JP2005029270A - 内封用シート付容器及びその製造方法 - Google Patents

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豊 松澤
Takao Yoshida
孝夫 吉田
Koji Kawahara
幸司 川原
Takashi Morimura
孝史 森村
Tatsuo Suzuki
龍夫 鈴木
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Fukoku Co Ltd
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Abstract

【課題】 収容部の開口部側を大きく拡開して使用時に収容物を収容し易いとともに、開口部を容易に再封することができ、しかも、製造も容易な内封用シート付容器を提供する。
【解決手段】 収容部18と、連通部22と、開口形成部20とが設けられるとともに排出部26が設けられ、開口形成部20を破断することにより形成される開口部21の容器壁12a(12b)と連通部22の容器壁12a(12b)とが近接可能であるとともに、開口部21の容器壁12a(12b)全幅を離間させることにより連通部22の容器壁12a(12b)が拡開可能な容器であって、連通部22の容器壁12a(12b)のそれぞれに、互いに対向して収容部18側に延びる内封用シート28a(28b)が接合され、内封用シート28a(28b)が接合位置30より収容部18側に連通部22の全幅において互いに離間可能な状態で密接する密接部32を有し、内封用シート28a(28b)の密接部32を再度密接させることにより再封可能である。
【選択図】 図1

Description

この発明は、使用時に上端側に開口部を形成して、その開口部から収容物を収容できるとともに、開封後に収容部の開口部側を閉じることが可能な内封用シート付容器に関する。
従来、経腸栄養剤や濃厚流動食などの容器には、収容部と連通する開口形成部が上端側に設けられるとともに、下端側に排出部が設けられた樹脂製の容器が使用されている。
この容器は、予め収容部に経腸栄養剤や濃厚流動食が収容されて密封されていて、使用時に開口形成部の容器壁を破断することにより開口部を形成し、この開口部から希釈液を収容して混合することにより患者に応じた濃度に調製した後、排出部から患者に供給するようにして使用される。
また、このような容器は、経腸栄養剤や濃厚流動食を収容する容器以外にも、使用時に固体や液体等の収容物の一部或いは全てを収容し、その後排出させるための容器として、種々の用途に用いることができるものである。
このような容器として、例えば、下記特許文献1には、上端側に再封可能な注入口及び吊り下げ手段とを有し、下端側に導出管に連結される導出口を設けた扁平形状を有する容器が記載されている。ここでは、注入口にプラスチックチャックシールやキャップを設けることにより、使用時に開口部を開口させて収容物を注入した後、注入口を再封できるようにしており、使用中にゴミ等の異物が収容部に侵入するのを防止したり、注入口から収容物がこぼれ出るのを防止している。
また、下記特許文献2及び特許文献3には、特許文献1と類似の構造を有し、更に、チャックシールの収容室側に剥離可能な隔壁を設けた容器が記載されている。ここでは、チャックシールにより使用中に収容部にゴミ等の異物が侵入したり、収容物がこぼれ出るのを防止する上に、剥離可能な隔壁によりバージンプルーフ機能を付与している。なお、このように剥離可能な隔壁を設けると、保存時にチャックシールから収容物が開口形成部分側に漏れて使用時に開口部に収容物が付着し、作業者が収容物に触れることも防止できるため、より衛生的である。
特開昭57−86275号公報 特開平11−285518号公報 特開2001−299875号公報
しかしながら、上記のような従来の容器では、使用時に収容する収容物を開口部からより収容し易くするには、開口部をできるだけ広く形成して、より大きく拡開できるようにする必要がある。ところが、開口部をより広く形成すると、再封作業時に、より長いチャックシールを嵌合させなければならず、再封作業に手間がかかる。特に、病院等において、多数の容器を準備する場合などには、この再封作業は著しく面倒なものとなる。
また、在宅医療において、視力の低下した患者や身体の不自由な患者が再封作業を行う場合、チャックシール全体を完全に嵌合することは著しく困難な作業となる。そして、このチャックシールの一部に不完全な嵌合状態が残留すると、その部分から収容物の漏れを生じるというだけでなく、その不完全な嵌合部分を起点にして、チャックシール全体が開封され易く、収容物がこぼれる事故も発生し易い。
更に、このような容器を製造する際、対向する容器壁のそれぞれに別部材のチャックシールを溶着等により接合するが、収容物の漏洩を防止するには、チャックシールが容器周囲の密封部分から確実に連続して形成される必要がある。
ところが、容器壁の周囲の密封部分は、連続した容器壁を折り曲げて形成されたり、対向する容器壁縁部同士を溶着して形成されるのに対し、チャックシールは、嵌合用の凸部と凹部とを有する立体的な形状を有し、互いに形状が大きく異なる。そのため、異なる形状の部材同士を押し潰して溶着等により確実に隙間無く連続させることが容易でなく、製造に手間を要するという問題点も有していた。
そこで、この発明では、収容部の開口部側を大きく拡開して使用時に収容物を収容し易いとともに、開口部を容易に再封することができ、しかも、製造も容易な内封用シート付容器を提供することを目的とする。
上記課題を解決する請求項1に記載の発明は、容器壁の周囲が密封されて形成された内部に、収容部と、前記容器壁を破断することにより開口部が形成される開口形成部と、前記収容部と前記開口形成部とを連通する連通部とを備え、前記開口部の対向する容器壁と前記連通部の対向する容器壁とが近接可能であるとともに、前記開口部の対向する容器壁を離間させることにより前記連通部の対向する容器壁が離間可能な容器であって、
前記連通部の対向する容器壁のそれぞれに、互いに対向して前記収容部側に延びる内封用シートの上部が接合され、
前記対向する内封用シートは、前記接合位置より前記収容部側に少なくとも一部が前記連通部の略全幅において互いに離間可能な状態で密接する密接部を有し、
前記密接部は、前記開口部の対向する容器壁を離間させることにより離間可能であって、かつ、離間後は前記連通部の対向する容器壁を外側から厚さ方向に押圧することで再密接可能であることを特徴とする。
尚、前記密接部は、前記開口部の対向する容器壁を略全幅にわたって離間させることにより略全幅にわたって離間可能であることが好ましい。
請求項2に記載の発明は、請求項1に記載の構成において、前記収容部の前記開口形成部とは反対位置に排出部を有することを特徴とする。
請求項3に記載の発明は、請求項2に記載の構成において、前記収容部より上部の前記開口形成部より側縁側に懸垂部を有することを特徴とする。
請求項4に記載の発明は、請求項3に記載の構成において、前記懸垂部と前記排出部とが対角位置に設けられ、懸垂された状態で前記排出部が前記収容部最下端に配置されることを特徴とする。
請求項5に記載の発明は、請求項1乃至4の何れか1つに記載の構成において、前記開口部の幅が、前記連通部の少なくとも前記開口部側の端部と略同一幅を有することを特徴とする。
請求項6に記載の発明は、請求項1乃至4の何れか1つに記載の構成において、前記開口部の幅が、前記連通部の少なくとも前記開口部側の端部の幅よりも広いことを特徴とする。
請求項7に記載の発明は、請求項1乃至6の何れか1つに記載の構成において、前記対向する内封用シートの密接部が、粘着性を有することを特徴とする。
請求項8に記載の発明は、請求項7に記載の構成において、前記対向する内封用シートが、熱可塑性樹脂と粘着性を付与する樹脂の混合物よりなることを特徴とする。
請求項9に記載の発明は、請求項8に記載の構成において、前記熱可塑性樹脂及び前記粘着性を付与する樹脂の融点が、少なくとも100℃以上であることを特徴とする。
請求項10に記載の発明は、請求項8に記載の構成において、前記熱可塑性樹脂がポリプロピレンであり、前記粘着性を付与する樹脂がポリプロピレンのステレオブロック共重合体を含むことを特徴とする。
請求項11に記載の発明は、請求項7乃至10の何れか1つに記載の構成において、前記対向する内封用シートは、前記容器壁側に非粘着層を有することを特徴とする。
請求項12に記載の発明は、請求項11に記載の構成において、前記非粘着層が熱可塑性樹脂からなり、その融点が少なくとも100℃以上であることを特徴とする。
請求項13に記載の発明は、請求項1乃至12の何れか1つに記載の構成において、前記対向する内封用シートの両側縁部が、それぞれ前記連通部の対向する容器壁の両側縁部に接合されていることを特徴とする。
請求項14に記載の発明は、請求項1乃至13の何れか1つに記載の構成において、前記対向する内封用シートの前記収容部側の端部は、容易に離間可能に少なくとも一部が溶着されていることを特徴とする。
請求項15に記載の発明は、請求項1乃至14の何れか1つに記載の構成において、前記連通部の容器壁に、前記内封用シートの位置を示す可視的な表示部が設けられていることを特徴とする。
請求項16に記載の発明は、請求項1乃至14の何れか1つに記載の構成において、前記内封用シートに位置を示す可視的な表示部が設けられ、前記表示部が前記容器壁を透過して外部から視認可能に構成されていることを特徴とする。
請求項17に記載の発明は、請求項1乃至16の何れか1つに記載の構成において、前記対向する内封用シートを前記連通部及び/または前記収容部の対向する容器壁両外側から挟んで圧接する挟圧部材を備えたことを特徴とする。
請求項18に記載の発明は、請求項1乃至17の何れか1つに記載の構成において、前記連通部及び/または前記収容部の容器壁が折り曲げ可能に構成されていることを特徴とする。
請求項19に記載の発明は、請求項18に記載の構成において、前記内封用シートより前記収容部側の対向する容器壁に容易に折り曲げ可能な部位を設けたことを特徴とする。
請求項20に記載の発明は、請求項18または19に記載の構成において、前記容器壁の一部に前記折り曲げ状態を維持する係止部を設けたことを特徴とする。
請求項21に記載の発明は、請求項1乃至20の何れか1つに記載の構成において、前記収容部には予め第1の収容物が収容されており、使用時に前記開口形成部の容器壁を破断することにより前記開口部を形成し、この開口部から前記収容部に第2の収容物が収容されることを特徴とする。
請求項22に記載の発明は、請求項21に記載の構成において、前記第1の収容物が濃縮物であって、前記第2の収容物が前記濃縮物を希釈する希釈液であることを特徴とする。
請求項23に記載の発明は、請求項22に記載の構成において、前記濃縮物が、経腸栄養剤又は濃厚流動食であることを特徴とする。
請求項24に記載の発明は、請求項21乃至23の何れか1つに記載の構成において、前記懸垂部により懸垂された状態で、前記第1の収容物の頂面が前記内封用シートの前記収容部側端部より低い位置に配置されることを特徴とする。
請求項25に記載の発明は、前記収容部に予め収容物が収容された請求項1乃至24の何れか1つに記載の内封用シート付容器の製造方法であって、
前記収容部を形成する容器壁の一部にこの容器壁を開口した状態の収容開口部を設けて前記内封用シート付容器を作製し、
前記内封用シートを前記連通部の対向する容器壁両外側から押圧して圧接し、
前記収容開口部を上側に配置するとともに前記内封用シートを下側に配置した状態で、前記収容開口部から前記収容部に前記収容物を収容し、
前記収容開口部を密封することを特徴とする。
尚、前記内封用シート付容器が前記排出部を有する場合には、前記排出部側端部の一部に前記収容開口部を設けることが好ましい。
請求項26に記載の発明は、請求項25に記載の構成において、前記内封用シートを前記連通部及び/又は前記収容部の対向する容器壁を両外側からガイド部材で押圧して圧接することを特徴とする。
請求項27に記載の発明は、前記収容部に予め収容物が収容された請求項1乃至24の何れか1つに記載の内封用シート付容器の製造方法であって、
前記収容部を形成する容器壁の一部にこの容器壁を開口した状態の収容開口部を設けて前記内封用シート付容器を作製し、
前記連通部の近傍で前記収容部を折り曲げた状態とし、
前記収容開口部を上側に配置するとともに前記内封用シートを下側に配置した状態で、前記収容開口部から前記収容部に前記収容物を収容し、
前記収容開口部を密封することを特徴とする。
尚、前記内封用シート付容器が前記排出部を有する場合には、前記排出部側端部の一部に前記収容開口部を設けることが好ましい。
請求項28に記載の発明は、請求項27に記載の構成において、前記収容部と前記連通部とが略非連通状態となるように前記収容部を折り曲げた状態としたことを特徴とする。
請求項29に記載の発明は、請求項25乃至28の何れか1つに記載の構成において、前記収容開口部を密封した後、反転させて前記内封用シートを上側に配置するとともに、前記収容部を下側に配置し、前記内封用シートの圧接状態または折り曲げ状態を解放することを特徴とする。
請求項30に記載の発明は、前記収容部に予め収容物が収容された請求項1乃至24の何れか1つに記載の内封用シート付容器の製造方法であって、
前記収容部を形成する容器壁の一部にこの容器壁を開口した状態の収容開口部を設けて前記内封用シート付容器を作製し、
前記収容部を折り曲げて前記内封用シートの前記収容部側端部に収容時の収容物の衝撃が直接加わらない状態とし、
前記収容開口部から前記収容部に前記収容物を収容し、
前記収容開口部を密封することを特徴とする。
尚、前記内封用シート付容器が前記排出部を有する場合には、前記排出部側端部の一部に前記収容開口部を設けることが好ましい。
本願発明によれば次の効果を達成することができる。
請求項1に記載の発明によれば、連通部の対向する容器壁のそれぞれに、互いに対向して収容部側に延びる内封用シートが接合されるとともに、この対向した内封用シートが接合位置より収容部側に、少なくとも一部が連通部の略全幅において互いに離間可能な状態で密接する密接部を有しているので、開口形成部の容器壁を破断することにより開口部を形成し、この開口部の対向する容器壁を離間させることにより連通部の対向する容器壁を拡開させれば、対向する内封用シートを互いに離間させて連通部とともに拡開させることができる。そのため、使用時に開口部を大きく拡開させるだけで、連通部及び内封用シートを大きく拡開させることができて、開口部から希釈液等を収容部に容易に収容することができる。
また、収容後に連通部の対向する容器壁を近接させれば、少なくとも一部が連通部の略全幅において対向する内封用シートの密接部同士が密接するので、収容部の開口部側を閉じた状態に再封することができる。そのため、開口部から収容部にゴミ等の異物が侵入し難く、また、開口部を形成後に収容物の液面が変動しても、収容物が開口部から外部に飛散するのを防止することができる。
しかも、内封用シートは平面状のシートであり、容器内部に配置して対向する容器壁のそれぞれに互いに対向するように接合するだけであるため、チャックシールのように接合後に立体的な形状を維持する必要がなく、容易に容器壁と接合することができ、製造も容易である。
また、収容部に予め収容物が収容されている場合、チャックシール等の封鎖手段のような凹凸の嵌合部がなく、開口部を開口させる際にかかる嵌合部を外すための力が不要であるため、収容部内の収容物に衝撃等が加わることがなく、収容物の外部への飛散を防止することができる。また、内封用シートの密接部により、収容部内の収容物が開口形成部側へ流出することがないため、開口形成部の直下の容器壁の内面に収容物が付着することがなく、開口操作で収容物に作業者の指等が接触せずに、衛生的に開口させることができる。
また、収容部の開口部側を閉じた状態に再封する際にも、チャックシール等の封鎖手段のような嵌合部(凹凸部)の位置合わせが不要であるため、開口部を容易に再封することができる。
請求項2に記載の発明によれば、収容部の開口形成部とは反対位置に排出部を有しているため、収容部内の収容物を連通部を介さずに外部へ排出することができる。
請求項3に記載の発明によれば、更に、収容部より上部の開口形成部より側縁側に懸垂部を有するので、開口部を形成後に懸垂部で懸垂させると、容器壁に自重が負荷されて連通部の対向する容器壁間が離間する方向に移動し難くなり、対向する内封用シートの密接部の密接状態を維持し易く、収容部の開口部側を閉じた状態で維持し易い。
請求項4に記載の発明によれば、懸垂部と排出部とが対角位置に設けられ、懸垂された状態で排出部が収容部の最下端に配置されるので、収容部内の収容物を排出部から排出し易く、排出後に収容部内に残留する収容物の量を可及的に少なくすることができる。
請求項5に記載の発明によれば、開口部の幅が、前記連通部の少なくとも前記開口部側の端部と略同一幅を有するので、両者を略同一の大きさで開口させることができ、開口部から収容部へ希釈液等の新たな収容物を収容し易い。
請求項6に記載の発明によれば、開口部の幅が、前記連通部の少なくとも前記開口部側の端部の幅よりも広いため、開口部をさらに大きく開口させることができ、開口部から収容部へ希釈液等の新たな収容物をより収容し易い。
請求項7及び請求項8に記載の発明によれば、対向する内封用シートの密接部が粘着性を有するので、開口部から収容部へ希釈液等の新たな収容物を収容した後に、内封用シートの密接部同士を接触させることにより密着させることができ、収容部の開口部側を密封することが可能であり、また、収容部内の収容物が開口部側へ移動することをより確実に防止し易い。
請求項9に記載の発明によれば、熱可塑性樹脂及び粘着性を付与する樹脂の融点が、少なくとも100℃以上であるため、高圧蒸気滅菌やレトルト滅菌を行っても、内封用シートが溶融することがない。
請求項10に記載の発明によれば、熱可塑性樹脂がポリプロピレンであり、粘着性を付与する樹脂がポリプロピレンのステレオブロック共重合体を含むため、これを用いて共重合させると、結晶化温度が低下し難いので、高圧蒸気滅菌やレトルト滅菌を行っても、対向する内封用シート同士がブロッキングし難く、かつ、粘着性も維持することができる。
請求項11に記載の発明によれば、内封用シートの容器壁側に非粘着層を有しているため、内封用シートが容器壁に貼り付くことがなく、対向する内封用シートの密接部同士の密接状態を維持し易くなる。
請求項12に記載の発明によれば、内封用シートの容器壁側に設けられた非粘着層の融点が、少なくとも100℃以上であるため、高圧蒸気滅菌やレトルト滅菌を行っても、非粘着性層が溶融することがない。
請求項13に記載の発明によれば、対向する内封用シートの両側縁部が、それぞれ連通部の対向する容器壁の両側縁部に接合されているので、内封用シートの密接部の両側縁部と連通部の容器壁の両側縁部との間に隙間が生じることがないため、内封用シートにより、収容部の開口部側をより確実に閉じた状態にすることができ、また、製造が容易になり、製造コストを廉価にすることが可能となる。
請求項14に記載の発明によれば、対向する内封用シートの収容部側の端面が容易に離間可能に少なくとも一部が溶着されているため、密接部の密接状態をより確実に維持することができる。
請求項15及び請求項16に記載の発明によれば、連通部の容器壁または内封用シートに、内封用シートの位置を示すための可視的な表示部が設けられているので、内封用シートの位置を容器外部から確認することができる。そのため、連通部の容器壁を外部から押圧することにより内封用シートの密接部をより確実に密接させて再封する場合、容器壁を押圧する部位を判別し易く、再封操作が容易である。
請求項17に記載の発明によれば、対向する内封用シートを連通部及び/または収容部の対向する容器壁両外側から挟んで圧接する挟圧部材を備えているので、挟圧部材を装着すれば、対向する内封用シートの密接部同士を確実に密着させることができ、収容室を確実に密封することが可能である。
請求項18及び請求項19に記載の発明によれば、連通部及び/または収容部が折り曲げ可能であるので、容器壁を折り曲げれば、折り曲げ部分の対向する容器壁同士がより近接する方向に変形するため、この容器壁間に配置された対向する内封用シートの密接部同士を密着させたり、内封用シートの密接部に収容物が接触し難くすることができ、収容部を確実に密封することが可能である。
請求項20に記載の発明によれば、容器壁の一部に折り曲げ状態を維持する係止部を設けたため、容器壁の折り曲げ状態を確実に維持することができる。
請求項24に記載の発明によれば、内封用シート付容器を懸垂部により懸垂された状態で、収容物の頂面が内封用シートの収容部側端部より低い位置に配置されているため、内封用シート付容器を懸垂部により懸垂した状態で開口部を開口させても、内封用シートが収容部内の収容物に触れることがないので、収容物が飛散したり、あるいは作業者の指等に収容物が付着するのを防止し易い。
請求項25及び請求項26に記載の発明によれば、内封用シートを連通部の対向する容器壁両外側から押圧して全面を圧接し、収容開口部を上側に配置するとともに内封用シートを下側に配置した状態で、収容開口部から収容部に収容物を収容するので、対向する内封用シートの密接部間を密着させた状態で収容物を収容することができる。そのため、収容時に内封用シートの密接部間や開口形成部側に収容物が流出し難く、内封用シートの内面や開口形成部の容器壁の内面に収容物が付着することが殆どなく、容器壁を破断して開口部を形成した後、開口部を開口する際に作業者の指等が収容物に直接触れることがなく、衛生的である。
請求項27及び請求項28に記載の発明によれば、連通部の近傍の折り曲げ部位で収容部及び連通部を折り曲げて、収容部と連通部とを略非連通状態にするとともに、対向する内封用シートの密接部間を密着させた状態で収容作業を行うことができる。そのため、内封用シートの密着性が低下し難いとともに、収容時に内封用シートの密接部間や開口形成部側に収容物が流出し難く、内封用シートの内面や開口形成部の容器壁の内面に収容物が付着することが殆どなく、容器壁を破断して開口部を形成した後、開口部を開口する際に作業者の指等が収容物に直接触れることがなく、衛生的である。
請求項29に記載の発明によれば、収容開口部を密封した後、反転させて内封用シートを上側に配置するとともに、排出部を下側に配置し、内封用シートの圧接状態または折り曲げ状態を解放するので、収容物が内封用シートの密接部間や開口形成部側へ流出することをより確実に防止することができる。
請求項30に記載の発明によれば、充填装置のノズルから供給される収容物の落下時の衝撃で、対向する内封用シートの密接部が剥離して開口することなく収容物を収容することができるため、内封用シートの密着性が低下し難いとともに、収容時に内封用シートの密接部間や開口形成部側に収容物が流出し難く、開口形成部の容器壁の内面や内封用シートの内面に収容物が付着することが殆どなく、容器壁を破断して開口部を形成した後、開口部を開口する際に、作業者の指等が収容物に直接触れることがなく、衛生的である。
[第1の実施の形態]
以下、この発明の実施の形態について説明する。図1及び図2はこの実施の形態の内封用シート付容器を示す。
図において、10は正面視が略四角形の扁平形状を有する内封用シート付容器であり、一対の対向する熱可塑性樹脂製の容器壁12a、12bが、全周囲において互いに液密に溶着されて溶着部14が形成されることにより、内部空間16が形成されている。
内部空間16には、収容物を収容するための収容部18と、この収容部18の上部側に配置されて容器壁12a、12bを仮想線Lに沿って破断することにより開口部21を形成可能な開口形成部20と、収容部18と開口形成部20との間を連通する連通部22とが形成されている。
ここでは、開口形成部20と連通部22の開口形成部20側の端部とが略同一幅に形成され、また、収容部18の幅が開口形成部20の幅以上に形成されている。
収容部18には、この実施の形態では、予め経腸栄養剤又は濃厚流動食からなる濃縮液34が収容されており、収容状態で開口形成部20が密封されている。
尚、濃縮液34が収容された後は、内部空間16内には、できる限り気体(空気)を残存させないことが好ましい。これは、高圧蒸気滅菌やレトルト滅菌の際に、残存する気体(空気)が膨張するのを防ぐためである。
収容部18より上部であって、開口形成部20よりも内封用シート付容器10の側縁側、ここでは、上部の角部分の溶着部14には、貫通孔からなる懸垂部24が設けられている。また、懸垂部24とは反対側の開口形成部20の側縁の溶着部14には、開口形成部20の容器壁12a、12bを破断して開口部21を形成し易くするために、ノッチ25が設けられている。
一方、内封用シート付容器10の下部の懸垂部24と対角位置には、収容空間16の開口形成部20の反対位置と外部とを連通可能な排出部26が設けられている。この排出部26は、懸垂部24により内封用シート付容器10が懸垂された状態で、収容部18の最下端に配置される。また、この排出部26は詳細な図示は省略しているが、使用時に開口可能な閉塞キャップが装着されている。
この内封用シート付容器10の容器壁12a、12bは、収容部18、開口形成部20、及び連通部22の対向する容器壁12a、12b間が離間及び近接可能な程度の可撓性を有する熱可塑性樹脂から形成されている。具体的には、用途に応じて適宜選択可能であり、例えば、収容物が経腸栄養剤又は濃厚流動食等の食品である場合、レトルト滅菌可能なポリエチレン、ポリプロピレン、エチレン−酢酸ビニル共重合体、塩化ビニル、ポリエステル、ナイロン等、さらにこれらを組み合わせた積層シート又は、積層シートの表層若しくは中間層にシリカ蒸着フィルム、アルミナ蒸着フィルムやポリビニルアルコールフィルム等のバリアー製のフィルムを用いた積層シート等の透明又は半透明の樹脂を使用することができる。
尚、この容器壁12a、12bは、互いに対向した状態で周囲が溶着部14で溶着されているため、容器壁12a、12bを互いに離間させると、容器壁12a、12bの材料の物性や溶着部14の形状等に基づく弱い復元力により近接可能である。
内封用シート付容器10の連通部22の対向する容器壁12a、12bのそれぞれの内表面には、互いに対向する一対の内封用シート28a、28bが配置されている。この内封用シート28a、28bは、互いに密接した状態のときに収容部18と開口形成部20及び開口部21とを区画する機能を有し、上端側の接合部30において、それぞれ連通部22の全幅が容器壁12a、12bに溶着されて接合されている。また、内封用シート28a、28bの両側縁部は、それぞれ連通部22の容器壁12a、12bの両側縁部の溶着部14に重ねた状態で溶着されて接合されている。
内封用シート28a、28bの接合部30より下側には、容器壁12a、12bと非接合状態で収容部18側に延長して配置された密接部32が設けられ、互いに離間可能な状態で密接して対向している。この密接部32は、内封用シート28a、28bが接合部30で容器壁12a、12bに接合されているため、連通部22の容器壁12a、12bが互いに離間すると、内封用シート28a、28bは、従動して離間し、また、連通部22の容器壁12a、12bが互いに近接すると、内封用シート28a、28bは、従動して密接部32の表面同士が面接触するようになっている。
また、この内封用シート28a、28bの大きさは適宜選択可能であるが、連通部22の全幅に配置される場合、連通部の全幅と内封用シート28a、28bの上下方向の長さの比は、2:1〜5:1程度とするのが好ましい。
この内封用シート28a、28bは、熱可塑性樹脂と粘着性を付与する樹脂の混合物よりなり、熱可塑性樹脂として、ポリエチレン、ポリプロピレン、エチレン−酢酸ビニル共重合体等を使用することができ、また、粘着性を付与する樹脂(粘着性を有する樹脂を含む)としては、水素添加SBR、SEBC、CEBC、低分子量のポリプロピレン、1−ブテン、1−ペンテン、3メチル−1−ブテン、3メチル−1−ペンテン、1−ヘキセン等や粘着性付与材である脂肪族系環状炭化水素樹脂等を使用することができ、これらの混合物をシート状に成形することにより得られる。
尚、内封用シート28a、28bを構成する熱可塑性樹脂及び粘着性を付与する樹脂としては、高圧蒸気滅菌やレトルト滅菌を行っても、内封用シート28a、28bが溶融しないように、その融点は、少なくとも100℃以上であることが好ましい。
また、熱可塑性樹脂としてポリプロピレンを用い、粘着性を付与する樹脂としてポリプロピレンのステレオブロック共重合体を含む樹脂を用いることが好ましい。
すなわち、粘着性を有するポリプロピレンの製造方法として、ポリプロピレンにエチレンやブテン−1等のα−オレフィンを共重合させ、結晶化度を下げて樹脂表面を流動化させる方法がある。しかしながら、この方法では、結晶化温度が低下しやすいので、この方法で製造された内封用シートでは、高圧蒸気滅菌やレトルト滅菌を行った際に、対向する内封用シート同士がブロッキングして剥がれなくなると言った不具合が生じる。
これに対して、粘着性を付与する樹脂としてポリプロピレンのステレオブロック共重合体を含む樹脂を用いると、結晶化温度が低下し難いので、この共重合体を含む樹脂を混合して得られた内封用シートでは、高圧蒸気滅菌やレトルト滅菌を行っても、対向する内封用シート同士がブロッキングし難く、かつ、粘着性も維持することができる。
ここで、ポリプロピレンのステレオブロック共重合体として、アイソタクチックポリプロピレンとアタクチックポリプロピレンを含むものが例示でき、これらの他に第3成分を含んでいるものであってもよい。
この粘着性は、内封用シート28a、28bを対向接触させた状態で、人手により0.1〜2Kg/cm2程度の押圧力で押付けると、内封用シート28a、28b間が密着することができ、その押付力を解除した後にも密着状態を維持できる程度のものであればよい。
粘着性により内封用シート28a、28b間が密着されている場合、図3(a)に示すように、内封用シート28a、28bが完全に粘着した状態から容器壁12a、12b間を離間させると、(b)に示すように、内封用シート28a、28bの一端側が剥離して離間し、容器壁12a、12b間の離間距離の増加に伴い、(c)に示すように、密着部分と剥離部分との境界33が接合部30側から順に収容部18側へ進行して内封用シート28a、28bが剥離される。
更に、この実施の形態では、内封用シート28a、28bの一方又は双方の材料に顔料が混合されて着色されている。そのため、内封用シート28a、28b自体が可視的な表示部として、内封用シート28a、28bの位置を容器壁12a、12bを透過して外部から視認できるようになっている。
以上のような経腸栄養剤又は濃厚流動食等の濃縮液34が予め収容されている内封用シート付容器10を使用するには、まず、開口形成部20の容器壁12a、12bをノッチ25を起点にして破断する。開口形成部20の容器壁12a、12bが非接合状態で対向しているため、破断することにより開口部21が形成される。
そして、開口部21の容器壁12a、12bの間に作業者が指等を挿入して各容器壁12a、12bを離間させて、開口部21の全幅を開口させる。これにより、開口部21の容器壁12a、12bとともに連通部22の容器壁12a、12bが互いに離間し、この容器壁12a、12bに接合された内封用シート28a、28bを従動させて互いに離間し、連通部22も開口する。
このとき、内封用シート付容器10は、チャックシール等の封鎖手段のような凹凸の嵌合部がなく、開口部21を開口させる際にかかる嵌合部を外すための力が不要であるため、収容部18内の濃縮液34に衝撃等が加わることがなく、濃縮液34の外部への飛散を防止することができる。また、内封用シート28a、28bの密接部32により、収容部18内の濃縮液34が開口形成部20側へ流出することがないため、開口形成部20の容器壁12a、12bの内面に濃縮液34が付着することがなく、開口操作で濃縮液34に作業者の指等が接触せずに、衛生的に開口させることができる。
尚、内封用シート付容器10を懸垂部24により懸垂された状態で、濃縮液34の頂面が内封用シート28a、28bの収容部18側端部より低い位置に配置されるようにすれば、内封用シート付容器10を懸垂部24により懸垂した状態で開口部21を開口させても、内封用シート28a、28bが収容部18内の濃縮液34に触れることがないので、濃縮液34が飛散したり、あるいは作業者の指等に濃縮液34が付着するのを防止することができる。
次に、開口部21及び連通部22を開口させた状態で、そこから水等の希釈液を収容物として収容し、収容部18内の予め収容されていた濃縮液34を希釈する。この濃度は患者等に応じて適宜調整することができる。
そして、開口部21の容器壁12a、12bの間に作業者が指等を挿入して各容器壁12a、12bを離間させて、開口部21の全幅を開口させる。これにより、開口部21の容器壁12a、12bとともに連通部22の容器壁12a、12bが互いに離間し、この容器壁12a、12bに接合された内封用シート28a、28bを従動させて互いに離間し、連通部22も開口する。
そして、濃縮液34と希釈液との全ての収容物を収容部18に収容した後、開口部21の開口状態を解除し、開口部21及び連通部22の容器壁12a、12b間を近接させて、対向する内封用シート28a、28bの密接部32同士を近接させて接触させれば、対向する内封用シート28a、28bの密接部32同士が接触して再密接し、これにより、連通部22が閉塞されて収容部18の開口部21側が閉じられて再封される。
このとき、内封用シート28a、28bの着色による可視的な表示部に対応する容器壁12a、12bを、連通部22の全幅において両外側から指等で押圧するか、又は、連通部22の一端側を両外側から指等で挟んで押圧し、この押圧状態を維持しながら指等を連通部22の他端側へスライドさせれば、内封用シート28a、28bの密接部32間を密着することができ、収容室18を再密封することができる。
このようにして内封用シート付容器10の準備を完了した後、懸垂部24を用いて内封用シート付容器10を懸垂させる。この懸垂部24による懸垂状態では、収容部18の収容物の頂面は内封用シート28a、28bの下端縁よりも低い位置に配置されている。そのため、内封用シート28a、28bに収容物が付着しない。
そして、排出部26を開封し、この排出部26から収容物を排出し、図示しないチューブ等を用いて患者に投与すれば、使用完了である。
以上のような構成の内封用シート付容器10によれば、連通部22の対向する容器壁12a、12bのそれぞれに、互いに対向して収容部18側に延びる内封用シート28a、28bが接合されるとともに、この対向した内封用シート28a、28bが接合部30より収容部18側に互いに離間可能な状態で密接する密接部32を有しているので、開口形成部20の容器壁12a、12bを破断することにより開口部21を形成し、この開口部21の対向する容器壁12a、12b全幅を離間させることにより連通部22の対向する容器壁12a、12bを拡開させれば、対向する内封用シート28a、28bを互いに離間させて連通部22とともに拡開させることができる。
そのため、使用時に開口部21を大きく拡開させるだけで、連通部22及び内封用シート28a、28bを大きく拡開させることができて、開口部21から希釈液を収容部18に容易に収容することができる。
また、収容後に開口部21及び連通部22の対向する容器壁12a、12bを近接させれば、連通部22の全幅において対向する内封用シート28a、28bの密接部32同士が密接するので、収容部18の開口部21側を閉じた状態に再封することができる。そのため、開口部21から収容部18にゴミ等の異物が侵入し難く、また、開口部21を形成後に収容物の液面が変動しても、収容物が開口部21から外部に飛散するのを防止することができる。
更に、収容部18より上部の開口形成部22より側縁側に懸垂部24を有するので、開口部21を形成後に懸垂部24で懸垂させると、容器壁12a、12bに自重が負荷されて連通部22の対向する容器壁12a、12b間が離間する方向に移動し難くなり、対向する内封用シート28a、28bの密接部32の密接状態を維持し易く、収容部18の開口部21側を閉じた状態で維持し易い。
また、懸垂部24と排出部26とが対角位置に設けられ、懸垂された状態で排出部26が収容部18の最下端に配置されるので、収容部18内の液を排出部26から排出し易く、排出後に収容部内に残留する収容物の量を可及的に少なくすることができる。
更に、開口部21と連通部22の少なくとも開口部21側の端部とが略同一幅を有するので、両者を略同一の大きさで開口させることができ、開口部21から収容部18へ希釈液等の新たな収容物を収容し易い。
また、対向する内封用シート28a、28bの密接部32が粘着性を有するので、開口部21から収容部18へ希釈液等の新たな収容物を収容した後に、内封用シート28a、28bの密接部32同士を接触させることにより密着させることができ、収容部18の開口部21側を容易に密封することが可能である。そのため、収容部18内の収容物が開口部21側へ流出するのをより確実に防止することができる。例えば、内封用シート付容器10を寝かせて開口部21を横向きに配置しても、収容物が開口部21から流出することを抑えることができるので、開口部21の形成後の内封用シート付容器10の取り扱いが著しく容易になる。
また、収容部18の開口部21側を閉じた状態に再封する際にも、チャックシール等の封鎖手段のような嵌合部(凹凸部)の位置合わせが不要であるため、開口部21を容易に再封することができる。
更に、対向する内封用シート28a、28bの両側縁部が、それぞれ連通部22の対向する容器壁12a、12bの両側縁部に接合されているので、内封用シート28a、28bの密接部32の両側縁部と連通部22の容器壁12a、12bの両側縁部との間に隙間が生じることがなく、内封用シート28a、28bにより収容部18の開口部21側をより確実に閉じた状態にすることができ、また、製造が容易になり、製造コストを廉価にすることが可能となる。
尚、対向する内封用シート28a、28bの両側縁部は、それぞれ連通部22の対向する容器壁12a、12bの両側縁部に必ずしも接合されている必要はなく、対向する内封用シート28a、28bの両側縁部は、容器壁12a、12bの両側縁部から独立していてもよい。
また、内封用シート28a、28bの一方又は双方の材料に顔料が混合されて着色されているため、内封用シート28a、28b自体が可視的な表示部として、内封用シート28a、28bの位置を容器壁12a、12bを透過して外部から視認できるようになっている。このため、内封用シート28a、28bの位置を内封用シート付容器10の外部から確認することができ、連通部22の容器壁12a、12bを外部から押圧することにより内封用シート28a、28bの密接部32をより確実に密接させて再封する場合、容器壁12a、12bの押圧する部位を判別し易く、再封操作が容易である。
次に、上記のような構成の内封用シート付容器10を製造するには、まず、排出部26側の端部の一部に容器壁12a、12bを開口させた状態の空の内封用シート付容器10aを作製する。この内封用シート付容器10の作製方法は適宜選択可能であるが、例えば、次のように行う。
まず、内封用シート28a、28bに対応した形状の第1のシートを前記材料から形成するとともに、容器壁12a、12bの形状以上の大きさの第2のシートを前記材料から形成する。
このとき、第1及び第2のシートの形成方法は適宜選択可能であるが、内封用シート28a、28bは第1のシートを対向した状態で、接合部30となる縁部以外を溶断するのが好ましい。このように形成すると接合部30となる部分が非接合状態で他の縁部が切断部分で線状に溶着した状態で形成できる。
一方、第2のシートを容器壁12a、12bの形状にするとともに、内封用シート28a、28bの接合部30となる部分の間に金属版等の溶着防止部材を介在させた状態で、各接合部30となる部分と容器壁12a、12bの連通部となる部分とを溶着する。そして、対向する容器壁12a、12b間に内封用シート28a、28bを配置した状態で、内封用シート付容器10の周囲となる部分を溶着する。その際、下端部となる位置に排出部26を配置するとともに、この排出部26側の端部に容器壁12a、12b間が非溶着状態で開口した収容開口部40を設ける。なお、内封用シート付容器10の上部となる位置には、開口形成部20と、貫通孔からなる懸垂部24と、ノッチ25とを形成する。これにより空の内封用シート付容器10aを作製する。
次に、このようにして作製された空の内封用シート付容器10aに濃縮液34を充填する。
図4に示すように、まず、空の内封用シート付容器10aの連通部22及び収容部18の連通部22近傍の対向する容器壁12a、12bの全幅を両外側からガイド部材42により押圧して、内封用シート28a、28bの全面を圧接して密着させる。
そして、収容開口部40を上側に配置するとともに内封用シート28a、28bを下側に配置した状態で、収容開口部40に充填装置44のノズル44aを挿入し、収容部18に濃縮液34を収容する。
次に、収容開口部40を溶着することにより収容部18を密封して内封用シート付容器10を製造し、その後、内封用シート付容器10を反転させて内封用シート28a、28bを上側に配置するとともに、排出部26を下側に配置して、ガイド部材42による圧接状態を解放して完了する。
以上のようにして内封用シート付容器10を製造すれば、まず、内封用シート28a、28bが薄肉のシートであり、内封用シート付容器10内部に配置して対向する容器壁12a、12bのそれぞれに互いに対向するように接合するだけであるため、従来のチャックシールを用いた容器のように、接合後に立体的な形状を維持する必要がなく、容易に容器壁12a、12bと内封用シート28a、28bとを接合することができ、製造が容易である。
また、排出部26側端部の一部に収容開口部40を設けた内封用シート付容器10aを設け、内封用シート28a、28bを連通部22の対向する容器壁12a、12bの両外側から押圧して全面を圧接し、反転させた状態で収容開口部40から収容部18に濃縮液34を収容するので、対向する内封用シート28a、28bの密接部32間を密着させた状態で収容作業を行うことができる。そのため、内封用シート28a、28bの密着性が低下し難いとともに、収容時に内封用シート28a、28bの密接部32間や開口形成部20側に濃縮液34が流出し難く、開口形成部20の容器壁12a、12bの内面に濃縮液34が付着することが殆どなく、容器壁12a、12bを破断して開口部21を形成した後、開口部21を開口する際に、作業者の指等が濃縮液34に直接触れることがなく、衛生的である。
更に、収容開口部40を密封した後、反転させて内封用シート28a、28bを上側に配置するとともに、排出部26を下側に配置し、内封用シート28a、28bの圧接状態を解放するので、濃縮液34が対向する内封用シート28a、28bの密接部32間や開口形成部20に侵入することを防止することができる。
この場合、製造後の搬送及び保存期間にも、例えば、懸垂部24により内封用シート付容器10を吊り下げた状態とすることにより、内封用シート28a、28bを上側に配置するとともに排出部26を下側に配置しておけば、内封用シート28a、28bに濃縮液34が付着することがなくて特に好ましい。その場合、開口部21を形成する際、開口形成部22に濃縮液34が全く存在しない状態となるため、開口部21の形成時や希釈液の収容時に、作業者の指等が濃縮液34に直接接触することを確実に防止でき、更に衛生的である。
また、内封用シート28a、28bを連通部22の対向する容器壁12a、12bの両外側からガイド部材42で押圧して圧接するので、内封用シート28a、28bを圧接させる操作が容易である。
尚、上記の実施の形態では、開口部21の形成前の収容部18に予め収容物が収容されている例について説明したが、何ら限定されるものではなく、開口部21の形成前に収容部18に収容物が収容されていない内封用シート付容器10であってもよい。即ち、収容部18が空の状態の内封用シート付容器10aを使用時に開口形成部20の容器壁12a、12bを破断することにより開口部21を形成し、その後、収容物を開口部21から収容部18に収容し、開口部21及び連通部22の容器壁12a、12bを復元力により近接させて内封用シート28a、28bを接触させて収容部18の開口部21側を閉じて排出部26から収容物を排出させて使用することも可能である。
また、上記実施の形態では、2枚の樹脂シートの全周が溶着されて容器壁12a、12bを構成しているが、インフレーションシート等の筒状樹脂を用いるたりブロー成形品を用いるなどにより容器壁12a、12bの周囲の一部を溶着して密封するだけにすることも可能である。
更に、上記の実施の形態では、内封用シート28a、28bとして粘着性を有する材料からなるものについて説明したが、内封用シート28a、28bが粘着性を有しない材料からなるものであってもよく、そのような内封用シートであっても、収容部18の開口部側を閉じて、ゴミ等の異物が収容部18に侵入したり、収容室18中の収容物が開口部21から飛散するのを抑制することができる。
また、上記では、可視的な表示部として、内封用シート28a、28b自体が着色された例について説明したが、表示部は、例えば文字、記号、線図、図形等であってもよく、容器壁12a、12bと内封用シート28a、28bとの透過率の差等を利用して内封用シート28a、28bを外部より視認可能にしてもよい。尚、内封用シート28a、28bは、顔料を含まない樹脂からなるものであってもよく、また、上述の表示部がないものであってもよい。
更に、上記では、収容物として、液状の経腸栄養剤又は濃厚流動食と希釈液とを収容したが、他の液状物を収容することも何ら問題なく可能であり、更に、固体や粉体を収容してもよい。
[第2の実施の形態]
次に、第2の実施の形態について説明する。図5は、この実施の形態の内封用シート付容器10の正面図である。
この実施の形態では、内封用シート28a、28bの下端側に、幅方向に例えば3箇所のスポット溶着部60が設けられており、このスポット溶着部60により、内封用シート28a、28b同士が3箇所で溶着されているため、密接部32の密接状態をより確実に維持することができる。
尚、このスポット溶着部60は、開口部21の容器壁12a、12bを離間させて、内封用シート28a、28bを相互に離間させる際に、内封用シート28a、28bが容易に分離可能となるように形成されており、スポット溶着部60が設けられている他は、全て第1の実施の形態と同様の構成を有している。
[第3の実施の形態]
次に、第3の実施の形態について説明する。図6は、この実施の形態の内封用シート付容器10の断面模式図である。
この実施の形態では、内封用シート28a、28bとして、その下端部が相互に幅方向に連続した溶着部70を有する溶断シールが用いられており、この溶着部70により、内封用シート28a、28bの密接部32の密接状態をより確実に維持することができる。
尚、この溶着部70は、開口部21の容器壁12a、12bを離間させて、内封用シート28a、28bを相互に離間させる際に、内封用シート28a、28bが容易に分離可能となるように形成されており、溶着部70が設けられている他は、全て第1の実施の形態と同様の構成を有している。
[第4の実施の形態]
次に、第4の実施の形態について説明する。図7は、この実施の形態の内封用シート付容器10の正面図である。
この実施の形態では、内封用シート28a、28bが顔料を含まない透明樹脂からなり、また、連通部22の容器壁12a、12bに内封用シート28a、28bの位置を示す可視的な表示部48が設けられている他は、全て第1の実施の形態と同様の構成を有している。
このような内封用シート付容器10であっても、前記と同様に、内封用シート付容器10の外部から内封用シート28a、28bの位置が把握できるため、再封作業の際、内封用シート28a、28bの密接部32を圧接して密着させることが容易である。
[第5の実施の形態]
次に第5の実施の形態について説明する。図8は、この実施の形態の内封用シート付容器10の断面模式図である。
この実施の形態では、平面視が略コ字状で、弾性を有し、その間が内封用シート28a、28bの厚さと容器壁12a、12bの厚さとの和と同程度の隙間を有する連通部22の挟圧部材50を備えており、対向する内封用シート28a、28bを連通部22の対向する容器壁12a、12bを、両外側から挟圧部材50で挟んで圧接する他は第1の実施の形態と同様の構成である。
このような内封用シート付容器10であれば、内封用シート28a、28bの密接部32間を常に圧接させておくことが可能であり、開口形成部22や開口部21に収容部18内の収容物が流出するようなことを防止し易い。
なお、この挟圧部材50の形状及び大きさは適宜選択可能であり、連通部22及び収容部18の容器壁12a、12b全体若しくは一部を挟んで圧接させることも可能であり、更に、収容部18の容器壁12a、12bだけを液密に圧接させて、収容部18の収容物が内封用シート28a、28bに接触しないようにしてもよい。
[第6の実施の形態]
次に、第6の実施の形態について説明する。図9はこの実施の形態の内封用シート付容器10の連通部22の拡大断面模式図である。
この実施の形態では、内封用シート28a、28bの肉厚が、実施の形態1より厚い他は、第1の実施の形態と同様の構成である。
このように、内封用シート28a、28bの肉厚が厚いと、開口部21の対向する容器壁12a、12b間の隙間51が大きくなる。そのため、開口部21を拡開させる際、作業者が指等をその隙間51に挿入して一方の容器壁12aを把持することが容易であり、開口部21の開口操作を容易にして操作性を向上することができる。
[第7の実施の形態]
次に、第7の実施の形態について説明する。図10はこの実施の形態の内封用シート付容器10の正面図である。
この実施の形態では、連通部22の幅が、開口部21側から収容部18までの間で徐々に減少している他は、第1の実施の形態と同様の構成である。
このように、連通部22の収容部18側の幅を狭くすることができるので、収容部18から開口形成部20或いは開口部21側へ収容物が流出し難くすることができる。
[第8の実施の形態]
次に、第8の実施の形態について説明する。図11のこの実施の形態の内封用シート付容器10の正面図、図12は同内封用シート付容器10の断面模式図である。
この内封用シート付容器10では、収容部18及び連通部22の容器壁12a、12bが折り曲げ可能な可撓性を有しており、内封用シート28a、28bより収容部18側の容器壁12a、12bの溶着部14に、他の部分より幅が狭く形成された窪み状であって、折り曲げが極めて容易な折り曲げ部位52が設けられている。
尚、折り曲げ部位52は、内封用シート28a、28bが設けられた連通部22の容器壁12a、12bの溶着部14に設けてもよい。
更に、折り曲げ部位52より排出部26側の一方の容器壁12aの外表面に、両端が溶着部14に溶着されて中間部分が容器壁12aの表面と非接合状態にされた帯状係止部54が装着されている。一方、折り曲げ部位52より開口部21側の両側縁の溶着部14には、それぞれ上方に傾斜して形成された切込み部56が設けられている。その他は、第1の実施の形態と同様の構成を有している。
このような内封用シート付容器10では、折り曲げ部位52により容器壁12a、12bを帯状係止部54側に折り曲げ、開口部21又は開口形成部22と連通部22との容器壁12a、12bを帯状係止部54と容器壁12aとの間に挿入し、両側縁の溶着部14の切込み部56を帯状係止部54に係止することにより、内封用シート付容器10を折り曲げ状態で維持できるようになっている。
このような内封用シート付容器10によれば、連通部22及び収容部18が折り曲げ可能であるので、容器壁12a、12bを折り曲げれば、折り曲げ部位52の対向する容器壁12a、12b同士がより近接する方向に変形するため、この容器壁12a、12b間に配置された内封用シート28a、28bの密接部32同士を密着させたり、内封用シート28a、28bの密接部32に収容物が接触し難くすることができ、収容部18を確実に密封することが可能である。また、開口形成部20或いは開口部21への収容物の流出を防止することができる。
次に、収容部18に濃縮液34等の収容物が収容された内封用シート付容器10の第2の製造方法について説明する。
このような内封用シート付容器10を製造するには、図13に示すように、第1の実施の形態と略同様に、空の内封用シート付容器10aを作製した後、連通部22の近傍の折り曲げ部位52で収容部18及び連通部22を略180度に折り曲げて、収容部18と連通部22とを略非連通状態とし、収容開口部40を上側に配置した状態で収容開口部40に充填装置44のノズル44aを挿入し、収容部18に濃縮液34等の収容物を収容後、収容開口部40を密封することにより製造することができる。尚、折り曲げ状態を維持するために、帯状係止部54と切込み部56とを係止してもよいが、折り曲げ状態を維持するための治具により支持するようにしてもよい。
このようにして製造すれば、連通部22の近傍の折り曲げ部位52で収容部18及び連通部22を略180度に折り曲げて、収容部18と連通部22とを略非連通状態にするとともに、対向する内封用シート28a、28bの密接部32間を密着させた状態で収容作業を行うことができる。そのため、内封用シート28a、28bの密着性が低下し難いとともに、収容時に対向する内封用シート28a、28bの密接部32間や開口形成部20側に収容物が流出し難く、開口形成部20の容器壁12a、12bの内面や内封用シート28a、28bの内面に収容物が付着することが殆どなく、容器壁12a、12bを破断して開口部21を形成した後、開口部21を開口する際に、作業者の指等が収容物に直接触れることがなく、衛生的である。
尚、上述の製造方法では、収容部18及び連通部22を略180度に折り曲げて、収容部18と連通部22とが略非連通状態となるものを例示したが、折り曲げ部位52で収容部18及び連通部22を略180度に折り曲げる必要はない。
次に、収容部18に濃縮液34等の収容物が収容された内封用シート付容器10の第3の製造方法について説明する。
このような内封用シート付容器10を製造するには、図14に示すように、第1の実施の形態と同様に、空の内封用シート付容器10aを作製した後、空の内封用シート付容器10aをガイド80の斜面部81上に載置し、収容部18の中央部よりも若干下端側を折り曲げて、収容開口部40を上側に配置するとともに、連通部22を寝かせた状態とし、充填装置44のノズル44aから落下する濃縮液34等の収容物が対向する内封用シート28a、28bの収容部18側の端部に直接当たらないようにする。
そして、収容開口部40に充填装置44のノズル44aを挿入し、収容部18に濃縮液34等の収容物を収容後、収容開口部40を密封することにより製造することができる。
このようにして製造すれば、充填装置44のノズル44aから供給される収容物の落下時の衝撃で、対向する内封用シート28a、28bの密接部32が剥離して開口することなく収容物を収容することができる。そのため、内封用シート28a、28bの密着性が低下し難いとともに、収容時に内封用シート28a、28bの密接部32間や開口形成部20側に収容物が流出し難く、開口形成部20の容器壁12a、12bの内面や内封用シート28a、28bの内面に収容物が付着することが殆どなく、容器壁12a、12bを破断して開口部21を形成した後、開口部21を開口する際に、作業者の指等が収容物に直接触れることがなく、衛生的である。
[第9の実施の形態]
次に、第9の実施の形態について説明する。図15はこの実施の形態の内封用シート付容器10の正面図である。
この内封用シート付容器10では、開口部21を形成するための開口形成部20の幅が、連通部22の開口部21側の幅より大きく構成されている。また、連通部22の幅が、収容部18側から徐々に減少している。
この内封用シート付容器10によれば、開口形成部20の幅が大きいため、開口部21を形成し易く、また、開口部21の周囲の容器壁12a、12bを把持して連通部22を拡開させる際に、連通部22を容易に拡開させることができる。
尚、この実施の形態の内封用シート付容器10では、上述した懸垂部及び排出部は設けられていない。
次に、内封用シートの他の実施の形態について説明する。図16は内封用シートの他の実施の形態を示す断面模式図である。
この実施の形態にあっては、対向する内封用シート280a、280bは、互いに対向する対向面を形成する粘着層281a、281bと、容器壁12a、12b側に配置された非粘着層282a、282bとの積層構造となっている。粘着層281a、281bは、上述した内封用シート28a、28bと同様の材料からなり、また、非粘着層282a、282bは、粘着層281a、281bと同様の熱可塑性樹脂を、粘着性を付与する樹脂を混合することなく使用することができる。
また、この実施の形態においても、非粘着層282a、282bは、高圧蒸気滅菌やレトルト滅菌を行っても、非粘着層282a、282bが溶融しないように、融点が100℃以上の熱可塑性樹脂を使用することが好ましい。
この実施の形態による内封用シート280a、280bを用いた内封用シート付容器10によれば、内封用シート280a、280bの容器壁12a、12b側に非粘着層282a、282bを有しているため、内封用シート280a、280bが容器壁12a、12bの内面に貼り付くことがなく、対向する内封用シート280a、280b同士の密接状態を維持し易くなる。
第1の実施の形態の内封用シート付容器の正面図である。 同実施の形態の断面模式図である。 (a)乃至(c)は同実施の形態の内封用シートの動作を説明する図である。 同実施の形態の内封用シート付容器の製造方法を示す模式図である。 第2の実施の形態の内封用シート付容器の正面図である。 第3の実施の形態の内封用シート付容器の断面模式図である。 第4の実施の形態の内封用シート付容器の正面図である。 第5の実施の形態の内封用シート付容器の断面模式図である。 第6の実施の形態の内封用シート付容器の連通部の拡大断面模式図である。 第7の実施の形態の内封用シート付容器の正面図である。 第8の実施の形態の内封用シート付容器の正面図である。 同実施の形態の内封用シート付容器の断面模式図である。 内封用シート付容器の製造方法の第2の実施の形態を示す構成図である。 内封用シート付容器の製造方法の第3の実施の形態を示す構成図である。 第9の実施の形態の内封用シート付容器の正面図である。 内封用シートの他の実施の形態を示す断面模式図である。
符号の説明
10 内封用シート付容器
12a、12b 容器壁
14 密封部
16 内部空間
18 収容部
20 開口形成部
21 開口部
22 連通部
24 懸垂部
26 排出部
28a、28b 内封用シート
30 接合部
32 密接部
34 濃縮液
40 収容開口部
42 ガイド部材
48 表示部
50 挟圧部材
52 折り曲げ部位
54 帯状係止部
60 スポット溶着部
70 溶着部

Claims (30)

  1. 容器壁の周囲が密封されて形成された内部に、収容部と、前記容器壁を破断することにより開口部が形成される開口形成部と、前記収容部と前記開口形成部とを連通する連通部とを備え、前記開口部の対向する容器壁と前記連通部の対向する容器壁とが近接可能であるとともに、前記開口部の対向する容器壁を離間させることにより前記連通部の対向する容器壁が離間可能な容器であって、
    前記連通部の対向する容器壁のそれぞれに、互いに対向して前記収容部側に延びる内封用シートの上部が接合され、
    前記対向する内封用シートは、前記接合位置より前記収容部側に少なくとも一部が前記連通部の略全幅において互いに離間可能な状態で密接する密接部を有し、
    前記密接部は、前記開口部の対向する容器壁を離間させることにより離間可能であって、かつ、離間後は前記連通部の対向する容器壁を外側から厚さ方向に押圧することで再密接可能であることを特徴とする内封用シート付容器。
  2. 前記収容部の前記開口形成部とは反対位置に排出部を有することを特徴とする請求項1に記載の内封用シート付容器。
  3. 前記収容部より上部の前記開口形成部より側縁側に懸垂部を有することを特徴とする請求項2に記載の内封用シート付容器。
  4. 前記懸垂部と前記排出部とが対角位置に設けられ、懸垂された状態で前記排出部が前記収容部最下端に配置されることを特徴とする請求項3に記載の内封用シート付容器。
  5. 前記開口部の幅が、前記連通部の少なくとも前記開口部側の端部と略同一幅を有することを特徴とする請求項1乃至4の何れか1つに記載の内封用シート付容器。
  6. 前記開口部の幅が、前記連通部の少なくとも前記開口部側の端部の幅よりも広いことを特徴とする請求項1乃至4の何れか1つに記載の内封用シート付容器。
  7. 前記対向する内封用シートの密接部が、粘着性を有することを特徴とする請求項1乃至6の何れか1つに記載の内封用シート付容器。
  8. 前記対向する内封用シートが、熱可塑性樹脂と粘着性を付与する樹脂の混合物よりなることを特徴とする請求項7に記載の内封用シート付容器。
  9. 前記熱可塑性樹脂及び前記粘着性を付与する樹脂の融点が、少なくとも100℃以上であることを特徴とする請求項8に記載の内封用シート付容器。
  10. 前記熱可塑性樹脂がポリプロピレンであり、前記粘着性を付与する樹脂がポリプロピレンのステレオブロック共重合体を含むことを特徴とする請求項8に記載の内封用シート付容器。
  11. 前記対向する内封用シートは、前記容器壁側に非粘着層を有することを特徴とする請求項7乃至10の何れか1つに記載の内封用シート付容器。
  12. 前記非粘着層が熱可塑性樹脂からなり、その融点が少なくとも100℃以上であることを特徴とする請求項11に記載の内封用シート付容器。
  13. 前記対向する内封用シートの両側縁部が、それぞれ前記連通部の対向する容器壁の両側縁部に接合されていることを特徴とする請求項1乃至12の何れか1つに記載の内封用シート付容器。
  14. 前記対向する内封用シートの前記収容部側の端部は、容易に離間可能に少なくとも一部が溶着されていることを特徴とする請求項1乃至13の何れか1つに記載の内封用シート付容器。
  15. 前記連通部の容器壁に、前記内封用シートの位置を示す可視的な表示部が設けられていることを特徴とする請求項1乃至14の何れか1つに記載の内封用シート付容器。
  16. 前記内封用シートに位置を示す可視的な表示部が設けられ、前記表示部が前記容器壁を透過して外部から視認可能に構成されていることを特徴とする請求項1乃至14の何れか1つに記載の内封用シート付容器。
  17. 前記対向する内封用シートを前記連通部及び/または前記収容部の対向する容器壁両外側から挟んで圧接する挟圧部材を備えたことを特徴とする請求項1乃至16の何れか1つに記載の内封用シート付容器。
  18. 前記連通部及び/または前記収容部の容器壁が折り曲げ可能に構成されていることを特徴とする請求項1乃至17の何れか1つに記載の内封用シート付容器。
  19. 前記内封用シートより前記収容部側の対向する容器壁に容易に折り曲げ可能な部位を設けたことを特徴とする請求項18に記載の内封用シート付容器。
  20. 前記容器壁の一部に前記折り曲げ状態を維持する係止部を設けたことを特徴とする請求項18または19に記載の内封用シート付容器。
  21. 前記収容部には予め第1の収容物が収容されており、使用時に前記開口形成部の容器壁を破断することにより前記開口部を形成し、この開口部から前記収容部に第2の収容物が収容されることを特徴とする請求項1乃至20の何れか1つに記載の内封用シート付容器。
  22. 前記第1の収容物が濃縮物であって、前記第2の収容物が前記濃縮物を希釈する希釈液であることを特徴とする請求項21に記載の内封用シート付容器。
  23. 前記濃縮物が、経腸栄養剤又は濃厚流動食であることを特徴とする請求項22に記載の内封用シート付容器。
  24. 前記懸垂部により懸垂された状態で、前記第1の収容物の頂面が前記内封用シートの前記収容部側端部より低い位置に配置されることを特徴とする請求項21乃至23の何れか1つに記載の内封用シート付容器。
  25. 前記収容部に予め収容物が収容された請求項1乃至24の何れか1つに記載の内封用シート付容器の製造方法であって、
    前記収容部を形成する容器壁の一部にこの容器壁を開口した状態の収容開口部を設けて前記内封用シート付容器を作製し、
    前記内封用シートを前記連通部の対向する容器壁両外側から押圧して圧接し、
    前記収容開口部を上側に配置するとともに前記内封用シートを下側に配置した状態で、前記収容開口部から前記収容部に前記収容物を収容し、
    前記収容開口部を密封することを特徴とする内封用シート付容器の製造方法。
  26. 前記内封用シートを前記連通部及び/又は前記収容部の対向する容器壁を両外側からガイド部材で押圧して圧接することを特徴とする請求項25に記載の内封用シート付容器の製造方法。
  27. 前記収容部に予め収容物が収容された請求項1乃至24の何れか1つに記載の内封用シート付容器の製造方法であって、
    前記収容部を形成する容器壁の一部にこの容器壁を開口した状態の収容開口部を設けて前記内封用シート付容器を作製し、
    前記連通部の近傍で前記収容部を折り曲げた状態とし、
    前記収容開口部を上側に配置するとともに前記内封用シートを下側に配置した状態で、前記収容開口部から前記収容部に前記収容物を収容し、
    前記収容開口部を密封することを特徴とする内封用シート付容器の製造方法。
  28. 前記収容部と前記連通部とが略非連通状態となるように前記収容部を折り曲げた状態としたことを特徴とする請求項27に記載の内封用シート付容器の製造方法。
  29. 前記収容開口部を密封した後、反転させて前記内封用シートを上側に配置するとともに、前記収容部を下側に配置し、前記内封用シートの圧接状態または折り曲げ状態を解放することを特徴とする請求項25乃至28の何れか1つに記載の内封用シート付容器の製造方法。
  30. 前記収容部に予め収容物が収容された請求項1乃至24の何れか1つに記載の内封用シート付容器の製造方法であって、
    前記収容部を形成する容器壁の一部にこの容器壁を開口した状態の収容開口部を設けて前記内封用シート付容器を作製し、
    前記収容部を折り曲げて前記内封用シートの前記収容部側端部に収容時の収容物の衝撃が直接加わらない状態とし、
    前記収容開口部から前記収容部に前記収容物を収容し、
    前記収容開口部を密封することを特徴とする内封用シート付容器の製造方法。
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