JP4281549B2 - 誘電体磁器組成物およびこれを用いた積層セラミック部品 - Google Patents

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本発明は、比誘電率εrが10以下で、マイクロ波やミリ波などの高周波領域でのQ値が大きく、更に共振周波数f0の温度係数τfの絶対値も小さく、且つ低抵抗導体であるAgやCu等との同時焼成が可能な誘電体磁器組成物、およびそれを用いた積層誘電体フィルタや積層誘電体基板等の積層セラミック部品に関するものである。
近年、通信網の急激な発展に伴い、通信に使用する周波数が拡大すると同時にマイクロ波領域やミリ波領域などの高周波領域に及んでいる。高周波用の誘電体磁器組成物としては、無負荷Q値が大きく、更に共振周波数f0の温度係数τfの絶対値が小さい材料が求められている。一方、マイクロ波回路やミリ波回路の大きさは、比誘電率εrが大きくなるほど小型化が可能である。しかし、マイクロ波領域以上の高周波領域に関しては、比誘電率εrが大き過ぎると、回路が小さくなりすぎ加工精度の要求が厳しくなり、比誘電率εrのある程度小さい材料が必要となる。
従来、Q値が大きく、更に共振周波数f0の温度係数τfの絶対値が小さい誘電体磁器組成物としては、BaO−MgO−WO3系材料(特許文献1参照)や、MgTiO−CaTiO系材料(特許文献2参照)などが提案されている。しかし、これら磁器組成物の比誘電率εrは10を超えており、更に低い誘電率を有する誘電体磁器組成物が求められている。
一方、フォルステライト(MgSiO)、アルミナ(Al)は、それぞれεrが7、10と比較的小さい比誘電率を示し、高周波特性に優れる磁器組成物として知られている。しかし、共振周波数の温度依存性(τ)が−60ppm/℃とマイナス側に大きいため、誘電体共振器や誘電体フィルタなどの温度依存性が小さいことが求められる用途への適用は制限される。
また最近、誘電体磁器組成物を積層した積層誘電体フィルタや積層誘電体基板等の積層セラミック部品が開発されており、誘電体磁器組成物と内部電極との同時焼成による積層化が行われている。しかしながら、前記誘電体磁器組成物は焼成温度が1300℃以上と高いため内部電極と同時焼成することは困難な面があり、積層化構造とするためには電極材料として高温に耐える白金(Pt)等の高価な材料に限定されていた。このため、電極材料として低抵抗導体で、且つ安価な銀(Ag)、Ag−Pd、およびCu等を使用して、1000℃以下の低温で同時焼成が可能な誘電体磁器組成物が求められている。
誘電率が小さく、低温焼成の可能な誘電体磁器組成物としては、SiO、Al3、MgO、ZnO及びBを含み、ZnOとAlの結晶相とZnOとSiOの結晶相とMgOとSiOの結晶相並びにSiO又はSiOとBとからなる非結晶相で構成された誘電体磁器組成物が知られている(特許文献3参照)が、この材料は、ガラス層を含む配線基板材料で機械的強度を重視しており、高周波用誘電体磁器組成物としては、Q値も十分でなく、共振周波数fの温度係数τの記載もない。
特開平6−236708号公報(第11頁段落番号(0033)、表1〜8参照)。
特開平6−199568号公報(第5頁段落番号(0018)、表1〜3参照)。
特開2002−53368号公報(第5頁段落番号(0053)、表2等参照)。
本発明の目的は、上記の問題を解消し、AgやCu等との低抵抗導体の同時焼成による内挿化、多層化ができる800℃〜1000℃の温度により焼成でき、かつ焼成して得られた誘電体磁器の比誘電率εrが10以下と小さく、Q×f0値が大きく、更に共振周波数f0の温度係数τfの絶対値が20ppm/℃以下で調整も容易な誘電体磁器組成物を提供することにある。また、このような誘電体磁器組成物を焼成して得られる誘電体層とAg或いはCuを主成分とする内部電極とを有する積層フィルタや積層誘電体基板等の積層セラミック部品を提供することにある。
本発明は、一般式:xZnAl−ySiO−zTiOで表され、各成分のモル分率x、y、zが0.08≦x≦0.8、0.1≦y≦0.85、0.05≦z≦0.38(ただし、x+y+z=1)の範囲内である主成分100重量部に対して、成分がB が10〜45wt%、Na Oが0〜4.5wt%、Al が0〜6wt%、SiO が50〜73wt%、ZnOが0〜1wt%、K Oが0〜4.5wt%、BaOが0〜1wt%であるガラスを30重量部以上150重量部以下、配合せしめてなる誘電体磁器組成物に関する。
また本発明は前記誘電体磁器組成物を焼成して得られる、ZnAl、SiO、TiOの結晶相とガラス相とを含む誘電体磁器に関する。
更に本発明は、複数の誘電体層と、該誘電体層間に形成された内部電極と、該内部電極に電気的に接続された外部電極とを備える、積層セラミック部品において、前記誘電体層が前記誘電体磁器組成物を焼成して得られる誘電体磁器にて構成され、前記内部電極がCu単体若しくはAg単体、又はCu若しくはAgを主成分とする合金材料にて形成されていることを特徴とする積層セラミック部品に関する。
本発明における誘電体磁器組成物は、1000℃以下の焼成温度で焼結ができるため、低抵抗導体であるAgやCu等と同時焼成が可能な磁器を提供することができる。また、本発明における誘電体磁器組成物を焼成することにより共振周波数f0(GHz)とQ値の積であるQ×f0値が15000(GHz)以上と大きい値を示し、誘電損失の小さい磁器を提供することができる。そして、本発明における誘電体磁器組成物は、共振周波数の温度変化率(τf)の絶対値が20ppm/℃以下の、温度による影響の少ない磁器を提供できる。更に、比誘電率εrが10以下で、本発明の誘電体磁器組成物を用いた高周波用素子や回路は小さくなりすぎることはなく適度な大きさに保つことが可能になり,加工精度や生産性の面で優れている。さらにこれを内部電極とした積層部品を提供できる。
以下、本発明の誘電体磁器組成物について具体的に説明する。
本発明の誘電体磁器組成物の主成分は、一般式:xZnAl−ySiO−zTiOで表され、各成分のモル分率x、y、zが0.08≦x≦0.8、0.1≦y≦0.85、0.05≦z≦0.38(ただし、x+y+z=1)の範囲内である。
前記主成分においてモル分率xが0.08より少ないか、0.8を超えると1000℃以下で焼結せず、良好な焼結体が得られなくなるため好ましくない。また、モル分率yが0.1より少ないか、0.8を超えると1000℃以下で焼結せず、良好な焼結体が得られなくなるため好ましくない。また、モル分率zが0.05より少ないか、0.38を超えると共振周波数の温度変化率(τf)の絶対値が20ppm/℃より大きくなるため好ましくない。本発明の誘電体磁器組成物には、これら主要成分以外にも、本発明の目的を損なわない範囲で他成分を含めることが可能である。
本発明の誘電体磁器組成物は、前記主成分100重量部に対して、ガラスを30重量部以上150重量部以下、配合せしめてなる。
上記ガラスとは非結晶質の固体物質で、溶融により得られたものをいい、粉末ガラスまたはガラス粉末とはガラスを粉砕して粉末状にしたものを指す。なおガラスの中に一部結晶化したものを含む結晶化ガラスもガラスに含まれる。
本発明の誘電体磁器組成物に配合されるガラスとしては、SiO系ガラス、B系ガラスおよび、その他金属酸化物からなるガラスが挙げられる。SiO系ガラスは、SiOを含有するガラスであり、SiO−Al−RO、SiO−Al−BaO、などが例示される。B系ガラスはBを含有するガラスであり、B−SiO−ZnO、B−Al−RO、などが例示される。
さらに、本発明に用いることのできる他のガラスとしては、各種金属酸化物からなるガラスも挙げられ、B、NaO、Al、SiO、ZnO、KO、BaOの群から選択される2種以上の金属酸化物からなるガラスも用いられる。ガラスは非晶質ガラスや結晶質ガラスのどちらを用いてもよい。また、ガラスの組成としてSiOを主成分とするガラスは、高い無負荷Q値を得ることができる点から本発明に用いるガラスとして特に好適である。
本発明に係る具体的ガラス、B2O3が10〜45wt%、Na2Oが0〜4.5wt%、Al2O3が0〜6wt%、SiO2が50〜73wt%、ZnOが0〜1wt%、K2Oが0〜4.5wt%、BaOが0〜1wt%のガラス組成物である。このガラス組成物を使用すれば950℃以下の焼成温度でも焼成が可能である。
本発明の誘電体磁器組成物は,セラミックスの母材となる前記主成分100重量部に対して、ガラス含有量が30重量部未満では焼成温度が1000℃を超えて高くなり、150重量部を超える場合にはガラスが溶出して良好な焼結体を得ることができなくなるため好ましくない。さらには、最も好ましいガラスの含有量は、50重量部〜100重量部であり、焼成温度が低く、特に低融点金属であるAgと同時焼成する場合においてマイグレーション等の不具合が生じにくくなるとともに、Q×f0値が高い利点がある。
本発明の誘電体磁器は、前記誘電体磁器組成物を焼成することにより得られる。得られる誘電体磁器は、ZnAl、SiO、TiOの結晶相とガラス相とを含む。
本発明の誘電体磁器は、共振周波数f0(GHz)とQ値の積であるQ×f0値が15000(GHz)以上と大きい値を示し、誘電損失の小さい磁器を提供することができる。また、共振周波数の温度変化率(τf)の絶対値が20ppm/℃以下の、温度による影響が少なく、更に、比誘電率εrが10以下で、本発明の誘電体磁器を用いた高周波用素子や回路は小さくなりすぎることはなく適度な大きさに保つことが可能になり、加工精度や生産性の面で優れている。
本発明の誘電体磁器組成物およびこれを焼成して得られる誘電体磁器の好適な製造方法の一例を次に示す。本発明の誘電体磁器組成物の主成分を構成するZnAl、SiO、TiOの各成分は、それぞれ個別に調製することも可能であり、また、一度に混合物として調製することも可能である。各成分をそれぞれ個別に調製する場合の例としては、各元素の酸化物を所定の割合で仮焼することにより得られる。例えば、ZnAlは、ZnOとAlとをモル比で1:1で配合し、900〜1300℃で仮焼することにより得られる。
誘電体磁器組成物の主成分を一度に混合物として調製する場合は、例えば、次のようにして得ることが出来る。即ち、酸化亜鉛(ZnO)、酸化アルミニウム(Al)、酸化珪素(SiO)、酸化チタン(TiO)の各粉末のうち必要な出発原料を所定量ずつ、水、アルコール等の溶媒と共に湿式混合する。続いて、水、アルコールを除去した後、大気雰囲気中にて900〜1300℃の温度で2時間仮焼してZnAl、SiO、TiOで構成される仮焼粉末を得る。なお、亜鉛、アルミニウム、ケイ素、チタンの原料としては、ZnO、Al、SiO、TiOの酸化物の他に、仮焼時に酸化物となる炭酸塩、水酸化物、有機金属化合物等を使用することができる。
上記のようにして得られた主成分の仮焼粉末に、ガラス粉末を配合させることにより、本発明の誘電体磁器組成物を得ることができる。
前記誘電体磁器組成物を焼成して誘電体磁器を得る場合は、通常次のように各原料を調製する。即ち、ZnAl、SiO、TiOのうち必要な母材原料粉末とガラス粉末を所定量ずつ、水、アルコール等の溶媒と共に湿式混合する。続いて、水、アルコールを除去した後、得られた粉末にポリビニルアルコールの如き有機バインダーおよび水を混合して均質にし、乾燥、粉砕して、加圧成形(圧力100〜1000kg/cm2程度)する。そして得られた成型物を空気の如き酸素含有ガス雰囲気下にて800〜950℃で焼成することにより、ZnAl、SiO、TiO結晶相とガラス相を含有する誘電体磁器が得られる。また、ガラス成分との反応により、ZnSiO、ZnTiO、ZnTiO、ZnTiのうち少なくともいずれかの結晶相を含有する場合もあるが、これらの結晶相は任意成分であり、存在しても本発明の効果を得ることができる。
図1にこのようにして得られた本発明のZnAl、SiO、TiOで表される主成分仮焼粉に対して、ガラスを混合し、焼成して得られた誘電体磁器のX線回折図を示す。図1に示すように本誘電体磁器は、ZnAl、SiO、TiOとガラス相が生成している事が判る。また、これらの結晶相以外にも、本発明の効果を示す範囲で、他の結晶相がわずかに存在してもよい。また、出発原料を酸化物とした製造方法、或いは出発原料として仮焼時に酸化物となる炭酸塩、水酸化物、有機金属化合物等を用いた製造方法を用いた場合においても、前記のような結晶構造を得ることが可能である。
本発明の誘電体磁器組成物は、適当な形状、およびサイズに成形、焼成、加工することにより誘電体共振器として利用できる。また、本発明の誘電体磁器組成物にポリビニルブチラール等の樹脂、フタル酸ジブチル等の可塑剤、およびトルエン等の有機溶剤とを混合した後、ドクターブレード法等によるシート成形を行い、得られたシートと導体とを積層化、一体焼成することにより、各種積層セラミック部品を製造することができる。積層セラミック部品としては積層セラミックコンデンサ、LCフィルター、誘電体基板などが挙げられる。
本発明の積層セラミック部品は、複数の誘電体層と、該誘電体層間に形成された内部電極と、該内部電極に電気的に接続された外部電極とを備えており、前記誘電体層が前記誘電体磁器組成物を焼成して得られる誘電体磁器にて構成され、前記内部電極がCu単体若しくはAg単体、又はCu若しくはAgを主成分とする合金材料にて形成されている。本発明の積層セラミック部品は、誘電体磁器組成物を含有する誘電体層と、Cu単体若しくはAg単体、又はCu若しくはAgを主成分とする合金材料とを同時焼成することにより得られる。
上記積層セラミック部品の実施形態の一例として、例えば図3に示したトリプレートタイプの共振器が挙げられる。
図2は、本発明に係る実施形態の一例であるトリプレートタイプの共振器を示す模式的斜視図である。図2に示すように、トリプレートタイプの共振器は、複数の誘電体層と、該誘電体層間に形成された内部電極2と、該内部電極に電気的に接続された外部電極3とを備える積層セラミック部品である。トリプレートタイプの共振器は、内部電極2を中央部に配置して複数枚の誘電体層1を積層して得られる。内部電極2は、図2に示した第1の面Aからこれに対向する第2の面Bまで貫通するように形成されており、第1の面Aのみ開放面で、第1の面Aを除く共振器の5面には外部電極3が形成されており、第2の面Bにおいて内部電極2と外部電極3が接続されている。内部電極2の材料は、CuまたはAgあるいは、それらを主成分として構成されている。本発明の誘電体磁器組成物では低温で焼成が可能なため、これらの内部電極の材料が使用できる。
実施例1
ZnOとAl とをモル比で1:1になるように秤量し、エタノール、ZrOボールトと共にボールミルに入れ、24時間湿式混合した後、溶媒を除去乾燥した粉末を、100℃で2時間、仮焼を行った後、得られた仮焼粉を粉砕しZnAlの粉末を得た。
次にZnAlがモル分率で0.78、SiOがモル分率で0.12、TiOがモル分率で0.10になる様に得られた各粉末を秤量、混合し主成分とした。更に、この主成分(母材)100重量部に対して、Bが22.7wt%、NaOが0.1wt%、Alが0.1wt%、SiOが72.7wt%、KOが4.5wt%で構成されているガラス粉末が100重量部となるように所定量(全量として150g)を秤量し、エタノール、ZrOボールと共にボールミルに入れ、24時間湿式混合した後、溶媒を除去乾燥した。
こうして得られた、前記主成分(母材)とガラス粉末の乾燥混合粉100gに対して、結合剤としてポリビニルブチラール9g、可塑剤としてフタル酸ジブチル6gおよび溶剤としてトルエン60gとイソプロピルアルコール30gを添加しドクターブレード法により厚さ100μmのグリーンシートを作製した。そして、このグリーンシートを、65℃の温度で200kg/cmの圧力を加える熱圧着により、22層積層した。その際、内部電極としてAgを印刷した層が厚み方向の中央部にくるように配置した。得られた積層体を825℃で2時間焼成した後、幅5.0mm、高さ1.5mm、長さ8.0mmに加工し、外部電極を形成して図2に示すようなトリプレートタイプの共振器を作製した。得られたトリプレートタイプの共振器について共振周波数3.5GHzでのε及び無負荷Q値を評価した。その結果を表2に示す。
また、前記主成分(母材)とガラス粉末とを混合、脱媒して得られた乾燥混合粉30gに対して、ポリビニルアルコール溶液をポリビニルアルコールに換算して2wt%になるように添加し、熱を加えて乾燥した後に直径10mm、厚さ5mmのペレットに成形し、空気雰囲気中、825℃の温度で2時間焼成して誘電体磁器を得た。
こうして得られた誘電体磁器を、直径8mm、厚み4mmの大きさに加工した後、誘電共振法によって測定し、共振周波数9〜13GHzにおけるQ×f値、および共振周波数の温度係数τfを求めた。その結果を表2に示す。
実施例2〜16
実施例1と同様の方法にて、得られた主成分粉末とガラス粉末を表1に示した組成比になるように配合し、混合後、実施例1と同一条件で成形し、空気雰囲気下において、表1に示したように825〜925℃の温度にて2時間焼成して誘電体磁器を作製し、実施例1と同様な方法で特性を評価した。その結果を表2に示す。また、図1に実施例2で得られた本発明のZnAl、SiO、TiOで表される3成分の主成分に対して、ガラス成分を混合した誘電体磁器組成物を焼成して得られる誘電体磁器のX線回折図を示す。
比較例1〜8
実施例1と同様の方法で、得られた主成分の仮焼粉末とガラス粉末とを表1に示した配合量で混合後、実施例1と同一条件で成形し、空気雰囲気下において表2に示したように825℃〜1000℃の温度にて2時間焼成して誘電体磁器を作製し、実施例1と同様な方法で特性を評価した。その結果を表2に示す。
Figure 0004281549
Figure 0004281549
実施例2で得られた本発明の誘電体磁器のX線回折図である。 本発明に係る積層セラミック部品の実施形態の模式的斜視図である。
符号の説明
1 誘電体層
2 内部電極
3 外部電極

Claims (3)

  1. 一般式:xZnAl−ySiO−zTiOで表され、各成分のモル分率x、y、zが0.08≦x≦0.8、0.1≦y≦0.85、0.05≦z≦0.38(ただし、x+y+z=1)の範囲内である主成分100重量部に対して、成分がB が10〜45wt%、Na Oが0〜4.5wt%、Al が0〜6wt%、SiO が50〜73wt%、ZnOが0〜1wt%、K Oが0〜4.5wt%、BaOが0〜1wt%であるガラスを30重量部以上150重量部以下、配合せしめてなる誘電体磁器組成物。
  2. 請求項記載の誘電体磁器組成物を焼成して得られる、ZnAl、SiO、TiOの結晶相と、ガラス相とを含む誘電体磁器。
  3. 複数の誘電体層と、該誘電体層間に形成された内部電極と、該内部電極に電気的に接続された外部電極とを備える積層セラミック部品において、前記誘電体層が前記請求項1記載の誘電体磁器組成物を焼成して得られる誘電体磁器にて構成され、前記内部電極がCu単体若しくはAg単体、又はCu若しくはAgを主成分とする合金材料にて形成されていることを特徴とする積層セラミック部品。
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