JP4283249B2 - 型枠兼用断熱パネルおよびそれを用いた建築用型枠 - Google Patents

型枠兼用断熱パネルおよびそれを用いた建築用型枠 Download PDF

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Description

本発明は、建物のコンクリート躯体を構築するための、型枠兼用断熱パネルおよびその型枠兼用断熱パネルを用いた建築用型枠に関する。
従来、コンクリート躯体を成形するための建築用型枠の型枠パネルとして、在来の合板製のコンクリートパネル(コンパネ)に代えて、合成樹脂製の硬質断熱材よりなる型枠兼用断熱パネルを用い、コンクリート躯体の構築後に、型枠兼用断熱パネルをそのコンクリート躯体から取り外さずに、そのまま建物の断熱壁として使用するようにしたものは、既に公知(特許文献1参照)である。
特開2004−76396号公報
ところで、前記従来の建築用型枠では、
コンクリートの打設空間を挟んで外側および内側の壁の型枠を構築すべく、複数枚の断熱パネルを順次に積み上げて建て込むときに、一段毎に内、外側の断熱パネル同士をアッセンブリタイにより緊結してからでないと、次の段の断熱パネルの建て込みを行なうこといができず、したがって、断熱パネルの積み上げおよびアッセンブリタイによる断熱パネルの緊結を、各段毎に繰り返す必要があるため、このような断熱パネルの建て込み方であると、
(1) 内、外側の型枠の断熱パネルの建て込み作業を、立て込まれる内、外側の断熱パネルの両側に居る二人の作業員により行なうか、あるいは一人の作業員が建て込み中の内、外側の断熱パネルの両側を交互に移動しながら建て込み作業を行なわなければならず、多くの時間と労力を要して非能率的である。
(2) 建て込まれた断熱パネルの内面、すなわちコンクリートの打設される側の面には、アッセンブリタイの差込み連結後の空隙や、アッセンブリタイを差込連結しない空隙が残るため、これらの空隙に、コンクリートの打設時のノロが入り込んで、型枠兼用断熱パネルの断熱性能が低下する。
などの課題があった。
本発明はかかる実情に鑑みてなされたものであり、断熱パネルを積み込んだ後に、そこに複数のアッセンブリタイをまとめて連結することにより、内、外側の断熱パネルの片積み先行を可能にし、断熱パネルの建て込み性を向上させると共に断熱パネルの差込穴内へのコンクリートのノロの入り込みを極力少なくして、断熱パネルの断熱性の低下を抑えることができるようにした、新規な型枠兼用断熱パネルを提供することを目的とする。
また、本発明は能率よく、低コストで構築することができる前記断熱パネルを用いた建築用型枠を提供することを目的とする。
上記目的を達成するために、請求項1記載の発明は、建築用型枠を構築すべく、設置面上に鉛直方向に下から上へと順次に積み上げて建て込まれる型枠兼用断熱パネルであって、硬質の断熱材により長方形の板状に形成されるパネル本体と、そのパネル本体の上面にその長手方向に着脱可能に連結される緊結バーとよりなり、前記パネル本体は、その下部にその長手方向に間隔をあけて複数のアッセンブリタイの差込穴が設けられ、またパネル本体の、打設コンクリートに接する側の面には、前記差込穴の差込口を覆う、破れ易い薄壁が形成されると共にそれらの薄壁の位置を指示するための複数条の第1の筋条が平行に鉛直方向に並設され、また、前記緊結バーには、前記薄壁を押し破ってアッセンブリタイの緊結端が選択的に差込み緊結される複数の緊結孔が列設されていることを特徴としている。
また、上記目的を達成するために、請求項2記載の発明は、前記請求項1記載のものにおいて、前記複数の第1の筋条間には、複数の第2の筋条が、前記第1の筋条と平行に並設されていることを特徴とする、前記請求項1記載の型枠兼用断熱パネル。
さらに、上記目的を達成するために、請求項3記載の発明は、前記請求項1記載のものにおいて、前記パネル本体の、打設コンクリートと接しない外面には、前記アッセンブリタイの差込穴を指示するための複数の別の第1の筋条が、前記複数の第1の筋条と同じ位置に設けられることを特徴とする、前記請求項1記載の型枠兼用断熱パネル。
さらにまた、上記目的を達成するために、請求項4記載の発明は、前記請求項1〜3の何れか1項に記載の型枠兼用断熱パネルを用いて構築される建築用型枠であって、
コンクリート打設空間を存して対設される、内側型枠および外側型枠よりなり、それら内、外側型枠は、いずれも設置面上に順次に建て込まれる複数の前記型枠兼用断熱パネルよりなり、内側型枠および外側型枠のいずれか一方の型枠(外側型枠、あるいは内側型枠)は、それらの他方の型枠(内側型枠、あるいは外側型枠)に先行して構築されると共に、各段の型枠兼用断熱パネルのコンクリート打設側の面に複数のアッセンブリタイの一方の緊結端がまとめて連結され、また、他方の型枠は、各段の型枠兼用断熱パネルを前記複数のアッセンブリタイの他方の緊結端に連結しながら順次に建て込むことにより構築されることを特徴としている。
請求項1〜3記載の発明によれば、型枠の建て込み性を大幅に向上させ、かつ断熱性の高い型枠兼用断熱パネルを提供することができる。
また、本請求項4記載の発明によれば、建て込み性がよく、かつ断熱性に優れた建築用型枠を提供することができる。
以下、本発明の実施の形態を、添付図面に例示した本発明の実施例に基づいて以下に具体的に説明する。
図1は、本発明型枠兼用断熱パネルを用いた建築用型枠の建て込み途中の状態を示す斜視図、図2は、型枠兼用断熱パネルを内側(コンクリート打設側)から見た斜視図、図3は、型枠兼用断熱パネルを外側(コンクリート打設側と反対側)から見た斜視図、図4は、図2の4矢視図、図5は、図4の5−5線に沿う拡大断面図、図6は、図5の6矢視仮想円囲い部分の拡大図、図7は、断熱パネルに緊結バーを差込み連結する過程を示す図6と同じ断面図、図8は、図7の8−8線に沿う断面図、図9は、図5の仮想円囲い部分の拡大図、図10は、図9の10−10線断面図、図11は、図4の11−11線に沿う拡大断面図、図12は、パネルに本体に緊結バーを差込み連結する過程を示す図11と同じ断面図、図13は、図1の13−13線に沿う拡大断面図、図14は、図13の14矢視仮想円囲い部分の拡大図、15は、断熱パネルにアッセンブリタイを差込み連結する過程を示す図14と同じ断面図である。
図1に示すように、建物のコンクリート躯体を成形するための壁の型枠Mを構成する、外側型枠Moおよび内側型枠Miは、いずれも本発明にかかる型枠兼用断熱パネルP…の建て込みにより構成される。
まず、本発明にかかる型枠兼用断熱パネルPの構造について説明する。
図2,3に示すように、この型枠兼用断熱パネルPは、パネル本体1と、このパネ本体1の上端面に着脱可能に一体に取り付けられる緊結バー20とより構成される。
図2〜4に示すように、パネル本体1は、型枠兼用断熱パネルPの主たる部分を構成しており、横に長い長方形の板材により形成されており、高断熱性があり、しかも軽量であるポリスチレン、ポリウレタンなどの硬質の発泡合成樹脂材により作られる。そして、このパネル本体1は、前記寸法に採寸、加工され、その内面1i(打設コンクリートの接する側の面)および外面1oは、いずれも平坦面に形成される。
図2,4,5,9に示すように、パネル本体1の下部の内面1i寄りの部分には、その長手方向に間隔をあけて複数のアッセンブリタイ40(後述する)の一方の緊結端41が差込み連結される行き止まりの差込穴2…が設けられる。各差込穴2は、図5,9に示すように、その下面が開口3されると共にその内面に、破れ易い薄壁4により覆われる差込口5が設けられ、この薄壁4は、後に述べるようにアッセンブリタイ40の差込みにより容易に破れるようにされている(図15参照)。
図2、4に示すように、パネル本体1の内面1i(コンクリートの接する側の面)には、前記差込穴2…の位置を指示すべく、該差込穴2…の中心を通って鉛直方向に上方に延びる、細溝よりなる複数の第1の筋条6…がパネル本体1の長手方向に並設され、さらに、パネル本体1の内面には、前記第1の筋条6…と平行に複数の細溝(前記筋条よりも狭い)よりなる第2の筋条8…が並設されており、これらの第2の筋条8…は、後に述べるように、複数の型枠兼用断熱パネルPを段積みして建て込む際の位置決めに利用される。
前記複数の第2筋条8…の中心線8c…は、隣り合う2本の第1筋条6,6の中心線6c,6c間をそれぞれ等分に分割した位置にあり、隣り合う第1筋条6の中心線6cと第2筋条8の中心線8c間の間隔および隣り合う2本の第2筋条8,8の中心線8c,8c間の間隔はすべて同じである。
一方、図3に示すように、パネル本体1に外面1o(コンクリートの接する側と反対側の面)にも、パネル本体1の内面側の第1の筋条6…および第2の筋条8…に対応する別の第1の筋条6′…および別の第2の筋条8′…が並設されているが、第1の筋条6′…の下部には、破れ易い薄壁4は存在しない。第1の筋条6…,6′…と第2の筋条8…,8′…は、外部から区別し易いように第1筋条6…,6′…の方が若干幅広に形成されている。
図5〜8に示すように、パネル本体1の上面には、該パネル本体1の外面1o側に偏らせて、その全長にわたり上面縦スリット10が設けられ、この上面縦スリット10には、その長手方向に間隔をあけて複数条の抜止め用の突条11…(図8参照)が突設されている。そして、この上面縦スリット内には、後述する緊結バー20の下差込部分23が抜差自在に差し込まれ、複数の突条11…は、緊結バー20の下差込部分23に密に係合して該緊結バー20の抜け出しを防止している。また、パネル本体1の上面の内側端縁には、係止凸部12が形成され、この係止凸部12は、緊結バー20が上面縦スリット10に差し込まれたときに、緊結バー20の位置決めをする。
図5,9,10に示すように、パネル本体1の下面にも前記上面縦スリット10に対応する下面縦スリット15が設けられ、この下面縦スリット15にも、その長手方向に間隔をあけて複数条の抜止め用の突条16…(図10参照)が、突設されている。この下面縦スリット15内には、後述する緊結バー20の上差込部分22が抜差自在に差し込まれて、複数の突条16…は、緊結バー20の上差込部分22に密に係合して該緊結バー20の抜け出しを防止している。
また、図2に示すように、パネル本体1の左右両端面には、その外側寄りに偏らせてその全長にわたり端面縦スリット18,18が設けられ、この端面縦スリット18,18にもその長手方向に間隔をあけて複数条の抜止め用の突条19…(図11,12参照)が突設されている。これらの端面縦スリット18,18には、パネル本体1,1同士を一体に接続するための接続バー30の左、右差込部分32,33が抜差自在に差し込まれる。
図2,3,6,7に示すように、パネル本体1の上面に着脱可能に一体に取り付けられる緊結バー20は、硬質の合成樹脂材により断面T字状に形成され、略水平な連結部分21と、その連結部分21の一側から上下方向に直角に延びる上、下差込部分22,23とより構成される。前記連結部分21には複数の緊結孔24…が穿設されており、これらの緊結孔24…の中心間の間隔は、前記第1、2筋条6,8間の中心線6c,8cの間隔と等しくしてある。
図6,7に最も明瞭に示すように、緊結バー20の上、下差込部分22,23は、何れも先端に行くにつれて若干先細りに形成されていて、それらの先部内面には、鋸歯状の抜止め突起22e,23eがそれぞれ形成されている。
緊結バー20の連結部分21はパネル本体1の上面に着座され、またその上、下差込部22,23は、上下に積み込まれるパネル本体1,1の下、上面縦スリット15,10にそれぞれ差し込まれる。このとき、緊結バー20の上、下差込部分21,22は、パネル本体1の上、下面縦スリット10,15に形成した複数の突条11…,16…に密に係止されて、緊結バー20のパネル本体1からの抜け出しが防止され、接着剤などの固着手段に依存しなくいても済む。
図2,3に示すように、緊結バー20の長さは、パネル本体1の長さよりも短く形成されており、このパネル本体1に緊結バー20を連結した状態では、パネル本体1の左右両端には、緊結バー20の存在しない接続端部1j,1jが形成される。そして、これらの接続端部1j,1jには、そこに形成される端面縦スリット18,18に接続バー30の左、右差込部分32,33が抜き差し自在に差込み接続され、後に述べるように、上下に一列段に積み上げられた、隣り合うパネル本体1…群の端部同士は、接続バー30を介して一体に接続される。
図11,12に示すように、前記接続バー30は、前記緊結バー20と同じく硬質の合成樹脂材により断面T字状に形成され、略鉛直な接続部分31と、その接続部分31の一側から左右方向に直角に延びる左、右差込部分32,33とより構成される。そして、それらの差込部分32,33には、抜止め用の突起32e,33eがそれぞれ突設されている。しかして、この接続バー30は、前記緊結バー20と同一材料により同形に形成されるが、緊結孔24を有しない点で緊結バー20と相違している。
図1,2に示すように、内側型枠Miおよび外側型枠Moを構築すべく、建て込まれる内、外の型枠兼用断熱パネルPのうち、同じレベルにあって互いに対向するもの同士は、アッセンブリタイ40により緊結される。このアッセンブリタイ40は、カスガイ状に形成されており、その両端に略直角に屈曲する左右緊結端41,41を有し、これらの緊結端41,41は、緊結バー20の複数の緊結孔24…に選択的に差込み連結される。
つぎに、主に図1、図13〜15を参照して本発明にかかる型枠兼用断熱パネルPを用いて壁の型枠Mを構築する仕方について説明する。
鉄筋Fの配筋された、コンクリートの打設空間Sを存して建て込まれる外側型枠Moと内側型枠Miを構築するにあたり、それらの片側、この実施例では、まず外側型枠Moの建て込みを、内側型枠Miに先行して行なう。すなわち、外側型枠Moの型枠兼用断熱パネルPを、最下段より複数の中間段を経て最上段へと積み上げる。この積み上げ作業に際して、上、下の型枠兼用断熱パネルPの積み上げ位置は、前記第2の筋条8…、8′…が目印となり、特に、型枠兼用断熱パネルPを千鳥状に積み上げるときに、第2の筋条8…,8′…を目印とすることにより上下の型枠兼用断熱パネルPの相対位置を精度よく位置決めして精確に積み上げることができる。
各上、下の型枠兼用断熱パネルP,Pは前述のように前記緊結バー20を介して接続される。この積み上げにより、外側型枠Moが建て込まれると、その外側型枠Moの内面、すなわち打設コンクリートと接する面には、図1,13に示すように、各型枠兼用断熱パネルPの下部の設けられる、差込穴2の差込口5を覆う破れ易い薄壁4が外部に露出され、これらの薄壁4の位置は、第1の筋条6により外部から容易に判るように指示される。そして、図15に示すように、アッセンブリタイ40の緊結端41を薄壁4を押し破って差込穴2に差し込み、これを下方に押し下げることで、それらのアッセンブリタイ40の一方の緊結端41を緊結バー20の緊結孔24に差込み連結して、図1に示すように、外側型枠Moの内面(コンクリートの打設側の面)には、積み上げられた複数の型枠兼用断熱パネルP…にまとめて複数アッセンブリタイ40…の一方の緊結端41を連結することができる。
図13のように、、外側型枠Moの複数の型枠兼用断熱パネルPにまとめて複数のアッセンブリタイ40…を連結した後、内側型枠Moを構築するための型枠兼用断熱パネルPの緊結孔24に前記アッセンブリタイ40の他方の緊結部41を連結(前述と同じ要領にて薄壁4を押し破って、アッセンブリタイ40の他方の緊結部41を差込穴2を通して緊結孔24に連結)しながら内側型枠Moの型枠兼用断熱パネルPを一段ずつ下段から上段へと順に建て込む。
図1に示すように建て込まれた外側型枠Moおよび内側型枠Miの外面(コンクリート打設空間Sと反対側の面)には、第1の筋状6′が設けられていることにより、それらの型枠Mo,Miの外側から、それらを緊結している複数のアッセンブリタイ40の位置を確認することができる。
ところで、従来では、前述したように、内、外の型枠兼用断熱パネルを建て込むのに、それらの断熱パネルを一段積み上げる毎に、両パネルをアッセンブリタイで連結しながら該断熱パネルを建て込むようにしているので、内、外の断熱パネルの両側に居る二人の作業員が建て込み作業を行なうか、あるいは一人の作業員が内、外断熱パネルの両側を交互に移動しながら建て込み作業をしなればならず非能率的であったが、この実施例では、前述のよう片側、すなわち外、内側型枠Mo、Miの何れか一方を先行して建て込み、その建て込んだ片側の型枠(外側型枠Moあるいは内側型枠Mi)の型枠兼用断熱パネルP…にまとめて多数のアッセンブリタイ40…を緊結して、その後で、他方の型枠(内側型枠Miあるいは外側型枠Mo)の型枠兼用断熱パネルP…をアッセンブリタイ40…で緊結しながら建て込むことができるので、一人の作業員が型枠の内外を移動することなく、それらの型枠Mo、Miの建て込み作業を行なうことができ、その作業能率を著しく高めることができる。
以上のようにして、外、内側の型枠Mo,Miの建て込みが完了したら、それら間のコンクリート打設空間Sにコンクリートが打設される。このとき、型枠兼用断熱パネルPの差込穴2の薄壁4はアッセンブリタイ40の緊結端41で押し破られたにせよ、なお、その差込口5の大部分は薄壁4により覆われており、その差込口5の隙間は僅かであるので、コンクリート打設時に、アッセンブリタイ40の差し込まれた差込穴2内にノロが侵入するのを極力抑えることができ、またアッセンブリタイ40の差し込まれない差込穴2には、ノロが入り込むことが全くないので、ノロの侵入により型枠兼用断熱パネルPの断熱性能の低下を招くことがない。
以上のようにして、外側および内側型枠Mo,Mi間のコンクリート打設空間Sにコンクリートが打設されてコンクリート躯体が構築されるが、コンクリート躯体の構築後は、前記外側および内側型枠Mo,Miは取り外さずにそのまま建物の断熱壁として利用される。
なお、この実施例によれば、外、内側型枠Mo,Mi,の内面は平坦面であり、しかもコンクリート打設空間Sには、緊結部材であるアッセンブリタイ40の棒状部分しか存在しないことにより緊結部材のボリュウムを低減してコンクリート躯体の断面欠損を抑え、よって、コンクリートの打設性に優れ、かつジャンカなどの発生しない高強度のコンクリート躯体を構築することができる。
また、この実施例によれば、内、外側型枠Mi,Moの従来どおりの建て込み方も可能である。
以上、本発明の実施例について説明したが、本発明はその実施例に限定されることなく、本発明の範囲内で種々の実施例が可能である。
たとえば、前記実施例では、外側型枠Moを、内側型枠Miに先行して建て込む場合について説明したが、内側型枠Miを、外側型枠Moに先行して建て込むようにしてもよい。
本発明型枠兼用断熱パネルを用いた建築用型枠の建て込み途中の状態を示す斜視図 型枠兼用断熱パネルを内側(コンクリート打設側)から見た斜視図 型枠兼用断熱パネルを外側(コンクリート打設側と反対側)から見た斜視図 図2の4矢視図 図4の5−5線に沿う拡大断面図 図5の6矢視仮想円囲い部分の拡大図 断熱パネルに緊結バーを差込み連結する過程を示す図6と同じ断面図 図7の8−8線に沿う断面図 図5の仮想円囲い部分の拡大図 図9の10−10線断面図 図4の11−11線に沿う拡大断面図 パネルに本体に緊結バーを差込み連結する過程を示す図11と同じ断面図 図1の13−13線に沿う拡大断面図 図13の14矢視仮想円囲い部分の拡大図 断熱パネルにアッセンブリタイを差込み連結する過程を示す図14と同じ断面図
符号の説明
1・・・・・・パネル本体
2・・・・・・差込穴
4・・・・・・薄壁
5・・・・・・差込口
6,6′・・・第1の筋条
8・・・・・・第2の筋条
20・・・・・・緊結バー
24・・・・・・緊結穴
40・・・・・・アッセンブリタイ
41・・・・・・緊結端
Mo・・・・・・外側型枠
Mi・・・・・・内側型枠
P・・・・・・型枠兼用断熱パネル
S・・・・・・コンクリート打設空間

Claims (4)

  1. 建築用型枠を構築すべく、設置面上に鉛直方向に下から上へと順次に積み上げて立て込まれる型枠兼用断熱パネルであって、
    硬質の断熱材により長方形の板状に形成されるパネル本体(1)と、そのパネル本体(1)の上面にその長手方向に着脱可能に連結される緊結バー(20)とよりなり、前記パネル本体(1)は、その下部にその長手方向に間隔をあけて複数のアッセンブリタイ(40)の差込穴(2)が設けられ、またパネル本体(1)の、打設コンクリートに接する側の面には、前記差込穴(2)の差込口(5)を覆う、破れ易い薄壁(4)が形成されると共にそれらの薄壁(4)の位置を指示するための複数条の第1の筋条(6)が平行に鉛直方向に並設され、また、前記緊結バー(20)には、前記薄壁(4)を押し破ってアッセンブリタイ(40)の緊結端(41)が選択的に差込み緊結される複数の緊結孔(24)が列設されていることを特徴とする、型枠兼用断熱パネル。
  2. 前記複数の第1の筋条(6)間には、複数の第2の筋条(8)が前記第1の筋条(6)と平行に並設されていることを特徴とする、前記請求項1記載の型枠兼用断熱パネル。
  3. 前記パネル本体(1)の、打設コンクリートと接しない外面には、前記アッセンブリタイ(40)の差込穴(2)を指示するための複数の別の第1の筋条(6′)が、前記複数の第1の筋条(6)と同じ位置に設けられることを特徴とする、前記請求項1記載の型枠兼用断熱パネル。
  4. 前記請求項1〜3の何れか1項に記載の型枠兼用断熱パネル(P)を用いて構築される建築用型枠であって、
    コンクリート打設空間(S)を存して対設される、内側型枠(Mi)および外側型枠(Mo)よりなり、それら内、外側型枠(Mi,Mo)は、いずれも設置面上に順次に建て込まれる複数の前記型枠兼用断熱パネル(P)よりなり、内側型枠(Mi)および外側型枠(Mo)のいずれか一方の型枠は、それらの他方の型枠に先行して構築されると共に、各段の型枠兼用断熱パネル(P)のコンクリート打設側の面に複数のアッセンブリタイ(40)の一方の緊結端(41)がまとめて連結され、また、他方の型枠は、各段の型枠兼用断熱パネル(P)を前記複数のアッセンブリタイ(40)の他方の連結端に連結しながら順次に建て込むことにより構築されることを特徴とする、建築用型枠。
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