JP4297423B2 - 放射性廃棄物収納容器の把持装置 - Google Patents
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Description
そこで、横穴にはレールが敷設され、レール上を搬送台車が移動し、搬送台車に把持装置が昇降可能に取付けられている。このような、全体の工程、構成が特許文献1に記載されている。
本発明は、上記問題に鑑み、収納容器を確実に把持できる把持装置を提供することを目的とする。
収納容器が周方向および高さ方向に分割された複数の側壁ブロックと、側壁の内側下部に配置される底壁ブロックを組み立てて形成される本体部分を有していて、
把持装置が、側壁ブロックを把持する側壁ブロック把持装置と、中央ブロック把持装置を具備し、
側壁ブロック把持装置は、環状円板部材に周方向移動可能に取付けられている基部と、基部に取付けられるストッパ部材と、基部に取付けられる把持パッド移動手段と、把持パッド移動手段により移動せしめられる把持パッドを備え、把持パッドが楔状の断面を有して把持パッド取り付け部に摺動可能に取り付けられ、把持パッド移動手段が把持パッドを介して側壁ブロックをストッパ部材に把持して側壁ブロックを把持し、
中央ブロック把持装置は、基部と、基部に取付けられた複数の把持パッド移動手段と、各把持パッド移動手段に取付けられ、各把持パッド移動手段によって放射方向に向かって移動せしめられる把持パッドを備え、把持パッドが楔状の断面を有して把持パッド取り付け部に摺動可能に取り付けられ、複数の把持パッド移動手段によって把持パッドを介して底壁ブロックの上部を把持する、
ことを特徴とする把持装置が提供される。
基部に取り付けられるストッパ部材の下端に、バネにより、出し入れ可能な爪を設けたことを特徴とする把持装置が提供される。
基部に、把持した側壁ブロックを下方に押し下げる、押し下げ装置を備えたことを特徴とする、把持装置が提供される。
把持装置が、搬送台車に昇降可能に取付けられていることを特徴とする把持装置が提供される。
請求項4の発明による把持装置は、搬送台車で移動できる。
図1が本発明に係り本発明者が検討した検討例1の把持装置を有する把持装置を示す図である。
前述したように所定の大深度まで縦穴が掘削され、そこに横穴が形成され、横穴にレール1が敷設されている。レール1の上に搬送台車10が載置されている。搬送台車10の走行部11には図示しない駆動装置(例えば、蓄電池とモータ)が内蔵され、搬送台車10はこの駆動装置により車輪11aを回転してレール1の上を自走する。
位置決め用アクチュエータ13は容器20が貯蔵穴2に対して正しい位置になるように、レール1の延伸方向の位置と、レール1に直交する方向の位置を、微調整することができる。
図1の上側はリンク駆動装置104によってリンク棒105を水平方向に位置せしめ把持パッド103で容器20を把持している状態を示している。
先ず、前述した縦穴を通して、容器20が横穴の所まで降下される。次いで、把持装置100を図2の(B)の状態にして搬送台車10を移動させ、所定の貯蔵穴のある所まで水平移動する。そして、把持装置100を図2の(A)のように作動せしめて容器20を把持してハウジング15内に位置せしめ、位置決め用アクチュエータ13を作動させて、容器20の位置を貯蔵穴に対して正確に合わせる。それから、昇降装置17を作動させて、容器20を貯蔵穴内に降下せしめる。容器20が貯蔵穴内に載置されたならば把持装置100を図2の(B)のように作動せしめては把持装置100を容器20から外し、昇降装置17を作動させて把持装置100をハウジング15内まで引き上げて終了する。
この検討例2ではラックアンドピニオン機構を利用して把持パッドを水平方向に移動せしめるものである。
図5の(A)が容器20を把持した状態を、(B)が容器を把持しない状態をそれぞれ示す側方断面図である。この検討例における把持装置全体を110で示す。把持装置110の基部111の内部には、図5の(C)に示すように、モータ112m、モータ112mの軸に取付けられたウォーム112a、ウォーム112aに噛合するウォームホイール112b、ウォームホイール112bと共軸に取り付けられているピニオン112cを含むパッド移動装置112がアセンブリされて取付けられている。
そして、一対のラック112dにそれぞれ把持パッド取付け部材114が取付けられ、把持パッド取付け部材114に、検討例1と同様に楔形の断面をした把持パッド115が摺動可能に取付けられている。
検討例3は、検討例2と同様に把持パッドを水平方向に移動せしめるものであるが、ラックアンドピニオン機構ではなくリンクを利用したものである。
図7の(A)が検討例3の側方断面図である。
この検討例における把持装置の全体を120で示す。基板121の上側にモータ122mが取付けられている。モータ122mには台形ネジが加工された(図示せず)軸122nが取付けられている。
把持パッド取付け部材126には断面楔形の把持パッド127が摺動可能に取付けられている。
図7の(B)は図7の(A)のVIIB-VIIB線で切った断面図であり、把持パッド127が周方向に3分割されている場合を示している。
本検討例は空気圧を利用して把持パッドを水平方向に移動せしめるものである。
図9の(A)が容器20を把持した状態を、(B)が容器を把持しない状態をそれぞれ示す側方断面図であり、図10の(A)、(B)はそれぞれ、図9の(A)のXA=XA線で切った断面図、図9の(B)のXB-XB線で切った断面図である。
なお、空気の変わりに、油、水等の液体を利用することもできる。
検討例1〜4では、容器20は側壁21と底壁22が一体化成形されていた。しかしながら、この実施形態では、容器が複数のブロックに分解されている。
図11が分解されたブロックを示す図であって、周方向、及び、高さ方向に分割されている複数の側壁ブロック21Bと1つの底部用の中央ブロック(底壁ブロック)22Bに分解されている。
これらのブロックのうち、最下端の側壁ブロック21Bを並べ、その後、中央ブロック22Bを配設し、その後、残りの側壁ブロックを重ねていって、容器20を完成する。
したがって、検討例1に関して説明したのと同じ搬送台車10のハウジング15には、側壁ブロック把持装置140が取り付けられる環状ステージ140sを吊り下げるための滑車16Aと、中央ブロック把持装置150を吊り下げるための滑車16Bの両方が取付けられている。それに対応してワイヤ18Aとワイヤ18Bが使用される。
ただし、昇降用アクチュエータ17は共通にされ、ワイヤ18Aとワイヤ18Bを巻きつける軸が、図示しない切換機構で、昇降用アクチュエータ17に選択的に結合される。
そして環状ステージ140sの下面に側壁ブロック把持装置140が周方向移動可能に取付けられている。
先ず、(A)に示されるように側壁ブロック21Bを把持した状態でガイド部材142の爪142aを先に載置されている側壁ブロック21Bの外周面に合わせる。次いで(B)に示されるように把持パッド駆動装置143の把持力を緩めながら、ブロック押下げ装置144を作動させて側壁ブロック21Bを下方に押し下げる。
図18の(A)は中央ブロック把持装置150の全体を示す斜視図であって、基部151の内部に、図14に示した把持パッド駆動装置143と同様な構造の把持パッド駆動装置(図示せず)が取付けられている。そして、その把持パッド駆動装置に把持パッド取付け部材152が複数個取り付けられ、各把持パッド取付け部材152に断面楔形の把持パッド153が摺動可能に取付けられている。図18の(B)は図18のXVIII-XVIII線で切った断面図であり、3個の把持パッド153を有する場合を示している。
昇降用アクチュエータ17によって中央ブロック把持装置150を降下させて、中央ブロック把持装置150の把持パッド取付け部材152の底部が側壁ブロック21Bの上面に当接したら停止せしめる。
図示されるように把持ブロック203は蓋23の側面を把持する第1部分203aと基板201の内部に摺動自在に係入している第2部分203bとを有している。蓋23と貯蔵穴の隙間は数十mmであり、第1部分203aは、その隙間より若干小さい厚みを有するように形成されている。
図22が検討例6の上面図、図23は図22のXXIII-XXIIIで切った断面図である。この検討例6の把持装置全体を210で表わす。把持装置210は、基板211と検討例2の把持ブロック203と同様な外部形状を有する6個の把持ブロック213A〜213Fを有し、それぞれの第1部分213Aa〜213Faは基板211内に摺動自在に係入している。それぞれの第2部分213Ab〜213Fbは下方に延伸している。
検討例6は上記のように構成され作用し、ワイヤを巻き上げることで把持ブロック213を締め付けて蓋23を把持し、またジャッキ212で把持された蓋23を開放することができる。なお、ワイヤ巻き上げ装置212は1個でも良い。
図26が検討例7の把持装置の上面図、図27が図27のXXVII-XXVIIで切った断面図である。この検討例7の把持装置全体を220で表わす。把持装置220は、基板221と検討例5の把持ブロック203と同様な外部形状を有する6個の把持ブロック223を有し、それぞれの第1部分223aは基板221内に摺動自在に係入している。それぞれの第2部分223bは下方に延伸している。
図28が検討例8の構造を示す図である。この検討例8の把持装置の全体を230で示す。基板231の下に電磁石232が取付けられている。電磁石232には電線233を介して電源234から電流が供給され、途中にはスイッチ235が介装されている。一方、蓋23の内部には鉄板236が埋設されている。
検討例8はこのように構成され作用し、構造、操作とも簡単である。
そこで、図29で容器本体の把持装置と、蓋の把持装置を使用して、容器本体(一体型)を貯蔵穴に入れ、容器内に貯蔵物を入れて、蓋を被せる作業の全体の工程を説明する。
(B)では昇降装置で容器を貯蔵穴内に降下させる。
(C)では把持装置を開放して昇降装置で把持装置を引き上げる。
(E)では昇降装置で蓋の把持装置を降下させ蓋23を貯蔵穴内の容器本体の上に載置する。
(F)では蓋の把持装置を開放して昇降装置で引き上げる。
10…搬送台車
13…位置決め用アクチュエータ
15…ハウジング
18…ワイヤ
20…容器
21…(容器の)側壁
21B…側壁ブロック(本発明の一実施形態)
22B…中央ブロック(本実施形態)
100…把持装置(検討例1)
103…把持パッド
104…リンク駆動装置
105…リンク棒
110…把持装置(検討例2)
112…パッド移動装置
112c…ピニオン
112d…ラック
113…ガイド部材
115…把持パッド
120…把持装置(検討例3)
122m…モータ
123…第1リンク棒取付け部材
124…第2リンク棒取付け部材
125a,125b…第1、第2リンク棒
127…把持パッド
130…把持装置(検討例4)
132…袋
133…鉄心
140…側壁ブロック把持装置(本実施形態)
140s…環状ステージ
140p…位置決め部材
142…ガイド板
142a…爪
143…把持パッド駆動装置
144…ブロック押下げ装置
145…旋回移動装置
150…中央ブロック把持装置(本実施形態)
153…把持パッド
154…押し下げ装置
200…把持装置(検討例5)
202…ジャッキ
203…把持ブロック
210…把持装置(検討例6)
212…ジャッキ
213…把持ブロック
214…ワイヤ巻き上げ装置
215…ワイヤ
220…把持装置(検討例7)
222…ジャッキ
223…把持ブロック
224…ワイヤ引き上げ装置
225…ワイヤ
226…バネ
230…把持装置(検討例8)
232…電磁石
236…鉄板
Claims (4)
- 放射性廃棄物の収納容器の把持装置であって、
収納容器が周方向および高さ方向に分割された複数の側壁ブロックと、側壁の内側下部に配置される底壁ブロックを組み立てて形成される本体部分を有していて、
把持装置が、側壁ブロックを把持する側壁ブロック把持装置と、中央ブロック把持装置を具備し、
側壁ブロック把持装置は、環状円板部材に周方向移動可能に取付けられている基部と、基部に取付けられるストッパ部材と、基部に取付けられる把持パッド移動手段と、把持パッド移動手段により移動せしめられる把持パッドを備え、把持パッドが楔状の断面を有して把持パッド取り付け部に摺動可能に取り付けられ、把持パッド移動手段が把持パッドを介して側壁ブロックをストッパ部材に把持して側壁ブロックを把持し、
中央ブロック把持装置は、基部と、基部に取付けられた複数の把持パッド移動手段と、各把持パッド移動手段に取付けられ、各把持パッド移動手段によって放射方向に向かって移動せしめられる把持パッドを備え、把持パッドが楔状の断面を有して把持パッド取り付け部に摺動可能に取り付けられ、複数の把持パッド移動手段によって把持パッドを介して底壁ブロックの上部を把持する、
ことを特徴とする把持装置。 - 基部に取り付けられるストッパ部材の下端に、バネにより、出し入れ可能な爪を設けたことを特徴とする、請求項1に記載の把持装置。
- 基部に、把持した側壁ブロックを下方に押し下げる、押し下げ装置を備えたことを特徴とする、請求項1に記載の把持装置。
- 把持装置が、搬送台車に昇降可能に取付けられていることを特徴とする請求項1から3のいずれか一項に記載の把持装置。
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