JP4293636B2 - 糖修飾ギャップ付オリゴヌクレオチド - Google Patents
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Description
背景技術
オリゴヌクレオチドは一本鎖DNAまたはRNA分子にハイブリダイズすることが知られている。ハイブリダイゼーションとは標的DNAまたはRNAの核酸塩基へのオリゴヌクレオチド核酸塩基の配列特異的塩基対水素結合形成である。そのような核酸塩基対はお互いに相補的であると言われている。
相補的核酸に対するオリゴヌクレオチドのハイブリダイゼーションの程度を決定するとき、相補的核酸へ結合するオリゴヌクレオチドの相対的能力は特定のハイブリダイゼーション複合体の融解温度を決定することにより比較されるであろう。二重らせんの特徴的な物理的特性である融解温度(Tm)とは、コイル(ハイブリダイズしていない)形に対して50%らせん(ハイブリダイズしている)形が存在している温度(摂氏度で)を示している。ハイブリダイゼーション複合体の形成および分解(融解)を決定するため、TmはUVスペクトルを用いて測定される。ハイブリダイゼーション間に起こる塩基の積み重なりはUV吸収の減少(淡色効果)を伴っている。その結果、UV吸収の減少はより高いTmを示す。Tmがより高くなると、鎖間の結合の強さがより大きい。
細胞内酵素、RNase Hを用いることにより標的RNAの酵素的切断を達成するためにオリゴヌクレオチドが使用できる。そのようなRNase H切断の機構は、標的RNAへハイブリダイズする2’−デオキシリボフラノシル オリゴヌクレオチドを必要とすると信じられている。生じるDNA−RNA二重鎖はRNase Hを活性化し、活性化された酵素がRNA鎖を切断する。RNAの切断はRNAの正常な機能を破壊する。ホスホロチオエートオリゴヌクレオチドはこの型の機構で働くと信じられている。しかしながら、RNase Hの細胞活性化に有用であるDNAオリゴヌクレオチドについては、RNase H活性化に十分な時間細胞中で生き残るために、オリゴヌクレオチドはヌクレアーゼに対して好適には適度に安定である。研究試薬としてのオリゴヌクレオチド使用のような非細胞系での使用には、そのようなヌクレアーゼ安定性は必要ないであろう。
いくつかの報文がRNase Hおよびオリゴヌクレオチドの相互作用を記載している。特に興味が持たれるものは:(Dagle et.al.,Nucleic Acids Research,1990,18,4751;(2)Dagle et.al.,Antisense Research And Development,1991,1,11;(3)Eder et.al.,J.Biol.Chem,1991,266,6472;および(4)Dagle et.al.,Nucleic Acids Research,1991,19,1805である。これらの報文によると、非修飾ホスホジエステルヌクレオシド間結合および修飾ホスホロチオエートヌクレオシド間結合の両方を有するDNAオリゴヌクレオチドが細胞性RNase Hの基質である。それらは基質であるので、RNase Hによる標的RNAの切断を活性化する。しかしながら、筆者らはアフリカツメガエル胎児において、ホスホジエステル結合およびホスホロチオエート結合の両方もまたエキソヌクレアーゼ分解を受けることを認めた。そのようなヌクレアーゼ分解はRNase H活性化に利用可能なオリゴヌクレオチドを急速に枯渇させるので有害である。
参照文献(1)、(2)および(4)に記載されているように、ヌクレアーゼ分解に対してオリゴヌクレオチドを安定化させ、一方、RNase H活性化は依然として提供するようにするため、ホスホロアミデート、アルキル ホスホネートまたはホスホトリエステル結合の区画間に位置しているホスホジエステル結合ヌクレオシドの短い区画を有する2’−デオキシオリゴヌクレオチドが構築された。ホスホロアミデート−含有オリゴヌクレオチドはエキソヌクレアーゼに対して安定化されているが、参照文献(4)において著者らは各々のホスホロアミデート結合はホスホロアミデート含有オリゴヌクレオチドのTm値測定において1.6℃の損失を生じていることを銘記している。そのようなTm値の減少は、オリゴヌクレオチドおよびその標的鎖間のハイブリダイゼーション減少を示している。
別の著者もオリゴヌクレオチドおよびその標的鎖間のハイブリダイゼーションのそのような損失が起こる影響について論評している。Saison−Behmoarasらは(EMBO Journal,1991,10,1111)、オリゴヌクレオチドはRNase Hの基質でありうるが、mRNAへの弱いハイブリダイゼーションのためRNase Hによる切断効率は低かったことを観察している。筆者らはオリゴヌクレオチド3’末端にアクリジン置換を包含させるとオリゴヌクレオチドをエキソヌクレアーゼから保護することも示している。
1991年5月7日に公開された米国特許第5,013,830号はホスホジエステル結合を通してDNAオリゴマーに結合されたRNAオリゴマーまたはそれらの誘導体から成る混合オリゴマーを開示している。RNAオリゴマーはまた2’−O−アルキル置換基も有する。しかしながら、ホスホジエステルであるため、オリゴマーはヌクレアーゼ切断を受けやすい。
1989年4月13日に出願された欧州特許出願第339,842号は2’−O−メチルリボオリゴヌクレオチド ホスホロチオエート誘導体を含む2’−O−アルキル置換ホスホロチオエートオリゴヌクレオチドを開示している。上記の出願はまた、ヌクレアーゼ耐性を欠く2’−O−メチル ホスホジエステルオリゴヌクレオチドも開示している。
1992年9月22日に公開された米国特許第5,149,797号は、ホスホジエステル結合により連結されたデオキシヌクレオチドの内的部分および各々の側面に修飾DNAまたはRNA配列が隣接した部分を含む混合リン酸主鎖オリゴヌクレオチドを開示している。隣接配列はメチルホスホネート、ホスホロモルホリデート、ホスホロピペラジデートまたはホスホロアミデート結合を含む。
1993年10月26日に公開された米国特許第5,256,775号は、ホスホロアミデート結合およびホスホロチオエートまたはホスホロジチオエートを取り込んだ混合オリゴヌクレオチドを記載している。
オリゴヌクレオチドおよびRNase Hを用いた標的RNA鎖の切断が有用であろうことは認められているが、オリゴヌクレオチドのヌクレアーゼ耐性およびハイブリダイゼーションの忠実度がオリゴヌクレオチド治療の開発において特に重要である。従って、RNase Hを活性化でき、且つ同時にハイブリダイゼーション特性を維持または改良し、およびヌクレアーゼ耐性を提供する方法および物質に対する長い間の要求がまだ満たされていない。そのようなオリゴヌクレオチドはまた研究試薬および診断試薬としても望まれている。
発明の概要
本発明の一つの態様に従うと、ヌクレオシド単位の配列から形成されるオリゴヌクレオチドが提供される。本オリゴヌクレオチドはオリゴヌクレオチドのヌクレアーゼ耐性を増加させるように機能化されている少なくとも一つのヌクレオシド単位を取り込んでいる。さらに、標的RNAに対するオリゴヌクレオチドの結合親和性を増加させるためにオリゴヌクレオチドの少なくともいくつかのヌクレオシド単位が機能化されており、および少なくともヌクレオシド単位のいくつかは2’−デオキシ−エリスロ−ペントフラノシル糖残基を有する。
本発明の好適なオリゴヌクレオチドにおいて、結合親和性を増加させるために機能化されているヌクレオシド単位は2’−置換基を含む。好適な態様において、2’−置換基としてはフルオロ、C1−C20アルコキシ、C1−C9アミノアルコキシ(アミノプロポキシを含む)、アリルオキシ、イミダゾリルアルコキシおよびポリエチレングリコールが含まれる。好適なアルコキシ置換基にはメトキシ、エトキシおよびプロポキシが含まれる。好適なアミノアルコキシ単位はアミノプロポキシである。好適なイミダゾリルアルコキシ置換基はイミダゾリルプロポキシである。好適なポリエチレングリコール置換基は−O−エチル−O−メチルまたはメトキシエトキシ(−O−CH2−CH2−O−CH3)である。
本発明のオリゴヌクレオチドは、ホスホジエステルおよびホスホロチオエート結合から成る群より選択される荷電リン結合により連結されたヌクレオシド単位を含む。
本発明のオリゴヌクレオチドは、核酸の相補的鎖へのオリゴヌクレオチドの結合親和性を増加させる置換基を有する多数の連結されたヌクレオシド単位を含む。ある好適な態様において、そのような置換基を含むヌクレオシド単位を有するオリゴヌクレオチドの配列は第一の部分配列および第二の部分配列に分割でき、第一の部分配列は2’−置換−エリスロ−ペントフラノシル糖残基を含む連結されたヌクレオシド単位を有しており、および第二の部分配列は2’−デオキシ−エリスロ−ペントフラノシル糖残基を含む連結されたヌクレオシド単位を有する。好適には、該第二の部分配列は少なくとも三つのヌクレオシド単位を有しており、より好適には少なくとも五つのヌクレオシド単位を有する。さらに好適な態様においては、第一の部分配列に対して選択可能であるヌクレオシド単位から選択されたヌクレオシド単位の第三の部分配列が存在する。第二の部分配列は第一および第三の部分配列の間に位置しているのが望ましい。本発明のそのようなオリゴヌクレオチドはまた”キメラ”または”キメラの”または”ギャップ付(gapped)”オリゴヌクレオチドともいわれている。
本発明のさらに好適な態様において、結合親和性を増加させる置換基を有するヌクレオシド単位はオリゴヌクレオチドの3’または5’末端の一つまたは両方に位置している。置換基で置換されている1から約8のヌクレオシド単位が存在しうる。好適には、少なくとも5つのヌクレオシド単位が2’−デオキシ−エリスロ−ペントフラノシル糖残基を有する。
本発明のオリゴヌクレオチドのヌクレオシド単位は、ホスホジエステルおよびホスホロチオエートのようなリン結合により2’−置換および2’−デオキシ−エリスロ−ペントフラノシル糖残基へ連結された核塩基を含む。本発明の好適な核酸塩基にはアデニン、グアニン、シトシン、ウリジンおよびチミンのようなプリンおよびピリミジン、並びにキサンチン、ヒポキサンチン、2−アミノアデニン、アデニンおよびグアニンの6−メチルおよび他のアルキル誘導体、アデニンおよびグアニンの2−プロピルおよび他のアルキル誘導体、5−ハロウラシルおよびシトシン、5−プロピニル ウラシルおよびシトシン、6−アゾ ウラシル、シトシンおよびチミン、5−ウラシル(偽ウラシル)、4−チオウラシル、8−ハロ、アミノ、チオーツ、チオアルキル、ヒドロキシルおよび他の8−置換アデニンおよびグアニン、5−トリフルオロメチルおよび他の5−置換ウラシルおよびシトシンおよび7−メチルグアニンのような他の合成および天然核酸塩基が含まれる。さらなるプリンおよびピリミジンとしては、米国特許第3,687,808号に記載されているもの、Concise Encyclopedia Of Polymer Science And Engineering,858−859,Kroschwitz,J.I.編,John Wiley & Sons,1990に記載されているもの、およびEnglischet.al.,Angewandte Chemie,International Edition,1991,30,613に記載されているものが含まれる。
本発明はまた、望まれないタンパク質の生成により特徴付けられる疾患を有する生物体の処置のための方法も提供する。これらの方法は、生物体と、核酸の相補的鎖に特異的にハイブリダイズできるヌクレオシド単位の配列を有しており、ヌクレオシド単位の少なくとも一つはヌクレアーゼに対するオリゴヌクレオチドのヌクレアーゼ耐性を増加させるように機能化されているオリゴヌクレオチドを接触させることを含み、ここでヌクレオシド単位上には核酸の相補的鎖へのオリゴヌクレオチドの結合親和性を増加させるために置換基が位置しており、複数のヌクレオシド単位は2’−デオキシ−エリスロ−ペントフラノシル糖残基を有する。
さらに本発明に従うと、核酸の相補的鎖に特異的にハイブリダイズできるヌクレオシド単位の配列を有しており、ヌクレアーゼに対するオリゴヌクレオチドのヌクレアーゼ耐性を増加させるように機能化されている少なくとも一つのヌクレオシド単位を有する医薬として有効量のオリゴヌクレオチドを含む組成物が提供され、ここで複数のヌクレオシド単位は核酸の相補的鎖へのオリゴヌクレオチドの結合親和性を増加させるためにその上に位置されている置換基を有しており、およびここで複数のヌクレオシド単位は2’−デオキシ−エリスロ−ペントフラノシル糖残基を有する。本組成物はさらに医薬として受容可能な希釈剤または担体も含む。
さらに本発明に従うと、配列特異的核酸のインビトロ修飾のための方法が提供され、本方法はRNase H酵素および該核酸を含む試験溶液と、核酸の相補的鎖に特異的にハイブリダイズできるヌクレオシド単位の配列を有するオリゴヌクレオチドを接触させることを含み、ここでヌクレオシド単位の少なくとも一つはヌクレアーゼに対するオリゴヌクレオチドのヌクレアーゼ耐性を増加させるように機能化されており、ここで複数のヌクレオシド単位は核酸の相補的鎖へのオリゴヌクレオチドの結合親和性を増加させるためにその上に位置されている置換基を有しており、およびここで複数のヌクレオシド単位は2’−デオキシ−エリスロ−ペントフラノシル糖残基を有する。
また生物体においてハイブリダイゼーションおよびRNase H酵素活性化を同時に促進する方法が提供され、本方法は、生物体と、核酸の相補的鎖に特異的にハイブリダイズできるヌクレオシド単位の配列を有するオリゴヌクレオチドを接触させることを含み、ここでヌクレオシド単位の少なくとも一つはヌクレアーゼに対するオリゴヌクレオチドのヌクレアーゼ耐性を増加させるように機能化されており、ここで複数のヌクレオシド単位は核酸の相補的鎖へのオリゴヌクレオチドの結合親和性を増加させるためにその上に位置されている置換基を有しており、およびここで複数のヌクレオシド単位は2’−デオキシ−エリスロ−ペントフラノシル糖残基を有する。
本発明はさらに生物体または細胞において異常RNA分子の存在または不在、または正常RNA分子の異常なまたは適当でない発現を検出するための診断法を提供する。
【図面の簡単な説明】
図1は本発明のオリゴヌクレオチドおよび参考化合物の用量応答活性を示している折れ線グラフである。
図2は本発明のオリゴヌクレオチドおよび参考化合物の用量応答活性を示している棒グラフである。
図3はPKC−α mRNAレベルに対するいくつかの2’−O−メチルキメラオリゴヌクレオチドの効果を示している棒グラフである。斜線が入ったグラフは8.5kb転写体を表しており、白棒は4.0kb転写体を示している。
図4はPKC−α mRNAレベルに対するいくつかの2’−O−メチルおよび2’−O−プロピルキメラオリゴヌクレオチドの効果を示している棒グラフである。斜線が入ったグラフは8.5kb転写体を表しており、白棒は4.0kb転写体を示している。
図5はPKC−α mRNAレベルに対する別の2’−O−メチルおよび2’−O−プロピルキメラオリゴヌクレオチドの効果を示している棒グラフである。斜線が入ったグラフは8.5kb転写体を表しており、白棒は4.0kb転写体を示している。
図6aおよび6bは、A549細胞におけるPKC−α mRNAレベルに対する配列ID番号:30を有する2’メトキシエトキシ修飾オリゴヌクレオチドの効果を示している折れ線グラフである。図6aはデオキシホスホロチオエート化合物ISIS3521と比較したISIS9605の効果を示している。図6bはデオキシホスホロチオエート化合物ISIS3521と比較したISIS9606の効果を示している。
図7aおよび7bはヌードマウスにおけるヒト結腸癌腫(Colo205)腫瘍移植片の増殖に対する配列ID番号:30を有するオリゴヌクレオチドの効果を示している折れ線グラフである。図7aはデオキシホスホロチオエート化合物、ISIS3521の効果を示している。図7bは2’メトキシエトキシ修飾化合物、ISIS12723の効果を示している。
図8aおよび8bはヌードマウスにおけるA549肺腫瘍移植片の増殖に対するISIS5132(図6a)およびCGP69845、同じ配列の2’−メトキシエトキシ(2’−O−CH2−CH2−O−CH3)体(図6b)の効果を示している折れ線グラフである。
図9は対照化合物および本発明の二つの化合物のマウス血漿濃度を示している折れ線グラフである。血漿濃度は時間に対してプロットされている。
図10はマウスの種々の組織における対照化合物の分布を示している三次元棒グラフである。特定の組織が一つの軸に、時間が第二の軸におよび用量のパーセントが第三の軸に示されている。化合物は静脈注射により送達された。
図11はマウスの種々の組織における本発明の化合物の分布を示している三次元棒グラフである。特定の組織が一つの軸に、時間が第二の軸におよび用量のパーセントが第三の軸に示されている。化合物は静脈注射により送達された。
図12はマウスの種々の組織における本発明の別の化合物の分布を示している三次元棒グラフである。特定の組織が一つの軸に、時間が第二の軸におよび用量のパーセントが第三の軸に示されている。化合物は静脈注射により送達された。
発明の詳細な説明
本発明の目的に従うと、強められたヌクレアーゼ耐性、核酸の相補的鎖に対する強められた結合親和性を有しており、およびRNase Hの基質である新規オリゴヌクレオチドが提供された。本発明のオリゴヌクレオチドは複数のヌクレオシド単位から組み立てられている。本発明の各々のオリゴヌクレオチドは、オリゴヌクレオチドのヌクレアーゼ耐性が増加するように機能化されている少なくとも一つのヌクレオシド単位を含む。さらに、本発明のある態様では、ヌクレオシド単位の少なくともいくつかは核酸の相補的鎖に対するオリゴヌクレオチドの結合親和性を増加させる置換基を有する。さらに、ヌクレオシド単位の少なくともいくつかは2’−デオキシ−エリスロ−ペントフラノシル糖残基を含む。
上記のガイドラインに関して、本発明のオリゴヌクレオチドに各々のヌクレオシド単位は(もしくは”ヌクレオシド”または”サブユニット”と称される)”天然の”または”合成の”残基のどちらでもよい。従って、本発明の文脈において、用語”オリゴヌクレオチド”は複数の連結されたヌクレオシド単位から形成されたオリゴマーを意味している。ヌクレオシド単位はお互いにホスホジエステルまたはホスホロチオエート結合のようなリン結合を通して連結されている。ヌクレオシド単位は天然のまたは非天然の核酸塩基およびペントフラノシル糖残基から形成される。用語”オリゴヌクレオチド”は従って実際上、天然に存在する化学種または天然に存在するヌクレオシド単位から形成された合成化学種を含む。
本発明のオリゴヌクレオチドは修飾されたサブユニットを含むこともできる。修飾はヌクレオシドの核酸塩基部分、ヌクレオシドの糖部分または次のヌクレオシドを連結している結合に起こり得る。
本発明のオリゴヌクレオチドの結合親和性は、オリゴヌクレオチドのヌクレオシド単位に置換基を取り込むことにより増加できることが本発明において見いだされた。好適な置換基は2’置換基である(すなわち、本発明によるオリゴヌクレオチドのヌクレオシド単位のペントフラノシル糖残基の2’位に位置された置換基)。現在の所、好適な置換基にはフルオロ、アルコキシ、アミノアルコキシ、イミダゾリルアルコキシおよびポリエチレングリコールが含まれる。アルコキシおよびアミノアルコキシ基には一般的に低級アルキル基、特にC1−C9アルキルが含まれている。ポリエチレングリコールは(O−CH2−CH2)n−O−アルキルの構造である。特に好適な置換基は式(−O−CH2−CH2)n−O−アルキル(式中、n=1およびアルキル=CH3)のポリエチレングリコール置換基である。
本発明のオリゴヌクレオチドを作り上げるヌクレオシド単位にある種の修飾核酸塩基を使用することによっても結合親和性を増加させることができる。そのような修飾核酸塩基には5−置換ピリミジン、6−アザピリミジンおよびN−2、N−6、およびO−6置換プリンが含まれるであろう(2−アミノプロピルアデニン、5−プロピルウラシルおよび5−プロピニルシトシンが含まれている)。他の修飾ピリミジンおよびプリン塩基も核酸の相補的鎖に対するオリゴヌクレオチドの結合親和性を増加させることが期待される。
2’−置換基の使用は本発明の置換オリゴヌクレオチドの結合親和性を増加させる。発表されている研究(Synthesisi and Biophysical Studies of 2’−dRIBO−F Modified Oligonucleotides,Conference On Nucleic Acid Therapeutics,Cleawater,FL,1991年1月13日)では、オリゴヌクレオチドの5つのヌクレオシド単位上に2’−フルオロ置換基を有する、15−merホスホジエステルオリゴヌクレオチドの置換ヌクレオシド単位当たり、1.6℃の結合親和性の増加を報告している。オリゴヌクレオチドのヌクレオシド単位の11が2’−フルオロ置換基を有していた場合、置換ヌクレオシド単位当たり1.8℃へ結合親和性が増加した。
上記の研究において、15−merホスホジエステルオリゴヌクレオチドは対応するホスホロチオエート類似体へ誘導化された。15−merホスホジエステルオリゴヌクレオチドとそのホスホロチオエート類似体を比較した場合、ホスホロチオエート類似体は15−merホスホジエステルオリゴヌクレオチドの結合親和性の約66%のみの親和性しか有していなかった。別の言い方をすると、結合親和性はオリゴヌクレオチドのそのホスホロチオエート類似体への誘導化により失われた。しかしながら、2’−フルオロ置換体が15−merホスホロチオエートオリゴヌクレオチドの11のヌクレオシドに位置している場合、2’−置換基の結合親和性は、15−merオリゴヌクレオチドのそのホスホロチオエート類似体への誘導化により示された減少をより以上に打ち負かせた。この化合物において、すなわち2’−フルオロ置換基で置換された11のヌクレオシド単位を有する15−merホスホロチオエートオリゴヌクレオチド、結合親和性は置換基当たり2.5℃上昇した。この研究においては、そのオリゴヌクレオチドに相補的であるRNA標的のRNase H酵素的切断を惹起するであろう2’−デオキシ−エリスロ−ペントフラノシル糖残基を有するヌクレオシド単位の適当な連続的配列を含ませるような試みは行われなかった。
標的RNAのRNase H酵素的切断を惹起するため、本発明のオリゴヌクレオチドはそのなかにDNA型セグメントのセグメントまたは配列を含んでいなければならない。別の言い方をすると、本発明のオリゴヌクレオチドのヌクレオシド単位の少なくともいくつかは2’−デオキシ−エリスロ−ペントフラノシル糖残基を有していなければならない。3つ以上の連続的に連結された2’−デオキシ−エリスロ−ペントフラノシル含有ヌクレオシド単位を有する配列は、標的RNAと本発明のオリゴヌクレオチドとのハイブリダイゼーションによりRNase H活性を惹起するために必須である。現在の所、本発明のオリゴヌクレオチド中に3つまたはそれ以上の連続した2’−デオキシ−エリスロ−ペントフラノシル含有ヌクレオシド単位の配列を有するのが好適である。少なくとも5つの連続した2’−デオキシ−エリスロ−ペントフラノシル含有ヌクレオシド単位の使用が特に好適である。
RNase Hの作用機構は、DNA−RNA二重鎖の認識に続いてのこの二重鎖のRNA鎖の切断である。”背景技術”で示したように、本分野の他の研究者は、DNA鎖にヌクレアーゼ安定性を与えるために修飾DNA鎖を使用した。このことを行うのに、彼らは増加されたヌクレアーゼ安定性を与えるがハイブリダイゼーション特性を減少させる修飾リン結合を使用した。
本発明はRNA鎖の切断を認識および惹起するためにRNase Hが直面するある種の範疇を同定した。これらの第一は切断部位でのRNA鎖は、陰性荷電を有するリン結合を通して結合されたヌクレオシド単位を有していなければならない。従って、切断部位のヌクレオシドの糖残基はβ−ペントフラノシル糖残基であらねばならず、および2’エンドコンホメーションでなければならない。この範疇に合致するヌクレオシドはホスホジエステル、ホスホロチオエートおよびホスホロジチオエート結合で結合されている2’−デオキシ−エリスロ−ペントフラノシル β−ヌクレオシドのみである。
そのような構造単位の製造で使用するために適した核酸塩基にはアデニン、グアニン、シトシン、ウリジンおよびチミンのようなプリンおよびピリミジン、並びにキサンチン、ヒポキサンチン、2−アミノアデニン、アデニンおよびグアニンの6−メチルおよび他のアルキル誘導体、アデニンおよびグアニンの2−プロピルおよび他のアルキル誘導体、5−ハロウラシルおよびシトシン、5−プロピニル ウラシルおよびシトシン、6−アゾ ウラシル、シトシンおよびチミン、5−ウラシル(偽ウラシル)、4−チオウラシル、8−ハロ、アミノ、チオーツ、チオアルキル、ヒドロキシルおよび他の8−置換アデニンおよびグアニン、5−トリフルオロメチルおよび他の5−置換ウラシルおよびシトシンおよび7−メチルグアニンのような他の合成および天然核酸塩基が含まれる。さらなるプリンおよびピリミジンとしては、米国特許第3,687,808号に記載されているもの、Concise Encyclopedia Of Polymer Science And Engineering,858−859,Kroschwitz,J.I.編,John Wiley & Sons,1990に記載されているもの、およびEnglischet.al.,Angewandte Chemie,International Edition,1991,30,613に記載されているものが含まれる。
本発明のオリゴヌクレオチドは少なくとも一つのヌクレオシドの2’位にメトキシエトキシ(−OCH2CH2OCH3)修飾を含む。この修飾は標的に対するオリゴヌクレオチドの親和性およびオリゴヌクレオチドのヌクレアーゼ耐性の両方を増加させることが示されている。本発明のオリゴヌクレオチドは好適には約5から約50のヌクレオシド単位からなっている。本発明の文脈において、このことは5から50のヌクレオシド単位を有する、前に記載したような非天然のオリゴマーを包含することを理解されたい。本発明のオリゴヌクレオチドは約15から約25のヌクレオシド単位からなっていることがより好適である。察知されるであろうように、”ヌクレオシド単位”とはリン結合を通して隣接するサブユニットに適切に結合された核酸単位および糖の組み合わせである。用語”サブユニット”は”ヌクレオシド単位”と相互交換的に使用される。RNase H応答を惹起するためには、前に特定したように、オリゴヌクレオチドのこの総配列長内には3つより多くの(しかし好適には5またはそれ以上の)連続的に連結された2’−デオキシ−エリスロ−ペントフラノシル含有ヌクレオシド単位の配列が存在するがあろう。
オリゴヌクレオチド内の2’−デオキシ−エリスロ−ペントフラノシル含有ヌクレオシド配列の両側に別の2’−置換ペントフラノシル含有ヌクレオシド配列が位置するように、オリゴヌクレオチド中に2’−デオキシ−エリスロ−ペントフラノシル含有ヌクレオシド配列を組み込むのが現在のところ好適である。そのような構築において、2’−デオキシ−エリスロ−ペントフラノシル含有ヌクレオシド配列は”中心領域”とも称され、および2’−置換ペントフラノシル含有ヌクレオシド配列は”隣接領域”と称される。
本発明のある態様において、結合親和性増加のためのヌクレオシドの残りの各々が2’−置換基を含む場合、2’−デオキシ−エリスロ−ペントフラノシル含有ヌクレオシド部分配列は、2’−置換基を有するヌクレオシド単位の第一の部分配列および2’−置換基を有するヌクレオシド単位の第二の部分配列の間に位置しているであろう。2’−デオキシ−エリスロ−ペントフラノシル含有ヌクレオシド部分配列を本発明のオリゴヌクレオチドの3’かまたは5’末端に位置させることを含む他の構築もまた可能である。
本発明に従って使用されるオリゴヌクレオチドは、固相合成のよく知られた技術により都合よくおよび日常的に製造されるであろう。[Martin,Helv.Chim.Acta,1995,78,486−504]。そのような合成の装置はApplied Biosystemsを含むいくつかの売り主により販売されている。そのような合成のための他の手段を用いてもよい。オリゴヌクレオチドの実際の合成は当業者の手腕である。ホスホロチオエートおよびアルキル化誘導体のような他のオリゴヌクレオチドを製造するために類似の技術を使用することもよく知られている。蛍光標識された、ビオチニル化されたまたは他の複合オリゴヌクレオチドを合成するために類似の技術および市販品として入手可能なビオチン、フルオレセイン、アクリジンまたはソラリン修飾アミダイトおよび/または制御孔ガラス(CPG)のような修飾アミダイトおよびCPG製品を使用することもよく知られている。
本発明の化合物は診断、治療および研究試薬およびキットとして利用できる。それらは適切な医薬として受容可能な希釈剤または担体に有効量の本発明のオリゴヌクレオチドを添加することにより医薬組成物で利用できる。それらはさらに、タンパク質の望まれない産生により特徴付けられる疾患を有する生物体を処置するために使用できる。生物体は、望まれないタンパク質をコードしている標的核酸の鎖と特異的にハイブリダイズできる配列を有する本発明のオリゴヌクレオチドと接触させることができる。
治療組成物の処方および続いてのそれらの投与は当業者の裁量でできると信じられている。治療にためには一般に、そのような治療を必要とする患者に本発明のオリゴヌクレオチドは、通常医薬として受容可能な担体中で、患者の年齢および処置されている疾患状態の重態度に依存して体重kg当たり0.01μgから100gの用量範囲で投与される。さらに、処置投与計画は患者の特定の疾患の性質、その重態度および全体的状態に依存するであろう期間続けられるであろうが、一日一度から20年に一度まで延長してもよい。処置後、患者の状態の変化および疾患状態の徴候の軽減がモニターされる。オリゴヌクレオチドの用量は、患者が現在の用量レベルに有意に応答しなければ増加させ、またはもし疾患状態の徴候の軽減が観察されれば、または疾患状態が除去されていれば減少されるであろう。
いくつかの場合は、本発明のオリゴヌクレオチドと共に他の伝統的治療様式で患者を処置するのがより有効であろう。例えば、AIDSの処置を受けている患者には、オリゴヌクレオチドと共にAZTが投与されるであろうし、アテローム性動脈硬化症の患者は処置された動脈の再閉塞を防止するため、血管形成術に続いて本発明のオリゴヌクレオチドで処置されるであろう。
処置が成功した後、疾患状態の再発を防止するために患者は維持治療を受けるのが望ましく、その際オリゴヌクレオチドは一日一回またはそれ以上から20年毎に一度まで、体重kg当たり0.01μgから100gの範囲の維持用量で投与される。
本発明の医薬組成物は局所的または全身的処置が望まれるかおよび処置されるべき範囲に依存して多くの方法で投与されるであろう。投与は局所(眼、膣、直腸、鼻孔内、経皮を含む)、経口または非経口であろう。非経口投与には静脈内滴加、皮下、腹腔内または筋肉内注射または鞘内または脳室内投与が含まれる。
局所投与のための処方には経皮パッチ、軟膏、ローション、クリーム、ゲル、点滴剤、座剤、スプレー剤、液剤および散剤が含まれるであろう。通常の医薬担体、水性、粉末または油性基剤、増粘剤などが必要または望ましいであろう。被覆コンドーム、グローブなどもまた有用であろう。
経口投与のための組成物には粉末または顆粒、水または非水性媒質中の懸濁剤または液剤、カプセル、サッシェまたは錠剤が含まれる。増粘剤、芳香剤、希釈剤、乳化剤、分散補助剤または結合剤が望ましいであろう。
鞘内または脳室内投与のための組成物には無菌溶液が含まれるが、それは緩衝液、希釈剤および他の適した添加物を含んでいてもよい。
非経口投与のための処方には無菌水性溶液が含まれるが、それは緩衝液、希釈剤および他の適した添加物を含んでいてもよい。
用量は処置される疾患状態の重態度および応答性に依存しており、処置過程は数日から数カ月、または治療が達成されるまでまたは疾患状態の軽減が達成されるまで続く。至適投与計画は患者の体の薬剤蓄積の測定から計算できる。当業者は至適投与量、投与法および反復率を容易に決定できる。至適投与量は個々のオリゴヌクレオチドの相対的効力に依存して変化するであろうし、インビトロおよびインビボ動物モデルで有効であることが観察されたEC50に基づいて一般的には見積もることができる。一般に、投与量は体重kg当たり0.01μgから100gであり、1日1回またはそれ以上、1週間毎、1月毎または1年毎または2から20年に1回である。
そのような治療的処置は、単細胞原核動物および真核生物体多細胞真核生物体の範囲の種々の生物体で実施できる。その遺伝、代謝または細胞機関の基本的部分としてDNA−RNA転写またはRNA−タンパク質翻訳を利用している生物体はそのような治療的および/または予防的処置に影響を受ける。明らかに、細菌、酵母、原生動物、藻類、植物および温血動物を含む高等動物のような多様な生物体がこの方法で処置できる。さらに、多細胞真核生物の細胞は各々、その細胞活性の不可欠な部分としてDNA−RNA転写またはRNA−タンパク質翻訳の両方を含むので、そのような細胞集団に対しても本治療および/または診断が実行できる。さらに、真核生物細胞の多くの細胞小器官(例えば、ミトコンドリアおよび葉緑体)も転写および翻訳機構を含む。単一細胞それ自体、細胞集団または細胞小器官もまた、本発明の治療または診断オリゴヌクレオチドで処置できる生物体の定義に含まれているであろう。本明細書で使用される場合、治療とは疾患状態の根絶、生物体の殺傷(例えば、細菌、原生動物または他の感染)または異常または望まれない細胞性増殖または発現の制御を含むことを意味している。
本発明の文脈において、”ハイブリダイゼーション”とは相補的核酸塩基間の水素結合形成(ワトソンークリック、フーグスティーンまたは逆フーグスティーン水素結合形成)を意味するであろう。例えば、アデニンおよびチミンは相補的な核酸塩基であり、水素結合の形成により対を形成する。本明細書で使用される場合、”相補的”および”特異的にハイブリダイズ可能”とはヌクレオシド単位を含む二つの核酸間の配列相補性を意味しており、一つの核酸はオリゴヌクレオチドでありおよび他の核酸は標的DNAまたはRNA分子である。例えば、もしオリゴヌクレオチドのある位置の核酸塩基が、DNAまたはRNA分子の同じ位置の核酸塩基と水素結合形成ができるなら、オリゴヌクレオチドおよびDNAまたはRNA分子はその位置でお互いに相補的であると考えられる。オリゴヌクレオチドおよびDNAまたはRNA分子は、各々の分子の対応する位置の十分な数がお互いに水素結合できる核酸塩基により占有されている場合、お互いに相補的である。従って、”特異的にハイブリダイズ可能”および”相補的”は、オリゴヌクレオチドおよび標的DNAまたはRNA分子間に安定なおよび特異的結合が起きるような十分な程度の相補性を示すために使用される用語である。オリゴヌクレオチドは特異的にハイブリダイズ可能であるその標的DNA配列と100%相補的である必要はないことを理解されたい。標的DNAまたはRNA分子へのオリゴヌクレオチドの結合が標的DNAまたはRNAの正常な機能を妨害して効用の消失を起こし、および特異的結合が望まれる条件下(すなわち、インビボアッセイまたは治療的処置の場合の生理学的条件下、またはインビトロアッセイの場合のアッセイが実行される条件下)、非標的配列へのオリゴヌクレオチドの非特異的結合を避けるために十分な程度の相補性がある場合、オリゴヌクレオチドは特異的にハイブリダイズ可能である。
例示の目的で、本発明の化合物がras−ルシフェラーゼトランス活性化を使用するras−ルシフェラーゼ融合系で使用された。1992年12月23日に公開され本出願と共通して譲渡されている国際特許公開番号WO92/22651(その全内容は本明細書において援用される)に記載されているように、ras癌遺伝子は、細胞質膜の内部表面に極在している関連タンパク質をコードしている遺伝子ファミリーの一員である。rasタンパク質はアミノ酸レベルで高度に保存的であり、高い親和性および特異性でGTPを結合し、およびGTPase活性を有することが示されている。ras遺伝子生成物の細胞性機能は知られていないが、それらの生化学的特性、ならびにGTP結合タンパク質またはGタンパク質として知られている信号伝達タンパク質の組との著しい配列相同性は、ras遺伝子産物が細胞質膜を通過する細胞外信号の伝達に関連する基礎的細胞制御機能における基本的役割を果たしていることを示唆している。
H−ras、K−rasおよびN−rasと称される3つのras遺伝子が哺乳類ゲノムで同定されている。哺乳類ras遺伝子はそのコード配列内に単一点突然変異により形質転換誘導特性を獲得している。天然に存在するras癌遺伝子中の突然変異はコドン12、13および61に局在している。ヒト腫瘍中に観察される最も普通に検出された活性化ras突然変異はH−ras遺伝子のコドン−12にあり、GGCからのGTCへの塩基変化はrasタンパク質生成物のGTPase制御ドメインのグリシンからバリンへの置換を生じる。この単一のアミノ酸変化はrasタンパク質機能の正常な制御を破壊し、それにより正常では制御されている細胞タンパク質を連続的に活性にするように変換すると考えられている。そのような正常なrasタンパク質機能の脱制御は正常増殖から悪性増殖への形質転換の原因となると信じられている。
本発明のオリゴヌクレオチドは、異常細胞増殖および腫瘍形成に暗示されてきた活性型に時折変換される天然に存在する細胞性遺伝子であるraf遺伝子の発現の調節にも使用された。
本発明のオリゴヌクレオチドはまたプロテインキナーゼC(PKC)に関連する核酸とも特異的にハイブリダイズ可能である。これらのオリゴヌクレオチドはPKC発現を調節することが観察された。
以下の実施例および方法は本発明を例示するものであり、これらに制限することを意図しているわけではない。
実施例1
オリゴヌクレオチド合成
非置換および置換オリゴヌクレオチドはヨウ素酸化による標準ホスホロアミダイト化学を用いる自動化DNAシンセサイザー(Applied Biosystemsモデル380B)で合成された。ホスホロチオエートオリゴヌクレオチドに対しては、亜リン酸結合の段階的チオ化のために標準酸化ボトルは3H−1,2−ベンゾジチオール−3−オン 1,1−ジオキシドの0.2Mアセトニトリル溶液に置き換えられた。チオ化待ち工程は68秒に伸ばされ、続いてキャップ化工程が行われた。CPGカラムから切断後、55℃にて濃水酸化アンモニウム中で脱保護され(18時間)、オリゴヌクレオチドは0.5MNaCl溶液から2.5容量のエタノールで2度沈澱させることにより精製された。分析ゲル電気泳動は20%アクリルアミド、8M尿素、454mMトリス−ホウ酸緩衝液(pH=7.0)で行われた。オリゴヌクレオチドおよびホスホロチオエートはポリアクリルアミドゲル電気泳動に基づいて、80%以上の完全長物質であると判断された。
実施例2
中心2’−デオキシホスホロチオエート領域に隣接する2’−置換領域を有するオリゴヌクレオチド
配列5’GCGTTTTTTTTTTGCG 3’(配列ID番号:28)の15−mer RNA標的はRNAプロトコールを用いてDNAシークエンサー上、通常の様式で製造された。2’−デオキシ領域に隣接する領域に2’−置換ヌクレオシド単位を有する一連の相補的ホスホロチオエートオリゴヌクレオチドは既知の文献の方法により、または1992年3月5日に公開された国際特許出願番号WO92/03568の方法により合成された2’−置換ヌクレオシド前駆体(即ち、2’−O−メチル)を利用して合成された。2’−置換ヌクレオシドはDNAシンセサイザー上、通常の様式で5’−O−ジメトキシトリチル−3’−ホスホロアミダイトとして加えられた。相補的オリゴヌクレオチドは5’CGC AAA AAA AAA AAA ACG C 3’(配列ID番号:29)を有する。2’−置換基はこれらのオリゴヌクレオチドのCGCおよびCG領域に位置された。以下の2’−O−置換基が使用された;2’−フルオロ;2’−O−メチル;2’−O−プロピル;2’−O−アリル;2’−O−アミノプロポキシ;2’−O−(メチキシエトキシエチル);2’−O−イミダゾールブトキシおよび2’−O−イミダゾールプロポキシ。
実施例3
ras−ルシフェラーゼレポーター遺伝子組立
本研究で記載されているRas−ルシフェラーゼレポーター遺伝子はPCR技術を使用して組み立てられた。突然変異体(コドン−12)および非突然変異体(野生型)ヒトH−ras遺伝子両方のエキソンの5’−領域のPCRクローニングのためのプライマーとして使用するためにオリゴヌクレオチドプライマーが合成された。H−ras鋳型はBethesda,MD.のAmerican Type Culture Collection(ATCC番号41000および41001)から購入された。オリゴヌクレオチドPCRプライマー##5’−ACA−TTA−TGC−TAG−CTT−TTT−GAG−TAA−ACT−TGT−GGG−GCA−GGA−GAC−CCT−GT−3’(センス)(配列ID番号:15)および5’−GAG−ATC−TGA−AGC−TTC−TGG−ATG−GTC−AGC−GC−3’(アンチセンス)(配列ID番号:16)が鋳型として突然変異体および非突然変異体H−ras遺伝子を用いる標準PCR反応に使用された。これらのプライマーはNheIおよびHindIII制限エンドヌクレアーゼ部位が隣接する正常および突然変異体H−rasの−53から+65(翻訳開始部位に関して)の配列に対応する145塩基対のDNA産物を生成することが期待される。PCR生成物は標準法を用いてゲルで精製し、沈澱させ、洗浄して水に再懸濁した。
P.ピラリス(ホタル)ルシフェラーゼ遺伝子のクローニングのためのPCRプライマーは、PCR生成物が完全長ルシフェラーゼタンパク質(ただしアミノ末端メチオニン残基を除いて、それは二つのアミノ酸、アミノ末端のリジン残基に続くロイシン残基により置換されているであろう)をコードするように設計されていた。ルシフェラーゼ遺伝子のクローニングのために使用されたオリゴヌクレオチドPCRプライマーは、5’−GAG−ATC−TGA−AGC−TTG−AAG−ACG−CCA−AAA−ACA−TAA−AG−3’(センス)(配列ID番号:17)および5’−ACG−CAT−CTG−GCG−CGC−CGA−TAC−CGT−CGA−CCT−CGA−3’(アンチセンス)(配列ID番号:18)であり、ルシフェラーゼレポーター遺伝子を含む市販品として入手可能なプラスミド(pT3/T7−Luc)(Clontech)を使用する標準PCR反応で鋳型として使用された。これらのプライマーはHindIIIおよびBssHII制限エンドヌクレアーゼ部位が隣接するルシフェラーゼ遺伝子に対応する約1.9kbの生成物が得られると期待された。この断片は標準法を用いてゲルで精製し、沈澱させ、洗浄して水に再懸濁した。
ras−ルシフェラーゼ融合レポーター遺伝子の組立を完成させるため、rasおよびルシフェラーゼPCR生成物は適当な制限エンドヌクレアーゼで消化され、制限エンドヌクレアーゼNheI、HindIIIおよびBssHIIを使用してステロイド誘導可能マウス乳癌ウイルスプロモーターMMTVを含む発現ベクター内へ3部分結合によりクローン化された。生じたクローンではホタルルシフェラーゼ遺伝子の読み枠に融合したH−ras 5’配列(−53から+65)が挿入されている。得られた発現ベクターは、ステロイド誘導可能MMTVプロモーターの制御下で発現されるras−ルシフェラーゼ融合生成物をコードしている。
実施例4
プラスミドDNAによる細胞のトランスフェクション
トランスフェクションは以下の条件下、Greenberg(Current Protocols in Molecular Biology,Ausubel et.al.,eds,John Wiley and Sons,NY)に記載されているように実行された:ヒーラー細胞は60mm皿に5x105細胞/皿で播種された。総量で10μgのDNAが各々の皿に加えられ、その9μgはras−ルシフェラーゼレポータープラスミドであり、および1μgは構成性ラウス肉腫ウイルス(RSV)プロモーターの制御下でラットグルココルチコイドレセプターを発現するベクターであった。リン酸カルシウム−DNA沈澱物は、3mM EGTAを含むトリス緩衝液[50mM トリス−Cl(pH7.5)、150mM NaCl]で洗浄することにより16−20時間後に除去された。続いて10%ウシ胎児血清を補給した新鮮な培地を細胞に加えた。この時点で、デキサメタソンによるレポーター遺伝子発現の活性化に先立ち、細胞はアンチセンスオリゴヌクレオチドで前処理された。
実施例5
細胞のオリゴヌクレオチド処理
プラスミドトランスフェクション直後に、細胞をOptiMEM(GIBCO)で3回洗浄し、前もって37℃に温められた。10μg/mL N−[1−(2,3−ジオェイルオキシ)プロピル]−N,N,N,−トリメチルアンモニウムクロリド(DOTMA)(Bethesda Research Labs,Gaithersburg,MD)を含む2mLのOptiMEMを各々の皿に加え、およびオリゴヌクレオチドが直接的に加えて、37℃で4時間インキュベートした。OptiMEMは続いて除去され、オリゴヌクレオチドを含む適当な細胞増殖培地で置き換えられた。この時点で、0.2μMの最終濃度のデキサメタソンで細胞を処理することによりレポーター遺伝子発現が活性化された。ステロイド処理して10−16時間後に細胞は採取された。
実施例6
ルシフェラーゼアッセイ
Greenberg(Current Protocols in Molecular Biology,Ausubel et al.,eds.,John Wiley and Sons,NY)により記載されているように、界面活性剤トリトンX−100での細胞溶解により、細胞からルシフェラーゼが抽出された。Dynatech ML1000ルミノメーターが625μMのルシフェリン(Sigma)の添加によるルミネッセンスのピークの測定に使用された。各々の抽出物に対し、アッセイの直線範囲にデータが集まることを確実にするため、異なった量の抽出物を使用してルシフェラーゼアッセイが複数回実施された。
実施例7
ras−ルシフェラーゼ遺伝子発現のアンチセンスオリゴヌクレオチド阻害
活性化H−rasのコドン−12点突然変異を標的とした一連のホスホロチオエートオリゴヌクレオチドが上記のras−ルシフェラーゼレポーター遺伝子システムを用いて試験された。この一連のものには基本的配列および基本的配列の類似体が含まれている。基本的配列は前記の国際特許出願番号WO92/22651に報告されているような既知の活性を有する。基本的配列およびその類似体の両方とも、ヌクレオシド単位はヌクレアーゼ耐性を提供するためにホスホロチオエート結合が組み込まれている。類似体の各々には2’−O−メチル置換基および2’−デオキシ−エリスロ−ペントフラノシル糖残基を含むヌクレオシド単位が組み込まれている。類似体において、2’−デオキシ−エリスロ−ペントフラノシル糖含有サブユニットの部分配列は両方の末端に2’−O−メチル置換サブユニットの部分配列が隣接している。類似体は2’−デオキシ−エリスロ−ペントフラノシル糖含有ヌクレオシド配列の長さの点においてお互いに異なっている。2’−デオキシ−エリスロ−ペントフラノシルヌクレオシド部分配列は、活性化rasのコドン−12点突然変異の点突然変異を中心にするように置かれている。
オリゴヌクレオチド配列、配列参照番号および配列ID番号(すべてホスホロチオエート類似体である)が表1に示されている。この表において、”M”で同定されるヌクレオシドは2’−O−メチル置換基を含み、”d”で同定されるヌクレオシドは2’−デオキシ−エリスロ−ペントフラノシルヌクレオシドである。
図1は細胞が表1のホスホロチオエートオリゴヌクレオチドで処理された場合の用量応答データを示している。オリゴヌクレオチド2570は突然変異体(活性化)H−ras RNAのコドン−12点突然変異を標的にしている。他のヌクレオシドは結合親和性を増加させるために2’−O−メチル置換基を有しており、空間を置かれた2’−デオキシ−エリスロ−ペントフラノシルヌクレオシドの種々の長さの部分を有する。対照オリゴヌクレオチドはランダム20−merホスホロチオエートオリゴヌクレオチドである。結果は、オリゴヌクレオチドで処理されていないトランスフェクト細胞のルシフェラーゼ活性のパーセントとして表現されている。図が示しているように、オリゴヌクレオチド2570の濃度を増加させて細胞を処理すると、ras−ルシフェラーゼの突然変異型を発現している細胞中のras−ルシフェラーゼ活性を用量依存的に阻害した。オリゴヌクレオチド2570は通常型と比較した場合、ras−ルシフェラーゼの突然変異型に対して約3倍の選択性を示した。
図1からさらに解るように、オリゴヌクレオチド3980、3985および3984の各々はオリゴヌクレオチド2570が行ったよりも大きなras−ルシフェラーゼ活性の阻害を示した。2’−デオキシ−エリスロ−ペントフラノシルヌクレオシドの7−mer配列を有するオリゴヌクレオチド3985が最大の阻害を示した。2’−デオキシ−エリスロ−ペントフラノシルヌクレオシド単位の5−mer配列を有するオリゴヌクレオチド3980が次に大きな阻害を示し、2’−デオキシ−エリスロ−ペントフラノシルヌクレオシド単位の9−mer配列を有するオリゴヌクレオチド3984が続いている。
図2は図1と同様の結果を示しているが、棒グラフの形である。図2でさらにわかるのは、オリゴヌクレオチド3975およびオリゴヌクレオチド3979の活性である。これらのオリゴヌクレオチドは各々1および3ヌクレオシドの長さの2’−デオキシ−エリスロ−ペントフラノシルヌクレオシド単位の部分配列を有する。図2から明らかなように、これらのオリゴヌクレオチドは有意な活性を示さなかった。3−merデオキシ部分配列を有するオリゴヌクレオチド3979では最も高い濃度量で測定可能な活性が観察された。
オリゴヌクレオチド2570と比較してオリゴヌクレオチド3980、3985および3984の活性の増加は、化合物上に位置する2’−O−メチル置換基によりこれらの化合物に与えられた結合親和性の増加、およびヌクレオシドの主配列内への2’−デオキシ−エリスロ−ペントフラノシルヌクレオシド配列の取り込みによりこれらの化合物に与えられたRNase H活性化が寄与している。本発明の活性化合物と対照的に、本発明の活性オリゴヌクレオチドのホスホロチオエート結合の代わりにホスホジエステル結合を有する、活性オリゴヌクレオチド2570、3980、3985および3984と同一の配列が活性を示さなかったことは興味を引かれる。このことは、ホスホジエステル化合物はヌクレアーゼ(ホスホジエステル化合物を分解する)の基質であるため、それらのRNaseH活性化の可能性が妨害されるためである。
他の糖修飾:キメラオリゴヌクレオチドにおける2’−O−メチル置換基以外の他の2’糖修飾の効果が試験された。これらの修飾は、7−merデオキシ部分配列(または7−merデオキシギャップ)に隣接した、2’−修飾ヌクレオシドを有する17−merオリゴヌクレオチドが実施例8に記載したような25−merオリゴヌクレオチド補体とハイブリダイズされた場合に得られたTm値と共に表2に掲げられている。これらのオリゴヌクレオチドにおいて、2’位のアルキル長とTmの間に相関が観察された。アルキル長が増加するにつれてTmが減少した。2’−フルオロ キメラオリゴヌクレオチドは一連のものの中で最も高いTmを示した。
これらの2’修飾オリゴヌクレオチドは、実施例9に記載されたトランス活性化レポーター遺伝子アッセイを用いてH−rasに対するアンチセンス活性が試験された。これら2’修飾キメラ化合物のすべてがras発現を阻害し、2’−フルオロ 7−merギャップ付化合物が最も活性であった。5−mer中心デオキシギャップを有する2’−フルオロ キメラオリゴヌクレオチドもまた活性であった。
5−merまたは7−merデオキシ部分配列が隣接する2’−O−プロピル部分配列を有する配列ID番号:1のキメラホスホロチオエートオリゴヌクレオチドが2’−O−メチル キメラオリゴヌクレオチドと比較された。T24細胞でのras発現は7−merデオキシギャップおよび均一のホスホロチオエート主鎖を有する2’−O−メチルおよび2’−O−プロピルキメラオリゴヌクレオチドの両方で阻害された。デオキシギャップを5ヌクレオシドに減少させた場合は、2’−O−メチルオリゴヌクレオチドのみがras発現を阻害した。
癌細胞におけるH−ras遺伝子発現のアンチセンスオリゴヌクレオチド阻害:
ras AUG領域に相補的な二つのホスホロチオエートオリゴヌクレオチド(2502、2503)、ならびに同一の配列および2’−O−メチル部分配列が隣接した7−merデオキシ部分配列を有するキメラオリゴヌクレオチド(4998、5122)が実施例10に記載したように試験された。これらのキメラオリゴヌクレオチドは表3に示されている。
化合物2503はT24細胞においてras発現を71%阻害し、キメラ化合物(4998)はras mRNAをいくぶん強く阻害した(84%阻害)。化合物2502(これもまたAUG領域に相補的)はras RNAレベルを26%減少させ、このオリゴヌクレオチドのキメラ体(5122)は15%阻害を示した。またこのアッセイには突然変異体コドン−12を標的とする二つのオリゴヌクレオチドも含まれていた。化合物2570(配列ID番号:1)はras RNAを82%減少させ、7−merデオキシ部分配列を有するこのオリゴヌクレオチドの2’−O−メチル キメラ体(3985)はras RNAを95%減少させた。
オリゴヌクレオチド2570および2503はまた野生型(即ち、活性化されていない)H−rasコドン−12を有するヒーラー細胞におけるras発現に対するそれらの効果を決定するために試験された。T24細胞(活性化コドン−12を有する)においてはこれらのオリゴヌクレオチドの両方がras発現を阻害したが、ヒーラー細胞においてはras AUGと特異的にハイブリダイズできるオリゴヌクレオチド(2503)のみがras発現を阻害した。活性化されたコドン−12と特異的にハイブリダイズできるオリゴヌクレオチド2570(配列ID番号:1)はヒーラー細胞においてras発現を阻害しなかった(なぜなら、これらの細胞では活性化されたコドン−12標的が欠けている)。
活性化H−rasのコドン−12と相補的な17−merホスホロチオエートオリゴヌクレオチドであるオリゴヌクレオチド2570、ならびに2570と同一の配列であるが、各々5、7および9ヌクレオシド単位のデオキシ部分配列を有するキメラホスホロチオエート2’−O−メチル置換オリゴヌクレオチド3980、3985および3984(表1に示されている)のT24細胞におけるras発現の阻害が試験された(実施例8に記載されているように)。均一の2’−デオキシオリゴヌクレオチド2570および3つのキメラオリゴヌクレオチドはT24細胞においてras mRNAレベルを減少させた。化合物3985−(7−merデオキシギャップ)および3984(9−merデオキシギャップ)はras mRNAを81%減少させ;化合物3980(5−merデオキシギャップ)はras mRNAを61%減少させた。この配列であるが、5−merデオキシ(4689)または7−merデオキシ(4690)が隣接する2’−フルオロ置換ヌクレオシドを有するキメラオリゴヌクレオチドはT24細胞においてras mRNA発現を阻害し、5−merデオキシ部分配列を有する2’−フルオロキメラの63%阻害に対し、7−merデオキシ部分配列を有するものがより好適な阻害(82%)であった。
癌細胞増殖のアンチセンスオリゴヌクレオチド阻害:活性化rasのコドン−12に相補的な同一の配列を有する(配列ID番号:1)3つの17−merオリゴヌクレオチドの、実施例11に記載されたようなT24癌細胞増殖に対する効果が試験された。オリゴヌクレオチド3985は2’−O−メチル置換ヌクレオシドが隣接する7−merデオキシ部分配列を有する均一なホスホロチオエートであり、4690は2’−O−フルオロ置換ヌクレオシドが隣接する7−merデオキシ部分配列(ギャップ)を有する均一なホスホロチオエートである(CFCFAF CFAFCd CdGdAd CdGdGd CFGFCF CFCF、配列ID番号:1、”F”で同定されるヌクレオシドは2’−フルオロ置換基を含み、”d”で同定されるヌクレオシドは2’−デオキシ−エリスロ−ペントフラノシルヌクレオシドである)。癌細胞増殖に対するこれらのオリゴヌクレオチドの影響はノーザンブロット分析により示されたras mRNA発現に対するそれらの影響とよく相関した:オリゴヌクレオチド2570は細胞増殖を61%阻害し、2’−O−メチルキメラオリゴヌクレオチド3985は細胞増殖を82%阻害し、2’−フルオロキメラ類似体は細胞増殖を93%阻害した。
細胞増殖に対するこれらのオリゴヌクレオチドの用量−応答研究において、阻害は25μMから100μMの範囲において用量−依存であることが示された。44nM、61nMおよび98nMのIC50値を各々オリゴヌクレオチド4690、3985および2570に割り当てることができた。ランダムオリゴヌクレオチド対照は試験された用量では影響を与えなかった。
細胞増殖に対するISIS2570の効果は細胞型特異的であった。このオリゴヌクレオチドによるT24細胞増殖の阻害は、同一のオリゴヌクレオチドによるヒーラー細胞の阻害よりも4倍強烈であった(100nMオリゴヌクレオチド濃度)。ISIS2570は、T24には存在するが、野生型コドン−12を有するヒーラー細胞には欠けている活性化(突然変異体)rasコドン−12を標的にしている。
キメラ主鎖修飾オリゴヌクレオチド:前の実施例で議論されたオリゴヌクレオチドは均一のホスホロチオエート主鎖を有していた。前に議論した2’修飾キメラオリゴヌクレオチドは均一のホスホジエステル主鎖では活性でない。5−merデオキシギャップに隣接した2’−O−メチル置換領域を有し、ギャップ領域がP=S結合を有し、および隣接領域がP=O結合を有するキメラオリゴヌクレオチドが合成された(ISIS4226)。P=O主鎖をギャップにおよびP=Sを隣接領域に有する別のキメラオリゴヌクレオチド(ISIS4223)もまた作製された。これらのオリゴヌクレオチドは表4に示されている。
均一の2’−デオキシヌクレオシド単位を有するオリゴヌクレオチドもまた合成された。これらのオリゴヌクレオチドは分子の中心領域が1つのホスホジエステル結合(ISIS4248)、2つのホスホジエステル(ISIS4546)、3つのホスホジエステル(ISIS4551)または10のホスホジエステル結合(ISIS4241)のホスホロチオエート結合を有する。これらのオリゴヌクレオチドもまた表4に示されている。
Dignam et al.,Nucleic Acids Res.,1983,11,1475−1489に記載されているように、ヌクレアーゼ分解への感受性を決定するため、オリゴヌクレオチドは粗ヒーラー細胞抽出物中、37℃でインキュベートされた。5−merホスホジエステル中心領域およびホスホロチオエート/2’−O−メチル置換隣接領域を有するオリゴヌクレオチド(4233)は7時間のT1/2を有していた。5−merホスホロチオエート中心領域およびホスホロチオエート/2’−O−メチル置換隣接領域を有するオリゴヌクレオチドは30時間のT1/2を有していた。1から10のホスホジエステル ジエステル結合を有するオリゴヌクレオチドの組において、1つのホスホジエステル結合のオリゴヌクレオチド(4248)は均一のホスホロチオエートオリゴヌクレオチドISIS2570が安定だったようにヌクレアーゼに対して安定であり、ヒーラー細胞抽出物中で5時間後も何の分解も示さなかった。2−mer、3−merおよび4−merホスホジエステル中心領域を有するオリゴヌクレオチドは各々約5.5時間、3.75時間および3.2時間のT1/2を有しており、5−merまたは10−merホスホジエステル中心領域を有するオリゴヌクレオチドは各々1.75時間および0.9時間のT1/2を有していた。
キメラ主鎖修飾オリゴヌクレオチドのアンチセンス活性:均一のホスホロチオエート主鎖はアンチセンス活性には必要とされない。ISIS4226およびISIS4233が、ISIS2570(均一のホスホロチオエート/均一のデオキシ)、ISIS3980(均一のホスホロチオエート、デオキシ中心領域を有する2’−O−隣接領域)およびISIS3961(均一ホスホジエステル、デオキシ中心領域を有する2’−O−隣接領域)と共にras発現に対する効果についてras−ルシフェラーゼ系で試験された。P=S(すなわち、ヌクレアーゼ耐性)中心領域を有するすべてのオリゴヌクレオチドがras発現を阻害した。分子の中心に1つのホスホジエステル(ISIS4248)かまたは10のホスホジエステル結合(ISIS4241)を含むホスホロチオエート結合を有する2つの均一の2’−デオキシオリゴヌクレオチドの活性も試験された。1つのP=Oを含むオリゴヌクレオチドはすべてにホスホロチオエート結合を含むオリゴヌクレオチド(均一のP=Sオリゴヌクレオチド)とちょうど同じように活性であったが、10のP=O結合を含む同じオリゴヌクレオチドは完全に不活性であった。
7−merデオキシ中心領域(ギャップ)にホスホロチオエート主鎖を有し、および隣接領域にホスホジエステル結合を有する(それらは2’−O−メチルまたは2’−O−プロピル置換されている)配列ID番号:1のキメラホスホロチオエートオリゴヌクレオチドが作製された。2’−O−プロピル置換ホスホジエステル隣接領域を有するオリゴヌクレオチドはras発現を阻害することができた。
実施例8
融解曲線
温度に対する吸収曲線がIBM PCコンピューターおよびGilford Response II分光光度計と接続したGilford 260分光光度計を用いて260nmで測定された。緩衝液は100mM Na+、10mMリン酸および0.1mM EDTAを含んでいた(pH7)。オリゴヌクレオチド濃度は4μMであり、各々の鎖は85℃での吸光度およびPuglisiおよびTinoco,Methods in Enzymol.,1989,180,304−325に従って計算された吸光係数から決定された。Tm、二重鎖形成の自由エネルギーおよび会合定数はデータを直線勾配ベースラインを有する二状態モデルへ適合させることにより得られた。Petersheim,M.およびTurner,D.H.,Biochemistry,1983,22,256−263。報告されているパラメーターは少なくとも3回の実験の平均である。いくつかのオリゴヌクレオチドについては、log10(濃度)に対するTm -1のプロットから二重鎖形成の自由エネルギーも得られた。Borer,P.N.,Dengler,B.,Tinoco,I.,Jr.,and Uhlenbeck,O.C.,J.Mol.Biol.,1974,86,843 − 853。
実施例9
rasトランス活性化レポーター遺伝子システム
構成性SV40プロモーター制御下にある活性化(コドン−12、GGC→GTC)H−ras cDNA挿入物を含む発現プラスミドpSV2−oliはBruno Tocque博士(Rhone−Poulenc Sante,Vitry,France)から贈与された。このプラスミドは、ステロイド誘導可能マウス乳腫瘍ウイルス(MMTV)プロモーターの制御下にあるH−ras発現プラスミドを構築するための(PCRによる)鋳型として使用された。H−rasコード配列を得るために、H−ras遺伝子の570bpコード領域がPCRにより増幅された。PCRプライマーは、クローニングを容易にするためそれらの5’−領城中に特有のエンドヌクレアーゼ部位を有するように設計された。H−rasコドン−12突然変異体癌遺伝子のコード領域を含むPCR生成物はゲルで精製され、消化され、クローニングに先だってもう一度精製された。この構築は、挿入物を発現プラスミドpMAMneo(Clontech Laboratories,CA)内へクローニングすることにより完成した。
ras応答性レポーター遺伝子pRDO53がras発現を検出するために使用された。Owen et al.,Proc.Natl.Acad.Sci.U.S.A.,1990,87,3866−3870。
実施例10
インビボでのras発現のノーザンブロット分析
ヒト膀胱癌細胞株T24はAmerican Type Culture Collection(Rockville MD)から入手した。細胞は10%熱不活性化ウシ胎児血清および各々50U/mLのペニシリンおよびストレプトマイシンを補給した、L−グルタミンを含むマッコイ5A培地(Gibco BRL,Gaithersburg MD)中で増殖させた。細胞は100mmプレートに播種した。それらが70%コンフルエントに達した時、オリゴヌクレオチドで処理した。プレートは10mLの前もって温めたPBSおよび2.5μLのDOTMAを含む5mLのOptiMEM還元血清培地で洗浄した。続いてオリゴヌクレオチドを所望の濃度まで加えた。処置して4時間後、培地をマッコイ培地に置き換えた。オリゴヌクレオチド処置48時間後に細胞を集め、RNAは標準CsCl精製法を用いて単離した。Kingston,R.E.,Current Protocols in Molecular Biology,(F.M.Ausubel,R.Brent,R.E.Kingston,D.D.Moore,J.A.Smith,J.G.Seidman and K.Strahl’,eds.),John Wiley and Sons,NY。
ヒト上皮様癌腫細胞株ヒーラー229はAmerican Type Culture Collection(Bethesda,MD)から入手した。ヒーラー細胞は10%ウシ胎児血清および100U/mLペニシリンを補給したダルベッコ改良イーグル培地(DMEM)中、6−ウェルプレート上に単層で維持された。オリゴヌクレオチドによる処理およびRNAの単離は本質的にT24細胞で説明した通りである。
ノーザンハイブリダイゼーション:各々のRNAの10μgを1.2%アガロース/ホルムアルデヒドゲル上で電気泳動し、常法を用いてGeneBind 45ナイロン膜(Pharmacia LKB,Piscataway,NJ)へ一夜移動させた。Kingston,R.E.,Current Protocols in Molecular Biology,(F.M.Ausubel,R.Brent,R.E.Kingston,D.D.Moore,J.A.Smith,J.G.Seidman and K.Strahl’,eds.),John Wiley and Sons,NY。RNAは膜へUV−架橋させた。二本鎖32P標識プローブはPrime a Gene標識キット(Promega,Madison WI)を用いて合成された。rasプローブはコドン−12にGGCからGTCへの突然変異を有する活性化(突然変異体)H−ras mRNAのcDNAクローンのSalI−NheI断片であった。対照プローブはG3PDHであった。ブロットは68℃で15分間QuickHybハイブリダイゼーション溶液(Stratagene,La Jolla,CA)で前もってハイブリダイズされた。100μLの10mg/mLサケ精子DNAと混合した熱変性放射活性プローブ(2.5x106カウント/2mLハイブリダイゼーション溶液)を加え、膜は68℃で1時間、膜をハイブリダイズさせた。ブロットは2xSSC/0.1%SDS中、室温にて15分で二度、および0.1xSSC/0.1%SDS中、60℃にて30分の一度の洗浄を行った。ブロットはオートラジオグラフィーを行い、信号の強度はImageQuantホスホロイメージャー(Molecuar Dynamics,Sunnyvale,CA)を用いて定量した。ノーザンブロットは最初にrasプローブとハイブリダイズさせ、続いて0.1xSSC/0.1%SDS中で15分煮沸することにより剥ぎ取り、正しい試料の負荷を検査するために対照G3PDHプローブと再ハイブリダイズされた。
実施例11
癌細胞増殖のアンチセンスオリゴヌクレオチド阻害
細胞は本質的には実施例10で説明したように培養およびオリゴヌクレオチドで処理された。細胞は60mmプレートに播種され、70%コンフルエントに達した時、DOTMA存在下でオリゴヌクレオチドにより処理された。時間経過実験:1日目、細胞は100nMの最終濃度のオリゴヌクレオチドで一度処理された。3日目に増殖培地が一度交換され、計数チャンバーを使用して細胞は5日に渡って毎日計数された。用量−応答実験:種々の濃度のオリゴヌクレオチド(10、25、50、100または250μM)が細胞に加えられ、細胞は3日後に採取され計数された。オリゴヌクレオチド2570、3985および4690のT24癌細胞増殖に対する効果が試験された。
実施例12
キメラ(デオキシギャップ付)2’−O−メチルオリゴヌクレオチドによるPKC−α mRNA発現の阻害
配列ID番号:4を有するオリゴヌクレオチドは、デオキシ中心領域または2’−O−メチル置換部分配列が隣接する種々の長さのデオキシギャップを有する均一のホスホロチオエートキメラオリゴヌクレオチドとして合成された。これらのオリゴヌクレオチド(500nM濃度)はノーザンブロット分析によりPKC−α mRNAレベルに対する効果が試験された。8ヌクレオシドまたはそれ以上のデオキシギャップがすべての場合においてPKC−α mRNAレベル(両方の転写体)の最大の減少を与えた。これらのオリゴヌクレオチドはPCK−α mRNAを減少させ、4ヌクレオシドのデオキシギャップ長では約83%、および6またはそれ以上のヌクレオシドのデオキシギャップではPCK−α mRNAのほとんど完全な減少を与えた。
4−merまたは6−merデオキシギャップを有する2’−O−メチル置換キメラオリゴヌクレオチドはPKC−α mRNAの減少に対し、均一デオキシオリゴヌクレオチド(すべて均一のホスホロチオエートである)が行うように200nMから250nMのIC50(PKC−α mRNAレベルを50%減少を与えるのに必要とされるオリゴヌクレオチドの濃度)を有する。8−merデオキシギャップを有する2’−O−メチル置換キメラオリゴヌクレオチドは約85nMのIC50を有していた。
このキメラオリゴヌクレオチドのいくつかの変異体(配列ID番号:4)のPKC−α mRNAレベルを低くする能力が比較された。これらのオリゴヌクレオチドは表5に示されている。
PKC−α mRNAレベルに対するこれらのオリゴヌクレオチドの効果は図3に示されている。オリゴヌクレオチド7008、3522および5352はPKC−α mRNAの減少を示し、5352が最も活性であった。
配列ID番号:4を有する一連の2’−O−プロピルキメラオリゴヌクレオチドが合成された。これらのオリゴヌクレオチドは表6に示されている。
これらの2’−O−プロピル置換キメラオリゴヌクレオチドは2’−O−メチル置換キメラオリゴヌクレオチドと比較された。オリゴヌクレオチド7273および7294はPKC−α mRNAレベルを下げることで対応する2’−O−メチル相当物よりも活性であった。このことは図4および5に示されている。
実施例13
PKC−α mRNA発現アンチセンス減少させる別のオリゴヌクレオチド
ヒトPKC−α非翻訳領域を標的とする別のホスホロチオエートオリゴヌクレオチドが設計されおよび合成された。
オリゴヌクレオチド6632、6653、7082および7083はPKC−α mRNAレベルを下げることで最も活性であった。
実施例14
PKC−α mRNAレベルに対する配列ID番号:30を有するオリゴヌクレオチドの効果
A549細胞は陽イオン性脂質DOTMA/DOPE存在下、500nMのホスホロチオエートオリゴヌクレオチドで4時間処理され、洗浄し、さらに20時間放置して回復させた。全RNAが抽出され、各々の20μgが1.2%ゲルで分離され、ナイロン膜へ移された。これらのブロットは32P放射性標識PKC−α cDNAプローブで探索され、続いて取り出され、等しいRNA負荷を確認するため放射性標識G3PDHプローブで再探索された。各々のオリゴヌクレオチド[3520(配列ID番号:31)、3521(配列ID番号:30)、3522(配列ID番号:4)および3527(配列ID番号:32)]は二重に試験された。二つの主PKC−α転写体(8.5kbおよび4.0kb)が試験されPhosphorImager(Molecular Dynamics,Sunnyvale CA)で定量された。ISIS3521(配列ID番号:30)はより小さい転写体の約80%の減少およびより大きな転写体の90%を超える減少を与えた。
配列ID番号:30および2’−OCH2CH2OCH3修飾を含むヌクレオシドが各々の端に隣接する8−merデオキシ中心領域を有する二つのオリゴヌクレオチドが合成された。合成を容易にするため、最後のヌクレオシドはデオキシヌクレオシドであった。表8に示されたこれらの化合物は異なっており、その一つISIS9606は均一なホスホロチオエート主鎖を有し、他のもの(ISIS9606)は中心領域にホスホロチオエート主鎖(主鎖結合7−14)および隣接領域にホスホジエステル主鎖を有する。これらの化合物はA549細胞におけるPKC−α mRNA発現の阻害能力が試験され、ホスホロチオエート化合物、ISIS3521と比較された。結果は図6aおよび6bに示されている。3つの化合物に対してIC50(50%阻害が得られるオリゴヌクレオチド濃度)が計算された。ホスホロチオエート化合物、ISIS3521は約170nMのIC50を示した。ISIS9605および9606の両方のメトキシエトキシ化合物とも約25nMのIC50を示した。メトキシエトキシ修飾によるこの6から7倍の能力の増加は驚くような活性のしるしである。それらの非常に低いIC50のため、メトキシエトキシ化合物9605および9606は好適である。
実施例15
ヌードマウスにおけるヒトColo−205結腸腫瘍増殖に対する2’−メトキシエトキシオリゴヌクレオチドISIS12723の効果
ヌードマウスにおける皮下ヒトColo−205結腸癌腫異種移植片は5x106Colo−205細胞を皮下に注射することにより確立された。2’−OCH2CH2OCH3修飾を含む6−mer部分配列が両端に隣接した8−merデオキシ中心領域、中心領域(主鎖結合7−14)にホスホロチオエート主鎖および隣接領域にホスホジエステル主鎖を有するオリゴヌクレオチド、ISIS12723(配列ID番号:30)、または均一なデオキシホスホロチオエート、ISIS3521(配列ID番号:30)を1日1回0.006、0.06、0.6または6.0mg/kgの用量で静脈内投与してマウスが処理された。この研究において、ISIS12723は塩溶液プラセボ対照と比較して95%を超える腫瘍増殖の阻害を示した(図7a)。従って、メトキシエトキシ化合物、ISIS12723は好適である。
実施例16
キメラオリゴヌクレオチドによるc−raf発現の阻害
配列ID番号:7を有するキメラオリゴヌクレオチドがGenbank c−raf配列HUMRAFR(Genbankリストx03484)を使用して設計され、合成され、およびノーザンブロットアッセイを使用してT24膀胱癌腫細胞におけるc−raf mRNA発現の阻害が試験された。これらのキメラオリゴヌクレオチドは2’−O−メチル修飾ヌクレオシドの2つの領域が隣接した6、8または10デオキシヌクレオシドの中心”ギャップ”領域を有しており、表9に示されている。主鎖は均一なホスホロチオエートであった。実施例20に記載したようなノーザンブロット分析において、これらのオリゴヌクレオチド3つすべて(ISIS6720、6−merデオキシギャップ;ISIS6717、8−merデオキシギャップ;ISIS6729、10−merデオキシギャップ)がT24細胞において70%を超えるc−raf mRNA発現の阻害を示した。これらのオリゴヌクレオチドは好適である。8−merデオキシギャップを有するオリゴヌクレオチド(6717)が90%を超える阻害を示したので、より好適である。
一つまたはそれ以上の2’−O−メチル修飾および均一なホスホロチオエート主鎖を有する別のキメラオリゴヌクレオチドが合成された。これらは表10に示されている。すべてがホスホロチオエートであり;ボールド体の領域は2’−O−メチル修飾領域を示している。
ノーザンブロット分析によりc−raf mRNAを阻害するこれらの能力が試験され、ISIS7848、7849、7851、7856、7855、7854、7847および7853が70%より良好な阻害を与え、従って好適である。これらの内、7851、7855、7847および7853が90%を超える阻害を与え、より好適である。
種々の2’修飾を有する別のキメラオリゴヌクレオチドが製造され、試験された。これらは表11に示されている。すべてがホスホロチオエートであり;ボールド体の領域は2’−修飾領域を示している。
これらの内、オリゴヌクレオチド6720、6717、6729、9720および9058が好適である。オリゴヌクレオチド6717、6729、9720および9058がより好適である。
実施例17
c−raf mRNA発現に対する、配列ID番号:7を有する2’−メトキシエトキシオリゴヌクレオチドの効果
配列ID番号:7および2’−O−CH2−CH2−O−CH3修飾を含む6ヌクレオシドが各々の端に隣接する、2’−デオキシ−エリスロ−ペントフラノシル糖残基含有中心8−ヌクレオシド単位部分配列を有する二つのオリゴヌクレオチドが合成された。これらの化合物は異なっており、その一つISIS10755(CIBA1440として知られている)は均一なホスホロチオエート主鎖を有し;他のもの、ISIS10754(CIBA1339またはCGP69845として知られている))は中心領域にホスホロチオエート主鎖(主鎖結合7−14)および隣接領域にホスホジエステル主鎖を有する。これらの化合物はT24細胞におけるc−raf mRNA発現を阻害する能力が試験された。IC50(50%阻害が得られるオリゴヌクレオチド濃度)が計算され、これらの補体に対するオリゴヌクレオチドの親和性を示すTmデータと共に表12に示されている。それらの非常に低いIC50のため、ISIS10755およびISIS10754の両方が好適である。本発明で使用されるオリゴヌクレオチドは固相合成のよく知られた技術により便利よくおよび日常的に作製されるであろう。(Martin,Helv.Chim.Acta,1995,78,486−504。)そのような合成のための装置はApplied Biosystemsを含むいくつかの製造元から販売されている。そのような合成のためには任意の他の手段を用いてもよい;オリゴヌクレオチドの実際の合成は当業者の才能によるものである。
実施例18
ヒト肺腺癌腫瘍に対するISIS5132およびCGP69845の効果
オスBalb/cヌードマウスにおいて皮下ヒトA549肺腺癌異種移植片が確立され、ISIS5132(配列ID番号:7)または配列ID番号:7のメトキシエトキシ(2’−O−CH2−CH2−O−CH3)体で処置された(両方とも0.006から6.0mg/kgの用量範囲で静脈内注射により毎日投与された)。図6aおよび6bに示されているように、ISIS5132はすべての用量で、用量依存的に腫瘍サイズを減少させた。メトキシエトキシ(2’−O−CH2−CH2−O−CH3)オリゴヌクレオチド、CGP69845、はより少ない用量でISIS5132と類似の、および6.0mg/kgの用量ではISIS5132よりも大きな効果を有していた。
実施例19
A549異種移植片
5x106A549細胞がヌードマウスの内腿の皮下に移植された。塩溶液に懸濁したオリゴヌクレオチド(ISIS5132およびCGP69845、ISIS10754としても知られている)が0.006から6.0mg/kgの用量範囲で静脈内注射により1日1回投与された。生じた腫瘍は9、12、17および21日目に測定され、腫瘍容量が計算された。
実施例10
c−raf mRNA発現阻害のノーザンブロット分析
ヒト膀胱癌細胞株T24はAmerican Type Culture Collection(Rockville MD)から入手した。細胞は10%熱不活性化ウシ胎児血清および各々50U/mLのペニシリンおよびストレプトマイシンを補給した、L−グルタミンを含むマッコイ5A培地(Gibco BRL,Gaithersburg MD)中で増殖させた。細胞は100mmプレートに播種した。それらが70%コンフルエントに達した時、オリゴヌクレオチドで処理した。プレートは10mLの前もって温めたPBSおよび2.5μLのDOTMAを含む5mLのOptiMEM還元血清培地で洗浄した。続いてリポフェクチンとともにオリゴヌクレオチドを所望の濃度まで加えた。処置して4時間後、培地をマッコイ培地に置き換えた。オリゴヌクレオチド処置24から72時間後に細胞を集め、RNAは標準CsCl精製法を用いて単離した。Kingston,R.E.,Current Protocols in Molecular Biology,(F.M.Ausubel,R.Brent,R.E.Kingston,D.D.Moore,J.A.Smith,J.G.Seidman and K.Strahl’,eds.),John Wiley and Sons,NY。全RNAはCsClクッションを用いる細胞溶解液の遠心分離により単離した。RNA試料は1.2%アガロース−ホルムアルデヒドゲルを通して電気泳動し、12−14時間かけてキャピラリー拡散によりハイブリダイゼーション膜へ移した。RNAはStratalinker(Stratagene,La Jolla,CA)中でUV光に暴露することにより膜へ架橋させ、ランダム−プライムト32P−標識c−raf cDNAプローブ(ATCCから得られた)または対照としてG3PDHプローブへハイブリダイズさせた。RNAはPhosphorimager(Molecular Dynamics,Sunnyvale,CA)を使用して定量した。
実施例21
Rev遺伝子発現のオリゴヌクレオチド阻害
このアッセイに使用されたキメラオリゴヌクレオチドは下記の表13に示されている。
トランスフェクションおよびルシフェラーゼアッセイ:3T3細胞はグルコース、L−グルタミン、ピルビン酸ナトリウムおよび10%ウシ胎児血清(GIBCO)を加えたDMEM中で維持された。すべての実験において、細胞は前夜、6−ウェルプレート(Falcon)に75,000細胞/ウェルで播種された。トランスフェクションは標準CaPO4法を使用して実施された。複製物の各々の組に対し、15μg/mLのpSG5/revプラスミド、18μg/mLのpHIVenu−lucおよび2μg/mLのRep 6を沈澱させ、この200μLを各々のウェルに滴加した。沈澱物は37℃にて7時間、細胞上でインキュベートさせた。次に培地を吸引し、細胞はPBSで一度洗浄し、新鮮な完全培地を加えて一夜インキュベーションを行った。インキュベーション後、培地を除去し、細胞を2mLのOPTIMEM(GIBCO)で洗浄して、2.5μg/mLのリポフェクチン(GIBCO−BRL)およびオリゴヌクレオチドを含む1mLのOPTIMEMを加えた。混合物は37℃にて4時間インキュベートし、その後細胞培養液を吸引して除き、完全培地を加えた。この処理を行って2時間後、0.2μM/mLのデキサメタゾン(Sigma)をすべてのウェルに加え、pHIVenu−lucのMMTVプロモーターを誘導した。
ルシフェラーゼアッセイは24時間後に以下のように実行された:ウェルを二度PBSで洗浄し、200μLの溶解緩衝液(1%トリトン、25mMグリシルグリシン、pH7.8、15mM MgSO4、4mM EGTAおよび1mM DTT)中でひっかくことにより細胞を採取した。溶解物は11,500rpmで5分間の冷却微量遠心分離により清澄化させた。続いてマイクロタイタープレート中、100μLの溶解物と50μLのアッセイ緩衝液(25mMグリシルグリシン、pH7.8、15mM MgSO4、4mM EGTA、15mMリン酸カリウム、pH7.8、1mM DTTおよび7.5mM ATP)と混合した。Luc検出はマイクロタイタールミネセンスリーダー(Dynatech Laboratories)を使用して実施された。反応は50μLの1xルシフェラーゼ溶液(Sigma)を注入することにより開始された。1x溶液は10x保存液(10mMルシフェリンの10mM DTT溶液)からの使用に先だってルシフェリン緩衝液(25mMグリシルグリシン、pH7.8、15mM MgSO4、4mM EGTAおよび4mM DTT)に希釈された。試料は20秒間計数された。ホタルluc発光の動力学は数秒持続するフラッシュ期間により特徴付けられ、続いてより低い強度の発光の期間が数分持続する。
RevおよびRRE RNA合成:pSG%−RevはT7プロモーターに隣接するRev遺伝子を含む。BglII直線化pSG5−RevがT7 RNAポリメラーゼによる転写のDNA鋳型として使用された。RRE RNA生成のための鋳型はPCRにより製造された。RNA合成のため、DNA鋳型は0.2から1.0mg/mLで、5mM ATP、CTPおよびGTPの各々、0.5mMのUTP、10mMのDTT、40mMのトリス−HCl、pH7.5、6mMのMgCl2、4mMのスペルミジン、500U/mLのRNAsin(20U/μLで)、2500μCi/mLの32P UTP(10mCi/mLで)および1000U/mLのT7 RNAポリメラーゼとともに使用された。反応液は37℃にて1時間インキュベートした。転写反応はホルムアミド負荷緩衝液を加えることにより終結させ、8M尿素を含む変性ポリアクリルアミドゲルを通した。RNAはSchwartz et al.(Gene,1990,88,197)の方法に従ってゲルから溶出された。
実施例22
抗ウイルススクリーニングのためのイムノアッセイ
NHDF細胞は無血清FGM中に15,000細胞/ウェルの密度で96−ウェル培養プレートに播種された。確立された単層は感染に先だってFGM中で一夜オリゴヌクレオチドで前処理された。前処理後、細胞を新鮮な前もって温めたFGMで3回すすぎ、0.05PFU/細胞のMOIを達成するため、ウイルスを含む100μLのFGM/ウェルを加えた。37℃で2時間インキュベーションを行った後、ウイルスを除去し、オリゴヌクレオチドを含む新鮮培地(100μl/ウェル)を加えた。培地は感染2日後にオリゴヌクレオチドを含む新鮮な培地と交換し、6日後、抗体染色のために細胞を無水エタノールで固定して乾燥させた。いくつかのアッセイでは改良プロトコールが使用され、そこでは、FGMに低レベルのFBS(0.2%)が補給され、感染後のインキュベーション時間を6日から3日に短くした。このより短いアッセイでは感染2日後の培地交換の必要性が除かれた。両方のアッセイとも50%有効濃度(EC50)については同じ様な値が得られた。
固定された細胞は2%ウシ血清アルブミン(BSA)を含むPBS溶液で遮断し、マウスモノクローナル抗体(lH10、Eisai Co.,Ltd.,Japanから供給された)をPBS−1%BSAで1:2000に希釈して加えた。lH10抗体は約65kDaの大きさの豊富な後期HCMVポリペプチドを認識する。結合モノクローナル抗体の検出はビオチニル化ヤギ抗マウスイムノグロブリンG abd ストレプトアビジン−結合β−ガラクトシダーゼ(GIBCO−BRL,Gaithersburg,MD)により容易に行えた。β−ガラクトシダーゼの基質としてクロロフェノールレッドβ−ガラクトピラノシドが使用され、活性はBioTexモデルEL312eマイクロプレートリーダーを用いて個々のウェルの575nmでの光学密度を測定することにより決定された。
このアッセイにおいて使用されたオリゴヌクレオチドは下記の表14に示されている。
実施例23
HCV H8Ad17タンパク質アッセイにおけるオリゴヌクレオチド270および330の評価
HCVコアタンパク質レベルに対するオリゴヌクレオチドの効果を評価するために従来使用されているELISAアッセイの代わりに、アフィニティ精製ヒトポリクローナル抗HCV血清および125I−結合ヤギ抗ヒトIgGを用いるウェスタンブロットアッセイが開発された。6−ウェルプレートに3.5x105細胞/ウェルでH8細胞が播種された。5μg/mLリポフェクチンを含むOptimemに溶解したオリゴヌクレオチドで細胞を4時間処理した。細胞は2mLのH8培地を加えて一夜回復させた。細胞を採取するため、細胞を一度2mLのPBSで洗浄し、100μLラエムリ緩衝液中で溶解させ、かきとって採取した。電気泳動のために細胞溶解液を煮沸し、10−14μLの細胞溶解液を16%ポリアクリルアミドゲルの各々のレーンに負荷した。電気泳動した後、タンパク質は電気泳動的にPVDF膜上に移動させた。膜は2%ヤギ血清および0.3%トゥイーン−20を含むPBS中でブロックし、一次抗体(ヒト抗コア抗体2243およびウサギ抗G3PDH抗体)と一夜インキュベートした。膜を緩衝液で5x5分洗浄し、次に二次抗体(125I−結合ヤギ抗ヒトおよび125I−結合ヤギ抗ウサギ)と4−8時間インキュベートした。膜を緩衝液で5x5分洗浄し、プラスチックに封入してPhosphorImagerカセット中で一夜暴露した。バンドはPhosphorImager(Molecular Dynamics,Sunnyvale,CA)で定量し、G3PDH発現レベルで規格化して結果を対照非処理細胞に対してのパーセントとしてプロットした。
このウェスタンブロットアッセイにより評価されたオリゴヌクレオチドは表15に示されている。示されている配列において、大文字は塩基配列を表しており、小文字(oまたはs)はヌクレオシド間結合、各々ホスホジエステル(P=O)またはホスホロチオエート(P=S)を表している。ボールド=2’−O−プロピル。*=2’−O−ブチルイミダゾール。+=2’−O−プロピルアミン。
実施例24
2,6−ジアミノ−9−(2−O−オクタデシル−β−D−リボフラノシル)プリン
2,6−ジアミノ−9−(β−D−リボフラノシル)プリン(50g,180mmol)および水素化ナトリウム(7g)のDMF(1L)溶液を2時間加熱して沸騰させた。ヨードオクタデカン(100g)を150℃で加え、反応混合物は放置して室温まで冷却した。反応混合物はRTで11日撹拌した。溶媒を蒸発させ、残渣はシリカゲルクロマトグラフィーにより精製した。生成物は5%MeOH/CH2Cl2で溶出された。適切な分画を蒸発させると生成物が得られた(11g)。1H NMR(DMSO−d6) δ 0.84(t,3,CH2);1.22(m,32,O−CH2−CH2−(CH2)16);1.86(m,2,O−CH2CH2);3.25(m,2,O−CH2);3.93(d,1,4’H),4.25(m,1,3’H);4.38(t,1,2’H);5.08(d,1,3’−OH);5.48(t,1,5’−OH);5.75(s,2,6−NH2);5.84(d,1,l’−H);6.8(s,2,2−NH2);および7.95(s,1,8−H)。
実施例25
2’−O−オクタデシルグアノシン
2,6−ジアミノ−9−(2−O−オクタデシル−β−D−リボフラノシル)プリン(10g)を0.1Mリン酸ナトリウム緩衝液(50mL,pH7.4)、0.1Mトリス緩衝液(1000mL,pH7.4)およびDMSO(1000mL)に溶解し、RTにてアデノシンデアミナーゼ(1.5g)で処理した。3、5および7日目に追加のアデノシンデアミナーゼ(各々500mg、880mgおよび200mg)を加えた。反応液は総計で9日間撹拌し、シリカゲルクロマトグラフィーにより精製すると生成物を得た(2g)。分析用試料はMeOHから再結晶した。1H NMR(DMSO−d6) δ 0.84(t,3,CH3),1.22[s,32,O−CH2−CH2−(CH2)16],5.07(m,2,3’−OHおよび5’−OH);5.78(d,1,1’−H);6.43(s,2,NH2),7.97(s,1,8−H)および10.64(s,1,NH2)。元素分析:C28H49N5O5として計算値:C,62.80;H,9.16;N,12.95。実測値:C,62.54;H,9.18;N,12.95。
実施例26
N 2 −イソブチリル−2’−O−オクタデシルグアノシン
2’−O−オクタデシルグアノシン(1.9g)のピリジン(150μL)溶液を氷浴で冷却し、トリメチルシリル クロリド(2g,5当量)およびイソブチリル クロリド(2g,5当量)で処理した。反応混合物は4時間撹拌し、その間に放置して室温まで温めた。溶液を冷却し、水(10mL)を加えてさらに30分撹拌した。濃水酸化アンモニウム(10mL)を加えて、真空下溶液を濃縮した。残渣をシリカゲルクロマトグラフィーで精製すると(3%MeOH/EtOAcで溶出)、1.2gの生成物が得られた。1H NMR(DMSO−d6)δ 0.85(t,3,CH3),1.15(m,38,O−CH2CH2(CH2)16,CH(CH3)2),2.77(m,1,CH(CH3)2),4.25(m,2,2’−Hおよび3’−H);5.08(t,l,5’−OH),5.12(d,1,3’−OH),5.87(d,1,1’−H),8.27(s,1,8−H),11.68(s,1,NH2)および12.08(s,1,NH2)。元素分析:C32H55N5O6として計算値:C,63.47;H,9.09;N,11.57。実測値:C,63.53;H,9.20;N,11.52。この生成物をオリゴヌクレオチドに取り込ませるのに先立ち、1994年2月3日に公開された国際特許公開番号WO94/02501に記載されている方法に従って、N2−イソブチリル−5’−ジメトキシトリチル−2’−O−オクタデシルグアノシンおよびホスホロアミダイトへ変換された。
実施例27
mRNA過剰発現検出のための診断的アッセイ
オリゴヌクレオチドは合成後、5’末端がポリヌクレオチドキナーゼを用いる32P標識化により放射性標識された。Sambrook et al.[”Molecular Cloning.A Laboratory Manual,”Cold Spring Harbor Laboratory Press,1989,Volume 2,pg.11.31−11.32]。放射性標識されたオリゴヌクレオチドは特異的ハイブリダイゼーションが起こる条件下、患者からの試料のようなmRNA過剰発現が疑われる組織または細胞試料と接触させ、非結合オリゴヌクレオチドを除去するために試料を洗浄する。放射性標識オリゴヌクレオチドを、特異的ハイブリダイゼーションを可能にする条件下で正常細胞または組織と接触させ、非結合オリゴヌクレオチドを除去するために試料を洗浄した同様な対照試料が保存される。試料中に残存する放射活性は結合オリゴヌクレオチドを示しており、シンチレーションカウンターまたは他の常用手段を用いて定量される。正常および疾患細胞からの試料中に残存する放射活性の比較により問題とするmRNAの過剰発現が示される。
本発明の放射性標識オリゴヌクレオチドはオートラジオグラフィーにおいても有用である。組織切片が放射性標識オリゴヌクレオチドで処理され、上記のように洗浄した後、標準オートラジオグラフィー法に従って写真感光乳剤へ暴露される。正常細胞または組織試料による対照もまた保存される。感光乳剤は現像された場合、mRNAを過剰発現している領域の銀粒子のイメージが得られ、それは定量される。mRNA過剰発現の程度は正常および疾患細胞で観察された銀粒子の比較により決定される。
mRNA発現の蛍光検出のための類似のアッセイは、フルオレセインまたは他の蛍光標識で標識された本発明のオリゴヌクレオチドを使用する。標識DNAオリゴヌクレオチドは、ヨード酸化による標準ホスホロアミダイト化学を用いて自動化DNA合成機(Applied Biosystems モデル380B)により合成される。β−シアノエチルジイソプロピル ホスホロアミダイトはApplied Biosystems(Foster City,CA)から購入された。フルオレセイン標識アミダイトはGlen Research(Sterling,VA)から購入された。オリゴヌクレオチドおよび生物学的試料のインキュベーションは放射性標識オリゴヌクレオチド試料で説明したように実施されるが、ただし、蛍光を検出するためにシンチレーションカウンターの代わりに蛍光顕微鏡が使用される。正常および疾患細胞からの試料で観察された蛍光の比較によりmRNA過剰発現の検出が可能である。
実施例28
異常mRNAの検出
異常mRNAの発現が疑われる組織または細胞は、野生型(正常)mRNAを標的とする第一の32Pまたは蛍光標識オリゴヌクレオチドとインキュベートされる。細胞または組織の同一試料は、特異的ハイブリダイゼーションが起こり得る条件下、異常mRNAを標的とする第二の標識オリゴヌクレオチドとインキュベートし、非結合オリゴヌクレオチドを除去するために試料を洗浄する。試料中に残存する標識は結合オリゴヌクレオチドを示し、シンチレーションカウンター、蛍光計または他の常用手段を用いて定量できる。もし結合が第二の試料で観察されるが第一の試料では観察されないならば、異常mRNAの存在が指摘される。
異常mRNAの発現を特異的に検出するため、本発明のオリゴヌクレオチドおよび方法による二重標識も使用できる。単一組織試料が、特異的ハイブリダイゼーションが起こり得る条件下、野生型mRNAを標的とする第一の32P標識オリゴヌクレオチドおよび異常mRNAを標的とする第二のフルオレセイン標識オリゴヌクレオチドとインキュベートされる。非結合オリゴヌクレオチドを除去するために試料を洗浄し、標識はシンチレーション計測および蛍光定量法により検出する。もし試料が32P標識オリゴヌクレオチドに結合しないが(すなわち、放射活性ではない)蛍光標識を保持している(すなわち、蛍光性である)ならば異常mRNAの存在が指摘される。
実施例29
マウスにおけるオリゴヌクレオチドの血漿吸収および組織分布
以下のオリゴヌクレオチドが製造された:
式中、各オリゴヌクレオチドにおいてボールド型は2’−O−プロピル置換基、”s”はホスホロチオエート結合を示し、”s”がない場合はホスホジエステル結合を示している。図9、10、11および12において、第一のオリゴヌクレオチドはISIS3082、第二のオリゴヌクレオチドはISIS9045、および第三のものはISIS9046と同定された。オリゴヌクレオチドはGraham et.al.,Nuc.Acids Res.,1993,16,3737−3743の方法に従ってトリチウム化された。
動物および実験方法:各々のオリゴヌクレオチド研究のため、20匹のオスBalb/cマウス(CHarles River)、体重約25g、が4つの処置群の一つに無作為に割り当てられた。一週間の環境順応後、リン酸緩衝液(pH7.0)として投与される3H−放射性標識オリゴヌクレオチドの1回尾静脈注射を受けた(約750ナノモル/kg;124−170μCi/kgの範囲)。投与溶液中のオリゴヌクレオチドの濃度は約60μMであった。一つの眼窩後方血(各々投与後0.25、0.5、2または4時間)およびターミナル血(各々投与後1、3、8または24時間)が各々の群から集められた。ターミナル血はケタミン/キシラジン麻酔後の心臓穿刺により集められた。各々の血液試料の一部は放射活性決定のために保存され、残りの血液はEDTA被覆採集管へ移され、遠心分離して血漿を得た。尿および排泄物は24時間で終えた群から(0−4、4−8および8−24時間)の時間間隔で採取した。
終了時、各々のマウスから肝臓、腎臓、脾臓、肺、心臓、脳、骨格筋の試料、小腸の一部、皮膚試料、膵臓、骨(骨髄を含む両方の大腿骨)および2つのリンパ節を集め、秤量した。排泄物は秤量し、Brinkmann Polytronホモジナイザー(Westbury,NY)を用い、蒸留水で1:1としてホモジナイズした。血漿、組織、尿および排泄物ホモジネートは、燃焼による放射活性の分析および無傷のオリゴヌクレオチド含量決定のために分割された。すべての試料は収集直後にドライアイスで凍結させ、分析まで−80℃で保存した。
血漿、組織および排泄物中の放射活性の分析:血漿および尿試料はシンチレーションバイアル内で直接秤量し、15mLのBetaBlend(ICN Biomedicals,Costa Mesa,CA)を添加して液体シンチレーション計数により直接分析した。すべての他の試料(組織、血液およびホモジナイズした排泄物)は燃焼皿内で秤量し、生物試料オキシダイザー(モデルOX−100;R.J.Harvey Instrument Corp.,Hillsdale,NJ)で酸化した。3H2Oは15mLのBetaBlendおよび5mLのHarveyトリチウムカクテル(R.J.Harvey Instrument Corp.,Hillsdale,NJ)からなる20mLのカクテルに集められた。燃焼効率は3H−マンニトールの溶液を加えた試料の燃焼により毎日決定され、73.9−88.3%の範囲であった。液体シンチレーション計数はBeckman LS9800またはLS6500液体シンチレーションシステム(Beckman Instruments,Fullerton,CA)を用いて実施された。試料は自動クエンチ補正により10分間計数した。分当たりの壊変値は燃焼過程の効率で補正された。
データの分析:試料中の放射活性は試料グラム当たり、分当たりの壊変として表現された。これらの値は試料グラム当たりの全オリゴヌクレオチドのナノモル当量でデータを表現するため、放射標識の比活性で割られ、器官または組織当たりの投与された用量のパーセントに変換された。組織密度を1g/mLと仮定して、ナノモル/gのデータは全μM濃度へ変換された。各時点での血漿、肝臓または腎臓中の無傷のオリゴヌクレオチド濃度を計算するため、平均全μM濃度は投与溶液中の無傷のオリゴヌクレオチドのパーセントで割られ、次にCGEまたはHPLCにより決定された各時点での無傷のオリゴヌクレオチドの平均パーセントを掛けた。このデータは直線回帰による組織半減期の計算に使用され、異なった修飾オリゴヌクレオチドの血漿薬動力学が比較された。薬動力学のパラメーターはPCNONLIN4.0(Statistical Consultants,Inc.,Apex,NC)を使用して決定された。データの試験後、一コンパートメントボウラスインプット、一次アウトプットモデル(ライブラリーモデル1)が使用するために選択された。
動物血漿取り込みおよび組織分布試験の結果は図として図9、10、11および12に示されている。図9から見て取れるように、各々の試験オリゴヌクレオチドの血漿濃度は最初の注射レベルから試験した24時間に渡ってより低いレベルへ減少した。本発明のオリゴヌクレオチドの血漿レベルはホスホロチオエートを有する非複合物と等しいレベルで維持されていた。試験化合物のすべてが血漿から組織へ移行しており、それは図10、11および12に示されている。本発明の化合物は種々の組織間で異なった分布を有していた。図10は対照オリゴヌクレオチド(ISIS3082として同定される、ホスホロチオエートオリゴヌクレオチド)の分布パターンを示している。図11は本発明の第一の化合物(オリゴヌクレオチド、ISIS9045として同定される、各々のヌクレオシドに2’−置換基を有する)の分布パターンを示している。図12は本発明の別の化合物(”ギャップ付”オリゴヌクレオチド、ISIS4096として同定される、オリゴヌクレオチドの”隣接”部分の各々のヌクレオシドに2’−置換基およびホスホジエステル結合を、中心またはギャップ領域中に2’−デオキシ、ホスホロチオエートヌクレオシドを有する)の分布パターンを示している。
実施例30
2,2’−アンヒドロ[1−(β−D−アラビノフラノシル)−5−メチルウリジン]
5−メチルウリジン(リボシルチミン、Yamasa,Choshi,Japanから市販品として入手可能)(72.0g,0.279M)、炭酸ジフェニル(90.0g,0.420M)および炭酸水素ナトリウム(2.0g,0.024M)をDMF(300mL)に加えた。混合物は撹拌しながら加熱還流し、発生する二酸化炭素ガスを制御された様式で放出させる。1時間後、減圧下でわづかに黒くなった溶液を濃縮した。得られたシロップ状物は撹拌しながらジエチルエーテル(2.5L)に注いだ。生成物はゴム状物となった。エーテルをデカントし、残渣は最少量のメタノール(約400mL)に溶解させた。この溶液に新しいエーテル(2.5L)内に注ぐと硬いゴムが得られた。エーテルをデカントし、ゴムは真空オーブンで乾燥させると(60℃、1mmHgで24時間)、固形物が得られ、それを砕くとうすい黄褐色粉末となった(57g,85%粗収率)。NMRスペクトルは構造と一致し、フェノールがナトリウム塩として混入していた(5%)。この物質はそのまま次の反応に使用された(または、酢酸エチル中、メタノールの濃度勾配を用いる(10%−25%)カラムクロマトグラフィーによりさらに精製でき、白色固形物、mp222−4℃が得られる)。
実施例31
2’−O−メトキシエチル−5−メチルウリジン
2,2’−アンヒドロ−5−メチルウルジン(195g,0.81M)、トリス(2−メトキシエチル)ボレート(231g,0.98M)および2−メトキシエタノール(1.2L)を2Lのステンレス鋼圧力容器に加え、前もって160℃に加熱した油浴に入れる。155−160℃で48時間加熱した後、容器を開き、溶液を蒸発乾固させ、MeOH(200mL)と摩砕した。残渣を熱アセトン(1L)に懸濁させた。不溶性塩を濾過して除き、アセトン(150mL)で洗浄して濾液を蒸発させた。残渣(280g)をCH3CN(600mL)に溶解し、蒸発させた。シリカゲルカラム(3kG)は0.5%Et3NHを含むCH2Cl2/アセトン/MeOH(20:5:3)で充填した。残渣はカラムに充填する前にCH2Cl2(250mL)に溶解してシリカ(150g)に吸着させた。生成物を充填溶液で溶出させると160g(63%)の生成物が得られた。不純な分画を再処理すると追加の物質が得られた。
実施例32
2’−O−メトキシエチル−5’−O−ジメトキシトリチル−5−メチルウリジン
2’−O−メトキシエチル−5−メチルウリジン(160g,0.506M)をピリジン(250mL)と共沸させ、乾燥残渣をピリジン(1.3L)に溶解した。ジメトキシトリチルクロリドの一部(94.3g,0.278M)を加え、混合物は室温で1時間撹拌した。さらにジメトキシトリチルクロリド(94.3g,0.278M)を加え、反応液はさらに1時間撹拌した。次に反応を停止させるためにメタノール(170mL)を加えた。HPLCは約70%の生成物の存在を示した。溶媒を蒸発させ、CH3CN(200mL)と摩砕した。残渣をCHCl3(1.5L)に溶解し、2x500mLの飽和NaHCO3および2x500mLの飽和NaClで抽出した。有機相はNa2SO4で乾燥させ、濾過して蒸発させた。275gの残渣が得られた。残渣は3.5kgのシリカゲルカラムで精製し、0.5%Et3NHを含むEtOAc/ヘキサン/アセトンで充填および溶出した。純粋な分画を蒸発させると164gの生成物が得られた。不純な分画からさらに約20gが得られ、総収量で183g(57%)が得られた。
実施例33
3’−O−アセチル−2’−O−メトキシエチル−5’−O−ジメトキシトリチル−5−メチルウリジン
2’−O−メトキシエチル−5’−O−ジメトキシトリチル−5−メチルウリジン(106g,0.167M)、DMF/ピリジン(750mL、562mLのDMFおよび188mLのピリジンから調製された3:1混合物)および無水酢酸(24.38mL,0.258M)を混合し、室温で24時間撹拌した。最初にMeOHの添加でクエンチさせたtlc試料を用いたtlcにより反応をモニターした。反応が完了したら(tlcで判断)、MeOH(50mL)を加え、混合物は35℃で蒸発させた。残渣はCHCl3(800mL)に溶解し、2x200mLの飽和炭酸水素ナトリウムおよび2x200mLの飽和NaClで抽出した。水層は200mLのCHCl3で逆抽出した。合併した有機相は硫酸ナトリウムで乾燥させ、蒸発させると122gの残渣が得られた(約90%の生成物)。残渣は3.5kgのシリカゲルカラムで精製し、EtOAc/ヘキサン(4:1)で溶出した。純粋な分画を蒸発させると96g(84%)が得られた。後ろの分画からさらに約1.5gが回収された。
実施例34
3’−O−アセチル−2’−O−メトキシエチル−5’−O−ジメトキシトリチル−5−メチル−4−トリアゾールウリジン
第一の溶液は3’−O−アセチル−2’−O−メトキシエチル−5’−O−ジメトキシトリチル−5−メチルウリジン(96g,0.144M)をCH3CN(700mL)に溶解することにより調製され、脇に置かれた。トチエチルアミン(189mL,1.44M)をトリアゾール(90g,1.3M)のCH3CN(1L)溶液に加え、−5℃に冷却し、オーバーヘッドスターラーを用いて0.5時間撹拌した。POCl3を撹拌溶液に30分以上かけて滴加し(0−10℃に維持する)、得られた混合物はさらに2時間撹拌した。この溶液に第一の溶液を45分以上かけて滴加した。得られた反応混合物は低温室で一夜貯蔵した。塩を反応混合物から濾過して除き、溶液は蒸発させた。残渣はEtOAc(1L)に溶解し、不溶性の固形物は濾過して除いた。濾液を1x300mLのNaHCO3および2x300mLの飽和NaClで洗浄し、硫酸ナトリウムで乾燥させて蒸発させた。残渣をEtOAcと摩砕すると表記化合物が得られた。
実施例35
2’−O−メトキシエチル−5’−O−ジメトキシトリチル−5−メチルシチジン
3’−O−アセチル−2’−O−メトキシエチル−5’−O−ジメトキシトリチル−5−メチル−4−トリアゾールウリジン(103g,0.141M)のジオキサン(500mL)およびNH4OH(30mL)溶液を室温で2時間撹拌した。ジオキサン溶液を蒸発させ、残渣はMeOH(2x200mL)と共沸させた。残渣をMeOH(300mL)に溶解し、2リットルのステンレス鋼圧力容器に移した。NH3ガスで飽和したMeOH(400mL)を加え、容器を100℃に2時間加熱した(tlcは完全な変換を示した)。容器内容物を蒸発乾固し、残渣はEtOAc(500mL)に溶解し、飽和NaCl(200mL)で一度洗浄した。有機相は硫酸ナトリウムで乾燥させ、蒸発させると85g(95%)の表記化合物が得られた。
実施例36
N 4 −ベンゾイル−2’−O−メトキシエチル−5’−O−ジメトキシトリチル−5−メチルシチジン
2’−O−メトキシエチル−5’−O−ジメトキシトリチル−5−メチルシチジン(85g,0.134M)をDMF(800mL)に溶解し、撹拌しながら無水安息香酸(37.2g,0.165M)を加えた。3時間撹拌後、tlcは反応が約95%完了していることを示した。溶媒を蒸発させ、残渣はMeOH(200mL)と共沸させた。残渣をCHCl3(700mL)に溶解し、飽和NaHCO3(2x300mL)および飽和NaCl(2x300mL)で抽出し、MgSO4で乾燥させ、蒸発させると残渣(96g)が得られた。残渣は0.5%Et3NHを含むEtOAc/ヘキサン(1:1)を溶出溶媒として用いる1.5kgのシリカゲルカラムでクロマトグラフィーを行った。純粋な生成物分画を蒸発させると90gの表記化合物が得られた。
実施例37
N 4 −ベンゾイル−2’−O−メトキシエチル−5’−O−ジメトキシトリチル−5−メチルシチジン−3’−アミダイト
N4−ベンゾイル−2’−O−メトキシエチル−5’−O−ジメトキシトリチル−5−メチルシチジン(74g,0.10M)をCH2Cl2(1L)に溶解した。テトラゾール ジイソプロピルアミン(7.1g)および2−シアノエトキシ−テトラ(イソプロピル)ホスファイト(40.5mL,0.123M)を窒素雰囲気下、撹拌しながら加えた。生じた混合物は室温で20時間撹拌した(tlcは反応が95%完了していることを示した)。反応混合物は飽和NaHCO3(1x300mL)および飽和NaCl(3x300mL)で抽出した。水性洗液はCH2Cl2(300mL)で逆抽出し、抽出液を合併してMgSO4で乾燥させて濃縮した。得られた残渣はEtOAc/ヘキサン(3:1)を溶出溶媒として用いる1.5kgのシリカゲルカラムでクロマトグラフィーを行った。純粋な生成物分画を合併させると90.6g(87%)の表記化合物が得られた。
【配列表】
Claims (7)
- DNAまたはRNAと特異的にハイブリダイズ可能な、共有結合で結合された15〜25のヌクレオシド単位の直線状配列を含むオリゴヌクレオチドであって、
前記配列は2’−O−CH2−CH2−O−CH3糖部分を有する第一のヌクレオシド部分配列、2’−デオキシ糖部分を有する第二の部分配列、および2’−O−CH2−CH2−O−CH3糖部分を有する第三のヌクレオシド部分配列を含んでなり、ここで、前記第二の部分配列は、少なくとも5つのヌクレオシド単位を含んでなり、そして前記第一および第三の部分配列の間に位置しており;
前記第一および第二の部分配列のヌクレオシド単位はホスホジエステルまたはホスホロチオエート結合により共有結合されているオリゴヌクレオチド。 - 前記第一および第二の部分配列の前記ヌクレオシド単位がホスホロチオエート結合により共有結合されている、請求項1記載のオリゴヌクレオチド。
- 前記第一の部分配列の前記ヌクレオシド単位がホスホジエステル結合により共有結合されており、そして前記第二の部分配列の前記ヌクレオシド単位がホスホロチオエート結合により共有結合されている、請求項1記載のオリゴヌクレオチド。
- 前記第一の部分配列の前記ヌクレオシド単位がホスホロチオエート結合により共有結合されており、そして前記第二の部分配列の前記ヌクレオシド単位がホスホジエステル結合により共有結合されている、請求項1記載のオリゴヌクレオチド。
- 前記第一、第二および第三の部分配列の前記ヌクレオシド単位がホスホロチオエート結合により共有結合されている、請求項1記載のオリゴヌクレオチド。
- 前記第一および第三の部分配列の前記ヌクレオシド単位がホスホジエステル結合により共有結合されており、そして前記第二の部分配列の前記ヌクレオシド単位がホスホロチオエート結合により共有結合されている、請求項1項に記載のオリゴヌクレオチド。
- 前記第一および第三の部分配列の前記ヌクレオシド単位がホスホロチオエート結合により共有結合されており、そして前記第二の部分配列の前記ヌクレオシド単位がホスホジエステル結合により共有結合されている、請求項1記載のオリゴヌクレオチド。
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