JP4292510B2 - 液体噴射装置 - Google Patents

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本発明は、着脱自在に装着された液体容器から液体の供給を受けて液滴を噴射する液体噴射装置に関する。
従来の液体噴射装置の代表例としては、画像記録用のインクジェット式記録ヘッドを備えたインクジェット式記録装置がある。その他の液体噴射装置としては、例えば液晶ディスプレー等のカラーフィルタ製造に用いられる色材噴射ヘッドを備えた装置、有機ELディスプレー、面発光ディスプレー(FED)等の電極形成に用いられる電極材(導電ペースト)噴射ヘッドを備えた装置、バイオチップ製造に用いられる生体有機物噴射ヘッドを備えた装置、精密ピペットとしての試料噴射ヘッドを備えた装置等が挙げられる。
液体噴射装置の代表例であるインクジェット式記録装置は、印刷時の騒音が比較的小さく、しかも小さなドットを高い密度で形成できるため、昨今においてはカラー印刷を含めた多くの印刷に使用されている。
インクジェット式記録装置で代表される液体噴射装置に対する液体の供給方式としては、液体を貯留した液体容器から液体噴射装置に液体を供給する方式がある。さらに、この液体容器による液体供給方式においては、液体容器内の液体が消費された時点でユーザーが簡単に液体容器を交換できるようにするために、液体噴射装置に対して着脱可能に構成されたカートリッジとして液体容器を構成するのが一般的である。
一般にインクジェット式記録装置は、インク滴を吐出する記録ヘッドが搭載され記録媒体の記録面に沿って往復動するキャリッジを備えており、インクカートリッジから記録ヘッドへのインクの供給方式としては、キャリッジにインクカートリッジを装着し、記録ヘッドと共に往復動するインクカートリッジから記録ヘッドにインクを供給する方式がある。また、他の方式としては、インクカートリッジを装置本体のケース等に装着すると共に、可撓性チューブ等で形成したインク流路を介してインクカートリッジから記録ヘッドにインクを供給する方式がある。
そして、インクカートリッジ内のインクが消費されてインクエンド検出手段によりインクエンドが検出された場合には、インクカートリッジの交換を促す表示がなされ、これに応じてユーザーがインクカートリッジを交換するようになっている。
インクエンドを精度良く検出し、また、インクエンド時におけるカートリッジ内のインク残量を少なくするために、パック式のインクカートリッジにおいて、インク袋の側面に張り付けた検出板の変位に基づいてインクエンドを検出する技術(特開2001−260390)や、物理的に残インク量を検出する手段により、ドットカウント等を累積して算出されるソフトカウントによるインク消費量を補正して、インクエンド時のカートリッジ内のインク残量を少なくする技術(特開2001−71530)が提案されている。
特開2001−260390 特開2001−71530
ところが、インクエンド検出手段がインクエンドを検出しても、一般にインクカートリッジは完全に空の状態にはなっていない。特に、ソフトカウントによりインクエンドを検出する場合には、検出誤差が大きいので、インクエンド検出時のカートリッジ内のインク残量が多いことがある。
また、インクカートリッジの中には、一体に形成された複数のインク収容部のそれぞれに異なる色のインクを貯留する複数色一体型のカートリッジがあり、この種のインクカートリッジにおいては、ある色のインクにおいてインクエンドが検出された場合でも、他の色のインクにおいてはその残量が多い場合がある。
そして、インクが残存している状態でインクカートリッジを廃却すると、インクカートリッジからインクが漏洩して周囲を汚染する可能性がある。また、インクカートリッジのリサイクルを行う場合には、使用済みインクカートリッジから残存インクを排出する工程が必要であり、インクカートリッジの内部を洗浄する作業に多大な負荷がかかる等の問題がある。
本発明は、上述した事情に鑑みてなされたものであって、使用済みの液体容器の内部に液体が残存しないようにすることができる液体噴射装置を提供することを目的とする。
本発明は、着脱自在に装着される液体容器から液体の供給を受けて液滴を噴射する液体噴射装置において、前記液体容器から供給された液体を液滴状にしてノズル開口から噴射する液体噴射ヘッドと、前記液体噴射ヘッドの前記ノズル開口から液体を吸引する液体吸引手段と、前記液体吸引手段を制御する吸引制御手段と、前記液体容器の内部の液体の残量を検出して所定の液体エンド値に達したことを検出する液体エンド検出手段と、を備え、前記吸引制御手段は、前記液体エンド検出手段によって前記液体容器の内部の液体の残量が前記所定の液体エンド値に達したことが検出された場合に、前記液体吸引手段を駆動して前記液体容器の内部の残存液体を吸引して排出させるように構成されていることを特徴とする。
また、好ましくは、前記液体吸引手段は、前記液体噴射ヘッドのノズル形成面を封止して密閉空間を形成することができるキャップ部材と、前記キャップ部材によって形成された密閉空間内の流体を排出して負圧を発生させる吸引ポンプと、を有する。
また、好ましくは、前記液体吸引手段によって前記液体容器から吸引排出された残存液体を回収する廃液貯留部をさらに有する。
また、好ましくは、複数種類の液体をそれぞれ貯留する複数の液体収容部が一体的に形成された液体容器から液体の供給を受けるように構成されている。
また、好ましくは、複数種類の液体をそれぞれ貯留する複数の前記液体容器から液体の供給を受けるように構成されており、前記液体エンド検出手段は、複数の前記液体容器のそれぞれについて個別に前記所定の液体エンド値を検出できるように構成されており、前記液体吸引手段は、複数の前記液体容器のそれぞれから個別に液体を吸引できるように構成されており、前記吸引制御手段は、前記液体エンド検出手段によって複数の前記液体容器のうちの一つの液体容器の内部の液体の残量が前記所定の液体エンド値に達したことが検出された場合に、前記液体吸引手段を駆動して液体エンドが検出された液体容器の内部の残存液体を吸引して排出させるように構成されている。
また、好ましくは、廃液貯留部が前記液体容器と一体的に着脱自在に設けられており、液体エンド検出後に前記液体吸引手段によって前記液体容器から吸引排出された液体を前記廃液貯留部に輸送するための廃液輸送手段をさらに有する。
また、好ましくは、前記液体エンド検出手段は、ソフトカウントに基づいて液体の消費量を算出するものである。
また、好ましくは、液体を貯留する液体収容空間が周囲の空気から隔離されている密閉系の液体容器から液体の供給を受けるように構成されている。
また、好ましくは、液体を貯留する液体収容空間が周囲の空気に連通している開放系の液体容器から液体の供給を受けるように構成されている。
また、好ましくは、液体エンド検出後の残存液体の吸引排出処理が実施されたか否かに関する情報を前記液体容器に設けられた記憶手段に書き込むための書込み手段をさらに有する。
本発明によれば、液体噴射装置において使用された使用済み液体容器の内部に液体が残存しないようにすることが可能であり、このため、使用済み液体容器からの液体の漏洩による周囲環境の汚染を防止することができ、また、使用済み液体容器のリサイクル時の作業負担を軽減することができる。
以下、本発明による液体噴射装置の一実施形態としてのインクジェット式記録装置について図面を参照して説明する。
本実施形態によるインクジェット式記録装置においては、図1に示したようにブラック及びカラーインクカートリッジ1、2がケース3の内部に着脱可能に装着される。ケース3の露出面には操作パネル4が設けられ、ここに電源スイッチ5、インクカートリッジ交換指令スイッチ6、ブラックヘッドクリーニング指令スイッチ7、カラーヘッドクリーニング指令スイッチ8や、ブラック及びカラーインクカートリッジ1、2のインクエンド等の警報事項を報知するための表示器9、10が配置されている。
なお、本実施形態のインクジェット式記録装置で使用されるインクカートリッジ1、2は、インクを貯留するインク収容空間が周囲の空気と連通している開放系のインクカートリッジである。
図2はケース3の内部に収納された印刷機構の概要を示すものであって、キャリッジ11は、タイミングベルト12によりキャリッジ駆動モータ13に接続されていて、プラテン14に平行に往復移動するように構成されている。キャリッジ11には、その記録用紙15と対向する面に、ブラックインクを吐出する記録ヘッド16及びカラーインクを吐出する記録ヘッド17が固定されている。
非印刷領域に配置されたキャッピングユニット18は、ブラックインク記録ヘッド16を封止するキャップ部材19と、カラーインク記録ヘッド17を封止するキャップ部材20とを同一のスライダに搭載し、モータ21により駆動される2連構成のポンプユニット22にチューブを介して接続され、それぞれ独立して負圧の供給を受けるように構成されている。
各キャップ部材19、20は、記録ヘッド16、17の各ノズル形成面を1つの空間で封止できるサイズを備え、ゴムなどの弾性材料をカップ状に成形して構成されている。これらのキャップ部材19、20は、非印刷時には記録ヘッド16、17のノズル形成面を封止し、また吐出能力回復操作時や、インクカートリッジ1、2が交換された際には、キャップ部材19、20内の密閉空間からポンプユニット22により流体(空気・インク)を排出し、これにより形成される負圧を利用して記録ヘッド16、17からインクを強制的に吸引排出させることができるように構成されている。
また、キャッピングユニット18の近傍には、図示しない駆動源からの動力により記録ヘッド16、17のノズル形成面にワイピングブレードを当接させるワイピングユニット23が配置されている。
キャリッジ11に搭載された各記録ヘッド16、17は、フレキシブルケーブル24を介して制御装置25に接続されている。
図3(a)、(b)は、それぞれブラックインクカートリッジ1及びカラーインクカートリッジ2の一例を示すものであって、キャリッジ11に装着された際、キャリッジ11の内面に対向する面、この例ではインク供給口31、41側の側面に書き換え可能な半導体記憶手段32、42が設けられている。
半導体記憶手段32、42は、半導体記憶手段32、42が実装されている回路基板33、43に形成された外部接続可能な接点34、44を介して、図4(a)、(b)に示したようにキャリッジ11の接点35、45に接続され、さらにはフレキシブルケーブル24を介して制御装置25に接続され、これらに格納されているデータの読出しや、また記録装置本体の記憶手段60(図5)のデータが書き込まれる。
半導体記憶手段32、42には、書換え不能な固定データとして、当該インクカートリッジ1、2を特定するためのIDデータ、製造年月日、使用可能期限、適合する記録装置を特定するデータ、インク容量が工場出荷時に記録される。さらに、半導体記憶手段32、42は、インクカートリッジ1、2の記録装置への装着時期、インク残量、記録装置により実行されたメンテナンス処理の回数や程度に関するデータを記録するための領域を確保して構成されている。
図5は、本実施形態によるインクジェット式記録装置のインクカートリッジ交換操作や、目詰まり解消操作を実行する制御装置の構成を示し、データ読出し・書込み手段50は、キャリッジ11側の接点35、45によりインクカートリッジ1、2側の接点34、44に接続されて、インクカートリッジ1、2の半導体記憶手段32、42に記憶されているデータを読み出したり、また記録装置の記憶手段60のデータを半導体記憶手段32、42に書き込むように構成されている。
インクカートリッジ(I/C)交換判定手段51は、キャリッジ11の各インクカートリッジ1、2が対向する位置、この例ではキャリッジ11のカートリッジ受け面に設けられた、インクカートリッジ1、2により押圧操作されるスイッチ36、46からの信号を受けて、インクカートリッジ1、2の装着及び取り外しを検出するものである。
キャリッジモータ(CR)制御手段52は、中央制御手段53による制御を受けてキャリッジ11を印刷のために往復移動させる他、吐出回復操作時には記録ヘッド16、17をキャッピング可能な位置に移動させる。
吸引制御手段54は、中央制御手段53による制御を受けて記録ヘッド16、17をキャッピングユニット18のキャップ部材19、20により封止し、ポンプ駆動手段55によりポンプユニット22の各吸引ポンプ22a、22bの吸引力や吸引時間を制御して、インク吐出能力回復のために記録ヘッド16、17からインクを強制的に排出させる。さらに、吸引制御手段54は、インクカートリッジ1、2が交換された際に、印刷が可能となるようにインクカートリッジ1、2から記録ヘッド16、17までの流路内にインクを充填するものである。
印字・フラッシング制御手段56は、ホストからの印刷データに基づいてヘッド駆動手段57により各記録ヘッド16、17にインク滴吐出のための駆動信号を出力して印刷を実行させる。さらに、印字・フラッシング制御手段56は、キャッピング等のフラッシング位置に存在する記録ヘッド16、17に前述と同様の駆動信号を出力して、全てのノズル開口からインク滴を吐出させて増粘したインクをインク受けに吐出させるものである。
インク残量検出判定手段(液体エンド検出手段)58は、印刷により形成するドット数や、フラッシング動作により吐出するインク滴の数や、充填動作、クリーニング動作により消費されるインク量を積算して、インクカートリッジ1、2のインク残量をソフトカウントにより算出し、インク残量が所定のインクエンド値に達したか否かを判定するものである。
電源遮断検出手段59は、電源スイッチ5のオン−オフを検出してその状態を示す信号を出力するとともに、電源をオフとする操作が行われた場合には所定の後処理を実行した後、装置への電源の供給を停止するものである。
中央制御手段53は、パネル4のインクカートリッジ交換指令スイッチ6、クリーニング指令スイッチ7、8、電源遮断検出手段59、インク残量検出判定手段58、及びホストからの信号を受け、電源オン処理、電源オフ処理、クリーニング処理、インク残量チェック処理、印刷処理、インクカートリッジ交換処理等の動作を統括し、またインクカートリッジ1、2の交換に伴って生じる各種の状態を電源オフ処理時に記憶手段60に格納するものである。
次に、インクカートリッジ1、2の残存インクの吸引排出処理について、図6及び図7を参照して説明する。
図7に示したように、まず、インク残量検出判定手段58によってインクカートリッジ1、2の内部のインクの残量が所定のインクエンド値に達しているか否かを判定し(ステップ1)、インクエンドが検出された場合、記録ヘッド16、17のノズル形成面をキャップ部材19、20で封止し、吸引制御手段54によりポンプユニット22を駆動してキャップ部材19、20の内部の流体を排出する(ステップ2)。
これにより、インクエンド時にインクカートリッジ1、2の内部に残存していたインクがインクカートリッジ1、2から吸引排出され、残存インクを含まない空の使用済みインクカートリッジ1、2が得られる。
インクカートリッジ1、2から吸引排出されたインクは、記録装置本体内に配置された廃液ボックス(廃液貯留部)26に送られてここに貯留される。
次に、吸引排出処理されて空になったインクカートリッジ1、2の交換指示を、表示器9、10等によってユーザーに報知する(ステップ3)。インクカートリッジ1、2が交換されたことがインクカートリッジ(I/C)交換判定手段51によって検出された場合には一連の処理を終了し、インクカートリッジ1、2が交換されていない場合にはステップ3に戻ってユーザーに交換指示を報知する(ステップ4)。
また、上述した残存インクの吸引排出処理の開始時又は終了時或いはインクエンド検出後の適当なタイミングで、吸引排出処理の実施に関する情報をデータ読出し・書込み手段50によってインクカートリッジ1、2の半導体記憶手段32、42に書き込む。
図6に示したようにカラーインクカートリッジ2においては、複数色のインクをそれぞれ貯留する複数のインク収容部2a、2b、2c、2dが一体的に形成されている。そして、複数色のインクのうちのいずれか一つでインクエンドが検出された場合、キャップ部材20によって形成された単一の密閉空間を利用して、複数色のインクのすべてについてカラーインクカートリッジ2内の残存インクを吸引排出する。
なお、ブラックインクカートリッジ1とカラーインクカートリッジ2とは、それぞれ別々に残存インクの吸引排出処理が行われる。従って、ブラックインクカートリッジ1においてインクエンドが検出された場合でも、カラーインクカートリッジ2の残存インクの吸引排出処理は行わない。
以上述べたように本実施形態のインクジェット式記録装置によれば、インク残量検出判定手段58によってインクカートリッジ1、2の内部のインク残量が所定のインクエンド値に達したことが検出された場合には、吸引制御手段54によってインクカートリッジ1、2内の残存インクを吸引排出するようにしたので、使用済みのインクカートリッジ1、2はその廃棄時或いはリサイクル処理時において内部が空の状態となっている。このため、使用済みインクカートリッジ1、2からのインク漏洩による周囲環境の汚染を防止することができ、また、使用済みインクカートリッジ1、2のリサイクル処理の作業負担を軽減することができる。
特に、ソフトカウントによってインクエンドを検出する場合にはインクエンド検出時における残存インク量が多い場合があるので、使用済みインクカートリッジ1、2からの残存インクの吸引排出処理は極めて有益である。
また、図6に示したような複数色一体型のカラーインクカートリッジ2の場合、ある色のインクにおいてインクエンドが検出された場合でも、他の色のインクにおいてはその残量が多い場合があるので、使用済みインクカートリッジ1、2からの残存インクの吸引排出処理は極めて有益である。
また、本実施形態によるインクジェット式記録装置は、インクを貯留するインク収容空間が周囲の空気に連通している開放系のインクカートリッジ(フォームタイプなど大気開放穴があるインクカートリッジ)からインクの供給を受けるように構成されている。
この実施形態においては、インクエンド時の残存インクの吸引排出処理に際して、インクカートリッジ1、2の内部が完全に空の状態で吸引ポンプを駆動しても、インクカートリッジ1、2から記録ヘッド16、17までの流路の中が高負圧状態とならない。このため、ポンプ停止時に記録ヘッド17においてインクの逆流によるインクの混色が生じないので、混色を回復させるためのクリーニングが不要となる。
また、本実施形態においては吸引排出処理の実施に関する情報を当該インクカートリッジ1、2の半導体記憶手段32、42に書き込むようにしたので、使用済みのインクカートリッジ1、2をリサイクル処理する際に、インクカートリッジ1、2の内部が空であることを当該インクカートリッジ1、2の半導体記憶手段32、42に記憶されている情報から判別することができる。このため、残存インクの吸引排出処理が行われていないインクカートリッジとの区別を容易に行うことができる。
なお、本実施形態の一変形例としては、インクを貯留するインク収容空間が周囲の空気から隔離されている密閉系のインクカートリッジ1、2からインクの供給を受けるように構成することも可能である。この変形例においては、残存インクの吸引排出処理に際してインクカートリッジ1、2の内部が完全に空の状態で吸引ポンプ22a、22bを駆動しても、インクカートリッジ1、2から記録ヘッド16、17までの流路の中が空気に置換されることがない。従って、使用済みのインクカートリッジを他のインクカートリッジに交換した後、空気で置換された流路にインクを充填するという動作が不要となり、インクカートリッジ交換時に実行される交換クリーニングにおいて消費されるインク量を減らすことができる。
次に、本発明の他の実施形態によるインクジェット式記録装置について図8を参照して説明する。なお、本実施形態は、図1乃至図7に示した上記実施形態の構成を一部変更したものであり、以下では図1乃至図7に示した実施形態と異なる部分について説明する。
図8に示したように本実施形態においては、記録ヘッド17が、複数色のカラーインクをそれぞれ貯留する複数(本例では4体)のカラーインクカートリッジ2A、2B、2C、2Dからインクの供給を受けるように構成されている。
また、本実施形態においては、カラーインクの各色に対応して複数のキャップ部材20A、20B、20C、20Dが設けられている。さらに、吸引ポンプ22bを複数のキャップ部材20A、20B、20C、20Dのいずれかに選択的に接続するための選択手段27が、吸引ポンプ22bと複数のキャップ部材20A、20B、20C、20Dとの間に設けられている。そして、吸引制御手段54により選択手段27を操作することにより、各カラーインクカートリッジ2A、2B、2C、2Dから個別にインクを吸引できるように構成されている。
上記構成より成る本実施形態においては、吸引制御手段54は、インク残量検出判定手段58によって複数のカラーインクカートリッジ2A、2B、2C、2Dのうちの一つのインク残量が所定のインクエンド値に達したことが検出された場合に、吸引ポンプ22bを駆動すると共に、選択手段27によって、インクエンドが検出されたカラーインクカートリッジ2A、2B、2C、2Dに対応するキャップ部材20A、20B、20C、20Dのみ吸引ポンプ22bに連通させてカートリッジ内の残存インクを吸引排出する。
本実施形態によれば、上述した実施形態と同様の効果が得られると共に、インクエンドが検出されたカラーインクカートリッジ2A、2B、2C、2Dのみについてその残存インクを吸引排出することができるので、別体の複数のカラーインクカートリッジ2A、2B、2C、2Dからインクの供給を受ける場合においても、インクエンド時の残存インクの吸引排出処理を支障なく行うことができる。
なお、上記実施形態はカラーインクの各色毎に各キャップ部材20A、20B、20C、20Dを設けるように構成されているが、例えば、複数色のカラーインクのすべてに対して共通の単一空間を持つキャップ部材を設けると共に、各カラーインクカートリッジ2A、2B、2C、2Dと記録ヘッド17との間に各バルブを設けて、これらのバルブの開閉を吸引制御手段54で操作するように構成することもできる。
次に、本発明の他の実施形態によるインクジェット式記録装置について図9を参照して説明する。なお、本実施形態は、図1乃至図7に示した上記実施形態の構成を一部変更したものであり、以下では図1乃至図7に示した実施形態と異なる部分について説明する。
本実施形態によるインクジェット式記録装置において使用されるカラーインクカートリッジ2は、図9に示したように廃液ボックス(廃液貯留部)70がインク収容部2a、2b、2c、2dと一体的に形成されており、カートリッジの外壁面には廃液ボックス70に連通する廃液導入孔71が形成されている。
そして、本実施形態によるインクジェット式記録装置は、吸引ポンプ22bの吐出口とインクカートリッジ2の廃液導入孔71とを連絡する廃液輸送管(廃液輸送手段)72を備えており、インクエンド時に吸引ポンプ22bから吸引排出された残存インクは、廃液輸送管72及び廃液導入孔71を介してインクカートリッジ2の廃液ボックス70に輸送される。
本実施形態によれば、上述した実施形態と同様の効果が得られると共に、カラーインクカートリッジ2に廃液ボックス70を設けて廃インクをここに送るようにしたので、記録装置側の廃液ボックス26はブラックインクのみを貯留すれば足りる。これにより、記録装置側に設ける廃液ボックスを小型化して記録装置全体を小型化することが可能であり、或いは、記録装置側の廃液ボックスが満タン状態になるまでの時間を引き延ばすことができる。
なお、カラーインクカートリッジ2側に貯留される廃インクは廃液ボックス70一カ所に貯留されるので、従来のように各インク収容部にそれぞれ別個にインクが残存している場合に比べて、使用済みカートリッジのリサイクル処理を容易に行うことができる。
本発明の一実施形態としてのインクジェット式記録装置を示した斜視図。 図1に示したインクジェット式記録装置の内部の印刷機構を示した斜視図。 図1に示したインクジェット式記録装置で使用されるインクカートリッジを示した斜視図であり、(a)はブラックインク用のインクカートリッジを示し、(b)はカラーインク用のインクカートリッジを示している。 図3に示したインクカートリッジをキャリッジに装着した状態を示した断面図であり、(a)はブラックインク用のインクカートリッジを示し、(b)はカラーインク用のインクカートリッジを示している。 図1に示したインクジェット式記録装置の制御装置の構成を示したブロック図。 図1に示したインクジェット式記録装置におけるインクカートリッジの残存インクの吸引排出処理機構を示した図。 図1に示したインクジェット式記録装置におけるインクカートリッジの残存インクの吸引排出処理のフローチャートを示した図。 本発明の他の実施形態によるインクジェット式記録装置におけるインクカートリッジの残存インクの吸引排出処理機構を示した図。 本発明の他の実施形態によるインクジェット式記録装置におけるインクカートリッジの残存インクの吸引排出処理機構を示した図。
符号の説明
1 ブラックインクカートリッジ(液体容器)
2、2A、2B、2C、2D カラーインクカートリッジ(液体容器)
2a、2b、2c、2d カラーインクカートリッジのインク収容部
3 ケース
4 操作パネル
11 キャリッジ
16、17 記録ヘッド
18 キャッピングユニット
19、20、20A、20B、20C、20D キャップ部材
22 ポンプユニット
22a、22b 吸引ポンプ
25 制御装置
26、70 廃液ボックス(廃液貯留部)
27 選択手段
32、42 半導体記憶手段
50 データ読出し・書込み手段
51 インクカートリッジ交換判定手段
53 中央制御手段
54 吸引制御手段
58 インク残量検出判定手段(液体エンド検出手段)
71 廃液導入孔
72 廃液輸送管(廃液輸送手段)

Claims (10)

  1. 着脱自在に装着される液体容器から液体の供給を受けて液滴を噴射する液体噴射装置において、
    前記液体容器から供給された液体を液滴状にしてノズル開口から噴射する液体噴射ヘッドと、
    前記液体噴射ヘッドの前記ノズル開口から液体を吸引する液体吸引手段と、
    前記液体吸引手段を制御する吸引制御手段と、
    前記液体容器の内部の液体の残量を検出して所定の液体エンド値に達したことを検出する液体エンド検出手段と、を備え、
    前記吸引制御手段は、前記液体エンド検出手段によって前記液体容器の内部の液体の残量が前記所定の液体エンド値に達したことが検出された場合に、前記液体吸引手段を駆動して前記液体容器の内部の残存液体を吸引して排出させるように構成されている液体噴射装置。
  2. 前記液体吸引手段は、前記液体噴射ヘッドのノズル形成面を封止して密閉空間を形成することができるキャップ部材と、前記キャップ部材によって形成された密閉空間内の流体を排出して負圧を発生させる吸引ポンプと、を有する請求項1記載の液体噴射装置。
  3. 前記液体吸引手段によって前記液体容器から吸引排出された残存液体を回収する廃液貯留部をさらに有する請求項1又は2に記載の液体噴射装置。
  4. 複数種類の液体をそれぞれ貯留する複数の液体収容部が一体的に形成された液体容器から液体の供給を受けるように構成されている請求項1乃至3のいずれか一項に記載の液体噴射装置。
  5. 複数種類の液体をそれぞれ貯留する複数の前記液体容器から液体の供給を受けるように構成されており、
    前記液体エンド検出手段は、複数の前記液体容器のそれぞれについて個別に前記所定の液体エンド値を検出できるように構成されており、
    前記液体吸引手段は、複数の前記液体容器のそれぞれから個別に液体を吸引できるように構成されており、
    前記吸引制御手段は、前記液体エンド検出手段によって複数の前記液体容器のうちの一つの液体容器の内部の液体の残量が前記所定の液体エンド値に達したことが検出された場合に、前記液体吸引手段を駆動して液体エンドが検出された液体容器の内部の残存液体を吸引して排出させるように構成されている請求項1乃至3のいずれか一項に記載の液体噴射装置。
  6. 廃液貯留部が前記液体容器と一体的に着脱自在に設けられており、液体エンド検出後に前記液体吸引手段によって前記液体容器から吸引排出された液体を前記廃液貯留部に輸送するための廃液輸送手段をさらに有する請求項1乃至5のいずれか一項に記載の液体噴射装置。
  7. 前記液体エンド検出手段は、ソフトカウントに基づいて液体の消費量を算出するものである請求項1乃至6のいずれか一項に記載の液体噴射装置。
  8. 液体を貯留する液体収容空間が周囲の空気から隔離されている密閉系の液体容器から液体の供給を受けるように構成されている請求項1乃至7のいずれか一項に記載の液体噴射装置。
  9. 液体を貯留する液体収容空間が周囲の空気に連通している開放系の液体容器から液体の供給を受けるように構成されている請求項1乃至7のいずれか一項に記載の液体噴射装置。
  10. 液体エンド検出後の残存液体の吸引排出処理が実施されたか否かに関する情報を前記液体容器に設けられた記憶手段に書き込むための書込み手段をさらに有する請求項1乃至9のいずれか一項に記載の液体噴射装置。
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