JP4312882B2 - エアゾール容器のガス抜き兼用キャップ - Google Patents

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
この発明はエアゾール容器のガス抜き兼用キャップに関し、エアゾール容器を廃棄する場合に、勢いを弱めて安全にガス等内容物を抜くことができるようにしたものである。
【0002】
【従来の技術】
従来から化粧品、殺虫剤、塗料などのエアゾール容器では、内容物と噴射剤とが充填されていることから、廃棄する場合には残留内容物や残留ガスを放出することが求められている。
【0003】
このエアゾール容器からの残留内容物や残留ガスの放出を使用者側で確実に行ってもらう必要から、簡単に放出できるようにエアゾール容器のキャップにガス抜きの機能を持たせたものが種々提案されており、通常時にはキャップとして使用していたものを、廃棄時などに逆にして被せることでガス等内容物を連続的に噴射させて放出するものである。
【0004】
このようなガス抜き兼用キャップとして、例えば特開平8−324661号公報では、図4に示すように、キャップ本体1の天面部分1aに凹部2を形成し、この凹部2の底部中央にエアゾール容器AのステムSの先端部を嵌合可能で、かつ孔中間で係止可能な係合貫通孔3を形成し、このキャップ本体1を逆にしてエアゾール容器AのマウンテンカップMに凹部2を被せたときにステムSが押圧状態となるようにする係合部2aを凹部2の周側面に形成するように構成してあり、係合貫通孔3から上方に残留ガスや残留内容物を噴射させて放出するようになっている。
【0005】
このようなガス抜き兼用キャップを用いることで、キャップ本体1を逆にして被せるだけで簡単に残留した内容物やガスを放出できるものの、エアゾール容器内に残留している内容物やガスの量によっては、放出されるガスなどの勢いが強く、しかも上方に噴射されるため使用者の顔などにかかったり、周囲に飛散しやすいという不具合がある。
【0006】
そこで、上方への噴射に代え、側方に噴射させることができるガス抜き兼用キャップが提案されており、例えば特開平10−53289号公報では、図5に示すように、キャップ本体4の天面部分4aに凹部5を形成し、キャップ本体4を逆向きにエアゾール容器Aに嵌合したときにエアゾール容器Aの本体部は挿入できないがステムSの先端部は挿入できる貫通孔6を凹部5の中央に形成し、逆向きに嵌合したときに挿入したステムSの先端部が適度な位置で係止され、ステムSが押圧状態に維持されるように貫通孔6の内周面にノズル挿入方向に向かって漸時突出する傾斜突条7を形成し、貫通孔6のキャップ本体4の内側部位に貫通孔6の軸方向をさえぎるとともに側方に開口部を維持するようにブリッジ状の方向変換部8を形成して構成されており、貫通孔6から上方に噴射される残留ガス等をブリッジ状の方向変換部8に当てることで斜め上方に噴射させて放出するようになっている。
【0007】
また、特開平10−264958号公報では、図6に示すように、キャップ本体9の天面部分9aに凹部10を形成し、この凹部10の底部中央にエアゾール容器AのステムSが挿入可能な挿入孔11を形成し、この挿入孔11の内面にステムSの外径より径小とされた狭小部12を設けるとともに、この狭小部12の下方所要位置に噴射された液体を当てる止め板13を設け、止め板13と狭小部12との連結部分に開口部14が形成されて構成されており、狭小部12によりエアゾール容器AのステムSを押圧して残留液及び残留ガスを噴出させたときに、噴出した残留液が止め板13に当たって開口部14から略外周方向へと向かうようにして放出するようになっている。
【0008】
これらのガス抜き兼用キャップを用いることで、キャップ本体4,9を逆にして被せるだけで簡単に残留した内容物やガスをブリッジ状の方向変換部8や止め板13に当てることで斜め上方に噴射させて放出することができ、使用者の顔などにかかったり、周囲に飛散することを防止することができる。
【0009】
【発明が解決しようとする課題】
ところが、キャップ本体4に形成した貫通孔6の内周面に傾斜突条7を備えたガス抜き兼用キャップでは、傾斜突条7でステムSの先端外周を押さえて噴出させることから、残留ガス等がステムSの吐出孔からそのまま勢い良く噴射され、前方のブリッジ状の方向変換部8に当たることから、斜め上方に噴射されるもののその勢いによって飛散し易く、特に完全に使いきっていない残留量が多い場合には、一層顕著となるとともに、ステムSの外周と貫通孔6の内周との間に傾斜突条7によって隙間が形成され、噴射された残留内容物などが隙間からマウンテンカップM部分に逆流する恐れがあるという問題がある。
【0010】
また、キャップ本体9に狭小部12を設けた挿入孔11を形成し、狭小部12の前方に止め板13を設けたガス抜き兼用キャップでは、ステムSの先端外周を挿入孔11の狭小部12で押さえて噴出させることから、同様に、残留ガス等がステムSの吐出孔からそのまま勢い良く噴射され、前方の止め板13に当たることから、斜め上方に噴射されるもののその勢いによって飛散し易く、特に完全に使いきっていない残留量が多い場合には、一層顕著となるという問題がある。
【0011】
さらに、ステムSの外周は挿入孔11の径小の狭小部12に接触することから隙間のない線接触状態となるが、狭小部12への押圧状態によっては隙間ができ易く、残留内容物などが隙間からマウンテンカップM部分に逆流する恐れがあるという問題がある。
【0012】
この発明はかかる従来技術の有する課題を解決するためになされたもので、エアゾール容器の残留内容物および残留ガスを勢いを弱めて安全に抜くことができるとともに、放出された残留内容物がエアゾール容器側に逆流することがないエアゾール容器のガス抜き兼用キャップを提供しようとするものである。
【0013】
【課題を解決するための手段】
上記従来技術の有する課題を解決するため、この発明の請求項1記載のエアゾール容器のガス抜き兼用キャップは、底付き円筒状のキャップ本体の底部分を天面としこの天面の中央部にエアゾール容器のマウンテンカップの内外周縁のいずれかに係止可能な円筒状の凹部を形成し、この凹部の中央部にエアゾール容器のステムの外周が嵌合され下端面が塞がれた円筒状のステム嵌合穴を形成するとともに、このステム嵌合穴の底部分中央にステムの吐出孔に挿入されるテーパ状の突出棒を上方に突出させて設け、この突出棒の側面に沿って前記ステムの吐出孔を介してエアゾール容器内と連通可能なガス抜き溝を前記ステム嵌合穴の底部分途中まで形成するとともに、このガス抜き溝に連通させて前記ステム嵌合穴底面上に連通溝を形成し、この連通溝に連通させて前記キャップ本体の凹部下方のキャップ本体の空間のみと連通する貫通溝を前記キャップ本体の下方から側方まで開口させて当該凹部に形成する一方、前記ガス抜き溝の流路断面積に対して前記連通溝の流路断面積を大きく形成し吐出されるガス等内容物の勢いを弱めてガス抜き可能に構成し、前記キャップ本体を逆にして前記凹部をマウンテンカップの内外縁のいずれかに係止したとき前記ステム嵌合穴の底部分と前記突出棒との少なくともいずれか一方で前記ステムを押圧してガス抜き可能に前記凹部と前記ステム嵌合穴を配置したことを特徴とするものである。
【0014】
このエアゾール容器のガス抜き兼用キャップによれば、底付き円筒状のキャップ本体の底部分を天面としこの天面の中央部にエアゾール容器のマウンテンカップの内外周縁のいずれかに係止可能な円筒状の凹部を形成し、この凹部の中央部にエアゾール容器のステムの外周が嵌合され下端面が塞がれた円筒状のステム嵌合穴を形成するとともに、このステム嵌合穴の底部分中央にステムの吐出孔に挿入されるテーパ状の突出棒を上方に突出させて設け、この突出棒の側面に沿って前記ステムの吐出孔を介してエアゾール容器内と連通可能なガス抜き溝を前記ステム嵌合穴の底部分途中まで形成するとともに、このガス抜き溝に連通させて前記ステム嵌合穴底面上に連通溝を形成し、この連通溝に連通させて前記キャップ本体の凹部下方のキャップ本体の空間のみと連通する貫通溝を前記キャップ本体の下方から側方まで開口させて当該凹部に形成する一方、前記ガス抜き溝の流路断面積に対して前記連通溝の流路断面積を大きく形成し吐出されるガス等内容物の勢いを弱めてガス抜き可能に構成し、前記キャップ本体を逆にして前記凹部をマウンテンカップの内外縁のいずれかに係止したとき前記ステム嵌合穴の底部分と前記突出棒との少なくともいずれか一方で前記ステムを押圧してガス抜き可能に前記凹部と前記ステム嵌合穴を配置するようにしたので、キャップ本体を逆にして凹部をマウンテンカップに係止することで、ステム外周がステム嵌合穴の内周に嵌合されるとともに、ステムの吐出孔にテーパ状の突出棒が挿入されてステムを押圧して噴出状態となり、残留内容物および残留ガスが突出棒のガス抜き溝、凹部の連通溝および貫通溝を介してキャップ本体内にのみ放出されるようになり、ステムの吐出孔に挿入した突出棒のガス抜き溝から噴出させることで勢いを弱めて放出させることができ、ステム外周をステム嵌合穴に嵌合することで、放出された残留内容物の逆流も防止できるようになる。
また、前記凹部に形成される前記貫通溝を前記キャップ本体の下方から側方まで開口させて形成するようにしており、一層確実に勢いを弱めて斜め上方に放出させることができ、しかもプラスチックなどでの一体成形が簡単にできるようになる。
さらに、前記ガス抜き溝の流路断面積に対して前記連通溝の流路断面積を大きく形成し吐出されるガス等内容物の勢いを弱めてガス抜き可能に構成するようにしており、狭い流路から広い流路に噴出させて一層確実に勢いを弱めて放出させることができるようになる。
【0015】
また、この発明の請求項2記載のエアゾール容器のガス抜き兼用キャップは、請求項1記載の構成に加え、前記ステム嵌合穴の上端部外周にステムの先端をガイドする円錐状の傾斜面を形成してなることを特徴とするものである。
【0016】
このエアゾール容器のガス抜き兼用キャップによれば、ステム嵌合穴の上端部外周にステムの先端をガイドする円錐状の傾斜面を形成するようにしており、円錐状の傾斜面でステムの先端をガイドしてステムを損傷すること無く簡単にキャップ本体を逆向きに被せることができるようになる。
【0017】
さらに、この発明の請求項3記載のエアゾール容器のガス抜き兼用キャップは、請求項1または2記載の構成に加え、連通している前記ガス抜き溝と前記連通溝と前記貫通溝とを対角位置に形成した2条の溝で構成してなることを特徴とするものである。
【0018】
このエアゾール容器のガス抜き兼用キャップによれば、連通している前記ガス抜き溝と前記連通溝と前記貫通溝とを対角位置に形成した2条の溝で構成するようにしており、一層確実に勢いを弱めて放出させることができるようになる。
【0023】
【発明の実施の形態】
以下、この発明のエアゾール容器のガス抜き兼用キャップの一実施の形態について図面に基づき詳細に説明する。
【0024】
図1〜図3はこの発明のエアゾール容器のガス抜き兼用キャップの一実施の形態にかかリ、図1は縦断面図、平面図、底面図、図2は一部分の拡大斜視図、一部分の拡大断面図、平面図、底面図、図3はガス抜き状態の縦断面図、一部分の拡大断面図である。
【0025】
このエアゾール容器のガス抜き兼用キャップ20は、エアゾール容器Aの円筒状の缶胴の上部を覆うトップドームDとの連結部Cに係止される底付きの円筒状のプラスチック製のキャップ本体21を備えており、通常はキャップ本体21の底部分を天面とし、開口部を下にしてエアゾール容器Aの連結部Cに被せるように取り付けて使用され、取付状態を保持するため、開口部内周複数箇所(図示例では4箇所)に内側に突出した係止部22が一体に形成してある。
【0026】
このガス抜きキャップ20には、キャップ本体21を逆さまにしてエアゾール容器Aに取り付けてガス抜きを行うための機構が設けられるが、以下、通常の底部分を上にした状態を基準として説明する
このキャップ本体21には、天面21aの中央部にエアゾール容器AのトップドームDの上端を塞ぐマウンテンカップMの外径に対応した内径の円筒状の凹部23が形成され、凹部23の側壁部分の上端部内周にマウンテンカップMへの係止部24が内側に突出するとともに円周方向に30度の間隔を開けて4つに分割されて60度分ずつが一体に形成してある。
【0027】
なお、このキャップ本体21の凹部23をマウンテンカップMの内周縁に係止する場合には、係止部24を凹部23から上方に突き出して形成するようにしておく。
【0028】
この凹部23の底面部分の中央部には、エアゾール容器AのステムSの外径に対応し、下端面が塞がれた円筒状のステム嵌合穴25がステムSの嵌合をガイドする円錐状の傾斜面26を介して一体に形成され、このステム嵌合穴25の下端面である底部分にステムSの先端面が当たるようにしてある。
【0029】
このステム嵌合穴25の底部分から上方に突き出してステムSの吐出孔Hに挿入される上方に向かって細いテーパ状の突出棒27が一体に形成され、ステム嵌合穴25の底面との最も太径部分が吐出孔Hの内径と同一径としてあり、ステムSをステム嵌合穴25に嵌合するとともに、吐出孔Hに突出棒27が挿入された状態で、ステムSの先端面がステム嵌合穴25の底部分に当たると同時に吐出孔Hの内周が突出棒27の外周と密着状態となるようにしてある。
【0030】
なお、突出棒27の最も太径部分を吐出孔Hの内径より僅かに大きい径としたり、あるいはわずかに小さい径としても良く、ステムSをステム嵌合穴25に嵌合した場合に、ステムSの先端面がステム嵌合穴25の底部分に当たるわずか手前で吐出孔Hの内周が突出棒27の外周と密着状態となるようにしたり、ステムSの先端面がステム嵌合穴25の底部分に当たった状態で吐出孔Hの内周と突出棒27の外周との間にわずかな隙間が形成される状態とする。
【0031】
このようなガス抜き兼用キャップ20では、ステム嵌合穴25に外周が嵌合されるとともに、内周の吐出孔Hに突出棒27が挿入されたステムSを介してエアゾール容器A内の残留内容物および残留ガスを抜くため、テーパ状の突出棒27の傾斜した側面に沿って対角位置に2本のガス抜き溝28が上端からステム嵌合穴25の底面を越えて底部分の途中まで形成されるとともに、ステム嵌合穴25の底面上に沿ってそれぞれのガス抜き溝28の基端につながる連通溝29が形成され、これらの連通溝29の先端にそれぞれ連通させてキャップ本体21の凹部23の下方の空間内と連通する貫通溝30が形成してある。
【0032】
そして、これら対角位置の貫通溝30はステム嵌合穴25の側壁部分と底面部分の隅部を切り欠くように形成され、キャップ本体21の凹部23の下方から側方の略90度の範囲が開口した状態となっており、この貫通溝30を、半径方向内側をステム嵌合穴25より僅かに中心側とし、軸方向上側をステム嵌合穴25の底面と一致するように配置してある。
【0033】
また、ガス抜き溝28の流路断面積に対して連通溝29の流路断面積が大きくなるように形成してあり、これらの溝28,29を通って噴射される残留ガス等は断面積の狭い流路から広い流路を介して噴射され、ガスの勢いが弱められる。そして、キャップ本体21を逆さまにして凹部23の係止部24をマウンテンカップMに係止したとき、ステムSがステム嵌合穴25の底面と突出棒27の外周面の両方、あるいはいずれか一方で押圧されて連続噴射状態となるように凹部23とステム嵌合穴25の位置が定めてあり、この連続噴射状態を凹部23の内周4か所の係止部24をマウンテンカップMに係止することで保持できるようにしてある。
【0034】
このように構成したガス抜き兼用キャップ20では、エアゾール容器Aを廃棄する場合等には、通常はエアゾール容器Aのキャップとして用いるキャップ本体21を逆さまにしてキャップ本体21の凹部23をマウンテンカップMに係止すると、円錐状の傾斜面でガイドされてステム嵌合穴25に嵌合されたステムSがステム嵌合穴25の底面と突出棒27の外周面の両方、あるいはいずれか一方で押圧されて連続噴射状態となり、2条のガス抜き溝28から横向きの連通溝29を経て噴射方向が横向きとされ、横から上に開口した貫通溝30からキャップ本体11内にガスの勢いを弱めて放出され、残留内容物および残留ガスが完全に排出される。
【0035】
このガス抜き兼用キャップ20では、ガス抜きの際、ステムSの吐出孔Hに突出棒27を挿入し、突出棒27の傾斜面に形成した2条のガス抜き溝28から残留内容物および残留ガスを噴射させるようにしてあり、吐出孔Hの流路断面積に比べて流路断面積の合計が小さいガス抜き溝28から噴射させることで、流量を抑えてガスの勢いを弱めて噴射させることができ、しかもガス抜き溝28に連通する連通溝29の流路断面積は大きくしてあるので、これら連通溝29でも一層ガスの勢いを弱めることができ、さらに連通溝29先端の貫通溝30が側方から上方の略90度の範囲で開口して形成してあるので、一層の減圧効果があり、キャップ本体21内に放出される場合には、ガスの勢いを非常に弱めて放出することができる。
【0036】
これにより、使用者の顔などに掛かったり、周囲に飛散することを防止することができる。
【0037】
また、このガス抜き兼用キャップ20では、キャップ本体21を逆にしてエアゾール容器AのトップドームDとの連結部Cに係止部24で係止した状態では、ステムSの外周がステム嵌合穴25に嵌合されて内周と密着状態となるので、ステムSの吐出孔Hに挿入された突出棒27のガス抜き溝28およびステム嵌合穴25の底面上の連通溝28を介して放出される残留内容物および残留ガスがエアゾール容器AのマウンテンカップM側に逆流することもなく、キャップ本体21内に放出することができる。
【0038】
さらに、このガス抜き兼用キャップ20では、キャップ本体21の凹部23の側壁部分と底部分との隅部の貫通溝30を、半径方向内側がステム嵌合穴25より中心側となり、軸方向上側がステム嵌合穴25の底面と一致するように配置することで、プラスチックによる成形の際、特殊な成形法を用いること無く一体成形で簡単に作ることができる。
【0039】
なお、上記実施の形態では、ガス抜き溝、連通溝、貫通溝を対角位置に形成した2条の溝で構成したが、これに限らず、1条だけとしたり、3条以上としても良く、溝の断面形状も図示例の矩形断面とする場合に限らず、U字状や半円状など他の断面形状であっても良い。
【0040】
また、上記実施の形態の説明でも明らかなように、この発明でいうガス抜きには、残留ガスを抜くことだけでなく、残留ガスおよび残留内容物を抜くことも含むものである。
【0041】
【発明の効果】
以上一実施の形態とともに具体的に説明したように、この発明の請求項1記載のエアゾール容器のガス抜き兼用キャップによれば、底付き円筒状のキャップ本体の底部分を天面としこの天面の中央部にエアゾール容器のマウンテンカップの内外周縁のいずれかに係止可能な円筒状の凹部を形成し、この凹部の中央部にエアゾール容器のステムの外周が嵌合され下端面が塞がれた円筒状のステム嵌合穴を形成するとともに、このステム嵌合穴の底部分中央にステムの吐出孔に挿入されるテーパ状の突出棒を上方に突出させて設け、この突出棒の側面に沿って前記ステムの吐出孔を介してエアゾール容器内と連通可能なガス抜き溝を前記ステム嵌合穴の底部分途中まで形成するとともに、このガス抜き溝に連通させて前記ステム嵌合穴底面上に連通溝を形成し、この連通溝に連通させて前記キャップ本体の凹部下方のキャップ本体の空間のみと連通する貫通溝を前記キャップ本体の下方から側方まで開口させて当該凹部に形成する一方、前記ガス抜き溝の流路断面積に対して前記連通溝の流路断面積を大きく形成し吐出されるガス等内容物の勢いを弱めてガス抜き可能に構成し、前記キャップ本体を逆にして前記凹部をマウンテンカップの内外縁のいずれかに係止したとき前記ステム嵌合穴の底部分と前記突出棒との少なくともいずれか一方で前記ステムを押圧してガス抜き可能に前記凹部と前記ステム嵌合穴を配置するようにしたので、キャップ本体を逆にして凹部をマウンテンカップに係止することで、ステム外周がステム嵌合穴の内周に嵌合されるとともに、ステムの吐出孔にテーパ状の突出棒が挿入されてステムを押圧して噴出状態とすることができ、残留内容物および残留ガスを突出棒のガス抜き溝、凹部の連通溝および貫通溝を介してキャップ本体内にのみ放出することができ、ステムの吐出孔に挿入した突出棒のガス抜き溝から噴出させることで勢いを弱めて放出させることができるとともに、ステム外周をステム嵌合穴に嵌合することで、放出された残留内容物の逆流も防止することができる。
また、凹部に形成される貫通溝をキャップ本体の下方から側方まで開口させて形成するようにしたので、一層確実に勢いを弱めて斜め上方に放出させることができ、しかもプラスチックなどで簡単に一体成形することができる。
さらに、ガス抜き溝の流路断面積に対して連通溝の流路断面積を大きく形成し吐出されるガス等内容物の勢いを弱めてガス抜き可能に構成したので、狭い流路から広い流路に噴出させて一層確実に勢いを弱めて残留内容物および残留ガスを放出させることができる。
【0042】
また、この発明の請求項2記載のエアゾール容器のガス抜き兼用キャップによれば、ステム嵌合穴の上端部外周にステムの先端をガイドする円錐状の傾斜面を形成するようにしたので、円錐状の傾斜面でステムの先端をガイドしてステムを損傷すること無く簡単にキャップ本体を逆向きに被せることができ、ガス抜きを容易に行うことができる。
【0043】
さらに、この発明の請求項3記載のエアゾール容器のガス抜き兼用キャップによれば、連通しているガス抜き溝と連通溝と貫通溝とを対角位置に形成した2条の溝で構成するようにしたので、一層確実に勢いを弱めて残留内容物および残留ガスを放出させることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】この発明のエアゾール容器のガス抜き兼用キャップの一実施の形態にかかる縦断面図、平面図、底面図である。
【図2】この発明のエアゾール容器のガス抜き兼用キャップの一実施の形態にかかる一部分の拡大斜視図、一部分の拡大断面図、平面図、底面図である。
【図3】この発明のエアゾール容器のガス抜き兼用キャップの一実施の形態にかかるガス抜き状態の縦断面図、一部分の拡大断面図である。
【図4】従来のエアゾール容器のガス抜き兼用キャップの縦断面図およびガス抜き状態の縦断面図である。
【図5】従来のエアゾール容器のガス抜き兼用キャップの縦断面図およびガス抜き状態の一部分の拡大断面図である。
【図6】従来のエアゾール容器のガス抜き兼用キャップの縦断面図およびガス抜き状態の縦断面図である。
【符号の説明】
A エアゾール容器
S ステム
H 吐出孔
M マウンテンカップ
C 連結部
D トップドーム
20 エアゾール容器のガス抜き兼用キャップ
21 キャップ本体
21a 天面
23 凹部
24 係止部
25 ステム嵌合穴
26 傾斜面
27 突出棒
28 ガス抜き溝
29 連通溝
30 貫通溝

Claims (3)

  1. 底付き円筒状のキャップ本体の底部分を天面としこの天面の中央部にエアゾール容器のマウンテンカップの内外周縁のいずれかに係止可能な円筒状の凹部を形成し、この凹部の中央部にエアゾール容器のステムの外周が嵌合され下端面が塞がれた円筒状のステム嵌合穴を形成するとともに、このステム嵌合穴の底部分中央にステムの吐出孔に挿入されるテーパ状の突出棒を上方に突出させて設け、この突出棒の側面に沿って前記ステムの吐出孔を介してエアゾール容器内と連通可能なガス抜き溝を前記ステム嵌合穴の底部分途中まで形成するとともに、このガス抜き溝に連通させて前記ステム嵌合穴底面上に連通溝を形成し、この連通溝に連通させて前記キャップ本体の凹部下方のキャップ本体の空間のみと連通する貫通溝を前記キャップ本体の下方から側方まで開口させて当該凹部に形成する一方、前記ガス抜き溝の流路断面積に対して前記連通溝の流路断面積を大きく形成し吐出されるガス等内容物の勢いを弱めてガス抜き可能に構成し、前記キャップ本体を逆にして前記凹部をマウンテンカップの内外縁のいずれかに係止したとき前記ステム嵌合穴の底部分と前記突出棒との少なくともいずれか一方で前記ステムを押圧してガス抜き可能に前記凹部と前記ステム嵌合穴を配置したことを特徴とするエアゾール容器のガス抜き兼用キャップ。
  2. 前記ステム嵌合穴の上端部外周にステムの先端をガイドする円錐状の傾斜面を形成してなることを特徴とする請求項1記載のエアゾール容器のガス抜き兼用キャップ。
  3. 連通している前記ガス抜き溝と前記連通溝と前記貫通溝とを対角位置に形成した2条の溝で構成してなることを特徴とする請求項1または2記載のエアゾール容器のガス抜き兼用キャップ。
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