JP4306231B2 - 表示装置並びに表示装置の製造方法及び製造装置 - Google Patents

表示装置並びに表示装置の製造方法及び製造装置 Download PDF

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、光学素子が基板上に設けられた表示装置並びに表示装置の製造方法及び製造装置に関する。
【0002】
【従来の技術】
有機EL素子はアノード、有機化合物からなるEL層、カソードの順に積層された積層構造を為しており、アノードとカソードの間に正バイアス電圧が印加されるとEL層において発光する。このような複数の有機EL素子を赤、緑、青の何れかに発光させるサブピクセルとして基板上にマトリクス状に配列して画像表示を行う有機EL表示パネルが実現化されている。
【0003】
アクティブマトリクス駆動型有機EL表示パネルでは、アノード又はカソードのうちの一方の電極を全てのサブピクセルに共通する共通電極とすることができるが、少なくとも他方の電極及びEL層をサブピクセルごとにパターニングする必要がある。アノードやカソードをサブピクセルごとにパターニングする手法は従来の半導体装置製造技術を適用できる。つまり、PVD法又はCVD法等による成膜工程、フォトリソグラフィー法等によるマスク工程、エッチング法等による薄膜の形状加工工程を適宜行うことで、アノードやカソードをサブピクセルごとにパターニングすることができる。
【0004】
一方、インクジェット技術を応用することでサブピクセルごとにEL層をパターニングする技術が提案されている(例えば、特許文献1、特許文献2)。つまり、EL層になる材料を有機溶媒で溶解した有機溶液を液滴としてサブピクセルごとにノズルから吐出することで、サブピクセルごとにEL層をパターニングすることができる。
【0005】
【特許文献1】
特開平10−12377号公報
【特許文献2】
特開2000−353594号公報
【0006】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、インクジェット方式でEL層をパターニングする場合、ノズルの先端部において有機溶液が乾燥し粘度が高くなってしまい、ノズルが詰まることでEL層が形成されていない不良サブピクセルが発生したり、サブピクセル内のEL層の厚みが不均一になったりすることもある。
【0007】
また、インクジェット方式でEL層をパターニングする場合、ノズルを基板に対して走査させサブピクセル毎に有機溶液を吐出する必要があるため、面内の全EL層をパターニングするのに要する時間が長くなってしまう。短時間で面内の全EL層をパターニングするためには、インクジェット装置に複数のノズルを設け、有機溶液を複数のノズルから同時に塗布することが必要となる。この場合、複数のノズルを面内に配列するようにしてインクジェット装置に備え付ける必要がある。しかしながら、サブピクセルを高精細に配列し高解像度の有機EL表示パネルを提供するためには、複数のノズルも高精細に配列する必要があるが、それは困難である。従って、インクジェット方式では、高精細なEL層のパターニングを短時間に行うことが困難である。
【0008】
そこで、本発明の目的は、高精細な画素パターニングを効率よく行うことによって得られる表示装置並びに表示装置の製造方法及び表示装置の製造装置を提供することである。
【0009】
【課題を解決するための手段】
以上の課題を解決するために、請求項1に記載の表示装置の製造方法は、基板に設けられた第一電極及び第二電極を有する光学素子を具備する表示装置を製造する表示装置の製造方法において、前記第一電極は仕切り壁に囲繞されており、濡れ性の相違によるパターンの濡れ性可変層に従って光学材料含有液の液滴を付着した平板状の版の前記液滴を、平板の状態の前記基板側の前記第一電極に接触させるか或いは前記仕切り壁に接触させることにより前記仕切り壁に囲繞された領域に転写する転写工程を含むことを特徴とする。
【0010】
発明によれば、光学材料含有液を複数の画素分をまとめて成膜することが可能となり、インクジェットのように各画素に塗布するよりも生産性に優れている。また、パターンの濡れ性可変層の撥液部では、光学材料含有液をはじくので、所望のパターン箇所に光学材料含有液の大部分が溜まるので必要最低限量の光学材料含有液を用いればよく、低コスト化を図ることができる。
【0011】
請求項10に記載の発明は、基板に設けられた第一電極及び第二電極を有する光学素子を具備した表示装置を製造するための表示装置の製造装置において、活性光線の被照射によって光学材料含有液に対する濡れ性が変化することによって形成された濡れ性相違によるパターンからなる濡れ性可変層に従って前記光学材料含有液の液滴が付着された平板状の版であって、前記液滴を平板の状態の前記基板側の前記第一電極に接触させるか或いは前記第一電極を囲繞する仕切り壁に接触させることにより転写するための版と、前記液滴を前記基板側の前記第一電極に接触させるか或いは前記第一電極を囲繞する仕切り壁に接触させる機構と、を備えることを特徴とする。
本発明によれば、濡れ性の相違を活性光線を照射することで版の所望の位置に液滴をパターニングできる構造なので、インクジェットに比べて速やかに光学材料含有液の液滴を基板側に転写することが可能となる。
【0012】
なお、光学材料含有液とは、光学材料層を構成する有機化合物又はその前駆体を含有した液体であり、この液体は、有機化合物又はその前駆体が溶解した溶液であっても良いし、有機化合物又はその前駆体が分散した分散液であっても良く、一部に無機物を含むものであってもよい。
また、活性光線とは、光触媒を励起する光線であり、可視光線、紫外線、電子線、赤外線等を含む意である。
また、光触媒とは、例えば、酸化チタン、酸化亜鉛、酸化スズ、チタン酸ストロンチウム、酸化タングステン、酸化ビスマス、酸化鉄である。
【0013】
【発明の実施の形態】
以下に、図面を用いて本発明の具体的な態様について説明する。ただし、発明の範囲を図示例に限定するものではない。また、以下の説明において、『平面視して』とは、『透明基板12(後述)に対して垂直な方向に見て』という意味である。
【0014】
〔第一の実施の形態〕
図1は、表示装置である有機EL表示パネル10の平面図であり、図2は、図1に示された切断線S1−S2で破断して示した断面図である。
【0015】
有機EL表示パネル10は、赤、緑、青のサブピクセルが平面視してマトリクス状に配列されており、アクティブマトリクス駆動方式によりマトリクス表示を行うものである。即ち、有機EL表示パネル10では、一つのサブピクセルにつき、一つの有機EL素子11と、有機EL素子11を駆動するための一つの画素回路とから構成されており、周辺ドライバ(図示略)から信号線51及び走査線52を介して画素回路へ信号が入力されると、画素回路は信号に従って有機EL素子11に流れる電流をオン・オフしたり、有機EL素子11の発光期間中に電流値を保持することで有機EL素子11の発光輝度を一定に保ったりする。画素回路は、一サブピクセルにつき、少なくとも一つ以上の薄膜トランジスタから構成され、適宜コンデンサ等も付加されることもあるが、本実施形態では画素回路が二つのトランジスタ21,21から構成されている。また、連続して配列された赤、緑及び青の三つのサブピクセルが、一つの組となって、一つのピクセルとなる。
【0016】
有機EL表示パネル10は平板状の透明基板12を有しており、透明基板12の表面12a上には、横方向に延在した複数の走査線52,52,…が形成されている。走査線52,52,…は、平面視して、ほぼ等間隔となって互いに平行に配列されている。走査線52,52,…は、導電性を有しており、透明基板12の表面12a一面に成膜されたゲート絶縁膜23によって被膜されている。このゲート絶縁膜23上には、縦方向に延在した複数の信号線51,51,…が形成されており、平面視して信号線51,51,…は走査線52,52,…に対して直交している。信号線51,51,…も、平面視して、ほぼ等間隔となって互いに平行に配列されている。
【0017】
透明基板12の表面12aには、複数のトランジスタ21,21,…が形成されている。各トランジスタ21は、ゲート電極22、ゲート絶縁膜23、半導体膜24、不純物半導体膜25,26、ドレイン電極27、ソース電極28から構成されており、これらが積層されてなるMOS型電界効果トランジスタである。ゲート絶縁膜23は、透明基板12一面に成膜されており、全てのトランジスタ21,21,…について共通の層となっている。
【0018】
トランジスタ21,21、…は保護絶縁膜18によって被覆されている。平面視して、保護絶縁膜18が信号線51及び走査線52に沿って網目状に形成されることで、保護絶縁膜18によって囲繞された複数の囲繞領域19,19,…が透明基板12上にマトリクス状に配列されたように形成される。保護絶縁膜18は、酸化シリコン(SiO2)及び窒化シリコン(SiN)といった無機珪素化物で形成されている。
【0019】
保護絶縁膜18に重なるようにして、仕切り壁20が保護絶縁膜18上に形成されており、仕切り壁20も保護絶縁膜18と同様に平面視して網目状に形成されている。仕切り壁20の幅は、透明基板12に近づくにつれて大きくなっている。仕切り壁20は、絶縁性を有しており、ポリイミド樹脂、アクリル樹脂及びノボラック樹脂といった感光性樹脂といった有機化合物で形成されている。また、仕切り壁20の表面に撥液性を有した膜(例えば、フッ素樹脂膜)が形成されていても良いし、仕切り壁20の表層が撥液性を有するようにしても良い。ここで、撥液性とは、光学材料含有液である有機化合物含有液との接触角が40°を越える表面の性質であって有機化合物含有液をはじきやすい性質をいう。有機化合物含有液とは、後述するEL層15を構成した光学材料である有機化合物又はその前駆体を含有した液であり、EL層15を構成した有機化合物又はその前駆体が溶質として溶媒に溶けた溶液であっても良いし、EL層15を構成した有機化合物又はその前駆体が液体に分散した分散液であっても良い。仕切り壁20の撥液性については、「親液処理・撥液処理」の項で詳説する。
【0020】
次に、光学素子である有機EL素子11について説明する。有機EL素子11は、透明基板12側からアノード13、EL層15、カソード16の順に積層した積層構造となっている。アノード13は、可視光に対して透過性を有するとともに導電性を有する。アノード13は、比較的仕事関数の高いものである。アノード13は、例えば、酸化インジウム、酸化亜鉛若しくは酸化スズ又はこれらのうちの少なくとも一つを含む混合物(例えば、錫ドープ酸化インジウム(ITO)、亜鉛ドープ酸化インジウム)で形成されている。
【0021】
平面視して、アノード13は信号線51,51,…と走査線52,52,…に囲まれた各領域に配設されており、複数のアノード13、13,…が互いに間隔をあけて且つマトリクス状になってゲート絶縁膜23上に配列されている。
【0022】
また、平面視して、アノード13はそれぞれ囲繞領域19に対応して臨んでおり、囲繞領域19の面積はアノード13の面積より小さく、囲繞領域19はアノード13内に配されており、アノード13の外周部は保護絶縁膜18及び仕切り壁20の一部に重なって被覆されている。ここではアノード13がトランジスタ21のソース電極28に接続されているが、画素回路の回路構成によっては他のトランジスタやコンデンサにアノード13が接続されていても良い。また、アノード13の表面に親液性を有した膜が形成されていても良いし、アノード13の表層が親液性を有するようにしても良い。ここで、親液性とは、有機化合物含有液との接触角が40°以下の表面の性質であって、有機化合物含有液をはじきにくい性質をいう。有機化合物含有液になじむ性質をいう。なお、アノード13の親液性については、「親液処理・撥液処理」の項で詳説する。
【0023】
それぞれのアノード13上にはEL層15が成膜されている。平面視して、これらEL層15,15,…は、マトリクス状に配列されており、それぞれの囲繞領域19内に配設されている。
【0024】
各EL層15は、有機化合物である発光材料で形成された光学材料層であって、アノード13から注入された正孔とカソード16から注入された電子を再結合させることで励起子を生成して、赤色、緑色、青色の何れかに発光する層である。例えば、赤色に発光するEL層15、緑色に発光するEL層15、青色に発光するEL層15の順に横方向に配列されており、これら三色のEL層15,15,15によって一ピクセルの色調が定まる。なお、図面において赤色に発光するEL層15には括弧書きでRを付し、緑色に発光するEL層15には括弧書きでGを付し、青色に発光するEL層15には括弧書きでBを付し、それぞれの色に対応するアノード13及び囲繞領域19にもR、G、Bを括弧書きで付す。
【0025】
各EL層15には、電子輸送性の物質が適宜混合されていても良いし、正孔輸送性の物質が適宜混合されても良いし、電子輸送性の物質及び正孔輸送性の物質が適宜混合されていても良い。
【0026】
また、各EL層15は、アノード13から順に正孔輸送層、狭義の発光層、電子輸送層となる三層構造であったり、アノード13から順に正孔輸送層、狭義の発光層となる二層構造であったり、狭義の発光層からなる一層構造であったり、これらの層構造において適切な層間に電子或いは正孔の注入層が介在した積層構造であったりする。これらEL層15,15,…は、後述するように水なし平版印刷法によって成膜される。なお、正孔輸送層、狭義の発光層、電子輸送層も有機化合物からなる層であって、光学材料層である。
カソード16は、全てのEL層15,15,…と仕切り壁20を被覆するように透明基板12一面に連続して形成されており、それぞれの囲繞領域19内においてアノード13と対向している。カソード16は、少なくとも仕事関数の低い材料を含み、具体的にはマグネシウム、カルシウム、リチウム、バリウム若しくは希土類からなる単体又はこれらの単体を少なくとも一種を含む合金で形成されている。更に、カソード16が積層構造となっていても良く、例えば、上述のような低仕事関数材料で形成された膜上にアルミニウム、クロム等の高仕事関数で且つ低抵抗率の材料で被膜した積層構造でも良い。また、カソード16は可視光に対して遮光性を有するのが望ましく、さらに、EL層15から発する可視光に対して高い反射性を有するのが望ましい。つまり、カソード16は可視光を反射する鏡面として作用することで光の利用効率を向上することができる。
【0027】
以上のように、カソード16は、全てのサブピクセルについて連続して共通した層となっており、アノード13及びEL層15は、サブピクセルごとに独立して形成されている。
【0028】
次に、有機EL表示パネル10の製造方法について説明する。
有機EL表示パネル10の製造方法は、以下のような工程からなる。
(ア)駆動基板製造工程:透明基板12上にトランジスタ21,21,…、アノード13,13,…及び仕切り壁20等を順次形成する。
(イ)印刷工程:それぞれの色の版を用いて、色ごとにEL層15,15,…を形成する。つまり、赤色用の有機化合物含有液を赤用版に塗布し、赤用版に塗布された有機化合物含有液を透明基板12に転写することによって、赤色用のそれぞれのアノード13(R)上に赤色のEL層15(R)を成膜する。同様に、緑色のEL層15(G)、青色のEL層15(B)の成膜もそれぞれ緑用版、青用版を用いて順次行う。
(ウ)電極形成工程:カソード16を成膜する。
以下、これら工程について詳説する。
【0029】
まず、(ア)駆動基板製造工程の前に下準備として「製版工程」を行う。製版工程は、赤、緑、青の色ごとに原版を準備する。そして、これら原版から、赤色のEL層15(R)をパターニングするための赤用版、緑色のEL層15(G)をパターニングするための緑用版、青色のEL層15(B)をパターニングするための青用版を製版する。
製版方法は二通りある。どちらの製版方法も光触媒反応を利用しており、赤用版、緑用版、青用版の何れにも適用することができる。
【0030】
第一の製版方法について説明する。
まず、図3(a)に示すように、平板状の基材である基板201の表面201a上に濡れ性可変層202を成膜し、これが版の元となる原版となる。
濡れ性可変層202は、活性光線hνの被照射により濡れ性が変化する層であり、このような濡れ性の変化を引き起こす光触媒を含有する。活性光線hνとしては、可視光線、紫外線、赤外線等があるが、光触媒を励起するものである。
【0031】
濡れ性可変層202に用いられる光触媒材料としては、例えば光半導体として知られている酸化チタン(TiO2)、酸化亜鉛(ZnO)、酸化スズ(SnO2)、チタン酸ストロンチウム(SrTiO3)、酸化タングステン(WO3)、酸化ビスマス(Bi23)、酸化鉄(Fe23)のような金属酸化物を挙げることができるが、特に酸化チタンが好ましい。酸化チタンにおいては、アナターゼ型とルチル型のいずれも使用することができるが、アナターゼ型酸化チタンが励起波長が380nm以下であるからより好ましい。光触媒含有層中の光触媒の量は、5重量%〜60重量%であることが好ましく、20重量%〜40重量%であることがより好ましい。
【0032】
濡れ性可変層202に用いることのできるバインダーは、好ましくは主骨格が前記光触媒の光励起により分解されないような高い結合エネルギーを有するものであり、例えば、(A)ゾルゲル反応等によりクロロまたはアルコキシシラン等を加水分解、重縮合して大きな強度を発揮するオルガノポリシロキサン、或いは(B)撥水性や撥油性に優れた反応性シリコーンを架橋したオルガノポリシロキサン等を挙げることができる。
【0033】
前記(A)の場合、一般式R3 nSiR4 4-n(n=1〜3)で表される珪素化合物の1種または2種以上の加水分解縮合物、共加水分解化合物が主体であることができる。前記一般式では、R3は例えばアルキル基、フルオロアルキル基、ビニル基、アミノ基またはエポキシ基であることができ、R4は例えばハロゲンやハロゲンを含む官能基、メトキシル基、エトキシル基、またはアセチル基であることができる。また、バインダーとして、特に好ましくはフルオロアルキル基を含有するポリシロキサンを用いることができ、具体的には、フルオロアルキルシランの1種または2種以上の加水分解縮合物、共加水分解縮合物が挙げられ、また、一般にフッ素系シランカップリング剤として知られているものを使用してもよい。フルオロアルキル基としては、例えば、次の一般式(1),(2)で表す官能基が挙げられる。
−(CH2a(CF2bCF3 …(1)
−(CH2c(CF2dCF(CF32 …(2)
一般式(1),(2)において、a,b,c,dはいずれも0以上の整数である。
【0034】
前記(B)の反応性シリコーンとしては、下記一般式(3)で表される骨格を持つ化合物を挙げることができる。
−(Si(R1)(R2)O)n− …(3)
一般式(3)において、nは2以上の整数、R1、R2はそれぞれ炭素数1〜10の置換もしくは非置換のアルキル、アルケニル、アリールあるいはシアノアルキル基であることができる。好ましくは全体の40モル%以下がビニル、フェニル、ハロゲン化フェニルであることができる。また、R1とR2のうちの少なくとも一方がメチル基であるものは表面エネルギーが最も小さくなるので好ましく、好ましくはメチル基が60モル%以上であり、鎖末端または側鎖には、分子鎖中に少なくとも1個以上の水酸基などの反応性基を有する。
【0035】
また、前記のオルガノポリシロキサンとともにジメチルポリシロキサンのような架橋反応を起こさない安定なオルガノシリコン化合物をバインダーに混合してもよい。
【0036】
濡れ性可変層202の形成方法は、例えば光触媒を含んだ塗布液を、スプレーコート、ディップコート、ロールコート、ビードコートなどの方法により基材に塗布して形成することができる。光触媒等を含む塗布液を用いる場合に、塗布液に使用することができる溶剤としては、特に限定されないが、例えばエタノール、イソプロパノールといったアルコール系の有機溶剤を挙げることができる。
【0037】
濡れ性可変層202の形成方法の一例を詳述する。
基板201を純水で洗浄し、フルオロアルキル基を有したシラザン化合物を溶解した塗布液(以下、シラザン系溶液という。)を基板201の表面201a上にディップコート法により塗布する。このシラザン系溶液には、光触媒を分散させる。
【0038】
ここで、「フルオロアルキル基を有したシラザン化合物」とは、Si−N−Si結合を有し、N又は/及びSiにフルオロアルキル基が結合したものであり、例えば次の一般式(1)で表すモノマー、オリゴマー又はポリマーが挙げられる。
RfSi(NH)3/2 …(4)
一般式(4)においてRfは、フルオロアルキル基である。
【0039】
シラザン系溶液の溶媒としては、フッ素系溶剤が挙げられる。
【0040】
シラザン化合物として、次の一般式(5)及び化学構造式(6)で表せるシラザンオリゴマー(KP−801M:信越化学工業株式会社製)を用いる。そして、上述のディップコート工程においては、このシラザンオリゴマーを溶質としてm−キシレンヘキサフロイド溶媒に溶かしたシラザン系溶液(濃度3%)をディップコート法により基板201に塗布する。
81724Si(NH)3/2 …(5)
【化1】
Figure 0004306231
【0041】
次いで、基板201に窒素ガス及びアルゴンガスといった不活性ガスを吹き付けて、シラザン系溶液の溶媒を蒸発させることで、シラザン化合物が基板201の表面201aに堆積した状態となる。溶媒は加熱により蒸発させてもよい。
【0042】
次いで、基板201を10〜30分間放置すると、雰囲気中の水分によってシラザン化合物が加水分解して基板201の表面と結合するとともに重合して珪素と酸素からなる主鎖に対してフルオロアルキル基が結合した縮合物をバインダーとした濡れ性可変層202が基板201上に成膜される。濡れ性可変層202に含まれる縮合物は、次の一般式(7)で表される。
【化2】
Figure 0004306231
【0043】
一般式(7)において、Rfは上述したように撥液性を示すフルオロアルキル基であり、Xは基板201の原子又は基板201の表面に化学吸着した原子であり、シラザン化合物が一般式(5)で表されるシラザンオリゴマーの場合には、RfはC81724となる。この濡れ性可変層202のバインダーが、フッ素を含む官能基を側鎖に含んだ縮合物であるから、有機化合物含有液に対して濡れ性が低く、撥液性を示す。また、成膜された濡れ性可変層202には、光触媒が含有している。
【0044】
そして、図3(b)に示すように、フォトマスク基板203αを用いて濡れ性可変層202に活性光線hνを部分的に照射することで、赤用版200Rが完成する。
ここで、フォトマスク基板203αは活性光線hνを透過する平板状の透明基板204を有し、この透明基板204の表面204aに活性光線hνをほとんど透過しないマスク205が網目状に形成されており、マスク205が網目状となることによってマスク205に開口部205a,205a,…が形成されている。平面視した場合の開口部205a,205a,…の配列パターンは、赤色に発光する画素に対応する囲繞領域19(R),19(R),…の配列パターンと同様である。
【0045】
以上のようなフォトマスク基板203αを濡れ性可変層202に対向させて、フォトマスク基板203αを介して活性光線hνを濡れ性可変層202に入射させる。フォトマスク基板203αのマスク205では活性光線hνが遮蔽され、開口部205a,205a,…では活性光線hνが通過し、濡れ性可変層202に活性光線hνが入射する。活性光線hνの入射した親液性領域202aでは、光触媒(例えば酸化チタン)に活性光線hνが入射されることで活性酸素種(例えば・OH)が生成され、この活性酸素種が撥液性を示す官能基(例えばRf)を脱離させ、親液性を示す官能基(例えば−OH)に置換する。このため、活性光線hνの入射した親液性領域202aは、濡れ性が向上して親液性を示す。これにより、濡れ性可変層202には、濡れ性の相違によるパターンであって、親液性領域202aと撥液性領域202bからなるパターンが形成される。
【0046】
活性光線hνの入射した親液性領域202aは、濡れ性可変層202において赤色発光画素の囲繞領域19(R)に対応しており、活性光線hνの入射していない撥液性領域202bは、緑色発光画素の囲繞領域19(G)及び青色発光画素の囲繞領域19(B)並びに仕切り壁20に対応している。従って、平面視した場合の親液性領域202a,202a,…の配列パターンは、平面視した場合の囲繞領域19(R),19(R),…の配列パターンと同様である。
【0047】
緑用版200G(図5に図示)、青用版200B(図5に図示)を製版する場合にも赤用版200Rと同様に用いて原版に活性光線hνを部分的に照射することによって製版するが、緑用版200Gの場合にはフォトマスク基板を用いて緑色用の囲繞領域19(G),19(G),…に対応した領域のみにおいて濡れ性可変層202に活性光線hνを入射させ、青用版200Bの場合にはフォトマスク基板を用いて青色用の囲繞領域19(B),19(B),…に対応した領域のみにおいて濡れ性可変層202に活性光線hνを入射させる。従って、緑用版200Gにおいては、平面視した場合の親液性領域202a,202a,…の配列パターンは、平面視した場合の囲繞領域19(G),19(G),…の配列パターンと同様であり、青用版200Bにおいては、平面視した場合の親液性領域202a,202a,…の配列パターンは、平面視した場合の囲繞領域19(B),19(B),…の配列パターンと同様である。
【0048】
第二の製版方法について説明する。
第二の製版方法では、光触媒が濡れ性可変層202に含有していなくても良い。但し、図4に示すように、第一の製版方法で用いたフォトマスク基板203αの代わりにフォトマスク基板203βを用いる。フォトマスク基板203βはフォトマスク基板203αと同様に透明基板204及びマスク205を有し、更に、光触媒膜206がマスク205全体を被覆するように透明基板204の表面204a一面に成膜されている。光触媒膜206の光触媒材料としては、酸化チタン(TiO2)、酸化亜鉛(ZnO)、酸化スズ(SnO2)、チタン酸ストロンチウム(SrTiO3)、酸化タングステン(WO3)、酸化ビスマス(Bi23)、酸化鉄(Fe23)のような金属酸化物を挙げることができる。光触媒膜206のバインダーは活性光線hνによる耐性があれば特に限定されない。
【0049】
そして、フォトマスク基板203βを濡れ性可変層202に対向させて、フォトマスク基板203βの上方から開口部205a,205a,…に活性光線hνを部分的に照射すると、光触媒膜206が活性光線hνにより励起されて活性酸素種(・OH)を生成し、この活性酸素種により対向する親液性領域202aが撥液性から親液性に変わり、親液性と撥液性の相違によるパターンの版200Rが完成する。ここで、マスク205では活性光線hνが遮蔽される。光触媒の作用は、光触媒膜206に活性光線hνが入射することによって活性酸素種が発生し、活性酸素種がフォトマスク基板203βと濡れ性可変層202との間の気相を拡散し、濡れ性可変層202に到達した活性酸素が濡れ性可変層202の撥液性を示す官能基を脱離させ、親液性を示す官能基に置換させたものである。
【0050】
また、第二の製版方法は、緑用版200G、青用版200Bを製版する際にも適用することができる。第二の製版方法は、フォトマスク基板203βに光触媒膜206が形成されていることを除いては、上記第一の製版方法と同様である。また、第二の製版方法においても、第一の製版方法と同様に濡れ性可変層202に光触媒を含ませてもよい。
【0051】
「(ア)駆動基板製造工程」
図3(c)に示すように、PVD法及びCVD法といった成膜工程、フォトリソグラフィー法といったマスク工程、エッチング法といった薄膜の形状加工工程を適宜行うことによって、行方向に配列するように複数の走査線52,52,…及びゲート電極22をパターニングしてから、透明基板12の表面12a一面に成膜されたゲート絶縁膜23に被膜する。次いで半導体膜24、不純物半導体膜25,26をそれぞれ成膜パターニングし、サブピクセルごとにアノード13を透明基板12の表面12a上にパターニング形成する。そして行方向と直交する列方向に配列するように複数の信号線51,51,…をパターニング形成するとともにドレイン電極27、ソース電極28をパターニングする。ここで、アノード13及びトランジスタ21をパターニング形成する際には、トランジスタ21のソース電極28とアノード13が接続されるように、レジストでマスクする。
【0052】
アノード13,13,…及びトランジスタ21,21,…の形成後、PVD法及びCVD法といった成膜工程、フォトリソグラフィー法といったマスク工程、エッチング法といった薄膜の形状加工工程を行うことによって、それぞれのアノード13を囲繞するように窒化シリコンや酸化シリコンからなる網目状の保護絶縁膜18を形成する。次いで、ポリイミド等の感光性樹脂からなる感光性樹脂膜を透明基板12の一面に成膜し、この感光性樹脂膜を部分的に露光した後に除去液を感光性樹脂膜に塗布することによって、感光性樹脂膜を網目状に形状加工する。これにより感光性樹脂からなる網目状の仕切り壁20が形成され、保護絶縁膜18及び仕切り壁20に囲繞された囲繞領域19,19,…が形成され、各囲繞領域19においてアノード13が露出している(図3(d))。なお、感光性樹脂膜を露光する際において、感光性樹脂膜がネガ型の場合には、保護絶縁膜18に重なった部分に光を照射し、逆に感光性樹脂膜がポジ型の場合には、保護絶縁膜18に囲繞された領域の部分に光を照射する。
【0053】
次いで、透明基板12の表面12a側を即ちアノード13,13,…、保護絶縁膜18及び仕切り壁20の表面を洗浄する。洗浄としては、大気圧未満の減圧下における酸素プラズマ洗浄であっても良いし、紫外線/オゾン洗浄であっても良い。必要に応じて、各囲繞領域19内のアノード13の表面を親液処理するとともに、仕切り壁20の表面を撥液処理する。これについては「親液処理・撥液処理」の項において詳述する。なお、透明基板12の表面12aにアノード13,13,…、トランジスタ21,21,…、保護絶縁膜18及び仕切り壁20が形成されたものを、駆動基板という。
【0054】
「(イ)印刷工程」
図5(a)に示すように、赤用版200Rの濡れ性可変層202に赤色用の有機化合物含有液60rを塗布する。塗布方法としては、ディップコート法、ダイコート法、ロールコート法、スピンコート法等がある。濡れ性可変層202において活性光線hνの照射された親液性領域202a,202a,…が親液性であり且つ活性光線hνが照射されなかった撥液性領域202bが撥液性であるから、活性光線hνが照射された親液性領域202a,202a,…にのみに有機化合物含有液60rが液滴として付着する。このとき、有機化合物含有液60rの表面張力を利用して、赤用版200Rを振動させて、撥液性領域202bに有機化合物含有液60rがわずかに残った場合、残査となる有機化合物含有液60rを赤用版200Rの外へはじいてもよく、或いは赤用版200Rを傾けることで親液性領域202aの有機化合物含有液60rを残しながら撥液性領域202b上の有機化合物含有液60rを自重で滑り落としてもよく、さらには赤用版200Rを傾けながら振動させることで撥液性領域202b上の不要の有機化合物含有液60rを外へはじくことができる。
【0055】
そして、図5(b)に示すように、トランジスタ21,21,…、アノード13,13,…及び仕切り壁20等が形成された透明基板12の表面12aに版200を対向させる。ここで、赤用のアノード13(R),13(R),…有機化合物含有液の付着した親液性領域202a,202a,…をそれぞれ対向させるように、透明基板12と赤用版200Rの位置合わせを行う。そして、赤用版200Rの面から突出している有機化合物含有液60rがアノード13(R)に接触することで、それぞれの親液性領域202aに付着した有機化合物含有液60rを赤用のアノード13(R)に転写する。アノード13がITOである場合、表面が平滑でない金属酸化物なので比較的有機化合物含有液60rになじみやすい。これにより、それぞれの囲繞領域19(R)内において赤色に発光する画素に対応するアノード13(R)上に赤色に発光するEL層15(R)が形成される(図5(c))。このとき、位置合わせが若干ずれていて、有機化合物含有液60rが仕切り壁20の側壁に接触しても、仕切り壁20の側壁から赤用のアノード13(R)上に滑り落ちるので、成膜された赤色のEL層15(R)の厚さが表示に影響ある程度にばらつくことはない。なお、仕切り壁20によって囲繞領域19(R),(R),…が仕切られているため、囲繞領域19(R)に転写された有機化合物含有液60rが、異なる色の有機化合物含有液が成膜される隣りの囲繞領域19に漏れることが殆どない。
【0056】
次いで、赤色の場合と同様に、緑用版200Gを用いて、液滴である緑色用の有機化合物含有液60gをアノード13(G)に接触させることでアノード13(G),13(G),…に転写し、それぞれの囲繞領域19(G)内においてアノード13(G)上に緑色のEL層15(G)を形成する(図6(a))。次いで、赤色の場合と同様に、青用版200Bを用いて、液滴である青色用の有機化合物含有液60bをアノード13(B)に接触させることでアノード13(B),13(B),…に転写し、それぞれの囲繞領域19(B)内においてアノード13(B)上に緑色のEL層15(B)を形成する(図6(b))。なお、成膜する順番は、赤色のEL層15(R)、緑色のEL層15(G)、青色のEL層15(B)の順でなくてもよく、また赤色のEL層15(R)、緑色のEL層15(G)、青色のEL層15(B)の順に配列していなくてもよい。
【0057】
「(ウ)電極形成工程」
蒸着やスパッタのようなPVD法及びCVD法といった成膜方法によって、EL層15,15,…を被覆するようにしてカソード16を一面に成膜する(図6(c))。カソード16の成膜後、封止材でこれら有機EL素子11,11,…を封止する。
【0058】
以上のように製造された有機EL表示パネル10では、画素回路が信号線51及び走査線52を介して入力した信号に従って有機EL素子11に電流を流す。有機EL素子11では、アノード13からEL層15へ正孔が注入され且つカソード16からEL層15へ電子が注入されることで、電流が流れる。そして、EL層15において正孔及び電子が輸送されて、EL層15にて正孔及び電子が再結合することによってEL層15で発光する。アノード13,13,…及び透明基板12が透明であるため、EL層15で発した光は透明基板12の裏面12bから出射し、裏面12bが表示面となる。
【0059】
以上のように本実施の形態では、色ごとに版200R,200G,200Bを製版し、それぞれの版を用いて色ごとにEL層15,15,…を形成するので、赤のEL層15(R),15(R),…、緑のEL層15(G),15(G),…、青のEL層15(B),15(B),…をそれぞれまとめて形成することができる。つまり、(イ)印刷工程において転写を単に三回行うことによって透明基板12上の全てのEL層15,15,…を形成することができるから、短時間で有機EL表示パネル10を製造することができる。
また、インクジェット方式のようにノズルを用いてEL層を形成するのではなく、版200R,200G,200Bを用いて転写によってEL層15,15,…をパターニングするため、EL層が成膜される画素数が多くなるほど高効率に成膜することができ、またインクジェットのような目詰まりがないのでEL層15の厚みが不均一になるということもない上、インクジェット方式に比較してもEL層15を高精細に配列して形成することができる。
【0060】
「親液処理・撥液処理」
(イ)の印刷工程の前に、図7(a)に示すように、透明基板12の表面12a側を純水で洗浄、乾燥後に、アノード13,13,…及び仕切り壁20全体を被覆するような第二濡れ性可変層14を透明基板12の表面12a一面に形成しても良い。
【0061】
第二濡れ性可変層14は、版200の元となる原版材の濡れ性可変層202と同様であるが、光触媒を含有していなくても良い。第二濡れ性可変層14に光触媒が含有していない方が、アノード13に対する腐食を抑えることができたり、アノード13からEL層15への正孔注入性の低下を抑えることができたりするという効果をもたらす。また、第二濡れ性可変層14の形成方法も濡れ性可変層202と同様であるが、塗布液に光触媒を分散させなければ、形成された第二濡れ性可変層14には光触媒が含まれない。
【0062】
(イ)の印刷工程の前では、第二濡れ性可変層14は、全体が撥液性となっており、有機化合物含有液をはじく撥液層になっている。(イ)の印刷工程では、版を用いてそれぞれの色のEL層15(R),15(G),15(B)を形成する前に、第二濡れ性可変層14をそれぞれの色のアノード13(R),15(G),15(B)に重なった領域において活性光線hνを照射する。
【0063】
つまり、図7(a)に示すように、赤用版200RでEL層15(R),15(R),…を形成する前に、例えば赤用版200Rを製版する際に用いたフォトマスク基板203α又はフォトマスク基板203β(図中では透明基板204の下面に光触媒膜206が形成されたフォトマスク基板203β)を用いて赤色に発光する画素に対応する囲繞領域19(R),19(R),…に重なった領域にのみ活性光線hνを照射する。これにより、第二濡れ性可変層14は、赤用のアノード13(R),13(R),…に重なった領域内にて親液性の親液層14(R)となる。
【0064】
次いで、上述の(イ)の印刷工程で説明したように赤用版200Rを用いて赤用のアノード13(R),13(R),…の表面に形成された親液層14(R)上に赤色に発光するEL材料を含む溶液を転写して塗布する。囲繞領域19(R)に有機化合物含有液を転写する前に、囲繞領域19(R)内のみにおいて第二濡れ性可変層14が親液性の親液層14(R)に変質しているため、赤色に発光するEL材料を含む溶液になじみ、仕切り壁20や他の色の囲繞領域19(G),19(B)の表面では、撥液性を示す第二濡れ性可変層14が成膜されているために、赤色に発光するEL材料を含む溶液をはじくので赤色の囲繞領域19(R)のみに赤色に発光するEL材料を含む溶液が溜まり、溶液中の溶媒が乾燥することでEL層15(R),15(R),…が形成される。なお、赤色に発光するEL材料は、溶液中でポリマでもよく、また溶液が成膜されてから重合するモノマやオリゴマでもよい。
【0065】
次いで、緑用版を製版する際に用いたフォトマスク基板を用いて、第二濡れ性可変層14のうち緑用の囲繞領域19(G),19(G),…にのみ活性光線hνを照射して囲繞領域19(G),19(G),…内の第二濡れ性可変層14を親液層14(G)に変質させ(図7(b)に図示。)、その後上記(イ)の印刷工程で説明したように緑用版を用いて緑用のアノード13(G),13(G),…の表面に形成された親液層14(G)上に緑色に発光するEL材料を含む溶液を転写して塗布する。囲繞領域19(G)の表面は親液層14(G)のために溶液になじむが、仕切り壁20や他の色の囲繞領域19(B)の表面は、撥液性を示す第二濡れ性可変層14のままであるために、緑色に発光するEL材料を含む溶液をはじくので緑色の囲繞領域19(G)のみに緑色に発光するEL材料を含む溶液が溜まり、溶液中の溶媒が乾燥することでEL層15(G),15(G),…が形成される。なお、緑色に発光するEL材料は、溶液中でポリマでもよく、また溶液が成膜されてから重合するモノマやオリゴマでもよい。
【0066】
次いで、青用版を製版する際に用いたフォトマスク基板を用いて、第二濡れ性可変層14のうち緑用の囲繞領域19(B),19(B),…にのみ活性光線hνを照射して囲繞領域19(B),19(B),…内の第二濡れ性可変層14を親液層14(B)に変質させ(図7(c)に図示。)、その後上記(イ)の印刷工程で説明したように青用版を用いて青用のアノード13(B),13(B),…上にEL層15(B),15(B),…の表面に形成された親液層14(B)上に青色に発光するEL材料を含む溶液を塗布する。囲繞領域19(B)の表面は親液層14(B)のために溶液になじむが、仕切り壁20の表面は、撥液性を示す第二濡れ性可変層14のままであるために、青色に発光するEL材料を含む溶液をはじくので青色の囲繞領域19(B)のみに青色に発光するEL材料を含む溶液が溜まり、溶液中の溶媒が乾燥することでEL層15(B),15(B),…が形成される。なお、青色に発光するEL材料は、溶液中でポリマでもよく、また溶液が成膜されてから重合するモノマやオリゴマでもよい。
【0067】
図7(a)〜図7(c)において、光触媒膜206の形成されたフォトマスク基板203βを図示しているが、第二濡れ性可変層14に光触媒が含有している場合にはフォトマスク基板203αを用いても良い。
【0068】
例えば上記一般式(5)で示されたようなフルオロアルキル基を有したシラザン化合物を加水分解・縮合させることで第二濡れ性可変層14を成膜した場合、珪素と酸素の主鎖がアノード13,13,…、保護絶縁膜18及び仕切り壁20の表面に沿った状態で形成され、第二濡れ性可変層14が非常に薄い。その上、親液層14(R)、親液層14(G)、親液層14(B)では、第二濡れ性可変層14の厚さ方向に並んだフルオロアルキル基が水酸基に置換されているから、各囲繞領域19内の親液層14(R)、親液層14(G)、親液層14(B)の厚さが0.0nmより厚く且つ1.0nm以下の厚さと更に薄くなる。つまり、親液層14(R)、親液層14(G)及び親液層14(B)は、光が照射されていない部分(撥液部)より薄い。従って、アノード13とEL層15との間に親液層14(R)、親液層14(G)、親液層14(B)のいずれかが介在しても親液層14(R)、親液層14(G)、親液層14(B)の絶縁性を無視することができ、アノード13からEL層15へ正孔が注入されることが阻害されない。
【0069】
なお、第二濡れ性可変層14を形成せずに、以下のようにしてアノード13,13,…の表面を親液性とし、仕切り壁20の表面を撥液性としても良い。即ち、上記(イ)の印刷工程の前に、仕切り壁20に向けてCF4プラズマといったフッ化物プラズマを照射することで、仕切り壁20の表層でフッ素のラジカル種が反応し、仕切り壁20の表層にフッ化物(主にフッ素と炭素の化合物)が形成される。これにより、仕切り壁20の表面が撥液性となる。次いで、アノード13,13,…に向けて酸素プラズマを照射することによってアノード13,13,…の表層をアッシングすると、アノード13,13,…の表層の不純物が除去される。これにより、アノード13,13,…が親液性となる。その後、上述した(イ)の印刷工程を行う。
【0070】
〔第二の実施の形態〕
ここでは、図8の断面図に示すように、EL層15が複数の電荷輸送層で構成されるEL表示パネル105について説明する。つまり、この有機EL表示パネル105においては、EL層15が、アノード13,13,…から順に正孔輸送層151、狭義の発光層152の順に積層した積層構造である。有機EL表示パネル105の他の構成要素は、第一実施形態の有機EL表示パネル10の構成要素と同様であり、有機EL表示パネル10の構成要素と同様の符号を付して詳細な説明を省略する。図面において、赤色に発光する狭義の発光層152には括弧書きでRを付し、緑色に発光する狭義の発光層152には括弧書きでGを付し、青色に発光する狭義の発光層152には括弧書きでBを付し、それぞれの色に対応する正孔輸送層151にもR、G、Bを括弧書きで付す。
【0071】
次に、EL表示パネル105の製造方法について、図9〜図11に基づいて説明する。図9〜図11は、第二実施形態におけるEL表示パネル105の製造方法を示した断面図である。
まず、第一実施形態の場合と同様に、(ア)の駆動基板製造工程を行うことによって駆動基板を製造し、駆動基板の表面側を純水で洗浄した後にアノード13,13,…及び仕切り壁20全体を被覆するような第二濡れ性可変層14を透明基板12の表面12a一面に形成する。
【0072】
第二濡れ性可変層14は、濡れ性可変層202と同様であるが、光触媒を含有していなくても良い。第二濡れ性可変層14に光触媒が含有していない方が、アノード13に対する腐食を抑えることができたり、アノード13からEL層15への正孔注入性の低下を抑えることができたりする効果をもたらす。また、第二濡れ性可変層14の形成方法も濡れ性可変層202と同様であるが、塗布液に光触媒を分散させなければ、形成された第二濡れ性可変層14には光触媒が含まれない。
【0073】
次に、図9(a)に示すように、フォトマスク基板203γを用いて、第二濡れ性可変層14を部分的に露光する。このフォトマスク基板203γは活性光線hνを透過する平板状の透明基板204を有し、この透明基板204の表面204aに活性光線hνを透過しないマスク205が仕切り壁20のパターンと同じ網目状に形成されており、マスク205が網目状となることによってマスク205に開口部205a,205a,…がマトリクス状に形成されている。すなわち平面視した場合の開口部205a,205a,…の配列パターンは、全ての色の画素に対応する囲繞領域19,19,…の配列パターンに対応している。また透明基板204の下面には、マスク205を覆うように光触媒膜206が形成されている
【0074】
フォトマスク基板203を用いる場合には、開口部205a,205a,…が囲繞領域19,19,…にそれぞれ対向するように透明基板204を透明基板12上に配置させる。次いで透明基板204の上側から活性光線hνを照射すると、光触媒膜206の光触媒膜作用によりアノード13(R),15(G),15(B)上においてのみ(つまり、光の照射された部分においてのみ)、第二濡れ性可変層14の撥液性を示す感応基が脱離して親液性を示す官能基に置換され、親液層14X,14X,…になる。このとき、仕切り壁20の表面を覆う第二濡れ性可変層14は、マスク205により活性光線hνが遮光されるので親液層14Xに変質することはない。
【0075】
図9(b)に示すように、版208の親液性領域202a,202a,…と撥液性領域202bからなるパターンの濡れ性可変膜202を透明基板12に対向させる。ここで版208の親液性領域202a,202a,…は、マトリクス状に配列されており、撥液性領域202bは網目状となっている。すなわち、平面視した場合の親液性領域202a,202a,…の配列パターンは、全ての色の画素に対応する囲繞領域19,19,…の配列パターンに対応しており、親液層14X,14X,…のパターンと略同一である。また、それぞれの親液性領域202aの表面には、少なくとも正孔輸送性の材料を含む溶液の液滴61が互いに等量分、付着されている。液滴61は、ポリ(3,4)エチレンジオキシチオフェンとポリスチレンスルフォネートの混合物のような有機材料を含む溶液でもよく、正孔輸送性の無機材料が分散された溶液でもよく、これらを混合したものでもよい。液滴61,61,…は、版208の全面に正孔輸送性の材料を含む溶液を塗布することで表面に設けられた親液性領域202a及び撥液性領域202bの親液作用、撥液作用により所定のパターンとすることができる。
そして、以上のような版208と透明基板12を近接させる。
【0076】
すると図9(c)に示すように、液滴61,61,……が透明基板12の親液層14X,14X,…にそれぞれ接触することで親液層14X,14X,…上に転写した後、乾燥することで正孔輸送層151となる。このとき液滴61,61,…は仮に仕切り壁20の側壁表面を覆う第二濡れ性可変層14に接触してもはじかれるので必然的に親液層14X,14X,…上に滑り落ちることになり、むらなく均等な厚さで親液層14X,14X,…上に広がるので均等な厚さの正孔輸送層151を成膜することができる。
【0077】
次に、図10(a)に示すように、赤用版200Rを用いて狭義の発光層152(R),152(R),…を形成する。つまり、親液性領域202a,202a,…に所定量の赤色用の有機化合物含有液152r,152r,…が液滴として付着した赤用版200Rを、赤色用の有機化合物含有液152r,152r,…が透明基板12のアノード13(R),13(R),…上の正孔輸送層151(R),151(R),…に対向するように、赤用版200R及び透明基板12の少なくとも何れかを移動して位置合わせを行う。有機化合物含有液152rは、狭義の発光層152(R)を構成した有機化合物又はその前駆体を含有した液であり、狭義の発光層152(R)を構成した有機化合物又はその前駆体が溶質として溶媒に溶けた溶液であっても良いし、狭義の発光層152(R)を構成した有機化合物又はその前駆体が液体に分散した分散液であっても良い。
【0078】
そして、赤用版200Rの赤色用の有機化合物含有液152r,152r,…が、透明基板12のアノード13(R),13(R),…上の正孔輸送層151(R),151(R),…に接触するように、赤用版200R及び透明基板12の少なくとも何れかを移動すると、アノード13(R),13(R),…上の正孔輸送層151(R),151(R),…上に赤用版200Rの赤色用の有機化合物含有液152r,152r,…が転写されて、乾燥後、図10(b)に示すように、狭義の発光層152(R),152(R),…となる。
【0079】
次に、図11(a)に示すように、緑用版200Gを用いて、狭義の発光層152(G),152(G),…を形成する。つまり、親液性領域202a,202a,…に所定量の緑色用の有機化合物含有液152g,152g,…が液滴として付着した緑用版200Gを、緑色用の有機化合物含有液152g,152g,…が透明基板12のアノード13(G),13(G),…上の正孔輸送層151(G),151(G),…に対向するように、緑用版200G及び透明基板12の少なくとも何れかを移動して位置合わせを行う。有機化合物含有液152gは、狭義の発光層152(G)を構成した有機化合物又はその前駆体を含有した液であり、狭義の発光層152(G)を構成した有機化合物又はその前駆体が溶質として溶媒に溶けた溶液であっても良いし、狭義の発光層152(G)を構成した有機化合物又はその前駆体が液体に分散した分散液であっても良い。
【0080】
そして、緑用版200Gの緑色用の有機化合物含有液152g,152g,…が、透明基板12のアノード13(G),13(G),…上の正孔輸送層151(G),151(G),…に接触するように、緑用版200G及び透明基板12の少なくとも何れかを移動すると、アノード13(G),13(G),…上の正孔輸送層151(G),151(G),…上に緑用版200Gの緑色用の有機化合物含有液152r,152r,…が転写されて、乾燥後に狭義の発光層152(G),152(G),…となる。緑色用の有機化合物含有液152g,152g,…の転写は、アノード13(G),13(G),…上に転写された赤色用の有機化合物含有液152r,152,…が乾燥して狭義の発光層152(R)になった後に行った方が歩留まりの点で好ましいが、量産性を優先するのであれば、乾燥が完了する前に転写してもよい。
【0081】
また図11(b)に示すように、青用版200Bを用いて狭義の発光層152(B),152(B),…を形成する。つまり、親液性領域202a,202a,…に所定量の青色用の有機化合物含有液152b,152b,…が液滴として付着した青用版200Bを、青色用の有機化合物含有液152b,152b,…が透明基板12のアノード13(B),13(B),…上の正孔輸送層151(B),151(B),…に対向するように、青用版200B及び透明基板12の少なくとも何れかを移動して位置合わせを行う。有機化合物含有液152bは、狭義の発光層152(B)を構成した有機化合物又はその前駆体を含有した液であり、狭義の発光層152(B)を構成した有機化合物又はその前駆体が溶質として溶媒に溶けた溶液であっても良いし、狭義の発光層152(B)を構成した有機化合物又はその前駆体が液体に分散した分散液であっても良い。
【0082】
そして、青用版200Bの青色用の有機化合物含有液152b,152b,…が、透明基板12のアノード13(B),13(B),…上の正孔輸送層151(B),151(B),…に接触するように、青用版200B及び透明基板12の少なくとも何れかを移動すると、アノード13(B),13(B),…上の正孔輸送層151(B),151(B),…上に青用版200Bの青色用の有機化合物含有液152b,152b,…が転写されて、乾燥後に狭義の発光層152(B),152(B),…となる。青色用の有機化合物含有液152b,152b,…の転写は、アノード13(G),13(G),…上に転写された緑色用の有機化合物含有液152g,152g,…が乾燥して狭義の発光層152(g),152(g),…になった後の方が歩留まりの点で好ましいが、量産性を優先するのであれば、乾燥が完了する前に転写してもよい。なお、成膜する順番は、赤色の発光層152(R)、緑色の発光層152(G)、青色の発光層152(B)の順でなくてもよく、また赤色の発光層152(R)、緑色の発光層152(G)、青色の発光層152(B)の順に配列していなくてもよい。
その後、図11(c)に示すように、蒸着やスパッタのようなPVD法及びCVD法といった成膜方法によって、狭義の発光層152,152,…を被覆するようにしてカソード16を一面に成膜する。カソード16の成膜後、図示しない封止材でこれら有機EL素子11,11,…を覆い封止する。
【0083】
なお、赤用版200R、緑用版200G及び青用版200Bに親液性領域202a,202a,…をパターニングする際において、第二濡れ性可変層14に光触媒が含有している場合には、フォトマスク基板203βの代わりにフォトマスク基板203αを用いても良く、版及びフォトマスク基板の両者に光触媒を設けてもよい。
また、版208による液滴61の付着パターン精度及び透明基板12への転写パターン精度が高ければ、必ずしも透明基板12に第二濡れ性可変層14及び親液層14Xを設ける必要はない。
【0084】
〔第三の実施の形態〕
ここでは、図12の断面図に示すように、仕切り壁が無いEL表示パネル110について説明する。有機EL表示パネル110の他の構成要素は、第二実施形態の有機EL表示パネル105の構成要素と同様であり、有機EL表示パネル105の構成要素と同様の符号を付して詳細な説明を省略する。
【0085】
次に、有機表示パネル110の製造方法について、図13〜図15に基づいて説明する。図13〜図15は、第三実施形態におけるEL表示パネル110の製造方法を示した断面図である。
図3(c)に示すように、第一実施形態の場合と同様に、透明基板12上に信号線51,51,…及び走査線52,52,…をパターニング形成するとともに、サブピクセルごとにアノード13及びトランジスタ21,21を透明基板12の表面12a上にパターニング形成する。その後、トランジスタ21及び信号線51等の配線を覆うように保護絶縁膜18を形成する。ここで、第一実施形態では仕切り壁20をパターニングした、本実施形態では仕切り壁を形成しない。次いで、第一実施形態の場合と同様に、アノード13,13,…及び保護絶縁膜18を被覆するように、透明基板12の表面12a側、全面に撥液効果を有する第二濡れ性可変層14を成膜する。この第二濡れ性可変層14には、光触媒が含まれていないのが望ましい。
【0086】
次いで、図13(a)に示すように、第二実施形態の場合と同様に、フォトマスク基板203γを用いて、第二濡れ性可変層14を部分的に露光する。つまり、開口部205a,205a,…が囲繞領域19,19,…の配列パターンにそれぞれ対向するように透明基板204を透明基板12上に配置させた後に、透明基板204の上側から活性光線hνを照射すると、光触媒膜206の光触媒膜作用によりアノード13(R),15(G),15(B)上においてのみ(つまり、光の照射された部分においてのみ)、第二濡れ性可変層14の撥液性を示す感応基が脱離して親液性を示す官能基に置換され、親液層14X,14X,…になる。このとき、保護絶縁膜18の表面を覆う第二濡れ性可変層14は、マスク205により活性光線hνが遮光されるので親液層14Xに変質することはない。
【0087】
図13(b)に示すように、第二実施形態の場合と同様に、版208の親液性領域202a,202a,…に液滴61を塗布して、版208と透明基板12を近接させる。なお、液滴61は、少なくとも正孔輸送性の材料を含む溶液であり、ポリ(3,4)エチレンジオキシチオフェンとポリスチレンスルフォネートの混合物のような有機材料を含む溶液でもよく、正孔輸送性の無機材料が分散された溶液でもよく、これらを混合したものでもよい。
【0088】
すると図13(c)に示すように、液滴61,61,……が透明基板12の親液層14X,14X,…にそれぞれ接触することで親液層14X,14X,…上に転写した後、乾燥することで正孔輸送層151となる。このとき液滴61,61,…は仮に仕切り壁20の側壁表面を覆う第二濡れ性可変層14に接触してもはじかれるので必然的に親液層14X,14X,…上に滑り落ちることになり、むらなく均等な厚さで親液層14X,14X,…上に広がるので均等な厚さの正孔輸送層151を成膜することができる。
【0089】
次に、図14(a)に示すように、赤用版200Rを用いて狭義の発光層152(R),152(R),…を形成する。つまり、親液性領域202a,202a,…に所定量の赤色用の有機化合物含有液152R,152R,…が付着した赤用版200Rを、赤色用の有機化合物含有液152R,152R,…が透明基板12のアノード13(R),13(R),…上の正孔輸送層151(R),151(R),…に対向するように、赤用版200R及び透明基板12の少なくとも何れかを移動して位置合わせを行う。
【0090】
そして、赤用版200Rの赤色用の有機化合物含有液152r,152r,…が、透明基板12のアノード13(R),13(R),…上の正孔輸送層151(R),151(R),…に接触するように、赤用版200R及び透明基板12の少なくとも何れかを移動すると、アノード13(R),13(R),…上の正孔輸送層151(R),151(R),…上に赤用版200Rの赤色用の有機化合物含有液152r,152r,…が転写されて、乾燥後、図14(b)に示すように、狭義の発光層152(R),152(R),…となる。
【0091】
次に、図15(a)に示すように、緑用版200Gを用いて、狭義の発光層152(G),152(G),…を形成する。つまり、親液性領域202a,202a,…に所定量の緑色用の有機化合物含有液152g,152g,…が付着した緑用版200Gを、緑色用の有機化合物含有液152g,152g,…が透明基板12のアノード13(G),13(G),…上の正孔輸送層151(G),151(G),…に対向するように、緑用版200G及び透明基板12の少なくとも何れかを移動して位置合わせを行う。
【0092】
そして、緑用版200Gの緑色用の有機化合物含有液152g,152g,…が、透明基板12のアノード13(G),13(G),…上の正孔輸送層151(G),151(G),…に接触するように、緑用版200G及び透明基板12の少なくとも何れかを移動すると、アノード13(G),13(G),…上の正孔輸送層151(G),151(G),…上に緑用版200Gの緑色用の有機化合物含有液152r,152r,…が転写されて、乾燥後に狭義の発光層152(G),152(G),…となる。緑色用の有機化合物含有液152g,152g,…の転写は、アノード13(G),13(G),…上に転写された赤色用の有機化合物含有液152r,152,…が乾燥して狭義の発光層152(R)になった後に行った方が歩留まりの点で好ましいが、量産性を優先するのであれば、乾燥が完了する前に転写してもよい。
【0093】
また、図15(b)に示すように、青用版200Bを用いて狭義の発光層152(B),152(B),…を形成する。つまり、親液性領域202a,202a,…に所定量の青色用の有機化合物含有液152b,152b,…が付着した青用版200Bを、青色用の有機化合物含有液152b,152b,…が透明基板12のアノード13(B),13(B),…上の正孔輸送層151(B),151(B),…に対向するように、青用版200B及び透明基板12の少なくとも何れかを移動して位置合わせを行う。
【0094】
そして、青用版200Bの青色用の有機化合物含有液152b,152b,…が、透明基板12のアノード13(B),13(B),…上の正孔輸送層151(B),151(B),…に接触するように、青用版200B及び透明基板12の少なくとも何れかを移動すると、アノード13(B),13(B),…上の正孔輸送層151(B),151(B),…上に青用版200Bの青色用の有機化合物含有液152b,152b,…が転写されて、乾燥後に狭義の発光層152(B),152(B),…となる。青色用の有機化合物含有液152b,152b,…の転写は、アノード13(G),13(G),…上に転写された緑色用の有機化合物含有液152g,152g,…が乾燥して狭義の発光層152(g),152(g),…になった後の方が歩留まりの点で好ましいが、量産性を優先するのであれば、乾燥が完了する前に転写してもよい。なお、成膜する順番は、赤色の発光層152(R)、緑色の発光層152(G)、青色の発光層152(B)の順でなくてもよく、また赤色の発光層152(R)、緑色の発光層152(G)、青色の発光層152(B)の順に配列していなくてもよい。
その後、図15(c)に示すように、蒸着やスパッタのようなPVD法及びCVD法といった成膜方法によって、狭義の発光層152,152,…を被覆するようにしてカソード16を一面に成膜する。カソード16の成膜後、図示しない封止材でこれら有機EL素子11,11,…を覆い封止する。
【0095】
なお、版208による液滴61の付着パターン精度及び透明基板12への転写パターン精度が高ければ、必ずしも透明基板12に第二濡れ性可変層14及び親液層14Xを設ける必要はない。
また、赤用版200R、緑用版200G及び青用版200Bに親液性領域202a,202a,…をパターニングする際ににおいて、第二濡れ性可変層14に光触媒が含有している場合には、フォトマスク基板203βの代わりにフォトマスク基板203αを用いても良く、版及びフォトマスク基板の両者に光触媒を設けてもよい。
【0096】
本実施形態においても、第一実施形態と同様に、赤の正孔輸送層151(R),151(R),…、緑の正孔輸送層151(G),151(G),…、青の正孔輸送層151(B),151(B),…をそれぞれまとめて形成することができる。更に、赤の発光層152(R),152(R),…、緑の発光層152(G),152(G),…、青の発光層152(B),152(B),…をそれぞれまとめて形成することができる。従って、短時間で有機EL表示パネル110を製造することができる。また、版200R,200G,200Bを用いて転写によってEL層15,15,…をパターニングするため、EL層15の厚みが不均一になるということもない上、インクジェット方式に比較してもEL層15を高精細に配列して形成することができる。
更に、親液性と撥液性とからなるパターンを第二濡れ性可変層14に形成しているため、第一実施形態のように仕切り壁20を形成せずともサブピクセルごとにEL層15をパターニングすることができる。
【0097】
なお、本発明は上記各実施の形態に限定されることなく、本発明の趣旨を逸脱しない範囲において、種々の改良並びに設計の変更を行っても良い。
上記各実施形態では、カソード16が全ての有機EL素子11,11,…について共通しているが、有機EL素子11の発光色ごとに共通のカソードを形成しても良い。また、有機EL素子11ごとにカソードを形成しても良い。カソードを有機EL素子11ごとに形成した場合、アノードを全ての有機EL素子11,11,…に共通させてもよいが、サブピクセルごとの画素回路はカソードに接続されることになる。また、有機EL素子11を透明基板12から順にカソード、EL層、アノードの順にしても良い。また、各実施形態においてはトランジスタ21,21,…を設けたアクティブマトリクス有機EL表示パネルに本発明を適用したが、単純マトリクス駆動の表示パネルにも応用できる。
【0098】
【発明の効果】
本発明によれば、光学材料層を複数の画素分をまとめて成膜することが可能となり、インクジェットのように各画素に塗布するよりも生産性に優れている。また、パターンの濡れ性可変層の撥液部では、光学材料含有液をはじくので、所望のパターン箇所に光学材料含有液の大部分が溜まるので必要最低限量の光学材料含有液を用いればよく、低コスト化を図ることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明を適用した第一実施形態に係る有機EL表示パネルを示した平面図である。
【図2】図1に示された有機EL表示パネルの断面図である。
【図3】図1に示された有機EL表示パネルの製造工程を示した図面である。
【図4】図1に示された有機EL表示パネルを製造するために用いる版の製造工程を示した図面である。
【図5】図1に示された有機EL表示パネルの製造工程を示した図面である。
【図6】図1に示された有機EL表示パネルの製造工程を示した図面である。
【図7】第一実施形態の変形例として図1に示された有機EL表示パネルの製造工程を示した図面である。
【図8】本発明を適用した第二実施形態に係る有機EL表示パネルを示した断面図である。
【図9】図8に示された有機EL表示パネルの製造工程を示した図面である。
【図10】図8に示された有機EL表示パネルの製造工程を示した図面である。
【図11】図8に示された有機EL表示パネルの製造工程を示した図面である。
【図12】本発明を適用した第三実施形態に係る有機EL表示パネルを示した断面図である。
【図13】図12に示された有機EL表示パネルの製造工程を示した図面である。
【図14】図12に示された有機EL表示パネルの製造工程を示した図面である。
【図15】図12に示された有機EL表示パネルの製造工程を示した図面である。
【符号の説明】
10、105、110 有機EL表示パネル(表示装置)
13 アノード(第一電極)
14 第二濡れ性可変層
14X 親液層
15(R) 赤色に発光するEL層(光学材料層)
15(G) 緑色に発光するEL層(光学材料層)
15(B) 青色に発光するEL層(光学材料層)
16 カソード(第二電極)
20 仕切り壁
60r、60g、60b 有機化合物含有液(液滴)
61 液滴
151 正孔輸送層(光学材料層)
152 狭義の発光層(光学材料層)
152r、152g、152b 有機化合物含有液(液滴)
200R 赤用版
200G 緑用版
200B 青用版
202 濡れ性可変膜
203α フォトマスク基板
203β フォトマスク基板

Claims (10)

  1. 基板に設けられた第一電極及び第二電極を有する光学素子を具備する表示装置を製造する表示装置の製造方法において、
    前記第一電極は仕切り壁に囲繞されており、
    濡れ性の相違によるパターンの濡れ性可変層に従って光学材料含有液の液滴を付着した平板状の版の前記液滴を、平板の状態の前記基板側の前記第一電極に接触させるか或いは前記仕切り壁に接触させることにより前記仕切り壁に囲繞された領域に転写する転写工程を含むことを特徴とする表示装置の製造方法。
  2. 前記第一電極は複数あり、
    前記基板には、それぞれの前記第一電極上に配置された親液部及び複数の前記第一電極間上に配置された撥液部を有する濡れ性可変層を備え、
    前記転写工程は前記液滴が前記親液部上に転写される工程であることを特徴とする請求項1記載の表示装置の製造方法。
  3. 前記光学材料含有液には電荷輸送層材料或いは発光層材料を含み
    前記転写工程は、前記電荷輸送層材料を含んだ光学材料含有液の液滴及び前記発光層材料を含んだ光学材料含有液の液滴の少なくとも何れか一方を転写する工程である、
    ことを特徴とする請求項1又は2に記載の表示装置の製造方法。
  4. 前記転写工程の前工程として、
    活性光線の照射によって光学材料含有液に対する濡れ性が変化し得る第二濡れ性可変層を前記第一電極が形成された前記基板上に被膜する工程と、
    前記第一電極上の前記第二濡れ性可変層に前記活性光線の照射する活性光線照射工程と、
    を含むことを特徴とする請求項1からの何れか一項に記載の表示装置の製造方法。
  5. 前記版として、
    第一色に発光する第一発光層材料を含む光学材料含有液の第一液滴が所定のパターンに付着される第一版と、
    第一色と異なる色に発光する第二発光層材料を含む光学材料含有液の第二液滴が前記第一の液滴と異なるパターンに付着される第二版と、
    を準備する工程を含み、
    前記転写工程は、前記第一版により前記基板側に前記第一液滴を転写後、前記第二版により前記基板側に前記第二液滴を転写する工程を含むことを特徴とする請求項1からの何れか一項に記載の表示装置の製造方法。
  6. 前記版として、
    第一色に発光する第一発光層材料を含む光学材料含有液の第一液滴が所定のパターンに付着される第一版と、
    第一色と異なる色に発光する第二発光層材料を含む光学材料含有液の第二液滴が前記第一の液滴と異なるパターンに付着される第二版と、
    を準備する工程を含み、
    前記転写工程は、
    前記第一版に付着された前記第一液滴のパターンに対応する位置の前記第二濡れ性可変層に前記活性光線を照射してから、前記第一版により前記基板側に前記第一液滴を転写後、前記第二版に付着された前記第二液滴のパターンに対応する位置の前記第二濡れ性可変層に前記活性光線を照射してから、前記第二版により前記基板側に前記第二液滴を転写する工程を含む、
    ことを特徴とする請求項に記載の表示装置の製造方法。
  7. 前記濡れ性可変層は、珪素と酸素とからなる主鎖に、フルオロアルキル基が結合した化合物を有することを特徴とする請求項1からの何れか一項に記載の表示装置の製造方法。
  8. 前記濡れ性可変層は、フルオロアルキル基を有したシラザン化合物を加水分解して縮合させた縮合物を有することを特徴とする請求項1からの何れか一項に記載の表示装置の製造方法。
  9. 前記濡れ性可変層は、光触媒を有することを特徴とする請求項1からの何れか一項に記載の表示装置の製造方法。
  10. 基板に設けられた第一電極及び第二電極を有する光学素子を具備した表示装置を製造するための表示装置の製造装置において、
    活性光線の被照射によって光学材料含有液に対する濡れ性が変化することによって形成された濡れ性相違によるパターンからなる濡れ性可変層に従って前記光学材料含有液の液滴が付着された平板状の版であって、前記液滴を平板の状態の前記基板側の前記第一電極に接触させるか或いは前記第一電極を囲繞する仕切り壁に接触させることにより転写するための版と、
    前記液滴を前記基板側の前記第一電極に接触させるか或いは前記第一電極を囲繞する仕切り壁に接触させる機構と、
    を備えることを特徴とする表示装置の製造装置。
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