JP4307299B2 - 建物の制振装置 - Google Patents

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Description

本発明は、建物の制振装置に関する。さらに詳しくは,セッティングが容易とされた建物の制振装置に関する。
近年、住宅、ビルなどの建物について、風や交通振動によって生じる揺れを抑えるために、TMD(Tuned Mass Damper)などの制振装置が用いられている。
TMDは、建物に振動が生じたときに、それに共振するよう固有振動数を調整して、質量(マス)、バネ機構および減衰器からなる振動系を建物に取り付け、これにより建物の振動エネルギを吸収して、制振することを原理とするものである。
このとき、マスの振動方向と建物の振動方向とが同じであれば、効果的に制振することが可能であるが、両者にずれがある場合、その制振効果は減少する。したがって、TMDを建物に取り付けるに際しては、建物の揺れの方向を正確に割り出し、その方向にマスが振動するように調整を行う必要があり、設置に手間が掛かるといった問題がある。
また、このように建物の振動方向との関係で設置する際の姿勢が制約されるため、梁などの構造躯体に沿って設ける、といった適切な設置状態を確保できない場合がある。
すなわち、マスが一軸方向に振動するように構成された従来のTMDは、設置性に難点があるものといえる。
この問題に関し、図6に示すように、下記特許文献1においては、TMDを構成する振動系101をターンテーブル102上に設置し、制御モータ103によりターンテーブル102を回転させて振動系101の振動方向を任意に調整できるようにするとともに、建物の振動方向を振動方向検知センサ104により検知し、検知された建物の振動方向と振動系101の振動方向とが一致するよう制御装置105により制御するようにした制振装置100が提案されている。
この構成により、設置の際に建物の振動方向を割り出す手間が省けるとともに、TMDを構造躯体に沿って設置することも可能となる。
ところが、この構成では、TMDに、ターンテーブル、振動方向検知センサ、制御モータおよび制御装置を付加する必要があり、装置の大型化および高コスト化を招来するといった問題がある。この問題は、天井裏等、設置スペースが限定される一般住宅にTMDを設置する場合には、より大きな障害となる。さらに、この構成では、据付期間の長期化を招来するといった問題もある。
特開平6−58015号公報
本発明はかかる従来技術の課題に鑑みなされたものであって、コンパクト化および低コスト化が容易であり、かつ設置性および制振性が向上された建物の制振装置を提供することを目的としている。
本発明の建物の制振装置は、設置される建物の振動を制振するよう固有振動数が調整された水平一自由度を有する振動系と、該振動系の振動方向を水平面内で自律的に調整する回転支持機構とを備え
前記振動系は、質量体と、該質量体を一自由度で水平方向に変位自在に支持する直動支持機構とを有し、
前記回転支持機構は、前記直動支持機構によって運動方向が規制される前記質量体が、振動したときに同質量体の運動方向を規制する力の反力として同直動支持機構に作用する回転モーメントにより回転するよう構成されてなる
ことを特徴とする。
本発明の建物の制振装置においては、回転支持機構がターンテーブルと、該ターンテーブルを回転可能に支持する支持部材とを備え、前記ターンテーブル裏面中心部に磁石が配設され、前記支持部材に前記磁石に対応させて磁石が磁気反発力を発揮するようにして配設されてなるのが好ましい。
しかして、本発明の制振装置は、建物に備えられる。
本発明によれば、制振装置の振動系を常に最適な方向に振動させて制振がなし得るという優れた効果が得られる。
以下、添付図面を参照しながら本発明を実施形態に基づいて説明するが、本発明はかかる実施形態のみに限定されるものではない。
図1に、本発明の一実施形態に係る建物の制振装置を側面図により示し、図2に、分解斜視図により示す。ここで、制振装置1は、図示しない建物の屋上、天井裏など、風、地震、交通振動等に起因する建物の振動が顕著となる個所に据付けられるものとされる。
制振装置1は、建物の振動と共振するように固有振動数が調整された水平一自由度の振動系2、すなわちマス(質量体)3、マス3を一自由度で水平方向に変位自在に支持する直動支持機構4、マス3に振動運動の復元力を与えるバネ機構5およびマス3の振動を減衰する減衰器6からなる振動系2と、この振動系2の振動方向が自律的に調整されるように、振動系2を水平面内で回転自在に支持する回転支持機構7とを主要構成要素として備えてなる。
ここで、マス3は、十分な制振効果を得ることができるように、その重量が建物の例えば1〜3%に設定される。
直動支持機構4は、振動系2のフレーム2a上に一軸方向に延びるように設けられたレール11と、このレール11に沿ってマス3を滑らかに移動させるようマス3に設けられた車輪12とから構成される。
図3に、回転支持機構7の要部詳細を示す。回転支持機構7は、建物に固定される基台20(図1、図2参照)の上に、中心軸I(図1参照)が鉛直方向と一致するように取り付けられる内輪21と、この内輪21と同軸に配設され、内輪21の外周面により軸受22を介して回転自在に支承される外輪23と、外輪23の上に前記内輪21の中心軸Iと直交するように取り付けられ、前記内輪21の中心軸Iを回転中心として外輪23と一体的に回転するテーブル(ターンテーブル)24(図1、図2参照)とから構成される。
回転支持機構7は、後で詳しく述べるように、直動支持機構4によって運動方向が規制されるマス3が、建物の振動により振動したときに、前記マス3の運動方向を規制する力の反力として直動支持機構4に作用する回転モーメントによりテーブル24が滑らかに回転するように支持するものとされる。換言すれば、かなりの重量物であるマス3を含む振動系2を支承しながら前記した回転モーメントに即座に反応して回転するだけの頑強さと滑らかさが回転支持機構7には要求される。
図4に、このような回転支持機構7に対する要求を実現し得る軸受22の一例を示す。軸受22は、水平横方向および鉛直上下方向の荷重を支承し得るように、軸方向が互いに略90度異なる2方向に設定されたローラ22a,・・・を内輪21の外周面に沿って等間隔に交互に配置してなるものとされる。また、各ローラ22aの間にはローラ22aを正規の位置に保持するためのリテーナ22bが配設され、外輪23の回転の滑らかさが確保される。
ここで、振動系2は、テーブル24の上に、前記レール11の延びる方向が振動方向となるように設置される。また、マス3が振動の中立点にある平衡状態(図1の状態を平衡状態とする)で、好ましくは、テーブル24と振動系2を含めた回転係全体の重心G1と、マス3の重心G2とが共にテーブル24の回転中心軸(軸I)上に位置するように設置される。
しかして、このような構成の制振装置1においては、例えば静止状態から建物が振動を開始したときに、慣性により平衡位置に静止しようとするマス3に対してバネ機構5などから力が作用し、マス3が振動を開始する。ここで、レール11の延びる方向と建物の振動方向とが一致していなければ、直動支持機構4がマス3の運動方向をレール11の延びる方向に規制する力の反力がテーブル24に対して回転モーメントとして作用し、これによりテーブル24が前記回転モーメントを受けなくなる位置、すなわちマス3の振動方向と建物の振動方向とが一致する位置まで回転する。
したがって、マス3の振動方向が建物の振動方向と一致するよう自律的に調整されるため、建物の振動方向検知センサ、制御モータおよび制御装置等を用いることなく、簡素な構成でより効果的に建物の振動を抑制することが可能となる。このため、装置の小型化および低コスト化が促進される。
また、マス3の振動方向が自律的に調整されるため、設置の際の振動方向についての調整をすることなく所望の制振性能が発揮される。また、設置の際の振動方向についての調整が不要であるため、設置作業が迅速化されて据付期間が短縮されるとともに、制振装置1の設置の自由度が増し、例えば構造躯体に沿って配置することが可能となる。
以上、本発明を実施形態に基づいて説明してきたが、本発明はかかる実施形態のみに限定されるものではなく、種々改変が可能である。
例えば、図5に示すように、例えば基台20上で内輪21の中心位置に磁石(好ましくは高磁力を得られる希土類ボンド磁石)41を設けるとともに、テーブル24下面のこれと対向する位置に同極同士を向かい合わせて磁石42を設け、磁気反発力によりテーブル24に浮力を与えて、より滑らかにテーブル24が回転するよう構成することもできる。
そして、かかる構成とすることにより、建物のより小さい振動に反応してテーブル24が回転し、マス3の振動方向が調整されるので、制振性を向上させることができる。
本発明は、制振性を要求される建物に適用できる。
本発明の一実施形態に係る建物の制振装置の概略構成を示す側面図である。 同装置の分解斜視図である。 同装置の回転支持機構の要部詳細を示す一部分解斜視図である。 同回転支持機構の軸受の一部分の詳細を示す斜視図である。 制振装置の変形例の分解斜視図である。 従来の制振装置の概略構成を示す側面図である。
符号の説明
1 制振装置
2 振動系
3 マス(質量体)
4 直動支持機構
5 バネ機構
6 減衰器
7 回転支持機構
11 レール
24 テーブル(ターンテーブル)
41,42 磁石

Claims (3)

  1. 設置される建物の振動を制振するよう固有振動数が調整された水平一自由度を有する振動系と、該振動系の振動方向を水平面内で自律的に調整する回転支持機構とを備え
    前記振動系は、質量体と、該質量体を一自由度で水平方向に変位自在に支持する直動支持機構とを有し、
    前記回転支持機構は、前記直動支持機構によって運動方向が規制される前記質量体が、振動したときに同質量体の運動方向を規制する力の反力として同直動支持機構に作用する回転モーメントにより回転するよう構成されてなる
    ことを特徴とする建物の制振装置。
  2. 回転支持機構がターンテーブルと、該ターンテーブルを回転可能に支持する支持部材とを備え、
    前記ターンテーブル裏面中心部に磁石が配設され、
    前記支持部材に前記磁石に対応させて磁石が磁気反発力を発揮するようにして配設されてなる
    ことを特徴とする請求項1記載の建物の制振装置。
  3. 請求項1または2記載の制振装置を備えてなることを特徴とする建物。
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