JP4288166B2 - 生分解性被覆 - Google Patents

生分解性被覆 Download PDF

Info

Publication number
JP4288166B2
JP4288166B2 JP2003536299A JP2003536299A JP4288166B2 JP 4288166 B2 JP4288166 B2 JP 4288166B2 JP 2003536299 A JP2003536299 A JP 2003536299A JP 2003536299 A JP2003536299 A JP 2003536299A JP 4288166 B2 JP4288166 B2 JP 4288166B2
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
polyester resin
monomer
mol
acid
lactic acid
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Expired - Lifetime
Application number
JP2003536299A
Other languages
English (en)
Other versions
JP2005505665A (ja
JP2005505665A5 (ja
Inventor
トゥオミネン ユッカ
キュルマ ヤンネ
セッパラ ユッカ
セリン ヨハン−フレドリック
Original Assignee
ジェイヴィーエス−ポリマーズ オサケ ユキチュア
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by ジェイヴィーエス−ポリマーズ オサケ ユキチュア filed Critical ジェイヴィーエス−ポリマーズ オサケ ユキチュア
Publication of JP2005505665A publication Critical patent/JP2005505665A/ja
Publication of JP2005505665A5 publication Critical patent/JP2005505665A5/ja
Application granted granted Critical
Publication of JP4288166B2 publication Critical patent/JP4288166B2/ja
Anticipated expiration legal-status Critical
Expired - Lifetime legal-status Critical Current

Links

Classifications

    • CCHEMISTRY; METALLURGY
    • C08ORGANIC MACROMOLECULAR COMPOUNDS; THEIR PREPARATION OR CHEMICAL WORKING-UP; COMPOSITIONS BASED THEREON
    • C08LCOMPOSITIONS OF MACROMOLECULAR COMPOUNDS
    • C08L67/00Compositions of polyesters obtained by reactions forming a carboxylic ester link in the main chain; Compositions of derivatives of such polymers
    • CCHEMISTRY; METALLURGY
    • C08ORGANIC MACROMOLECULAR COMPOUNDS; THEIR PREPARATION OR CHEMICAL WORKING-UP; COMPOSITIONS BASED THEREON
    • C08GMACROMOLECULAR COMPOUNDS OBTAINED OTHERWISE THAN BY REACTIONS ONLY INVOLVING UNSATURATED CARBON-TO-CARBON BONDS
    • C08G63/00Macromolecular compounds obtained by reactions forming a carboxylic ester link in the main chain of the macromolecule
    • C08G63/02Polyesters derived from hydroxycarboxylic acids or from polycarboxylic acids and polyhydroxy compounds
    • C08G63/60Polyesters derived from hydroxycarboxylic acids or from polycarboxylic acids and polyhydroxy compounds derived from the reaction of a mixture of hydroxy carboxylic acids, polycarboxylic acids and polyhydroxy compounds
    • CCHEMISTRY; METALLURGY
    • C09DYES; PAINTS; POLISHES; NATURAL RESINS; ADHESIVES; COMPOSITIONS NOT OTHERWISE PROVIDED FOR; APPLICATIONS OF MATERIALS NOT OTHERWISE PROVIDED FOR
    • C09DCOATING COMPOSITIONS, e.g. PAINTS, VARNISHES OR LACQUERS; FILLING PASTES; CHEMICAL PAINT OR INK REMOVERS; INKS; CORRECTING FLUIDS; WOODSTAINS; PASTES OR SOLIDS FOR COLOURING OR PRINTING; USE OF MATERIALS THEREFOR
    • C09D167/00Coating compositions based on polyesters obtained by reactions forming a carboxylic ester link in the main chain; Coating compositions based on derivatives of such polymers

Landscapes

  • Chemical & Material Sciences (AREA)
  • Chemical Kinetics & Catalysis (AREA)
  • Organic Chemistry (AREA)
  • Health & Medical Sciences (AREA)
  • Medicinal Chemistry (AREA)
  • Polymers & Plastics (AREA)
  • Life Sciences & Earth Sciences (AREA)
  • Engineering & Computer Science (AREA)
  • Materials Engineering (AREA)
  • Wood Science & Technology (AREA)
  • Polyesters Or Polycarbonates (AREA)
  • Polymers With Sulfur, Phosphorus Or Metals In The Main Chain (AREA)
  • Biological Depolymerization Polymers (AREA)
  • Paints Or Removers (AREA)

Description

本発明の対象は、ヒドロキシ酸、不飽和二官能性モノマーとポリオールモノマーから製造される生分解性ポリマーネットワーク及びその製造方法である。
環境問題の増加と共に、生分解性で堆肥化可能なポリマーへの関心が増大している。そのようなポリマーを、例えば紙の被覆として、使い捨て製品、包装に用いて、堆肥可能なゴミを包み、それによって、堆肥化が、プラスチック廃棄物を処理するリサイクル又は焼却処分に代わるものとなる。しかしながら、生分解性プラスチックが高価だと、包装及び他の消耗品及び多くの用途にそれを使用することが制限される。
生分解性ポリマーの市場はここ何年間で成長し続けており、次の数年間で著しく拡大するだろう。成長している理由は、包装による埋立廃棄物の増加への一部の消費者側の意識の増大、リサイクルの法制化による部分的な引き締め、従来のポリマーの製造に用いられる再生不可能な石油資源の減少への関心である。その結果、再生可能な天然資源を使用することは、競争上極めて有利である。特に、原材料として乳酸ポリマーに用いられる乳酸は、再生可能な天然資源から製造され;乳酸への発酵に用いられる炭素源はデンプン又は糖であり、多くの場合、農業からの副産物又は廃棄物を使用することが試みられている。本発明で用いるイタコン酸モノマーのみならず1,3−プロパン・ジオールも、再生可能な炭素原の発酵によって工業的に製造されている。
莫大な量の種々の被覆が、紙、ボール紙、織物、木材、金属及びポリマーを被覆するために用いられている。被覆することで、例えば水又は油の保持力といったバリア特性、及び例えば水強度といった特別な耐久力の特性などの基材の製品特性を改善しようと努める。被覆は、通常、粘性のある3成分のシステムから構成され、該3成分は:フィルム形成結合剤、顔料及び揮発性溶剤である。これらの被覆を、溶液又は分散体として被覆の塗布に用いる。多くの被覆内の結合剤は、高分子量の不活性有機ポリマー又は低分子量の反応性ポリマーであり、該反応性ポリマーは、被覆処理において、高分子量のフィルムにさらに重合するものである。
生分解性プラスチックは、通常、微生物及び湿度の影響によって、無害の低分子量化合物(主に二酸化炭素と水)に分解される重合体であると理解されている。生物高分子は、通常、天然高分子と合成高分子に分けられる。天然高分子の群には、特にタンパク質及び多糖(デンプン及びセルロース系)が属している。合成生物高分子は、脂肪族ポリエステル、ポリ無水物、ポリオルトエステル、水溶性ポリビニルアルコール及びいくつかのポリウレタンである。生物高分子も、微生物を用いて製造することができる(例えば、ポリヒドロキシアルカノエート)。最も重要な生分解性プラスチックの群は、脂肪族ポリエステルから成り、その生分解性は、主として加水分解可能なエステル結合に基づくものである。ポリエステルのうち、ポリグリコリド、ポリラクチド及びポリカプロラクトン、及び細菌により製造したポリヒドロキシ酪酸塩及び吉草酸塩について述べる。前記ポリエステルを、通常、ヒドロキシ酸又は二価酸とジオールから製造することができる。脂肪族ポリエステルが十分な機械特性を有するためには、その分子量は、相当高いものであることが必要である。高分子量を達成する最も一般的な手段は、ラクトンの開環重合によってポリエステルを製造することである。
乳酸は、生分解性日用品ポリマーの最も有力な原材料のうちの一つである。乳酸は、再生可能な天然物質(例えば、大麦、ジャガイモ、トウモロコシ)から発酵によって製造される。乳酸のポリマー又はポリラクチドは、熱可塑性、生分解性ポリエステルである。ポリラクチド(polylactide、PLA)は、一般的なプラスチックの加工装置で加工することができ、包装へ応用した際に、優れた機械特性及びバリア特性を有する。PLAは、堆肥化条件で、バイオマス、水及び二酸化炭素へ急速かつ完全に分解される。ポリラクチドの使用分野は、使い捨ての器具及び食器、食品及び技術的製品の包装、農業のフィルム及び他の園芸製品、紙及びボール紙の被覆製品並びに衛生及び公衆衛生の製品である。乳酸由来の重合体も、無毒性の、生物学的に適合した物質であり、整形外科、歯科学、製薬学及び外科(例えば、骨のネジ及び縫合)の範囲内での多くの用途に用いられる。
ヒドロキシル基と乳酸の酸性基との間の縮合重合によって、機械特性が適当であるように分子量が十分に高い重合体が生成されない。したがって、製造の際に、三つの主要な経路を用いるが、その全ては、縮合重合を利用するものである。乳酸のカップリング重合方法において、乳酸モノマーは、最初に低分子量のオリゴマーへ重縮合し、第二段階では、ジイソシアネート、ジエポキシ又はビス(2−オキサゾリン)などの種々のカップリング剤を用いて互いに結合させる。このカップリング方法は、特に米国特許第5470944号に記載されている。カップリング反応による分子量の増加には、乳酸オリゴマーの反応性のエンド基が、通常同一(ヒドロキシル又は酸性末端)であることが要求される。この必要条件は、長時間の重合時間と縮合反応器内で低い圧力を用いることによって達成することができるが、このことによって、製造コストは顕著に増加する。さらに、重合時間を延長した場合、副産物であるラクチドの量が増加し、乳酸オリゴマーの収量が減少する。
主に使用されている方法では、乳酸の環状の二量体であるラクチドを前記オリゴマーから製造し、これを開環重合によってポリラクチドに重合する。ラクチド段階を経る開環重合機構によってポリラクチドを製造すると、高分子量の重合体が得られるが、多くの工程と極めて純粋な開始物質が必要とされる。この重合方法は、Carothersによって1932年に示されて以来、ポリラクチドの製法を改良するために、いくつかの論文によって開示されており:(a)ラクチドの製造に必要であるプレ重合体を製造する方法が、例えば米国特許第5357034号に示されており、(b)粗製のラクチドを製造することが、特に米国特許第5357035号に示されており、(c)粗製のラクチドをラクチドに精製することが、国際公開第9631506号に示されており、(d)ラクチドをポリラクチドに重合するいくつかの種類の重合方法が既知であり、例えばフィンランド特許第970651号に示されており、(e)ポリラクチドから残余のモノマーを除去することが、フィンランド特許第970649号に示されている。さらに、熱可塑性ポリラクチドの加工に必要とされる高い温度によって、(f)耐熱性付与が要求されることが、特に米国特許第533822号に示されている。ポリラクチドの製造におけるこれらのいくつかの工程(a−f)及びその副処理は、数多くの、多くの場合複雑かつ高価な加工装置を必要とし、さらに、乳酸からの最終のポリラクチドの総収量は、多くの場合、相対的に低くなる傾向がある。
上述した方法に加えて、共沸蒸留による溶媒方法が、米国特許第5310865号に示されており、該方法では、乳酸をポリ乳酸へ直接重縮合する。乳酸を、触媒の存在下、アニソール又はジフェニルエーテルなどのいくつかの有機溶媒内で重合させる。有機溶媒は、水と共沸混合物を形成し、それによって水を反応から除去することができ、従って、重縮合の平衡を、ポリエステルの方へ進める。最適な条件において、高分子量(ちょうど300,000g/mol)が達成された。上述した方法において、溶媒を用いるが、それを使用すること、必要な水準へ精製すること、及び該溶媒から最終生成物を分離することは、経済的に有利ではない。さらに、前記方法では、比較的高い触媒濃度を用いる必要がある。
上記の熱可塑性ポリマーの製造方法に加えて、熱硬化性生分解性ポリマーを製造することができる。米国特許第4502976号に、不飽和脂肪族又は脂環式ジカルボン酸若しくはジオールと、水溶性ポリグリコールとジカルボン酸を縮合することによって、生体内崩壊性(bioerodible)水溶性ヒドロゲルを製造することが示されている。前記発明の目的は、医療用ヒドロゲルであり、その種のポリマーは、その水溶性のために被覆又はバリアの材料として適さない。米国特許第4843112号に、硬化可能な生分解性骨セメントが示されており、ポリ(プロピレングリコール・フマレート)、セラミックス及び塩の混合、縮合によって製造する方法、及びメチルメタクリレートを用いて硬化することが示されている。さらに、米国特許第4888413号に、500−3000g/molの分子量を有する医療目的のポリ(プロピレングリコール・フマレート)が示されており、一方欧州特許第0812868A1号に、15,000g/mol以上の分子量を有する不飽和多官能性酸(ポリ(グリコール・フマレート))を基にした架橋ポリエステルが示されている。いくつかの他の刊行物によって、二重結合を有する化合物を、既知の生分解性ポリマーに添加することによって結合させ、その後、それらを硬化させる方法が示されており、例えば、無水マレイン酸を、ポリカプロラクトンのヒドロキシル末端基に結合させる。これらの方法の弱点は、開環重合方法における工程であり、さらに、次の付加反応における転換の必要が高いことであり、そのことによって、製造コストが増す。上記の方法において、主に(ヒト)組織と適合する医療用材料を得ることが目的であり、ポリマーの原料の値段、複雑な反応システムを優先するものではなく、その生物工学的な製造手段を優先するものでもない。さらに、前記に記載した特許は、ヒドロキシ酸モノマーを基にしたものではなく、それ自体、本発明の化学組成及び得られた性質に一致しない。さらに、ポリエステル化反応は、多くの場合有機溶媒内で行われ、このことによって、大量生産のコストが増す。したがって、被覆及び目的物を製造するためのポリマーの生産など、工業用大量生産用の前記材料の弱点は、その化学組成、原料の原価高、複雑な製造方法及びその機械的な性質のためにそれらが応用できないことである。
本発明の目的は、乳酸から新しい種類の生分解性ポリマーネットワークを製造することであり、該生分解性ポリマーネットワークは、その材料の組成、製造及び用途が先に示した発明と本質的に異なる。
本発明の目的は、また前述した製造物を、従来の方法よりも簡単な方法で製造することでもある。
本発明のさらなる目的は、乳酸ポリマーから典型的な欠点を解消することであり、該欠点は、特に熱耐性の悪さと材料の脆弱性である。
本発明の目的は、ポリエステルの製造において、再生可能な原料を基にした開始材料を主に用いることである
本発明の別の目的は、重縮合反応において、ラクチドなどの副産物をどれも反応容器から除去せず、従って、製造物の収量を向上させることである。
本発明のさらなる目的は、ポリエステル化による製造物を、モノマー残留物または他の不純物から精製する必要がないことである。
本発明の更なる目的は、ポリエステル樹脂に反応性マクロモノマーを混合することで、製造物の性質及びその有用性をさらに向上させることができることである。
驚くべきことに、本明細書に記載した方法で製造した本発明のネットワークポリマーによってこれらの目的が果たされることが認められた。
本発明によるポリマー樹脂を、乳酸などのヒドロキシ酸と、イタコン酸又は無水イタコン酸などの二重結合を有する二酸の重縮合によって製造する。重合では、二官能性又は多官能性のアルコールをさらに用いる。弾性などの異なる性質が製造物に求められているのであれば、他のコモノマーも重縮合に用いることができる。塗布前に、製造した、まだ反応性のある低分子量のポリエステル樹脂に反応性マクロモノマーを添加することができる。基材への塗布において、彫り込まれたロールによる塗装、吹き付け塗装又はロールのセットを用いた層の形成などの典型的なポリマーの被覆及び分散被覆技術を用いてもよい。高分子量のネットワークポリマーへ樹脂を硬化すること又は架橋することを、熱、紫外線若しくは可視光線又は他の放射線照射によって行う。本発明の目的である熱硬化性生分解性プラスチックを用いることで、熱可塑性生物高分子の被覆に比べて、幅広い温度範囲及び向上した浸透特性を達成することができると考えられる。また、最終生成物の機械特性を硬いものから柔軟なものまで調整することもできる。
本発明によるポリマー樹脂を、熱硬化性プラスチックの従来の加工方法を用いて加工し、硬化することができる。常圧での加工として、手積み、吹き付け、連続積層、鋳造、回転成形、回転鋳型を用いたパイプ及び容器の製造が挙げられる。圧縮による方法には、圧縮及び移送成形(RTM)、射出成形(RIM)及び引出成形がある。
新規ポリマーは、幅広い応用分野を有する。紙、ボール紙、セルロース、デンプン及び再生繊維から製造した包装、袋、バッグ及びフィルム上の被覆として前記ポリマーを用いることができる。上記の方法により成形した製造物、並びに熱及びブロー成形した包装、袋、バッグ及び瓶を、前記ポリマーから製造することができる。さらに、それらを、緩衝材として包装に使用することができる広範なプラスチック製造物、セル・プラスチック及び発砲体の製造に用いることができる。また、それらを、徐放性肥料、作物保護剤、殺虫剤及び医薬用の被覆又はマトリックスとして応用することもできる。
本発明は、ポリエステル樹脂が、架橋又は硬化反応によって、固体で熱硬化型の材料に硬化するという考察に基づくものである。さらに、ε−カプロラクトンモノマーなどの柔軟な主鎖を含むモノマーを、製造段階において反応混合物に添加する選択肢が広がる。カプロラクトン単位の目的は、材料に柔軟性をもたらすこと、ガラス転移温度を低下させること、及び融解粘度を減少させる内部可塑剤として作用することである。カプロラクトンは、生分解性であり、従って最終製造物の生分解性が維持されるという意味で、好都合なコモノマーである。
本発明による方法は、基本的には二段階の方法であり、第一段階は、樹脂の重合を含み、該段階では、乳酸及びイタコン酸から、望ましい分子量を有する直線又は星型のいずれかのポリエステルを、適当な時に製造することができ、副生成物の生成を低い状態にしておく。二官能性又は多官能性アルコールは、分子量及び分子構造の調整において重要な役割を有する。前記方法における中心的なパラメータは、モノマーの比率、重合温度、温度上昇プロファイル、縮合において形成される水を除去する手段、コモノマー及び触媒である。
前記方法の第二段階において、高分子量のネットワークポリエステルを、ペルオキシドなどのラジカル生成化合物を用いて樹脂を架橋することによって形成する。熱、光又は放射線照射によって、樹脂の連鎖開始反応を達成することができる。この段階での中心的な要素は、混合温度、硬化温度、紫外線硬化パラメータ、用いる架橋剤及びその量、促進剤、阻害剤並びに技術的解決法(熱、光及びその組み合わせ)である。
必要に応じて、製造した反応性ポリエステル樹脂に反応性マクロモノマーを第二製造段階の硬化工程の前に添加することができる。本発明に記載されているように、反応性マクロモノマーは、ヒドロキシ酸及び可能な他のコモノマー、例えばイタコン酸及びポリオールから製造した分子量が小さいポリマーである。そのマクロモノマーを使用することによって、融解粘度が減少することで、塗布を容易にすることができ、硬化度及び架橋密度に影響を与えることができ、材料に柔軟性をもたらすことができる。
本発明を、詳細な説明及び該当する例を用いてさらに詳しく述べる。
本発明の方法における第一の段階は、樹脂の縮合重合を含む。重合において、前記樹脂は、(i)ヒドロキシ酸、(ii)不飽和二官能性モノマー、(iii)官能化剤(ジオール又は多官能性アルコール、二酸又は多官能性酸)、及び(iv)ε−カプロラクトンなどの他の可能なモノマーから製造され、ポリエステルは、望ましい分子量を有する。
本発明において前記樹脂を製造するのに用いるヒドロキシ酸モノマーは、典型的には、α−ヒドロキシ酸、β−ヒドロキシ酸又はラクトンから成る。L−乳酸もしくはD−乳酸もしくはそれらの混合物(例えばラセミのD,L−乳酸)、グリコール酸、6−カプロン酸、L−若しくはD−マンデル酸、L,L−ラクチドもしくはD,L−ラクチドなどの脂肪族又は芳香族α−ヒドロキシ酸モノマーを用いるのが特に好都合である。ヒドロキシ酸モノマーは、多官能性であってもよい。例として、リンゴ酸及びクエン酸を挙げることができる。
本発明で用いる不飽和二官能性モノマーは、典型的には、イタコン酸、無水イタコン酸、マレイン酸、無水マレイン酸若しくはフマル酸などの不飽和二官能性酸、又は1,4−ブテンジオール、1−プロペン−1,2−ジオール、2−ヘプテン−1,7−ジオール、3−ヘプテン−1,7−ジオール、2−ヘキセン−1,6−ジオール、3−ヘキセン−1,6−ジオール、1−ペンテン−1,5−ジオール若しくは2−ペンテン−1,5−ジオールなどの二官能性不飽和アルコールから成る。
L−乳酸及びイタコン酸などのヒドロキシ酸及び不飽和二官能性モノマーが、再生可能な原料を基にし、生物工学的な手段によって製造することができる、本発明のそのような応用例は、特に興味深い。
反応基の数及び樹脂の製造に用いる官能化剤の量によって、分子構造(例えば直線又は星型)及び分子サイズ(モル質量)が定まる。使用する官能化剤は、典型的には、ブンジオール、グリコール、プロパンジオール、ヘキサンジオール、ペンタ−エリトリトール、マンニトール、グリセロール若しくは種々のポリグリセロールなどの多官能性アルコール、又は1,1,3−プロパンカルボン酸、1,1,2−エタントリカルボン酸若しくは1,2,3,4−シクロ−ペンタン・テトラカルボン酸などの多官能性酸である。
開始材料の量によって、ポリエステル樹脂の組成は、典型的には乳酸が80−95モル%、イタコン酸及び官能化剤が5−20モル%である。ゴムのような延性及び弾性を求める場合、典型的には1−99モル%の環状脂肪族ラクトン、例えばε−カプロラクトンを添加することができる。同様に、剛性及び高い使用温度が欲しい場合、マンデル酸を添加することができる。前記パーセント量を、モノマーの総含有量に基づいて計算する。
構造上星型の樹脂は、ペンタエリトリトールなどの多官能性アルコールを用いて製造することができる。ペンタエリトリトール(pentaerythritol、PE)、乳酸(lactic acid、LA)及びイタコン酸(itaconic acid、IT)の縮合反応による共重合によって、ポリエステル樹脂が得られ、該ポリエステル樹脂は、以下の基礎単位:
Figure 0004288166
から構成されるが、このことは、他の可能な構造を除外するものではない。
構造上星型の弾性樹脂は、ペンタエリトリトール(pentaerythritol、PE)などの多官能性アルコール、乳酸(lactic acid、LA)、イタコン酸(itaconic acid、IT)及びε−カプロラクトン(ε-caprolactone、CL)の縮合反応による共重合によって製造することができる。その結果、以下の基礎単位:
Figure 0004288166

から構成されるポリエステル樹脂が得られるが、このことは、他の可能な構造を除外するものではない。
樹脂の性質は、モノマーの比率を変化させることによって調整することができる。分子量は、ペンタエリトリトールと乳酸との比率を変化させることによって調整することができ、架橋密度は、乳酸とイタコン酸の比率を変化させることによって調整することができる。さらに、樹脂の弾性、そのゴム状性質の程度も、樹脂の組成を変化させることによって、すなわちカプロラクトンの量を変化させることによって調整することができる。
構造上直線である硬化性樹脂は、1,4−ブタンジオール(1,4-butanediol、BD)などの二官能性アルコールを使用することによって製造することができる。その二官能性アルコールを、乳酸(LA)及びイタコン酸(IT)と縮合反応で共重合することによって、ポリエステル樹脂が得られ、該ポリエステルは、以下の構造要素:
Figure 0004288166

から構成されるが、このことは、他の可能な構造を除外するものではない。
上記のように、前記樹脂の性質は、モノマーの比率を変化させることによって調整することができる。分子量は、ブタンジオールと乳酸との比率を変化させることによって調整することができる。架橋密度は、乳酸とイタコン酸との比率を変化させることによって調整することができる。さらに、乳酸の一部を、カプロラクトンに置換することができ、それによって樹脂に弾性が加えられる。
乳酸の重縮合は、平衡反応である。重合が進行するために、反応の平衡を、生成物の側に進めるべきである。特に反応終了時に平衡を右へ移動させることは、粘性が上昇している場合、縮合水が非常に遅く抜けるので、通常困難である。圧力を減少させ、温度を上昇させることによって、及び触媒を使用することによって平衡の移動を達成する。重合温度が210℃を越える場合、ポリマー鎖の崩壊が始まって、重合速度を制限する。さらに、ポリ乳酸のモル質量が解重合によって減少し、それによって有害な副生産物であるラクチドが形成され、その形成によっても、220℃を越える温度に実質的に上昇する。高分子量のポリ乳酸は、溶媒、特別な触媒を用いずに、重合時間を長くせずに縮重合によって製造するためには非常に扱いにくい。反応は、単官能性不純物に非常に敏感でもあり、該単官能性不純物は、連鎖停止剤として働くことができるものである。したがって、乳酸の縮合重合は、低分子量の、典型的には5,000−20,000g/モルのポリマー(乳酸オリゴマーとも呼ばれる)を作成することに通常限定される。ポリエステルの数平均分子量は、生成物が有用な物理特性を有するために、少なくとも25,000−40,000g/モルであるべきである。
本発明の利点は、樹脂の重合において高分子量を目標とせず、分子量は、通常500から10,000g/モルであることであると考えることができる。さらに、後の反応は、二重結合の反応に基づくものであり、遊離の末端基の反応に基づくものではないので、反応混合物内でのモノマーの末端基の反応が終了することは、この方法にとって重要ではない。この結果、反応時間の短縮、重合温度の低下、及び負圧(subpressure)状態の緩和などの顕著な加工技術の進展が得られる。本発明の利点は、重合において溶媒が全く必要でないことでもある。さらに、本発明の製造方法によれば、モノマーの組成及び重合温度の低下により、副産物であるラクチドの生成を減少させることができる。依然として、硬化反応及び架橋密度は、主として二重結合の開裂に依存し、プレポリマーの分子量又は末端基間の明確で正確な化学量論比に依存しないので、前記方法によって、“食品用”又は純化されていない及び精製されていない乳酸も使用できるようになる。
重縮合反応は、モノマー内の酸の基によって自己触媒される。しかしながら、反応が進行する際、酸の基の濃度が減少し、反応が減速する。これを避けるためには、ポリエステル化において、通常は0.1から0.5重量%の触媒を使用することが推奨される。乳酸の重縮合において、例えば、プロトン酸、ルイス酸、チタン、スズ、ジルコニウム及び鉛の有機金属化合物、金属酸化物及び金属塩を触媒として使用してもよい。
重縮合の最中に、連鎖反応によって二重結合が互いに重合せず、したがって時期尚早にポリマーを硬化させないようにすることが重要である。反応混合物に添加される阻害剤は、ラジカルと反応して、不活性分子を形成する。したがって、重縮合反応の最中に樹脂が時期尚早に硬化することを妨げ、塗布中の作業時間も延長する。阻害剤により、ポリエステル樹脂の保存期間を数ヶ月又は数年までにさらに延長することができる。最も一般的に用いられる阻害剤は、キノン(例えばp−ベンゾキノン、ヒドロキノン及び1,4−ナフトキノン)、芳香族ニトロ化合物(トリニトロベンゼン)、硫黄、金属ハロゲン化物及び銅化合物である。特に優れた阻害剤は、反応混合物のモノマーと反応することができるヒドロキシル基を含まないような化合物である。そのような化合物は、p−ベンゾキノン、1,4−ナフトキノン及び2,5−ジフェニル−p−ベンゾキノンである。阻害剤の量は、典型的には樹脂の0.01から0.1重量%である。
樹脂の製造又は重縮合による重合は、エステル化反応に適したいずれの設備でも行うことができる。別の好ましいものによれば、溶融物内でバルク重合のようにポリエステル化を行い、それによって、乾燥した不活性ガスをポリマー溶融物内へ同時に混合しながら通すことによって、縮合生成物として生成される水を除去することができる。真空を用いて水の抽出を向上させることもでき、それによって圧力を徐々に減少させる。別の好ましいものによれば、ポリエステル化を約90℃の温度で開始し、その温度を次第に180℃まで上昇させる。これに対して、圧力を、500から30mbarの間に徐々に減少させ、縮合水を引き続き窒素によって除去する。ポリエステル化の終了時に、低分子量の画分を、望ましいのであれば、圧力をさらに減少させることによって反応混合物から除去し、それによって、前記画分を留去する。触媒の存在下でポリエステル化を有利に行い、その結果、一つの好ましい実施態様によれば、用いる触媒は、典型的にはポリエステル化触媒である。そのような触媒は、例えばアルミニウム、鉄、スズ又は亜鉛の、塩又はアルキル若しくはアルコキシ化合物である。
上記に記載した方法で製造したポリエステル樹脂を、既知のフィラー、強化材及びチクソトロピー材料とさらに混合することができる。典型的なフィラー及び強化材は、滑石粉、珪灰石、チョーク、ガラス、石英及び珪酸塩、木粉、ジュート、麻、セルロース、デンプン、綿、亜麻、黒鉛、カーボンブラック及び二酸化チタンなどの種々の顔料である。ポリエステル樹脂は、チクソトロピー性を有さない場合、特に垂直面でむしろ容易に動く。最も一般的なチクソトロピーを与える物質は、特製の二酸化珪素である。その効果は、ポリエステル樹脂とシリコン上のヒドロキシル基との間の水素結合によって決まる。樹脂を処理しない場合、このような水素結合によって樹脂の粘性が上昇し、したがって移動が減少する。チクソトロピー添加剤によって、硬化した樹脂はわずかに不透明になる。
低分子量の樹脂を高分子量のポリマーに硬化させることによって、硬化していない樹脂に比べて物理的特性が変化し通常は向上する。ポリマーの温度範囲が特に広くなり、バリア特性が向上する。向上した特性は、特にガラス転移温度より上で見られる。ポリマー・フィルムを製造する(押出し、分散、吹き付け塗装)のに適した任意の既知のフィルム形成方法及び装置によって樹脂からポリマー・フィルムを形成することで、又は圧縮及び移送成形、RIM射出成形並びに引出成形などの先に述べた従来の熱硬化性樹脂の加工方法を用いて成形物を製造することによって、本発明に記載されている樹脂の硬化を行うことができる。もう一つの方法として、ポリマー・フィルムを材料の表面上に製造する(押出し、分散、吹き付け塗装)のに適した任意の既知のフィルム形成方法及び装置によって、紙、ボール紙、木、ポリマー、ガラス、金属又は他の材料などの被覆される材料の表面上に、フィルムを製造することができる。熱、光、放射線照射又はこれらの組み合わせによって、これに適した装置で樹脂を硬化してもよい。フィルムを形成した後、塗布する前に、又は塗布した後に、直ちに硬化を行うことができる。
本発明に記載の硬化において、二重結合又は架橋による反応を、種々のラジカル生成化合物、例えば有機ペルオキシ化合物を用いて、樹脂においてラジカルを生成することによって開始し、該有機ペルオキシ化合物には、ジアシルペルオキシド、ペルオキシエステル、ペルオキシジカーボネート、モノペルオキシカーボネート、ジペルオキシケタール、ジアルキルペルオキシド、スルホニルペルオキシド、ケトンペルオキシド及びペルオキシカルボン酸などがある。例として、ジベンゾイルペルオキシド、ジ(2,4−ジクロロベンゾイル)ペルオキシド、ジ−t−ブチルペルオキシド、ジアセチルペルオキシド、ジラウロイルペルオキシド、ジデカノイルペルオキシド、ジイソノナノイルペルオキシド、コハク酸ペルオキシド、アセチル・シクロヘキサンスルホニルペルオキシド、m−クロロペル安息香酸、tert−ブチルペル安息香酸エステル、tert−アミルペル安息香酸及びtert−ブチルペルオキシマレイン酸が挙げられる。さらに、使用する無機過酸化物は、例えば過酸化水素、酸素、オゾン、アゾ化合物、レドックス開始剤、光開始剤、高分子過酸化物及びラジカルを生成する他の手段並びにこれらの組み合わせである。本発明の硬化方法において、使用可能な硬化温度は、ラジカル生成の機構に応じて、周囲の温度又はそれより高い温度であってもよい。
本発明の実施態様によれば、樹脂の硬化前に促進剤を添加することによって、樹脂の硬化を促進し、硬化温度を下げることができる。使用可能な促進剤は、例えば、コバルト化合物などの金属化合物、有機アミン又は他の既知の促進剤である。コバルトオクチル酸塩及びナフテン酸塩などの促進剤、及びアミン促進剤を使用することができ、適した可塑剤又は溶媒又はそれ自体のいずれかに溶解することができる。典型的な用量は、促進及び樹脂の品質の程度に応じて、コバルト又は他の金属が0.015−0.06重量%、及びアミンが0.1−0.4重量%である。
本発明の実施態様によれば、二重結合の反応又は架橋の感受性及び速度を、既に阻害剤を使用することによって、縮合重合において調整することができるか、あるいはこれらを樹脂に後で加えることができる。阻害剤は、ラジカルと反応し、不活性分子を生成する。このことによって、樹脂が時期尚早に硬化するのを妨げ、作業時間を延長する。阻害剤が使い果たされた(又はラジカルと反応した)後、樹脂の重合及び硬化が始まる。
本発明の実施態様によれば、ネットワーク生分解性ポリマーの被覆の製造において、ポリマー樹脂を、上記のように、その二重結合をそれ自身の間で反応させることによって、又は単独重合のように硬化させることができる。さらに、反応性のマクロモノマーをポリマー樹脂と共に用いることによって硬化を達成することもでき、それによって異なる化合物の二重結合が反応して、ネットワーク架橋ポリマーを形成する。本発明の方法に従って、反応性モノマー又は反応性マクロモノマーをポリマー樹脂と共に用いることによって、架橋密度に影響を与えることができ、弾性のある、ゴムのような材料を得ることができ、樹脂の粘性を減少させることができる。好ましい別の方法によれば、弾性を誘導する反応性マクロモノマーを、前記のポリエステル樹脂と混合する。本発明の実施態様において、むしろ低分子量の不飽和ポリエステル樹脂をマクロモノマーとして用いることができる。ブタンジオール(BD)、乳酸(LA)、イタコン酸(IT)及びε−カプロラクトン(CL)などの二官能性アルコールを縮合反応で共重合することによって、このような構造上直線で弾性のある樹脂を製造することができる。従って、ポリエステル樹脂が得られ、該ポリエステル樹脂は、以下の構造単位
Figure 0004288166
から構成されるが、このことは、他の可能性な構造を除外するものではない。
本発明を、以下の実施例によってさらに詳細に説明する。
実施例1
(星型のポリ(乳酸−イタコン酸)樹脂の製造)
反応装置として用いる2リットルのRotavapor装置に、437.5gのL−乳酸(88%水溶液、89モル%に相当)、47.9gのイタコン酸(9モル%)、14.5gのペンタエリトリトール(2モル%)及び0.19gのオクチル酸スズ(II)を添加した。乾燥窒素を反応装置内に通し、500mbarの絶対圧力を達成した。反応装置の容器を、温度が90℃の油浴中に一部浸漬した。油浴の温度を、1時間当たり30℃の割合で120℃まで上昇させ、100rpmの速度で回転を始めることで反応混合物を混合した。油浴の温度を、1時間当たり15℃ずつ、180℃まで徐々に上昇させ、それを重合が終了するまで維持した。圧力を、1時間ごとに、下記の段階ずつ減少させ、該段階は:500(開始)−500−450−400−350−290−190−140−90−60−50−40−30mbarであり、該圧力で、重合が終了するまで維持した。窒素の気泡形成を重合の間中続け、生成した水を、それが発生したときに回収した。総重合時間は24時間であった。典型的には、ラクチドは乳酸の縮合重合中に生成されるが、前記重合の最中、ラクチドは、反応装置の壁、コンデンサー又は受け器に生成されなかった。
得られたポリマーの分子量を、SEC(サイズ排除クロマトグラフィー、Size Exclusion Chromatography)装置で分析し、数平均分子量(Mn)を測定したところ、ポリスチレン・スタンダードと比較して、1500g/モルであり、重量平均分子量(Mw)は、3900g/モルであり、従って分布係数は、2.6であった。DSC分析(示差走査熱量計、Differential Scanning Calorimetry)によって、ガラス転移温度が33℃であり、結晶融点が全く見られず、故にポリマーは完全に無形体であることが明らかとなった。ポリマー樹脂のFTIR(フーリエ変換赤外分光、Fourier Transform Infrared Spectroscopy)によって、二重結合(1640cm-1)とエステル結合(1750cm-1)の両方の特徴的な吸収が見られた。
実施例2
(星型ポリ(乳酸−イタコン酸−ε−カプロラクトン)樹脂の製造)
実施例1と同様に重合を行ったが、成分の量は、L−乳酸水溶液が846.3g(86モル%)、イタコン酸が66.2g(6モル%)、ε−カプロラクトンが67.4g(6モル%)、ペンタエリトリトールが20.1g(2モル%)、オクチル酸スズ(II)が0.39gであり、重合時間は26時間であった。
得られたポリマーのMnは、SECで測定したところ、ポリスチレン・スタンダードと比較して、2300g/モルであり、そのMwは、7100g/モルであり、従って分子量分布は3.1であった。DSC分析によって、前記ポリマーのガラス転移温度が26℃であり、融点が全く見られなかったことが明らかとなった。二重結合(1640cm-1)とエステル結合(1750cm-1)の両方の特徴的なピークが、FTIRによって前記ポリエステル樹脂より見られた。
実施例3
(星型ポリ(乳酸−イタコン酸−ε-カプロラクトン)樹脂の製造)
実施例1と同様に重合を行ったが、成分の量は、L−乳酸水溶液が794.7g(81モル%)、イタコン酸が72.5g(7モル%)、ε−カプロラクトンが110.7g(10モル%)、ペンタエリトリトールが22.0g(2モル%)、オクチル酸スズ(II)が0.39gであり、重合時間は26時間であった。
得られたポリマーのMnは、SECで測定したところ、ポリスチレン・スタンダードと比較して、2800g/モルであり、そのMwは、7600g/モルであり、従って分子量分布は2.7であった。DSC分析によって、前記ポリマーのガラス転移温度が18℃であり、融点が全く見られなかったことが明らかとなった。二重結合(1640cm-1)とエステル結合(1750cm-1)の両方の特徴的なピークが、FTIRによって前記ポリエステル樹脂より見られた。
比較例1
(直線のポリ(乳酸−イタコン酸)樹脂の製造)
実施例1と同様に重合を行ったが、成分の量は、L−乳酸水溶液が401.0g(82モル%)、イタコン酸が54.9g(9モル%)、1,4−ブタンジオールが44.1g(9モル%)、オクチル酸スズ(II)が0.22gであり、重合時間は27時間であった。
得られたポリマーのMnは、SECで測定したところ、ポリスチレン・スタンダードと比較して、2100g/モルであり、そのMwは、4100g/モルであり、従って分子量分布は1.9であった。DSC分析によって、前記ポリマーのガラス転移温度が9℃であり、融点が全く見られなかったことが明らかとなった。二重結合(1640cm-1)とエステル結合(1750cm-1)の両方の特徴的なピークが、FTIRによって前記ポリエステル樹脂より見られた。
実施例4
(熱によるフィルムの硬化)
実施例1のポリエステル樹脂に、2重量%のジ−tert−ブチルペルオキシド(Trigonox B)を90℃の溶融ミキサー内で混合した。2分間混合した後、混合物を、90、175及び190℃の加工温度で、1mmの厚いシートへ圧縮成形した。前記シートを、1、2、及び4日間125℃の加熱室内で硬化し、1日後、76%の架橋度又はゲル含有率(175℃の加工温度)を達成し、材料のガラス転移温度が53℃であった。
実施例5
(175℃でのフィルムの硬化)
実施例1のポリエステル樹脂に、2重量%のジ−tert−ブチルペルオキシド(Trigonox B)を90℃の溶融ミキサー内で混合した。2分間混合した後、混合物を、175℃の加工温度で、1、3、6、12、30及び60分の硬化時間で、1mmの厚いシート(フィルム)へ圧縮成形し、それによって、それらの時間に対して、52、71、84、80、50及び55%のゲル含有率が得られた。12分間硬化したネットワークポリマーは、1200MPaのモジュラス、9MPaの抗張力及び20%の伸度を有していた。
実施例6
(ボール紙上に被覆したフィルムの硬化)
実施例1のポリエステル樹脂に、2重量%のジ−tert−ブチルペルオキシド(Trigonox B)を90℃の溶融ミキサー内で混合した。2分間混合した後、前記PE1フィルムでボール紙を被覆し、175℃で、1、3、6及び12分間、圧縮成形で硬化した。被覆フィルムは透明で、かつ硬く、前記ボール紙の湿潤強度が顕著に増大した。
実施例7
(ポリ(乳酸−イタコン酸−ε-カプロラクトン)フィルムの熱による硬化)
実施例3のポリエステル樹脂に、2重量%のジ−tert−ブチルペルオキシド(Trigonox B)を90℃の溶融ミキサー内で混合した。2分間混合した後、混合物を、90、175及び190℃の加工温度で、1mmの厚いシート(フィルム)へ圧縮成形した。前記フィルムを、1、2、及び4日間125℃の加熱室内で硬化し、それによって、57%(ガラス転移温度(Tg)23℃、175℃での圧縮)、51%(Tg 23℃、175℃)及び70%(175℃)のゲル含有率が得られた。
実施例8
(175℃の温度でのポリ(乳酸−イタコン酸−ε-カプロラクトン)フィルムの硬化)
実施例3のポリエステル樹脂に、2重量%のジ−tert−ブチルペルオキシド(Trigonox B)を90℃の溶融ミキサー内で混合した。2分間混合した後、混合物を、175℃の加工温度で、1、12及び30分の硬化時間で、1mmの厚いシート(フィルム)へ圧縮成形し、それによって12分で67%のゲル含有率を達成した。12分間硬化したポリマーは、4MPaのモジュラス、1MPaの抗張力及び280%の伸度を有していた。
実施例9
(ボール紙上に被覆したポリ(乳酸−イタコン酸−ε-カプロラクトン)フィルムの硬化)
実施例3のポリエステル樹脂に、2重量%のジ−tert−ブチルペルオキシド(Trigonox B)を90℃の溶融ミキサー内で混合した。2分間混合した後、混合物をボール紙上に被覆し、175℃で、1、3、6及び12分間、圧縮成形で硬化した。生成した被覆は透明で、硬い表面を有し、折り目がつくほどの屈曲に対して適用できる。前記被覆によって、前記ボール紙の湿潤強度も向上した。
比較例2
(直線のプレポリマーフィルムの硬化)
実施例4のポリエステル樹脂に、1重量%のジ−tert−ブチルペルオキシドを90℃の溶融ミキサー内で混合した。2分間混合した後、前記樹脂を、125℃のオーブン内で1、4及び6日間、ホイルカップ内で硬化し、このとき、それらの日数に相当するゲル含有率は、11、21及び41%であった。前記ポリマーは、最初は透明で、かつ硬かったが、時間と共に黄変した。6日間の試料のガラス転移温度は30℃であった。
実施例10
(反応性マクロモノマーの製造)
実施例1と同様に重合を行ったが、成分の量が、L−乳酸水溶液が55.7g(13モル%)、イタコン酸が121.9g(25モル%)、ε−カプロラクトンが248.3g(50モル%)、1,4−ブタンジオールが74.1g(13モル%)、オクチル酸スズ(II)が0.18gであり、重合時間は26時間であった。
SEC装置で測定したところ、ポリスチレン・スタンダードと比較して、3000g/モルのMn、及び9200g/モルのMwが前記ポリマーにおいて得られ、分子量分布は3.1であった。DSC分析によって、-49℃のガラス転移温度が得られ、融点は全く見られなかった。
実施例11
(反応性マクロモノマーを用いたポリ(乳酸−イタコン酸)樹脂の硬化)
実施例1のポリエステル樹脂に、20重量%の実施例12のマクロモノマーを90℃の溶融ミキサー内で2分間混合し、その後2重量%のジ−tert−ブチルペルオキシド(Trigonox B)を添加した。2分間混合した後、1mmの厚いフィルムを175℃で圧縮成形した。前記フィルムを、125℃の温度で1、2、及び4日間硬化し、それによって89%(1日間)、86%(2日間)及び91%(4日間)の架橋度が得られた。これらのネットワークポリマーのガラス転移温度は、それぞれ33℃、39℃及び42℃であった。
実施例12
(反応性マクロモノマーを用いたポリ(乳酸−イタコン酸)樹脂の硬化)
実施例1のポリエステル樹脂(80重量%)に、実施例12のマクロモノマー(20重量%)を90℃の溶融ミキサー内で2分間混合し、その後2重量%のジ−tert−ブチルペルオキシド(Trigonox B)を添加した。2分間混合した後、1mmの厚いフィルムを175℃で圧縮成形した。前記フィルムを、175℃で12分間硬化し、85%の架橋度を得た。硬化したフィルムのモジュラスは31MPa、抗張力は6MPa、伸度は148%であった。
実施例13
(ポリ(乳酸−イタコン酸)樹脂のボール紙の被覆の硬化における反応性マクロモノマーの使用)
ポリエステル1(80重量%)に、反応性マクロモノマー1(20重量%)を90℃の溶融ミキサー内で2分間混合し、その後2重量%のジ−tert−ブチルペルオキシド(Trigonox B)を添加した。2分間混合した後、ボール紙を前記ポリマーで被覆し、175℃で1、3、6及び12分間、圧縮成形で硬化した。生成した被覆は、透明で、硬い表面と柔軟性を有していた。

Claims (24)

  1. 生分解性で、硬化可能な、構造上星型のポリエステル樹脂であって、前記樹脂は、
    a)ヒドロキシ酸モノマーに由来する構造単位、
    b)不飽和二官能性モノマーに由来する構造単位、及び
    c)三官能以上のポリオールモノマー又は該三官能以上のポリオールモノマーと二官能の飽和ヒドロキシルモノマーとの組み合わせに由来する構造単位を基にし、
    前記樹脂は、60−99.8モル%のヒドロキシ酸モノマー、0.1−39モル%の不飽和二官能性モノマー、及び0.1−15モル%の三官能以上のポリオールモノマー又は該三官能以上のポリオールモノマーと二官能の飽和ヒドロキシルモノマーとの組み合わせから構成され、
    前記樹脂は溶融重合によって製造されることを特徴とする、該ポリエステル樹脂。
  2. 前記ポリエステル樹脂の数平均分子量が、200−50,000g/モルであることを特徴とする、請求項1記載のポリエステル樹脂。
  3. 前記ポリエステル樹脂の数平均分子量が200−15,000g/モルであることを特徴とする、請求項1記載のポリエステル樹脂。
  4. 前記ヒドロキシ酸モノマーは、L−乳酸モノマー、D−乳酸モノマー又はそれらの混合物から構成されることを特徴とする、請求項1記載のポリエステル樹脂。
  5. 前記不飽和二官能性モノマーは、イタコン酸、マレイン酸、フマル酸若しくはそれらの無水物、又は1,4−ブテンジオール、1−プロペン−1,2−ジオール、2−ヘプテン−1,7−ジオール、3−ヘプテン−1,7−ジオール、2−ヘキセン−1,6−ジオール、3−ヘキセン−1,6−ジオール、1−ペンテン−1,5−ジオール若しくは2−ペンテン−1,5−ジオールから構成されることを特徴とする、請求項1記載のポリエステル樹脂。
  6. 前記三官能以上のポリオールモノマーは、ペンタエリトリトール、マンニトール、グリセロール又はポリグリセロールから構成されることを特徴とする、請求項1記載のポリエステル樹脂。
  7. 前記二官能の飽和ヒドロキシルモノマーは、1,4−ブタンジオール、グリコール、プロパンジオール又はヘキサンジオールから構成されることを特徴とする、請求項1記載のポリエステル樹脂。
  8. 前記モノマーは、再生可能な原料及び/又は再生可能な天然資源から生物工学的に製造した原料を基にしていることを特徴とする、請求項1記載のポリエステル樹脂。
  9. 前記ポリエステル樹脂を、ペルオキシド、アゾ化合物もしくはレドックス化合物であるラジカル生成化合物によって、又は熱、熱放射、UV照射、X線照射、ガンマ線照射もしくは電子線照射によって硬化するか、又は架橋することを特徴とする、請求項1記載のポリエステル樹脂。
  10. 前記ヒドロキシ酸モノマーは、(A)L−乳酸モノマー、D−乳酸モノマー又はそれらの混合物及び(B)ε−カプロラクトンから構成されることを特徴とする、請求項1からのいずれか1項に記載のポリエステル樹脂。
  11. 前記ヒドロキシ酸モノマーは、99−1モル%の成分Aと1−99モル%の成分Bから構成されることを特徴とする、請求項10記載のポリエステル樹脂。
  12. 前記ポリエステル樹脂は、80−95モル%の乳酸及び5−20モル%のイタコン酸及び三官能以上のポリオールモノマー又は該三官能以上のポリオールモノマーと二官能の飽和ヒドロキシルモノマーとの組み合わせから構成されることを特徴とする、請求項1記載のポリエステル樹脂。
  13. 請求項1記載のポリエステル樹脂反応性マクロモノマーとを含むポリエステル樹脂組成物であって、この反応性マクロモノマーは、直線状のオリゴマー化合物であることを特徴とする、ポリエステル樹脂組成物
  14. 前記反応性マクロモノマーは、ヒドロキシ酸モノマー、不飽和二官能性モノマー及び三官能以上のポリオールモノマー、二官能以上の飽和ヒドロキシルモノマー又は三官能以上のモノマーから構成されることを特徴とする、請求項1記載のポリエステル樹脂組成物
  15. 請求項1記載のポリエステル樹脂フィラー又は強化材とを含むポリエステル樹脂組成物
  16. 前記ポリエステル樹脂を、押出し、顔料組成物、ホットメルト及びワックス・コーティングにおける、被覆、吹き付けの分散液体材料として、又は分散した若しくは乳化した状態で、塗料若しくはラッカータイプの被覆として用いることを特徴とする、請求項1記載のポリエステル樹脂。
  17. 請求項1記載のポリエステル樹脂を成形することによって得られることを特徴とする成形された目的物。
  18. 前記ポリエステル樹脂は、繊維状の、多孔性の、再生可能な天然資源を基にした、若しくは無機物を基にした、連続した若しくは単数の材料及び製造物上の被覆として、混合成分として、又は含浸成分として用いて、保水性、バリア特性、弾性、耐久性又は機械的強度をこれらの材料及び製造物に与えることを特徴とする、請求項1記載のポリエステル樹脂。
  19. 前記ポリエステル樹脂は、紙、ボール紙、木製材料、パルプ、デンプン材料及び肥料上の被覆として、食品包装、使い捨て容器、おむつ及び他の衛生製品に用いることを特徴とする、請求項1記載のポリエステル樹脂。
  20. 生分解性ネットワークポリエステル樹脂を製造する方法であって、
    −第一段階において、ヒドロキシ酸、不飽和二官能性モノマー並びに三官能以上のポリオールモノマー又は該三官能以上のポリオールモノマーと二官能の飽和ヒドロキシルモノマーとの組み合わせの縮合反応によって、未反応の二重結合を残すように請求項1〜12、18、19項のいずれか1項に記載のポリエステル樹脂又は請求項13〜15項のいずれか1項に記載のポリエステル樹脂組成物中の請求項1記載のポリエステル樹脂を形成し、
    −第二段階において、この二重結合の反応によって、高分子量のネットワークポリマーに前記ポリエステル樹脂を硬化し、
    −前記ポリエステル樹脂を溶融重合によって製造することを特徴とする、該方法。
  21. ペルオキシド、アゾ化合物もしくはレドックス化合物であるラジカル生成化合物によって、又は熱、熱放射、UV照射、X線照射、ガンマ線照射もしくは電子線放射によって、硬化又は架橋を成し遂げることを特徴とする、請求項2記載の方法。
  22. 前記第一段階の後、前記ポリエステル樹脂又は前記ポリエステル樹脂を含む前記ポリエステル樹脂組成物を、液体として吹き付け技術によって塗るか、押出し、顔料組成物、ホットメルト若しくはワックス・コーティングの技術によって塗るか、又は塗装技術によって塗ることで、被覆として塗り、後程ネットワーク材料に硬化することを特徴とする、請求項2記載の方法。
  23. 前記第一段階の後、前記ポリエステル樹脂又は前記ポリエステル樹脂を含むポリエステル樹脂組成物を目的物に成形し、後程、前記目的物中のポリエステル樹脂をネットワーク材料に硬化することを特徴とする、請求項2記載の方法。
  24. 前記方法によって製造した製造物は、繊維状の、多孔性の、再生可能な天然資源を基にした若しくは無機物の材料から構成される連続した又は単数の目的物を被覆するか、又は同様のものに含浸させるのに適し、それらに保水性、バリア特性、弾性、耐久性又は機械的強度を与えることを特徴とする、請求項2記載の方法。
JP2003536299A 2001-10-15 2002-10-11 生分解性被覆 Expired - Lifetime JP4288166B2 (ja)

Applications Claiming Priority (2)

Application Number Priority Date Filing Date Title
FI20011999A FI115217B (fi) 2001-10-15 2001-10-15 Biohajoava pinnoite
PCT/FI2002/000800 WO2003033563A1 (en) 2001-10-15 2002-10-11 Biodegradable coating

Publications (3)

Publication Number Publication Date
JP2005505665A JP2005505665A (ja) 2005-02-24
JP2005505665A5 JP2005505665A5 (ja) 2005-12-22
JP4288166B2 true JP4288166B2 (ja) 2009-07-01

Family

ID=8562055

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2003536299A Expired - Lifetime JP4288166B2 (ja) 2001-10-15 2002-10-11 生分解性被覆

Country Status (8)

Country Link
US (1) US7256250B2 (ja)
EP (1) EP1444285B1 (ja)
JP (1) JP4288166B2 (ja)
AT (1) ATE420128T1 (ja)
AU (1) AU2002336114B2 (ja)
DE (1) DE60230790D1 (ja)
FI (1) FI115217B (ja)
WO (1) WO2003033563A1 (ja)

Families Citing this family (37)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
KR100578737B1 (ko) * 2003-06-25 2006-05-12 학교법인 포항공과대학교 반응성 방사구조 고분자 및 이를 이용한 저유전성 고분자복합체 박막
CA2528150A1 (en) * 2003-07-01 2005-01-20 Mayo Foundation For Medical Education And Research Self-crosslinkable poly(caprolactone fumarate)
AU2005304567B2 (en) * 2004-11-12 2011-10-27 Mayo Foundation For Medical Education And Research Photocrosslinkable poly(caprolactone fumarate)
FI122108B (fi) 2004-11-17 2011-08-31 Jvs Polymers Oy Silloittuva biopolymeeri
US7842261B2 (en) * 2005-04-21 2010-11-30 Purac Biochem Bv Process for preparing resorbable polyesters by bulk polymerization
AU2006242487B2 (en) 2005-04-29 2011-12-01 Mayo Foundation For Medical Education And Research Hydrophilic/hydrophobic polymer networks based on poly(caprolactone fumarate), poly(ethylene glycol fumarate), and copolymers thereof
US7723461B1 (en) * 2005-12-22 2010-05-25 Tetramer Technologies, Llc Polymeric materials from renewable resources
US7866137B2 (en) * 2006-04-27 2011-01-11 Ann Margaret Kline Recyclable chenille yarn
US8552111B2 (en) * 2007-01-12 2013-10-08 Kittrich Corporation Environmentally friendly polymeric textile coating
CA2719409A1 (en) 2008-03-24 2009-10-01 Biovation, Llc Biolaminate composite assembly and related methods
US8389107B2 (en) 2008-03-24 2013-03-05 Biovation, Llc Cellulosic biolaminate composite assembly and related methods
KR20110007236A (ko) * 2008-04-30 2011-01-21 암스트롱 월드 인더스트리이즈, 인코포레이티드 바닥 제품용 uv/eb 경화성 바이오 기반 코팅
US20100055471A1 (en) * 2008-09-02 2010-03-04 Ppg Industries Ohio, Inc. Waterborne polyurethane dispersion comprising biomass derived polyol and coatings comprising same
US20100055468A1 (en) * 2008-09-02 2010-03-04 Ppg Industries Ohio, Inc. Radiation curable coating compositions comprising a lactide reaction product
US20100055483A1 (en) * 2008-09-02 2010-03-04 Ppg Industries Ohio, Inc. Biomass derived radiation curable liquid coatings
US8614286B2 (en) 2008-09-02 2013-12-24 Ppg Industries Ohio, Inc. Biomass derived radiation curable liquid coatings
US20100055467A1 (en) * 2008-09-02 2010-03-04 Ppg Industries Ohio, Inc. Coating compositions comprising the reaction product of a biomass derived polyol and a lactide
US9650540B2 (en) 2008-09-02 2017-05-16 Ppg Industries Ohio, Inc. Radiation curable coating compositions comprising a lactide reaction product
US8076001B2 (en) 2008-09-02 2011-12-13 Ppg Industries Ohio, Inc Crosslinked coatings comprising lactide
DE102008052711A1 (de) 2008-10-22 2010-04-29 Heinrich-Heine-Universität Düsseldorf Polyester mit Formgedächtnis
US8645283B2 (en) * 2008-11-24 2014-02-04 Nokia Corporation Determination of event of interest
FR2963012B1 (fr) 2010-07-22 2013-11-08 Cray Valley Sa Resines de polyesters insatures, modifiees par substitution par l'acide lactique d'un composant acide et alcool du polyester.
US8629236B2 (en) * 2010-09-28 2014-01-14 Axalta Coating Systems Ip Co., Llc Polyester having renewable 1,3-propanediol
DE102012219652A1 (de) * 2012-10-26 2014-04-30 Hilti Aktiengesellschaft Harzmischung auf Vinylesterharz-Basis, diese enthaltenden Reaktionsharzmörtel sowie dessen Verwendung
US9637607B2 (en) 2012-11-21 2017-05-02 Sealed Air Corporation (Us) Method of making foam
WO2014149024A1 (en) * 2013-03-18 2014-09-25 Washington State University Research Foundation Biodegradable polyester-based blends
CN105593278B (zh) 2013-05-22 2020-09-01 希悦尔公司 由可聚合缩合聚合物制备泡沫体的方法
CZ305137B6 (cs) * 2014-01-23 2015-05-13 Vysoké Učení Technické V Brně Biodegradabilní hydrogel s řízenou dobou života a způsob jeho přípravy
WO2015110097A1 (en) 2014-01-23 2015-07-30 Vysoke Uceni Technicke V Brne Biodegradable hydrogel with controlled lifetime and method of preparation thereof
KR101847420B1 (ko) 2015-12-29 2018-04-11 주식회사 케이씨씨 도료 조성물
US10435554B2 (en) 2016-09-20 2019-10-08 Schlumberger Technology Corporation Degradable polymer and fiber components
US10570252B2 (en) 2017-03-08 2020-02-25 International Business Machines Corporation Flame retardant lactide monomors for polylactide synthesis
US10202489B2 (en) 2017-03-08 2019-02-12 International Business Machines Corporation Lactide copolymers and ring-opened lactide copolymers
WO2020055816A1 (en) * 2018-09-10 2020-03-19 The University Of Akron Star-shaped poly(propylene fumarate) copolymers for 3d printing applications
JP7302296B2 (ja) * 2019-05-30 2023-07-04 東レ株式会社 ポリエステルコポリマーおよびその製造方法
CN111499856B (zh) * 2020-04-08 2023-01-06 上海抚佳精细化工有限公司 一种可降解的光固化树脂及其制备方法和应用
WO2021252832A1 (en) * 2020-06-12 2021-12-16 Swimc Llc Unsaturated resins and coating compositions therefrom

Family Cites Families (5)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
US4888413A (en) * 1988-01-11 1989-12-19 Domb Abraham J Poly(propylene glycol fumarate) compositions for biomedical applications
JPH06500819A (ja) * 1990-09-11 1994-01-27 イー・アイ・デュポン・ドゥ・ヌムール・アンド・カンパニー ポリヒドロキシ酸と相溶化剤を含有するフィルム
US6124384A (en) * 1997-08-19 2000-09-26 Mitsui Chemicals, Inc. Composite resin composition
ITTO20010059A1 (it) * 2001-01-25 2002-07-25 Novamont Spa Miscele ternarie di poliesteri alifatici biodegradabili e prodotti daqueste ottenuti.
EP1236753A1 (en) * 2001-03-02 2002-09-04 Hycail B.V. Environmentally degradable polymeric compounds, their preparation and use as hot melt adhesive

Also Published As

Publication number Publication date
JP2005505665A (ja) 2005-02-24
EP1444285B1 (en) 2009-01-07
US7256250B2 (en) 2007-08-14
AU2002336114B2 (en) 2007-03-29
FI115217B (fi) 2005-03-31
WO2003033563A1 (en) 2003-04-24
FI20011999A (fi) 2003-04-16
FI20011999A0 (fi) 2001-10-15
EP1444285A1 (en) 2004-08-11
ATE420128T1 (de) 2009-01-15
DE60230790D1 (de) 2009-02-26
US20050080223A1 (en) 2005-04-14

Similar Documents

Publication Publication Date Title
JP4288166B2 (ja) 生分解性被覆
US8563664B2 (en) Crosslinkable biopolymer
AU2002336114A1 (en) Biodegradable coating
Valderrama et al. The potential of oxalic–and glycolic acid based polyesters (review). Towards CO2 as a feedstock (Carbon Capture and Utilization–CCU)
EP0428620B1 (en) A method of plasticizing lactide polymers.
Avérous Polylactic acid: synthesis, properties and applications
AU752603B2 (en) Condensation copolymers having surpressed crystallinity
JP2725870B2 (ja) 分解可能なラクチド熱可塑性プラスチック
JPH06504799A (ja) 乳酸からの包装用熱可塑性プラスチック
US5229528A (en) Rapid depolymerization of polyhydroxy acids
US6096855A (en) Process for the preparation of polyhydroxy acids
JP4100212B2 (ja) 高分子量ポリオキサレートの製造方法
JP3339601B2 (ja) ポリ乳酸系ポリエステルブロック共重合体
Stouten et al. Condensation Polyesters
KR20000059815A (ko) 지방족 폴리에스테르 제조방법
US20230148372A1 (en) Degradable, Printable Poly(Propylene Fumarate)-Based ABA Triblock Elastomers
Ruiz-Rubio et al. 7 Polyester-based biodegradable polymers for commodities
AU634723B2 (en) Degradable thermoplastic from lactides
JP2008063358A (ja) ポリエステル及びその製造方法、並びにポリエステルブロック共重合体
Fromageot Modification of biodegradable polymer films
Cecchi et al. Biobased Polymers from Food Waste Feedstock and Their Synthesis
KR100725150B1 (ko) 지방족 폴리에스테르 공중합체의 제조방법
FI102682B (fi) Iskuluja biohajoava materiaali
JP2002053648A (ja) ポリエステル製造用触媒及びポリエステルの製造方法
KR20000031684A (ko) 고용융점도를 갖는 지방족 폴리에스테르의 제조방법

Legal Events

Date Code Title Description
A621 Written request for application examination

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621

Effective date: 20050520

A131 Notification of reasons for refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131

Effective date: 20070904

A601 Written request for extension of time

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A601

Effective date: 20071204

A602 Written permission of extension of time

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A602

Effective date: 20071211

A601 Written request for extension of time

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A601

Effective date: 20071228

A602 Written permission of extension of time

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A602

Effective date: 20080110

A601 Written request for extension of time

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A601

Effective date: 20080204

A602 Written permission of extension of time

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A602

Effective date: 20080212

A521 Request for written amendment filed

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20080304

A131 Notification of reasons for refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131

Effective date: 20080401

A601 Written request for extension of time

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A601

Effective date: 20080701

A602 Written permission of extension of time

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A602

Effective date: 20080708

A601 Written request for extension of time

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A601

Effective date: 20080801

A602 Written permission of extension of time

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A602

Effective date: 20080808

A601 Written request for extension of time

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A601

Effective date: 20080901

A602 Written permission of extension of time

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A602

Effective date: 20080908

A521 Request for written amendment filed

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20081001

A131 Notification of reasons for refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131

Effective date: 20081125

A521 Request for written amendment filed

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20090122

TRDD Decision of grant or rejection written
A01 Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01

Effective date: 20090303

A01 Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01

A61 First payment of annual fees (during grant procedure)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A61

Effective date: 20090330

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20120403

Year of fee payment: 3

R150 Certificate of patent or registration of utility model

Ref document number: 4288166

Country of ref document: JP

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R150

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R150

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20120403

Year of fee payment: 3

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20130403

Year of fee payment: 4

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20130403

Year of fee payment: 4

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20140403

Year of fee payment: 5

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

EXPY Cancellation because of completion of term