JP4947104B2 - 表示パネル - Google Patents

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Description

本発明は、表示素子が基板上に形成されてなる表示パネル及び表示パネルの製造方法に関する。
特許文献1には、LED表示器の製造方法における封止工程について記載されている。この特許文献1に記載されている技術について簡単に説明すると、基板上に複数のLEDチップをマトリクス状に表面実装し、これら複数のLEDチップを取り囲むようにリング状枠部を基板上に形成する。このリング状枠部はフッ素樹脂からなるものである。そして、リング状枠部で取り囲まれた領域に樹脂を注入しその樹脂をリング状枠部で堰き止めることで、この樹脂で複数のLEDチップを被覆する。これにより、複数のLEDチップが封止される。
一方、自発光素子としてLEDの一種として有機EL(Electro Luminescence)素子が開発されている。有機EL素子はアノード、EL層、カソードの順に積層された積層構造を成しており、このような有機EL素子を画素として基板上にマトリクス状に配列してなる有機EL表示パネルが実現化されている。LED表示器を製造するにあたっては予め製造された複数のLEDチップを基板上に実装していく必要があるため、解像度の高い表示器を製造するにも限度がある。それにたいして、有機EL表示パネルを製造するにあたっては基板上に蒸着等の成膜工程、フォトリソグラフィー法等のマスク工程、エッチング等の薄膜形状加工工程を適宜行うことによって複数の有機EL素子をまとめて基板上にパターニングするため、LED表示器に比較して解像度の高い表示器を提供することができる。
ところが有機EL素子は外気中の水分、酸素等によって劣化しやすいため、封止構造によって封止する必要があるため、特許文献1に記載された技術のように、複数の有機EL素子がパターニングされた範囲を取り囲むような立体的な壁として封止膜を形成する場合がある。
特開平10−294498号公報
しかし、このような封止膜を形成するためには、複数の有機EL素子を取り囲むような広範なリング状枠部を用いなければならず、コストが増加するとともにリング状枠部を形成する工程が増えてしまうという問題点を生じている。そして、このようなリング状枠部では封止膜を堰き止めるために十分な高さにするために、フォトリソグラフィー法によりパターニングしてリング状枠部を形成する場合、リング状枠部が高いほどフォトエッチングに時間がかかってしまうといった問題を生じている。対して製造時間を短縮するためにリング状枠部を簡易的に印刷等で形成すると、図26に示すように、基板101と枠部103との微細な位置調整が困難なために、アライメントずれを考慮して枠部103内の有機EL素子102が発光可能な表示領域A0に対する非表示領域A1の面積の割合が増大するような設計にしなければならなかった。
また、十分な封止効果を得るために封止膜104を厚くしたり、封止膜104となる樹脂の粘度を高くしたりすると、枠部103の隅に空隙105が生じやすくなり、この隙間から封止膜104と基板101との密着面積が小さくなるため封止効果が減少し、さらに基板101に接している封止膜104から有機EL素子102までの距離D1が短いために空隙105中の酸素や水分が基板104と封止膜104との間の界面を通じて有機EL素子102まで侵入しやすくなってしまう。加えて、封止膜104と枠部103との接触部106の面積が小さくなり、外気中の酸素や水分が空隙105に侵入しやすくなり、ますます有機EL素子102が劣化してしまうおそれがある。
そこで、本発明の目的は、立体的な高さを持つ壁としての枠部を形成しなくて済む表示パネル及び表示パネルの製造方法を提供することである。
以上の課題を解決するために、請求項1に記載の発明は、表示パネルにおいて、
基板と、
前記基板上に配列された複数の画素を有する表示素子と、
前記表示素子の周囲の前記基板上の領域が撥液性を示すパターン層と、
外縁の形状が前記パターン層の前記撥液性領域によって堰き止められている封止樹脂と、
を備え、
前記表示素子は一対の電極を有し、前記一対の電極のうちの一方の電極の少なくとも一部は前記パターン層の電極用親液性領域で被覆され
前記表示素子は水分遮断シートによって覆われ、前記水分遮断シートはその外周部を前記封止樹脂によって覆われていることを特徴としている。
請求項1に記載の発明では、パターン層が発現する撥液性によって容易に封止樹脂の流動を制限しているので、所定の領域内に封止樹脂を形成することができる。
本発明の表示パネルによれば、パターン層が発現する撥液性によって容易に封止樹脂の流動を制限しているので、所定の領域内に封止樹脂を形成することができる。
そして本発明の表示パネルの製造方法によれば、パターン層形成工程によって、立体的な高さを持つ壁としての枠部を形成することなしに樹脂被膜工程で被膜される樹脂の流動を制限することができる。特に濡れ性可変層の第三領域に活性光線を照射することでの濡れ性を簡易に向上することができる。そして、第一領域には活性光線が照射されていないから濡れ性が低いので、第三領域に重ねるように樹脂を塗布すると、第三領域に塗布した樹脂を第一領域の濡れ性の低い領域によって堰き止めることができる。
また、第二領域を複数離間するように設け、各第二領域に活性光線を照射することで各第二領域の濡れ性が向上する。そして、各第二領域に有機化合物含有液を塗布すると、有機化合物含有液が第二領域ではなじみやすいので、有機化合物含有液が各第二領域全体に滲み、EL層の成膜不良を抑えることができる。また、塗布された有機化合物含有液は第二領域では滲み、それぞれの第二領域の周囲でははじくから、隣り合う第一電極つまり隣り合う第一電極で有機化合物含有液が混ざることもなくなる。また、第一電極上で有機化合物含有液が滲むから、EL層の厚さが均一になる。
以上のように濡れ性可変層を形成し、濡れ性可変層のうちを部分的に照射することで濡れ性のパターンが形成され、濡れ性可変層の濡れ性のパターンを用いてEL層のパターニングを行い、更に濡れ性可変層の濡れ性のパターンを用いて樹脂を堰き止めている。このように濡れ性可変層の濡れ性のパターンを用いているので、従来のようなリング枠部を形成する必要がない。また、濡れ性可変層をEL層のパターンニングと樹脂の堰き止めに兼用している。従って、有機ELパネルの製造コストの削減を図ることができる。
図1は、本発明を適用した製造方法により製造された有機EL表示パネルを示した断面図である。 図2は、上記有機EL表示パネルを示した平面図である。 図3は、上記有機EL表示パネルの断面を拡大して示した図である。 図4は、上記有機EL表示パネルに形成されているパターン層を示した平面図である。 図5は、図1の領域5を拡大して示した図面である。 図6は、上記有機EL表示パネルを製造するための一工程を示した図面である。 図7は、図6の続きの工程を示した図面である。 図8は、図7の続きの工程を示した図面である。 図9は、図8の続きの工程を示した図面である。 図10は、図9の続きの工程を示した図面である。 図11は、図10の続きの工程を示した図面である。 図12(a)は図11中のA−A線断面を示した図面であり、図12(b)は図11中のB−B線断面を示した図面であり、図12(c)は図11中のC−C線断面を示した図面である。 図13は、図11の続きの工程を示した図面である。 図14(a)は図13中のA−A線断面を示した図面であり、図14(b)は図13中のB−B線断面を示した図面であり、図14(c)は図13中のC−C線断面を示した図面である。 図15は、図13の続きの工程を示した図面である。 図16(a)は図15中のA−A線断面を示した図面であり、図16(b)は図15中のB−B線断面を示した図面であり、図16(c)は図15中のC−C線断面を示した図面である。 図17は、図15の続きの工程を示した図面である。 図18(a)は図17中のA−A線断面を示した図面であり、図18(b)は図17中のB−B線断面を示した図面であり、図18(c)は図17中のC−C線断面を示した図面である。 図19は、図17の続きの工程を示した図面である。 図20(a)は図19中のA−A線断面を示した図面であり、図20(b)は図19中のB−B線断面を示した図面であり、図20(c)は図19中のC−C線断面を示した図面である。 図21は上記有機EL表示パネルを製造するに際して使用するフォトマスク基板を示した図面であり、(a)は平面図であり、(b)は断面図である。 図22は、図1とは別の有機EL表示パネルを示した断面図である。 図23は、図1、図22とは別の有機EL表示パネルを示した断面図である。 図24は、図1、図22、図23とは別の有機EL表示パネルを示した断面図である。 図25は、図1、図22、図23、図24とは別の有機EL表示パネルを示した断面図である。 従来の有機EL表示パネルの封止構造を示した断面図である。
以下に、図面を用いて本発明の具体的な態様について説明する。ただし、発明の範囲を図示例に限定するものではない。また、以下の説明において、『平面視して』とは、『透明基板12の面方向に対して垂直な方向に見て』という意味である。
図1は、本発明が適用された有機EL表示パネル1全体の断面図である。
この有機EL表示パネル1は、光を透過する性質(以下、透光性という。)を有した透明基板12と、透明基板12に積層されて、複数の有機EL素子11(図3に図示)及び複数のトランジスタ21(図3に図示)等を構成した積層構造3と、積層構造3上に形成され、複数の有機EL素子11及び複数のトランジスタ21等を封止した封止構造4と、を備える。
透明基板12は、ホウケイ酸ガラス、石英ガラス、その他のガラス、PMMA、ポリカーボネート、その他の樹脂で平板状に形成されている。
図2及び図3を用いて積層構造3について説明する。
図2は、積層構造3を拡大して示した平面図であって、図3は、図2に示された切断線III−IIIで破断して示した断面図である。
図2に示すように積層構造3を平面視した場合に積層構造3では画素としての有機EL素子11がマトリクス状に配列されており、有機EL表示パネル1が積層構造3においてアクティブマトリクス駆動方式によりマトリクス表示を行うようになっている。積層構造3のうち複数の有機EL素子11がマトリクス状に配列されている領域は表示素子として機能し、表示素子の外側の領域は非発光部である。積層構造3では一つの画素(有機EL素子11)に一つの画素回路が設けられている。画素回路は、周辺ドライバ(図示略)から信号線51及び走査線52を介して信号を入力したり、入力した信号に従って有機EL素子11に流れる電流をオン・オフしたり、有機EL素子11の発光期間中に電流値を保持することで有機EL素子11の発光輝度を一定に保ったりするようなアクティブ素子として設けられている。画素回路は、一つにつき少なくとも一つ以上のトランジスタから構成され、適宜コンデンサも付加されることもあるが、図2においては一例として画素回路が二つのトランジスタ21,21から構成されたものとする。なお、図3は、主に一画素を拡大して示したものである。
図2、図3に示すように、透明基板12の表面12a上には、横方向に延在した導電性の複数の走査線52,52,…が形成されている。走査線52,52,…は、平面視して、ほぼ等間隔となって互いに平行に配列されている。走査線52,52,…は、透明基板12の表面12a一面に成膜されたゲート絶縁膜23によって被膜されている。このゲート絶縁膜23上には、縦方向に延在した複数の信号線51,51,…が形成されており、平面視して信号線51,51,…は走査線52,52,…に対して直交している。信号線51,51,…も、平面視して、ほぼ等間隔となって互いに平行に配列されている。
透明基板12の表面12aには、複数のトランジスタ21,21,…が形成されている。各トランジスタ21は、ゲート電極22、ゲート絶縁膜23、半導体膜24、不純物半導体膜25,26、ドレイン電極27、ソース電極28から構成されており、これらが積層されてなるMOS型電界効果薄膜トランジスタである。ゲート絶縁膜23は、透明基板12の表面12a一面に成膜されており、全てのトランジスタ21,21,…に共通した層となっている。
トランジスタ21,21,…は保護絶縁膜18によって被覆されている。平面視して、保護絶縁膜18は、信号線51,51,…及び走査線52,52,…に重なるようにして網目状に形成されている。平面視して、保護絶縁膜18が網目状に形成されることで、保護絶縁膜18によって囲繞された複数の囲繞領域19,19,…が透明基板12上にマトリクス状に配列されたように形成される。保護絶縁膜18は、酸化シリコン(SiO)、窒化シリコン(SiN)といった無機珪素化物で形成されている。
有機EL素子11は、アノードとして機能する第一電極である画素電極13、有機化合物からなるエレクトロルミネッセンス層15(以下、EL層15と略称する)、カソードとして機能する第二電極である対向電極16の順に積層した積層構造となっている。画素電極13は、可視光に対して透過性を有するとともに導電性を有し、比較的仕事関数の高いものである。画素電極13は、例えば、酸化インジウム、酸化亜鉛若しくは酸化スズ又はこれらのうちの少なくとも一つを含む混合物(例えば、錫ドープ酸化インジウム(ITO)、亜鉛ドープ酸化インジウム)で形成されている。
平面視して、画素電極13,13,…は信号線51,51,…と走査線52,52,…に囲まれた領域にそれぞれ配設されており、画素電極13、13,…が互いに間隔をあけて且つマトリクス状になってゲート絶縁膜23上に配列されている。
また、平面視して、画素電極13,13,…は囲繞領域19,19,…にそれぞれ対応して臨んでいる。平面視して、囲繞領域19の面積が画素電極13の面積より小さく、囲繞領域19が画素電極13の外縁の内側に配されており、画素電極13の外周部は保護絶縁膜18の一部に重なっている。この例では、画素電極13がトランジスタ21のソース電極28に接続されているが、画素回路の回路構成によっては他のトランジスタやコンデンサに画素電極13が接続されていても良い。
画素電極13,13,…上にはパターン層14が全ての有機EL素子11,11,…に共通して成膜されている。パターン層14は、透明基板12の表示領域から非表示領域にわたって一面に形成されており、画素電極13,13,…とともに保護絶縁膜18も被覆している。図4は透明基板12上のパターン層14を示した平面図である。図3、図4に示すように、パターン層14は、画素電極13,13,…に重なっている領域において液体に対してなじんで液体が40°以下の接触角で濡れる性質(以下、「親液性」という。)を有した親液性領域(電極用親液性領域、第二領域)14a,14a,…と、保護絶縁膜18に重なっている領域において液体をはじいて液体が50°以下の接触角で濡れる性質(以下、「撥液性」という。)を有した撥液性領域14bと、にパターン化されている。つまり、パターン層14においては、撥液性領域14bが平面視して網目状に形成されており、親液性領域14a,14a,…が撥液性領域14bに囲繞されるようにマトリクス状に形成されている。平面視して、親液性領域14aの面積は囲繞領域19の面積よりも大きく、親液性領域14a内に囲繞領域19全体が含まれている。
また、平面視して、パターン層14は、画素電極13,13,…が配列されている範囲の外側で複数の画素電極13,13,…をまとめて囲繞する環状の親液性領域(封止樹脂用親液性領域、第三領域)14cにパターン化されており、更に親液性領域14cを囲繞するような環状の撥液性領域(第一領域)14dにパターン化されている。
パターン層14の親液性領域14a,14a,…及び親液性領域14cは非常に薄く、その厚さは0.0nmより厚く且つ1nm以下である。なお、図4において、符号14eは親液性領域14cの内縁であり、符号14fは親液性領域14cの外縁である。
図2、図3に示すように、EL層15,15,…は、平面視してマトリクス状に配列されており、親液性領域14a,14a,…上にそれぞれ成膜されている。
各EL層15は、有機化合物である発光材料で形成された層であって、画素電極13から注入された正孔と対向電極16から注入された電子を再結合させることで励起子を生成して発光する層である。また、各EL層15には、電子輸送性の物質が適宜混合されていても良いし、正孔輸送性の物質が適宜混合されても良いし、電子輸送性の物質及び正孔輸送性の物質が適宜混合されていても良い。
各EL層15は、画素電極13から順に正孔輸送層、狭義の発光層、電子輸送層となる三層構造であったり、画素電極13から順に正孔輸送層、狭義の発光層となる二層構造であったり、狭義の発光層からなる一層構造であったり、これらの層構造において適切な層間に電子或いは正孔の注入層が介在した積層構造であったりする。ここでは、各EL層15は、導電性高分子であるPEDOT(ポリチオフェン)及びドーパントであるPSS(ポリスチレンスルホン酸)からなる正孔輸送層、ポリフルオレン系発光材料からなる狭義の発光層の順に積層した二層構造である。EL層15は、有機化合物含有液を塗布すること(つまり、湿式塗布法)によって成膜される。有機化合物含有液とは、EL層15を構成した有機化合物又はその前駆体を含有した液であり、EL層15を構成した有機化合物又はその前駆体が溶質として溶媒に溶けた溶液であっても良いし、EL層15を構成した有機化合物又はその前駆体が分散媒に分散した分散液であっても良い。
対向電極16は、全てのEL層15,15,…を被覆するように連続して形成されている。つまり、平面視して、対向電極16が成膜されている領域の外縁の内側には、図4に示された全ての親液性領域14a,14a,…がある。また、平面視して、対向電極16の外縁は、図4に示すような親液性領域14cの外縁14fよりも内側にある。
カソードは、少なくとも仕事関数の低い材料を含み、具体的にはマグネシウム、カルシウム、リチウム、バリウム、希土類単体又はこれらの単体を少なくとも一種を含む合金で形成されている。更に、カソードが積層構造となっていても良く、例えば、上述のような低仕事関数材料で形成された膜上にアルミニウム、クロム等高仕事関数で且つ低抵抗率の材料で被膜した積層構造でも良い。また、カソードは可視光に対して遮光性を有するのが望ましく、さらに、EL層15から発する可視光に対して高い反射性を有するのが望ましい。つまり、カソードが可視光を反射する鏡面として作用することで、光の利用効率を向上することができる。
以上のように、パターン層14及び対向電極16は、全ての有機EL素子11,11,…に共通した層となっており、画素電極13及びEL層15が有機EL素子11ごとに独立して形成されている。
次に、図1、図3、図5を用いて封止構造4について説明する。ここで、図5は、図4に示された切断線V−Vで破断して示した断面図であって、図1の領域5の部分を拡大して示した図面である。
封止構造4は、対向電極16上に設けられた水分遮断シート81と、水分遮断シート81の周囲を囲繞するようにして環状に形成された樹脂シール82と、水分遮断シート81及び樹脂シール82全体を被覆したガスバリア薄膜83と、を具備する。
水分遮断シート81は、有機EL素子11,11,…の特性の劣化が生じるのを防止するために水分及び酸素の透過を防止することができる素材で形成されており、更には凹凸に形成された対向電極16の表面に密着するために柔軟な素材で形成されている。水分遮断シート81を形成する素材としては、オレフィン系樹脂の層と、金属又は合金の層とを少なくとも積層した積層体が好適に使用される。
具体的に水分遮断シート81は下層から吸着層84、遮蔽層85、ナイロン層86、保護樹脂層87の順に積層した四層構造を成している。吸着層84は、水又は酸素と物理吸着する官能基を有するオレフィン系樹脂からなり、対向電極16に容易に接着するものである。オレフィン系樹脂としては、例えばポリエチレン、ポリプロピレン等が挙げられる。吸着層84の膜厚は、20μm〜100μmである。吸着層84に酸化カルシウム、酸化バリウム、硫酸マグネシウム等の吸湿剤を添加しても良い。更には、吸着層84に鉄粉等の化学的に酸素を吸着する脱酸素剤を添加しても良い。
遮蔽層85は、金属又は合金からなり、水及び酸素の透過を遮蔽するものである。水や酸素に対する透過防止性に優れた金属、合金としては、アルミニウム、ニッケル、チタン、アルミ合金、ニッケル合金、チタン合金、ステンレス鋼等が挙げられる。ここでは、遮蔽層85がアルミニウムで形成されている。遮蔽層85の膜厚は10〜40μmである。
ナイロン層86はナイロンからなるものである。このナイロン層86に鉄粉等の化学的に酸素を吸着する脱酸素剤を添加しても良いし、酸化カルシウム、酸化バリウム、硫酸マグネシウム等の吸湿剤を添加しても良い。ナイロン層86の膜厚は特に限定されないが、ここでは9μmである。
保護樹脂層87はポリテレフタル酸エチレン等のポリエステル系樹脂からなる。この保護樹脂層87に鉄粉等の化学的に酸素を吸着する脱酸素剤を添加しても良いし、酸化カルシウム、酸化バリウム、硫酸マグネシウム等の吸湿剤を添加しても良い。保護樹脂層87の膜厚は特に限定されないが、ここでは12μmである。
平面視して、水分遮断シート81の外縁は、対向電極16全体を被覆できるように対向電極16の外縁と実質的に一致しているか、又は、対向電極16の外縁よりも外側にある。更には、平面視して、水分遮断シート81の外縁は、パターン層14の親液性領域14cに含まれており、水分遮断シート81の一部の外周部が親液性領域14cの一部の内周部に重なっており、親液性領域14cの一部の外周部が水分遮断シート81から露出している。つまり、平面視して、水分遮断シート81の外縁は、図4に示すような親液性領域14cの内縁14eよりも外側にあり、図4に示すような親液性領域14cの外縁14fよりも内側にある。
樹脂シール82は、二液型エポキシ樹脂、熱硬化性エポキシ樹脂、光硬化樹脂(紫外線硬化性樹脂)のいずれかを硬化したものである。樹脂シール82は、水分遮断シート81の外縁に沿って水分遮断シート81の外周縁を覆うように形成されている。更に、樹脂シール82は水分遮断シート81の外縁から延出して、パターン層14の親液性領域14c上にも形成されている。しかし、樹脂シール82の外縁が撥液性領域14dの撥液性によって堰き止められているため、樹脂シール82は親液性領域14cの外縁14fから外の撥液性領域14dに延出していない。この樹脂シール82は、水分遮断シート81とパターン層14との界面に水や酸素の侵入することを抑制するものである。
ガスバリア薄膜83は、酸化アルミニウム又はアルミニウムからなるものである。ガスバリア薄膜83は、水分遮断シート81及び樹脂シール82を覆っている。このガスバリア薄膜83の膜厚は、封止性や全体の薄型化の観点から0.0001mm以上0.01mm以下が望ましい。「ガスバリア性」とは、酸素ガス及び水蒸気を通過させないで酸素ガス及び水蒸気を遮蔽する性質をいう。
次に、図6〜図20を用いて有機EL表示パネル1の製造方法について説明する。ここで、図6〜図8は製造過程において図3と同じ図示範囲の状態を示した図面である。図9では、(a)の図が製造過程において図3と同じ図示範囲の状態を示した図面であり、(b)の図が製造過程において図5と同じ図示範囲の状態を示した図面である。図10では、(a)の図が製造過程においてパネル全体の平面図であり、(b)の図が製造過程において図3と同じ図示範囲の状態を示した図面である。図11、図13、図15、図17、図19が製造過程においてパネル全体の平面図である。図12、図14、図16、図18、図20の(a)の図はそれぞれ図11、図13、図15、図17、図19中のA−A線断面を示した図面であり、(b)の図がそれぞれ図11、図13、図15、図17、図19中のB−B線断面を示した図面であり、(c)の図がそれぞれ図11、図13、図15、図17、図19中のC−C線断面を示した図面である。
(1)トランジスタ・画素電極形成工程
まず、スパッタリング法、PVD法及びCVD法等といった成膜工程、フォトリソグラフィー法等といったマスク工程、エッチング法等といった薄膜の形状加工工程を適宜行うことによって、信号線51,51,…及び走査線52,52,…をパターニング形成するとともに、画素ごとに画素電極13及びトランジスタ21,21を透明基板12の表面12a上にパターニング形成する(図6)。ここで、画素電極13及びトランジスタ21をパターニング形成するに際して、トランジスタ21のソース電極28と画素電極13が接続されるように、レジストでマスクする。また、図12(c)に示すように、トランジスタ21のドレイン電極27、ソース電極28と同一膜をパターニングすることにより対向電極16の引き回し配線17を形成する。
(2)保護絶縁膜形成工程
画素電極13,13,…及びトランジスタ21,21,…の形成後、スパッタリング法、PVD法及びCVD法等といった成膜工程、フォトリソグラフィー法等といったマスク工程、エッチング法といった薄膜の形状加工工程を行うことによって、画素電極13,13,…を囲繞するように網目状の保護絶縁膜18を形成する。保護絶縁膜18を形成することによって、保護絶縁膜18に囲繞された囲繞領域19,19,…が形成され、各囲繞領域19内において画素電極13が露出している(図7)。
(3)第一の洗浄工程
次いで、透明基板12の表面12a側を即ち画素電極13,13,…及び保護絶縁膜18の露出した表面を洗浄する。洗浄としては、大気圧未満の減圧下における酸素プラズマ洗浄であっても良いし、紫外線/オゾン洗浄であっても良い。その後、画素電極13,13,…、保護絶縁膜18の露出した表面、透明基板12の裏面12b、その他全体を純水で洗浄する。次いで、透明基板12に例えば窒素ガスといった不活性ガスを吹き付けて、透明基板12を乾燥させる。
(4)濡れ性可変層形成工程
次いで、フッ素を含む官能基を有したシラン化合物、特にシラン化合物の中でも、フッ素を含む官能基を有したシラザン化合物からなる膜を画素電極13,13,…、保護絶縁膜18の露出した表面にコーティングする。
具体的には、フッ素を含む官能基を有したシラザン化合物を含有した溶液(以下、シラザン系溶液という。)に透明基板12を浸漬し、その後透明基板12を引き上げることによって、透明基板12の表面12a側一面にシラザン系溶液を塗布する(ディップコート法)。
ここで、「フッ素を含む官能基を有したシラザン化合物」とは、Si−N−Si結合を有し、N又は/及びSiにフッ素を含む官能基が結合したものであり、例えば次の一般式(1)で表すオリゴマー又はポリマーが挙げられる。
RfSi(NH)3/2 …(1)
一般式(1)においてRfは、フッ素を含む官能基である。
「フッ素を含む官能基」としては、フルオロアルキル基があり、例えば、次の一般式(2)〜(19)で表す官能基が挙げられる。
−(CH(CFCF…(2)
−(CH(CFCF(CF …(3)
−(CH(CFC(CF …(4)
−(CFCF …(5)
−(CFCF(CF …(6)
−(CFC(CF …(7)
−(CF(C(CFCF …(8)
−(CF(C(CFCF(CF …(9)
−(CF(C(CFC(CF …(10)
−(CF(C(CF(CFCF …(11)
−(CF(C(CF(CFCF(CF …(12)
−(CF(C(CF(CFC(CF …(13)
−(C(CFCF …(14)
−(C(CFCF(CF …(15)
−(C(CFC(CF …(16)
−(C(CF(CFCF …(17)
−(C(CF(CFCF(CF …(18)
−(C(CF(CFC(CF …(19)
一般式(2)〜(19)においてa,b,cはいずれも整数である。
シラザン系溶液の溶媒としては、フッ素系溶剤が挙げられる。
ここでは、シラザン化合物として、次の一般式(20)及び化学構造式(21)で表せるシラザンオリゴマー(KP−801M:信越化学工業株式会社製)を用いる。そして、上述のディップコート工程においては、このシラザンオリゴマーを溶質としてm−キシレンヘキサフロライド溶媒に溶かしたシラザン系溶液(濃度3wt%)に透明基板12を約一分間浸漬する。
17Si(NH)3/2 …(20)
Figure 0004947104
次いで、透明基板12に例えば窒素ガスといった不活性ガスを吹き付けて、シラザン系溶液の溶媒を蒸発させることで、シラザン化合物が画素電極13,13,…及び保護絶縁膜18の表面に堆積した状態となる。
次いで、透明基板12を10〜30分間放置すると、雰囲気中の水分によってシラザン化合物が加水分解・縮合するとともに画素電極13,13,…や保護絶縁膜18と化学的に結合する。これにより、図8に示すように、フッ素を含む官能基が結合した縮合体からなる濡れ性可変層14’が、画素電極13,13,…及び保護絶縁膜18全体を覆うように一面に成膜される。濡れ性可変層14’に含まれる縮合体は、次の一般式(22)で表される。
Figure 0004947104
一般式(22)において、Rfは上述したようにフッ素を含む官能基であって撥液性を示す官能基であり、Xはシラザン化合物と結合した画素電極13の原子若しくは原子団、保護絶縁膜18の原子若しくは原子団、画素電極13若しくは保護絶縁膜18の表面と結合したシラザン化合物の一部の原子若しくは原子団、又は、化学構造式(21)におけるNH基を置換した基を構成する原子若しくは原子団のいずれかであり、nは100以上の整数である。シラザン化合物が一般式(20)で表されるシラザンオリゴマーの場合には、RfはC17となり、XがOとなる。シラザン化合物は活性が高く、画素電極13,13,…及び保護絶縁膜18にも吸着しやすいから、濡れ性可変層14’が画素電極13,13,…及び保護絶縁膜18の表面に化学吸着した状態で成膜される。この濡れ性可変層14’は所謂単分子層であり、濡れ性可変層14’ではシラザン化合物の単分子ユニットにおける主鎖であるRf−Si−X−基又はRf−Si−基が、画素電極13,13,…及び保護絶縁膜18の表面に対して略垂直方向に配列するとともに隣接する単分子ユニットのSiが、画素電極13,13,…及び保護絶縁膜18の表面に沿った方向に対して加水分解により酸素をエーテル結合の状態で縮合されている。つまり、シラザン化合物は、画素電極13,13,…及び保護絶縁膜18の表面の面方向に縮合されるとともに、画素電極13,13,…及び保護絶縁膜18の表面に形成された、単分子ユニットにおける主鎖であるRf−Si−X−基又はRf−Si−基の上方に、更に単分子ユニットにおける主鎖Rf−Si−X−基又はRf−Si−基が積み重なるということが殆どなくなる。このため、濡れ性可変層14’の厚さは、実質的に単分子ユニットにおける主鎖(ここでは縮合体としての側鎖に相当。)であるRf−Si−X−基又はRf−Si−基の長さに等しくなる。またこの濡れ性可変層14’は、各単分子ユニットにおける主鎖の中のフッ素を含む官能基Rfが濡れ性可変層14’の表面側に配置するように縮合されているから、表面では各官能基Rfの撥液性によって有機化合物含有液に対して撥液性を示す。
(5)第二の洗浄工程
次いで、透明基板12を大気中に放置した後に、透明基板12の表面12a側をm−キシレンヘキサフロイド液(シラザン系溶液の溶媒と同じ液)ですすぐことで、画素電極13,13,…及び保護絶縁膜18の表面に堆積した未反応のシラザン化合物を洗い流す。
(6)露光工程
次いで、図9に示すように、透明基板12の表面12a側にフォトマスク基板40を対向させた状態でフォトマスク基板40に活性光線を透過させて、濡れ性可変層14’を部分的に照射する。このフォトマスク基板40によって、活性光線は、濡れ性可変層14’のうち画素電極13,13,…に重なる領域及び画素電極13,13,…の配列範囲を囲繞する領域に入射する。これにより、濡れ性可変層14’がパターン層14となる。このときフォトマスク基板40を濡れ性可変層14’に当接させた状態で活性光線を照射しても良いし、フォトマスク基板40を濡れ性可変層14’から離した状態で活性光線を照射しても良いが、フォトマスク基板40を濡れ性可変層14’にできる限り近づけて軽く当接させると良い。活性光線としては、可視光線、紫外線、赤外線等があるが、後述する光触媒膜43を励起する波長域の光である。
ここで、フォトマスク基板40について図21(a)、(b)を用いて説明する。図21(a)はフォトマスク基板40の平面図であり、図21(b)はフォトマスク基板40の断面図である。フォトマスク基板40は活性光線を透過する透明基板41を有し、この透明基板41の一方の面41aにはマスク42が保護絶縁膜18に対応した網目パターンに形成されている。つまり、マスク42には複数の開口部42a,42a,…が形成されており、複数の開口部42a,42a,…が囲繞領域19,19,…に対応するようにマトリクス状に配列されていることでマスク42が網目状に形成されている。マスク42によって囲繞される開口部42aの開口面積は、囲繞領域19の面積よりやや大きくなっている。更に、フォトマスク基板40の一方の面41aの外周部には、マスク44が環状に形成されている。このマスク44がマスク42の外縁から離れてマスク42を囲繞するように形成されており、マスク42の外縁とマスク44との間には環状の開口部45が形成されている。そして、約0.2μm厚の光触媒膜43がマスク42及びマスク44を被覆するように透明基板41の一方の面41a全体に成膜されており、光触媒膜43が開口部42a,42a,…及び開口部45を閉塞している。
マスク42及びマスク44は活性光線を反射したり、吸収したりし、活性光線を透過しないものである。光触媒膜43は、樹脂などの透明なバインダに光触媒が分散したものであるか、又は、光触媒自体から形成されている。光触媒は、活性光線を受光することにより化学反応を促進する触媒として機能するものであって、光触媒としては、酸化チタン(TiO)、酸化亜鉛(ZnO)、酸化スズ(SnO)、チタン酸ストロンチウム(SrTiO)、酸化タングステン(WO)、酸化ビスマス(Bi)、酸化鉄(Fe)が挙げられる。ここでは、酸化チタンを光触媒として用いる。酸化チタンは、アナターゼ型とルチル型があり本発明では何れも使用することができるが、アナターゼ型の酸化チタンは励起波長が380nm以下であるからより好ましい。
以上のようなフォトマスク基板40を用いて透明基板41の裏面41bに活性光線を入射させる時には、図9に示すように開口部42a,42a,…を囲繞領域19,19,…にそれぞれ対向させ、更に画素電極13,13,…の全てが開口部45よりも内側に収まるようにする。マスク42及びマスク44では活性光線が遮蔽されるが、開口部42a,42a,…及び開口部45では活性光線が透過してマスク42及びマスク44の無い部分では光触媒膜43を透過する。従って、濡れ性可変層14’のうちマスク42及びマスク44に重なる領域には、活性光線が入射しないが、開口部42a,42a,…及び開口部45に重なる領域には活性光線が入射する。
活性光線が光触媒膜43を透過する際に活性酸素種(・OH)が生成される。濡れ性可変層14’のうち活性光線が入射した領域には、光触媒膜43を透過した活性酸素種が到達し、活性光線が入射しない領域には、マスク42によって活性光線が遮蔽されるから活性酸素種が届かない。このように、光触媒膜43に活性光線が入射することによって活性酸素種が発生し、発生した活性酸素種がフォトマスク基板40と濡れ性可変層14’との間の気相を拡散し、濡れ性可変層14’に到達した活性酸素種によって濡れ性可変層14’の化学構造を変化させる。なお、開口部42aの開口面積が囲繞領域19の面積よりもやや大きいため、それぞれの囲繞領域19よりもやや外側にも活性酸素種が到達する。
濡れ性可変層14’のうちマスク42及びマスク44と重ならない領域は、光触媒の作用により生成された活性酸素種(・OH)により撥液性を示すRf基が、親水性を示す水酸基に置換され、一般式(23)に示すようになる。
Figure 0004947104
この領域が親液性領域14a,14a,…及び親液性領域14cである。親液性領域14a,14a,…及び親液性領域14cでは、フッ素を含む官能基(上記Rf)が分解・離脱し、水酸基に置換されるために、液体に対して親液性を示す。
更に、親液性領域14aにおいては、珪素と酸素からなる縮合体における主鎖が画素電極13,13,…の表面に沿った状態で形成され、且つ、撥液性を示すフッ素を含む官能基が水酸基に置換されるため、膜厚も単分子ユニットにおける主鎖(ここでは縮合体としての側鎖に相当。)であるHO−Si−X−基又はHO−Si−基の長さに等しく、1nm以下と非常に薄くすることができる。このため、画素電極13及び対向電極16に印加された電圧により画素電極13から親液性領域14aを通過してEL層15に正孔のような電荷を注入することが可能となる。
一方、濡れ性可変層14’のうちマスク42及びマスク44と重なる領域には、活性酸素種が到達しないから化学変化が起きず、依然撥液性を示す。この領域が、撥液性領域14b及び撥液性領域14dである。撥液性領域14b及び撥液性領域14dは、親液性領域14a,14a,…及び親液性領域14cと連続して形成されているとともに親液性領域14a,14a,…及び親液性領域14cよりもほぼフッ素を含む官能基Rfの分だけ厚い。
(7)第三の洗浄工程
以上のように濡れ性可変層14’を部分的に露光することによってパターン層14を形成した後、速やかに透明基板12全体特にパターン層14の表面を純水でリンスする。パターン層14の表面を純水でリンスする方法としては、純水の流水をパターン層14の表面に流すことであっても良いし、純水の中に透明基板12とともにパターン層14を浸漬することであっても良い。また、パターン層14を純水でリンスしている時間は特に限定されないが、リンスしている状態を所定時間保っているのが望ましい。パターン層14の表面を純水でリンスしたら、純水を蒸発させてパターン層14の表面を乾燥させる。乾燥させる雰囲気は大気で良い。
(8)EL層形成工程
パターン層14の表面とともに透明基板12が乾燥したら、それぞれの囲繞領域19内にEL層15を成膜する。EL層15,15,…の成膜は、液滴吐出技術(インクジェット技術)を応用して行う。つまり、図10に示すように、EL層15の構成材料を含有した有機化合物含有液を吐出することのできるヘッド(ノズル)70を透明基板12に対向させて、駆動装置によって透明基板12に対して相対的にヘッド70を水平面に沿って移動させつつ、ヘッド70が囲繞領域19上に位置した時にヘッド70から有機化合物含有液を液滴71として一回又は複数回吐出する。これにより、有機化合物含有液の液滴が囲繞領域19内においてパターン層14上に着弾する。着弾した液滴が親液性領域14aで広がって膜になり、そしてその膜が固化することによって、EL層15が形成される。また、有機化合物含有液を赤、緑、青の色ごとに準備し、EL層15,15,…の色を塗り分けても良い。
以上のように有機化合物含有液を塗布した場合でも、パターン層14は囲繞領域19内において親液性領域14aとなっているため、着弾した液滴が濡れやすいとともに滲みやすく、有機化合物含有液が囲繞領域19内全体にいきわたる。また、囲繞領域19よりやや外側にも活性光線が入射して囲繞領域19よりも広い親液性領域14aが形成されているから、有機化合物含有液が確実に囲繞領域19内全体にいきわたる。そのため、EL層15が均等な厚さで成膜されるとともに、EL層15とパターン層14との間に剥離が生じることない。さらに、それぞれの親液性領域14aの周囲は撥液性領域14bとなっているため、有機化合物含有液が撥液性領域14bに滲むことがない。そのため、隣り合う二つの画素の有機化合物含有液同士が混ざり合うことがない。したがって、常に均等な厚さでEL層15,15,…を成膜することができ、隣り合う二つの画素が互いに異なる発光色の有機化合物含有液の場合に色純度の高い発色ができる。
なお、EL層15が積層構造である場合には、それぞれの層について有機化合物含有液を準備し、囲繞領域19内にそれぞれの有機化合物含有液を順にノズルで吐出することでそれぞれの層を積層していく。例えば、EL層15が正孔注入層、狭義の発光層からなる二層構造の場合には、正孔注入層の有機化合物含有液(正孔注入層を構成する有機化合物(例えば、導電性高分子であるPEDOT)と、ドーパントであるPSS)が水系分散媒に分散した分散液)を各囲繞領域19内に吐出することで正孔注入層を成膜し、次いで、狭義の発光層の有機化合物含有液(ポリフルオレン系発光材料が例えばトルエン、キシレン、テトラリンといった有機溶媒に溶解した溶液)を各囲繞領域19内に吐出することでEL層15を成膜する。この場合でも、パターン層14のうち各親液性領域14aでは、正孔注入層の有機化合物含有液がなじみ、撥液性領域14bでは正孔注入層の有機化合物含有液がはじかれる。
(9)対向電極形成工程
EL層15,15,…を液滴吐出法で成膜したら、塗布した有機化合物含有液の溶媒・分散媒を乾燥させる。次いで、蒸着やスパッタ等のPVD法及びCVD法といった成膜方法によって、EL層15,15,…を被覆するようにして対向電極16を成膜するとともに対向電極16の端子16aを引き回し配線17に接続する(図11、図12)。ここで、平面視して親液性領域14cの外縁14fよりも内側に対向電極16全体が配置されるように、対向電極16を成膜する。またトランジスタ21のドレイン電極27やゲート電極22に信号を出力する配線の端子が、外部回路と接続するために撥液性領域14dの外側で露出している。これら端子群は撥液性領域14dの外側において、保護絶縁膜18及び親液性領域14c、又は保護絶縁膜18、親液性領域14c及びゲート絶縁膜23に形成された、図示しないコンタクトホールによって露出させてもよい。そして、対向電極16の端子16aは、保護絶縁膜18及び撥液性領域14bに形成されたコンタクトホール29により露出された引き回し配線17の一端17aと接続している(図12(c))。引き回し配線17の他端17bは、撥液性領域14dより外側の保護絶縁膜18及び撥液性領域14bにおいて露出されている。このように引き回し配線17によって対向電極16が撥液性領域14d上を遮ることがないので撥液性領域14dが連続した枠の形状で露出できるとともに外部回路が撥液性領域14dの外縁14fで対向電極16と接続することが可能となる。外部回路との接続のためのこれらのコンタクトホール群は必要に応じて一括して形成されてもよい。また対向電極16を成膜しても、EL層15が囲繞領域19内全体にいきわたって形成されているから、対向電極16が直接画素電極13に接触することもなく、対向電極16と画素電極13がショートすることがない。
(10)水分遮断シート接着工程
次いで、図13、図14に示すように、重合、架橋前の樹脂からなる接着剤層84’、遮蔽層85、ナイロン層86、保護樹脂層87の順に積層してなる水分遮断シート81を準備する。ここで、水分遮断シート81の面積が対向電極16の面積以上となり、水分遮断シート81の外縁の形状が親液性領域14cの内縁14eに囲まれた領域の形状よりも大きく、且つ、親液性領域14cの外縁14fに囲まれた領域の形状よりも小さくなるように、水分遮断シート81を準備する。この水分遮断シート81で対向電極16全体を被覆するようにして水分遮断シート81の接着剤層84’を対向電極16に接着する。水分遮断シート81を対向電極16に接着するに際して、水分遮断シート81の外周部を親液性領域14cの内周部に重ねるとともに、更に親液性領域14cの外周部を水分遮断シート81から露出させる。そして、接着剤層84’が重合、架橋して硬化すると、ポリエチレン、ポリプロピレン等の吸着層84に変質する(図15、図16)。水分遮断シート81を接着する時に水や酸素が生じる場合、この後十分乾燥させることで水や酸素を除去する。なお、接着剤層84’の組成にもよるが、水分遮断シート81を接着する時に水分遮断シート81の接触面81aより広い面積のヘッド91(図14に図示)に水分遮断シート81を付着させることによって水分遮断シート81を加熱して、更に水分遮断シート81を透明基板12側に押し付けるのが望ましい。このようなヘッド91により水分遮断シート81全面を圧着できるので接着剤層84’が対向電極16等に隙間なく密着できる。
(11)樹脂塗布工程
次いで、図17、図18に示すように、二液型エポキシ樹脂、熱硬化性エポキシ樹脂又は光硬化性樹脂等の硬化前の液状の樹脂を水分遮断シート81の外周部にディスペンサ装置等を用いて塗布する。ここで、樹脂が水分遮断シート81の外縁から外に広がって延出するようにして樹脂を塗布する。水分遮断シート81の外縁から延出した液状の樹脂が親液性領域14cの露出した部分全体に滲んで広がる。ところが、親液性領域14cの外周には撥液性領域14dがパターンニングされているため、液状の樹脂が親液性領域14cの外縁14fよりも外側には滲まない。これにより、液状の樹脂を堰き止めることができ、従来のようなリング枠部を形成する必要がない。また、水分遮断シート81の外周部が親液性領域14cの内周部に重なり、且つ水分遮断シート81の厚さが200μmと極めて薄い構造であるため、水分遮断シート81と親液性領域14cとの段差にまで、つまり図18に示された入隅90にまで樹脂が流れ込むから、その部分に気泡が残留することがない。そのため、有機EL素子11,11,…をより良く密閉することができる。
その後、塗布した樹脂が重合、架橋して硬化すると、その塗布した樹脂が樹脂シール82になる。樹脂シール82生成時に水や酸素が生じる場合、この後十分乾燥させることで水や酸素を除去する。このように形成された樹脂シール82によって水分遮断シート81とその下の部材との隙間を埋めて、隙間からの水や酸素の浸入を抑制することができる。
(12)ガスバリア薄膜成膜工程
次いで、スパッタリング法、PVD法又はCVD法によって透明基板12の表面側一面、つまり、水分遮断シート81及び樹脂シール82全体にガスバリア性の薄膜83を成膜する(図19、図20)。ここで、その薄膜83がAlの場合には、蒸着法によって成膜し、その薄膜83がAlの場合には、スパッタリング法によって成膜する。スパッタリング法によりガスバリア薄膜83を形成する場合、樹脂シール82の表面にシワが発生しておりガスバリア薄膜83の膜厚が厚くなるほどシワが細かくなっているので、ガスバリア薄膜83の応力を抑えるためにガスバリア薄膜83の膜厚が3000Å以下となるように成膜するのが望ましい。なお、金属微粒子を含む約200℃のキャリアガスを水分遮断シート81及び樹脂シール82に吹き付けることで、ガスバリア薄膜83を成膜しても良い。
ところで、仮に樹脂シール82を形成せずにガスバリア薄膜83を形成した場合には、水分遮断シート81の外周部の段差によってガスバリア薄膜83が水分遮断シート81の外縁で途切れる恐れがある。しかしながら、本実施形態では、パターン層14との接触面での傾斜角αが75°未満になるように樹脂シール82が形成されているため、水分遮断シート81の段差による急峻な部分がなくなるので、数千Å程度の薄いガスバリア薄膜83であっても途切れずに成膜することができる。また、二液型エポキシ樹脂又は熱硬化性エポキシ樹脂を硬化して樹脂シール82を形成した場合には、重合生成後の経時的な樹脂シール82の縮小率が小さいので、その後に被覆するガスバリア薄膜83が樹脂シール82の収縮により生ずる物理的応力のために皺を生じてしまうことがない。
以上のように製造された有機EL表示パネル1では、画素回路が信号線51及び走査線52を介して入力した信号に従って有機EL素子11に電流を流す。有機EL素子11では、画素電極13からEL層15へ正孔が注入され且つ対向電極16からEL層15へ電子が注入されることで、電流が流れる。そして、EL層15において正孔及び電子が輸送されて、EL層15にて正孔及び電子が再結合することによってEL層15で発光する。画素電極13,13,…及び透明基板12が透明であるため、EL層15で発した光は透明基板12の裏面12bから出射し、裏面12bが表示面となる。
以上のように、本実施の形態では、シラザン化合物を加水分解・縮合させることで濡れ性可変層14’を成膜し、珪素と酸素で構成された縮合体としての主鎖が画素電極13,13,…及び保護絶縁膜18の表面に沿った状態で全面に形成され、各囲繞領域19内において親液性領域14aの実質的な厚さが、濡れ性可変層14’の単分子ユニットにおける主鎖からフッ素を含む官能基Rfを除く厚さとなり非常に薄い。従って、画素電極13とEL層15との間にパターン層14が介在してもパターン層14の絶縁性を無視することができ、画素電極13からEL層15へ正孔が注入されることが阻害されない。
また、本実施形態では、濡れ性可変層14’内に光触媒を含有させないで、フォトマスク基板40を通じて濡れ性可変層14’に活性酸素種を照射することで、濡れ性可変層14’を部分的に反応させている。濡れ性可変層14’のうち活性光線の照射された領域が親液性領域14aになり、画素電極13からEL層15へ正孔が注入されることは阻害されないとともに、パターン層14がEL層15に化学的に影響を与えることもない。
また、濡れ性可変層14’のうち活性光線の照射された領域が親液性領域14aになり、親液性領域14aでは有機化合物含有液が濡れやすいから、EL層15が囲繞領域19全体にいきわたって滲みやすい。これによりEL層15が囲繞領域19全体にいきわたって均一に成膜されているから、ゲート電極13と対向電極16の間でショートが生じない。また、EL層15とパターン層14との間に剥離が生じにくいから、発光したEL層15にダークスポットが発生しにくい。
また、水分遮断シート81を対向電極16に接着し、水分遮断シート81の外周部に樹脂を塗布することで、有機EL素子11,11,…が封止される。ここで、水分遮断シート81によって有機EL素子11,11,…の上面からの水及び酸素を十分遮蔽することができる。更に、樹脂シール82が水分遮断シート81の外周縁から延出するように形成されているので、水分遮断シート81の界面でも、その外側を樹脂シール82によって水や酸素の浸入を抑制することができる。
また、EL層形成工程では、パターン層14の濡れ性のパターンを用いて有機化合物含有液の滲みを制御して、EL層15,15,…をパターニングしている。また、樹脂塗布工程では、パターン層14の濡れ性のパターンを樹脂シール82の樹脂に堰き止めに用いている。このようにパターン層14をEL層15のパターンニングと樹脂の堰き止めに兼用しているので、有機ELパネルの製造コストの削減を図ることができる。また、従来のようにリング枠部を形成せずとも、樹脂シール82の樹脂を堰き止めることができるので、リング枠部の形成にかかるコストを削減することができる。さらにEL層15が所定の領域に成膜されるための親液性領域14aのパターニングと一括して撥液性領域14dを形成できるので、生産性を向上することができる。
また、場合によってはガスバリア薄膜83には厚さ方向にピンホールが生じることがあるが、対向電極16上には水分遮断シート81が設けられているので、ガスバリア薄膜83にピンホールが発生した場合であっても、水分遮断シート81が水や酸素を吸着して遮断するので有機EL素子11,11,…に水や酸素が到達することを抑制できる。
なお、本発明は上記実施の形態に限定されることなく、本発明の趣旨を逸脱しない範囲において、種々の改良並びに設計の変更を行っても良い。
例えば、上記実施形態の有機EL表示パネル1は自発光式であるため、ページプリンタといった画像形成装置の線走査機構に用いることができる。
また、上述の説明では、カソードである対向電極16が全ての有機EL素子11,11,…について共通しているが、画素電極13をカソードとして用いることによって有機EL素子11ごとにカソードをパターンニングしても良い。画素電極13のEL層15との界面を電子注入性に優れた低仕事関数の材料を含ませ、下層を画素電極13のシート抵抗を小さくするために電気抵抗率の低い材料を含むようにしてもよい。このとき対向電極16はアノードとなり、EL層15,15,…は適宜画素電極13との界面が電子輸送性の層であり、対向電極15との界面が正孔輸送性の層であることが好ましい。そして、有機EL表示パネル1の表示面を透明基板12側としてもよく、水分遮断シート81及びガスバリア薄膜83を透明にして、ガスバリア薄膜83側としてもよい。また、板状の透明基板12の代わりにシート状の透明なフィルム基板を用いても良い。
また、上述の説明では液滴吐出法によって複数のEL層15,15,…をパターニングしていた。しかしながら、パターン層14では親液性領域14a,14a,…がマトリクス状にパターニングされているため、有機化合物含有液をパターン層14に塗布して透明基板12を回転させること(スピンコート法)によって、複数のEL層15,15,…をマトリクス状にパターニングすることができる。また、パターン層14の親液性と撥液性のパターニングを利用して、ディップコート法又はダイコート法によって複数のEL層15,15,…をマトリクス状にパターニングしても良い。更には、平版印刷法、凹版印刷法、凸版印刷法、その他の印刷法を用いて複数のEL層15,15,…をマトリクス状にパターニングしても良い。
また、上述の説明ではディップコート法によって濡れ性可変層14’を成膜したが、スピンコート法、刷毛塗り法によって濡れ性可変層14’を成膜しても良い。
また、上述の説明では濡れ性可変層14’に光触媒が含まれていないが、光触媒を含有したシラザン系溶液を塗布することによって濡れ性可変層14’に光触媒を含有させても良い。この場合には、フォトマスク基板40に光触媒膜43を設けなくても良い。
また、フッ素を含む官能基を有するシラン化合物として、シラザン化合物を挙げたが、シランカップリング剤(加水分解縮合可能なフルオロアルキル基含有珪素化合物)といった他のシラン化合物やその他の撥液性を示す官能基でもよく、置換される官能基は水酸基以外の親液性の官能基であっても良い。
また、上述の説明では、水分遮断シート81が吸着層84、遮蔽層85、ナイロン層86、保護樹脂層87からなる四層構造であったが、水分遮断シート81が順に吸着層84、遮蔽層85、保護樹脂層87からなる三層構造であっても良い。
また、保護絶縁膜成形工程の後であって第一の洗浄工程の前に、図22に示すように保護絶縁膜18に重なるようにして網目状の仕切り壁20をパターニングしても良い。仕切り壁20の幅は、透明基板12に近づくにつれて大きく、保護絶縁膜18の幅より狭い。仕切り壁20は、絶縁性を有しており、ポリイミド樹脂、ノボラック樹脂、アクリル樹脂等といった樹脂で形成されている。
また、上述の説明では樹脂塗布工程において水分遮断シート81の外周部に樹脂を塗布したが、水分遮断シート81全体を被覆するように樹脂を塗布しても良い。この場合でも、水分遮断シート81の外周縁から樹脂を延出するようにして塗布し、図23に示すように、親液性領域14c上にも樹脂を流し込む。この場合でも、撥液性領域14dによって樹脂が堰き止められる。
また、上述の説明ではガスバリア薄膜成膜工程においてガスバリア薄膜83によって水分遮断シート81全体を被覆したが、図24に示されるように水分遮断シート81の中央部が露出するようにガスバリア薄膜83を成膜しても良い。この場合では、ガスバリア薄膜83を環状に形成し、ガスバリア薄膜83で樹脂シール82を被覆する。
また、上述の説明では封止性の観点から水分遮断シート81を対向電極16に重ねて接着したが、その工程を省略しても良い。但し、図25に示すように、樹脂塗布工程では、対向電極16全体を被覆するように樹脂を流し込んで更に親液性領域14cにも樹脂が重なるように樹脂を流し込む。その後は、樹脂シール82全体を被覆するようにガスバリア薄膜83を成膜する。
1 … 有機EL表示パネル
11 … 有機EL素子
12 … 透明基板
13 … 画素電極
14 … パターン層
14’ … 濡れ性可変層
14a … 第一親液性領域
14b … 第一撥液性領域
14c … 第二親液性領域
14d … 第二撥液性領域
15 … EL層
16 … 対向電極
81 … 水分遮断シート
82 … 樹脂シール
83 … ガスバリア薄膜
84 … 吸着層
85 … 遮蔽層

Claims (4)

  1. 基板と、
    前記基板上に配列された複数の画素を有する表示素子と、
    前記表示素子の周囲の前記基板上の領域が撥液性を示すパターン層と、
    外縁の形状が前記パターン層の前記撥液性領域によって堰き止められている封止樹脂と、
    を備え、
    前記表示素子は一対の電極を有し、前記一対の電極のうちの一方の電極の少なくとも一部は前記パターン層の電極用親液性領域で被覆され
    前記表示素子は水分遮断シートによって覆われ、前記水分遮断シートはその外周部を前記封止樹脂によって覆われていることを特徴とする表示パネル。
  2. 前記封止樹脂の内周に前記水分遮断シートが形成されていることを特徴とする請求項に記載の表示パネル。
  3. 前記表示素子の画素が有機EL素子であることを特徴とする請求項1又は2に記載の表示パネル。
  4. 前記封止樹脂の少なくとも一部は前記パターン層の封止樹脂用親液性領域上に形成されていることを特徴とする請求項1からの何れか一項に記載の表示パネル。
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