JP4301969B2 - 自走式運搬車の追従運転装置 - Google Patents
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Description
つまり、作業車を運転することによって運搬車を作業車に追従して走行するように運転することができるものである。
また、作業者が運転指令部材を支持しながら歩行すれば、作業者が歩行している間、運転指令部材が作業者によって引っ張られて走行指令域になり、走行クラッチ操作機構が走行クラッチを入り状態に切り換え操作して運搬車が走行し、作業者が停止すると、運転指令部材が移動付勢のために停止指令域になり、走行クラッチ操作機構が走行クラッチを切り状態に切り換え操作して運搬車が停止するであり、歩行作業者によって運搬車を作業者に追従して走行するように運転することもできるものである。
前記運転指令部材の前後移動に連動して自走車体に対して揺動する揺動連動体を設け、
前記揺動連動体にエンジンのアクセル装置を連動させることによってアクセル装置と運転指令部材とを連動させて、運転指令部材が停止指令域に操作されると、アクセル装置が設定低速状態になるように、運転指令部材が走行指令域に操作されると、アクセル装置が前記設定低速状態より高速の操作状態になるように、運転指令部材の前後移動に連動させてアクセル装置を作動させるアクセル連動手段を設け、
前記走行クラッチ操作機構を、前記揺動連動体の揺動位置の検出結果を基に前記運転指令部材の操作位置を検出するように前記揺動連動体に対して検出作用するクラッチ用検出手段を備えるとともにこのクラッチ用検出手段による検出結果を基に前記走行クラッチを操作するように構成し、
前記クラッチ用検出手段を、前記揺動連動体のうち前記アクセル連動手段が連動作用する部位よりも揺動連動体の揺動軸芯からの距離が大である部位に対して検出作用するように構成してある。
しかも、連動揺動体を介在させるとともにアクセル連動手段、クラッチ用検出手段を連動揺動体に対して適切に作用させるだけの簡単な構造で済み、経済面で有利に得ることができる。
以下、本発明の実施例を図面に基づいて説明する。
図1,2,3に示すように、左右一対のゴムクローラ式走行装置1を有した車体の車体フレーム2の後部に、エンジン3を有した原動部を設け、この原動部の上方に、原動部の上方を覆うカバーに兼用の操作パネル4などを有した運転部を設け、前記車体フレーム2の前側に、リフトシリンダ5が装備されたリンク機構6を介して荷台7を設けて、歩行操縦型の自走式運搬車を構成してある。
前記左側の操向レバー9aを車体前後方向に揺動操作すると、左側の走行装置1に対する伝動を入り切りするように前記走行ミッションケース10の内部に位置する左操向クラッチ12が入り状態と切り状態に切り換わり、前記右側の操向レバー9bを車体前後方向に揺動操作すると、右側の走行装置1に対する伝動を入り切りするように前記走行ミッションケース10の内部に位置する右操向クラッチ13が入り状態と切り状態に切り換わるようになっており、左右いずれの操向クラッチ12,13も入り状態に操作することにより、左右いずれの走行装置1,1も駆動されて車体が直進走行していき、左右いずれか一方の操向クラッチ12,13を切り状態に操作することにより、左右いずれか一方の走行装置1が停止状態になって停止した走行装置1が位置する左側や右側に車体の走行向きが変化するようになっている。
リフトシリンダ5を駆動操作することにより、このリフトシリンダ5がリンク機構6を起伏操作して荷台7を車体に対して昇降操作するようになっている。
また、この運搬車にあっては、前記走行用ミッションケース10の下部や、左右のトラックフレーム1aを連結するフレーム13などが左右走行装置1,1の間に入り込んでおり、左右走行装置1,1の間に畝が入り込む状態では走行しにくい低床型になっている。
図4に示すように、追従運転装置は、前記運転指令部材21を有した運転指令部20、この運転指令部20に設けた左右一対の操向用検出スイッチ22a,22b、この左右一対の操向用検出スイッチ22a,22bに連係された操向制御部51を有した操向操作機構50、前記運連指令部材21に連動ケーブル14を介して連動された揺動連動体63を有した連動部60、この連動部60に位置するクラッチ用検出スイッチ71を有した走行クラッチ操作機構70、前記揺動連動体63に連結しているアクセル連動ケーブル15を備えて構成してある。
各付勢ばね35の付勢手段26に連結する側とは反対側の端部は、指令部ケース24に固定のブラケット39に支持された付勢力調節用の調節ネジ軸35aに連結してある。
図5(イ)に示すように、連結装置40は、運転指令部材21に基端側が連結された固定フック41、この固定フック41に連結ゴム42を介して連結された可動フック43、可動フック43及び固定フック41の前記連結ゴム42より基端側に位置するフック部分どうしの間に設けた強度設定ばね44を備えて構成してあり、先行車から延出された連結ロープ45を固定フック41と可動フック43の先端部どうしの間に挿通させて両フック41,43に係止させることにより、連結ロープ45が運転指令部材21に連結するようになっている。また、運転指令部材21に作用する張力が前記強度設定ばね44によって設定連結強度として設定される設定張力を越えると、この張力のために可動フック43が連結ゴム42を揺動支点にして強度設定ばね44を弾性変形させながら固定フック41に対して揺動し、可動フック43と固定フック41の先端どうしの間に開口が形成されてこの開口から連結ロープ45が抜け外れるようになっている。
すなわち、運転指令部材21は、前記連結装置40及び連結ロープ45を介して先行車に連結するようになっている。また、連結張力が前記設定張力を越えると、連結装置40の分離作用によって連結ロープ45が自ずと外れることにより、運転指令部材21が先行車から外れるようになっている。
従って、左右一対の操向用検出スイッチ22a,22bは、ガイド部材25のスイッチ操作部25bに対して検出作用し、これによって運転指令部材21が左操向位置Lや右操向位置Rになったか否かを検出するようになっている。そして、左側の操向用検出スイッチ22aは、運転指令部材21が左操向位置Lになったことを検出すると、その検出結果を電気信号にして操向操作機構50の操向制御部51に出力するようになっている。右側の操向用検出スイッチ22bは、運転指令部材21が右操向位置Rになったことを検出すると、その検出結果を電気信号にして操向操作機構50の操向制御部51に出力するようになっている。
これにより、クラッチ用検出スイッチ71は、揺動連動体63のうちアクセル連動ケーブル15が連動作用する部位よりも揺動連動体63の揺動軸芯P1からの距離が大である前記部位64bに対して検出作用して揺動連動体63の揺動位置を検出し、この検出結果を基に運転指令部材21が走行指令域Aと停止指令域Bのいずれの操作位置にあるかを検出してこの検出結果を電気信号にして走行クラッチモータ72の駆動部(図示せず)に出力するようになっている。
すなわち、収穫機Sが走行されると、運転指令部材21が引っ張り操作されて停止指令域Bから走行指令域Aに移動してこれに連動して揺動連動体63が揺動し、走行クラッチ操作機構70がクラッチ用検出スイッチ71によって揺動連動体63の揺動に応答して走行クラッチモータ72によって走行クラッチ11を入り状態に切り換え操作して左右走行装置1,1の駆動が開始され、アクセル連動ケーブル15が揺動連動体63の揺動に応答してアクセル装置16を設定低速状態から増速側に操作して左右走行装置1,1が駆動開始時よりも増速して駆動され、運搬車が急発進しないように低速で走行を開始するとともに次第に増速して走行する。収穫機Sと運搬車の間に速度差が発生して運転指令部材21が走行指令域Aにおいて車体前方側に引っ張り操作されたり車体後方側に戻し操作されると、これに連動して揺動連動体63が揺動し、アクセル連動ケーブル15が揺動連動体63の揺動に応答してアクセル装置16をさらに増速側に操作したり減速側に戻し操作して左右走行装置1,1の駆動速度が調節され、運搬車が収穫機Sの走行速度に等しい走行速度で走行していく。このとき、収穫機Sの走行向きと運搬車の走行向きが一致又はほぼ一致していると、運転指令部材21が中立位置N又はそれに近い操作位置にあり、左右一対の操向用検出スイッチ22a,22bによる検出結果を基に、操向操作機構50が左操向クラッチ12及び右操向クラッチ13を入り状態に操作し、左右走行装置1,1のいずれもが駆動されて運搬車が直進走行していく。これに対し、収穫機Sが左や右向きに操向操作されたり、走行地面の影響で運搬車の走行向きが変化したりして収穫機Sの走行向きと運搬車の走行向きが相違すると、この走行向き相違によって発生する操作力のために運転指令部材21が中立位置Nから左右に揺動して左操向位置Lや右操向位置Rになり、左右一対の操向用検出スイッチ22a,22bによる検出結果を基に、操向操作機構50が運転指令部材21の操作位置に対応する左操向クラッチ12又は右操向クラッチ13を切り状態に切り換え操作し、他方の右操向クラッチ13又は左操向クラッチ12を入り状態に維持操作し、左右走行装置1,1の一方が駆動され、他方が駆動停止されて運搬車が運転指令部材21の揺動方向に対応する方向に走行向きを変更する。
収穫機Sの走行が停止されると、運転指令部材21が緩め操作されてリターンばね29によって停止指令域Bに移動してこれに連動して揺動連動体63が揺動し、走行クラッチ機構70がクラッチ用検出スイッチ71によって揺動連動体63の揺動に応答して走行クラッチモータ72によって走行クラッチ11を切り状態に切り換え操作し、左右走行装置1,1の駆動が停止されて運搬車が停止する。このとき、アクセル連動ケーブル15が揺動連動体63の揺動に応答してアクセル装置16を設定低速状態に戻し、エンジン3の回転数が低下する。
つまり、ハンドアクセルレバーによってアクセル設定アーム67を揺動調節すれば、ハンドアクセルレバーの位置保持機能による位置保持によってアクセル設定アーム67をリターンばね82に抗して調節位置に位置保持することができ、これにより、入力側アーム64が基準位置に位置する状態でのアクセル装置16の速度状態を変更設定することができるようになっている。つまり、作業箇所の地面状況や荷物の積載量が変化するなどにより、自走車体が走行開始する際に掛かる走行負荷が変化した場合、ハンドアクセルレバーを操作し、運転指令部材21が停止指令域Bにある状態でのアクセル装置16の前記設定低速状態を高速側や低速側に変更して設定する。すると、自走車体が停止している際のエンジン回転数が低回転数になるようにしながら、かつ、走行クラッチ11が入り状態に操作されて自走車体が走行開始する際にエンジンストップが発生しないようにしながら自走車体を走行開始させることができる。
図10,11は、別の実施形態を備えた自走式運搬車を示し、この運搬車にあっては、荷台7を昇降不能に備えている。また、左右走行装置1,1の間に車体フレーム2などが存在せず、左右走行装置1,1の間に畝が入り込む状態にして走行することができるように高床型になっている。
すなわち、運転指令部材21は、車体前方側に引っ張り操作されることにより、リターンばね88を弾性変形させながら自走車体に対して車体前方側に移動して走行指令域になり、緩め操作されることにより、リターンばね88の付勢作用によって自走車体に対して車体後方側に移動して停止指令域に戻るようになっている。
運転指令部材21が自走車体に対して前後方向に移動するのに連動して連動部60の揺動連動体63が揺動するように、運転指令部材21の後端側が連動ケーブル14を介して揺動連動体63に連動されるようになっている。
上記実施形態の如く揺動連動体63として、別部材でなる入力側アーム64と出力側アーム65を組み合わせたものを採用して実施する他、入力側アーム64と出力側アーム65を一体部品に構成したものを採用して実施してもよい。
11 走行クラッチ
11a 走行クラッチの操作部
15 アクセル連動手段
16 アクセル装置
21 運転指令部材
22a,22b 操向用検出手段
25 ガイド部材
26 付勢手段
50 操向操作機構
63 揺動連動体
70 走行クラッチ操作機構
71 クラッチ用検出手段
72 アクチュエータ
74 連動リンク
A 走行指令域
B 停止指令域
N 中立位置
P2 ガイド部材の揺動軸芯
L1 距離
Claims (5)
- 自走車体に対して車体前方側の走行指令域と、車体後方側の停止指令域とに車体前後方向に移動操作自在な運転指令部材を、停止指令域に移動付勢された状態で設け、前記運転指令部材が走行指令域に操作されると、走行クラッチを入り状態に切り換え操作し、前記運転指令部材が停止指令域に操作されると、走行クラッチを切り状態に切り換え操作するように、前記運転指令部材の前後移動に連動させて前記走行クラッチを操作する走行クラッチ操作機構を備えた自走式運搬車の追従運転装置であって、
前記運転指令部材の前後移動に連動して自走車体に対して揺動する揺動連動体を設け、
前記揺動連動体にエンジンのアクセル装置を連動させることによってアクセル装置と運転指令部材とを連動させて、運転指令部材が停止指令域に操作されると、アクセル装置が設定低速状態になるように、運転指令部材が走行指令域に操作されると、アクセル装置が前記設定低速状態より高速の操作状態になるように、運転指令部材の前後移動に連動させてアクセル装置を作動させるアクセル連動手段を設け、
前記走行クラッチ操作機構を、前記揺動連動体の揺動位置の検出結果を基に前記運転指令部材の操作位置を検出するように前記揺動連動体に対して検出作用するクラッチ用検出手段を備えるとともにこのクラッチ用検出手段による検出結果を基に前記走行クラッチを操作するように構成し、
前記クラッチ用検出手段を、前記揺動連動体のうち前記アクセル連動手段が連動作用する部位よりも揺動連動体の揺動軸芯からの距離が大である部位に対して検出作用するように構成してある自走式運搬車の追従運転装置。 - 前記走行クラッチ操作機構は、前記走行クラッチの操作部に連動リンクを介して連動されたアクチュエータを備えて成り、このアクチュエータよって前記連動リンクを回動操作することにより、前記操作部をクラッチ入り位置とクラッチ切り位置とに切り換え操作するように構成してある請求項1記載の自走式運搬車の追従運転装置。
- 前記アクセル連動手段を、前記運転指令部材が停止指令域から走行指令域に操作されてこの走行指令域で車体前方側に移動されるほど、アクセル装置を増速作動させるように構成してある請求項1又は2記載の自走式運搬車の追従運転装置。
- 前記運転指令部材を摺動自在に支持するガイド部材を、運転指令部材と共に自走車体に対して車体上下向きの軸芯まわりで左右揺動するように揺動自在に設け、前記ガイド部材の揺動位置を基に前記運転指令部材の揺動位置を検出するべく前記ガイド部材に対して検出作用する操向用検出手段を設けるとともに、前記運転指令部材が車体前後向きに沿った中立位置にあると、自走車体が直進走行するように、前記運転指令部材が前記中立位置から車体左右方向に揺動操作されると、自走車体が運転指令部材の前記中立位置からの揺動方向に対応する方向に走行向き変更するように、前記操向用検出手段による検出結果を基に自走車体の操向装置を操作する操向操作機構を設けてある請求項1〜3のいずれか1項に記載の自走式運搬車の追従運転装置。
- 前記ガイド部材を揺動付勢することによって前記運転指令部材を前記中立位置に揺動付勢する付勢手段を設けてある請求項4記載の自走式運搬車の追従運転装置。
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