JP4293676B2 - 表層コーティングコーヒー飲料凍結物 - Google Patents

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、レギュラーコーヒーの味と香りを有したコーヒー飲料を、特に家庭にて、手軽に味わえかつ長期間風味を損なわずに保存可能なコーヒー飲料凍結物に関する。
【0002】
【従来の技術】
日本におけるレギュラーコーヒー飲料の消費は、消費者のコーヒーに対する香りを中心とした品質期待により、特に家庭において年々増加している。
【0003】
しかし、全日本コーヒー協会による“コーヒーの需要動向調査”によると、レギュラーコーヒーを飲まなくなった、あるいは飲む量を減らした理由として「入れるのが面倒だから」、「後始末が面倒だから」という意見が多く、作業の煩雑さが更なる消費拡大の妨げとなっている。また、保存時の香りの劣化の問題もあった。入れる作業の手軽さといった点ではインスタントコーヒーが優れているが、熱をかけてコーヒーから固形物を抽出した後、更に水分を飛ばし乾燥するという工程があるため、新鮮なレギュラーコーヒーの味や香りとの比較においては物足りないという不満もある。
【0004】
また、液体コーヒーを冷凍した状態にて流通し、飲用時に電子レンジなどを使用して解凍し、飲用に供する形態の商品もあるが、そのために特別な器具が必要であったり、その濃度が低い場合には1杯分の容積が大きくなり、容器が冷凍庫に入りきらない程大きくなったり、濃度調整が必要な場合には、その調整が困難で飲用時の風味にバラツキがでるという課題があった。さらに、流通時のヒートショックや冷凍庫からの出し入れにより変色したり形が崩れたりお互いがくっついたりして商品価値が著しく損なわれ実用的には不向きな物であった。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】
本発明は、長期間の保存においてもコーヒー本来の味および香りが劣化することなく、消費者が家庭で手軽にレギュラーコーヒーのような味、香りを賞味することができるコーヒー飲料製品を提供すること目的としている。
【0006】
【課題を解決するための手段】
本発明の発明者らは、上記課題を解決するための検討を鋭意行った。その結果、焙煎粉砕コーヒーから常法により抽出あるいは必要により濃縮された所定のコーヒー抽出液を凍結して粉状にした後、その表面を特定な物質からなる被覆材料で覆うことにより、常温下での使用時での形状保持を改善し、カップに1杯分を取り出して湯を注ぐだけで抽出したての新鮮なコーヒーを作ることを可能にした。
【0007】
本発明は、コーヒー固形分5%〜60%を含有する凍結物であって表面が水、可溶性コーヒー粉末成分、焙煎粉砕コーヒー、コーヒー由来香気成分、コーヒー香料、甘味料、安定剤およびそれらの混合物からなる群より選ばれた少なくとも1種の物質を含む被覆材料で覆われたコーヒー飲料凍結物に関する。
【0008】
本発明は、又コーヒーおよび甘味料、乳製品、香料、植物性油脂およびそれらの混合物からなる群より選ばれた1種を含み総固形分5%〜60%を含有する凍結物であって表面が水またはコーヒー香気凝縮水あるいはコーヒー香料、甘味料、乳製品、植物性油脂、安定剤等のコーヒーを利用した飲料に含まれる物質の水溶液、可溶性コーヒー粉末、焙煎粉砕コーヒー、香辛料の粉末およびそれらの混合物からなる群より選ばれた少なくとも1種の物質を含む被覆材料で覆われたコーヒー飲料凍結物にも関する。
【0009】
被覆材料が、コーヒー固形分0.5%〜5.0%及びまたは0.01%〜2.0%安定剤を含有する液体の凍結物であることが好ましい。
被覆材料には上述の成分以外の成分を含んでいても良い。
【0010】
コーヒー固形分が5%に達しない場合には、たとえ沸騰した直後のお湯を使用したとしても、お湯を注いでできあがったコーヒーの温度は60℃を下回るため、飲用には適さない。いわゆるホットコーヒーとして飲用するには、たとえば電子レンジで温める手間を要する。また、多くの凍結物を必要とするため実用的ではない。
【0011】
コーヒー固形分が60%を超える場合には、コーヒー抽出液を濃縮するために長時間必要としたりより大量の熱がかかり、味や香りが劣ったものとなる。さらに、コーヒー固形分の濃度が高くなると凍結しにくくなり、凍結した後においても溶解しやすくなり、一定の形状を保持できなくなる欠点もあった。
【0012】
本発明においては、消費者の多様化したニーズに対応すべく、甘味料、乳製品、香辛料などの原料をコーヒー可溶性成分と一緒に配合しておくことで、カフェオレやカプチーノタイプとすることも可能とし、適用の巾を飛躍的に拡大した。望まれる品質特性によって、必要な原料が選定される。甘みが必要な場合には甘味料が適用される。甘味料には砂糖に代表される糖質やアスパルテームのような高甘味度添加物が適宜選択される。また、乳感が必要な場合には乳製品や植物性油脂を原料としたクリーマーが用いられる。乳製品には牛乳、全脂粉乳、脱脂粉乳、生クリーム、バター等が含まれ、望まれる風味によって選択される。植物性油脂を利用する場合には安定剤や乳化剤等とともに必要に応じて乳化することもできる。さらに、シナモンの様な香辛料を添加することにより、より本格的なカプチーノタイプのコーヒーを味わうことが可能となった。
【0013】
これら新規コーヒー飲料に対応するために、コーヒー液に甘味料、乳製品等の食品素材をいれる場合においても、その総固形分は5%〜60%、好ましくは10%〜50%が良い。
【0014】
総固形分中における当該食品素材の含有割合は、望まれる品質特性によって異なるが、0.05%〜90%程度である。カフェオレやカプチーノタイプでは10%〜60%の乳製品や植物性油脂等の食品素材をいれたものが好まれ場合もあり、甘みが必要な場合には甘味料が加えられるが、その含有割合は、望まれる甘み度や糖質、高甘味度添加物の種類によって異なるが、0.05%〜60%程度である。
【0015】
凍結物の大きさはいかなる物でも良いが、5mm〜40mmが好ましい。更に、好ましくは、10mm〜30mmとすることにより取り扱いが容易となる。形状的には球、四角、円柱、円錐、ペレット状、スティック状、ドーム状などの定形タイプのものから、粉砕したフレーク状や複数の粒からなる造粒状などの不定形なものをさす。更に、通常のインスタントコーヒーの形状、レギュラーコーヒーの形状をもさす。形成加工した後、噴霧などの方法で被覆材料で覆うことにより、形状保持が良くかつ粒同士のくっつきを防止することを可能にした。
【0016】
本発明によるコーヒー凍結物では、たとえば1杯分の飲用に適する大きさの形状に形成することにより、1個あるいは数個をカップに取り出し、お湯を注ぐだけで飲用に適した新鮮なコーヒー飲料を楽しむことができる。
【0017】
本発明において、凍結物は5mm〜40mmの大きさであることが好ましい。また、好ましくは、直径5mm〜40mmの球状または1辺が5mm〜40mmの範囲にある角状でありコーヒー固形分10%〜50%を含有する凍結物を被覆材料で覆うことにより、より安定した形状を保持することができる。
【0018】
被覆材料の可溶性コーヒー成分には、インスタントコーヒーやコーヒー抽出液が含まれる。甘味料とは砂糖に代表される糖質やアスパルテームのような高甘味度添加物が含まれる。安定剤には、増粘多糖類の様なゲル化剤や糊料、澱粉質、タンパク質等が含まれる。また、望まれる製品特性上、必要に応じて、カラメル等の着色料、pH調整剤、乳化剤、品質改良剤、ビタミン・ミネラル等の強化剤が適宜選択される。
【0019】
また、被覆材料として、コーヒー固形分0.5%〜5.0%を含有するコーヒー液、さらに好ましくはこのコーヒー液にコーヒー由来香気成分を混合して調製することにより、一層香り豊かなコーヒー飲料を提供することができる。
【0020】
コーヒー由来香気成分は、コーヒー豆を焙煎することによって発生したコーヒーの香気成分をいい、コーヒーの焙煎ガス、焙煎コーヒー豆を粉砕するときに発生するガス、あるいはコーヒーを抽出するときに発生するガスを低温凝縮器にて回収することによりコーヒー香気凝縮水として、あるいは該凝縮器で回収されなかった成分をさらに、ドライアイスもしくは液体窒素を冷媒とするコンデンサーにてフロスト(霜)として回収することができる。さらに、コーヒー抽出液を濃縮する際に、蒸発された蒸気ガスを低温凝縮器にて回収することによりコーヒー香気凝縮水として、あるいは公知の水蒸気蒸留法等によりコーヒー香気凝縮水として回収することができるが、これらに限らず、コーヒー豆由来の香気成分を意味する。
【0021】
また、発明者らは、常温下での難溶解性を高めるために、被覆材料に安定剤の中でもゼラチン、ペクチン、カラギナン、寒天、グアーガム、キサンタンガム、ローカストビンガム、アラビアガム、ジェランガムなどのゲル化剤を0.01%〜2.0%、好ましくは0.05%〜0.5%添加することによりさらに常温下での難溶解性を高めることが可能であることを見出した。
【0022】
本発明における凍結方法は急速凍結、緩慢凍結を問わない。望まれる形状によって機械適性、経済性等を考慮して最適な凍結方法が選択されれば良い。
本発明の形成方法についても、望まれる形状によって適宜選択される。例えば、角状であれば、コーヒー液をバイターラインにて角型の凍結管に充填後取り出せば良い。ないしは、一定の厚みを持つ板状に予めコーヒー液を凍結しその後カッターないしはスライサー等で切断する方法も可能である。また、ドーム状であればアイスクリームフリーザー等で急速凍結した一部氷晶を含むスラリーを、充填器にて一定の大きさになるようにベルト上に押し出し硬化室にて凍結すれば良い。さらに、不定形の場合はコーヒー液を大きな固まりとして凍結した後、粉砕機にて粉砕し整粒すればよい。
【0023】
本発明のコーヒー飲料凍結物は、具体的に下記のように製造されるが、必ずしもこれに限定されるものでない。
コーヒー抽出液の調製
焙煎コーヒー豆からのコーヒー抽出液の調製は慣用の方法で行うことができる。好ましくは、コーヒー豆を焙煎、粉砕し、これを複数本、通常5〜6本のカラムから成る多段式抽出系の各カラムに充填し、常法により、例えば高温、高圧で向流連続抽出する。抽出時の液温および圧力は使用するコーヒー豆の種類、粉砕粒径等によって異なるが通常150〜180℃、5.0x105〜2.0x106パスカル程度で行われる。
コーヒー抽出液の濃縮
上記の工程で得たコーヒー抽出液は、熱濃縮、凍結濃縮法あるいは膜濃縮によって濃縮することができる。コーヒー濃縮液の濃度は通常コーヒー固形分5〜60%、好ましくは10〜50%程度である。
調合液の調整
コーヒー抽出液ないしは濃縮液をそのまま凍結しても良いし、必要に応じて甘味料、乳製品、植物性油脂、香料等を配合しても良い。
凍結方法
上記の方法で得られたコーヒー抽出液あるいはコーヒー濃縮液あるいはコーヒーを主体とした調合液は球状や角状などの定形タイプのモールド等に注入され形成凍結することができる。あるいはアイスクリームフリーザー等で予め半凍結したスラリーを連続式のベルトに所定の形に押し出して、硬化室にて凍結することもできる。凍結は−15℃以下の環境下にて行われるのが好ましい。モールドに充填した場合は、5℃〜10℃の冷水にてモールド裏面を解凍することによって凍結物が取り出される。その直後に乾燥冷却流体により急冷し、隣接する凍結物がくっつき合うのを防止するのが好ましい。必要に応じて凍結物は粉砕機などで粉砕され、フレーク状や造粒状などの不定形タイプにされる。その場合も粉砕後再度乾燥冷却流体により急冷するのが望ましい。
凍結物の表面コーティング
定形、不定形のコーヒー凍結物は、0℃〜5℃の被覆材料を表面にできるだけ均一に噴霧し、その後、たとえば液体窒素などの乾燥冷却流体により急冷することで表面に氷層コーティングが形成される。あるいは、0℃に近い温度の被覆材料が入った水槽に浸漬することで、表面を氷の層で被膜する。または、被覆材料を予め凍結した後、氷雪状に粉砕してからまぶしてもよい。それにより凍結物同士がくっつき合うことなく流動性が良いコーヒー飲料凍結物が得られる。このコーヒー飲料凍結物は、低温下、たとえば−18℃で保管される。
【0024】
また、被覆材料としてコーヒー抽出液を0.5%〜5.0%に希釈したコーヒー液を使用したり、コーヒー濃縮工程時に回収されたコーヒー香気凝縮水を使用することによって、飲用時お湯を注いだ際にあたかもレギュラーコーヒーの様な新鮮な香りを楽しむことが可能となる。
【0025】
さらに、凍結管から抜き出した後、表面にインスタントコーヒーなどの粉体をコーティングすることでさらに溶解から防ぐことを可能にする。さらに好ましくは、水、コーヒー希釈液、コーヒー由来香気成分などをコーティングした後、表面にインスタントコーヒーなどの粉末をコーティングすればより凍結解凍耐性が高まる。
【0026】
本発明のコーヒー凍結物を、飲用1杯分を小パウチなどに個包装したり、使用時に容器から振り出したりスプーンで取り出したりして使用するように箱などの容器に数杯分をまとめて包装して商品として供給することもできる。また、1粒1杯用の粒に棒を付けておくことで箱から簡単に取り出せ、棒をかき混ぜ用に使用することも可能である。
【0027】
個包装タイプとは、スティック状アルミパウチ、ワンポーションカップなどにコーヒー飲料1杯分の中身を充填包装するものであり、容器を開けて指で押し出すなどの方法で中身を取り出すことができる。個包装タイプは、1杯分が密閉包装されているので取り扱いも簡単で、衛生的であるという利点を有する。
【0028】
【実施例1】
アラビカ種のコーヒー豆(コロンビア/ブラジル=50%/50%)を商業用焙煎機にて焙煎した後、平均粒径約2.0mmに粉砕した。この焙煎粉砕コーヒーを商業用連続抽出設備に充填し、熱水温度175℃にて多段式抽出を行い、Brix.10°なる抽出液を得た。
【0029】
この抽出液を遠心分離して清澄した後、商業用熱濃縮機を使用してBrix.25°に達するまで濃縮した。濃縮の際生じた蒸気は、5℃の冷却水で冷却されたプレート式熱交換により凝縮され、コーヒー香気成分を含んだ凝縮水が得られた。得られたコーヒー香気凝縮水の量は、供給したコーヒー液の重量の5%であった。
【0030】
このコーヒー香気凝縮水の一部は、Brix.25°のコーヒー濃縮液とブレンドし、Brix.22°のコーヒー液を得た。このコーヒー液を1辺15mmの製氷皿に注液して、−20℃冷凍庫にて約2時間凍結した後製氷皿を取り出し、裏から水道水を掛けて角状のコーヒー凍結物を得た。
【0031】
次に、このコーヒー凍結物の表面に液体窒素を噴霧して表面を完全に凍結させた後、冷却水に瞬間浸した後、取り出して表面に液体窒素を噴霧して、表面が水でコーティングされたコーヒー凍結物を得た。
【0032】
この凍結物を3粒カップに入れ、95℃のお湯をポットから140ml注湯した後、これを飲用すると、レギュラーコーヒーのような味と新鮮感の香りを有していた。
【0033】
【実施例2】
被覆材料として水の代わりに当該コーヒー香気凝縮水を使用した他、実施例1と同様な方法であるが、表面がコーヒー香気凝縮水でコーティングされたコーヒー凍結物を得た。
【0034】
この凍結物を3粒カップに入れ、95℃のお湯をポットから140ml注湯した。するとお湯を注いだ瞬間から挽きたての抽出したてのコーヒーの香りが周りに漂った。これを飲用すると、レギュラーコーヒーのような味と新鮮感の香りを有していた。
【0035】
製品品質を一般消費者を対象に調査し、評価したもらったところ、調査対象者の87%の人からおいしく好みの味であり購入したいとの回答が得られた。
専門の評価パネル5名により、実施例1と実施例2の凍結物それぞれ3粒ずつをカップに入れ、注湯したときのレギュラーコーヒーの香りの強度を10段階で評価した結果を表1に示した。被覆材料として水を使用することにより、レギュラーコーヒーのような味と香りを有するコーヒーがえられたが、コーヒー香気凝縮水により、香りがさらに強化されることが判明した。
【0036】
【表1】
Figure 0004293676
評価点 1:非常に弱い〜10:非常に強い/5人の平均値
【0037】
【実施例3】
実施例1と実施例2の凍結物をそれぞれ20粒ずつ紙のカップに入れて、キャップをした後、温度制御の可能な冷凍庫に保管した。保存性を短期間で見極めるために、−10℃にて6時間と−20℃にて6時間を繰り返して、経時的に凍結物の外観を評価した。その結果を表2に示した。
【0038】
比較例として、凍結物の周りを被覆材料でコーティングしないサンプルを用いた。その他は、実施例1と同様な方法で調製した。
比較例では、短期間でお互いの粒が付着して、商品価値が著しく損なわれたのに対し、実施例1および実施例2では、粒が付着し合うことはなかった。表面をコーティングすることにより、顕著にヒートショック耐性が高まり保存安定性が改善されることが明らかとなった。
【0039】
【表2】
Figure 0004293676
【0040】
【実施例4】
実施例1の方法で得られたBrix.20°のコーヒー抽出液を遠心分離して清澄した後、実施例1と同様な方法でコーヒー液の15mm角状の凍結物を得た。このコーヒー凍結物の表面に液体窒素を噴霧して表面を完全に凍結させた後、このBrix.20°の抽出液を水で希釈し濃度2.0%に調製したコーヒー抽出液中に瞬間浸した後、取り出して、表面に液体窒素を噴霧した。こうして、表面の水分が完全に凍結したコーヒー凍結物が得られた。なお、このコーヒー凍結物を溶解させてコーヒー濃度を測定したところBrix.17°であった。
【0041】
実施例1と同様に、この凍結物を3粒カップに入れ、95℃のお湯を140ml注湯すると75℃の飲みやすい温度のコーヒーが得られた。これを飲用するとレギュラーコーヒーの様な味を有していた。
【0042】
【実施例5】
実施例4と同様な方法で作製するが、濃度2.0%のコーヒー抽出液でコーティングした後、コーヒー凍結物の表面のコーティング液を液体窒素にて凍結させないで、コーティングされた表面上から熱風乾燥させたインスタントコーヒーをまんべんなく振りかけて表面を覆った。このことにより、よりコーヒー由来の香りが強化されたコーヒー凍結物を調製することができた。また、常温環境下に置かれた際に、コーヒー抽出液だけでコーティングされたコーヒー凍結物と比較して溶解しにくいサンプルとなった。
【0043】
【実施例6】
実施例1にて調製したコーヒー香気凝縮水入りコーヒー抽出液1部に対して砂糖0.15部、植物性油脂を主成分としたインスタントクリーマー0.2部を溶解後、アイスクリームフリーザーにてオーバーラン10%になるように調整して−5℃まで冷却して、半凍結スラリーを得た。このスラリーを一辺20mmの製氷皿に充填して−20℃冷凍庫にて、約4時間凍結後取り出して固形分41%の角状の凍結物を得た。この凍結物を5℃の水に瞬間浸した後、表面にシナモンパウダーを適量振り掛けた。
【0044】
できあがったコーヒー飲料凍結物1粒をカップに入れ140mlの熱湯を注いだところ、本格的なレギュラーコーヒーの香りを有し僅かに泡立つシナモン風味のカプチーノ様コーヒー飲料ができあがった。

Claims (5)

  1. コーヒー可溶性固形分20〜60%を含有するコーヒー飲料凍結物であって、該凍結物の表面が、水凍結物からなる被覆材料で覆われた、前記コーヒー飲料凍結物。
  2. コーヒーと、甘味料、乳製品、香料、植物性油脂およびそれらの混合物からなる群より選ばれた少なくとも1種とを含み、総可溶性固形分20〜60%を含有するコーヒー飲料凍結物であって、該凍結物の表面が、水凍結物からなる被覆材料で覆われた、前記コーヒー飲料凍結物。
  3. 直径5mm〜40mmの球状または1辺が5mm〜40mmの範囲にある角状である、請求項1または2に記載のコーヒー飲料凍結物。
  4. 該被覆材料が、さらにコーヒー固形分、可溶性コーヒー粉末、焙煎粉砕コーヒー、コーヒー由来香気成分、コーヒー香料、甘味料、乳製品、植物性油脂、香辛料粉末およびそれらの混合物からなる群より選ばれた少なくとも1種の物質を含む、請求項1〜3のいずれかに記載のコーヒー飲料凍結物。
  5. 該被覆材料が、さらにコーヒー固形分0.5〜5.0%を含有する、請求項1〜3のいずれかに記載のコーヒー飲料凍結物。
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