JP4308595B2 - コード束ね具およびコード束ね構造 - Google Patents
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Description
【発明の属する技術分野】
本発明は複数本のコードを束ねておくためのコード束ね具およびコード束ね構造に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
コード束ね具を用いて複数本のコードを束ねることが広く一般に行われている。このコード束ね具の中には、互いに一体化された複数の保持用筒部を利用してコードの束ねを行うものがある。すなわち、各保持用筒部の側面に、その全長に渡って伸びるスリットを形成して、コードをその側方から、スリットを通して保持用筒部内に嵌合、保持させるようにしたものがある。そして、コードの取外しは、コードをその側方からスリットを通して引き出すことにより行われる。上述した保持用筒部に形成されたスリットは、従来は、その全長にわたって開口幅が一定とされていた(特許文献1〜特許文献4参照)。
【0003】
【特許文献1】
特開平11−23865号公報
【0004】
【特許文献2】
特開2001−255435号公報
【0005】
【特許文献3】
特開昭53−54820号公報
【0006】
【特許文献4】
実開平5−14767号公報
【0007】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、スリットの開口幅が全長に渡って一定とされた従来のコード束ね具においては、コードの保持用筒部への嵌合を容易に行うべくスリットの開口幅を大きくした場合は、保持用筒部に嵌合、保持されたコードが、小さな外力を受け手不用意に外れてしまう事態を生じやすいものとなる。逆に、保持用筒部からのコードの外れ防止のためにスリットの開口幅を小さくした場合は、コードを保持用筒部へ嵌合させる際に大きな力を要することになってしまう。
【0008】
本発明は以上のような事情を勘案してなされたもので、その目的は、保持用筒部に形成されたスリットの開口幅を適切に設定することにより、保持用筒部へのコードの嵌合つまり取付けの容易化と、保持用筒部からのコードの不用意な外れ防止とを共に満足できるようにしたコード束ね具およびコード束ね構造を提供することにある。
【0009】
【課題を解決するための手段】
前記目的を達成するため、本発明におけるコード束ね具はその第1の解決手法として次のようにしてある。すなわち、特許請求の範囲における請求項1に記載のように、
複数本のコードを束ねるためのコード束ね具であって、
互いに一体化され、それぞれ1本のコードを保持するための複数の保持用筒部を有し、
前記各保持用筒部の側面に、該保持用筒部の全長に渡って伸びて前記コードがその側方から抜き差しされる着脱用のスリットが形成され、
前記スリットの開口幅が、前記保持用筒部の軸線方向において、一端側が他端側よりも大きくなるように設定されている、
ようにしてある。
【0010】
上記解決手法によれば、コードを保持用筒部に嵌合させる場合は、スリットの開口幅の大きい方から行って、保持用筒部の一端部側においてコードをまず嵌合完了あるいはほぼ嵌合を完了させる。その後、コードを、保持用筒部の一端側から他端側に向けて保持用筒部内に押し込むようにすることによって、コードが保持用筒部内に完全に嵌合されることになる。この場合、あらかじめスリットの開口幅の大きい側のコードは、保持用筒部内に嵌合完了あるいはほぼ嵌合完了されているために、スリットの開口幅の小さい部分に対してコードを通過させて保持用筒部内に位置させることが容易となる。
また、一方、スリットの他端側の開口幅は小さく設定されているので、保持用筒部に保持されているコードがスリットを通して不用意に保持用筒部から外れてしまう事態も防止されることになる。
なお、コードの使用態様によっては、コード束ね具を挟んで特にコードの長手方向一方側において、コードが保持用筒部から外れる方向の外力が作用し易い場合には、この外力が作用する上記一方側にスリットの開口幅が小さい側を位置させるような方向付けをして、コード束ね具を使用すればよい。
【0011】
上記解決手法を前提とした好ましい態様は、特許請求の範囲における請求項2〜請求項6に記載のとおりである。すなわち、
前記スリットの開口幅が、前記保持用筒部の前記一端側から前記他端側に徐々に小さくなるように設定されている、ようにしてある(請求項2対応)。この場合、スリットの開口幅の大きい側にコードを嵌合させた状態で、開口幅の小さい側に順次コードを押し込んでいく作業がより容易となる。
【0012】
前記スリットの開口幅が、前記一端側から他端側に向けてテーパ状に小さくなるように設定されている、ようにしてある(請求項3対応)。この場合、スリットの開口幅を徐々に変化させる具体的な構造が提供される。
【0013】
前記スリットの開口幅が、前記他端側から所定の中間位置に渡って同一の大きさとされ、該中間位置から前記一端側に向けて徐々に大きくなるように設定されている、ようにしてある(請求項4対応)。この場合、スリットの開口幅のもっとも小さい部分を、ある長さだけ確保して、コードの保持用筒部からの外れをより一層確実に防止することができる。
【0014】
前記スリットの中間部には、それぞれ相対向するように一対の拡大部が形成されて、該一対の拡大部を含む該中間部での最大開口幅が該スリットの開口幅のうちもっとも大きくなるように設定されている、ようにすることができる(請求項5対応)。この場合、スリットのうち一対の拡大部を利用して、保持用筒部に保持されるコードの分岐コード部を貫通させる等の上で好ましいものとなる。
【0015】
前記中間部での前記一対の拡大部を含む開口形状が、前記保持用筒部に保持されるコード断面形状が円形形状であるのに対応して円形形状とされている、ようにすることができる(請求項6対応)。この場合、保持用筒部に保持されるコードから分岐された分岐コードを、一対の拡大部の部分を通してコード束ね具の側方へ引き出すのに好適な設定となる。
【0016】
【0017】
前記目的を達成するため、本発明におけるコード束ね構造にあっては、次のような解決手法を採択してある。すなわち、特許請求の範囲における請求項7に記載のように、
複数本のコードが、その長手方向において、少なくともその中間部分においては互いに一体化されて集合された集合コード部とされると共に、該集合コード部の少なくとも一端部側にある複数本のコードが互いに個々独立して分離された分離コード部とされており、
前記分離コード部における複数のコード同士が、コード束ね具によって束ねられており、
前記コード束ね具は、
互いに一体化され、それぞれ1本のコードを保持するための複数の保持用筒部を有し、
前記各保持用筒部の側面に、該保持用筒部の全長に渡って伸びて前記コードがその側方から抜き差される着脱用のスリットが形成されて、該スリットを通して前記コードが該保持用筒部内に挿入、保持されており、
前記スリットの開口幅が、前記保持用筒部の軸線方向において、一端側が他端側よりも大きくなるように設定されており、
前記コード束ね具は、前記スリットの開口幅が大きい前記一端側が前記集合コード部に向き、該スリットの開口幅が小さい前記他端側が前記分離コード部の先端側に向くような方向付けでもって該分離コードを束ねている、
ようにしてある。
【0018】
上記コード束ね構造にあっては、請求項1に記載のコード束ね具の具体的な好ましい適用例となる。とりわけ、スリットの開口幅が小さい方を、保持用筒部からコードを外そうとする外力の作用し易い分離コード部の先端側に向かうようにしてあるので、分離コード部における複数のコードが不用意に保持用筒部から外れてしまう事態を確実に防止する上で好ましいものとなる。また、集合コード部に対して、分離コード部と同様に複数のコードに分離させてしまうような外力が作用するのを防止して、常に集合コード部として維持させておく上でも好ましいものとなる。
【0019】
上記解決手法を前提とした好ましい態様は、特許請求の範囲における請求項8以下に記載のとおりである。すなわち、
前記スリットの開口幅が、前記保持用筒部の前記一端側から前記他端側に徐々に小さくなるように設定されている、ようにしてある(請求項8対応)。この場合、コード束ね具が、請求項2に対応したものとなる。
【0020】
前記スリットの開口幅が、前記一端側から他端側に向けてテーパ状に小さくなるように設定されている、ようにしてある(請求項9対応)。この場合、コード束ね具が請求項3に対応したものとなる。
【0021】
前記スリットの開口幅が、前記他端側から所定の中間部に渡って同一の大きさとされ、該中間部から前記一端側に向けて徐々に大きくなるように設定されている、ようにしてある(請求項10対応)。この場合、コード束ね具が請求項4に対応したものとなる。
【0022】
前記複数のコードは、低周波治療器における治療器本体と吸引式電極とを接続するものとされて、負圧吸引用の負圧通路と治療用電気信号を伝達するための電気配線とを包含していて全体的に可撓性を有しており、しかも、該吸引式電極への接続される側が所定長さに渡って前記分離コード部とされており、
前記コード束ね具は、前記吸引式電極側にある前記分離コード部を束ねており、
前記コード束ね具は、前記スリットの開口幅がもっとも小さくなる前記他端側が、前記吸引式電極側に向かうように方向付けされている、
ようにしてある(請求項11対応)。低周波治療器においては、吸引式電極に対して複数のコードが頻繁に接続、接続解除が行われると共に、周囲の介護者の動きや吸引式電極が装着される患者の動きによって吸引式電極側付近を束ねておくことが望まれる。この一方、この吸引式電極付近の分離コードが保持用筒部から外れるような外力が作用し易い環境となる。このような状況において、請求項12によれば、吸引式電極付近において分離コードを確実に束ねておくことができ、しかも束ねた状態を確実に維持することができる。
【0023】
【発明の効果】
本発明によれば、コードを保持用筒部に嵌合させて束ねる作業を容易に行うことができ、また束ねたコードが保持用筒部から容易に外れてしまう事態を確実に防止することができる。
【0024】
【発明の実施の形態】
【0025】
図1において、TCは低周波治療器本体、D1、D2は吸引式電極である。各吸引式電極D1、D2は、それぞれ患者体表面に装着される。吸引式電極Dと低周波治療器本体TCとが、接続コード1、2によって接続される。各接続コード1、2は、それぞれ、内部が中空状とされて、吸引式電極内を負圧吸引するための負圧通路を有すると共に、吸引式電極内の電極に治療用電気信号を印加するための電気信号を伝達する配線を内蔵している。そして、各接続コード1、2は、絶縁性を有するゴム等によって被覆されている。
【0026】
低周波治療器本体TCの一対の出力端子3、4の一方が、例えば接続コード1を介して一方の吸引式電極D1が接続される。また、出力端子3、4の他方が、例えば接続コード2を介して他方の吸引式電極D2に接続される。吸引式電極D1、D2が、接続コード1、2を介して低周波治療器本体TCに接続された状態で、低周波治療器本体TCからの治療用電気信号を受けて、治療が行われる。このとき、低周波治療器本体TCからの負圧吸引を受けて、吸引式電極D1、D2が患者体表面にしっかりと密着されると共に、吸引負圧の大きさを変更することにより、マッサージ効果が得られることになる。
【0027】
上記接続コード1、2は、その中間部同士が、互いに一体化された集合コード部10とされている。また、接続コード1、2の各端部、つまり中間部10の両側は、それぞれ互いに分離された部コード11、12とされている。集合コード部10は、例えば、接続コード1、2の被覆部材同士を一体成形したり、熱融着したり、接着する等によって一体化されている。実施形態では、各接続コード1、2の全長は2m程度とされ、そのうち各部コード11、12の長さは、それぞれ50cm程度に設定されている(残りが集合コード部10の長さとなる)。このような接続コード1、2は、全体的に可撓性を有しており、その断面の外周面形状はほぼ円形とされている。
【0028】
各分離コード部11、12のうち、吸引式電極D1、D2への接続側となる一方の分離コード部11は、介護者の動きや、吸引式電極D1、D2が装着された患者の動き等によって、互いに大きく離間するような外力を受けやすいものとなる。このような外力を受けると、集合コード部10のうち一方の分離コード部11との境界付近に集合コード部10を引き裂くような力が作用して好ましくないものとなる。また、一方の分離コード部11が互いに離間していると、患者の周囲が接続コードで煩雑になり、接続コード自体が邪魔になる(通常、吸引式電極が4個、6個等多数設けられる場合も多々あって、接続コードの数も4本、6本というように多くなる)。このため、分離コード部11のうち適当な位置、例えば、集合コード部10に近い位置、あるいは吸引式電極D1、D2に近い位置のいずれか一方あるいは両方に対して、本発明によるコード束ね具20を利用して束ねられる。
【0029】
コード束ね具20の詳細について、図2〜図7を参照しつつ説明する。まず、コード束ね具20は、束ねる2本の接続コード1、2の本数に応じて、互いに一体化された2つの保持用筒部21、22を有する。各保持用筒部21、22の側面には、その全長に渡ってスリット23、24が形成されている。すなわち、保持用筒部21、22は、断面略C字状として形成されている。このようなコード束ね具20は、全体として、例えば合成樹脂を射出成形することによって形成されている。そして、スリット23、24の開口幅は、外力を加えることによって若干拡大可能とされ、外力を除去すると元の開口幅に復帰される。なお、保持用筒部21、22の内径は、その全長に渡って同一とされて、接続コード1、2の外径とほぼ同じ程度に設定されている。
【0030】
前記スリット23、24は、それぞれ同じように形成されいるので、スリット23に着目して説明する。まず、スリット23の開口幅が、コード束ね具20(保持用筒部21)の一端20a側においては寸法L1として示され、コード束ね具20の他端21b側の寸法L2として示される。開口幅L1はL2よりも大きく設定されており、実施形態では、開口幅L1からL2となるように徐々にテーパ状に開口幅が小さくなるように設定されている。より具体的には、スリット23の位置において、保持用筒部2の軸線と平行な平行線αを想定したとき(図5二点鎖線参照)、この平行線αを挟んで線対称となるようにスリット23の形状が設定されている。保持用筒部22におけるスリット24も、スリット23と同じように形成されている(コード束ね具20の一端21a側の開口幅がL1としてもっとも大きく、他端20b側の開口幅がL2としてもっとも小さく、開口幅の大きい側から小さい側に向けてテーパ状に徐々に開口幅が小さくされている)。
【0031】
コード束ね具20の各保持用筒部21、22に対して、そのスリット23、24を利用して、接続コード1、2がその側方から取付(嵌合)、取外される(嵌合はずれ)。接続コード1、2の保持用筒部21、22への取付け、取外しは同様に行われるので、一方の接続コード1と保持用筒部21とに着目してその取付けと取外しについて説明する。まず、接続コード1を、保持用筒部21のうち、スリット23の開口幅の大きい側(一端21a側で、開口幅L1側)にのみ、スリット23を通して嵌合させる。この大きい開口幅L1部分に対して接続コード1が嵌合完了される直前の状態が、図7に示される。スリット23に当初に嵌合される接続コード1の位置は、集合コード部10側が選択される。
【0032】
接続コード1の一部が、スリット23のうち開口幅の大きい位置においてほぼ嵌合された状態から、接続コード1を、コード束ね具20の軸線方向において大きい開口幅L1側から小さい開口幅L2側へと向けて順次押しつけていく。すなわち、図5矢印で示すように、接続コード1を、開口幅L1側からL2側へ向けて押しつけていく。この場合、単に保持用筒部21の径方向からのみ接続コード1を押しつける場合に比して、本発明の場合は径方向外方側およびコード束ね具20の軸線方向(大きい開口幅L1側から)からも、スリット23を拡大させるような外力が効果的に付与されて、開口幅L1側から小さい開口幅L2側へとスリット23が開きやすくなる。これにより、接続コード1のスリット23を通した保持用筒部21への取付(嵌合)が極めて容易に行われる。保持用筒部22へのスリット24を利用した接続コード2の取付けも同様にして行われる。
【0033】
保持用筒部21(22)への接続コード1(2)が完全に嵌合された状態において、小さい開口幅L2が、吸引式電極D1(D2)側となる。このため、分離コード部11における互いに分離した2本の接続コード1、2が互いに離間するような外力を受けても、接続コード1(2)が保持用筒部21(22)から取外されてしまうような事態の発生が、防止あるいは低減される。接続コード1(2)を保持用筒部21(22)から取外すには、接続コード1(2)を、スリット23(24)のうち大きい開口幅L2側から、スリット23(24)を通して引き出すような外力を加えていけばよい(取外しも容易)。
【0034】
図8は、コード束ね具の第2実施形態を示すものであり、前記実施形態と同一構成要素には同一符号を付してその重複した説明は省略する(このことは以下のさらに別の実施形態についても同じ)。図8のコード束ね具30においては、図2〜図7のコード束ね具20のスリット形状のみを変更したものである。すなわち、スリット23(多のスリット24についても同じ)の開口幅が、コード束ね具30の他端30b側から所定の中間位置35に至るまでは、もっとも小さい開口幅L2として設定される。そして、もっとも大きい開口幅L2とされたコード束ね具30の一端30aから上記中間位置35まで、テーパ状に徐々に開口幅が小さくなるように設定されている。本実施形態では、もっとも小さい開口幅L2が、コード束ね具30(保持用筒部21、22)の所定長さに渡って確保されているために、接続コード1、2の不用意な外れ防止の上で好ましいものとなる。なお、もっとも小さい開口幅L2の長さは、接続コード1、2の取付けの容易性を考慮して、コード束ね具20の全長に対する長さ割合では、1/3以下、特に好ましくは1/5以下に設定するのが好ましく、もっとも小さい開口幅L2の絶対的な長さは3〜5mm程度確保すればよい。
【0035】
図9、図10は、それぞれ本発明の第3の実施形態、第4の実施形態を示すものである。図9のコード束ね具40では、束ねるコードが3本の場合に対応するもので、保持用筒部41〜43(保持用筒部21、22に対応)が、同一平面上において互いに並列に一体化されている。そして、スリット44〜46(スリット23、24対応)が、それぞれ同一方向を向いている。スリット44〜46の形状は、図5あるいは図8の場合と同様に設定されている。
【0036】
図10のコード束ね具50では、4本のコードを束ねる場合に対応しており、その保持用筒部が符号51〜54で示され(保持用筒部21、22対応)、またそのスリットが符号55〜58で示される(スリット23、24対応)。図10では、保持用筒部41〜44が仮想円周上に略等間隔で配置され、スリットが仮想円周の径方向外方側を向くように位置設定されている。スリット55〜58の形状は、図5あるいは図8の場合と同様に設定されている。
【0037】
図11、図12は、本発明の第5の実施形態を示すものである。本実施形態では、コード束ね具60のスリット23(24についても同じ)に、軸線方向中間部において、拡大開口部61を形成するようにしてある。すなわち、相対向する一対の拡大部61a、61bをそれぞれ円弧状に形成して、この一対の拡大部61a、61bを含む開口形状が、全体として、コード1(2)の断面形状に対応した円形形状となるように設定されている。そして、拡大開口部61の最大開口幅は、コード束ね具60の一端20aの開口幅L1よりも若干大きくなるようにされている。
【0038】
図11に示すコード束ね具60は、例えば図12に示すような分岐部を有するコードを、その分岐部でもって束ねる場合に用いて好適となる。すなわち、コード1(2も同じ)は、途中に略直角に伸びる分岐コード部1a(2a)を有しており、コード1をスリット23を通してコード束ね具60内(の保持用筒部)に嵌合させたとき、拡大開口部61を通して分岐コード1aがコード束ね具60の側方から引き出されることになる(コード束ね具60と分岐コード1aとの干渉防止)。
【0039】
なお、拡大開口部61は、分岐コード1aを有しないコードを束ねるときにも利用できる。すなわち、一端20a側からコード1を保持用筒部21に嵌合させていくとき、一端20aから拡大開口部61までの部分で、コード1が保持用筒部21に完全に嵌合されることになる。この後、拡大開口部61から、他端20bに向けてコード1を嵌合させていけばよい。このように、拡大開口部61を利用して、コード1を、2段階に分けて嵌合させることができ、特にコード束ね具60がその軸線方向に長い場合にコードの嵌合作業が容易となる。
【0040】
図13は、参考例を示すものである。本参考例では、コード束ね具70の保持用筒部21(22も同じ)に形成されたスリット23(24も同じ)は、保持用筒部21の軸線方向中間部がもっとも大きい拡大中間部71とされ、この拡大中間部71から保持用筒部21の一端側および他端側に向かうにつれて徐々に開口幅が小さくなるように設定されている。より具体的には、拡大中間部71は、保持用筒部21の軸線方向を長軸とする略楕円形状とされて、コード1(2)をこの拡大中間部71に対して容易に嵌合できるようにされている。換言すれば、拡大中間部71は、相対向する一対の略円弧状の拡大部71a、71bを有することになるが、この拡大部71a、71bが図11における61a、61bに対応し、拡大中間部71が図11の61に対応したものとなっている。ただし、拡大中間部71は、当初にコード1が完全あるいはほぼ完全に嵌合されるようにコード束ね具70の軸線方向に十分な大きさを有するように設定されている。
【0041】
本参考例におけるコード束ね具70にあっては、まず、拡大中間部71にコード1を嵌合(あるいはほぼ嵌合)させた後、保持用筒部21の一端側および他端側に向けてコード1を順次嵌合させていけばよい。嵌合完了後においては、スリット23(24)の各端部の開口幅がそれぞれ小さく設定されているので、各端部においてコード1がスリット23(24)を通して抜け出てしまう事態を防止する上で好ましいものとなる。つまり、本実施形態では、コード束ね具70によって束ねる部分を長く確保する場合や、コード束ね具の各端部においてそれぞれコードの保持機能が強く要求される場合に好適となる。
【0042】
以上実施形態について説明したが、本発明はこれに限らず、例えば次のような場合をも含むものである。図1の分離コード部12における接続コード1、2をコード束ね具20によって束ねるようにしてもよい。コードとしては、コード状とされた種々のものを含むものであり(いわゆるコード類)、例えば、もっぱら電気信号伝達用とされているもの(例えば、オーディオ機器におけるステレオ音声信号伝達用の2本の配線、さらには映像信号伝達用を含めた3本の配線等)、もっぱら圧力や気体、さらには液体という流体の伝達用とされているもの等、適宜のものが適用対象となるものである。とりわけ、可撓性を有するコードにおいて適用して好ましいものであり、その中でも、少なくとも最外周に位置される被覆部材が弾性部材の場合に適用して好適となる。保持用筒部の数は、束ねるべきコードの本数に応じて適宜選択できるものである。コード束ね具20、30、40、50、60、70は、金属や合成樹脂等適宜の材料によって構成することができるが、硬質の合成樹脂を射出成形によって一体成形するのが好ましく、とこの場合、コストの点のみならず、保持用筒部21、22、44〜46、51〜54にスリットの開口幅を拡大させるような適度の弾性変形を与えることができて好ましいものとなる。本発明の目的は、明記されたものに限らず、実質的に好ましいあるいは利点として表現されたものを提供することをも暗黙的に含むものである。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明によるコード束ね具の適用例を示す簡略斜視図。
【図2】本発明によるコード束ね具と接続コードとを示す拡大斜視図。
【図3】図2のコード束ね具を、スリットの開口幅が大きい側から見た図。
【図4】図2のコード束ね具を、スリットの開口幅が小さい側から見た図。
【図5】図2のコード束ね具をスリット側から見た側面図。
【図6】図2のコード束ね具の平面図。
【図7】図2のコード束ね具に対して接続コードが嵌合完了される直前の状態を示すもので、図3に対応した図。
【図8】本発明の第2実施形態を示すもので、図5に対応した側面図。
【図9】本発明の第3実施形態を示すもので、図4に対応した図。
【図10】本発明の第4実施形態を示すもので、図4に対応した図。
【図11】本発明の第5実施形態を示すもので、図5に対応した図。
【図12】図11に示すコード束ね具を用いて好適なコードの一例を示す斜視図。
【図13】参考例を示すもので、図5に対応した図。
【符号の説明】
TC:低周波治療器本体
D1、D2:吸引式電極
1、2:接続コード
10:集合コード部
11、12:分離コード部
20:コード束ね具
20a:一端
20b:他端
21、22:保持用筒部
23、24:スリット
L1:開口幅(大)
L2:開口幅(小)
30:コード束ね具(図8)
35:中間位置
40:コード束ね具(図9)
41〜43:保持用筒部
44〜46:スリット
50:コード束ね具(図10)
51〜54:保持用筒部
55〜58:スリット
60:コード束ね具(図11)
61:拡大開口部
61a、61b:拡大部
1a、2a:分岐コード
Claims (11)
- 複数本のコードを束ねるためのコード束ね具であって、
互いに一体化され、それぞれ1本のコードを保持するための複数の保持用筒部を有し、
前記各保持用筒部の側面に、該保持用筒部の全長に渡って伸びて前記コードがその側方から抜き差しされる着脱用のスリットが形成され、
前記スリットの開口幅が、前記保持用筒部の軸線方向において、一端側が他端側よりも大きくなるように設定されている、
ことを特徴とするコード束ね具。 - 請求項1において、
前記スリットの開口幅が、前記保持用筒部の前記一端側から前記他端側に徐々に小さくなるように設定されている、ことを特徴とするコード束ね具。 - 請求項2において、
前記スリットの開口幅が、前記一端側から他端側に向けてテーパ状に小さくなるように設定されている、ことを特徴とするコード束ね具。 - 請求項1において、
前記スリットの開口幅が、前記他端側から所定の中間位置に渡って同一の大きさとされ、該中間位置から前記一端側に向けて徐々に大きくなるように設定されている、ことを特徴とするコード束ね具。 - 請求項1ないし請求項3のいずれか1項において、
前記スリットの中間部には、それぞれ相対向するように一対の拡大部が形成されて、該一対の拡大部を含む該中間部での最大開口幅が該スリットの開口幅のうちもっとも大きくなるように設定されている、ことを特徴とするコード束ね具。 - 請求項5において、
前記中間部での前記一対の拡大部を含む開口形状が、前記保持用筒部に保持されるコード断面形状が円形形状であるのに対応して円形形状とされている、ことを特徴とするコード束ね具。 - 複数本のコードが、その長手方向において、少なくともその中間部分においては互いに一体化されて集合された集合コード部とされると共に、該集合コード部の少なくとも一端部側にある複数本のコードが互いに個々独立して分離された分離コード部とされており、
前記分離コード部における複数のコード同士が、コード束ね具によって束ねられており、
前記コード束ね具は、
互いに一体化され、それぞれ1本のコードを保持するための複数の保持用筒部を有し、
前記各保持用筒部の側面に、該保持用筒部の全長に渡って伸びて前記コードがその側方から抜き差される着脱用のスリットが形成されて、該スリットを通して前記コードが該保持用筒部内に挿入、保持されており、
前記スリットの開口幅が、前記保持用筒部の軸線方向において、一端側が他端側よりも大きくなるように設定されており、
前記コード束ね具は、前記スリットの開口幅が大きい前記一端側が前記集合コード部に向き、該スリットの開口幅が小さい前記他端側が前記分離コード部の先端側に向くような方向付けでもって該分離コード部を束ねている、
ことを特徴とするコードの束ね構造。 - 請求項7において、
前記スリットの開口幅が、前記保持用筒部の前記一端側から前記他端側に徐々に小さくなるように設定されている、ことを特徴とするコードの束ね構造。 - 請求項8において、
前記スリットの開口幅が、前記一端側から他端側に向けてテーパ状に小さくなるように設定されている、ことを特徴とするコードの束ね構造。 - 請求項7において、
前記スリットの開口幅が、前記他端側から所定の中間部に渡って同一の大きさとされ、該中間部から前記一端側に向けて徐々に大きくなるように設定されている、ことを特徴とするコードの束ね構造。 - 請求項7ないし請求項10のいずれか1項において、
前記複数のコードは、低周波治療器における治療器本体と吸引式電極とを接続するものとされて、負圧吸引用の負圧通路と治療用電気信号を伝達するための電気配線とを包含していて、全体的に可撓性を有している、ことを特徴とするコード束ね構造。
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