JP4319564B2 - 断熱性コンクリート板の製造方法 - Google Patents

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Description

本発明は、建物の構造壁、間仕切り壁、床板などとして用いられるコンクリート板であって、特に表裏交互に形成された溝部に断熱材が充填された波板を内包する断熱性コンクリート板の製造方法に関する。
従来、表裏交互に形成された溝部に断熱材が充填された波板を内包する断熱性コンクリート板及びその製造方法としては、底部幅より開口部幅が広い、断面逆台形状の溝部(断面台形状の突部)を有する波板を用い、波板の下面側を、型枠内に流し込んだ下層コンクリート中に途中まで押し込んで、下面側の溝部の底部側を中空部として残し、波板の上面側に防水シートを被せた後、防水シート上から上層コンクリートを流し込むことで、上面側の溝部も中空部として残し、これらの各中空部に発泡樹脂を注入充填したものが知られている(例えば、特許文献1及び2参照)。
特開平10−25854号公報 特開平10−34640号公報
しかしながら、上記従来の断熱性コンクリート板における波板と下層コンクリートは、波板下面の一部とコンクリートの面接着力によって接合されているだけであり、特に波板と上層コンクリートは、両者間に介在された防水シートで分離されているので、実質的に波板とコンクリートが接着されていない状態となる。このため、波板と上層及び下層コンクリート、とりわけ波板と上層コンクリートが剥離しやすく、高い強度が得にくい問題がある。
一方、上記従来の断熱性コンクリート板の製造方法は、波板の上面側の溝部を中空部として残すために防水シートを被せなければならず、上記強度低下の原因となっているばかりか、手間的及び材料的にコストアップの原因となる。また、断熱材の注入を、上層及び下層コンクリートを流し込んで硬化させた後、コンクリート板の側端面に残される溝部の開口部から行わなければならず、作業性が悪いだけでなく、均一な注入が阻害されやすい問題もある。
本発明は、上記従来の問題点に鑑みてなされたもので、表裏交互に形成された溝部に断熱材が充填された波板を内包する断熱性コンクリート板について、波板とコンクリートの一体化力を高め、強度を向上させると共に、強度低下の原因となっている防水シートを用いることなく、作業性良く容易に製造することができるようにすることを目的とする。
本発明は、表裏交互に形成された溝部に断熱材が充填された波板を内包する断熱性コンクリート板の製造方法において、上下に対向する表面板及び裏面板と、表面板及び裏面板間の周側を囲む側面板とからなり、少なくとも表面板及び裏面板が着脱可能な型枠を用い、表面板を外した型枠内に、波板を、表面上に流し込んだコンクリートの裏面側への回り込みを抑制できる状態で設置し、型枠内への波板の設置前又は設置後に溝部に断熱材を充填した波板の表面上にコンクリートを流し込んだ後、表面板を閉じて型枠を裏返しにして、裏面板を外して、型枠内への波板の設置前又は裏面板の取り外し後に溝部に断熱材を充填した波板の裏面上にコンクリートを流し込むことを特徴とする断熱性コンクリート板の製造方法を提供するものである。
上記本発明は、型枠内への波板の設置を、波板と裏面板間にスペーサを介在させて行うこと、
波板の裏面上にコンクリートを流し込んだ後、裏面板を閉じて、波板の溝部の長さ方向に型枠を立て、振動を加えること、
断熱材を、溝部の上部を満たすことなく充填すること、
底部幅より開口部幅が狭い断面形状の溝部を有する波板を用いること、
型枠内に波板を設置した後、型枠内への波板の設置前又は設置後に溝部に断熱材を充填した波板の表面上に鉄筋を配設してから波板の表面上へのコンクリートを流し込みを行い、型枠を裏返して裏面板を外した後、型枠内への波板の設置前又は裏面板の取り外し後に溝部に断熱材を充填した波板の裏面上に鉄筋を配設してから波板の裏面上へのコンクリートを流し込みを行うこと、
をその好ましい態様として含むものである。
本発明によって得られる断熱性コンクリート板は、底部幅より開口部幅が狭い断面形状の溝部を有する波板を用いているので、断熱材が充填されていない波板の溝部上部に充填されたコンクリートが溝部に掴持され、溝部から抜け出にくい噛み合った状態となり、波板とコンクリートが強固に一体化され、高い強度が得られる。
また、本発明の断熱性コンクリート板の製造方法によれば、型枠を裏返すことで、波板の表面及び裏面共に、溝部に断熱材を充填した状態でコンクリートを流し込むことができる。従って、強度低下及びコストアップの原因となる防水シートを使用する必要がなく、強度に優れた断熱性コンクリート板を低コストで製造することができる。また、溝部への断熱材の充填を、開放されている溝部の上部から行うことができるので、作業性よく確実に断熱材を充填することができ、断熱材の充填ムラを防止しやすい。
まず、本発明に係る断熱性コンクリート板の第1の例とその製造方法について図1〜図3で説明する。
図1は本発明に係る断熱性コンクリート板の第1の例を示す断面図、図2は図1に示される波板と断熱材の組み合わせ状態を示す斜視図、図3は図1に示される断熱性コンクリート板の製造を例にした本発明に係る断熱性コンクリート板の製造方法の説明図である。
図1及び図2に示されるように、本例の断熱性コンクリート板は、底部幅W1より開口部幅W2が狭い断面形状の溝部1が表裏交互に形成された波板2を、各溝部1に断熱材3が充填された状態で内包している。断熱材3は、溝部1を上部まで満たすことなく、溝部1の底部から全深さの途中まで充填されており、断熱材3が充填されていない各溝部1の上部には、波板2の表裏を覆うコンクリート4の一部が充填されていて、溝部1の上部内に掴持された状態となっている。このため、波板2とコンクリート4は、両者間の面接着力と、溝部1の上部における噛み合いとによって強固に一体化されている。
波板2の材質としては、高い強度が得やすいことから、通常、鋼板が用いられる。また、波板2の溝部1の断面形状は、W1>W2であれば特に制限はないが、波板3の成形性を考慮すると、等脚台形状であることが好ましい。更に具体的には、断面等脚台形状の溝部1と断面逆等脚台形状の突部が交互に位置する波板2が好ましい。
断熱材3としては、例えばポリスチレン、ポリエチレン、ポリウレタン、ポリ塩化ビニルなどの合成樹脂の発泡体や、耐火性を向上させるために、これらの合成樹脂に水酸化アルミニウムなどの無機粉末を加えた発泡体、更には発泡コンクリートなどの無機発泡体を用いることができる。
断熱材3は、断熱性を高めるために、相隣接する表面側と裏面側の溝部1にそれぞれ充填され、溝部1の幅方向に相隣接する断熱材3の上部同志が溝部1の幅方向に重複高さHで重なる厚さで溝部1に充填されていることが好ましい。また、各溝部1に充填された断熱材3は、厚みがほぼ等しいことが好ましく、それぞれ溝部1の深さの1/2を超える厚さで充填されていることが好ましい。更に、溝部1上部へのコンクリート4の食い込み量を十分確保すると共に、できるだけ高い重複高さHが得られるよう、断熱材3の厚さが溝部の深さの3/5〜4/5であることがより好ましい。
図1に示される符号5は、本断熱性コンクリート板同志を接続する場合に用いるほぞ溝である。本発明に係る断熱性コンクリート板は、例えば建物の構造壁、間仕切り壁、床板などとして用いることができるもので、その用途に応じて、断熱性コンクリート板同志の接続用や躯体への取付用の凹部、凸部、金具などを設けておくことができる。
上記第1の例に係る断熱性コンクリート板の製造手順を説明する。
図3に示されるように、上下に対向する表面板6及び裏面板7と、表面板6及び裏面板7間の周側を囲む側面板8とからなる、閉鎖可能な型枠9を用いる。なお、表面板6と裏面板7は、上下いずれに位置していてもよいが、説明の便宜上、図3(a)に示される波板2の設置時の上側を表面板6とし、下側を裏面板7とする。また、同様に、図3(a)に示される波板2の設置時の上向き面を表面、下向き面を裏面とする。
表面板6及び裏面板7は、通常、平面方形で、例えばボルト・ナットや万力様の締め付け具などによって着脱可能に組み合わされている。また、側面板8は、通常、平面方形の枠状をなすもので、四辺が一体となったものを用いることもできるが、型抜きを容易にするために、四辺をそれぞれ別個に分離可能に組み合わせたものであることが好ましい。
まず、図3(a)に示されるように、表面板6を外した型枠9内に、図1及び図2で説明した波板2を設置する。この波板2の設置は、波板2と裏面板7間に、後述する波板2の裏面上へのコンクリート4の流し込み空間(図3(c)参照)を確保できる状態で行うことが好ましい。波板2を裏面板7上に直に置き、波板2の表面上に型枠9内空間の約半分の量のコンクリート4を流し込んだ後に後述する型枠9の反転を行い、コンクリート4の流動によって波板2の裏面上へのコンクリート4の流し込み空間を得ることもできるが、波板2が不安定な状態で後述する型枠9の反転を行うことになるので、上記のように、波板2と裏面板7間に必要な空間を確保した状態で波板2を設置することが好ましい。また、波板2を型枠9内で安定させるために、波板2を型枠9に仮止めしておくこともできる。
上記波板2の裏面上へのコンクリート4の流し込み空間(図3(c)参照)の確保は、型枠9の内周部に波板2の周縁部を引っ掛けて、波板2を裏面板7から浮かして設置することでも行うことができるが、波板2の撓みを防止するために、波板2と裏面板7間にスペーサ10を介在させることが好ましい。また、波板2及びスペーサ10を型枠9内で安定させるために、波板2及び/又はスペーサ10を型枠9に仮止めしておくこともできる。
波板2の型枠9内への設置は、波板2の表面上にコンクリート4を流し込んだ場合(図3(b)参照)に、このコンクリート4の裏面側への回り込みを抑制できる状態で行う。この回り込み抑制は、多量のコンクリート4が回り込まなければ足り、波板2と概略同じ大きさの型枠9を用いることで行うことができる。また、型枠9と波板2の間に大きな隙間を生じる場合には、この隙間を、例えば鉄板などの宛材やシール材などで塞ぐことで回り込みを抑制することができる。
図示される波板2は、予め各溝部1に必要な厚さの断熱材3が溝部1の底部側に充填されたものとなっているが、波板2を型枠9に設置した後に溝部1へ断熱材3を充填することもできる。また、溝部1への断熱材3の充填は、発泡性材料を溝部1へ適当量流し込んで溝部1内で発泡させることで行うこともできるが、断熱材3の厚さ制御が容易であることから、押出成形又はスライス成形により、断面形状を溝部1の対応領域の断面形状に合わせて成形した棒状の断熱材3を溝部1の開口部から底部へ押し込むことで充填(押し込み充填)することが好ましい。
波板2の各溝部1に予め断熱材3を充填しておく場合、前記底部幅W1より開口部幅W2が狭い断面形状の溝部1であると、溝部1内に断熱材3が掴み込まれた状態となるので、裏面側の溝部1に押し込み充填した断熱材3であっても落下やズレを防止しやすい。波板2を型枠9に設置した後に断熱材3を充填する場合、図3(a)の状態で充填できるのは波板2の表面側のみであるが、裏面側への充填については後述する。また、断熱材3を押し込み充填する場合、溝部1内に断熱材3を定位させやすくするために、断熱材3を波板2に接着することもできる。
上記型枠9内への波板2の設置後、図3(b)に示されるように、型枠9内に設置され、少なくとも表面側の各溝部1に断熱材3が充填された波板2の表面上に、波板2の表面上の型枠9内が一杯になる量のコンクリート4を流し込み、表面板6を閉じ、型枠9を閉鎖する。
上記型枠9の閉鎖後、型枠9を反転させて裏返し、型枠9の裏面板7を上側、波板2の裏面を上向きとし、裏面板7を外し、スペーサ10を用いた場合にはこれを取り出して図3(c)の状態とする。
上記型枠9の反転は、例えば型枠9の対向する側面(一般的には短辺側の側面)に掴持用突起(図示されていない)を突出させておき、昇降装置による昇降と、回転装置による回転とが可能なチャックで掴持用突起を掴んで、型枠9を持ち上げて180°回転させることで行うことができる。
裏面側の溝部1に予め断熱材1が充填されていない場合、図3(c)の反転状態において、裏面側の溝部1内に断熱材3を前記と同様にして充填することができる。
次いで、図3(d)に示されるように、各溝部1に断熱材3が充填された波板2の裏面上に、波板2の裏面上の型枠9内が一杯になる量のコンクリート4を流し込み、裏面板7を閉じ、再び型枠9を閉鎖する。
上記裏面板7の閉鎖を省略し、図3(d)において、裏面板7が外された状態で、必要に応じて振動を加えてコンクリート4の充填を促した後、そのまま養生を行ってもよいが、波板2の溝部1内での気泡の残留によるコンクリート4の未充填部の発生を防止するため、図3(d)に示されるように裏面板7を閉じて型枠9を閉鎖し、この型枠9を波板2の溝部1の長さ方向に立て、振動を加えることが好ましい。この操作は、溝部1の幅方向に位置する型枠9の両側側面(一般的には長辺側の側面)に掴持用突起(図示されていない)を突出させておき、昇降装置による昇降と、回転装置による回転とが可能なチャックで掴持用突起を掴んで、型枠9を持ち上げて180°回転させ、振動機で加振することで行うことができる。この立て位置での加振を行った場合、型枠9を立てた状態で必要な養生を行うことが好ましい。
次に、本発明に係る断熱性コンクリート板の第2の例とその製造方法について図4〜図6で説明する。
図4は本発明に係る断熱性コンクリート板の第2の例を示す断面図、図5は図4に示される波板と断熱材と鉄筋の組み合わせ状態を示す斜視図、図6は図4に示される断熱性コンクリート板の製造を例にした本発明に係る断熱性コンクリート板の製造方法の説明図である。また、図4〜図6において図1〜図3と同じ符号は同じ部材又は部位を示す。
本例の断熱性コンクリート板は、図4及び図5に示されるように、基本的には図1及び図2で説明した第1の例と同様であるが、波板2の表面側と裏面側にそれぞれ鉄筋11が配設されている点と、断熱性コンクリートパネルを躯体に取り付けるための取付金具12が埋設されている点が相違している。以下、この相違点について説明する。その他の構成は図1及び図2で説明したとおりである。
鉄筋11は、断熱性コンクリートパネルの強度を向上させるためのもので、溝部1の長さ方向と幅方向とに設けられて交差配置された井桁状をなしている。この鉄筋11は、波板2に熔接しておくこともできるが、波板2の板厚によっては熔接時に反りを生じやすいことから、溶接することなく、波板2に添えたものであることが好ましい。また、波板2は、溝部1の幅方向に撓みやすいことから、この方向に重点を置いた補強ができるよう、鉄筋11は、波板2の溝部1の長さ方向に沿って設ける鉄筋11に比して、波板2の溝部1の幅方向に沿って設ける鉄筋11の本数を多くするか太さを太くしておくことが好ましい。
取付金具12は、例えば断熱性コンクリートパネルの四隅などに設けられるもので、一端側に雌ネジ部13が切られた棒状部材で、雌ネジ部13は、断熱性コンクリート板の表面に露出している。また、取付金具12の雌ネジ部13とは反対側の埋設側端部は、波板2を貫通して、波板2を挟んで反対側の鉄筋11配設部分まで入り込んでおり、当該埋設側端部を貫通する取付ロッド14を、波板2を挟んで反対側の鉄筋11に掛けた状態でコンクリート4に埋設されている。従って、取付金具12に加わる荷重を、鉄筋11で分散支持することが可能となっている。
なお、上記取付金具12は、断熱性コンクリート板を建物の外壁として躯体に取り付ける場合の一例であり、用途に応じて他の取付金具を設けることも可能である。
上記第2の例に係る断熱性コンクリート板の製造手順は、基本的には前記第1の例に係る断熱性コンクリート板の製造手順と同じであるので、以下に相違点を中心に説明する。
まず、図6(a)に示されるように、型枠9内に波板2と鉄筋11と取付金具12を設置する。これらの設置は、最初に波板2を設置し、その後鉄筋11と取付金具12を設置する順で行うことができる。
波板2の型枠9内への設置は、前述したように、必要に応じてスペーサ10を用いて行うことができる。また、波板2の溝部1への断熱材3の充填も、前述と同様に、波板2の型枠9内への設置前に表裏両面の溝部1に対して予め行っておいても、波板2を型枠9内へ設置した後、裏面側の溝部1には後で充填することとして、表面側の溝部1に対してのみ行ってもよい。
少なくとも表面側の溝部1に断熱材3を充填した波板2の表面上に、鉄筋11を配設すると共に、取付金具12の設置箇所の断熱材3及び波板2に削孔し、鉄筋11に取付ロッド14を引っ掛けてぶら下げるようにして取付金具12を設置し、図6(a)の状態とする。但し、取付金具12の設置箇所の断熱材3及び波板2への削孔は、前もって施しておくこともできる。
鉄筋11の配設は、図4及び図5で説明した井桁状への組み立てを波板2上で行ってもよいが、予め図4及び図5で説明した井桁状に組み立てたものを、少なくとも表面側の溝部1に断熱材3を充填した波板2の表面上に乗せることで行うことができる。この時、必要に応じて鉄筋11を波板2に熔接することもできるが、前述したように、波板2の反りを防止するため、通常は熔接せずに乗せるだけとすることが好ましい。
上記のようにして図6(a)の状態とした後、図6(b)に示されるように、型枠9内に設置され、少なくとも表面側の各溝部1に断熱材3が充填された波板2の表面上に、波板2の表面上の型枠9内が一杯になる量のコンクリート4を流し込み、表面板6を閉じ、型枠9を閉鎖する。
上記型枠9の閉鎖後、型枠9を反転させて裏返し、型枠9の裏面板7を上側、波板2の裏面を上向きとし、裏面板7を外し、スペーサ10を用いた場合にはこれを取り出す。また、裏面側の溝部1に予め断熱材1が充填されていない場合、裏面側の溝部1内に断熱材3を前記と同様にして充填し、各溝部1に断熱材3が充填された波板2の裏面上に前記表面側と同様にして鉄筋11を配設して図6(c)の状態とする。
次いで、図6(d)に示されるように、各溝部1に断熱材3が充填された波板2の裏面上に、波板2の裏面上の型枠9内が一杯になる量のコンクリート4を流し込み、裏面板7を閉じ、再び型枠9を閉鎖し、この型枠9を波板2の溝部1の長さ方向に立て、振動を加えた後、必要な養生を行うことが好ましい。但し、上記裏面板7の閉鎖を省略し、図6(d)において、裏面板7が外された状態で必要に応じて加振した後、そのまま養生を行うことも可能である。
本発明の断熱性コンクリート板の製造方法は、上述のように、底部幅より開口部幅が狭い断面形状の溝部1を有する波板2を用いた本発明に係る断熱性コンクリート板の製造に用いることができる他、図7に示されるような、底部幅と開口部幅がほぼ等しい断面形状の溝部1を有する波板2を用いた断熱性コンクリート板の製造や、図8に示されるような、底部幅より開口部幅が広い断面形状の溝部1を有する波板2を用いた断熱性コンクリート板の製造にも用いることができる。この図7や図8に示される波板2を用いた断熱性コンクリートパネルの製造は、図3又は図6で説明した製造手順における波板2を図7又は図8に示される波板2に置き換えることで行うことができる。
本発明に係る断熱性コンクリート板の第1の例を示す断面図である。 図1に示される波板と断熱材の組み合わせ状態を示す斜視図である。 図1に示される断熱性コンクリート板の製造を例にした本発明に係る断熱性コンクリート板の製造方法の説明図である。 本発明に係る断熱性コンクリート板の第2の例を示す断面図である。 図4に示される波板と断熱材と鉄筋の組み合わせ状態を示す斜視図である。 図4に示される断熱性コンクリート板の製造を例にした本発明に係る断熱性コンクリート板の製造方法の説明図である。 本発明の断熱性コンクリートパネルの製造方法に用いることができる波板の他の例を示す斜視図である。 本発明の断熱性コンクリートパネルの製造方法に用いることができる波板の更なる他の例を示す斜視図である。
符号の説明
1 溝部
2 波板
3 断熱材
4 コンクリート
5 ほぞ溝
6 表面板
7 裏面板
8 側面板
9 型枠
10 スペーサ
11 鉄筋
12 取付金具
13 雌ネジ部
14 取付ロッド

Claims (6)

  1. 表裏交互に形成された溝部に断熱材が充填された波板を内包する断熱性コンクリート板の製造方法において、上下に対向する表面板及び裏面板と、表面板及び裏面板間の周側を囲む側面板とからなり、少なくとも表面板及び裏面板が着脱可能な型枠を用い、表面板を外した型枠内に、波板を、表面上に流し込んだコンクリートの裏面側への回り込みを抑制できる状態で設置し、型枠内への波板の設置前又は設置後に溝部に断熱材を充填した波板の表面上にコンクリートを流し込んだ後、表面板を閉じて型枠を裏返しにして、裏面板を外して、型枠内への波板の設置前又は裏面板の取り外し後に溝部に断熱材を充填した波板の裏面上にコンクリートを流し込むことを特徴とする断熱性コンクリート板の製造方法。
  2. 型枠内への波板の設置を、波板と裏面板間にスペーサを介在させて行うことを特徴とする請求項に記載の断熱性コンクリート板の製造方法。
  3. 波板の裏面上にコンクリートを流し込んだ後、裏面板を閉じて、波板の溝部の長さ方向に型枠を立て、振動を加えることを特徴とする請求項1又は2に記載の断熱性コンクリート板の製造方法。
  4. 断熱材を、溝部の上部を満たすことなく充填することを特徴とする請求項1〜3のいずれか1項に記載の断熱性コンクリート板の製造方法。
  5. 底部幅より開口部幅が狭い断面形状の溝部を有する波板を用いることを特徴とする請求項に記載の断熱性コンクリート板の製造方法。
  6. 型枠内に波板を設置した後、型枠内への波板の設置前又は設置後に溝部に断熱材を充填した波板の表面上に鉄筋を配設してから波板の表面上へのコンクリートを流し込みを行い、型枠を裏返して裏面板を外した後、型枠内への波板の設置前又は裏面板の取り外し後に溝部に断熱材を充填した波板の裏面上に鉄筋を配設してから波板の裏面上へのコンクリートを流し込みを行うことを特徴とする請求項1〜5のいずれか1項に記載の断熱性コンクリート板の製造方法。
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