JP4297654B2 - フコキサンチンおよび/またはフコステロールの取得方法 - Google Patents

フコキサンチンおよび/またはフコステロールの取得方法 Download PDF

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、フコキサンチンおよび/またはフコステロールの取得方法に関し、更に詳細には、褐藻類の盤状体もしくは糸状体を原料とするフコキサンチンおよび/またはフコステロールの取得方法に関する。
【0002】
【従来の技術】
以前より、褐藻類の成熟体の熱水抽出物中には、フコイダンが含まれていることが知られている。このフコイダンは抗潰瘍作用や抗酸化作用等を有しているため日常的に摂取される食品や化粧品等に配合されている。
【0003】
最近では、褐藻類の成熟体にはフコイダンだけではなく、その有機溶媒抽出物中にフコキサンチンおよびフコステロールも含まれていることが知られている。そして、このフコキサンチンやフコステロールはそれぞれ発癌抑制効果およびコレステロール低減作用を有することが知られており、医薬、化粧品、健康食品としての利用が検討されている。
【0004】
しかしながら、褐藻類の成熟体に含まれているフコキサンチンやフコステロールの量は少なく、実用的な量を得るには時間と費用がかかる点が大きな問題となっていた。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】
従って、フコキサンチンおよびフコステロールをより経済的に取得し、医薬、化粧品、健康食品としての利用につなげるための技術の開発が求められており、本発明はこのような技術の提供をその課題とするものである。
【0006】
【課題を解決するための手段】
本発明者らは、褐藻類中でのフコキサンチンやフコステロールの存在について、種々検索を行っていたところ、褐藻類の盤状体もしくは糸状体においては、その成熟体に比べ、数十倍ないし百倍以上のフコキサンチンやフコステロールを含むことを知った。また、この盤状体もしくは糸状体は、成熟体の前駆体である直立体を形成させない条件で培養することにより、フコキサンチンやフコステロールを得るために十分な量の盤状体もしくは糸状体を得ることができることを見出し、本発明を完成した。
【0007】
すなわち本発明は、褐藻類の盤状体もしくは糸状体を有機溶媒で抽出し、この有機溶媒抽出物からフコキサンチンおよび/またはフコステロールを分離することを特徴とするフコキサンチンおよび/またはフコステロールの取得方法を提供するものである。
【0008】
また本発明は、褐藻類の盤状体種苗もしくは糸状体種苗を、直立体を形成させない条件で培養、増加させることを特徴とする褐藻類の盤状体もしくは糸状体の培養方法を提供するものである。
【0009】
【発明の実施形態】
本発明の取得方法によれば、フコキサンチンおよびフコステロールは、褐藻類の盤状体もしくは糸状体の有機溶媒抽出物中から分離、取得することができる。
【0010】
本発明のフコキサンチンおよび/またはフコステロールの取得方法の出発原料となる褐藻類の盤状体もしくは糸状体は、褐藻類の盤状体中もしくは糸状体中にフコキサンチンおよび/またはフコステロールが含まれているものであれば特に制限されないが、例えば、ナガマツモ科(Chordaceae)、モズク科(Spermatochnaceae)等のナガマツモ目(Chordariales)に属する褐藻類の盤状体もしくは糸状体が好ましく、ナガマツモ科またはモズク科に属する褐藻類の盤状体もしくは糸状体がより好ましい。前記褐藻類の盤状体もしくは糸状体の中でも、ナガマツモ科のオキナワモズク(Cladosiphon okamuranus)の盤状体またはモズク科のモズク(Nemacystus decipiens)の糸状体が好ましく、培養による生産、フコキサンチンおよび/またはフコステロールの高含有量のためナガマツモ科のオキナワモズクの盤状体がより好ましい。
【0011】
この褐藻類の盤状体もしくは糸状体(以下、「盤状体等」という)は、その形状が異なるために呼び名は異なるが、褐藻の生育サイクルの中では遊走子と直立体の中間に位置するものである。すなわち、褐藻は、次の生活環
▲1▼ 成熟体から遊走子の放出
▲2▼ 遊走子から盤状体等の発生
▲3▼ 盤状体(糸状体)の着床による直立体の形成
▲4▼ 直立体から成熟体への成長
を繰り返すが、このうち、▲2▼で発生するものである。
【0012】
上記盤状体等は、天然由来のものであってもよいが、多量に入手することの困難さや、雑藻等の夾雑物の混入の点から、例えば、後記方法により人工的に培養されたものを使用することが好ましい。
【0013】
一方、盤状体等から、フコキサンチンおよび/またはフコステロールを抽出するために使用される有機溶媒は、フコキサンチンおよび/またはフコステロールを抽出することのできるものであれば特に制限されないが、例えば、メタノール、エタノール、プロパノール等のアルコール類、アセトン等のケトン類、酢酸エチル等のエステル類、ヘキサン等の脂肪族炭化水素類、ベンゼン等の芳香属炭化水素類等の有機溶媒が好ましく、フコキサンチンおよび/またはフコステロールが食品等にも使用されることからエタノールがより好ましい。この有機溶媒は、盤状体等に対して1:1〜1:100、好ましくは1:1〜1:20の質量比で添加すれば良い。
【0014】
上記有機溶媒を用いる抽出は常法により行うことができ、例えば、有機溶媒としてエタノールを用いる場合であれば、0℃〜60℃、好ましくは5℃〜40℃の温度で、0.5時間〜100時間、好ましくは12時間〜72時間抽出を行えば良い。また、抽出に当たっては、必要により、超音波、攪拌機等により攪拌を行っても良い。
【0015】
以上のようにして得られる有機溶媒抽出物から、フコキサンチンおよび/またはフコステロールを分離、取得するには、有機溶媒抽出物をそのまま、あるいは残さを取り除いてからHPLC等に付し、これにより分離・精製を行えばよい。
【0016】
かくして得られるフコキサンチンおよびフコステロールは、下記式であらわされる化合物であり、健康食品、化粧品、医薬等の用途に使用することができる。
【0017】
【化1】
Figure 0004297654
【0018】
ところで、上記フコキサンチンおよび/またはフコステロールの取得方法の原料として盤状体等を用いるが、この盤状体等としては、人工的に培養されたものが好ましく、特に、盤状体等の種苗を直立体を形成させない条件で培養、増加されたものを利用することが、多量に盤状体等を得ることができるので好ましい。
【0019】
上記の直立体を形成させない条件での培養は、褐藻類の盤状体等の種苗を、培養容器へ着床させない条件で培養することにより行われ、例えば、連続攪拌培養したり、着床しにくい材料で形成した培養容器中で培養すれば良い。
【0020】
具体的に、連続攪拌により直立体を形成させずに培養する場合は、攪拌子や攪拌機による機械攪拌や、通気等による攪拌を行い、培養液全体を攪拌しながら培養すれば良い。なお、フラスコ等で培養を行う場合には、攪拌と同時に炭酸供給が行えるため通気による攪拌が好ましく、培養タンク等で培養を行う場合には効率の点から機械攪拌が好ましい。攪拌条件は容器の大きさ等により適宜変化するが、例えば、培養容器として5lの容量の平底フラスコを用い、通気による攪拌を行う場合には、培養容器内に空気を0.1l/分〜10l/分、好ましくは1l/分〜5l/分で導入すれば良い。
【0021】
上記培養の際に用いる培養液は、褐藻類の盤状体等を培養することができるものであれば特に制限されないが、滅菌された人工海水または海水に、窒素、リン酸等を含む栄養塩、ホウ素、マンガン等の微量元素、EDTA等のキレート剤、ビタミンB群等の栄養素等(以下、これらを「栄養成分」という)を添加した培養液が好ましく、特に前記栄養成分の内、栄養塩、微量元素およびキレート化合物を添加した培養液が好ましい。これらの栄養成分は0.01〜10質量%、好ましくは0.1〜1質量%(以下、単に「%」という)の濃度で培養液に存在することが好ましい。これらの栄養成分は、例えば、KW−21(第一製網製)の商品名で市販されている藻類培養液を用いることができ、これを上記濃度で添加すれば良い。
【0022】
また、この培養は恒温条件下で行うことが好ましく、具体的には培養容器を恒温槽等で15℃〜35℃、好ましくは20℃〜30℃の温度に保ち培養を行えば良い。
【0023】
更に、この培養は光照射条件下で行うことが好ましく、具体的には500ルクス〜30,000ルクス、好ましくは4,000ルクス〜10,000ルクスの照度、8L:16D〜24L:0D、好ましくは12L:12D〜24L:0Dの光周期で照射を行えば良い。
【0024】
上記した培養方法により、褐藻類の盤状体等のみを繰り返し、増殖させて培養することができる。なお、盤状体等は、培養容器中に着床すると、すぐに直立体を形成し、成熟体にまで成長してしまうので、盤状体等を着床させることは盤状体等を多く得るためには適さない。
【0025】
上記の培養方法に使用する褐藻類の盤状体等の種苗は、例えば、次のようにして得ることができる。すなわち、まず、単子嚢を形成していない母藻を数本程度と、盤状体等が着床することのできる物質(以下、「着床担体」という)とを共に滅菌海水に入れ、恒温条件で培養し、遊走子から変化した盤状体等を着床担体に着床させる。
【0026】
ここで着床担体としては、ガラス、アクリル、プラスチック、ポリカーボネート、繊維、岩石、砂等が好ましく、特にガラス板(スライドガラス)、アクリル板が好ましい。また、滅菌海水は海水または人工海水をオートクレーブあるいはろ過することにより得られる。この滅菌海水には、上記盤状体等の培養と同様に、栄養素、微量元素、キレート剤およびビタミン類等の栄養成分を適宜添加することができる。
【0027】
盤状体等が着床担体に着床するまでの培養は、上記盤状体等の培養と同様の条件で行えば良い。また、前記培養と同時に、盤状体等が着床担体に着床できる程度に通気等の攪拌を行っても良い。
【0028】
次いで、盤状体等が着床した着床担体を取りだし、滅菌海水で洗浄した後、上記盤状体等の培養と同様の条件で再度培養する。
【0029】
上記盤状体等が着床した着床担体の培養においては、培養2、3日後から1日おきに平筆よる洗浄を行う。この洗浄に用いる水としては、滅菌海水および水道水が使用されるが、水道水での洗浄は10秒以内で行うことが好ましい。
【0030】
上記盤状体等が着床した着床担体の培養開始後8日〜10日の十分に成長した盤状体等を、検鏡(100倍)により雑藻の少ない部分を選んで掻き取って盤状体等の種苗とすることができる。また、必要により上記で掻き取った盤状体等を試験管に入れて滅菌海水を使用して3回程度ピペッティングで洗浄し、その後、寒天平板(海水に0.5〜10%の寒天と0.01〜10%の栄養成分(藻類培養液)を添加した寒天培地)に塗りつけて、温度15〜35℃、好ましくは20〜30℃、照度500〜30,000ルクス、好ましくは4,000〜10,000ルクス、光周期8L:16D〜24L:0D、好ましくは12L:12D〜24L:0Dの条件下で培養しても良い。この培養から20〜30日後、寒天平板に増殖してきた盤状体等のうち、雑藻が混入していないコロニーを選択し、これを掻き取って盤状体等の種苗とすることができる。
【0031】
【作用】
従来、褐藻類の成熟体にフコキサンチンやフコステロールが含まれることは報告されていたが、盤状体等にフコキサンチンやフコステロールが含まれるかどうかや、成熟体と比較したその量については、全く報告がなかった。
【0032】
しかも、盤状体等は、褐藻類の生活環の中では、遊走子と直立体ないし成熟体の間に一時的に存在するものであり、このものが含む成分はほとんど知られていなかった。
【0033】
本発明は、盤状体等の種苗を直立体を形成させない条件で培養させることにより、盤状体等を多量に得ることができ、その結果、盤状体等が含有する成分の分析が可能となり、褐藻類の成熟体中にも含まれているフコキサンチンおよびフコステロールが成熟体と比べ、高い割合で含まれていることを見出したものである。
【0034】
【実施例】
次に、実施例を挙げて本発明を更に説明するが、本発明はこれら実施例になんら制約されるものではない。
【0035】
実 施 例 1
オキナワモズク盤状体種苗の調製:
天然産のオキナワモズク(Cladosiphon okamuranus)を母藻とし、これを滅菌海水(海水を90〜100℃に加熱後冷却したもの)でよく洗浄後、検鏡して単子嚢が形成されていないことを確認して10cmにカットした。カットして得られた3本の母藻を滅菌海水を満たした500mlビーカーにスライドガラスと共に入れ、盤状体がスライドガラス上に着床できる程度の弱通気下、25℃の恒温槽(NLR350:サンヨー製)中、光照射条件下で培養した。光照射条件は、照度5,000ルクス、光周期12L:12Dとした。培養24時間後に盤状体が着床したスライドガラスを取りだし、滅菌海水で洗浄したあと、滅菌海水に藻類培養液(KW21:第一製網(株)製)を0.25ml/lの濃度で添加した培地を満たした200mlコニカルビーカーに移して培養を開始した。
【0036】
コニカルビーカーでの培養3日後から1日おきにナイロン平筆(FMF−15:(株)アサヒペン製)を用いて洗浄を行った。洗浄に用いる洗浄用水には滅菌海水と水道水を使用した。水道水での洗浄は流水にして10秒以内で行うようにした。培養から8日〜10日後の十分成長した盤状体は、検鏡(100倍)により雑藻の少ない部分を選んでカミソリで掻き取った。この盤状体を試験管に入れて滅菌海水を使用してピペッティングで3回洗浄した。洗浄後、寒天平板(海水に1.0%の寒天と0.1%の藻類培養液を添加した寒天培地)に塗りつけて恒温槽を用いて、温度23℃、照度4,000ルクス、光周期12L:12Dの条件下で培養した。培養から20〜30日後、寒天平板に盤状体が増殖してきたので、雑藻が混入していないコロニーを選択してとり、別の寒天平板に移植してオキナワモズクの盤状体種苗を調製した。
【0037】
実 施 例 2
オキナワモズク盤状体の培養:
藻類培養液(KW21:第一製網(株)製)を0.1%添加したろ過海水を120℃で15分間オートクレーブしたものを培養液とした。この培養液4lを5lの平底フラスコに入れ、これに実施例1で調製したオキナワモズク盤状体種苗を5g加え、空気を4.6l/分で導入し、温度23℃、照度4,000ルクス、光周期12L:12Dの条件下で1週間培養した。1週間培養後、盤状体は17.5gとなり、培養開始時の3.5倍の重量となった。また、検鏡の結果、盤状体の大きさの変化はほとんど認められなかったことから、この重量の増加は盤状体の成長によるものでなく、盤状体の増殖によるものであった。また、培養液中に直立体の形成は認められなかった。
【0038】
実 施 例 3
オキナワモズク盤状体からのフコキサンチンおよびフコステロール
の取得:
(1)フコキサンチンおよびフコステロールの抽出
実施例2で得られたオキナワモズク盤状体並びにオキナワモズク、イトモズクおよびトンガモズクの各藻体を十分に水洗後、凍結乾燥を行った。次いで、この凍結乾燥したものを粉砕し、それぞれの1gを100mlのエタノールで抽出した。エタノール抽出液は、残さを除いた後減圧濃縮を行い、濃縮液をそれぞれ10mlに定容した。定容した濃縮液を分析試料とし、適宜希釈を行い分析に供した。
【0039】
(2)フコキサンチンの定量分析
フコキサンチンの定量はWakosil−5C18HG(直径4.6mm×200mm、プレカラム付き)による高速液体クロマトグラフィー(HPLC)により行った。移動相はアセトニトリルを使用し、アイソクラティック(アセトニトリルの濃度を一定にした条件)で行った。フコキサンチンの検出は450nmの吸収によって行った。なお、フコキサンチンの標準試薬として和光純薬工業(株)製のものを用いた。
【0040】
(3)フコステロールの定量分析
フコステロールの定量はガスクロマトグラフィー質量分析装置(GC−MS)によって行った。カラムはキャピラリーカラムDB−1(0.35μm×25m;J&W社製)を、キャリアガスはヘリウムを使用した。分析は気化室温度およびインターフェイス温度320℃、スプリット比10、250から320℃(3℃/分)の昇温分析によって行った。検出はTICおよびSIM(m/z=281、314)によって行った。なお、フコステロールの標準試薬としてフナコシ(株)製のものを用いた。
【0041】
(4)結果
各試料のフコキサンチンおよびフコステロール含量を表1に示す。
【0042】
【表1】
Figure 0004297654
【0043】
この結果より、オキナワモズク盤状体のフコキサンチンの含量は、成熟体の150倍以上と多かった。また、フコステロールも、盤状体の含量は、成熟体の含量の35倍と多かった。なお、表には示さないが成熟体はフコイダン等の多糖体含量が多かったのに対して盤状体はフコイダン等の多糖体含量が少なかった。
【0044】
【発明の効果】
本発明方法によれば、発癌抑制効果やコレステロール低減効果を有するフコキサンチンやフコステロールを多量に得ることができる。従って、これらを医薬や健康食品として開発する上で極めて有用なものである。
【0045】
また、褐藻類の盤状体もしくは糸状体を得る方法として、盤状体種苗もしくは糸状体種苗を、直立体を形成させない条件で培養する方法を採用すれば、盤状体もしくは糸状体のみを多量に得ることができ、フコキサンチンやフコステロールをより効率よく取得することが可能となる。
以 上

Claims (4)

  1. オキナワモズクの盤状体もしくは糸状体を有機溶媒で抽出し、この有機溶媒抽出物からフコキサンチンおよび/またはフコステロールを分離することを特徴とするフコキサンチンおよび/またはフコステロールの取得方法。
  2. オキナワモズクの盤状体もしくは糸状体が、オキナワモズクの盤状体種苗もしくは糸状体種苗を、直立体を形成させない条件で培養、増加させて得た盤状体もしくは糸状体である請求項第1項記載のフコキサンチンおよび/またはフコステロールの取得方法。
  3. 培養が、連続攪拌培養である請求項第2項記載のフコキサンチンおよび/またはフコステロールの取得方法
  4. 攪拌が、通気による攪拌または機械攪拌である請求項第3項記載のフコキサンチンおよび/またはフコステロールの取得方法
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