JP4318697B2 - 高含水有機物の炭化処理方法及びその装置 - Google Patents

高含水有機物の炭化処理方法及びその装置 Download PDF

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Description

本発明は、下水処理場やし尿処理場などで発生する汚泥や、食品加工残渣、家畜糞尿などの高含水有機物、特に窒素含有の高含水含窒素有機物を処理するための炭化処理方法及びその装置に関する。
下水汚泥に代表される高い水分を含有する有機物を炭化するためには、原料である水分を含有した有機物を乾燥処理した後、炭化処理するのが一般的である。ここで、炭化処理の熱源としては、炭化処理の過程で発生する乾留ガスを燃焼させた燃焼排ガスを用いることが一般的である(例えば、特許文献1)。しかし、このように乾留ガスを用いる場合、炭化温度が乾留ガスの量又はその発熱量に左右される。その結果、炭化の度合いが成り行きとなり、製品である炭化物の品質を不安定にしてしまうといった問題がある。
このような問題を解決するため、本件特許出願人は、特許文献2に記載の炭化処理装置を提供している。図2はその炭化処理装置の一例を示す模式図である。図2に示すように、この炭化処理装置は、主として、下水汚泥を脱水する脱水機10と、脱水汚泥を乾燥する乾燥炉20と、乾燥させた汚泥を炭化処理する外熱式ロータリーキルン型の炭化炉30と、炭化炉30で生成した乾留ガスを主に燃焼してその燃焼排ガスを乾燥炉20の熱源とする燃焼炉60と、助燃料を主に燃焼してその燃焼排ガスを炭化炉30の熱源とする燃焼炉70とにより構成されている。
乾燥炉20での乾燥は、燃焼炉60に炭化炉30からの乾留ガスと、LNG又は重油等の化石燃料からなる助燃料と、乾燥炉20から排気され循環ガス予熱器61で加熱された排ガスと、ファン62から供給される燃焼用空気とを供給し、これらの燃焼で得られる燃焼排ガスをライン63から導入して、汚泥に直接接触させることにより行う。なお、乾燥に必要な量以上の燃焼排ガスは、乾燥炉20に供給せず、ライン64の系統に送る。
一方、炭化炉30での加熱は、燃焼炉60とは別置きの燃焼炉70において、助燃料をライン71及び循環ライン72からの燃焼用空気で燃焼し、これにより得られる燃焼排ガスを炭化炉30の外筒に供給し、汚泥に直接に接触しないで間接加熱により行う。なお、ライン71からの空気は、空気予熱器73での排ガスとの熱交換により加熱されている。なお、炭化炉30で生成した乾留ガスは、ライン74から燃焼炉60に導入される他、必要に応じてライン75を介して燃焼炉70にも導入される。
このように、乾燥炉20に熱源を供給する燃焼炉60に乾留ガスを供給して必要な熱量を得るとともに、炭化炉30に熱源を供給する別置きの燃焼炉70には主に助燃料を供給して必要な熱量を得ることで、炭化炉30での炭化温度が乾留ガスの量等に左右されず、安定化することができ、よって高品質の炭化物を得ることができる。
特開平11−37645号公報 特開2005−200522号公報
しかしながら、炭化炉30での炭化処理に必要な熱量を、燃焼炉70で主に助燃料を燃焼することで得、乾燥炉20での乾燥処理に必要な熱量を、炭化炉30で生成する乾留ガスを燃焼することで得ることとすると、燃焼炉60で乾留ガスを燃焼して得られる熱量は、乾燥炉20において乾燥処理に必要な熱量に対して過剰となってしまう。よって、乾燥処理に必要な量以上の燃焼排ガスを、ライン64に送って、循環ガス予熱器61で乾燥炉20からの排ガスと熱交換したり、空気予熱器73で外部空気と熱交換したりしても、熱量ロスが発生する。また、このように熱量ロスが発生することから、炭化炉30の熱源である燃焼炉70に供給する助燃料の量も増加する。したがって、炭化処理装置全体で見ると、炭化物の生成量当たりの助燃料(化石燃料)の消費量が高いという問題がある。
そこで本発明は、上記の問題点に鑑み、炭化物の品質を維持しつつ、炭化炉での炭化処理用の熱量及び乾燥炉での乾燥用の熱量を得るために必要な助燃料の消費量を低減することができる高含水有機物の炭化処理方法及びその装置を提供することを目的とする。
上記の目的を達成するために、本発明は、その一態様として、高含水有機物を乾燥処理し、該乾燥処理を経た後の高含水有機物を炭化処理する高含水有機物の炭化処理方法であって、前記炭化処理で発生する乾留ガスを燃焼用空気及び助燃料を用いて燃焼して、その燃焼排ガス温度を前記炭化処理に必要なガス温度と前記乾燥処理に必要なガス温度との間の温度に保持せしめ、該燃焼排ガスを少なくとも2つの系統に分岐して、第1の系統の燃焼排ガスを前記炭化処理に必要なガス温度まで追加加熱してから前記炭化処理に供し、第2の系統の燃焼排ガスを前記乾燥処理に供することを特徴とするものである。
前記第2系統の燃焼排ガスは、前記乾燥処理で発生する乾燥排ガスの一部と混合して、前記乾燥処理に必要なガス温度にしてから前記乾燥処理に供することが好ましい。また、前記燃焼排ガスを少なくとも3つの系統に分岐するとともに、前記乾燥処理で発生する乾燥排ガスの一部を、第3の系統の燃焼排ガスで加熱してから前記乾留ガスの燃焼に供することが好ましい。
本発明は、別の態様として、高含水有機物を乾燥装置にて乾燥処理し、該乾燥処理を経た後の高含水有機物を炭化炉にて炭化処理する高含水有機物の炭化処理装置であって、前記炭化炉から前記炭化処理で発生する乾留ガスを燃焼用空気及び助燃料を用いて燃焼して、その燃焼排ガスの出口温度を前記炭化炉における炭化処理に必要なガス温度と前記乾燥装置における乾燥処理に必要なガス温度との間の温度に制御して燃焼せしめる燃焼炉と、該燃焼炉出口の燃焼排ガスを少なくとも2つの系統に分岐して送給する燃焼排ガスラインとを備えてなり、前記燃焼排ガスラインの第1の系統のラインが、前記炭化炉の炭化処理用のガス入口側に接続し、第2の系統のラインが前記乾燥装置の乾燥処理用のガス入口側に接続し、前記第1の系統のラインに、この第1の系統のラインの燃焼排ガスを前記炭化炉における炭化処理に必要なガス温度まで追加加熱する燃焼排ガス加熱装置を設けたことを特徴とするものである。
本発明に係る高含水有機物の炭化処理装置は、前記乾燥装置の乾燥排ガス出口と前記第2の系統のラインとを接続し、この第2の系統のラインの燃焼排ガスを前記乾燥装置で発生する乾燥排ガスと混合して、前記乾燥装置における乾燥処理に必要なガス温度にする乾燥排ガス循環ラインをさらに備えることが好ましい。また、前記燃焼排ガスラインが少なくとも3つの系統に分岐されており、その第3の系統のラインと、前記乾燥装置で発生する乾燥排ガスを前記燃焼炉に送給する乾燥排ガスラインと、前記乾燥排ガスラインの乾燥排ガスを前記第3の系統のラインの燃焼排ガスで加熱してから前記燃焼炉に送給する熱交換器とをさらに備えることが好ましい。
本発明によれば、炭化処理で発生する乾留ガスを燃焼用空気及び助燃料を用いて燃焼して、その燃焼排ガス温度を炭化処理に必要なガス温度と乾燥処理に必要なガス温度との間の温度に保持せしめ、燃焼排ガスを少なくとも2つの系統に分岐して、第1の系統の燃焼排ガスを前記炭化処理に必要なガス温度まで追加加熱してから炭化処理に供し、第2の系統の燃焼排ガスを乾燥処理に供することで、炭化炉での炭化処理に乾留ガスの燃焼排ガスの一部が用いられ、炭化処理に必要な助燃料を低減することができる。また、炭化処理に必要な熱量は、乾留ガスの燃焼排ガスに加えて、助燃料を燃焼させる等により調整することができるので、乾燥処理に要する熱量に影響を及ぼすことなく、炭化物の品質を安定的にコントロールすることができる。したがって、炭化処理により得られる炭化物の品質を維持しつつ、炭化処理用の熱量及び乾燥用の熱量を得るために必要な助燃料の消費量を低減することができる。さらに、燃焼炉の燃焼条件は、炭化処理の熱源として要求される条件とは独立して、最適な燃焼条件(完全燃焼および低NOx、低N2O)で運転することができる。
以下、添付の図面を参照して、本発明の一実施の形態について説明する。図1は本発明の一実施の形態に係る高含水有機物の炭化処理装置の系統図である。この実施の形態では、高含水含窒素有機物として下水汚泥を処理対象としている。
図1に示すように、本実施の形態に係る炭化処理装置は、主として、下水汚泥を脱水する脱水機10と、脱水した下水汚泥に熱風を直接接触させて乾燥する乾燥炉20と、乾燥させた下水汚泥を炭化処理する炭化炉30と、炭化炉30で生成した乾留ガスを主に燃焼する燃焼炉40と、燃焼炉40からの高温の燃焼排ガスをさらに燃焼し、追加加熱してから炭化炉30に送り込む炭化炉用燃焼装置50とにより構成されている。
乾燥炉20は、熱風を直接接触させる方式が好適であるが、これに限定されず、脱水汚泥を燃焼せずに乾燥できるものであればよい。乾燥炉20は、脱水汚泥を導入する汚泥入口と、乾燥させた汚泥を排出する汚泥出口と、熱風を導入する熱風入口と、乾燥処理により生成した乾燥排ガスを排出する排ガス出口とを備えている。
炭化炉30は、熱風を間接接触させる外熱式ロータリーキルン型のものが好適であるが、本発明の目的に適う限り、他の形態の炭化炉とすることもできる。炭化炉30は、汚泥を導入する汚泥入口と生成した炭化物を排出する炭化物出口と、熱風を導入する熱風入口と、炭化処理に用いられた熱風を排出する排ガス出口と、炭化処理により生成した乾留ガスを排出する乾留ガス出口とを備えている。
脱水機10の汚泥出口と乾燥炉20の汚泥入口とはライン11で接続されており、このライン11としては、圧送ポンプ(図示省略)によって脱水汚泥を圧送できる配管が好ましい。乾燥炉20の汚泥出口と炭化炉30の汚泥入口とはライン21で接続されており、このライン21としては、乾燥した汚泥を搬送できるコンベアが好ましい。炭化炉30の乾留ガス出口と燃焼炉40の燃料入口とは、炭化炉30で生成した乾留ガスの配管であるライン31で接続され、このライン31には乾留ガス中から炭化物を分離除去するサイクロン32が設けられている。炭化炉30の炭化物出口及びサイクロン32の底部には、炭化物6を排出するライン33、34がそれぞれ設けられている。
燃焼炉40の燃料入口は、炭化炉30からの乾留ガスの他、LNG(天然ガス)又は重油等の化石燃料で構成される助燃料と、空気予熱器38で加熱された燃焼用空気とが供給されるように構成されている。空気予熱器38には空気を供給するためのファン13が設けられている。燃焼炉40は、燃焼炉出口での燃焼排ガスの温度を、炭化炉30での炭化処理に必要なガス温度(例えば、1100±50℃)と乾燥炉20での乾燥処理に必要なガス温度(例えば、830℃±50℃)との間の温度(例えば、950℃±50℃)に制御するようにして燃焼を行うように構成されている。
燃焼炉40で発生した燃焼ガスを排出する燃焼排ガスラインは、その燃焼排ガスの一部を炭化炉用燃焼装置50へ供給する第1系統の燃焼排ガスライン41と、乾燥炉20へ供給する第2系統の燃焼排ガスライン42と、熱交換器24へ供給する第3系統の燃焼排ガスライン43との3つの系統に分岐されている。第1、第2及び第3系統の燃焼排ガスライン41、42、43には、その燃焼排ガスの供給量を調節できるバルブ(図示省略)がそれぞれ設けられている。
炭化炉用燃焼装置50には、燃焼炉40からの燃焼排ガスの他、LNG(天然ガス)又は重油等の化石燃料で構成される助燃料と、ファン15からライン51を通して送られる燃焼用空気とが供給されるように構成されている。炭化炉用燃焼装置50で更に発生した燃焼排ガスは、炭化炉30の熱風入口に送られるように構成されている。なお、本実施の形態では、燃焼炉40からの燃焼排ガスを追加加熱するための装置として、助燃料を用いてさらに燃焼する炭化炉用燃焼装置50を設けたが、このような燃焼装置に限らず、燃焼炉40からの燃焼排ガスを炭化炉30での炭化処理に必要な温度まで加熱可能な装置であればよい。
炭化炉30の排ガス出口は、炭化処理に用いられた燃焼排ガスを送給する排ガスライン37を介して、燃焼炉40への燃焼用空気を予熱する空気予熱器38に接続され、さらにファン14を介して、所要の浄化処理を行う排ガス処理装置18と、排ガスを大気に排出する煙突17とに順次接続されている。
乾燥炉20排ガス出口は、乾燥排ガスを送給する乾燥排ガスライン22を介して、熱交換器24に接続され、さらにライン25を介して燃焼炉40に接続されている。ライン22には乾燥排ガスのためのファン12が設けられている。また、乾燥排ガスライン22には、乾燥排ガスの一部を第2系統の燃焼排ガスライン42に供給する循環ライン23が設けられている。この循環ライン23および乾燥排ガスライン22には、その乾燥排ガスの供給量を調節できるバルブがそれぞれ設けられている。
第3系統の燃焼排ガスライン43は、乾燥排ガスとの熱交換器24に接続されており、さらにライン44を介して、白煙防止の為の加熱空気を製造する熱交換器45と、排ガス処理装置18と、煙突17とに順次接続されている。熱交換器45には、熱交換器45に空気を供給するファン16が設けられており、白煙防止用に加熱された空気は排ガスと混合させることで、排ガスの湿度を低下させると共に排ガス温度を上昇させて白煙が発生しない条件とした後、煙突17から排出されるようになっている。
次に、この実施の形態に係る高含水有機物の炭化処理装置を用いて、汚泥を炭化処理する方法について説明する。先ず、脱水機10に下水汚泥を導入し、下水汚泥の水分が約80%になるくらいまで脱水する。なお、本発明の対象となる汚泥は、炭化処理により固体燃料化できる有機性の汚泥であれば、下水汚泥に限定されるものではなく、例えば、食品汚泥、製紙汚泥、ビルピット汚泥、消化汚泥、活性汚泥なども適用できる。
次いで、脱水した下水汚泥を乾燥炉20に送る。乾燥炉20では、汚泥の水分が約30%位になるまで乾燥する。乾燥炉20での乾燥は、燃焼炉40からの第2系統の燃焼排ガスライン42を通して導入される燃焼排ガスを、汚泥に直接接触させることにより行う。この場合、燃焼炉40からの燃焼排ガスの温度は乾燥処理に必要なガス温度よりも高温である。よって、第2系統ライン42の燃焼排ガスを、乾燥炉20から循環ライン23で循環させた乾燥排ガス(200℃±50℃)と混合することで、その温度を下げることができる。燃焼排ガスを830℃±50℃に下げてから乾燥炉20に供給することで、乾燥炉20内を過度な環境にすることなく乾燥炉20の耐熱性を向上することができる。
乾燥炉20で乾燥させた下水汚泥は、ライン21を通して炭化炉30に導入する。炭化炉30では、下水汚泥を酸素が欠乏した雰囲気下で約300〜600℃に加熱して炭化処理を行い、乾留ガスと固体燃料である炭化物6とを生成する。炭化物6はライン33を通して排出される。この炭化炉30における加熱は、燃焼炉40からの第1系統ライン41の燃焼排ガスを炭化炉用燃焼装置50で炭化処理に必要なガス温度である1100℃±50℃に追加加熱した燃焼排ガスで行う。この燃焼排ガスは、炭化炉30の外筒に供給し、汚泥に直接には接触しない。
炭化処理に用いられて700℃程度に降温した燃焼排ガスは、炭化炉30からライン37を通って空気予熱器38に導入する。空気予熱器38では、この燃焼排ガスによってファン13からの燃焼用空気を380℃程度に予熱して燃焼炉40に送り込む。空気予熱器38でさらに300℃程度に降温した燃焼排ガスは、ファン14により排ガス処理装置18に送り込み、所要の浄化処理を行った後、煙突17から大気中に排出する。
一方、炭化炉30で生成した乾留ガスは、ライン31を通ってサイクロン32に導入し、サイクロン32にて炭化物6を分離除去した後、燃焼炉40へと導入する。サイクロン32にて分離された炭化物6はライン34を通って排出される。燃焼炉40では、乾留ガスと、LNG(天然ガス)又は重油等の化石燃料からなる助燃料とを、空気予熱器38からの予熱された燃焼用空気によって燃焼して、炭化炉30での炭化処理に必要なガス温度と乾燥炉20での乾燥処理に必要なガス温度との間の温度である950℃±50℃の燃焼排ガスを生成する。この燃焼排ガスは、3つの系統に分岐して、第1系統ライン41の燃焼排ガスは炭化炉用燃焼装置50へと送り、第2系統ライン42の燃焼排ガスは乾燥炉20へと送る。
炭化炉30での炭化度は、炭化温度や炭化に要する時間等の複合要因で決まる。即ち、炭化度をコントロールするためには、炭化炉30の外筒に供給する燃焼排ガスの温度や流量、汚泥の供給量、炭化炉30内部での汚泥の攪拌強度や移動速度等の一つ又はいくつかの組み合わせをコントロールすればよい。特に炭化物6を燃料として用いる場合は、燃料としての価値(自己発熱性等の安全性を含む)を左右する、発熱量、燃料比、灰分割合等を適正な範囲にコントロールする必要があり、そのためには炭化装置における温度のコントロールが不可欠である。
炭化炉30に供給する原料の性状(水分量、発熱量、有機分割合等)や、発生する乾留ガスの性状、発生量の変動に対し、炭化炉30での炭化処理に必要な熱源として、乾留ガスの燃焼排ガスの一部である第1系統ライン41の燃焼排ガスに加えて、炭化炉用燃焼装置50で助燃料を燃焼させることで任意に調整することができるので、乾留ガスの変動等に対しても、乾燥炉20での乾燥処理に要する熱量に影響を及ぼすことなく、炭化物6の品質を安定的にコントロールできる。また、炭化炉30の熱源を助燃料の燃焼のみとした場合に比べて、乾留ガスの燃焼排ガスの一部を用い、炭化炉用燃焼装置50で助燃料を燃焼させて追加加熱することで、炭化処理に必要な助燃料の量を低減することができる。
さらに、燃焼炉40の燃焼条件は、炭化炉30での炭化処理の熱源として要求される条件とは独立して運転することができる。よって、燃焼炉40において炭化炉30からの乾留ガスを最適な条件(完全燃焼および低NOx、低N2O)で燃焼することができ、ダイオキシン等の有害物質の発生回避や、公害や大気温暖化の原因ガスの排出低下を図ることができる。
一方、第3系統ライン43の燃焼排ガスは熱交換器24へと送り、乾燥炉20からのライン22の乾燥排ガスを530℃±50℃に加熱する。熱交換後の燃焼排ガスは、ライン44を通って白煙防止用の熱源となる空気製造のために熱交換器45で高温空気を製造する熱源として利用する。白煙防止用空気と熱交換後の排ガスは、排ガス処理装置18に送って所要の浄化処理を行った後、熱交換器45で白煙防止用に加熱された空気と混合させることで、排ガスの湿度を低下させると共に排ガス温度を上昇させて白煙が発生しない条件とした後、煙突17から大気中に排出する。一方、加熱された乾燥排ガスは、ライン25を通って燃焼炉40に導入し、燃焼炉40での燃焼に供する。よって、乾燥排ガス中に含まれる有害物質を燃焼炉40で完全燃焼して除去することができるとともに、乾燥排ガスを燃焼炉40に導入する前に燃焼炉40の燃焼排ガスで予熱することで、結果として燃焼炉40への助燃料の消費量を低減することができる。
図1に示した高含水有機物の炭化処理装置を想定したプロセスシミュレーションを行い、助燃料を算出した。脱水汚泥の性状は、含水率が76〜78%、可燃分率が76〜85%−DS、LHVが17.2〜19.2MJ/kg−DSとした。そして、脱水汚泥の処理量が100t/日の規模を想定したシステムでシミュレーションを行った。なお、助燃料として用いる都市ガスのLHVは41.6MJ/Nm3とした。
このシミュレーションの結果、助燃料の消費量が低減することが明らかとなった。助燃料の消費量(脱水汚泥100t/日当り)の計算結果を表1に示す。本システムでは、別置きの燃焼炉で主に助燃料を調節することによって炭化炉で発生する乾留ガス量の変化に左右されず、炭化に必要な熱源を安定的に維持出来ることが確認された。比較例として図2に示した装置の計算結果も併記する。
Figure 0004318697
本発明に係る高含水有機物の炭化処理装置の一実施の形態を示す模式図である。 従来の高含水有機物の炭化処理装置の一例を示す模式図である。
符号の説明
10 脱水機
20 乾燥炉
23 循環ライン
24 熱交換器
30 炭化炉
40 燃焼炉
41 第1系統の燃焼排ガスライン
42 第2系統の燃焼排ガスライン
43 第3系統の燃焼排ガスライン
45 熱交換器
50 炭化炉用燃焼装置

Claims (4)

  1. 高含水有機物を乾燥処理し、該乾燥処理を経た後の高含水有機物を炭化処理する高含水有機物の炭化処理方法において、前記炭化処理で発生する乾留ガスを燃焼用空気及び助燃料を用いて燃焼して、その燃焼排ガス温度を前記炭化処理に必要なガス温度と前記乾燥処理に必要なガス温度との間の温度に保持せしめ、該燃焼排ガスを少なくとも2つの系統に分岐して、第1の系統の燃焼排ガスを前記炭化処理に必要なガス温度まで追加加熱してから前記炭化処理に供し、第2の系統の燃焼排ガスを、前記乾燥処理で発生する乾燥排ガスの一部と混合して、前記乾燥処理に必要なガス温度にしてから前記乾燥処理に供することを特徴とする高含水有機物の炭化処理方法。
  2. 前記燃焼排ガスを少なくとも3つの系統に分岐するとともに、前記乾燥処理で発生する乾燥排ガスの一部を、第3の系統の燃焼排ガスで加熱してから前記乾留ガスの燃焼に供することを特徴とする請求項に記載の高含水有機物の炭化処理方法。
  3. 高含水有機物を乾燥装置にて乾燥処理し、該乾燥処理を経た後の高含水有機物を炭化炉にて炭化処理する高含水有機物の炭化処理装置において、前記炭化炉から前記炭化処理で発生する乾留ガスを燃焼用空気及び助燃料を用いて燃焼して、その燃焼排ガスの出口温度を前記炭化炉における炭化処理に必要なガス温度と前記乾燥装置における乾燥処理に必要なガス温度との間の温度に制御して燃焼せしめる燃焼炉と、該燃焼炉出口の燃焼排ガスを少なくとも2つの系統に分岐して送給する燃焼排ガスラインとを備えてなり、前記燃焼排ガスラインの第1の系統のラインが、前記炭化炉の炭化処理用のガス入口側に接続し、第2の系統のラインが前記乾燥装置の乾燥処理用のガス入口側に接続し、前記第1の系統のラインに、この第1の系統のラインの燃焼排ガスを前記炭化炉における炭化処理に必要なガス温度まで追加加熱する燃焼排ガス加熱装置を設け、前記乾燥装置の乾燥排ガス出口と前記第2の系統のラインとを接続し、前記第2の系統のラインの燃焼排ガスを、前記乾燥装置で発生する乾燥排ガスと混合して、前記乾燥装置における乾燥処理に必要なガス温度にする乾燥排ガス循環ラインをさらに備えたことを特徴とする高含水有機物の炭化処理装置。
  4. 前記燃焼排ガスラインが少なくとも3つの系統に分岐されており、その第3の系統のラインと、前記乾燥装置で発生する乾燥排ガスを前記燃焼炉に送給する乾燥排ガスラインと、前記乾燥排ガスラインの乾燥排ガスを前記第3の系統のラインの燃焼排ガスで加熱してから前記燃焼炉に送給する熱交換器とをさらに備えたことを特徴とする請求項に記載の高含水有機物の炭化処理装置。
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