の肩部Aから剥離が開始し、所望の位置まで剥離部22を剥離すると、容器本体1の肩部Aの位置に、斜め上方に向けて開口する傾斜した開口部30が形成されると共に、ガゼット片12の引き剥がされた部分は容器本体1の外側に折れ曲がって、図5に示す如く、下側に凸の受け部12aが形成される。
該受け部12aは、ガゼット片12を前後から挟み込んでいる両シート片10,11によって前後方向に挟持され、また、ガゼット片12に折り込み縁部14が形成されているので、受け部12aが下側に垂れ下がったり、また復元して開口部30を閉塞したりすることなく保持される。
【0029】
このように、斜め上方に開口する開口部30と受け部12aから容器本体1に適量の湯等を注ぎ入れるための注ぎ口31が形成され、該注ぎ口31から容器本体1内に湯や水等を注ぎ入れて、注出具2の注出孔25を介してノズル51やパイプ52に湯等を流し込むことにより、パイプ52等の内壁を容易に洗浄すると共に、患者の水分補給を行うことができる。
【0030】
以上のように、ガゼット片12が剥離部22を有して剥離可能に設けられているために、ハサミ等で容器本体1の一部を切離することなく、容器本体1が吊り下げられた状態で極めて容易に容器本体1に開口部30を形成することができる。
しかも、開口部30が斜め上方に開口し、且つ、該傾斜した開口部30には上記受け部12aが形成できるので、開口部30と受け部12aを注ぎ口31として使用することができる。従って、極めて簡便に湯等を注ぎ入れることができて、パイプ52等を洗浄することができるので、容器を病院等で使用する際の利便性を向上させることができるのである。
【0031】
また、剥離部22に剥離抑止部23が形成されているので、剥離作業において不用意に力を入れすぎて所望の位置を超えて剥離した場合でも、ガゼット片12の剥離が剥離抑止部23で抑止され、剥離部22全体を剥離するおそれがない。
【0032】
更に、容器本体1の側縁部の下端部には固定部17が設けられてなるので、シート片10,11が受け部12aを挟持するための力がより一層発生しやすく、シート片10,11が内側に接近しようとする力によって、受け部12aがより一層確実に保持される。
【0033】
尚、本実施形態においては、ガゼット片12を固定部17を除いて剥離可能に設けているが、少なくとも一部がシート片10,11に剥離可能に接着されて注ぎ口31を形成可能に設けられていれば本発明の意図する範囲内である。但し、製造過程においては、ガゼット片12全体を剥離可能にヒートシールすることがコスト面から好ましい。また、ヒートシール以外でも剥離可能であればよい。
【0034】
更に、剥離抑止部23は、シール幅を幅広にして形成する以外にも、例えば、剥離抑止部23のみを剥離部22よりも強くヒートシールした強シール部としたり、所定位置においてガゼット片12とシート片10,11を接着剤を用いて剥離不能に接着したものなど、種々の構成を採用することが可能である。
但し、上記実施形態の如く、シール幅に段差を設けて剥離抑止部23を形成することが好ましく、ヒートシールのシールバーを所定の形状にすることにより、剥離抑止部23を形成することができ、低コストに製造することができる利点がある。
【0035】
また、肩部Aのシール幅を側縁部の他の部分(傾斜していない垂直部分)のシール幅よりも幅狭にしてもよく、かかる場合には、一定の力で剥離した際に肩部Aのみを容易に剥離できる利点がある。尚、垂直部分のシール幅は、肩部Aのシール幅に対して1.4倍乃至2倍にすることが好ましく、例えば、肩部Aのシール幅を5mmとした場合には、垂直部分のシール幅を7mm乃至10mmに設定するとよい。1.4倍未満では剥離に要する力に差が生じにくく、2倍を超えると容器本体1内の収容空間の減少を招く可能性がある。
【0036】
尚、上記実施形態では、一対のガゼット片12,13のうち一方のみを剥離可能としたが、他方のガゼット片13も同様に剥離可能に設けてもよく、更に、ガゼット片12,13を透明の包装シートから形成して被収容物の残量を見やすくしてもよい。
【0037】
また、上記実施形態では、四枚の包装シートから容器本体1を形成しているが、包装シートを折り曲げてシート片10,11とガゼット片13を一枚の包装シートから形成し、該包装シートの両端部にガゼット片12を剥離可能に接着したものでもよく、容器本体1の内側に折り込まれたガゼット片12が剥離可能に設けられて剥離後に注ぎ口31を形成可能に構成されていれば本発明の意図する範囲内である。
また、容器本体1の下端部に設けられている固定部17,18についても、受け部12aの保持状態をより一層確実に維持できる利点があるが、本発明の必須の要件ではない。
【0038】
更に、注出具2やシール部材28についても適宜設計変更可能であり、注出具2を用いずとも被収容物を注出可能な注出口が容器本体1に設けられていればよい。但し、フランジ部27を有する注出具2を設けることにより、製袋時や搬送時に、フランジ部27を挟持することができるので容器本体1の損傷を防止できるなどの利点があるうえに、ネジ部を有する注出具2を設けることでノズル51等を接続することもできる。
【0039】
また、シート片10,11やガゼット片12,13の材質等も適宜設計変更可能であるが、ガスバリア性を有することにより収容された被収容物が酸素等のガスによって変質するおそれがなく、長期保存可能となってレトルト食品用として使用することが可能となる。
更に、シーラント層21についても、上記以外の樹脂やフィルム、例えばポリプロピレンに他のオレフィン系樹脂を混合したもの等、種々の構成を採用できるが、上記実施形態の如く、変性ポリプロピレンを所定量含有することにより、レトルト殺菌時の高温高圧に耐えることができ、しかも、シーラント層21間で確実且つ容易に剥離できるという利点がある。
【0040】
尚、本発明に係る注出口付き容器の用途も特に限定するものではなく、種々の用途に使用できるものである。
【0041】
【発明の効果】
本発明に係る注出口付き容器にあっては、引き剥がしたガゼット片を確実に保持することができるので、保持されたガゼット片が受け部となった注ぎ口を容器本体に形成でき、形成された注ぎ口から容器本体内に湯等を容易に且つ確実に注ぎ入れることができる。このように、ガゼット片を引き剥がすのみで受け部を有する注ぎ口を形成することができるので、湯等を注ぎ入れる際の利便性を大幅に向上できるという効果を奏する。
【0042】
しかも、容器本体に注出口を設けているので、注ぎ入れた湯等を注出口から流し出すことができ、例えば、パイプ等の注出口延長具を注出口に取り付けた場合には、注ぎ入れた湯等で注出口延長具を洗浄することもできる。
【0043】
特に、請求項2記載の如く剥離抑止部を設けることにより、剥離の際に、不用意に剥離部全体が剥離されることを防止できるという効果がある。
【0044】
また、請求項3記載の如く、傾斜した肩部を設けることにより、容器本体に傾斜した開口部を形成でき、しかも、肩部のシール幅を側縁部の他の部分のシール幅よりも幅狭に形成することにより、肩部のみを簡単に剥離できる。従って、傾斜した開口部と受け部とからなる注ぎ口を容易に且つ確実に形成できて、湯等を注ぎ入れる作業がより一層簡単にできる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の一実施形態における注出口付き容器を示す正面図。
【図2】本発明の一実施形態における注出口付き容器を示す側面図。
【図3】本発明の一実施形態における注出口付き容器の要部を示す図1のP−P線端面図。
【図4】本発明の一実施形態における注出口付き容器を示す下面図。
【図5】本発明の一実施形態における注出口付き容器の使用状態を示す斜視図。
【符号の説明】
1…容器本体、2…注出具(注出口)、10,11…シート片、12,13…ガゼット片、12a…受け部、22…剥離部、23…剥離抑止部、30…開口部、31…注ぎ口、A…肩部

Claims (3)

  1. 被収容物が収容可能な容器本体(1)の下縁部に前記被収容物を注出するための注出口としての注出具(2)が取り付けられてなる注出口付き容器において、前記容器本体(1)は、前後に対向するシート片(10,11)の内面側に接着され且つ容器本体(1)の内側へ折り込まれた前記シート片(10,11)とは別体のガゼット片(12)を側縁部に有してなり、しかも、該ガゼット片(12)は、少なくとも一部が前記シート片(10,11)に剥離可能に接着され、該ガゼット片(12)がシート片(10,11)に剥離可能に接着された剥離部(22)の上方側には、ガセット片(12)がシート片(10,11)に接着されていない摘み部(16)が設けられ、該摘み部(16)を摘んで剥離部(22)を剥離することにより容器本体(1)に注ぎ口(31)が形成されるように構成されていることを特徴とする注出口付き容器。
  2. 記剥離部(22)には、ガゼット片(12)の剥離を所定位置で抑止可能な剥離抑止部(23)が設けられてなる請求項1記載の注出口付き容器。
  3. 前記容器本体(1)には、前記ガゼット片(12)がシート片(10,11)に剥離可能にヒートシールされた側縁部が形成されてなり、且つ、該側縁部には、傾斜した肩部(A)が設けられ、しかも、該肩部(A)のシール幅は、側縁部の他の部分のシール幅よりも幅狭に形成されてなる請求項1記載の注出口付き容器。
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