JP4281884B2 - 塩化ビニル系樹脂組成物を積層した複合体 - Google Patents
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Description
【発明の属する技術分野】
本発明は、ガラスからなる被着体上に塩化ビニル系樹脂組成物を強固に接着・積層してなる複合体に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
従来、ガラスからなる被着体に塩化ビニル系樹脂との積層体を製造する場合や、該被着体の周側面に塩化ビニル系樹脂を被覆する場合などにおいて、塩化ビニル系樹脂と被着体との密着性を強固にするために、これらの被着体表面に、例えばアクリル系、エポキシ系、ウレタン系などの接着剤を塗布、吹き付け、転写するなどのプライマー処理や表面活性化処理などが必要である。しかしながら、上記被着体と塩化ビニル系樹脂との接着は、化学反応を伴わない結合のため、接着力が弱く、得られる複合体の強度低下を招くとの問題点がある。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】
本発明は、ガラスからなる被着体上に、特定の塩化ビニル系樹脂組成物を積層し、接着剤により強固に接着してなる複合体を提供するものである。
【0004】
【課題を解決するための手段】
本発明は、ガラス被着体上に、(a)塩化ビニル系樹脂100重量部に対して、(b)下記一般式(I)で表される有機スズ化合物0.3〜1重量部を配合した塩化ビニル系樹脂組成物を、
Rn −Sn−X(4−n) ・・・・・(I)
〔一般式(I)中、Rは同一または異なり、アルキル基を表し、Xは同一または異なり、メルカプタイド類および/またはカルボキシレート類置換基を表し、nは1または2である。〕
(c)ウレタン系接着剤を介して、積層したことを特徴とする複合体である。
【0005】
【発明の実施の形態】
本発明に用いる(a)成分の塩化ビニル系樹脂とは、塩化ビニル単独重合体または、塩化ビニルと、エチレン、アクリル酸、メタクリル酸、(メタ)アクリル酸アルキルエステルなどの共重合し得る化合物との共重合体、ならびに塩化ビニルとエステル基、エポキシ基などの官能基を有する不飽和モノマーとの共重合塩化ビニル樹脂を包含するもので、これらのブレンド物でも良い。
上記塩化ビニル樹脂の平均重合度には、特に制限が無く、通常において使用される300〜4,000、好ましくは300〜1,300のものでよい。
【0006】
本発明に用いる(b)成分は、上記一般式(I)で表される有機スズ化合物である。ただし、Rは同一または異なり、アルキル基を表し、Xは同一または異なり、メルカプタイド類および/またはカルボキシレート類置換基を表し、nは1または2である。
Rのアルキル基としては、メチル基、ブチル基、オクチル基などが挙げられる。
【0007】
Xがメルカプタイド類である一般式(I)で表される有機スズ化合物としては、モノメチルスズトリス(オクチルチオグリコレート)、モノブチルスズトリス(オクチルチオグリコレート)、モノオクチルスズトリス(オクチルチオグリコレート)、ジメチルスズビス(オクチルチオグリコレート)、ジブチルスズビス(オクチルチオグリコレート)、ジオクチルスズビス(オクチルチオグリコレート)などのアルキルスズ(メルカプトカルボン酸アルキルエステル)型〔Rn Sn(S−R′−COOR″)4-n 〕;モノメチルスズトリス(ステアロキシエチルメルカプタイド)、ジメチルスズビス(ステアロキシエチルメルカプタイド)などのエステルメルカプタイド型〔Rn Sn(S−R′−OCOR″)4-n 〕;モノブチルスズトリス(β−メルカプトプロピオネート)、モノオクチルスズトリス(β−メルカプトプロピオネート)、ジブチルスズビス(β−メルカプトプロピオネート)、ジオクチルスズビス(β−メルカプトプロピオネート)、モノメチルスズトリス(ラウリルメルカプタイド)、モノブチルスズトリス(ラウリルメルカプタイド)、モノオクチルスズトリス(ラウリルメルカプタイド)、ジメチルスズビス(ラウリルメルカプタイド)、ジブチルスズビス(ラウリルメルカプタイド)、ジオクチルスズビス(ラウリルメルカプタイド)、ジメチルスズメルカプト酢酸、ジブチルスズメルカプト酢酸、ジオクチルスズメルカプト酢酸などのメルカプトカルボン酸塩型〔R・Sn・(HS−R′−COOH)〕;モノメチルスズトリス(メルカプトエチルオレート)、ジメチルスズビス(メルカプトエチルオレート)などのメルカプトオレート型〔Rn Sn(O−R′−SH)4-n 〕;ジメチルスズメルカプタイド、ジブチルスズメルカプタイド、ジオクチルスズメルカプタイドなどのアルキルスズメルカプタイド型〔Rn Sn(S−R′)4-n 〕;チオビス[モノメチルスズビス(2−メルカプトエチルオレート)]、チオビス[モノブチルスズビス(2−メルカプトエチルオレート)]、チオビス(ジメチルスズ2−メルカプトエチルオレート)、チオビス(ジブチルスズ2−メルカプトエチルオレート)、チオビス(ジオクチルスズオクチルチオグリコレート)などのサルファイド型〔(Rn Sn(S−R′)3-n )2 S〕;その他ジアルキルスズメルカプトカルボン酸塩ポリマーなどが挙げられる。
【0008】
また、Xのカルボキシレート類としては、マレエート類と脂肪族カルボン酸類が挙げられる。
Xがマレエート類である一般式(I)で表される有機スズ化合物としては、ラウレートマレエート系、エーテルマレエート系、アルキルマレエート系、アルキルマレエートマレエート系などが挙げられ、具体的には、モノブチルスズトリメチルマレエート、モノブチルスズトリオクチルマレエート、ジブチルスズラウレートメチルマレエート、ジブチルスズジメチルマレエート、ジブチルスズマレエート、ジブチルスズメトキシメチルマレエート、ジブチルスズジオクチルマレエートなどが例示できる。
【0009】
また、Xが脂肪族カルボン酸類である一般式(I)で表される有機スズ化合物としては、例えば、ジメチルスズラウレート、ジブチルスズラウレート、ジオクチルスズラウレート、ジブチルスズジラウレートなどのラウレート系有機スズ化合物;ジブチルスズジステアレートなどのステアレート系有機スズ化合物などが挙げられる。
好ましくは、ジメチルスズメルカプト酢酸、ジブチルスズメルカプト酢酸、ジブチルスズマレエート、ジメチルスズラウレート、ジブチルスズラウレート、ジオクチルスズラウレートなどである。
上記一般式(I)で表される有機スズ化合物は、1種単独であるいは2種以上を併用することができる。
【0010】
(b)成分の添加量は、(a)成分100重量部に対して、0.3〜1重量部、好ましくは0.5〜0.8重量部である。0.3重量部未満であると、接着力が低下する。一方、1重量部を超えると、外観に劣り、耐候性試験後の光沢が落ちることがある。
【0011】
本発明においては、各種添加剤、例えば、安定剤、帯電防止剤、着色剤、難燃剤、酸化防止剤、紫外線吸収剤、光安定剤、無機充填剤、抗酸化剤、滑剤、炭酸カルシウム、重炭酸カルシウム、タルク、加工助剤、改質剤などを、必要に応じて、本発明の効果を阻害しない範囲内で配合することができる。
【0012】
上記安定剤としては、例えば、ハイドロタルサイト系安定剤、鉛白、塩基性亜硫酸鉛、二塩基性亜リン酸塩、三塩基性硫酸鉛、三塩基性マレイン酸鉛、二塩基フタル酸鉛、ケイ酸鉛などの鉛系安定剤;ステアリン酸リチウム、ステアリン酸マグネシウム、ステアリン酸カルシウム、ステアリン酸鉛、ラウリン酸カルシウム、リシノール酸カルシウム、ステアリン酸ストロンチウム、ステアリン酸バリウム、ラウリン酸バリウム、リシノール酸カドミウム、ナフテン酸カドミニウム、ステアリン酸亜鉛、ラウリン酸亜鉛、リシノール酸亜鉛などの金属石けん;アンチモントリス(イソオクチルチオグリコレート)などのアンチモン系安定剤;そのほか、Ba−Zn系安定剤;Ca−Zn系安定剤などが挙げられる。これら各種の安定剤の中で、ハイドロタルサイト系安定剤、Ba−Zn系安定剤、Ca−Zn系安定剤が好ましい。
ハイドロタルサイトとは、MgとAlの塩基性ハイドロオキシ・カーボネート・ハイドレートでアニオン交換性の層状化合物である。ハイドロタルサイトは、熱安定性向上効果が高く、屈折率が塩化ビニル樹脂に近く、分散性が良好で、毒性がないなどの特徴を有するため、本発明の安定剤として、特に好適である。
上記安定剤は、1種単独であるいは2種以上を併用することができる。
【0013】
上記安定剤の添加量は、(a)成分100重量部に対して、好ましくは0.5〜10重量部、さらに好ましくは0.5〜5重量部である。0.5重量部未満では、熱安定性が低下し、成形不良が生じる。一方、10重量部を超えると、外観不良が生じる。
【0014】
上記可塑剤としては、例えば、ジノニルフタレート(DNP)、ジデシルフタレート(DDP)、ジイソデシルフタレート(DIDP)、ジイソノニルフタレート(DINP)、ジトリデシルフタレート(DTDP)、n−ヘキシル−n−デシルフタレート(NHDP)などのフタル酸エステル系可塑剤;トリ−2−エチルヘキシルホスフェート(TOP)などのリン酸エステル系可塑剤;ジデシルアジペート(DDA)、ジイソデシルアジペート(DIDA)のアジピン酸エステル系可塑剤;トリオクチルトリメリテート(TOTM)、トリ−n−オクチル−n−デシルトリメリテート(ノニルDTM)などのトリメリット酸エステル系可塑剤;そのほかポリエステル系可塑剤;エポキシ系可塑剤;セバシン酸エステル系可塑剤;アゼライン酸エステル系可塑剤;クエン酸エステル系可塑剤;グリコール酸系可塑剤;リシノール酸系可塑剤;マレイン酸エステル系可塑剤;フマル酸エステル系可塑剤;ピロメリット酸エステル系可塑剤;イタコン酸エステル系可塑剤;などが挙げられる。中でも、DINP、DIDPなどのフタル酸エステル、DIDAなどのアジピン酸エステル系可塑剤、TOTMなどのトリメリット酸エステルおよびポリエステル系可塑剤などが好ましく、特にTOTM、DINPなどが好ましい。これらは、塩化ビニル系樹脂組成物の自己接着性を特に阻害しないものである。これらは、1種単独で、または2種以上を併用して使用することができる。
【0015】
上記可塑剤の数平均分子量は、400以上が好ましく、さらに好ましくは440以上である。可塑剤の数平均分子量が400未満では、接着剤に移行する可塑剤の量が多くなり、使用環境によっては、接着剤の接着性を阻害することがある。
可塑剤の添加量は、(a)成分100重量部に対して、好ましくは0〜120重量部、さらに好ましくは30〜100重量部である。可塑剤は、必要が無ければ添加しなくて良いが、添加することにより柔軟性、加工性を向上できる。可塑剤の添加量が120重量部を超えると、外観不良が生じる。
【0016】
本発明の樹脂組成物の配合方法は、特に制限は無い。例えば、リボンブレンダー、タンブラーミキサー、ヘンシェルミキサー、バンバリーミキサー、プラネタリーミキサー、単軸スクリュー押出機、2軸スクリュー押出機、単軸往復動スクリュー混練機、ニーダー、ロールなどにより行うことができる。各成分を一括して混練りしても良く、多段添加方式で混練りしても良い。さらに、マスターバッチ法などを採用しても良い。
【0017】
配合して得られた樹脂組成物は、被着体上に接着剤を介してガラスに積層される。ガラスとしては、一般のガラスのほか、強化ガラス、部分強化ガラス、合わせガラス、磨きガラス、着色されたガラス、UVカットガラス、ソーダ石灰シリカガラスなどで、特殊な処理が施されたものも使用できる。さらに、黒色セラミックス塗膜がコーティングされているものも使用できる。
【0018】
本発明では上記塩化ビニル樹脂組成物を、ウレタン系接着剤によりガラス上に接着させて積層し、複合体とする。ウレタン系接着剤としては、具体的にはノーテープ工業(株)製、商品名:P−25などが挙げられる。
(c)ウレタン系接着剤の塗布量は、通常、被着体上に乾燥皮膜で厚み3〜10μm、好ましくは4〜8μmである。乾燥皮膜厚みが3μm未満であると、接着強度が低い。一方、10μmを超えると、均一な接着強度が得られない。接着剤の塗布方法は、ロボット、機械を利用することもでき、また、通常使用されるスプレー法、刷毛塗り法、その他脱脂ガーゼ、布、フェルト布などで塗る方法などを適宜採用できる。接着剤塗布後の乾燥は、溶媒を蒸発させることを目的として行い、通常、50〜80℃で3〜7分間行う。場合によっては、常温、または20〜30℃で30分〜1週間、風乾することもある。
【0019】
上記樹脂組成物は、被着体上に接着剤を介して、積層されるが、積層方法としては、射出成形、インサート成形、金型成形、押出成形、二重押出成形、熱プレス成形などの各種成形法が挙げられる。これらの成形法の中でも、インサート射出成形、二重押出成形、熱プレス成形などが、本発明の塩化ビニル系樹脂組成物特有の効果を発現できる。
被着体上に積層される本発明の樹脂組成物の厚みは、どのようなものでもよいが、好ましくは1〜30mm、さらに好ましくは2〜20mm、特に好ましくは3〜10mmである。
上記成形法によって得られる本発明の塩化ビニル系樹脂組成物と被着体との複合体は、車両、建材、家具、雑貨など広い分野において使用することができる。
【0020】
【実施例】
以下、本発明を実施例、比較例で説明するが、これらの例に限定されるものではない。なお、実施例中の部および%は、特に断らない限り、重量部および重量%である。また、実施例中の各種評価は、次のようにして測定した値である。
【0021】
接着強度
被着体に接着剤を介して、本発明の塩化ビニル系樹脂組成物を積層した複合体(接着面積15cm2 )を、荷重なしに80℃条件下で240hr静置後、島津製作所(株)製オートグラフで180度剥離試験を行い、接着(剥離)強度(単位;N)を測定した。条件は、下記のとおりである。
ロードセル、50kg用
試験(剥離)速度;200mm/min
チャートスピード;200mm/min
剥離距離;6cm
なお、接着(剥離)強度は剥離距離6cm中のピーク値である。
また、接着剤塗布前に、被着体を予め加温しないもの(40℃以下)と、加温したもの(80℃以上)について、それぞれ測定した。
【0022】
耐候性
6インチのテストロール機を用いて、ロール温度150℃、ロール回転数15rpmで混練した材料を、180℃の電熱プレスを用いて1mm厚にプレスして調製したサンプルをスガ試験機株式会社サンシャインウェザーメーターを使用して、下記の条件で500時間曝露し、曝露試験後のサンプルを目視評価し、試験開始前のサンプルと比較して、光沢が保持されているものを○、光沢がなくなったものを×として評価した。
試験条件;
ブラックパネル温度 63±3℃
槽内湿度 50±3%RH
降雨サイクル 2時間毎に18分
カーボン交換サイクル 64時間
外観性
複合体の外観を、目視観察し、下記の評価基準に従い判断した。
○;外観良好
×;ブリード、肌荒れなどがあり、外観不良
【0023】
参考例1〔(a)成分の調製〕
(a)成分として、平均重合度800の塩化ビニル単独重合体〔信越化学工業(株)製、商品名TK−800〕を使用した。
参考例2〔(b)成分の調製〕
(b)成分として、下記の組成を有するものを調製し、使用した。
(b−1);非イオウ有機スズ化合物(ジブチルスズラウレート)〔旭電化工業(株)製、商品名BT−18〕
(b−2);非イオウ有機スズ化合物(ジブチルスズマレエート)〔日東化成(株)製、商品名TVS#N2000−E〕
(b−3);有機スズ化合物(ジブチルスズメルカプト酢酸)〔日東化成(株)製、商品名TVS#8831〕
【0024】
参考例3〔添加剤の調製〕
添加剤として、下記のものを使用した。
(d−1);Ba−Zn系安定剤〔旭電化工業(株)製、商品名;AC−186〕
(d−2);Ba−Zn系安定剤〔旭電化工業(株)製、商品名;RUP−14〕
(d−3);フタル酸エステル系可塑剤DIDP〔新日本理化(株)製、商品名;サンソサイザーDIDP〕(数平均分子量;447)
(d−4);エポキシ系可塑剤〔旭電化工業(株)製、商品名;O−130〕(数平均分子量;1,000)
(d−5);炭酸カルシウム〔日東粉化工業(株)製、商品名;NS−400〕
【0025】
実施例1〜3、比較例1〜3
表1の材料・組成で配合した本発明の塩化ビニル系樹脂組成物を使用して、インサート射出成形を行った。被着体として、ガラス基板(12cm×2.5cm×0.5cm)を使用した。ガラス基板は予め加温しないもの(40℃以下)と、加温したもの(80℃以上)を用意し、それぞれ、ウレタン系接着剤〔ノーテープ工業(株)製、商品名;P−25〕を基板表面(12cm×2.5cm)の一部(6cm×2.5cm)に乾燥皮膜で厚さ5μmになるように塗布し、乾燥させた。乾燥させた基板を射出成形型にセットし、型締めした後、本発明の塩化ビニル系樹脂組成物を、東芝機械(株)製、射出成形機を使用し、射出圧力150kg/cm2 、シリンダー設定温度190℃、金型温度40℃で射出成形し、複合体を得た。得られた複合体について、評価した結果を、表1に示す。
【0026】
【表1】
【0027】
表1から明らかなように、本発明の塩化ビニル系樹脂組成物を使用した複合体は、いずれも、接着強度、熱安定性、外観に優れるものであった。
一方、比較例1は(b)成分を含まない例であり、予備加熱なしの接着強度に劣る。比較例2は(b)成分の配合量が本発明の範囲外で多い例であり、耐候性、外観性に劣る。同様に、比較例3も(b)成分の配合量が本発明の範囲外で多い例であり、外観性に劣る。
【0028】
【発明の効果】
本発明によれば、ガラスからなる被着体上にウレタン系接着剤を塗布し、本発明で特定した塩化ビニル系樹脂組成物を積層することにより、表面処理やガラス基板の加温をせずに、上記被着体と塩化ビニル系樹脂組成物とを強固に接着することができる。その結果、工程数が削減でき、複合体の生産性を上昇させることができる。かくして本発明の複合体は、車両、建材、家具、雑貨などさまざまな分野に応用できる。
Claims (1)
- ガラス被着体上に、
(a)塩化ビニル系樹脂100重量部に対して、(b)下記一般式(I)で表される有機スズ化合物0.3〜1重量部を配合した塩化ビニル系樹脂組成物を、
Rn −Sn−X(4−n) ・・・・・(I)
〔一般式(I)中、Rは同一または異なり、アルキル基を表し、Xは同一または異なり、メルカプタイド類および/またはカルボキシレート類置換基を表し、nは1または2である。〕
(c)ウレタン系接着剤を介して、積層したことを特徴とする複合体。
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