JP2000333611A - 表層コーティングコーヒー飲料凍結物 - Google Patents

表層コーティングコーヒー飲料凍結物

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Abstract

(57)【要約】 【課題】 品質が落ちない、かつ手軽に味わえるコーヒ
ー飲料の提供。 【解決手段】 5mm〜40mmの大きさの粒状に形成
されたコーヒー固形分5%〜60%を含有する凍結物で
あって表面が水、可溶性コーヒー成分、焙煎粉砕コーヒ
ー、コーヒー香気凝縮水、コーヒー香料、甘味料、安定
剤およびそれらの混合物からなる群より選ばれた被覆材
料で覆われたコーヒー飲料凍結物。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、レギュラーコーヒ
ーの味と香りを有したコーヒー飲料を、特に家庭にて、
手軽に味わえかつ長期間風味を損なわずに保存可能なコ
ーヒー飲料凍結物に関する。
【0002】
【従来の技術】日本におけるレギュラーコーヒー飲料の
消費は、消費者のコーヒーに対する香りを中心とした品
質期待により、特に家庭において年々増加している。
【0003】しかし、全日本コーヒー協会による“コー
ヒーの需要動向調査”によると、レギュラーコーヒーを
飲まなくなった、あるいは飲む量を減らした理由として
「入れるのが面倒だから」、「後始末が面倒だから」と
いう意見が多く、作業の煩雑さが更なる消費拡大の妨げ
となっている。また、保存時の香りの劣化の問題もあっ
た。入れる作業の手軽さといった点ではインスタントコ
ーヒーが優れているが、熱をかけてコーヒーから固形物
を抽出した後、更に水分を飛ばし乾燥するという工程が
あるため、新鮮なレギュラーコーヒーの味や香りとの比
較においては物足りないという不満もある。
【0004】また、液体コーヒーを冷凍した状態にて流
通し、飲用時に電子レンジなどを使用して解凍し、飲用
に供する形態の商品もあるが、そのために特別な器具が
必要であったり、その濃度が低い場合には1杯分の容積
が大きくなり、容器が冷凍庫に入りきらない程大きくな
ったり、濃度調整が必要な場合には、その調整が困難で
飲用時の風味にバラツキがでるという課題があった。さ
らに、流通時のヒートショックや冷凍庫からの出し入れ
により変色したり形が崩れたりお互いがくっついたりし
て商品価値が著しく損なわれ実用的には不向きな物であ
った。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】本発明は、長期間の保
存においてもコーヒー本来の味および香りが劣化するこ
となく、消費者が家庭で手軽にレギュラーコーヒーのよ
うな味、香りを賞味することができるコーヒー飲料製品
を提供すること目的としている。
【0006】
【課題を解決するための手段】本発明の発明者らは、上
記課題を解決するための検討を鋭意行った。その結果、
焙煎粉砕コーヒーから常法により抽出あるいは必要によ
り濃縮された所定のコーヒー抽出液を凍結して粉状にし
た後、その表面を特定な物質からなる被覆材料で覆うこ
とにより、常温下での使用時での形状保持を改善し、カ
ップに1杯分を取り出して湯を注ぐだけで抽出したての
新鮮なコーヒーを作ることを可能にした。
【0007】本発明は、コーヒー固形分5%〜60%を
含有する凍結物であって表面が水、可溶性コーヒー粉末
成分、焙煎粉砕コーヒー、コーヒー由来香気成分、コー
ヒー香料、甘味料、安定剤およびそれらの混合物からな
る群より選ばれた少なくとも1種の物質を含む被覆材料
で覆われたコーヒー飲料凍結物に関する。
【0008】本発明は、又コーヒーおよび甘味料、乳製
品、香料、植物性油脂およびそれらの混合物からなる群
より選ばれた1種を含み総固形分5%〜60%を含有す
る凍結物であって表面が水またはコーヒー香気凝縮水あ
るいはコーヒー香料、甘味料、乳製品、植物性油脂、安
定剤等のコーヒーを利用した飲料に含まれる物質の水溶
液、可溶性コーヒー粉末、焙煎粉砕コーヒー、香辛料の
粉末およびそれらの混合物からなる群より選ばれた少な
くとも1種の物質を含む被覆材料で覆われたコーヒー飲
料凍結物にも関する。
【0009】被覆材料が、コーヒー固形分0.5%〜
5.0%及びまたは0.01%〜2.0%安定剤を含有
する液体の凍結物であることが好ましい。被覆材料には
上述の成分以外の成分を含んでいても良い。
【0010】コーヒー固形分が5%に達しない場合に
は、たとえ沸騰した直後のお湯を使用したとしても、お
湯を注いでできあがったコーヒーの温度は60℃を下回
るため、飲用には適さない。いわゆるホットコーヒーと
して飲用するには、たとえば電子レンジで温める手間を
要する。また、多くの凍結物を必要とするため実用的で
はない。
【0011】コーヒー固形分が60%を超える場合に
は、コーヒー抽出液を濃縮するために長時間必要とした
りより大量の熱がかかり、味や香りが劣ったものとな
る。さらに、コーヒー固形分の濃度が高くなると凍結し
にくくなり、凍結した後においても溶解しやすくなり、
一定の形状を保持できなくなる欠点もあった。
【0012】本発明においては、消費者の多様化したニ
ーズに対応すべく、甘味料、乳製品、香辛料などの原料
をコーヒー可溶性成分と一緒に配合しておくことで、カ
フェオレやカプチーノタイプとすることも可能とし、適
用の巾を飛躍的に拡大した。望まれる品質特性によっ
て、必要な原料が選定される。甘みが必要な場合には甘
味料が適用される。甘味料には砂糖に代表される糖質や
アスパルテームのような高甘味度添加物が適宜選択され
る。また、乳感が必要な場合には乳製品や植物性油脂を
原料としたクリーマーが用いられる。乳製品には牛乳、
全脂粉乳、脱脂粉乳、生クリーム、バター等が含まれ、
望まれる風味によって選択される。植物性油脂を利用す
る場合には安定剤や乳化剤等とともに必要に応じて乳化
することもできる。さらに、シナモンの様な香辛料を添
加することにより、より本格的なカプチーノタイプのコ
ーヒーを味わうことが可能となった。
【0013】これら新規コーヒー飲料に対応するため
に、コーヒー液に甘味料、乳製品等の食品素材をいれる
場合においても、その総固形分は5%〜60%、好まし
くは10%〜50%が良い。
【0014】総固形分中における当該食品素材の含有割
合は、望まれる品質特性によって異なるが、0.05%
〜90%程度である。カフェオレやカプチーノタイプで
は10%〜60%の乳製品や植物性油脂等の食品素材を
いれたものが好まれ場合もあり、甘みが必要な場合には
甘味料が加えられるが、その含有割合は、望まれる甘み
度や糖質、高甘味度添加物の種類によって異なるが、
0.05%〜60%程度である。
【0015】凍結物の大きさはいかなる物でも良いが、
5mm〜40mmが好ましい。更に、好ましくは、10
mm〜30mmとすることにより取り扱いが容易とな
る。形状的には球、四角、円柱、円錐、ペレット状、ス
ティック状、ドーム状などの定形タイプのものから、粉
砕したフレーク状や複数の粒からなる造粒状などの不定
形なものをさす。更に、通常のインスタントコーヒーの
形状、レギュラーコーヒーの形状をもさす。形成加工し
た後、噴霧などの方法で被覆材料で覆うことにより、形
状保持が良くかつ粒同士のくっつきを防止することを可
能にした。
【0016】本発明によるコーヒー凍結物では、たとえ
ば1杯分の飲用に適する大きさの形状に形成することに
より、1個あるいは数個をカップに取り出し、お湯を注
ぐだけで飲用に適した新鮮なコーヒー飲料を楽しむこと
ができる。
【0017】本発明において、凍結物は5mm〜40m
mの大きさであることが好ましい。また、好ましくは、
直径5mm〜40mmの球状または1辺が5mm〜40
mmの範囲にある角状でありコーヒー固形分10%〜5
0%を含有する凍結物を被覆材料で覆うことにより、よ
り安定した形状を保持することができる。
【0018】被覆材料の可溶性コーヒー成分には、イン
スタントコーヒーやコーヒー抽出液が含まれる。甘味料
とは砂糖に代表される糖質やアスパルテームのような高
甘味度添加物が含まれる。安定剤には、増粘多糖類の様
なゲル化剤や糊料、澱粉質、タンパク質等が含まれる。
また、望まれる製品特性上、必要に応じて、カラメル等
の着色料、pH調整剤、乳化剤、品質改良剤、ビタミン
・ミネラル等の強化剤が適宜選択される。
【0019】また、被覆材料として、コーヒー固形分
0.5%〜5.0%を含有するコーヒー液、さらに好ま
しくはこのコーヒー液にコーヒー由来香気成分を混合し
て調製することにより、一層香り豊かなコーヒー飲料を
提供することができる。
【0020】コーヒー由来香気成分は、コーヒー豆を焙
煎することによって発生したコーヒーの香気成分をい
い、コーヒーの焙煎ガス、焙煎コーヒー豆を粉砕すると
きに発生するガス、あるいはコーヒーを抽出するときに
発生するガスを低温凝縮器にて回収することによりコー
ヒー香気凝縮水として、あるいは該凝縮器で回収されな
かった成分をさらに、ドライアイスもしくは液体窒素を
冷媒とするコンデンサーにてフロスト(霜)として回収す
ることができる。さらに、コーヒー抽出液を濃縮する際
に、蒸発された蒸気ガスを低温凝縮器にて回収すること
によりコーヒー香気凝縮水として、あるいは公知の水蒸
気蒸留法等によりコーヒー香気凝縮水として回収するこ
とができるが、これらに限らず、コーヒー豆由来の香気
成分を意味する。
【0021】また、発明者らは、常温下での難溶解性を
高めるために、被覆材料に安定剤の中でもゼラチン、ペ
クチン、カラギナン、寒天、グアーガム、キサンタンガ
ム、ローカストビンガム、アラビアガム、ジェランガム
などのゲル化剤を0.01%〜2.0%、好ましくは
0.05%〜0.5%添加することによりさらに常温下
での難溶解性を高めることが可能であることを見出し
た。
【0022】本発明における凍結方法は急速凍結、緩慢
凍結を問わない。望まれる形状によって機械適性、経済
性等を考慮して最適な凍結方法が選択されれば良い。本
発明の形成方法についても、望まれる形状によって適宜
選択される。例えば、角状であれば、コーヒー液をバイ
ターラインにて角型の凍結管に充填後取り出せば良い。
ないしは、一定の厚みを持つ板状に予めコーヒー液を凍
結しその後カッターないしはスライサー等で切断する方
法も可能である。また、ドーム状であればアイスクリー
ムフリーザー等で急速凍結した一部氷晶を含むスラリー
を、充填器にて一定の大きさになるようにベルト上に押
し出し硬化室にて凍結すれば良い。さらに、不定形の場
合はコーヒー液を大きな固まりとして凍結した後、粉砕
機にて粉砕し整粒すればよい。
【0023】本発明のコーヒー飲料凍結物は、具体的に
下記のように製造されるが、必ずしもこれに限定される
ものでない。コーヒー抽出液の調製 焙煎コーヒー豆からのコーヒー抽出液の調製は慣用の方
法で行うことができる。好ましくは、コーヒー豆を焙
煎、粉砕し、これを複数本、通常5〜6本のカラムから
成る多段式抽出系の各カラムに充填し、常法により、例
えば高温、高圧で向流連続抽出する。抽出時の液温およ
び圧力は使用するコーヒー豆の種類、粉砕粒径等によっ
て異なるが通常150〜180℃、5.0x105
2.0x106パスカル程度で行われる。コーヒー抽出液の濃縮 上記の工程で得たコーヒー抽出液は、熱濃縮、凍結濃縮
法あるいは膜濃縮によって濃縮することができる。コー
ヒー濃縮液の濃度は通常コーヒー固形分5〜60%、好
ましくは10〜50%程度である。調合液の調整 コーヒー抽出液ないしは濃縮液をそのまま凍結しても良
いし、必要に応じて甘味料、乳製品、植物性油脂、香料
等を配合しても良い。凍結方法 上記の方法で得られたコーヒー抽出液あるいはコーヒー
濃縮液あるいはコーヒーを主体とした調合液は球状や角
状などの定形タイプのモールド等に注入され形成凍結す
ることができる。あるいはアイスクリームフリーザー等
で予め半凍結したスラリーを連続式のベルトに所定の形
に押し出して、硬化室にて凍結することもできる。凍結
は−15℃以下の環境下にて行われるのが好ましい。モ
ールドに充填した場合は、5℃〜10℃の冷水にてモー
ルド裏面を解凍することによって凍結物が取り出され
る。その直後に乾燥冷却流体により急冷し、隣接する凍
結物がくっつき合うのを防止するのが好ましい。必要に
応じて凍結物は粉砕機などで粉砕され、フレーク状や造
粒状などの不定形タイプにされる。その場合も粉砕後再
度乾燥冷却流体により急冷するのが望ましい。凍結物の表面コーティング 定形、不定形のコーヒー凍結物は、0℃〜5℃の被覆材
料を表面にできるだけ均一に噴霧し、その後、たとえば
液体窒素などの乾燥冷却流体により急冷することで表面
に氷層コーティングが形成される。あるいは、0℃に近
い温度の被覆材料が入った水槽に浸漬することで、表面
を氷の層で被膜する。または、被覆材料を予め凍結した
後、氷雪状に粉砕してからまぶしてもよい。それにより
凍結物同士がくっつき合うことなく流動性が良いコーヒ
ー飲料凍結物が得られる。このコーヒー飲料凍結物は、
低温下、たとえば−18℃で保管される。
【0024】また、被覆材料としてコーヒー抽出液を
0.5%〜5.0%に希釈したコーヒー液を使用した
り、コーヒー濃縮工程時に回収されたコーヒー香気凝縮
水を使用することによって、飲用時お湯を注いだ際にあ
たかもレギュラーコーヒーの様な新鮮な香りを楽しむこ
とが可能となる。
【0025】さらに、凍結管から抜き出した後、表面に
インスタントコーヒーなどの粉体をコーティングするこ
とでさらに溶解から防ぐことを可能にする。さらに好ま
しくは、水、コーヒー希釈液、コーヒー由来香気成分な
どをコーティングした後、表面にインスタントコーヒー
などの粉末をコーティングすればより凍結解凍耐性が高
まる。
【0026】本発明のコーヒー凍結物を、飲用1杯分を
小パウチなどに個包装したり、使用時に容器から振り出
したりスプーンで取り出したりして使用するように箱な
どの容器に数杯分をまとめて包装して商品として供給す
ることもできる。また、1粒1杯用の粒に棒を付けてお
くことで箱から簡単に取り出せ、棒をかき混ぜ用に使用
することも可能である。
【0027】個包装タイプとは、スティック状アルミパ
ウチ、ワンポーションカップなどにコーヒー飲料1杯分
の中身を充填包装するものであり、容器を開けて指で押
し出すなどの方法で中身を取り出すことができる。個包
装タイプは、1杯分が密閉包装されているので取り扱い
も簡単で、衛生的であるという利点を有する。
【0028】
【実施例1】アラビカ種のコーヒー豆(コロンビア/ブ
ラジル=50%/50%)を商業用焙煎機にて焙煎した
後、平均粒径約2.0mmに粉砕した。この焙煎粉砕コ
ーヒーを商業用連続抽出設備に充填し、熱水温度175
℃にて多段式抽出を行い、Brix.10°なる抽出液
を得た。
【0029】この抽出液を遠心分離して清澄した後、商
業用熱濃縮機を使用してBrix.25°に達するまで
濃縮した。濃縮の際生じた蒸気は、5℃の冷却水で冷却
されたプレート式熱交換により凝縮され、コーヒー香気
成分を含んだ凝縮水が得られた。得られたコーヒー香気
凝縮水の量は、供給したコーヒー液の重量の5%であっ
た。
【0030】このコーヒー香気凝縮水の一部は、Bri
x.25°のコーヒー濃縮液とブレンドし、Brix.
22°のコーヒー液を得た。このコーヒー液を1辺15
mmの製氷皿に注液して、−20℃冷凍庫にて約2時間
凍結した後製氷皿を取り出し、裏から水道水を掛けて角
状のコーヒー凍結物を得た。
【0031】次に、このコーヒー凍結物の表面に液体窒
素を噴霧して表面を完全に凍結させた後、冷却水に瞬間
浸した後、取り出して表面に液体窒素を噴霧して、表面
が水でコーティングされたコーヒー凍結物を得た。
【0032】この凍結物を3粒カップに入れ、95℃の
お湯をポットから140ml注湯した後、これを飲用す
ると、レギュラーコーヒーのような味と新鮮感の香りを
有していた。
【0033】
【実施例2】被覆材料として水の代わりに当該コーヒー
香気凝縮水を使用した他、実施例1と同様な方法である
が、表面がコーヒー香気凝縮水でコーティングされたコ
ーヒー凍結物を得た。
【0034】この凍結物を3粒カップに入れ、95℃の
お湯をポットから140ml注湯した。するとお湯を注
いだ瞬間から挽きたての抽出したてのコーヒーの香りが
周りに漂った。これを飲用すると、レギュラーコーヒー
のような味と新鮮感の香りを有していた。
【0035】製品品質を一般消費者を対象に調査し、評
価したもらったところ、調査対象者の87%の人からお
いしく好みの味であり購入したいとの回答が得られた。
専門の評価パネル5名により、実施例1と実施例2の凍
結物それぞれ3粒ずつをカップに入れ、注湯したときの
レギュラーコーヒーの香りの強度を10段階で評価した
結果を表1に示した。被覆材料として水を使用すること
により、レギュラーコーヒーのような味と香りを有する
コーヒーがえられたが、コーヒー香気凝縮水により、香
りがさらに強化されることが判明した。
【0036】
【表1】 表1 香りの強さの比較 実施例1 実施例2 香りの強さ 6.0 7.5 評価点 1:非常に弱い〜10:非常に強い/5人の平均値
【0037】
【実施例3】実施例1と実施例2の凍結物をそれぞれ2
0粒ずつ紙のカップに入れて、キャップをした後、温度
制御の可能な冷凍庫に保管した。保存性を短期間で見極
めるために、−10℃にて6時間と−20℃にて6時間
を繰り返して、経時的に凍結物の外観を評価した。その
結果を表2に示した。
【0038】比較例として、凍結物の周りを被覆材料で
コーティングしないサンプルを用いた。その他は、実施
例1と同様な方法で調製した。比較例では、短期間でお
互いの粒が付着して、商品価値が著しく損なわれたのに
対し、実施例1および実施例2では、粒が付着し合うこ
とはなかった。表面をコーティングすることにより、顕
著にヒートショック耐性が高まり保存安定性が改善され
ることが明らかとなった。
【0039】
【表2】 表2 保存性試験結果 保存日数 実施例1 実施例2 比較例 1 ○ ○ ○ 評価基準 3 ○ ○ △ ○:外観変化無し 6 ○ ○ × △:2−3粒の塊/変色 10 ○ ○ × ×:大きな塊/変色顕著 14 ○ ○ ×
【0040】
【実施例4】実施例1の方法で得られたBrix.20
°のコーヒー抽出液を遠心分離して清澄した後、実施例
1と同様な方法でコーヒー液の15mm角状の凍結物を
得た。このコーヒー凍結物の表面に液体窒素を噴霧して
表面を完全に凍結させた後、このBrix.20°の抽
出液を水で希釈し濃度2.0%に調製したコーヒー抽出
液中に瞬間浸した後、取り出して、表面に液体窒素を噴
霧した。こうして、表面の水分が完全に凍結したコーヒ
ー凍結物が得られた。なお、このコーヒー凍結物を溶解
させてコーヒー濃度を測定したところBrix.17°
であった。
【0041】実施例1と同様に、この凍結物を3粒カッ
プに入れ、95℃のお湯を140ml注湯すると75℃
の飲みやすい温度のコーヒーが得られた。これを飲用す
るとレギュラーコーヒーの様な味を有していた。
【0042】
【実施例5】実施例4と同様な方法で作製するが、濃度
2.0%のコーヒー抽出液でコーティングした後、コー
ヒー凍結物の表面のコーティング液を液体窒素にて凍結
させないで、コーティングされた表面上から熱風乾燥さ
せたインスタントコーヒーをまんべんなく振りかけて表
面を覆った。このことにより、よりコーヒー由来の香り
が強化されたコーヒー凍結物を調製することができた。
また、常温環境下に置かれた際に、コーヒー抽出液だけ
でコーティングされたコーヒー凍結物と比較して溶解し
にくいサンプルとなった。
【0043】
【実施例6】実施例1にて調製したコーヒー香気凝縮水
入りコーヒー抽出液1部に対して砂糖0.15部、植物
性油脂を主成分としたインスタントクリーマー0.2部
を溶解後、アイスクリームフリーザーにてオーバーラン
10%になるように調整して−5℃まで冷却して、半凍
結スラリーを得た。このスラリーを一辺20mmの製氷
皿に充填して−20℃冷凍庫にて、約4時間凍結後取り
出して固形分41%の角状の凍結物を得た。この凍結物
を5℃の水に瞬間浸した後、表面にシナモンパウダーを
適量振り掛けた。
【0044】できあがったコーヒー飲料凍結物1粒をカ
ップに入れ140mlの熱湯を注いだところ、本格的な
レギュラーコーヒーの香りを有し僅かに泡立つシナモン
風味のカプチーノ様コーヒー飲料ができあがった。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 井村 直人 三重県四日市市浮橋2丁目9番6号 Fターム(参考) 4B027 FB22 FB24 FC05 FE01 FK04 FK18 FQ12 FQ14 FQ16 FQ19 4B048 PE02 PE03 PE09 PN07 PN09 PS02 PS13 PS15

Claims (5)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 コーヒー固形分5%〜60%を含有する
    凍結物であって表面が水、可溶性コーヒー粉末成分、焙
    煎粉砕コーヒー、コーヒー由来香気成分、コーヒー香
    料、甘味料、安定剤およびそれらの混合物からなる群よ
    り選ばれた少なくとも1種の物質を含む被覆材料で覆わ
    れたコーヒー飲料凍結物。
  2. 【請求項2】 コーヒーおよび甘味料、乳製品、香料、
    植物性油脂およびそれらの混合物からなる群より選ばれ
    た1種を含み総固形分5%〜60%を含有する凍結物で
    あって表面が水またはコーヒー香気凝縮水あるいはコー
    ヒー香料;甘味料、乳製品、植物性油脂、安定剤等の通
    常のコーヒーを利用した飲料に含まれる物質の水溶液;
    可溶性コーヒー粉末;焙煎粉砕コーヒー;香辛料の粉末
    およびそれらの混合物からなる群より選ばれた少なくと
    も1種の物質を含む被覆材料で覆われたコーヒー飲料凍
    結物。
  3. 【請求項3】 凍結物が5mm〜40mmの大きさに形
    成された請求項1または請求項2記載のコーヒー飲料凍
    結物。
  4. 【請求項4】 形成された凍結物が直径5mm〜40m
    mの球状または1辺が5mm〜40mmの範囲にある角
    状でありコーヒー固形分10%〜50%を含有する請求
    項1または請求項2記載のコーヒー飲料凍結物。
  5. 【請求項5】 被覆材料が、コーヒー固形分0.5%〜
    5.0%及びまたは0.01%〜2.0%安定剤を含有
    する液体の凍結物であることを特徴とする請求項1また
    は請求項2記載のコーヒー飲料凍結物。
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