JP4293801B2 - 活性管状酸化チタン粒子、該酸化チタン粒子を含む触媒および消臭剤 - Google Patents

活性管状酸化チタン粒子、該酸化チタン粒子を含む触媒および消臭剤 Download PDF

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Description

【0001】
【発明の技術分野】
本発明は、触媒、光触媒、消臭剤等として有用な活性管状酸化チタン粒子および該活性管状酸化チタン粒子を含んでなる触媒および消臭剤に関する。
【0002】
【発明の技術的背景】
酸化チタン粒子、酸化チタン系複合酸化物粒子はその化学的特性を利用した用途が広く、例えば、酸素との適当な結合力を有すると共に耐酸性を有するため、酸化還元触媒あるいは担体、紫外線の遮蔽力を利用した化粧材料またはプラスチック材料の表面コート剤、さらには高屈折を利用した反射防止コート材、導電性を利用した帯電防止材として用いられたり、これらの効果を組み合わせて機能性材料として用いられたり、さらに光触媒作用を使用した防菌剤、防汚剤、超親水性被膜などに用いられている。
また、高比表面積を有するナノチューブ結晶性チタニアも提案されているものの(例えば、特許文献1参照)、当該公報の実施例を忠実に実施して得られる結晶性チタニア粒子中には、チューブ形状以外に、粒状粒子や凝集体粒子が生成し、ナノチューブ結晶性チタニアの収率が低く、またナトリウムの残存量が多いために触媒、触媒担体、光触媒等としては充分な性能が得られなかったり、全く性能を発現しない場合があった。
【0003】
近年、「悪臭」が環境問題としてクローズアップされ、悪臭の発生源として、従前の工場等から生活の場へと重点が移ってきている。これらの悪臭は主に動物や植物などの有機物が腐敗、分解したものであり、例えば、アンモニア、アミン類などの塩基性成分、硫化水素、メルカプタンなどの酸性成分がその原因物質とされている。
悪臭の処理方法としては、燃焼法、ガス吸収法、吸着法、マスキング法、中和法、化学処理法、微生物処理法などが知られており、何れの処理法を採るかは臭気の成分、発生状況などにより適不適がある。日常の生活環境に於ける生活型の悪臭処理には、主として吸着法、マスキング法や化学反応により臭気成分を除去する化学処理法が採られており、これらの処理法には消臭剤が使用される。
【0004】
上記化学処理法の消臭剤として、ナトリウム、カリウム、リチウム、及びカルシウムを除く金属イオンの一種または二種以上、または金属化合物の一種または二種以上を層間に有することを特徴とする水膨潤性粘土鉱物からなる消臭剤が開示されており、上記金属イオンの金属として、マグネシウム、アルミニウム、マンガン、銅、コバルト、カドミウム、銀、又は亜鉛などが例示されている(例えば、特許文献2参照)。
また、粒状または塊状の吸着体に悪臭物質を分解ないし吸着する金属錯体を保持させてなる消臭体が開示されており、金属錯体として、金属がアルカリ金属、カルシウム、バリウム、マグネシウム、銅、鉄、ニッケル、コバルト、マンガン、チタン、バナジウム、モリブデン、タングステン、銀または亜鉛から選ばれた少なくとも一種である金属ポルフィリン誘導体が挙げられている(例えば、特許文献3参照)。
更に、Mg、SiおよびAlを含み、これらの元素の重量比が酸化物換算でコージェライトの理論組成に対応するMgO:SiO2 :Al2 3 =2:5:2である結合剤と金属酸化物触媒との焼成物からなる消臭剤が開示されている(例えば、特許文献4参照)。
しかしながら、上記従来の消臭剤は、粒子径、比表面積などの性状が考慮されていなかった為、消臭効果や耐久性の点で必ずしも十分ではなく改良の余地があった。また、これらの消臭剤を繊維に適用して消臭性繊維とする場合には、粒子径が大きいために繊維への付着力が弱く、また繊維の風合いを損ねたり、耐久性に劣るなどの問題点を有していた。
このため、本願出願人は、消臭機能を有する金属成分を担持した平均粒子径が500nm以下の無機酸化物微粒子を含む消臭剤を提案しているが(特許文献5参照)、長期使用した場合には消臭性能が低下するという問題があった。
【0005】
さらに、近年、生活空間での快適な居住性が要望されており、生活環境内で発生する各種臭気や室内の建材、家具等から発生するVOCなどの空気中の有害物質による汚染が深刻な問題となっている。
室内の建材、家具等から発生するホルムアルデヒドなどのVOCは、シックハウス症候群と称される居住者の頭痛や目がチカチカするなどの症状を引き起こす原因となっている。ホルムアルデヒドなどのVOCを低減する方法としては、活性炭などの細孔に物理的に吸着させる方法や高分子化合物などと化学反応させて分解する方法が知られている。しかし、いずれの方法も効果を持続させる上で問題があった。前述の問題点を解決するために、空気中の酸素を使ってVOCを酸化分解する方法が提案されている。例えば、VOCなどの汚染ガスを浄化する空気浄化材およびこれを用いた空気浄化装置として、空気が通過する開口部を有するセラミック構造体と、前記セラミック構造体に担時された汚染ガスを吸着する吸着剤と、前記セラミック構造体および前記吸着剤に担時された汚染ガスを分解する分解触媒とから構成される空気浄化部材が公知であり、分解触媒としてCu、Mn、Coの酸化物またはPt、Au、Pd、Rh、Agの金属の少なくとも1種で構成されることが開示されている(特許文献6参照)。
また、本願出願人は、無機酸化物コロイド粒子に活性成分を担持した、常温で高い酸化分解活性を有する触媒を提案しているが(特許文献7参照)、当該触媒も長期使用した場合には酸化分解活性が低下するという問題があった。
【0006】
【特許文献1】
特開平10−152323号公報
【特許文献2】
特公平6−93908号公報
【特許文献3】
特開平5−277167号公報
【特許文献4】
特開平6−121823号公報
【特許文献5】
特開平9−299460号公報
【特許文献6】
特開2000―217897号公報
【特許文献7】
特開2002−177782号公報
【0007】
【発明の目的】
本発明は、消臭剤、触媒、光触媒等として有用な活性管状酸化チタン粒子を提供することを目的としている。また、本発明は該活性管状酸化チタン粒子を含んでなり、長期間の触媒活性を有する触媒および長期間の消臭性能を有する消臭剤を提供することを目的としている。
【0008】
【発明の概要】
本発明に係る活性管状酸化チタン粒子は、酸化チタンまたは酸化チタンと酸化チタン以外の酸化物からなり、下記式(1)で表される管状酸化チタン粒子に、周期律表 VIIa、VIII、Ib、IIb族及び希土類元素から選ばれた少なくとも1種の元素成分が金属および/または金属酸化物として担持されたことを特徴とする。
Tiabx ・・・(1)
(a+b=1、b=0〜0.2、1≦x≦2)
(M:Ti以外の元素)
前記管状酸化チタン粒子は、外径(Dout)が5〜40nmの範囲にあり、内径(Din)が4〜20nmの範囲にあり、管の厚みが0.5〜10nmの範囲にあり、長さ(L)が50〜1000nmの範囲にあり、管の長さ(L)と外径(Dout)との比(L)/(Dout)が10〜200の範囲にあることが好ましい。前記酸化チタン以外の酸化物は、周期律表の第Ia族、第Ib族、第IIa族、第IIb族、第IIIa族、第IIIb族、第IVa族、第IVb族、第Va族、第Vb族、第VIa族、第VIb族、第VIIa族、第VIII族から選ばれた少なくとも1種の元素(M)の酸化物であることが好ましく、特に、SiO2、ZrO2、ZnO、Al23、CeO2、Y23、Nd23、WO3、Fe23、Sb25から選ばれる1種以上の酸化物であることが好ましい。
本発明に係る触媒は、前記活性管状酸化チタン粒子を含んでなることを特徴とする。また、本発明に係る消臭剤は、前記活性管状酸化チタン粒子を含んでなることを特徴とする。
【0009】
【発明の具体的な説明】
〔活性管状酸化チタン粒子〕
本発明に係る活性管状酸化チタン粒子は、酸化チタンまたは酸化チタンと酸化チタン以外の酸化物からなり、下記式(1)で表される管状酸化チタン粒子に、周期律表 VIIa、VIII、Ib、IIb族及び希土類元素から選ばれた少なくとも1種の元素成分が金属および/または金属酸化物として担持されたことを特徴とする。
Tiabx ・・・(1)
(a+b=1、b=0〜0.2、1≦x≦2)
(M:Ti以外の元素)
前記酸化チタン以外の酸化物は、周期律表の第Ia族、第Ib族、第IIa族、第IIb族、第IIIa族、第IIIb族、第IVa族、第IVb族、第Va族、第Vb族、第VIa族、第VIb族、第VIIa族、第VIII族から選ばれた少なくとも1種の元素(M)の酸化物であることが好ましく、具体的には、SiO2、ZrO2、ZnO、Al23、CeO2、Y23、Nd23、WO3、Fe23、Sb25、CeO2、CuO、AgO、AuO、Li2O、Sr2O、BaO、RuO2等を挙げることができる。
【0010】
本発明の活性管状酸化チタン粒子においてこのような酸化物が含まれていると、酸化物がアルカリ可溶の酸化物の場合には管状酸化チタン粒子が特に生成しやすく、また、アルカリ難溶の酸化物の場合には、該酸化物が得られる管状酸化チタン粒子中に残留し、複合酸化物としての機能、例えば固体酸触媒能、イオン交換機能、などを得られる管状酸化チタン粒子に付与することができ、このため消臭剤、触媒等として好適に用いることができる。
本発明ではこれらの酸化物のうち、特にSiO2、ZrO2、ZnO、Al23、CeO2、Y23、Nd23、WO3、Fe23、Sb25 が好適である。これらの酸化物が残存することにより得られる管状酸化チタンの収率が極めて高く、またこれらの酸化物が残存することにより得られる管状酸化チタン粒子の光触媒活性、プロトン導電性、固体酸特性、吸着性能等を調節することができ、さらに熱的安定性や化学的安定性等を調節することができ、このため消臭剤、触媒等として好適に用いることができる。
【0011】
上記に於いて、Ti以外の元素Mの割合bが0.2を越えると、元素Mの種類によっても異なるが管状酸化チタンが得られないことがある。
また、酸素原子(O)の割合はa+b=1としたときに1≦x≦2、さらには1.2≦x≦2の範囲にあることが好ましい。xが2の場合は、実質的に酸素欠陥のない酸化チタンまたは酸化チタン系複合酸化物である。xが1未満の場合は、酸素欠陥が多く結晶性が低下したり、結晶性を維持できない場合がある。xが1≦x<2の場合は、管状酸化チタン粒子が後述する還元型酸化チタンとなり、酸化チタン(二酸化チタン)の半導体特性が低下し、管状酸化チタン粒子が導電性を有するようになり、また、分子軌道が大きく変化し、このため光吸収特性が変化し、紫外線のみの吸収から可視光を吸収できる管状酸化チタンが得られる。なお、本発明の還元型管状酸化チタン粒子には前述した元素成分の他に水素原子(H)を含んでも良い。
【0012】
上記管状酸化チタン粒子の製造方法については後述するが、外径(Dout)が5〜40nmの範囲にあり、内径(Din)が4〜20nmの範囲にあり、管の厚みが0.5〜10nmの範囲にあり、長さ(L)が50〜1000nmの範囲にあり、この長さ(L)と前記外径(Dout)との比(L)/(Dout)が10〜200の範囲にあることが好ましい。
上記外径(Dout)、内径(Din)、長さ(L)等は透過型電子顕微鏡で写真撮影し、100個の粒子について各値を測定し、この平均値として求める。また、内径(Din)は、外径を求める線の内側に認められるコントラストの境をなす線より求めることができる。
【0013】
前記活性成分としての金属および/または金属酸化物としては、具体的に、Mn、Tc、Re、Fe、Co、Ni、Ru、Rh、Pd、Os、Ir、Pt、Cu、Ag、Au、Zn、Cd、Hg、La、Ce、Pr、Nd、Pm等の各元素の金属および/または金属酸化物が例示され、特に、Mn、Cu、Zn、Co、Ni、Ag、Pt、Au、Ru、Pd、は人体に対する安全性および酸化分解活性などの点で好ましい。
活性成分の担持方法には特に制限はなく、所望の性能を発現できれば従来公知の方法を採用することができる。
例えば、管状酸化チタン粒子に前記成分の金属塩水溶液を含浸し、還元雰囲気下で乾燥、加熱処理することによって金属成分を担持した活性管状酸化チタンを得ることができる。また、前記成分の金属塩水溶液に還元剤を加えて金属微粒子を生成させ、得られた金属微粒子を管状酸化チタンに担持することによって活性管状酸化チタンを得ることができる。
あるいは、管状酸化チタン粒子に前記成分の金属塩水溶液を含浸し、酸化雰囲気下で乾燥、加熱処理することによって金属酸化物成分を担持した活性管状酸化チタンを得ることができる。また、常法によって得られた金属酸化物微粒子を管状酸化チタンに担持することによっても活性管状酸化チタンを得ることができる。
【0014】
〔管状酸化チタン粒子の製造方法〕
管状酸化チタン粒子は、好ましくは、酸化チタン粒子(酸化チタン系複合酸化物粒子)の水分散ゾルを得、次に、この水分散液をアルカリ存在下で水熱処理することにより製造することができる。以下、工程順に説明するが、次述する方法によれば、特定のゾルを用いるので原料を高温で焼成することなく、単分散した管状酸化チタン粒子を高収率で得ることができる。
【0015】
1.酸化チタン粒子(酸化チタン系複合酸化物粒子)の水分散ゾルの製造
水分散ゾルの製造方法としては、安定なゾルが得られれば特に制限はないが、本願出願人の発明である特開昭62−283817号公報、特開昭63−185820号公報、特開平2−255532号公報等に開示した酸化チタンゾル、酸化チタン系複合酸化物ゾルを用いると好適である。
例えば、チタニアゾルまたはチタニアゲルに過酸化水素を加えてチタニアゾルまたはチタニアゲルを溶解し、ついで得られた溶液に酸化チタンゾルあるいは水酸化チタンゾルまたは酸化チタン以外の無機酸化物ゾルあるいは無機水酸化物ゾルを混合した後加熱することによって製造することができる。
本発明の管状酸化チタン粒子の製造方法に用いる酸化チタン粒子、酸化チタン系複合酸化物粒子の製造には、酸化チタン源としてペルオキソチタン酸に由来する酸化チタンを用いることが好ましい。ペルオキソチタン酸を用いて得られる酸化チタン粒子、酸化チタン系複合酸化物粒子は平均粒子径が均一で、安定な水分散ゾルを得ることができる。
ペルオキソチタン酸を用いる酸化チタン粒子の水分散液(ゾル)、酸化チタン系複合酸化物粒子の水分散液(ゾル)の製造方法としては以下のような方法を例示することができる。
【0016】
(a) オルソチタン酸のゲルまたはゾルの調製工程
まず、従来公知の方法によってチタン化合物を加水分解してオルソチタン酸のゾルまたはゲルを調製する。
オルソチタン酸のゲルは、チタン化合物として塩化チタン、硫酸チタン、硫酸チタニルなどのチタン塩を使用し、この水溶液にアルカリを加えて中和し、洗浄することによって得ることができる。
また、オルソチタン酸のゾルは、チタン塩の水溶液をイオン交換樹脂に通して陰イオンを除去するか、あるいはチタンテトラメトキシド、チタンテトラエトキシド、チタンテトライソプロポキシドなどのチタンアルコキシドの水および/または有機溶媒に酸またはアルカリを加えて加水分解することによって得ることができる。
中和あるいは加水分解する際のチタン化合物の溶液のpHは7〜13の範囲にあることが好ましい。チタン化合物溶液のpHが上記範囲にない場合は後述するゲルまたはゾルの比表面積が低すぎることがあり、管状酸化チタン、特に結晶性酸化チタンの生成が低下する傾向がある。
さらに、中和あるいは加水分解する際の温度は0〜40℃の範囲にあることが好ましく、特に好ましい範囲は0〜30℃の範囲である。中和あるいは加水分解する際の温度が上記範囲にない場合は管状酸化チタン、特に結晶性管状酸化チタンの生成が低下する傾向がある。
得られたゲルまたはゾル中のオルソチタン酸粒子は、非晶質であることが好ましい。
【0017】
(b) 酸化チタン微粒子の水分散ゾルの調製工程
次に、オルソチタン酸のゲルまたはゾルあるいはこれらの混合物に、過酸化水素を添加してオルソチタン酸を溶解してペルオキソチタン酸水溶液を調製する。ついでさらに高温で熟成して酸化チタン微粒子の水分散ゾルを調製する。
ペルオキソチタン酸水溶液を調製するに際しては、オルソチタン酸のゲルまたはゾルあるいはこれらの混合物を、必要に応じて約50℃以上に加熱したり、攪拌したりすることが好ましい。また、この際、オルソチタン酸の濃度が高くなるすぎると、その溶解に長時間を必要とし、さらに未溶解のゲルが沈殿したり、あるいは得られるペルオキソチタン酸水溶液が粘調になることがある。このため、TiO2濃度としては、約10重量%以下であることが好ましく、さらに約5重量%以下であることが望ましい。
【0018】
添加する過酸化水素の量は、H22/TiO2(オルソチタン酸はTiO2に換算)重量比で1以上であれば、オルソチタン酸を完全に溶解することができる。H22/TiO2重量比が1未満であると、オルソチタン酸が完全には溶解せず、未反応のゲルまたはゾルが残存することがある。また、H22/TiO2重量比は大きいほど、オルソチタン酸の溶解速度は大きく反応時間は短時間で終了するが、あまり過剰に過酸化水素を用いても、未反応の過酸化水素が系内に残存するだけであり、経済的でない。このような量で過酸化水素を用いると、オルソチタン酸は0.5〜20時間程度で溶解する。
ついでさらに50℃以上の高温で熟成して酸化チタン微粒子の水分散ゾルを調製することができる。
さらに、得られた酸化チタン微粒子の水分散ゾルは、必要に応じて水酸化アンモニウムおよび/または有機塩基の存在下、50〜300℃、好ましくは80℃〜250℃の温度範囲で水熱処理することができる。有機塩基としては後述する有機塩基と同様のものを用いることができる。
水酸化アンモニウムおよび/または有機塩基の使用量は、分散液のpHが室温基準で8〜14、さらには10〜13.5となるように添加することが好ましい。
上記温度範囲および分散液のpH範囲で水熱処理すると、最終的に得られる管状酸化チタンの結晶性および収率が向上する傾向にある。
【0019】
(b') 酸化チタン微粒子の水分散ゾルの調製工程
上記(a),(b)工程の代わりに、チタン化合物として水素化チタン微粉体を使用することによってペルオキソチタン酸水溶液、ついで酸化チタン微粒子の水分散ゾルを調製することもできる。
この場合、このような水素化チタン微粉体を水に分散させれば、上記(a)工程で調製したオルソチタン酸のゲルまたはゾルの代わりとなる。
水酸化チタン微粉体を水に分散させる際に、TiO2濃度としては、約10重量%以下であることが好ましく、さらに好ましい範囲は約5重量%以下であることが望ましい。また、オルソチタン酸の代わりに、水素化チタン微粉体を用いる場合であっても、添加する過酸化水素の量は、同様にH22/TiO2(水素化チタンはTiO2に換算)重量比で1以上であればよい。このとき、水素化チタン微粉体の水分散体を、必要に応じて約50℃以上に加熱したり、攪拌したりしてもよい。
【0020】
なお、酸化チタン系複合酸化物粒子の水分散液(ゾル)を調製するには前記オルソチタン酸のゲルまたはゾルあるいはこれらの混合物に、過酸化水素を添加してオルソチタン酸を溶解したペルオキソチタン酸水溶液に前記したチタン以外の元素の無機化合物粒子を混合して加熱し、さらに必要に応じて前記工程(b)と同様にして水酸化アンモニウムおよび/または有機塩基の存在下、50〜300℃、好ましくは80℃〜250℃の温度範囲で水熱処理することによって調製することができる。
上記で得られる水分散ゾル中の酸化チタン粒子(酸化チタン系複合酸化物粒子)の平均粒子径は、2〜100nm、特に5〜80nmの範囲にあることが好ましい。平均粒子径が2nm未満の場合は、安定な水分散ゾルを得ることが困難であり、平均粒子径が100nmを越えても、得られる管状酸化チタンの収率が向上するとか、より単分散した管状酸化チタンが得られるなどの効果がさらに向上することがなく、大きな粒子径の酸化チタン粒子(酸化チタン系複合酸化物粒子)の製造に長時間を要するので好ましくない。
【0021】
2.管状酸化チタン粒子の製造
次いで、上記で得られた酸化チタン粒子(酸化チタン系複合酸化物粒子)の水分散液をアルカリ存在下で水熱処理する。
本発明では、前記水分散ゾルの他、必要に応じてアルコール等の有機溶媒を含むゾルを用いても良い。また、酸化チタン粒子(酸化チタン系複合酸化物粒子)の水分散液の濃度には特に制限はないが、酸化物として2〜50重量%、さらには5〜40重量%の範囲にあることが好ましい。前記濃度が2重量%未満の場合は、アルカリ処理時の濃度が低くなることがあり、管状酸化チタンの生成に長時間を要したり、得られる管状酸化チタンの収率が低く効率的でなく、前記濃度が50重量%を越えると水分散ゾルの安定性が低下したり、アルカリ処理時の濃度が高いために得られる管状酸化チタンが凝集する傾向にある。
【0022】
アルカリとしては、LiOH、NaOH、KOH、RbOH、CsOHおよびこれらの混合物を用いることができ、特に、NaOH、KOHおよびこれらの混合物は管状酸化チタン粒子の収率が高く好適である。
このときのアルカリ金属水酸化物の添加量は、酸化チタン粒子または酸化チタン系複合酸化物粒子中のTiO2のモル数(TM)とアルカリ金属水酸化物のモル数(AM)とのモル比(AM)/(TM)が1〜30、さらには2〜15の範囲にあることが好ましい。モル比(AM)/(TM)が1未満の場合は、酸化チタン粒子または酸化チタン系複合酸化物粒子の結晶性化自体が起きにくく、管状酸化チタン粒子が得られず、モル比(AM)/(TM)が30を越えると中実で板状の酸化チタン粒子が増加して管状酸化チタン粒子の収率が低下する傾向にある。
【0023】
また、本発明ではこれらアルカリ金属水酸化物とともに水酸化アンモニウムおよび/または有機塩基を用いることができる。
有機塩基としては、テトラメチルアンモニウム塩などの第4級アンモニウム塩または水酸化物、モノエタノールアミン、ジエタノールアミン、トリエタノールアミンなどのアミン類を挙げることができる。
このような水酸化アンモニウムおよび/または有機塩基はこれらのモル数(OBM)と(AM)との合計モル数とTiO2のモル数(TM)との比(AM)+(OBM)/(TM)が1〜30となるように添加して用いることができる。
このような範囲で水酸化アンモニウムおよび/または有機塩基を用いると、得られる管状酸化チタン微粒子中のアルカリ金属の量が低減する傾向にあり、触媒や光触媒としての有用性を向上することができる。
【0024】
水熱処理は50〜350℃、好ましくは80〜250℃の温度範囲で行う。処理温度が50℃未満では、管状酸化チタン微粒子の生成に長時間を要し、また管状酸化チタン微粒子の収率が低く、水熱処理温度が350℃を越えても管状酸化チタン微粒子の生成速度が速くなったり収率がさらに高くなることもない。
得られた管状酸化チタン微粒子は、ついで、洗浄し、乾燥することができる。洗浄方法としてはアルカリ金属等を低減できれば特に制限はなく、従来公知の脱水濾過法、限外濾過膜法、イオン交換樹脂法、電気透析、逆浸透法等を採用することができる。また、塩酸、硝酸などの酸をもちいて洗浄することもできる。
本発明に用いる洗浄方法としては、得られた管状酸化チタン粒子の水分散液にアルカリ金属カチオン以外のカチオンまたはプロトンを加えて30〜100℃、好ましくは50〜80℃の温度範囲で水熱処理することが好ましい。
前記プロトンとしては、塩酸、硝酸、硫酸等の鉱酸、有機酸、あるいはイオン交換樹脂等を用いることができる。イオン交換樹脂として水素型イオン交換樹脂、有機酸として酢酸、蓚酸、クエン酸、グリコール酸、グリシド酸、マロン酸、マレイン酸等を用いて処理すると結晶性を損なうことなくアルカリ金属、特にNaの少ない還元型管状酸化チタンを得ることができる。なお、イオン交換樹脂としては、必要に応じて両イオン交換樹脂を用いたり陰イオン交換樹脂を併用することもできる。
【0025】
ついで、乾燥するが、乾燥方法は特に制限はなく従来公知の方法、例えば、風乾、加熱乾燥、凍結乾燥等いずれも採用することができる。
乾燥後、加熱処理することにより前記式(1)で表される管状酸化チタン粒子が得られるが、この加熱処理が酸化雰囲気であれば、前記式(1)において、主としてx=2のものが得られ、還元雰囲気あるいは不活性ガス雰囲気であれば主としてx<2のものが得られる。本発明では、後者を還元処理といい、得られた管状酸化チタンを還元型管状酸化チタンということがある。
還元処理する際の雰囲気として、不活性ガスとしてはN2、He、Ne、Ar、Kr、Xe、Rn等のガスが挙げられる。還元ガスとしてはアンモニア、アミン、ヒドラジン、ピリジン等の還元能を有する窒素化合物の他、H2、およびメタン、エタン、プロパン等の炭化水素等を用いることができる。
【0026】
還元処理温度は100〜700℃、さらには200〜500℃の範囲にあることが好ましい。還元処理温度が100℃未満の場合は管状酸化チタン粒子の格子酸素が脱離したり、脱離して窒素原子と置換する等の反応が起きにくいために、還元型管状酸化チタンが得られないことがある。
還元処理温度が700℃を越えると酸素の脱離が進みすぎてx<1未満となったり、同時に結晶性が損なわれ、充分な導電性、光触媒性能、触媒性能、吸着能力、所望の光学特性、光電変換性能等が得られないことがある。
このようにして得られる管状酸化チタン粒子は、アルカリ含有量がNa2Oとして0.1重量%以下、更に0.05重量%以下、特に0.01重量%以下となる。
【0027】
〔触媒〕
本発明に係る触媒は、前記活性管状酸化チタン粒子を含んでなることを特徴としている。前記活性管状酸化チタン粒子はそのまま触媒として用いることもできるが、ハニカム状、円柱状、板状、シート状、繊維状、膜状など任意の形状の物質に保持させて使用することもできる。またバインダー成分と混合し、上記形状に成形して用いることもできる。バインダー成分としては、従来公知のものを用いることができ、SiO2、Al23、TiO2、ZrO2、SiO2-Al23等のゲルあるいはゾル等の他、カオリナイト、ベントナイト等の粘土鉱物を用いることができ、さらに有機樹脂、無機樹脂等を用いることもできる。
特に本発明に係る触媒は常温にても高い活性を発現することから、生活環境内で発生する各種臭気や室内の建材、家具等から発生するホルムアルデヒド、アセトアルデヒド、アセトン、トルエン、キシレン、メチルイソブチルケトン、酢酸エチル、酢酸ブチル、フタル酸ジ−n−ブチル、エチルベンゼン、スチレン、パラジクロロベンゼン、クロルピリホス、その他の有機溶剤を含むVOC等、空気中の有害物質を常温で酸化分解して除去するのに好適である。また、本発明に係る触媒は光触媒活性を有し、特に金属が担持されている場合には、紫外線に加えて可視光の一部によっても活性化され、光の利用効率が向上すると共に高い活性を発現する。
【0028】
〔消臭剤〕
本発明に係る消臭剤は、前記活性管状酸化チタン粒子を含んでなることを特徴としている。
前記活性管状酸化チタン粒子はそのまま消臭剤として用いることもできるが、前記特許文献5に開示したように、(1)繊維への適用、(2)樹脂、ゴムへの適用、(3)塗料への適用、(4)その他、塗料、食品、樹脂等の製造・加工工場から排出される悪臭、飲食店等から排出される調理品、煙草などの臭いの消臭に有効である。また、家屋の建築材料、建具材(壁紙、襖、障子、畳等)、セラミックス類(タイル、陶器、磁気等)、革類製品(鞄、靴、毛皮、サイフ、定期入れ等)、木製品(机、戸棚、タンス、床板、天井板、内装材等)、紙製品(ティシュペーパー、ダンボール紙、紙コップ、紙皿等)、ガラス製品(花瓶、水槽等)、金属製品(サッシ、ケトル、カーエアコン等)などに消臭性を付与することができる。更に、本発明の消臭剤は、浄水器、プールの水などの水処理剤、化粧品材料、猫砂などの防臭に使用しても好適である。
【0029】
【発明の効果】
本発明の活性管状酸化チタン粒子は、触媒、光触媒、消臭剤等として極めて 有用であり、当該触媒、消臭剤は、特に、常温における触媒活性、消臭性能、ならびに、長期間にわたる触媒活性、消臭性能に優れる。
【0030】
【実施例】
以下、実施例により説明するが、本発明はこれらの実施例により限定されるものではない。
【0031】
【実施例1】
(1) 管状酸化チタン( AT-1) の調製
塩化チタン水溶液を純水で希釈してTiO2として濃度5重量%の塩化チタン水溶液を調製した。この水溶液を、温度を5℃に調節した濃度15重量%のアンモニア水に添加して中和・加水分解した。塩化チタン水溶液添加後のpHは10.5であった。ついで、生成したゲルを濾過洗浄し、TiO2として濃度9重量%のオルソチタン酸のゲルを得た。
このオルソチタン酸のゲル100gを純水2900gに分散させた後、濃度35重量%の過酸化水素水800gを加え、攪拌しながら、85℃で3時間加熱し、ペルオキソチタン酸水溶液を調製した。得られたペルオキソチタン酸水溶液のTiO2として濃度は0.5重量%であった。
ついで、95℃で10時間加熱して酸化チタン粒子分散液とし、この酸化チタン粒子分散液に分散液中のTiO2に対するモル比が0.016となるようにテトラメチルアンモニウムハイドロオキサイド(TMAH、MW=149.2)を添加した。このときの分散液のpHは11であった。ついで、230℃で5時間水熱処理して酸化チタン粒子(T-a)分散液を調製した。酸化チタン粒子(T-a)の平均粒子径は30nmであった。
【0032】
ついで、酸化チタン粒子(T-a)分散液に、濃度40重量%のKOH水溶液70gを、TiO2のモル数(TM)とアルカリ金属水酸化物のモル数(AM)とのモル比(AM)/(TM)が10となるように添加し、150℃で2時間水熱処理した。
得られた粒子は純水にて充分洗浄した。このときのK2O残存量は0.9重量%であった。純水で洗浄した後、管状酸化チタン粒子の水分散液(TiO2としての濃度5重量%)とし、これに管状酸化チタン粒子と同量の陽イオン交換樹脂と陰イオン交換樹脂とを添加し、60℃で24時間処理してアルカリの除去等高純度化を行った。
ついで、凍結乾燥して管状酸化チタン粒子(AT-1)を調製した。
得られた管状酸化チタン粒子(AT-1)の組成パラメーターを表1に示した。また粒子のTEM写真を撮影して平均粒子長(L)と平均管外径(Dout)および平均管内径(Din)を求め、結果を表1に示した。
【0033】
(2) 活性成分 (MA-1) の調製
純水400mlにH2PtCl60.44gと濃度30重量%の過酸化水素水溶液4.7gを加えた。ついで、還元剤として濃度4.5重量%のNa224(亜ジチオン酸ナトリウム)水溶液70.2mlを加え70分間撹拌して、Pt微粒子からなる活性成分(MA-1)分散液を調製した。このとき、Pt微粒子の平均粒子径は4nmであった。
【0034】
活性管状酸化チタン粒子( AT-1) の調製
上記で得た管状酸化チタン粒子(AT-1)4.0gを純水800mlに分散させ、撹拌しながら、これを、超音波発生装置(海上電気(株)製:AUTOCHDER-300、形式-5271、27kHz、300W)で超音波を照射しながら、Pt微粒子からなる活性成分(MA-1)分散液を30分間で滴下した。ついで、24時間撹拌を継続して活性成分を担持した後、濾過、洗浄し、60℃で24時間乾燥し、水素雰囲気下、200℃で3時間還元処理して活性管状酸化チタン粒子(AT-1)を調製した。
【0035】
消臭剤 (1) の調製
活性管状酸化チタン粒子(AT-1)をそのまま消臭剤として用いた。
消臭性試験
容量1.5Lのビニール製テトラパックに消臭剤(1)を0.5g入れ、ついで試験用臭気ガスを封入した。室温にて1時間放置後、検知管((株)ガステック製)にて残存臭気ガスの濃度を測定し、結果を表1に示した。
なお、臭気ガスとしてはアンモニア(濃度100ppm)、硫化水素(濃度28ppm)、ホルムアルデヒド(濃度14ppm)を用い、検知管は各臭気ガス専用の検知管を使用した。
【0036】
触媒 (1) の調製
活性管状酸化チタン粒子(AT-1)をそのまま触媒として用いた。
触媒性能(酸化能)の評価
スクリュー管(内容積4ml)に触媒(1)を0.25g入れ、ついでイソプロピルアルコール(IPA)を1ml入れ、太陽光(晴天日の日中)を5時間または紫外線(ブラックライト、360nm)を5時間照射し、太陽光または紫外線照射時のアセトンの生成量をガスクロマトグラフ質量分析装置(日本電子(株)製:JMF AX505)にて分析し、結果を表1に示した。
【0037】
【実施例2】
(2) 活性成分 (MA-2) の調製
純水400mlにPdCl2を0.35gと濃度30重量%の過酸化水素水溶液4.7gを加えた。ついで、還元剤として濃度4.5重量%のNa224水溶液70.2mlを加え70分間撹拌して、Pd微粒子からなる活性成分(MA-2)分散液を調製した。このとき、Pd微粒子の平均粒子径は5nmであった。
活性管状酸化チタン粒子( AT-2) の調製
実施例1において、活性成分(MA-1)分散液の代わりに活性成分(MA-2)分散液を用いた以外は同様にして活性管状酸化チタン粒子(AT-2)を調製した。
消臭剤 (2) および触媒 (2) の調製
実施例1において、活性管状酸化チタン粒子(AT-2)を用いた以外は同様にして消臭剤(2)および触媒(2)を調製し、評価結果を表1に示した。
【0038】
【実施例3】
(1) 管状酸化チタン( BT-1) の調製
実施例1と同様にしてTiO2として濃度が0.5重量%ペルオキソチタン酸水溶液3800gを調製した。これにシリカゾル(触媒化成工業(株)製:SI-350、SiO2濃度30重量%、平均粒子径8nm)7.0gを混合し、95℃で3時間加熱し、TiO2・SiO2 としての濃度が0.56重量%の酸化チタン粒子(T-b)分散液を調製した。酸化チタン粒子(T-b)の平均粒子径は20nmであった。
ついで、酸化チタン粒子(T-b)分散液に、濃度40重量%のKOH水溶液70gを、TiO2のモル数(TM)とアルカリ金属水酸化物のモル数(AM)とのモル比(AM)/(TM)が10となるように添加し、150℃で2時間水熱処理した。得られた粒子は純水にて充分洗浄した。このときのK2O残存量は1.5重量%であった。
ついで管状酸化チタン粒子の水分散液(TiO2・SiO2としての濃度3重量%)とし、これに管状酸化チタン粒子と同量の陽イオン交換樹脂と陰イオン交換樹脂とを添加し、60℃で24時間処理した。再び、純水にて充分洗浄した後、管状酸化チタン粒子の水分散液(TiO2・SiO2としての濃度3重量%)とし、これにクエン酸をTiO2に対するモル比が0.1となるように添加した。このときのpHは3であった。ついで分散液を60℃で24時間水熱処理し、ついで水洗した後、凍結乾燥して管状酸化チタン粒子(BT-1)を調製した。
得られた管状酸化チタン粒子(BT-1)の組成パラメーターを表1に示した。また粒子のTEM写真を撮影して平均粒子長(L)と平均管外径(Dout)および平均管内径(Din)を求め、結果を表1に示した。
【0039】
活性管状酸化チタン粒子( BT-1 )の調製
実施例1において、管状酸化チタン粒子(AT-1)4.0gの代わりに管状酸化チタン粒子(BT-1)8.0gを用いた以外は同様にして、活性管状酸化チタン粒子(BT-1)を調製した。
消臭剤 (3) および触媒 (3) の調製
実施例1において、活性管状酸化チタン粒子(BT-1)を用いた以外は同様にして消臭剤(3)および触媒(3)を調製し、評価結果を表1に示した。
【0040】
【実施例4】
活性管状酸化チタン粒子( BT-2 )の調製
実施例1において、管状酸化チタン粒子(AT-1)4.0gの代わりに管状酸化チタン粒子(BT-1)4.0gを用いた以外は同様にして、活性管状酸化チタン粒子(BT-2)を調製した。
消臭剤 (4) および触媒 (4) の調製
実施例1において、活性管状酸化チタン粒子(BT-2)を用いた以外は同様にして消臭剤(4)および触媒(4)を調製し、評価結果を表1に示した。
【0041】
【実施例5】
活性管状酸化チタン粒子( BT-3 )の調製
実施例1において、管状酸化チタン粒子(AT-1)4.0gの代わりに管状酸化チタン粒子(BT-1)2.7gを用いた以外は同様にして活性管状酸化チタン粒子(BT-3)を調製した。
消臭剤 (5) および触媒 (5) の調製
実施例1において、活性管状酸化チタン粒子(BT-3)を用いた以外は同様にして消臭剤(5)および触媒(5)を調製し、評価結果を表1に示した。
【0042】
【実施例6】
活性管状酸化チタン粒子( BT-4) の調製
実施例4において、活性成分(MA-1)の分散液の代わりに活性成分(MA-2)分散液を用いた以外は同様にして活性管状酸化チタン粒子(BT-4)を調製した。
消臭剤 (6) および触媒 (6) の調製
実施例1において、活性管状酸化チタン粒子(BT-4)を用いた以外は同様にして消臭剤(6)および触媒(6)を調製し、評価結果を表1に示した。
【0043】
【実施例7】
(2) 活性成分 (MA-3) の調製
純水400mlにAgNO30.31gと濃度30重量%の過酸化水素水溶液4.7gを加えた。ついで、50℃に昇温した後、還元剤として濃度4.5重量%のNa224水溶液70.2mlを加え70分間撹拌して、Ag微粒子からなる活性成分(MA-3)分散液を調製した。このとき、Ag微粒子の平均粒子径は3nmであった。
活性管状酸化チタン粒子( BT-5) の調製
実施例4において、活性成分(MA-1)の分散液の代わりに活性成分(MA-3)分散液を用いた以外は同様にして活性管状酸化チタン粒子(BT-5)を調製した。
消臭剤 (7) および触媒 (7) の調製
実施例1において、活性管状酸化チタン粒子(BT-5)を用いた以外は同様にして消臭剤(7)および触媒(7)を調製し、評価結果を表1に示した。
【0044】
【実施例8】
(1) 還元型管状酸化チタン( AT-2 )の調製
実施例1と同様にして得た管状酸化チタン粒子(AT-1)を、400℃に調節した電気炉に窒素で希釈したアンモニアガス(NH3:10容積%)を2時間供給して還元型管状酸化チタン粒子(AT-2)を調製した。
得られた還元型管状酸化チタン粒子(AT-2)の組成パラメーターを表1に示した。また粒子のTEM写真を撮影して平均粒子長(L)と平均管外径(Dout)および平均管内径(Din)を求め、結果を表1に示した。
活性管状酸化チタン粒子( AT-3) の調製
実施例1において、管状酸化チタン粒子(AT-1)の代わりに還元型管状酸化チタン粒子(AT-2)を用いた以外は同様にして活性管状酸化チタン粒子(AT-3)を調製した。
消臭剤 (8) および触媒 (8) の調製
実施例1において、活性管状酸化チタン粒子(AT-3)を用いた以外は同様にして消臭剤(8)および触媒(8)を調製し、評価結果を表1に示した。
【0045】
【比較例1】
酸化チタン粒子( RAT-1)
酸化チタン粒子分散液(触媒化成工業(株)製:PW-1010、TiO2濃度76重量%、平均粒子径10nm)を乾燥して酸化チタン粒子(RAT-1)として用いた。
消臭剤 (R1) および触媒 (R1) の調製
実施例1において、酸化チタン粒子(RAT-1)を用いた以外は同様にして消臭剤(R1)および触媒(R1)を調製し、評価結果を表1に示した。
【0046】
【比較例2】
活性酸化チタン粒子( RAT-2
実施例1において、活性管状酸化チタン粒子(AT-1)の代わりに比較例1の酸化チタン粒子(RAT-1)5.3gを用いた以外は同様にして活性酸化チタン粒子(RAT-2)を調製した。
消臭剤 (R2) および触媒 (R2) の調製
実施例1において、活性酸化チタン粒子(RAT-2)の分散液を用いた以外は同様にして消臭剤(R2)および触媒(R2)を調製し、評価結果を表1に示した。
【0047】
【比較例3】
消臭剤 (R3) および触媒 (R3) の調製
実施例1において、活性成分を担持せず、実施例1で得た管状酸化チタン粒子(AT-1)をそのまま用いた以外は同様にして、消臭剤(R3)および触媒(R3)を調製し、評価結果を表1に示した。
【0048】
【比較例4】
消臭剤 (R4) および触媒 (R4) の調製
実施例3において、活性成分を担持せず、実施例3で得た管状酸化チタン粒子(BT-1)をそのまま用いた以外は同様にして、消臭剤(R4)および触媒(R4)を調製し、評価結果を表1に示した。
【0049】
【表1】
Figure 0004293801

Claims (7)

  1. (i) ペルオキソチタン酸水溶液またはチタン以外の元素の無機化合物粒子を混合したペルオキソチタン酸水溶液を、50℃以上の温度で熟成して酸化チタン粒子または酸化チタン系複合酸化物粒子の水分散液を調製し、
    (ii) 該水分散液をアルカリ存在下、50〜350℃の温度範囲で水熱処理して下記式(1)で表される管状酸化チタン粒子または管状酸化チタン系複合酸化物粒子を生成し、
    (iii) 該管状酸化チタン粒子または管状酸化チタン系複合酸化物粒子に、周期律表 VIIa、VIII、Ib、IIb族及び希土類元素から選ばれた少なくとも1種の元素成分金属および/または金属酸化物として担持することを特徴とする活性管状酸化チタン粒子の製造方法
    Tiabx ・・・(1)
    (a+b=1、b=0〜0.2、1≦x≦2)
    (M:Ti以外の元素)
  2. 前記管状酸化チタン粒子または管状酸化チタン系複合酸化物粒子が、外径(Dout)が5〜40nmの範囲にあり、内径(Din)が4〜20nmの範囲にあり、管の厚みが0.5〜10nmの範囲にあり、長さ(L)が50〜1000nmの範囲にあり、管の長さ(L)と外径(Dout)との比(L)/(Dout)が10〜200の範囲にあることを特徴とする請求項1に記載の活性管状酸化チタン粒子の製造方法
  3. 前記チタン以外の元素が周期律表の第Ia族、第Ib族、第IIa族、第IIb族、第IIIa族、第IIIb族、第IVa族、第IVb族、第Va族、第Vb族、第VIa族、第VIb族、第VIIa族、第VIII族から選ばれた少なくとも1種の元素(M)であることを特徴とする請求項1または2に記載の活性管状酸化チタン粒子の製造方法
  4. 前記酸化チタン系複合酸化物粒子を構成する酸化チタン以外の酸化物がSiO2、ZrO2、ZnO、Al23、CeO2、Y23、Nd23、WO3、Fe23、Sb25から選ばれる1種以上の酸化物であることを特徴とする請求項1〜3のいずれかに記載の活性管状酸化チタン粒子の製造方法
  5. 請求項1〜4のいずれかに記載の製造方法によって得られた活性管状酸化チタン粒子。
  6. 請求項記載の活性管状酸化チタン粒子を含んでなる酸化分解触媒。
  7. 請求項記載の活性管状酸化チタン粒子を含んでなる消臭剤。
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