JP4296950B2 - エアバッグ装置 - Google Patents

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本発明は、膨張用ガスを流入させて膨張可能に折り畳まれたエアバッグと、エアバッグを収納可能に有底の箱形状とされてエアバッグ突出用の開口を備えたケースと、を備える構成のエアバッグ装置に関する。
従来、上記構成のエアバッグ装置では、エアバッグが、膨張用ガスを流入させるガス流入口の周縁を、複数のボルトを備えた平板状のリテーナを利用して、ケースの底壁部に取り付けられる構成であった。また、上記構成のエアバッグ装置では、インフレーターとして、円盤状の本体部と、インフレーターをケースに取り付けるための平板状のフランジ部と、から構成されるものを使用しており、リテーナに配設されるボルトを利用して、インフレーターのフランジ部を、ケースの底壁部に組み付ける構成であった(例えば、特許文献1参照)。
特開平9−86319号公報
この従来のエアバッグ装置では、ケースにエアバッグ及びインフレーターを組み付ける際に、リテーナの複数のボルト(図例では4箇所)を突出させるように、エアバッグ内にリテーナを配設させ、さらに、各ボルトをケース底壁部から突出させるようにして、エアバッグをケース内に収納させていた。そして、インフレーターを、ケース底壁部の下方からケース内に本体部の上端側を挿入させるように、配設させつつ、ケース底壁部から突出しているボルトをインフレーターのフランジ部に挿通させ、インフレーターのフランジ部から突出した各ボルトに、それぞれ、ナットを螺合させて、ケースにエアバッグ及びインフレーターを組み付けていた。通常、エアバッグのガス流入口をリテーナにより、強固に、ケースに固定させるためには、ガス流入口の中心を通る線を中心線として、対称となる位置に、ボルトを複数配設させる必要が生じていた。そのため、従来のエアバッグ装置では、多数のボルトとナットとを使用して、ケースに、エアバッグ及びインフレーターを組み付ける必要があり、組付作業が煩雑で、組付工数が増大していた。
本発明は、上述の課題を解決するものであり、エアバッグを取り付けるリテーナやインフレーターのケースへの組付工数及びコストを低減可能なエアバッグ装置を提供することを目的とする。
本発明に係るエアバッグ装置は、膨張用ガスを流入させて膨張可能に折り畳まれたエアバッグと、エアバッグを収納可能に有底の箱形状とされてエアバッグ突出用の開口を備えたケースと、を備える構成とされて、
エアバッグが、膨張用ガスを流入させるガス流入口の周縁を、板金製のリテーナを利用して、ケースに取り付ける構成のエアバッグ装置であって、
エアバッグに膨張用ガスを供給する略円柱状のインフレーターが、ケースの外側に配置されるとともに、略円柱状の本体部と、本体部における軸方向の一端側に配設されるとともに本体部より小径とされる頭部と、を有して、頭部の外周面に、膨張用ガスを吐出可能なガス吐出口を配設させ構成され、
リテーナが、
ケース内周面に沿うように配設される略平板状とされて、ケース内周面との間に、エアバッグのガス流入口周縁付近を挟持させて、ガス流入口周縁を保持可能とされる平板部と、
平板部から、ケース及びエアバッグを貫通してインフレーター側に突出するとともに、インフレーターにおける頭部の周囲を覆い、かつ、ガス吐出口から吐出される膨張用ガスをエアバッグ内に案内可能とされるカバー部と、
平板部から、ケース及びエアバッグを貫通してインフレーター側に突出するように配設されるとともに、カバー部から離れて、インフレーターにおける頭部から離れた他端側に、配置される保持部と、
平板部におけるカバー部の近傍に配置されて、エアバッグを貫通して突出するとともにリテーナをケースに取り付けるためのボルトと、
を備える構成とされ
保持部が、インフレーターにおける本体部の抜けを不能とするように、本体部を、ケース側に押圧するようにかしめる構成とされ、
カバー部が、エアバッグ側を開口させた構成とされて、頭部を挿通可能な1つの挿通孔を有するとともに、インフレーターにおける頭部の周囲を全周にわたって覆い、挿通孔の周縁の部位によって、インフレーターの頭部に、保持される構成とされて、
保持部とカバー部とにより保持されるインフレーターを閂として使用して、リテーナが、ケースに取り付けられる構成とされていることを特徴とする。
本発明のエアバッグ装置では、エアバッグ内に配設させたリテーナを、保持部及びカバー部をケースから突出させるようにして、エアバッグとともにケース内に収納させ、インフレーターを、カバー部内にガス吐出口を配設させるようにして、保持部に取り付ければ、エアバッグとインフレーターとをケースに組み付けることができる。そして、本発明のエアバッグ装置では、インフレーターは、ケースから突出するように配設される保持部に、ケース側に押圧して取り付けられており、このインフレーターを閂として利用して、リテーナをケースに取り付ければ、膨張用ガスを流入させてエアバッグが展開膨張する際にも、インフレーターにより、リテーナを、ケースに対して移動しないように、強固に保持することができる。その結果、従来のエアバッグ装置のごとく、ボルトのみを使用してリテーナをケースに固定させる場合と比較して、リテーナをケースに取り付けるためのボルトの数を低減することができて、ボルトにナットを締結させる作業工数を低減することができる。
従って、本発明のエアバッグ装置では、エアバッグを取り付けるリテーナやインフレーターのケースへの組付工数及びコストを低減することができる。
また、本発明のエアバッグ装置では、インフレーターは、ケース内に収納されない構成である。すなわち、本発明のエアバッグ装置では、リテーナにおける平板状の平板部のみが、エアバッグとともに、ケース内に収納されることとなる。通常、円柱状のインフレーターを折り畳まれたエアバッグとともにケース内に収納させる構成とする場合、ケース内におけるインフレーターの周囲であって、インフレーターの軸直交方向でケースを構成する外周壁と近接した部位にはエアバッグを収納できず、ケース内に余剰の空間が生ずるのを避けられなかった。しかし、本発明のエアバッグ装置では、インフレーターをケース外に配設させていることから、ケースに、リテーナの平板部及び折り畳まれたエアバッグのみを、隙間なく収納させることができる。そのため、ケースをコンパクトにすることができて、エアバッグ装置を小型化することができる。
さらに、本発明のエアバッグ装置では、インフレーターにおけるガス吐出口の周囲を覆うカバー部を、エアバッグ内に配設されるリテーナの平板部から突出させるように、配設させている構成である。すなわち、本発明のエアバッグ装置では、インフレーターから吐出された膨張用ガスは、カバー部により、エアバッグ内に、直接、案内されることとなる。そのため、インフレーターをケース外に配設させていても、エアバッグの展開膨張時において、エアバッグからの膨張用ガスの漏れを極力抑えることができる。
また、本発明のエアバッグ装置では、カバー部を保持部と兼用とすることにより、リテーナに配設される保持部の数を低減することができる。
以下、本発明の一実施形態を図面に基づいて説明する。なお、実施形態では、本発明を適用可能なエアバッグ装置として、膝保護用エアバッグ装置Sを例に採り、説明する。膝保護用エアバッグ装置Sは、乗員としての運転者MDの膝K(KL・KR)を保護できるように、図1・6に示すごとく、運転者MDの車両前方側であるステアリングコラム2の下方に配設されている。
なお、本明細書における上下、左右、及び、前後は、膝保護用エアバッグ装置Sを車両に搭載させた際の車両の上下・左右・前後に対応するものである。
ステアリングコラム2は、図1に示すように、ステアリングホイール1に連結されるコラム本体3と、ステアリングホイール1の下方のコラム本体3を覆うように配設されるコラムカバー6と、を備えて構成されている。コラム本体3は、メインシャフト4と、メインシャフト4の周囲を覆うコラムチューブ5と、を備えて構成されている。
コラムカバー6は、略四角筒形状の合成樹脂製として、コラム本体3を覆うように、コラム本体3の軸方向に沿って配設されている。コラムカバー6におけるインストルメントパネル(以下「インパネ」と省略する)8から突出する部位の後面6aは、略長方形板状とし、車両前後方向で、後上がりの曲面状に形成されている。
膝保護用エアバッグ装置Sは、折り畳まれたエアバッグ47、エアバッグ47に膨張用ガスを供給するインフレーター30、折り畳まれたエアバッグ47を収納するとともに車両後方側を開口させたケース11、折り畳まれたエアバッグ47のガス流入口47a周縁をケース11に取り付けるためのリテーナ19、ケース11における開口11aの車両後方側を覆うエアバッグカバー36を、備えて構成されている。
ケース11は、図1〜4に示すように、板金製として、ステアリングコラム2の下部側に配設されている。ケース11は、有底の箱形状とされて、軸方向を略前後方向に沿わせて配設される略四角筒形状の周壁部12と、周壁部12の車両前方側を塞ぐ底壁部15と、を備えるとともに、車両後方側に、略長方形状の開口11aを備えて、構成されている。周壁部12における上下で対向する壁部12a・12bの外表面側には、エアバッグカバー36をケース11に組み付けるための複数の係止爪部13が、突設されている。係止爪部13は、上壁部12aと下壁部12bとに、それぞれ、複数個(実施形態の場合4個ずつ)配設されるもので、先端13aを車両前方側に屈曲させて構成され、先端13a側を、エアバッグカバー36の後述する上側・下側壁部39・40に形成される係止穴部39a・40a周縁に、係止可能な構成とされている。なお、実施形態の場合、各係止爪部13は、上・下壁部12a・12bに所定形状の切り込みを形成し、上・下壁部12a・12bから切り起すようにして、上・下壁部12a・12bと一体的に、構成されている(図2・4・5参照)。
底壁部15における車外側O(インフレーター30における頭部32側)の部位には、リテーナ19の後述するカバー部23を挿通可能とする略長方形状に開口した挿通孔15aが形成され、底壁部15における車内側I(インフレーター30におけるコネクタ33側)の部位には、リテーナ19の後述する保持部27を挿通可能とする略長方形状に開口した挿通孔15bが形成されている(図3参照)。また、底壁部15における挿通孔15aの車外側Oとなる部位には、リテーナ19の後述するボルト20aを挿通させるための貫通孔15cが、形成されている。
さらに、底壁部15における挿通孔15bの周縁となる部位には、リテーナ19の保持部27に保持されたインフレーター30における本体部31の車両後方側の面を保持可能な支持片部16が、配設されている(図2・3・5参照)。この支持片部16は、実施形態の場合、挿通孔15bにおける左右方向の縁部から車両前方側に突出するように、配設されて、前端面16aを、それぞれ、インフレーター30の本体部31を、上下方向への移動を抑えて、安定して支持可能なように、本体部31の軸回り方向の外周面に沿うような略半円弧状に、形成されている。
ケース周壁部12における開口11a周縁となる部位には、ケース11をボディ側に取付固定させるための取付ブラケット17が、配設されている。実施形態の場合、取付ブラケット17は、開口11aの左右両縁側における上端付近となる位置と、開口11aの下縁側における左右方向の中央付近となる位置と、の3箇所に、配設されている(図5参照)。これらの取付ブラケット17は、車両のボディ側に配設される図示しないインパネリインフォースメント等に、取付固定されている。
リテーナ19は、板金製とされて、平板部20と、平板部20から突出するように配設されてインフレーター30のガス吐出口32aの周囲を覆うように配設されるカバー部23と、平板部20から突出するように配設されてインフレーター30を保持するための保持部27と、を備えて構成されている。平板部20は、長方形板状とされて、底壁部15における周壁部12側の面に沿うように、ケース11内において上下方向に沿って配設されるもので、底壁部15との間に、エアバッグ47のガス流入口47a周縁付近を挟持させて、エアバッグ47のガス流入口47a周縁を保持する構成とされている。また、平板部20におけるカバー部27の車外側Oとなる部位には、エアバッグ47を貫通して車両前方側に突出するとともに、リテーナ19を底壁部15に補助的に固定させるためのボルト20aが、配設されている。
カバー部23は、エアバッグ47に配設されるガス流入口47aと、ケース底壁部15に配設される挿通孔15aと、を挿通して、ケース11の車両前方側に突出するように、平板部20から凹んで配設されている。カバー部23は、実施形態の場合、インフレーター30の頭部32に配設されるガス吐出口32aから吐出される膨張用ガスをエアバッグ47内に案内可能なように、頭部32の周囲を全周にわたって覆うとともに、平板部20(エアバッグ47)側を開口させた略直方体の箱形状とされている。すなわち、カバー部23は、頭部32の上下、左右、及び、前方側を覆うように、上側壁部23a、下側壁部23b、左側壁部23c、右側壁部23d、及び、前側壁部23eを、備える構成とされている。そして、インフレーター30のガス吐出口32aから吐出された膨張用ガスは、カバー部23において平板部20側に開口されているガス流出口24から、エアバッグ47内に流入することとなる。また、頭部32の元部側となる左側壁部23cには、頭部32を挿通可能とされる円形に開口した挿通孔25が、形成されている。この挿通孔25は、周縁の部位25aを、エアバッグ47の展開膨張時に、インフレーター30の頭部32における元部側部位32bに保持されることとなる。すなわち、実施形態の場合、カバー部23は、エアバッグ47の展開膨張時に、インフレーター30により保持される保持部を、兼用するように構成されている。
保持部27は、エアバッグ47に配設される挿通孔47bと、底壁部15に配設される挿通孔15bと、を挿通して、ケース11の車両前方側に突出するように配設されている。保持部27は、インフレーター30のコネクタ33側、すなわち、本体部31における頭部32(ガス吐出口32a)から離れた他端側の近傍となる部位に、配設されている。また、保持部27は、インフレーター30の軸方向に沿って左右方向の両端を開口させた略四角筒形状とされている。すなわち、保持部27は、インフレーター30の上部側を覆う上壁部27aと、下部側を覆う下壁部27bと、前部側を覆う前壁部27cと、を備える構成である。保持部27には、インフレーター30の後述する本体部31の保持部27からの抜けを不能として、インフレーター30の本体部31を、ケース底壁部15(支持片部16)側に押圧して取付可能なかしめ部28が、配設されている。かしめ部28は、実施形態の場合、保持部27において、前壁部27cと、各上・下壁部27a・27bと、の連結部位付近に配設される屈曲部27d・27dを、前壁部27cをインフレーター30の本体部31側に向かって押圧するように、塑性変形させることにより、構成されている。実施形態の場合、インフレーター30の本体部31は、屈曲部27dにより、ケース底壁部15(支持片部16)側に押圧され、支持片部16の前端面16aと屈曲部27dの後面とで、前後を保持されて、保持部27に保持されることとなる。そして、支持片部16は、前端面16aを、本体部31の軸回り方向の外周面に沿うような略半円弧状に形成されていることから、インフレーター30の本体部31は、支持片部16の前端面16aにより、上下方向への移動も抑えて、保持部27に、保持されることとなる。すなわち、実施形態の場合、エアバッグ47の展開膨張時において、リテーナ19は、保持部27における屈曲部27dの後面側をインフレーター30の本体部31に当接されて、インフレーター30の本体部31に保持されることとなる。なお、実施形態の場合、保持部27は、平板部20と別体とされて、所定箇所を溶着させることにより、平板部20と一体とされる構成である。勿論、リテーナとして、板金を所定形状に打ち抜き、プレス加工して、保持部27と平板部20とカバー部23とを一体的に構成したものを、使用してもよい。
インフレーター30は、略円柱状のシリンダタイプとされて、図1〜3に示すように、ケース11の外側であって車両前方側となる位置において、軸方向を左右方向に略沿わせるようにして、配設されている。インフレーター30は、略円柱状の本体部31と、本体部31の一端側(実施形態の場合、車外側Oとなる右側)に配設される頭部32と、を備えて構成されている。頭部32は、本体部31より小径とされて、外周面に、膨張用ガスを吐出可能な複数のガス吐出口32aを、備えている。また、本体部31の他端側(車内側Iとなる左側)には、作動信号入力用のリード線34を結線させたコネクタ33が、接続されることとなる。
エアバッグカバー36は、オレフィン系等の熱可塑性エラストマー等から形成されており、ケース11の車両後方側を覆い可能なように構成されて、ケース11に組み付けられている。また、エアバッグカバー36は、アッパパネル8aとロアパネル8bとからなるインパネ8におけるロアパネル8b側に、配設されており、ケース11の開口11a付近に配設される扉配設部38と、扉配設部38の周囲に配設される一般部37と、を備えて構成されている。
扉配設部38の周囲には、扉配設部38に隣接して、ロアパネル8bが、配設されている。実施形態の場合、扉配設部38とロアパネル8bとは、車両後方側の面を略面一とするように、配設されている(図3参照)。そして、扉配設部38は、扉部45と、扉部45の周縁近傍となる部位に配設される上・下・左・右側壁部39・40・41・42と、を備えて構成されている。
扉部45は、ケース11の開口11aより僅かに大きく形成されて、開口11aを覆う略長方形板状とされている。扉部45は、実施形態では、上下方向に開く2枚の扉部から構成されている。そして、扉部45は、上端及び下端に、開き時の回転中心となるヒンジ部44を配設させるとともに、扉部45の周囲における車両後方側から見て略H字形状となる部位に、薄肉の破断予定部43を配設させて構成されている。
上側壁部39、下側壁部40、左側壁部41、及び、右側壁部42は、それぞれ、ケース11における周壁部12の外周側に隣接して、車両前方側に突出するように、配設されている。そして、上壁部12a近傍に配設される上側壁部39と、下壁部12b近傍に配設される下側壁部40と、が、エアバッグカバー36をケース11に組み付ける組付片とされることとなる。上側・下側壁部39・40には、それぞれ、ケース周壁部12に形成される係止爪部13を周縁に係止させるための略長方形状に開口した係止穴部39a・40aが、それぞれ、配設されている。
一般部37は、図2・3に示すように、扉配設部38の周囲に配設されるロアパネル8bに干渉しないように、扉配設部38から、ロアパネル8bの肉厚分車両前方側に凹ませるようにして、形成されている。
エアバッグ47は、可撓性を有したポリエステルやポリアミド糸等からなる織布から形成されて、展開膨張完了時の形状を、図1・6の二点鎖線に示すごとく、略長方形板状とするとともに、乗員としての運転者MDの膝KL・KRを保護可能な左右方向の幅寸法を備える形状とされている。また、膨張完了時のエアバッグ47の下端側の部位には、インフレーター30のガス吐出口32aから吐出される膨張用ガスをエアバッグ47内に流入させるガス流入口47aと、挿通孔47b・47cと、が、形成されている(図3参照)。ガス流入口47aは、リテーナ19におけるカバー部23に配設されるガス流出口24に対応した位置に、配設されている。挿通孔47bは、リテーナ19の保持部27を挿通させるためのものであり、挿通孔47cは、リテーナ19のボルト20aを挿通させるためのものである。そして、エアバッグ47は、ガス流入口47aからリテーナ19のカバー部23を突出させるとともに、挿通孔47b・47cから、それぞれ、リテーナ19の保持部27とボルト20aとを突出させて、ガス流入口47aの周縁を、ケース底壁部15とリテーナ19の平板部20との間に挟持されて、ケース11に取り付けられている。
次に、実施形態の膝保護用エアバッグ装置Sの車両への搭載について述べる。まず、ガス流入口47aからカバー部23を突出させるとともに、各挿通孔47b・47cから、それぞれ、保持部27とボルト20aとを突出させるようにして、エアバッグ47内にリテーナ19を収納させて、エアバッグ47を折り畳む。次に、折り崩れ防止用の破断可能な図示しないラッピング材により、折り畳まれたエアバッグ47の周囲をくるむ。このとき、ガス流入口47aから突出させたカバー部23や、挿通孔47b・47cから突出させた保持部27及びボルト20aは、ラッピング材から突出させておく。
次いで、リテーナ19におけるカバー部23、保持部27、及び、ボルト20aを、それぞれ、ケース底壁部15に形成された挿通孔15a・15b及び貫通孔15cから突出させるようにして、折り畳まれたエアバッグ47を、リテーナ19とともに、ケース11内に収納させる。そして、貫通孔15cから突出しているボルト20aに、ナット21を螺合させる。
その後、頭部32側から保持部27に挿通させるようにして、インフレーター30の頭部32を、挿通孔25を介してカバー部23内に挿入させる。そして、保持部27に形成されるかしめ部28を、保持部27の前壁部27cをインフレーター30の本体部31側に向かって押圧するように、かしめて、インフレーター30を保持部27から抜け不能に固定させれば、リテーナ19をケース底壁部15に対して固定でき、インフレーター30とエアバッグ47とをケース11に組み付けることができる。
その後、各係止爪部13の先端13aを各係止穴部39a・40a周縁に係止させるようにして、ケース11に、エアバッグカバー36を組み付ける。そして、ケース11の取付ブラケット17を、図示しないボディ側のインパネリインフォースメント等に取付固定し、同時に、リード線34を結線させたコネクタ33を、インフレーター30の本体部31に接続させる。その後、インパネ8やアンダーカバー9(図1・2・4参照)を取り付ければ、膝保護用エアバッグ装置Sを車両に搭載することができる。
エアバッグ装置Sの車両への搭載後、リード線34を経てインフレーター30の本体部31に作動信号が入力されれば、頭部32に形成されたガス吐出口32aから膨張用ガスが吐出され、膨張用ガスが、エアバッグ47のガス流入口47aを経て、エアバッグ47内に流入することとなる。そして、エアバッグ47は、膨張して、図示しないラッピング材を破断させ、エアバッグカバー36の扉部45を押圧し、破断予定部43を破断させることとなる。その後、扉部45が、ヒンジ部44を回転中心として、上下に開くこととなり、エアバッグ47が、図1・6の二点鎖線で示すごとく、展開膨張することとなる。
実施形態のエアバッグ装置Sでは、エアバッグ47内に配設させたリテーナ19を、保持部27及びカバー部23をケース11の底壁部15から突出させるようにして、エアバッグ47とともにケース11内に収納させ、インフレーター30を、カバー部23内にガス吐出口32aを配設させるようにして、保持部27に取り付ければ、エアバッグ47とインフレーター30とをケース11に組み付けることができる。そして、実施形態のエアバッグ装置Sでは、インフレーター30は、ケース底壁部15から突出するように配設される保持部27に配設されるかしめ部28により、本体部31をケース11の底壁部15(支持片部16)側に押圧されるようにして、取り付けられており、このインフレーター30を閂として利用して、リテーナ19をケース11の底壁部15に取り付ければ、膨張用ガスを流入させてエアバッグ47が展開膨張する際にも、インフレーター30により、リテーナ19を、ケース底壁部15に対して移動しないように、強固に保持することができる。その結果、従来のエアバッグ装置のごとく、ボルトのみを使用してリテーナをケースに固定させる場合と比較して、リテーナをケースに取り付けるためのボルトの数を低減することができて、ボルトにナットを締結させる作業工数を低減することができる。
従って、実施形態のエアバッグ装置Sでは、エアバッグ47を取り付けるリテーナ19やインフレーター30のケース11への組付工数及びコストを低減することができる。
また、実施形態のエアバッグ装置Sでは、インフレーター30は、ケース11内に収納されない構成である。すなわち、実施形態のエアバッグ装置Sでは、リテーナ19における平板状の平板部20のみが、エアバッグ47とともに、ケース11内に収納されることとなる。通常、円柱状のインフレーターを折り畳まれたエアバッグとともにケース内に収納させる構成とする場合、ケース内におけるインフレーターの周囲であって、インフレーターの軸直交方向でケースを構成する外周壁と近接した部位にはエアバッグを収納できず、ケース内に余剰の空間が生ずるのを避けられなかった。しかし、実施形態のエアバッグ装置Sでは、インフレーター30をケース11外に配設させていることから、ケース11に、リテーナ19の平板部20及び折り畳まれたエアバッグ47のみを、隙間なく収納させることができる。そのため、ケース11をコンパクトにすることができて、エアバッグ装置Sを小型化することができる。
さらに、実施形態のエアバッグ装置Sでは、インフレーター30におけるガス吐出口32aの周囲を覆うカバー部23を、エアバッグ47内に配設されるリテーナ19の平板部20から突出させるように、配設させている構成である。すなわち、実施形態のエアバッグ装置Sでは、インフレーター30から吐出された膨張用ガスは、カバー部23により、エアバッグ47内に、直接、案内されることとなる。そのため、インフレーター30をケース11外に配設させていても、エアバッグ47の展開膨張時において、エアバッグ47からの膨張用ガスの漏れを極力抑えることができる。
さらにまた、実施形態のエアバッグ装置Sでは、カバー部23を、保持部を兼用している構成としている。すなわち、実施形態のエアバッグ装置Sでは、カバー部23におけるインフレーター30の頭部32を挿通させる挿通孔25の周縁の部位25aが、頭部32における元部側部位32bに保持されることとなる。そのため、カバー部23を保持部と兼用することにより、リテーナ19に配設させる保持部27の数を低減することができる。
また、図7に示すエアバッグ装置のごとく、インフレーター30Aとして、軸方向に沿った左右方向の中間部位に、ガス吐出口32aを配設させる構成のものを使用してもよい。図7のエアバッグ装置に使用されるリテーナ19Aのカバー部23Aには、インフレーター30Aを貫通させるための貫通孔23f・23fが、左側・右側壁部23c・23dに形成されることとなり、カバー部23Aの左右両側に、2つの保持部27A・27Aが配設されている構成である。カバー部23Aの部位では、貫通孔23f・23fの周縁部位が、インフレーター30Aに保持されることとなる。すなわち、図7のエアバッグ装置では、リテーナ19Aは、保持部としてのカバー部23Aと、2つの保持部27A・27Aとを利用して、インフレーター30Aに保持されることとなる。
勿論、このような点を考慮しなければ、カバー部として、保持部を兼用しない構成のものを使用し、保持部27を複数個配設させる構成としてもよい。なお、実施形態のエアバッグ装置Sでは、リテーナ19をケース底壁部15に補助的に固定させるためのボルト20aを、リテーナ19に配設させているが、このボルト20aは補助的なものであり、図7に示すエアバッグ装置のごとく、保持部27Aとカバー部23Aとによりリテーナ19Aを強固にインフレーター30Aに保持させることができる構成とした場合には、設けなくともよい。
また、実施形態のエアバッグ装置Sでは、リテーナ19の保持部27が、かしめ部28を利用して、インフレーター30に保持される構成であるが、保持部27の構造はこれに限られるものではなく、例えば、リテーナの平板部と別体に形成した保持部を、ボルト及びナットを利用して、平板部に取付固定させることにより、リテーナを、インフレーターに保持させる構成としてもよい。
さらに、実施形態のエアバッグ装置Sでは、インフレーター30を、ケース11の外側となる底壁部15の前方側に、配設させている構成であるが、インフレーター30の配置位置はこれに限られるものではなく、例えば、インフレーター30を、周壁部12における上壁部12aの上方側や、下壁部12bの下方側に、配設させる構成としてもよい。
なお、実施形態では、着座した乗員MDの膝Kの前方に配設される膝保護用エアバッグ装置を例に採り説明したが、本発明を適用可能なエアバッグ装置はこれに限られるものではない。例えば、本発明は、助手席用エアバッグ装置や、ハンドル用エアバッグ装置等に、適用することができる。
本発明の一実施形態である膝保護用エアバッグ装置の使用状態を示す車両前後方向の概略縦断面図である。 膝保護用エアバッグ装置の車両前後方向の概略拡大断面図であり、図3のII−II部位を示す図である。 図2のIII−III部位の概略断面図である。 図3のIV−IV部位の概略断面図である。 実施形態の膝保護用エアバッグ装置に使用するエアバッグカバー、ケース、リテーナ、及び、インフレーターを車両前方側からみた概略分解斜視図である。 膝保護用エアバッグ装置の使用状態を示す車両後方側から見た概略正面図である。 本発明の他の実施形態である膝保護用エアバッグ装置の使用状態を示す車両左右方向の概略横断面図である。
符号の説明
11…ケース、
11a…開口、
12…周壁部、
15…底壁部、
15a・15b…挿通孔、
19…リテーナ、
20…平板部、
23…カバー部、
24…ガス流出口、
25…挿通孔、
25a…周縁部位、
27…保持部、
28…かしめ部、
30…インフレーター、
31…本体部、
32…頭部、
32a…ガス吐出口、
36…エアバッグカバー、
47…エアバッグ、
47a…ガス流入口、
47b…挿通孔、
K(KL・KR)…膝、
MD…乗員、
S…膝保護用エアバッグ装置。

Claims (1)

  1. 膨張用ガスを流入させて膨張可能に折り畳まれたエアバッグと、該エアバッグを収納可能に有底の箱形状とされて前記エアバッグ突出用の開口を備えたケースと、を備える構成とされて、
    前記エアバッグが、膨張用ガスを流入させるガス流入口の周縁を、板金製のリテーナを利用して、前記ケースに取り付ける構成のエアバッグ装置であって、
    前記エアバッグに膨張用ガスを供給する略円柱状のインフレーターが、前記ケースの外側に配置されるとともに、略円柱状の本体部と、該本体部における軸方向の一端側に配設されるとともに前記本体部より小径とされる頭部と、を有して、該頭部の外周面に、膨張用ガスを吐出可能なガス吐出口を配設させ構成され、
    前記リテーナが、
    前記ケース内周面に沿うように配設される略平板状とされて、前記ケース内周面との間に、前記エアバッグの前記ガス流入口周縁付近を挟持させて、前記ガス流入口周縁を保持可能とされる平板部と、
    該平板部から、前記ケース及び前記エアバッグを貫通して前記インフレーター側に突出するとともに、前記インフレーターにおける前記頭部の周囲を覆い、かつ、前記ガス吐出口から吐出される膨張用ガスを前記エアバッグ内に案内可能とされるカバー部と、
    前記平板部から、前記ケース及び前記エアバッグを貫通して前記インフレーター側に突出するように配設されるとともに、前記カバー部から離れて、前記インフレーターにおける前記頭部から離れた他端側に、配置される保持部と、
    前記平板部における前記カバー部の近傍に配置されて、前記エアバッグを貫通して突出するとともに前記リテーナを前記ケースに取り付けるためのボルトと、
    を備える構成とされ
    前記保持部が、前記インフレーターにおける前記本体部の抜けを不能とするように、前記本体部を、前記ケース側に押圧するようにかしめる構成とされ、
    前記カバー部が、前記エアバッグ側を開口させた構成とされて、前記頭部を挿通可能な1つの挿通孔を有するとともに、前記インフレーターにおける前記頭部の周囲を全周にわたって覆い、前記挿通孔の周縁の部位によって、前記インフレーターの前記頭部に、保持される構成とされて、
    前記保持部と前記カバー部とにより保持される前記インフレーターを閂として使用して、前記リテーナが、前記ケースに取り付けられる構成とされていることを特徴とするエアバッグ装置。
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