JP4304728B2 - 高珪素鋼板 - Google Patents

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、加工性に優れた高珪素鋼板に関する。
【0002】
【従来の技術】
Si含有量が4wt%以上の高珪素鋼板を工業的に製造する方法として、特開昭62−227078号等に示される浸珪処理法(CVD法)が知られている。この製造方法は、Si:4wt%未満の薄鋼板をSiCl4等のSi化合物ガスと高温で反応させることによりSiを鋼板表層に浸透させ、浸透したSiを板厚方向に拡散させることにより高珪素鋼板を得る方法である。
【0003】
通常、この種の浸珪処理ではSi供給用の原料ガスとしてSiCl4が使用され、このSiCl4は高温下(通常、1023〜1200℃程度)で下記反応式により鋼板と反応してSiが鋼板表層に浸透する。
SiCl4+5Fe→Fe3Si+2FeCl2
このようにして鋼板表層に浸透したSiは、SiCl4を含まない無酸化性ガス雰囲気中で鋼板を均熱処理することにより板厚方向に拡散される。
【0004】
このようなプロセスにより鋼板を連続的に浸珪処理するための連続浸珪処理ラインは、入側から加熱帯、浸珪帯、拡散均熱帯及び冷却帯を備え、鋼板を加熱帯において処理温度まで連続的に加熱した後、浸珪帯でSiCl4と反応させることによりSiを浸透させ、次いで、拡散均熱帯においてSiを板厚方向に拡散させるための熱処理を連続的に施した後、冷却帯で冷却することでコイル状の高珪素鋼板が製造される。
【0005】
また、高珪素鋼板はスラブを熱間圧延及び冷間圧延を経て薄板化する所謂圧延法によっても製造することが可能である。
ところで、高珪素鋼板をトランスやモータ等の部品として使用する場合、剪断機やプレス機等による部品加工が必要となるが、高珪素鋼板は脆性であるため加工による割れ等の欠陥が生じ易いという欠点がある。
従来、浸珪処理法により製造される高珪素鋼板の加工性改善に関して、以下のような提案がなされている。
【0006】
一般の連続焼鈍ラインでは、鋼板表面の酸化を抑制するために炉内の酸素濃度及び露点を一定レベルに保持して操業を行っているが、特開平6−212397号では露点−30℃以上に相当する水蒸気濃度の雰囲気中で浸珪・拡散処理を施すと、鋼板の結晶粒界が酸化されて製品鋼板の曲げ加工性が劣化するという問題点が指摘され、このため同号では結晶粒界の酸化を防止し、加工性の良好な高珪素鋼板を製造する方法として、炉内雰囲気中の酸素濃度45ppm以下、露点−30℃以下で、且つ酸素濃度[O2](ppm)と水蒸気濃度[H2O](ppm)が下記の条件を満足するような炉内雰囲気に制御することが提案されている。
【数1】
Figure 0004304728
【0007】
また、炉内雰囲気を上記のように制御する方法以外に、特開平6−172940号では鋼板中に含まれる炭素の強い還元力を利用することにより、鋼板の粒界酸化を抑制し、加工性の良好な高珪素鋼板を製造する方法が提案されている。この方法は、Siの浸透・拡散を行うために1023℃以上の高温に保持された炉内雰囲気中での鋼板の脱炭作用を利用するもので、上記のような高温下で炉内雰囲気中の酸素及び水蒸気を鋼板中の炭素と反応(鋼板の脱炭反応)させてCOを生成させ、これにより鋼板の結晶粒界の酸化を抑制し、加工性の良好な高珪素鋼板を得るものである。
【0008】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、炉内雰囲気の水分濃度や酸素濃度を特開平6−212397号のような水準に安定させることは実操業上は非常に困難である。また、特開平6−172940号のように鋼板中の炭素の還元力を利用する方法では、炉内水分濃度や酸素濃度が極端に増加し場合には鋼板の脱炭だけでは炉内水分濃度や酸素濃度を十分に低下させることができず、このため結晶粒界の酸化とそれに伴う加工性の劣化が生じてしまう。また、炉内水分濃度や酸素濃度が極端に減少した場合には鋼板は殆んど脱炭しないため、鋼板中に大量の炭素が残留して炭化物を生成し、磁気特性や加工性が劣化してしまう。
【0009】
一方、特開平6−192797号では、加工性改善を目的としてBを実質的に0.002wt%以上添加した高珪素鋼板が示されている。しかしながら、この鋼板ではBは粒界酸化の抑制とは関係のない加工性向上元素として添加されており、同号の提案ではBによる粒界酸化の抑制作用は認めていない。また、一般の焼鈍ラインや浸珪処理ラインでは雰囲気ガスとして安価な窒素を用いているが、本発明者らが検討したところによれば、特開平6−192797号に示されるようなB添加量ではBが窒化されてBNが生成し、このBNの生成よって加工性及び磁気特性が劣化することが判明した。
【0010】
また、圧延法で製造される高珪素鋼板についても、その優れた磁気特性を発揮させるためには最終焼鈍が必要であり、この焼鈍時に高珪素鋼板が容易に酸化するため、浸珪処理法で製造される高珪素鋼板と同様の加工性の劣化が生じる。
したがって本発明の目的は、製造時の浸珪処理或いは最終焼鈍等における炉内雰囲気条件やその変動に拘りなく優れた加工性を示す高珪素鋼板を提供することにある。
【0011】
【課題を解決するための手段】
本発明者らは上記の課題を解決すべく、製造時における炉内雰囲気中の酸素濃度や露点等に拘りなく結晶粒界の酸化が安定して抑制され、しかも従来技術のような加工性や磁気特性の劣化を生じない高珪素鋼板を得るための方策について検討を行い、その結果、鋼板中に微量のBを添加することが極めて有効であることを知見した。
本発明はかかる知見に基づきなされたもので、その特徴は以下の通りである。
【0012】
[1]Si:4〜7wt%、B:0.0004〜0.0009wt%を含有し、残部Feおよび不可避不純物からなることを特徴とする高珪素鋼板。
[2]:0〜0.01wt%、Si:4〜7wt%、B:0.0004〜0.0009wt%、Mn:0〜0.5wt%、P:0〜0.01wt%、S:0〜0.01wt%、Sol.Al:0〜0.2wt%、N:0〜0.01wt%、O:0〜0.02wt%を含有し、残部Feおよび不可避不純物からなることを特徴とする高珪素鋼板。
【0013】
【発明の実施の形態】
以下、本発明の詳細をその限定理由ととともに説明する。
Cは軟磁気特性に有害な元素であるが、一方において鋼板の粒界酸化を防ぐ作用がある。しかし、Cが0.01wt%を超えると時効現象により軟磁気特性が劣化し、また、加工性に悪影響を及ぼす炭化物が非常に析出しやすくなる。このためCは0.01wt%以下(但し、無添加の場合を含む)とすることが好ましい。
Siは、その添加量が約6.5wt%で最も優れた軟磁気特性を示す。Siが4wt%未満では高珪素鋼板としての所望の軟磁気特性が得られず、また、鋼板の加工性自体も特に問題はない。一方、Siが7wt%を超えると飽和磁束密度が著しく減少する。このためSiは4〜7wt%とする。
【0014】
MnはSと結合してMnSとなり、スラブ段階での熱間加工性を改善する作用がある。しかし、Mnが0.5wt%を超えると飽和磁束密度の減少が大きくなる。このためMnは0.5wt%以下(但し、無添加の場合を含む)とすることが好ましい。
Pは鋼板を脆化させる元素であり、その含有量はできるだけ低いほうが好ましい。経済性及びPが0.01wt%以下であれば実質的にその影響は無視できることから、Pは0.01wt%以下(但し、無添加の場合を含む)とすることが好ましい。
【0015】
Sは熱間加工性を低下させる元素であるとともに、軟磁気特性も劣化させるためにその含有量はできるだけ低いほうが好ましい。経済性及びSが0.01wt%以下であれば実質的にその影響は無視できることから、Sは0.01wt%以下(但し、無添加の場合を含む)とすることが好ましい。
Alは脱酸により鋼を清浄化する作用を有するとともに、軟磁気特性の面でも電気抵抗を高める作用を有する。しかし、Siを4〜7wt%添加する鋼ではSiにより軟磁気特性の向上を図り、Alは鋼の脱酸作用のみを果たせばよいことから、Sol.Alは0.2wt%以下(但し、無添加の場合を含む)とすることが好ましい。
【0016】
Nは軟磁気特性を劣化させる元素であり、時効により磁気特性の劣化も引き起こすため、その含有量はできるだけ低いほうが好ましい。経済性及びNが0.01wt%以下であれば実質的にその影響は無視できることから、Nは0.01wt%以下(但し、無添加の場合を含む)とすることが好ましい。
Oは軟磁気特性を劣化させる元素であり、また加工性にも悪影響を与えるため、その含有量はできるだけ低いことが望ましく、経済性の観点からOは0.02wt%以下(但し、無添加の場合を含む)とすることが好ましい。
【0017】
Bは鋼板中に微量添加された場合に粒界酸化防止効果を発揮し、加工性を向上させる。表1に示す化学成分を有する高珪素鉄合金スラブを熱間圧延し、得られた熱延板を脱スケール後0.3mm厚まで圧延し、最終焼鈍後、加工性を評価するための三点曲げ試験に供した。最終焼鈍は1200℃×20分と800℃×1時間の2水準とし、それぞれを窒素ガス雰囲気中と比較のためのArガス雰囲気中で行った。三点曲げ試験は図1に示す方法で行い、試料(鋼板)に対して押し治具を2mm/minの速度で押し込み、割れが発生するまでの押し込み量で曲げ加工性を評価した。その結果を、焼鈍条件毎に図2に示す。なお、図2の横軸のB量は最終焼鈍後の鋼板の化学分析値である。また、図2において押し込み量が55mmを超えているものは、試料の破断を生じなかったものである。
【0018】
図2によれば、窒素ガス雰囲気中で焼鈍した場合は最終焼鈍後の供試材のB量が0.0004〜0.0020wt%の範囲において加工性の大幅な向上が見られ、また特に、0.0004〜0.0016wt%の範囲において最も良好な加工性が得られている。これに対して、比較のため行ったArガス雰囲気中での焼鈍の場合には加工性に関してB量の上限はない。また、各供試材の破面を観察すると、加工性の大幅な向上が見られた供試料は粒内劈開破壊であり、一方、加工性が劣る供試料は粒界破壊であった。B量が0.0004〜0.0020wt%の範囲の供試材では粒界破壊は起きていないため、これらの供試材ではBが粒界に偏析して鋼板の粒界酸化を抑制したものと考えられる。
【0019】
通常、鋼板中にある程度の量のBが含まれる場合、Bは最終焼鈍等の過程でB23の形で少しずつ鋼板から脱離していくが、最終焼鈍後の段階で0.0004wt%以上のB量が確保されていれば、粒界に偏析したBによる粒界酸化抑制作用が有効に発揮されるものと考えられる。
一方、最終焼鈍後のB量が0.0004wt%未満の供試料は粒界破壊しており、この場合にはBによる粒界酸化抑制作用が有効に発揮されず、その結果、粒界酸化が生じたと考えられる。
【0020】
また、最終焼鈍後のB量が0.0020wt%超で且つ窒素ガス雰囲気中で焼鈍した供試料の破壊形態は粒界破壊であり、これらの供試材では粒界に多量のBNが観察されること、また、Arガス雰囲気中で焼鈍した場合には最終焼鈍後のB量が0.0020wt%超であっても加工性の劣化が見られないことからして、鋼板中に過剰のBが存在する場合には粒界にBNが生成して加工性を劣化させるものと考えられる。
以上の結果から、本発明ではBは0.0004〜0.0020wt%、好ましくは0.0004〜0.0016wt%の範囲とする。
本発明の高珪素鋼板には、上述した各成分元素およびFe以外に不避的不純物元素等の他の元素が微量含まれることは妨げない。
【0021】
【表1】
Figure 0004304728
【0022】
なお、本発明の効果は請求項1に記載の化学成分を含む高珪素鋼板において十分に得られるが、加工性を劣化させる元素を規制した請求項2に記載の化学成分を含む高珪素鋼板において、その効果はより顕著なものとなる。また、Cは粒界酸化抑制元素であることから、Cを製品鋼板の段階でC:0.01wt%以下となるような範囲でBと複合添加することにより、両元素の相乗効果によってより大きな雰囲気変動等に対応した粒界酸化抑制効果を得ることができる。
【0023】
また、本発明の効果は高珪素鋼板の結晶方位分布に関係なく得られるものであり、したがって、本発明は方向性高珪素鋼板および無方向性高珪素鋼板のいずれにも適用できる。
さらに、本発明の効果は高珪素鋼板の製造方法に拘りなく得られるものであり、したがって、本発明は浸珪処理法及び圧延法のいずれで製造された高珪素鋼板にも適用できる。
【0024】
【実施例】
[実施例1]
表2に示す化学成分を有するSi:3.0wt%の母材鋼板(板厚0.3mm)を窒素ガス雰囲気の連続浸珪処理ラインにおいて浸珪処理し、Si:4〜7wt%の高珪素鋼板を作製し、これらを三点曲げ試験に供した。製品鋼板の結晶粒径はいずれも0.4mmであり、Si含有量の違いによる相違は見られなかった。図3に、製品鋼板のB量と三点曲げ試験での押し込み量との関係を調べた結果を示す。なお、図3のB量は浸珪処理後の鋼板の化学分析値である。三点曲げ試験は図2に関する試験と同様の方法で行った。なお、図3において押し込み量が55mmを超えているものは、試料の破断を生じなかったものである。
【0025】
図3に示されるように三点曲げ試験における押し込み量は製品鋼板のSi含有量によって異なり、Si含有量が多くなるにしたがって加工性が劣化するため、加工性の評価は各Si含有量別に行う必要がある。同図によれば、いずれのSi含有量においても製品鋼板のB量が0.0004〜0.0020wt%の領域で加工性が顕著に向上している。
【0026】
【表2】
Figure 0004304728
【0027】
[実施例2]
表3に示す化学成分を有する高珪素鉄合金スラブを熱間圧延し、得られた熱延板を脱スケール後0.3mm厚まで圧延し、最終焼鈍後、三点曲げ試験に供した。最終焼鈍は、炉内露点を−60℃、−45℃、−30℃の3水準にそれぞれ調整した窒素ガス雰囲気中において1200℃×20分の条件で行った。三点曲げ試験は図2に関する試験と同様の方法で行った。
表4及び表5に焼鈍前後の鋼板のB量及びC量の分析値と三点曲げ試験による加工性の評価結果を示す。加工性の評価は、三点曲げ試験における押し込み量が20mm超のものを“○”、20mm以下のものを“×”とした。
【0028】
表4及び表5によれば、粒界酸化を抑制する元素としてCのみを添加した場合(鋼種d,鋼種e,鋼種f)は、露点のレベルによって加工性が大きく左右され、これらは広い範囲の露点変動に対応できる鋼種ではないことが判る。例えば、露点が−30℃の雰囲気で粒界酸化を抑制するためには鋼種fのC量でも不十分であり、さらに多量のCを添加する必要がある。しかし、多量のCを添加した鋼種を露点が−60℃の雰囲気で焼鈍した場合、炭化物が多量に生成し加工性を劣化させる。
【0029】
これに対して粒界酸化を抑制する元素としてBのみを添加した場合(鋼種a,鋼種b,鋼種c)は、Cのみを添加した場合よりも安定して加工性の向上効果が認められる。特に、鋼種bは露点−60℃〜−30℃のいずれの雰囲気においても加工性の良好な製品が得られる。これは、BはCに較べて焼鈍中に減少する(鋼板中からB23、COの形態で脱離する)速度が遅いため、雰囲気の露点の変動に強いためであると考えられる。
【0030】
一方、鋼種a〜鋼種cのなかでも製品鋼板(焼鈍後の鋼板)のB量が0.0004wt%未満のものは粒界酸化を生じ、また、同じくB量が0.0020wt%を超えるものは粒界にBNが生成し、いずれも加工性が劣っている。
また、B及びCを析出物(炭化物、BN)が生成しない範囲で複合添加することにより、−30℃よりも更に高い露点で焼鈍しても良好な加工性の高珪素鋼板を得ることができる。
【0031】
【表3】
Figure 0004304728
【0032】
【表4】
Figure 0004304728
【0033】
【表5】
Figure 0004304728
【0034】
【発明の効果】
以上述べたように本発明の高珪素鋼板は、製造時における炉内雰囲気の露点や雰囲気ガスの種類等に拘りなく優れた加工性を示す。このため製品鋼板の二次加工を行う際に安価な手法を用いることが可能になる等、工業上有用な効果が得られる。
【図面の簡単な説明】
【図1】鋼板の加工性を評価するための三点曲げ試験の方法を示す説明図
【図2】高珪素鋼板のB含有量と加工性(三点曲げ特性)との関係を焼鈍条件をパラメータにして示すグラフ
【図3】実施例1の高珪素鋼板について、鋼板のB含有量と加工性(三点曲げ特性)との関係を高珪素鋼板のSi含有量をパラメータにして示すグラフ

Claims (2)

  1. Si:4〜7wt%、B:0.0004〜0.0009wt%を含有し、残部Feおよび不可避不純物からなることを特徴とする高珪素鋼板。
  2. :0〜0.01wt%、Si:4〜7wt%、B:0.0004〜0.0009wt%、Mn:0〜0.5wt%、P:0〜0.01wt%、S:0〜0.01wt%、Sol.Al:0〜0.2wt%、N:0〜0.01wt%、O:0〜0.02wt%を含有し、残部Feおよび不可避不純物からなることを特徴とする高珪素鋼板。
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