JP4284663B2 - 内面フィン付き管の渦流探傷方法、渦流探傷用差動コイル及び渦流探傷用プローブ - Google Patents

内面フィン付き管の渦流探傷方法、渦流探傷用差動コイル及び渦流探傷用プローブ Download PDF

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Description

本発明は、内面フィン付き管の渦流探傷方法、渦流探傷用差動コイル及び渦流探傷用プローブに関する。特に、本発明は、管の内面形状が管周方向に不均一な場合であっても、管内面の谷部(或いは、谷部と山部の双方)に発生した微小な欠陥(割れ状微小欠陥)を確実に検出することが可能な内面フィン付き管の渦流探傷方法、渦流探傷用差動コイル及び渦流探傷用プローブに関する。
エチレンの製造プラントに用いられる鋼管として、熱伝達効率を上げることを目的とし、その内面に断面形状(管軸方向に垂直な断面形状)が三角丸ねじ山状で管軸方向に延びる(管軸方向に平行な、或いは、管軸方向に対して傾斜したらせん状の)複数条(通常、8〜12条)のフィンを形成した所謂内面フィン付き管が知られている。
図1は、上記の内面フィン付き管の一例を模式的に示す断面図である。図1に示すように、内面フィン付き管Pは、その内面が周方向に交互に設けられた山部(フィン)Mと谷部Rとから形成されている。このような内面フィン付き管Pは、通常、高Cr−高NiのFe基合金を素材とし、遠心鋳造法やユジーンセジュルネ法に代表される熱間押し出し製管法によって製造される。
しかし、上記内面フィン付き管Pを熱間押し出し製管法で製造する場合には、素材の高Cr−高NiのFe基合金が熱間加工性に劣るので、山部Mの形状、特にその頂部の形状が所定の形状になり難いという特性がある。このため、山部Mの形状が所定の形状になるように、例えば押し出し比を大きくする等の対策が施されるが、この場合、谷部R(特に谷底部Rsのほぼ中央)において、管軸方向に延びる微小な割れ状の欠陥Kが発生すると共に、山部Mにしわ疵や割れ等の欠陥が発生することがある。
また、円筒状の素管を用いて、内面に形成するフィンの形状に合わせたフィンを有するマンドレルによる冷間圧延でフィンを形成する場合には、山部Mや谷部Rに冷間圧延での割れや焼き付き等の欠陥が発生することがある。
上記のような欠陥の発生を見逃すと、管Pの使用中に重大事故を招く要因になる。従って、製品の出荷前に検査して欠陥を手入れ除去する等の処置が必要であり、このための高能率な非破壊検査方法が要望されている。
従来より、内面フィン付き管の内面に発生した欠陥を検出する非破壊検査方法として、超音波探傷方法、蛍光浸透探傷方法、渦流探傷方法等が提案されている。
超音波探傷方法として、例えば、特許文献1には、図5に示すように、欠陥Kからの欠陥エコーを識別するのに障害となる山部Mの側面からの形状エコーを過小にするために、内面フィン付き管Pの内面の谷底部Rsの中央に対して、谷底部Rsの中央を通る管の直径線Lとほぼ直交する入射角θ(θ=90〜70°)で、管の外面側から超音波ビームを入射する方法が提案されている。
特許文献1に記載の方法は、内面フィン付き管Pの内面形状が管周方向でほぼ均一な場合、具体的には谷底部Rsの谷部肉厚t(図1参照)がほぼ同じである場合には何らの問題も生じない。しかしながら、内面形状が管周方向で不均一、すなわち谷底部Rsの管肉厚tが不均一であると、山部Mの側面からの形状エコーと欠陥Kからの欠陥エコーとの識別が困難になったり、著しい場合には欠陥Kを全く検出できなくなるという欠点がある。
また、特許文献2には、内面フィン付き管の内面の谷底部の中央に対して、谷底部の中央を通る管の直径線とほぼ直交する角度(90〜70°)で、管外面から超音波ビームを入射し、検出される探傷信号を2値化処理して複数レベルの信号に区分した上でBスコープ表示させ、このBスコープ表示画像を画像処理することによって谷底部に発生した欠陥を検出する技術が提案されている。
特許文献2に記載の技術によれば、欠陥の深さが大きい場合には、画像上で欠陥エコーと形状エコーとの識別が可能である。しかしながら、欠陥の深さが小さい場合には、両エコーの識別が難しく、欠陥の判断を誤る虞がある。さらに、画像化や画像処理が必要なため、高速検査への適用が難しく、処理装置のコストが高くなるといった欠点がある。
また、蛍光浸透探傷方法として、例えば、特許文献3には、次のような方法が提案されている。すなわち、まず最初に、内面フィン(ひれ)付き管の内面にノズルを挿入し、このノズルから蛍光浸透液を噴霧して、内面フィン付き管の全長の内面に蛍光浸透液を塗布する。次に、蛍光浸透液の所定の浸透時間が経過した後、内面フィン付き管の内面に別のノズルを挿入し、このノズルから水又は洗浄液を噴霧する。これにより、疵に浸透した蛍光浸透液は疵の内部に残され、内面に付着した余剰の蛍光浸透液は除去される。次に、余剰の蛍光浸透液が除去された内面フィン付き管の内面を乾燥させた後、検査ヘッドを挿入しながら、可視光を含む紫外線を内面フィン付き管の内面に照射する。そして、検査ヘッドが備えるカメラヘッドで前記照射された管の内面を撮影し、モニタに映し出された画像によって欠陥の有無を判断する方法である。
特許文献3に記載の方法は、蛍光浸透液の塗布、除去、乾燥という手間の掛かる作業が必要であるため、高能率を要求される検査には適さないという欠点がある。
また、渦流探傷方法は、被検査面に存在する欠陥を高能率に検出することができるため、管内面の非破壊検査方法として広く用いられている。しかしながら、一般的ないわゆる内挿コイルを用いた渦流探傷方法では、内挿コイルと内面フィン付き管の谷底部との距離が長くなるため、谷底部に存在する微小な欠陥を検出することは困難である。
このため、例えば、特許文献4には、先端部に検出コイルが埋め込まれ、検出コイルから適長離隔した位置に標準コイルが埋め込まれた構造の渦流探傷用プローブを螺旋状の溝(内面フィン付き管の谷部に相当)に沿って走査する、いわゆる標準比較方式のコイルを用いた渦流探傷方法が提案されている。
しかしながら、特許文献4に記載のような標準比較方式のコイルを用いた渦流探傷方法では、検出コイルのリフトオフ変動や管の内面形状変化等に起因したノイズが発生し易く、S/N比が低下して欠陥を見逃す虞がある。
また、特許文献5には、管軸回りに回動自在に設けた角錐ミラーに映された管内周面をTVカメラで撮像して目視観察に供すると同時に、管の谷部にそれぞれ係合し相対向するフィンを一組として渦流探傷用のコイルが巻回された渦流探傷センサーを兼ねるガイドを使用して渦流探傷する内面螺旋ひれ付き管の内面検査用ヘッドが提案されている。そして、特許文献5には、渦流探傷センサーにより、管の谷底部に存在する欠陥を検出すると記載されている。
しかしながら、特許文献5に記載のようなコイル、すなわち管の螺旋状の谷部に沿って巻回されたコイルでは、コイルの表面積が大きいため、微小欠陥の検出には適さない。
特開平10−274643号公報 特開平11−211704号公報 特開2001−33393号公報 特開昭58−166257号公報 特開平4−290950号公報
本発明は、以上に説明した従来技術の問題点を解決するべくなされたものであり、内面フィン付き管の内面形状が管周方向に不均一な場合であっても、管内面の谷部(或いは、谷部と山部の双方)に発生した微小な欠陥を確実に検出することが可能な内面フィン付き管の渦流探傷方法、渦流探傷用差動コイル及び渦流探傷用プローブを提供することを課題とする。
前記課題を解決するべく、本発明は、管の内面に管周方向に交互に設けられ管軸方向に延びる山部及び谷部が形成された内面フィン付き管の渦流探傷方法であって、管の谷部内に配置され得る寸法を有すると共に、軸心方向に離間した一対のコイルからなる差動コイルを、管の谷部の延びる方向に沿って管の谷部内に配置し、管の谷部の延びる方向に相対移動させることにより、管の谷部に存在する欠陥を検出することを特徴とする内面フィン付き管の渦流探傷方法を提供するものである。
斯かる発明によれば、軸心方向に離間した一対のコイルからなる差動コイルを、管の谷部の延びる方向に沿って管の谷部内に配置し、管の谷部の延びる方向に相対移動させる(管を固定し差動コイルを移動させるか、或いは、差動コイルを固定し管を移動させる)ため、一般的な内挿コイルを用いる場合に比べて各コイルと管の谷底部との距離が短くなり、欠陥を精度良く検出することが可能である。さらに、一対のコイルの軸心方向と管の延びる方向とを平行にした場合は、各コイルによって生じる渦電流の方向が管の谷部の延びる方向と直交することになるので、谷部(特に谷底部のほぼ中央)に発生した管軸方向(より具体的には、谷部の延びる方向)に延びる欠陥を精度良く検出することが可能である。また、本発明では、いわゆる自己比較方式の差動コイル(各コイルでの検出信号の差を出力するコイル)を用いるため、標準比較方式のコイルを用いる場合と比べて、コイルの相対移動に伴うリフトオフ変動や管の内面形状の変化等に起因したノイズが少なくなり(欠陥信号とノイズ信号との周波数弁別がし易くなり)、S/N比が大きくなるので、微小な欠陥を検出することが可能である。
なお、本発明において、「管軸方向に延びる山部及び谷部が形成された内面フィン付き管」とは、管軸方向に対して平行に延びる山部及び谷部が形成された内面フィン付き管のみならず、管軸方向に対して傾斜しながら延びる螺旋状の山部及び谷部が形成された内面フィン付き管をも含む意味である。また、フィンの数も通常は8〜12条だが、これに限るものではない。
好ましくは、前記コイルは、管の谷部内に配置された状態で前記谷部の被探傷領域との間隔が略一定となり得るように、前記軸心方向に直交する断面視で、前記谷部の谷底部に面する側の巻線が曲線状に巻回される。
斯かる好ましい構成によれば、コイルが管の谷部内に配置された状態でコイルと谷部の被探傷領域との間隔が略一定となり得るように、コイルの軸心方向に直交する断面視でコイルの谷底部に面する側の巻線が曲線状に巻回されるため、被探傷領域内の何れの領域に対してもコイルのリフトオフを略一定に保つことができ、リフトオフの差異に起因したノイズの発生を抑制可能である。また、被探傷領域内の何れの領域に対してもコイルの検出感度を略一定に保つことが可能である。
なお、本発明において、「谷部の被探傷領域」とは、谷部を形成する管の内側面の内、欠陥を検出する対象となる部位を意味する。例えば、谷底部及びその近傍部位が被探傷領域とされる。また、「コイルと谷部の被探傷領域との間隔」とは、コイルを形成する巻線と谷部の被探傷領域との最短距離を意味する。コイルの谷底部に面する側の巻線をどのような曲線状に巻回するかは、探傷する管の谷部の被探傷領域の断面形状(谷部の延びる方向に直交する断面形状)に応じて、適宜決定すればよい。
好ましくは、前記コイルは、管の谷部内に配置された状態で前記谷部の被探傷領域との間隔が略一定となり得るように、前記軸心方向に直交する断面視で、前記谷部の谷底部に面する側の巻線が円弧状に巻回されていると共に、管軸に面する側の巻線が直線状に巻回される。
内面フィン付き管の谷底部及びその近傍部位の断面形状(谷部の延びる方向に直交する断面形状)は、円弧状に設計される場合が多い。従って、このような谷底部及びその近傍部位を被探傷領域とする場合には、前記好ましい構成のように、コイルの谷底部に面する側の巻線を円弧状に巻回することにより、コイルと谷部の被探傷領域との間隔を略一定とすることが可能である。一方、コイル全体の表面積に対する欠陥の面積(コイルに対向する面の面積)の比率が大きければ、コイルで検出される欠陥信号は大きくなる性質がある。従って、前記好ましい構成のように、探傷に直接影響しない管軸に面する側(すなわち、谷底部に面する側とは反対側)の巻線を直線状に巻回することにより、巻線全体を円弧状に巻回する場合に比べてコイルの表面積を低減することができ、欠陥信号を大きくすることができるため、結果的にS/N比を高めることが可能である。
また、前記課題を解決するべく、本発明は、管の内面に管周方向に交互に設けられ管軸方向に延びる山部及び谷部が形成された内面フィン付き管の渦流探傷に用いる差動コイルであって、管の谷部内に配置され得る寸法を有すると共に、軸心方向に離間した一対のコイルからなり、前記コイルは、管の谷部の延びる方向に沿って管の谷部内に配置された状態で前記谷部の被探傷領域との間隔が略一定となり得るように、前記軸心方向に直交する断面視で、前記谷部の谷底部に面する側の巻線が曲線状に巻回されていることを特徴とする内面フィン付き管の渦流探傷用差動コイルとしても提供される。
好ましくは、前記コイルは、管の谷部内に配置された状態で前記谷部の被探傷領域との間隔が略一定となり得るように、前記軸心方向に直交する断面視で、前記谷部の谷底部に面する側の巻線が円弧状に巻回されていると共に、管軸に面する側の巻線が直線状に巻回される。
また、前記課題を解決するべく、本発明は、管の内面に管周方向に交互に設けられ管軸方向に延びる山部及び谷部が形成された内面フィン付き管の渦流探傷方法であって、管の谷部内に配置され得る寸法を有すると共に、軸心方向に離間した一対のコイルからなる第1の差動コイルを、管の谷部の延びる方向に沿って管の谷部内に配置する一方、管の山部の頂部よりも管径方向内方に配置され得る寸法を有すると共に、軸心方向に離間した一対のコイルからなる第2の差動コイルを、管軸方向と略平行となるように管の山部の頂部よりも管径方向内方に配置し、前記第1の差動コイル及び前記第2の差動コイルを管の谷部の延びる方向に一体的に相対移動させることにより、第1の差動コイルで管の谷部に存在する欠陥を検出すると共に、第2の差動コイルで管の山部に存在する欠陥を検出することを特徴とする内面フィン付き管の渦流探傷方法としても提供される。
斯かる発明によれば、第1の差動コイル(前述した差動コイルに相当)で谷部(特に谷底部のほぼ中央)に発生した欠陥を精度良く検出することが可能である。また、軸心方向に離間した一対のコイルからなる第2の差動コイルを、管軸方向と略平行となるように管の山部の頂部よりも管径方向内方に配置し、管の谷部の延びる方向(山部の延びる方向に相当)に相対移動させる(管を固定し第2の差動コイルを移動させるか、或いは、第2の差動コイルを固定し管を移動させる)ため、山部(特に頂部のほぼ中央)に発生した欠陥を精度良く検出することが可能である。なお、第2の差動コイルの一対のコイルの軸心方向と管軸方向とを平行にした場合は、各コイルによって生じる渦電流の方向が管の山部の延びる方向と直交することになるので、山部(特に頂部のほぼ中央)に発生した管軸方向(より具体的には、山部の延びる方向)に延びる欠陥を精度良く検出することが可能である。また、差動コイルを用いるため、標準比較方式のコイルを用いる場合と比べて、コイルの相対移動に伴うリフトオフ変動や管の内面形状変化等に起因したノイズが少なくなり(欠陥信号とノイズ信号との周波数弁別がし易くなり)、S/N比が大きくなるので、微小な欠陥を検出することが可能である。そして、本発明によれば、第1の差動コイル及び第2の差動コイルを管の谷部の延びる方向(管の山部の延びる方向)に一体的に相対移動させるため、谷部と山部の双方に発生した欠陥を同時に検出することが可能である。
さらに、前記課題を解決するべく、本発明は、管の内面に管周方向に交互に設けられ管軸方向に延びる山部及び谷部が形成された内面フィン付き管の渦流探傷に用いるプローブであって、管の山部の頂部よりも管径方向内方に配置され得る寸法を有する円筒状の芯体と、前記芯体の外周面に取り付けられた第1の差動コイルと、前記芯体と前記第1の差動コイルとの間に介在し、前記第1の差動コイルを前記芯体の径方向外方に付勢する弾性体とを備え、前記第1の差動コイルは、管の谷部内に配置され得る寸法を有すると共に、軸心方向に離間した一対のコイルからなり、前記コイルは、前記芯体が管内に挿入されたときに、管の谷部の延びる方向に沿った状態で管の谷部内に配置されるように前記芯体に取り付けられると共に、前記管の谷部内に配置された状態で前記谷部の被探傷領域との間隔が略一定となり得るように、前記軸心方向に直交する断面視で、前記谷部の谷底部に面する側の巻線が曲線状に巻回されていることを特徴とする内面フィン付き管の渦流探傷用プローブとしても提供される。
斯かる発明によれば、管軸方向に対して平行に延びる山部及び谷部が形成された内面フィン付き管の場合には、芯体を管軸方向に相対移動させることにより、弾性体によって付勢された第1の差動コイルを、管の谷部内において被探傷領域との間隔が略一定となる状態で、管の谷部の延びる方向に相対移動させることができる。また、管軸方向に対して傾斜しながら延びる螺旋状の山部及び谷部が形成された内面フィン付き管の場合には、芯体を管軸方向に相対移動させると共に管周方向に相対回転させることにより、弾性体によって付勢された第1の差動コイルを、管の谷部内において被探傷領域との間隔が略一定となる状態で、管の谷部の延びる方向に相対移動させることができる。これにより、谷部に発生した管軸方向(谷部の延びる方向)に延びる欠陥を精度良く検出することが可能である。
好ましくは、前記渦流探傷用プローブは、管の山部の頂部よりも管径方向内方に配置され得る寸法を有すると共に、前記芯体の外周面に沿って巻線が巻回され、前記芯体の軸方向に離間した一対のコイルからなる第2の差動コイルを更に備える。
斯かる好ましい構成によれば、芯体を管軸方向に相対移動(或いは、これに加えて管周方向に相対回転)させることにより、第1の差動コイルで谷部に発生した欠陥を検出すると同時に、第2の差動コイルで山部に発生した欠陥を検出することが可能である。
本発明によれば、管の内面形状が管周方向に不均一な場合であっても、管内面の谷部(或いは、谷部と山部の双方)に発生した微小な欠陥を確実に検出することが可能である。
以下、添付図面を適宜参照しつつ、本発明の実施形態について説明する。
図2は、本発明に係る内面フィン付き管の渦流探傷方法を実施するために管内に挿入される渦流探傷用プローブの一構成例を概略的に示す図であり、図2(a)は正面図を、図2(b)は管内に挿入された状態を表す側面図を示す。図2に示すように、本実施形態に係る渦流探傷用プローブ(以下、適宜「プローブ」という)100は、内面フィン付き管Pの山部の頂部よりも管径方向内方に配置され得る寸法を有する円筒状の芯体1と、芯体1の外周面に取り付けられた第1の差動コイル2と、芯体1と第1の差動コイル2との間に介在し、第1の差動コイル2を芯体1の径方向外方に付勢する弾性体3とを備えている。本実施形態に係る渦流探傷用プローブ100は、管軸方向に平行な10条のフィン(山部)が形成された管Pの全ての谷部を一度に探傷できるように、芯体1の周方向に等間隔で取り付けられた、10個の第1の差動コイル2と、10個の弾性体3とを備えている。
芯体1には、コネクタ11を介して外部(交流電源等)から交流電流が入力され、この交流電流が第1の差動コイル2に供給されるように構成されている。また、第1の差動コイル2の検出信号は、コネクタ11を介して外部(探傷器等)に出力されるように構成されており、この検出信号に基づいて探傷が行われる。なお、芯体1の少なくとも外表面は、第1の差動コイル2によって生じる電磁場に対する影響が少ないように、樹脂等の絶縁材料から形成するのが好ましい。
第1の差動コイル2は、管Pの谷部内に配置され得る寸法を有すると共に、軸心が略一致し且つ軸心方向(図2(a)中に矢符Xで示す方向)に離間した一対のコイル21、22からなる。本実施形態に係る第1の差動コイル2(コイル21、22)は、管Pの谷部内に配置された状態(図2(b)に示す状態)で、谷部の被探傷領域(本実施形態では、谷底部及びその近傍領域)との間隔が略一定となり得るように、軸心方向Xに直交する断面視で、谷部の谷底部に面する側の巻線が曲線状に巻回されている。具体的には、本実施形態での管Pの谷底部及びその近傍部位の断面形状が円弧状に設計されているため、第1の差動コイル2は、谷部の谷底部に面する側の巻線が円弧状(本実施形態では、半円弧状)に巻回されていると共に、管軸に面する側の巻線が直線状に巻回されている。さらに具体的には、第1の差動コイル2の巻線は、管Pの山部高さh(図1参照)の半分以下の高さ(芯体1の径方向の寸法)を有する半円弧状に巻回されている。
各コイル21、22は、樹脂等の絶縁材料や非磁性の金属材料などから形成された芯材4に巻回されている。芯材4は、下面が弾性体3に固定されており、弾性体3によって芯体1の径方向外方に付勢される。これにより、芯材4に巻回された第1の差動コイル2(コイル21、22)も芯体1の径方向外方に付勢される。なお、本実施形態での管Pの谷部は管軸方向に平行に延びているため、第1の差動コイル2は、その軸心方向が芯体1の軸方向(管P内にプローブ100が挿入されたとき、この芯体1の軸方向は管Pの管軸方向と略平行になる)と略平行になるように芯体1に取り付けられている。これにより、管P内にプローブ100を挿入したときに、第1の差動コイル2は、その軸心方向と管Pの谷部の延びる方向とが略平行となる状態で管Pの谷部内に配置され、谷部の延びる方向に相対移動することになる。
本実施形態では、少なくともコイル21、22の外表面が、コイル21、22を保護するための絶縁材(例えば、絶縁テープ等を用いてもよい)で被覆されている。コイル21、22は弾性体3によって芯体1の径方向外方に付勢されているため、管P内にプローブ100を挿入したときに、各コイル21、22を被覆する絶縁材が管Pの谷部の被探傷領域に常時押し付けられることになる。これにより、探傷時にプローブ100を管軸方向に相対移動させても、各コイル21、22と管Pの谷部の被探傷領域との間隔を略一定に保つことが可能である。
或いは、コイル21、22を巻回した部位以外の芯材4の部位が、コイル21、22の外表面(コイル21、22の外表面を絶縁材で被覆する場合には絶縁材の外表面)よりも芯体1の径方向外方に突出した構成を採用することも可能である。この場合、管P内にプローブ100を挿入したときには、芯材4の上記突出部が管Pの谷部の被探傷領域に常時押し付けられることになる。斯かる構成によっても、探傷時にプローブ100を管軸方向に相対移動させるときに、各コイル21、22と管Pの谷部の被探傷領域との間隔を略一定に保つことが可能である。
なお、各コイル21、22と管Pの谷部の被探傷領域との間隔は、2mm以下に設定することが好ましい。また、同一断面(谷部の延びる方向に直交する断面)における被探傷領域内の各領域の前記間隔の差は、1mm以下に設定することが好ましい。具体的には、これらの設定値が得られるように、コイル21、22の断面形状(軸心方向と直交する断面形状)や、絶縁材の厚み(或いは、芯材4の突出部の高さ)を決定すればよい。また、各コイル21、22の巻線幅(図3に符号aで示す寸法)や巻線間隔(図3に符号bで示す寸法)は、これらが小さいほど、第1の差動コイル2で検出される欠陥信号の周波数が高周波域にシフトするため、これよりも低周波域の成分が多いノイズ信号との周波数弁別がし易くなる(差動コイル2の検出信号にハイパスフィルターを適用することによりS/N比が向上する)という点で有利である。さらに、各コイル21、22の巻線幅aが小さい方が、同じ欠陥に対して、(コイルに対向する面の欠陥面積)/(コイルの表面積)が大きいため、小さな欠陥に対する各コイル21、22の検出信号が大きくなり、欠陥検出性能が向上する。ただし、各コイル21、22の巻線幅aが小さすぎると、巻線幅aを超える長さの欠陥に対して各コイル21、22の検出信号が飽和し、大きな欠陥を過小評価してしまう場合がある。また、巻線間隔bが小さすぎると、プローブ100を相対移動させて探傷するときに、差動コイル2の検出信号が小さくなり、欠陥が過小評価されるという欠点が生じる。従って、各コイル21、22の巻線幅aや巻線間隔bは、検出対象とする欠陥の大きさや種類等に応じて適宜決定すればよい。
弾性体3としては、好ましくは非磁性の金属材料等から形成されたバネや、ゴム等が用いられる。弾性体3の高さ(芯体1の径方向の寸法)は、管P内にプローブ100を挿入したときに、各コイル21、22を被覆する絶縁材(或いは、芯材4の突出部)が管Pの谷部の被探傷領域に常時押し付けられる状態(すなわち、弾性体3が収縮した状態)となるように適宜決定すればよい。
なお、本実施形態に係る渦流探傷用プローブ100は、芯体1の外周面に取り付けられた10個の案内部材5を備えている。各案内部材5は、各第1の差動コイル2の取付位置に対して芯体1の軸方向に離間した位置に取り付けられており、第1の差動コイル2が巻回されている芯材4と同種の芯材、及び、芯材4を支持する弾性体3と同種の弾性体を具備する。プローブ100が案内部材5を備えることにより、管P内にプローブ100を挿入したときに、案内部材5の芯材が管Pの谷部に押し付けられるため、芯体1の軸方向と管Pの管軸方向との平行度を安定化させることが可能である。
また、案内部材5に代えて、差動コイル2と同様の差動コイルを設けてもよく、その場合は管の谷部の被探傷領域を重複して探傷することになるため、より一層欠陥の見逃しを防ぐことができる。
以上に説明した構成を有する渦流探傷用プローブ100の芯体1を管P内に挿入する(芯体1を管Pの管軸方向に相対移動させる)ことにより、第1の差動コイル2も芯体1と共に、管Pの谷部の延びる方向(管軸方向)に相対移動し、これにより谷部に存在する欠陥を検出することが可能である。
なお、本実施形態では、管Pの全て(10条)の谷部を一度に探傷できるように、プローブ100が10個の第1の差動コイル2を備える構成について説明したが、本発明は必ずしもこれに限るものではなく、第1の差動コイル2の一部を案内部材5に置換した構成を採用してもよい。すなわち、管Pの谷部の数よりも少ない個数の第1の差動コイル2を備えるプローブとすることも可能である。例えば、1個の第1の差動コイル2を備える構成(残りの9個は案内部材5)を採用して、全ての谷部について探傷する場合には、1条の谷部について探傷が終了した後に、プローブを管Pから抜き取り、未探傷の谷部に沿って第1の差動コイル2が相対移動可能となるように芯体1を管周方向に相対回転させて、順次探傷を繰り返せばよい。
また、本実施形態では、谷部が管軸方向に平行に延びている管Pが被探傷材である場合を例示したため、軸心方向が芯体1の軸方向と略平行になるように第1の差動コイル2が芯体1に取り付けられた構成について説明した。しかしながら、管軸方向に対して傾斜しながら延びる螺旋状の山部及び谷部が形成された内面フィン付き管が被探傷材である場合には、谷部の傾斜角度に応じて、第1の差動コイル2の軸心方向を芯体1の軸方向に対して傾けた状態で取り付けることもできる。その場合は、芯体1を管軸方向に相対移動させると共に管周方向に相対回転させれば、谷部が管軸方向に平行に延びている管Pと同様に探傷可能である。すなわち、第1の差動コイル2を、管の谷部内において被探傷領域との間隔が略一定となる状態で、管の谷部の延びる方向に相対移動させることが可能である。
さらに、本実施形態では、谷部に存在する欠陥を検出するための渦流探傷用プローブ100の構成について説明したが、山部に存在する欠陥をも検出する場合には、図4に示すような渦流探傷用プローブ100Aを用いればよい。
図4は、渦流探傷用プローブの他の構成例を概略的に示す正面図である。図4に示すように、本構成例のプローブ100Aは、前述した図2に示すプローブ100が具備する構成に加えて、管の山部の頂部よりも管径方向内方に配置され得る寸法を有すると共に、芯体1の外周面に沿って巻線が巻回され、芯体1の軸方向に離間した一対のコイル61、62からなる第2の差動コイル6を備える構成である。
このプローブ100Aによれば、芯体1を管軸方向に相対移動(或いは、これに加えて管周方向に相対回転)させることにより、第1の差動コイル2で谷部に発生した欠陥を検出すると同時に、第2の差動コイル6で山部に発生した欠陥を検出することが可能である。
なお、コイル61、62と管の山部の頂部との間隔が大きすぎると、コイルの検出感度が低下するため、コイル61、62の寸法(芯体1の径方向の寸法)は、管Pの山部相当径d2(図1参照)よりも若干小さい程度に設定することが好ましい。
また、第1の差動コイル2及び第2の差動コイル6に同時に交流電流を通電する場合には、各差動コイル2、6によってそれぞれ生じる電磁場が互いに干渉することを抑制するため、互いに異なる探傷周波数(各コイル2、6に通電する交流電流の周波数)を用いることが好ましい。
以下、実施例を示すことにより、本発明の特徴をより一層明らかにする。
管軸方向に平行な10条のフィンが形成された内面フィン付き管(材質:Fe−Cr−Ni合金、外径D:56.6mm、谷部肉厚t:6.35mm、山部高さh:6.35mm、図1参照)の谷底部に人工きずを設け、本発明に係る渦流探傷方法による探傷試験を行った。
具体的には、人工きずとして、長さ(管軸方向の寸法)が25mmで、幅が(管軸方向に直交する方向の寸法)0.5mm及び1.0mmの2種類について、各々深さが0.3mm、0.5mm、0.8mm及び1.0mmの4種類(計8種類)のノッチを設けた。また、径が1.6mm及び2.2mmの2種類の貫通ドリルホールも設けた。これら10種類の人工きずを谷底部の延びる方向に並べて設け、図2に示す渦流探傷用プローブ100を管軸方向に移動させて順次探傷した。ただし、本実施例では、図2に示す10個の第1の差動コイル2の内、人工きずが設けられた谷底部に対応する1個の第1の差動コイル2の検出信号のみを用いた。第1の差動コイル2は、管の谷底部に面する側の巻線が管の被探傷領域(谷底部及びその近傍領域)と相似形となるように半円弧状に巻回されていると共に、管軸に面する側の巻線が直線状に巻回されている半円弧状のものを用いた。また、第1の差動コイル2を被覆する絶縁材の厚みを約0.5mmとすることにより、第1の差動コイル2と管Pの谷部の被探傷領域との間隔を約0.5mmの一定値に保つようにした。
また、第1の差動コイル2を構成するコイル21、22の巻線幅、巻線間隔、探傷周波数を、下記の表1に示す2つの条件に設定して試験を行った。
以上に説明した探傷試験の結果を表2に示す。なお、表2に示す「差動コイル(1:1:1)」は、コイル21、22の巻線幅:巻線間隔:巻線幅=1mm:1mm:1mmである差動コイル2を意味し、「差動コイル(5:2:5)」は、コイル21、22の巻線幅:巻線間隔:巻線幅=5mm:2mm:5mmである差動コイル2を意味する。また、探傷試験の結果は、差動コイル2で検出した人工きずの信号の大きさ(S)とノイズ信号の大きさ(N)との比(S/N比)で評価した。
表2に示すように、人工きずが貫通ドリルホールの場合には、十分なS/N比が得られた。一方、人工きずがノッチの場合、きずが小さくなるに従ってS/N比は低下し、S/N比<5.0となるものもあった。ただし、コイル21、22の巻線幅や巻線間隔を小さく設定すれば(本実施例では、巻線幅=1mm、巻線間隔=1mm)S/N比は比較的高くなり、幅0.5mmで深さ0.5mmの微小なノッチであっても、S/N比≧5.0が得られた。この程度の微小なきずに対してS/N比≧5.0が得られれば、実用的には問題なく、本発明に係る渦流探傷方法によって精度の高い欠陥検出が可能であるといえる。
図1は、内面フィン付き管の一例を模式的に示す断面図である。 図2は、本発明に係る渦流探傷用プローブの一構成例を概略的に示す図であり、図2(a)は正面図を、図2(b)は管内に挿入された状態を表す側面図を示す。 図3は、図2に示す差動コイルを拡大して示す正面図である。 図4は、本発明に係る渦流探傷用プローブの他の構成例を概略的に示す正面図である。 図5は、従来の内面フィン付き管の超音波探傷方法を説明する模式的断面図である。
符号の説明
1・・・芯体
2・・・第1の差動コイル
3・・・弾性体
4・・・芯材
5・・・案内部材
21,22・・・コイル
100・・・渦流探傷用プローブ
P・・・管

Claims (8)

  1. 管の内面に管周方向に交互に設けられ管軸方向に延びる山部及び谷部が形成された内面フィン付き管の渦流探傷方法であって、
    管の谷部内に配置され得る寸法を有すると共に、軸心方向に離間した一対のコイルからなる差動コイルを、管の谷部の延びる方向に沿って管の谷部内に配置し、管の谷部の延びる方向に相対移動させることにより、管の谷部に存在する欠陥を検出することを特徴とする内面フィン付き管の渦流探傷方法。
  2. 前記コイルは、管の谷部内に配置された状態で前記谷部の被探傷領域との間隔が略一定となり得るように、前記軸心方向に直交する断面視で、前記谷部の谷底部に面する側の巻線が曲線状に巻回されていることを特徴とする請求項1に記載の内面フィン付き管の渦流探傷方法。
  3. 前記コイルは、管の谷部内に配置された状態で前記谷部の被探傷領域との間隔が略一定となり得るように、前記軸心方向に直交する断面視で、前記谷部の谷底部に面する側の巻線が円弧状に巻回されていると共に、管軸に面する側の巻線が直線状に巻回されていることを特徴とする請求項2に記載の内面フィン付き管の渦流探傷方法。
  4. 管の内面に管周方向に交互に設けられ管軸方向に延びる山部及び谷部が形成された内面フィン付き管の渦流探傷に用いる差動コイルであって、
    管の谷部内に配置され得る寸法を有すると共に、軸心方向に離間した一対のコイルからなり、
    前記コイルは、管の谷部の延びる方向に沿って管の谷部内に配置された状態で前記谷部の被探傷領域との間隔が略一定となり得るように、前記軸心方向に直交する断面視で、前記谷部の谷底部に面する側の巻線が曲線状に巻回されていることを特徴とする内面フィン付き管の渦流探傷用差動コイル。
  5. 前記コイルは、管の谷部内に配置された状態で前記谷部の被探傷領域との間隔が略一定となり得るように、前記軸心方向に直交する断面視で、前記谷部の谷底部に面する側の巻線が円弧状に巻回されていると共に、管軸に面する側の巻線が直線状に巻回されていることを特徴とする請求項4に記載の内面フィン付き管の渦流探傷用差動コイル。
  6. 管の内面に管周方向に交互に設けられ管軸方向に延びる山部及び谷部が形成された内面フィン付き管の渦流探傷方法であって、
    管の谷部内に配置され得る寸法を有すると共に、軸心方向に離間した一対のコイルからなる第1の差動コイルを、管の谷部の延びる方向に沿って管の谷部内に配置する一方、
    管の山部の頂部よりも管径方向内方に配置され得る寸法を有すると共に、軸心方向に離間した一対のコイルからなる第2の差動コイルを、管軸方向と略平行となるように管の山部の頂部よりも管径方向内方に配置し、
    前記第1の差動コイル及び前記第2の差動コイルを管の谷部の延びる方向に一体的に相対移動させることにより、第1の差動コイルで管の谷部に存在する欠陥を検出すると共に、第2の差動コイルで管の山部に存在する欠陥を検出することを特徴とする内面フィン付き管の渦流探傷方法。
  7. 管の内面に管周方向に交互に設けられ管軸方向に延びる山部及び谷部が形成された内面フィン付き管の渦流探傷に用いるプローブであって、
    管の山部の頂部よりも管径方向内方に配置され得る寸法を有する円筒状の芯体と、
    前記芯体の外周面に取り付けられた第1の差動コイルと、
    前記芯体と前記第1の差動コイルとの間に介在し、前記第1の差動コイルを前記芯体の径方向外方に付勢する弾性体とを備え、
    前記第1の差動コイルは、管の谷部内に配置され得る寸法を有すると共に、軸心方向に離間した一対のコイルからなり、
    前記コイルは、前記芯体が管内に挿入されたときに、管の谷部の延びる方向に沿った状態で管の谷部内に配置されるように前記芯体に取り付けられると共に、前記管の谷部内に配置された状態で前記谷部の被探傷領域との間隔が略一定となり得るように、前記軸心方向に直交する断面視で、前記谷部の谷底部に面する側の巻線が曲線状に巻回されていることを特徴とする内面フィン付き管の渦流探傷用プローブ。
  8. 管の山部の頂部よりも管径方向内方に配置され得る寸法を有すると共に、前記芯体の外周面に沿って巻線が巻回され、前記芯体の軸方向に離間した一対のコイルからなる第2の差動コイルを更に備えることを特徴とする請求項7に記載の内面フィン付き管の渦流探傷用プローブ。
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