JP5030735B2 - Nおよび/またはsドープ管状酸化チタン粒子およびその製造方法 - Google Patents

Nおよび/またはsドープ管状酸化チタン粒子およびその製造方法 Download PDF

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Description

本発明は、窒素(N)および/または硫黄(S)をドープした管状酸化チタン系粒子およびその製造方法に関する。また、酸化鉄を含む窒素(N)および/または硫黄(S)をドープした管状酸化チタン系粒子およびその製造方法に関する。
さらに詳しくは、可視光領域で高い光触媒活性を有し、このために環境触媒、消臭用触媒、太陽電池用半導体膜等に好適に用いることのできるNおよび/またはSドープ管状酸化チタン粒子およびその製造方法に関する。また、酸化鉄を含むためにさらに光触媒活性の向上したNおよび/またはSドープ管状酸化チタン粒子およびその製造方法に関する。
酸化チタンはその化学的特性を利用した用途が広い。例えば、酸素と適当な結合力を有するとともに耐酸性を有するため、酸化還元触媒あるいは担体として、紫外線の遮蔽力を利用した化粧材料またはプラスチック材料の表面コート剤として、さらには高誘電材料、高屈折を利用した反射防止コート材として、還元型酸化チタンでは導電性を利用した帯電防止材として用いられている。また、これらの特性を組み合わせて機能性ハードコート材に用いられ、さらに光触媒作用を使用した防菌剤、防汚剤、超親水性被膜などに用いられている。
更に近年、酸化チタンは、高いバンドギャップを有することから光触媒、さらには光エネルギーを電気エネルギーに変換する、いわゆる光電変換材料として好適に用いられるようになっている。また、リチウムバッテリーのような2次電池、水素吸蔵材料、プロトン導電材料等にも利用されるようになってきている。
このように、酸化チタンは多くの用途に用いられているが、用途によって紫外線活性が高く、光触媒活性が強すぎて、耐光性に劣ることがあり、これを抑制するためにSi等をドーピングしたり、他の酸化物との複合酸化物として用いることが行われている。
本願の出願人は、導電性、光触媒性能、可視光吸収能、耐薬品性等に優れたNドープ管状酸化チタン粒子、および、酸化チタン粒子の水分散液をアルカリ金属水酸化物の存在下で水熱処理した後、アンモニア、アミン等の存在下で還元処理するNドープ管状酸化チタン粒子の製造方法を開示している(特許文献1:特開2004−35362号公報)。
しかしながら、このNドープ管状酸化チタン粒子は必ずしも可視光吸収(遮蔽)性能が充分でなく、光触媒活性や耐久性等に問題があった。
特許文献2(特開2001−205103号公報)には、酸化チタン結晶の格子間に窒素原子またはイオウ原子をドーピングしてなるチタン化合物であり、その表面に電荷分離物質が担持されている光触媒体が開示されている。
この光触媒体はスパッタリング法で製造することが例示されており、窒素ドーピングではTiO2ターゲットを真空チャンバー内にセットし、N2ガスおよびArガスを導入し、N2およびArプラズマ中でスパッタリングし、窒素雰囲気中で加熱処理(アニール)することによってNドープ酸化チタン膜を得ている。また、硫黄ドーピングではTi、TiO2あるいはTiS(硫化チタン)をターゲットとし、SO2+O2+Arガス中でスパッタリングし、加熱処理する方法が記載されている。しかしながらいずれの場合もドーピングと同時に酸素欠陥が多量に生成し、この欠陥が再結合中心となるためにドーピング濃度を上げると、触媒活性が大きく低下すると云う問題があった。
また、本願発明者の一人は光酸化触媒として有用な硫黄含有金属酸化物およびその製造方法を開示している(特許文献3:特開2004−143032号公報)。しかしながら、この光酸化触媒も金属酸化物が無定型であり、必ずしも光触媒活性が充分とはいえなかった。
このような状況のもと、本発明者らは、さらに鋭意研究を重ねた結果、管状酸化チタンを尿素またはチオウレアで処理すると結晶性を維持しながら、光触媒活性に優れたNドープ管状酸化チタン、Sドープ管状酸化チタンが得られことを見出して本発明を完成するに至った。
特開2004−35362号公報 特開2001−205103号公報 特開2004−143032号公報
本発明は、可視光を含む自然光もしくは人工光源の照射下で高い光触媒性能を発揮する、Nおよび/またはSドープ管状酸化チタン粒子、および、その製造方法を提供することを目的とする。
本発明に係るNおよび/またはSドープ管状酸化チタン粒子は、Nの含有量がNとして0.1〜5重量%の範囲にあり、Sの含有量がSとして0.2〜6重量%の範囲にあることを特徴としている。
前記管状酸化チタン粒子の平均管外径(Dout)が5〜40nmの範囲にあり、平均管内径(Din)が4〜20nmの範囲にあり、平均管の厚みが0.5〜10nmの範囲にあり、平均長さ(Lp)が25〜1000nmの範囲にあり、アスペクト比(Lp)/(Dout)が5〜200の範囲にあることが好ましい。
前記Nおよび/またはSドープ管状酸化チタン粒子の結晶型がアナタース型であることが好ましい。
本発明に係るNおよび/またはSドープ管状酸化チタン粒子は、前記Nおよび/またはSドープ管状酸化チタン粒子に、酸化鉄がFe23として0.01〜5重量%の範囲で担持されたことを特徴とする。
本発明に係るNおよび/またはSドープ管状酸化チタン粒子の製造方法は、管状酸化チタン粒子を200〜700℃で、尿素、アミノ酸から選ばれる1種または2種以上の窒素化合物および/または単体硫黄、チオウレア、メルカプタン、デカンチオール、チオアセトアミドから選ばれる1種または2種以上の硫黄化合物と接触させることを特徴とする。
前記窒素化合物および/または硫黄化合物は空気雰囲気下で接触させることが好ましい。
前記管状酸化チタン粒子の平均管外径(Dout)が5〜40nmの範囲にあり、平均管内径(Din)が4〜20nmの範囲にあり、平均管の厚みが0.5〜10nmの範囲にあり、平均長さ(Lp)が25〜1000nmの範囲にあり、アスペクト比(Lp)/(Dout)が5〜200の範囲にあることが好ましい。
Nおよび/またはSドープ管状酸化チタン粒子中のNの含有量がNとして0.1〜5重量%の範囲にあり、Sの含有量がSとして0.2〜6重量%の範囲にあることが好ましい。
前記Nおよび/またはSドープ管状酸化チタン粒子の結晶型がアナタース型であることが好ましい。
本発明に係るNおよび/またはSドープ管状酸化チタン粒子の製造方法は、前記製造方法によって得られたNおよび/またはSドープ管状酸化チタン粒子の分散液にイオン交換樹脂の存在下、硝酸第2鉄水溶液を混合し、ついで、乾燥し、必要に応じて加熱処理することを特徴とする。
本発明に係るNおよび/またはSドープ管状酸化チタン粒子の製造方法は、前記製造方法によって得られたNおよび/またはSドープ管状酸化チタン粒子に硝酸第2鉄水溶液を吸収させ、ついで、乾燥し、必要に応じて加熱処理することを特徴とする。
本発明によれば、管状酸化チタンを特定の窒素化合物、硫黄化合物を用いて処理した光触媒、光電変換材料、化粧材料、光学材料などの機能性材料の原料として有用なNおよび/またはSドープ管状酸化チタン粒子およびその製造方法を提供することができる。
また、本発明に係る酸化鉄を含むNおよび/またはSドープ管状酸化チタン粒子にあっては、光触媒活性がより一層向上する。
Nおよび/またはSドープ管状酸化チタン粒子
本発明に係るNおよび/またはSドープ管状酸化チタン粒子は、Nの含有量がNとして0.1〜5重量%の範囲にあり、Sの含有量がSとして0.2〜6重量%の範囲にあることを特徴としている。
本発明において管状酸化チタン粒子としては、従来公知の管状酸化チタン粒子を用いることができる。例えば、特開平10−152323号公報、特開2004−35362号公報(特許文献1)等に開示された管状酸化チタン粒子が挙げられる。このような管状酸化チタン粒子は内部に貫通した孔を有しているために、棒状あるいは繊維状の酸化チタンに較べて有効表面が大きく、反応物との接触効率が向上するために高い光触媒活性を発現することができる。また、粒子の内部まで均一なNおよび/またはSのドーピングが可能になる要因と考えられる。
なかでも、特許文献1に開示した還元処理する前の管状酸化チタン粒子はアルカリの残存量が少なく、後述するNおよび/またはSのドーピング処理が高温であっても、あるいは触媒として使用する際の温度が高温であっても容易に焼結(シンタリング)したりチタン酸ソーダを生成することがなく、光触媒活性等に優れたNおよび/またはSドープ管状酸化チタン粒子を得ることができる。
管状酸化チタン粒子の平均管外径(Dout)は、5〜40nm、さらには5〜20nmの範囲にあることが好ましい。
管状酸化チタン粒子の平均管外径(Dout)が5nm未満の場合は、得ることが困難であり、得られたとしても管状酸化チタン粒子の結晶性が不充分で、光触媒性能等が不充分となることがある。管状酸化チタン粒子の平均管外径(Dout)が40nmを越えると、Nおよび/またはSのドーピングが不均一になったり、ドーピング量が低下し光触媒性能等が不充分となることがある。
管状酸化チタンの平均管内径(Din)は、4〜20nm、さらには4〜15nmの範囲にあることが好ましい。
管状酸化チタン粒子の平均管内径(Din)が4nm未満の場合は、管状酸化チタン粒子の結晶性が不充分で、光触媒性能等が不充分となることがある。管状酸化チタン粒子の平均管内径(Din)が20nmを越えると、管状酸化チタン粒子の平均管外径(Dout)が40nmを越え、Nおよび/またはSのドーピングが不均一になったり、ドーピング量が低下し光触媒性能等が不充分となることがある。
管状酸化チタン粒子の平均管の厚みは、0.5〜10nm、さらには0.5〜5nmの範囲にあることが好ましい。
管状酸化チタン粒子の平均管の厚みが0.5nm未満の場合は、Nおよび/またはSのドーピング処理が高温になると、結晶性が低下したり、空洞を維持できず棒状あるいは繊維状の酸化チタン粒子となり、光触媒性能等が不充分となることがある。管状酸化チタン粒子の平均管の厚みが10nmを越えるとNおよび/またはSのドーピングが不均一になったり、ドーピング量が低下し光触媒性能等が不充分となることがある。
管状酸化チタン粒子の平均長さ(Lp)が25〜1000nm、さらには50〜500nmの範囲にあることが好ましい。管状酸化チタン粒子の平均長さ(Lp)が前記範囲外のものは得ることが困難である。
また、管状酸化チタン粒子のアスペクト比(Lp)/(Dout)が5〜200、さらには10〜100の範囲にあることが好ましい。
アスペクト比(Lp)/(Dout)が前記範囲外のものも得ることが困難である。
上記外径(Dout)、内径(Din)、長さ(Lp)等は透過型電子顕微鏡写真を撮影し、100個の粒子について各値を測定し、この平均値として求める。なお、内径(Din)は、外径を求める線の内側に認められるコントラストの境をなす線より求めることができる。
本発明に用いる管状酸化チタン粒子は結晶性の管状酸化チタンが好ましく、アナタース型酸化チタン、ブルッカイト型酸化チタンおよびルチル型酸化チタンが好適に用いられる。なかでもアナタース型管状酸化チタン粒子は合成が比較的容易であり、光触媒活性にも優れているので好適である。
さらに、本発明に用いる管状酸化チタン粒子は、合成時に使用することのあるNa、K等のアルカリの含有量(残存量)が、用途によっても異なるものの、Na2OあるいはK2Oとして0.1重量%以下、さらには0.05重量%以下、特に0.01重量%以下であることが好ましい。アルカリ含有量が0.1重量%以下であれば光触媒、光電変換材料等として好適に用いることができる。
つぎに、Nおよび/またはSドープ管状酸化チタン粒子中のNの含有量は、Nとして0.1〜5重量%、さらには0.2〜3重量%の範囲にあることが好ましい。また、Sの含有量はSとして0.2〜6重量%、さらには0.5〜5重量%の範囲にあることが好ましい。
Nの含有量がNとして0.1重量%未満の場合は、N元素のドーピングに伴う不純物準位の生成密度が小さいために、可視光領域の光吸収が極めて小さく、可視光下での光触媒活性がほとんど発現しない。一方、Nの含有量がNとして5重量%を越えると、N元素が管状酸化チタン粒子中に過剰にドープされることで、酸化チタンの結晶構造にひずみが生じる。さらにN(3-)元素をO(2-)元素と置換することで酸化チタン結晶格子中の電気的中性が崩れてくる。これらの変化により、N元素が管状酸化チタン粒子中に5重量%を超えてドープした触媒は著しく触媒活性が低下する。
また、Sの含有量がSとして0.2重量%未満の場合は、S元素のドーピングに伴う不純物準位の生成密度が小さいために、可視光領域の光吸収が極めて小さく、可視光下での光触媒活性がほとんど発現しない。一方、Sの含有量がSとして6重量%を越えると、S元素が管状酸化チタン粒子中に過剰にドープされることで、酸化チタンの結晶構造にひずみが生じる。この変化により、S元素が管状酸化チタン粒子中に6重量%を越えてドープした触媒は著しく触媒活性が低下する。
なお、Nおよび/またはSドープ管状酸化チタン粒子中にNとSの双方を含む場合、その合計含有量は、NおよびSとして0.1〜6重量%、さらには0.2〜5重量%の範囲にあることが好ましい。
このようなNおよび/またはSドープ管状酸化チタン粒子の平均管外径(Dout)、平均管内径(Din)、平均管の厚み、平均長さ(Lp)およびアスペクト比(Lp)/(Dout)は前記管状酸化チタン粒子と同一である。
また、Nおよび/またはSドープ管状酸化チタン粒子は、結晶性のNおよび/またはSドープ管状酸化チタンが好ましく、アナタース型酸化チタン、ブルッカイト型酸化チタンおよびルチル型酸化チタンが好適に用いられる。なかでもアナタース型Nおよび/またはSドープ管状酸化チタン粒子は光触媒活性等に優れているので好適に用いることができる。
本発明のNおよび/またはSドープ管状酸化チタン粒子は、酸化鉄がFe23として0.01〜5重量%、さらには0.02〜2重量%の範囲で担持されていることが好ましい。
酸化鉄の担持量がFe23として0.01重量%未満の場合は光触媒活性の向上効果が充分得られないことがあり、5重量%を越えると、理由は必ずしも明らかではないが、酸化鉄が担持されてない場合よりも光触媒活性が低くなる場合がある。
Nおよび/またはSドープ管状酸化チタン粒子の製造方法
つぎに、本発明に係るNおよび/またはSドープ管状酸化チタン粒子の製造方法について説明する。
本発明に係るNおよび/またはSドープ管状酸化チタン粒子の製造方法は、管状酸化チタン粒子を200〜700℃で、尿素、アミノ酸から選ばれる1種または2種以上の窒素化合物および/または単体硫黄、チオウレア、メルカプタン、デカンチオール、チオアセトアミドから選ばれる1種または2種以上の硫黄化合物と接触させることを特徴としている。
管状酸化チタン粒子としては前記と同様の管状酸化チタン粒子を用いる。
窒素化合物としては尿素、アミノ酸から選ばれる1種または2種以上の窒素化合物が好ましい。アミノ酸としてはグリシン、アラニン、バリン、ロイシン、チロシン等が例示される。
このような窒素化合物を用いると管状酸化チタン粒子の結晶性を殆ど損なうことなく、均一にNをドープした管状酸化チタン粒子を得ることができる。また、結晶性の低下を抑制することができるので、より高温でドーピング処理することができ、Nドープ量の多い管状酸化チタン粒子を得ることができる。
なお、特許文献1に開示した還元型管状酸化チタンの製造方法で用いたアンモニア、アミン、ヒドラジン、ピリジン等の窒素化合物は塩基性が強いためか、得られるNドープ管状酸化チタン粒子の結晶性が低下し、光触媒性能等が必ずしも満足のいくものではなかった。
硫黄化合物としてはチオウレア(チオ尿素ということもある。(NH2)2CS)、メルカプタン、デカンチオール、チオアセトアミドから選ばれる1種または2種以上の硫黄化合物が好ましい。このような硫黄化合物は他の硫黄化合物、例えば、H2S、CS2、SO2等に比して管状酸化チタン粒子と室温で物理的に混合することができる。また、添加量をコントロールすることも可能であるので好ましい。
このような窒素化合物、硫黄化合物を管状酸化チタン粒子と200〜700℃、さらには300〜650℃で接触させる。
接触させる方法としては、窒素化合物あるいは硫黄化合物と管状酸化チタン粒子とを混合して加熱することができるが、さらには前記窒素化合物および/または硫黄化合物をガス雰囲気下で接触させることもできる。
このとき、ガスとしては希ガス、窒素ガス、酸素ガス、空気等を用いることができるが、本発明のNおよび/またはSドープ管状酸化チタン粒子の製造方法では空気が好ましい。希ガス、窒素ガス等の不活性ガスのみを用いると、接触させる温度によっては管状酸化チタン粒子の還元(脱酸素)が起こるとともに格子欠陥を多く生じることがある。また、ドーピング用窒素化合物、硫黄化合物が炭素を含む化合物である場合には、管状酸化チタン粒子表面に炭素が堆積することがあり、このため、得られるNおよび/またはSドープ管状酸化チタン粒子を光触媒として用いても充分な活性が得られないことがある。
前記空気中の窒素化合物および/または硫黄化合物の濃度は特に制限はないが、概ね10ppm〜50容積%、さらには50ppm〜10容積%の範囲にあることが好ましい。
前記濃度が10ppm未満の場合は、Nおよび/またはSのドーピングが不充分になったり、所望のNおよび/またはSをドーピングするのに長時間を要することがある。
前記濃度が50容積%を越えると、前記した管状酸化チタンの内部表面あるいは外部表面が選択的にNおよび/またはSがドーピングされ、不均一なドーピングが起きたり、ドーピング量が前記した上限値を超えることがあり、相分離や結晶性の低下とともに光触媒活性が不充分となることがある。
また、窒素化合物および/または硫黄化合物の使用量は、処理温度によっても異なるが、概ね所望の含有量と同等以上、乃至5倍以下であることが好ましい。また、必要に応じて前記した処理を繰り返し行うこともできる。このようにして、前記した所望の含有量にNおよび/またはSをドープした管状酸化チタン粒子が得られる。
酸化鉄担持Nおよび/またはSドープ管状酸化チタン粒子の第1の製造方法
さらに、本発明のNおよび/またはSドープ管状酸化チタン粒子には酸化鉄が担持されているが、酸化鉄を担持したNおよび/またはSドープ管状酸化チタン粒子の第1の製造方法としては、上記のようにして得られたNおよび/またはSドープ管状酸化チタン粒子の分散液にイオン交換樹脂の存在下、硝酸第2鉄水溶液を混合し、ついで、乾燥し、必要に応じて加熱処理することが好ましい。
Nおよび/またはSドープ管状酸化チタン粒子分散液の濃度は後述するイオン交換樹脂を分散でき、分散液が均一に撹拌できれば特に制限はないが、固形分として1〜30重量%、さらには2〜20重量%の範囲にあることが好ましい。
Nおよび/またはSドープ管状酸化チタン粒子分散液の濃度が固形分として1重量%未満の場合は生産性が低下し、30重量%を越えると酸化鉄の担持が不均一になるためか、前記酸化鉄担持効果が低減し光触媒活性の向上効果が充分得られない場合がある。
イオン交換樹脂としては、硝酸第2鉄の硝酸根を除去するために従来公知の陰イオン交換樹脂を用いることができる。
イオン交換樹脂の使用量はイオン交換樹脂のイオン交換容量および硝酸第2鉄の使用量によって変えることができるが、硝酸根を実質的に全量除去できる量とすることが好ましい。
本発明方法には硝酸第2鉄を用いるが、硝酸第1鉄も使用することができ、さらに硫酸第2鉄、塩化第2鉄も使用することができる。しかしながら、理由は明らかではないが硝酸第2鉄は光触媒活性向上効果に最も優れていることから好適に用いることができる。さらに、本発明方法では硝酸第2鉄と他の前記塩を混合して用いることもできる。
硝酸第2鉄の使用量は最終的に得られる酸化鉄を担持したNおよび/またはSドープ管状酸化チタン粒子中の酸化鉄の含有量がFe23として0.01〜5重量%、さらには0.02〜2重量%の範囲となるように使用する。
ついで、硝酸第2鉄水溶液を添加後、必要に応じて撹拌を継続した後、イオン交換樹脂を分離することによって酸化鉄を担持したNおよび/またはSドープ管状酸化チタン粒子の分散液を得ることができる。得られた酸化鉄担持Nおよび/またはSドープ管状酸化チタン粒子分散液はそのまま使用することができるが、必要に応じて濃縮、あるいは希釈して用いることができる。更に、乾燥し、必要に応じて加熱処理して粉体として、あるいは、粉体を成型して、成型体として用いることもできる。
この時、乾燥温度は水分を実質的に除去できれば特に制限はないが、80〜250℃、さらには95〜200℃の範囲にあることが好ましい。
必要に応じて加熱処理する際の加熱温度は概ね200〜650℃、さらには300〜600℃の範囲である。加熱温度が200℃未満では硝酸根の分解、脱離が不充分で充分な光触媒活性の向上効果が得られないことがある。加熱温度が650℃を超えると酸化チタンの結晶型がアナタース型からルチル型に転移することがあり、光触媒活性が低下したり、酸化鉄を担持したNおよび/またはSドープ管状酸化チタン粒子が強く凝集し、粉砕を必要としたり、充分な光触媒活性が得られない場合がある。
酸化鉄担持Nおよび/またはSドープ管状酸化チタン粒子の第2の製造方法
酸化鉄を担持したNおよび/またはSドープ管状酸化チタン粒子の第2の製造方法としては、前記で得られたNおよび/またはSドープ管状酸化チタン粒子に硝酸第2鉄水溶液を吸収させ、ついで、乾燥し、必要に応じて加熱処理することもできる。
粉体であるNおよび/またはSドープ管状酸化チタン粒子に硝酸第2鉄水溶液を吸収させる際に、硝酸第2鉄水溶液の量はNおよび/またはSドープ管状酸化チタン粒子の平均粒子径によっても異なるが、Nおよび/またはSドープ管状酸化チタン粒子が全体的に均一に水溶液を吸収し、ペースト状となる程度が好ましい。この時のペースト状の混合物中のNおよび/またはSドープ管状酸化チタン粒子の濃度は固形分として概ね25〜60重量%程度である。
ペースト状の混合物中のNおよび/またはSドープ管状酸化チタン粒子の濃度が固形分として25重量%未満の場合は酸化鉄の全量を担持することができない場合があり、60重量%を越えるとNおよび/またはSドープ管状酸化チタン粒子に均一に酸化鉄を担持できない場合があり、光触媒活性の向上効果が充分得られない場合がある。
硝酸第2鉄の使用量は最終的に得られる酸化鉄を担持したNおよび/またはSドープ管状酸化チタン粒子中の酸化鉄の含有量がFe23として0.01〜5重量%、さらには0.02〜2重量%の範囲となるように使用する。
ついで、ペースト状の混合物を乾燥する。乾燥方法は特に制限はなく従来公知の方法を採用することができる。乾燥温度は水分を実質的に除去できれば特に制限はないが、80〜250℃、さらには95〜200℃の範囲にあることが好ましい。
ついで、必要に応じて加熱処理するが、加熱温度は概ね200〜650℃、さらには300〜600℃の範囲である。加熱温度が200℃未満では硝酸根の分解、脱離が不充分で充分な光触媒活性の向上効果が得られないことがある。加熱温度が650℃を超えると酸化チタンの結晶型がアナタース型からルチル型に転移することがあり、光触媒活性が低下したり、酸化鉄を担持したNおよび/またはSドープ管状酸化チタン粒子が強く凝集し、粉砕を必要としたり、充分な光触媒活性が得られない場合がある。
以下、実施例により説明するが、本発明はこれらの実施例により限定されるものではない。
参考例1]
管状酸化チタン粒子(PT)の調製
塩化チタン水溶液を純水で希釈してTiOとして濃度5重量%の塩化チタン水溶液を調製した。この水溶液を、温度を5℃に調節した濃度15重量%のアンモニア水に添加して中和・加水分解した。塩化チタン水溶液添加後のpHは10.5であった。ついで、生成したゲルを濾過洗浄し、TiOとして濃度9重量%のオルソチタン酸のゲルを得た。
このオルソチタン酸のゲル1000gを純水29000gに分散させた後、濃度35重量%の過酸化水素水800gを加え、攪拌しながら、85℃で3時間加熱し、ペルオキソチタン酸水溶液を調製した。得られたペルオキソチタン酸水溶液のTiOとして濃度は0.5重量%であった。
ついで95℃で10時間加熱して酸化チタン粒子分散液とし、この酸化チタン粒子分散液に分散液中のTiO2 に対するモル比が0.016となるようにテトラメチルアンモニウムハイドロオキサイド(分子量:149.2)を添加した。このときの分散液のpHは11であった。ついで、230℃で5時間水熱処理して酸化チタン粒子分散液を調製した。酸化チタン粒子の平均粒子径は20nmであった。
上記酸化チタン粒子分散液に、濃度40重量%のKOH水溶液700gを、TiO2のモル数(TM)と水酸化カリウムのモル数(AM)とのモル比(AM)/(TM)が10となるように添加し、150℃で2時間水熱処理して管状酸化チタン粒子を合成した。
得られた粒子は純水にて充分洗浄した。このときのK2O残存量は0.9重量%であった。純水で洗浄した後、管状酸化チタン粒子の水分散液(TiO2としての濃度5重量%)とし、これに管状酸化チタン粒子と同量の陽イオン交換樹脂と陰イオン交換樹脂とを添加し、60℃で24時間処理してアルカリの除去等の高純度化を行った。
ついで、100℃で3時間乾燥して管状酸化チタン粒子(PT)を調製した。
得られた管状酸化チタン粒子(PT)はアナタース型酸化チタンであった。また、粒子のTEM写真を撮影して求めた平均粒子長は180nm、平均管外径は10nm、平均管内径は7.5nmであった。
Nドープ管状酸化チタン粒子(NPT-1)の調製
管状酸化チタン粒子(PT)20gと尿素10.5gとを混合し、これをアルミナボートに入れ、300℃に設定した電気炉中、空気雰囲気下で3時間加熱処理してNドープ管状酸化チタン粒子(NPT-1)を調製した。
得られたNドープ管状酸化チタン粒子(NPT-1)について結晶型、Nドープ量およびK2O残存量を分析し、結果を表1に示した。また、粒子のTEM写真を撮影して平均粒子長(L)と平均管外径(Dout)および平均管内径(Din)を求めたところ、管状酸化チタン粒子(PT)と同一であった。
活性の評価
アセトニトリル溶媒中に2−プロパノールを濃度が50mmol/Lとなるように混合した溶液を調製し、この溶液5mlとNドープ管状酸化チタン粒子(NPT-1)100mgと撹拌子とを試験管に入れ、シリコンキャップをした後パラフィルム(登録商標)で密閉した。試験管に超音波を照射してNドープ管状酸化チタン粒子(NPT-1)を充分に分散させ、試験管をマグネチックスターラーで撹拌しながら、同時に送風機で風冷しながらXeランプの光を1時間照射した。このときUV―35フィルターで波長350nm以下の光を遮断して照射した。
照射後、溶液を取り出し、遠心分離器にてNドープ管状酸化チタン粒子(NPT-1)を分離し、反応後の溶液中の2−プロパノールおよび生成したアセトンの量をガスクロマトグラフィーにて測定し、2−プロパノールの減少量およびアセトンの生成量を表1に示した。
参考例2〜5]
Nドープ管状酸化チタン粒子(NPT-2)〜(NPT-5)の調製
参考例1において、尿素を15g、30g、45gおよび60gを混合した以外は同様にしてNドープ管状酸化チタン粒子(NPT-2)〜(NPT-5)を調製した。
得られたNドープ管状酸化チタン粒子(NPT-2)〜(NPT-5)について結晶型、Nドープ量、KO残存量を測定し、結果を表1に示した。これらNドープ管状酸化チタン粒子の平均粒子長(L)、平均管外径(Dout)および平均管内径(Din)は、管状酸化チタン粒子(PT)と同一であった。また、参考例1と同様にして活性を評価し、結果を表1に示した。
参考例6、7]
Nドープ管状酸化チタン粒子(NPT-6)、(NPT-7)の調製
参考例2において、処理温度を450℃、600℃とした以外は同様にしてNドープ管状酸化チタン粒子(NPT-6)、(NPT-7)を調製した。
得られたNドープ管状酸化チタン粒子(NPT-6)、(NPT-7)について結晶型、Nドープ量、KO残存量を測定し、結果を表1に示した。これらNドープ管状酸化チタン粒子の平均粒子長(L)、平均管外径(Dout)および平均管内径(Din)は、管状酸化チタン粒子(PT)と同一であった。また、参考例1と同様にして活性を評価し、結果を表1に示した。
参考例8〜10]
N/Sドープ管状酸化チタン粒子(NSPT-8)〜(NSPT-10)の調製
管状酸化チタン粒子(PT)20gとチオウレアを各々5.7g、19g、76gとを混合し、これをアルミナボートに入れ、300℃に設定した電気炉中、空気雰囲気下で3時間加熱処理してN/Sドープ管状酸化チタン粒子(NSPT-8)〜(NSPT-10)を調製した。
得られたN/Sドープ管状酸化チタン粒子(NSPT-8)〜(NSPT-10)について結晶型、Nドープ量、KO残存量を測定し、結果を表1に示した。これらN/Sドープ管状酸化チタン粒子の平均粒子長(L)、平均管外径(Dout)および平均管内径(Din)は、管状酸化チタン粒子(PT)と同一であった。また、参考例1と同様にして活性を評価し、結果を表1に示した。
参考例11〜13]
N/Sドープ管状酸化チタン粒子(NSPT-11)〜(NSPT-13)の調製
参考例8において、処理温度を350℃、400℃、450℃とした以外は同様にしてN/Sドープ管状酸化チタン粒子(NSPT-11)〜(NSPT-13)を調製した。
得られたN/Sドープ管状酸化チタン粒子(NSPT-11)〜(NSPT-13)について結晶型、Nドープ量、KO残存量を測定し、結果を表1に示した。これらN/Sドープ管状酸化チタン粒子の平均粒子長(L)、平均管外径(Dout)および平均管内径(Din)は、管状酸化チタン粒子(PT)と同一であった。また、参考例1と同様にして活性を評価し、結果を表1に示した。
参考例14]
Sドープ管状酸化チタン粒子(SPT-14)の調製
管状酸化チタン粒子(PT)20gと硫黄化合物として単体硫黄を3.2g混合し、これをアルミナボートに入れ、300℃に設定した電気炉中、空気雰囲気下で3時間加熱処理してSドープ管状酸化チタン粒子(SPT-14)を調製した。
得られたSドープ管状酸化チタン粒子(SPT-14)について結晶型、Nドープ量、KO残存量を測定し、結果を表1に示した。このSドープ管状酸化チタン粒子の平均粒子長(L)、平均管外径(Dout)および平均管内径(Din)は、管状酸化チタン粒子(PT)と同一であった。また、参考例1と同様にして活性を評価し、結果を表1に示した。
[実施例15]
Nドープ管状酸化チタン粒子(NPT-15)の調製
参考例1と同様にして調製したNドープ管状酸化チタン粒子(NPT-1)20gを水180gに分散し、充分撹拌した後、陰イオン交換樹脂(三菱化学(株)製:SA20A)5gを混合し、ついで、温度を50℃に調整した後、Feとしての濃度1重量%の硝酸第2鉄水溶液2gを添加し、2時間撹拌した後、イオン交換樹脂を分離し、酸化鉄を担持したNドープ管状酸化チタン粒子(NPT-15)分散液を得た。
ついで、200℃で3時間乾燥して酸化鉄を担持したNドープ管状酸化チタン粒子(NPT-15)を調製した。酸化鉄の担持量を表に示した。また、参考例1と同様にして活性を評価し、結果を表1に示した。
[実施例16]
Nドープ管状酸化チタン粒子(NPT-16)の調製
参考例1と同様にして調製したNドープ管状酸化チタン粒子(NPT-1)20gを水180gに分散し、充分撹拌した後、陰イオン交換樹脂(三菱化学(株)製:SA20A)10gを混合し、ついで、温度を50℃に調整した後、Feとしての濃度1重量%の硝酸第2鉄水溶液20gを添加し、2時間撹拌した後、イオン交換樹脂を分離し、酸化鉄を担持したNドープ管状酸化チタン粒子(NPT-16)分散液を得た。
ついで、200℃で3時間乾燥して酸化鉄を担持したNドープ管状酸化チタン粒子(NPT-16)を調製した。酸化鉄の担持量を表に示した。また、参考例1と同様にして活性を評価し、結果を表1に示した。
[実施例17]
Nドープ管状酸化チタン粒子(NPT-17)の調製
参考例1と同様にして調製したNドープ管状酸化チタン粒子(NPT-1)20gを水180gに分散し、充分撹拌した後、陰イオン交換樹脂(三菱化学(株)製:SA20A)20gを混合し、ついで、温度を50℃に調整した後、Feとしての濃度1重量%の硝酸第2鉄水溶液40gを添加し、2時間撹拌した後、イオン交換樹脂を分離し、酸化鉄を担持したNドープ管状酸化チタン粒子(NPT-17)分散液を得た。
ついで、200℃で3時間乾燥して酸化鉄を担持したNドープ管状酸化チタン粒子(NPT-17)を調製した。酸化鉄の担持量を表に示した。また、参考例1と同様にして活性を評価し、結果を表1に示した。
[実施例18]
Nドープ管状酸化チタン粒子(NPT-18)の調製
参考例1と同様にして調製したNドープ管状酸化チタン粒子(NPT-1)20gとFeとしての濃度1重量%の硝酸第2鉄水溶液20gとを混合してペースト状とした。
ついで、200℃で3時間乾燥して酸化鉄を担持したNドープ管状酸化チタン粒子(NPT-18)を調製した。酸化鉄の担持量を表に示した。また、参考例1と同様にして活性を評価し、結果を表1に示した。
[比較例1]
管状酸化チタン粒子としてNおよび/またはSをドーピングする前の管状酸化チタン粒子(PT)について参考例1と同様にして活性を評価し、結果を表1に示した。
[比較例2]
Nドープ管状酸化チタン粒子(RNPT-2)の調製
参考例1において、尿素0.75gを混合した以外は同様にしてNドープ管状酸化チタン粒子(RNPT-2)を調製した。
得られたNドープ管状酸化チタン粒子(RNPT-2)について結晶型、Nドープ量、KO残存量を測定し、結果を表1に示した。このNドープ管状酸化チタン粒子の平均粒子長(L)、平均管外径(Dout)および平均管内径(Din)は、管状酸化チタン粒子(PT)と同一であった。また、参考例1と同様にして活性を評価し、結果を表1に示した。
[比較例3]
Nドープ管状酸化チタン粒子(RNPT-3)の調製
参考例1において、尿素72.6gを混合した以外は同様にしてNドープ管状酸化チタン粒子(RNPT-3)を調製した。
得られたNドープ管状酸化チタン粒子(RNPT-3)について結晶型、Nドープ量、KO残存量を測定し、結果を表1に示した。このNドープ管状酸化チタン粒子の平均粒子長(L)、平均管外径(Dout)および平均管内径(Din)は、管状酸化チタン粒子(PT)と同一であった。また、参考例1と同様にして活性を評価し、結果を表1に示した。
[比較例4]
Sドープ管状酸化チタン粒子(RSPT-4)の調製
参考例14において、単体硫黄0.8gを混合した以外は同様にしてSドープ管状酸化チタン粒子(RSPT-4)を調製した。
得られたSドープ管状酸化チタン粒子(RSPT-4)について結晶型、Nドープ量、KO残存量を測定し、結果を表1に示した。このSドープ管状酸化チタン粒子の平均粒子長(L)、平均管外径(Dout)および平均管内径(Din)は、管状酸化チタン粒子(PT)と同一であった。また、参考例1と同様にして活性を評価し、結果を表1に示した。
[比較例5]
Sドープ管状酸化チタン粒子(RSPT-5)の調製
参考例14において、単体硫黄40gを混合した以外は同様にしてSドープ管状酸化チタン粒子(RSPT-5)を調製した。
得られたSドープ管状酸化チタン粒子(RSPT-5)について結晶型、Nドープ量、KO残存量を測定し、結果を表1に示した。このSドープ管状酸化チタン粒子の平均粒子長(L)、平均管外径(Dout)および平均管内径(Din)は、管状酸化チタン粒子(PT)と同一であった。また、参考例1と同様にして活性を評価し、結果を表1に示した。
[比較例6]
Nドープ管状酸化チタン粒子(RNPT-6)の調製
管状酸化チタン粒子(PT)を、400℃に調節した電気炉中、窒素で希釈したアンモニアガス(NH:10容積%)を2時間供給してNドープ管状酸化チタン粒子(RNPT-6)を調製した。
得られたNドープ管状酸化チタン粒子(RNPT-6)について結晶型、Nドープ量、KO残存量を測定し、結果を表1に示した。このNドープ管状酸化チタン粒子の平均粒子長(L)、平均管外径(Dout)および平均管内径(Din)は、管状酸化チタン粒子(PT)と同一であった。また、参考例1と同様にして活性を評価し、結果を表1に示した。
Figure 0005030735

Claims (4)

  1. Nおよび/またはSがドープされ結晶型がアナタース型の管状酸化チタン粒子であって、該管状酸化チタン粒子の平均管外径(Dout)が5〜40nmの範囲にあり、平均管内径(Din)が4〜20nmの範囲にあり、平均管の厚みが0.5〜10nmの範囲にあり、平均長さ(L)が25〜1000nmの範囲にあり、アスペクト比(L)/(Dout)が5〜200の範囲にあり、該管状酸化チタン粒子中にNのみを含む場合のNの含有量がNとして0.86〜5重量%の範囲にあり、Sのみを含む場合のSの含有量がSとして0.2〜6重量%の範囲にあり、NとSの双方を含む場合の合計含有量がNおよびSとして0.1〜6重量%の範囲にあり、更に酸化鉄がFeとして0.01〜5重量%の範囲で担持されたNおよび/またはSドープ管状酸化チタン粒子。
  2. 管状酸化チタン粒子を200〜700℃で、尿素、アミノ酸から選ばれる1種または2種以上の窒素化合物および/または単体硫黄、チオウレア、メルカプタン、デカンチオール、チオアセトアミドから選ばれる1種または2種以上の硫黄化合物と接触させてNおよび/またはSドープ管状酸化チタン粒子の分散液を得、この分散液にイオン交換樹脂の存在下、硝酸第2鉄水溶液を混合し、ついで、加熱処理することを特徴とする請求項1記載のNおよび/またはSドープ管状酸化チタン粒子の製造方法。
  3. 管状酸化チタン粒子を200〜700℃で、尿素、アミノ酸から選ばれる1種または2種以上の窒素化合物および/または単体硫黄、チオウレア、メルカプタン、デカンチオール、チオアセトアミドから選ばれる1種または2種以上の硫黄化合物と接触させてNおよび/またはSドープ管状酸化チタン粒子を得、この酸化チタン粒子に硝酸第2鉄水溶液を吸収させ、ついで、乾燥することを特徴とする請求項1記載のNおよび/またはSドープ管状酸化チタン粒子の製造方法。
  4. 前記窒素化合物および/または硫黄化合物を空気雰囲気下で接触させることを特徴とする請求項2または請求項3に記載のNおよび/またはSドープ管状酸化チタン粒子の製造方法。
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