JP4278430B2 - 導体パターンの形成方法 - Google Patents

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Description

【0001】
【産業上の利用分野】
本発明は、導体パターンの形成方法に関し、特に、回路形成されたプリント配線板や電磁波シールド等における導体パターンの形成技術についての提案である。
【0002】
【従来の技術】
従来、プリント配線板の製造方法における導体パターンの形成方法として、フォトエッチング法が知られている。この方法は、プリプレグと銅箔を積層プレスし得られた銅張積層板の銅箔上に、例えばドライフィルムなどのネガ型フォトエッチングレジストをラミネートした後、所定の遮光パターンの乾板やネガフィルムでマスキングして露光し、未露光部をアルカリ水溶液などによって現像除去することにより、エッチングレジストパターンを形成する。その後、当該銅張積層板のフォトエッチングレジスト除去部に露出した銅箔をエッチングすることによって所定の導体パターンを形成する方法である。
【0003】
しかしながら、このようなフォトエッチング法では、処理工程が複雑であり、しかも、プリント配線板の高密度化・小型化の要求が強まる近年では、ドライフィルムの薄膜化、マスクフィルムの微細化が必須であり製造コストの増大につながっていた。さらに、フォトエッチング法では、エッチング液の管理、アルカリやエッチング液の廃液処理などによっても製造コストが増大するという欠点があった。
【0004】
これに対し、めっき処理によって所定の導体パターンを形成するアディティブ法が注目されている。このアディティブ法には、例えば、ガラスエポキシ基板などの絶縁基板の全面に無電解めっき用の触媒を付着させ、その後、めっきレジストをスクリーン印刷などにより、所望の回路に対してネガティブなパターンに印刷し・硬化した後、無電解銅めっきで導体パターンを形成するフルアディティブ方法などがある。
【0005】
しかしながら、かかるアディティブ法においては、導体パターンの微細化に伴ってめっきレジストの更なる微細化要求が求められており、微細なパターンを形成したスクリーン版の価格による製造コストの増大、スクリーン版の微細化技術の限界、スクリーン版の寿命などの問題から、さらなる微細化に対応できないというのが実情である。
【0006】
このような背景にあって、最近では、インクジェット方式により基材上に無電解めっき用のイニシェーターを塗布し、該イニシェーター上に無電解めっき被膜を析出させて導体パターンを形成する安価なプリント配線板の製造方法が提案されている(特許文献1及び特許文献2参照)。
【0007】
確かにこのような方法によれば、インクジェット方式による微細なイニシェーターパターンの形成により、より高精細な導体パターンを容易に形成することが期待できる。
しかしながら、触媒微粒子含有溶液を用いてイニシェーターパターンを形成しようとすると、インクジェットプリンターのインク吐出ノズルに触媒の微粒子が堆積して目詰まりを起こし、安定したパターン形成ができないという新たな問題を生じる。
【0008】
一方、触媒微粒子を使用しないイニシェーターとして、水溶性のパラジウム塩を含有する水性インクを用いた方法(特許文献2参照)では、確かにインク吐出ノズルの目詰まりが改善される。
しかしながら、かかる水性インクを用いた方法では、イニシェーターパターンが基材への乾燥固着工程までに流動して不均一なパターンとなり易く、高精細なパターンを確実に得ることができないという新たな問題が生じる。しかも、このイニシェーターパターンは、乾燥固着工程後の基材との密着性も悪く安定したパターンが形成できない。仮にバインダーを混ぜたとしても、触媒を覆う形態で基材に固着するため安定した触媒活性が得られない。
【0009】
【特許文献1】
特開昭56−157091号公報
【特許文献2】
特開平7−131135号公報
【0010】
【発明が解決しようとする課題】
そこで本発明は、上述した問題を解決するためになされたものであり、その主たる目的は、プリント配線板の高精細な導体パターンを短時間かつ安価に、しかも確実に形成でき、さらに得られた導体パターンは基材との密着性や回路間の絶縁性等の信頼性に優れたものである、導体パターンの形成技術を提供することにある。
【0011】
【課題を解決するための手段】
発明者らは、上記目的を達成するために鋭意研究した結果、以下に述べるような、導体パターンの形成方法を発明するに至った。
すなわち,本発明にかかる導体パターンの形成方法は、
(1)基材上に、感光性を有しかつキレート化剤を含有する無電解めっきの触媒坦持用組成物を、所望のパターンに塗布する工程と、
(2)前記(1)の工程にて形成された塗膜パターンを構成する触媒坦持用組成物を、活性エネルギー線照射により硬化する工程と、
(3)前記(2)の工程にて形成された触媒坦持用組成物の硬化パターンに選択的に無電解めっき用触媒を坦持させる工程と、
(4)前記(3)の工程を終えた基材を無電解めっき液にて処理し、無電解めっき用触媒が坦持された該触媒坦持用組成物の硬化物表面に、選択的に無電解めっき被膜を形成する工程を含み、
前記触媒坦持用組成物のキレート化剤として、イミダゾール系化合物を用いることを特徴とする導体パターンの形成方法。
また、本発明の第二の態様として、前記導体パターンの形成方法を用いて形成してなる導体パターンを提供する。
さらにまた、本発明の第三の態様として、前記パターン形成方法を用いて形成してなる導体パターンを有するプリント配線板を提供する。
【0012】
【発明の実施の形態】
以下、本発明にかかる導体パターンの形成方法について詳細に説明する。
(1)まず、基材上に、感光性を有しかつキレート化剤を含有する無電解めっきの触媒坦持用組成物を、所望のパターンに塗布する。
この工程において、組成物の塗布方法としては、スクリーン印刷やインクジェットプリンターによる印刷が挙げられ、特にインクジェットプリンターによる印刷が生産性の面から好ましい。すなわち、CADによる回路設計時のCADデータをそのままインクジェットプリンターに入力することにより、フィルム化することなしに基材上に導体パターンを描画することができ、工程短縮に大幅に貢献できる。
【0013】
(2)次に、基材上に塗布形成された塗膜パターンを構成する触媒坦持用組成物を、活性エネルギー線照射により硬化する。
この工程において、触媒坦持用組成物の硬化は、該組成物が感光性を有することから活性エネルギー線照射により、塗布された触媒坦持用組成物が流動するのを防ぐ目的で行われ、活性エネルギー線を照射できる装置であれば適宜選択して使用することができる。なお、照射効率の点では、基材全面への一括照射が可能な装置を用いることが好ましいが、部分照射の場合は、光源の移動あるいは基材のコンベア移動等で基材全面への照射を達成することができる。また、レーザー露光機のような点照射の場合は、少なくとも触媒坦持用組成物印刷部分をスキャンすることで前記目的を達成することができる。しかし、レーザー露光機は、光源や装置が高価であることから、連続投入が可能で安価なUVコンベア炉を使用することが好ましい。
【0014】
ここで、光源としては、メタルハライドランプや低圧水銀灯、高圧水銀灯、超高圧水銀灯、水銀−キセノンランプ、LED、レーザーなどが挙げられ、光重合開始剤の感光域にあわせて光源を選択することができる。また、照度の高い光源を使用することにより、短時間で露光工程を完了することができる。
なお、有機溶剤や水分などを含有する触媒坦持用組成物の場合は、熱乾燥時の組成物の流動(ダレ)を防ぐために、かかる熱乾燥を光硬化後又は光硬化と同時に行うことが望ましい。特にUVコンベア炉は、光硬化の他に、光源から発生する熱によって同時に熱乾燥及び熱硬化の効果が得られるので好ましい。
【0015】
(3)次に、前記(2)の工程にて形成された触媒坦持用組成物の硬化パターンに選択的に無電解めっき用触媒を坦持させる。
この工程において、無電解めっき用触媒の坦持方法としては、公知慣用の無電解めっき触媒水溶液を使用する方法を採用することができる。例えば、塩化パラジウム等の白金族元素の供給源となる金属化合物を主成分とする水溶液にさらに水酸化ナトリウムや水酸化カリウム等のpH調整剤等の添加剤を添加してなる活性液中に基材を浸漬し、基材の特に触媒坦持用組成物の硬化パターン表面にパラジウム等の白金族元素を析出被着させると同時に基材表面に触媒活性を付与する方法がある。
特に本発明においては、触媒坦持用組成物に含有されるキレート化剤がパラジウム等の白金族元素とキレート化して、該触媒坦持用組成物の硬化物表面に、選択的に坦持され触媒活性を付与することができる。
【0016】
(4)次に、前記(3)の工程を終えた基材を無電解めっき液にて処理し、無電解めっき用触媒が坦持された該触媒坦持用組成物の硬化物表面に、選択的に無電解めっき被膜を形成する。
この工程において、無電解めっき液としては、所望する被膜金属のイオンを含有する公知慣用の無電解めっき液を使用することができる。例えば、硫酸ニッケルや硫酸銅等のめっき金属の供給源となる金属化合物と、次亜リン酸ナトリウムやジメチルアミンボラン、ホルマリン等の還元剤とを主成分とする水溶液に錯化剤やpH緩衝剤、安定剤等を添加してなる無電解めっき液が挙げられる。
本発明では、このような無電解めっき液に基材を浸漬し、触媒坦持用組成物の硬化物表面に選択的に被着させたパラジウム等の白金族元素の触媒活性作用により、ニッケルや銅等の金属を還元析出させることで、触媒坦持用組成物の硬化物表面にのみ、選択的に無電解めっき被膜を被着形成することができる。
【0017】
以上説明したような本発明にかかる導体パターンの形成方法において、触媒坦持用組成物は、その硬化被膜が前記触媒水溶液中で溶解や分解をすることなく、例えばパラジウムなどの触媒を被着できるような組成物である必要がある。
このような触媒坦持用組成物としては、少なくとも重合性官能基を有するモノマー、光重合開始剤、及びキレート化剤(無電解めっき用触媒の白金族金属とキレート化する配位子を有する化合物)によって構成される。
【0018】
前記重合性官能基を有するモノマーとしては、ラジカル重合性を有するモノマー、カチオン重合性を有するモノマー、及びアニオン重合性を有するモノマーが挙げられる。
ラジカル重合性を有するモノマーとしては、ビニル基、アクリロイル基、メタクリロイル基などを有する化合物が挙げられる。このようなラジカル重合は、反応速度が速いが、表面硬化における酸素阻害を受けるためより反応性の高いモノマーを選択することが好ましい。
また、カチオン重合性を有するモノマーとしては、ビニルエーテル化合物やエポキシ基、オキセタニル基などの環状エーテルを有する化合物が挙げられる。この光カチオン重合は、硬化収縮の少ない重合方法であり、硬化物の密着性が良好である。
さらに、アニオン重合性を有するモノマーとしては、一般的に、アクリロニトリルや(メタ)アクリル酸エステルが挙げられるが、高真空下でのみアニオン重合するため、空気中でもアニオンにより開環重合するエポキシ基やε−カプロラクトンなどの環状エステル化合物を有利に使用することができる。このようなアニオン重合は、アニオンの発生に加え、UVコンベア炉などの露光機が発生する熱を利用して重合を促進させる方法が好ましい。また、硬化物の密着性及び表面硬化性は良好である。
以上のように、重合性官能基を有するモノマーとしては、ラジカル重合性モノマー、特に(メタ)アクリレート化合物が反応性や特性面から好ましい。また、これら重合性官能基を有するモノマーは、単官能及び/又は2官能以上の多官能モノマーを単独または組合せて使用することができる。
【0019】
さらにまた、前記重合性官能基を有するモノマーには、水酸基やカルボキシル基、アミノ基、アルコキシシランなど、光重合に直接関与しない官能基を有するモノマーを使用して、硬化物の基材に対する密着性を向上することもできる。例えば、アルコキシシランを有する化合物を使用した場合、めっき後に加熱すれば、水酸基含有化合物や基材表面の水酸基などと、脱アルコール反応が起こり、硬化物の強度や基材表面との密着性が向上することができる。
なお、本発明に用いられる重合性官能基を有するモノマーは、固体または半固体であっても、低粘度のモノマーや希釈溶剤によって溶解すれば使用可能であるが、常温で液状であることが好ましい。また、インクジェットで安定な吐出ができるように表面張力が30mN/m以上のモノマーを使用することが望ましい。
【0020】
次に、前記キレート化剤としては、キトサン、ポリアクリル酸ヒドラジッド、ジメチルグリオキシム、ジチゾン、オキシン、アセチルアセトン、グリシン、イミダゾール系化合物などの配位子を持つ化合物が挙げられ、特にイミダゾール系化合物が好ましい。イミダゾール系化合物としてはイミダゾール、2−メチルイミダゾール、2−エチルイミダゾール、2−エチル−4−メチルイミダゾール、2−フェニルイミダゾール、4−フェニルイミダゾール、1−シアノエチル−2−フェニルイミダゾール、1−シアノエチル−2−エチル−4−メチルイミダゾールおよびこれらのイミダゾール誘導体が挙げられる。また、市販品としては、株式会社ジャパンエナジー製のIS−1000、IM−1000などのイミダゾールトリアルコキシシランが挙げられる。
このようなキレート化剤の配合量は、前記重合性官能基を有するモノマー100質量部に対して2〜50質量部、より好ましくは5〜25質量部である。上記配合量より少ないと、無電解めっき用触媒の坦持が不十分となって均一な導体めっきパターンが得られず、一方、上記配合量より多いと、触媒坦持用組成物の光硬化性が低下するので好ましくない。
これらのキレート化剤には、水酸基やアミノ基、アルコキシシランなど、キレート化に直接関与しない官能基やキレート化するが弱い配位子を所有する化合物を使用して、硬化物の基材に対する密着性を向上することもできる。また、アルコキシシランを有する化合物を使用した場合は、前述したような効果が得られ、より好ましい。
【0021】
光重合開始剤としては、光ラジカル重合開始剤、光カチオン重合開始剤、光アニオン重合開始剤が挙げられ、重合性官能基を有するモノマーにあわせて適宜選択する。
前記光ラジカル重合開始剤としては、例えばベンゾフェノン、o−ベンゾイル安息香酸メチル、4,4’−ビス(ジメチルアミノ)ベンゾフェノン、4,4’−ビス(ジエチルアミノ)ベンゾフェノン、4,4−ジクロロベンゾフェノン、4−ベンゾイル−4−メチルジフェニルケトン、ジベンジルケトン、フルオレノン、2,2−ジエトキシアセトフェノン、2,2−ジメトキシ−2−フェニルアセトフェノン、2−ヒドロキシ−2−メチルプロピオフェノン、p−t−ブチルジクロロアセトフェノン、チオキサントン、2−メチルチオキサントン、2−クロロチオキサントン、2−イソプロピルチオキサントン、ジエチルチオキサントン、ベンジル、ベンジルジメチルケタノール、ベンジルメトキシエチルアセタール、ベンゾイン、ベンゾインメチルエーテル、ベンゾインブチルエーテル、アントラキノン、2−t−ブチルアントラキノン、2−アミルアントラキノン、β−クロルアントラキノン、2,4,6−トリメチルベンゾイルフェニルエトキシホスフィンオキサイド、2,4,6−トリメチルベンゾイルジフェニルホスフィンオキサイド、アントロン、ベンズアントロン、ジベンゾスベロン、メチレンアントロン、4−アジドベンザルアセトフェノン、2,6−ビス(p−アジドベンジリデン)シクロヘキサノン、2,6−ビス(p−アジドベンジリデン)−4−メチルシクロヘキサノン、2−フェニル−1,2−ブタジオン−2−(o−メトキシカルボニル)オキシム、1−フェニル−プロパンジオン−2−(o−エトキシカルボニル)オキシム、1,3−ジフェニル−プロパントリオン−2−(o−エトキシカルボニル)オキシム、1−フェニル−3−エトキシ−プロパントリオン−2−(o−ベンゾイル)オキシム、2−メチル−[4−(メチルチオ)フェニル]−2−モルフォリノ−1−プロパノン、2−ベンジル−2−ジメチルアミノ−1−(4−モルホリノフェニル)−1−ブタノン、N−フェニルチオアクリドンなどが挙げられる。本発明では、これらを単独又は2種類以上を組み合わせて使用することができる。
このような光ラジカル重合開始剤の配合量は、前記ラジカル重合性モノマー100質量部に対して0.1〜15質量部、より好ましくは0.5〜10質量部である。上記配合量より少ないと、反応性が十分得られず、一方、上記配合量より多いと、硬化物の物性が低下していずれも好ましくない。
【0022】
このほかに、光ラジカル重合反応において光ラジカル重合開始剤の感度を向上させるために、増感剤を併用してもよい。増感剤の具体例としては、2,3−ビス(4−ジエチルアミノベンザル)シクロペンタノン、2,6−ビス(4−ジメチルアミニベンザル)シクロヘキサノン、2,6−ビス(4−ジメチルアミノベンザル)−4−メチルシクロヘキサノン、4,4’−ビス(ジメチルアミノ)カルコン、4,4’−ビス(ジエチルアミノ)カルコン、p−ジメチルアミノシンナミリデンインダノン、p−ジメチルアミノベンジリデンインダノン、2−(p−ジメチルアミノフェニルビニレン)−イソナフトチアゾール、1,3−ビス(4−ジメチルアミノベンザル)アセトン、1,3−カルボニル−ビス(4−ジエチルアミノベンザル)アセトン、3,3−カルボニル−ビス(7−ジエチルアミノクマリン)、N−フェニル−N−エチルエタノールアミン、N−フェニルエタノールアミン、N−トリルジエタノールアミン、N−フェニルエタノールアミン、ジメチルアミノ安息香酸イソアミル、ジエチルアミノ安息香酸イソアミル、3−フェニル−5−ベンゾイルチオテトラゾール、1−フェニル−5−エトキシカルボニルチオテトラゾールなどが挙げられる。これらは単独又は2種類以上を組み合わせて使用することができる。
【0023】
前記光カチオン重合開始剤としては、トリアリールスルホニウム塩、ジアリールヨードニウム塩、スルホネートあるいはその混合物が挙げられる。具体的には、トリフェニルスルホニウムトリフレート、トリフェニルスルホニウムアンチモネート、ジフェニルヨードニウムトリフレート、ジフェニルヨードニウムアンチモネート、メトキシジフェニルヨードニウムトリフレート、ジ−t−ブチルジフェニルヨードニウムトリフレート、2,6−ジニトロベンジルスルホネート、ピロガロールトリス(アルキルスルホネート)、N−ヒドロキシスクシンイミドトリフレート、ノルボルネン−ジカルボックスイミド−トリフレート、トリフェニルスルホニウムノナフレート、ジフェニルヨードニウムノナフレート、メトキシジフェニルヨードニウムノナフレート、ジ−t−ブチルジフェニルヨードニウムノナフレート、N−ヒドロキシスクシンイミドノナフレート、ノルボルネン−ジカルボックスイミド−ノナフレート、トリフェニルスルホニウムパーフルオロオクタンスルホネート、ジフェニルヨードニウムパーフルオロオクタンスルホネート、メトキシジフェニルヨードニウムパーフルオロオクタンスルホネート、ジ−t−ブチルジフェニルヨードニウムトリフレート、N−ヒドロキシスクシンイミドパーフルオロオクタンスルホネート、ノルボルネン−ジカルボックスイミドパーフルオロオクタンスルホネートなどが挙げられ、単体又は2種類以上を組み合わせて適宜使用できる。
これら光カチオン重合開始剤の配合量は、前記カチオン重合性モノマー100質量部に対して0.1〜15質量部、より好ましくは0.5〜10質量部である。上記配合量より少ないと、反応性が十分得られず、一方、上記配合量より多いと、硬化物の物性が低下していずれも好ましくない。
【0024】
前記光アニオン重合開始剤は、化学増幅型フォトレジストに利用されるものが用いられ、光照射によりシッフ塩基を発生し加水分解によってアミンを生成するオキシムエステル系化合物、光分解によって三級アミンを発生するアンモニウム系化合物、光分解によってアミンを発生するベンゾイン系化合物ジメトキシベンジルウレタン系化合物、オルトニトロベンジルウレタン系化合物、これらの作用を利用した高分子化合物などが利用できる。
これら光アニオン重合開始剤の配合量は、前記アニオン重合性モノマー100質量部に対して0.1〜15質量部、より好ましくは0.5〜10質量部である。上記配合量より少ないと、反応性が十分得られず、一方、上記配合量より多いと、硬化物の物性が低下していずれも好ましくない。また、光アニオン重合開始剤は、露光により発生する塩基を、触媒となるパラジウム等の白金族元素にするキレート化剤として利用することもできる。
なお、これら光重合開始剤は、常温で液状である化合物を選択することがより好ましい。
【0025】
また、本発明においては、粘度調整用希釈剤として光反応性モノマー及び/又は有機溶剤を用いることができる。前記有機溶剤としては、例えば、エチルアルコール及びイソプロピルアルコール等のアルコール類、メチルエチルケトン及びシクロヘキサノン等のケトン類、トルエン及びキシレン等の芳香族炭化水素類、セロソルブ及びブチルセロソルブ等のセロソルブ類、カルビトール及びブチルカルビトール等のカルビトール類、酢酸エチル、酢酸ブチル、セロソルブアセテート等の酢酸エステル類等を挙げることができる。これらを使用して印刷する場合、UVコンベア炉の熱で揮発する低沸点溶剤を用いるとよい。
【0026】
以下に実施例及び比較例を示して本発明について具体的に説明するが、本発明が以下の実施例に限定されるものでないことは言うまでもない。
【0027】
(実施例1)
2−アクリロイロキシエチルコハク酸 100質量部、2,4,6−トリメチルベンゾイルフェニルエトキシホスフィンオキサイド 5質量部、2−エチル−4−メチルイミダゾール 10質量部を混合し、エチルアルコールにて粘度の調整を行い、触媒坦持用組成物を調製した。
【0028】
(実施例2)
2−ヒドロキシエチルアクリレート 100質量部、2−ヒドロキシ−2−メチルプロピオフェノン 15質量部、IM−1000(株式会社ジャパンエナジー製) 40質量部を混合し、エチルアルコールにて粘度の調整を行い、触媒坦持用組成物を調製した。
【0029】
(実施例3)
2−アクリロイロキシエチルコハク酸 50質量部、γ−メタクリロキシプロピルトリメトキシシラン 50質量部、2−ヒドロキシ−2−メチルプロピオフェノン 15質量部、IM−1000(株式会社ジャパンエナジー製) 20質量部を混合し、エチルアルコールにて粘度の調整を行い、触媒坦持用組成物を調製した。
【0030】
上記実施例1〜3で調製した各触媒坦持用組成物を、アルコール洗浄したキャノン社製のインクジェットプリンターBJC−440専用黒色インクカートリッジに充填し、ガラスエポキシ基板(FR−4基板)、ポリイミド(PI)フィルム、PETフィルムの3種類の基材上に、インクジェットプリンター(キャノン社製BJC−440)を用い、それぞれ0.5ポイント、10cmの印刷ラインパターンを描画、塗布した。次いで、得られた塗膜パターンを構成する組成物をすぐにUVコンベア炉(高圧水銀灯)にて1000mJ/cmの条件で露光、硬化し、触媒坦持用組成物の硬化パターンが印刷された基材を得た。なお、UVコンベア炉を通過した際に基材が到達した最高温度は、177℃であった。
【0031】
(比較例1)
2−エチル−4−メチルイミダゾールを、エチルアルコールに溶解し、粘度の調整を行い、本発明にかかる触媒坦持用組成物の比較組成物を調製した。
【0032】
(比較例2)
IM−1000(株式会社ジャパンエナジー製)を、エチルアルコールに溶解し、粘度の調整を行い、本発明にかかる触媒坦持用組成物の比較組成物を調製した。
【0033】
上記比較例1及び2で調製した各比較組成物を、アルコール洗浄したキャノン社製のインクジェットプリンターBJC−440専用黒色インクカートリッジに充填し、ガラスエポキシ基板(FR−4基板)、ポリイミド(PI)フィルム、PETフィルムの3種類の基材上に、インクジェットプリンター(キャノン社製BJC−440)を用い、それぞれ0.5ポイント、10cmの印刷ラインパターンを描画、塗布した。次いで、得られた塗膜パターンを構成する組成物を、100℃の循環式乾燥炉にて5分間乾燥し、触媒坦持用組成物のパターンが印刷された基材を得た。
【0034】
(比較例3)
2−アクリロイロキシエチルコハク酸 100質量部、2−ヒドロキシ−2−メチルプロピオフェノン 15質量部を混合し、エチルアルコールにて粘度の調整を行い、本発明にかかる触媒坦持用組成物の比較組成物を調製した。
【0035】
上記比較例3で調製した比較組成物を、アルコール洗浄したキャノン社製のインクジェットプリンターBJC−440専用黒色インクカートリッジに充填し、ガラスエポキシ基板(FR−4基板)、ポリイミド(PI)フィルム、PETフィルムの3種類の基材上に、インクジェットプリンター(キャノン社製BJC−440)を用い、それぞれ0.5ポイント、10cmの印刷ラインパターンを描画、塗布した。次いで、得られた塗膜パターンを構成する組成物を、すぐにUVコンベア炉(高圧水銀灯)にて1000mJ/cmの条件で露光、硬化し、比較組成物の硬化パターンが印刷された基材を得た。なお、UVコンベア炉を通過した際に基材が到達した最高温度は、177℃であった。
【0036】
上記実施例1〜3及び比較例1〜3で得られた各基材を、メルテックス社製メルプレートアクチベーター350を純水で10質量%に希釈した無電解めっき用触媒液に、液温50℃で10分間浸漬した後、メルテックス社製メルプレートNI−865Mを純水で20質量%に希釈した無電解めっき液に、液温90℃で30分間浸漬して無電解めっきを行った。
【0037】
このようにして無電解めっき処理した後の各基材について、めっきの均一性、導通性、密着性の評価を行ない、その結果を表1に示す。なお、評価方法及び評価基準は以下のとおりである。
【0038】
(めっきの均一性)
めっき状態を目視で確認し、下記の3段階評価を行った。
○:均一にめっきされている。
△:不均一だがめっきされている。
×:めっきされていない。
【0039】
(導通性)
めっきラインの両末端をテスターで導通確認し、下記の2段階評価を行った。
○:導通する。
×:導通していない。
【0040】
(密着性)
めっき面をセロハン粘着テープによるピールテストを行ない、めっき層の剥がれについて、下記の2段階評価を行った。
○:めっき層の剥がれが無い。
×:めっき層が剥がれる。
【0041】
【表1】
Figure 0004278430
【0042】
表1に示す結果から明らかなように、キレート化剤を含まない比較例3では、めっきが付着しなかった。また、キレート化剤を単に有機溶剤で希釈し、インクジェットプリンターで印刷、塗布した比較例2及び3では、めっきは付着したがその均一性は不均一であり、しかも導通性や密着性は不十分であった。
【0043】
【発明の効果】
以上説明したように本発明によれば、ダレやにじみを生じることなく均一で、高精細な導電性に優れた導体パターンを、複雑な工程を通さず、安価に生産性良く、確実に形成することができ、低コスト化も可能となる。しかも、得られる導体パターンは基材との密着性等の信頼性に優れたものである。

Claims (5)

  1. (1)基材上に、感光性を有しかつキレート化剤を含有する無電解めっきの触媒坦持用組成物を、所望のパターンに塗布する工程と、
    (2)前記(1)の工程にて形成された塗膜パターンを構成する触媒坦持用組成物を、活性エネルギー線照射により硬化する工程と、
    (3)前記(2)の工程にて形成された触媒坦持用組成物の硬化パターンに選択的に無電解めっき用触媒を坦持させる工程と、
    (4)前記(3)の工程を終えた基材を無電解めっき液にて処理し、無電解めっき用触媒が坦持された該触媒坦持用組成物の硬化物表面に、選択的に無電解めっき被膜を形成する工程を含み、
    前記触媒坦持用組成物のキレート化剤として、イミダゾール系化合物を用いることを特徴とする導体パターンの形成方法。
  2. 前記触媒坦持用組成物として、(メタ)アクリレート化合物を含有する組成物を用いることを特徴とする請求項1に記載の導体パターンの形成方法。
  3. 前記(1)の工程における塗布方法が、インクジェット方式による選択的塗布であることを特徴とする請求項1乃至のいずれか一項に記載の導体パターンの形成方法。
  4. 前記請求項1乃至のいずれか一項に記載の導体パターンの形成方法を用いて形成してなる導体パターン。
  5. 前記請求項1乃至のいずれか一項に記載の導体パターンの形成方法を用いて形成してなる導体パターンを有するプリント配線板。
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