JP4300716B2 - 板状導体を有する回転電機 - Google Patents

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Description

【0001】
【発明が属する技術分野】
本発明は、板状導体を有する回転電機に関する。
【0002】
【従来の技術】
従来、スロット占積率向上などの理由により、通電方向と直角な方向において略長方形の扁平断面を有する板状導体を固定子鉄心に集中巻きしてなるロ字状固定子コイルが提案されている。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、スロット開口がティース先端の爪部により狭搾されているので、上記したロ字状固定子コイルをティースに嵌挿するには固定子鉄心を分割する必要がある。その結果、固定子鉄心の磁気抵抗が増大し、鉄損増大により回転電機の性能を回避することが困難であった。ティースの爪部を省略することも鉄損増大、性能低下を招く。ティースの爪部を後で曲げることも提案されているが、ティースの爪部を曲げることは容易ではなかった。
【0004】
本発明は上記問題に鑑みなされたものであり、固定子鉄心分割による鉄損増加を回避可能な板状導体を有する回転電機を提供することをその目的としている。
【0005】
【課題を解決するための手段】
上記課題を解決するための請求項1記載の回転電機は、周方向に一定間隔で形成された複数のスロットと、前記スロットの開口部を狭搾するための爪部を先端部に有して回転子の周面に向けて突出するティースとを有する固定子鉄心と、前記スロットに収容されて前記ティースに集中巻きされる多相の固定子コイルとを備える回転電機において、
前記固定子コイルは、周方向辺が径方向辺より長く設定されて電流方向と直角の方向にて扁平断面をもつ板状導体を径方向へ螺旋積層して前記ティースにロ字状に巻装され、
前記固定子コイルの各ターンは、端部同士接合された2つの導体片により形成された一対のスロット導体部及び一対のコイルエンド部とを有することを特徴としている。
【0006】
すなわち、本構成では、ティースに集中巻きされる固定子コイルの各ターンを2つの導体片で構成し、各導体片を順番に接合して固定子コイルを螺旋積層する。
【0007】
これにより、ティースの先端部にスロット開口を狭搾する爪部を設けても、各導体片のスロット導体部をスロットへ軸方向に嵌挿することができ、磁気抵抗の増大を回避しつつスロット占積率を向上することができ、高性能の回転電機を実現することができる。また、成形導体片の使用によりコイルエンドの軸方向への膨らみを減らして、回転電機の軸方向長を短縮して回転電機の小型軽量化を実現することができる。
【0008】
請求項2記載の回転電機は、内周面及び外周面に周方向に一定間隔で形成された複数のスロットと、前記スロットの開口部を狭搾するための爪部を先端部に有して内周面又は外周面に形成されたティースとを有する固定子鉄心と、前記固定子鉄心の前記内周面側のスロットと前記外周面側のスロットとを順次嵌挿して前記スロットに集中巻きされる多相の固定子コイルとを備える回転電機において、前記固定子コイルは、周方向辺が径方向辺より短く設定されて電流方向と直角の方向にて扁平断面をもつ板状導体を周方向へ螺旋積層して前記ティースにロ字状に巻装され、前記固定子コイルの各ターンは、端部同士接合された2つの導体片により形成された一対のスロット導体部及び一対のコイルエンド部とを有することを特徴としている。
【0009】
本構成によれば、固定子鉄心の径方向両側にそれぞれ回転子を設け、固定子鉄心に集中巻きされた固定子コイルの各ターンが、固定子鉄心の内周側のスロットと外周側のスロットとを嵌挿する回転電機においても、請求項1と同様の作用効果を奏することができる。
【0010】
請求項3記載の構成によれば請求項1又は2記載の回転電機において更に、2つのスロット導体部と、2つのコイルエンド部とからなる前記固定子コイルの1ターンは、一対の導体片の端部を前記コイルエンド部にて接合して形成されている。これにより、導体片の端部同士の接合が容易となる。
【0011】
請求項4記載の構成によれば請求項1又は2記載の回転電機において更に、前記2つの導体片の一方は、一対のスロット導体部と、前記両スロット導体部の各一端部に連なる1つのコイルエンド部とからなるコ字状導体片からなり、前記2つの導体片の他方は、互いに隣接する2つの前記コ字状導体片の互いに異なる側の端部に両端部が個別に接合されて一つのコイルエンド部を構成する略I字状のコイルエンド導体片からなることを特徴としている。
【0012】
これにより、コイルエンド導体片とコイルエンド導体片との接合を固定子鉄心の軸方向一方側で行うことができ、作業が容易となる。また、回転電機の固定子鉄心軸長を変更してもコ字状導体片を共通化でき、冷却性などの理由によりコイルエンド導体片の形状を変更してもコ字状導体片を共通化することができる。
【0013】
請求項5記載の構成は請求項1又は2記載の回転電機において更に、前記両導体片はそれぞれ、一つのスロット導体部と、前記スロット導体部の一端部に連なる1つのコイルエンド部とからなるL字状導体片からなることを特徴としている。
【0014】
これにより、スロット導体部のスロットへの嵌挿が容易となり、隣接する導体片の端部同士の接合が容易となる。
【0015】
請求項6記載の構成は請求項1又は2記載の回転電機において更に、前記両導体片はそれぞれ、厚い主部と薄い端部とを有し、前記薄い端部の主面にて互いに接合されていることを特徴としている。
【0016】
本構成によれば、2つの導体片をそれらの先端の端面にて接合することによる接触面積より格段に広い接触面積を確保できるので、両導体片の接触部又は接合部の単位接触面積当たりの接触電気抵抗が大きくても、全体として接触抵抗を低減することができる。また、隣接するターン間の電気絶縁の確保を容易化することができる。
【0017】
請求項7記載の構成は請求項6記載の回転電機において更に、前記導体片は、前記薄い端部と等しい厚さを有して端部が前記薄い端部をなす第一片と、前記第一片の前記薄い端部以外の部分に導電可能に重ねられた第二片とからなることを特徴としている。本構成によれば、導体片の端部を薄く加工する必要がなく、製造工程を簡素化することができる。
【0018】
請求項8記載の構成は請求項1又は2記載の回転電機において更に、前記両導体片は、2つのスロット導体部と1つのコイルエンド部を有するコ字状導体片からそれぞれ構成され、前記両導体片の互いに積層方向に隣接する前記スロット導体部の主面にて電気的に接続されていることを特徴としている。
【0019】
すなわち、本構成では、2つのコ字状導体片を向かい合わせに組み合わせ、両者のスロット導体部の主面同士を電気的に接触させるので、広い接触面積を確保でき、かつ、隣接ターンの接合面との沿面放電距離を長く確保できるので、電気絶縁確保に優れる。
【0020】
なお、両導体片の上記接合には、たとえば、一方のスロット導体部の露出主面にはんだやろう材を塗っておいて、固定子コイルに通電して接触抵抗が大きい接合面にて発熱させ、これらはんだやろう材を溶融させて行うことができる他、単に積層された各導体片を積層方向に加圧するのみでもよい。
【0021】
請求項9記載の構成は請求項1乃至8のいずれか記載の回転電機において更に、この回転電機が、車両用エンジンと前記車両用エンジンの後方に配置されるトルク伝達機構との間にてクランクシャフトと同じ軸心位置を有して配置される場合に、軸方向の寸法を短縮するとともに、占積率を向上し性能を向上させた回転電機を提供することができるという効果を奏することができる。
【0022】
請求項10記載の構成は請求項1乃至9のいずれか記載の回転電機において更に、前記コイルエンド部の断面積が、前記スロット導体部の導体断面積より小さいので、コイルエンド部での上記接合におけるスペースの余裕が増大する。
【0023】
【発明を実施するための形態】
本発明の回転電機の好適な態様を以下の実施例により説明する。
【0024】
【実施例1】
本発明の回転電機の一実施例を図1〜図3を参照して以下に説明する。
【0025】
1は固定子鉄心、2は固定子コイル、3はスロット、4はティース、5はティース4の爪部であり、スロット3及びティース4は、固定子鉄心1の内周面に形成されている。
【0026】
固定子コイル2は、三相コイルであって各相コイルはそれぞれ異なるティース4に別々に集中巻きされている。固定子コイル2は、図1〜図3に示すように、電流方向と直角の方向にて扁平断面をもち、樹脂被覆された板状導体6をティースに螺旋ロ字状に巻装し、径方向へ積層して構成されている。
【0027】
板状導体6の扁平断面は、周方向(回転電機の)の周方向辺が、径方向(回転電機の)径方向辺よりも長く設定されている。
【0028】
固定子コイル2の1ターンは、通常通り、2つのスロット導体部a、bと、2つのコイルエンド部c、dとからなり、一対の導体片21、22を接合してなる。
【0029】
導体片21は、一対のスロット導体部a、bと、スロット導体部a、bの各一端部に連なる1つのコイルエンド部cとからなるコ字状導体片である。スロット導体部a,bは、ティースを挟んで互いに隣接する2つのスロットに嵌挿されてるが、スロット導体部a,bの先端部はわずかにスロットから突出している。すなわち、正確には、コイルエンド部dとともにコイルエンド部d側のコイルエンドを構成している。
【0030】
導体片22は、コイルエンド部dを構成するコイルエンド導体片であって略I字状に形成されている。導体片22の長辺側の側面の両端部は、面径方向(回転電機の)に互いに隣接する2つのコ字状導体片21のスロット導体部a,bの先端面に接合されている。導体片22の周方向中央部分には、上記説明したように、径方向に1ターン分だけ段差を設けられている。7は渡り導体である。
【0031】
各コ字状導体片21のスロット導体部a,bがスロット3に嵌挿された後、各コ字状導体片21のスロット導体部a,bの露出端面が、略I字状のコイルエンド導体片22の長辺の露出両端部に接合されている。この接合は、たとえばろう付けなどで一括して実施されることができる。
【0032】
(変形態様)
変形態様を図4に示す。この変形態様では、略I字状のコイルエンド導体片22は、その両端部からコ字状導体片21の両端に向けて突出する突板部22a、22bを有している。 このようにすれば、両導体片21、22の接合を容易とすることができる。
【0033】
(変形態様)
上記実施例において、コイルエンド部c,dの軸方向幅をスロット導体部a,bの周方向幅よりも短くしている。コイルエンド部c,dはスロット導体部a,bよりも冷却性に優れるので、コイルエンド部c,dは、その電気抵抗値の増大による発熱増加に対する耐性が大きいので、上記コイルエンド部c,dの軸方向幅の縮小により、回転電機の軸方向長を短縮して小型化を図ることができる。
【0034】
(変形態様)
変形態様を図5に示す。この変形態様では、固定子コイル3の各ターンは、スロット導体部aとコイルエンド部cとからなるL字状導体片23と、スロット導体部bとコイルエンド部dとからなるL字状導体片24とにより構成され、図5において、上側のL字状導体片23のコイルエンド部cの端面は、上側のL字状導体片24のスロット導体部bの端部からスロット外に突出するコイルエンド部eの側端面に接合される。また、上側のL字状導体片24のコイルエンド部dの端面は、下側のL字状導体片23のスロット導体部aの端部からスロット外に突出するコイルエンド部fの側端面に接合される。このようにしても、上記と同様の効果を奏することができる。
【0035】
(変形態様)
他の変形態様を図6〜図8を参照して以下に説明する。
【0036】
図6は、従来公知の2回転子径方向配置型の回転電機の模式図であって、100は固定子、101は外側回転子、102は内側回転子、103は回転フレーム、104はピン、105はクランクシャフト、1001は円筒状の固定子鉄心、1002は固定子コイル、1011は外側回転子101の円筒状の鉄心、1012は外側回転子101の永久磁石、1021は内側回転子102の円筒状の鉄心、1022は内側回転子102の永久磁石である。
【0037】
回転フレーム103は、永久磁石1012、1022が固定された鉄心1011、1021とクランクシャフト105とを連結している。
【0038】
固定子鉄心1001はピン104を通じて図示しないハウジングに固定されている。固定子鉄心1001は、図7に示すように、内周面及び外周面の両方にスロット及びティース1001aを有している。
【0039】
固定子コイル1002の各ターンは周方向に積層され、固定子コイル1002の各ターンは、外周側スロットに挿入されるスロット導体部aと、この内周側スロットと周方向同じ位置の内周側スロット導体部bと、これらスロット導体部a,bを連ねるコイルエンド部cとからなるコ字状導体片10021と、一端部が一つのコ字状導体片10021のスロット導体部aの端面に接合され、他端部が、上記一つのコ字状導体片10021に隣接するコ字状導体片10021のスロット導体部bの端面に接合されるコイルエンド導体片10022とからなる。1007は渡り導体である。
【0040】
この態様における固定子コイル1002は、図1に示す1ロータ型回転電機と、本質的に同一の導体片接合構造を有しているので、この態様は実施例1と同様の効果を奏することができる。
【0041】
(変形態様)
他の態様を図9を参照して以下に説明する。
【0042】
コ字状導体片21のスロット導体部a,bの先端部には溝21aが凹設され、コイルエンド導体片22の両端部には、この溝21aに圧入される凸部22aが形成されている。このようにすれば、両導体片21、22の機械的結合を強化できるとともに、両導体片21、22の接触面積を増大して接触電気抵抗を低減することができる。
【0043】
(変形態様)
他の態様を図10を参照して以下に説明する。
【0044】
この態様は、図9に示す溝21aの形状を変更したものであり、溝21bは、先端開口幅(周方向)が狭いアリ溝とされ、この溝21bに嵌合される凸部22bもこの溝21bにぴたりと嵌合可能な形状に形成されている。凸部22bは、積層方向、すなわち、図1において径方向へ、図6において周方向へ一括してなされる。
【0045】
このようにすれば、両導体片21、22の機械的結合を一層強化できるとともに、両導体片21、22の接触面積を増大して接触電気抵抗を低減することができる。
【0046】
【実施例2】
本発明の回転電機の他の実施例を図11、図12を参照して以下に説明する。なお、図11は、接合前のコ字状導体片100021、I字状のコイルエンド導体片100022の一部を拡大図示し、図12は、接合後のコ字状導体片100021、コイルエンド導体片100022の一部を拡大図示するが、L字状導体片にも適用できることは明白である。また、図6に示す径方向2ロータ型回転電機に適用した例を示すが、たとえば図1に示す通常の1ロータ型回転電機にも適用できることは明白である。
【0047】
この実施例では、固定子鉄心のスロットから軸方向に突出するコ字状導体片100021のスロット導体部a,b(図8参照)の先端部Xは、その他の部分である主部に比べて2つの主面の一方側から削られて薄肉化されている。同様に、コイルエンド部dを構成するコイルエンド導体片100022の両端部Yも、その他の部分である主部に比べて2つの主面の一方側から削られて薄肉化されている。これにより、図12に示すように、薄い両端部X、Yは、互いに密着されて、全体として、他の部分と同じ厚さとなっている。
【0048】
このように構成したこの実施例の端部接続方式によれば、両導体片100021、100022間の接触面積が大きいので、接触電気抵抗を実施例1よりも格段に小さくすることができ、更に、互いに隣接する接合面間の沿面放電距離を薄い端部X、Yの厚さ分だけ確保することができるので、電気絶縁信頼性を向上することもできる。なお、実施例1では、
互いに隣接する接合面間の沿面放電距離は、導体片100021、100022の絶縁皮膜の厚さ分となる。
【0049】
なお、これら薄い端部X、Yの互いに接触する主面には薄くはんだやろう材が塗ってあり、固定子コイルへの通電によりまたは全体過熱により接合がなされる。
【0050】
(変形態様)
変形態様を図13、図14に示す。
【0051】
この実施例では、図11、図12に示すコ字状導体片100021を、互いに隣接する2枚の板状導体S、Tを張り合わせて形成し、同様に、コ字状導体片100022を、互いに隣接する2枚の板状導体M、Nを張り合わせて形成している。
【0052】
各板状導体S、T、M、Nはそれぞれ全長にわたって等しい厚さに形成されている。もちろん、異なる板状導体は異なる厚さをもつことができる。また、板状導体S、Tの一方は、他方よりも長く形成され、先端部が薄い端部Xを構成している。同様に、板状導体M、Nの一方は、他方よりも長く形成され、先端部が薄い端部Yを構成している。
【0053】
このようにすれば、導体片100021、100022の端部の薄肉化加工工程を省略することができる。なお、張り合わせられる2枚の導体は、当然、互いの接触主面が電気導通可能に樹脂皮膜を剥離されており、好適には、はんだ付けまたはろう付けされているべきである。
【0054】
更に、この実施例では、コ字状導体片100021の薄い端部Xの主面に径方向に条溝Gを形成し、この条溝Gにはんだを盛っている。このようにすれば、加熱接合においてはんだが溶融して良好な接合を行うことができる。
【0055】
【実施例3】
本発明の回転電機の他の実施例を図15〜図18を参照して以下に説明する。
【0056】
図15は、固定子コイルの1ターンを構成する2つのコ字状導体片201、202の断面図を示す。コ字状導体片201はスロット導体部a,bとコイルエンド部cとをもち、コ字状導体片202はスロット導体部a’,b’とコイルエンド部d(図15では図示せず、図17に図示する)とをもつ。
【0057】
コ字状導体片201のスロット導体部aの上主面S1の樹脂皮膜、及び、スロット導体部bの下主面S2の樹脂皮膜が剥離されている。同様に、コ字状導体片202のスロット導体部b’の上主面S3の樹脂皮膜、及び、スロット導体部a’の下主面S4の樹脂皮膜が剥離されている。
【0058】
これら一対のコ字状導体片201、202をティース(図示せず)を挟んで互いに異なるスロット開口からスロットに挿入し、次に両者を密着させる。コ字状導体片のスロット挿入作業を容易化するために、各コ字状導体片201を所定間隔を隔てた状態でスロットに挿入した後、各コ字状導体片202を、各コ字状導体片201間の上記間隔に個別に挿入することが好ましい。
【0059】
次に、各コ字状導体片201、202を積層方向に加圧しつつ、スロット導体部bの下主面S2とスロット導体部b’の上主面S3とを密着させ、スロット導体部aの上主面S1とスロット導体部a’の下主面S4とを密着させ、通電加熱によりこれら密着面の接触電気抵抗発熱を利用して、これら主面に塗布されたはんだを溶融して、各コ字状導体片201、202を順次接合して固定子コイルを完成する。完成状態を図18に示す。XXXを付けた部位ははんだ接合面である。
【0060】
このように構成したこの実施例の端部接続方式によれば、両コ字状導体片201、202間の接触面積が格段に大きいので、接触電気抵抗を実施例1、2よりも格段に小さくすることができ、更に、互いに隣接する接合面間の沿面放電距離を、コ字状導体片の厚さの2倍だけ確保することができるので、電気絶縁信頼性を向上することもできる。更に、この実施例では、コイルエンド部c,dの断面積をスロット導体部a,bの半分とすることができ、生じたギャップを冷却風路とすることができる。もちろん、コイルエンド部c,dの厚さをスロット導体部よりも増加することもできる。
【図面の簡単な説明】
【図1】実施例1の1ロータ型回転電機の部分径方向模式断面図である。
【図2】図1の1ロータ型回転電機の部分模式斜視図である。
【図3】図1の固定子コイルの2つの導体片ブロックの接合を示す部分模式斜視図である。
【図4】実施例1の変形態様としての固定子コイルの1ターンを示す部分模式斜視図である。
【図5】実施例1の変形態様としての固定子コイルの1ターンを示す部分模式斜視図である。
【図6】実施例1の変形態様としての2ロータ型回転電機の模式断面図である。
【図7】実施例2の2ロータ型回転電機の部分模式斜視図である。
【図8】図7の固定子コイルの2つの導体片ブロックの接合を示す部分模式斜視図である。
【図9】実施例1の変形態様としての固定子コイルの1ターン(接合前)を示す部分模式斜視図である。
【図10】図9の固定子コイルの1ターン(接合後)を示す部分模式斜視図である。
【図11】実施例2の変形態様としての固定子コイルの1ターンの一部(接合前)を示す部分模式斜視図である。
【図12】図11の固定子コイルの1ターンの一部(接合後)を示す部分模式斜視図である。
【図13】実施例2の変形態様としての固定子コイルの1ターンの一部(接合前)を示す部分模式斜視図である。
【図14】図13の固定子コイルの1ターンの一部(接合後)を示す部分模式斜視図である。
【図15】実施例3の固定子コイルの1ターンの接合前を示す模式断面図である。
【図16】図15の固定子コイルの1ターンの接合後を示す模式断面図である。
【図17】図15の固定子コイルの1ターンの接合前を示す模式平面図である。
【図18】図15の固定子コイルのティース巻装完了状態を示す部分模式断面図である。
【符号の説明】
1 固定子鉄心
2 固定子コイル
21 導体片
22 導体片

Claims (10)

  1. 周方向に一定間隔で形成された複数のスロットと、前記スロットの開口部を狭搾するための爪部を先端部に有して回転子の周面に向けて突出するティースとを有する固定子鉄心と、
    前記スロットに収容されて前記ティースに集中巻きされる多相の固定子コイルとを備える回転電機において、
    前記固定子コイルは、周方向辺が径方向辺より長く設定されて電流方向と直角の方向にて扁平断面をもつ板状導体を径方向へ螺旋積層して前記ティースにロ字状に巻装され、
    前記固定子コイルの各ターンは、端部同士接合された2つの導体片により形成された一対のスロット導体部及び一対のコイルエンド部とを有することを特徴とする回転電機。
  2. 内周面及び外周面に周方向に一定間隔で形成された複数のスロットと、前記スロットの開口部を狭搾するための爪部を先端部に有して内周面又は外周面に形成されたティースとを有する固定子鉄心と、
    前記固定子鉄心の前記内周面側のスロットと前記外周面側のスロットとを順次嵌挿して前記スロットに集中巻きされる多相の固定子コイルと、
    を備える回転電機において、
    前記固定子コイルは、
    周方向辺が径方向辺より短く設定されて電流方向と直角の方向にて扁平断面をもつ板状導体を周方向へ螺旋積層して前記ティースにロ字状に巻装され、
    前記固定子コイルの各ターンは、端部同士接合された2つの導体片により形成された一対のスロット導体部及び一対のコイルエンド部とを有することを特徴とする回転電機。
  3. 請求項1又は2記載の回転電機において、
    2つのスロット導体部と、2つのコイルエンド部とからなる前記固定子コイルの1ターンは、一対の導体片の端部を前記コイルエンド部にて接合して形成されていることを特徴とする回転電機。
  4. 請求項1又は2記載の回転電機において、
    前記2つの導体片の一方は、一対のスロット導体部と、前記両スロット導体部の各一端部に連なる1つのコイルエンド部とからなるコ字状導体片からなり、
    前記2つの導体片の他方は、互いに隣接する2つの前記コ字状導体片の互いに異なる側の端部に両端部が個別に接合されて一つのコイルエンド部を構成する略I字状のコイルエンド導体片からなることを特徴とする回転電機。
  5. 請求項1又は2記載の回転電機において、
    前記両導体片はそれぞれ、一つのスロット導体部と、前記スロット導体部の一端部に連なる1つのコイルエンド部とからなるL字状導体片からなることを特徴とする回転電機。
  6. 請求項1又は2記載の回転電機において、
    前記両導体片はそれぞれ、厚い主部と薄い端部とを有し、前記薄い端部の主面にて互いに接合されていることを特徴とする回転電機。
  7. 請求項6記載の回転電機において、
    前記導体片は、前記薄い端部と等しい厚さを有して端部が前記薄い端部をなす第一片と、前記第一片の前記薄い端部以外の部分に導電可能に重ねられた第二片とからなることを特徴とする回転電機。
  8. 請求項1又は2記載の回転電機において、
    前記両導体片は、2つのスロット導体部と1つのコイルエンド部を有するコ字状導体片からそれぞれ構成され、前記両導体片の互いに積層方向に隣接する前記スロット導体部の主面にて電気的に接続されていることを特徴とする回転電機。
  9. 請求項1乃至8のいずれか記載の回転電機において、
    車両用エンジンと前記車両用エンジンの後方に配置されるトルク伝達機構との間にてクランクシャフトと同じ軸心位置を有して配置され、前記クランクシャフトにより駆動されることを特徴とする回転電機。
  10. 請求項1乃至9のいずれか記載の回転電機において、
    前記コイルエンド部の電流方向と直角な方向の断面積は、前記スロット導体部の同方向の断面積より小さいことを特徴とする回転電機。
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