JP4311372B2 - ハイブリッド車両 - Google Patents

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Description

本発明はハイブリッド車両の制御、特に、モータ失陥時の制御に関する。
遊星歯車の各回転要素にエンジン、2つのモータジェネレータ及び出力ギヤを接続し、モータジェネレータの回転速度を制御することで、エンジンの回転速度を無段階に変速して出力ギヤへと伝達するハイブリッド車両が提案されている。
特開平9−103001号公報
エンジン、第1のモータジェネレータ、第2のモータジェネレータ及び出力ギヤをそれぞれ遊星歯車のキャリア、サンギヤ、リングギヤに接続するハイブリッド車両の場合、駆動系の共線図(速度線図)は図2に示すようになる。エンジンのトルクと第1のモータジェネレータのトルクが遊星歯車において合成され、車両駆動トルクとして出力ギヤから駆動輪へと伝達される。
このような構成のハイブリッド車両において、第2のモータジェネレータが故障した場合、車両を加速させるには、図2中矢印で示すように、エンジンに図中上向きのトルク(増速方向のトルク)を発生させるとともに、第1のモータジェネレータに下向きのトルク(減速方向のトルク)を発生させる必要がある。第1のモータジェネレータのトルクは減速方向のトルクであるので第1のモータジェネレータは発電機として機能する。このため、車両加速中は、第1のモータジェネレータの発電電力によってバッテリが充電され続け、バッテリの蓄電量が増大して発電電力を吸収できなくなると、車両を加速させることができなくなる。
本発明は、このような技術的課題を鑑みてなされたもので、モータジェネレータ失陥時においてバッテリの充電状態を適切な範囲に維持し、車両の走行可能距離を延ばすことを目的とする。
本発明に係るハイブリッド車両においては、少なくとも共線図上に左から順に配置される第1から第3の回転要素を有する差動機構と、第1の回転要素に接続される第1の回転電機と、第2の回転要素に接続されるエンジンと、第3の回転要素に接続される第2の回転電機と、第1の回転電機に接続されて第1の回転電機との間で電力の受け渡しをする蓄電装置とを備え、第3の回転要素はさらに駆動輪に駆動力を伝達する出力要素に接続されている。このような構成のもと、蓄電装置の蓄電量が所定の高蓄電量よりも多いかどうかを判断し、第2の回転電機の故障時、第1の回転電機が正回転しており、かつ、蓄電装置の蓄電量が所定の高蓄電量よりも多いと判断される場合には、第1の回転電機の回転方向を正回転から逆回転に切り換える。
第2の回転電機が故障している時、第1の回転電機の回転方向を切り換えるまでは、車両加速時に、図2に示すように、第1の回転電機が正回転で下向きのトルク、すなわち第1の回転電機の回転速度を減少させる方向のトルクを発生するので、第1の回転電機は常に発電機として機能する。発電電力は蓄電装置に蓄えられるため、蓄電装置で発電電力を吸収できなくなると、車両を加速することができなり、車両は走行不可能の状態に陥る。
しかしながら、本発明によれば、蓄電装置の蓄電量が所定の高蓄電量に達したところで第1の回転電機の回転方向が正回転から逆回転に切り換えられる。これにより、回転方向の切換え後は、車両を加速させる場合、第1の回転電機が逆回転で下向きのトルク、すなわち、第1の回転電機の回転速度を逆転方向に増大させる方向にトルクを発生することになる。第1の回転電機はモータとして機能し、蓄電装置に蓄えられている電力を消費するので、車両を加速しつつ蓄電装置の蓄電量を下げることができ、車両の航続可能距離を延ばすことができる。
以下、添付図面を参照しながら本発明の実施の形態について説明する。
図1は本発明に係るハイブリッド車両の概略構成を示す。エンジン1の駆動力は、ダンパ2、遊星歯車機構3を介して出力ギヤ4に伝達され、出力ギヤに伝達された駆動力は、ギヤ5、駆動軸6を介して図示しない駆動輪へと伝達される。ダンパ2はエンジン1のトルク変動を吸収するためのものである。
遊星歯車機構3(差動機構)は、サンギヤS(第1の回転要素)、サンギヤSに噛み合う複数のピニオンギヤP、ピニオンギヤPを回転自在に支持するキャリアC(第2の回転要素)、サンギヤSの外側に設けられピニオンギヤPに噛み合うリングギヤR(第3の回転要素)とで構成される。キャリアCには入力軸6が接続されており、入力軸6はサンギヤSを軸方向に貫通する穴を通り、ダンパ2を介してエンジン1のクランクシャフトに接続される。リングギヤRには出力ギヤ4が固定される出力軸7が接続される。
サンギヤSの径方向外側には第1のモータジェネレータMG1(第1の回転電機、以下、単に「MG1」という。)が設けられている。MG1は、サンギヤSと一体に形成されるフランジ部の外周に複数の永久磁石を埋め込むとともに、それらの外側にコイルを配置することによって構成されるが、MG1の構成はこれに限ったものではなく、ギヤ列を介してサンギヤSに接続される構成であっても良い。また、出力軸7のリングギヤRに接続される側と反対側の端には第2のモータジェネレータMG2(第2の回転電機、以下、単に「MG2」という。)の出力軸が接続されている。
MG1、MG2は例えば三相交流式のモータジェネレータであり、それぞれ図示しないインバータを介してバッテリ10(蓄電装置)に接続され、バッテリ10から必要な電力の供給を受ける。逆に、MG1、MG2が発電機として機能する場合には、MG1、MG2の発電電力がバッテリ10に蓄えられる。
図2は、上記車両の駆動系を共線図(速度線図)を用いて表したものである。図中λはサンギヤSとリングギヤRの歯数比であり、縦軸は各回転要素の回転速度を表している。共線図では、サンギヤS、キャリアC、リングギヤRが左から順に配置されており、2つの回転要素の回転速度を決めれば残りの一つの回転要素の回転速度が決定される。なお、この実施形態では、遊星歯車機構3により差動機構を構成しているが、差動機構の構成はこれ以外の構成であっても構わない。
コントローラ20には、エンジン1の回転速度を検出する回転速度センサ31、MG1の回転速度を検出する回転速度センサ32、MG2の回転速度を検出する回転速度センサ33、バッテリ10の蓄電量(SOC)を出力端電圧等に基づき検出するSOCセンサ34、駆動軸6の回転速度から車両の現在の車速VSPを検出する車速センサ35、運転者によるアクセルペダルの操作量APOを検出するアクセル操作量センサ36、セレクトレバーの位置を検出するシフトレバー位置センサ37からの検出信号が入力される。コントローラ20は、入力された検出信号に基づき車両の運転状態、運転者の加減速意図等を判断し、エンジン1の回転速度、燃料噴射時期、点火時期及びスロットル開度、MG1及びMG2のトルクを制御する。このハイブリッド車両においては、車両の駆動力は主としてエンジン1、MG1で負担するようにし、MG2は駆動力が不足する場合に補助的に駆動力を発生させる場合や、発進に要する駆動力を発生するのに用いる。なお、エンジン1、MG1、MG2の駆動力の分担方法はこれ限らず、異なる分担方法、例えば、車両の駆動力を主としてエンジン1とMG2で負担するようにしても構わない。
コントローラ20は、また、MG2が何らかの原因により故障し、トルクを発生することができない状態に陥った時には(以下、「MG2失陥時」という。)、以下に説明するように、MG1の回転方向をSOC等に応じて切り換えるMG2失陥時制御を行う。これは、MG1を同一回転方向のまま加速を続けるとバッテリ10が過充電状態あるいは過放電状態になるので、MG1の回転方向をSOCに応じて切り換えてバッテリ10のSOCが適切な範囲内に維持されるようにするためである。
図3は、コントローラ20が行うMG2失陥時のエンジン制御の内容を示したフローチャートであり、コントローラ20において所定時間毎、例えば、10msec毎に実行される。
これによると、まず、ステップS1では、MG2失陥時制御中かどうかを判断する。失陥時制御には、例えば、MG2の制御信号(レゾルバ信号線等の制御信号)に異常が検出された場合や、インバータの温度が過度に上昇した場合や、MG2の運転状態(トルク、回転速度)から予測される充放電電力とバッテリ10のSOCの増減度とのずれが大きい場合にMG2が故障していると判断して移行し、MG2失陥時制御中かどうかは、移行時に設定されるフラグ等を参照することで判断される。MG2失陥時制御中であると判断された場合はステップS2に進む。
次のステップS2では、MG1の回転速度Ngがゼロを超えているかどうかによりMG1の現在の回転方向を判定する。Ngがゼロを超えており、MG1が正回転していると判断される場合はステップS3に進み、Ngがゼロ以下で、MG1が逆回転していると判断される場合はステップS8に進む。
ステップS3では、バッテリ10のSOCが所定値S1を超えているかどうかが判断される。所定値S1は、バッテリ10のSOCの最適値よりもやや高めの値、例えば、65%〜70%の値に設定される。SOCが所定値S1を超えている場合は、MG1の回転方向を逆転させてSOCを下げる必要があるのでステップS4に進む。そうでない場合はMG1が正回転を継続しても車両はまだ加速することができるので、そのまま処理を終了する。
ステップS4では、エンジン1の回転速度Neを所定値Ne2まで下げることでMG1を逆回転させることができる車速範囲(MG1逆転可能車速領域、VSP2〜VSP3)に現在の車速VSPがあるかどうかを判断する。所定値Ne2はエンジン1のストール回転速度よりもやや高めに設定される値であり、MG1逆転可能車速領域は、図5Aに示すように、共線図上で、エンジン1の回転速度が所定値Ne2の点とMG1の回転速度が過電流防止回転領域の下限値N1である点とを結んだ線とエンジン1の回転速度が所定値Ne2の点とMG1の回転速度が最低回転速度である点とを結んだ線とで囲まれたMG2の回転速度範囲に対応する車速範囲である(図5Aでは2つの線で囲まれるMG2の回転速度範囲を、便宜上、MG1逆転可能車速領域として示してある。図5B等も同じ)。過電流防止回転領域はMG1の回転速度がゼロ近傍にあり、MG1にトルクを発生させようとすると過剰な電流がMG1に流れる可能性がある領域である。現在の車速VSPがMG1逆転可能車速領域内にあるときはステップS5に進み、そうでない場合はそのまま処理を終了する。
ステップS5では、目標駆動力がゼロかどうかを判断する。これは、以下に説明するMG1の回転方向を正回転から逆回転に切り換える制御を行う場合、MG1のトルクをゼロにする必要があり、目標駆動力がゼロでないときに切換えを行うと目標とする駆動力を発揮できず、運転者に違和感を与える可能性があるからである。目標駆動力がゼロかどうかは例えばアクセル操作量APOがゼロかどうかにより判断する。目標駆動力がゼロであると判断した場合はステップS6に進み、そうでない場合はそのまま処理を終了する。
ステップS6では、エンジン1の目標回転速度を所定値Ne2に設定する。
ステップS7では、エンジン1のトルクを低下させることでエンジン1の回転速度Neを低下させ、所定値Ne2にフィードバック制御する。エンジン1のトルクの低下は、スロットル開度を減少させることによる吸入空気量の減少、燃料カットの実行、点火時期の遅角化等により行う。
図5A〜図5Cは、MG2失陥時にMG1の回転方向を正回転から逆回転に切り換える制御が行われる様子を共線図を用いて表したものである。図5Aに示すようなMG1が正回転かつ下向きのトルクを発生させている状態で加速を続けると、バッテリ10がMG1の発電電力で充電され続けて過充電状態になることから、SOCが所定値S1を超えたところでMG1の回転方向を逆にする。
このためには、まず、図5Bに示すようにエンジン1の回転速度Neを所定値Ne2まで下げる。車速VSPがMG1逆転可能車速領域にあれば、エンジン1の回転速度を所定値Ne2まで下げることによってMG1はMG1過電流防止回転領域を超え、逆回転領域へと入る。このとき、MG1にはトルクを掛けないようにし、MG1に過電流が流れるのを防止する。
MG1の回転方向が逆転した後は、加速要求に応じてMG1に下向きのトルクを発生させる。MG1は逆回転しており、回転速度を逆回転方向に増大させる方向にトルクを作用させるので、MG1はモータとして機能する。これにより、バッテリ10の電力を消費し、バッテリ10のSOCを適切な値まで下げることができる。
一方、図3のステップS2でMG1の回転速度がゼロ以下でMG1が逆回転していると判断された場合はステップS8に進む。MG1が逆回転しているときは、車両加速時、MG1がバッテリ10の電力を消費するので、上記バッテリ10の過充電の問題は生じないが、加速が続くと逆にバッテリ10のSOCが低下しすぎてバッテリ10が過放電状態になるという問題が生じる。このため、本発明に係るハイブリッド車両では、MG1の回転方向を逆転させた後もバッテリ10のSOCの監視を継続し、SOCがある程度下がってきたらMG1の回転を再び正回転に戻す制御を行う。
このため、ステップS8では、バッテリ10のSOCが所定値S2よりも低いかどうかが判断される。所定値S2はSOCの最適値よりもやや低めの値が設定され、例えば50%前後の値に設定される。SOCが所定値S2よりも低い場合はステップS9に進む。所定値S2よりも高い場合は、MG1の逆回転を継続しても車両は加速することができるので、そのまま処理を終了する。
ステップS9では、エンジン1の回転速度を所定値Ne1まで上昇させることでMG1の回転を逆回転から正回転に切り換えることができる車速領域(MG1正転可能車速領域、0〜VSP1)に現在の車速VSPが入っているかどうかを判断する。エンジン1の回転速度Neを際限なく上昇させればMG1の回転方向を正回転に切り換えることができるが、これではMG1の回転方向切換え時にエンジン1の回転速度が過度に上昇して運転者に違和感を与え、燃費の悪化にも繋がるので、ここではエンジン1の回転速度Neを所定値Ne1まで上昇させることによってMG1の回転方向を逆回転から正回転に切り換えることができる場合に限ってMG1の回転方向の切り替えを行うようにしている。
MG1正転可能車速領域は、図6Aに示すように、エンジン1の回転速度がNe1の点とMG1の回転速度がMG1過電流防止領域の上限値N2の点を結んだ線と、エンジン回転速度がNe1の点と車速ゼロの点を結んだ線によって囲まれるMG2の回転速度範囲に対応する車速範囲に設定される。現在の車速VSPがMG1正転可能車速領域にあるときはステップS10に進む。
ステップS10では目標駆動力がゼロかどうかを判断する。これは、ステップS5と同じく、MG1の回転方向を切り換える際にMG1のトルクをゼロにする必要があり、目標駆動力がゼロでないときに切換えを行うと目標とする駆動力を発揮できず運転者に違和感を与える可能性があるからである。目標駆動力がゼロかどうかは例えばアクセル操作量がゼロかどうかにより判断し、目標駆動力がゼロである場合はステップS11に進む。
ステップS11では、エンジン1の目標回転速度を所定値Ne1に設定する。そして、ステップS7に進み、エンジン1のトルクを上昇させて回転速度Neを所定値Ne1にフィードバック制御する。エンジン1のトルクの上昇は、スロットル開度増大による吸入空気量の増大、燃料噴射量の増大などにより行う。
図6A〜図6Cは、MG1の回転方向を逆回転から正回転に切り換える制御が行われる様子を共線図を用いて表したものである。図6Aに示すようなMG1が逆回転かつ下向きのトルクを発生させている状態で加速を続けると、MG1がモータとして機能し、バッテリ10のSOCが減少して過放電状態になることから、SOCが所定値S2を下回ったところでMG1の回転方向を正回転に戻す。
このためには、まず、エンジン1の回転速度を所定値Ne1まで上げる。車速がMG1正転可能車速領域にあるときは、図6Bに示すように、エンジン1の回転速度をNe1まで上げることによってMG1はMG1過電流防止回転領域を超えて正回転領域に入る。このとき、MG1にはトルクを掛けないようにし、MG1に過電流が流れないようにする。
その後、加速要求に応じてMG1に下向きのトルクを発生させる。MG1は正回転しており、回転速度を減少させる方向にトルクを作用させるので、MG1は発電機として機能し、その発電電力によってバッテリ10を充電してSOCを適切な値まで上昇させることができる。
図4は、コントローラ20が行うMG2失陥時のMG1の制御の内容を示したフローチャートであり、図3のフローチャートと併せてコントローラ20において実行される。実行周期は、図3のフローチャートと同じく例えば、10msecである。
これによると、ステップS21では、図3のステップS1と同様にしてMG2失陥時制御中であるかどうかを判断する。MG2失陥時制御中であると判断されたときはステップS22に進む。
ステップS22では、セレクトレバーが前進用レンジ(Dレンジ、Lレンジ等)にあるかどうかを判断する。前進用レンジにあるときはステップS23に進み、そうでない場合はそのまま処理を終了する。
ステップS23では、MG1の回転速度がMG1過電流防止回転領域(N1〜N2)内にあるかどうか判断する。MG1過電流防止回転領域内にあるときにMG1にトルクを発生させようとするとMG1に過電流が流れるので、MG1過電流防止回転領域にあるときはステップS25に進んでMG1の目標トルクTMG1をゼロに設定し、MG1がトルクを発生しないようにする。
MG1過電流防止回転領域にないときはステップS24に進み、アクセル操作量APOが所定値APO2以下かどうかを判断する。所定値APO2は運転者に減速意図があるかどうかを判断するためのしきい値である。アクセル操作量APOが所定値APO2よりも小さいときは運転者に減速意図があるとしてステップS25に進み、MG1の目標トルクTMG1をゼロに設定し、MG1のトルクがトルクを発生しないようにする。
一方、アクセル操作量APOが所定値APO2を超えている場合はステップS26に進み、アクセル操作量APOが所定値APO1を超えているかどうかを判断する。所定値APO2は運転者に加速意図があるかどうかを判断するためのしきい値である。アクセル操作量APOが所定値APO2よりも大きいときはステップS27に進んでMG1の目標トルクTMG1をT1に設定し、MG1にトルクT1を発生させる。トルクT1は、MG1が正回転しているとき逆回転しているときいずれの場合も下向きのトルクである。これにより、MG1は正回転しているときは発電機として機能し、逆回転しているときはモータとして機能する。
したがって、図4に示す制御によれば、運転者の加速意図を判断し、運転者に加速意図があるときはMG1に下向きのトルクT1を発生させ車両を加速させる。同じ加速時であっても、MG1が正回転しているときは上記の通りMG1が発電機として機能するので、バッテリ10のSOCを減らすことができ、逆に、MG1が逆回転しているときはMG1がモータとして機能するので、バッテリ10のSOCを増大させることができる。
次に、上記制御を行うことによる作用効果について説明する。
図7は、バッテリ10のSOCが所定値S1を超えたことを受けて、MG1の回転方向が正回転から逆回転に切り換えられる様子を示したタイムチャートである。バッテリ10のSOCが所定値S1を超え、車速VSPがMG1逆転可能車速領域にある状態で(VSP3>VSP>VSP2)、アクセルペダルが離されて目標駆動力がゼロになると(時刻t11)、エンジン1のトルクが下げられ、エンジン1の回転速度が所定値Ne2まで下げられる(時刻t11〜t12)。これにより、MG1の回転方向は正転方向から逆転方向に切り換えられる。回転方向切換え時、MG1のトルクはゼロのままであるので、MG1に過電流が流れることはない。
その後、時刻t13でアクセルペダルが踏み込まれると、MG1は下向きのトルクを発生させる。MG1のトルクはMG1の回転速度を逆転方向に増大する方向なので、このときMG1はモータとして機能し、バッテリ10に蓄えられた電力を消費してSOCを低下させる。これにより、MG2失陥時にバッテリ10が過充電状態になるのを回避することができる。
逆に、図8は、バッテリ10のSOCが所定値S2よりも低くなったことを受けて、MG1の回転方向を逆回転から正回転に切り換える様子を示したタイムチャートである。バッテリ10のSOCが所定値S2を下回り、時刻t21でアクセルペダルが離されて目標駆動力がゼロになり、その後、車速がMG1正転可能車速領域に入ると(VSP1>VSP>0)、エンジン1のトルクが増大されてエンジン1の回転速度がNe1まで上昇させられ(時刻t22〜t23)、これによって、MG1の回転方向が逆回転から正回転に切り換えられる。
そして、その後、時刻t24でアクセルペダルが踏み込まれると、MG1は下向きのトルクT1を発生する。MG1の回転方向は正回転であり、下向きのトルクはMG1の回転速度を下げる方向であるので、このときMG1は発電機として機能する。したがって、バッテリ10のSOCは、MG1が発電した電力によって再び充電され、MG1が過放電状態となるのを回避することができる。
図7、図8に示す動作を交互に繰り返すことで、バッテリ10のSOCは常に適正な範囲内に制御され、バッテリ10が過充電状態あるいは過放電状態になることは確実に回避され、従来技術に比べて車両の航続可能距離を大幅に伸ばすことが可能になる。
以上、本発明の実施の形態について説明したが、本発明の作用効果をまとめると次のようになる。
本発明に係るハイブリッド車両においては、差動機構としての遊星歯車機構3のサンギヤ、キャリア、リングギヤにそれぞれMG1、エンジン1、MG2が接続され、これらエンジン1等の駆動力はリングギヤに接続される出力ギヤ4から駆動輪へと出力される。MG1、MG2はバッテリ10が接続さる。このような構成のもと、バッテリ10のSOCが所定値S1よりも多いかどうかを判断し、MG2が故障しており(MG2のトルク=ゼロ)、MG1が正回転しており、かつ、バッテリ10のSOCが所定値S1よりも多いと判断される場合には、MG1の回転方向を正回転から逆回転に切り換えるようにする。
MG2が故障している時は、MG1の回転方向を切り換えるまでは、車両加速時にMG1が常に発電機として機能するので、バッテリ10がMG1の発電電力によって充電され続け、バッテリ10が充電不能の状態になると車両を加速することができなくなるが、本発明に係るハイブリッド車両では、上記の通り、バッテリ10のSOCが所定値S1に達したところでMG1の回転方向が正回転から逆回転に切り換えられる。そして、切換え後は、MG1に逆回転で下向きのトルク、すなわち、MG1の回転速度を逆回転方向に増大させる方向のトルクを発生させて車両を加速するので、MG1はモータとして機能し、車両を加速しつつバッテリ10のSOCを下げることができる。これにより、バッテリ10が充電できなくなることによって車両が加速できなくなるのを回避することができる。
さらに、MG1の回転方向を逆回転に切り換えて走行を続けると、MG1がモータとして機能し、バッテリ10のSOCが減少し、バッテリ10が過放電状態になる可能性が出てくる。そこで本発明に係るハイブリッド車両では、バッテリ10のSOCが所定量S2よりも少なくなると、今度は、MG1の回転方向を逆回転から正回転に切り換える制御を行うようにする。これにより、バッテリ10のSOCが減少して過放電状態になることも回避することができる。
MG1の回転方向の切換えは、MG1のトルクがゼロの状態でエンジン1の回転速度を下げる、あるいは上げることによって行うようにする。回転方向を切り換える場合、MG1の回転速度がゼロ近傍の値をとるが、この切換え方法によれば、MG1にトルクを発生させないので、MG1に過電流が流れるのを防止することができる。
また、運転者の駆動力要求の有無を判定し、MG1の回転方向の切換えを運転者の駆動力要求がないときに行うようにする。切換え時はMG1のトルクがゼロになり、車両を加速させることができないが、このように切換えを駆動力要求がないときに行うようにすれば、運転者に違和感を与えない切換えを実現することができる。
また、エンジン1の回転速度Neを下げるあるいは上げるだけでMG1の回転方向を切り換えるためには、現在の車速VSPがMG1逆転可能車速領域内、MG1正転可能車速領域内にある必要があるので、本発明に係るハイブリッド車両においては、現在の車速VSPがこれらの車速領域にあるかどうかを判断し、これらの車速領域にあるときにのみMG1の回転方向の切換えを行うようにする。これにより、エンジン1の回転速度を変化させたにも関わらずMG1の回転方向が切り換わらないといった事態を回避し、確実にMG1の回転方向の切換えを完了することができる。
本発明にかかるハイブリッド車両の概略構成図である。 車両の駆動系の共線図である。 コントローラが行うMG2失陥時のエンジン制御の内容を示したフローチャートである。 コントローラが行うMG2失陥時のMG1制御の内容を示したフローチャートである。 MG1の回転方向が正回転から逆回転に切り換えられる様子を示した共線図である。 同じく、MG1の回転方向が正回転から逆回転に切り換えられる様子を示した共線図である。 同じく、MG1の回転方向が正回転から逆回転に切り換えられる様子を示した共線図である。 MG1の回転方向が逆回転から正回転に切り換えられる様子を示した共線図である。 同じく、MG1の回転方向が逆回転から正回転に切り換えられる様子を示した共線図である。 同じく、MG1の回転方向が逆回転から正回転に切り換えられる様子を示した共線図である。 MG1の回転方向が正回転から逆回転に切り換える様子を示したタイムチャートである。 MG1の回転方向が逆回転から逆回転に切り換える様子を示したタイムチャートである。
符号の説明
1 エンジン
2 ダンパ
3 遊星歯車機構(差動機構)
4 出力ギヤ
6 駆動軸
7 出力軸
10 バッテリ
S サンギヤ(第1の回転要素)
C キャリア(第2の回転要素)
R リングギヤ(第3の回転要素)
P ピニオンギヤ
MG1 第1のモータジェネレータ(第1の回転電機)
MG2 第2のモータジェネレータ(第2の回転電機)
20 コントローラ
31〜33 回転速度センサ
34 SOCセンサ
35 車速センサ
36 アクセル操作量センサ
37 シフトレバー位置センサ

Claims (9)

  1. 少なくとも共線図上に左から順に配置される第1から第3の回転要素を有する差動機構と、前記第1の回転要素に接続される第1の回転電機と、前記第2の回転要素に接続されるエンジンと、前記第3の回転要素に接続される第2の回転電機と、前記第1の回転電機に接続されて前記第1の回転電機との間で電力の受け渡しをする蓄電装置と、を備え、前記第3の回転要素がさらに駆動輪に駆動力を伝達する出力要素に接続されるハイブリッド車両において、
    前記蓄電装置の蓄電量が所定の高蓄電量よりも多いかどうかを判断する蓄電量判定手段と、
    前記第2の回転電機の故障時に、前記第1の回転電機が正回転しており、かつ、前記蓄電装置の蓄電量が所定の高蓄電量よりも多いと判断される場合には、前記第1の回転電機の回転方向を正回転から逆回転に切り換える回転方向切換え手段と、
    を備えたことを特徴とするハイブリッド車両。
  2. 前記差動機構は遊星歯車機構であり、前記第1ないし第3の回転要素は前記遊星歯車機構のサンギヤ、キャリア及びリングギヤであることを特徴とする請求項1に記載のハイブリッド車両。
  3. 前記回転方向切換え手段は、前記第1の回転電機のトルクがゼロの状態で前記エンジンの回転速度を下げることによって前記第1の回転電機の回転方向を正回転から逆回転に切り換えることを特徴とする請求項1または2に記載のハイブリッド車両。
  4. 運転者の駆動力要求の有無を判定する手段を備え、
    前記回転方向切換え手段は、運転者の駆動力要求がないときに前記第1の回転電機の回転方向の切換えを行うことを特徴とする請求項3に記載のハイブリッド車両。
  5. 前記エンジンの回転速度を下げることで前記第1の回転電機の回転方向を正回転から逆回転に切り換えることができる所定の逆転可能車速領域に現在の車速が入っているかどうかを判断する手段を備え、
    前記回転方向切換え手段は、現在の車速が前記所定の逆転可能車速領域に入っているときに、前記第1の回転電機の回転方向の切換えを行うことを特徴とする請求項3または4に記載のハイブリッド車両。
  6. 前記回転方向切換え手段は、前記第1の回転電機の回転方向を逆回転に切り換えて走行している間に前記蓄電装置の蓄電量が所定の低蓄電量よりも少なくなった場合は、前記第1の回転電機の回転方向を逆回転から正回転に切り換えることを特徴とする請求項1から5のいずれか一つに記載のハイブリッド車両。
  7. 前記回転方向切換え手段は、前記第1の回転電機のトルクがゼロの状態で前記エンジンの回転速度を上昇させることによって前記第1の回転電機の回転方向を逆回転から正回転に切り換えることを特徴とする請求項6に記載のハイブリッド車両。
  8. 運転者の駆動力要求の有無を判定する手段を備え、
    前記回転方向切換え手段は、運転者の駆動力要求がないときに前記第1の回転電機の回転方向の切換えを行うことを特徴とする請求項7に記載のハイブリッド車両。
  9. 前記エンジンの回転速度を上昇させることで前記第1の回転電機の回転方向を逆回転から正回転に切り換えることができる所定の正転可能車速領域に現在の車速が入っているかどうかを判断する手段を備え、
    前記回転方向切換え手段は、現在の車速が前記所定の正転可能車速領域に入っているときに、前記第1の回転電機の回転方向の切換えを行うことを特徴とする請求項7または8に記載のハイブリッド車両。
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