JP4288541B2 - 紙の製造方法 - Google Patents
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Description
【発明の属する技術分野】
本発明は、紙の製造方法に関する。
【0002】
【従来の技術】
従来より、ポリアクリルアミドは、通常、分子量が大きい程良好な瀘水性や紙力増強効果等の製紙用添加剤としての効果を示すことが知られている。しかし、高分子量型のポリアクリルアミドを用いた製紙用添加剤は、非常に高粘度になるために、低分子量型のポリアクリルアミドに比べて作業性が劣っている。一方、低分子量型のものは、作業能率の点では問題ないが、高分子量型と比較して製紙用添加剤としての効果の点で十分でない。
【0003】
かかる問題点を解消すべく、アニオン性ポリアクリルアミドとアミジン環構造を繰り返し単位として有するカチオン性高分子を、パルプスラリーに添加する方法が提案されている。しかし、かかる方法によっても、アニオン性ポリアクリルアミドのパルプへの定着が不十分であり、十分な紙力効果が得られない。さらには、近年、古紙の使用比率が増加していることや、環境対策の一環で紙の製造プロセスにおけるクローズド化などにより、抄紙pHが高くなる傾向があり、原料に起因する抄紙pHの変動が大きく、前記方法では安定な操業が困難であった。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】
本発明は、瀘水性、紙力強度等の諸効果に優れた紙が得られ、しかも抄紙pHの変動に対しても安定して効果を発揮し、操業性に優れる紙の製造方法を提供することを目的とする。
【0005】
【課題を解決するための手段】
本発明者等は、前記課題を解決すべく鋭意検討を重ねた結果、紙の製造にあたって使用する製紙用添加剤として、(A)両性のポリアクリルアミドと(B)アミジン環構造を繰り返し単位として有するカチオン性高分子を併用し、それぞれをパルプスラリーに添加することにより、前記目的を達成できることを見出し、本発明を解決するに至った。
【0006】
すなわち、本発明は、パルプスラリーに、(A)(a)一般式(1):CH 2 =C(R 1 )−CONR 2 (R 3 )(R 1 は水素原子またはメチル基、R 2 は水素原子または炭素数1〜4の直鎖もしくは分岐鎖のアルキル基、R 3 は炭素数1〜4の直鎖または分岐鎖のアルキル基)で表されるN−置換(メタ)アクリルアミド類、(b)多官能性モノマー、及び、(c)(メタ)アリルスルホン酸またはその塩から選ばれる1種以上を含み、重量平均分子量100万〜400万の両性のポリアクリルアミド、および(B)1mol/lの食塩水中0.1g/dlの溶液として、25℃で測定した還元粘度の値が0.1〜10dl/gであるアミジン環構造を繰り返し単位として有するカチオン性高分子を、(A)/(B)の使用比率が、固形分重量比で、99/1〜70/30となるように、順次または同時に添加し(ただし、(A)および(B)を含有する水性混合物を添加する場合を除く)、抄造することを特徴とする紙の製造方法、に関する。
【0007】
【発明の実施の形態】
本発明において用いる(A)両性のポリアクリルアミドは、たとえば、(a)(メタ)アクリルアミド、(b)アニオン性ビニルモノマーおよび(c)カチオン性ビニルモノマーを共重合することにより得られる。
【0008】
(a)(メタ)アクリルアミドとは、アクリルアミドまたはメタクリルアミドのことを意味し、これらは単独使用または併用できる。経済性の面からはアクリルアミドを単独使用するのがよい。なお、以下本発明において(メタ)とは同様の意味である。(a)成分の使用量は、(A)両性のポリアクリルアミドを構成するモノマーの総モル和に対し、通常、60モル%以上程度、好ましくは65モル%以上である。(a)成分が60モル%に満たない場合には、製紙用添加剤としての十分な紙力効果等を得難い。なお、(a)成分の使用量は(a)成分以外の成分の残部である。
【0009】
(b)アニオン性ビニルモノマーとしては、たとえば(メタ)アクリル酸、クロトン酸、(メタ)アリルカルボン酸等のα,β−不飽和一塩基酸酸;マレイン酸、フマール酸、イタコン酸、ムコン酸等のα,β−不飽和二塩基酸酸;ビニルスルホン酸、スチレンスルホン酸、2−アクリルアミド−2−メチルプロパンスルホン酸、(メタ)アリルスルホン酸などの有機スルホン酸;またはこれら各種有機酸のナトリウム塩、カリウム塩等のアルカリ金属塩、アンモニウム塩等があげられる。これらアニオン性ビニルモノマーは1種または2種以上を特に制限なく使用できる。特に、アニオン性ビニルモノマーの1種として、(メタ)アリル基を有するモノマー、殊に(メタ)アリルスルホン酸またはその塩を使用するのが、得られる両性ポリアクリルアミドが高分子量化する点で好ましい。また、α,β−不飽和一塩基酸酸、α,β−不飽和二塩基酸酸およびこれらの塩から選ばれる少なくとも1種を使用するのが好ましい。殊にイタコン酸を使用するのが好ましい。なかでも、(メタ)アクリル酸および/またはイタコン酸と(メタ)アリルスルホン酸またはその塩を組み合わせる場合が好ましい。
【0010】
(b)アニオン性ビニルモノマーの使用量は、(A)両性ポリアクリルアミドを構成するモノマーの総モル和に対し、通常、1〜40モル%程度、好ましくは3〜40モル%、より好ましくは3〜30モル%である。
【0011】
(c)カチオン性ビニルモノマーとしては、たとえばN,N−ジメチルアミノエチル(メタ)アクリレート、N,N−ジエチルアミノエチル(メタ)アクリレート、N,N−ジメチルアミノプロピル(メタ)アクリルアミド、N,N−ジエチルアミノプロピル(メタ)アクリルアミドなどの第三級アミノ基を有するビニルモノマーまたはそれらの塩酸、硫酸、酢酸などの無機酸もしくは有機酸の塩類、または該第三級アミノ基含有ビニルモノマーとメチルクロライド、ベンジルクロライド、ジメチル硫酸、エピクロルヒドリンなどの四級化剤との反応によって得られる第四級アンモニウム塩を含有するビニルモノマー等があげられる。
【0012】
(c)カチオン性ビニルモノマーの使用量は、(A)両性ポリアクリルアミド中のイオン性官能基の当量比(カチオン性基/アニオン性基)が2以下となるような割合で用いるのが好ましい。かかる当量比は(カチオン性基/アニオン性基)は、(A)両性ポリアクリルアミドと、後述する(B)アミジン環構造を有するカチオン性高分子を添加した、パルプスラリー中で、これらが充分な製紙用添加剤としての効果を発現するうえで好ましい。特に前記当量比(カチオン性基/アニオン性基)が1.5以下の範囲になるような割合で用いるのが好ましい。
【0013】
なお、(A)両性ポリアクリルアミドへ、カチオン性基を付与する手段は、前記のように(c)カチオン性ビニルモノマーを共重合することができる他に、アニオン性ポリアクリルアミドにホルマリン及び第2級アミンを反応させるマンニッヒ変性や、次亜ハロゲン酸塩を反応させるホフマン反応によっても、カチオン性基を導入することができる。このような変性によりカチオン性基を導入する場合にも、(A)両性ポリアクリルアミド中の、イオン性官能基の当量比(カチオン性基/アニオン性基)は前記と同様の範囲に調整するのが好ましい。
【0014】
本発明の(A)両性ポリアクリルアミドは、前記(a)成分、(b)成分、(c)成分の他に、一般式(1):CH2=C(R1)−CONR2(R3)(R1は水素原子またはメチル基、R2は水素原子または炭素数1〜4の直鎖もしくは分岐鎖のアルキル基、R3は炭素数1〜4の直鎖または分岐鎖のアルキル基)で表されるN−置換(メタ)アクリルアミド類および/または多官能性モノマーを構成モノマーとして含むことができる。
【0015】
一般式(1)で表されるN−置換(メタ)アクリルアミド類は、N−アルキル基中のメチル基またはメチレン性基が連鎖移動点として作用し、ポリマーに多くの分岐構造を導入し、ゲル化を伴わない分岐ポリマーが得られる。前記一般式(1)中のR2またはR3における炭素数1〜4の直鎖または分岐鎖のアルキル基としては、たとえば、メチル基、エチル基、イソプロピル基、t−ブチル基等があげられ、N−置換(メタ)アクリルアミド類の具体例としては、N,N−ジメチル(メタ)アクリルアミド、N−イソプロピル(メタ)アクリルアミド、N−メチル(メタ)アクリルアミド、N−エチル(メタ)アクリルアミド、N−イソプロピル(メタ)アクリルアミドおよびN−t−ブチル(メタ)アクリルアミドがあげられる。これらのなかでも共重合性、連鎖移動性の点でN,N−ジメチルアクリルアミドが好ましい。
【0016】
また、多官能性モノマーを使用することによっても、架橋構造を(A)両性ポリアクリルアミドに付与できる。多官能性モノマ−としては、エチレングリコールジ(メタ)アクリレート、ジエチレングリコールジ(メタ)アクリレート、トリエチレングリコールジ(メタ)アクリレート等のジ(メタ)アクリレート類、メチレンビス(メタ)アクリルアミド、エチレンビス(メタ)アクリルアミド、ヘキサメチレンビス(メタ)アクリルアミド等のビス(メタ)アクリルアミド類、アジピン酸ジビニル、セバシン酸ジビニル等のジビニルエステル類、アリルメタクリレート、ジアリルアミン、ジアリルジメチルアンモニウム、ジアリルフタレート、ジアリルクロレンデート、ジビニルベンゼン、N,N−ジアリルアクリルアミド等の2官能性ビニルモノマー、1,3,5−トリアクリロイルヘキサヒドロ−S−トリアジン、トリアリルイソシアヌレート、トリアリルアミン、トリアリルトリメリテート等の3官能性ビニルモノマー、テトラメチロールメタンテトラアクリレート、テトラアリルピロメリテート、N,N,N′,N′−テトラアリル−1,4−ジアミノブタン、テトラアリルアミン塩、テトラアリルオキシエタン等の4官能性ビニルモノマー、その他にN−メチロールアクリルアミド等があげられる。これら多官能性モノマーのなかでも1,3,5−トリアクリロイルヘキサヒドロ−S−トリアジン、トリアリルイソシアヌレート等が好ましい。
【0017】
一般式(1)で表されるN−置換(メタ)アクリルアミド類および/または多官能性モノマーの使用量は、(A)両性のポリアクリルアミドを構成するモノマーの総モル和に対し、通常、10モル%程度以下、さらには5モル%以下である。一般式(1)で表されるN−置換(メタ)アクリルアミド類の機能を発揮するには、0.1モル%以上、より好ましくは0.5モル%以上を使用する。
【0018】
さらに、(A)両性のポリアクリルアミドには、疎水性を付与するために、前記アニオン性ビニルモノマーのアルキルエステル(アルキル基の炭素数1〜8)、アクリロニトリル、スチレン類、酢酸ビニル、メチルビニルエーテルなどのノニオン性ビニルモノマーを使用することもできる。ノニオン性ビニルモノマーを使用する場合、その使用量は、(A)両性のポリアクリルアミドを構成するモノマーの総モル和に対し、通常、30モル%程度以下、好ましくは20モル%以下である。
【0019】
(A)両性のポリアクリルアミドの合成は、従来公知の各種方法により行うことができる。例えば、所定の反応容器に前記各種モノマーおよび水を仕込み、ラジカル重合開始剤を加え、撹拌下、加温することにより得られる。反応温度は、通常50〜100℃程度、反応時間は1〜5時間程度である。反応濃度(モノマー濃度)は、通常10〜40重量%程度で行うことができ、高濃度においても重合できる。その他、モノマーの仕込み方法は同時重合、連続滴下重合等の従来公知の各種方法により行うことができる。ラジカル重合開始剤としては、過硫酸カリウム、過硫酸アンモニウム等の過硫酸塩、またはこれらと亜硫酸水素ナトリウムのごとき還元剤とを組み合わせた形のレドックス系重合開始剤等の通常のラジカル重合開始剤を使用できる。また、前記ラジカル重合開始剤には、アゾ系開始剤を用いてもよい。ラジカル重合開始剤の使用量は、モノマーの総重量和の0.05〜2重量%程度、好ましくは0.1〜0.5重量%である。
【0020】
(A)両性のポリアクリルアミドの重量平均分子量は、作業性及び経済性を考慮して30万〜400万に調製する。好ましくは、100万〜400万である。重量平均分子量が30万未満では紙力効果が不十分であり、他方、400万を超えるときは作業性の点で好ましくない。また、(A)両性のポリアクリルアミドの粘度は、取扱性の点から、通常、10000cps程度(25℃)以下の性状で使用するのがよい。なお、本発明の製紙用添加剤は、固形分濃度10〜40重量%に調整される。通常は、固形分濃度を30重量%以下とするのが好ましい。
【0021】
本発明において用いる(B)アミジン環構造を繰り返し単位として有するカチオン性高分子は、高分子の繰り返し単位として、アミジン環構造を有する各種のものを使用できる。
【0022】
アミジン環構造の繰り返し単位としては、たとえば、下記一般式(2)、一般式(3)、一般式(4)、
【0023】
【化4】
【0024】
【化5】
【0025】
【化6】
【0026】
(式中R4、R5は水素原子またはメチル基を、X−は陰イオンをそれぞれ表す。)で表される繰り返し単位があげられる。
【0027】
本発明の(B)カチオン性高分子は、これら一般式(2)、一般式(3)、一般式(4)で表されるアミジン環構造の繰り返し単位を、(B)カチオン性高分子の繰り返し単位の、20〜90モル%程度含有するものが好ましい。(B)カチオン性高分子の、パルプに対する凝集作用の効果を高める場合には、分子中に占めるアミジン環構造単位の比率が多い方が性能は優れるため、前記アミジン環構造の繰り返し単位は、30モル%以上、さらには50モル%以上とするのが好ましい。また製造の容易さ等を考慮すれば、前記アミジン環構造の繰り返し単位は、85モル%以下、さらには80モル%以下とするのが好ましい。
【0028】
これらアミジン環構造の繰り返し単位を形成する方法は特に限定されるものではないが、一般的に、前記一般式(2)または(3)で表されるアミジン環構造の繰り返し単位は、変換反応により一級アミノ基が生成しうる置換アミノ基を有するエチレン性不飽和モノマー(X)と(メタ)アクリロニトリル等のニトリル類との共重合体を製造し、更に、該共重合体中のシアノ基と一級アミノ基を反応させてアミジン化することにより形成される。
【0029】
なお、前記エチレン性不飽和モノマー(X)としては、たとえば、一般式(5)CH2=CR6NHCOR7(R6は水素原子またはメチル基を、R7は水素原子または炭素数1〜4のアルキル基を表わす。)で表されるエチレン性不飽和モノマーがあげられる。一般式(5)で表されるエチレン性不飽和モノマーに由来する置換アミノ基は、共重合体中において、加水分解あるいは加アルコール分解により容易に一級アミノ基に変換される。一般式(5)で表されるエチレン性不飽和モノマーとしては、たとえば、N−ビニルホルムアミド(R6=H、R7=H)、N−ビニルアセトアミド(R6=H、R7=CH3)等が例示される。
【0030】
前記一般式(2)または(3)で表されるアミジン環構造の繰り返し単位を形成させる場合、エチレン性不飽和モノマー(X)とニトリル類との重合モル比は、(B)カチオン性高分子中に占めるアミジン環構造単位の比率が多い方が製紙用添加剤としての性能は優れることから通常20:80〜80:20、特に40:60〜60:40とするのが好ましい。所望ならばこの範囲外のモル比、例えば、更にエチレン性不飽和モノマーの比率の大きい重合モル比を採用することもできる。
【0031】
エチレン性不飽和モノマー(X)とニトリル類との共重合の方法としては、通常のラジカル重合法が用いられ、塊状重合、水溶液沈殿重合、懸濁重合、乳化重合等のいずれも用いることができる。溶媒中で重合させる場合、原料モノマー濃度が通常5〜80重量%、好ましくは20〜60重量%で実施される。重合開始剤には、一般的なラジカル重合開始剤を用いることができるが、アゾ化合物が好ましく、2,2′−アゾビス−2−アミジノプロパンの塩酸塩等が例示される。また、重合反応は、一般に、不活性ガス気流下、30〜100℃の温度で実施される。得られた共重合体は、そのままの状態あるいは希釈して、即ち、溶液状もしくは懸濁状でアミジン化反応に供することができる。また、公知の方法で脱溶媒、乾燥し、共重合体を固体として分離した後、固体状でアミジン化反応に供することもできる。なお、得られる重合体は、ラジカル重合開始剤の使用量、反応温度等を調節することにより適宜、所望の分子量のものを得ることができる。
【0032】
アミジン化反応は、共重合体の置換アミノ基を一級アミノ基に変換し、次いで、生成した一級アミノ基と隣接するシアノ基と反応させてアミジン環構造を生成させる2段階反応、または該共重合体を、強酸または強塩基の存在下、水またはアルコール溶液中で加熱してアミジン環構造を生成させる一段階反応により行う。アミジン化反応は一段階反応が好ましい。一段階反応は、具体的には、例えば、共重合体に対し、その置換アミノ基に対して通常0.9〜5倍、好ましくは1〜3倍当量の強酸、好ましくは塩酸を加え、通常80〜150℃、好ましくは90〜120℃の温度で、通常0.5〜20時間加熱することにより行う。一般に置換アミノ基に対する強酸の当量比が大きいほど、かつ、反応温度が高いほど、アミジン化が進行する。また、アミジン化に際しては反応に供する共重合体に対し、通常10重量%以上、好ましくは20重量%以上の水を反応系に存在させる。
【0033】
このようにして得られる(B)カチオン性高分子は、前記一般式(2)および/または(3)で表されるアミジン環構造の繰り返し単位を通常20〜90モル%程度含有する他、前記エチレン性不飽和モノマー(X)に由来する繰り返し単位を0〜2モル%程度、前記ニトリル類に由来する繰り返し単位を0〜70モル%程度、エチレン性不飽和モノマー(X)の変換物(一級アミノ基)に由来する繰り返し単位を0〜70モル%程度含有している。
【0034】
かかる(B)カチオン性高分子中、アミジン環構造の繰り返し単位の多い方が一般に製紙用添加剤としての性能が優れているため、前記一般式(2)および/または(3)で表されるアミジン環構造の繰り返し単位は、ニトリル類の繰り返し単位の0.5〜10倍、好ましくは2〜5倍とするのが好ましい。
【0035】
また、一級アミノ基に由来する繰り返し単位はカチオン性であり、アミジン環構造の繰り返し単位と同じく濾水性向上剤としての性能に有効に寄与していると考えられる。したがって、一級アミノ基に由来する繰り返し単位は5〜60モル%であるのが好ましい。また、一般式(2)および/または(3)で表されるアミジン環構造の繰り返し単位、さらには一級アミノ基に由来する繰り返し単位を含めたカチオン単位の合計は一般に40モル%以上、好ましくは60〜95モル%である。ただし、一般式(2)および/または(3)で表されるアミジン環構造の繰り返し単位が一級アミノ基に由来する繰り返し単位よりも製紙用添加剤の性能により有効に寄与すると考えられるため、前記一般式(2)および/または(3)で表されるアミジン環構造の繰り返し単位は、一級アミノ基に由来する繰り返し単位の0.5〜10倍、好ましくは2〜5倍とするのが好ましい。
【0036】
なお、(B)カチオン性高分子は、一般にそのままでは保存安定性が悪いので、強酸を添加してアミジン環構造および1級アミノ基のカチオン単位は完全に中和しておくことが好ましい。
【0037】
また、アミジン環構造の繰り返し単位として前記一般式(4)で表される繰り返し単位を有する(B)カチオン性高分子は、前記エチレン性不飽和モノマー(X)を重合した後、当該モノマーの置換アミノ基の一部を一級アミノ基に変換するとともに、当該置換アミノ基と変換反応により生成した一級アミノ基とのアミジン化により形成される。アミジン化条件は、溶媒中で通常50〜110℃程度、1〜72時間程度加熱する。また、反応は通常撹拌下で行い、通常は常圧下で良いが、必要に応じて加圧しても良い。なお、反応温度が50℃未満では反応速度が遅すぎて効率的ではなく、一方、110℃を越えると副反応として架橋化反応などが起こりやすくなり、不溶化する恐れがあるので好ましくない。一般式(4)で表されるアミジン環構造の繰り返し単位は20モル%以上であるのが好ましい。
【0038】
また、本発明の(B)カチオン性高分子は、アニオン性ビニルモノマーに由来する繰り返し単位を含有していてもよい。一般的には、エチレン性不飽和モノマー(X)等を重合するにあたり、アニオン性ビニルモノマーを共重合させる。アニオン性ビニルモノマーとしては、(A)で使用するものと同様のものがあげられる。アニオン性ビニルモノマーの使用量は、全構成モノマーの通常0〜20モル%程度が好適であるが、3〜15モル%がより好ましい。なお、(B)カチオン性高分子には、(メタ)アクリロニトリルに由来する繰り返し単位の加水分解によって、(メタ)アクリル酸に由来する繰り返し単位が、一般的には0〜5モル生成しうる。
【0039】
さらに、本発明の(B)カチオン性高分子には、前述の繰り返し単位の外に更に(メタ)アクリルアミドに由来する繰り返し単位が含まれていても良い。また、(メタ)アクリルアミドに由来する繰り返し単位と(メタ)アクリル酸に由来する繰り返し単位が反応してラクタム環状を一部形成した繰り返し単位が含まれていても良い。
【0040】
本発明の(B)カチオン性高分子は、1mol/lの食塩水中0.1g/dlの溶液として、25℃で測定した還元粘度の値が0.1〜10dl/gである。好ましくは1〜10dl/g、更に好ましくは0.5〜4dl/gである。
【0041】
本発明では、前記(A)両性のポリアクリルアミドと(B)カチオン性高分子を製紙用添加剤として、それぞれをパルプスラリーに添加し、紙を抄造する。パルプスラリーに、(A)両性のポリアクリルアミドと(B)カチオン性高分子が添加されることで、両者が何らかの相互作用を起こし、パルプへの定着率が向上し、より高い瀘水性および紙力効果等を発現する。
【0042】
かかる製紙用添加剤の添加方法は、(A)両性のポリアクリルアミドを添加し、次いで(B)カチオン性高分子を添加する方法、(B)カチオン性高分子を添加し、次いで(A)両性のポリアクリルアミドを添加する方法のように製紙用添加剤を順次に添加する方法でもよく、(A)両性のポリアクリルアミドと(B)カチオン性高分子を同時に添加する方法でもよい。このように、製紙用添加剤の添加方法は順次または同時にさまざまな方法を採用できるが、(B)カチオン性高分子を添加し、次いで(A)両性のポリアクリルアミドを添加する方法を採用するのが、濾水性が向上する点で好ましい。
【0043】
抄造は各種の手段を採用でき、前記製紙用添加剤のパルプスラリーへの添加は、パルプスラリーに硫酸バンドを添加する前でもよく、硫酸バンドを添加した後でもよい。ただし、前記製紙用添加剤の添加と硫酸バンドの添加の間隔はある程度時間をあけて添加するのがより好ましい。また生じたフロックに無用のシェアーをかけることなく、直ちに抄造するのが望ましいため、抄紙用ワイヤー部に近い場所で製紙用添加剤を添加するのが好ましい。特に、ファンポンプサクション口で添加するのが瀘水性および紙力効果等が向上するので好ましい。パルプスラリーのpHは通常4〜9の幅広い範囲から選択できる。なお、製紙用添加剤で(A)両性のポリアクリルアミドおよび/または(B)カチオン性高分子は、必要により水、アルコール類等により適宜に希釈してもよい。
【0044】
製紙用添加剤である(A)両性のポリアクリルアミドおよび/または(B)カチオン性高分子の使用量は、通常と同様でよく、それらの合計が、固形分重量比で、パルプに対して、0.005〜3重量%程度、好ましくは0.01〜1重量%程度とするのがよい。また(A)両性のポリアクリルアミドと(B)カチオン性高分子の使用割合は、通常は、固形分重量比で、(A)/(B)が99.5/0.5〜50/50、好ましくは99/1〜70/30の範囲とするのがよい。また、硫酸バンドは、パルプ固形分に対し通常、0.5〜10重量%である。
【0045】
【発明の効果】
本発明の紙の製造方法により得られ紙は、瀘水性、紙力強度等の諸効果に優れ、しかも抄紙pHの範囲が広く、操業性に優れる。特に抄紙pHが酸性から中性の領域において優れている。
【0046】
【実施例】
以下、実施例及び比較例を挙げて本発明を詳細に説明するが、本発明はこれら各例に限定されるものではない。尚、各例中、部及び%は特記しない限りすべて重量基準である。
【0047】
製造例1(両性ポリアクリルアミドの製造)
攪拌機、温度計、還流冷却管および窒素ガス導入管を備えた四つ口フラスコに、粉末アクリルアミド294.4部(モノマーの総モル和に対し、89.5モル%、以下同様)、62.5%硫酸6.5部、N,N−ジメチルアミノエチルメタクリレート14.5部(2モル%)、80%アクリル酸水溶液16.7部(4モル%)イタコン酸12部(2モル%)、メタリルスルホン酸ソーダ11部(1.5モル%)、N,N−ジメチルアクリルアミド4.6部(1モル%)およびイオン交換水1300部(モノマー濃度21%)を仕込み、窒素ガスを通じて反応系の酸素を除去した。系内を40℃にし攪拌下に重合開始剤として5%過硫酸アンモニウム水溶液9.8部および5%亜硫酸水素ナトリウム水溶液4部を投入した。90℃まで昇温した後、2時間保温した。重合終了後、イオン交換水105部(固形分濃度20%に調整)を投入し、pH3.9、固形分20.1%、粘度(25℃)が8500cps、重量平均分子量が300万の共重合体水溶液を得た。以下、この水溶液をA−1とする。なお、重量平均分子量の測定は、低角度光散乱法(GPC−LALLS(東ソー(株)製))により、pH4.2の酢酸と酢酸ソーダを含む水溶液を移動層として用い、試料濃度0.0125%で測定した。
【0048】
製造例2
攪拌機、温度計、還流冷却管および窒素ガス導入管を備えた四つ口フラスコに、粉末アクリルアミド288.7部(モノマーの総モル和に対し、89.5モル%、以下同様)、62.5%硫酸19.2部、N,N−ジメチルアミノエチルメタクリレート42.8部(6モル%)、80%アクリル酸水溶液8.2部(2モル%)イタコン酸5.9部(1モル%)、メタリルスルホン酸ソーダ3.6部(0.5モル%)、N,N−ジメチルアクリルアミド2.2部(0.5モル%)およびイオン交換水1300部(モノマー濃度21%)を仕込み、窒素ガスを通じて反応系の酸素を除去した。系内を40℃にし攪拌下に重合開始剤として5%過硫酸アンモニウム水溶液9.8部および5%亜硫酸水素ナトリウム水溶液4部を投入した。90℃まで昇温した後、2時間保温した。重合終了後、イオン交換水105部(固形分濃度20%に調整)を投入し、pH3.9、固形分20.1%、粘度(25℃)が7500cps、重量平均分子量が260万の共重合体水溶液を得た。以下、この水溶液をA−2とする。
【0049】
比較製造例1
攪拌機、温度計、還流冷却管および窒素ガス導入管を備えた四つ口フラスコに、粉末アクリルアミド309.2部(モノマーの総モル和に対し、92モル%、以下同様)、62.5%硫酸6.7部、N,N−ジメチルアミノエチルメタクリレート14.9部(2モル%)、80%アクリル酸水溶液17部(4モル%)、イタコン酸12.3部(2モル%)、イオン交換水1300部、およびイソプロピルアルコール17.5部を仕込み、窒素ガスで反応系内の酸素を除去した。次いで、攪拌下、重合開始剤として5%過硫酸アンモニウム水溶液24.5部および5%亜硫酸水素ナトリウム水溶液10部を投入した後、室温から80℃まで昇温し、3時間保温した。その後、イオン交換水650部を加え、48%カセイソーダでpHを5に調整し、固形分15.2%、粘度(25℃)が5800cps、重量平均分子量が23万の共重合体水溶液を得た。以下、この水溶液をC−1とする。
【0050】
比較製造例2
攪拌機、温度計、還流冷却管および窒素ガス導入管を備えた四つ口フラスコに、粉末アクリルアミド300.2部(モノマーの総モル和に対し、88モル%、以下同様)、80%アクリル酸水溶液38.9部(9モル%)、イタコン酸6.2部(1モル%)、メタリルスルホン酸ソーダ7.6部(1モル%)、N,N−ジメチルアクリルアミド4.8部(1モル%)およびイオン交換水1300部(モノマー濃度21%)を仕込み、窒素ガスを通じて反応系の酸素を除去した。系内を40℃にし攪拌下に重合開始剤として5%過硫酸アンモニウム水溶液7部および5%亜硫酸水素ナトリウム水溶液3部を投入した。90℃まで昇温した後、2時間保温した。重合終了後、イオン交換水70部(固形分濃度20%に調整)を投入し、pH4.0、固形分20.2%、粘度(25℃)が7000cps、重量平均分子量が250万の共重合体水溶液を得た。以下、この水溶液をC−2とする。
【0051】
【表1】
【0052】
表中、AM:アクリルアミド、DM:N,N−ジメチルエチルメタクリレート、AA:アクリル酸、IA:イタコン酸、SMAS:メタリルスルホン酸ナトリウム、DMAA:N,N−ジメチルアクリルアミドを表す。
【0053】
製造例3〜6(アミジン環構造を有するカチオン性の高分子の製造)
攪拌機、温度計、還流冷却管および窒素ガス導入管を備えた四つ口フラスコに、表2に示す仕込み単量体の混合物60gおよび340gのイオン交換水を入れた。窒素ガス気流中、撹拌しながら45℃に昇温したのち、10%の2,2´−アゾビス−2−アミジノプロパン・2塩酸塩水溶液1.2gを添加した。45℃で4時間、撹拌保持した後、60℃に昇温し、更に3時間保持し、水中に重合体が析出した懸濁物を得た。該懸濁物に水200g添加し、次いで、重合体中のホルミル基に対して2当量の濃塩酸を添加して撹拌しつつ90℃で4時間保持し、重合体をアミジン化した。得られた重合体の溶液をアセトン中に添加し、析出せしめ、これを真空乾燥して重合体B−1〜B−4を得た。重合体組成の分析結果、還元粘度を表2に示す。
【0054】
〔重合体組成の分析法〕
各重合体B−1〜B−4を、13C−NMRスペクトル(13C−核磁気共鳴スペクトル)の各繰り返し単位に対応した吸収ピ−クの積分値より算出した。
【0055】
〔還元粘度の測定〕
各重合体B−1〜B−4を、1mol/l食塩水中、0.1g/dlの溶液として25℃でオストワルドの粘度計により還元粘度を測定した。
【0056】
【表2】
【0057】
表2中、NVF:N−ビニルホルムアミド、AN:アクリロニトリル、AA:アクリル酸を表す。
【0058】
実施例1〜19、比較例1〜5
製造例1〜2で得られたA−1〜A−2、比較製造例1〜2で得られたC−1〜C−2、製造例3〜6で得られたB−1〜B−4またはPS311(ホフマン変性ポリアクリルアミド系紙力剤:荒川化学工業(株)製)を表3に示すような順序と比率で、試験例1または試験例2に従ってパルプスラリーに添加した。
【0059】
試験例1
L−BKPをナイアガラ式ビーターにて叩解し、カナディアン・スタンダード・フリーネス(C.S.F)428mlに調整したパルプスラリーに、硫酸バンド(Alum)を対パルプ固形分比2%添加してpH4.7とし、次いで表3に示す製紙用添加剤を1分間隔で順次に加えた(製紙用添加剤の使用量は合計量が、対パルプ固形分比0.3%または0.6%に調整した)。こうして得られたパルプスラリーについて、タッピ・シートマシンにて坪量100g/m2となるように抄紙し、4kg/cm2で4分プレス脱水した。次いで、回転型乾燥機で110℃において3分間乾燥し、20℃、65%R.H.の条件下に24時間調湿して紙質試験に供した。また、濾水性をJIS P−8121に準じて測定した。なお、紙質測定法は、次の通りである。圧縮強度:JIS P−8126。破裂強度:JIS P8131。結果を表4に示す。
【0060】
試験例2
L−BKPをナイアガラ式ビーターにて叩解し、カナディアン・スタンダード・フリーネス(C.S.F)428mlに調整したパルプスラリーに、硫酸バンド(Alum)を対パルプ固形分比2%添加してpH4.7とし、次いで表3に示す製紙用添加剤を間隔を置かずにほぼ同時に加えた(製紙用添加剤の使用量は合計量が、対パルプ固形分比0.3%または0.6%に調整した)。こうして得られたパルプスラリーについて、タッピ・シートマシンにて坪量100g/m2となるように抄紙し、4kg/cm2で4分プレス脱水した。次いで、回転型乾燥機で110℃において3分間乾燥し、20℃、65%R.H.の条件下に24時間調湿して紙質試験に供した。また、濾水性をJIS P−8121に準じて測定した。なお、紙質測定法は、次の通りである。圧縮強度:JIS P−8126。破裂強度:JIS P8131。結果を表5に示す。
【0061】
試験例3
段ボール古紙をナイアガラ式ビーターにて叩解し、カナディアン・スタンダード・フリーネス(C.S.F)450mlに調整したパルプスラリーに、硫酸バンド(Alum)を対パルプ固形分比0.5%添加してpH6.2とし、次いで表3に示す製紙用添加剤を1分間隔で順次に加えた(製紙用添加剤の使用量は合計量が、対パルプ固形分比0.3%または0.6%に調整した)。こうして得られたパルプスラリーについて、タッピ・シートマシンにて坪量150g/m2となるように抄紙し、4kg/cm2で4分プレス脱水した。次いで、回転型乾燥機で110℃において4分間乾燥し、20℃、65%R.H.の条件下に24時間調湿した。上記実施例1と同様の操作を行い、濾水性、圧縮強度および破裂強度を測定した。圧縮強度:JIS P8126。破裂強度:JIS P8131に準じる。結果を表6に示す。
【0062】
試験例4
段ボール古紙をナイアガラ式ビーターにて叩解し、カナディアン・スタンダード・フリーネス(C.S.F)450mlに調整したパルプスラリーに、硫酸バンド(Alum)を対パルプ固形分比0.5%添加してpH6.2とし、次いで表3に示す製紙用添加剤を間隔を置かずにほぼ同時に加えた(製紙用添加剤の使用量は合計量が、対パルプ固形分比0.3%または0.6%に調整した)。こうして得られたパルプスラリーについて、タッピ・シートマシンにて坪量150g/m2となるように抄紙し、4kg/cm2で4分プレス脱水した。次いで、回転型乾燥機で110℃において4分間乾燥し、20℃、65%R.H.の条件下に24時間調湿した。上記実施例1と同様の操作を行い、濾水性、圧縮強度および破裂強度を測定した。圧縮強度:JIS P8126。破裂強度:JIS P8131に準じる。結果を表7に示す。
【0063】
【表3】
【0064】
【表4】
【0065】
【表5】
【0066】
【表6】
【0067】
【表7】
Claims (6)
- パルプスラリーに、(A)(a)一般式(1):CH 2 =C(R 1 )−CONR 2 (R 3 )(R 1 は水素原子またはメチル基、R 2 は水素原子または炭素数1〜4の直鎖もしくは分岐鎖のアルキル基、R 3 は炭素数1〜4の直鎖または分岐鎖のアルキル基)で表されるN−置換(メタ)アクリルアミド類、(b)多官能性モノマー、及び、(c)(メタ)アリルスルホン酸またはその塩から選ばれる1種以上を含み、重量平均分子量100万〜400万の両性のポリアクリルアミド、および(B)1mol/lの食塩水中0.1g/dlの溶液として、25℃で測定した還元粘度の値が0.1〜10dl/gであるアミジン環構造を繰り返し単位として有するカチオン性高分子を、(A)/(B)の使用比率が、固形分重量比で、99/1〜70/30となるように、順次または同時に添加し(ただし、(A)および(B)を含有する水性混合物を添加する場合を除く)、抄造することを特徴とする紙の製造方法。
- パルプスラリーに、(A)重量平均分子量100万〜400万の両性のポリアクリルアミドを添加した後、(B)1mol/lの食塩水中0.1g/dlの溶液として、25℃で測定した還元粘度の値が0.1〜10dl/gであるアミジン環構造を繰り返し単位として有するカチオン性高分子を添加する請求項1記載の紙の製造方法。
- パルプスラリーに、(B)1mol/lの食塩水中0.1g/dlの溶液として、25℃で測定した還元粘度の値が0.1〜10dl/gであるアミジン環構造を繰り返し単位として有するカチオン性高分子を添加した後、(A)重量平均分子量100万〜400万の両性のポリアクリルアミドを添加する請求項1記載の紙の製造方法。
- (A)両性のポリアクリルアミドが、アニオン成分として、α,β−不飽和一塩基酸、α,β−不飽和二塩基酸およびこれらの塩のいずれか少なくとも1種を含有してなる請求項1〜3のいずれかに記載の紙の製造方法。
- (B)カチオン性高分子の繰り返し単位中のアミジン環構造の繰り返し単位が、20〜90モル%である請求項1〜5のいずれかに記載の紙の製造方法。
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