JP6870055B2 - 制振装置 - Google Patents
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Description
制振対象物の振動に伴って振動する振動部材と、前記振動部材の振動から変換された回転力により回転する回転部材と、前記回転部材の回転力により回転する回転錘とを備えており、
前記回転錘から前記制振対象物に加えられる反力により、前記制振対象物に制振効果を与える構成となっている
制振装置。
前記振動部材は、ボールナットを有しており、
前記回転部材は、前記ボールナットに螺合されたねじ軸であり、
前記ボールナットは、前記制振対象物に取り付けられて、前記制振対象物の振動に伴って振動するように構成されている
項目1に記載の制振装置。
前記回転部材は、前記制振対象物によって回転自在なように支持されている
項目1又は2に記載の制振装置。
さらに、制振錘と弾性部材とダンパとを備えており、
前記制振錘は、前記弾性部材及びダンパを介して、前記制振対象物に、相対的に振動可能なように取り付けられており、
前記回転部材は、前記制振錘により支持されることにより、前記制振錘と同期して振動する構成となっている
項目1〜3のいずれか1項に記載の制振装置。
さらに、駆動機構を備えており、
前記駆動機構は、前記制振対象物の振動に応じて前記回転部材を前記振動部材に対して相対的に振動させ、これによって前記回転部材を回転させる構成となっている
項目1〜3のいずれか1項に記載の制振装置。
さらに、前記回転部材から前記回転錘への前記回転力の伝達を一時的に遮断するクラッチを備えている
項目1〜5のいずれか1項に記載の制振装置。
さらに、前記回転部材から前記回転錘へ伝達される前記回転力を増速又は減速する変速機を備えている
項目1〜6のいずれか1項に記載の制振装置。
さらに、前記回転部材から前記回転錘へ伝達される前記回転力の軸線方向を変換するギヤ機構を備えている
項目1〜7のいずれか1項に記載の制振装置。
制振対象物1は、本実施形態の制振装置による制振の対象となる物体である。この制振対象物1は、何らかの構造物5により、振動可能なように(つまり弾性的に)支持されている。この状態をモデル化すると、図1に示すように、制振対象物1は、弾性部材51を介して構造物5により支持されていることになる。
振動部材2は、制振対象物1に取り付けられている。本実施形態における振動部材2は、ボールナット21を有している(図3参照)。ボールナット21の側面は、制振対象物1に固定されている。これにより、振動部材2(つまりボールナット21)は、制振対象物1の振動に伴って振動するようになっている。
回転部材3としては、振動部材2のボールナット21に螺合されたねじ軸が用いられている。この構成により、本実施形態の回転部材3は、制振対象物1によって回転自在なように支持されたものとなっている。
回転錘4は、図2及び図4に示されるように、薄い円柱状、すなわち円盤状に形成されている。回転錘4は、この例では、回転部材3の上端に、相対移動しないように取り付けられており、これによって、回転部材3の回転に伴って同じ方向に回転するようになっている。ただし、回転錘4の取り付け位置は、特に制約されない。例えば、回転錘4を回転部材3の中間位置に取り付けることも可能である。
制振錘6は、弾性部材(例えばばね)7及びダンパ8を介して、制振対象物1に、相対的に振動可能なように取り付けられている。より具体的には、制振錘6は、延出部61と軸受62とを有している(図2参照)。軸受62には回転部材3が取り付けられている。軸受62は、回転部材3を、自転可能でかつ軸方向には移動しないように支持するものとなっている。
次に、前記のように構成された本実施形態の制振装置の動作について説明する。まず、制振対象物1に振動が加えられたとする。例えば、制振対象物1が橋であるとすると、車両の通行、強風、地震など、何らかの原因により、制振対象物1が構造物5(例えば地面)に対して振動したとする。
以下、回転錘4の回転による見かけの質量(付加質量)の増大効果についての計算例を説明する。まず、比較のため、回転錘4の無い構成を比較例として図5に示す。説明を簡素化するため、この図5の比較例において、前記した第1実施形態と共通する各要素については同一符号を用いる。
M:制振錘6の質量;
K:弾性部材7のばね定数
である。
より
ΔM=1.25M (5)
となる。例えば、M=4000kgのとき、ΔM=5000kgとなる。
le:ねじ軸(ボールねじ)のリード
J:回転錘の慣性モーメント(kg/m2)
である。
J=πρLD4/32
ρ:回転錘の密度(kg/m3)
L:回転錘の高さ(軸線方向の長さ)
D:回転錘の直径
である。ここで回転錘4は円柱状であることを想定している。円柱状でない場合はその形状に応じて慣性モーメントJを計算可能である。
J=0.022×(5000/39.5)=0.05 (8)
となる。
D=0.2m
L=0.01m
とすれば、
J=πρLD4/32=0.01256
となる。
4J≒0.05
なので、4枚の回転錘4を用いることにより、ΔM=5000kgとすることができ、所望の固有周期を実現できる。
次に、本実施形態の第2実施形態に係る制振装置を、図6をさらに参照しながら説明する。なお、この第2実施形態の説明においては、前記した第1実施形態の制振装置と基本的に共通する要素については、同一符号を付すことにより、説明の重複を防ぐ。
次に、本実施形態の第3実施形態に係る制振装置を、図7をさらに参照しながら説明する。なお、この第3実施形態の説明においては、前記した第1実施形態の制振装置と基本的に共通する要素については、同一符号を付すことにより、説明の重複を防ぐ。
次に、本実施形態の第4実施形態に係る制振装置を、図8をさらに参照しながら説明する。なお、この第4実施形態の説明においては、前記した第2実施形態の制振装置と基本的に共通する要素については、同一符号を付すことにより、説明の重複を防ぐ。
2 振動部材
21 ボールナット
3 回転部材
4 回転錘
5 構造物
51 弾性部材
6 制振錘
61 延出部
62 軸受
7 弾性部材
8 ダンパ
9 駆動機構
91 アクチュエータ
92 可動部材
Claims (8)
- 制振対象物の振動に伴って振動する振動部材と、前記振動部材の振動から変換された回転力により回転する回転部材と、前記回転部材の回転力により回転する回転錘とを備えており、
前記回転錘から前記制振対象物に加えられる反力により、前記制振対象物に制振効果を与える構成となっている制振装置であって、
さらに、制振錘と弾性部材とダンパとを備えており、
前記制振錘は、前記弾性部材及び前記ダンパを介して、前記制振対象物に、相対的に振動可能なように取り付けられており、
前記回転錘は、前記振動部材の振動により回転しつつ、前記制振錘と同期して振動するようになっており、これによって、前記制振錘及び前記回転錘の固有周期を前記制振対象物の固有周期に近づけて制振効果を得る構成となっている
制振装置。 - 前記振動部材は、ボールナットを有しており、
前記回転部材は、前記ボールナットに螺合されたねじ軸であり、
前記ボールナットは、前記制振対象物に取り付けられて、前記制振対象物の振動に伴って振動するように構成されている
請求項1に記載の制振装置。 - 前記回転部材は、前記制振対象物によって回転自在なように支持されている
請求項1又は2に記載の制振装置。 - 前記回転部材は、前記制振錘により支持されることにより、前記制振錘と同期して振動する構成となっている
請求項1〜3のいずれか1項に記載の制振装置。 - さらに、駆動機構を備えており、
前記駆動機構は、前記制振対象物の振動に応じて前記回転部材を前記振動部材に対して相対的に振動させ、これによって前記回転部材を回転させる構成となっている
請求項1〜3のいずれか1項に記載の制振装置。 - さらに、前記回転部材から前記回転錘への前記回転力の伝達を一時的に遮断するクラッチを備えている
請求項1〜5のいずれか1項に記載の制振装置。 - さらに、前記回転部材から前記回転錘へ伝達される前記回転力を増速又は減速する変速機を備えている
請求項1〜6のいずれか1項に記載の制振装置。 - さらに、前記回転部材から前記回転錘へ伝達される前記回転力の軸線方向を変換するギヤ機構を備えている
請求項1〜7のいずれか1項に記載の制振装置。
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2019
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