JP4282695B2 - 半導体記憶装置 - Google Patents

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Description

本発明は半導体記憶装置に関し、特に、メモリ領域が複数のバンクに分割された半導体記憶装置に関する。
通常、DRAM(Dynamic Random Access Memory)などの半導体記憶装置においては、メモリ領域が複数のバンクに分割されており、各バンクはそれぞれ独立して動作可能に構成されている(特許文献1,2参照)。これにより、あるバンクに対してリード動作やライト動作を実行している途中で、別のバンクに対するリード動作やライト動作を開始することが可能となることから、高速なデータ転送が実現される。
バンクの配置は、図11に示すような配置が一般的である。このような配置は、パッド領域10がバンク間に設けられるケースにおいて好適であるが、製品によっては、図12に示すようにパッド領域11,12がチップの端部に設けられることがある。このような配置は、データの入出力幅が大きい場合に採用されることが多い。図12に示す配置を採用した場合、入出力パッドDQと周辺回路領域とを接続するデータ配線が長くなるとともに、同時に入出力すべき複数のデータが長さの異なるデータ配線を経由することになるため、データ転送速度が低下するという問題が生じる。
例えば、データの入出力幅を2nビットとし、パッド領域11,12にそれぞれ設けられたn個の入出力パッドDQを介して2nビットのデータを読み出す場合、バンク#0からパッド領域11側へ読み出されるnビットのデータについては比較的短いデータ配線を経由するものの、バンク#0からパッド領域12側へ読み出されるnビットのデータについては比較的長いデータ配線を経由することになる。
したがって、パッド領域11,12がチップの端部に設けられる場合には、図13に示すように、各バンクをパッド領域11,12間において一列に並べて配置することが望ましい。これによれば、各バンクのうち、パッド領域11側に位置するサブバンク領域21についてはパッド領域11に設けられたn個の入出力パッドDQを割り当て、パッド領域12側に位置するサブバンク領域22についてはパッド領域12に設けられたn個の入出力パッドDQを割り当てることが可能となり、データ配線を短縮することができるとともに、データ配線長のアンバランスを解消することが可能となる。
一方、各バンクを並列動作させるためには、各バンクに供給されるアドレスをどこかの段階でラッチする必要がある。このため、図14に示すように、各バンクに対応したロウアドレスラッチ回路30〜33、プリデコーダ40〜43及びメインデコーダ50〜53をそれぞれ設けておくことが一般的である。
図15は、バンクが一列に並べて配置された半導体記憶装置に対し、図14に示す回路構成を適用した例による模式的なレイアウト図である。
図15に示す例では、サブバンク領域21,22間にロウアドレスラッチ回路30〜33及びプリデコーダ40〜43を配置し、バンク#0,#1間及びバンク#2,#3間にメインデコーダ50〜53を配置している。
しかしながら、このようなレイアウトを採用すると、プリデコーダ40〜43とメインデコーダ50〜53とを接続する配線の本数が多くなるという問題があった。より具体的に説明するために、ロウアドレスのうち、バンク内のメモリマットを選択するための部分をXMAT、メインワード線を選択するための部分をXMWL、サブワード線を選択するための部分をXSWLとし、それぞれaビット、bビット及びcビットとし、さらに、メモリマットを選択するための部分XMATを上位a1ビットと下位a2ビットに分け、メインワード線を選択するための部分XMWLを上位b1ビットと下位b2ビットに分けてプリデコードする場合を考える。
この場合、プリデコーダ40〜43の出力であるプリデコード信号の本数は、2a1+2a2+2b1+2b2+2となる。一例として、
a1=2ビット
a2=2ビット
b1=3ビット
b2=3ビット
c =2ビット
とすると、プリデコード信号の本数は28本となる。つまり、プリデコーダ40〜43とメインデコーダ50〜53は、それぞれ28本配線によって接続する必要がある。
そして、図15に示すように、バンク間には両側のバンク(例えばバンク#0とバンク#1)に対応する2つのメインデコーダ50,51又は52,53が配置されることから、バンク間に敷設されるプリデコード信号用の配線は合計56本(=2×28)となり、配線ピッチが非常に狭くなってしまう。
しかも、図14及び図15に示す回路構成では、バンクごとにロウアドレスをラッチしていることから、ラッチマージン(tRCD)分の遅延が生じ、動作マージンが小さくなるという問題もあった。
特開2000−113670号公報 特開平11−16348号公報
本発明はこのような問題を解決すべくなされたものであって、本発明の目的は、バンク間に敷設されるプリデコード信号用の配線を削減可能な半導体記憶装置を提供することである。
また、本発明の他の目的は、動作マージンを拡大可能な半導体記憶装置を提供することである。
本発明による半導体記憶装置は、それぞれ複数のメモリセルを含み、互いに独立して動作可能な複数のバンクと、アドレス信号をプリデコードしてプリデコード信号を生成するプリデコーダと、複数のバンクのそれぞれに割り当てられ、プリデコード信号の第1の部分を保持する第1のラッチ回路と、複数のバンクの少なくとも2つに対して共通に割り当てられ、プリデコード信号の第2の部分及び第1のラッチ回路の出力を受けるメインデコーダとを備え、メインデコーダは、プリデコード信号の第2の部分をデコードして得られるデコード信号をバンクごとに保持する第2のラッチ回路を含んでいることを特徴とする。
前記アドレス信号がロウアドレスである場合、プリデコード信号の第1の部分はメインワード線を選択するためのメインワード選択用プリデコード信号を含んでいることが好ましい。また、プリデコード信号の第2の部分は、メモリマットを選択するためのメモリマット選択用プリデコード信号及びサブワード線を選択するためのサブワード選択用プリデコード信号を含んでいることが好ましい。
この場合、メインデコーダは少なくともメモリマット選択用プリデコード信号及びバンク選択信号に基づいてバンクごとに第1の内部信号を生成するメインワードコントロール回路と、少なくともメインワード選択用プリデコード信号及び対応する第1の内部信号に基づいてバンクごとにメインワード線選択信号を生成するメインワード出力回路と、少なくともサブワード選択用プリデコード信号及びバンク選択信号に基づいてバンクごとにサブワード線選択信号を生成するサブワードコントロール回路を含んでいることが好ましい。
この場合、上記第2のラッチ回路は、メインワードコントロール回路に含まれ、メモリマット選択用プリデコード信号又はこれをデコードして得られる第2の内部信号をバンク選択信号に同期してバンクごとに保持する複数のメモリマット選択用ラッチ回路と、サブワードコントロール回路に含まれ、サブワード選択用プリデコード信号又はこれをデコードして得られる第3の内部信号をバンク選択信号に同期してバンクごとに保持する複数のサブワード選択用ラッチ回路とを含んでいることが好ましい。
本発明によれば、バンクごとにアドレス信号をラッチするのではなく、いわゆるアドレススルー型のプリデコーダを用い、プリデコードした信号をラッチしている。これにより、バンク間においてプリデコード信号の一部を共有することができるため、バンク間に敷設されるプリデコード信号用の配線を削減することが可能となる。しかも、各バンクにおいてラッチマージン(tRCD)分の遅延が生じないことから、動作マージンを拡大することも可能となる。
以下、添付図面を参照しながら、本発明の好ましい実施の形態について詳細に説明する。
図1は、本発明の好ましい実施形態による半導体記憶装置の主要部の構成を示すブロック図である。
図1に示すように、本実施形態による半導体記憶装置は、互いに独立して動作可能な4つのバンク#0〜#3を備えている。これらバンク#0〜#3に含まれる複数のメモリセルは、ロウアドレス及びカラムアドレスに基づいてアクセスされるが、このうち、本実施形態ではロウアドレス(及びバンクアドレス)の流れに着目して説明する。
ロウアドレスは、バンク内に複数設けられたワード線を選択するための信号であり、メモリマットを選択するための部分XMAT、メインワード線を選択するための部分XMWL及びサブワード線を選択するための部分XSWLによって構成される。図1に示すように、ロウアドレスのうち、メモリマットを選択するための部分XMATとサブワード線を選択するための部分XSWLについては、プリデコーダ101,103に共通に供給され、メインワード線を選択するための部分XMWLについてはプリデコーダ102,104に共通に供給される。プリデコーダ101,102はいずれもバンク#0,#1に対応し、プリデコーダ103,104はいずれもバンク#2,#3に対応している。これらプリデコーダ101〜104は、いわゆるアドレススルー型のプリデコーダであり、プリデコーダに入力される前の段階ではアドレスはラッチされない。
図2は、プリデコーダ101の構成を示すブロック図である。もう一つのプリデコーダ103の構成については、図2に示すプリデコーダ101の構成と同じであることから、重複する説明は省略する。
図2に示すように、プリデコーダ101は、メモリマットを選択するための部分XMATに対応するデコーダ201と、サブワード線を選択するための部分XSWLに対応するデコーダ202によって構成されている。デコーダ201は、メモリマットを選択するための部分XMATのビット数をaビットとすると、これを上位a1ビットと下位a2ビットに分けてデコードする。したがって、デコーダ201の出力は二系統となり、上位a1ビットのデコード結果であるプリデコード信号PDMATAと、下位a2ビットのデコード結果であるプリデコード信号PDMATBとが生成される。プリデコード信号PDMATA,PDMATBは、メモリマット選択用プリデコード信号である。
一例として、
a1=2ビット
a2=2ビット
とすると、プリデコード信号PDMATA及びプリデコード信号PDMATBは、いずれも4ビットの信号となり、それぞれいずれか1ビットが活性状態となる。
一方、デコーダ202は、サブワード線を選択するための部分XSWLをそのままデコードし、プリデコード信号PDSWL(サブワード選択用プリデコード信号)を生成する。ここで、サブワード線を選択するための部分XSWLのビット数をcビットとし、
c =2ビット
とすると、プリデコード信号PDSWLは4ビットの信号となり、いずれか1ビットが活性状態となる。
このような構成を有するプリデコーダ101,103は、各バンクに対応してそれぞれ設けられるのではなく、2つのバンクに対して1つだけ設けられる。つまり、プリデコーダ101はバンク#0,#1に対する共通のプリデコーダであり、プリデコーダ103はバンク#2,#3に対する共通のプリデコーダである。
図3は、プリデコーダ102の構成を示すブロック図である。もう一つのプリデコーダ104の構成については、図3に示すプリデコーダ102の構成と同じであることから、重複する説明は省略する。
図3に示すように、プリデコーダ102は、メインワード線を選択するための部分XMWLに対応するデコーダ203によって構成されている。デコーダ203は、メインワード線を選択するための部分XMWLのビット数をbビットとすると、これを上位b1ビットと下位b2ビットに分けてデコードする。したがって、デコーダ203の出力も二系統となり、上位b1ビットのデコード結果であるプリデコード信号PDMWLAと、下位b2ビットのデコード結果であるプリデコード信号PDMWLBとが生成される。プリデコード信号PDMWLA,PDMWLBは、メインワード選択用プリデコード信号である。
一例として、
b1=3ビット
b2=3ビット
とすると、プリデコード信号PDMWLA及びプリデコード信号PDMWLBは、いずれも8ビットの信号となり、それぞれいずれか1ビットが活性状態となる。
このような構成を有するプリデコーダ102,104についても、各バンクに対応してそれぞれ設けられるのではなく、2つのバンクに対して1つだけ設けられる。つまり、プリデコーダ102はバンク#0,#1に対する共通のプリデコーダであり、プリデコーダ104はバンク#2,#3に対する共通のプリデコーダである。
図4は、ラッチ回路112の構成を示すブロック図である。他のラッチ回路113,115,116の構成については、図4に示すラッチ回路112の構成と同じであることから、重複する説明は省略する。
図4に示すように、ラッチ回路112は、プリデコード信号PDMWLAを保持するラッチ回路221と、プリデコード信号PDMWLBを保持するラッチ回路222によって構成される。このような構成を有するラッチ回路112については、各バンクに対応してそれぞれ設けられる。つまり、ラッチ回路112,113,115,116は、それぞれバンク#0,#1,#2,#3に対応するラッチ回路である。
図1に示すように、2つのラッチ回路112,113には、プリデコーダ102からのプリデコード信号が共通に供給されるが、いずれのラッチ回路に保持するかはバンク選択信号によって選択される。つまり、図4に示すようにバンク#0に対応するラッチ回路112には、バンク#0に対応するバンク選択信号R1ACT_0,R2ACT_0が供給されており、これらの信号に応答してプリデコード信号を保持する。図示しないが、バンク#1に対応するラッチ回路113には、バンク#1に対応するバンク選択信号R1ACT_1,R2ACT_1が供給されており、ラッチ回路112はこれらの信号に応答してプリデコード信号を保持する。これにより、各ラッチ回路112,113,115,116には、各バンクに対応したプリデコード信号PDMWLA,PDMWLBが保持されることになる。
図1に示すように、プリデコーダ101の出力及びラッチ回路112,113の出力はメインデコーダ121に供給され、プリデコーダ103の出力及びラッチ回路115,116の出力はメインデコーダ122に供給される。メインデコーダ121はバンク#0,#1に共通の回路であり、メインデコーダ122はバンク#2,#3に共通の回路である。
図5は、メインデコーダ121の構成を示すブロック図である。メインデコーダ122の構成については、図5に示すメインデコーダ121の構成と同じであることから、重複する説明は省略する。
図5に示すように、メインデコーダ121は、プリデコード信号PDMATA,PDMATB,PDMWLA,PDMWLB,PDSWLを受けて、メインワード線選択信号RMWLB及びサブワード線選択信号RFXBを生成する回路であり、メインワードコントロール回路231と、メインワード出力回路232_0,232_1と、サブワードコントロール回路233によって構成されている。メインデコーダ121に供給される信号のうち、プリデコード信号PDMWLA,PDMWLBについては、ラッチ回路112,113の両方から供給される。
メインデコーダ121を構成する回路のうち、メインワードコントロール回路231及びサブワードコントロール回路233については、バンク#0とバンク#1とで共通であるが、メインワード出力回路232_0,232_1については、バンク#0,#1に対応してそれぞれ設けられている。
また、メインワード線選択信号RMWLBのうち、RMWLB_0と表記しているのはバンク#0に対応する信号であり、RMWLB_1と表記しているのはバンク#1に対応する信号である。同様に、サブワード線選択信号RFXBのうち、RFXB_0と表記しているのはバンク#0に対応する信号であり、RFXB_1と表記しているのはバンク#1に対応する信号である。
図6〜図8は、それぞれメインワードコントロール回路231、メインワード出力回路232_0、サブワードコントロール回路233の回路図である。メインワード出力回路232_1の構成については、図7に示すメインワード出力回路232_0の構成と同じであることから、重複する説明は省略する。
図6に示すメインワードコントロール回路231は、プリデコード信号PDMATAの所定の1ビットと、プリデコード信号PDMATBの所定の1ビットが供給されるNANDゲート300と、NANDゲート300の出力であるデコード信号を受けるクロックドインバータ301,302と、クロックドインバータ301,302の出力を保持するラッチ回路311,312とを有している。クロックドインバータ301,302には、タイミング信号としてバンク選択信号R2ACT_0,R2ACT_1がそれぞれ供給されており、したがって、NANDゲート300の出力であるデコード信号は、ラッチ回路311,312のいずれか一方に保持されることになる。他方のラッチ回路311,312の保持内容は変化しない。
また、クロックドインバータ301の出力はいくつかのゲート回路を経由し、これによって生成される内部信号RMSMWB_0は、メインデコーダ121内のメインワード出力回路232_0に供給される。同様に、クロックドインバータ302の出力についてもいくつかのゲート回路を経由し、これによって生成される内部信号RMSMWB_1は、メインデコーダ121内のメインワード出力回路232_1に供給される。
さらに、ラッチ回路311の出力はいくつかのゲート回路及びレベルシフタを経由し、これによって生成される内部信号RMSXDPT_0は、メインデコーダ121内のメインワード出力回路232_0に供給される。同様に、ラッチ回路312の出力についてもいくつかのゲート回路及びレベルシフタを経由し、これによって生成される内部信号RMSXDPT_1は、メインデコーダ121内のメインワード出力回路232_1に供給される。
以上が、メインワードコントロール回路231の回路構成である。このようなメインワードコントロール回路231は、プリデコード信号PDMATA,PDMATBの全ての組み合わせに対応して設けられる。したがって、上記の例のように、
a1=2ビット
a2=2ビット
であり、したがって
PDMATA=4ビット
PDMATB=4ビット
であるとすると、図6に示すメインワードコントロール回路231が一つのメインデコーダ121内に16組(=4×4)設けられることになる。メインデコーダ122内のメインワードコントロール回路についても、図6に示す回路と同様の構成を有していることから、重複する説明は省略する。
一方、図7に示すメインワード出力回路232_0は、プリデコード信号PDMWLAの所定の1ビットと、プリデコード信号PDMWLBの所定の1ビットと、対応する内部信号RMSMWB_0,RMSXDPT_0が供給される回路であり、これらの論理が所定の組み合わせとなった場合に、対応するメインワード線選択信号RMWLB_0を活性化させる。
このようなメインワード出力回路232_0は、プリデコード信号PDMWLA,PDMWLBの全ての組み合わせに対応して設けられる。したがって、上記の例のように、
b1=3ビット
b2=3ビット
であり、したがって
PDMWLA=8ビット
PDMWLB=8ビット
であるとすると、1つのメインワードコントロール回路231に対して、図7に示すメインワード出力回路232がメインデコーダごとに64組(=8×8)設けられることになる。上述の通り、メインワードコントロール回路231は、1つのメインデコーダ内に16組設けられていることから、メインデコーダ121には、1024個(=64×16)のメインワード出力回路232_0が設けられることになる。メインデコーダ121に含まれるもう一つのメインワード出力回路232_1や、他のメインデコーダ122に含まれるメインワード出力回路についても、図7に示す回路と同様の構成を有していることから、重複する説明は省略する。
また、図8に示すように、サブワードコントロール回路233は、プリデコード信号PDSWLの所定の1ビットが供給されるクロックドインバータ321,323を有している。クロックドインバータ321には、タイミング信号としてバンク選択信号R2ACT_0が供給されており、その出力は、ラッチ回路331に保持される。一方、クロックドインバータ323には、タイミング信号としてバンク選択信号R2ACT_1が供給されており、その出力は、ラッチ回路333に保持される。
また、サブワードコントロール回路233は、プリデコード信号PDMATAの所定の1ビットと、プリデコード信号PDMATBの上位2ビットのいずれか1ビットが供給されるANDゲート320をさらに有し、その出力についても、クロックドインバータ322,324を介してラッチ回路332,334に保持される。
そして、ラッチ回路331,332に保持された値が所定の組み合わせとなると、いくつかのゲート回路を介して、対応するサブワード線選択信号RFXB_0が活性化する。同様に、ラッチ回路333,334に保持された値が所定の組み合わせとなると、いくつかのゲート回路を介して、対応するサブワード線選択信号RFXB_1が活性化する。
このようなサブワードコントロール回路233は、入力されるプリデコード信号の全ての組み合わせに対応して設けられる。したがって、上記の例のように、
c =2ビット
であり、したがって
PDSWL=4ビット
であるとし、4ビットのプリデコード信号PDMATAと2ビットのプリデコード信号PDMATBが用いられるとすると、1つのメインデコーダ121内に図8に示すサブワードコントロール回路233が32組(=4×2×4)設けられることになる。他のメインデコーダ122に含まれるサブワードコントロール回路についても、図8に示す回路と同様の構成を有していることから、重複する説明は省略する。
以上が、本実施形態による半導体記憶装置の回路構成である。次に、本実施形態による半導体記憶装置のレイアウトについて説明する。
図9は、本実施形態による半導体記憶装置の模式的なレイアウト図である。
図9に示すように、本実施形態による半導体記憶装置は、バンク#0〜#3が一列に並べて配置されており、図13に示したように、パッド領域がチップの端部に設けられる場合に採用されるレイアウトである。つまり、パッド領域とバンク#0〜#3との位置関係は、図13に示した全体的レイアウトと同様であり、各バンク#0〜#3は、それぞれ複数のパッドが配置された2つのパッド領域間において一列に配置されている。
また、バンク#0〜#3は、一方のパッド領域側に位置するサブバンク領域191と他方のパッド領域側に位置するサブバンク領域192に分かれており、一方のパッド領域に含まれるパッドを介して入出力されるデータはサブバンク領域191に対して読み出し又は書き込みがされ、他方のパッド領域に含まれるパッドを介して入出力されるデータはサブバンク領域192に対して読み出し又は書き込みがされる。サブバンク領域191に対する読み出し又は書き込みと、サブバンク領域192に対する読み出し又は書き込みは同時に行われ、これにより同時に入出力されるビット数が多い場合であっても、データ配線長のアンバランスを生じることなく、データ配線を短縮することができる。
このように、全体的なレイアウトについては図13に示した全体的レイアウトと同様である。しかしながら、本実施形態では、アドレススルー型のプリデコーダを用いていることから、図9に示すように、プリデコーダ101,102はバンク#0,#1に対して共通に設けられ、プリデコーダ103,104はバンク#2,#3に対して共通に設けられる。また、ラッチ回路112,113はプリデコーダ101,102に隣接して設けられ、ラッチ回路115,116はプリデコーダ103,104に隣接して設けられる。一方、メインデコーダ121はバンク#0とバンク#1との間に配置され、メインデコーダ122はバンク#2とバンク#3との間に配置される。
これにより、プリデコーダ101〜104の出力であるプリデコード信号は、メインデコーダ121,122の長手方向に沿って配線されることになる。ここで、プリデコード信号の本数は、プリデコーダ101,103の出力がそれぞれ2a1+2a2+2本、プリデコーダ102,104の出力がそれぞれ2×(2b1+2b2)本であることから、各バンク間には2a1+2a2+2+2×(2b1+2b2)本のプリデコード信号が配線されることになる。したがって、上記の例と同様、
a1=2ビット
a2=2ビット
b1=3ビット
b2=3ビット
c =2ビット
であるとすると、各バンク間に配線されるプリデコード信号の本数は44本となり、従来の配線数(56本)に比べて大幅に削減される。
また、一部のプリデコード信号(PDMATA,PDMATB,PDSWL)を2つのバンクで共用しているが、これらの信号及びそのデコード信号は、いずれもバンク選択信号に同期したクロックドインバータ(301,302,321,323)を介してラッチ回路(311,312,331,333)に保持されることから、バンクごとの独立した動作を確保することができる。
図10は、本実施形態による半導体記憶装置のリフレッシュ時における動作を説明するためのタイミング図である。
通常、リフレッシュコマンドが発行されると全てのバンクが同時に活性化されるが、図10に示すように、本実施形態による半導体記憶装置では、バンク#0,#2を活性化させるための信号MCBAT<0,2>と、バンク#1,#3を活性化させるための信号MCBAT<1,3>の波形に所定の時間差が設けられる。これにより、リフレッシュコマンドに応答して、全てのバンク#0〜#3にリフレッシュアドレスが共通に供給されるのではなく、メインデコーダ121又は122を共用する2つのバンク(バンク#0とバンク#1又はバンク#2とバンク#3)に対して、択一的にリフレッシュアドレスが供給されることになる。
これは、これら2つのバンクに対してリフレッシュアドレスを同時に供給すると、冗長回路による不良セルの置換動作が不正に作用するからである。つまり、一方のバンクに対応する冗長回路がヒット検出を行うと、両方のバンクにおいて冗長セルへの置換が行われてしまい、置換すべきでない他方のバンクの正常セルがリフレッシュされなくなるからである。
この点を考慮して、本実施形態では、信号MCBAT<0,2>とMCBAT<1,3>の波形に所定の時間差を設けることによって、2つのバンクに対してリフレッシュアドレスを択一的に供給しており、上述した問題を回避している。
以上説明したように、本実施形態によれば、アドレススルー型のプリデコーダを用いることにより、プリデコード信号の一部を2つのバンクで共用していることから、バンク間に配線するプリデコード信号の本数を削減することが可能となる。しかも、アドレスのラッチをプリデコーダの後段にて行っていることから、ラッチマージン(tRCD)分の遅延が生じず、動作マージンを拡大することも可能となる。
以上、本発明の好ましい実施形態について説明したが、本発明は、上記の実施形態に限定されることなく、本発明の主旨を逸脱しない範囲で種々の変更が可能であり、それらも本発明の範囲内に包含されるものであることはいうまでもない。
本発明の好ましい実施形態による半導体記憶装置の主要部の構成を示すブロック図である。 プリデコーダ101の構成を示すブロック図である。 プリデコーダ102の構成を示すブロック図である。 ラッチ回路112の構成を示すブロック図である。 メインデコーダ121の構成を示すブロック図である。 メインワードコントロール回路231の回路図である。 メインワード出力回路232_0の回路図である。 サブワードコントロール回路233の回路図である。 本発明の好ましい実施形態による半導体記憶装置の模式的なレイアウト図である。 本発明の好ましい実施形態による半導体記憶装置のリフレッシュ時における動作を説明するためのタイミング図である。 半導体記憶装置における一般的なバンクの配置を示す模式図である。 図11に示す半導体記憶装置においてパッド領域をチップの端部に設けた例を示す模式図である。 各バンクをパッド領域間において一列に並べて配置した例を示す模式図である。 一般的な半導体記憶装置の主要部の構成を示すブロック図である。 バンクが一列に並べて配置された半導体記憶装置に対し、図14に示す回路構成を適用した例による模式的なレイアウト図である。
符号の説明
101〜104 プリデコーダ
112,113,115,116 ラッチ回路
121,122 メインデコーダ
191,192 サブバンク領域
201〜203 デコーダ
221,222 ラッチ回路
231 メインワードコントロール回路
232_0,232_1 メインワード出力回路
233 サブワードコントロール回路
300 NANDゲート
301,302 クロックドインバータ
311,312 ラッチ回路
320 ANDゲート
321〜324 クロックドインバータ
331〜334 ラッチ回路

Claims (9)

  1. それぞれ複数のメモリセルを含み、互いに独立して動作可能な複数のバンクと、第1乃至第3の部分を含むアドレス信号をプリデコードしてそれぞれ前記アドレスの第1乃至第3の部分に対応する第1乃至第3のプリデコード信号を生成するプリデコーダと、前記複数のバンクのそれぞれに割り当てられ、バンク選択信号に応答して前記第1のプリデコード信号をバンクごとに保持する第1のラッチ回路と、前記複数のバンクの少なくとも2つに対して共通に割り当てられ、前記第2及び第3のプリデコード信号及び前記第1のラッチ回路の出力を受けるメインデコーダとを備え、
    前記メインデコーダは、
    前記第2のプリデコード信号に基づき生成される内部信号を前記バンク選択信号に応答してバンクごとに保持する第2のラッチ回路を含むメインワードコントロール回路と、
    前記複数のバンクのそれぞれに割り当てられ、前記メインワードコントロール回路の出力及び前記第1のラッチ回路の出力に基づいてメインワード線選択信号を生成するメインワード出力回路と、
    前記第3のプリデコード信号に基づき生成される内部信号を前記バンク選択信号に応答してバンクごとに保持する第3のラッチ回路を含み、前記第3のラッチ回路の出力及び前記第2のプリデコード信号に基づいてサブワード線選択信号を生成するサブワードコントロール回路と、
    を有していることを特徴とする半導体記憶装置。
  2. 前記アドレス信号の第1の部分はメインワード線を選択するための部分であり、前記アドレス信号の第2の部分はメモリマットを選択するための部分であり、前記アドレス信号の第3の部分はサブワード線を選択するための部分であることを特徴とする請求項1に記載の半導体記憶装置。
  3. 前記アドレス信号の第1の部分は、前記アドレス信号の第2及び第3の部分のいずれよりもビット数が多いことを特徴とする請求項2に記載の半導体記憶装置。
  4. 前記アドレス信号は前記プリデコーダに入力される前の段階ではラッチされず、これにより、前記プリデコーダはアドレススルー型のプリデコーダを構成していることを特徴とする請求項1乃至3のいずれか一項に記載の半導体記憶装置。
  5. 前記メインデコーダは、共通に割り当てられたバンク間に配置され、前記第2及び第3のプリデコード信号及び前記第1のラッチ回路の出力は、前記メインデコーダの長手方向に沿った配線を介して前記メインデコーダに供給されることを特徴とする請求項1乃至4のいずれか一項に記載の半導体記憶装置。
  6. それぞれ複数のパッドが配置された第1及び第2のパッド領域をさらに備え、前記複数のバンクはいずれも前記第1及び第2のパッド領域間において一列に配置されていることを特徴とする請求項5に記載の半導体記憶装置。
  7. 前記複数のバンクは、前記第1のパッド領域側に位置する第1のサブバンク領域と前記第2のパッド領域側に位置する第2のサブバンク領域に分かれており、前記第1のパッド領域に含まれるパッドを介して入出力されるデータは前記第1のサブバンク領域に対して読み出し又は書き込みがされ、前記第2のパッド領域に含まれるパッドを介して入出力されるデータは前記第2のサブバンク領域に対して読み出し又は書き込みがされることを特徴とする請求項6に記載の半導体記憶装置。
  8. 前記第1のサブバンク領域に対する読み出し又は書き込みと、前記第2のサブバンク領域に対する読み出し又は書き込みとが同時に行われることを特徴とする請求項7に記載の半導体記憶装置。
  9. リフレッシュコマンドに応答して、前記メインデコーダが共通に割り当てられたバンクに対して択一的にリフレッシュアドレスを供給する手段をさらに備えることを特徴とする請求項1乃至8のいずれか一項に記載の半導体記憶装置。
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