JP4285824B2 - コンクリート製品の製造方法 - Google Patents
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Description
【発明の属する技術分野】
本発明は、表面が複雑な形状をなす擬岩等のコンクリート製品を製造するのに好適なコンクリート製品の製造方法に関する。
【0002】
【従来の技術】
従来、建築、土木、造園等の分野において、自然石の需要が高まりつつあるが、近時、環境破壊あるいは自然石の不足等の観点より入手に困難を伴うことが少なくない。そのため、自然石に代えて、コンクリート製の擬岩も種々製造されるに至っている。また、コンクリート製品においては、宅地造成、道路拡幅工事等に使用される際に、景観上の問題からその表面に岩肌模様を施した擁壁等にしたいといったニーズも高まりつつある。
【0003】
このようなニーズに対応すべく、比較的大きな擬岩を製造する場合には、例えばニーズにあうような形状の岩石を選定し、その岩石の表面にシリコンを塗布し、そのシリコンをFRPで固めて雌型を製作し、その雌型から元の岩石と略一致する雄型を製作し、この雄型にウレタンあるいは発泡スチロールを塗布して型枠を製作し、その型枠にコンクリートを打設し、硬化後脱型して擬岩を製造する。あるいは、自然岩石から型枠を製作しない場合にあっては、発泡スチロールを人力若しくはNCマシーン等の機械加工によって削る等して、岩肌模様を模した型枠を製作している。
【0004】
従来、熱可塑性材料を用いることにより岩肌をリアルに転写し、擬岩製造をすることは行われていたが、熱可塑性材料を直接岩に接触させることにより岩肌模様を模していた。そのため、マスターとなる岩を準備する必要があった。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】
ところが、このような自然岩石の形態を転写して製作した型枠は、自然の岩肌をありのままに転写することは可能であるが、作業性が悪いことがある。さらに、現場で採取した型枠に、逆勾配の部分がある場合は、そのままでは型枠から取り出すことが不可能なため、型枠中の擬岩を切断するなどして逆勾配をなくした形に加工し、型枠から擬岩を容易に取り出せるようにする必要があり、多大な労力を必要とする問題があった。また、自然岩石から型枠を製作しない場合においては、発泡スチロール面の岩肌を模した表現は、作業者の熟練度合いによって大きく変わるため、誰もが自然の岩肌を模したように造形することが難しく、凹凸及び法面の肌目が悪く、擬岩とは言いがたい形状になってしまうことが多かった。
【0006】
一方、自然石を模したコンクリート製の擬岩は、いくつも分割された鋼製型枠をブロック式に組み立て、1つの中実な擬岩を製造している。しかし、このような製造方法では、鋼製型枠のパーツが多くなり、分解等で製造に時間がかかるため経済性が悪く、また、多大な労力をも必要とする問題があった。
本発明はこのような課題を解消することを目的としている。
【0007】
【課題を解決するための手段】
本発明は、コンクリート製品の岩肌表現を、作業性よく、かつ容易に実施できるように、また大型の擬岩を容易に製造できるようにする目的を達成するために、次のような手段を講じたものである。すなわち、本発明に係るコンクリート製品の製造方法は、型枠の表面を形成するための母型材料として、容易に入手しやすい粒状材料や塑性変形可能な箔状材料を準備し、該材料表面に凹凸を付して岩肌を模倣して母型を形成し、その母型上に、常温では硬化して弾性変形可能な物体となる可塑性材料を液状で接触させ、かつ常温で硬化させて型枠を製作し、その型枠にコンクリ−トを打設し、コンクリートが硬化した後にコンクリートを型枠から離型するようにしている。
【0008】
【発明の実施の形態】
本願の請求項1に係る発明のコンクリート製品の製造方法は、塑性変形可能な箔状材料を凹凸変形させて母型を形成し、母型の表面に常温では硬化して弾性変形可能な物体となる可塑性材料を液状で接触させ、接触させた可塑性材料を常温で硬化させて型枠を製作し、当該型枠から母型を離した後に当該型枠にコンクリートを打設し、そのコンクリートが硬化して脱型可能な成型品が生成された段階で、前記成型品を前記型枠から離型することを特徴とする。
【0009】
このような構成のものであれば、塑性変形可能な箔状材料を凹凸変形させたものを母型としているため、自然岩石を必要とせずに、自然岩石の表面形状に酷似した表面形状の面積の大きな型枠を容易に製作することができる。このため、擁壁や化粧ブロック等のコンクリート製品となる成型品に、作業性よく、かつ容易に岩肌の表情を付与することが可能になる。
【0010】
箔状材料としては、塑性変形が容易な金属箔、紙が好適である。金属箔としては、厚さ15〜20μmのアルミホイル、厚さ0.1mmのアルミ板、鉄板、銅板、ステンレス板等の金属板が挙げられる。また、紙としては、模造紙、包装紙、硫酸紙等が挙げられる。このような紙を用いる場合は、可塑性材料と接触する表面に、予め剥離剤を塗布しておき、可塑性材料の付着を防止するようにしておくことが望ましい。
【0011】
可塑性材料としては、液状で、かつ常温で硬化して弾性変形可能な物体となるものであればよく、熱可塑性エラストマーが好適である。また、複数の異種液体を混ぜ合わせ化学反応させることにより、常温において弾性変形可能な物体となるものであってもよい。このような可塑性材料として軟質ウレタン、塩化ビニル、シリコン等も挙げることができる。
【0012】
母型を形成する場合、箔状材料を自然岩石に押圧することにより凹凸変形させて母型を形成するものが挙げられる。このような構成のものであれば、箔状材料を自然岩石に押しあててこすりつけ、その形態を転写させるだけなので、作業性がよく、容易に型取りができ、さらに、自然岩石の表面形状を略忠実に再現できる。
【0013】
本願の請求項5に係る発明のコンクリート製品の製造方法は、敷き詰めた粒状材料の表面に凹凸を付して母型を形成し、母型の表面に常温では硬化して弾性変形可能な物体となる可塑性材料を液状で接触させ、接触させた可塑性材料を常温で硬化させて型枠を製作し、当該型枠から母型を離した後に当該型枠にコンクリートを打設し、そのコンクリートが硬化して脱型可能な成型品が生成された段階で、前記成型品を前記型枠から離型することを特徴とする。
【0014】
このような構成のものであれば、粒状材料を用いて母型を形成するため、表面形状の変更が容易になるとともに、母型を形成するために粒状材料を繰り返し使用して母型を形成することが可能になる。また、このような母型より製作した型枠にコンクリートを打設して得られた成型品は、その表面形状が粒立つものとなり、多様な成型品を製造することが可能になる。
【0015】
このような粒状材料としては、砂が好適である。砂により母型を形成した場合、型枠に砂の粒形状が転写されるので、砂岩のような、表面のざらざらした成型品を製造することが可能になる。また、粒状材料としては、粉砕されたコンクリートであってもよい。上記の構成において、型枠が薄板状であれば、製造するコンクリート製品の表面に容易に凹部あるいは凸部を形成することが可能になる。
【0016】
このような型枠は、母型を剥離した成型面と背向する外面を保持して所望の形状、例えば袋状に保形すれば、巨大で、かつ多様な形状の成型品を製造することが可能になる。
このように、コンクリート製品である擬岩及び露出する表面を岩肌状にした擁壁や化粧ブロック等を製造するに際して、自然の岩石を必要としないので、可能な限り大きなコンクリート製品を製造することができる。
【0017】
【実施例】
以下、本発明の一実施例について図1〜図15を参照して説明する。
先ず、化粧ブロック6を製造するのにあたって、型枠3を製作する。
図1に示すように、外箱体1内に、塑性変形可能な箔状材料を岩肌の表面形状に模して凹凸変形させて敷き詰めて、母型2を形成する。この場合、箔状材料をひろげた状態から無作為に縮小し、その縮小したものを再度ひろげて凹凸変形する。あるいは、自然岩石に箔状材料を押しあて、箔状材料が自然岩石に密着するまで押圧して凹凸変形させるものであってもよい。
【0018】
外箱体1は、底壁及び側壁を有し、上面を開口させた略直方体形状をなす。そして、該外箱体1は、化粧ブロック6を製作するための補助型枠としての役割を果たすため、剛性のある鉄板を用いて、コンクリート5を打設するのに充分な強度を有して組み立ててある。また、該外箱体1の側壁と底壁とは、製作した成型品である化粧ブロック6の取り出しを容易ならしめるため、取り外し可能な構造とするのがよい。塑性変形可能な箔状材料は、例えば、15μm厚のアルミホイル等の金属箔材料、紙等の部材を使用する。ここで、塑性変形可能な箔状材料が、例えば、模造紙、包装紙、硫酸紙等の紙を使用する場合にあっては、後述する熱可塑性材料4の付着を防止するため、予め、紙の表面に、剥離剤を塗布しておく。具体的には、剥離剤として、例えば、「ノックスC」(商品名;株式会社ノックス)等油性のものを使用する。
【0019】
母型2は、外箱体1に、後述する加熱溶融した熱可塑性材料4が常温において硬化した際に、その内面に付着するのを防止するため、その底壁全面と底壁全面から側壁面に沿って立ち上げ、上面を開口させた皿状の略直方体形状になるように敷き詰め形成する。
こうして形成された母型2から型枠3を製作する方法について説明する。
【0020】
図2に示すように、まず外箱体1内の母型2の表面上に、熱可塑性材料4を加熱溶融した状態で流し込む。このようにして、熱可塑性材料4を母型2に接触させてゆくと、その粘性により該熱可塑性材料4が母型2の表面を順次伝うようにして全体に流動しながら冷却されることになる。ここで、熱可塑性材料4として、具体的には、例えば、「EM/エム」(商品名;住友大阪セメント株式会社)等を使用する。この「EM/エム」は、特殊ポリマーの三次元網目構造にオイルを封じ込めた熱可塑性エラストマーであり、常温においては弾性変形可能なゴム弾性体となり、摂氏210度以上の高温ではオイル状となるものである。
【0021】
そして、図3に示すように、熱可塑性材料4は、母型2と接触しているその表面部が、岩肌を模した成型面を形成して常温で硬化し、化粧ブロック6を製造するための薄板状の型枠3となる。
次に、図4に示すように、母型2が貼り着いてできた型枠3を、外箱体1より取り出し、さらに、図5に示すように、上下反転させてから型枠3を分離すると容易に型枠3から母型2を剥離することができる。以上のようにして、化粧ブロック6を製作するにあたっての薄板状あるいはシート状の型枠3が完成する。
【0022】
次に、化粧ブロック6を製作する方法について説明する。
図6に示すように、外箱体1内に、型枠3を、成型面が上向きになるよう載置する。そして、図7に示すように、型枠3上に、化粧ブロック6を製作するためのコンクリート5を打設し、図8に示すように、硬化させる。次いで、図9に示すように、外箱体1から、型枠3に貼り着いてできた化粧ブロック6を取り出し、さらに、図10に示すように、上下反転させた状態にして、型枠3を、型枠3の有する弾性を利用して、化粧ブロック6から分離させる。以上により、図11及び図12に示すように、化粧ブロック6を製作することができる。
【0023】
このように、本製造方法では、塑性変形可能な箔状材料の表面を凹凸変形させた母型2を使用している。したがって、従来、母型2として自然に産出する岩石を使用していたため、入手が困難であったり、大きい岩石にあっては、取扱う上で危険が伴ったりといった問題を解消することができる。しかも、母型材料を、身近にあるアルミホイル、紙等にしたことにより、入手し易すく、かつ取扱容易とすることができる。
【0024】
また、型枠3は、母型2の表面に常温では硬化して弾性変形可能な物体となる熱可塑性材料4を加熱溶融した状態で接触させ、この熱可塑性材料4を常温で硬化させて製造したものであるため、型枠3を薄板状のものとすることができ、熱可塑性材料4の使用量を少なくすることができる。
そして、型枠3にコンクリート5を打設し、そのコンクリート5が硬化して脱型可能な成型品が生成された段階で、前記成型品を前記型枠3から離型する工程迄の生産能力が弾性変形可能な型枠3を用いているので著しく向上し、従来に比し、化粧ブロック6の生産性が飛躍的に向上することになる。
【0025】
なお、本発明は、以上に説明した実施例に限定されるものではない。
上記実施例では、塑性変形可能な箔状材料を凹凸変形させた母型2に、加熱溶融した熱可塑性材料4を接触し硬化させて、型枠3を製作したが、母型を粒状材料、例えば、砂により凹凸面を形成したものを使用するものであってもよい。例えば、図13に示すように、外箱体1内に、砂7を敷き詰め、その表面に凹凸形状を形成して母型101を形成し、その後は上記実施例同様にして化粧ブロック6を製作してもよい。このような母型101で型枠を製作した場合、型枠の成型面全体に砂7による凹凸が形成されるので、製作した化粧ブロック6の表面がざらざらした、かつ全体にはゆるやかな連続した曲面の岩肌の表面形状となる。
【0026】
以上に説明した実施例では、コンクリート製品としての化粧ブロック6を製造する場合を説明したが、図14に示すように、薄板状の型枠3を深い直方体の外箱体201内に配置すれば、長尺の中実の擬岩を製造することができる。この場合、外箱体201の長手方向に沿って型枠3を敷き詰め、その長手方向の両縁部は、離型が容易なように外箱体201の上縁から外側に垂らしておく。このような型枠3の配置では、完成した擬岩の両端部に外箱体201の内面形状、例えば、鋼製の外箱体では平面形状が形成されるので、長手方向に連続して擬岩を用いない場合は、この部分には別体の型枠3を配置して、いわゆる褄の部分にも岩肌形状が形成されるようにすればよい。
【0027】
また、上記したようにして擬岩を形成する場合、型枠3が可塑性のある薄板状であるので、型枠3を外箱体201内に配置する場合に、例えば、厨房器具である半球形状のボールあるいは適量の砂を袋につめたもの、石等を型枠3と外箱体201の底壁との間に載置すれば、成型品に窪みを容易に形成することができる。この場合、型枠3がボールのために盛り上がった状態でコンクリート5を打設するので、成型品に形成された窪みの内面にも、型枠3表面の凹凸形状が転写され、立体的な三次元の表現を容易に実施することができ、自然岩石と酷似したものを形成することができる。また、型枠3を窪みの形成された砂のような保形手段上においてコンクリート5を打設すると、擬岩に突出部分を形成することができる。したがって、このような型枠3の使用方法にすれば、特に中実の擬岩を製造する際に、表現力豊かに造形することができる。しかも、型枠3は、容易に変形させることができるので、同一の型枠3を用いて全体の凹凸形状の異なる大小様々な中実の擬岩を製造することができ、擬岩形状に応じて型枠3を製作する必要がなくなり、低コストに擬岩を製造することができる。
【0028】
さらに、上記実施例における型枠3を利用して、比較的大型の擬岩を製造することができる。すなわち、薄板状の型枠3を、目的とする擬岩より大きな外箱体内において、型枠3の成型面と背向する外面を保持して所望の形状に保形して、その型枠3内にコンクリート5を打設して、成型品たる擬岩を製造するものである。具体的には、図15に示すように、外箱体301内に保形部材である砂7を入れ、所望の擬岩の全体形状になるように砂7を変形し、その砂7の上に型枠3を載置する。この時、型枠3は外箱体301内において袋状となるように載置する。また、外箱体301の上部にあっては、コンクリート5を打設したときに保形した型枠3の強度を保つため、先端に平板を取り付けた保形棒9により、型枠3を数カ所において支持する。
【0029】
このように外箱体301内で変形して保形した型枠3内にコンクリート5を打設すれば、比較的大型な逆勾配を有する擬岩を複雑な外形を有して製造することができる。しかも、完成した擬岩は、その表面に薄板状の型枠3の凹凸形状が転写されたものであるので、自然界の巨岩と見劣りしないものを製造することができる。このような巨岩の擬岩を製造する場合にあっても、保形棒9の先端と外箱体301との距離を調整することにより、擬岩に窪みを形成したり、あるいは、逆に突出した部分を形成したりすることができる。
【0030】
なお、上記実施例において化粧ブロック6の製造方法を説明したが、同様にして、施工後に露出する表面に岩肌を表現した各種の擁壁を製造することができる。この場合、擁壁全体の型枠となる外箱体の、擁壁法面に対応する内面に型枠3を保持しておけば、容易に岩肌を表現した擁壁を製造することができる。
その他、各部の構成は図示例に限定されるものではなく、本発明の趣旨を逸脱しない範囲で種々変形が可能である。
【0031】
【発明の効果】
以上のように、本願の請求項1及び請求項5に係る発明によれば、塑性変形可能な箔状材料を凹凸変形させたもの、及び粒状材料を敷き詰めたものを母型としているため、自然岩石を必要とせずに、自然岩石の表面形状に酷似した表面形状の面積の大きな型枠を容易に製作することができる。このため、擁壁や化粧ブロック等のコンクリート製品となる成型品に、作業性よく、かつ容易に岩肌の表情を付与することができる。
【0032】
箔状材料が、金属箔、紙であれば、日常的に極めて容易に入手することができ、かつ熟練を要することなく安価に母型を形成することができる。したがって、この種のコンクリート製品の製造単価を低減することができる。
箔状材料を自然岩石に押圧することにより凹凸変形させて母型を形成するようにすれば、箔状材料を自然岩石に押しあててこすりつけ、その形態を転写させるだけなので、作業性がよく、容易に型取りができ、さらに、自然岩石の表面形状を略忠実に再現することができる。
【0033】
粒状材料を用いて母型を形成するものにあっては、表面形状の変更が容易になるとともに、母型を形成するために粒状材料を繰り返し使用して母型を形成することができる。さらに、このような母型より製作した型枠にコンクリートを打設して得られた成型品は、その表面形状が粒立つものとなり、多様な成型品を製造することができる。
【0034】
粒状材料が、砂であれば、容易に入手することができ、型枠に砂の粒形状が転写されるので、砂岩のような、表面のざらざらした成型品を製造することができる。また、型枠が薄板状であれば、製造するコンクリート製品の全体の形状に容易に凹部あるいは凸部を形成することができる。さらに、このような型枠を擁壁や化粧ブロック等を製造する際の鋼製型枠内に配置すれば、擁壁や化粧ブロック等の表面に容易に岩肌状の表現を付与することができる。
【0035】
型枠が、母型を剥離した成型面と背向する外面を保持して所望の形状に保形したものにすれば、巨大で、かつ多様な形状の成型品を製造することができる。すなわち、型枠を袋状に保形することができるので、中実の擬岩をも同一の型枠を用いて製造することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の一実施例を示す工程説明図。
【図2】同実施例を示す工程説明図。
【図3】同実施例を示す工程説明図。
【図4】同実施例を示す工程説明図。
【図5】同実施例を示す工程説明図。
【図6】同実施例を示す工程説明図。
【図7】同実施例を示す工程説明図。
【図8】同実施例を示す工程説明図。
【図9】同実施例を示す工程説明図。
【図10】同実施例を示す工程説明図。
【図11】同実施例を示す工程説明図。
【図12】同実施例にて製造した擬岩を示す斜視図。
【図13】本発明の他の実施例を示す工程説明図。
【図14】本発明の実施例の型枠を用いて擬岩を製造する際の型枠の配置を示す斜視図。
【図15】本発明のさらに他の実施例を示す工程説明図。
【符号の説明】
2…母型
3…型枠
4…熱可塑性材料
6…化粧ブロック
7…砂
9…保形棒
101…母型
201…外箱体
301…外箱体
Claims (8)
- 塑性変形可能な箔状材料を凹凸変形させて母型を形成し、母型の表面に常温では硬化して弾性変形可能な物体となる可塑性材料を液状で接触させ、接触させた可塑性材料を常温で硬化させて型枠を製作し、当該型枠から母型を離した後に当該型枠にコンクリートを打設し、そのコンクリートが硬化して脱型可能な成型品が生成された段階で、前記成型品を前記型枠から離型することを特徴とするコンクリート製品の製造方法。
- 箔状材料が、金属箔であることを特徴とする請求項1記載のコンクリート製品の製造方法。
- 箔状材料が、紙であることを特徴とする請求項1記載のコンクリート製品の製造方法。
- 箔状材料を自然岩石に押圧することにより凹凸変形させて母型を形成することを特徴とする請求項1、2又は3記載のコンクリート製品の製造方法。
- 敷き詰めた粒状材料の表面に凹凸を付して母型を形成し、母型の表面に常温では硬化して弾性変形可能な物体となる可塑性材料を液状で接触させ、接触させた可塑性材料を常温で硬化させて型枠を製作し、当該型枠から母型を離した後に当該型枠にコンクリートを打設し、そのコンクリートが硬化して脱型可能な成型品が生成された段階で、前記成型品を前記型枠から離型することを特徴とするコンクリート製品の製造方法。
- 粒状材料が、砂であることを特徴とする請求項5記載のコンクリート製品の製造方法。
- 型枠が薄板状であることを特徴とする請求項1又は5記載のコンクリート製品の製造方法。
- 型枠が、母型を剥離した成型面と背向する外面を保持して所望の形状に保形させてなることを特徴とする請求項7記載のコンクリート製品の製造方法。
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