JP4309036B2 - 光コネクタ - Google Patents
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Description
【発明の属する技術分野】
本発明は、光コネクタに係り、特に、接続方向性等を示す表示を有する光コネクタに関するものである。
【0002】
【従来の技術】
従来、光コネクタプラグにあっては、コネクタハウジングへの印刷等によって、接続方向性等を示す表示を設けていた。
図7は、JIS C 5982に制定されるいわゆるMPO形光コネクタプラグ(JIS C 5981に制定されるMT形光コネクタフェルール6をプラスチック製のコネクタハウジングの先端に収納した構成の光コネクタプラグ)の一例を示す。
【0003】
図7中、1は光コネクタ(MPO光コネクタプラグ)、2はコネクタハウジング、3はカップリング、4はブーツ、5は光ファイバ、6は光コネクタフェルールである。光コネクタフェルール6は、多心のMT形光コネクタフェルールであり、その接合端面6aに、複数本の裸ファイバ5aが一列に配列されている。
前記光コネクタ1は全体が外観扁平に形成されており、この光コネクタ1が挿入接続される光コネクタアダプタ7のコネクタ穴8も、光コネクタ1に対応して扁平形状になっている。このような光コネクタ1の場合、光コネクタアダプタ7に対する接続方向性が問題となる。つまり、光コネクタアダプタ7に対する光コネクタ1の挿入向きが逆向き(逆差し)、すなわち、図7において、該光コネクタ1を厚さ方向の逆向きの面(図7中、下側に隠れている面)を上側として誤挿入することを防止するために、通常、コネクタハウジング2の側面に表示9(トレーサーマーク)を印刷により形成し、この表示9の位置を確認することで、正しい向きで接続作業を行えるようにしている。やや詳細には、光コネクタアダプタ7に対する挿入向きが逆向きであると、光コネクタフェルール6接合端面6aに一列に配列されている裸ファイバ5aの配列順が逆になり、接続される光回線が逆になってしまう。そこで、この光コネクタ1では、コネクタハウジング2の側面に形成した表示9が所定の方向を向く挿入向き(図7においては表示9が紙面手前となる向き)であることを確認することで、正しい挿入向きで光コネクタアダプタ7に挿入、接続できるようになっており、逆差しを防止している。前記表示9は、光コネクタアダプタ7に対して目視で識別容易な色彩で形成することが一般的である。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】
ところで、前述のように、印刷により形成される表示9では、接続作業による磨耗で消えてしまうといった問題があった。また、表示9の形成コストが高く付く(コネクタハウジング2の成形コストよりも印刷コスト方が高いケースが多々有る)といった問題がある。MPO形光コネクタ1は、コネクタハウジング2に突設されているキー2aと、光コネクタアダプタ7側のキー溝との関係によって、逆差しが防止されているが、前記表示9が見えにくくなると、逆差しの向きで無理に押し込み操作を行ってコネクタハウジング2や光コネクタアダプタ7を傷めてしまう可能性がある。
【0005】
本発明は、前述の課題に鑑みてなされたもので、コネクタハウジングに形成した穴を介して外側から見ることができるコネクタハウジング内の収納部品自体の色を表示として機能させることにより、長期の使用によっても、接続方向性等を明瞭に示すことができる光コネクタを提供することを目的とする。
【0006】
【課題を解決するための手段】
請求項1記載の発明では、光コネクタフェルールを先端に収納するスリーブ状のコネクタハウジングの内部に、該コネクタハウジングに固定されたスプリング押しと、このスプリング押しに反力をとって前記光コネクタフェルールを前記コネクタハウジングの先端から突出させる方向に付勢するスプリングとを収納し、前記コネクタハウジングの外側に接続方向前後にスライド移動自在に設けられたカップリングが設けられた光コネクタにおいて、前記コネクタハウジングの側壁に穴が形成され、この穴を介して前記コネクタハウジングの外側から見える前記スプリング押し自体の色あるいは前記スプリング押しに設けた着色部によって、接続方向性等を示す表示が形成され、前記コネクタハウジングの前記穴に位置する部分に、該コネクタハウジングの内面側を窪ませた形状の凹所が形成され、前記スプリング押しの前記凹所に挿入され前記コネクタハウジングの外側から前記穴を介して見える部分が、前記表示を形成しており、前記コネクタハウジングの凹所に相当する部分は、側壁を外側に拡張した形状である光コネクタである。
請求項2記載の発明は、前記穴を介して見える部分の前記スプリング押しは、前記凹所に挿入嵌合可能な突壁である光コネクタである。
【0007】
この発明によれば、光コネクタの接続方向性等を示す表示は、コネクタハウジング内の収納部品(スプリング押し)自体の色やこの部品に設けた着色部等からなることから、ハウジングによって保護されることで、接続作業による摩擦、磨耗等の影響を受けず、長期にわたって接続方向性等を示す機能を果たす。コネクタハウジングの側壁に形成した穴を介してコネクタハウジング外側から前記表示を視認することで、この光コネクタの接続方向性等を知ることができる。表示としては、低コスト化の点では、ハウジング内の部品自体の色、例えば部品を形成する素材の色を利用することが有利である。別途、部品に設ける着色部としては、印刷、塗料の塗布や注入、色付き部品の取り付け、埋め込み等、各種構成が採用可能であるが、より低コスト化を実現できるものを採用することが好ましい。
【0008】
【発明の実施の形態】
以下、本発明の1実施の形態を図面を参照して説明する。
なお、図中、図7と同一の構成部分には同一の符号を付し、その説明を簡略化する。
この実施の形態の光コネクタ10は、JIS C 5982に制定されるいわゆるMPO形光コネクタプラグ(JIS C 5981に制定されるMT形光コネクタフェルール12をプラスチック製のコネクタハウジング11の先端に収納した構成の光コネクタプラグ)の適用例である。図1はこの光コネクタ10の組み立て状態を示す図であって、(a)は部分破断図、(b)は接続方向先端側(図1(a)中左側)から見た図である。図2(a)は前記光コネクタ10を示す外観平面図、(b)は側面図、図3は分解図である。図1(a)、(b)から図3中、符号13はカップリング、14はピンクランプ、15はスプリング、16はスプリング押し、17はカシメリング、18はブーツである。
【0009】
この光コネクタ10は、スリーブ状のコネクタハウジング11と、このコネクタハウジング11の接続方向先端に該コネクタハウジング11の中心軸線方向に若干の移動を許容して収納保持された光コネクタフェルール12と、前記コネクタハウジング11の外側に前後(接続方向前後。図1(a)中左右)にスライド移動自在に設けられたカップリング13と、前記コネクタハウジング11の内部に固定されたスプリング押し16と、前記コネクタハウジング11の内部に収納され、前記スプリング押し16に反力を取って前記光コネクタフェルール12を接続方向前方に付勢するスプリング15と、コネクタハウジング11の後端(接続方向後端)側に設けられたブーツ18とを備えている。
【0010】
前記光コネクタフェルール12は光ファイバ21を突き合わせ接続可能に成端するものである。本実施の形態において、前記光ファイバ21は、多心光ファイバテープ心線であり、光コネクタフェルール12の接合端面12aには、多心の前記光ファイバ21の複数本の裸ファイバ21aが一列に配列して固定されている。
この光コネクタフェルール12は、通常時は、前記スプリング15の付勢力によりコネクタハウジング11先端から接合端面12a近傍が突出した状態になっているが、押し込み力によって、若干、コネクタハウジング11の奥側、すなわち、接続方向後端側に押し込み可能になっている。なお、光コネクタフェルール12は、後端側にフランジ状に突出された鍔部12bが、コネクタハウジング11先端部に形成されたストッパ20に突き当たることで、それ以上の接続方向前方への移動が規制されるから、コネクタハウジング11先端から抜け出ることは無い。
但し、本実施の形態の光コネクタ10では、光コネクタフェルール12に貫通されたピン穴に挿入嵌合されたガイドピン19を固定するピンクランプ14が光コネクタフェルール12の接合端面12aに対向する後端側に取り付けられており、前記スプリング15の付勢力は、前記ピンクランプ14を介して光コネクタフェルール12に作用する。ガイドピン19挿入嵌合を省略する場合は、ピンクランプ14も不要であり、この場合には、スプリング15の付勢力を直接、光コネクタフェルール12に作用させるようにする。
【0011】
前記ガイドピン19は、その先端が光コネクタフェルール12の接合端面12aから突出するようにして設けられ、光コネクタフェルール12同士を接合端面12aを接合させて突き合わせ接続する際に、接続する相手側の光コネクタ(光コネクタプラグ)の光コネクタフェルール12のピン穴に挿入嵌合されることで、光コネクタフェルール12同士を精密に位置決めする。相手側の光コネクタの光コネクタフェルール12にはガイドピンを突出させず、ピン穴を開放状態にしておく。つまり、接合端面12aにガイドピン19が突出された光コネクタフェルール12を備える光コネクタ10を雄側光コネクタプラグ、ピン穴がガイドピン19を挿入していない空の状態になっている光コネクタフェルール12を備える光コネクタを雌側光コネクタプラグとして、雄側光コネクタプラグの光コネクタフェルール12に突出されているガイドピン19を、雌側光コネクタプラグの光コネクタフェルール12のピン穴に挿入嵌合することで、光コネクタフェルール12同士が精密に位置決めされた状態で接合されて光コネクタプラグ同士が接続され、光ファイバ21同士が光接続される。
なお、例えば、光コネクタ10において、ピンクランプ14およびガイドピン19を省略すると、前記雌側光コネクタプラグが得られる。この雌側光コネクタプラグは、光コネクタアダプタ7(図7参照)等の雌形光コネクタを介して光コネクタ10と接続される。
【0012】
前記光ファイバ21は、光ファイバコード22の端末に露出されたものであり、コネクタハウジング11内に挿通される。図5に示すように、スプリング押し16は、コネクタハウジング11に係合するための係合爪16bが対向する両側に突設された概略スリーブ状に形成されており、前記スプリング15はコイルスプリングであり、前記光ファイバ21は、これらスプリング押し16およびスプリング15の内側を貫通させてコネクタハウジング11内に挿通される。
【0013】
図1(a)、(b)〜図5に示すように、前記スプリング押し16は、スリーブ状の本体部16a(図5参照)と、この本体部16aの中心軸線方向一端部の対向する両側部から突設された係合爪16bと、中心軸線方向他端部に突設されたスリーブ状の抗張力体固定部16cとを備えた構成であり、前記一対の係合爪16bを、コネクタハウジング11の中心軸線方向中央部に形成された係合部11a(ここでは穴。図1(a)、図4(a)、(b)参照)に係合させ、前記本体部16aの対向する両側部に突設された突壁16dを、前記コネクタハウジング11の側壁の後端部を外側に拡張した形状の後端側壁11cの内側に形成された凹所11dに嵌合することで、前記係合爪16bと前記突壁16dとの間に、前記コネクタハウジング11の前記係合部11aから前記凹所11dにわたって延在する嵌合壁11eが嵌合されて、コネクタハウジング11に対してしっかりと固定される。
【0014】
スプリング押し16の抗張力体固定部16cは、前記コネクタハウジング11の前記後端側壁11cからさらに接続方向後側に突出され、コネクタハウジング11によって覆われない。
光ファイバコード22は、その端末に露出された抗張力体23(ケブラ)を、前記抗張力体固定部16cとその外側にカシメ固定されるカシメリング17との間に固定することで、光コネクタ10に対して引き留められる(詳細にはスプリング押し16を介してコネクタハウジング11に対して引き留められる)。
【0015】
ブーツ18はゴム等の柔軟性を有する素材から形成され、前記スプリング押し16の、前記コネクタハウジング11の前記後端側壁11cからさらに接続方向後側に突出された部分に固定することで、前記カシメリング17による抗張力体23の固定部分や、光ファイバコード22端末を収納保護する。
ブーツ18は、具体的には、コネクタハウジング11に固定されたスプリング押し16において、前記突壁16dの後側(接続方向後側。図1(a)右側、図2右側、図5右上奥側)を切り込んだ形状の固定用凹所16eに係合させて固定される。
【0016】
前記コネクタハウジング11の接続方向先端部の両側外面に形成されている係合凹所11bは、この光コネクタ10が挿入、接続される光コネクタアダプタ7(図7参照)等の雌形光コネクタの係合爪(図示略)が係脱可能に係合されるものである。
前記カップリング13は、コネクタハウジング11の外側に設けられたカップリング用スプリング23(図1(a)参照)によって接続方向前方に付勢されており、通常時は、前記係合凹所11bを外側から覆う位置にある(以下「通常位置」)。この通常位置では、コネクタハウジング11の係合凹所11bに係合されている雌形光コネクタ25側の係合爪の係合解除を防止できる。カップリング13を、前記カップリング用スプリング23の付勢力に抗して接続方向後端側にスライド移動させると、前記係合凹所11bを露出できる(以下「後方スライド位置」)。この後方スライド位置では、コネクタハウジング11の係合凹所11bに係合されている雌形光コネクタ25側の係合爪の離脱が許可され、係合を解除できる。
【0017】
ところで、前記コネクタハウジング11は、光コネクタフェルール12の長方形状の接合端面12aの長手方向に沿った方向を長軸とする、断面扁平のスリーブ状に形成されており、カップリング13やスプリング押し16も断面扁平のスリーブ状になっており、この光コネクタ10の外観は全体的に扁平形状になっている。光コネクタアダプタ7等の雌形光コネクタに対する光コネクタ10の挿入向きを、光コネクタ10の表裏(厚さ方向一方の面が表側、他方の面が裏側)で逆にすると、前記光コネクタフェルール12の接合端面12aに配列された光ファイバ(裸ファイバ21a)の雌形光コネクタ側の光回線に対する接続が逆の関係になる。
【0018】
この光コネクタ10では、コネクタハウジング11の内部に収納した部品であるスプリング押し16を、前記コネクタハウジング11の側壁の後端部を外側に拡張した形状の後端側壁11c(後端側壁11cもコネクタハウジング11の側壁を構成する)の一側部に開口された穴25を介して外側から目視可能になっており、この穴25を介してスプリング押し16が見える側を予め決めておいた所定の向き(正しい挿入向き)に向けて、光コネクタアダプタ等の雌形光コネクタ25に挿入することで、正しく接続することができる。前記スプリング押し16の少なくとも前記穴25を介して外側から見える部分は、コネクタハウジング11と異なる色に形成されており、コネクタハウジング11に対して目視で識別容易な表示を形成している。したがって、この表示の側が所定の方向に向くようにして、光コネクタ10を雌形光コネクタ25に挿入接続することで、雌形光コネクタ25に対して光コネクタ10を正しい向きで接続できるのである。
前記穴25は、カップリング13が通常位置にある場合には、外側に露出する位置になっている。
【0019】
具体的には、コネクタハウジング11を、形成樹脂特有の色あるいは混入顔料等によって黒色等の暗い色に形成し、スプリング押し16を形成樹脂特有の色あるいは混入顔料等によって白色等の明るい色に形成する。図1(a)、(b)〜図4(a)、(b)に示すように、コネクタハウジング11の後端側壁11cは、コネクタハウジング11の他の部分と同様に、光コネクタフェルール12の接合端面12aの長手方向に沿った方向を長軸とする断面扁平のスリーブ状に形成されており、前記穴25は、後端壁部11cの断面扁平の長軸方向の一方の側部にのみ開口されており、この後端壁部11cの内側の凹所11dに挿入嵌合されたスプリング押し16、詳細にはスプリング押し16の前記凹所11dに挿入嵌合された突壁16dが、穴25を介して外側から目視確認できるようになっている。前述のように、スプリング押し16は、コネクタハウジング11に対して区別しやすい色で形成されているから、穴25を介してスプリング押し16(詳細には突壁16d)を明瞭に目視確認することができ、この目視確認できる部分が、この光コネクタ10の表裏の接続方向性を示す表示(トレーサーマーク)として機能する。前記突壁16dは、コネクタハウジング11内の収納部品であるスプリング押し16の、前記凹所11dに挿入されて前記コネクタハウジングの外側から前記穴25を介して見える部分であり、表示を形成する。しかも、この光コネクタ10では、凹所11dにスプリング押し16の突壁16dが挿入嵌合される構成により、スプリング押し16がコネクタハウジング11の外面近傍に位置することになるから、コネクタハウジング11の外側から穴25を介して、より明瞭に表示(スプリング押し16、詳細には突壁16d)の目視することができるといった利点がある。
そして、スプリング押し16の、穴25を介して見える部分を、光コネクタ10の向き(接続方向性。換言すれば正しい挿入向き)を示す表示として目視確認し、この表示が所定の方向を向くようにして光コネクタ10を雌形光コネクタ25に挿入、接続することで、この光コネクタ10の表裏を間違えること無く、接続作業を正しく行うことができる。これにより、光コネクタフェルール12の接合端面12aに配列された複数本の光ファイバ(裸ファイバ21a)を、相手側の光回線に正しく接続できる。
【0020】
なお、図1(a)、(b)〜図3等に示す、方向表示26、27は、雌形光コネクタに対する光コネクタ10の挿入方向または抜き出し方向を示すものであるが、これら方向表示26、27は、カップリング13やブーツ18の樹脂成形によって形成されるものであり、印刷によるものでは無く、低コストで簡単に形成できるものである。
【0021】
この光コネクタ10によれば、スプリング押し16の穴25を介して見える部分を、光コネクタ10の向き(接続方向)を示す表示として機能させているので、印刷による従来の表示のような磨耗によるカスレや消滅等の不都合が生じ難く、長期にわたって接続方向性等を明瞭に表示することができ、光コネクタアダプタ7に対する光コネクタ10の逆差し防止等の機能を果たす。
【0022】
図6は、具体例を示す。
図6に示すように、例えば、光コネクタアダプタ7に設けられた表示7aと、光コネクタ10の表示10a(ここではコネクタハウジング11の外側から穴25を介して見えるスプリング押し16)とが同じ向きであるときに、光コネクタアダプタ7に対して光コネクタ10が正しい向きで接続されるように決めておけば、表示10aを確認するだけで光コネクタ10の誤接続を容易に防止できる。表示10aは長期にわたって接続方向性等を明瞭に示すことができるから、長期の使用によっても、誤接続防止の機能を充分に果たすことができる。
また、光コネクタアダプタ7に対して光コネクタ10とは逆の側から挿入される光コネクタ28(光コネクタ10と同様の構成のMPO形光コネクタプラグ。図6中区別のため符号28を付した)についても、表示10aによって光コネクタアダプタ7に対する接続向きを決めておき、さらに、例えば、光コネクタアダプタ7を介して接続される両光コネクタ10、28の側部の表示10aが同じ向きであるときに、両光コネクタ10、28の光コネクタフェルール12に配列されている複数本の光ファイバ(裸ファイバ21a)が正しい組み合わせで接続されるようにしておくと、これら光コネクタ10、28同士の接続による光回線(光ファイバ)同士の接続を間違うことなく確実に行うことができる。この場合、光コネクタアダプタ7に設けた表示7aがカスレ等により見えにくくなっても、例えば、先行して光コネクタアダプタ7に接続されている光コネクタ28の表示10aを目印にすることで、光コネクタアダプタ7に対する光コネクタ10の接続や切替接続等を行うことができるといった利点もある。光コネクタ28の表示10aもカスレ等を生じにくく、長期にわたって接続方向性等を明瞭に示すことができるから、光コネクタアダプタ7側の表示として長期にわたって安定に機能させることができる。
【0023】
なお、コネクタハウジングの穴を介して外側から見ることができ、表示として機能するコネクタハウジング内の収納部品としては、前記スプリング押し16に限定されず、各種構成が採用可能である。但し、表示として機能する収納部品としては、コネクタハウジング内に固定され、動かないようになっているものを採用する。
コネクタハウジング内の収納部品の、コネクタハウジングに形成された穴を介して外側から見える部分によって形成される表示としては、前述のようにコネクタハウジングに対して識別が容易な色によって形成されるものであれば、例えば前記収納部品に形成した着色部、例えば、収納部品への塗料の注入、埋め込み、着色された部品の埋め込み、塗装、焼き付け、化学反応を利用した表面処理(CVD等)などによって形成したものも採用可能である。着色部によって形成される表示も、コネクタハウジング内の収納部品に形成されることには変わりが無いので、コネクタハウジングによって保護され、カスレや消滅等の不都合を生じ難く、光コネクタの接続方向性等を長期にわたって明瞭に示すことができる。
また、前記表示が示すものとしては、前記接続方向性に限定されず、例えば、光コネクタの種類、心線数の分類、入出力等の接続回線の種類等であっても良く、数字、文字、記号等を形成するものであってもよって良い。
【0024】
【発明の効果】
以上説明したように、本発明の光コネクタによれば、光コネクタフェルールが先端に設けられたスリーブ状のコネクタハウジングの側壁に形成された穴を介して、前記コネクタハウジングの外側から見える前記コネクタハウジング内の収納部品の色あるいは前記収納部品に設けた着色部によって、この光コネクタの接続方向性等を示す表示を形成した構成であるから、表示はコネクタハウジングによって保護されて、この光コネクタの接続作業時の摩擦等によるカスレや消滅といった不都合が防止され、前記接続方向性等を長期にわたって明瞭に示すことができる。
しかも、この表示は、コネクタハウジング内の収納部品の色あるいは着色部によって形成されるものであり、非常に簡単かつ安価な手法によって形成できるから、低コスト化が可能である。
また、前記コネクタハウジングの前記穴に位置する部分に、該コネクタハウジングの内面側を窪ませた形状の凹所が形成され、前記収納部品の前記凹所に挿入され前記コネクタハウジングの外側から前記穴を介して見える部分が、前記表示を形成しているため、前記収納部品の内、表示を形成する部分を、コネクタハウジングの外面にできるだけ近接させることができ、より明瞭に目視確認できるようになる。
また、本発明では、コネクタハウジング内に収納されたスプリング押しの、前記コネクタハウジングの側壁に形成された穴を介して外側から見える部分の色(スプリング押し自体の色あるいは前記スプリング押しに設けた着色部)によって、接続方向性等を示す表示を形成したから、前記表示はコネクタハウジングによって保護されて、長期にわたって、接続方向性等を明瞭に示す機能を維持できる。
しかも、コネクタハウジング内に固定されるスプリング押しを表示に利用するので、別途、表示の形成のための収納部品を設ける必要が無く、コストを大幅に増大させることなく、この光コネクタの接続方向性等を長期にわたって明瞭に示すことができる表示が得られるといった優れた効果を奏する。
【図面の簡単な説明】
【図1】 本発明の1実施の形態の光コネクタを示す図であって、(a)は部分破断図、(b)は接続方向先端側から見た側面図である。
【図2】 図1の光コネクタを示す図であって、(a)は平面図、(b)は側面図である。
【図3】 図1の光コネクタを示す分解図である。
【図4】 図1の光コネクタのコネクタハウジングを示す図であって、(a)は斜視図、(b)は縦断面図である。
【図5】 図1の光コネクタに適用されるスプリング押しを示す斜視図である。
【図6】 図1の光コネクタを光コネクタアダプタに接続した状態を示す平面図であり、光コネクタ側の表示と光コネクタアダプタ側の表示とを一致させることで正しい向きで接続される例を示す。
【図7】 従来例の光コネクタを示す斜視図である。
【符号の説明】
10,28…光コネクタ(MPO形光コネクタプラグ)、10a…表示、11…コネクタハウジング、11d…凹所、12…光コネクタフェルール、15…スプリング、16…スプリング押し、16d…突壁、25…穴。
Claims (2)
- 光コネクタフェルール(12)を先端に収納するスリーブ状のコネクタハウジング(11)の内部に、該コネクタハウジングに固定されたスプリング押し(16)と、このスプリング押しに反力をとって前記光コネクタフェルールを前記コネクタハウジングの先端から突出させる方向に付勢するスプリング(15)とを収納し、前記コネクタハウジングの外側に接続方向前後にスライド移動自在に設けられたカップリング(13)が設けられた光コネクタにおいて、
前記コネクタハウジングの側壁に穴(25)が形成され、この穴を介して前記コネクタハウジングの外側から見える前記スプリング押し自体の色あるいは前記スプリング押しに設けた着色部によって、接続方向性等を示す表示(10a)が形成され、
前記コネクタハウジングの前記穴に位置する部分に、該コネクタハウジングの内面側を窪ませた形状の凹所(11d)が形成され、前記スプリング押しの前記凹所に挿入され前記コネクタハウジングの外側から前記穴を介して見える部分(16d)が、前記表示を形成しており、
前記コネクタハウジングの凹所に相当する部分(11c)は、側壁を外側に拡張した形状であることを特徴とする光コネクタ(10、28)。 - 前記穴を介して見える部分の前記スプリング押しは、前記凹所に挿入嵌合可能な突壁であることを特徴とする請求項1に記載の光コネクタ。
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