JP4312743B2 - 感熱転写記録材料及び感熱転写記録方法 - Google Patents

感熱転写記録材料及び感熱転写記録方法 Download PDF

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Description

本発明は、アゾメチン色素及び金属イオン含有化合物を含有した感熱転写記録材料及び感熱転写記録方法に関する。
従来から、カラーハードコピーを得る方法として、インクジェット、電子写真、感熱転写、ハロゲン化銀感光材料などによるカラー画像記録方法が検討されている。これらのうち、特に感熱転写記録材料は、操作や保守が容易であること、装置の小型化、低コスト化が可能なこと、更にランニングコストが安いこと等の利点を有している。ところで、熱転写方式の感熱転写記録においては、この転写材料に用いられる色素が重要である。得られた画像の安定性、特に定着や耐光性を改良する目的でキレート化可能な熱拡散性色素を用いる感熱転写記録材料及び画像形成方法が提案されている(例えば特許文献1〜5参照)が、これらは、耐光性や定着性に優れているが、感度、濃度の点では十分に満足するものではなく、これらすべてを満足した感熱転写記録材料及びそれを用いた画像形成方法が望まれている。
特開平2−3450号公報3〜4頁 特開平7−166084号公報 特開平9−131973号公報 特開平9−143382号公報 特開平10―264541号公報
本発明は、分光吸収がシャープで、分子吸光係数が高く、熱、光に対する安定性の優れたアゾメチン色素及び金属イオン含有化合物を含有した感熱転写記録材料及びこの材料を用いた感熱転写記録方法を提供することを課題とする。
本発明の上記課題は、以下の構成により達成され
(1)支持体上に、下記(1)、(10)、(14)、(20)、(31)、(40)、(53)、(71)、(72)、(89)、(94)から選ばれるアゾメチン色素を含有する色素供与層を有する感熱転写材料と、支持体上に金属イオン含有化合物を含有する色素受像層を有する受像材料とから構成されることを特徴とする感熱転写記録材料。
Figure 0004312743
Figure 0004312743
(2)支持体上に、下記(1)、(10)、(14)、(20)、(31)、(40)、(53)、(71)、(72)、(89)、(94)から選ばれるアゾメチン色素を含有する色素供与層を有する感熱転写材料に、支持体上に金属イオン含有化合物を含む色素受像層を有する受像材料を重ね、該感熱転写材料を画像情報に応じて加熱し、該色素と該金属イオン含有化合物との反応により前記受像材料に金属キレート色素画像を形成することを特徴とする感熱転写記録方法。
Figure 0004312743
Figure 0004312743
本発明の参考発明として、下記1〜11が挙げられる。
1.下記一般式1で表される色素を含有することを特徴とする感熱転写記録材料。
Figure 0004312743
[式中、Yは0.2≦σp≦0.9の置換基を表し、Z、Zは−CR=または−N=を表し、Lは一般式1a、1bで表される基を表し、Xは無置換または置換されたアルキルアミノ基を表し、Rは置換または無置換のアルキル基を表し、Rは水素原子または置換基を表し、nは0以上の整数を表す。]
Figure 0004312743
[式中、Rは水酸基、アルコキシ基、アリールオキシ基、アミノ基、メルカプト基、アルキルチオ基、アリールチオ基を表し、Rは置換基を表し、pは0〜4の整数を表し、Bは−CR=と共に複素環を形成するのに必要な非金属原子群を表す。]
2.一般式1で表される色素におけるYが、−COR21、−COOR22、CONR2324、−SO25、−SONR2627、−CN、パーフルオロアルキル基であることを特徴とする前記1記載の感熱転写記録材料。
3.一般式1で表される色素におけるZが、−CR=であることを特徴とする前記1記載の感熱転写記録材料。
4.下記一般式2〜4で表される色素を含有することを特徴とする感熱転写記録材料。
Figure 0004312743
[式中、Yは0.2≦σp≦0.9の置換基を表し、Z、Zは−CR=または−N=を表し、Xは無置換または置換されたアルキルアミノ基を表し、Rは置換または無置換のアルキル基を表し、nは0以上の整数を表す。Rは水素原子または置換基を表す。
,Rは一般式1a、1bで表される基を表し、R,Rは一般式1a、1bで表される基または1価の有機基を表しR及びRのうち少なくとも1つが一般式1a、1bで表される基を表す。]
5.金属イオンと配位結合した一般式5で表される金属錯体色素を含有することを特徴とする感熱転写記録材料。
Figure 0004312743
[式中、Yは0.2≦σp≦0.9の置換基を表し、Z、Zは−CR=または−N=を表し、Lは一般式1a、1bで表される基を表し、Xは無置換または置換されたアルキルアミノ基を表し、Rは置換または無置換のアルキル基を表し、Mは金属原子又はその塩を表し、mは1以上の整数を表す。Rは水素原子または置換基を表し、nは0以上の整数を表す。]
6.一般式5で表される色素におけるYが、−COR21、−COOR22、CONR2324、−SO25、−SONR2627、−CN、パーフルオロアルキル基であることを特徴とする前記5記載の感熱転写記録材料。
7.一般式5で表される色素におけるZが、−CR=であることを特徴とする前記5又は6に記載の感熱転写記録材料。
8.下記一般式6〜8で表される金属錯体色素を含有することを特徴とする感熱転写記録材料。
Figure 0004312743
[式中、Yは0.2≦σp≦0.9の置換基を表し、Z、Zは−CR=または−N=を表し、Xは無置換または置換されたアルキルアミノ基を表し、Rは置換または無置換のアルキル基を表し、Mは金属原子又はその塩を表し、mは1以上の整数を表す。nは0以上の整数を表す。Rは水素原子または置換基を表す。
,Rは一般式1a、1bで表される基を表し、R,Rは一般式1a、1bで表される基または1価の有機基を表しR及びRのうち少なくとも1つが一般式1a、1bで表される基を表す。]
9.上記一般式5〜8におけるMが、Ni、Cu、Co、Cr、Zn、Fe、Pd、Ptから選ばれる金属原子又はその塩であることを特徴とする前記6〜8のいずれかに記載の感熱転写記録材料。
10.支持体上に上記一般式1〜4で表わされる色素の少なくとも1つ及び/またはそれらと金属とから形成された前記一般式5〜8で表わされる金属錯体色素を含有した色素供与層を有する感熱転写材料に、受像材料を重ね、該感熱転写材料を画像情報に応じて加熱し、前記受像材料に画像を形成することを特徴とする感熱転写記録方法。
11.支持体上に上記一般式1〜4で表わされる色素の少なくとも1つ及び/またはそれらと金属とから形成された前記一般式5〜8で表わされる金属錯体色素を含有した色素供与層を有する感熱転写材料に、支持体上に金属イオン含有化合物を含む色素受像層を有する受像材料を重ね、該感熱転写材料を画像情報に応じて加熱し、該色素と該金属イオン含有化合物との反応により前記受像材料に金属キレート色素画像を形成することを特徴とする感熱転写記録方法。
本発明によれば、分光吸収がシャープで、分子吸光係数が高く、高感度であり、耐光性、耐熱性、耐湿性の画像堅牢性に優れた感熱転写記録材料及び感熱転写記録方法が提供できる。
以下、本発明をより詳細に説明する。上記参考発明1〜11についても併せ説明する。
σpとは電子的パラメータを示し、J.Med.Chem.16.1207 (1973)及びJ.Med.Chem.20.304(1977)に記載された方法により算出することが出来る。
一般式1において、Yは0.2≦σp≦0.9の置換基を表し、好ましくは0.3≦σp≦0.8、さらに好ましくは0.4≦σp≦0.7の置換基を表す。σp<0.2の場合、吸収波長がブロードになり好ましくなく、σp>0.9の場合は製造時の色素化が低収率で好ましくない。
Lは一般式1a、1bで表される基を表し、一般式1aで表される−CR=と共に複素環を形成した基としては、ピロリル基、イミダゾリル基、イソチアゾリル基、イソオキサゾリル基、ピラゾリル基、ピラジニル基、トリアゾリル基、ピリジル基、ピリダジニル基、ピリミジニル基、3H−インドドリル基、1H−インダゾリル基、プリニル基、イソキノリル基、キノリル基、フタラジニル基、ナフチリジニル基、キノザリニル基、キナゾリニル基等が挙げられる。Rは水酸基、アルコキシ基(例えばメトキシ、エトキシ、ブトキシ等)、アリールオキシ基、アミノ基(例えばメチルアミノ、ジエチルアミノ、メトキシエチルアミノ等)、メルカプト基、アルキルチオ基(例えばメチルチオ、エチルチオ、オクチルチオ等)、アリールチオ基(例えばフェニルチオ、p−トリルチオ等)を表す。これら複素環は更に置換基を有してもよく、該置換基としては、例えばハロゲン原子(例えばフッ素原子、塩素原子等)、アルキル基(例えばメチル、エチル、ブチル、ペンチル、2−メトキシエチル、トリフルオロメチル、2−エチルヘキシル等)、アリール基(例えばフェニル、p−トリル、ナフチル等)、アシル基(例えばアセチル、プロピオニル、ベンゾイル等)、アルコキシ基(例えばメトキシ、エトキシ、ブトキシ等)、アリールオキシ基(例えばフェノキシ、ナフトキシ等)、アルコキシカルボニル基(例えばメトキシカルボニル、i−プロポキシカルボニル等)、アシルオキシ基(例えばアセチルオキシ、エチルカルボニルオキシ等)、アルキルチオ基(例えばメチルチオ、エチルチオ、オクチルチオ等)、アリールチオ基(例えばフェニルチオ、p−トリルチオ等)、アミノ基(例えばメチルアミノ、ジエチルアミノ、メトキシエチルアミノ等)、シアノ基、ニトロ基、複素環基(例えばピリジル、ピラゾリル、イミダゾリル、フリル、チエニル等)が挙げられる。
Xは無置換または置換されたアルキルアミノ基を表し、置換基としては、アリール基(例えば、フェニル、p−トリル、ナフチル等)、アシル基(例えば、アセチル、プロピオニル、ベンゾイル等)、アルコキシ基(例えば、メトキシ、エトキシ、ブトキシ等)、アルコキシカルボニル基(例えば、メトキシカルボニル、i−プロポキシカルボニル等)、アシルオキシ基(例えば、アセチルオキシ、エチルカルボニルオキシ等)、アルキルチオ基(例えば、メチルチオ、エチルチオ、オクチルチオ等)、アリールチオ基(例えば、フェニルチオ,p−トリルチオ等)、アミノ基(例えば、メチルアミノ、ジエチルアミノ等)、シアノ基、ニトロ基、ヒドロキシル基、カルボキシル基、スルホン酸基、スルホンアミド基(例えば、メタンスルホンアミド、エタンスルホンアミド等)、アシルアミノ基(例えば、アセチルアミノ、ベンゾイルアミノ等)、カルバモイル基(例えば、メチルカルバモイル、フェニルカルバモイル等)、スルファモイル基(例えば、メチルスルファモイル、フェニルスルファモイル等)が挙げられる。
Rは置換または無置換のアルキル基を表し、置換アルキル基の置換基としては、アリール基(例えば、フェニル、p−トリル、ナフチル等)、アシル基(例えば、アセチル、プロピオニル、ベンゾイル等)、アルコキシ基(例えば、メトキシ、エトキシ、ブトキシ等)、アルコキシカルボニル基(例えば、メトキシカルボニル、i−プロポキシカルボニル等)、アシルオキシ基(例えば、アセチルオキシ、エチルカルボニルオキシ等)、アルキルチオ基(例えば、メチルチオ、エチルチオ、オクチルチオ等)、アリールチオ基(例えば、フェニルチオ,p−トリルチオ等)、アミノ基(例えば、メチルアミノ、ジエチルアミノ等)、シアノ基、ニトロ基、ヒドロキシル基、カルボキシル基、スルホン酸基、スルホンアミド基(例えば、メタンスルホンアミド、エタンスルホンアミド等)、アシルアミノ基(例えば、アセチルアミノ、ベンゾイルアミノ等)、カルバモイル基(例えば、メチルカルバモイル、フェニルカルバモイル等)、スルファモイル基(例えば、メチルスルファモイル、フェニルスルファモイル等)が挙げられる。
は水素原子または置換基を表し、置換基としてはアルキル基(例えばメチル、エチル、ブチル、ペンチル、2−メトキシエチル、トリフルオロメチル、2−エチルヘキシル等)、アリール基(例えばフェニル、p−トリル、ナフチル等)、アシル基(例えばアセチル、プロピオニル、ベンゾイル等)、アルコキシ基(例えばメトキシ、エトキシ、ブトキシ等)、アリールオキシ基(例えばフェノキシ、ナフトキシ等)、アルコキシカルボニル基(例えばメトキシカルボニル、i−プロポキシカルボニル等)、アシルオキシ基(例えばアセチルオキシ、エチルカルボニルオキシ等)、アルキルチオ基(例えばメチルチオ、エチルチオ、オクチルチオ等)、アリールチオ基(例えばフェニルチオ、p−トリルチオ等)、アミノ基(例えばメチルアミノ、ジエチルアミノ等)、シアノ基、ニトロ基等が挙げられる。
一般式1bにおいて、Rで表される置換基としては、ハロゲン原子(例えばフッ素原子、塩素原子等)、アルキル基(例えばメチル、エチル、ブチル、ペンチル、2−メトキシエチル、トリフルオロメチル、2−エチルヘキシル等)、アリール基(例えばフェニル、p−トリル、ナフチル等)、アシル基(例えばアセチル、プロピオニル、ベンゾイル等)、アルコキシ基(例えばメトキシ、エトキシ、ブトキシ等)、アリールオキシ基(例えばフェノキシ、ナフトキシ等)、アルコキシカルボニル基(例えばメトキシカルボニル、i−プロポキシカルボニル等)、アシルオキシ基(例えばアセチルオキシ、エチルカルボニルオキシ等)、アルキルチオ基(例えばメチルチオ、エチルチオ、オクチルチオ等)、アリールチオ基(例えばフェニルチオ、p−トリルチオ等)、アミノ基(例えばメチルアミノ、ジエチルアミノ、メトキシエチルアミノ等)、シアノ基、ニトロ基、複素環基(例えばピリジル、ピラゾリル、イミダゾリル、フリル、チエニル等)等が挙げられる。
一般式5〜8で表される金属錯体色素において、Mで表される金属としては、VIII族、Ib族、IIb族、IIIa族、IVa族、Va族、VIa族、VIIa族の金属原子から選ばれ、好ましくは2価の遷移金属である。具体的にはNi、Cu、Co、Cr、Zn、Fe、Pd、Ptの2価の金属が挙げられ、更に好ましくはNi、Cu、Co、Cr、Znが挙げられ、特に好ましくはNiである。また、金属の塩として、金属無機塩としては例えば過塩素酸塩、ハロゲン塩、硫酸塩、フッ化ホウ素塩、フッ化ストロンチウム塩、ヘキサフルオロリン酸塩等を挙げることができる。金属有機塩或いは金属錯体としては金属イオンを中和できる有機基であればよく、例えば脂肪酸、芳香族カルボン酸、アルキルスルホン酸、アリールスルホン酸、フェノール類、アセチルアセトン類、ジチオカルボン酸類、テトラフェニルホウ素等を挙げることができる。
一般式2〜4において、R,Rは一般式1a、1bで表される基であり、R,Rは一般式1a、1bで表される基または1価の有機基を表しR及びRのうち少なくとも1つが一般式1a、1bで表される基を表す。1価の有機基としては例えばハロゲン原子(例えばフッ素原子、塩素原子等)、アルキル基(例えばメチル、エチル、ブチル、ペンチル、2−メトキシエチル、トリフルオロメチル、2−エチルヘキシル等)、アリール基(例えばフェニル、p−トリル、ナフチル等)、アシル基(例えばアセチル、プロピオニル、ベンゾイル等)、アルコキシ基(例えばメトキシ、エトキシ、ブトキシ等)、アリールオキシ基(例えばフェノキシ、ナフトキシ等)、アルコキシカルボニル基(例えばメトキシカルボニル、i−プロポキシカルボニル等)、アシルオキシ基(例えばアセチルオキシ、エチルカルボニルオキシ等)、カルバモイル基(例えばメチルカルバモイル、エチルカルバモイル、ブチルカルバモイル、フェニルカルバモイル等)、スルファモイル基(例えばスルファモイル、メチルスルファモイル、ジメチルスルファモイル、フェニルスルファモイル等)、アルキルチオ基(例えばメチルチオ、エチルチオ、オクチルチオ等)、アリールチオ基(例えばフェニルチオ、p−トリルチオ等)、アミノ基(例えばアミノ、メチルアミノ、ジエチルアミノ、メトキシエチルアミノ等)、アシルアミノ基(例えばアセチルアミノ、クロロアセチルアミノ、プロピオニルアミノ、ベンゾイルアミノ、トリフルオロアセチルアミノ等)、アルキルウレイド基(例えばメチルウレイド、エチルウレイド、メトキシエチルウレイド、ジメチルウレイド等)、アリールウレイド基(例えばフェニルウレイド等)、アルキルスルホンアミド基(例えばメタンスルホンアミド、エタンスルホンアミド、ブタンスルホンアミド、トリフルオロメチルスルホンアミド、2,2,2−トリフルオロエチルスルホンアミド等)、アリールスルホンアミド基(例えばフェニルスルホンアミド、トリルスルホンアミド等)、アルキルアミノスルホニルアミノ基(例えばメチルアミノスルホニルアミノ、エチルアミノスルホニルアミノ等)、アリールアミノスルホニルアミノ基(例えばフェニルアミノスルホニルアミノ等)、ヒドロキシ基、シアノ基、ニトロ基、複素環基(例えばピリジル、ピラゾリル、イミダゾリル、フリル、チエニル等)が挙げられる。
本発明の金属錯体色素は、一般式1〜4で表される色素と金属イオンが錯体形成していればよく、好ましくは配位子となる色素が少なくとも2つの配位座を有しており、かつ、該配位座が共に窒素原子である金属錯体色素である。特に一般式5〜8で表される色素の金属錯体色素が好ましく用いられる。
以下に、本発明に関わるアゾメチン色素及び金属錯体アゾメチン色素の代表的具体例を挙げるが、本発明はこれらにより限定されない。但し、本発明に係るアゾメチン色素は、下記(1)、(10)、(14)、(20)、(31)、(40)、(53)、(71)、(72)、(89)、(94)に限られ、その他の具体例は参考発明の例である。
Figure 0004312743
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以下に本発明に好ましく用いられる金属錯体アゾメチン色素の具体例を挙げる。
Figure 0004312743
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本発明の感熱転写記録材料について更に説明する。
本発明のアゾメチン色素を含有する層を支持体上に設けてインク層(色素供与層のことであり、以下、感熱転写層、色素層、染料層ということもある。)とする。アゾメチン色素は単独で用いてもよいし、又2種以上を併用してもよい。更に、本発明の効果を損なわない範囲で他の色素、例えば、アゾ系色素、アントラキノン系色素等を添加してもよい。前記インク層における本発明のアゾメチン色素の含有量は、支持体1m当り0.05〜10gが好ましい。
前記インク層は、本発明のアゾメチン色素をバインダーと共に溶媒中に溶解することによって、或いは溶媒中に微粒子状に分散させることによってインク層形成用のインク液を調整し、必要に応じ有機、無機の非昇華性微粒子、分散剤、帯電防止剤、消泡剤、酸化防止剤、粘度調製剤等を加えて、支持体上に塗布し適宜乾燥することにより形成する。インク層の厚さは乾燥膜厚で0.1〜10μmが好ましい。
バインダーとしては、アクリル樹脂、メタクリル樹脂、ポリスチレン、ポリカーボネート、ポリスルホン、ポリエーテルスルホン、ポリビニルブチラール、ポリビニルアセタール、ニトロセルロース、エチルセルロース等の溶剤可溶性ポリマーが好ましい。これらのバインダーは1種又は2種以上を有機溶媒に溶解して用いるだけでなく、ラテックス分散の形で使用してもよい。前記バインダーの使用量としては、支持体1m当り0.1〜20gが好ましい。インク層形成用のインク液に用いられる有機溶媒としては、アルコール類(例えば、エタノール、プロパノール)、セロソルブ類(例えば、メチルセロソルブ)、芳香族類(例えばトルエン、キシレン)、エステル類(例えば、酢酸エチル)、ケトン類(例えば、アセトン、メチルエチルケトン)、エーテル類(例えば、テトラヒドロフラン、ジオキサン)等が挙げられる。
支持体としては寸法安定性がよく、記録の際に感熱ヘッド等の加熱に耐えるものであれば特に制限はないが、コンデンサー紙、グラシン紙等の薄葉紙、ポリエチレンテレフタレート、ポリアミド、ポリカーボネート等の耐熱性のプラスチックフィルム等が好ましく用いられる。前記支持体の厚さは2〜30μmが好ましく、また支持体にはバインダーとの接着性の改良や色素の支持体側への転写、染着を防止する目的で下引層を設けていてもよい。更に支持体の裏面(インク層と反対側)には、感熱ヘッドが支持体に粘着するのを防止する目的でスリッピング層(以下、背面層、BC層、バックコート層、バックコーティング層、スティッキング防止層ということもある。)を有してもよい。
感熱転写記録材料をフルカラー画像記録が可能な感熱転写記録材料に適用するには、シアン色素を含有するシアン感熱転写層、マゼンタ色素を含有するマゼンタ感熱転写層、イエロー色素を含有するイエロー感熱転写層の3種をそれぞれ面順次に塗設することが好ましい。又、必要に応じて他に黒色画像形成物質を含む感熱転写層を含む4種を塗設してもよい。
次に、金属イオン含有化合物について説明する。金属イオン含有化合物はインク層を有する感熱転写記録材料(以下、色素供与材料、熱転写シートということもある。)とは異なる支持体上の受像層(色素受像層のことであり、以下、染料受像層ということもある。)中に存在させてもよいし、インク層上に設けた熱溶融性層中に存在させてもよい。この金属イオン含有化合物としては、金属イオンの無機又は有機の塩及び金属錯体が挙げられ、中でも有機酸の塩及び錯体が好ましい。
前記金属イオン含有化合物を構成する金属としては、VIII族、Ib族、IIb族、IIIa族、IVa族、Va族、VIa族、VIIa族の金属原子から選ばれ、好ましくは2価の遷移金属である。更に好ましくはNi、Cu、Co、Cr、Zn、Fe、Pd、Ptの2価の金属が挙げられ、特に好ましくはNi、Cu、Co、Cr、Znが挙げられる。具体例としては、Ni2+、Cu2+、Cr2+、Co2+及びZn2+と酢酸やステアリン酸等の脂肪族酸の塩、或いは安息香酸、サルチル酸等の芳香族カルボン酸の塩等が挙げられる。又、下記の式で表される錯体は特に好ましく用いることができる。
〔Me(Q(Q(Qp+(Y
但し、式中、Meは金属イオン、好ましくはNi2+、Cu2+、Cr2+、Co2+及びZn2+を表す。Q、Q、Qは各々Meで表される金属イオンと配位結合可能な配位化合物を表し、互いに同じであっても異なっていてもよい。これらの配位化合物としては、例えば、「キレート科学(5)」(南江堂)に記載されている配位化合物から選択することができる。Yは有機アニオン基を表し、具体的にはテトラフェニルホウ素アニオンやアルキルベンゼンスルホン酸アニオン等が挙げることができる。l、m、nはそれぞれ独立に0〜3の整数を表すが、これらは錯体が4座配位か6座配位かによって決定されるか、或いはQ、Q、Qの配位子の数によって決定される。pは1又は2を表す。
更に下記の式(l、m、n=0の場合)で表される金属錯体が好ましく用いられる。
Me2+(Y
式中、Me2+は2価の遷移金属イオンを表す。Yは2価の金属イオンと錯体を形成することができる下記の式で表された配位化合物を表す。
一般式9
O−C(R91)=CH(R92)COR93
式中、R91は及びR92は、各々同じであっても異なってもよいアルキル基又はアリール基を表し、R93はアルキル基、アルコキシ基、アルコキシカルボニル基、ハロゲン原子又は水素原子を表す。
前記金属イオン含有化合物の添加量は、通常受像層又は熱溶融性層に対し0.5〜20g/mが好ましく、1〜15g/mがより好ましい。
金属錯体色素により画像形成する受像材料(以下、受像シートということもある。)は、一般に紙、プラスチックフィルム、又は紙−プラスチックフィルム複合体を支持体とし、その上に受像層としてポリエステル樹脂、ポリ塩化ビニル樹脂、塩化ビニルと他のモノマー(例えば、酢酸ビニル等)との共重合樹脂、ポリビニルブチラール、ポリビニルピロリドン、ポリカーボネート等の1種又は2種以上からなるポリマー層を形成してなる。前記受像材料は必要に応じ受像層中に酸化防止剤、離型剤等を含有してもよく、又受像層の上に保護層を設けてもよく、更に支持体と受像層の間に接着や断熱或いはクッション効果を目的として中間層を設けてもよい。更に支持体の裏面(受像層と反対側)には、帯電防止層、ブロッキング防止を目的として無機、又は有機の非昇華性微粒子を含む背面層を設けてもよい。又、支持体両面に受像層を設けていてもよい。又、上記支持体そのものを受像材料にすることもある。
本発明に用いられる保護層は、前記色素供与層と同一面上に、いわゆる面順次で設けることも出来る。保護層を単独で、保護層転写シートとして用いる場合は、支持体や背面層は上述したものと同様のものを用いることが出来る。
本発明において、熱転写性保護層(保護転写層)は、支持体上に非転写性離型層(以下、非転写性樹脂層ということもある。)を介して設けることが好ましい。
非転写性離型層は上記プライマー層等を介して設けても、また介すことなく設けても良い。
非転写性離型層は、支持体と非転写性離型層との間の接着力を、非転写性離型層と熱転写性保護層との間の接着力よりも常に充分高くし、且つ、熱を印加する前の非転写性離型層と熱転写性保護層との間の接着力が、熱印加後のそれに対し高くなるようにする目的で、(1)樹脂バインダーと共に、平均粒子径が40nm以下の無機微粒子を30〜80質量%含有しているか、(2)アルキルビニルエーテル・無水マレイン酸共重合体、その誘導体、或いはそれらの混合物を合計20質量%以上の割合で含有しているか、或いは(3)アイオノマーを20質量%以上の割合で含有している、ことが好ましい。非転写性離型層には、必要に応じて他の添加物が含有されていてもよい。
無機微粒子としては、例えば、無水シリカ、コロイダルシリカ等のシリカ微粒子や、酸化錫、酸化亜鉛、アンチモン酸亜鉛等の金属酸化物を使用することが出来る。無機微粒子の粒子径は、40nm以下とすることが好ましい。40nmを超えると、離型層表面の凹凸に起因して熱転写性保護層の表面の凹凸も大きくなり、その結果保護層の透明性が低下してしまい好ましくない。
無機微粒子と混合する樹脂バインダーは特に制限されず、混合可能なあらゆる樹脂を用いることが出来る。例えば、各種ケン化度のポリビニルアルコール樹脂(PVA);ポリビニルアセタール樹脂;ポリビニルブチラール樹脂;アクリル系樹脂;ポリアミド系樹脂;酢酸セルロース、アルキルセルロース、カルボキシメチルセルロース、ヒドロキシアルキルセルロース等のセルロース系樹脂;ポリビニルピロリドン樹脂等が挙げられる。
無機微粒子と樹脂バインダーを主体とする他の配合成分との配合比(無機微粒子/他の配合成分)は、重量比で30/70以上、80/20以下の範囲とすることが好ましい。配合比が30/70未満になると、無機微粒子の効果が不十分となり、一方80/20を超えると離型層が完全な膜とならず、支持体と保護層が直接触れる部分が生じてしまう。
前記(2)に記載のアルキルビニルエーテル・無水マレイン酸共重合体又はその誘導体としては、例えば、アルキルビニルエーテル部分のアルキル基がメチル基或いはエチル基であるもの、無水マレイン酸部分が部分的に又は完全にアルコール(例えばメタノール、エタノール、プロパノール、イソプロパノール、ブタノール、イソブタノール等)とのハーフエステルとなったものを用いることができる。
離型層は、アルキルビニルエーテル・無水マレイン酸共重合体、その誘導体、或いはそれらの混合物だけで形成しても良いが、離型層と保護層の間の剥離力を調整する目的で、他の樹脂又は微粒子をさらに加えても良い。その場合、離型層には、アルキルビニルエーテル・無水マレイン酸共重合体、その誘導体、或いはそれらの混合物が20質量%以上含有されているのが望ましい。含有量が20質量%未満になると、アルキルビニルエーテル・無水マレイン酸共重合体又はその誘導体の効果が十分に得られなくなる。
アルキルビニルエーテル・無水マレイン酸共重合体又はその誘導体に配合される樹脂又は微粒子としては、混合可能で、被膜形成時に高い膜透明性が得られるもので有れば特に限定されず、あらゆる材料を用いることが出来る。例えば、前述の無機微粒子及び無機微粒子と混合可能な樹脂バインダーは好ましく用いられる。
前記(3)に記載のアイオノマーとしては、例えば、サーリンA(デュポン社製)や、ケミパールSシリーズ(三井石油化学社製)等を使用することができる。また、アイオノマーには、例えば、前述の無機微粒子、無機微粒子と混合可能な樹脂バインダー、或いはその他の樹脂や微粒子をさらに加えることが出来る。
非転写性離型層を形成するには、上記(1)乃至(3)いずれかの成分を所定の配合割合で含有する塗布液を調整し、かかる塗布液を、グラビアコート法、グラビアリバースコート法のような公知の技術で支持体上に塗布し、塗布層を乾燥させる。非転写性離型層の厚みは、通常、乾燥後の厚みで0.1〜2μm程度とする。
非転写性離型層を介して、あるいは介さずに支持体上に積層される熱転写性保護層は、多層構造をとっていてもよいし、単層構造をとっていてもよい。多層構造をとる場合には、画像に各種の耐久性を付与するための主体となる主保護層の他、熱転写性保護層と印画物の受像面との接着性を高めるために、熱転写性保護層の最表面に配置される接着層や、補助的な保護層や、保護層本来の機能以外の機能を付加するための層(例えば偽造防止層、ホログラム層等)が設けられてもよい。主保護層とその他の層の順序は任意であるが、通常は、転写後に主保護層が受像面の最表面となるように、接着層と主保護層との間に他の層を配置する。
多層構造の熱転写性保護層の一層をなす主保護層、又は単層構造の熱転写性保護層は、従来から保護層形成用樹脂として知られている各種の樹脂で形成することができる。保護層形成用樹脂としては、例えば、ポリエステル樹脂、ポリスチレン樹脂、アクリル樹脂、ポリウレタン樹脂、アクリルウレタン樹脂、これらの各樹脂をシリコーン変性させた樹脂、これらの各樹脂の混合物、電離放射線硬化性樹脂、紫外線遮断性樹脂等を例示することができる。
電離放射線硬化性樹脂を含有する保護層は、耐可塑剤性や耐擦過性が特に優れている。電離放射線硬化性樹脂としては公知のものを使用することができ、例えば、ラジカル重合性のポリマー又はオリゴマーを電離放射線照射により架橋、硬化させ、必要に応じて光重合開始剤を添加し、電子線や紫外線によって重合架橋させたものを使用することができる。
紫外線遮断性樹脂を含有する保護層は、印画物に耐光性を付与することを主目的とする。紫外線遮断性樹脂としては、例えば、反応性紫外線吸収剤を熱可塑性樹脂又は上記の電離放射線硬化性樹脂に反応、結合させて得た樹脂を使用することができる。より具体的には、サリシレート系、ベンゾフェノン系、ベンゾトリアゾール系、置換アクリロニトリル系、ニッケルキレート系、ヒンダードアミン系のような従来公知の非反応性の有機系紫外線吸収剤に、付加重合性二重結合(例えばビニル基、アクリロイル基、メタアクリロイル基等)、アルコール性水酸基、アミノ基、カルボキシル基、エポキシ基、イソシアネート基のような反応性基を導入したものを例示することができる。
上記のごとき単層構造の熱転写性保護層又は多層構造の熱転写性保護層中に設けられた主保護層は、保護層形成用樹脂の種類にもよるが、通常は0.5〜10μm程度の厚さに形成する。
熱転写性保護層の最表面には接着層(以下、感熱接着層ということもある。)が形成されていても良い。接着層は、例えばアクリル樹脂、塩化ビニル系樹脂、酢酸ビニル系樹脂、塩化ビニル/酢酸ビニル共重合樹脂、ポリエステル系樹脂、ポリアミド系樹脂のような加熱時接着性の良好な樹脂で形成することができる。また、上記樹脂に加え、上述した電離放射線硬化性樹脂、紫外線遮断性樹脂などを必要に応じて混合してもよい。接着層の厚さは、通常0.1〜5μmとする。
非転写性離型層上あるいは支持体上に熱転写性保護層を形成するには、例えば、保護層形成用樹脂を含有する保護層用塗布液、熱接着性樹脂を含有する接着層用塗布液、その他必要に応じて付加される層を形成するための塗布液をあらかじめ調整し、それらを所定の順序で非転写性離型層上あるいは支持体上に塗布し、乾燥させる。各塗布液は従来公知の方法で塗布すればよい。また、各層の間には適切なプライマー層を設けても良い。
本発明の感熱転写記録方法に用いる感熱転写記録材料は、前述の受像材料に普通紙の如く受像層を特に設けていないものを用いる目的で、特開昭59−106997号公報1頁に記載されている様な感熱転写層上に熱溶融性化合物を含有する熱溶融性層を有していてもよい。この熱溶融性化合物としては、65〜150℃の温度で溶融する無色又は白色の化合物が好ましく用いられ、例えば、カルナバロウ、蜜ロウ、カンデリンワックス等のワックス類が挙げられる。尚、これらの熱溶融性化合物を含有する熱溶融性層には、例えば、ポリビニルピロリドン、ポリビニルブチラール、ポリエステル、酢酸ビニル等のポリマーが含有されていてもよい。
感熱転写記録方法にはサーマルヘッドによる加熱が一般的であるが、通電加熱やレーザーを用いた加熱でもよい。サーマルヘッド等による熱の付与は色素供与材料(又は熱転写記録材料)の背面側からでも、又受像材料の背面側でも特に制限なく行われてよいが、色素の転写速度及び画像濃度等を考慮した場合、色素供与材料の背面側からが好ましい。
以下に、実施例により本発明を更に具体的に説明するが、本発明はそれらに限定されるものではない。
実施例1
《色素供与材料(熱転写シート)の作製》
(バックコート層付の支持体Aの作製)
厚さ4.5μmの易接層付きポリエチレンテレフタレートフィルム(東レ社製ルミラー)の一方の面に、下記の組成からなるバックコート層塗布液1を、グラビア塗布方式で塗布、乾燥した後、加熱硬化処理を行い、乾燥膜厚1.0μmのバックコート層を有する支持体Aを作製した。
〈バックコート層塗布液1の調製〉
ポリビニルブチラール樹脂(積水化学工業社製 エスレックBX1) 3.5質量部
リン酸エステル系界面活性剤(第一工業製薬社製 プライサーフA208S)
3.0質量部
リン酸エステル系界面活性剤(東邦化学社製 フォスファノールRD720)
0.3質量部
ポリイソシアネート(大日本インキ化学工業社製、バーノックD75045)
19.0質量部
タルク(日本タルク社製 Y/X=0.03) 0.2質量部
メチルエチルケトン 35.0質量部
トルエン 35.0質量部
(染料層(インク層)、保護転写層(熱転写性保護層)の形成)
バックコート層付の支持体Aのバックコート面とは反対側の面に、下記組成からなる染料塗布液1を用いて形成した染料層(乾燥膜厚が1μm)と、多層構成保護転写層(非転写性離型層/保護転写層/接着層の3層構成)とをグラビア法により、熱転写シート1を作製した。
〔染料層〕
〈染料塗布液1〉
本発明の合物又は比較化合物(表1に示す例示化合物又は比較1、2) 4.0質量部
ポリビニルアセトアセタール樹脂(積水化学社製、エスレックKS5) 5.5質量部
ウレタン変性シリコーン樹脂(大日精化社製、ダイアロマーSP2105)
0.5質量部
メチルエチルケトン 45.0質量部
トルエン 45.0質量部
〔多層構成保護転写層〕
(非転写性離型層)
下記の組成からなる非転写性離型層塗布液1をグラビアコート法により、乾燥後固形分量が0.5g/mとなるように塗布、乾燥して、非転写性離型層を形成した。
〈非転写性離型層塗布液1〉
コロイダルシリカ(日産化学社製スノーテックス50) 1.5質量部
ポリビニルアルコール 4.0質量部
イオン交換水 3.0質量部
変性エタノール 10質量部
(保護転写層)
上記形成した非転写性離型層上に、下記の組成からなる保護転写層塗布液1をグラビアコート法により、乾燥後固形分量が2.0g/mとなるように塗布、乾燥して、保護転写層を形成した。
〈保護転写層塗布液1〉
アクリル樹脂 15質量部
塩化ビニル−酢酸ビニル共重合体 5質量部
反応性紫外線吸収剤を反応結合した共重合樹脂(BASFジャパン社製UVA−635L) 40質量部
ポリエチレンワックス 0.3質量部
ポリエステル樹脂 0.1質量部
メチルエチルケトン 40質量部
トルエン 40質量部
アンチモン酸亜鉛(日産化学社製セルナックス) 20質量部
(接着層)
上記形成した保護転写層上に、下記の組成からなる接着層塗布液1を、グラビアコート法により、乾燥後固形分量が2.0g/mとなるように塗布、乾燥して、接着層を形成した。
〈接着層塗布液1〉
塩化ビニル−酢酸ビニル共重合体 20質量部
メチルエチルケトン 100質量部
トルエン 100質量部
以上により、非転写性離型層上に、保護転写層と接着層の積層体である保護転写層を剥離可能に備えた多層構成保護転写層を作製した。
《受像材料の作製》
(支持体の作製)
受像シートの支持体として、コート紙(米坪量157g/m OKトップコートS 王子製紙社製)を用い、その一方の面にコロナ放電処理を施した後、その面に裏面樹脂層として、エチレンαオレフィン共重合体(タフマーA4085 三井石油化学工業社製)を15質量%ブレンドした高密度ポリエチレン(ジェイレックスLZ01392、密度0.952、日本ポリオレフィン社製 以下、これをHDPEと略す。)と、ポリプロピレン(ジェイアロマーLR7115、密度0.905、日本ポリオレフィン社製 以下、これをPPと略す。)とを公知の多層Tダイによる共押し出しコート法でHDPE側がコート紙に接するように2層共押し出しして積層した。また、外側になるPP面には、コロナ放電処理を施した後、下記の組成からなる裏面層塗布液1を、乾燥固形分量が1.5g/mとなるように塗布、乾燥して、支持体Bを作製した。なお、裏面樹脂層の厚さは、エチレンαオレフィン共重合体ブレンドのHDPE層が14μm、PP層が19μm、合計33μmとなるように加工した。
〈裏面層塗布液1の調製〉
アクリル樹脂(三菱レイヨン社製 BR85) 19.8質量部
ナイロンフィラー(神東塗料社製MW330) 0.6質量部
メチルエチルケトン 39.8質量部
トルエン 39.8質量部
(熱転写受像シートの作製)
一方、微細空隙を有する裏面樹脂層として、厚さ35μmの発泡ポリプロピレンシート(35MW846 Mobil Plastics Europe社製)を用い、その一方の面に、下記の組成からなる中間層用塗布液と染料受像層用塗布液とを、グラビアリバースコート法により、各々乾燥時の塗布膜厚が1μmと3μmとになるように、順次塗布、乾燥して、中間層と染料受像層とが積層された発泡ポリプロピレンシートを作製した。
次に、上記発泡ポリプロピレンシートの中間層及び染料受像層を設けていない側の面(発泡ポリプロピレンシート面)と、前記支持体Bの裏面樹脂層を設けていない側の面(コート紙面)とを下記組成の接着剤を用いてドライラミネート法で貼り合わせて、熱転写受像シート1を作製した。
〈中間層塗布液の調製〉
ウレタン系樹脂(ニッポラン5199、日本ポリウレタン社製) 5.7質量部
酸化チタン(TCA888、トーケム・プロダクツ社製) 11.4質量部
蛍光増白剤(ユビテックスOB、日本チバガイギー社製) 0.2質量部
イソシアネート(タケネートA14、武田薬品工業社製) 2.0質量部
メチルエチルケトン 15.5質量部
トルエン 15.5質量部
イソプロピルアルコール 7.7質量部
〈染料受像層塗布液の調製〉
塩化ビニル酢酸ビニル共重合体(デンカビニル#1000A 電気化学工業社製)
7.2質量部
塩化ビニルスチレンアクリル共重合体(デンカラック#400 電気化学工業社製)
1.6質量部
ポリエステル(バイロン600 東洋紡績社製) 11.2質量部
金属イオン含有化合物(下記記載) 8.0質量部
ビニル変性シリコーン(X621212 信越化学工業社製) 2.0質量部
触媒:CAT PLR5(信越化学工業社製) 1.0質量部
触媒:CAT PL50T(信越化学工業社製) 1.2質量部
溶剤:メチルエチルケトン 39.0質量部
溶剤:トルエン 39.0質量部
Figure 0004312743
(感熱転写記録方法)
《印画試料の作製》
抵抗体形状がスクエア(主走査方向長80μm×副走査方向長120μm)、300dpi(dpiとは、2.54cm当りのドット数を表す)ラインヘッドのサーマルヘッドを搭載した熱転写記録装置に、熱転写受像シートの受像層部と熱転写シート(インクシート)1のインク層を重ね合わせてセットし、サーマルヘッドとプラテンロールで圧接しながら、5〜80mJ/mmの印加エネルギー範囲で順次増加させるステップパターンを、送り速度10msec/line、1ライン当たりの送り長さを85μmで、インク層の背面側から加熱して、熱転写受像シートの受像層上に各色素を転写させて、画像を形成した。
次いで、画像形成に使用したのと同じ熱転写記録装置を用いて、画像を形成した受像シートと、前記作製した多層構成保護転写層を重ね合わせて、サーマルヘッドとプラテンロールで圧接しながら、80mJ/mmの印加エネルギー、送り速度10msec/lineで保護層転写シートの背面側から加熱して受像シートの画像上全面に保護層を転写して、印画試料 を作製した。
得られた画像の堅牢性(耐光性、耐熱性、耐湿性)の評価と最大濃度の測定を下記の方法で行なった。評価結果を表1に示す。
(耐光性)
得られた金属錯体色素画像をキセノンフェードメーターで72時間光照射し、光照射前の濃度をD、光照射後の濃度をDとして、(D/D)×100で表す色素残存率(%)で耐光性を評価した。
(耐熱性)
得られた金属錯体色素画像を77℃、10%RH以下の条件下7日間保存し、保存開始前の濃度をD、保存後の濃度をDとして、(D/D)×100で表す色素残存率(%)で耐熱性を評価した。
(耐湿性)
得られた金属錯体色素画像を40℃80%RHの条件下7日間保存し、保存開始前の濃度をD、保存後の濃度をDとして、(D/D)×100で表す色素残存率(%)で耐湿性を評価した。
(最大濃度)
X−rite 310TRにより画像の最大反射濃度(印加エネルギーが最大の部分、Dmax)を測定した。
Figure 0004312743
Figure 0004312743
表1から明らかなように、本発明の感熱転写記録材料は高感度であり、耐光性、耐熱性、耐湿性の画像堅牢性に優れていることがわかる。
実施例2
〔染料層、保護転写層の形成〕
バックコート層付の支持体Aのバックコート面とは反対側の面に、下記組成からなるイエロー染料塗布液A、マゼンタ染料塗布液B、シアン染料塗布液Cを用いて形成した各染料層(乾燥膜厚が1μm)と、多層構成保護転写層(非転写性離型層/保護転写層/接着層の3層構成)とをグラビア法により、面順次に設けて、熱転写シート2を作製した。
〔各染料層〕
〈イエロー染料塗布液A〉
色素(下記Y−1) 4.5質量部
ポリビニルアセトアセタール樹脂(積水化学社製、エスレックKS5) 5.0質量部
ウレタン変性シリコーン樹脂(大日精化社製、ダイアロマーSP2105)
0.5質量部
メチルエチルケトン 45.0質量部
トルエン 45.0質量部
〈マゼンタ染料塗布液B〉
色素(下記M−1) 4.0質量部
ポリビニルアセトアセタール樹脂(積水化学社製、エスレックKS5) 5.5質量部
ウレタン変性シリコーン樹脂(大日精化社製、ダイアロマーSP2105)
0.5質量部
メチルエチルケトン 45.0質量部
トルエン 45.0質量部
〈シアン染料塗布液C〉
本発明の化合物又は比較化合物(表2に示す例示化合物又は前記比較1、2。)
4.0質量部
ポリビニルアセトアセタール樹脂(積水化学社製、エスレックKS5) 5.5質量部
ウレタン変性シリコーン樹脂(大日精化社製、ダイアロマーSP2105)
0.5質量部
メチルエチルケトン 45.0質量部
トルエン 45.0質量部
この熱転写シート2を用いること以外は実施例1と同様に試料を作成し、得られた画像の堅牢性(耐光性、耐熱性、耐湿性)の評価を実施例1と同様の方法で行なった。結果を表2に示す。
Figure 0004312743
Figure 0004312743
表2から明らかなように、本発明の感熱転写記録材料はフルカラーに適用できることがわかる。

Claims (2)

  1. 支持体上に、下記(1)、(10)、(14)、(20)、(31)、(40)、(53)、(71)、(72)、(89)、(94)から選ばれるアゾメチン色素を含有する色素供与層を有する感熱転写材料と、支持体上に金属イオン含有化合物を含有する色素受像層を有する受像材料とから構成されることを特徴とする感熱転写記録材料。
    Figure 0004312743
    Figure 0004312743
  2. 支持体上に、下記(1)、(10)、(14)、(20)、(31)、(40)、(53)、(71)、(72)、(89)、(94)から選ばれるアゾメチン色素を含有する色素供与層を有する感熱転写材料に、支持体上に金属イオン含有化合物を含む色素受像層を有する受像材料を重ね、該感熱転写材料を画像情報に応じて加熱し、該色素と該金属イオン含有化合物との反応により前記受像材料に金属キレート色素画像を形成することを特徴とする感熱転写記録方法。
    Figure 0004312743
    Figure 0004312743
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