JP4301969B2 - 自走式運搬車の追従運転装置 - Google Patents

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Description

本発明は、自走車体に対して車体前方側の走行指令域と、車体後方側の停止指令域とに車体前後方向に移動操作自在な運転指令部材を、停止指令域に移動付勢された状態で設け、前記運転指令部材が走行指令域に操作されると、走行クラッチを入り状態に切り換え操作し、前記運転指令部材が停止指令域に操作されると、走行クラッチを切り状態に切り換え操作するように、前記運転指令部材の前後移動に連動させて前記走行クラッチを操作する走行クラッチ操作機構を備えた自走式運搬車の追従運転装置に関する。
上記の追従運転装置として、従来、たとえば特許文献1に示されるように、運転指令部材としての連結装置14を備え、この連結装置14が戻しバネ13aに抗して引っ張り操作されて車体に対して車体前方側に移動すると、走行クラッチレバー13が揺動操作されてリンクアーム16を介してテンションアーム15eを緊張側に揺動操作して走行クラッチ15を入り状態に切り換え操作し、連結装置14が緩め操作されて戻しバネ13のために車体に対して車体後方側に移動すると、走行クラッチレバー13が戻しバネ13によって揺動操作されてリンクアーム16を介してテンションアーム15eを緊張解除側に揺動操作して走行クラッチ15を切り状態に切り換え操作するように走行クラッチ操作機構を構成されたものがあった。
すなわち、この種の追従運転装置は、収穫作業を行なう際など、運転指令部材を先行車としての作業車に連結すれば、作業車を走行させている間、運転指令部材が作業車によって引っ張られて走行指令域になり、これによって走行クラッチ操作機構が走行クラッチを入り状態に切り換え操作して運搬車が作業車に追従して走行していき、作業車の走行を停止させると、作業車による運転指令部材の引っ張りが解除されて運転指令部材が移動付勢のために停止指令域になり、これによって走行クラッチ操作機構が走行クラッチを切り状態に切り換え操作して運搬車も停止するものである。
つまり、作業車を運転することによって運搬車を作業車に追従して走行するように運転することができるものである。
また、作業者が運転指令部材を支持しながら歩行すれば、作業者が歩行している間、運転指令部材が作業者によって引っ張られて走行指令域になり、走行クラッチ操作機構が走行クラッチを入り状態に切り換え操作して運搬車が走行し、作業者が停止すると、運転指令部材が移動付勢のために停止指令域になり、走行クラッチ操作機構が走行クラッチを切り状態に切り換え操作して運搬車が停止するであり、歩行作業者によって運搬車を作業者に追従して走行するように運転することもできるものである。
特開2003−118657号公報(〔0012〕欄、図2)
この種の運搬車において、運転指令部材が引っ張り操作されてから走行クラッチが入り状態に切り換わるまでに時間が掛かると、先行車の走行に伴う運搬車の走行開始が遅れて運搬車が牽引される状態になり、先行車がスリップやエンストしやすくなる。作業者が運転指令部材を操作する場合にあっては、作業者が突っ掛かるなど歩行しにくくなる。
また、運転指令部材が引っ張り操作されて運搬車の走行クラッチが入り状態に切り換わった際、走行クラッチの入り作動と同時に高速のエンジン駆動力が走行装置に伝達されると、運搬車が急発進することになる。すると、運転指令部材が緩み操作された状態になって走行クラッチが切り状態に戻り、これに伴って運転指令部材が引っ張り状態に戻って走行クラッチが再度入り状態に切り換わるというハンチングが発生しやすくなる。
本発明の目的は、上記した走行遅れや急発進を回避しながら追従走行するように追従運転することができ、しかも構造簡単に得ることができる運搬車の追従運転装置を提供することにある。
本第1発明にあっては、自走車体に対して車体前方側の走行指令域と、車体後方側の停止指令域とに車体前後方向に移動操作自在な運転指令部材を、停止指令域に移動付勢された状態で設け、前記運転指令部材が走行指令域に操作されると、走行クラッチを入り状態に切り換え操作し、前記運転指令部材が停止指令域に操作されると、走行クラッチを切り状態に切り換え操作するように、前記運転指令部材の前後移動に連動させて前記走行クラッチを操作する走行クラッチ操作機構を備えた自走式運搬車の追従運転装置において、
前記運転指令部材の前後移動に連動して自走車体に対して揺動する揺動連動体を設け、
前記揺動連動体にエンジンのアクセル装置を連動させることによってアクセル装置と運転指令部材とを連動させて、運転指令部材が停止指令域に操作されると、アクセル装置が設定低速状態になるように、運転指令部材が走行指令域に操作されると、アクセル装置が前記設定低速状態より高速の操作状態になるように、運転指令部材の前後移動に連動させてアクセル装置を作動させるアクセル連動手段を設け、
前記走行クラッチ操作機構を、前記揺動連動体の揺動位置の検出結果を基に前記運転指令部材の操作位置を検出するように前記揺動連動体に対して検出作用するクラッチ用検出手段を備えるとともにこのクラッチ用検出手段による検出結果を基に前記走行クラッチを操作するように構成し、
前記クラッチ用検出手段を、前記揺動連動体のうち前記アクセル連動手段が連動作用する部位よりも揺動連動体の揺動軸芯からの距離が大である部位に対して検出作用するように構成してある。
すなわち、運転指令部材が引っ張り操作されて走行車体に対して移動すると、これに連動して揺動連動体が揺動する。すると、走行クラッチ操作機構が、クラッチ用検出手段によって揺動連動体の揺動位置を検出し、この検出結果を基に運転指令部材が走行指令域になったと検出すれば、走行クラッチを入り状態に切り換え操作する。また、アクセル連動手段が、アクセル装置を揺動連動体を介して運転指令部材に連動させており、運転指令部材が走行指令域になれば、これに伴ってアクセル装置を設定低速状態からこれよりも高速の操作状態に作動させる。
クラッチ用検出手段を、揺動連動体のうちアクセル連動手段が連動作用する部位よりも揺動連動体の揺動軸芯からの距離が大である部位に対して検出作用するように構成してあるものだから、走行クラッチ操作機構は、運転指令部材が走行指令域になれば、検出対象部位が運転指令部材の切り換わりに伴って比較的大きい移動ストロークを移動することにより、運転指令部材の切り換わりに対して迅速に対応して走行クラッチを入り状態に切り換え操作する。また、アクセル連動手段は、揺動連動体のうち運転指令部材の切り換わりに伴う移動ストロークが走行クラッチ操作機構の検出対象部位のそれより小ストロークの部位をアクセル装置に連動させていることから、アクセル装置を運転指令部材の移動に連動させて設定低速度状態からこれより高速の操作状態に徐徐に作動させる。
従って、本第1発明によれば、運転指令部材が引っ張り操作されて走行指令域になれば、走行クラッチが迅速に対応して入り状態に切り換え操作されるとともにアクセル装置が設定低速度状態から高速の操作状態に徐徐に作動するように操作されて走行装置が応答性よく低速で駆動され始めるとともに車体が走行し始めるに伴って走行装置が発進当初に比して高速で駆動され、発進遅れや急発進がない状態でスムーズに発進するとともに追従遅れがない状態で追従走行し、先行車や歩行者に冒頭に記した如き障害が出ないようにスムーズに追従運転することができる。
しかも、連動揺動体を介在させるとともにアクセル連動手段、クラッチ用検出手段を連動揺動体に対して適切に作用させるだけの簡単な構造で済み、経済面で有利に得ることができる。
本第2発明にあっては、本第1発明の構成において、前記走行クラッチ操作機構は、前記走行クラッチの操作部に連動リンクを介して連動されたアクチュエータを備えて成り、このアクチュエータよって前記連動リンクを回動操作することにより、前記操作部をクラッチ入り位置とクラッチ切り位置とに切り換え操作するように構成してある。
すなわち、連動リンクがアクチュエータによって回動操作されて引き又は押しの操作力や発生させ、この操作力によって操作部をクラッチ入り位置に切り換え操作して走行クラッチを入り状態に切り換え操作するものであるから、走行クラッチがベルトテンションクラッチで成るなど、その操作部の切り換えに必要な操作ストロークが大である場合でも、連動リンクに大ストロークの操作力を迅速に発生させて操作部の切り換え操作を実行させることができる。
従って、本第2発明によれば、走行クラッチ操作機構が運転指令部材の移動に伴って走行クラッチを切り換え操作する際、揺動連動体の揺動軸芯からの距離が大である部位に対して検出作用して運転指令部材の移動に対して迅速に応答するのみならず、連動リンクによって適切な操作ストロークの操作力を迅速に発生させて操作部に作用させることにより、運転指令部材の移動に対する応答性の面からも、操作部を実際に切り換え操作する操作速度の面からも走行クラッチの入り状態への切り換えを迅速に行なわせて運転指令部材の移動に伴う車体の走行を応答性よく行なわせることができる。
本第3発明にあっては、本第1又は第2発明の構成において、前記アクセル連動手段を、前記運転指令部材が停止指令域から走行指令域に操作されてこの走行指令域で車体前方側に移動されるほど、アクセル装置を増速作動させるように構成してある。
すなわち、運転指令部材が走行指令域に操作されて走行クラッチが入り状態に操作された後、先行車や運搬車に速度変化が発生すると、運転指令部材がさらに引っ張り操作されて車体前方側に移動するが、この場合、運転指令部材が車体前方側に移動されるほどアクセル装置が増速側に作動するように、アクセル連動手段がアクセル装置を運転指令部材の移動に連動させて操作する。これにより、先行車や運搬車に速度変化が発生しても、運搬車が先行車の走行速度に対応した走行速度になるように速度調節され、先行車や運搬車の速度変化に伴う先行車と運搬車の間の速度相違が自ずと解消される。
従って、本第3発明によれば、先行車や運搬車に速度変化が発生しても、これに起因する先行車と運搬車の速度相違が自ずと解消され、運搬車を先行車に対して適切に追従走行していくように追従運転させることができる。
本第4発明にあっては、本第1〜第3発明のいずれか一つの構成において、前記運転指令部材を摺動自在に支持するガイド部材を、運転指令部材と共に自走車体に対して車体上下向きの軸芯まわりで左右揺動するように揺動自在に設け、前記ガイド部材の揺動位置を基に前記運転指令部材の揺動位置を検出するべく前記ガイド部材に対して検出作用する操向用検出手段を設けるとともに、前記運転指令部材が車体前後向きに沿った中立位置にあると、自走車体が直進走行するように、前記運転指令部材が前記中立位置から車体左右方向に揺動操作されると、自走車体が運転指令部材の前記中立位置からの揺動方向に対応する方向に走行向き変更するように、前記操向用検出手段による検出結果を基に自走車体の操向装置を操作する操向操作機構を設けてある。
すなわち、先行車が操向操作されたり、運搬車に走行向きの変化が発生したりして先行車と運搬車の間に走行向きの相違が発生すると、運転指令部材がガイド部材の揺動軸芯まわりでガイド部材と共に中立位置から車体左右方向に揺動する。すると、ガイド部材の左右揺動が操向用検出手段によって検出され、操向操作機構が、操向用検出手段による検出結果を基に、自走車体が運転指令部材の中立位置からの揺動方向に対応する方向に走行向き変更するように操向装置を操作し、運転指令部材が中立位置になると、自走車体が直進走行するように操向装置を操作する。これにより、運搬車と先行車の間に走行向きの相違が発生しても、操向用検出手段の検出結果を基にした操向操作機構による操向装置の操作のために先行車と運搬車の走行向き相違が自ずと解消され、運搬車が先行車の走行向きに沿った走行向きに走行していくようになる。
操向用検出手段が運転指令部材に対して直接に検出作用するように構成した場合、運転指令部材が車体前後方向に移動操作される際、運転指令部材が操向用検出手段に引っ掛かって操向用検出手段が破損するなどのトラブルが発生しやすくなる。これに対し、本第4発明にあっては、ガイド部材に対して検出作用する操向用検出手段を採用しているから、前記トラブルの発生を回避しながら運転指令部材の前後移動を可能にし、かつ、運転指令部材の左右揺動による走行向きの検出を可能にすることができる。
従って、本第4発明によれば、先行車が操向操作されたり、運搬車が隆起部に乗り上がって向き変更したりすることがあっても、運搬車が先行車と同一の走行方向に走行していくように運搬車の操向制御を行なわせながら運搬車を追従走行させることができる。しかも、運転指令部材の前後移動及び揺動を利用して走行や操向制御を行なうものでありながら、運転指令部材の前後移動に起因する操向用検出手段の破損が発生しにくいように耐久性の富んだものに得ることができる。
本第5発明にあっては、本第4発明の構成において、前記ガイド部材を揺動付勢することによって前記運転指令部材を前記中立位置に揺動付勢する付勢手段を設けてある。
すなわち、運搬車の操向制御が行なわれて運搬車が直進向きに戻るに伴い、運転指令部材が付勢手段による付勢のために中立位置にスムーズに復帰する。
付勢手段が運転指令部材に対して直接に作用するように構成した場合、運転指令部材が車体前後方向に移動操作される際、運転指令部材が付勢手段に引っ掛かって運転指令部材の動きが悪くなったり付勢手段が破損したりするなどのトラブルが発生しやすくなる。これに対し、本第5発明にあっては、ガイド部材を揺動付勢することによって運転指令部材を付勢する付勢手段を採用しているから、前記トラブルの発生を回避しながら運転指令部材が中立位置にスムーズに復帰するようにすることができる。
従って、本第5発明によれば、運転指令部材が中立位置にスムーズに復帰して操向制御が精度よく行なわれるようにできる。しかも、運転指令部材が揺動付勢されながらもスムーズに前後移動して追従運転が精度よく行なわれるようにできるとともに付勢手段の破損が発生しにくいように耐久性の富んだものに得ることができる。
〔第1実施形態〕
以下、本発明の実施例を図面に基づいて説明する。
図1,2,3に示すように、左右一対のゴムクローラ式走行装置1を有した車体の車体フレーム2の後部に、エンジン3を有した原動部を設け、この原動部の上方に、原動部の上方を覆うカバーに兼用の操作パネル4などを有した運転部を設け、前記車体フレーム2の前側に、リフトシリンダ5が装備されたリンク機構6を介して荷台7を設けて、歩行操縦型の自走式運搬車を構成してある。
すなわち、この自走式運搬車は、運転部の後方を追従歩行しながら運転するものであり、前記運転部に走行クラッチレバー8、左右一対の操向レバー9a,9bを設けてある。走行クラッチレバー8を車体前後方向に揺動操作すると、エンジン3から左右の走行装置1,1に対する伝動を入り切りするようにエンジン3の出力軸と走行ミッションケース10の入力軸の間に設けた図4の如きベルトテンションクラッチで成る走行クラッチ11が入り状態と切り状態に切り換わり、走行クラッチ11を入り状態に切り換え操作することによって左右の走行装置1,1が駆動されて車体が自走していき、走行クラッチ11を切り状態に切り換え操作することによって左右の走行装置1,1の駆動が停止されて車体が停止するようになっている。
前記左側の操向レバー9aを車体前後方向に揺動操作すると、左側の走行装置1に対する伝動を入り切りするように前記走行ミッションケース10の内部に位置する左操向クラッチ12が入り状態と切り状態に切り換わり、前記右側の操向レバー9bを車体前後方向に揺動操作すると、右側の走行装置1に対する伝動を入り切りするように前記走行ミッションケース10の内部に位置する右操向クラッチ13が入り状態と切り状態に切り換わるようになっており、左右いずれの操向クラッチ12,13も入り状態に操作することにより、左右いずれの走行装置1,1も駆動されて車体が直進走行していき、左右いずれか一方の操向クラッチ12,13を切り状態に操作することにより、左右いずれか一方の走行装置1が停止状態になって停止した走行装置1が位置する左側や右側に車体の走行向きが変化するようになっている。
リフトシリンダ5を駆動操作することにより、このリフトシリンダ5がリンク機構6を起伏操作して荷台7を車体に対して昇降操作するようになっている。
また、この運搬車にあっては、前記走行用ミッションケース10の下部や、左右のトラックフレーム1aを連結するフレーム13などが左右走行装置1,1の間に入り込んでおり、左右走行装置1,1の間に畝が入り込む状態では走行しにくい低床型になっている。
車体フレーム2の前端部の横一側方に位置する運転指令部材21を有した追従運転装置を装備してある。
図4に示すように、追従運転装置は、前記運転指令部材21を有した運転指令部20、この運転指令部20に設けた左右一対の操向用検出スイッチ22a,22b、この左右一対の操向用検出スイッチ22a,22bに連係された操向制御部51を有した操向操作機構50、前記運連指令部材21に連動ケーブル14を介して連動された揺動連動体63を有した連動部60、この連動部60に位置するクラッチ用検出スイッチ71を有した走行クラッチ操作機構70、前記揺動連動体63に連結しているアクセル連動ケーブル15を備えて構成してある。
図5(イ)、(ロ)に示すように、運転指令部20は、複数箇所のボルト孔23に装着の連結ボルト(図示せず)によって車体フレーム2に固定される指令部ケース24、この指令部ケース24の内部に筒軸形のガイド部材25を介して取り付けた車体前後向きの丸棒材で成る前記運転指令部材21、前記ガイド部材25の後端側の両横側に配置したアーム形の付勢手段26などを備えて構成してある。
ガイド部材25の後端部に軸材を固着して設けた連結軸部25aを、指令部ケース24のボス部24aに回動自在に連結し、ガイド部材25の前端側が指令部ケース24に固定されたガイドレール材27の車体横向きの長孔27aを挿通するように構成し、ガイド部材25の前端部に設けた遊転自在なローラ28を、前記ガイドレール材27の上下一対のガイドレール部27bの間に転動自在に係入させてあり、ガイド部材25は、連結軸部25aの軸芯P2のまわりで前記ガイドレール部27bによって案内されながら指令部ケース24に対して揺動するようになっている。
運転指令部材21は、前記ガイド部材25を摺動自在に挿通させてある。運転指令部材21のガイド部材25からその後端側に突出する部分にコイルスプリングで成るリターンばね29を装着するとともに、このリターンばね29の一端側が、ガイド部材25の後端部に固設されたばね受け部材30によって受け止め支持され、リターンばね29の他端側が、運転指令部材1の後端部に固定されたばね受け部材31によって受け止め支持されており、リターンばね29は、運転指令部材21がガイド部材25に対して車体前方側に摺動操作されるに伴い、これに伴ってガイド部材25の方に移動するばね受け部材31によって圧縮側に弾性変形されて運転指令部材21をガイド部材25に対して車体後方側に摺動付勢する弾性復元力を発揮するようになっている。
これにより、運転指令部材21は、ガイド部材25によって案内されながら自走車体に対して車体前後方向に移動するように、かつ、ガイド部材25と共に前記軸芯P2まわりで自走車体に対して車体横方向に揺動するようになっており、車体前後方向に移動操作されることにより、自走車体に対して車体前方側に移動してリターンばね29が弾性変形した走行指令域Aと、自走車体に対して車体後方側に移動してリターンばね29が自由状態になった停止指令域Bとに切り換わり、車体横方向に揺動操作されることにより、車体前後向きに沿った中立位置Nと、この中立位置Nから車体左側に揺動した左操向位置Lと、前記中立位置Nから車体右側に揺動した右操向位置Rとに切り換わるようになっている。
運転指令部材21が左右方向に揺動するに伴い、前記ガイドレール材27と前記付勢手段26の間でガイド部材25の両横側に配置したボルトで成るストッパー32がガイド部材25に当接してストッパー作用するようになっており、これによって運転指令部材21の揺動範囲が設定されるようになっている。ストッパー32は、このストッパー32を支持するように指令部ケース24に固定されたブラケット33に対してガイド部材25の揺動方向に螺進調節できるようになっており、この螺進調節により、運転指令部材21の揺動範囲を拡大や縮小調節することができる。
前記各付勢手段26は、指令部ケース24に固定の支軸34に揺動自在に支持されているとともに、付勢手段26の基端部に連結されたコイルスプリングで成る付勢ばね35により、付勢手段26の先端部が前記ガイド部材25に固定の操作アーム36の先端部36aに当接する状態に揺動付勢されている。図6に示すように、運転指令部材21が中立位置Nから左右に揺動操作されると、その揺動方向に位置する操作アーム36の先端部36aが付勢手段26から離れていき、その揺動方向とは反対側に位置する操作アーム36の先端部36aが付勢手段26の先端部に当接して押圧作用して、この付勢手段26をこれに連結する付勢ばね35を弾性変形させながら揺動操作するように構成してある。各付勢手段26の横外側に、指令部ケース24に固定のブラケット37に支持されたボルトで成るストッパー38を設けるとともに、各ストッパー38は、付勢手段26に当接してこの付勢手段26の位置決めをするように構成してある。
これにより、各付勢手段26は、付勢ばね35による揺動付勢のために操作アーム36を介してガイド部材25を揺動付勢し、これによって運転指令部材21を前記中立位置Nに揺動付勢するようになっている。
各付勢ばね35の付勢手段26に連結する側とは反対側の端部は、指令部ケース24に固定のブラケット39に支持された付勢力調節用の調節ネジ軸35aに連結してある。
運転指令部材21の指令部ケース24から車体前方側に突出する前端部に連結装置40を設けてある。
図5(イ)に示すように、連結装置40は、運転指令部材21に基端側が連結された固定フック41、この固定フック41に連結ゴム42を介して連結された可動フック43、可動フック43及び固定フック41の前記連結ゴム42より基端側に位置するフック部分どうしの間に設けた強度設定ばね44を備えて構成してあり、先行車から延出された連結ロープ45を固定フック41と可動フック43の先端部どうしの間に挿通させて両フック41,43に係止させることにより、連結ロープ45が運転指令部材21に連結するようになっている。また、運転指令部材21に作用する張力が前記強度設定ばね44によって設定連結強度として設定される設定張力を越えると、この張力のために可動フック43が連結ゴム42を揺動支点にして強度設定ばね44を弾性変形させながら固定フック41に対して揺動し、可動フック43と固定フック41の先端どうしの間に開口が形成されてこの開口から連結ロープ45が抜け外れるようになっている。
すなわち、運転指令部材21は、前記連結装置40及び連結ロープ45を介して先行車に連結するようになっている。また、連結張力が前記設定張力を越えると、連結装置40の分離作用によって連結ロープ45が自ずと外れることにより、運転指令部材21が先行車から外れるようになっている。
図5(イ)、(ロ)に示すように、前記左右一対の操向用検出スイッチ22a,22bは、前記ガイド部材25の前端側に操作部材を固設して設けたスイッチ操作部25bの両横側に分散するように配置して指令部ケース24のスイッチ支持台24bに固定してある。ガイド部材25が揺動して運転指令部材21が前記左操向位置Lや右操向位置Rになると、前記スイッチ操作部25bが運転指令部材21の左操向位置Lや右操向位置Rに対応する操向用検出スイッチ22a,22bの操作部に押圧作用してこの操向用検出スイッチ22a,22bをオンに切り換え操作するように構成してある。
従って、左右一対の操向用検出スイッチ22a,22bは、ガイド部材25のスイッチ操作部25bに対して検出作用し、これによって運転指令部材21が左操向位置Lや右操向位置Rになったか否かを検出するようになっている。そして、左側の操向用検出スイッチ22aは、運転指令部材21が左操向位置Lになったことを検出すると、その検出結果を電気信号にして操向操作機構50の操向制御部51に出力するようになっている。右側の操向用検出スイッチ22bは、運転指令部材21が右操向位置Rになったことを検出すると、その検出結果を電気信号にして操向操作機構50の操向制御部51に出力するようになっている。
図4に示すように、操向操作機構50は、左右一対の操向用検出スイッチ22a,22bに連係された前記操向制御部51、この操向制御部51に連係された一対の電動操向モータ52,53、一方の操向モータ52を、前記走行ミッションケース10の外部に前記左操向クラッチ12の切り換え操作をするように設けた揺動アームで成る左操向クラッチ12の操作部12aに連動させている連動機構55、他方の操向モータ53を、前記走行ミッションケース10の外部に前記右操向クラッチ13の切り換え操作をするように設けた揺動アームで成る右操向クラッチ13の操作部13aに連動させている連動機構55を備えて構成してある。
図4に示すように、操向モータ52と左操向クラッチ12を連動させている連動機構55も、操向モータ53と右操向クラッチ13を連動させている連動機構55も、操向モータ52,53の出力軸52a,53aに一体回動自在に連結された連動リンク56、この連動リンク56の連動ピン56aに一端側が長孔57aを介して相対回転自在に連結し、他端側が前記操作部12a,13aに相対回転自在に連結している連動ロッド57を備えて成り、操向モータ52,53の出力軸52a,53aを連動リンク56及び連動ロッド57を介して操向クラッチ12,13の操作部12a,13aに連動させており、そして、連動リンク56が出力軸52a,53aの軸芯まわりで一回転方向に回動するように操向モータ52,53によって回動駆動され、操向モータ52,53の回転駆動力を連動リンク56と連動ロッド57によって引き操作力に変換して操作部12a,13aに伝達することによって操向クラッチ12,13をこれの入り状態への復元力に抗して切り状態に切り換え操作するように、かつ、連動リンク56が180度回転する毎に操向クラッチ12,13が入り状態と切り状態に切り換わる状態に操作部12a,13aを操作するようになっている。
操向制御部51は、電気回路を利用して成り、前記左右一対の操向用検出スイッチ22a,22bによる検出結果を入力し、この検出結果を基に一対の操向モータ52,53に操向クラッチ12,13を入り状態や切り状態に切り換えるべき信号を出力して操向モータ52,53を操作するように構成してある。この操向制御部51は、マイクロコンピュータを利用して構成してもよい。
これにより、操向操作機構55は、前記左右一対の操向用検出スイッチ22a,22bによる検出結果を基に操向制御部51によって運転指令部材21が中立位置N、左操向位置L、右操向位置Rのいずれの操作位置にあるかを検出し、運転指令部材21が中立位置Nにあると検出した場合、操向制御手段51によって一対の操向モータ52,53を入り側の操作状態に操作し、一方の操向モータ52によって連動機構55を介して左操向クラッチ12を入り状態に操作し、他方の操向モータ53によって連動機構55を介して右操向クラッチ13を入り状態に操作する。運転指令部材21が左操向位置Lにあると検出した場合、操向制御手段51によって一方の操向モータ52を切り側の操作状態に操作してこの操向モータ52によって連動機構55を介して左操向クラッチ12を切り状態に切り換え操作し、操向制御手段51によって他方の操向モータ53を入り側の操作状態に操作してこの操向モータ53によって連動機構55を介して右操向クラッチ13を入り状態に操作する。運転指令部材12が右操向位置Rにあると判断した場合、操向制御手段51によって一方の操向モータ52を入り側の操作状態に操作してこの操向モータ52によって連動機構55を介して左操向クラッチ12を入り状態に切り換え操作し、操向制御手段51によって他方の操向モータ53を切り側操作状態に操作してこの操向モータ52によって連動機構55を介して右操向クラッチ13を切り状態に操作する。
図7に示すように、前記連動部60は、自走車体の車体フレーム2に固定される連動部ケース61、この連動部ケース61の内側に固定された支軸62に基端部が相対回動自在に連結していて前記支軸62の軸芯P1まわりで自走車体に対して揺動する前記揺動連動体63を備えて構成してある。
揺動連動体63は、前記支軸62に基端部が相対回転自在に連結している入力側アーム64と、この入力側アーム64とは別部品に形成された状態で基部が前記支軸62に相対回転自在に連結している出力側アーム65とによって構成してある。
入力側アーム64の遊端部が、この遊端部に一端側が連結したインナーケーブル14aを有した前記連動ケーブル14、図5の如く前記インナーケーブル14aの他端側を前記運転指令部材21の後端部に連結している連結部材14bを介して運転指令部材21に連結されており、運転指令部材21が前記停止指令域Bから車体前方側に移動操作されると、連動ケーブル14が引っ張り操作され、入力側アーム64は、この入力側アーム64の折り曲げ片部64aがストッパーボルト66から離れていくように連動ケーブル14によって揺動操作され、これに伴い、入力側アーム64の基端側が出力側アーム65の基部から入力側アーム64の方に突出した図8の如き連動片65aに押圧作用して、出力側アーム65は、前記支軸62に基部が回動自在に連結しているアクセル設定アーム67の中間部から出力側アーム65の方に突出している図8の如きストッパー部67aから離れていくように入力側アーム64によって揺動操作される。運転指令部材21が走行指令域Aから車体後方側に移動操作されると、連動ケーブル14が緩み操作され、入力側アーム64は、これの前記折り曲げ部64aに連結しているリターンばね68によって前記ストッパーボルト66の方に揺動操作され、これに伴い、出力側アーム65は、この出力側アーム65の遊端部が前記アクセル連動ケーブル15によって連結されているアクセル装置16が自動的に減速作動するように備えている復元力によってアクセル設定アーム67の前記ストッパー部67aの方に揺動操作され、運転指令部材12が停止指令域Bになると、入力側アーム64は、前記折り曲げ部64aが前記ストッパーボルト66に当接した基準位置になり、出力側アーム65は、アクセル設定アーム67の前記ストッパー部67aに当接した設定低速位置になるように構成してある。
これにより、連動揺動体63を構成する別部品の入力側アーム64と出力側アーム65は、支軸62に相対揺動自在に支持されているが、運転指令部材21が前後移動されると、これに連動して一体部品の如く揺動するのであり、入力側アーム64の揺動位置を検出することによっても、出力側アーム65の揺動位置を検出することによっても、運転指令部材21が走行指令域Aと停止指令域Bのいずれに操作されたかを検出することができ、かつ、運転指令部材21の走行指令域Aでの操作ストロークが大小いかなるストロークになっているかを検出することができる。
走行クラッチ操作機構70は、図7に示す如く連動揺動体63の前記入力側アーム64の横側に配置して連動部ケース61のスイッチ支持台61aに固定した前記クラッチ検出用スイッチ71、図4に示す如く前記クラッチ検出用スイッチ71に連係された電動走行クラッチモータ72、この走行クラッチモータ72を前記走行クラッチ11の操作部としてのテンションアーム11aに連動させている連動機構73を備えて構成してある。
図7に示すように、クラッチ検出用スイッチ71は、揺動連動体63の前記入力側アーム64の前記折り曲げ部64aにおける部位であって、入力側アーム64の揺動軸芯P1からの距離L1が、前記出力側アーム65の前記アクセル連動ケーブル15が連結している部位の出力側アーム65の揺動軸芯P1からの距離L2よりも大となる部位64bが、入力側アーム64の揺動に伴ってクラッチ用検出スイッチ71の操作部71aに対して当接したり離間したりするように、かつ、連動揺動体63の入力側アーム64が前記基準位置になると、入力側アーム64の前記部位64bが操作部71aに対して押圧操作してクラッチ検出用スイッチ71をオフに切り換え操作するように配置してある。
これにより、クラッチ用検出スイッチ71は、揺動連動体63のうちアクセル連動ケーブル15が連動作用する部位よりも揺動連動体63の揺動軸芯P1からの距離が大である前記部位64bに対して検出作用して揺動連動体63の揺動位置を検出し、この検出結果を基に運転指令部材21が走行指令域Aと停止指令域Bのいずれの操作位置にあるかを検出してこの検出結果を電気信号にして走行クラッチモータ72の駆動部(図示せず)に出力するようになっている。
図9に示すように、走行クラッチモータ72を走行クラッチ11に連動させている連動機構73は、走行クラッチモータ72の出力軸72aに一体回動自在に連結された連動リンク74、この連動リンク74の連動ピン74aに一端側が長孔75aを介して相対回転自在に連結し、他端側が走行クラッチ11のテンションアーム11aに連結している連動ロッド75を備えて成り、走行クラッチモータ72の出力軸72aを連動リンク74及び連動ロッド75を介して走行クラッチ11のテンションアーム11aに連動させており、そして、連動リンク74が出力軸72aの軸芯まわりで一回転方向に回動するように走行クラッチモータ72によって回動駆動され、走行クラッチモータ72の回転駆動力を連動リンク74と連動ロッド75によって引き操作力や押し操作力に変換してテンションアーム11aに伝達してこのテンションアーム11aをクラッチ入り位置とクラッチ切り位置に切り換え操作するように、かつ、連動リンク74が180度回転する毎に走行クラッチ11が入り状態と切り状態に切り換わる状態にテンションアーム11aを操作するようになっている。
走行クラッチモータ72の駆動部は、クラッチ用検出スイッチ71から入力した検出結果を基に、走行クラッチモータ72を駆動操作して走行クラッチ11を入り状態と切り状態に切り換え操作するように構成してある。
つまり、走行クラッチ操作機構70は、クラッチ用検出スイッチ71によって揺動連動体63の入力側アーム64の揺動位置を検出するとともにこの結果に基いて運転指令部材21が走行指令域Aと停止指令域Bのいずれの操作位置にあるかを検出し、運転指令部材21が停止指令域Bにあると検出した場合、この検出結果を基に走行クラッチモータ71を切り側の操作状態に操作し、この走行クラッチモータ71によって連動機構73を介して走行クラッチ11を切り状態に切り換え操作する。運転指令部材21が走行指令域Aにあると検出した場合、この検出結果を基に走行クラッチモータ72を入り側の操作状態に操作し、この走行クラッチモータ72によって連動機構73を介して走行クラッチ11を入り状態に切り換え操作する。
揺動連動体63の前記出力側アーム65に連結している前記アクセル連動ケーブル15の他端側は、前記エンジン3の前記アクセル装置16の操作部(図示せず)に連動させてあるとともに、出力側アーム65がアクセル設定アーム67の前記ストッパー部67aから離れていく側に揺動操作されていくと、アクセル連動ケーブル15が引っ張り操作されてアクセル装置16の操作部を増速側に移動操作するように、かつ、出力側アーム65の揺動ストロークが増大するほどアクセル装置16の操作部の増速側への操作ストロークを増大していくように構成してある。出力側アーム65がアクセル設定アーム67の前記ストッパー部67aの方に揺動操作されると、アクセル連動ケーブル15が緩め操作され、アクセル装置16が減速側に自動的に復帰するように備えている復元力によってアクセル装置16の操作部を減速側に戻し操作するように、かつ、出力側アーム65がアクセル設定アーム67の前記ストッパー部67aに当接した設定低速位置になると、アクセル装置16を出力側アーム65の設定低速位置によって決まる設定低速状態に維持するように、アクセル装置16の操作部がその設定低速状態を現出する操作位置にアクセル連動ケーブル15によって引っ張り維持されるように構成してある。
これにより、アクセル連動ケーブル15は、アクセル装置16の操作部を揺動連動体63の出力側アーム65に連動させることによって運転指令部材21に連動させており、運転指令部材21が停止指令位置Bに操作されると、自走車がエンジンストップを起こさないで走行開始するものとして前記アクセル設定アーム67によって設定された前記設定低速状態にあり、運転指令部材21が走行指令域Aに操作されると、これに伴ってアクセル装置16が前記設定低速状態より高速の操作状態に増速操作されるようになり、かつ、運転指令部材21が走行指令域Aにおいて車体前方側に移動操作されるほど、アクセル装置16がより高速側に増速操作されるようになっている。
つまり、キャベツを収穫機によって収穫するなどの際、図1に示す如く運搬車の運転指令部材21を前記連結装置40と連結ロープ45によって先行車としての収穫機Sに連結すれば、運搬車を収穫機Sに追従走行させることができるようになっている。
すなわち、収穫機Sが走行されると、運転指令部材21が引っ張り操作されて停止指令域Bから走行指令域Aに移動してこれに連動して揺動連動体63が揺動し、走行クラッチ操作機構70がクラッチ用検出スイッチ71によって揺動連動体63の揺動に応答して走行クラッチモータ72によって走行クラッチ11を入り状態に切り換え操作して左右走行装置1,1の駆動が開始され、アクセル連動ケーブル15が揺動連動体63の揺動に応答してアクセル装置16を設定低速状態から増速側に操作して左右走行装置1,1が駆動開始時よりも増速して駆動され、運搬車が急発進しないように低速で走行を開始するとともに次第に増速して走行する。収穫機Sと運搬車の間に速度差が発生して運転指令部材21が走行指令域Aにおいて車体前方側に引っ張り操作されたり車体後方側に戻し操作されると、これに連動して揺動連動体63が揺動し、アクセル連動ケーブル15が揺動連動体63の揺動に応答してアクセル装置16をさらに増速側に操作したり減速側に戻し操作して左右走行装置1,1の駆動速度が調節され、運搬車が収穫機Sの走行速度に等しい走行速度で走行していく。このとき、収穫機Sの走行向きと運搬車の走行向きが一致又はほぼ一致していると、運転指令部材21が中立位置N又はそれに近い操作位置にあり、左右一対の操向用検出スイッチ22a,22bによる検出結果を基に、操向操作機構50が左操向クラッチ12及び右操向クラッチ13を入り状態に操作し、左右走行装置1,1のいずれもが駆動されて運搬車が直進走行していく。これに対し、収穫機Sが左や右向きに操向操作されたり、走行地面の影響で運搬車の走行向きが変化したりして収穫機Sの走行向きと運搬車の走行向きが相違すると、この走行向き相違によって発生する操作力のために運転指令部材21が中立位置Nから左右に揺動して左操向位置Lや右操向位置Rになり、左右一対の操向用検出スイッチ22a,22bによる検出結果を基に、操向操作機構50が運転指令部材21の操作位置に対応する左操向クラッチ12又は右操向クラッチ13を切り状態に切り換え操作し、他方の右操向クラッチ13又は左操向クラッチ12を入り状態に維持操作し、左右走行装置1,1の一方が駆動され、他方が駆動停止されて運搬車が運転指令部材21の揺動方向に対応する方向に走行向きを変更する。
収穫機Sの走行が停止されると、運転指令部材21が緩め操作されてリターンばね29によって停止指令域Bに移動してこれに連動して揺動連動体63が揺動し、走行クラッチ機構70がクラッチ用検出スイッチ71によって揺動連動体63の揺動に応答して走行クラッチモータ72によって走行クラッチ11を切り状態に切り換え操作し、左右走行装置1,1の駆動が停止されて運搬車が停止する。このとき、アクセル連動ケーブル15が揺動連動体63の揺動に応答してアクセル装置16を設定低速状態に戻し、エンジン3の回転数が低下する。
図7に示すように、前記アクセル設定アーム67に、ハンドアクセルレバー(図示せず)からの操作ケーブル80を連結してある。ハンドアクセルレバーが増速側に操作されると、操作ケーブル80が引っ張り操作されてアクセル設定アーム67をストッパーボルト81から離れる側に揺動操作し、これに伴いアクセル設定アーム67が前記ストッパー部67aによって出力側アーム65に押圧作用して、出力側アーム65がアクセル設定アーム67によって増速側に揺動操作され、このとき出力側アーム65の前記連動片65aが入力側アーム64から離れていき、出力側アーム65は入力側アーム64を基準位置に維持しながら、アクセル連動ケーブル15を介してアクセル装置16を増速側に操作するように構成してある。ハンドアクセルレバーが減速側に操作されると、操作ケーブル80が緩め操作され、アクセル設定アーム67がこれの遊端部に連結しているリターンばね82によってストッパーボルト81の方に揺動操作され、アクセル連動ケーブル15を緩め操作してアクセル装置16を減速側に操作する。この場合、アクセル設定アーム67をこれの前記ストッパー部67aが前記ストッパーボルト81に当接した操作限界まで揺動操作し、この操作限界によって決まる最低速度状態までアクセル装置16を減速側に操作することができるようになっている。
つまり、ハンドアクセルレバーによってアクセル設定アーム67を揺動調節すれば、ハンドアクセルレバーの位置保持機能による位置保持によってアクセル設定アーム67をリターンばね82に抗して調節位置に位置保持することができ、これにより、入力側アーム64が基準位置に位置する状態でのアクセル装置16の速度状態を変更設定することができるようになっている。つまり、作業箇所の地面状況や荷物の積載量が変化するなどにより、自走車体が走行開始する際に掛かる走行負荷が変化した場合、ハンドアクセルレバーを操作し、運転指令部材21が停止指令域Bにある状態でのアクセル装置16の前記設定低速状態を高速側や低速側に変更して設定する。すると、自走車体が停止している際のエンジン回転数が低回転数になるようにしながら、かつ、走行クラッチ11が入り状態に操作されて自走車体が走行開始する際にエンジンストップが発生しないようにしながら自走車体を走行開始させることができる。
〔第2実施形態〕
図10,11は、別の実施形態を備えた自走式運搬車を示し、この運搬車にあっては、荷台7を昇降不能に備えている。また、左右走行装置1,1の間に車体フレーム2などが存在せず、左右走行装置1,1の間に畝が入り込む状態にして走行することができるように高床型になっている。
この運搬車の追従運転装置にあっては、第1実施形態の運搬車の追従運転装置が備える操向操作機構50を備えておらず、この点と、運転指令部20の点とにおいて、第1実施形態の運搬車の追従運転装置と相違しており、連動部60、走行クラッチ操作機構70、アクセル連動ケーブル15の点においては、第1実施形態の運搬車の追従運転装置と相違しておらず、運転指令部20のみについて説明する。
図12(イ)、(ロ)に示すように、この運搬車の追従運転装置の運転指令部20にあっては、運転指令部材21を、車体フレーム2に固定される指令部ケース24が有する前後一対の支持部材85,86に摺動自在に支持させ、前記前側の支持部材85と、運転指令部材21に固定のばね受け部材87との間に配置したリターンばね88を運転指令部材21に外嵌し、運転指令部材21の前端部に連結装置40を設け、運転指令部材21の後端部に連動ケーブル14のインナーケーブル14aが連結部材14bを介して連結されている。
すなわち、運転指令部材21は、車体前方側に引っ張り操作されることにより、リターンばね88を弾性変形させながら自走車体に対して車体前方側に移動して走行指令域になり、緩め操作されることにより、リターンばね88の付勢作用によって自走車体に対して車体後方側に移動して停止指令域に戻るようになっている。
運転指令部材21が自走車体に対して前後方向に移動するのに連動して連動部60の揺動連動体63が揺動するように、運転指令部材21の後端側が連動ケーブル14を介して揺動連動体63に連動されるようになっている。
つまり、この第2実施形態の運搬車にあっては、左右の走行装置1が畝間を移動し、走行向きが収穫機の走行向きに対して変化することが発生しにくい状態で走行することから操向制御機能を備えず、先行車としての収穫機が走行、停止すればこれに従って走行、停止する状態に追従運転されるようになっている。
第1実施形態の運搬車の追従運転装置にあっても、第2実施形態の運搬車の追従運転装置にあっても、運転指令部材21を先行車に連結して運搬車を運転するように使用するのみならず、作業者が運転指令部材21をロープを介して支持しながら歩行して運搬車を運転するように使用することもできる。
〔別実施形態〕
上記実施形態の如く揺動連動体63として、別部材でなる入力側アーム64と出力側アーム65を組み合わせたものを採用して実施する他、入力側アーム64と出力側アーム65を一体部品に構成したものを採用して実施してもよい。
走行クラッチモータ72に替えて電動ソレノイド、シリンダなどを採用して実施しても本発明の目的を達成できる。従って、これら走行クラッチモータ72、ソレノド、シリンダなどを総称してアクチュエータ72と呼称する。
走行クラッチ11としては、上記実施形態の如くベルトテンションクラッチを採用して実施する他、噛合い式や摩擦式のクラッチを採用して実施してもよい。
クローラ式走行装置1に替えて車輪式走行装置を備えた運搬車にも本発明は適用できるのであり、操向クラッチ12,13や、操向用車輪を操向操作するステアリング装置を総称して操向装置12,13と呼称する。
操向用検出スイッチ22a,22b、クラッチ用検出スイッチ71に替えてポテンショメータなどを採用して実施しても本発明の目的を達成できるのであり、これら検出スイッチ22a,22b,71、ポテンショメータなどを総称してクラッチ用検出手段71、操向用検出手段22a,22bと呼称する。
上記実施形態の如く、揺動連動体63とアクセル装置16を連動させるのにアクセル連動ケーブル15を採用して実施する他、揺動連動体に検出作用する検出スイッチやポテンショメータなどの検出手段、及び、この検出手段による検出結果に基いてアクセル装置の操作部をアクチュエータによって操作する制御手段を備えて成る電気式連係手段などを採用して実施しても本発明の目的を達成できる。従って、これらアクセル連動ケーブル15、電気式連係手段などを総称してアクセル連動手段15と呼称する。
操向モータ52,53や走行クラッチモータ72を操向クラッチ12,13や走行クラッチ11の操作部12a,13a,11aに連動させるのに、上記実施形態の如く操向レバー9a,9bや走行クラッチレバー8を介することなく連動させて実施する他、操向レバー9a,9bや走行クラッチレバー8に連動させることによって操作部12a,13a,11aに連動させて実施してもよい。
運搬車の追従運転状態での全体側面図 運搬車の荷台上昇状態での全体側面図 運搬車の正面図 追従運転装置の系統図 (イ)は、運転指令部の平面図、(ロ)は、運転指令部の側面図、 運転指令部の運転指令部材揺動状態での平面図 連動部の平面図 揺動連動体、アクセル設定アームの取付け構造を示す側面図 走行クラッチモータと走行クラッチの連動機構の平面図 第2実施形態を備えた運搬車の全体側面図 第2実施形態を備えた運搬車の正面図 (イ)は、第2実施形態を備えた運搬車の運転指令部の側面図、(ロ)は、第2実施形態を備えた運搬車の運転指令部の平面図
符号の説明
3 エンジン
11 走行クラッチ
11a 走行クラッチの操作部
15 アクセル連動手段
16 アクセル装置
21 運転指令部材
22a,22b 操向用検出手段
25 ガイド部材
26 付勢手段
50 操向操作機構
63 揺動連動体
70 走行クラッチ操作機構
71 クラッチ用検出手段
72 アクチュエータ
74 連動リンク
A 走行指令域
B 停止指令域
N 中立位置
P2 ガイド部材の揺動軸芯
L1 距離

Claims (5)

  1. 自走車体に対して車体前方側の走行指令域と、車体後方側の停止指令域とに車体前後方向に移動操作自在な運転指令部材を、停止指令域に移動付勢された状態で設け、前記運転指令部材が走行指令域に操作されると、走行クラッチを入り状態に切り換え操作し、前記運転指令部材が停止指令域に操作されると、走行クラッチを切り状態に切り換え操作するように、前記運転指令部材の前後移動に連動させて前記走行クラッチを操作する走行クラッチ操作機構を備えた自走式運搬車の追従運転装置であって、
    前記運転指令部材の前後移動に連動して自走車体に対して揺動する揺動連動体を設け、
    前記揺動連動体にエンジンのアクセル装置を連動させることによってアクセル装置と運転指令部材とを連動させて、運転指令部材が停止指令域に操作されると、アクセル装置が設定低速状態になるように、運転指令部材が走行指令域に操作されると、アクセル装置が前記設定低速状態より高速の操作状態になるように、運転指令部材の前後移動に連動させてアクセル装置を作動させるアクセル連動手段を設け、
    前記走行クラッチ操作機構を、前記揺動連動体の揺動位置の検出結果を基に前記運転指令部材の操作位置を検出するように前記揺動連動体に対して検出作用するクラッチ用検出手段を備えるとともにこのクラッチ用検出手段による検出結果を基に前記走行クラッチを操作するように構成し、
    前記クラッチ用検出手段を、前記揺動連動体のうち前記アクセル連動手段が連動作用する部位よりも揺動連動体の揺動軸芯からの距離が大である部位に対して検出作用するように構成してある自走式運搬車の追従運転装置。
  2. 前記走行クラッチ操作機構は、前記走行クラッチの操作部に連動リンクを介して連動されたアクチュエータを備えて成り、このアクチュエータよって前記連動リンクを回動操作することにより、前記操作部をクラッチ入り位置とクラッチ切り位置とに切り換え操作するように構成してある請求項1記載の自走式運搬車の追従運転装置。
  3. 前記アクセル連動手段を、前記運転指令部材が停止指令域から走行指令域に操作されてこの走行指令域で車体前方側に移動されるほど、アクセル装置を増速作動させるように構成してある請求項1又は2記載の自走式運搬車の追従運転装置。
  4. 前記運転指令部材を摺動自在に支持するガイド部材を、運転指令部材と共に自走車体に対して車体上下向きの軸芯まわりで左右揺動するように揺動自在に設け、前記ガイド部材の揺動位置を基に前記運転指令部材の揺動位置を検出するべく前記ガイド部材に対して検出作用する操向用検出手段を設けるとともに、前記運転指令部材が車体前後向きに沿った中立位置にあると、自走車体が直進走行するように、前記運転指令部材が前記中立位置から車体左右方向に揺動操作されると、自走車体が運転指令部材の前記中立位置からの揺動方向に対応する方向に走行向き変更するように、前記操向用検出手段による検出結果を基に自走車体の操向装置を操作する操向操作機構を設けてある請求項1〜3のいずれか1項に記載の自走式運搬車の追従運転装置。
  5. 前記ガイド部材を揺動付勢することによって前記運転指令部材を前記中立位置に揺動付勢する付勢手段を設けてある請求項4記載の自走式運搬車の追従運転装置。
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